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平成29年度 公園緑地事業実務要領 北海道建設部まちづくり局都市環境課 公園緑地グループ 朱書:訂正・追記箇所

公園緑地事業実務要領 - Hokkaido · 第2節 用語の定義 1.緑 地 従来「緑地」については、いろいろな観点から、様々な定義がなされている。最も広義にとられた

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平成29年度

公園緑地事業実務要領

北海道建設部まちづくり局都市環境課

公園緑地グループ

朱書:訂正・追記箇所

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目 次

第1章 趣 旨

1 適用範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

2 参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

3 公園緑地整備フローチャート ・・・・・・・・・・・・ 4

第2章 公園緑地概要

第1節 公園緑地の効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

1 存在効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

2 利用効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

第2節 用語の定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

1 緑地 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

2 都市施設としての「緑地」 ・・・・・・・・・・・・・・ 8

3 緑地の分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

4 公園 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

5 「都市計画公園」と「都市公園」 ・・・・・・・・・・ 10

6 「都市公園等」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

第3節 公園緑地の分類と配置 ・・・・・・・・・・・・・・・ 12

1 都市公園等の種類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

2 公園緑地の配置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

第3章 都市計画決定

第1節 都市計画決定について ・・・・・・・・・・・・・・・ 19

1 都市計画の基本理念 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

2 都市計画の内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

3 公園等の都市計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

4 配慮すべき事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

5 都市計画を定める者の区分 ・・・・・・・・・・・・・ 23

6 都市計画の軽易な変更 ・・・・・・・・・・・・・・・ 23

第2節 都市計画の決定事務 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

1 都市計画の法定手続き ・・・・・・・・・・・・・・・ 24

2 都市計画の図書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27

第3節 都市計画の告示など ・・・・・・・・・・・・・・・・ 46

1 都市計画の案の縦覧の公告 ・・・・・・・・・・・・・ 46

2 都市計画の決定及び変更の告示 ・・・・・・・・・・・ 47

3 都市計画の図書の写しの縦覧の公告 ・・・・・・・・・ 48

4 都市計画の図書の写しの送付 ・・・・・・・・・・・・ 49

第4章 都市計画事業認可

第1節 都市計画事業認可 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 57

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1 都市計画事業認可の効果 ・・・・・・・・・・・・・・ 57

2 事業認可の告示 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 57

3 事業の施行者と認可を受ける者の区分 ・・・・・・・・ 58

4 事業認可の手続 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 58

5 都市計画事業認可申請書及び事業認可変更申請書の作成・ 59

6 都市計画特許事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74

第2節 特定地区公園に係る事業計画の事前協議 ・・・・・・・ 77

1 事前協議書提出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 77

2 事前協議書の作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 77

第5章 補助事業の取扱い

第1節 社会資本整備総合交付金 ・・・・・・・・・・・・・・ 85

1 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

2 基本的な仕組 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

3 特長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

4 交付対象 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

5 交付期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

6 交付対象事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85

7 単年度交付限度額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 87

第2節 都市公園・緑地等事業の計画と予算 ・・・・・・・・・ 88

1 都市公園・緑地等事業とは ・・・・・・・・・・・・・ 88

2 都市公園・緑地等事業の制度 ・・・・・・・・・・・・ 88

3 基幹事業(都市公園・緑地等事業)における交付対象事業

となる施設の考え方について(案) ・・・・・・・・・・ 89

第3節 その他の制度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 96

1 一括設計審査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 96

2 公共施設管理者負担金の取扱い ・・・・・・・・・・・ 97

第4節 社会資本整備総合交付金の交付及び変更申請・・・・・・ 98

1 北海道が施行する都市局所管事業(都市公園・緑地事業等)

の執行 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 98

2 市町村が施行する都市局所管事業(都市公園・緑地事業等)

の執行 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 98

3 申請の方法について ・・・・・・・・・・・・・・・・100

4 提出書類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101

第5節 都市災害復旧事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・103

1 都市災害復旧事業の概要 ・・・・・・・・・・・・・・103

2 災害報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・103

3 災害査定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・104

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4 事業費の決定と実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・104

5 都市災害復旧事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・105

6 災害の定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106

7 対象施設等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106

8 負担法及び基本方針に基づく公園施設に係る災害復旧補助の

対象施設及び対象外施設 ・・・・・・・・・・・・・・107

9 災害復旧事業の適用 ・・・・・・・・・・・・・・・・109

10 災害復旧事業の適用除外 ・・・・・・・・・・・・・・109

11 未供用開始施設の取扱い ・・・・・・・・・・・・・・111

12 公共土木施設の取扱いに準じて取扱う事項 ・・・・・・111

13 応急工事 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・111

14 事前打合せ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・113

15 基本法令等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・114

16 防災災害復旧事業のフロー ・・・・・・・・・・・・・115

17 都市災害復旧事業各様式 ・・・・・・・・・・・・・・119

第6章 参考資料

河川敷地の占用許可について ・・・・・・・・・・・・165

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第 1 章 趣 旨

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第1章 趣 旨

1.適用範囲

この実務要領は、都市公園・緑地等事業を北海道及び市町村が国土交通省所管社会資本整備総合交付

金等で施行する場合の手引きとして活用する。

2.参考文献

この実務要領の他、下記の文献などを参考として事業を実施すること。

(1) 都市・地域整備局所管補助事業実務必携:国土交通省都市・地域整備局(監修)

(2) 公園・緑地・広告必携:国土交通省都市・地域整備局公園緑地課(監修)

(3) 公園緑地マニュアル(平成 24 年度版):一般社団法人日本公園緑地協会

(4) 都市公園技術標準解説書(平成 28 年度版):一般社団法人日本公園緑地協会

(5) 造園施工管理技術編・法規編 改訂 27 版:社団法人日本公園緑地協会

(6) 防災公園計画・設計ガイドライン:建設省都市局公園緑地課(監修)

(7) 緑の基本計画ハンドブック:国土交通省都市・地域整備局都市計画課・公園緑地課(監修)

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3.都市公園等整備フローチャート

都市公園・緑地等事業の実施に際し、必要な手続き及びスケジュールを一般的に示すと下図のようになる。

手続が必要となる場合は、都市計画課及び都市環境課と協議すること。

【 事業の流れ 】 【 設計等の流れ 】

緑 の 基 本 計 画

基本構想:計画の位置づけ、主要条件を明らかにする。

基本計画:基本構想の条件を踏まえ、規模、体系等計画の基本的方向性を定め、その概要を示し、

道庁の事務分掌 :都市計画課 総合的判断に資する。

:都市環境課 基本設計:基本計画に基づき、計画を現地との対応において形態的に設定し、各計画相互の調整を

行いつつ、基本計画として総合し、事業実施に関する各種判断に資する。

実施設計:基本設計に基づき、工事を行う為の詳細な数量や図面等を作成する

都市計画決定によ

らない公園・緑地 公園緑地等の都市計画決定

都市公園等事業補助事業予算要求

都 市 計 画 事 業 認 可

(都市計画法第59条)

補 助 申 請

補 助 事 業 執 行

都 市 公 園 等 供 用 開 始

(都市公園法第2条の2)

基 本 構 想

基 本 計 画

基 本 設 計

実 施 設 計

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第 2 章 公 園 緑 地 概 要

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第2章 公園緑地概要

第1節 公園緑地の効果

公園緑地の効果は一般に存在効果と利用効果とに大別される。

存在効果とは、公園緑地が存在することによって都市機能、都市環境など都市構造上にもたらされる

効果である。

また、利用効果とは、公園緑地を利用する都市住民にもたらされる効果である。

1.存在効果

(1) 都市形態規制効果

都市の発展形態の規制あるいは誘導

土地利用の分離、緩衝等

(2) 環境衛生的効果

都市の気温等(小気候、微気候)の調節

騒音振動防止、防風、防塵、大気浄化等

(3) 防災効果

大規模地震火災時の避難地、延焼防止、爆発等緩衝、緊急避難、洪水調節、災害危険地の保護等

(4) 心理的効果

緑による精神的健康、都市景観美化修景、災害等に対する安堵感、郷土意識の涵養

(5) 経済的効果

周辺地域に与える付加価値

医療費等の軽減

(6) 自然環境保全効果

(7) 生物の生息環境保全効果

2.利用効果

(1) 休養・休息の場

(2) 子供の健全な育成の場

(3) 競技スポーツ、健康運動の場

(4) 活動等様々な余暇活動の場

(5) 地域のコミュニティ活動、参加活動の場

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第2節 用語の定義

1.緑 地

従来「緑地」については、いろいろな観点から、様々な定義がなされている。最も広義にとられた

場合としては、「緑地とは、その本来の目的が空地にして、宅地、商工業用地及び頻繁なる交通用地の

如く建蔽せられざる永続的なものをいう。(昭和10年 東京緑地計画協議会)」があげられる。

一般的には「緑とオープンスペース」という総括的な概念としてとらえており、諸外国の都市計画

においては Open space(英米), Frei flächen(独), espace libre(仏)として定着している。(表

-1参照)

2.都市施設としての「緑地」

「緑地」が、新たに都市の重要な施設として都市計画法にとり入れられた昭和 15 年当初は、緊迫し

た世界情勢が反映して、「公園」という言葉の使用がはばかれ、また、主として防空の見地から市街地

に近接して大きな空地を確保する必要が生じてきた。従ってこの場合の「緑地」とは、自然のままの

状態を保持した大面積の空地であった。しかし、戦後の多様なレクリエーション需要に対処するた

め、「公園」にあっても大面積なものが現れ、面積規模による「公園」「緑地」の区分も不明確なもの

となった。

現在、都市計画法第 11 条にいう「緑地」とは、主として自然的環境を有し、環境の保全、公害の緩

和、災害の防止、景観の向上、及び緑道の用に供することを目的とする公共空地である。

都市計画法第 2条に言う「緑地」とは、実質上「公園」とは何ら差はないが、ただ名称のみ「緑地」

となっているもの、及び土地は確保するが、上の施設は殆ど設けず、自然のまま又は園路と植栽をす

る程度でその目的を達し得るものを言う。通常は都市公園全体を表す概念としての「公園緑地」とい

う言葉で使われている。

表-1.オープンスペースの分類

建ぺい地

1.道路用地

交通用地 2.航路荷揚場用地

土地 3.鉄軌道用地

4.飛行場用地 1.公園緑地、運動場、公園道路

2.広場

非建ぺい地 公共オープンスペース 3.墓地公園

4.道路河川等、公共施設、付属用地

5.河川、湖沼、水路

自然オープンスペース 6.海浜、河岸、湖畔

オープン 7.山林、原野、農地

スペース 8.社寺境内及び墓地その他付属園地

公開オープンスペース 9.公開空地等

10.公益施設付属園地

11.民営施設

12.共同住宅園地

供用オープンスペース 13.メンバー制レクリエーション施設

14.企業厚生施設

15.学校運動場その他園地

16.個人園地

専用オープンスペース 17.試験圃場

18.給排水その他処理施設

(資料:日本都市センター『都市と公園緑地』より一部修正)

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3.緑地の分類

施設緑地とは、施設整備を通じて管理される緑地であり、特に緑地の保全・創造を図るものとして

は、都市公園が代表的なものである。

地域制緑地とは、法律や条例による土地利用規制等を通じて確保される緑地であり、特に緑地の保

全・創造を図るものとしては、「緑地保全区域」や「緑地協定による緑地」が代表的なものである。

図-1.北海道広域緑地計画における対象緑地の分類表(対象都市計画区域)

・都市公園法で規定するもの

・公共空地(都市公園除く)

・自転車歩行者専用道路

・歩行者専用道路

・地方自治法設置又は市町村条例設

置の公園

・公共団体が設置している市民農園

・公開している教育施設(国公立)

・河川緑地、港湾緑地

・農村公園、児童遊園

・公共団体が設置している運動場や

グランド、等

・都市公園以外

で公園緑地に

準じる機能を

持つ施設

・学校の植栽地

・下水処理場等の付属緑地、道路環

境施設帯及び植樹帯、等

・公共公益施設

における植栽

地等

・条例・要綱・契約等による緑地の保全地区や緑化協定地区

(例:北海道自然環境等保全条例による環境緑地保全地区等)

・保存契約による樹林地

・協定による工場植栽地

・道や市町村指定の文化財で緑地として扱えるもの、等

・緑地協定(都市緑地法)による区域

・緑地保全地区(都市緑地法)

・風致地区(都市計画法)

・生産緑地地区(生産緑地法)

・自然公園(自然公園法)

・自然環境保全地域(自然環境保全法)

・河川区域(河川法)

・保安林区域(森林法)

・地域森林計画対象民有林(森林法)

・保存樹、保存樹木(樹木保存法)

・名勝、天然記念物、史跡等緑地として扱える文化財

(文化財保護法)、等

・市民緑地(都市緑地法)

・公開空地

・市民農園(上記以外)

・公開している教育施設(私立)

・市町村と協定等を結び解放している企業グラウンド

寺社境内地

・民間の動植物園、等

協 定

法による地域

都市公園以外

民間施設緑地

公共施設緑地

都市公園

施設緑地

地域制緑地等

条例等によるもの

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4.公 園

一般に「公園」と呼ばれるものは、営造物公園と地域性公園とに大別される。営造物公園は都市公園

法に基づく都市公園に代表される。営造物公園は国及び地方公共団体が一定区域内の土地の権限を取

得し、目的に応じた公園の形態を創り出し一般に公開する営造物である。

地域性公園は、自然公園法に代表される。国又は地方公共団体が一定区域内の土地の権限に関係な

く、その区域を公園として指定し、土地利用の制限・一定行為の禁止又は制限等によって自然環境を

保全することを主な目的とする。

「公園」の分類を一覧表にしたものが下記の表である。

【 表-2 公園の分類 】

国民公園(皇居外苑、新宿御苑、京都御苑)・・・ 環境省設置法

国の営造物公園・・

都市公園(国営公園)・・・・・・・・・・・・・

都市公園法

営造物公園 地方公共団体の 都市公園 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

営造物公園 ・・・・

その他の公園(特定地区公園など)

公園

地域性公園・・・・国立公園、国定公園、都道府県立自然公園 ・・・・・・・・・・・・・・ 自然公園法

5.「都市計画公園」と「都市公園」

「都市計画公園」とは、都市計画法第 11 条の都市施設の「公園」として計画決定されたものを言

う。即ち、その土地の実態のいかんにかかわらず、都市計画に定められた区域を言う。

一方、「都市公園」とは、都市計画決定の有無にかかわらず、都市計画区域内において、地方公共団

体が設置する公園、緑地、墓園(墓域部分を除く)及び都市計画区域外において都市計画決定したも

ののうち供用部分を言う。即ち、公園的な利用がなされ、あるいは現実に公園及び緑地として実体を

備え、都市公園法で管理されるものが全て都市公園となりうるのである。

都市公園等の種類 都市計画決定の公園分類

中分類 小分類 都市施設

種類

基 幹 公 園

住区基幹公園

街 区 公 園

近 隣 公 園

地 区 公 園

(特定地区公園)

公 園

街 区 公 園

近 隣 公 園

地 区 公 園

都市基幹公園 総 合 公 園

運 動 公 園 公 園

総 合 公 園

運 動 公 園

大 規 模 公 園 広 域 公 園

レクリエーション都市 公 園 広 域 公 園

国 営 公 園

緩衝緑地等

特 殊 公 園

風 致 公 園

動 植 物 公 園

歴 史 公 園

その他特殊公園

墓 園

公 園

風 致 公 園

動 植 物 公 園

歴 史 公 園

その他特殊公園

墓 園 墓 園

緩 衝 緑 地

緑 地 都 市 緑 地

緑 道

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6.「都市公園等」

都市公園等整備緊急措置法での「都市公園等」の定義は、社会資本整備重点計画法で次のとおりとな

っている。

社会資本整備重点計画法第2条第2項第7号

(1) 都市公園法第2条第1項に規定する都市公園その他政令で定める公園又は緑地の新設又は改

築に関する事業及び都市における緑地の保全に関する事業

(2) 国及び地方公共団体以外の者が設置する都市計画施設である公園又は緑地

(3) 特定地区公園

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第3節 公園緑地の分類と配置

1.都市公園等の種類

種 類 内 容

基幹公園

住区基幹

公 園

街区公園 主として街区内に居住する者の利用に供することを目的とする公園で 1箇所あたり

面積 0.25ha を標準として配置する。

近隣公園 主として近隣に居住する者の利用に供することを目的とする公園で 1箇所当たり面

積 2ha を標準として配置する。

地区公園 主として徒歩圏内に居住する者の利用に供することを目的とする公園で 1箇所当た

り面積 4ha を標準として配置する。

特定地区

公 園

都市計画区域外の一定の町村における農産漁村の生活環境の改善を目的とする特定

地区公園(カントリーパーク)は、面積 4ha 以上を標準として配置する。

都市基幹

公 園

総合公園 都市住民全般の休息,観賞,散歩,遊戯,運動等総合的な利用に供することを目的

とする公園で都市規模に応じ 1箇所当たり面積 10~50ha を標準として配置する。

運動公園 都市住民全般の主として運動の用に供することを目的とする公園で都市規模に応じ

1箇所当たり面積 15~75ha を標準として配置する。

大規模

公 園

広 域 公 園

主として一の市町村の区域を超える広域のレクリエーション需要を充足することを

目的とする公園で,地方生活圏等広域なブロック単位ごとに 1箇所当たり面積 50ha

以上を標準として配置する。

レクリエーション都市

大都市その他の都市圏域から発生する多様かつ選択性に富んだ広域レクリエーショ

ン需要を充足することを目的とし,総合的な都市計画に基づき,自然環境の良好な地

域を主体に、大規模な公園を核として各種のレクリエーション施設が配置される一団

の地域であり,大都市圈その他の都市圏域から容易に到達可能な場所に,全体規模

1,000ha を標準として配置する。

国 営 公 園

一の都府県の区域を超えるような広域的な利用に供することを目的として国が設置

する大規模な公園にあっては,1箇所当たり面積おおむね 300ha 以上として配置す

る。国家的な記念事業等として設置するものにあっては,その設置目的にふさわしい

内容を有するように整備する。

緩衝緑地

特 殊 公 園 風致公園,墓園等の特殊な公園で、その目的に則し配置する。

緩 衝 緑 地

大気汚染、騒音,振動,悪臭等の公害防止,緩和若しくはコンビナート地帯等の災

害の防止を図ることを目的とする緑地で,公害,災害発生源地域と住居地域,商業地

域等とを分離遮断することが必要な位置について公害,災害の状況に応じ配置する。

都 市 緑 地

主として都市の自然的環境の保全並びに改善,都市の景観の向上を図るために設け

られている緑地であり,1箇所当たり面積 0.1ha 以上を標準として配置する。

但し、既成市街地等において良好な樹林地等がある場合あるいは植樹により都市に

緑を増加又は回復させ都市環境の改善を図るために緑地を設ける場合にあってはその

規模を 0.05ha 以上とする。(都市計画決定を行わずに借地により整備し都市公園とし

て配置するのを含む。)

緑 道

災害時における避難路の確保,都市生活の安全性及び快適性の確保等を図ることを

目的として,近隣住区又は近隣住区相互を連絡するように設けられる植樹帯及び歩行

者路又は自転車路を主体とする緑地で幅員 10~20m を標準として,公園,学校,ショ

ッピングセンター,駅前広場等を相互に結ぶよう配置する。

※近隣住区は、幹線街路等に囲まれたおおむね1km四方(面積 100 ha)の居住単位

※レクリエーション都市は、昭和 45 年 12 月 10 日建設省決定「レクリエーション都市整備要綱」による。

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2.公園緑地の配置

都市公園は、緑の基本計画の中核として、地域性の緑地と有機的に連結するように配置する。

配置にあたっては、快適な都市環境の形成、都市住民のレクリエーション需要、安全な都市づくりな

どの観点から、緑がつながる、緑豊かな人と自然が共存する潤いのある魅力的な都市を作るように計画

する。

都市公園の配置にあたっては次の事項を考慮する。

(1) 都市公園の種類毎の誘致圏域を明確にし、その圏域内の人口、人口構成、土地利用の動向、交

通計画、他の都市施設を勘案して計画する。

1.住区基幹公園は近隣住区を配置単位として公園を利用する者が容易に利用できるよう配置する。

(参考)

街区公園・・・誘致距離250m

近隣公園・・・誘致距離500m

地区公園・・・誘致距離1000m

2.都市基幹公園は都市を単位として設けられる。小都市では近隣公園、地区公園が都市基幹公園

の代替となる場合がある。

3.広域公園は都道府県を誘致圏域として設置され、災害時の最終避難地となる。

4.レクリエーション都市は大都市圏、その他の都市圏域のレクリエーション需要の動向を考慮し

て計画する。

5.国営公園は①都府県(道は一つ)ブロックを配置単位とする、②国家的記念事業等として設置

するものの2種類がある。

①は良好な自然的条件を有する土地又は歴史的意義を有する土地を含む区域に配置する。

②は国家的記念事業等に応じて設置される。

6.緩衝緑地は公害・災害の状況に応じて設置される。

7.都市緑地、特殊公園は資源の状況に応じて配置される。

8.緑道は近隣住区内部または近隣住区相互の公園等を連絡するよう配置する。

(2) 地形、植生、風向等自然的条件を十分考慮し、その活用を図り、特色のある都市景観を形成す

ると同時に、公害、災害の防止及び積極的な環境の改善に資するよう計画する。

(3) 日常、週末のレクリエーション利用及びレクリエーションの季節的変化に対応し、需要予測に

基づいて系統的に計画する。

(4) 公園敷地内に建物等を配置する場合は、地域特性や環境特性に考慮するなど、公園機能を阻害

しないよう計画すること。

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第 3 章 都市計画決定

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第3章 都市計画決定

第1節 都市計画決定について

1.都市計画の基本理念

都市計画は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、国土の均衡ある発展、住民の健康で文化

的な都市生活と機能的な都市活動を確保することを目的とする。

その内容及び効果としては、第1に都市計画の策定により、都市における広域的、総合的な土地

利用計画を確立すること、第2に規制と誘導を通じて計画的な土地利用を図ること、第3に都市施

設用地を確保するとともに都市計画事業の円滑な推進を図ることである。

2.都市計画の内容

区域区分

地域地区

(用途地域、特別用途地区など)

土 地 利 用 促進区域

マスタープラン 遊休土地転換利用促進地区

被災市街地復興推進地域 都市計画区域の整備、

開発及び保全の方針 都 市 施 設 (道路、公園、下水道など)

市町村の都市計画に 市街地開発事業

関する基本的な方針 (土地区画整理事業、市街地再開発事業など)

市街地開発事業

市街地開発事業等予定区域

地区計画など

(1) 都市計画区域の面積及び人口

区 分 全 道 都市計画区域 都市計画区域外

面 積

(構成比)

8,342,431ha

(100%)

644,016ha

(7.7%)

7,698,415ha

(92.3%)

人 口

(構成比)

5,401.2 千人

(100%)

4,869.1 千人

(90.1%)

532.1 千人

(9.9%)

(注1)全道面積は、平成 27 年 10 月 1 日現在(国土地理院調べ。北方領土含む)。

(注2)全道人口は、平成 28 年 1 月 1 日現在の住民基本台帳による。

(注3)都市計画区域面積及び人口は、平成 28 年 3 月 31 日現在。

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(2) 都市計画区域指定市町村区分

平成 29 年 2 月末現在

都 市 計 画 区 域 指 定 市 町 村 区 分

1.市街化区域及び市街化調整区域を決定している都市

10区域 市 17 合計 27

町 10

2.その他の都市

69区域 市 18 合計 72

町 54

3.計

79区域 市 35 合計 99

町 64

(参考)

全道市町村数

市 35

町 129 合計 179

村 15

平成 29 年 2 月末現在

図 都市計画区域の指定状況

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3.公園等の都市計画

公園、緑地、広場、墓園とその他の公共空地(以下「公園等」という。)については、都市にお

ける根幹的な施設であり都市計画において適切に位置づけられる必要がある。そのため、都市にお

ける緑とオープンスペースの総合的な整備及び保全を図るための方針が必要であるとの認識から、

昭和 58 年より「緑のマスタープラン」の策定が進められてきた。

その後、平成 6 年 6 月、都市緑地保全法の改正(現在の都市緑地法)により、市町は「緑の基本

計画」を定めることができることとなった。この「緑の基本計画」は従来の「緑のマスタープラ

ン」及び「都市緑化推進計画」を統合するものである。参考までに道内における「緑の基本計画」

の策定状況を下表に示す。

今後の公園等の都市計画決定・変更(以下「計画決定」)の基本方針としては、「緑の基本計画」

が策定されている都市計画区域における公園等の計画決定を促進し、それ以外の都市計画区域につ

いては「緑の基本計画」の策定が重要な行政上の課題であり、未策定の市町はその策定に努めると

同時に具体の公園等の計画決定を行うべきであると考える。

また、具体の公園等の計画決定においては、新たに計画するものはもとより、既存のものでも都

市計画上必要とされるものについては計画決定するべきである。

なお、一部の公園等においては、計画決定以降、その役割や周辺の土地利用状況の変化などによ

り、長期にわたり未着手となっているものがあり、適切な対応が求められている。このため道で

は、市町が主体的に公園等の都市計画の見直しを行うための一助となるよう「長期未着手公園等に

係る基本的な考え方」を示しているので、参考にされたい。

(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/tki/grp/01/01-h19teian-flow1.pdf)

緑の基本計画策定状況

(平成 28 年 3 月末日現在)

策定年度 策定市町名

平成8年度 旭川市

平成9年度 女満別町(大空町)

平成 11 年度 札幌市

平成 12 年度 北見市、釧路市、函館市

平成 13 年度 栗沢町(岩見沢市)、栗山町、富良野市、石狩市、音更町、滝川市

平成 14 年度 恵庭市、砂川市、登別市

平成 15 年度 釧路町、浦幌町、中標津町、七飯町、大野町(北斗市)、本別町、虻田町(洞爺湖

町)、帯広市、室蘭市、八雲町、芽室町、森町、幕別町、紋別市、苫小牧市

平成 16 年度 厚岸町、北広島市、小樽市、伊達市、江別市、稚内市、上磯町(北斗市)

平成 17 年度 根室市、岩見沢市、深川市

平成 18 年度 千歳市、網走市

平成 20 年度 倶知安町

平成 22 年度 弟子屈町

策定済44市町(市町村合併により現市町数は42市町)

(緑の基本計画見直し状況) (平成 28 年 3 月末日現在)

見直し年度 見直し市町名 見直し年度 見直し市町名

平成 16 年度 函館市、釧路市 平成 23 年度 旭川市、岩見沢市、砂川市、幕別町、釧路市

平成 18 年度 旭川市 平成 24 年度 石狩市、北広島市、芽室町、釧路町

平成 20 年度 帯広市 平成 25 年度 江別市、恵庭市、音更町

平成 21 年度 釧路市 平成 26 年度 栗山町、七飯町

平成 22 年度 札幌市、北見市 平成 27 年度 旭川市、苫小牧市

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4.配慮すべき事項

(1)都市計画の考え方、配置及び規模などについては、「都市計画運用指針」を参考とする。

(2)区域は施設利用上、極力まとまりのある形とし、原則、公道に面すること。

(3)住区基幹公園については、市街化区域内(用途地域内)を重点として計画決定を行う。

(4)都市計画事業として施行する土地区画整理事業に関する公園の計画決定において、地区公園以

上の規模の公園については原則として土地区画整理事業の計画決定の手続きと同時に公園の計

画決定を行う。

(5)その他の土地区画整理事業に関する公園の計画決定において、近隣公園以下の規模の公園につ

いては、原則として土地区画整理事業の認可と同時、又は仮換地終了後に公園の計画決定を行

う。

(6)市街化調整区域の開発行為に関する公園等については、原則として市街化区域への編入と同

時、又はやむを得ない場合は土地が公園等管理者の所有地となった後に公園等の計画決定を行

う。

(7)河川の洪水敷の計画決定については、

イ. 堤外側堤防法肩から法肩までとする。

ロ. 河岸等の植樹基準(案)(平成元年4月1日付建設省河川局事務連絡)に基づき占用を受け堤

内地の整備をはかる場合においては河川敷地境界まで拡大できるものとする。

ハ. 片岸のみ決定する場合については、河道中線までとする。

(8)河川を公園等に取り込んで計画する際は、水質、維持管理上の問題を十分考慮し、河川管理者

と協議を行う。

(9)一般の交通の用に供している道路(認定道路)は区域から除くものとし、園路として利用する

よう計画がなされている場合には用途廃止して区域に含めること。道路によって分断された公

園等の区域を、地下歩道、歩道橋(ペデデッキ)などにより接続する場合にはその部分も公園等

の区域に含めること。

(10)高圧線下は公園等の区域に含めないことが望ましい。ただし、大規模な公園等にあたっては、

鉄塔などの区域を除き当該公園等の機能を妨げない範囲で取組むものは差し支えない。

(11)農業地域、森林地域、自然公園地域、自然保全地域の区域内で公園等の計画決定を行う場合

は、各担当部局と協議を行う。

(12)都市計画法における地区計画の区域内に公園等の計画決定を行う際、地区計画を同時に変更し

なければならない場合があるので、当該市町の都市計画担当部局と打合せを行う。なお、都市

計画法施行令7条の4により、地区施設と都市施設は重複できないので留意すること。

(13)公園等の上空に他の建築物がある場合、公園等の利用上、支障がないか確認を行う。

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5.都市計画を定める者の区分

(1)公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地

① 北海道決定

・面積が 10ha 以上の公園、緑地、広場、墓園又はその他の公共空地(国又は道が設置するも

のに限る。)。

・うち国が設置する公園又は緑地については国土交通大臣の同意を要する。

② 市町決定

・上記以外のもの。

・ただし、札幌市(指定都市)は、北海道が定めるものの範囲についても札幌市決定となる

(国が設置する公園又は緑地を除く。)。

(参考:滝野すずらん丘陵公園→北海道決定、真駒内公園→札幌市決定)。

(2)地域地区(風致地区、緑地保全地域、特別緑地保全地区、緑化地域、生産緑地地区)

① 北海道決定

・面積が 10ha 以上の風致地区及び特別緑地保全地区(2以上の市町の区域にわたるものに限

る。)。

・2以上の市町の区域にわたる緑地保全地域。

・なお、上記についてはいずれも国土交通大臣の同意を要しない。

② 市町決定

・上記以外のもの。

・ただし、札幌市(指定都市)は、北海道が定めるものの範囲についても札幌市決定となる。

6.都市計画の軽易な変更

公園・緑地の都市計画変更の手続きには通常の手続きとは別に、都市計画法施行令第14条に定

める軽易な変更があり、一部手続きが不要となっている。

(1)北海道決定の場合

軽 易 な 変 更 の 内 容 省 略 さ れ る 手 続 き

名 称 の 変 更 ・(法 17 条) 都市計画の案の公告及び縦覧

・(法 18 条第 2 項)都道府県都市計画審議会への意見書の

要旨の提出

・(法 18 条第 3 項)国土交通大臣の同意

省令第 13 条で定める軽易な変更 ・(法 18 条第 3 項)国土交通大臣の同意

(注1)「名称の変更」には、市町村合併時の住居表示の変更も含まれる。

(注2)名称の変更の場合においても北海道都市計画審議会の議を経なければならない。

《公園、緑地(広場、墓園及びその他の公共空地は除く)に関する都市計画の軽易な変更》

【省令第 13 条第 6 号】

次に掲げる位置、区域又は面積の変更。ただし、公園及び緑地に関する都市計画にあっては鉄

道、道路又は河川が区域を分断することとなるものを除く。

(イ)面積の変更を伴わない位置又は区域の変更

(ロ)面積の拡張又はこれに伴う位置若しくは区域の変更で、当該変更に係る部分の面積の合計が変

更前の 20%未満であるもの

(ハ)区域の境界の整正をするために行う位置、区域又は面積の変更で、当該変更に係る部分の面積

の合計が 2,500 ㎡未満であり、かつ、変更前の面積の 10%未満であるもの

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(2)市町決定の場合

平成 28 年度の都市計画法施行規則(省令)第 13 条の 2 の改正により、市町決定の場合の軽

易な変更の拡大に伴い、北海道知事への協議、同意協議が不要となる範囲が拡大されたので十分

留意する必要がある。

軽 易 な 変 更 の 内 容 省 略 さ れ る 手 続 き

名 称 の 変 更 ・(法 17 条) 都市計画の案の公告及び縦覧

・(法 19 条第 2 項)市町村都市計画審議会への意見書

の要旨の提出

・(法 19 条第 3 項)都道府県知事の協議、同意協議

省令第 13 条の 2 で定める軽易な変更 ・(法 19 条第 3 項)都道府県知事の協議、同意協議

(注1)軽易な変更の場合、以下の図書を都市計画法第 20 条 1 項の通知の際に、北海道へ提出す

る。

名称の変更 : 計画書、新旧対照表、総括図

上記以外の変更 : 通常と同様の図書

(注2)「名称の変更」には、市町村合併時の住居表示の変更も含まれる。

(注3)縦覧・告示に供する図書の作成、知事宛ての告示文の写しと図書の送付は必要。

(注4)名称の変更の場合においても、市町都市計画審議会の議を経なければならない。

《公園及び緑地(広場、墓園及びその他の公共空地は除く)に関する都市計画の軽易な変更》

【省令第 13 条の 2 第 4 号】

前条(省令第 13 条)第 6 号に掲げる位置、区域又は面積の変更(前述(1)参照。)。ただし、

当該変更に係る区域が他の都市計画施設(当該変更をする市町村の都市計画において定められたも

のを除く。)の区域と重複するものを除く。

(注1)「重複するもの」とは、「当該変更により重複することとなるもの。」「当該変更を行う時点

で、重複しているもの。」を意味する。

(注2)「接する」のみの場合は、軽易な変更の対象となりうる。

軽易な変更に該当しない例

第 2 節 都市計画の決定事務

1. 都市計画の法定手続き

計画決定(変更)までの手続きは、図-1及び図-2に示すとおりである。

変更前 変更後

公園(市決定) 公園(市決定)

道路(道決定) 道路(道決定)

公園の拡大

面的な不整合

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図-1 北海道が定める都市計画の決定(変更)手続き

住民 市町 北海道 国土交通省

意見回答 縦覧結果報告

市町村の建設に関する基本構想

市町各

課協議

説明会など

案 の 作 成 都市計画下協議 北海道開発局長下協議①

(特に必要がある場合)

市町都市計画審議会など

案の申し出

市町の意見

事 前 審 査

公聴会など 北海道開発局長下協議②

原案の作成

北海道都市計画審議会

(予備審 ※大臣同意案件のみ)

事前協議(※大臣同意案件の

公告及び案の縦覧

北海道都市計画審議会(幹事会)

北海道都市計画審議会

(本審査)

大臣同意協議

都市計画決定(変更)

告示及び

縦覧写しの送付

北海道開発局長事前協議

関係機関協議・指定都市協議

事前協議 回答

意見書

提出

縦 覧 写しの受理

協 議

同 意

§20-2

§18-3

§17-1

§18-1

§18-3

§18-1

§20-1、

§23-6

§18-1

§17-2

§15-2

§16-1

§15-3

意見聴取

公告及び案の縦覧 (北海道の縦覧と同時)

市町都市計画審議会など

§17-1

関係機関調整 §16-1

§87-1

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図-2 市町が定める都市計画の決定(変更)手続き

住民 市町 北海道

市町の建設に関する基本構想

市 町

各課協議

素 案 の 作 成 都市計画課下協議

市町都市計画審議会など

関係機関調整 公聴会等

原案の作成

事前協議回答

公告及び案の縦覧

都市計画課事前協議

市町都市計画審議会

知事(同意)協議

都市計画決定(変更)

告示及び縦覧

知事への写しの送付

意見書

提出

写しの縦覧の公告及び写

しの縦覧

§17-1

§23-6

§19-3

§20-12

§17-2

§16-1

関係機関協議

回 答

協 議

§20-2

関係機関協議

§19-5

§15-3

* *

平成 28 年度の都市計画法

施行規則(省令)第 13 条の 2の改正により、市町村決定の

場合の軽易な変更の拡大に伴

い、都道府県知事の協議、同

意協議が不要となる範囲が拡

大された。 協議、同意協議の不要な案

件は、*印を付した下協議等

が不要になるため、十分留意

すること。

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2.都市計画の図書

(1)都市計画決定(変更)に必要な図書及び部数

① 原案の提出(北海道決定)及び事前協議の提出(市町決定)に必要な書類

北海道決定案件 市町決定案件

図 書 名 図 書

パンフ

レット

図書 1部

(事前協議時)

A 申請書 ○ ○

B 都市計画の策定の経緯の概要書 ○ ○

C 計画書 ○ ○ ○

D 新旧対照表(変更の場合) △ △ △

E 理由書(縦覧時用) ○ ○

F 現況説明書 ○ ○

G 箇所図(総括図縮小)-A4版 ○ ○ ○

H その他資料(区域マス・都市マスなど) ○ ○

I 協議書の写し △ △

J 総括図 ○ ○

K 計画図 ○ ○ ○

L 平面計画図(廃止の場合は不要) △ △ △

M 求積図(廃止の場合は不要) △ △

○:必ず添付する、△:必要に応じて添付する

(注1)各図書の作成については、次ページ以降を参照すること。

(注2)「名称の変更」の場合、計画書、新旧対照表、総括図を提出すること。

図書

(幹事会30日前

までに提出)

幹事会、予備審査用

パンフレット

本審査用

パンフレット

部数 提出期限 部数 提出期限

大臣同意 要 2部 100部 幹事会30日前

までに提出 50部

審議会30日

前までに提出 大臣同意不要 1部 50部

(注1) 大臣同意案件の申請図書2部には国土交通省との事前協議用を含む。

(注2) その他、関係行政機関との協議が必要なときは、さらに部数が必要になることもある。

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② 図書、パンフレットの提出部数及び提出期限

図書及びパンフレットの提出期限は、会議開催の日程に照らして定め、その都度事務局側か

ら市町へ連絡することとしているが、提出部数のことも合わせてその概念を以下に図示する。

(イ)北海道決定で国土交通大臣の同意を要するもの

約 10 日

約 30 日 約 30 日 約 60 日

約 30 日

○ ○ ○ ○ ○ ◎

(ロ)北海道決定で国土交通大臣の同意不要のもの

約 30 日 約 70 日

○ ○ ○ ◎

約 30 日

(国土交通省下打ち合わせ)

素案の提出(北海道用・国土交通省用の2部)

パンフレット提出(100部)

案件の確定・図書の提出(2部)

北海道都市計画審議会(幹事会)

(国土交通省事前協議)

北海道都市計画審議会(予備審査)

(案の縦覧)

意見聴取の回答・指定都市協議の回答

パンフレット提出(50部)

北海道都市計画審議会(本審査)

パンフレット提出(50部)

案件の確定・図書の提出(1部)

北海道都市計画審議会(幹事会)

パンフレット提出(50部)

北海道都市計画審議会(本審査)

(案の縦覧の公告の写し)

知事への同意の協議書の提出

市町決定

(案の縦覧)

意見聴取の回答・指定都市協議の回答}北海道決定

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(2)図書の作成要領

A 申請書の文例

(イ)北海道決定に係る案の提出

○○○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 ○○○○ 様

○○市長 ○○○○印

○○都市計画○○の決定(変更)に伴う案の提出について

都市計画法第15条の2第1項の規定に基づき、次のとおり都市計画の案の内容となるべき事

項を申し出ます。

(ロ)北海道決定に係る意見の提出

○○○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 ○○ ○○ 様

○○市長 ○○○○印

○○都市計画○○の決定(変更)に伴う意見の聴取について(回答)

平成○○年○○月○○日付け都計第○○○○号により意見を求められましたことについて意見

はありません。

(ハ)市町決定における道(都市計画課)への事前協議

○○○○第 号

平成 年 月 日

北海道建設部まちづくり局都市計画課長 様

○○市〇〇課長

○○都市計画○○の決定(変更)について(事前協議)

このことについて、別添のとおり都市計画法第19条第3項(変更の場合:第21条第2項の

規定において準用する同法第19条第3項)の規定により協議を行う予定ですので、あらかじめ

北海道の意見を伺います。

(注1)個人名、公印ともに不要

(注2)都市計画の策定の経緯の概要を添付のうえ、提出すること。

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(ニ)市町決定における道(知事)への協議・同意協議

○○○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 ○○ ○○ 様

○○市長 ○○○○印

○○都市計画○○の決定について(協議)

このことについて、別添のとおり都市計画法第19条第3項(変更の場合:第21条第2項の

規定において準用する同法第19条第3項)の規定により、関係図書を添えて協議します。

(注)都市計画の策定の経緯の概要を添付のうえ、提出すること。

B 都市計画の策定の経緯の概要

都市計画の策定の経緯の概要

○○都市計画△△の決定(変更)

事 項 時 期 備 考

北海道事前協議

計画案の縦覧

市町都市計画審議会

(市の場合)北海道協議申請

(町の場合)北海道同意協議申請

決定告示

平成 年 月 日

平成 年 月 日から

平成 年 月 日まで

平成 年 月 日

平成 年 月 日

平成 年 月 日

(予定)

(予定)

(予定)

(予定)

(注1)市町決定における事前協議時及び協議・同意協議時の申請書に添付すること。

(注2)事前説明、住民説明会などが行われている場合は追加記載すること。

(注3)計画案の縦覧期間には公告の日は含まれない(公告日の翌日から14日間)。

C 計画書

計画書は、都市計画の内容を表示するとともに、都市計画を定めた理由を明確に示すことを目

的とする文書である。

従って、計画書は都市計画に定めるべき事項を標題、本文表示及び計画表をもって表示すると

ともに、当該都市計画を定める理由を附記することとしている。

なお、この「理由」は、計画書の一部を構成するものではあるが、都市計画の内容そのもので

はない。

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a 公 園

(イ)当該都市計画区域において当初に決定する場合

(注1)

○○都市計画公園の決定 北海道決定

○○市決定

(注2)

都市計画公園を次のように決定する。

種 別 名 称

位 置 面 積 備 考 番 号 公 園 名

(注3)

○○○○

(注4)

○・○・○

○○公園

(注5)

○○市○○町○丁目

(注6)

約 ha

(注7)

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注8)

(注1) 北海道決定と市町決定は、それぞれ別葉とする。

(注2) 二以上の都市計画区域にまたがる場合の本文表示は、次の例によること。

[例]○○都市計画及び○○都市計画公園を次のように決定する。

[例]○○都市計画、○○都市計画及び○○都市計画公園を次のように決定する。

(注3) 「種別」は、街区公園、近隣公園、地区公園、総合公園、運動公園、特殊公園、広域公園と

する。

(注4) 「番号」の付し方は、次の要領による。

(番号の付し方)

○・ ○・○○

区分・区域・一連番号

1)区分として付す番号は種別により次のとおりとする。

区分2 街区公園:主として街区内に居住する者の利用に供することを目的とする公園。

区分3 近隣公園:主として近隣に居住する者の利用に供することを目的とする公園。

区分4 地区公園:主として徒歩圏区域内に居住する者の利用に供することを目的と

する公園。

区分5 総合公園:主として一つの市町村の区域内に居住する者の利用に供することを

目的とする公園。運動等総合的な利用に供することを目的とする公園。

区分6 運動公園:主として運動の用に供することを目的とする公園。

区分7 特殊公園(イ):主として風致の享受の用に供することを目的とする公園。

区分8 特殊公園(ロ):動物公園、植物公園、歴史公園その他特殊な利用を目的とする

公園。

区分9 広域公園:一の市町村の区域を越える広域の利用に供することを目的とする公

園で、休息、鑑賞、散歩、遊技、運動等総合的な利用に供されるもの。

2)規模として付す番号は、面積により次のとおりとする。

規模2 面積 1ha 未満のもの

規模3 面積 1ha 以上 4ha 未満のもの

規模4 面積 4ha 以上 10ha 未満のもの

規模5 面積 10ha 以上 50ha 未満のもの

規模6 面積 50ha 以上 300ha 未満のもの

規模7 面積 300ha 以上のもの

(A4 版縦)

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3)一連番号

当該都市計画区域ごとに、区分ごとの一連番号を付する(道内の各市町については 3 ページ

後ろにある別記1を参照)。

(注5) 「位置」は町、丁目又は字まで記載する。

[例1] ○○市○○町○○丁目 [例2]○○郡○○町字○○

「北海道市町村行政区画便覧」の表示方法による。番地は表示しない。また、町について

は郡から表示する。

(注6) 「面積」は次により記載すること。

1) 街区公園 小数点以下第 2 位まで(3 位を四捨五入)

2) その他 小数点以下第 1 位まで(2 位を四捨五入)

(注7) 「備考」欄には、主要な公園施設を記載することが考えられる。

なお、これらの備考欄に記載する事項は都市計画の決定事項ではなく、参考事項である。

[主な公園施設の例示]

・ 広場(野球広場、自由広場)

・ 植栽

・ 遊具

・ 池、噴水

・ 野球場、陸上競技場、サッカー場、テニスコート

・ 植物園、動物園、水族館、野外劇場、図書館

・ 展望台

(注8) 「理由」は、当該公園を都市計画に定めることの趣旨を記述する。

(注9) 字句などの記載にあっては、略記号など(「〃」、「同上」)は使用しないこと。ただし、備

考欄に限り「〃」の表示を用いてよい。

(ロ)変更する場合

① 追加の場合

○○都市計画公園の変更(○○市決定)

都市計画公園に○・○・○号○○公園ほか○公園を次のように追加する。

種 別 名 称

位 置 面 積 備 考 番 号 公 園 名

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注)

(注)変更の理由について、具体的に記述する。

(表示方法は決定の例によること)

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② 位置・区域・面積などを変更する場合

○○都市計画公園の変更(○○市決定)

都市計画公園に○・○・○号○○公園ほか○公園を次のように変更する。

種 別 名 称

位 置 面 積 備 考 番 号 公 園 名

(注2)

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注1)

(注1) 変更の理由について、具体的に記述する。

(注2) 住居表示の変更(住居表示に関する法律)により位置(住居表示)の変更が生じた場合、都

市計画法の手続を経なければ位置(住居表示)の変更はなされていないことに留意されたい。

なお、変更手続き前(旧住居表示)であっても、都市計画法の効果は存続するものである。

なお、このことをもって位置を変更する場合、その旨を理由に明記する。

③ 廃止する場合

○○都市計画公園の変更(○○市決定)

都市計画公園中○・○・○号○○公園を廃止する。

理由

(注)

(注)廃止の理由について、具体的に記述する。

(表示方法は決定の例によること)

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④ 複数の変更を同時に行なう場合

○○都市計画公園の変更(○○市決定)

1.都市計画公園中、○・○・○号○○公園を○・○・○号○○公園に名称を改め、○・

○・○号○○公園ほか○○公園を次のように変更する。

種 別 名 称 位 置

面 積 備 考

番 号 公 園 名

「区域は計画図表示のとおり」

2.都市計画公園に○・○・○号○○公園ほか○公園を次のように追加する。

種 別 名 称 位 置 面 積 備 考

番 号 公 園 名

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注)

(注)「理由」は1、2について一括し、具体的に記載する。

(表示方法は決定の例によること)

(表示方法は決定の例によること)

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別記1

都市計画公園、緑地、広場の一連番号

(区分2)

(区分3)

(区分4)

(区分5)

(区分6)

(区分7)

特殊公園(イ)

(区分8)

特殊公園(ロ)

(区分9)

地 広

札幌圏

札 幌 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

江 別 市 1001~ 201~ 201~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

石 狩 市 1101~ 301~ 301~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~

北広島市 1201~ 351~ 351~ 251~ 251~ 251~ 251~ 251~ 301~

旭川圏

旭 川 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

鷹 栖 町 501~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 101~

東神楽町 601~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 201~

函館圏

函 館 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

北 斗 市

(上磯地区) 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 101~

北 斗 市

(大野地区) 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 201~

七 飯 町 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 301~

室蘭圏

室 蘭 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

伊 達 市 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 101~

登 別 市 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 401~ 201~

釧路圏 釧 路 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~ 1~

釧 路 町 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 101~

帯広圏

帯 広 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

音 更 町 201~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

芽 室 町 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 301~ 201~

幕 別 町 501~ 501~ 501~ 501~ 501~ 501~ 501~ 501~ 301~

千歳・

恵庭圏

千 歳 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~

恵 庭 市 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 201~ 101~

苫小牧

苫小牧市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~

1~ 1~

白 老 町 301~ 101~ 101~ 21~ 21~ 21~ 21~ 21~ 101~

早 来 町 501~ 201~ 201~ 41~ 41~ 41~ 41~ 41~ 201~

厚 真 町 601~ 251~ 251~ 51~ 51~ 51~ 51~ 51~ 301~

美唄・

奈井江

美 唄 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~

奈井江町 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

滝川 滝 川 市 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~ 1~

新十津川町 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

岩内 岩 内 町 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~ 1~

共 和 町 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

虻田 洞爺湖町 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

1~ 1~ 1~

壮 瞥 町 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~ 101~

鵡川 むかわ町 401~ 151~ 151~ 31~ 31~ 31~ 31~ 1~ 31~ 1~

そ の 他 の 市 町 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~ 1~

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b 緑 地

(イ)当該都市計画区域において当初に決定する場合

○○都市計画緑地の決定 北海道決定

○○市決定

都市計画緑地を次のように決定する。

名 称 位 置 面 積 備 考

番 号 公 園 名

(注1)

○○緑地

○○市○○町○丁目

(注2)

約 ha

(注3)

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注4)

(注1)「番号」は、当該都市計画区域ごとの一連番号とする(1 ページ前の別記 1 を参照)。

(注2)「面積」は、小数点以下第 1 位(1ha 未満のものにあっては小数点以下第 2 位)まで記載す

る。

(注3)「備考」欄の1行目には都市公園の種別を記載し、2行目以降には主要な施設を記載す

る。

[例]緩衝緑地、都市林、広場公園、都市緑地、緑道

野球広場、テニスコート、サイクリング園路など

(注4)「理由」は、当該緑地を都市計画に定めることの趣旨を簡潔に記述する。

(ロ)変更する場合

「公園」の変更の例によること。

c 広 場

(イ)当該都市計画区域において当初に決定する場合

○○都市計画広場の決定 北海道決定

○○市決定

都市計画広場を次のように決定する。

名 称 位 置 面 積 備 考

番 号 広 場 名

(注1)

○○広場

○○市○○町○丁目

(注2)

約 ha

(注3)

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注4)

(注1)「番号」は、当該都市計画区域ごとの一連番号とする(1 ページ前の別記 1 を参照)。

(注2)「面積」は、小数点以下第 1 位(1ha 未満のものにあっては小数点以下第 2 位)まで

記載する。

(注3)「備考」欄には主要な施設を記載する。

(注4)「理由」は、当該広場を都市計画に定めることの趣旨を簡潔に記述する。

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(ロ)変更する場合

「公園」の変更の例によること。

d 墓 園

(イ)当該都市計画区域において当初に決定する場合

○○都市計画墓園の決定 北海道決定

○○市決定

都市計画墓園を次のように決定する。

名 称 位 置 面 積 備 考

番 号 墓 園 名

○○墓園

○○市○○町○丁目

(注1)

約 ha

(注2)

「区域は計画図表示のとおり」

理由

(注3)

(注1)表示方法は、緑地に準じる。

(注2)「備考」欄には、主要な墓園施設、墓所面積及び墓所率(墓園面積に対する墓所面積の

概ねの割合)を記載すること。

(注4)「理由」は、当該墓園を都市計画に定めることの趣旨を簡潔に記述する。

(ロ)変更する場合

「公園」の変更の例によること。

D 新旧対照表

都市計画を変更する場合に添付するもので、次の要領により作成する。

ただし、新規決定、追加、廃止に係るものは、同表は不要とする。

[例]

新旧対照表

上段:変更前

下段:変更後

種 別 名 称

位 置 面 積 備 考 変 更 内 容 番 号 公 園 名

一般公園 5・5・1 ○○公園 ○○市○町○

丁目

10.0ha

広場、

植栽、

野球場

種別の変更及び

区域面積の拡大

変更(約 5.5ha

の拡大) 総合公園 〃 〃 〃 約

15.5ha 体育館

(注1) 変更の概要を変更内容欄に記載すること。

(注2) 「新旧対照表」に限り変更前後で同一のものは、「〃」で表示すること。

(注3) 住居表示の変更(住居表示に関する法律など)により位置(住居表示)の変更が生じた場

合、都市計画法の手続を経なければ位置(住居表示)の変更はなされていないことに留意さ

れたい。なお、位置の変更前(旧住居表示)であっても、都市計画法の効果は存続するもの

である。

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E 理由書

理由書は、都市計画法第17条の規定において、都市計画の案の縦覧の際に添付することとされ

ており、都市計画決定権者としての説明責任を明確にするとともに、都市計画について住民との合

意形成の円滑化を図ることを目的としている。

[参考例]

都市計画決定(変更)に係る理由書

1 案件名 ○○都市計画○○の決定(変更)

2 都市計画決定(変更)内容

3 都市計画決定(変更)理由 (注)

(注)理由を記載する際の留意事項

住民が都市計画決定、変更される理由を十分に理解できるよう、都市計画の必要性、計画内容

(位置、区域、規模など)の妥当性についてできるだけ分かりやすく表現すること。

F 現況説明書

当該公園等の用地について、その土地の沿革などを明らかにするもので、原則として箇所ごとに次

の事項について記述する。

1) 土地の沿革

現在の土地所有(民有地、公有地)や土地区画整理事業など特に記述すべき歴史上の変遷を明記

する。

2) 森林法、河川法などによる公用制限

農業地域、森林地域、自然公園地域、自然保全地域の状況や、条例などの制限について協議結果

及び今後の手続などについて明らかにするものとする。

3) 環境の概要

当該公園等の現況(樹林地のある場合は、主たる樹種)、付近の環境、用途地域などについて記述

する。

4) 関連する他の施設計画の概要

当該公園等に連絡する道路の計画又は関連する教育文化施設、社会福祉施設、緑道、河川などの

計画についてその概要を記載する。

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[例]

現況説明書

○・○・○ ○○公園

1.土地の沿革

本公園予定区域のうち○ha は、開発行為により町に帰属したものである。また、○ha は○○

川の河川改修に伴う旧河川敷地であり、これらを公園とすることについては河川管理者と協議

し、了解が得られている。残り○ha は、所有者5名の民有地である。

2.森林法、河川法などによる公用制限関係

1)町有地については森林法による保安林(土砂の流出の防備)があり、協議済みである。

2)1級河川○○川の河川敷地があり、河川管理者と協議済みである。

3)農業振興地域の整備に関する法律による農用地があり、現在協議により除外手続き中であ

る。

3.環境の概要

本公園の南西部はミズナラ、イタヤカエデ、ヤチダモを主体とした樹木で覆われているが、

北部については荒地化している。

西側は、都市計画道路の○・○・○ △△通を経て市街地に面し、公園利用上の利便性も良

好な第二種住居地域である。

4.関連する他の施設計画の概要

本公園に連絡する都市計画道路○・○・○ △△通は、国道○号のバイパスとして国道に指

定され、次年度から道路整備の事業が予定されている。

(注)「2.森林法、河川法などによる公用制限関係」、「4.関連する他の施設計画概要」の事項に

該当がない場合は、次のように記載する。

[例]2.森林法、河川法などによる公用制限関係

なし

G 箇所図(総括図のA4縮小版)

当該決定(変更)箇所を示すものとして明示する。

H その他資料

当該計画に係る資料として必要に応じ添付する。

(都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(区域マス)、市町村マスタープラン(都市マス)、緑の基

本計画など)

I 協議書の写し

公園等の設置について、許可などの処分の権限を有する関係行政機関などとの協議文書の写しを添

付すること。協議打合せメモにあっては相手のサインをもらうことを原則とし、都市計画決定(変

更)について了解する旨の内容が記載されていること。

なお、協議調整の必要な項目及び協議先について、参考に次表に示す。

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関係機関協議一覧表

No 協 議 先 協 議 内 容 対 象 案 件

道都市環境課

(指定都市は協議不要)

・都市公園法に関すること

・都市計画事業に関すること

・都市公園法による開設を行っている既存の公園の

変更の場合など、都市公園法に抵触する場合

・都市計画事業により整備する場合

開発建設部

道路担当課

・国道計画との整合に関すること

・出入口協議

・計画決定区域が国道に隣接する場合

・計画決定が国道の交通量などに影響を与える場合

(総合)振興局

建設管理部道路課

・道道計画との整合に関すること

・出入口協議

・計画決定区域が道道に隣接する場合

・計画決定が道道の交通量などに影響を与える場合

北海道公安委員会 大規模な公園等の出入口の形状や

位置、又は設置計画による発生交

通量に関すること

・大規模な公園の出入口を公道に接続する場合

・また、施設計画による発生集中交通量が隣接する

道路に影響を与える場合

開発建設部

河川担当課

国管理の河川敷地に関すること

(注1)

国管理の河川敷地内で計画決定する場合

(総合)振興局

建設管理部治水課

道管理の河川敷地に関すること

(注1)

道管理の河川敷地内で計画決定する場合

(総合)振興局

産業振興部農務課

農業地域に関すること 農業地域内で計画決定する場合

(総合)振興局

産業振興部林務課

森林地域に関すること 森林地域内で計画決定する場合

(総合)振興局

保健環境部環境生活課

・自然公園地域、自然保全地域に

関すること

・道自然環境等保全条例に関する

こと

・自然公園、自然保全地域内で計画決定する場合

・環境緑地保護地区内で計画決定する場合

財務省北海道財務局 国有地に関すること 計画決定区域内に財務省の財産がある場合

防衛省北海道防衛局 防衛施設内及びその他周辺での計

画決定に関すること(注2)

防衛施設内及びその他周辺で計画決定する場合

教育委員会 ・公園施設に関すること

・文化財保護法に関すること(埋

蔵文化財)

・計画決定区域内に既存の文化施設が含まれる場合

・計画決定区域内に包蔵が予想される場合

港湾管理者 臨港地区内に関すること 臨港地区内で計画決定する場合

北海道電力(株)ほか 高圧線などに関すること 計画決定区域内に高圧線などの施設がある場合

※1.打ち合わせメモには協議出席者のサインを原則記入すること。

2.打ち合わせメモには協議の趣旨に対する意見を必ず記述すること(「都市計画決定(変更)に

了解する。」など)。

3.計画決定に対する意見回答書(公書による協議)があった場合、回答書の写しを添付するこ

と。

4.上記以外にも協議が必要と認められるときには、適宜実施すること。

(注1)都市計画決定等にかかわる治水協議について……別記2参照

(注2)防衛施設及びその周辺に決定する場合(平成 7 年 9 月 1 日付都計第 326 号関係 45 市

町あて都市計画課長通知)を参照。

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J 総括図

総括図は、その趣旨を「当該都市の将来のビジョンを全体の都市計画によって明らかにしようと

するもの」としており、次の事項を表示して作成する。

規 格

区域区分、用途地域及び都市計画施設(道路など)が表示されている都市計画図

で縮尺 1/10,000~1/30,000 の図面(原則は 1/25,000 以上)

(注)他の都市計画を同時に決定する場合は、当該都市計画も含め図面に反映さ

れているか留意すること。

表示事項 表 示 方 法

位置及び名称

新規決定・追加する公園等 名称(旗揚げ)及び区域(赤色)

拡大する公園等 名称( 〃 )及び変更後の区域(赤色)

縮小する公園等 名称( 〃 )及び変更後の区域(黄色)

廃止する公園等 名称( 〃 )及び区域(黄色)

上記以外の変更を行う公園等 名称( 〃 )及び区域(黒色)

計画決定済みの他の公園等

(変更を行わない公園等)

区域(緑色)※必ず記載

図面名称

[例] ○○都市計画公園 縮尺、方位、凡例は必ず記入のこと。

総括図 No.○○

縮尺1/○○

(注)黄色が見えづらい場合、他図面も含めオレンジ色で表示すること。

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K 計画図

計画図は、「土地に関し権利を有するものが自己の権利に係る土地がこれらの区域に含まれるか

どうかを容易に判断することができるものでなければならない。」との趣旨に従い、できるだけ縮

尺の大きい図面、原則として一の公園ごとに作成する。

規 格 縮尺 1/2,500 以上

街区公園にあっては縮尺 1/300 程度

表示事項 表 示 方 法

計画区域 新規決定、追加、又は区域変更の場合の変更後の区域 0.4mm 程度の赤色実線

区域変更の場合の変更前の区域又は、廃止 0.4mm 程度の黄色実線

・現況を下図とし、以下の項目を追加記載する。

・区域の表示を明確にするため、次の例により測点を設け区域界の表示により補足する。

〔例〕

・地番及びその境界を表示する。 ・土地所有者の個人名は記入しないこと。

・区域界番号は、区域折点について表示する。

・当該公園等に重複又は接する都市計画施設(道路など)の名称及び区域を記入する。

・変更の場合、新旧の対照ができるよう、原則として一葉の図面で作成する。

・上記表示にあたり、線種別又は着色などにより識別が容易になるよう工夫した凡例を表示すること。

・煩雑になる場合、現況を別葉の図面(現況図)として添付すること。

区域界 区 分

①~④ 地番界

④~⑤ 見通し線

⑤~⑥ 地番界

⑥~① 見通し線

(都市計画道路界)

※変更前も同様に表示する

図面名称 ・縮尺、方位、凡例は必ず記入のこと。

「例」 「例」

○○都市計画公園

○・○・○号 ○○公園

計画図 No.○○

縮尺 1/○○○○

追加公園決定区域

地番界

都市計画道路区域

3・3・1

○○通

11-1

① ②

④⑤⑥

15-1

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43

L 平面計画図

平面計画図は、次の事項を表示した図面とする。ただし、面積が著しく大きい場合は、平面計画

図としての性格を損なわない範囲において取扱いの便を考慮した図面の大きさとするよう適宜縮尺

を設定する。また、公園等の廃止の場合、本図面は添付不要。

規 格 縮尺 1/200~1/1,000(街区公園については、縮尺 1/300 程度)

表示事項 表 示 方 法

計画区域 新規決定、追加、又は区域変更の場合の変更後の区域 0.4mm 程度の赤色実線

区域変更の場合の変更前の区域 0.4mm 程度の黄色実線

公園等の施設

の配置

施設計画ついては、事業認可時と同程度の精度とする。

図面名称

[例] ○○都市計画公園 縮尺、方位、凡例は必ず記入のこと。

○・○・○号 ○○公園

平面計画図 No.○○

縮尺1/○○

M 求積図

求積図は、次の事項を表示した図面とする。なお、図面の縮尺は、都市計画の決定における面積

表示の精度を考慮し作成すること。また、公園等の廃止の場合、本図面は添付不要。

規 格 縮尺 1/1,000~1/2,000(街区公園については、縮尺 1/500 程度)

表示事項 表 示 方 法

計画区域 新規決定、追加、又は区域変更の場合の変更後の区域 0.4mm 程度の赤色実線

区域変更の場合の変更前の区域 0.4mm 程度の黄色実線

留意事項

(三斜計算による場合)

・各曲点間の距離を表示すること。

・面積の算定に必要な分割線、寸法を表示すること。

・区域の変更にあっては、新旧の面積がそれぞれわかるよう、原則一葉の図面に

表示すること。

・計算表を表示すること(図面に記入できない場合は、別添とする。)。

面積の算定にあたり、分割された面積が判るように、図面及び計算表に任意の

記号又は番号を表示すること。

(座標計算による場合)

・計算表を表示すること(図面に記入できない場合は、別添とする。)。

・座標番号について、図面及び計算表に明示すること。

・区域の変更にあっては、新旧の面積がそれぞれわかるよう、原則一葉の図面に

表示すること。

図面名称

[例] ○○都市計画公園 縮尺、方位、凡例は必ず記入のこと。

○・○・○号 ○○公園

求積図 No.○○

縮尺1/○○

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(3)図書の製本

① 体裁

都市計画決定又は変更に係る文書の北海道での管理は、北海道文書編集保存規定により所定

の規格で編集し保存するため、あらかじめ次の要領で製本すること。

また、その他関係行政機関などとの協議用図書もこれに準ずる規格とする。

事 項 規格

文 書 A4 版の大きさで縦の横書き

図 面 収 納 袋 ・綴じしろ込みでA4 版の大きさ

・図面には、図面番号(連番)を記入した図面目録をつける。

図面の折りたたみ 上記の袋に容易に出し入れできる大きさ

(厚みを小さくするよう配慮のこと)

北海道決定

の 場 合

○○年度

○○都市計画公園の変更(○○市) 北海道

市町決定

の 場 合

○○年度

○○都市計画公園の変更協議書 ○○市

※図書は公園、緑地、墓園、広場その他の公共空地、さらに北海道決定、市町決定区分により、それ

ぞれ別冊として作成すること。

②製本順序

協議書の写し

その他資料

(縮小図)

現況説明書

新旧対照表

都市計画の策

定経緯の概要

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(4)審議会資料

計画決定に係る北海道都市計画審議会に必要な資料の作成及び編集は、次によるものとする。

① パンフレット

規 格 A4 サイズ

・1セットごとに左上のみ綴じて必要部数を提出する。

必要部数及び

提出期限

本審査案件:北海道決定で大臣同意を要するもの

・幹事会用→50 部(幹事会の 30 日前まで)

・予備審用→50 部( 〃 )

・本審査用→50 部(審議会の 30 日前まで)

本審査案件:北海道決定で大臣同意不要のもの又は市町決定のもの

・幹事会用→50 部(幹事会の 30 日前まで)

・本審査用→50 部(審議会の 30 日前まで)

必 要 書 類 作 成 要 領

計 画 書 ※ ・都市計画の図書と同一内容である。

新旧対照表※ ・都市計画の変更の場合のみ必要。

・都市計画の図書と同一内容である。

箇 所 図

(総括図縮小)

・縮尺は適宜とするが、凡例、距離スケール及び方位は必ず明示すること。

・カラー表示により作成すること。

・総括図を縮小して作成する場合、名称が小さくならぬよう工夫すること。

・当該決定(変更)に係る公園等の位置及び名称を旗揚げにて表示すること。

・位置及び名称の着色は、総括図の表示方法と同様とすること。

(例) ○・○・○号○○公園

計 画 図 ・縮尺は適宜とするが、距離スケール及び方位は必ず明示すること。

新規決定、追加、又は区域変更の場合の変更後の区域 1.0mm 程度の赤色実線

区域変更の場合の変更前の区域又は、廃止 1.0mm 程度の黄色実線

平面計画図 ・都市計画の図書と同一内容である。

・縮尺は適宜とするが、凡例、距離スケール及び方位は必ず明示すること。

・図面を縮小して作成する場合、施設名が小さくならぬよう工夫すること。

※ 計画書と新旧対照表が 1 枚に収まる場合、1 枚に表入すること。

計 画 書

新旧対照表 箇 所 図

計 画 図

平面計画図

(A4)

(A4)

(A4)

(A4)

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第3節 都市計画の告示など

1. 都市計画の案の縦覧の公告(参考例)

(1)都市計画の決定の場合(市町決定)

○○町告示 第 号

都市計画法第 17 条第 1 項の規定により、次のとおり公告し、当該都市計画の案を公衆の縦覧に

供する。

なお、当該都市計画の案について、縦覧期間満了の日までに○○町に意見書を提出することが

できる。

平成 年 月 日

○○町長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 都市計画を定める土地の区域

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○郡○○町○丁目の一部

(縦覧に供する都市計画の案のとおり)

3 都市計画の案の縦覧場所

○○町○○部○○課

4 縦覧期間

自 平成 年 月 日

至 平成 年 月 日

(注1)「都市計画を定める土地の区域」は郡、市、区、町村、大字及び字(町丁目)をもって

表示すること。

(注2)「公告の日から2週間」とは、公告の日は期間に参入されず、翌日から2週間(休日含

む)となるので注意のこと。

(注3)縦覧期間の末日が地方公共団体の休日に当たるときは、当該休日の翌日まで縦覧を行う必要

がある。

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(2)都市計画の変更の場合(市町決定)

○○市告示第 号

都市計画法第 21 条第 2 項の規定において準用する同法第 17 条第 1 項の規定により、次のとお

り公告し、当該都市計画の案を公衆の縦覧に供する。

なお、当該都市計画の案について、縦覧期間満了の日までに○○市に意見書を提出することが

できる。

平成 年 月 日

○○市長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 都市計画を定める土地の区域

(1)変更する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目の一部

(2)追加する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目及び○○市○町○丁目の各一部

(2)削除する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目の一部

(縦覧に供する都市計画の案のとおり)

3 都市計画の案の縦覧場所

○○市○○部○○課

4 縦覧期間

自 平成 年 月 日

至 平成 年 月 日

2. 都市計画の決定及び変更の告示(参考例)

(1)都市計画の決定の場合(市町決定)

○○町告示第 号

都市計画法第 20 条第 1 項の規定により、次のとおり告示し、同条第 2 項の規定により、当該都

市計画の図書を公衆の縦覧に供する。

平成 年 月 日

○○町長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 都市計画を定める土地の区域

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○郡○○町○丁目の一部

(縦覧に供する都市計画の図書のとおり)

3 都市計画の図書の縦覧場所

○○町○○部○○課

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(2)都市計画の変更の場合(市町決定)

○○市告示第 号

都市計画法第 21 条第 2 項の規定において準用する同法第 20 条第 1 項の規定により、次のとお

り告示し、同条第 2 項の規定により、当該都市計画の図書を公衆の縦覧に供する。

平成 年 月 日

○○市長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 都市計画を定める土地の区域

(1)変更する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目の一部

(2)追加する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目及び○○市○町○丁目の各一部

(2)削除する部分

ア 名称 ○・○・○号 ○○公園

イ 位置 ○○市○町○丁目の全部

(縦覧に供する都市計画の図書のとおり)

3 都市計画の図書の縦覧場所

○○市○○部○○課

3. 都市計画の図書の写しの縦覧の公告(参考例)

(1)都市計画の決定の場合(北海道決定)

○○町公告第 号

都市計画法第 20 条第 1 項の規定による都市計画の図書の写しの送付を受けたので、同条第 2 項

の規定により、次のとおり公衆の縦覧に供する。

平成 年 月 日

○○町長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 縦覧場所

○○町○○部○○課

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(2)都市計画の変更の場合(北海道決定)

○○市公告第 号

都市計画法第 21 条第 2 項の規定において準用する同法第 20 条第 1 項の規定による都市計画の

図書の写しの送付を受けたので、同法第 21 条第 2 項の規定において準用する同法第 20 条第 2 項

の規定により、次のとおり公衆の縦覧に供する。

平成 年 月 日

○○市長 ○ ○ ○ ○

1 都市計画の種類

公園

2 縦覧場所

○○市○○部○○課

4. 都市計画の図書の写しの送付

(1)図書の送付の手続

都市計画法第 20 条第 1 項の規定により、市町が都市計画を決定または変更したときは都道府

県に通知文書(知事宛)、告示文(写)を送付すること。なお、軽易な変更として、協議・同意

協議を行っていない場合は、以下の図書を併せて送付すること。

名称の変更 : 計画書、新旧対照表、総括図

上記以外の変更: 通常と同様の図書

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(2)知事あて通知文書の文例

① 都市計画を決定した場合(市町決定)

○○○○ 第 号

平成 年 月 日

北海道知事 ○○ ○○ 様

○○市長 ○○ ○○ 印

都市計画の決定について(送付)

都市計画法第 20 条第 1 項の規定により、次の都市計画の決定に係る都市計画の図書の写しを送

付します。

○○都市計画公園 ○・〇・〇 □□公園

② 都市計画を変更した場合(市町決定)

○○○○ 第 号

平成 年 月 日

北海道知事 ○○ ○○ 様

○○市長 ○○ ○○ 印

都市計画の決定について(送付)

都市計画法第 21 条第 2 項において準用する同法第 20 条第 1 項の規定により、次の都市計画の

変更に係る都市計画の図書の写しを送付します。

○○都市計画公園 ○・〇・〇 □□公園

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別記2

○都市計画決定等にかかわる治水協議について(通知)

昭和 62 年 1 月 26 日 河川第 3113 号

各土木現業所あて 河川課長

都市計画法による市街化区域及び市街化調整区域の区域区分と治水事業との調整措置については

「昭和 57 年 11 月 1 日付河川第 1489 号」により通知しているところですが、このほかの都市計画の

決定及び変更にあたっての事前協議の方針を別添のとおり定めましたので、今後これに基づいて措置

されますようお願いします。

なお、関係市町村長(河川管理者)へは貴職より周知されるようお取り計らい願います。このこと

については北海道開発局建設部、及び北海道住宅都市部了解済みとなっておりますので申し添えま

す。

Ⅰ 基本方針

都市計画と治水事業との緊密な連携は、安全な都市づくりの観点から、又計画的な市街化を図る

観点からも重要な事である。このため、河川及び防災施設についても積極的に都市計画決定するよ

う努めることとし、河川区域(注1参照)に関する都市計画、及び現市街化区域(注2参照)外で土地

の改変が想定される都市計画の立案に当たっては、流域のもつ保水遊水機能に配慮し、あらかじめ

都市計画担当部局と河川管理者とで協議又は意見の交換を行うものとする。なお、都市計画の事業

化に当たって必要な河川法及び諸法令に基づく河川管理に関わる協議等は、別途行うものとする。

注1) 河川区域とは河川法第 6 条、北海道普通河川及び堤防敷地条例第 3 条に定める区域を言

う。

注2) 未線引き都市計画区域にあたっては「市街化区域」を「用途地域」と読み替える。

Ⅱ 協議内容等

1) 市街化区域及び市街化調整区域

① 新規決定又は見直し変更については、別添様式A及びBにより文書で協議する。

② 特定保留地区に係わる変更については、見直し時の協議事項について、確認し、打ち合わせ

メモを作成する。

③ 特定保留地区のうち、治水対策上の問題で保留された地区及び一時保留に係わる変更につい

ては、①と同様とする。

※ 参照「都市計画法による市街化区域及び市街化調整区域の区域区分と治水事業との調

整措置等に関する方針について」(昭和 45 年 1 月 8 日建設省都計発第 1 号、建設省河都発

第 1 号、建設省都市局長、建設省河川局長から各知事あて)

2) 地域地区

① 未線引都市における用途地域の新規決定又は拡大変更については、別添様式のうちAにより

協議し、打ち合わせメモを作成する。

3) 市街地開発事業

① 計画区域が河川区域を含むものについては、当該事業と河川事業との整合を図るため河

川改修計画等の基本方針について協議し打ち合わせメモを作成する。

② 計画区域が用途地域外の場合で相当規模(注3参照)の土地の改変が想定されるものにつ

いては別添様式A及びBにより文書により協議する。

③ 河川区域に近接する事業については長期的な河川改修事業等について意見交換を行い

打ち合わせメモを作成する。

4) 都市施設

a.道路等

① 河川横断については、施設の線形、区域、及び構造形式等の問題点について文書で協議す

る。

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② その他河川区域を含む施設については河川管理及び河川改修計画等の問題点について協議

し打ち合わせメモを作成する。

③ 河川区域に近接する施設については長期的な河川改修計画等について意見交換を行い打ち

合わせメモを作成する。

b.公園、緑地等

① 計画区域が河川区域を含むものについては当該施設の整備に伴って予め予想される河川管

理及び河川管理計画等の問題点について協議し打ち合わせメモを作成する。

② 計画区域が用途区域外の場合で相当規模(注3参照)の土地の改変が想定されるものについ

ては治水事業等の問題点について協議を行い打ち合わせメモを作成する。

③ 河川区域に近接する施設については長期的な河川改修計画等について意見交換を行い打ち

合わせメモを作成する。

c.下水道

① 河川に係わる施設の配置に対する河川管理上等の支障の有無について協議し打ち合わせメ

モを作成。

d.その他の都市施設

原則としてb.公園緑地等の例による。

5) 緑のマスタープランの基本的事項

河川空間を系統的な都市空間の一部として配置することについて説明し、意見の交換を行

う。

注3) 相当規模とは計画区域の面積が概ね 1ha を超えるものとするが、治水上著しい影響を及

ぼす場合、あるいは個々の計画区域の面積が 1ha 未満であっても全体計画をもっていて

この全体計画の面積が概ね 1ha を超える場合及び近い将来同様に計画が連続して生じ全

体の区域の面積が概ね 1ha を超えることが予想される場合にあってはこの限りではない。

Ⅲ 協議先等

① 市町は都市計画案の検討時に河川部局と協議する。

② 河川部局の協議先については別紙フロー図を参照のこと。なお、他の河川との調整が必要な場合

は、原則として河川管理者間で行う事とする。

③ 落ち合わせメモを作成したときは協議者双方がサインしお互いに交換する。

④ 協議内容について、疑義が生じ協議が難航している場合は、河川部局にあっては、開発局河川計

画課、土木部河川課、市町の都市計画部局にあっては、住宅都市部都市計画課にその旨を速やか

に報告し、円滑に事務処理に努めること。

⑤ 市町は都市計画の原案提出又は承認申請を行う際、協議文書又は打ち合わせメモのコピーを添付

する。

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別紙

治水協議フロー図

1. 普通河川、準用河川

{下流が指定区間or海の場合}

市町

都市計画

担当部局

協議

河川

管理者

{下流が直轄河川の場合}

2. 法河川

(一級指定

区間及び

二級河川)

3. 法河川

(指定区間

外区間)

(注1)治水協議は原則として都市計画市町村原案提出までに終了すること。

(注2)(必要に応じて)とは下流河川に及ぼす影響(流量、水質等)がある場合をいう。

(注3)H12 年 3 月治水協議の手引きによる。

※ フロー図中の機関名及び部署名は平成 29 年 4 月現在に修正している。

建 設 部

土 木 局

河川砂防課

事業課 or 本 部

出張所 (治水課)

(河川担当係)

事業所 本 部

or (管理課)

事務所

建 設 部

河川計画課

都 市 計 画

担 当 部 局

事業課 or 本 部

出張所 (治水課)

(河川担当係)

建 設 部

土 木 局

河川砂防課

本 部

(管理課)

建 設 部

河川計画課

都 市 計 画

担 当 部 局

事業課 本 部

or (管理課)

出張所

建 設 部

河川計画課

報告

報告

報告

報告

報告

打合せメモの送付

(必要に応じて)

協議・打合せ

打合せメモの送付

(必要に応じて)

協議・打合せ

開発建設部

(必要に応じて)

協議・打合せ

開発建設部

開発建設部

(総合)振興局建設管理部

協議・

打合せ

協議・

打合せ

市町

市町

(必要に応じて)

協議・打合せ

(総合)振興局建設管理部 北海道

北海道開発局

北海道

北海道開発局

北海道開発局

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○都市計画決定にかかわる治水協議について

昭和 62 年 1 月 26 日付け事務連絡

各土木現業所治水課長あて 河川課審査係長

標記については昭和 62 年 1 月 26 日付け河川第 3113 号により通知したところですが、運用にあた

っては、別紙事項に留意の上、遺憾のないよう取り計らい下さい。

なお、事前協議にあたっては敷地の取り扱い等について管理課とも十分打合せを行って下さい。

都市計画決定等にかかわる治水協議についての留意事項

1.市街化区域及び市街化調整区域

河川改修等の治水対策については事業主体を明確にするとともに、事業実施部門(市町)ともその

確認を行うよう努めること。

2.地域地区

上記1に準じて取り扱う。

3.市街地開発事業

(1) 上記1に準じて取り扱う。

(2) 河川敷地を含んで計画決定される場合は、

(ⅰ) 河川敷地の位置

(ⅱ) 河川敷地の面積

を明らかにして相互に確認を行い、河川敷地の将来の取り扱いについても意見交換を行うこと。

4. 都市施設

(1) 上記3の(2)に準じて取り扱う。

(2) 道路等

河川の縦断的な使用については地元の意見等をも踏まえ十分な検討を行うこと。

(3) 公園・緑地等

堤内地の河川敷地を含めて計画決定される場合、その施設計画については側帯としての使用、

あるいは超過洪水に対する対応等を十分検討のこと。

(4) 下水道

○ 新規に下水道の都市計画決定が行われる場合は当該地域内の河川について改修計画を見

直し、相互にその整合性を図るよう努めること。

○ なお計画決定以前に河川管理者、下水道事業認可者、事業実施者の三者で、その整合性

について確認を行うよう努めることとする。

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第 4 章 都市計画事業認可

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第4章 都市計画事業認可

第1節 都市計画事業認可

1.都市計画事業認可の効果

都市計画事業の認可(承認)が行われたときは、都計法第 62 条第 1項に定めるところにより都市計

画事業の認可又は承認の告示が行われることとなるが、これによって次に掲げる各種の法的効果が生ず

る。

(1) 事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建物の

建築、移動の容易でない物件の設置・堆積について制限(都道府県知事の許可)が働くこと。

(法第 65 条)

(2) 都市計画法第 66 条の公告の日の翌日から起算して 10 日を経過した後は、事業地内の土地建物

の先買い権が発生すること。(法第 67 条)

(3) 事業地内の土地所有者は、施行者に対し、土地の時価で買い取るよう請求できること。(法第

68 条)

(4) 土地収用法の適用を受けることができること。(法第 69 条)

(5) 都市計画税を充当することができること。(地方税法第 702 条)

2.事業認可の告示

都市計画事業の認可(承認)の告示(法第 62 条第1項、省令第 48 条)後、施行者は次のとおり周

知し、事業の施行について土地等の関係権利者及び附近地の住民の協力が得られるよう努めなければな

らない。

(1) 市町村長は、送付された図書を法第 62 条第 1項の告示に係る事業施行期間の終了の日、又は土

地収用法(昭和 26 年法律第 519 号)第 30 条第 2項に規定により準用される同法第 30 条第 2項

の通知を受ける日まで、図書の写しを当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければな

らない。(法第 62 条第 1項)

(2) 都市計画事業の認可の告示後、施行者は、すみやかに、都市計画事業の種類及び名称、施行者

の名称、事務所の所在地、事業地の所在を公告すると共に、事業地内の土地建物等の有償譲渡に

ついて制限があることを、施行者は関係権利者に周知させなければならない。(法第 66 条、政令

第 42 条第 1項)

(3) 都市計画法第 66 条の公告をしたときは、省令で定めるところにより、その公告の内容その他必

要な事項を施行予定者が定められている都市計画施設の区域等、事業予定地、市街地開発事業等

予定区域の区域又は事業地内の適当な場所に掲示しなければならない。(政令第 42 条第 2項)

(4) 都市計画法第 66 条の住民に対する説明についての措置は、次に定めるところにより、説明の

ための会合を開催することとする。ただし、住民が参集しないためその他施行者の責に帰するこ

とができない理由により、あらかじめ定められた日時及び場所において説明のための会合を開催

することができないときは、会合の開催以外の方法によることができる。(省令第 54 条)

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3.事業の施行者と認可を受ける者の区分

都市計画法第 59 条に定める都市計画事業の施行者は、表-1のとおりであり、原則は市町村とされ

ている。

表-1 都市計画事業の施行者の種類

注)1.地方自治法に基づく一部事務組合のうち、都道府県の加入するものは法第 59 条第 2その他のものは同

条第 1項を適用する。また、地方住宅供給公社及び地方道路公社のうち、市のみが設立したものは同条

第 1項、その他のものは同条第 2項を適用する。

4.事業認可の手続

(1) 道施行の場合

申請書の提出 認可の通知

申請 認可

(認可の通知)

施 行 者 根 拠 施行する場合 必要な手続

市 町 村 都市計画法

第 59 条第 1項 原 則

都道府県知事の

認可

都 道 府 県 同条第 2項 (1) 市町村が施行することが困難又は不適当な場合

(2) その他特別の事情がある場合

国土交通大臣の

認可

国 の 機 関 同条第 3項 国の利害に重大な関係を有する場合 国土交通大臣の

承認

国の機関、都

道府県、市町

村以外の者

(いわゆる特

許事業者)

同条第 4項

(1) 事業の施行に関して行政機関の免許、許可、認可

等の処分を必要とする場合において、これらの処

分を受けているとき

(2) その他特別の事情がある場合

関係地方公共団

体の長の意見を

聞いて行なう都

道府県知事の認

知事

都市環境課

事務審査・・・事業調整G

技術審査・・・公園緑地G

建設管理部

国土交通大臣

市 町 村 図書の縦覧(法第 62 条)

(省令第 49 条)

認可の告示(法第 62 条)

(国土交通省告示)(省令第 48 条)

公告

(法第 66 条、省令第 52 条)

図書の縦覧(省令第 49 条)

事業施行の周知措置(法第 66 条)

(政令第 42 条、省令第 53・54 条)

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(2) 市町村施行の場合

申請 認可(法第 61 条)

図書の写し送付(法第 62 条)

認可の通知

(法第 62 条)

5.都市計画事業認可申請書及び事業認可変更申請書の作成

(1) 留意事項

① 都市計画に適合していること。(法第 61 条)

事業認可申請書の事業地と添付図面は都市計画と適合することはもとより、両者の間に齟齬

のないよう細心の注意を払うこと。

なお、事業認可申請時にあたっては、都市計画決定図などの都市計画決定時の写しを持参す

ること。

② 事業施行期間が適切であること。(法第 61 条)

事業施行期間は、事業内容に応じ適切に設定すべきものであるが、あまりに長期にわたる事

業期間を設定すると地権者に必要以上の権利制限を課すこととなる場合もあることを考慮し、

5年から7年程度以内の期間を標準的な目安として事業単位を設定すること。

なお、期間を延長する場合は、その時点での事業の進捗及び今後の事業実施の見通しなどにつ

いて十分検討し、残事業を確実に執行できる見通しのもとに、適切な期間の延長を行うものと

する。

③ 下記の場合は、事業計画変更認可をしなければならない。

③-1 都市計画事業認可期間又は区域に変更(事業地の増減)が有る場合。

なお、事業地の増については、実質的に独立した都市計画事業と考えられるものは、

新たな都市計画事業として、別途、事業認可を受けること。

③-2 設計の概要に変更がある場合。(軽微な変更は除く)

④ 事業認可を受けた施行中の事業において、行政区域の変更等により地名及び事業名の変更が

生じる場合は、事業認可変更等の手続きをとる必要は無い。

知事

都市環境課

事務審査・・・事業調整G

技術審査・・・公園緑地G

市 町 村

建設管理部

国土交通大臣

公告(法第 62 条、省令第 48 条)

図書の縦覧(法第 62 条)

(省令第 49 条)

事業施行の周知措置(法第 66 条)

(政令第 42 条、省令第 53・54 条)

公告(法第 66 条、省令第 52 条)

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61

⑤ 事業地は、都道府県、郡、市、区、町村、大字および字をもって表すことになっているが、

その表示は次によるものとする。

・○○市大字○○字○○及び字○○地内

・○○市○○町○丁目、○○町○丁目及び○○町地内

・○○区○○町○丁目、○○丁目及び○○丁目地内

・○○市○○町○○地先河川敷地(字界のない場合であり、字界がある場合には河川敷地の表

示は不要である。)

なお、事業地の表示に関しては、次の事項に留意すること。

⑤-1 表示すべき事業地は、都市計画決定の中で設定されている区域内に限るものとする。

⑤-2 収用又は使用の別の表示は、具体的に収用又は使用する必要のある事業地の部分だけ

表示を行なうという意味ではない。事業地の全部について、当該事業による土地利用の

形態が最終的に所有権の取得を要するものであれば収用、使用で足りるものであれば使

用として表示するという意味である。

都市計画法Q&Aから

問 法第60条第2項の「収用又は使用の別を明らかにした事業地」とは具体的に

収用又は使用する必要のある事業地という意味か。

答 「収用又は使用の別を明らかにした事業地」を定めるとは、現実に収用又は使

用する必要のある事業地の部分についてだけ表示を行なうという意味ではなくて、

事業地の全部について、当該事業による土地利用の形態が所有権の取得を必要と

するものであるか、あるいは使用すれば足りるものであるかという抽象的な区分

に従い、所有権の取得を必要とするものであれば収用、使用すれば足りるもので

あれば使用の別を表示するという意味である。

したがって、既に取得済みの場合、既存の公共施設の敷地内に建設する場合等

は、現実に土地の収用又は使用を行なう可能性はないにもかかわらず、事業地の表

示については、「収用」又は「使用」の部分として表示されるべきである。

なお、法第 60 条第 2項第 1号に「使用の別を明らかにした事業地」とあるが、

これにあたる事例としては、電気供給施設の事業地(地役権等を設定する高圧線

下の土地)、都市高速鉄道の事業地(地上権等を設定する地下鉄用地)などがこれ

に該当し、これらの場合は都市計画においてその事業地の範囲が定められている。

⑥ 行政上使用されている字名(地方自治法第 260 条第 2項による告示された字名、例「旭町1

丁目」)と登記簿上の字名(例「旭町」)が相違する場合における認可申請書の事業地の記載に

ついては、自治法上の告示が行われると、不動産登記法第 59 条により、登記簿に記載されてい

る字名は、当然に変更されたものとみなされるため、自治法上の告示を確認し、告示された字

名を記載すること。

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62

(2) 都市計画事業認可申請の提出書類一覧

① 提出部数 道 事 業 ・・・・ 2部

市町村事業 ・・・・ 1部

② 提出書類 申請図書は原則A4版とする。

備   考

④ 必要に応じて添付

⑤ 都市計画の種類及び名称を記載した書面

⑥ 都市計画決定の告示文(写)

申請理由書

年度別事業費内訳書(工種別)

図      書

1 都市計画事業認可申請書

2 添 付 書 類

4 審 査 表

5 設計概要説明書

資金計画

年度別事業費内訳書

行政機関の免許、許可、認可等の処分を必要とする証明書又は当該行政機関の意見書

3 添付図面

位置図(事業地を表示する図面)

平面図(事業地を表示する図面)

平面図(設計の概要を表示する図面)

都市計画決定時の計画図(写)

※「4」及び「5」については、図書に綴じ込まずに提出すること。

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(2)-1 都市計画事業認可申請の提出様式

① 都市計画事業認可申請書(記載例)

(道施行の場合)

都市計画事業認可申請書

都環第 号

平成 年 月 日

国土交通省北海道開発局長 様

札幌市中央区北3条西6丁目

北 海 道

上記代表者

北海道知事

都市計画法第59条第2項の認可を受けたいので、下記により、申請します。※注1

1 施行者の名称

北 海 道

2 都市計画事業の種類及び名称 ※注2

○○圏都市計画公園事業 ○・○・○号○○公園

3 事業計画

イ 事業地 ※注3

(1) 収用の部分

北海道○○市○○町○丁目、○○町○丁目及び○○町○丁目地内

(2) 使用の部分

なし

ロ 設計の概要

面積 約 ○ ha

ハ 事業施行期間

自 平成 年 月 日(官報登載の日)

至 平成○年3月31日 ※注4

添付書類

イ 事業地を表示する図面 ※注5

ロ 設計の概要を表示する図面 ※注6

ハ 資金計画書

ニ 行政機関の免許等 「該当事項なし」

ホ 都市計画事業に係る都市施設の種類及び名称

ヘ 申請の理由

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(市町村施行の場合)

都市計画事業認可申請書

○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 様

(住 所)

○○市

上記代表者

○○市長○○○○

都市計画法第59条第1項の認可を受けたいので、下記により、申請します。※注1

1 施行者の名称

○ ○ 市

2 都市計画事業の種類及び名称 ※注2

○○圏都市計画公園事業 ○・○・○号○○公園

3 事業計画

イ 事業地 ※注3

(1) 収用の部分

○○市○○町○丁目、○○町○丁目及び○○町○丁目地内

(2) 使用の部分

なし

ロ 設計の概要

面積 約 ○ ha

ハ 事業施行期間

自 平成 年 月 日(告示の日)

至 平成○年3月31日 ※注4

添付書類

イ 事業地を表示する図面 ※注5

ロ 設計の概要を表示する図面 ※注6

ハ 資金計画書

ニ 行政機関の免許等 「該当事項なし」

ホ 都市計画事業に係る都市施設の種類及び名称 ※注7

ヘ 申請の理由

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② 資金計画書(記載例)

資 金 計 画 書

(単位:千円)

歳 入 歳 出

都 市 計 画 税 0 用 地 費 30,000

補 助 金 等 100,000 物件移転補償費 55,000

一 般 歳 入 130,000 工 事 費 105,000

そ の 他 0 測 量 設 計 費 40,000

計 230,000 計 230,000

年 度 別 事 業 費 内 訳 書

(単位:千円)

年度

区分

用地費

移 転

補償費

工事費

測 量

設計費

計 備考

23 0 0 0 40,000 40,000

24 15,000 30,000 0 0 45,000

25 15,000 25,000 0 0 40,000

26 0 0 55,000 0 55,000

27 0 0 50,000 0 50,000

計 30,000 55,000 105,000 40,000 230,000

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66

③ 年度別事業費内訳(工種別)

計画

年 年 年 年 年 年 年 小計③ 年④

附 帯 工 事 費

合 計

そ の 他

小 計

便 益 施 設 工

管 理 施 設 工

遊 戯 施 設 工

運 動 施 設 工

修 景 施 設 工

植 栽 工

休 養 施 設 工

園 路 工

広 場 工

用 地 及 補 償 費

測 量 設 計 費

(単位:千円)

敷 地 造 成 工

年 度 別 事 業 費 内 訳 (工種別)

全 体

過年度

年~②

事 業 認 可 期 間備考

     年度区分

費目

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④ 都市計画事業に係る都市施設の種類及び名称(記載例)

都 市 計 画 の 種 類 及 び 名 称

北海道知事決定

○市(町)決定

決 定 年 月 日 平成 年 月 日

告 示 番 号 北海道告示第 号(○○市(町)告示第 号)

⑤ 申請理由書(記載例)

当該公園は、市内東部に位置する○○地区内の近隣公園であり、「○○市緑の基本計画」では、

当該地区を緑化重点地区に位置付けている。

当該公園周辺は、宅地開発により住居系の新たな市街地が形成され、また、人口増加が著しい

地区であり、緑が不足していることから、近隣住民が安心して利用のできる、賑わいあふれた安

全で快適な公園の早期整備が望まれております。

これらのことから、当該公園を整備し、住民の憩いの場及び地域コミュニティの形成を促進す

る場として、緑豊かな都市空間の創出を図るものである。

種 別 名 称

位 置 面 積 備考 番号 公園名

街区公園

○・○・○号

○○公園

○○市○○町

字○○

約○○ha

園路、広場、

便所、遊具

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⑥ 審査表

都市計画事業

認 可 審 査 表

事業計画変更

都 市 名 申請年月日 平 成 年 月 日

公 園 名 種 別

当初都市計画決定告示年月日 平成 年 月 日 面 積 ha

最終都市計画決定告示年月日 平成 年 月 日 面 積 ha

当初事業認可承認年月日 平成 年 月 日 面 積 ha

最終事業認可承認年月日 平成 年 月 日 面 積 ha

1.新規事業(59 条) 2.継続事業(63 条)

(1)用地補償有 (1)事業認可期間の変更

(2)用地補償無 (2)事業認可区域の変更

(3)設計内容の変更

審 査 欄

市 町 都 市 環 境 課 建 設 管 理 部

月/日

事業調整G 公園緑地係G

主査 担当 主査 担当 月/日事務

(用地)技術

出張所

事業課係長 担当

/ /

備考

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⑦ 設計概要説明書

裏 面(図面添付)

・ 設計の概要を示す図面を使用し、この裏面全体に納まるように縮小・拡大し貼り付けること。

・ 記入上の注意

① 都市計画決定区域 ・・・・・ 赤色枠取り(実線)

② 事業認可区域 ・・・・・ 当 初 緑色枠取り(実線)

変更後 〃 (破線)

③ ①のうち供用済み区域 ・・・・・ 黄色で着色

④ ②のうち用地買収区域 ・・・・・ 赤色実線のハッチ

⑤ ②のうち物件補償 ・・・・・ 主要なものを赤色で着色

事 業

認 可

概 要

調 書

都市

計画

決定

の概

事業

認可

の概

年度

別事

業費

内訳

書(

当初

単位

:千

円)

度別

事業

費内

訳書

(変

更後

)(

変更

回)

単位

:千

円)

工事

概要

(当

初)

事概

要(

変更

後)

都市

計画

種 類

種別

画決

定(

当初

最終都市計画

変更

決定年

月日

(告

示)

示番

面積

変更

年月

日(

告示

告示

番号

ha

h

a

都市

番号

都市

申請

年月

平成

受付

年月

平成

月 日

告示)

示 番

事業

主体

当 初

平成

成 年

月 日 ~ 平

成 年

月 日

変更

(1

回目

平成

月 日

千円

成 年 月

日 ~ 平

成 年

月 日

変更

(2

回目

平成

千円

成 年 月

日 ~ 平

成 年

月 日

年度

工 事 費

測量

設計

用 地

移転

補償

業 費

平成

年度

年度

年度

年度

年度

年度

年度

合計

化面

積率

ぺい率

補対率

A/C×

100

年度

工 事

量設計

用 地

転補

償費

事 業 費

年度

年度

年度

年度

年度

年度

年度

合計

緑化

面積

建ぺい

補対

率A/C×

100

用地

補償

費概

支障

家屋

障物

用地

買収

面積

地単

円/㎡

※用

地補

償費

面積当

り事

業費

用地

補償

費概

支障

家屋

障物

用地買

収面

用地

単価

円/㎡

※用

地補

償費

面積

当り

事業

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(2)-2 都市計画事業認可申請における提出様式記載の注意事項

注1 ・ 市町村施行は「第59条第1項」

・ 道施行は「第59条第2項」

注2 ・ 都市圏のない場合は「○○都市計画公園事業 ○・○・○号 ○○公園」

「○○都市計画緑地事業 ○号 ○○緑地」

・ 都市圏のある場合は「○○圏都市計画公園事業 ○・○・○号 ○○公園」

「○○圏都市計画緑地事業 ○号 ○○緑地」

注3 ・ 事業地は都道府県、郡、市、区、町村、大字及び字をもって表すが、市町村施行は都道

府県を省略する。

・ 事業名は、地方自治法第 260 条第 2項により告示されたもので表示する。

(都市計画決定告示文及び北海道市町村行政区画便覧で確認すること。)

注4 ・ 開始年月日は空欄とし、市町村施行は上段に(公告の日)とし、道施行は上段に(官報

登載の日)と記載する。

・ 最終年月日は、その年度の最終日(3月31日)とする。

注5 事業地を表示する図面(位置図)

・ 都市計画総括図(50,000 分の 1以上)を用い、事業地を赤色ぬりつぶしにより表示し、

引出線を用いて公園名、種別、面積を明記する。

事業地を表示する図面(平面図)

・ 縮尺 2,500 分の 1以上の計画図又は実測平面図を使用し表示は次による。

収用の部分 薄い黄色で表示

使用の部分 薄い緑色で表示

主要な物件を表示

収用し又は使用する物件がある場合は、敷地を薄い赤色で表示

・ 字名を平面図に記入すること。

注6 設計の概要を表示する図面(平面図)

・ 縮尺 2,500 分の 1以上の実測平面図を使用し、主要施設の位置及び内容を図示するこ

と。

・ 都市計画決定区域を赤色枠取りし、事業認可区域を緑色枠取りする。

・ その他の主要な施設の図面は、説明用として用意すること。

注7 ・ 決定年月日及び告示番号は、当該都市計画の変更があった場合は、当初及び変更の年月

日及び告示番号を記載する。

注8 ・ 図面標題記載例

事業地を表示する図面

名 称 平 面 図

都市計画事業の

種類及び名称

○○圏都市計画○○事業

○・○・○号○○公園

施行者の名称 ○ ○ 市

事業施行期間

(公告の日)

自 平成○年○月○日

至 平成○年○月○日

縮 尺

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(3) 事業計画変更認可申請の提出書類一覧

① 提出部数 道 事 業 ・・・・ 2部

市町村事業 ・・・・ 1部

② 提出書類 申請図書は原則A4版とする。

※「4」及び「5」、「6」については、図書に綴じ込まずに提出すること。

備   考

④ 必要に応じて添付

⑤ 都市計画の種類及び名称を記載した書面

⑥ 都市計画決定の告示文(写)

⑧ 具体的に解りやすく表現すること。

5 事業認可の変更内容

4 審 査 表

6 設計概要説明書

資金計画

年度別事業費内訳書

行政機関の免許、許可、認可等の処分を必要とする証明書又は当該行政機関の意見書

3 添付図面

位置図(事業地を表示する図面)

平面図(事業地を表示する図面)

平面図(設計の概要を表示する図面)

都市計画決定時の計画図(写)

前回の事業認可の告示(写)

事業進捗図

図      書

1 事業計画変更認可申請書

2 添 付 書 類

変更申請理由書

年度別事業費内訳書(工種別)

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(3)-1 事業計画変更認可申請の提出様式

① 事業計画変更認可申請書(記載例)

(道施行の場合)

事業計画変更認可申請書

都環第 号

平成 年 月 日

国土交通省北海道開発局長 様

札幌市中央区北3条西6丁目

北 海 道

上記代表者

北海道知事

都市計画法第63条第1項の認可を受けたいので、下記により、申請します。※注1

1 施行者の名称

北 海 道

2 都市計画事業の種類及び名称 ※注2

○○圏都市計画公園事業 ○・○・○号○○公園

3 事業計画

イ 事業地 ※注3

(1) 収用の部分

平成○○年北海道開発局告示第○号の事業地に○○町を加え、○○町を削る。

(2) 使用の部分

変更なし

ロ 設計の概要 ※注4

面積 約 ○ ha

面積 約 ○ ha

ハ 事業施行期間

自 平成 年 月 日(告示の日)

至 平成○年3月31日

平成○年3月31日 ※注5

添付書類

イ 事業地を表示する図面 ※注6

ロ 設計の概要を表示する図面 ※注7

ハ 資金計画書 ※注8

ニ 行政機関の免許等 「該当事項なし」

ホ 都市計画事業に係る都市施設の種類及び名称

ヘ 申請の理由

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(市町村施行の場合)

事業計画変更認可申請書

○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 様

(住 所)

○○市

上記代表者

○○市長○○○○

都市計画法第63条第1項の認可を受けたいので、下記により、申請します。※注1

1 施行者の名称

○ ○ 市

2 都市計画事業の種類及び名称 ※注2

○○圏都市計画公園事業 ○・○・○号○○公園

3 事業計画

イ 事業地 ※注3

(1) 収用の部分

平成○○年北海道告示第○号の事業地に○○町地内において事業地を変更する。

(2) 使用の部分

変更なし

ロ 設計の概要 ※注4

面積 約 ○ ha

面積 約 ○ ha

ハ 事業施行期間

自 平成 年 月 日(告示の日)

至 平成○年3月31日

平成○年3月31日 ※注5

添付書類

イ 事業地を表示する図面 ※注6

ロ 設計の概要を表示する図面 ※注7

ハ 資金計画書 ※注8

ニ 行政機関の免許等 「該当事項なし」

ホ 都市計画事業に係る都市施設の種類及び名称

ヘ 申請の理由

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(3)-2 事業計画変更認可申請における提出様式記載の注意事項

注1 ・ 市町村施行及び道施行ともに「第63条第1項」

注2 ・ 当初認可と同じ

注3 ・ 事業施行期間だけの変更の場合は「変更なし」と記入する。

・ 変更のある場合は次を参考に記載する。なお、道施行は国土交通省告示で市町村施行は

北海道告示と記載する。

(例 1)平成○○年北海道告示第○号の事業地に○○町地内において事業地を変更する。

(例 2)平成○○年北海道開発局告示第○号の事業地に○○町を加え、○○町を削る。

注4 ・ 事業地に変更があり、面積が変わる場合は、当初認可面積を上段朱書きにし、下段には

変更後面積を記載する。

注5 ・ 事業施行期間に変更がある場合は、当初認可期間を上段朱書きにし、下段には変更期間

を記入する。なお、施行開始年月日は、当初の告示年月日を記入する。

注6 事業地を表示する図面(位置図)

・ 当初の記載方法と同じ。

事業地を表示する図面(平面図)

・ 当初の記載方法と同じ。

なお、参考図として新旧が対照できる図面を作成すること。

注7 設計の概要を表示する図面(平面図)

・ 当初の記載方法と同じ。

なお、参考図として新旧が対照できる図面を作成すること。

注8 ・ 資金計画に変更が有る場合は、当初認可を上段朱書きにし、下段に変更資金計画を記入

する。年度別事業内訳書も同様。

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6.都市計画特許事業

公園、緑地等都市計画施設の整備は都市計画事業として市町村等が行なうのが一般的であるが、国

の機関、都道府県及び市町村以外の民間事業者についても、都道府県の許可を受けて、都市計画事業

を施行することができる(都市計画法第 59 条第 4項)。これをいわゆる「特許事業」と言っている

が、都市計画公園等の特許事業の認可については、「都市計画運用指針」等において方針が示されてい

る。

これは、民間事業者が都市計画に定められた公園、緑地等の公共空地(都市計画公園等)の整備を

都市計画事業として施行しようとする場合の都道府県知事が行なう認可の方針を定めたものであり、

事業終了後、地方公共団体に管理が引き継がれる都市公園等及び都市公園の区域内に設置される施設

については適用されない。

こうした方針を定めた背景としては、今後の増大する都市計画公園等の整備への育成に対応するた

め、①地方公共団体と適切な役割分担を行ないつつ民間活力の活用によりレクリエーション、教養文

化施設等の整備及び緑とオープンスペースの確保を推進する。②都市計画公園等の早期事業着手方策

の一つとして民間活力の活用の途をひらく必要があり。③民間事業者に係る都市計画公園等の整備に

関する事業は NTT 無利子融資が必要であること。④総合保養地域整備法制定を受け、地方活性化のた

めの先行施設整備に民間事業者による都市計画公園等の整備を活用する必要があること等が挙げられ

る。

以下に、都市計画運用指針の概要を記す。

(1) 都市計画事業の認可にあたっての基本的事項

① 都市計画公園等の整備については、地方公共団体等が第一義的な責任を有するものである

ことに鑑み、認可は当該都市計画区域マスタープラン等を勘案して、民間事業者において整

備することが適当なもののみを対象とし、地方公共団体の整備すべき都市計画公園等との適

正な役割分担を図ることが望ましい。

② 施設の種類、規模、配置等が公園等の全区域に係る計画に照らして適正に計画されたもの

であることが望ましい。

③ 土地等の取得状況等からみて、事業の円滑かつ適正な実施が確実であることが望ましい。

(2) 都市公園等の設置について

民間事業者に係る公園等の設置については次によることが望ましい。

① 公園等の種類及び種別に応じ、必要な緑化面積が確保されていること。

② 設置する施設が公園等の機能を全うする上で必要な範囲内のものであること。

③ 避難地としての機能が必要とされる場合、有効な空地を確保する等の措置が講じられてい

ること。

④ 公園等に設置する建築物等の面積、位置は、公園等が公共空地としての諸機能を発揮する

ために支障を及ぼさないこと。

(2)-1 「民間事業者に係る都市計画公園等の設置基準(案)」の内容

① 都市緑化対策推進要綱に定める緑化面積が確保されていること

② 公園及び緑地、墓園については、設置する施設が次に該当するものであること

(イ) 公園及び緑地

修景施設、スポーツ施設、レクリエーション施設、教養文化施設、休養施設、集会施

設、宿泊施設、遊戯施設、便益・管理施設

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(ロ) 墓園

墓地計画標準に例示する施設

③ 施設の建築面積の合計が事業区域面積の 2/100 を超えないこと

④ 施設の外壁等から事業区域の境界までの距離が5m以上であること

(3) 都市計画公園等の管理及び運営について

民間事業者に係る公園等の管理及び運営については次の点に留意することが望ましい。

① 管理運営の基本的事項

ⅰ)不特定多数の者の利用に供されるものであること。

ⅱ)料金を徴収する場合、利用料金が適正であること。

② 都道府県知事は、都市計画事業の認可にあたって、管理運営規定を提出させるとともに、事

業終了後における施設計画の変更、管理及び運営等について必要な条件を付すこと。

③ 都道府県知事は、認可の対象となった都市計画公園等の台帳を作成し、保管すること。

都市公園と特許事業による公園の比較表

都 市 公 園 特許事業による公園

定 義

・都市計画施設である公園又は緑地で

地方公共団体が設置するもの及び地方

公共団体が都市計画区域内において設

置する公園又は緑地

・広域の見地又は国家的記念事業とし

て国が設置する公園又は緑地

都市計画施設である公園又は緑地で民間

事業者が特許事業により整備を行った後

引き続き管理を行うもの

設 置 主 体 国又は地方公共団体 民間事業者

管 理 主 体 国又は地方公共団体 民間事業者

管 理 法

都市公園条例 管理運営規定

不特定多数の利用、適正な料金等適正な

管理がされる内容のものであること

施設の種類

園路及び広場、修景施設、教養施設、

遊戯施設、運動施設、便益施設、管理

施設

修景施設、スポーツ施設、レクリエーシ

ョン施設、教養文化施設、休養施設、集

会施設、宿泊施設、遊戯施設、便益・管

施 設 の

建築面積

100 分の 2以内

(図書館、運動施設等の建築物を設置

する場合は 100 分の 10 上乗せが可能。

屋根付き広場等開放性の高い建築物を

設置する場合は、さらに 100 分の 10 上

乗せが可能)

同左

緑化面積

「緑の政策大綱」(平成6年7月28日

建設省決定)に基づく緑化面積を確保

住区基幹公園 50%以上

都市基幹公園 50%以上

同左

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緩衝緑地・緑道 70%以上

都市緑地 80%以上

壁面の位置 特許事業区域の境界から 5m 以上確保

「特許事業者の認可の方針」逐条問答・都市計画法の運用から抜粋

問 国の機関、都道府県及び市町村以外の者については、都道府県知事が都市計画

事業の認可を行う場合、その取扱い方法はどうなっているのか。

答 国の機関、都道府県及び市町村以外の者(いわゆる特許事業施行者)について、

都道府県知事が都市計画事業の認可を行う場合は、事業の認可があれば特許事業

施行者といえども土地収用の権能が付与されることになるから、事業の公益性及

び内容、申請者の資力信用等について慎重かつ公正に審査すべきである。また、

必要に応じ、法第 79 条の規定により都市計画上必要な条件を附すことにより、

当該事業の円滑かつ適正な執行を確保するよう努めるべきである。

なお、条件として附する事項としては、おおむね次に掲げるものが考えられる。

(1)詳細設計の認可

(2)事業施行に対する指導監督

(災害・危険防止の措置、中止した場合の原状回復義務等)

(3)竣功認可

(4)事業完了後の施設の管理に関する指導監督

(5)その他必要な事項

なお、いわゆる特許事業の実例としては、駐車場、公園などに関する都市計画

事業を民間の会社等が施行している例がある。

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北海道おける民間事業者に係る都市計画公園等の知事認可の審査基準を以下に示す。

民間事業者に係る都市計画公園等の知事認可の審査基準

都市計画法第59条第4項に基づき民間事業者が、都市計画公園等の整備、維持管理を行うことがで

きるとされているが、認可に際しての設置基準を次のとおりとする。

1 特許事業の一般的事項

(1) 事業の公益性、申請者の資力信用等の観点から、事業の円滑かつ適正な執行が確保されてい

ること。

(2) 必要に応じ、都市計画法第79条の規定により、都市計画上必要な条件を附す場合がある。

① 詳細設計の認可

② 事業施行に対する指導監督

③ 竣工認可

④ 事業完了後の施設の管理に関する指導監督

⑤ その他必要な事項

2 特許事業の整備基準

(1) マスタープランとの整合性

当該事業認可区域で定められている、「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画

区域マスタープラン)」「市町村の都市計画に関する基本的な方針(市町村マスタープラン)」と

の整合性が図られていること。

(2) 公園区域全体の整合性

民間事業者により設置される施設の種類、規模、配置等が、当該公園等の全区域に係る計画

に照らしで適正に計画されたものであること。

(3) 土地等の取得状況

土地等の取得状況等からみて、事業の円滑かつ適正な実施が確実であること。

(4) 緑化面積の確保

当該公園等の全区域において、緑の政策大綱(平成6年7月28日建設省決定)に定める都市公園の

種別に応じた緑化面積を確保すること。

(5) 施設の種類

都市公園法第2条第2項に定める公園施設とする。

(6) 施設の建築面積

当該公園等の全区域において都市公園法第4条に定める施設の設置基準の例によるものとする。

(7) 施設の建築位置

施設の外壁等から事業認可区域の境界までの距離が5m以上あることとする。

(8) 避難場所としての機能

避難地としての機能が必要とされる場合、非常時における避難、応急、復旧等の活動に役立つ

機能を持つこと。

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3 特許事業の管理運営基準

(1) 維持管理

民間事業者は、事業認可区域内の施設及び植栽等について、常に良好な状態に維持管理するた

めに、維持管理組織、人員配置等について十分措置するとともに、業務内容、年間スケジュール

等について定めるものとする。

(2) 防災保安

民間事業者は、地震等災害時に対応した防災保安体制を確立するとともに、災害時における公

共団体等との連携、避難者の誘導及び施設の提供等支援方法を定めた防災マニュアルを策定する

ものとする。

(3) 施設の供用について

① 公園等は不特定多数の者の利用に供するものとする。

② 施設の利用について、有料である場合は、その料金は一般の利用に供する観点から、他の類

似施設と比較して適正なものとする。

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第2節 特定地区公園に係る事業計画の事前協議

特定地区公園(カントリーパーク)を整備する場合、「特定地区公園(カントリーパーク)事業費補助

実施要項」(第7章参考資料「8.特定地区公園(カントリーパーク)」の第6に基づき、都道府県知事

に事業計画の事前協議を行わなければならない。

1.事前協議書提出

事前協議書の提出は、予算確定後速やかに提出すること。

2.事前協議書の作成

(1) 留意事項

① 事業期間は、確実に施行できる見込みのある期間を定めること。(概ね5~7年以内)

② 事業計画で下記の変更が生じた場合、速やかに変更協議を行うこと。

ⅰ)事業期間に変更がある場合。

ⅱ)公園計画区域に変更がある場合。

ⅲ)施設計画内容に変更がある場合。(ただし、軽微な場合は除く)

(2) 事前協議書の提出書類一覧

① 提出部数 1部

② 提出書類 協議図書は原則A4版とする。

備   考

⑥ 施行に関する行政機関の許可等の書類

⑪ 適宜

3 特定地区公園事前協議審査表

知事宛公文書

特定地区公園事業計画書

資金計画書

施設計画平面図

事業年度割図

参考図

2 添付図面

位置図

図      書

1 事前協議書

区域図

事業費概算調書

年度別事業費内訳書

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(2)-1 事前協議書の提出様式

① 知事宛公文書(記載例)

○○第 号

平成 年 月 日

北海道知事 様

(住 所)

○○市

上記代表者

○○町長○○○○

○○公園に係る特定地区公園事業計画の事前協議について

標記について、特定地区公園(カントリーパーク)事業費補助実施要領第6に基づき、

別添のとおり協議します。

② 特定地区公園事業計画書(記載例)

特定地区公園事業計画書

公 園 名 称 ○ ○ 公 園 ※注1

事 業 主 体 ○ ○ 町

位 置 北海道○○郡○○町字○○地内 ※注2

面 積 ○○ha

主な公園施設

野球場、テニスコート、多目的広場、親水広場、

遊戯広場、花壇、オートキャンプ場 ※注3

事業施行期間

自 平成 年 月 日(承認年月日より)※注4

至 平成○年○月○日

備 考

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③ 事業費概算調書(記載例)

○○公園事業費概算調書

(単位:千円)

区 分 数 量 金 額 備 考

用地・補償費

用地買収費

物件補償費

40,000 ㎡

一式

270,000

120,000

150,000

築 造 費

整 地 費

施 設 費

植 栽 費

40,000 ㎡

一式

一式

530,000

90,000

410,000

30,000

合 計 800,000

④ 資金計画書(記載例)

○○公園資金計画書

(単位:千円)

⑤ 年度別事業費内訳書※注8

前節「都市計画事業認可」の「年度別事業費内訳書」と同じ。

⑥ 添付図面

ⅰ)位置図は、市町村管内図(50,000 分の 1以上)の地形図に公園位置を赤枠取りし(枠内塗

りつぶし)、引き出し線で公園名を表示する。

ⅱ)区域図は、縮尺 2,500 分の 1以上の実測平面図に公園区域を赤枠取りし、境界が異なるこ

とに、道路界、地番界等を記入すること。

ⅲ)施設計画平面図は、縮尺 1,000 分の 1以上の実測平面図を使用し、公園施設の配置計画及

び施設名を表示する。(公園区域を赤色枠取りすること)

区 分 平 成

23 年度

平 成

24 年度

平 成

25 年度

平 成

26 年度 計

国 庫 補 助 金 ※注5 64,000 74,500 74,500 15,000 228,000

地 方 負 担 金 ※注6

一 般 歳 入

地 方 債

都道府県補助金

217,000

54,250

162,750

144,500

36,125

108,375

144,500

36,125

108,375

66,000

16,500

49,500

572,000

143,000

429,000

そ の 他 ※注7

合 計 281,000 219,000 219,000 81,000 800,000

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ⅳ)各図面には凡例をつけること。

ⅴ)図面は縦18cm×横25cm に折ること。

位 置 図

公 園 名

事業主体

縮 尺

凡 例

事業実施箇所

事業年度割図(用地)

公 園 名

事業主体

縮 尺

凡 例

過年度取得済 (黄)

平成 年度取得(赤)

平成 年度取得(青)

平成 年度取得(緑)

平成 年度取得(橙)

平成 年度取得(桃)

平成 年度取得(茶)

位 置 図

公 園 名

事業主体

縮 尺

凡 例

事業実施箇所

事業年度割図(施設)

公 園 名

事業主体

縮 尺

凡 例

過年度取得済 (黄)

平成 年度取得(赤)

平成 年度取得(青)

平成 年度取得(緑)

平成 年度取得(橙)

平成 年度取得(桃)

平成 年度取得(茶)

施設計画平面図

公 園 名

事業主体

縮 尺

凡 例

公園区域

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⑦ 特定地区公園事前審査表

事前協議

特定地区公園 変更協議 審査表

申請年月日 平成 年 月 日

都 市 名 公 園 名

事 業 期 間 自 平成 年 月 日 至 平成 年 月 日

面 積

全 体事業費 千円 補助事業費 千円

事 業 期 問 自 平成. 年 月 日 至 平成 年 月 日

面 積

全 体事業費 千円 補助事業費 千円

公園整備にあたり、行政機関等の許可及び免許が必要なもの

審 査 内 容

審査 月目

公園緑地 G 事業調整 G 建設管理部 町村

主査

担当

主査

担当

審査

月日

用地

技術

事業課

出張所

係長

担当

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⑧ 参考資料として、市町村管内図に観光施設、名所、代表的な公共施設や民間施設、当該都市

で現在進めているプロジェクト等の写真を貼り(パンフレットの写真でも可)施設名、プロジ

ェクト名を記入して下さい。ただし、代表的公共施設については博物館、美術館、公園等のこ

とであり、学校、官庁については記入不要。

(2)-2 事前協議書における提出様式記載の注意事項

注1 公園名は、本要望時若しくは実施計画要望時の公園名を記入すること。

注2 位置は、都道府県、郡、町村、大字、字で表示し、最後に「地内」表示する。

注3 主な公園施設は、当該事業で整備する施設を記入すること。

注4 開始(自)年月日は空欄とし、(承認年月日より)と記載する。

注5「国庫補助金」欄は、事務費を含んだ補助事業費のうち、用地費は 1/3、施設費は 1/2 とした

金額を記入すること。

注6 ・「地方負担額」欄は、補助事業費の裏負担額及び単独事業費の合計額を記入する。

・「一般歳入」及び「地方債」欄は、地方負担額のうち一般財源、公園緑地事業債等の資金

計画額を記入すること。

・「都道府県補助金」欄は、当該公園の整備に都道府県からの補助金を受けるものについ

て、その金額を記入すること。

注7「その他」欄は、当該公園において他事業(他省庁事業)及び民間等の事業が予定されてい

るものについて、その事業費を記入する。

注8 当該公園において当該事業着手以前に、用地買収及び補償、または施設整備を実施してい

る場合、その内容及び事業費を年度別事業費内訳に記入すること。

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第 5 章 補助事業の取扱い

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第5章 補助事業の取扱い

第1節 社会資本整備総合交付金

1.概要

活力創出、水の安全・安心、市街地整備、地域住宅支援といった政策目的を実現するため、地方公共

団体が作成した社会資本総合整備計画に基づき、目標実現のための基幹的な社会資本整備事業のほか、

関連する社会資本整備やソフト事業を総合的・一体的に支援するものである。

2.基本的な仕組

・地方公共団体は、目標や目標実現のための事業等を記載した社会資本総合整備計画を作成し、

国に提出。

※北海道は、北海道と市町村(札幌市を除く)が一体となった整備計画を平成 22 年度に提出済

・国は、毎年度、当該計画に基づき交付額を算定して、交付金を交付。

・計画期間の終了後には、各地方公共団体自ら事後評価を行って公表。

3.特長(従前の補助金との違い)

・これまで事業別にバラバラで行ってきた関係事務を一本化・統一化。

・計画に位置付けられた事業の範囲内で、地方公共団体が国費を自由に充当可能。

・基幹となる社会資本整備事業の効果を一層高めるソフト事業についても、創意工夫を生かして

実施可能。

4.交付対象

地方公共団体(北海道、市町村)

5.交付期間

おおむね3~5年

6.交付対象事業

(1)基幹事業

・地方公共団体が作成する社会総合整備計画の目標を実現する基幹的な事業であって、次に掲げる事

業をいう。

イ.社会資本整備総合交付金事業(社会資本総合整備計画の目標を実現するために交付金事業者が実

施する基幹的な事業であって、次に掲げる事業をいう。以下同じ)

① 道路事業(一般国道、都道府県道又は市町村道の新設、改築、修繕等に関する事業)

② 港湾事業(港湾施設の建設又は改良に関する事業及びこれらの事業以外の事業で港湾その他

の海域における汚濁水の浄化その他の公害防止のために行う事業)

③ 河川事業(一級河川、二級河川又は準用河川の改良に関する事業)

④ 砂防事業(砂防工事に関する事業)

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⑤ 地すべり対策事業(国土交通大臣が指定する地すべり防止区域等における地すべり防止工事に

関する事業)

⑥ 急傾斜地崩壊対策事業(急傾斜地崩壊防止工事に関する事業)

⑦ 下水道事業(公共下水道、流域下水道又は都市下水路の設置又は改築に関する事業)

⑧ その他総合的な治水事業

⑨ 海岸事業(海岸保全施設の新設又は改良に関する事業及び海岸環境の整備に関する事業)

⑩ 都市再生整備計画事業(都市再生特別措置法(平成14年法律第22号。以下「都市再生法」

という。)第46条第1項の都市再生整備計画(以下単に「都市再整備計画」という。)に基づ

く事業等)

⑪ 広域連携事業(広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律(平成19年法律第52号。

以下「広域活性化法」という。)第5条第1項の広域的地域活性化基盤整備計画(以下単に

「広域活性化計画」という。)に基づく事業等)

⑫ 都市公園等事業(都市公園の整備、歴史的風土の保存及び都市における緑地の保全に関する

事業)

⑬ 市街地整備事業(土地区画整理事業等の市街地の整備改善に関する事業)

⑭ 都市水環境整備事業(良好な都市の水環境の保全又は創出に関する事業)

⑮ 地域住宅計画に基づく事業(地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関す

る特別措置法(平成17年法律第79号。以下「地域住宅法」という。)第6条第1項の地域

住宅計画(以下単に「地域住宅計画」という。)に基づく事業等)

⑯ 住環境整備事業(良好な居住環境の整備に関する事業)

ロ.防災・安全交付金事業(社会資本総合整備計画の目標(命と暮らしを守るインフラ再構築又は生

活空間の安全確保に資するものに限る。)の実現(以下「防災・安全対策」という。)のために交付

金事業者が実施する基幹的な事業であって、次に掲げる事業をいう。以下同じ)

① 道路事業(一般国道、都道府県道又は市町村道の新設、改築、修繕等に関する事業のうち防

災・安全対策に係る事業に限る。)

② 港湾事業(港湾施設の建設又は改良に関する事業及びこれらの事業以外の事業で港湾その他の

海域における汚濁水の浄化その他の公害防止のために行う事業のうち防災・安全対策に係る事

業に限る。)

③ 河川事業(一級河川、二級河川又は準用河川の改良に関する事業)

④ 砂防事業(砂防工事に関する事業)

⑤ 地すべり対策事業(国土交通大臣が指定する地すべり防止区域等における地すべり防止工事に

関する事業)

⑥ 急傾斜地崩壊対策事業(急傾斜地崩壊防止工事に関する事業)

⑦ 下水道事業(公共下水道、流域下水道又は都市下水路の設置又は改築に関する事業のうち浸水

対策その他の防災・安全対策に係る事業に限る。)

⑧ その他総合的な治水事業(総合流域防災対策事業のうち統合河川環境整備事業の要件に該当す

る河川環境整備事業については、防災・安全対策に係る事業に限る。)

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⑨ 海岸事業(海岸保全施設の新設又は改良に関する事業及び海岸環境の整備に関する事業のうち

海岸環境整備事業及び海域浄化対策事業については、防災・安全対策に係る事業に限る。)

(⑩及び⑪については欠番)

⑫ 都市公園等事業(地域防災計画等に位置付けられた都市公園の整備に関する事業その他の防

災・安全対策に係る事業に限る。)

⑬ 市街地整備事業(土地区画整理事業等の市街地の整備改善に関する事業のうちとし防災推進事

業(市街地液状化対策事業を除く。)その他の防災・安全対策に係る事業に限る。)

⑭ 都市水環境整備事業(良好な都市の水環境の保全又は創出に関する事業のうち、下水道関連特

定治水事業その他の防災・安全対策に係る事業に限る。)

⑮ 地域住宅計画に基づく事業(地域住宅計画に基づく事業等のうち防災・安全対策に係る事業に

限る。)

⑯ 住環境整備事業(良好な居住環境の整備に関する事業のうち、市街地再開発事業(密集市街地

の整備改善等市街地の防災性の向上に資するものに限る。)その他の防災・安全対策に係る事

業に限る。)

(2)関連社会資本整備事業

社会資本総合整備計画の目標を実現するため、基幹事業と一体的に実施することが必要な各種の社会

資本整備事業。

(3)効果促進事業

・社会資本総合整備計画の目標を実現するため、基幹事業と一体となってその効果を一層高めるため

に必要な事業等(次に掲げるものを除く。)

① 交付金事業者の運営に必要な人件費、賃借料その他の経済的な経費への充当を目的とする事業

② 交付対象となる地方公共団体の地域を著しく超えて運用される公共交通機関に係る事業等

③ レクリエーションに関する施設の整備事業

・全体事業費の 20/100 を目途。

7.単年度交付限度額

単年度交付限度額

= 基幹事業分 + 関連社会資本整備事業分 + 効果促進事業分

(事業費×国費率※) (事業費×国費率※) (事業費×国費率※)

※現行の事業で適用される国費率を基本(対応する事業がない場合は 1/2)

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第2節 都市公園・緑地等事業の計画と予算

1.都市公園・緑地等事業とは

都市公園・緑地等事業は、都市公園の整備、歴史的風土の保存及び都市における緑地の保全に関する

事業であり、都市公園法第29条には「国は、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、地

方公共団体に対し都市公園の新設又は改築に要する費用の一部を補助することができる。」と定められて

いる。

なお、都市計画公園は都市計画法上での「都市計画施設」であり、事業施行の際には、都市計画法第

59条の規定による認可又は承認を受けなければならない。

2.都市公園・緑地等事業の制度

社会資本整備総合交付金交付要綱及び附属編を参照のこと。

2-1 都市公園等事業

1.目的

都市公園事業は、都市公園法第 2条第 1項第 1号に規定する都市公園の整備を行うことにより、

安全で快適な緑豊かな都市環境の形成を推進し、豊かな国民生活の実現を図ることを目的とする。

2.交付対象事業の要件

(1)「都市公園事業」とは、以下に掲げる①から③までの要件を満たす都市公園の整備に関する事業

をいう。

①面積要件

原則として 2ha 以上とする。ただし、以下の公園を除く。

1)街区公園、近隣公園

ⅰ) (2)に規定する防災公園

ⅱ) 住宅宅地関連公共施設整備及び面的整備事業における公共施設管理者負担金にかかる都市

公園

2)都市緑地

ⅰ) 都市の自然的環境の保全及び改善並びに都市景観の向上のために設けられる面積 0.05ha

以上の緑地

ⅱ) 都市計画区域内の山林、農地、宅地等で遊休となっている面積 0.05ha 以上の私的空閑地

で土地所有者と地方公共団体との間で概ね 10 年以上の賃貸借契約を結び都市公園として整備

するもの

②総事業費要件

市区町村事業は 2.5 億円以上、都道府県事業は 5億円以上

③都市公園等整備水準要件

市区町村事業においては、以下のⅰ)又はⅱ)の要件を満たすこと。ただし、ⅲ)に定める都市

公園の整備については、これを適用しない。

ⅰ)一の市町村の区域内における以下のイ)からハ)までの公園・緑地の都市計画区域内住民一人

当たりの敷地面積の合計が 10 ㎡未満

イ)都市公園

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ロ)特別緑地保全地区(近郊緑地特別保全地区を含む。)又は歴史的風土特別保存地区における

買い入れた土地であって市民に公開している緑地

ハ)都市緑地法に基づく市民緑地契約又は管理協定に基づき国の補助を受け施設整備を行い市

民に公開している緑地

ⅱ)同市町村の DID 地域内における上記ⅰ)のイ)からハ)までの公園・緑地の住民一人当たりの敷

地面積の合計が 5㎡未満

ⅲ)以下の都市公園の整備であること

イ) 国家的事業関連公園

・国として開催することを決定した国際的なイベントの会場となる都市公園等(オリンピッ

ク、国際博覧会、ワールドカップサッカー等)

・国として定期的に開催することを決定しているイベント(国民体育大会、全国都市緑化フ

ェア等)の会場となる都市公園等

・我が国固有の優れた歴史的・自然的・文化的資源、又は景観法に基づく景観重要建造物等

を活用する観光振興の拠点となる都市公園等

ロ) 大規模公園

・広域公園及びレクリエーション都市

ハ) 防災公園

・(2)に規定する防災公園

ニ) 自然再生緑地

・環境の保全・創出を積極的に図るべき地域において環境の向上を図る自然再生緑地

◇大規模公園事業イメージ図

◇自然再生緑地事業イメージ図

ビジタセンター ピクニック広場

はらっぱの丘 まきばの広場 海と大地の遊び場

丘のサロン 海のサロン

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(2)この要綱において「防災公園」とは、以下に掲げる①から③までの要件を満たす都市公園で、災

害対策基本法に基づく地域防災計画等に当該都市公園の防災に資する機能が位置づけられているも

のをいう。

①規模要件

1) 広域防災拠点の機能を有する都市公園

災害が発生した場合において、災害復旧活動の支援拠点、復旧のための資機材や生活物資の中

継基地等、広域防災拠点の機能を発揮する都市公園で、面積が概ね 50ha 以上のもの。

2) 地域防災拠点の機能を有する都市公園

広域防災拠点や避難地との円滑なアクセス性が確保され、災害が発生した場合において、救援

救護活動の前線基地、復旧のための資機材や生活物資の中継基地としての機能を発揮する都市公

園で、面積が概ね 10ha 以上のもの。

3)広域避難地の機能を有する都市公園

災害が発生した場合において、広域的な避難地としての機能を発揮する都市公園で、面積が

10ha 以上のもの。(周辺の空地とあわせて 10ha となる 4ha 以上の都市公園及び周辺の不燃化の状

況等を勘案して 10ha 以上の都市公園と同等の有効避難面積が確保される都市公園(面積概ね 8ha

以上)を含む。)

4)一次避難地の機能を有する都市公園

災害発生時において、主として周辺住民の避難収容、広域避難地への段階的な避難等、一次避

難地としての機能を発揮する都市公園で、面積が 2ha 以上のもの。(周辺の市街地とあわせて 2ha

となる都市公園を含む。)

ただし、三大都市圏の既成市街地等(首都圏整備法に基づく既成市街地及び近郊整備地帯、近

畿圏整備法に基づく既成都市区域及び近郊整備区域並びに中部圏開発整備法に基づく都市整備区

域をいう。以下12-(1)関係部分において同じ。)に位置する都市、指定市、県庁所在都市

又は中核市における DID 地域を含む地区の都市公園及び地域防災計画で津波避難場所として位置

づけられる都市公園に関しては、面積が 1ha 以上のもの。(周辺の市街地とあわせて 1ha となる

都市公園を含む。)

なお、13-(1)①の1.の第10項に規定するリノベーション整備計画(当該リノベーシ

ョン整備計画が13-(1)①の5.の第2項各号の要件に適合するものに限る。)に位置づけ

られる都市公園に関しては、面積が 0.15ha 以上のもの。

5)避難路となる緑道

災害発生時において、周辺住民の一次避難地等への避難路となる都市公園で、幅員 10m 以上の

もの。(周辺の不燃化の状況等を勘案して幅員 10m 以上の都市公園と同等の避難上有効な幅員が

確保されるものを含む。)

②対象都市

広域避難地及び地域防災拠点の機能を有する都市公園については、次のいずれかに掲げる都市

に所在するものであること。

1)三大都市圏の既成市街地等及びこれに隣接する区域に含まれる都市

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2)大規模地震対策特別措置法に基づく地震防災対策強化地域に含まれる都市

3)地震予知連絡会が平成 19 年度まで指定していた観測強化地域又は特定観測地域に含まれる都市

4)県庁所在都市、指定市又は人口 10 万人以上の都市

5)東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法に基づく東南海・南海地震防

災対策推進地域に含まれる都市

6)日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法に基づく日

本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域に含まれる都市

7)DID 区域を有する都市(地域防災拠点の機能を有する都市公園に限る。)

③対象地域

1)広域避難地の機能を有する都市公園

以下のⅰ)又はⅱ)に掲げる要件を満たす地域。

ⅰ) 人口密度 40 人/ha 以上であり、10ha 以上の広域避難地として、都市公園以外の広域避難地

を含めても歩行距離 2km 以内の避難圏域内人口1人当たり 2㎡が確保されていないこと。

ⅱ) 帰宅困難者が 1万人以上発生することが想定される地域及びこれに隣接する地域であるこ

と。

2)一次避難地の機能を有する都市公園

以下のⅰ)又はⅱ)に掲げる要件を満たす地域。

ⅰ) 人口集中地区(DID 地区)又は地域防災計画に基づく津波被害が想定される地区であり、災

害発生時の緊急な 1ha 以上の一次避難地として、学校施設等他施設を含めても歩行距離

500m 以内の避難圏域内人口 1人当たり 2㎡が確保されていないこと。

ⅱ) 帰宅困難者が 1万人以上発生することが想定される地域及びこれに隣接する地域であるこ

と。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)施設整備

都市公園法施行令(昭和31年政令第290号)第31 条各号に定める公園施設の整備を対象

とする。ただし、特殊公園については、風致公園及び墓園のうち緑地部分を対象とする。

(2)用地取得

①都市公園の用地の取得を対象とする。ただし、街区公園の用地買収については、1箇所当たり面

積 0.25ha 以上の街区公園について 0.25ha まで、都市緑地の用地買収については、1箇所当たり

面積 0.10ha 以上の都市緑地を対象とする。

②公共施設管理者負担金を対象とする。ただし、対象となる公園、緑地は次の各号に該当するもの

であり、当該市街地開発事業の周辺を含めた地域において、街区公園、近隣公園、地区公園等が

都市公園法に定める配置及び規模の基準等に従い、適正に計画されていること。

ⅰ) 土地区画整理事業及び市街地再開発事業の施行者と都市公園の管理者との間で「土地区画整

理法(昭和29年法律第119号)第119条の2に規定する公共施設管理者負担金の取扱い

について」(昭和 36 年 5 月 15 日建設計発第 146 号通達)第 1項及び第 2項による覚書及び協

定、都市再開発法第 121 条第 2項の規定による承認又は協議等の手続きを完了している土地の

区域であること。

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ⅱ) 市街地開発事業として都市計画決定された区域内であり、かつ公園又は緑地として都市計画

決定されている土地の区域であること。なお、整備完了後は地方公共団体により設置される都

市公園となるものであること。

ⅲ) 土地区画整理事業にあっては次の各号に該当する区域であること。

イ) 減価補償金を算出する地区については、施行地区面積の 1%を超える公園

ロ) イ)以外の既成市街地(DID)及び周辺市街地(DID から 1,000m 以内)については、施行面

積の 2%を超える公園

ハ) 新市街地について、施行面積の 3%を超える公園

ニ) イ)からハ)までの公園と一体となって、次の a)から c)までのように、十分な効用を発揮す

る緑地であって、必要性が高いと認められるもの。

a)散策や身近な自然とのふれあいの場等として周辺住民に利用されるもの

b)良好な居住環境の形成に資するもの

c)野生動物の生息・生育空間となるなど、良好な樹林地等を保全・活用するもの

4.交付対象

地方公共団体(歴史まちづくり法第 5条第 8項に位置づけられた都市公園においては、都市公

園法第 5条に規定する設置管理許可又は管理許可を受けた施設(許可期間終了後も継続して

公園管理者に財産が帰属するもの)を整備する公園管理者以外の地方公共団体及び歴史まち

づくり法第 25 条に基づき認定歴史的風致維持向上計画に記載した同法第 5条第 3項第 2号に

規定する公園施設を整備する認定市町村を含む。)

◇広域避難地となる防災公園の配置の考え方 ◇防災公園イメージ図

2-2.防災緑地緊急整備事業

1.目的

防災緑地緊急整備事業は、大都市地域等において大規模な地震等に伴い発生する災害から国民の

生命、財産を守るための避難地となる防災緑地、及び建設副産物等を計画的に活用し、幅広い資源

の有効利用と廃棄物の削減に資する再生資源活用緑地の整備を行うことを目的とする。

2.定義

(1)この要綱において「防災緑地」とは、都市計画公園又は都市計画緑地のうち、12-(1)の

2.の(2)で規定する防災公園(ただし「避難路となる緑道」を除く。)となる予定の土地及び施

※一次避難地の場合は、歩行距離 500m とし、上記

の考え方を準用する。

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設であって、都市公園法第 2条の 2の規定に基づく公告前において避難地として一般の利用に供

するものをいう。

(2)この要綱において、「防災緑地緊急整備事業」とは、防災緑地の用に供する土地の取得及び施設

の整備に関する事業をいう。

(3)この要綱において「再生資源活用緑地」とは、次の①及び②の要件を満たす都市公園となる予定

の土地及び施設であって、都市公園法第2条の2の規定に基づく公告前において一般の利用に供

するものをいう。

①建設副産物等の盛土材料等としての計画的な活用により、幅広い資源の有効活用と廃棄物の削減

に資するものであること。

②10ha 以上の面積を有すること。

(4)この要綱において「再生資源活用緑地整備事業」とは、再生資源活用緑地の用に供する土地の取

得及び施設の整備に関する事業をいう。

3.防災緑地緊急整備計画

(1)防災緑地緊急整備事業を行おうとする市町村は、社会資本総合整備計画に、次の各号に掲げる事

項を定めた防災緑地緊急整備計画を記載するものとする。

①計画の目的

②防災緑地の整備及び管理の計画に関する事項

③防災緑地の区域に係る都市公園の整備の予定に関する事項

(2)再生資源活用緑地整備事業を行おうとする市町村は、社会資本総合整備計画に、次の各号に掲げ

る事項を定めた再生資源活用緑地整備計画を記載するものとする。

①計画の目的

②再生資源活用緑地の整備及び管理の計画に関する事項

③再生資源活用緑地における建設副産物等の受け入れの予定に関する事項

4.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)防災緑地緊急整備計画に基づく防災緑地の施設の整備については、都市公園法施行令第31条各

号に定める公園施設のうち次に掲げる施設を対象とする。

①園路又は広場

②植栽その他の修景施設

③休憩所、ベンチその他の休養施設

④便所、水飲場その他の便益施設

⑤門、さく、管理事務所、照明施設、水道その他の管理施設

⑥備蓄倉庫その他都市公園法施行規則(昭和31年建設省令第30号)で定める災害応急対策に

必要な施設。ただし、一次避難地に該当する場合は、備蓄倉庫、耐震性貯水槽に限る。

(2)再生資源活用緑地整備計画に基づく再生資源活用緑地の施設の整備については、前項の①から⑤

までに掲げる施設を対象とする。

5.交付対象

北海道、市町村

6.管理

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市町村は、防災緑地又は再生資源活用緑地について、都市公園に準じて避難地としての機能が十分

確保されるよう又は建設副産物等の有効活用が図られるよう、原則として都市公園法第 33 条に規定

する都市公園を設置すべき区域を定め、公園予定地及び予定公園施設として、適正な整備及び予定公

園施設とし、適正な管理を行うものとする。

◇防災緑地緊急整備事業のフロー

2-3.特定地区公園事業

1.目的

特定地区公園事業は、農山漁村地域の生活観光の向上に資する特定地区公園(カントリーパー

ク)の整備を行うことを目的とする。

2.定義

この要綱において、「特定地区公園」とは、以下に掲げる(1)及び(2)の要件を満たす公園をいう。

(1)対象都市

以下に掲げる町村に設置されるもので、都市計画施設とされないものであること。

①その行政区域に都市計画区域の指定がなく、かつ将来においても指定が予測されないこと。

②定住圏又は地方生活圏(二次生活圏を含む。以下同じ。)の中心都市から概ね 10km 以上離れてい

ること。

③人口規模が原則として、5,000 人以上であること。ただし、人口 10,000 人未満の村に設置され

る公園にあっては、二以上の町村の利用が見込まれること。

④定住圏又は地方生活圏の中心都市における都市公園の整備が全国の整備水準に達していないこ

と。

(2)面積要件

標準規模が4ha(都市公園における地区公園相当)であること

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)用地取得については、原則として2ha を対象とする。

(2)施設整備については、都市公園法施行令第31条各号に掲げる施設を対象とする。

4.交付対象

町村

防災緑地緊急整備計画の策定

都市開発資金による用地の先行取得

防 災 緑 地 の 整 備

都 市 公 園 事 業

防 災 公 園 の 設 置

防災緑地緊急整備事業

(用地の再取得及び施設整備)

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5. 区域の選定

特定地区公園の区域の選定に当たっては、「特定地区公園(カントリーパーク)の区域の選定等に

ついて」(昭和 57 年 2 月 24 日建設省都公緑発第 18 号)に留意するものとする。

6.公園の設置及び管理

特定地区公園は、地方自治法第 244 条の公の施設として設置し、管理するものとするが、公園の

設置に係る供用開始の手続き、公園の占用許可基準、公園台帳の作成及び保管、公園を設置し、又

は公園条例を制定したときの国土交通大臣への報告等については、都市公園法の規定に準じて行う

ものとする。

2-4.市民農園整備事業

1.目的

市民農園整備事業は、良好な都市環境の形成に資する生産緑地等の有する緑地機能の保全活用を

図るとともに、健康的でゆとりある国民生活の確保を図る市民農園の整備を実施する事業の円滑な

運用を図ることを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「市民農園整備事業」とは、分区園を主体とする以下に掲げる(1)から(4)までの要件を満たす都

市公園を整備する事業をいう。

(1)良好な都市環境の形成に資するとともに、適切な市民利用が図られるよう地域の実情に応じた

位置、規模等を備えること。

(2)借地して設置する場合、事業主体が、土地所有者と賃貸借契約等により、概ね 10 年以上の権

原を取得するものであること。

(3)面積は原則として 0.25ha 以上であること。ただし、都市緑地にあっては概ね 0.1ha 以上であ

ること。(農協等が設置する分区園と一体として市町村が休憩施設等の園地のみを整備するもの

についてはその合計面積。)

(4)原則として都市計画施設(公園又は緑地)であること。ただし、借地による場合及び生産緑地

の買取り申出に基づき農地の買取りを行う場合を除く。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、園路、広場、植栽、休憩施設等の施設整備(分区部分を除

く。)及び用地取得とする。

4.交付対象

北海道、市町村

◇市民農園整備事業イメージ図

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2-5.公園事業特定計画調査

1.目的

公園事業特定計画調査は、先導的・モデル的な公園緑地の配置計画の策定及び都市公園等の整備

を推進するための計画調査で、国民生活の向上に資することを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「公園事業特定計画調査」は、以下に掲げる(1)又は(2)の要件を満たすものをいう。

(1)公園緑地の配置計画の策定に関する計画調査

①対象地域

1)自然的経済的社会的条件から見て一体として総合的に基幹的な公園緑地を配置し整備を図るこ

とが適当と認められる地域であること。

2)対象地域においては先導的・モデル的な観点から公園緑地の計画的な整備が必要であると認め

られること。

②調査内容

調査内容は、地域の防災性の向上、自然環境の保全・再生、歴史・文化資産の保全・活用等の

推進に資する、基幹的な公園緑地の総合的かつ計画的な配置・整備を効果的に進めるための計画

を策定することを目的とする。

(2)都市公園等の整備計画調査

①対象地区

1)地域の有する資源・特性等を活かし、先導的・モデル的な都市公園等を中核とした地区の整備

を行うことが適当と認められること。

2)対象地区の整備が相当程度の広域性及び地域波及効果等を有すると認められること。

②調査内容

調査内容は、以下の都市公園等及びその周辺整備のための整備計画を策定することを目的とす

る。

1)地区の防災性の向上に資する都市公園等

2)地区の自然環境の保全・再生に資する都市公園等

3)地区の歴史・文化資産の保全・活用に資する都市公園等

4)上記の他、特に、地域の総合計画に基づき特定の目的のもとに先導的・モデル的に整備するこ

とが必要な都市公園等

3.交付対象

北海道、市町村

2-6.公園施設長寿命化計画策定調査

1.目的

公園施設長寿命化計画策定調査は、都市公園における公園施設について、安全性の確保及びライ

フサイクルコスト縮減の観点から、予防保全的管理による長寿命化対策を含めた計画的な改築等に

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係る取組を推進し、もって公園施設の更新需要への効果的・効率的な対応を通じたストックの有効

利用を図ることを目的とする。

2.定義

(1)「公園施設長寿命化計画」とは、公園管理者が管理する公園施設のうち、建物又は工作物(附帯

設備や舗装等を含む。)を対象として、公園施設の点検・調査結果に基づき、以下に掲げる事項を

定めるものをいう。

①都市公園整備状況

②計画期間(概ね 10 年以上)

③対象都市公園(種別別公園数、選定理由)

④対象公園施設(公園施設種類別の数、これまでの維持管理状況、選定理由)

⑤健全度を把握するための点検調査結果の概要

⑥日常的な維持管理に関する基本方針

⑦公園施設の長寿命化のための基本方針

⑧都市公園別の健全度調査結果、長寿命化に向けた具体的対策、対策内容・時期等

⑨計画全体の長寿命化対策の実施効果(ライフサイクルコストの縮減額)

なお、長寿命化対策の実施効果については、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律

施行令(昭和30年政令第255号)第14条の規定に基づき国土交通大臣が定める処分制限期

間以上の使用年数を期待でき、かつ長寿命化対策を実施しない場合よりもライフサイクルコスト

が安価となるものであること。

(2)「長寿命化対策」とは、予防保全的管理により、既存の公園施設の耐用年数の延伸及びライフサ

イクルコストの低減に寄与する対策をいう。

(3)「予防保全的管理」とは、以下に掲げる修繕・改築をいう。

①予防保全型管理

劣化・損傷状況を目視等で直接確認できる施設について、点検等により把握した健全度に基づ

き、時間経過に伴う劣化・損傷を予測した上で、施設の機能保全や安全性確保に支障となる劣

化・損傷を未然に防止することを目的として行う計画的な修繕・改築。

②事後保全型管理

劣化や損傷、異常、故障が確認された時点で行う修繕・改築(上記1.の観点で対策を行って

も、ライフサイクルコストの低減効果が得られない施設を含む。)。

3.計画の提出

本事業により策定した公園施設長寿命化計画は、地方整備局長、北海道開発局長又は沖縄総合事

務局長に提出するものとする。なお、計画を変更した場合も同様とする。

4.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、公園施設の計画的な修繕・改築を行うための点検・調査、及

び同点検・調査の結果に基づく公園施設長寿命化計画の策定とする。

5.交付対象

北海道、市町村

6.留意事項

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(1)平成 26 年度(500 箇所以上、若しくは面積 500ha 以上の都市公園を管理する市町村においては平

成 28 年度)以降、公園施設の改築・更新に係る交付対象事業は「公園施設長寿命化計画」に基づ

く予防保全的な管理を実施しているものに限定する。

(2)本事業は、平成 25 年度(500 箇所以上、若しくは面積 500ha 以上の都市公園を管理する市町村に

おいては平成 27 年度)までの措置とする。

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2-7.吸収源対策公園緑地事業

1.目的

吸収源対策公園緑地事業は、地球温暖化対策の一層の推進を図るため、温室効果ガス吸収源対策

に資する公園緑地の整備又は公共公益施設の緑化を推進することを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「吸収源対策公園緑地事業」とは、以下に掲げる(1)から(3)までの要件を満たす公園緑地の整備

又は公共公益施設の緑化を行う事業をいう。

(1)都市要件

以下の①及び②の要件を満たす都市を対象とする。

①緑の基本計画が策定済み若しくは策定中の都市、又は景観計画が策定済み若しくは策定中の都市

②以下のいずれかの要件を満たす都市

1)環境モデル都市(候補都市を含む。)及び緑化地域、緑化率の最低限度を定めた地区計画、歴史的

風土特別保存地区、近郊緑地特別保全地区、特別緑地保全地区又は緑地保全地域の指定により緑

の保全・創出を積極的に行っている都市(以下12関係部分において「重点都市」という。)

2)人口 10 万人以上の都市

3)大都市圏における以下の政策区域に含まれる都市

・首都圏整備法に規定する既成市街地及び近郊整備地帯

・中部圏開発整備法に規定する都市整備区域

・近畿圏整備法に規定する既成都市区域及び近郊整備区域

(2)対象事業要件

以下の①から③までの要件を満たす合計 5箇所以上(重点都市における事業には適用しない)

の公園緑地の整備又は公共公益施設の緑化を行う事業を対象とする。

①対象事業の一箇所当たりの事業対象面積が 500 ㎡以上かつ、高木を含む緑化率が 80%以上である

こと。

②公園緑地については、原則として都市公園として管理するもの。(都市計画決定されていないもの

を含む。止むを得ない場合は、市町村の条例等に基づく公園、緑地として管理するもの。)

③公共公益施設緑化については、同施設の敷地及び建築物の緑化を行うもの。

(3)総事業費要件

全ての箇所の合計事業費が、2.5 億円以上であるもの(重点都市における事業には適用しない)。

3.吸収源対策公園緑地事業計画

本事業を行おうとする市町村は、社会資本総合整備計画に、次の各号に掲げる事項を定めた吸収

源対策公園緑地事業計画を記載するものとする。

①計画期間中の整備方針と目標、及びその効果

②計画期間中の事業実施箇所及び整備内容

③計画期間中の事業実施箇所における概算事業費

4.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、施設整備及び用地取得とする。

5.交付対象

北海道、市町村

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2-8.都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業

1.目的

都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業とは、大規模地震に備えた市街地の防災性の向上や、

公園施設の戦略的な機能保全・向上対策による安全性の確保等、都市公園における総合的な安全・

安心対策事業を緊急かつ計画的に実施し、子どもや高齢者をはじめ誰もが安全で安心して利用でき

る都市公園の整備を行うことを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業」とは、以下に掲げる(1)及び(2)の要件を満たす事

業をいう。

(1)対象事業要件

次の①から④までの施設整備を対象とする。

①地域防災計画又は地震防災緊急事業五箇年計画に位置付けのある都市公園における災害応急対策

施設の整備

②地域防災計画又は地震防災緊急事業五箇年計画に位置付けのある都市公園における建物又は橋梁

等の耐震改修

③都市公園における公園施設のバリアフリー化

④補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づく国土交通省所管補助金等交付規則にお

いて定められた処分制限期間を超えるもの、又は危険度判定調査等で改善が必要と判断されたも

ので、市町村が策定する「公園施設長寿命化計画」に基づき適切に維持管理されている施設の改

(2)総事業費要件

事業計画期間中における事業の合計国費が 15 百万円×計画年数以上であるもの。

3.都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業計画

(1)本事業を行おうとする市町村は、社会資本総合整備計画に、次の各号に掲げる事項を定めた都市

公園安全・安心対策緊急総合支援事業計画を記載するものとする。

①計画期間中の整備方針と目標、及びその効果

②計画期間中の事業実施箇所及び整備内容

③計画期間中の事業実施箇所における概算事業費

(2)計画を定められる期間は、平成 25 年度までとする。

4.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)施設整備

都市公園法施行令第31条各号に定める公園施設の整備を対象とする。

(2)用地取得

都市公園の用地の取得を対象とする。

5.交付対象

北海道、市町村

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2-9.中心市街地活性化広場公園整備事業

1.目的

中心市街地活性化広場公園整備事業は、商業地域及び近隣商業地域を含む地区において、にぎわ

いの場、地域イベントなど交流拠点となるなど商店街等の中心市街地の活性化に資する公園・緑地

の整備を行うことを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「中心市街地活性化広場公園整備事業」とは、以下に掲げる(1)及び(2)の要件を満たす公園・緑

地の整備を行う事業をいう。

(1) 対象事業要件

①中心市街地活性化法に基づく「中心市街地の活性化に関する施策を総合的かつ一体的に推進する

ための基本的な計画」に位置づけられた地区を含む地区で、3箇所以上の公園・緑地の整備を行

うものであること。

②対象事業の一箇所当たりの面積が 500 ㎡以上であること。

③都市計画決定されていない公園、緑地を含む。ただし、事業完了後、都市公園として管理するこ

と。

(2)総事業費要件

全ての箇所の合計事業費が 2.5 億円以上であるもの。

3.中心市街地活性化広場公園整備事業計画

本事業を行おうとする市町村は、社会資本総合整備計画に、次の各号に掲げる事項を定めた中心

市街地活性化広場公園整備事業計画を記載するものとする。

①計画期間中の整備方針と目標、及びその効果

②計画期間中の事業実施箇所及び整備内容

③計画期間中の事業実施箇所における概算事業費

4.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)施設整備に要する費用

都市公園法施行令第31条各号に定める公園施設の整備を対象とする。

(2)用地取得に要する費用

都市公園の用地の取得を対象とする。

5.交付対象

北海道、市町村 ◇中心市街地活性化広場公園整備事業イメージ図

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2-10.市民緑地等整備事業

1.目的

市民緑地等整備事業は、市民緑地契約(都市緑地法第 55 条に規定する市民緑地契約をいう。以下

12-(10)関係部分においてに同じ。)又は緑地保全地域等の土地に係る管理協定(都市緑地法

第 24 条に規定する管理協定をいう。以下12-(10)関係部分において同じ。)に基づき行う既

存緑地の公開のために必要な施設整備、及び借地公園の整備を行うことを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「市民緑地等整備事業」とは、以下の(1)に掲げる都市において(2)に掲げる要件を満たす、次の

①から④までの施設整備を行う事業をいう。ただし、市民緑地契約、管理協定又は借地契約におい

て、10 年以上の期間にわたって公開が継続することが確実であるものとする。

①市町村又は緑地管理機構(都市緑地法第 68 条に規定する緑地管理機構をいう。以下12-(1

0)関係部分において同じ。)が、市民緑地契約に基づき行う緑地の利用又は管理のために必要な

施設整備。

②市町村又は緑地管理機構が、緑地保全地域又は特別緑地保全地区内の土地に係る管理協定に基づ

き行う緑地の利用又は管理のために必要な施設整備。

③市町村が、借地公園(公園管理者がその土地物件に係る権原を借受けにより取得した都市公園を

いう。以下12-(10)関係部分において同じ。)において行う施設整備。ただし、都市公園の

全域が借地であるものに限る。

(平成 23 年度までに着手された事業に限る。)

④地方公共団体以外の者が、先導的都市環境形成計画が認定された地区内において、借地公園設置

を予定して行う施設整備。ただし、施設整備を行う区域全域が借地公園となるものに限る。

(平成 24 年度までに着手された事業に限る。)

(1)対象都市

以下の①及び②に掲げる要件を満たす都市を対象とする。

①緑の基本計画が策定済み若しくは策定中の都市、又は景観計画が策定済み若しくは策定中の都市

②以下のいずれかの要件を満たす都市

1)重点都市

2)人口 10 万人以上の都市

3)大都市圏における以下の政策区域に含まれる都市

・首都圏整備法に規定する既成市街地及び近郊整備地帯

・中部圏開発整備法に規定する都市整備区域

・近畿圏整備法に規定する既成都市区域及び近郊整備区域

(2)対象事業要件

①市民緑地契約又は管理協定に係る緑地にあっては面積が原則 2ha 以上(周辺の都市公園と一体と

なって 2ha 以上となるものを含む。)であること。ただし、地域防災計画において避難地として位

置付けられるなど、防災上の位置付けがあるものについては 1ha 以上であること。(重点都市にお

ける事業は、0.25ha 以上。)

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②借地公園にあっては面積が 0.25ha 以上であること。ただし、公共緑地率(水面、樹林地、草地等

自然的環境を主たる構成要素とし、制度的に永続性が担保されている空間面積の総和を公園周辺

地域(借地公園の中心から半径 2km の地域)の面積で除したもの)が 5%未満の地域に限る。

③当該市民緑地等の開設に必要な全体事業費が 2億円以上であること。(重点都市における事業には

適用しない。)なお、この場合、全体事業費には、当該市民緑地等について用地取得を行う場合の

想定事業費及び緑地管理機構による施設整備費を見込むことができる。

④先導的都市環境形成計画が認定された地区内において、市町村が施設整備を行う借地公園又は地

方公共団体以外の者が借地公園設置を予定して施設整備を行う区域にあっては、高木を含む緑化

率が 80%以上で緑化面積が 0.05ha 以上であること。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、以下に掲げるとおりとする。

(1)市民緑地契約に基づく施設整備

①園路又は広場、②修景施設、③休憩所、ベンチその他の休養施設、④便所、水飲場その他の便

益施設、⑤門、さく、照明施設、水道その他の管理施設、⑥備蓄倉庫その他の災害応急対策施設

(2)緑地保全地域における管理協定に基づく施設整備

①防火施設、②土砂崩壊防止施設、③景観保全のための植栽、④防火・病虫害防除維持管理上の

道路、⑤立入防止柵・標識等の管理施設、⑥散策路、⑦ベンチ、⑧休憩所、⑨公衆便所、⑩解説

板、⑪駐輪場、⑫水質保全のための水辺周辺施設

(3)借地公園において行う施設整備

都市公園法施行令第31条各号に規定する施設

(4)先導的都市環境形成計画が認定された地区内において行う施設整備

都市公園法施行令第31条各号に規定する施設

4.交付対象

北海道、市町村

2-11.緑化重点地区総合整備事業

1.目的

緑化重点地区総合整備事業は、「緑の基本計画」に定められる「緑化の推進を重点的に図るべき地

区」において、緑化の目標、年次計画等を定めた緑化の実施に関する計画に基づき、緑地の整備又

は公共公益施設の緑化を行うことを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「緑化重点地区総合整備事業」とは、平成 20 年度までに着手された、以下に掲げる(1)から (3)

までの要件を満たす緑地の整備及び公共公益施設の緑化を行う事業をいう。

(1)対象地区要件

三大都市圏に位置する都市、指定市、県庁所在都市、地方中核都市等において、「緑の基本計

画」に定められる「緑化の推進を重点的に図るべき地区」のうち、下記のいずれかに該当する地

区で合計5箇所以上の緑地の整備又は公共公益施設の緑化を行うものであること。

①都市の中心駅周辺、官公庁街や商業・業務の中心等都市の拠点となる地域であり、景観形成の

ために緑地の整備と緑化を行う必要性が特に高い地区

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②クールアイランドや風の道の形成などによる都市のヒートアイランド現象の緩和、河川等と一

体となったエコロジカルネットワークの形成など、都市環境の改善のために重点的に緑地の整

備と緑化を行う必要性が特に高い地区

③避難地の面積が十分に確保できていない等防災上課題があり、緊急的に延焼防止帯等となる緑

地の確保及び市街地の緑化を行う必要性が特に高い地区

(2)対象事業要件

①対象事業の一箇所当たりの事業対象面積が原則として 500 ㎡以上であること。

②都市計画決定されていない公園、緑地を含む。ただし、事業完了後、原則として都市公園とし

て管理すること。(止むを得ない場合、市町村の条例等に基づく公園、緑地として管理するこ

と。)

③都市公園とともに、地区全体の緑豊かな環境を形成する公共施設、公用施設の敷地及び建築物

の緑化を含む。

(3)総事業費要件

全ての箇所の合計事業費が 2.5 億円以上であるもの。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、施設整備、用地取得とする。

4.交付対象

市町村

◇緑化重点地区整備事業イメージ図

2-12.古都保存事業

1.目的

古都保存事業は、歴史的風土特別保存地区内の土地の買入れ、古都保存法第 5条の規定による歴

史的風土保存計画に基づく施設の整備等を行うことにより、歴史的風土の適切な保存を図ることを

目的とする。

2.交付対象事業の要件

「古都保存事業」とは、以下に掲げる(1)から (5)までの要件を満たす、次の①及び②の土地の買

入れ等を行う事業をいう。

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①歴史的風土保存区域内における土地の買入れ、損失の補償、歴史的風土保存施設の整備、景観阻

害物件の除却(ただし、損失の補償については、歴史的風土特別保存地区内に限る。)

②明日香村第一種及び第二種歴史的風土保存地区内における土地の買入れ、損失の補償、歴史的風

土保存施設の整備、景観阻害物件の除却

(1)古都保存法第 11 条の規定による土地の買入れの要件

以下の①及び②の要件に該当するものを対象とする。

①古都保存法第 11 条に規定する「特別保存地区内の土地で、歴史的風土の保存上必要があると認め

るもの」として、次の各事項の要件の一に該当する土地。

1)土地の条件

ⅰ) 市街地と接して容易に土地の造成、建築物の新築等が可能であること

ⅱ) 道路に接し、又は容易に道路を新設して土地の造成、建築物の新築等が可能であること

ⅲ) 歴史的意義を有する建造物等が存すること、又はこれらを構成していること

2) 取得して管理する必要性

ⅰ) 水田、池、特殊な樹林等で原形を保つことが困難であること

ⅱ) 周辺地との関連において防災上、防虫上等環境保全上何らかの手当が必要であること

②古都保存法第 11 条に規定する「許可を得ることができないためその土地の利用に著しい支障をき

たす」ものとして、当該行為が古都保存法第 8条第 1項第 1号から第 4号まで及び第 7号の政令

で定める行為であり、次の要件の一に該当するもの。

1)当該行為が現況の土地の利用を継続する行為で当該行為がなければ土地の利用が継続し得ない場

2)当該行為が現況の土地の利用を高度化しようとする行為で、当該行為がなければ現況の土地の利

用を継続することが困難な場合

3)当該行為が現況の土地の利用と全く異なる行為で、当該行為が他の法令で許可しうるものであ

り、かつ、利用者の置かれている条件からみて、やむを得ないと認められる場合

(2)歴史的風土の保存上必要な土地の買入れの要件

以下の①及び②の要件に該当するものを対象とする。((1)による買入れを除く。)

①次の各事項の要件の一に該当する土地であること。

1) 土地の条件

ⅰ) 市街地と接して容易に土地の造成、建築物の新築等が可能であること

ⅱ) 道路に接し、又は容易に道路を新設して土地の造成、建築物の新築等が可能であること

ⅲ) 歴史的意義を有する建造物等が存すること、又はこれらを構成していること

2) 取得して管理する必要性

ⅰ) 水田、池、特殊な樹林等で原形を保つことが困難であること

ⅱ) 周辺地との関連において防災上、防虫上等環境保全上何らかの手当が必要であること

②古都保存法第 8条第 1項第 1号から第 4号まで及び第 7号の政令で定める行為が行われるおそれ

があり、歴史的風土の保存上支障が生じると認められる場合とする。ただし、歴史的風土保存区

域内で歴史的風土特別保存地区以外の区域における土地の買入れについては、買入れ後速やかに

歴史的風土特別保存地区として指定するものに限る。

(3)損失の補償の要件

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古都保存法第8条第1項の許可が得られないため、損失を受けた者に対する通常生ずべき損失

の補償を行うものであること。

(4)歴史的風土保存施設の整備の要件

歴史的風土保存区域内の歴史的風土の適正な保存と利用を図るために必要な施設の整備である

こと。

(5)景観阻害物件の除却

歴史的風土保存区域内における景観の維持・向上を図るため、(1)又は(2)による買入れ地にお

いて、(4)による歴史的風土保存施設の整備と併せて行う景観阻害物件の除却であること。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、損失の補償及び土地の買入れ並びに以下に定める歴史的風土保

存施設の整備及び景観阻害物件の除却とする。

①防火施設 ②土砂崩壊防止施設 ③景観保全のための植栽 ④防火・病虫害防除維持管理上の

道路 ⑤立入防止柵、標識等の管理施設 ⑥散策路・園地 ⑦ベンチ ⑧休憩所 ⑨公衆便所

⑩解説板 ⑪駐輪場 ⑫水質保全のための水辺周辺施設 ⑬電線地中化

4.交付対象

北海道、市町村

2-13.緑地保全等事業

1.目的

緑地保全等事業は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第7条に規定する市街化区域及び

市街化調整区域並びに都市計画法第8条第1項第1号に規定する用途地域に関する都市計画を定め

た都市計画区域内における土地の買入れ、損失の補償及び保全利用施設の整備を行う事業(以下1

2-(13)関係部分において「緑地保全事業」という。)、並びに、首都圏近郊緑地保全法(昭和

41年法律第101号)第3条及び近畿圏の保全区域の整備に関する法律(昭和42年法律第10

3号)第5条に規定する近郊緑地保全区域内における土地の買入れ、損失の補償及び保全利用施設

の整備を行う事業(以下12-(13)関係部分において「近郊緑地保全事業」という。)により、

都市の緑地の保全を図ることを目的とする。

2.交付対象事業の要件

「緑地保全等事業」とは、以下に掲げる(1)から(4)までの要件を満たす、次の①から③までの土

地の買入れ等を行う事業をいう。

①特別緑地保全地区における土地の買入れ、損失の補償、保全利用施設の整備

②特別緑地保全地区指定計画地における土地の買入れ、保全利用施設の整備

③近郊緑地保全区域内(特別緑地保全地区を除く。)における土地の買入れ、保全利用施設の整備

(1)都市緑地法第 17 条の規定による土地の買入れの要件

以下の①及び②の要件に該当するものを対象とする。

①同法第 17 条に規定する「特別緑地保全地区内の土地で当該緑地の保全上必要があると認めるも

の」として、次の各事項の要件の一に該当する土地であること。

1) 土地の条件

ⅰ) 市街地に接して容易に土地の形質の変更、建築物の新築等が可能であること

ⅱ) 道路に接し、又は容易に道路を新設して土地の形質の変更、建築物の新築等が可能であること

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ⅲ) 当該地域における伝統的若しくは文化的意義を有する神社、寺院等の建造物、遺跡等が存する

こと又はこれらを構成していること

2) 取得して管理する必要性

ⅰ) 草地、水辺地、岩石地、樹林地等で原形を保つことが困難であること

ⅱ) 周辺地との関連において防災上又は環境の保全上何らかの手当が必要であること

②同法第 17 条に規定する「許可を受けることができないためその土地の利用に著しい支障を来す」

ものとして、当該行為が同法第 14 条第 1項各号に掲げる行為であり、次の要件の一に該当するも

の。

ⅰ) 当該行為が現況の土地の利用を継続するための行為で、当該行為がなければ土地の利用が継

続し得ない場合

ⅱ) 当該行為が現況の土地の利用を高度化するための行為で、当該行為がなければ現況の土地の

利用を継続することが困難な場合

ⅲ) 当該行為が現況の土地の利用と全く異なる行為で、当該行為が他の法令で許可し得るもので

あり、かつ、利用者のおかれている条件からみてやむを得ないと認められる場合

(2)緑地の保全上必要な土地の買入れの要件((1)による買入れを除く。)

以下の①及び②の要件に該当するものを対象とする。

①次の各事項の要件の一に該当する土地であること。

1) 土地の条件

ⅰ) 市街地に接して容易に土地の形質の変更、建築物の新築等が可能であること

ⅱ) 道路に接し、又は容易に道路を新設して土地の形質の変更、建築物の新築等が可能であるこ

ⅲ) 当該地域における伝統的若しくは文化的意義を有する神社、寺院等の建造物、遺跡等が存す

ること又はこれらを構成していること

2)取得して管理する必要性

ⅰ) 草地、水辺地、岩石地、樹林地等で原形を保つことが困難であること

ⅱ) 周辺地との関連において防災上又は環境の保全上何らかの手当が必要であること

②同法第 14 条第 1項に掲げる行為が行われるおそれがあり、当該緑地の保全上支障が生じると認め

られる場合とする。ただし、緑地保全事業においては特別緑地保全地区指定計画地(近郊緑地保

全事業においては近郊緑地保全区域内で特別緑地保全地区以外の区域をいう。)における土地の買

入れについては、買入れ後速やかに特別緑地保全地区(近郊緑地保全事業においては近郊緑地特

別保全地区)として指定するものに限る。

(3)損失の補償の要件

同法第 14 条第 1項の許可が得られないため、損失を受けた者に対する通常生ずべき損失の補償を

行うものであること。

(4)保全利用施設の整備の要件

緑地保全事業における特別緑地保全地区内及び特別緑地保全地区指定計画地内、並びに、近郊緑

地保全事業における近郊緑地保全区域内の緑地の適正な保全を図るために必要な施設の整備である

こと。

3.交付対象事業

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本事業の交付の対象となる事業は、土地の買入れ及び損失の補償、以下に定める保全利用施設の整

備とする。

①防火施設 ②土砂崩壊防止施設 ③景観保全のための植栽

④防火・病虫害防除維持管理上の道路 ⑤立入防止柵、標識等の管理施設 ⑥散策路

⑦ベンチ ⑧休憩所 ⑨公衆便所 ⑩解説板 ⑪駐輪場 ⑫水質保全のための水辺周辺施設

4.交付対象

北海道、市町村

2-14.よりみち公園(ジョイフルパーク)

1.目的

従来の公園は、管理上もしくは交通安全上の理由により、公園と歩車道の境界に外周柵等を設けて

いた。これは、個々の施設の管理については責任境界が明確になり便利であるが、反面、歩道利用者

にとっては、外柵があることによって圧迫感があり、公園利用者にとっては、外周柵等により公園へ

の自由な出入りができない状況となっている。

このようなことから、外周柵等の代わりに植栽や花壇・休憩施設を配置することにより、より歩道

等と一体的になった空間を創造するとともに、買い物帰りや学校帰りに気軽によりみちができ、楽し

く(ジョイフル)利用できる公園を整備する。

2.交付対象事業の要件

①住区基幹公園及び都市緑地を原則とし、他の種別については別途協議とする。

②道路管理者と協議もしくは、事前協議を完了しておくこと。

③道路事業(街路事業を含む)と公園事業が同時施工可能の場合は、両者の協議により、歩道と公

園が一体的に利用できるような施設配置を計画し整備すること。

④隣接する道路に、すでに歩道が設置されている場合、公園事業により外周柵等を設置せずに植

栽・休憩施設等を配置した、歩道と一体となった公園を整備すること。

3.交付対象事業

本事業の交付の対象となる事業は、施設整備及び用地取得とする。

4.交付対象

市町村

◇よりみち公園(ジョイフルパーク)イメージ図

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3.基幹事業 (都市公園・緑地等事業) における交付対象事業となる施設の考え方について(案)

3-1 はじめに

本文書は、社会資本整備総合交付金(以下、「交付金」) の基幹事業(都市公園・緑地等事業)における

交付対象事業となる施設(以下、「交付対象施設」) を判断する上での考え方を示したものであり、都市

公園法施行令第三十一条の規定とあいまって、交付金の円滑な執行に資する観点から、交付対象施設を

判断する上で参考となる情報の共有化を図る目的で策定したものである。交付対象施設の考え方につい

ては、次頁以降の表に記載しているとおりであるが、基本的な考え方及び表に記載しきれない事項につ

いて、 以下に示す。

3-2 基本的考え方

交付対象施設は、基本的に①公益性が非常に高い、②その利用について建設費を償却するに足る程

の使用料を徴収しない、③物品販売その他の営利行為を営まない、④他の法律による国庫補助の対象

とならない、⑤仮設の施設及び備品的な施設ではない、という考え方に基づき規定されており、法令

上交付対象と解釈できる施設についてのみ交付対象とする。

交付対象施設以外の基幹事業の要件については、基本的に以下による。

詳細は社会資本整備総合交付金交付要綱を参照すること。

・事業規模要件(都市公園安全・ 安心対策緊急総合支援事業、吸収源対策公園緑地事業、公園事業特定

計画調査、公園施設長寿命化計画策定調査を除く全ての事業が対象)

全体事業費が 1箇所当たり 2.5 億円以上の事業(ただし、都道府県事業は 5億円以上) であること。

なお、全体事業費は、当該公園の既投資分及び現在用地価値を含むものとして考える。

・面積規模要件

2ha 以上の公園であること(ただし、以下を除く) 。

1.防災公園及び防災緑地( 1 ha 以上)

2.住宅市街地基盤整備に係る公園、面的整備事業における公共施設管理者負担金にかかる公園、

緑化重点地区整備事業、都市公園安全・ 安心対策緊急総合支援事業、吸収源対策公園緑地事業 等

3-3.再整備(改築) の取扱について

既存施設に補助金を充当していてその残存価値が残っている場合は、その残存価値の処分に制限があ

るため、整備の際に国(北海道開発局等) との協議が必要。

3-4.文化財発掘調査の取扱について

文化財の発掘調査は公園整備を進める上で必要なものは認める。

文化財の発掘調査は、

①分布調査 (現地踏査及び必要に応じて行う試掘により埋蔵文化財の有無や分布の確認を行うもの)

②確認調査(埋蔵文化財の範囲・ 性格・ 内容等の概要までを把握するために部分的に試掘を行うもの)

③本発掘調査(確認調査の結果に基づき、埋蔵文化財を記録として残すために現地における発掘作業等

を行うもの)

④整理・ 保存処理、報告書作成(発掘調査によって出土した違物の整理、資料の取りまとめ等)

この中で、①及び②については、文化財保護行政側が、各事業に対する文化財保護の観点から

の取扱を判断するために実施する調査であり、その費用は教育委員会が負担することが適当であ

るとされている。そのため、文化財保護行政側との役割分担を明確にした上で、事業執行上特段

の必要性がない限りは、①及び②は交付対象外とする。

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113

○交付対象施設の考え方

政令31条

公園施設名 公園施設の構成

(工種) (種別) (細別)

準備工 ○ 伐開、障害物処理

撤去工

(1)障害物処理のうち、補償費として見込まれるものは除く。

(2)発生材で市場価格のあるものについてはそれを差し引いた

額。

(1)整備に必要な撤去に限る。

(2)(物件補償に該当しない)大規模建築物の撤去については、

交付対象となる理由(必要性)が明確であること。

敷地造成工 ○ 土工 公園敷地造成の基礎的土工のみとし、各施設の土工はそれぞれの

施設に含める。

園路広場工

(屋根付き広

場含む)

園路・広場 ○ 土工

法覆工

擁壁工

排水工

路面工

敷地工

階段工

橋梁工

切土、盛り土、残土処理等。

築立、筋芝等。

石積、コンクリート擁壁等。

床堀、残土処理、暗渠、管渠、側溝、縁石等。

(1)透水性、保水性の舗装は可。

(2)身障者対応施設(点字プロツク、手摺り等)や園路上のバリア

フリ一化園路であることを示すサイン等は可。

主要な公園施設と入り口を結ぶ

園路の少なくとも1つ以上につ

いては、都市公園移動等円滑化

基準に適合していること。

屋根付き広場については、園内

の少なくとも1つは、都市公園

移動等円滑化基準に適合してい

ること。

修景施設工 植栽

芝生

花壇

いけがき

日陰たな

噴水

植樹工

移植工

芝付工

花壇工

いけがき工

日陰棚工

支柱、土壌改良材、肥料、客土については、原則として樹木と同

時に施工する場合を対象とする。規格、寸法、樹種については

「公共用樹木の品質寸法規格基準(案)」に掲載されているものを

標準とし、規格の大きいもの、他の樹種等については、その必要

性を確認した上で、「建設物価」「積算資料」等に掲載されてい

る範囲で可とする。

一年生の草花は不可。

(1)「公共用緑化樹木の品質寸法規格標準」の範囲内の規格のも

のについては可。

(2)親格外の樹木の移植については、必要性が明確であること。

移動式のものは除く。

藤棚、パーゴラ、フラワーアーチ等。

池等の駆体、循環設備、給排水設備、動力機械室、照明施設等。

 

水流

つき山

切土、盛土、床掘、残土処理、護岸、給水、排水、駆体等

彫像

灯籠

石組

飛石

その他これら

に類するもの

特殊なものは必要性が明確であること

交付対象施設に類するものに限る。

法2条2項及び5条

交付対象公園

施設適     用

運      用

備    考

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114

休養施設工 休憩所

ベンチ

野外卓

ピクニック場

キャンプ場

その他これら

に類するもの

条例で定める

休憩施設

×

×

休憩所工

ベンチ工

 

容易に移動可能なものは不可。

オートキャンプ場を含む。但し、建設費を償却するに足る程の使

用料を徴収しないものに限る。

交付対象施設に類するものに限る。

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

遊戯施設工 ぶらんこ

滑り台

シーソー

ジャングルジム

ラダー

砂場

徒渉池

舟遊場

魚釣場

メリーゴーランド

遊戯用電車

野外ダンス場

×

×

×

×

×

ぶらんこ工

滑り台工

シーソー工

ジャングルジム工

ラダー工

砂場工

徒渉池工

 

 

複合的に組み合わせたものも可。

床堀、残土処理、駆体、給水、排水、プールサイド舗装等。

池については可。

「都市公園における遊具の安全

確保に関する指針」、「遊具の

安全に関する基準」等を踏まえ

設置すること。

その他これら

に類するもの

条例で定める

遊戯施設

×

交付対象施設に類するものに限る。

運動施設工 野球場

陸上競技場

サッカー場

ラグビー場

テニスコート

バスケットボール場

バレーボール場

ゴルフ場

ゲートボール場

×

(1)専らプロチームの用に供するものを除く。

(2)規格・仕様の必要性が明確であること。

(3)ベース等、移動式のものは不可。

規格・仕樣の必要性が明確であること。

(1)専らプロチームの用に供するものを除く。

(2)規格・仕様の必要性が明確であること。

(3)審判台、サッカーゴール等、移動式のものは不可。

規格・仕樣の必要性が明確であること。

(1)規格・仕様の必要性が明確であること。

(2)体育館等、屋内施設も含む。

(1)ゴルフ練習場及びこれらに附属する工作物も不可。

(2)パークゴルフ場、マレットゴルフ場等は一般的なゴルフ場と

大きく異なるので、ゲートボール場に類するものとして解釈す

る。

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115

水泳プール

温水利用型健

康運動施設

ボート場

スケート場

スキー場

相撲場

弓場

乗馬場

鉄棒

つり輪

(1)スタンド、飛込台、可動床等については、必要性が明確であ

ること。

(2)レジャープール等については、建設費を償却するに足る使用

料を徴収しないこと。

温水を利用した種々の軽運動を行うための施設であり、水中にお

ける歩行、工アロビクス等の基礎体力を少しずつ高めていくこと

を目的とした運動、ある程度継続して行う軽い全身的な運動を行

う施設であること。

年間の想定利用者数等を勘案した上で、必要性が明確であるこ

と。

体育館内の移動式(備品として見られる)のものは不可。

リハビリテー

ション用運動

施設

その他これら

に類するもの

これらに付属

する観覧席、

更衣室、控え

室、運動用具

倉庫、シャ

ワーその他こ

れらに類する

工作物

条例で定める

運動施設

×

例)パークゴルフ

例)体育館

例)フットサルコート

例)全天候型多目的

グラウンド

例)ドッグラン

例)倉庫、風呂、可

動床、引き出し型観

客席、冷暖房等

高齢者や障害者のほか、一時的に健康な状態を損なっているもの

が、基本的な心肺機能や四肢の運動機能等を健康な状態に維持

し、又は回復することを目的として利用するための運動施設であ

ること。

(1)交付対象施設に類するものに限る。

(2)人工芝については、必要性が明確であること。

ゲートボール場に類する施設とする。

バスケットボール場等に類する施設とする。

サッカー場に類する施設とする。

野球場、サッカー場等に類する施設とする。

乗馬場に類する施設とする。

付属する施設の運営に必要な施設であれば可。ただし、備品は除

く。

教養施設工 植物園

温室

分区園

動物園

動物舎

水族館

自然生態園

野鳥観察所

動植物の保護

繁殖施設

×

×

×

×

×

×

施設内の園路、広場、植栽等の交付対象施設については可。ま

た、体験学習施設は可。

自然の状態を保全し又は入工的に造園し、生物とその環境及び共

生者との関係について鑑賞、観察することのできる施設であるこ

と。

地域に在来の動植物を保護繁殖するとともに、都市公園において

動植物を保護繁殖するプロセス及び保護繁殖に取り組んでいる姿

を公園利用者に対して示すことにより、地域固有の動植物及び生

態系に関る知識の修得並びに動植物の保護に対する意識の涵養

等、環境教育の場として位置づけられる教養施設であること。

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116

野外劇場

野外音楽堂

図書館

陳列館

天体又は気象

観測施設

体験学習施設

×

×

×

野外劇場工

野外音楽堂工

ベンチについては、移動式(備品として見られる)のものは不

可。

ベンチについては、移動式(備品として見られる)のものは不

可。

体験学習施設は可。

(1)公園利用者が、運動、植物等に関する実験、体験、実技、講

義等を行うことができる施設であること。

(2)具体的な体験学習の内容と、その目的のための施設であるこ

とが明確であること。

都市公園移動等円滑化基準に適

合していること。

都市公園移動等円滑化基準に適

合していること。

記念碑

その他これら

に類するもの

古墳、城跡、

旧宅その他遺

跡及びこれら

を復元したも

ので歴史上又

は学術上価値

の高いもの

条例で定める

教養施設

×

×

彫像として解釈できるものは可。公共性の有無など、必要性が明

確であること。

交付対象施設に類するものに限る。

(1)国の認定を受けた「歴史的風致維持向上計画(仮称)」に基づ

き整備、復原するもの。

(2)上記以外の歴史的資産の整備については、体験学習施設、休

憩所、園路・広場、門、柵等、個々の施設として解釈可能なもの

に限り、その範囲内で対象とする。'

便益施設工 売店

飲食店

宿泊施設

駐車場

園内移動用施

便所

荷物預かり所

×

×

×

×

駐車場工

便所工

 

陸上競技場、体験学習施設等、他の交付対象施設の一部を構成し

ている場合は、当該交付対象施設として解釈できるが、当該交付

対象施設の機能を増進するものであること。また、建設費を償却

するに足る使用料を徴収しないこと。

(1)建設費を償却するに足る使用料を徴収しないこと。

(2)規格・仕様の必要性が明確であること。

エスカレーター、エレベーター、モノレーレ、リフト等は可。

カート、バス等の動産は不可。また、公園間を結ぶ口一プウェー

などは、公園区域内に存在する施設のみ可。

陸上競技場、体験学習施等、他の交付対象施設の一部を構成して

いる場合は、当該交付対象施設としで解釈できるが、当該交付対

象施設の機能を増進するものであること。また、建設費を償却す

るに足る使用料を徴収しないこと。

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

都市公園移動等円滑化基準に適

合していること。

時計台

水飲場

手洗場

その他これら

に類するもの

水飲場工

手洗場工

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

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管理施設工 門

さく

管理事務所

詰所

倉庫

車庫

材料置場

苗畑

掲示板

標識

×

×

×

×

×

×

門扉

外周柵、安全柵

陸上競技場、体験学習施設等、他の交付対象施設の一部を構成し

ている場合は、当該交付対象施設として解釈できるが、当該交付

対象施設の機能を増進するものであること。

陸上競技場、体験学習施設等、他の交付対象施設の一部を構成し

ている場合は、当該交付対象施設として解釈できるが、当該交付

対象施設の機能を増進するものであること。

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

園内の少なくとも一つは、都市

公園移動等円滑化基準に適合し

ていること。

照明施設

ごみ処理場

くず箱

水道

井戸

暗渠

水門

雨水貯留施設

×

散水栓、スプリンクラー

廃棄物の再生利用のための施設を含む。

陸上競技場、体験学習施設等、他の交付対象施設の一部を構成し

ている場合は、当該交付対象施設としで解釈できるが、当該交付

対象施設の機能を増進するものであること。

ポンプ等設備も含む。

雨水の利用及び地下浸透を目的とした貯留施設、浸透施設、ポン

プ等の一連の施設であり、雨水の地下への浸透を促すことによる

自然の水循環の回復又は貯留・確保した公園内の雨水を活用した

植栽への散水等のように、必ずしも上水を確保する必要のない水

利用について、貯留した雨水を循環利用することにより、環境へ

の負荷及び管理コストを低減するもの。

水質浄化施設

護岸

擁壁

発電施設

その他これら

に類するもの

修景施設となる池、水流等の公園施設の水質を維持するための施

設であり、適切な水質の維持管理を行い、それによって水を災害

時の生活用水等へ活用することを可能とするための施設であるこ

と。

石垣も可。

公園施設に電力を供給する施設であり、公園利用者への影響を考

慮するとともに、環境への負荷の低減に資するものとして、風力

発電施設、太陽電池発電施設、燃料電池発電施設その他これらに

類するものであること。

交付対象施設に類するものに限る。

その他施設 展望台

集会場

× 陸上競技場、体験学習施設等、他の交付対象施設の一部を構成し

ている場合は、当該交付対象施設として解釈できるが、当該交付

対象施設の機能を増進するものであること。

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災害応急対策

施設

備蓄倉庫

耐震性貯水槽

放送施設

情報通信施設

ヘリポート

係留施設

(共通)地域防災計画に位置づけのある公園に設置するものであ

り、災害応急対策のために必要なtのに限る。

食料、医薬品、災害時における生活必需品等災害応急対策に必要

な物資を備蓄するものであること。

災害時に避難者の飲料水や消火用の水が確保できる構造を有する

ものであること。

災害時に、公園内の避難者に対し、避難誘導等に必要な情報を迅

速かつ的確に伝達し、園内の避難者が適切な行動をとることがで

きるよう報じるための施設であること。

災害発生時に、避難地となる公園と公園外の災害対策施設の間は

公園相互聞で緊急情報や避難生活に関する情報等を通信するため

の施設であること。

災書時に、災害応急対策に必要な物資の供給等を行うヘリコプ

ターが発着できる施設であり、いわゆる場外離着陸場であるこ

と。

災害発生時に公園への多様なアクセスを確保する観点から設けら

れる、舟をつなぎとめるための施設全体を指し、舟を着け、乗り

降りを行い、荷揚げを行うための施設であること。

発電施設

延焼防止のた

めの散水施設

公園施設に電力を供給する施設であり、公園利用者への影響を考

慮するとともに、環境への負荷の低減に資するものとして、風力

発電施設、太陽電池発電施設、燃料電池発電施設その他これらに

類するものであること。

樹林帯等が本来有する延焼防止機能をより高めるために、スプリ

ンクラー等により樹林帯に散水するための施設であること。

測量設計 委託料

工事請負費

文化財発掘調

積算補助、現場技

術、実施設計、実

施設計のための調

査測量試験

(1)実施設計については、当該年度工事に係るもので、数年以内

に確実に執行できるものに限る。

(2)実施設計のための調査測量試験

・地質調査・ボーリーング試験・工事用多角測量

・水準測量・平板測量・空中写真測量

(3)新規採択時評価、再評価にかかる費用対効果分析に必要な調

査費、基本設計については不可。

111ページ参照

賃金

共済費

需用費

使用量及び賃

貸料

備品購入費

調査、測量及び試験のために必要な、日々雇用する労務者に対す

る人件費。

測量及び試験費、支弁の労務者に対する事業主負担の保険料

調査、測量及び試験費のため必要な測量杭、丁張、材料等の消耗

品材及び文具等の購入並びに機械器具の購入、修繕、借上等に要

する経費

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第3節 その他の制度

1.一括設計審査(補助事業に係る全体設計を準用)

(1) 制度概要

補助事業が非常に大規模な、あるいは特殊なもの等については、事業を施行する上で、工事を一

括して施行する必要があり、しかも、工事が2年度以上にわたるもの等については、補助事業者が

一括して契約を行う必要がある。このような2年度にわたる契約は、補助事業者である地方公共団

体としては当該年度の歳出予算以外に債務負担行為の予算措置を行って契約を結ぶことになる。

国の予算制度としては、このような場合、国庫債務負担行為による交付決定を行って事業を行う

ことができるが、国庫債務負担行為として予算計上されている事業は、都市局所管事業としては流

域下水道事業、モノレール道等整備事業などに限定されている。

このようなことから、国庫債務負担行為によらないものについても2年度以上にわたる工事等に

ついては、その工事等の全体設計を事前に把握審査し、補助事業の適正な執行を確保しようとする

のが全体設計承認の制度である。

(2) 予算の確保

全体設計は、次年度以降にわたる補助事業の全体計画を事前に審査し、当該年度の補助事業の適正

な執行を確保するとともに次年度以降に施行される補助事業(次年度以降に補助採択された場合)の

適正な執行を確保しようとする制度であり、会計上翌年度以降の債務を国が負担するものではない。

この点は、国庫債務負担行為と異なるわけであり、全体設計承認を行っても制度上は次年度以降の

補助金の交付が必ず行われるわけではないが、運用として優先的に補助金の配分を行っている。

(3) 全体設計が認められる工事は、以下のものに限定されている。

①下記に掲げる工事で施行上設計を分割することが困難なもの又は著しく不経済となるもの等で、工

事を一括して施行契約する必要があり、かつ、当該工事の施行年度が2年度以上にわたるもの。

ⅰ)橋梁、立体交差、隧道又は鉄道高架に係る工事

ⅱ)大規模構造物等(終末処理場、ポンプ場、市街地再開発事業の施設建築物等)に係る工事

ⅲ)特殊工事(シールド工事、推進工法等)による工事

②大規模な物件等の移転等の工事でこれに要する期間が 12 ヶ月を超えるもの。

(4) 全体設計の承認(施越工事)が同時に行われることがある、この場合の予算的な措置等を図示する

と下図のようになる。

全体設計(一括して契約)

当該年度に工事施行 次年度以降に工事施行

補助事業

施越工事

○補助事業者が予算措置 ○補助事業者が債務負担

○次年度以降補助金交付 ○次年度以降補助事業として執行

(5) 全体設計の承認は次年度以降に補助となるものを事前に審査するものであることから、全体設計

の承認申請は、補助金の交付申請に準じた工事設計書及び関係図面を添付して行うこととなる。

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2.公共施設管理者負担金の取扱い

平成12年12月12日建設省都公緑発第64号及び平成16年3月12日公下第10467号

で通知しているとおり、公園事業において、公共施設管理者負担金の国庫補助を要望する場合は、

当該市街地開発事業の事業認可(市街地再開発事業については都市計画決定)を行う際、負担金の

額、単価等について事前に北海道開発局と協議することとなっている。

なお、詳細は下記によること。

(1) 対象事業

①土地区画整理事業及び市街地再開発事業の施行者と都市公園の管理者との間で「土地区画整理法

第 120 条の 2に規定する公共施設管理者負担金の取扱いについて」(昭和 36 年 5 月 15 日建設計発

第 146 号通達)第 1項及び第 2項による覚書及び協定、都市再開発法第 121 条第 2項の規定によ

り承認又は協議等の手続きを完了している土地の区域であること。

②市街地開発事業として都市計画決定された区域内であり、かつ公園又は緑地として都市計画決定

されている土地の区域であること。なお、整備完了後は地方公共団体により設置される都市公園

となるものであること。

③土地区画整理事業にあっては、次の各号に該当する区域であること。

ⅰ)減価償却金を算出する地区については、施行地区面積の1%を超える公園。

ⅱ)ⅰ)以外の既成市街地(DID)及び周辺市街地(DID から 1,000m以内)については、施行地

区面積の2%を超える公園。

ⅲ)新市街地について、施行地区面積の3%を超える公園。

ⅳ)ⅰ)~ⅲ)の公園と一体となって充分な効用を発揮する緑地であって、必要性が高いと認め

られるもの。

例)・散策や身近な自然とのふれあいの場等として周辺住民に利用されるもの。

・良好な居住環境の形成に資するもの。

・野生生物の生息、生育空間となるなど、良好な樹林地等を保全、活用するもの。

(2) 協議について

①協議の時点において、やむを得ず都市公園等の都市計画が未決定であった地区について、都市計

画決定を行った際に協議内容に変更が生じた場合は、その時点で改めて速やかに協議を行うもの

とする。

②管理者負担金の額は、土地区画整理事業認可時(市街地再開発事業については、都市計画決定

時)における都市公園用地の鑑定評価による価額により算定するものとする。

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第4節 社会資本整備総合交付金の交付及び変更申請

交付金事業執行の事務手続きは、内定通知に始まり、交付申請、交付決定などの諸手続きを経て、

事業を執行することになる。本節では、これらの手続等を記載する。

1. 北海道が施行する都市局所管事業(都市公園・緑地等事業)の執行

北海道が施行する都市局所管事業は、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和

30 年 8 月 27 日付け法律第 179 号。最終修正平成 14 年 12 月 13 日付け法律第 152 号。以下「適正

化法」という。)、「適正化法施行令」(昭和 30 年 9 月 26 日付け政令第 255 号。最終修正平成 28 年

11 月 28 日付け政令第 361 号。)、「国土交通省所管補助金等交付規則」(平成 12 年 12 月 21 日付け

総理府・建設省令第9号。最終修正平成 28 年 4 月 20 日付け国土交通省令第 44 号。以下「規則」

という。)のほか、「都市局所管国庫補助金交付申請等要領」(平成 13 年6月 27 日付け国都総第

2000 号。最終修正平成 28 年 3 月 28 日付け国都総第 1280 号。以下「要領」という。)に基づき適

正かつ円滑な事業執行を図ること。

2. 市町村が施行する都市局所管事業(都市公園・緑地等事業)の執行

市町村が施行する都市局所管事業は、「適正化法」、「適正化法施行令」、「規則」、「要領」のほか、

下記の通達「市町村等施行建設省都市局所管国庫補助事業について」(昭和 54 年1月 26 日付け都

施第 34 号。最終修正平成 7 年 1 月 12 日付け都整第 841 号。)に基づき適正かつ円滑な事業執行を

図ること。

なお、以下の通達は、「建設省都市局」を「国土交通省都市局」に、「建設大臣」を「国土交

通大臣」に、「土木現業所長」を「総合振興局副局長・振興局副局長」に読み替えるものとす

る。また、関係通達は、最新のものを記載している。

市町村等施行国土交通省都市局所管国庫補助事業について

昭和 54 年1月 26 日付け都施第 34 号

北海道住宅都市部長から法適用市町村長、土木現業所長あて

一部改正 昭和 58 年 2 月 1 日付け街公第 28 号

平成 7 年 1 月 12 日付け都整第 841 号

市町村等施行国土交通省都市・地域整備局所管国庫補助事業事務取扱要領

(目 的)

1 この要領は、国土交通省都市・地域整備局所管国庫補助事業(以下「補助事業」という。)の

市町村等(以下「補助事業者」という。)における事務取扱の要領を示し、国庫補助事業の適

正かつ円滑な執行を図ることを目的とする。

(事業要求)

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2 補助事業者は、翌年度の要望事業について、知事が指定する期日までに、土木現業所長

と協議し、所定の調書を知事に提出するものとする。

(事業の内定通知)

3 知事は、国土交通大臣から補助事業の内定通知を受けたときは、直ちに補助事業者及び

土木現業所長に通知するものとする。

(補助金等の交付の申請)

4 補助事業者は、国庫補助事業としての内定通知を受けたときは、速やかに補助金交付申請

書(様式及び添付書類は、都市・整備局長通達「平成 13 年 6 月 27 日付け国都総発第

2000 号。」による。)を作成し、土木現業所長の審査を受け、知事に一部提出するものと

する。

なお、補助金交付申請書の提出は年 1 回とする。ただし、知事が必要と認めた時は、こ

の限りではない。

(補助金の交付決定通知)

5 知事は、国土交通大臣から補助金等の交付決定の通知書を受けたときは、直ちに補助事

業者に通知書を送付するとともに、土木現業所長に通知するものとする。

(工事の施行)

6 補助事業者は、国土交通大臣の補助金等の交付決定通知を受けたときは、速やかに工事

に着手しなければならない。

(工事の監督)

7 補助事業者は、工事の監督について責任者を明確にし、監督日誌等の記帳、搬入材料の

検収、工事の作業状況を把握できる(特に埋設される部分、仮設物、工作物等)写真によ

る記録等、工事の工程を確認できるよう整備しなければならない。

(補助金の交付決定の内容等の変更)

8 補助事業者は、工事中やむを得ない理由により補助金等の交付決定の内容等を変更して

施行する必要が生じたときは、補助金交付決定変更申請書を作成し、土木現業所長の審査

を受け、知事に一部提出するものとする。

なお、軽微な変更については、都市・整備局長通達(平成 14 年 6 月 28 日付け国都総発第

851 号。)を尊重し、補助事業者にて事務処理を行うものとする。

(事業費の経理等)

9 事業費の経理は、設計科目(本工事費、付帯工事費、測量及び試験費、用地及び補償

費、事務費等)ごとに予算科目(節)別に経理しなければならない。

(2)経費の支出は、国土交通省で定めた使途基準及び予算科目に適合することを要し、か

つ、積算の基礎を明確にしなければならない。

(3)用地の購入代金又は交換差金は、登記を完了した後、保障費については、除却の確認

した後でなければ原則として支払ってはならない。

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(4)残存物件及び発生物件の取り扱いについては、都市・整備局長通達(平成 14 年 6 月 28

日付け国都総発第 853 号。)及び都市・整備局長通達(平成 14 年 6 月 28 日付け国都総発第

857 号。)に基づき遺憾のないよう処理しなければならない。

(事業の中止等)

10 補助事業費は、事業を中止又は廃止する場合は、速やかに文章により土木現業所長を経

由して知事に報告し、指示を受けるものとする。

(指導監督)

11 補助事業にかかる指導監督については、土木現業所長が行うものとし、知事は、必要に

応じて直接指導監督することができるものとする。

(額の確定)

12 補助事業者は、事業が完了したときには、速やかに都市・整備局長通達(平成 14 年 6

月 28 日付け国都総発第 858 号。)による実績報告書を知事に提出するものとする。

(2)知事は、前項の報告を受けたときは、補助金の額の確定のための現地検査を行うこと

とし、土木現業所長はこれに立ち会うものとする。

(補助金の請求)

13 補助金は、補助事業者の請求により官署支出官(北海道会計管理者)から直接補助事業

者に支払うものとする。

ア 補助事業者は、土木現業所長の事業の出来高確認を受け、その出来高に見合う補助

金の額を超えない範囲で、概算払いを請求することができるものとする。ただし、こ

の場合、国土交通大臣から指示のある時期まで 1 割以上を保留(用地に係わる国庫債

務負担行為の年度割を除く)するものとする。

イ 補助事業者は、工事負担者の請求により前金払をしたときは請負金額に補助率を乗

じた額の 40%の範囲内で概算払いの請求をすることができる。なお、この場合、「公

共工事の前払金保証事業に関する法律」(昭和 27 年第 184 号)に基づく保証書の写し

を添付しなければならない。

ウ 補助事業者は、補助金の額の確定通知を受け、概算受領額に過不足があるときは、

直ちに請求書の提出又は返納の手続きをするものとする。

3.申請の方法について

(1) 市町村事業については、建設管理部の審査を事前に受けること。

(2) 実施に関する計画(以下、実施計画)関係と、交付申請書関係とをそれぞれ別冊とし、都市

環境課公園緑地グループ(公園技術)の技術審査を受けた後、事業調整グループ(経営企画)の事

務審査を受けて交付若しくは交付決定変更申請書を提出すること。

また、合わせて交付申請審査表の写しを提出すること。

なお、意見条件等が付された場合は、検討・整理を行い、意見・条件欄にその措置内容を記入

し、後日報告すること。

(3) 書類は、A4版の大きさとし、提出書類は次によること。

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4.提出書類

(1) 社会資本整備総合交付金の実施計画

【公園緑地グループへの提出書類】

提出書類 対象事業 提出部数 備 考 各様式 提出先

1.都市公園等事業交付申請審査表 道・市町村 1部 要素事業毎に1部作成

公園緑地グループ

2.大臣宛申請書 市町村 1部

参考様式5

3.交付対象事業の実施に関する

計画 市町村 1部 様式第6

4.位置図(A4版) 市町村 1部 整備計画策定時の位置図を活

用する。

5.工事費内訳書 道 1部

6.交付金申請箇所一覧 道 1部

7.公園平面図(A3版) 道 1部 当該年度実施箇所の要素事業

及び金額を記載すること。

※一般平面図(A3版)の作成方法

都市計画決定区域を赤色実線で、事業認可区域を緑色実線で枠取りし、表示は次による。

過年度 当該年度

用 地 黄色・斜線 赤色・斜線

施 設 黄色・色塗 赤色・色塗

・ 用地補償が完了しているものについては、過年度用地についての表示は不要。

・ 物件補償については、過年度黄色、当該年度赤色実線で枠取りすること。

【事業調整グループへの提出書類】

提出書類 対象事業 提出部数 備 考 各様式 提出先

1.知事宛公文書 市町村 1部

事業調整グループ

2.大臣宛申請書 市町村 1部 参考様式第1

3.交付申請額一覧表 市町村 2部 参考様式第1の

別添1

4.社会資本整備総合交付金調書 市町村 2部 参考様式第1の

別添2

5.社会資本整備総合交付金に係る

事業費財源表 市町村 1部

地方負担額が一般歳入・地

方債のみの場合は提出不要 参考様式第10

6.社会資本整備総合交付金に係る

事業費財源表(内訳表) 市町村 1部

地方負担額が一般歳入・地

方債のみの場合は提出不要

7.位置図(A4版) 市町村 2部 当該年度に実施する公園を

旗揚げし、要素事業を記載

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(2) 社会資本整備総合交付金の変更申請

【公園緑地グループへの提出書類】

提出書類 対象事業 提出部数 備 考 各様式 提出先

1.都市公園等事業交付申請審査表 道・市町村 1部 当初:上段 変更後:下段

公園緑地グループ

2.大臣宛申請書 市町村 1部 参考様式9

3.交付対象事業の実施に関する

計画 市町村 1部

変更前を上段( )書きとす

る。 様式第6

4.位置図(A4版) 市町村 1部 整備計画策定時の位置図を活

用する。

5.工事費内訳書 道 1部 変更前を上段( )書きとす

る。

6.交付金申請箇所一覧 道 1部 当初:上段 変更後:下段

7.公園平面図(A3版) 道 1部 当該年度実施箇所の要素事業

及び金額を記載

【事業調整グループへの提出書類】

提出書類 対象事業 提出部数 備 考 各様式 提出先

1.知事宛公文書 市町村 1部

事業調整グループ

2.大臣宛交付決定変更申請書 市町村 1部

参考様式第4

3.交付決定の変更額一覧表 市町村 2部 参考様式第4の

別添1

4.社会資本整備総合交付金調書(

交付決定の変更) 市町村 2部

変更前を上段( )書きと

する。 参考様式第4の

別添2

5.社会資本整備総合交付金に係る

事業費財源表 市町村 1部

変更前を上段( )書きと

する。 参考様式第10

6.社会資本整備総合交付金に係る

事業費財源表(内訳表) 市町村 1部

変更前を上段( )書きと

する。

7.位置図(A4版) 市町村 2部 当該年度に実施する公園を

旗揚げし、要素事業を記載