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「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

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Contents:(1)第1部・ファンダメンタルズ分析

現状分析: 値動きの背後にあるストーリー重要イベントと市場へのインプリケーション

(2)第2部・テクニカル分析相場トレンドの方向性と均衡点についての考察「波動」と「時間」で相場トレンドの転換点を読む

~Techno-fundamental Approach~

次なる市場テーマと注目点次なる市場テーマと注目点

日 時 : 2020年9月16日(水) 20:00~21:30

主 催 : 株式会社FXプライム by GMO

講 師 : フォレックス・ウォッチ 森 好治郎

マーケットの現代史をどう攻略するか・・・1つ1つのニュースのつながりからその次を読み解く!!

FXプライムby GMO 四半期セミナー

「2020年9月・秋の陣」

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●市場ボラティリティーを高めるワイルドカード(不確定要素)

(3)ツインデミック ウィズコロナのキーワードは「ハンマー&ダンス」新たな脅威は新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行医療機関の崩壊につながりかねず、今年3月以来の混乱が生じかねないコロナ感染拡大防止と経済再生をどう両立させるのか政策対応が試される

(1)財政支援が途切れる「財政の崖」 米国の小売売上高が急減も失業給付加算は7月末に失効、大統領令の減額延長は10月に資金枯渇公的支援策が段階的に終了する秋には景気が一段と冷え込むとみられる市場圧力(株安)によって対応を迫る催促相場の様相を強める可能性も

(2)英国とEUの離脱後の関係を巡る交渉 「合意なき離脱」に現実味漁業権や英国の戦略的産業への補助金問題で意見が対立し行き詰まる英政府は離脱協定案の重要部分を反故にする準備を進めEUを揺さぶる英首相が合意期限に設定した10月15日のEU首脳会議が天王山となる

(4)米大統領選挙を巡るリスク 開票後に「不確実性」が高まる恐れトランプ氏が劣勢となる場合、対中国や対イランで緊張状態を作り出す?バイデン氏が僅差で勝利した場合、円滑に政権が委譲されず混乱続く?バイデン氏が勝利し民主党が上下両院を制す場合、米国株が急落する?

■2020年・秋の陣 市場テーマと注目点・著しい不確実性が依然として散見されボラティリティーは高止まり

①米テクノロジー株を震源とする株安の持続性とマグニチュード②FRBの新たな指針に基づく政策運営と主要中銀の政策対応③新型コロナ収束のカギを握るワクチンの開発と実用化の行方

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-28.16 -30.94

-33.87 -33.58

-29.89

-34.25 -32.85

-29.22

-40.0

-30.0

-20.0

-10.0

0.0

世界の主要株価指数

<2020年2月21日 ⇒ 3月20日>%

(米)NASDAQ

(米)S&P500

(米)NYダウ

(加)トロント300

(英)FTSE100

(独)DAX

(日)日経225

(仏)CAC40

主要株価指数は30%超の大幅安

■現状分析① 先進国・主要株価指数の動向・20年2月3週⇒3月3週 「信用収縮」により市場流動性が急低下

世界の主要株価指数は過去最速の「弱気相場」に突入した・20年3月4週⇒9月2週 各国政府と中銀が「財政・金融政策」を強化

「GAFAM」など米主力ハイテク株がV字反騰を描きバリュー株が追従

75.25

55.36 51.77

40.89

14.45

48.32

24.28

40.44

0.0

25.0

50.0

75.0 世界の主要株価指数

<2020年3月20日 ⇒ 9月2日>

(米)NASDAQ

(米)S&P500

(米)NYダウ

(加)トロント300

(英)FTSE100

(独)DAX

(日)日経225

(仏)CAC40

米主力ハイテク株主導で全面高

06/08

08/17

▲6.7%▲10.0%9,817.18

02/19

12,056.4509/02

6,860.6703/236,000

8,000

10,000

12,000ナスダック総合指数2020/02/03-09/15

9月15日終値101,190.32

+75.73%

▲30.11

3,386.1502/19

3,580.8409/02

2,237.4003/232,000

2,500

3,000

3,500

S&P500種株価指数2020/02/03-09/15

▲33.92

9月15日終値3,401.20

+60.04%

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■米主力ハイテク株急落 創造的破壊かフロスか・各国政府と中銀による大規模な「財政・金融政策」が株高を促す・「GAFAM」の時価総額は米株式相場の約4分の1にまで急拡大・同時にウォール街と「メインストリート」(実体経済)の乖離も拡大・今回のハイテク株急落は局所的な熱狂を冷ます健全な調整安に

●S&P500は3月半ばの安値から9月2日に1.5倍超に上昇

・コロナ禍により2月19日の最高値から3月23日の安値まで33.9%下落・大規模な「財政・金融政策」により9月2日には3月安値から60.0%上昇・ハイテク株比率が高いナスダック総合指数は3月安値から75.7%上昇

・GAFAMを中心とするごく一部が株高をけん引する歪な状態が続いたS&Pの構成銘柄の時価総額を見ると「GAFAM」が年初から1.5倍に拡大「GAFAM」を除いたS&Pの時価総額は年初の水準を依然として下回る

●米主力ハイテク株主導による株価急落の背景に3つの要因

①新興証券ロビンフッドを経由した個人(大半が初心者)の売買が急増(米株に連動したコールの買い残高は20年6月に過去最高に達した)

②SBGが個別ハイテク株のコールオプションを8月以降に大量に購入した(ウォール街では「コール市場にクジラがいる」との声が浮上していた)

③環球時報が9月3日に中国は米国債の保有額を減らすとの見方を報じた(市場では米中対立が新たな次元に発展しかねないとの懸念が浮上)

・金融市場の歴史はバブルの生成と崩壊の繰り返しでもあったバブル形成の三大要因としては、①行き過ぎた期待の醸成、

②過度な信用の拡大、③投資初心者の市場参入―――が挙げられる

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■米主要株価指数 S&P500は半年ぶり最高値更新・S&P500は09年3月の安値から20年2月の最高値まで約5倍に上昇・FEDのゼロ金利政策と3度の量的緩和が「過剰流動性相場」を形成・18年以降は大型減税やM&A、自社株買いが最長の強気相場を演出・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰

2020年 2月 3,386.152020年 3月 2,337.40

▲30.97%

4

2015年 5月 2130.822016年 2月 1829.08

▲14.16%

3

4

5

5

2018年 9月 2930.752018年12月 2351.10

▲19.78%

3

2

2

1

1

9月15日終値3,401.20

2010年 4月 1363.612011年10月 1099.23

▲19.38%

20.Mar.12 20.Aug.18■米国株の強さを示すキーワード

①FOMO(Fear of Missing Out:好機を逃すことへの不安)②TINA(There is No Alternative:ほかに選択肢がない)

データ:Bloomberg

676.532009/03

1363.612011/04

1099.232011/10

1829.082016/02

2,351.102018/12

2130.822015/05

2,930.752018/09

3,386.152020/02

2,237.402020/03

3,580.842020/09

0

1,000

2,000

3,000

4,000S&P500種株価指数

2009/01/02-2020/09/15

米株式市場全体のベンチマークS&P500種株価指数

2009/01/02~2020/09/15

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■IMF「国際金融安定性報告書(GFSR)」20年6月25日・GFSRは金融市場の楽観論と世界経済の動向との間の乖離を指摘・大半の株式市場や社債市場の価値が「過大評価されていると分析・急激な調整が入れば大規模な投資資金の流出が発生する可能性

●資産価格が実体経済と比べて過大評価されている可能性を指摘

・「金融市場と経済見通しの間に明らかな乖離が生じている」と分析・資産価格を割高か割安かを「0~100」で指数化

4-6月期の日米株価は100近辺で大幅に割高

中国とユーロ圏の株価は90弱と割高が強い英国の株価は80強とやや割高と判断米国とユーロ圏の社債価格は90超と割高

・金融緩和がリスク選好を加速させたためと分析・主要7中銀の量的緩和による資産買い入れで

保有資産量は直近5カ月で6兆ドルも膨らんだ増加量は08-09年の金融危機時の2倍超に

●「リスク資産に再度調整が入る可能性が高まっている」と警告

・株式など資産価格の調整のきっかけとなり得る要因を挙げた①現在想定されている以上の景気後退の長期化および深刻化②新型ウイルス感染拡大第2波の発生、封じ込め措置の再導入③通商面での緊張再燃、④中央銀行への過度な期待の消失

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1.2

-0.1

0.5

1.5

-0.1

0.8

1.8

0.6

-1.0

0.4

0.8

1.3

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

S&P500種株価指数

過去70年の月別騰落率

データ: ヤスデニドットコム

■S&P500種株価指数の月別騰落率 「9月は最悪の月」・年間の平均的な変動パターンは「年初」「年央」「年末」の株高・年間最大の上昇率は「サマーラリー」による7月の株高局面・年間最大の下落率は「鬼門の月」とされる9月の株安局面・ウォール街の過去最大級の暴落は9月と10月に起きている

-1.0

9月相場ア ノマリーは9月3日「天井」、9月24日「底値」予想が1928年以降最も下げ易いパターン

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■現状分析② 米主要株価指数の動向・ナスダック総合指数は9月2日の最高値からの下落率が▲10.0%・ダウ輸送株指数は9月2日の最高値からの下落率が▲3.23%・グロース株からバリュー株にシフトする動きが始まっている

ダウ輸送株指数(代表的な米輸送株20銘柄で構成)

ナスダック総合指数との対比グラフ(2020年1月2日=100として指数化)

●ダウ輸送株指数は経済活動のバロメーターとして注目される

①相場変調の兆しを知らせる「炭鉱のカナリア」としての側面を持つ1月16日に最高値を付けたあと下げに転じ2月21日から下げを加速

②景気拡大局面では先行して上昇し、後退局面では先行して下落輸送量の増減が生産・販売される製品の増減を反映する

グロース株優位

バリュー株優位

11,304.9701/16

6,703.6303/23

10,052.8506/08

11,451.5109/02

11,476.9609/15

6,000

8,000

10,000

12,000米ダウ輸送株指数2020/01/03-09/15

9月11日終値11,282.64

▲40.7%

9月15日終値11,476.96

▲40.7%

+70.83%

100

110

120

130

140

Jan 02 Feb 13 Mar 26 May 07 Jun 18 Jul 30 Sep 10

S&P500 ダウ輸送株

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-7.18

-5.02

-3.80

-1.60

2.77

-0.19

0.72 0.89

-7.5

-5.0

-2.5

0.0

2.5世界の主要株価指数

<2020年9月2日 ⇒ 9月15日>

(米)NASDAQ

(米)S&P500

(米)NYダウ

(加)トロント300

(英)FTSE100

(独)DAX

(日)日経225

(仏)CAC40

1,696.0702/20

991.1603/18

1,592.2909/02

900

1,100

1,300

1,500

1,700

米小型株指数・ラッセル20002018/01/02-2019/09/15

9月15日終値1,538.15

▲41.56

+60.65%

110.0202/05

56.1903/23

114.1201/02

77.2804/29

62.7405/13

89.7106/08

69.6507/09

80.0608/11

50

60

70

80

90

100

110

KBW米大手銀行株指数2020/01/02-09/15

9月15日終値776.10

▲48.92

20.2808/11

38.2809/04

24.9209/15

44.4406/15

85.4703/18

9月15日 終値 25.59

15

20

25

30

35

40

CBOE VIX指数(恐怖指数)2020/06/01-09/15

悲 観

楽 観

■現状分析③ 米景気敏感株は依然として低迷・VIX指数は9月4日に38.28まで跳ね上がったあと24.92まで低下・KBW大手銀行株指数は半値戻しを達成したあと安値圏で一進一退・内需への依存度が高いラッセル2000は最高値に至らず伸び悩む・米景気の本格回復には景気敏感の代表格「銀行株」の上昇が必要

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■米銀大手の20年4-6月期決算(7月14-16日)・商業銀業務の割合が高い4行が2ケタ減益か赤字に転落した・貸倒引当金など融資の焦げ付きに備えた費用の計上が拡大・コロナ感染収束がみえないなか景気後退の長期化に備える

●20年4-6月期の信用コストは前年同期比で約7倍に拡大

・年初から新しい「貸倒引当金ルール」を適用した影響が大きく表面化・融資の焦げ付きに備えた費用の計上は大手6行の合計で約350億ドル・1-3月期は同約250億ドルと2四半期連続で巨額引当金を余儀なくされた

●総貸付金に占める不良債権の割合は各行とも1%未満

・現時点ではリーマン危機後に起きた不良債権の急増はまだ見られない・コロナ要因で返済できなくなった顧客企業に対し一定の支払猶予を認める・個人は政府からの支援策で返済を続けられている面もあり予断を許さない

●現時点で不良債権の大量発生による金融システム不安は予想されず

・金融危機以降、自己資本比率の引き上げを求められ財務基盤を強化した・JPモルガンのダイモンCEOは7月14日の決算説明会で「今回は普通の景気後退ではない、景気後退の影響はこれから目にすることになる」と警告

・感染が再拡大し景気後退が長引けば追加引当金が必要に政府支援がなくなる7月末以降は失業者が急増する恐れも企業の倒産が相次ぐと各行は追加で損失の計上を迫られる

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●「メガ倒産」はこれから多発すると「Zスコア」考案者が警告

・ニューヨーク大学スターン経営大学院のE・アルトマン名誉教授(金融学)・「Zスコア」は企業破綻の危険度を測る「経営安全性指標」として知られる・新型コロナウイルス感染拡大の下で企業の負債は積み上がっている・2020年は債務10億ドル超の企業破綻が66件と過去最悪になると予想

●「堕天使債」の大幅な増加が経営破綻を予測させる要因の1つ

・「堕天使(Fallen Angel)」とは投資適格債が投機的に格下げされること・FRBの信用緩和に支えられ債券相場は3月以降の上昇(利回りは低下)・世界の社債発行額は過去最高の2.1兆㌦に急増(約半数が米企業)・多くの企業は避けて通れない債務処理を先送りしているに過ぎない

■「Zスコア」考案者がメガ倒産の多発を警告・20年4-6月期は世界の主要企業の3社に1社で最終損益が赤字・現時点では金融危機時のようなデフォルトの急増は見られない・フィッチは社債デフォルトが09年のリセッション時を上回ると予測

●米主要行、貸出先のデフォルト急増は見られていない

・米銀主要6行は20年上期に600億㌦超の貸倒引当金積み増しを実施・米大手4行の総貸付金に占める不良債権の割合は1%未満にとどまる

①米政府・議会による資金支援とFRBによる信用緩和策が功を奏した②金融当局が企業の支払い猶予と不良債権として扱わないことを容認

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■米国の新型コロナウイルス感染者・20年1月21日に米国で新型コロナ「感染者第1号」が確認された・WHOは1月30日に緊急事態を宣言、3月11日にパンデミックと認定・8月31日に累計感染者数は600万人(世界全体の24%)を突破した・1日当たりの新規感染者数は足元で3.5万人と7月のピークから半減

・世界の累計感染者は6月28日に1,000万人を突破し、8月10日に2,000万人を突破した・米保健当局者はインフルエンザの流行期に向かって感染爆発が起きる可能性を懸念

0100

200

300

400

500

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0

200

400

600

1月21日 4月27日 6月9日 7月6日 7月22日 8月10日 8月31日

米国の新型コロナ感染者数の推移

(データ:ジョンズホプキンス大学)

万人

8月31日時点:万人

98日間

43日間

27日間

16日間

22日間

9月14日時点の感染者数全世界 2,885万人米国 651万人

19日間

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■「Covid-19」ワクチン開発 20年10月末迄に有効性判明・世界で26のワクチンの治験が進むなか6種類が最終段階にある・治験は3ステップあり通常5~6年、新技術では10年かかることも・主要国の財政支援により2種類は20年秋の実用化が期待される・新型コロナワクチンの有効性は50%以上と承認基準が低い

●欧米製薬9社は「安全性を最優先する」との共同声明を発表(9月8日)・科学と倫理の高い基準を維持して治験や製造をする・最終的な治験を終えて安全と効果が確認された場合にのみ承認を求める⇒ 早期承認を望むトランプ米政権の動きに対してけん制する格好となった

主な新型コロナワクチンの開発状況

●米政府は大統領選を睨み「ワープスピード作戦」を展開し開発を支援

・米政権では臨床試験の終了を待たずに緊急的な接種を認めることを検討・米疾病対策センターは10月下旬のワクチン配布への準備を全米各州に要請・米ファイザーによるワクチンの有効性は60%の確率で10月末迄に判明する

「米国では年内にワクチン接種が始まる可能性が高い」と述べた(9月13日)

主な企業・研究機関 進捗状況 実用化目標 供給量

(英)アストラゼネカ・オックスフォード大学 最終段階 21年初め 全世界に20億回分

(米)ファイザー 最終段階 20年中 21年に数億人規模

(独)ビオンテック・(米)ファイザー 最終段階 20年10月? 21年に13億人回分

(米)モデルナ 最終段階 20年10月メド 5~10億回分

(中)シノバック・バイオテック 最終段階 8月に中国で緊急使用許可 年1億回分

(日)アンジェス・大阪大学 第一段階 21年春以降の承認 100万回分

 データ: 各種報道

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ユーロの売り越し額は16年11月末以来の高水準

■現状分析④ 主要通貨相場の勢力図・20年2月4週 「信用収縮」により市場流動性が急低下

基軸通貨で流動性の高い米ドルの資金需要が急速に高まった・20年8月4週 米国株を起点に世界同時株高のサマーラリー

ユーロがドル安の受け皿通貨として過去最大の買い越しに

-64.10

-155.27

24.060.79 11.02

-28.95

-150

-100

-50

0

50

日本円 ユーロ ポンド フラン 加ドル 豪ドル

IMMファンド筋の主要6通貨の対ドル持ち高

2020/02/25 時点 (単位: 億ドル)買い越し

売り越し

※カッコ内は前回 02/18

時点のポジション状況

(-31.01)

(-123.67)

(+23.79)(+1.96) (+5.90)

(-25.07)

27.76

313.34

4.6016.35

-22.24 -2.81

-100

0

100

200

300

日本円 ユーロ ポンド フラン 加ドル 豪ドル

IMMファンド筋の主要6通貨の対ドル持ち高

2020/08/25 時点 (単位: 億ドル)買い越し

売り越し

※カッコ内は前回 08/18

時点のポジション状況

(+24.42)

(+294.06)

(+5.38) (+20.10)

(-25.53) (-2.39)

ユーロの買い越し額は統計開始以来の最大

-150,000

-75,000

0

75,000

150,000

225,000

1.050

1.100

1.150

1.200

08/27 11/26 02/25 05/26 08/25

IMM通貨先物市場:ユーロ

ファンド筋のネットポジションと終値の推移

2019/08/27-2020/08/25

■ユーロ(左目盛)

買い越し

売り越し

ユーロ高

ユーロ安

1枚=125,000ユーロ

-400

-200

0

200

400

90.0

92.0

94.0

96.0

98.0

100.0

102.0

08/27 11/26 02/25 05/26 08/25

IMM通貨先物市場(米ドル/主要6通貨)

ファンド筋のネットポジション集計額とドル・インデックス

2019/08/27-2020/08/25

■ドル・インデックス(左目盛)

買い越し

売り越し

ドル高

ドル安

(単位:US億㌦)

Page 18: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■IMF「世界経済見通し(WEO)」20年6月25日・20年の世界成長率を▲4.9%と4月時点の▲3.0%から下方修正・新型コロナ感染拡大による経済活動への打撃が予想以上に深刻・大恐慌以降で最悪の景気後退に陥り経済損失は12.5兆ドルと試算・IMFは経済回復の下地を整えるためにも追加支援が必要と強調

●世界経済見通しのタイトルは「類例のない危機、不確実な回復」

・世界経済は大封鎖に陥り、大恐慌以降で最悪の景気後退だと指摘した・基本シナリオでは20年後半から緩やかに持ち直し5.4%の成長を見込む・楽観シナリオでは20年後半の回復ペースが上振れることを想定・悲観シナリオでは21年に感染第2波が起こり成長率はほぼゼロと想定・主要国には公的支援が急に途切れる「財政の崖」の懸念があると指摘・新型コロナと景気悪化を早期に封じ込めなければ「財政不安」も加わる

3.6 +2.9 -4.9 (-1.9) +5.4 (-0.4) 先 進 国 2.2 +1.7 -8.0 (-1.9) +4.8 (+0.3)

米 国 2.9 +2.3 -8.0 (-2.1) +4.5 (-0.2) ユーロ圏 1.9 +1.3 -10.2 (-2.7) +6.0 (+1.3)

ドイツ 1.5 +0.6 -7.8 (-0.8) +5.4 (+0.2)フランス 1.7 +1.5 -12.5 (-5.3) +7.3 (+2.8)

英 国 1.3 +1.4 -10.2 (-3.7) +6.3 (+2.3) 日 本 0.3 +0.7 -5.8 (-0.6) +2.4 (-0.6)

新 興 国 4.5 +3.7 -3.0 (-2.0) +5.9 (-0.7) 中 国 6.6 +6.1 +1.0 (-0.2) +8.2 (-1.0) イ ン ド 6.8 +4.2 -4.5 (-6.4) +6.0 (-1.4) ブラジル 1.3 +1.1 -9.1 (-3.8) +3.6 (+0.7)

世界貿易量 +3.6 +1.0 -11.9 (-0.9) +8.0 (-0.4)

2021年予想

世界全体

2018年 2019年 2020年予想

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■「欧州復興基金」(正式名称:New Generation EU)・欧州首脳はコロナ危機をバネに結束して復興基金創設で合意・EUは21-27年の中期予算を加え総額1.8兆ユーロの資金を差配・今回の合意で「共同での債券発行引き受け」に初めて踏み込む・EUは「通貨統合」「金融統合」に続く「財政統合」への一歩となる

■EU首脳会議、復興基金と中期予算で合意し政治的結束を演出(7月21日)

・復興基金を巡り南東欧と財政規律を重視する倹約4カ国が対立し議論は紛糾・最終的に基金に占める返済不要の補助金の割合を大幅に削る妥協案で合意・倹約4カ国にはEU中期予算に拠出した分担金の払い戻しリベートを積み増した・供与された資金が適切に使われない場合に問題提起できる仕組みも設けた

■復興基金案と中期予算案は欧州議会の承認と全加盟国の批准が必要

・復興基金7,500億ユーロの内訳は補助金3,900億ユーロと融資3,600億ユーロ・復興基金を含む2021~27年のEU中期予算案の総額は1兆8,240億ユーロ・欧州議長は支援対象国や研究費削減の撤回を求め安易に承認しないと言明

■コロナ復興基金の創設は欧州統合の深化に向けた重要な試金石に

・99年にユーロの導入によって通貨を統合し、ECBを柱として金融政策も統合・財政は統合できずそれぞれの加盟国が責任を担う「未完の統合」が続いた・今回の合意によりEUは初めて大規模な債務の共有化に踏み込むことになる・財政統合で域内の財政調整が可能となれば格差が是正され欧州安定に寄与

・イタリアには新基金の28%に相当する2,090億ユーロが振り向けられる・支援受け入れとともに構造改革を進めれば枠組みの信頼は高まる・共通債券発行が失敗だったとの評価が広がれば基金は1回で終了?

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■20年9月10日・ECB政策理事会のポイント・主要な政策変更は見送り大規模な金融緩和の現状維持を決定・ユーロ圏経済の動向はこれまでの予測とほぼ一致していると評価・一方で総裁は「必要に応じてあらゆる手段を用いる」と改めて表明・コロナ禍で中断された金融政策の「戦略的見直し」を近く再開する

●理事会ではPEPPの見直しを含め政策変更は議論されなかった

・リファイナンス金利は0.0%、限界貸出金利は0.25%とそれぞれ据え置く・下限の中銀預金金利はマイナス0.5%で維持した・PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の買取枠は1兆3,500億ユーロに維持

購入期間は来年6月末までとし、22年末まで再投資を継続することを確認・APPは月額200億ユーロの購入に加え、追加で1,200億ユーロを年末まで継続

・PEPPを金融緩和の主軸とする「2段階アプローチ」(ラガルド総裁は)①金融市場を安定化させ、政策効果を域内全体に波及させている②政策を維持することで中期的に物価目標を達成する効果を発揮

②の観点から買取枠を使い切ることが重要との考えを確認

●理事会は為替レートの動向を含む今後の情報を慎重に評価していく

・ラガルド総裁は記者会見で「為替相場はECBの政策目標ではない」と説明・その上で「ユーロ相場は物価への影響に鑑み監視する必要がある」と強調

・「理事会ではユーロの上昇が概ね経済情勢と整合的と判断」(関係筋)米国との通貨戦争が発生しないよう現時点では看過することで一致1ユーロ=1.20ドルという水準は現時点で均衡為替レートに近いECBが行動を起こすきっかけにはならない過剰反応する必要はない

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ECBのスタッフによる経済予測(20年9月のECB定例理事会より作成)

■20年9月11日のECBスタッフによる四半期経済予測・20年のユーロ圏GDP成長率予測を▲8.7%から▲8.0%へ上方修正・HICPインフレ率は+0.3%で据え置く一方、21年を+1.0%へ上方修正・インフレ率は22年まで政策目標とする2.0%弱に届かない見込みに・経済予測の前提となるユーロ相場は1.09㌦から1.18㌦へ上方修正

※カッコ内は予測レンジを示します

出所: ECB staff macro economic projections for the euro area, Jun.04.2020

2019 2020 2021 2022 2019 2020 2021 2022

+1.2 +0.8 +1.3 +1.4 +1.2 +1.1 +1.4 +1.6

(0.4-1.2) (0.4-2.2) (0.5-2.3) (0.8-1.4) (0.7-2.1) (0.8-2.4)

+1.2 +1.1 +1.4 +1.4 +1.2 +1.1 +1.4 +1.6

(1.1-1.3) (0.5-1.7) (0.5-2.3) (0.4-2.4) (1.2-1.2) (0.6-1.6) (0.7-2.1) (0.8-2.4)

+1.3 -8.0 +5.0 +3.2 +1.2 +0.3 +1.0 +1.32020年9月

2019年12月

消費者物価指数(HICP・前年比%)実質GDP伸び率(前年比%)

+1.3

公表時点

2020年3月

2020年6月 +1.2 -8.7 +5.2 +3.3 +1.2 +0.3 +0.8

前提条件

(平均) 2019 2020 2021 2022 2019 2020 2021 2022

2020年9月 64.0 42.8 47.5 49.2 1.14 1.18 1.18 1.18

2020年6月 64.0 38.0 37.2 40.7 1.12 1.09 1.08 1.08

2020年3月 64.0 56.4 55.6 55.4 1.12 1.09 1.09 1.09

2019年12月 63.8 59.6 57.4 56.8 1.12 1.10 1.10 1.10

原油(Brent/USD Barrel) 為替(EURUSD)

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公的部門証券購入プログラム(PSPP)

PSPPに緊急追加枠(PSPPプラス)

アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)

月額200億€

計1,200億€

無制限の買い入れ

19年11月に再開

20年末まで継続

発動実績なし

購入規模 実施状況ECBの主な資産購入プログラム

■ECBの主な資産購入プログラム・追加利下げの討議がない中でPEPPが政策ツールの事実上の主軸・コロナ禍の緊急対応でのPEPPが再投資戦略により22年末まで実施・焦点の1つは「キャピタルキー」に基づく購入制限の緩和と期限延長・もう1つの焦点はFRBの新戦略を考慮に入れた「戦略的見直し」に

●「PEPP」による国債買い入れ枠を1兆3,500億ユーロへ増額(6月4日理事会)

・PEPPを6,000億ユーロ増額し、買入れ期限を21年6月まで半年間延長することを決定・またPEPPの下で満期を迎えた債券の再投資を少なくとも22年末まで実施するとした

パンデミック緊急購入プログラム(PEPP) 20年末まで計7,500億€ 20年3月導入

●PEPPの見直しを含め政策変更は議論されなかった(9月10日理事会)

・PEPPの買取枠は1兆3,500億ユーロで維持 (来年6月まで8,500億ユーロの余地)購入期間は来年6月末までとし、22年末まで再投資を継続することを確認

・APPは月額200億ユーロの購入に加え、追加で1,200億ユーロを年末まで継続

ECB理事会の政策メンバー内でPEPPの活用を巡り意見が対立「危機終息後は緊急的な金融政策措置を引き揚げる必要がある」(独連銀総裁)「2段階の効果を発揮しているため買取枠を使い切ることが重要」(ラガルド総裁)

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27週 43.15% 26週 51.82% 4週 60.16%

27週 54.12% 27週 -54.45% 8週 -47.82%

6.44% 28.49%

買い越し

20/08/18~20/03/17~

買い越し

★IMMファンド筋:主要6通貨に対するネットポジション状況(9月8日時点)

2000年以降のピーク

日本円 09/02/0320/03/10~

ネットベース

07/01/09

06/08/08ユーロ07/06/26

買い越し

04/11/16買い越し

-12.61% 売り越し

英ポンド

13/12/3120/07/21~豪ドル 売り越し -1.42%

継続期間(週)

20/03/10~20/03/10~

カナダドルスイスフラン

取組高占有率

14.35%

21.93%

25.63

289.87

10.33 15.71

-13.13-1.47

-100

0

100

200

300

日本円 ユーロ ポンド フラン 加ドル 豪ドル

IMMファンド筋の主要6通貨の対ドル持ち高

2020/09/08 時点 (単位: 億ドル)買い越し

売り越し

※カッコ内は前回 09/01

時点のポジション状況

(+34.93)

(+292.98)

(+5.28) (+15.94)

(-20.66)(-0.12)

-400

-200

0

200

90.0

92.5

95.0

97.5

100.0

102.5

09/10 12/10 03/10 06/09 09/08

IMM通貨先物市場(米ドル/主要6通貨)

ファンド筋のネットポジション集計額とドル・インデックス

2019/09/10-2020/09/08

■ドル・インデックス(左目盛)

買い越し

売り越し

ドル高

ドル安

(単位:US億㌦)

■現状分析⑤ IMMファンド筋の持ち高状況・今回の統計は2020/09/02-09/08におけるポジションデータとなる・米ドルの主要6通貨に対する総合ポジションは326.94億㌦の売り越し・売り越し額は11年5月以来の高水準となった8月4週から10.07億㌦縮小・ユーロの買い越し額は313.3億㌦から289.87億㌦へ23.43億㌦減少

対ユーロを中心とする膨大なドル売りポジションは正当化されるか? ポジションの行方が焦点に

Page 24: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■米ドル実効為替レート 金融危機後の最高値から反落中・18年3月以降はFEDの利上げやトランプ減税を背景にドル高が再開・19年はFEDの利下げにも拘らず世界的な金融緩和でドル高が進行・20年4月はコロナ禍に伴うドル需給逼迫で金融危機後の高値を更新・足元では金融市場の安定や米実質金利の低下でドル安が進行中

2

3

4

A

5

・115.62処(=50.0% of 107.65⇒123.59)・113.74処(=61.8% of 107.65⇒123.59)・113.35処(=123.59-【117.89⇒107.65】)

1

20年9月11日時点=116.395

80

90

100

110

120

130 ドル名目実効為替レート

FRBインデックス(ブロードベース)

2006/01-2020/09

103.442009/03

86.482008/07

89.342011/07

123.592020/04

117.892016/12

107.652018/02

ドル高

ドル安

データ: FRBホームページ

(2006/01=100)

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■米議会予算局(CBO)の財政赤字見通し・3兆ドル規模の新型コロナ対策を織り込んだ新たな財政見通しを発表・2020会計年度の財政赤字は前年度比3倍の3兆3千億ドルに急拡大・財政赤字のGDP比は16.0%と金融危機後の09年度の9.8%を上回る・連邦政府債務は過去最悪の26兆ドル(GDP比126%)に膨らむ見通し

-6,6

60

-7,7

90

-9,8

44

-33

,11

0

-18

,10

0

-13

,36

0

-11

,24

0

-10

,81

0

-11

,74

0

-11

,16

0

-10

,80

0

-13

,33

0

-13

,06

0

-16

,27

0

-2.1

-16.0

-4.6

-8.6

-4.7 -5.3

-20.0

-15.0

-10.0

-5.0

0.0

5.0

-35,000

-30,000

-25,000

-20,000

-15,000

-10,000

-5,000

0

米国の財政赤字見通し(議会予算局)

米国の財政収支の推移(左目盛)

財政収支の対GDP比(右目盛)

億㌦

20年9月2日発表

1%の金利上昇で今後10年の利払いが2兆㌦(212兆円)規模で拡大ゼロ金利政策の長期化が不可欠

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■米国の経常収支 恒常的な赤字が続く・経常収支は海外との取引で生じた国全体のお金の収支を表す・経常赤字の場合は資金需要を国内で賄えていないことを示す・経常赤字国は外国からの収入でそれを穴埋めする必要がある・海外から米国への安定的な投資マネーの流入を促すには・・・?

-1,2

31

.0

-1,3

31

.0

-1,2

44

.0

-1,4

39

.3

-1,3

61

.9

-1,0

42

.0

-1,500

-1,000

-500

0

14.1Q 14.4Q 15.3Q 16.2Q 17.1Q 17.4Q 18.3Q 19.2Q 20.1Q

米経常収支赤字の推移

2014-1Q~2020-1Q億㌦

データ:米商務省経済分析局

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■米国のポリシー・ミックス 整合的な通貨政策は?・ 「ポリシー・ミックス」とは財政・金融・通貨政策の組み合せを指す・ 「通貨政策」は単独ではなく「ポリシー・ミックス」の中で機能する・ 「持続可能な政策」の組み合せはケース①~④の4つに限られる

・FRBの政策金利の誘導目標は実効的な下限(ELB:Effective Lower Bound)に位置する・米政府によるコロナ危機対策により20年度の財政赤字は過去最悪のペースで拡大中

■MAM(マサチューセッツ・アベニュー・モデル)のポリシー・ミックス・ 通貨政策の位置付け: 景気循環のブレを小さくするマクロ安定化策の一つ

ポリシー・ミックスの8つの組み合せと政策ミックス

ケース⑤ 緊縮財政 引き締め ドル安 持続不可能

ケース⑥ 緊縮財政 低金利 ドル高 持続不可能

ケース⑦ 積極財政 引き締め ドル安 持続不可能

ケース⑧ 積極財政 低金利 ドル高 持続不可能

財政政策 金融政策 通貨政策 備 考

ケース① 緊縮財政 引き締め ドル高 景気過熱回避・インフレ抑制

ケース② 緊縮財政 低金利 ドル安 財政赤字削減

ケース③ 積極財政 引き締め ドル高 景気拡大・成長加速

ケース④ 積極財政 低金利 ドル安 景気浮揚・低インフレ脱却

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■FRBのゼロ金利制約下の金融政策運営(20年8月27日)・19年からの「長期目標と政策戦略」に関する包括的見直しを完了・完全雇用を復活させ物価を健全な水準に戻すための新たな戦略・金融政策の枠組み変更により「セロ金利の長期化」を事実上宣言・今後の焦点は「資産買い入れ」や「フォワードガイダンス」の拡充

(1)「最大雇用」の達成は幅広く包括的な目標である点を明記

・従来は達成すべき最大雇用からの「乖離」を見ながら金融政策を運営・新指針では雇用の最大水準に対する「不足分」の評価に基づいて行う・雇用の過熱より雇用が足りず失業が高止まりする現状の克服に注力

(2)「2%の物価目標」を「一定期間の平均で2%」へ切り替えた

・2%を長く下回った場合は「2%を緩やかに超える物価上昇率を目指す」・政策シフトを「平均インフレターゲティングの柔軟な形態」と位置付けた・「平均」を定義する上で特定の算式に縛られることはない点を強調した

■FRBの金融政策は中期的にも一層強力な緩和バイアスが働く

・パウエル議長は低インフレが構造的な現象である具体的変化を挙げた①潜在成長率の低下、②中立金利の低下、③自然失業率の低下など

・政策金利がゼロ近傍にある限り量的緩和が多用されることを意味する

・雇用が最大水準を上回っても金融引き締めを行わないことを意味失業率は19年12月に3.49%まで低下したがインフレは加速せず

・物価上昇率は18年以降に2%を明確に上回ったことは一度もないPCEコアデフレーターは20年7月時点で1.3%と2%を大きく下回る

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●米雇用統計・家計調査:失業率の詳細データ

U-3 通常の失業率(⇒20年4月に14.748%と戦後最悪を更新)労働参加率(⇒20年4月に60.2%と73年1月以来の低水準)労働力人口(=単位:万人、就業者と求職者を含む)

U-4 労働市場の状況により求職活動を行っていない者を加えた失業率

U-5 求職活動をしていないが就職の意志がある者を加えた失業率

U-6 働き口がなく就職を諦めた人や正規雇用を望みつつもパートとして働く人も含めた失業率(⇒U6は19年12月の6.7%をボトムに20年4月に22.8%まで上昇)

平均失業期間失業者のうち27週以上失業している人の割合(長期失業者)27週以上の長期失業者(万人) (⇒金融危機前の150万人を下回る)

20年 6月 7月 8月

11.098% 10.220% 8.425%61.5% 61.4% 61.7%

+170.5 ▲6.2 +96.8

11.5% 10.6% 8.7%

12.5% 11.3% 9.6%

18.0% 16.5% 14.2%

15.7週 17.9週 20.2週7.9% 9.2% 12.0%139.1 150.1 162.4

20年9月4日発表

■20年8月の米雇用統計 就業者数の改善ペース鈍化・景気動向を敏感に映す非農業部門雇用者は137.1万人増と前月から鈍化・直近2カ月分は計▲3.9万人の下方修正となり3カ月平均は262.9万人増・総雇用者数は20年2月時点の1億5,244.2万人を依然1,152.8万人下回る・失業率(U3)は8.425%と労働参加率が上昇するなか予想以上に改善・平均時給は前年比+4.65%と20年4月時点の+7.98%をピークに鈍化

時間当たり賃金伸び率・前年比(低賃金労働者の大量失業で加速) 4.86% 4.67% 4.65%

●米雇用統計・事業所調査:非農業部門雇用者数の増減(単位:万人)

年  間

前年比

月平均

20年

前月比

3カ月平均

2018年 2019年 2020年

267.9 213.3 -1,110.5

22.3 17.8 -138.8

2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月

23.0 -137.3 -2,078.7 272.5 478.1 173.4 137.1

20.9 -31.0 -731.0 -647.8 -442.7 308.0 262.9

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■米国の非農業部門の就業者 「6割強」取り戻す・08年の金融危機後は10年2月までに計870万人の雇用が減少・金融危機後から20年2月までに計2,274.4万人の雇用が増加・今回のコロナ危機では20年3-4月に計2,216万人の雇用が急減・5-8月に1,061.1万人を取り戻したが2月時点を1,152.8万人下回る

▲264万人 ▲870万人

ピークから25カ月ピークから30カ月

回復まで18カ月

回復まで51カ月

133,0322005/02

138,5112014/05

減少数 減少率01年ITバブル崩壊後 264万人 1.99%08年金融危機後 870万人 6.29%20年コロナパンデミック 2,216万人 14.53%

2020年のNFPの推移3月 ▲137.3万人4月 ▲2,078.7万人5月 +272.5万人6月 +478.1万人7月 +173.4万人8月 +137.1万人

132,7892001/02

130,1492003/08

138,3242008/01

129,6982010/02

152,4422020/02

130,3032020/04

140,9142020/08

125,000

130,000

135,000

140,000

145,000

150,000

155,000

2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 2020

米国の非農業部門雇用者数の推移

2000年1月~2020年8月

米国の非農業部門雇用者数の推移2000年1月~2020年8月

単位:千人

データ: 米労働省ホームページ

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■FRBが物価の目安とする「PCEコアデフレーター」・PCEコアデフレーターは20年4月の0.9%をボトムに1.3%まで上昇・FRBの使命(Dual Mandate)は「雇用の最大化」と「物価の安定」・12年に中期的な物価の安定に向けて「2%のインフレ目標」を採用・新指針では2%超を容認し平均インフレ率が2%となることを目指す

2.4

2.9

1.9

1.6

2.52.5

2.1

1.2

2.0

0.6

2.3

1.5

1.7

1.7

2.0

2.42.3

1.3

2.3

1.8

2.4

1.3

1.9

2.4

1.7

1.2

0.7

1.6

1.5

2.0

1.1

1.6

1.3

2.0

1.7

1.9

1.5

1.9

0.9

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

2006 2007 2009 2010 2012 2013 2015 2016 2018 2019

米主要インフレ指標の推移

(前年比伸び率)

2006/01-2020/08

コアCPI

コアPCE価格指数

2.0

1957年統計開始以来低水準

1960年統計開始以来低水準

データ:米商務省&米労働省

前年比(%)前月比(%)

Jan-202.30.1

1.70.2

Feb2.40.1

1.90.2

Mar2.1

▲0.4

1.7▲0.1

Apr1.4

▲0.8

0.9▲0.4

May1.2

▲0.1

1.00.2

Jun1.20.2

1.10.3

Jul1.60.6

1.30.3

Aug1.70.4

------

8月

7月

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●ブレイナード理事は「緩和へのシフトが重要」と表明(9月1日)・新たな目標を達成するために必要な緩和を提供することが重要・資産買い入れとフォワードガイダンスが政策対応の柱になるとした・同理事はFRBの新戦略を一段の緩和の必要性と直接結びつけた

■20年9月15-16日開催FOMC 検討事項は?・新たな政策指針に基づいて金融政策をどのように変えていくか・今後たどる可能性の高い道筋を明確に示すことが適切となる・金融緩和の強化には経済活動のある程度の正常化が必要に

・3月に開始した資産買い入れは国債やMBSを月1,200億㌦実施中NY連銀はこれまでの「債券購入プログラム」(QE)とは異なると説明資産買い入れの目的は金利引き下げではなく市場機能の改善

●シカゴ連銀総裁、次の措置は政府と議会が行うべき(9月3日)・コロナ感染が拡大するなか追加経済対策は政府と議会が行うべき・コロナ感染が収束し、失業率がある程度低下した段階で、

FRBとして緩和政策の強化が必要になる可能性があると表明

・先物市場では24年まで利上げしないとの予想が反映されている「フォワードガイダンスの具体化は急いでいない」(一部の当局者)

●クラリダ副議長は「政策の枠組みは強固に変化した」と表明(8月31日)・同じ枠組みを維持した場合、日本のように低成長軌道を辿りかねない・FRBは「ドット・プロット」(金利予測分布図)などの見直しに着手する・フォワードガイダンスやバランスシート(量的緩和)を巡る議論も再開

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■前回20年6月のFOMC「四半期経済予測」(SEP)・20年の成長率見通しは▲7.6~▲5.5%の大幅な落ち込みを想定・21~22年の成長率は改善を見込むものの落ち込み分は埋めきれず・インフレ率は22年で1.6-1.8%へ改善も目標とする2.0%には届かず・9月の予測では23年のインフレ率とロンガーランの中立金利が焦点

・FFレートの誘導は22年までゼロ近傍で維持される見通しとなった

※ カッコ内は前回19年12月時点の予測値 (20年3月会合の経済予測は中止された)失業率は当該年第4四半期の平均、他は第4四半期の前年同期比の予測FFレート先物市場の数値は20年9月15日時点のインプライド金利(%)を示します

2020年 2021年 2022年 長 期

▲7.6-▲5.5 4.5-6.0 3.0-4.5 17.-2.0(2.0-2.2) (1.8-2.0) (1.8-2.0) (1.8-2.0)

9.0-10.0 5.9-7.5 4.8-6.1 4.0-4.3(3.5-3.7) (3.5-3.9) (3.5-4.0) (3.9-4.3)

0.6-1.0 1.4-1.7 1.6-1.8 2.0(1.8-1.9) (2.0-2.1) (2.0-2.2) (2.0)

0.9-1.1 1.4-1.7 1.6-1.8(1.9-2.0) (2.0-2.1) (2.0-2.2)

0.125 0.125 0.125 2.500(1.625) (1.875) (2.125) (2.500)

FFレート先物市場 0.075 0.020 0.005

実質GDP成長率(%)

失業率(%)

PCEコア価格指数(%)

PCE価格指数(%)

政策金利の予測中央値

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■米長期金利 FRBの実質的な管理下で低位安定・FRBは3月半ばの金利急騰局面でデフレ圧力を短期間で払拭した・長期金利から期待インフレ率を引いた実質金利はマイナス圏に定着・米国債実質金利の低下が株式などリスク資産の上昇とドル安を促す・米経済の再活性化に向けて「ポートフォリオ・リバランス効果」を狙う

●米10年国債実質金利はマイナス圏に沈み過去最低を更新

・「実質金利」(=名目金利-期待インフレ率)はマイナス1%台で推移・FRBは「2%超のインフレ率」を容認する政策指針を導入(8月27日)・期待インフレ率が一段と高まれば実質金利はマイナス2%まで低下も

●実質的なイールドカーブ・コントロールが始まっている

・米長期金利の指標となる10年債利回りは過去最低水準で安定推移・2019年は最小1.459%~最大2.782%で推移し年間平均は2.137%・20年4月以降は0.536%~0.905%のレンジ(平均0.661%)で釘付け

・イールドスプレッドは債券より株式投資の優位を示唆米国債利回りは株式など資産のリターンを判断する尺度の1つ「株式益回り」(予想EPS÷株価)は株価に対するリターンを表す「イールドスプレッド」(株式益回り-米10年債利回り)は3.9%割高なPER(株価収益率=株価÷予想EPS)もある程度許される

・実質金利のマイナスは米ドルの価値減価を意味する現金保有に対する「ドル課税」ともいえ海外資産に向かわせる

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■米長期金利の指標・10年物国債利回り 最長の強気相場・米長期国債は1981年10月を起点に39年越しの強気相場を形成・米10年債利回りは15.68%をピークに0.56%(20年8月)まで低下・強気相場が崩れる局面では金利急騰が米国売りのトリプル安を促す

3.81

62/12/28

8.06

70/05/29

5.42

71/03/26

8.52

75/09/19

6.83

76/12/31

13.20

80/02/29

15.68

81/10/02

10.21

83/05/13

13.86

84/06/01

7.03

87/01/23

10.11

87/10/16

5.24

93/10/15

7.97

94/11/18

4.41

98/10/09

6.68

00/01/28

3.20

03/06/13

5.20

07/06/13

2.24

09/01/02 1.46

12/06/01

3.00

14/01/03

1.365

16/07/08

3.23

18/10/05

0.56

20/08/070.0

2.5

5.0

7.5

10.0

12.5

15.0

米10年物国債利回り推移(週足)

1962/01-2020/09%

5

A

B

C

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

米10年物国債利回りの推移(週足終値ベース)

1962年1月~2020年9月

データ: ロイター

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■米長期金利の指標となる10年債利回り 波動分析②・15.68%(81年10月)を起点とする金利低下波動(A-B-C)を形成するシナリオ<A波>は7.03%(87年1月)まで低下、<B波>で10.11%(87年11月)まで上昇現状は<C波>の下落波動に位置し中勢3波で1.46%(19年9月)まで低下中勢4波で1.93%(19年12月)まで上昇したあと、中勢5波で0.49%まで急降下

55

4C

3

米10年債利回り(終値ベース)2016/04/01-2020/09/15

9月15日 0.6805%データ: Reuters

5

A2

5

1

4 2

13

B

44

1

2

3

3

<C>

2.7680

05/29

2.1200

07/11

1.4624

19/09/03

1.9350

12/23

0.4980

20/03/09

1.2580

03/18

0.9050

06/05

0.5130

08/04

0.00

0.50

1.00

1.50

2.00

2.50

3.00

下 落

上 昇

債券価格

1.931004/26

1.360016/07/08

2.054117/09/08

2.607017/03/13

3.109018/05/17

2.553019/01/03

3.232018/11/08

2.782001/21

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■米長期金利の指標となる10年債利回り・FRBが信用緩和策に踏み切った3月半ば以降は低位で安定・過去最低水準のボックス圏が形成され事実上の「YCC」が進行・長期金利の低位安定はFRBの金融政策に対する信認を示す・当面の焦点はレンジ上限を上回る金利上昇局面の政策対応に

0.49803/09

1.25803/18

0.90506/05

0.57104/21

0.53608/06

0.74608/27

0.00

0.50

1.00

1.50

2.00 米10年債利回りの推移2020/01/02-09/15

9月15日: 0.681%

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■米10年国債実質金利 マイナス金利が定着・米10年国債の実質金利はマネーの実質的な価値の変化を示す指標・20年3月半ばはコロナ危機によるドル調達コストの急騰で跳ね上がる・4月以降は大規模な「財政・金融政策」で期待インフレが高まり急降下・米国債実質金利のマイナスは保有するドルの価値の減価を意味する

年間平均 最低 最高2017年 0.457% 0.25 0.662018年 0.835% 0.45 1.172019年 0.399% ▲0.09 0.972020年 ▲0.470% ▲1.08 0.62

0.12

-0.5703/06

0.6203/19

-0.5604/15

-0.31-0.36

-1.0808/06

-0.97

-1.0808/31

-1.50

-1.00

-0.50

0.00

0.50

Jan 02 Feb 14 Mar 30 May 12 Jun 24 Aug 06 Sep 18

米10年国債実質利回り2020/01/02-09/15

データ:米財務省

9月15日: -0.99%

データ: 米財務省米10年国債実質利回り

2020年1月2日~9月15日

9月15日時点▲1.03%

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ドル高

ドル安

■米国の対外投資マネー 本国回帰一巡後の動向が焦点・米国の対外証券投資はFRBによる大規模緩和を背景に09年1Qから急拡大した・09年1月から14年7月迄に差引7,643億㌦の米投資マネーが流出(⇒ドル安)・FRBによる金融正常化を背景に14年8月以降は海外投資の引き揚げに転じた・14年8月から20年6月迄に差引1兆4,207億㌦の米投資マネーが回帰(⇒ドル高)・資金循環面からはドル高で割安感が生じた海外資産への投資再開が注目される

米国への資金回帰

米国からの資金流出

米国の対外証券投資 2009年1月~2020年6月

データ:米財務省TIC8月17日発表分

ドル安局面

ドル高局面

80

90

100

110

120

-1,000

-500

0

500

1,000

1,500

ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡ

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

米国の対外証券投資(米財務省TICデータ)

米国の対外証券投資(差引流出入額)・左目盛

ドル実効為替レート(FRBインデックス)・右目盛

億㌦

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■米中の第1段階の通商合意 事実上の破綻状態・第1段階の通商合意により対中輸出は今後2年間に2倍近くに拡大・具体的には2年かけて全体の対中輸出額を2,000億ドル拡大する(財・サービスの対中輸出は20年に2,630億㌦、21年に3,090億㌦)

・20年は目標を達成するために前年比+56%の対中輸出増が必要

0

100

200

300

1999 2002 2005 2008 2011 2014 2017 2020

米国の対中輸出(財・サービス)

単位:10億㌦

2020年と2021年は目標

データ 米商務省 1,8

63

2,6

30

3,0

90

米国の対中輸出(財・サービス)2020-21年に2,000億㌦拡大貿易戦争が始まる前の2017年は約1,860億㌦相当を輸出

1,6

88

合意対象となる米製品の対中輸出額はこれまでに1,007億㌦に達しているはずだったが、実際には485億㌦にとどまる

データ 米商務省 単位:億ドル

2020年と2021年は目標額20年:17年実績 +77021年:17年実績 +1,230

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■デジタル通貨構想 米ドル覇権に対する挑戦・米国はドル建て取引を中心に銀行間の国際送金を牛耳ってきた・米政権の対中経済制裁により中国製品は締め出されつつある・中国はドル建て比率の高い貿易取引を人民元に置き換え国際化・米国政府にとっては敵国に対する経済制裁の無力化を意味する

●中国が恐れるのはドル決済システムから締め出されること

・国際的な金融取引は基軸通貨ドルを握る米国の銀行を必ず経由する・200カ国以上の金融機関が米ドル国際決済ネットワークのSWIFTに参加・歴代の米政権は敵対国に対して「金融制裁」を通じて圧力を強めてきた

●「デジタル人民元」は対米通貨覇権の中核をなす国家戦略

・中国は14年に研究を開始し基本設計を終え、20年には実証実験を本格化・当面の目標は現金コストの削減や現金持ち出しによる資本流出を抑制する・一帯一路関係国との貿易取引を人民元建てに置き換え国際化を前進させる・中国の広域経済圏構想「一帯一路」を通じた影響力の拡大が念頭にある

・米国の制裁でSWIFTのネットワークから外されれば資金決済は困難・ドル建て比率が高い中国の貿易は成り立たず経済には深刻な打撃

●日欧など6中銀連合はデジタル通貨の共同研究を開始

・世界はドル依存から脱却する必要があると強調(19年8月・カーニー英総裁)・欧州にはトランプ政権下で弊害が際立つドル一極体制を改革する狙いがある・日本は中国の動きを念頭に米ドルの基軸通貨体制を維持する重要性を強調

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人民元の設定ルール変更(17年5月26日)

■人民元の対ドル相場 国内大循環へ通貨高へシフト?・米中貿易摩擦を背景に18年4月半ばから急速に元安・ドル高が進行・中国政府は米国による報復関税の影響を相殺する人民元安を容認・米財務省は19年8月5日に中国を「為替操作国」に指定したと発表・20年6月以降は米中対立が激化するなか急速に元高が進行中

為替操作国に指定(19年8月5日)

為替操作国の認定解除(20年1月13日)

6.107915/05/18

6.408515/08/27

6.315415/11/02

6.952617/01/04

6.449717/09/11

6.649317/10/09

6.276418/04/02

6.967018/11/01

6.685019/03/21

7.088419/09/03

6.860620/01/21

7.131520/06/01

6.782520/09/16

6.00

6.25

6.50

6.75

7.00

7.25

中国人民元の対ドル相場2015/01/05-2020/09/16

1ドル=元

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年

人民元切り下げ(15年8月11日)

中国人民元の対ドル相場2015/01/15~2020/09/16

Page 43: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■トランプ米政権の「新プラザ合意(ドル高是正)」構想・米財務省は17年の為替報告で「永続的な為替相場のズレ」を指摘・「為替のズレ」は1980年代にも使われプラザ合意の布石となった・85年のG5「プラザ合意」(ドル高是正)は日本がターゲットだった・第2のプラザ合意のターゲットは「新冷戦」ともされる中国となる

●トランプ米政権は14年ぶり高値圏にあるドル相場に苛立つ(2017年)

・「ドルは強くなりすぎている。いずれ米経済に打撃を与える」(トランプ大統領)・ムニューシン財務長官は「長期的には強いドルが重要だ」とバランスをとる・トランプ政権には主要国間で新しい通貨協定を結ぶアイデアがある(関係者)

本格的な為替調整に向けた「第2のプラザ合意」ともいえる舞台構想・トランプ政権有力者らは一斉に「為替相場のズレ」を指摘し始めた・14年ぶりのドル高という相場水準は市場の失敗だと断じる論法

1980年台は双子の赤字に苦しむ米国が通貨切り下げの強権を発動当時は米国との貿易摩擦の激化を背景に日本が狙い撃ちされた80年12月施行:外為法改正(外国為替取引、資本取引は原則自由)81~83年:自動車輸出自主規制、85年9月:プラザ合意(ドル高是正)

●ターゲットは貿易問題からハイテク分野の覇権争いに発展する中国

・トランプ政権は現在の中国の脅威を「冷戦期のソ連以上」とみなして警戒する・中国は核兵器を含め大幅に軍備の拡張を続け、積極的な海洋進出も見せる・ソ連は冷戦下の経済競争に敗れたが、中国は米国を経済面で追い抜く勢い・20世紀の覇権国だった米国はコロナ禍によるGDPの急減で焦りを強める

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■日本経済は18年10月をピークに下降局面入り・内閣府は7月30日に景気の転換点を表す「山」を2018年10月と認定・2012年12月から71カ月間の回復局面は戦後2番目の長さとなった・期間中の成長率は実質で年1.1%程度と拡大期としては低空飛行に・「三本の矢」のうち成長戦略が失速して潜在成長率引き上げに失敗

景気の名称(開始時期)

成長率 11.3 %(期間42カ月)

11.5 %(57カ月)

5.3 %(51カ月)

1.6 %(73カ月)

1.1 %(71カ月)

(1958年7月)

(1965年11月)

(1986年12月)

(2002年2月)

(2012年12月)

日本の戦後の主な景気拡大局面の成長率

岩戸

いざなぎ

バブル

いざなみ

未定

データ: 内閣府成長率は実質年率

アベノミクスが本格化した2013年度から19年度にかけて国の一般会計の歳出額は平均で約100兆円に上った。 90年代の76兆円、00年代の86兆円と比べて格段に大きいが、安倍政権の財政出動は経済成長を底上げしてこなかった。

小泉政権

第2次安倍政権

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■日本株市場全体の値動きを示すTOPIX・アベノミクスは世界景気拡大の追い風に乗って日本株を押し上げた・日本の成長戦略の頓挫により18年1月をピークに上値を切り下げる・海外勢は13年に15兆円買い越したあと18年に13兆円売り越した・13年から本格化したアベノミクスによる景気回復は18年10月で終了

・3本の矢のうち成長戦略はアベノミクスの柱に育たないまま終わった・日本経済の地力を示す潜在成長率は1%に満たない水準が続く・安倍首相の辞任後も財政支出や金融政策頼みは続く公算が大きい・追加緩和の選択肢が狭まるなか財政頼みが強まり日銀は補助役に

718.322012/10

1,679.192015/08

1,196.282016/02

1,889.742018/01

1,739.982019/12

1,261.702020/03

500

750

1,000

1,250

1,500

1,750

TOPIX Weekly Close2012/09/03-2020/09/16

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■黒田緩和 「短期決戦型」から「持久戦型」に大転換・金融緩和の枠組みを「量」から「金利」へと切り替え「持続性」を確保・「イールドカーブ・コントロール」により10年債利回りをゼロ%で安定・「オーバーシュート型コミットメント」により金融緩和の時間軸を強化・「政策金利のフォワードガイダンス」は将来の利下げ含みに変更した

(1)長短金利を政策運営上の目標とする新たな枠組み

・実質金利低下の効果を長短金利の操作により追及する短期金利 ⇒ マイナス金利(現行はマイナス0.1%)適用を維持長期金利 ⇒ 指標となる10年物国債利回りをゼロ%程度に誘導

・長期金利の誘導方法は既存の国債買い入れを軸とする・買い入れ額は年間80兆円を「目途」から「無制限」に強化(20年3月)

(2)「オーバーシュート型コミットメント」により時間軸を強化(16年9月)

・「目標とする物価の実績値が2%を安定的に超えるまでマネタリーベースの拡大方針を継続する」とのコミットメントを導入

・従来の「見通し」から「実績」にシフトし緩和継続の「時間軸」を強化

(3)政策金利に関するフォワードガイダンス(19年10月に変更)

「政策金利は、物価安定目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れに注意が必要な間、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している」

「先行き物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」

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(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

(A)

(B)

a4

33

ab

・ショートカバー

・戻り売りムード

・ファンダメンタルズ改善ムード一転/様変わり売買高急増通常最長の波

・楽観材料陳腐化売買高減少

・複雑ランダムウォーク

・見せかけの回復

・ファンダメンタルズ悪化強気から弱気への転換破壊的下落

・通常ファンダメンタルズ最悪局面深押し/悲観

(C)1

5

Cycle Bull Market 21 waves

89 13

Cycle Bear Market 13 waves55

2

8

Complete Market Cycle 34 waves

144

・代表的な目標値の算出例(フィボナッチ数列)2波=1波×0.618

3波=1波×1.618

4波=3波×0.382

5波=1波A波=(1)波×0.500

B波=A波×0.500

●ウォール街の相場格言強気相場は

①「悲観」のなかに生まれ②「懐疑」のなかで育まれ③「楽観」のなかで成長し④「確信」のなかで消えていく

「悲観」

「懐疑」

「楽観」

「確信」

■波動(トレンド)を読む 「Trend is Your Friend」・ エリオット波動分析で相場の現在地と目標値を把握する・ 目標地(価格と時間)は「フィボナッチ数列」から導かれる・ 各波動の特徴やルールを「トレーディング」に活用する

勝負処を逃さず捉える①相場の現在地は?②想定されるターゲットは?

価格と時間の均衡点ターゲットは波動論で求める

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■Technical Analysis: EURUSD 週足(NYクローズ)・1.0696(2020年3月)を起点とする<3波>の上昇波を形成するシナリオ

<1波>は長期下降トレンドラインに迫る1.2456(18年2月1週)まで上昇<2波>は1.0696(3月3週)まで下押し、<3波>の上昇波へ移行<3波>は「長期下降トレンドライン」を上抜けて1.1904(8月4週)まで上昇

(1)「5週平均線」(上向き)を上抜く場合は1.1935処を巡る攻防へ(2)「5週平均線」(上向き)までで上げが一巡する場合は1.1732処を試す調整安へ

3

EURUSD 週足NYクローズ1999/08/20-2020/09/15

1.1846

0.8383

2000/11

0.9575

2001/01

0.8478

2001/07

1.3554

2004/12

1.1718

2005/12

1.5938

2008/07

1.2590

2008/11

1.5007

2009/10

1.1968

2010/06

1.4806

2011/04

1.2155

2012/07

1.3913

2014/03

1.0496

2015/03

1.1451

2016/04

1.0451

2016/12

1.2456

2018/02

1.0696

2020/03

1.1904

2020/08

0.75

1.00

1.25

1.50

1.75

EURUSD Elliott Wave Analysis

Weekly NY-close line

1999/08/20~2018/04/13

1

3

4

5

B

2

A

1

2

C

3

4

5

1

2主要なテクニカルポイント

・1.2041処(=76.4% of 1.2456⇒1.0696)・1.1935処(=1.0696+【1.0451⇒1.2456】×0.618)・1.1847処(「5週平均線」)

・1.1732処(=23.6% of 1.1177⇒.1904)・1.1619処(=23.6% of 1.0696⇒1.1904)・1.1421処(「21週平均線」)

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■Technical Analysis: EURUSD 一目均衡表(週足)・1.0638(20年3月)を起点に<3波>の上昇波を形成するシナリオ

<1波>は五波構成の上昇波により1.2555(18年2月)まで上昇<2波>は「ダブル・スリー(a-b-c-x-a-b-c)」により1.0638(03/20)まで下押す<3波>は「抵抗帯」を上抜けて1.2014(09/01)まで上昇

・今週の焦点は「遅行線」が1.0638処の真上を通過する局面の動向となる(1)週足に対して「天底逆転」に向かう場合は1.1656処に向けて急降下へ(2)1.0638処の「谷越え」を波乱なく通過する場合は1.1957処を目指す展開へ

0.90

1.40

0.90

1.40

0.90

1.00

1.10

1.20

1.30

1.40

EURUSD Global Range

Ichimoku Equilibrium Weekly Chart

2014/01/02-2017/03/31

33

42

76+1

10月5週

33 10月4週

33 10月5週

76

1.034017/01/03

1.209209/08

1.155311/07

1.255518/02/16

1.130108/15

1.181509/24

1.121611/12

1.157001/10

1.110805/23

1.087910/01

1.141206/251.1508

06/21

1.149503/09

1.063820/03/20

1.201409/01

EURUSD 週足一目均衡表2016/11/07-2020/09/15

52

1

3

4

5 1

2

C

a

b

c

x

a

b

c

3

天底逆転

Page 50: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■Technical Analysis: EURUSD 一目均衡表(日足)・1.0638(03/20)を起点に<3波>の上昇波(❶~❺)を形成するシナリオ・❸波(1~5)は小勢5波で「複合9」に準じる節目で1.2014(09/01)まで続伸・今週の焦点は転換線(上向き)でサポートされた「遅行線の動向となる

(1)日々線から上放れる場合は1.1966処(08/18)の「山越え」へ(2)転換線(=本日は1.1806処)を下抜く場合は1.1712処を試す一段安へ

1.000

1.250

1.000

1.250

1.000

1.050

1.100

1.150

1.200

1.250

転換線

遅行線 基準線

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

1.118612/13

1.106712/20

1.124012/31

1.099201/29

1.077802/20

1.149520/03/09

1.063820/03/20

1.114803/27

1.076904/06 1.0728

04/24

1.101905/01

1.076705/07

1.142206/10

65

1.098804/15

33+1

1.116906/19

09/16129

42-1 33-1

1.191608/06

65 09/17

42

1.169608/03

1.196608/18

42+1

1.201409/01

129-2

09/1633

1.175309/09

1.191709/10

3

EURUSD 日足一目均衡表2019/12/02-2020/09/15

2

b

a

b

c

c

1

2

3

4

5

9月15日時点:NYクローズ=1.1846㌦「転換線」(=1.1835処)↓「基準線」(=1.1863処)→

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■Technical Analysis: EURJPY 週足(NYクローズ)・95.40(12年7月)を起点に新たな上昇波動(1~5)を形成するシナリオ・<1波>で149.27(14年12月)まで上昇し、<2波>で111.15まで下押す・<3波>(1~5)は1波で137.21まで上昇したあと2波で115.66まで下落・現在進行中の3波は126.19(8月2週)まで上昇し「長期レジスタンスライン」に迫る

(1)「5週平均線」(下向き)を上抜く場合は126.44処を巡る攻防へ(2)124.60処を下抜く場合は123.62処に向けた調整安へ

EURJPY 週足NYクローズ2007/01/02-2020/09/15

124.92

C

2

A

80

100

120

140

160

180

1

A2

5

B

C

127.402015/04

95.402012/07

169.432008/07

115.032009/01

138.31200/08

149.272014/12

144.472013/12

111.152016/07

139.642015/06 137.21

2018/01

115.302017/04

123.302016/12

3

116.812019/08

126.192020/08

115.662020/05

主要なテクニカルポイント・127.50処(=119.45+【115.66⇒123.71】)・126.44処(=50.0% of 137.21⇒115.66)・125.34処(=「5週平均線」)

・124.60処(=23.6% of 119.45⇒126.19)・123.62処(=38.2% of 119.45⇒126.19)・121.93処(=「21週平均線」)

3

B

13

Page 52: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■Technical Analysis: EURJPY 一目均衡表(週足)・109.30(16年6月)を起点に<3波>の上昇波(❶~❺)を形成するシナリオ・❶波で137.51まで上昇したあと、❷波で「ダブルスリーを形成し114.43まで下押す・❸波は五波構成(1~5)となり「抵抗帯」を上抜けて127.07(9月1週)まで上昇・当面の焦点は抵抗帯の上方に位置する「遅行線」の動向となる

(1)安値圏の週足に対して「天」を形成する場合は127.21処を目指す展開へ(2)抵抗帯に再び突入する場合は123.08処に向けた調整安へ

100

160

100

160

100

110

120

130

140

150

160

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

124.1012/15

114.8517/04/17

137.5118/02/02

124.6205/29

133.1308/21

121.2919/01/03

127.5003/01

42

115.8709/03

122.8812/16

114.4320/05/06

65

124.4306/05

33+1

36 36 36 1月2週

127.0709/01

33+1

EURJPY 週足一目均衡表2016/11/07-2020/09/15

a

b

c

a

b

c

x

3

1

2

3

天底逆転

Page 53: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■Technical Analysis: EURJPY 一目均衡表(日足)・114.43(20年5月)を起点に<3波>を構成する❸波を形成するシナリオ・❸波(1~5)は「抵抗帯」を上抜けたあと小勢3波で127.07(09/01)まで上昇・今週の焦点は日々線(上向き)に衝突した状態の「遅行線」の動向となる

(1)日々線(上向き)に同調して上げる場合は126.75処(08/13)の「山越え」へ(2)転換線(=124.46⇒本日125.03処)を下抜く場合は123.93処を試す一段安へ

110.0

130.0

110.0

130.0

110.0

115.0

120.0

125.0

130.0

33+1

129

遅行線

基準線

転換線

122.65

12/13

120.17

01/03

122.88

01/16

121.39

02/20

116.18

03/09

26

121.14

03/25

42+1

114.43

20/05/06

124.43

06/05

76+1

119.35

06/22

120.28

07/10

126.75

08/13

121.97

07/06

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

11/02

65

10/05

09/18

76

127.07

09/01

124.45

08/21

65 10/08

124.46

09/09

126.46

09/10

EURJPY 日足一目均衡表2019/12/02-2020/09/15

b

❷c

1

3

2

3

4

5

9月15日時点:NYクローズ=124.92円「転換線」(=125.46処)→「基準線」(=125.74処)↑

Page 54: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■Technical Analysis: USDJPY 月足(NYクローズベース)・ 358.44(71年1月)を起点とする長期下落波動は76.26(12年1月)で終了・ 第Ⅴ波のボトム76.26を起点に修正波(A-B-C)を形成中とみられる・ A波で124.14(15年5月)まで上昇したあとB波の修正波へ移行・ B波は値幅調整(a-b-c)となりa波で101.33(16年9月)まで下落

b波で117.98(16年12月)まで上昇したあとc波の下落波動を形成中

・2025年、日本の国債費(借金返済額)の伸びが社会保障費の伸びを上回る日本売りの悪い円安となるのか、世界景気拡大による良い円安となるか?

USDJPY 月足NYクローズ1971年1月~2020年9月300.10

1974/01

176.50

1978/10

277.30

1982/10

224.75

84/03

259.00

85/02

121.85

1988/11

159.08

1990/04

83.17

1995/05

143.77

1998/07

102.05

99/12

133.87

2002/02

102.63

04/12

123.17

2007/06

76.26

2012/01

124.14

2015/05

101.33

2016/09

0

100

200

300

1973 1977 1980 1984 1988 1992 1995 1999 2003 2007 2010 2014 2018 2022 2025

ⅴ第Ⅲ波

第Ⅰ波

第Ⅱ波

第Ⅳ波

a

b

c

358.441971/01

8.3 years(100 months)

7.5 years(90 months)

8.2 years(99 months)

8.9 years(107 months)

第Ⅴ波

a

16.5 years(199 months)

ⅲb

c

d

e

A波

16.8 years(202 months)

B波

C波

8.0 years(96 months)

8.0 years(96 months) 2023/04

a

b

c

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■Technical Analysis: USDJPY 週足均衡表・125.86(15年6月)を起点に<B波>による値幅調整(a-b-c)形成するシナリオ・a波で99.00(16年6月)まで下押したあとb波で118.66(16年12月)まで切り返す・c波(1~5)は3波で101.18(3月2週)まで下押したあと4波で111.71まで上昇・中段揉み合いが続いたあと「基準線」を下抜けて5波で104.20まで下押す・今週の焦点は週足に衝突した状態の「遅行線」の動向となる(1)基準線(=106.71処)を上抜く場合は雲の下限(=107.86処)を目指す展開へ(2)週足(上向き)から下放れる場合はN-計算値の103.09処に向けた一段安へ

90

130

90

130

90

100

110

120

130

USDJPY Global Range

Ichimoku Equilibrium Weekly Chart

2014/01/02-2017/04/21

118.6616/12/15

101.1911/09

108.1304/17

114.3805/10

107.3209/08

114.7317/11/06

104.6618/03/23

113.1807/19

114.5418/10/03

42

65+2

106.7519/01/03

4848 48

112.4004/24

104.8608/26

76

112.2302/20

26

101.1820/03/09

105.9905/06

76

109.8506/05

33 10月3週

104.2007/31

33 9月4週

48+1

B

USDJPY 週足一目均衡表2016/11/07-2020/09/15

b

2

3

4

5

1

c

Page 56: 「2020年9月・秋の陣」次なる市場テーマと注目点・20年3月に30%超安となったあと「財政・金融政策」によりV字反騰 2020年2月3,386.15 2020年3月2,337.40

■Technical Analysis: USDJPY 一目均衡表(日足)・118.66(16年12月)を起点にB波-Cの下落波動(1~5)を形成するシナリオ・2波で114.54(18年10月)まで上昇したあと3波で101.18(03/09)まで下押す・4波で111.71(03/24)まで切り返したあと5波の下落波動(1~5)を形成中・本日の焦点は転換線(=105.44処)でサポートされた「遅行線」(=105.45処)の動向

(1)上向きの転換線に同調して上げる場合は106.18処を目指す展開へ(2)転換線(=本日は105.61処)を下抜く場合は104.81処に向けた一段安へ

100.0

115.0

100.0

115.0

100.0

105.0

110.0

115.0

USDJPY Global Range

Ichimoku Equilibrium Daily Chart

2016/10/03-2017/06/09

遅行線

基準線

転換線

33-1

111.7103/24

112.2320/02/20

101.1820/03/09

109.3804/06

105.9905/06

108.0805/19

109.8506/05

76+1

33-1

108.1607/01

09/18

107.65.20/01/08

42-1 09/28

104.2007/31

42+1

76

107.0508/13

105.1008/19

09/1533

42

106.9408/28

105.3009/15

B

④ USDJPY 日足一目均衡表2019/12/02-2020/09/15

3⑤

c 4

5c

3

1

2

4

5

9月15日時点:NYクローズ=105.45円「転換線」(=105.93処)↓「基準線」(=106.08処)→

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■ライフワークとしてのFX 目指すのは「堅実なトレード」・ FXトレードは世界経済の現代史に参加することと同義である・ FXを「生涯学習」の場と位置付けて「経験則」を積み上げる・ 「堅実なトレード」を目指し3つの依存度を減らす努力をする

(1) 「脱・レバレッジ」 ⇒トレード技術を養う・ 目指すのは一攫千金ではなく堅実なトレード・ 高レバレッジに依存したやり方は失敗時の痛手が大きくなる・ 利食いが早く、損切りが遅くなる典型で深みにはまりやすい

■トレードを楽しみ、生き残るためのセルフマネジメント

(3) 「脱・アナリスト」 ⇒経験則を積み上げる・ 為替分析の前提は絶対的な情報は存在しないということ・ 市場は新たな材料を消化し常に均衡点を求め動いている・ 経験則を積み上げトレーディングに際しての判断力を磨く

(2) 「脱・値頃感」 ⇒Trend is your friend・ 値頃感によるトレードは「逆張り」に向かわせる傾向がある・ 逆張りスタンスは相場トレンドから逸脱するリスクを孕む・ プロは多数派の損切りに乗じて儲けることを常に狙っている・ 相場トレンドの方向性に基づいて売買のタイミングを見極める

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「本日はありがとうございました」

本日のセミナーは9月16日時点におけるシナリオです。

今後の展開次第では予告なしにシナリオを変更する場合もありますのでご注意下さい。

最新の情報につきましては各種レポートをご参照下さい。①「Daily Market Comment」 毎週火~金の午前11時前に発行②「森レポート(全12頁)」 毎週月曜日の早朝発行③「FX-Technical outlook(全50頁)」 毎週月曜日の早朝発行

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本映像及び資料は信頼できると思われる情報・データに基づいて作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また、本映像および資料は情報提供のみを目的としたものであり、売買の勧誘を目的としたものではありません。売買に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさいますようお願いいたします。なお、その目的を問わず本資料を無断で引用または複製することを禁じます。

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