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みずほ日本経済情報 2015年8月号 ◆ トピック 高所得者でも消費停滞が長期化 消費増税(2014年4月)後の消費回復ペースは依然緩慢。 家計負担増による低所得者の消費落ち込みに加えて、高所 得者でも消費性向の低迷が長期化。 ◆ 景気判断 回復の動きが一服。ただ先行きは緩やかに回復 雇用者所得は回復基調を維持しているほか、公的需要は増 加している。一方、一時的な要因もあって、個人消費や輸 出・生産が弱含んでいる。

みずほ日本経済情報...3 みずほ日本経済情報(2015年8月号) 2.対外部門 海外経済 海外経済は緩やかに回復している。米国は、7月の製造業ISM指数が52.7

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みずほ日本経済情報

2015年8月号

◆ トピック

高所得者でも消費停滞が長期化

消費増税(2014年4月)後の消費回復ペースは依然緩慢。

家計負担増による低所得者の消費落ち込みに加えて、高所

得者でも消費性向の低迷が長期化。

◆ 景気判断

回復の動きが一服。ただ先行きは緩やかに回復

雇用者所得は回復基調を維持しているほか、公的需要は増

加している。一方、一時的な要因もあって、個人消費や輸

出・生産が弱含んでいる。

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1 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

1.総 括

日本経済の現状と先行

4~6月期の日本経済は回復の動きが一服した。4~6月期は一時的な要因も

あって個人消費や輸出・生産が弱含んだ。経済の活動水準は、潜在生産量(物

価変動に対して中立的とみられる生産量)を引き続き下回っている。

先行きの日本経済は、緩やかに回復していくとみられる。ただし、経済活

動の水準は、潜在生産量を下回る状態が続く見込みである。

トピック

「高所得者でも消費停

滞が長期化」

4~6月期のGDP統計(8/17)では、個人消費が前期比▲0.8%と大幅に減

少した。今回の消費減少は、①天候不順、②食品価格高騰、③ボーナス支給

時期の後ずれなどの一時的下押し要因の影響が大きかったとみられる。

ただし、2014年 4月の消費税率引き上げ後の消費回復が、依然として緩慢

なペースにとどまっていることも確かである。その要因としては消費性向の

低下が挙げられる。2013年平均の消費性向(個人消費/雇用者報酬、GDP統

計ベース)を100とすると、2015年 4~6月期の消費性向は97.4にとどまっ

た。これは1997年度の増税後と比べて極めて低調な推移といえる(1996年平

均を100とすると、増税から1年後の1998年 4~6月期の消費性向は99.5と

なる)。家計調査を用いて所得階級別にみると、低・中所得者の消費性向は増

税後の落ち込みから持ち直す一方、高所得者の低迷が長期化している(図表1)。

高所得者の消費抑制の中身を確認すると、「こづかい(使途不明金)」の落

ち込みが低・中所得者に比べて大きい(図表2。なお、低・中所得者も、実質

可処分所得減少の影響で実質消費は落ち込んでいる)。消費増税後のマインド

停滞によって不要不急の支出を抑制する動きが、高所得者では「こづかい」

の減少として表れているようだ(GDP統計上、「こづかい」は『全国消費実

態調査』の「個人的な収支結果表」におけるウェイトにより、該当すると考

えられる品目に配分される形で個人消費に計上される)。

今後の個人消費は、一時的な下押し要因がはく落する中で、雇用・所得環

境の改善が支えとなり回復軌道に復するとみているが、高所得者のマインド

足踏みによって消費性向の低迷が続く可能性には引き続き注意が必要だ。

図表 1 所得階層別の消費性向

(消費支出/可処分所得、総世帯(うち勤労者))

図表 2 実質消費支出の寄与度分解

(2015年 1~6月平均の一昨年比)

60

62

64

66

68

70

72

74

76

78

ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡ

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

低・中所得者 高所得者

(%) 消費増税後

高所得者の消費性向が

鈍い動き

(注)みずほ総合研究所による季節調整値。低・中所得者は年間収入五分位階

級の1~3分位、高所得者は4・5分位。分子の消費支出からは「諸会費」、

「寄付金」、「贈与金」、「他の負担費」、「仕送り金」を除いている。

(資料)総務省「 家計調査」より、みずほ総合研究所作成

‐7

‐6

‐5

‐4

‐3

‐2

‐1

0

1

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

低所得層 中所得層 高所得層

その他 こづかい 教養娯楽

食料費 実質消費(%)

高所得層では

「こづかい」が減少

(注)総世帯ベース。ローマ字は年間収入五分位階級の各分位を指す。

消費支出(対応するCPIで実質化したもの)は「諸会費」、「寄付

金」、「贈与金」、「他の負担費」、「仕送り金」を除く。

(資料)総務省「 家計調査」より、みずほ総合研究所作成

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2 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表 3 景気判断

図表 4 景気の全体観を示す主要統計

7月

(現状判断) (現状判断) (先行き判断)

経済活動の方向性 回復の動きが一服している 回復の動きが一服している 緩やかに回復していく

経済活動の水準 潜在生産量を下回っている 潜在生産量を下回っている 潜在生産量を下回る状態が続く

海外経済 緩やかに回復している 緩やかに回復している 緩やかな回復が続く

対外交易環境 大幅な前年比プラスが続いている 大幅な前年比プラスが続いている 大幅な前年比プラスが続く

輸出 一時的に弱含んでいる 弱含んでいる 緩やかな増加基調に復する

輸入 横ばい圏で推移している 横ばい圏で推移している 上向いていく

生産・サービス活動 回復の動きが一服している 回復の動きが一服している 緩やかに回復する

企業マインド 改善の動きが一服している 改善の動きが一服している 緩やかに回復する

設備投資 緩やかに増加している 緩やかな増加基調にある 緩やかな増加が続く

雇用者所得 回復している 回復傾向にある 回復が続く

消費者マインド 横ばい圏で推移している 横ばい圏で推移している 緩やかに回復する

個人消費 伸び悩んでいる 一時的に弱含んでいる 緩やかに回復する

住宅着工 持ち直しのペースが緩やかになっている持ち直しが続く中で、一時的に

着工の集中による大幅な増加がみられる一時的な集中の反動減はあるものの、

持ち直しの基調が続く

公的需要 上向きつつある 増加している 緩やかに減少する

税収 増加している 増加している 増加が続く

国内企業物価(注4) 前年比で低下している 前年比で低下している 前年比マイナスでの推移が続く

消費者物価(注4) 前年比ゼロ%近傍で推移している 前年比ゼロ%近傍で推移している 一旦前年比マイナスに転じる

金融政策日銀は2014年10月に決定した内容に即し

金融緩和を強化している

日銀は2014年10月に決定した内容に即し

金融緩和を強化している

2014年10月に決定した内容に即し

金融緩和を進める

(注1)矢印の向きは景気の方向性を示している。上向きが拡大局面、横向きが横這い局面、下向きが後退局面を意味する。

(注2)矢印の色は生産の水準感を示している。白は潜在生産量を上回る、紺は潜在生産量を下回る、白紺の縦縞は潜在生産量程度の生産量を意味する。

(注3)先行き判断は、3カ月程度先の経済の動きに関する判断を示している。

(注4)国内企業物価と消費者物価は、消費増税の影響を除くベースで判断している。

(資料)みずほ総合研究所

業部

家計

8月

総括

対外

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

景気動向指数 CI 先行指数 前期差、Pt - - - - - 0.1 1.5 0.6 1.2 n.a.

CI 一致指数 前期差、Pt - - - - - ▲ 1.7 2.6 ▲ 2.2 0.7 n.a.

CI 遅行指数 前期差、Pt - - - - - 0.3 1.8 ▲ 1.4 ▲ 0.2 n.a.

DI 先行指数 % - - - - - 40.9 70.0 70.0 88.9 n.a.

DI 一致指数 % - - - - - 40.0 33.3 38.9 50.0 n.a.

DI 遅行指数 % - - - - - 66.7 75.0 43.8 60.0 n.a.

全産業活動指数 全産業 前期比、% 1.9 ▲ 1.4 0.3 ▲ 0.9 n.a. ▲ 1.3 0.1 ▲ 0.5 0.3 n.a.

鉱工業 前期比、% 3.3 ▲ 0.5 1.5 ▲ 1.4 n.a. ▲ 0.8 1.2 ▲ 2.1 1.1 n.a.

第3次産業 前期比、% 1.3 ▲ 1.7 0.6 ▲ 0.9 n.a. ▲ 0.9 ▲ 0.1 ▲ 0.6 0.3 n.a.

建設業 前期比、% 10.9 ▲ 3.4 ▲ 1.1 2.8 n.a. 1.3 2.8 ▲ 0.5 ▲ 0.5 n.a.

公務等 前期比、% ▲ 0.3 ▲ 1.1 ▲ 0.6 0.3 n.a. 0.6 ▲ 0.4 ▲ 0.1 ▲ 0.5 n.a.

国民経済計算 実質GDP 前期比、% 2.1 ▲ 0.9 1.1 ▲ 0.4 n.a. - - - - -

前期比年率、% - - 4.5 ▲ 1.6 n.a. - - - - -

民需 寄与度、%Pt 1.8 ▲ 1.7 1.2 ▲ 0.3 n.a. - - - - -

公需 寄与度、%Pt 0.8 0.2 0.0 0.2 n.a. - - - - -

外需 寄与度、%Pt ▲ 0.5 0.6 ▲ 0.1 ▲ 0.3 n.a. - - - - -

名目GDP 年率、兆円 483.1 490.8 499.7 499.8 n.a. - - - - -

前期比、% 1.8 1.6 2.2 0.0 n.a. - - - - -

GDPデフレーター 前年比、% ▲ 0.3 2.5 3.5 1.6 n.a. - - - - -

内需デフレーター 前年比、% 0.4 2.1 1.5 0.1 n.a. - - - - -

(注1)全産業活動指数は農林水産業生産指数を除く。産業別内訳のうち、鉱工業は鉱工業指数、第3次産業と公務等は第3次産業活動指数の値。

(注2)実数データより変化率を計算しているため、公表値と一致しないことがある。

(資料)内閣府「景気動向指数」、「四半期別GDP速報」、経済産業省「全産業活動指数、全産業供給指数」、「鉱工業指数」、「第3次産業活動指数」より、みずほ総合研究所作成

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3 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

2.対外部門

海外経済 海外経済は緩やかに回復している。米国は、7月の製造業ISM指数が52.7

(6月 53.5)と小幅に低下した(図表1)。在庫指数がやや悪化したことによ

るが、生産の増勢は強まったほか、国内受注の拡大も続いた。非農業部門雇

用者数は7月に前月差+21.5万人と3カ月連続で20万人を上回る伸びとなる

など、着実に増加している。ユーロ圏の7月の製造業PMIは52.4(6月52.5)

とほぼ横ばいだった。ギリシャのPMIは過去最低水準(30.2)まで低下し

たが、ユーロ圏の他の各国経済への影響は確認されていない。中国の 7 月の

製造業PMIは50.0(6月50.2)と50近傍での推移が続いている。

今後の海外経済は緩やかな回復が続く見込みである。米国経済は、個人消

費を中心に回復基調が続く見通しである。ユーロ圏経済は、ユーロ安を背景

とする輸出回復が景気を下支えするとみられるが、アジア経済の減速などを

受け輸出の回復テンポは緩やかとなりそうだ。中国経済は弱めの動きが続い

ているが、今後政策による下支えの効果が徐々に現れてくるとみられる。

対外交易環境

対外交易環境は前年比で大幅なプラスが続いている。7月は素材を中心に輸

出物価の前年比伸び率が低下する一方で、原油入着価格のマイナス幅拡大を

受けて輸入物価の下落幅が拡大したため、対外交易条件は前年比+13.8%(6

月同+13.5%)と 6 月並みのプラス幅を維持した(図表 2)。6 月末以降、原

油価格は再び下落傾向にあり、輸入物価は当面マイナスが続くとみられる。

今後も対外交易環境は大幅な前年比プラスが続く見通しである。

輸出

輸出は弱含んでいる。7 月の輸出数量指数(※)は前月比▲0.2%(6 月同

+1.6%)と2カ月ぶりに低下した(図表3)。米国向けは2カ月連続で増加し、

中国向けも 3 カ月ぶりに増加したものの、欧州や中国を除くアジア向けが減

少に転じた。4~6月期比でみるとすべての地域向けでマイナスが続いており、

5月までの落ち込みからの回復テンポは緩慢である。もっとも、欧米経済は上

向いているため、先行き輸出の減少が続くとは考えにくい。円安傾向の定着

も後押しし、今後の輸出は緩やかな増加基調に復する見通しである。

(※)みずほ総合研究所の季節調整値

輸入

輸入は横ばい圏で推移している。7月の輸入数量指数(※)は前月比+0.1%

(6月同+0.7%)とほぼ横ばいとなった。食料や原料品、原料別製品が減少

したものの、原油価格下落を受けて鉱物性燃料輸入が拡大した。今後は国内

経済活動の持ち直しに伴い、輸入も上向いていくとみられる。

経常収支

経常収支(季節調整値)は高めの黒字が続いている。6 月は、貿易収支の赤

字幅が縮小したものの、サービス収支の赤字幅が拡大、第一次所得収支の黒字

幅がやや縮小したことから、経常収支の黒字は15.6 兆円(年率、5月19.6 兆

円)と縮小した(図表4)。今後の貿易収支は、原油価格の水準が低位で推移す

るとみられることなどから、大幅な貿易赤字に陥る可能性は低い。当面の経常

収支の黒字は第一次所得収支の黒字に支えられ高めの水準が続く見込みであ

る。

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4 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表 1 米欧中の業況感(製造業)の推移 図表 2 対外交易条件の推移

図表 3 地域別輸出数量指数の推移 図表 4 経常収支の推移

図表 5 対外部門の主要統計

40

45

50

55

60

11 12 13 14 15

米ISM指数

中国PMI指数

ユーロ圏PMI指数

(注)指数が50超のとき業況拡大を示す。直近値は2015年7月。

(資料)米サプライマネジメント協会、Markit、中国物流購買連合会

(年)

▲ 20

▲ 15

▲ 10

▲ 5

0

5

10

15

20

12 13 14 15

輸入物価

輸出物価

交易条件

(前年比、%)

(年)(注)1.交易条件=輸出物価/輸入物価。直近値は2015年7月。

2.輸入物価は、グラフ中のマイナスが上昇を表す。

(資料)日本銀行「輸出入物価指数」

70

80

90

100

110

120

11 12 13 14 15

米国 欧州中国 中国を除くアジア総合

(2010年=100)

(年)(注) みずほ総合研究所による季節調整値。直近値は2015年7月。(資料) 財務省「貿易統計」よりみずほ総合研究所作成

▲ 25

▲ 20

▲ 15

▲ 10

▲ 5

0

5

10

15

20

25

30

13 14 15

(年)

(兆円)経常収支

貿易収支

サービス収支

第一次所得収支

第二次所得収支

(注)季節調整済年率換算値。直近値は2015年6月。(資料)日本銀行「国際収支統計」

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

海外経済 CPB生産指数 前期比、% 2.6 2.7 0.3 ▲ 0.3 n.a. ▲ 0.0 ▲ 0.3 ▲ 0.2 n.a. n.a.

米国 前期比、% 3.0 4.3 0.0 ▲ 0.4 n.a. 0.2 ▲ 0.5 ▲ 0.2 n.a. n.a.

ユーロ圏 前期比、% 0.5 0.8 1.1 ▲ 0.7 n.a. ▲ 0.4 ▲ 0.2 ▲ 0.9 n.a. n.a.

アジア 前期比、% 5.6 4.7 0.2 0.1 n.a. ▲ 0.0 ▲ 0.3 0.3 n.a. n.a.

製造業の業況

米国(ISM) DI - - - - - 51.5 51.5 52.8 53.5 52.7

ユーロ圏(PMI) DI - - - - - 52.2 52.0 52.2 52.5 52.4

中国(PMI) DI - - - - - 50.1 50.1 50.2 50.2 50.0

対外交易環境 対外交易条件 前年比、% ▲ 2.9 2.8 12.3 14.3 n.a. 12.9 14.2 15.1 13.5 13.8

輸出物価 前年比、% 10.3 2.9 2.8 4.9 n.a. 3.6 3.0 4.9 6.8 5.7

輸入物価 前年比、% 13.5 0.2 ▲ 8.3 ▲ 8.2 n.a. ▲ 8.2 ▲ 9.8 ▲ 8.9 ▲ 5.9 ▲ 7.1

実質実効為替レート 前年比、% ▲ 18.8 ▲ 4.8 ▲ 6.5 ▲ 10.4 n.a. ▲ 7.0 ▲ 8.3 ▲ 10.6 ▲ 12.2 n.a.

輸出 輸出数量 前期比、% 0.6 1.3 1.8 ▲ 5.1 ▲ 0.5 0.2 ▲ 2.4 ▲ 3.8 1.6 ▲ 0.2

米国向け 前期比、% ▲ 0.0 0.1 3.6 ▲ 6.3 ▲ 1.2 8.1 ▲ 2.6 ▲ 11.0 0.7 2.3

欧州向け 前期比、% ▲ 1.5 3.4 8.5 ▲ 3.2 ▲ 1.2 9.7 ▲ 8.9 ▲ 1.6 5.0 ▲ 3.8

中国向け 前期比、% 3.2 ▲ 2.3 ▲ 0.7 ▲ 0.6 ▲ 0.2 8.0 ▲ 2.3 ▲ 0.6 ▲ 1.7 1.2

中国を除くアジア向け 前期比、% ▲ 1.8 1.9 3.9 ▲ 7.5 ▲ 0.7 ▲ 4.3 ▲ 5.8 1.2 2.8 ▲ 2.9

実質輸出 前期比、% 0.6 2.8 1.0 ▲ 3.6 ▲ 0.5 0.2 1.6 ▲ 5.1 1.0 0.6

輸入 輸入数量 前期比、% 1.8 ▲ 1.9 0.8 ▲ 1.3 ▲ 0.8 ▲ 8.4 7.8 ▲ 4.2 0.7 0.1

実質輸入 前期比、% 3.7 ▲ 0.7 0.8 ▲ 1.9 1.2 ▲ 10.1 6.2 ▲ 2.8 0.0 2.2

対外収支 経常収支 年率、兆円 1.5 7.9 5.2 5.6 n.a. 25.2 15.3 19.6 15.6 n.a.

貿易・サービス収支 年率、兆円 ▲ 14.5 ▲ 9.3 ▲ 0.8 ▲ 0.9 n.a. 5.0 ▲ 3.1 ▲ 1.7 ▲ 3.5 n.a.

第一次所得収支 年率、兆円 17.4 19.2 6.6 7.1 n.a. 21.9 20.4 23.4 20.3 n.a.

(資料) 財務省「貿易統計」、日本銀行「実質輸出入」、「国際収支統計」、「企業物価指数」、「外国為替相場」、CPB Netherlands Bureau for Economic Policy Analysis

(注1) 実数データより変化率を計算しているため、公表値と一致しないことがある。

(注2)2015年6月の値が未発表の2015年4~6月期の前期比は、4~5月平均の2015年1~3月期平均に対する変化率。2015年8・9月の値が未発表の7~9月期前期比は、7月の4~6月期比。

(注3) 輸出数量及び輸入数量はみずほ総合研究所による季節調整値。中国を除くアジア向け輸出数量は2010年輸出金額ウェイトにより算出。

(注4) 対外交易条件=輸出物価指数÷輸入物価指数。

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5 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

3.企業部門

生産・サービス活動 生産・サービス活動は回復の動きが一服している。6月の鉱工業生産指数は

前月比+1.1%(5 月同▲2.1%)と 2 カ月ぶりに上昇した(図表 1)。輸送機

械(同+2.5%)や化学(同+2.4%)など16業種中10業種が増産となった。

もっとも、四半期ベースでみると 4~6 月期は前期比▲1.4%と、在庫調整な

どのため3四半期ぶりの減産となった。非製造業では、6月の第3次産業活動

指数が前月比+0.3%(5月同▲0.6%)と4カ月ぶりに上昇したものの、5月

の減少を取り戻すには至らなかった(図表2)。建設業活動指数は、住宅着工

や公共事業の持ち直しなどを受け、回復基調にある。

今後の生産・サービス活動は緩やかに回復する見込みである。製造工業予

測指数をみると、7 月(前月比+0.5%)・8 月(同+2.7%)とも増産計画と

なっている。内外需の回復を受けて増産基調へ復する見込みだ。もっとも、

輸送機械や鉄鋼など一部業種で在庫調整圧力が残存しているため、増産ペー

スは緩やかなものにとどまるだろう。非製造業については、内需の持ち直し

に伴い緩やかに回復するとみられる。

企業収益・財務 企業収益は緩やかに回復している。上場企業(日経 225 採用銘柄、金融・

保険および電力を除く)の4~6月期決算をみると、製造業、非製造業ともに

経常利益が前年比プラスに転じた(図表3)。製造業では、北米販売の堅調さ

に加えて円安による収益押し上げ効果も受けた自動車や、原油安で採算が改

善した化学などが増益となった。非製造業では、観光客の増加などから運輸

が増益となったほか、工事利益率の向上により建設も利益が拡大した。もっ

とも、4~6月期の国内企業活動は停滞しており、円安などの恩恵を受けにく

い中小企業を含めると、国内企業全体の収益回復ペースは上場企業よりも緩

やかとみられる。今後については、円安による輸出企業の業績改善や内外需

の持ち直しに伴い緩やかな改善が続く見込みである。

企業マインド 企業マインドは、改善の動きが一服している。7月の景気ウォッチャー調査

では、現状判断DI(企業動向関連)が52.4と 2カ月連続で上昇した。もっ

とも、依然3カ月前の水準(4月:52.8)を下回っており、回復ペースは緩慢

だ。観光客や設備投資の増加を指摘するコメントがある一方、輸入原材料価

格の上昇が収益を圧迫しているという声がみられた。今後の企業マインドは、

内需の回復に伴う売上の持ち直しなどを受けて緩やかに回復するだろう。

設備投資 設備投資は緩やかな増加基調にある。4~6月期の実質設備投資(GDPベ

ース)は前期比▲0.1%とほぼ横ばいとなったが、1~3月期(同+2.8%)の

大幅増の反動の範囲内とみている。先行指標をみると、4~6月期の機械受注

(船舶・電力を除く民需)は4四半期連続で増加するなど、企業の設備投資

意欲は底堅さを維持している。非製造業の増勢には一服感が生じたが、製造

業の増加傾向が続いた(図表4)。今後の設備投資は緩やかな増加が続くだろ

う。

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6 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表1 鉱工業生産指数 図表2 第 3次産業活動指数と建設業活動指数

図表3 上場企業の経常利益(連結ベース) 図表4 機械受注(船舶・電力を除く民需)

図表 5 企業部門の主要統計

▲ 4

▲ 3

▲ 2

▲ 1

0

1

2

3

4

5

14/9 14/10 14/11 14/12 15/1 15/2 15/3 15/4 15/5 15/6 15/7 15/8

(注)「一般機械」は「はん用・生産用・業務用機械」を指す。

(資料)経済産業省「鉱工業指数」より、みずほ総合研究所作成

(年/月)

(前月比、%) 予測指数

一般機械

情報通信機械

輸送機械

その他

鉱工業生産指数

電子部品・デバイス

化学

電気機械

80

82

84

86

88

90

95

97

99

101

103

105

13/12 14/2 14/4 14/6 14/8 14/10 14/12 15/2 15/4 15/6

(2005年=100)(2005年=100)

建設業活動指数(右目盛)

第3次産業活動指数

(資料)経済産業省「第3次産業活動指数」、「全産業活動指数」より、みずほ総合研究所作成

(年/月)

▲ 20

0

20

40

60

80

100

Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2

2013 2014 2015

(前年比、%)

製造業非製造業

(注) 日経225採用銘柄(金融・保険、電力を除く)のうち、前年同期と比較可能な

企業の経常利益前年比増減率。IFRSを新たに適用した企業については、適用

後は新基準ベースの前年比。

(資料)日経NEEDSより、みずほ総合研究所作成

(期)

(年)

80

90

100

110

120

130

140

150

2013 2014 2015

製造業

非製造業

(年)

(2010年=100)

(注)非製造業は、船舶・電力を除く。

(資料)内閣府「機械受注統計調査報告」より、みずほ総合研究所作成

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

生産・サービス 鉱工業生産指数 前期比、% 3.3 ▲ 0.5 1.5 ▲ 1.4 n.a. ▲ 0.8 1.2 ▲ 2.1 1.1 n.a.

活動 鉱工業出荷指数 前期比、% 2.9 ▲ 1.1 1.7 ▲ 2.4 n.a. ▲ 0.6 0.6 ▲ 1.9 0.6 n.a.

鉱工業在庫指数 前期比、% ▲ 1.2 6.2 1.0 1.1 n.a. 0.4 0.4 ▲ 0.8 1.5 n.a.

出荷・在庫バランス %Pt 4.1 ▲ 7.2 ▲ 8.6 ▲ 4.4 n.a. ▲ 8.5 ▲ 6.4 ▲ 7.1 ▲ 2.2 n.a.

製造工業設備稼働率指数 前期比、% 4.8 0.6 1.0 ▲ 4.0 n.a. ▲ 1.2 ▲ 0.4 ▲ 3.0 0.7 n.a.

第3次産業活動指数 前期比、% 1.3 ▲ 1.7 0.6 ▲ 0.9 n.a. ▲ 0.9 ▲ 0.1 ▲ 0.6 0.3 n.a.

収益・財務 売上高 前年比、% 2.5 1.4 ▲ 0.5 n.a. n.a. - - - - -

製造業 前年比、% 1.7 ▲ 0.7 ▲ 3.9 n.a. n.a. - - - - -

非製造業 前年比、% 2.8 2.4 0.9 n.a. n.a. - - - - -

経常利益 前年比、% 23.6 5.9 0.4 n.a. n.a. - - - - -

前期比、% 23.6 5.9 ▲ 6.4 n.a. n.a. - - - - -

製造業 前年比、% 36.0 6.3 ▲ 1.3 n.a. n.a. - - - - -

非製造業 前年比、% 17.5 5.6 1.2 n.a. n.a. - - - - -

企業倒産件数 前年比、% ▲ 5.7 ▲ 10.5 ▲ 5.9 ▲ 9.0 n.a. 13.8 ▲ 14.9 ▲ 3.3 ▲ 8.0 ▲ 9.4

マインド 大企業業況判断DI %Pt - - 16 19 n.a. - - - - -

製造業 %Pt - - 12 15 n.a. - - - - -

非製造業 %Pt - - 19 23 n.a. - - - - -

中小企業景況判断指数 - - - - - 49.8 47.4 48.1 46.9 49.3

景気ウォッチャー調査DI(企業関連) %Pt - - - - - 52.7 52.8 50.2 51.3 52.4

設備投資 機械受注(船舶・電力除く民需) 前期比、% 11.5 0.8 6.3 2.9 n.a. 2.9 3.8 0.6 ▲ 7.9 n.a.

建築物着工床面積(非居住用) 前期比、% 7.9 ▲ 6.6 ▲ 5.8 3.9 n.a. ▲ 28.2 27.7 ▲ 5.5 ▲ 6.6 n.a.

資本財出荷(除く輸送機械) 前期比、% 5.5 4.3 1.2 ▲ 2.1 n.a. 0.0 2.6 ▲ 1.4 2.0 n.a.

ソフトウェア受注額 前年比、% 1.9 3.5 4.6 2.9 n.a. 5.3 3.1 1.1 3.9 n.a.

(注) 実数データより変化率を計算しているため、公表値と一致しないことがある。

(資料) 経済産業省「鉱工業指数」、「第3次産業活動指数」、「特定サービス産業動態統計調査」、財務省「法人企業統計」、日本銀行「全国企業短期経済観測調査」、

       帝国データバンク「全国企業倒産集計」、商工組合中央金庫「中小企業月次景況観測」、内閣府「景気ウォッチャー調査」、「機械受注統計調査報告」、国土交通省「建築着工統計調査報告」

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7 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

4.家計部門

雇用者所得 雇用者所得は回復傾向にある。6月は有効求人倍率が 1.19 倍と前月から横

ばいとなり、失業率が3.4%と0.1%Pt悪化した。もっとも、常用雇用は増加

が続いており、雇用情勢の回復基調は崩れていないとみられる。6月の名目賃

金は前年比▲2.5%(5 月同+0.7%)と 7 カ月ぶりに減少した(図表 1)。賞

与などを含む特別給与(同▲6.7%)が規模の大きな事業所を中心に大幅なマ

イナスとなったことが主因である。ただし、大手企業の夏季賞与の妥結状況

(経団連調査)をみると、前年比+2.8%と増加していることから、賞与の支

給時期が7月以降に後ずれしている可能性が高い(図表2)。所定内給与は前

年比+0.4%(5月同+0.2%)と回復しており、所得環境は改善基調を維持し

ているとの見方に変わりはない。

先行きの雇用者所得は回復が続くだろう。医療・福祉や宿泊・飲食サービ

スなどで労働需要が高水準となっており、雇用の改善が続く見込みである。

名目賃金も緩やかな増加傾向が続くだろう。生産とほぼパラレルに推移して

きた所定外給与は、生産が回復傾向に復するにつれて緩やかに増加していく

見通しである。

消費者マインド 消費者マインドは横ばい圏で推移している。7月の消費者態度指数は、構成

項目である 4 つの意識指標の全てが悪化した。今後の消費者マインドは、雇

用・所得環境の改善を背景に緩やかに回復するだろう。

個人消費 個人消費は天候不順の影響もあって、一時的に弱含んでいる。6月の消費総

合指数は、前月比▲0.7%(5月同+0.6%)と2カ月ぶりに低下した。家計調

査から品目別の動きをみると、悪天候などの影響を受けて夏物衣類などの被

服や冷暖房器具などの家具・家事用品への支出が減少している(図表3)。

先行きの個人消費は、天候要因による下押しがはく落する中、雇用者所得

の回復が支えとなり、緩やかに回復する見込みである。実際に、7月の景気ウ

ォッチャー調査のコメントをみると、東日本を中心とした猛暑や、プレミア

ム付商品券などの政策効果が消費回復を後押ししているとの指摘がみられた。

住宅着工 新設住宅着工戸数は持ち直しが続く中で、一時的に着工の集中による大幅

な増加がみられる。6月の着工戸数(季調済み年率)は 103.3 万戸(前月比

+13.4%)と、2013 年 12 月以来の年率 100 万戸超となった(図表 4)。持家

(同+9.5%)と貸家(同+10.5%)が高めの伸びとなったほか、地方のマン

ション着工急増もあり分譲(同+22.1%)が大幅に増加した。マンションの

着工は、地方が大幅に伸びた分、7月は反動減が出る可能性が高い。もっとも、

このところ首都圏や近畿圏は堅調に推移していることから、総じてみるとマ

ンション着工の回復傾向は続くだろう。持家・貸家の先行指標となる大手ハ

ウスメーカーの受注も前年比増加を維持している。今後は、相続税対策の影

響で貸家が高水準で推移するほか、持家と分譲住宅は駆け込みの反動減から

の回復が続くだろう。住宅着工は一時的な集中の反動減はあるものの、持ち

直しの基調が続く見込みである。

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8 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表 1 名目賃金の推移 図表 2 2015 年度夏季賞与の支給状況

図表 3 品目別実質消費支出 図表 4 新設住宅着工戸数の推移

図表 5 家計部門の主要統計

▲ 3.5

▲ 2.5

▲ 1.5

▲ 0.5

0.5

1.5

2.5

1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6

2013 2014 2015

特別給与 所定外給与

所定内給与 総額

(前年比、%)

(年/月)

(資料)厚生労働省「毎月勤労統計」より、みずほ総合研究所作成

▲ 8

▲ 6

▲ 4

▲ 2

0

2

4

6

5~29人 30人以上 大手企業

妥結結果

(経団連)

(5・6月平均前年比、%)

事業所規模

全規模平均

(毎月勤労統計)

(資料)厚生労働省「毎月勤労統計調査」、日本経済団体連合会「2015年夏季賞与・一時金

大手企業業種別妥結結果」より、みずほ総合研究所作成

80

100

120

140

160

180

200

2014/01 2014/04 2014/07 2014/10 2015/01 2015/04

家具・家事用品費

被服及び履物費

(2010年=100)(2010年=100)

天候要因などが

下押しした模様

(年/月)(資料)総務省「家計調査報告」より、みずほ総合研究所作成

15

20

25

30

35

40

45

13 14 15

持家

貸家

分譲住宅

(年)

(年率、万戸)

8

10

12

14

16

18

20

13 14 15

マンション

一戸建

(年)

(年率、万戸)

(注)マンションおよび一戸建はみずほ総合研究所による季節調整値。

(資料)国土交通省「建築着工統計」より、みずほ総合研究所作成

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

雇用・所得 完全失業率 % 3.9 3.5 3.5 3.3 n.a. 3.4 3.3 3.3 3.4 n.a.

就業者数 前期差、万人 47 38 12 ▲ 10 n.a. ▲ 10 ▲ 28 19 34 n.a.

有効求人倍率 倍 0.98 1.12 1.15 1.18 n.a. 1.15 1.17 1.19 1.19 n.a.

新規求人数 前期比、% 8.4 3.6 ▲ 1.2 1.9 n.a. ▲ 5.0 5.4 2.1 ▲ 0.4 n.a.

所定外労働時間 前期比、% 4.8 2.0 0.2 ▲ 0.9 n.a. ▲ 0.1 ▲ 0.2 ▲ 0.3 0.6 n.a.

名目賃金 前年比、% ▲ 0.3 0.5 0.2 ▲ 0.7 n.a. 0.0 0.7 0.7 ▲ 2.5 n.a.

実質賃金 前年比、% ▲ 1.4 ▲ 2.9 ▲ 2.4 ▲ 1.4 n.a. ▲ 2.7 ▲ 0.1 0.0 ▲ 3.0 n.a.

名目雇用者所得(常用雇用×名目賃金) 前年比、% 0.7 2.2 2.2 1.3 n.a. 1.9 2.7 2.7 ▲ 0.4 n.a.

実質雇用者所得(常用雇用×実質賃金) 前年比、% ▲ 0.4 ▲ 1.3 ▲ 0.5 0.7 n.a. ▲ 0.8 1.9 2.0 ▲ 0.8 n.a.

マインド 消費者態度指数 % - - - - - 41.7 41.5 41.4 41.7 40.3

個人消費 消費総合指数 前期比、% - - 0.5 ▲ 0.7 n.a. 1.0 ▲ 1.7 0.6 ▲ 0.7 n.a.

家計消費水準指数(除く住居等) 前期比、% 1.5 ▲ 4.5 0.1 ▲ 1.0 n.a. 3.3 ▲ 3.7 1.5 ▲ 0.9 n.a.

実質小売業販売額 前年比、% 1.9 ▲ 4.8 ▲ 7.1 n.a. n.a. ▲ 11.8 4.6 2.3 0.5 n.a.

百貨店売上高(既存店) 前年比、% - - - - - ▲ 19.7 13.7 6.3 0.4 3.4

新車販売台数(乗用車) 年率、万台 483.7 445.3 427.1 418.7 403.3 432.6 419.9 412.1 424.3 403.3

広義対個人サービス活動指数 前期比、% 1.2 ▲ 1.0 0.7 ▲ 0.2 n.a. 0.4 ▲ 0.5 0.2 0.0 n.a.

景気ウォッチャー調査DI(家計関連) %Pt - - - - - 50.9 53.2 53.6 50.4 50.8

住宅着工 合計 年率、万戸 98.7 88.0 89.6 95.3 n.a. 92.0 91.3 91.1 103.3 n.a.

持家 年率、万戸 35.3 27.8 29.0 29.1 n.a. 29.6 29.2 27.8 30.4 n.a.

貸家 年率、万戸 37.0 35.8 36.5 38.7 n.a. 39.7 37.5 37.4 41.3 n.a.

分譲住宅 年率、万戸 25.9 23.6 23.1 27.6 n.a. 22.2 24.3 26.3 32.1 n.a.

(注1) 実数データより変化率を計算しているため、公表値と一致しないことがある。

(注2) 2015年8・9月の実績値が公表されていない指標の2015年7~9月期の前期比・前期差は、7月の2015年4~6月期に対する変化・変化率。

(注3) 消費総合指数は四半期系列、月次系列ごとに季節調整がかけられるため、月次平均と四半期値は一致しない。

(注4) 実質小売業販売額は、名目販売額を消費者物価指数(「電気・都市ガス・水道」を除く「財」の全国消費者物価指数)で除したもの。

(注5) 新車販売台数はみずほ総合研究所による季節調整値。

(資料) 総務省「労働力調査」「家計調査」、厚生労働省「一般職業紹介状況」「毎月勤労統計」、内閣府「消費動向調査」「景気ウォッチャー調査」「消費総合指数」、

     経済産業省「商業動態統計」「第3次産業活動指数」、国土交通省「建築着工統計」、日本百貨店協会、日本自動車販売協会連合会等より、みずほ総合研究所作成

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9 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

5.政府部門

公的需要

公的需要は増加している。4~6月期の公共投資(GDP)は前期比+2.6%

と増加した。2014 年度補正予算に計上された公共事業が進捗したためとみら

れる。もっとも、こうした押し上げは一時的であり、アベノミクス始動後に

決定した大型経済対策による2013~2014年度の押し上げ効果はく落と合わせ

て、今後の公共投資は減少基調に転じる可能性が高い。実際、7月の公共工事

請負金額は、4~6月期水準を1割近く下回るまで減少した(図表1)。政府消

費は社会保障給付の拡大により増加が続くものの、公共投資の減少が政府消

費の増加を上回ることで、今後の公的需要は緩やかに減少する見込みである。

なお、政府消費に含まれる国家公務員の給与等について、人事院は 8 月 6

日に勧告を行った。主な内容としては、民間給与との格差(0.36%、1,469

円)を埋めるため俸給表の水準を引き上げるほか、地域手当の支給割合を高

めることを盛り込んだ。また、ボーナス支給の 0.1 カ月分の引き上げも勧告

した。これにより、国家公務員給与総額は約0.9%増加するとみられる。(公

務員給与の引き上げは名目政府消費を押し上げる。ただし、デフレーターも

押し上げるため、必ずしも、実質政府消費の増加要因となるわけではない。)

税収 税収は増加している。6月の国税収入は前年比+3.1%(5月同+23.8%)

となった(図表2)。法人税収、消費税収が前年比マイナスになったものの、

所得税収が大きく伸びたことが全体を押し上げる形となった。景気が回復基

調を維持することから、雇用者所得の改善や企業収益の増加等により、税収

は今後も増加が続くだろう。

経済政策 7 月 24 日、政府は2016 年度予算の概算要求基準を閣議了解した。昨年度と同

様、裁量的経費を 2015 年度当初予算比 10%削減するよう各省庁に求める一方、

削減後の金額の30%(約4兆円)相当額を「新しい日本のための優先課題推進枠」

として別枠で設定した(図表3)。別枠の設定は、「骨太の方針」や「『日本再興戦

略』改訂 2015」(いずれも 6 月 30 日閣議決定)等を踏まえ、「公的サービスの産

業化(民間企業との協力)」、「インセンティブ改革(公共サービスの量より質の向

上への取組み喚起)」、「公共サービスのイノベーション(情報開示、業務の簡素化、

先進的な取組みの普及等)」に向けた対策を推進することが目的とされている。ま

た、年金・医療等については、高齢化などに伴う自然増として約0.7兆円の増加

を認めている。

また、7月22日、内閣府は「中長期の経済財政に関する試算」を公表した。経

済再生ケースの試算結果によると、2015年度のプライマリーバランスは対名目G

DP比で▲3.0%(15.4兆円の赤字)と、2010年度の対名目GDP比赤字を半減

するという目標を達成できる見通しである(図表4)。一方、2020年度のプライマ

リーバランスは同▲1.0%(6.2兆円の赤字)と、黒字化目標は達成できない。目

標達成のためには、景気回復による税収増加とともに、社会保障費など歳出面の

大胆な改革が求められる。

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10 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表 1 公共工事請負金額 図表 2 国税収入

図表 3 2016 年度概算要求基準の概要 図表 4 国・地方の基礎的財政収支(内閣府試算)

図表 5 政府部門の主要統計

0.7

0.8

0.9

1.0

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

1.6

12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7

(兆円)

7月

4~6月平均

(年/月)

(注)みずほ総合研究所による季節調整値。(資料)保証事業会社3社「公共工事前払金保証統計」より、みずほ総合研究所作成

▲ 10

▲ 5

0

5

10

15

20

25

30

13/1 13/4 13/7 13/10 14/1 14/4 14/7 14/10 15/1 15/4

(前年比、%)

税収計

消費税法人税

その他

所得税

(年/月)(注)出納整理期間を含むベース。

(資料)財務省「租税及び印紙収入、収入額調」

新しい日本のための優先課題推進枠(注2)

高齢化等に伴う増加額  0.67兆円

▲10%

15.5兆円 30.2兆円 14.7兆円 12.5兆円

(注1)裁量的経費については、27年度予案額の100分の90の範囲内で要求。

(注2)削減後の裁量的経費の30%を「新しい日本のための優先課題推進枠」として別枠で設定。

(資料)財務省より、みずほ総合研究所作成

地方交付税

交付金等

年金・医療等 義務的経費2015年度

予算額

(72.9兆円)

地方交付税

交付金等

年金・医療等 裁量的経費

(注1)

年金・医療等

要望基礎額

▲ 5

▲ 4

▲ 3

▲ 2

▲ 1

0

14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

(対GDP比、%)

(年度)(注)内閣府の試算、経済再生ケース。

(資料)内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(7月22日経済財政

諮問会議提出資料)より、みずほ総合研究所作成

6.2兆円の収支改善が必要

20年度:▲1.0%

15年度:▲3.0%

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

公的需要 公共工事出来高 前期比、% 19.6 5.0 ▲ 3.0 3.6 n.a. 0.7 2.7 2.0 ▲ 0.4 n.a.

公共工事請負金額 前期比、% 17.7 ▲ 0.3 2.9 11.0 ▲ 9.6 ▲ 8.4 20.7 ▲ 5.9 3.0 ▲ 9.5

財政フロー 財政資金対民間収支(一般+特別) 兆円 ▲ 38.6 ▲ 23.3 ▲ 2.0 ▲ 13.1 n.a. ▲ 4.9 ▲ 9.4 0.9 ▲ 4.5 1.5

前年差、兆円 ▲ 4.2 15.3 3.6 1.5 n.a. 1.5 1.6 ▲ 0.2 0.0 ▲ 1.7

一般会計租税・印紙収入 兆円 45.8 51.3 11.7 17.2 n.a. 2.5 4.9 10.2 2.1 n.a.

前年比、% 5.2 12.1 14.4 17.9 n.a. 1.2 13.3 23.8 3.1 n.a.

会計年度累計、兆円 47.0 n.a. 39.7 2.9 n.a. 39.7 44.8 54.0 2.9 n.a.

会計年度累計、前年差、兆円 3.0 n.a. 4.3 ▲ 0.1 n.a. 4.3 5.0 7.0 ▲ 0.1 n.a.

所得税 前年比、% 11.8 8.8 12.5 6.2 n.a. ▲ 19.2 4.8 2.4 12.3 n.a.

法人税 前年比、% ▲ 0.4 17.5 3.6 ▲ 7.8 n.a. 6.1 ▲ 12.5 ▲ 7.3 ▲ 11.7 n.a.

消費税 前年比、% 4.3 22.3 35.9 92.1 n.a. 17.0 45.5 125.5 ▲ 55.1 n.a.

財政ストック 政府債務残高 兆円 1,025.0 1,053.4 1,053.4 1,057.2 n.a. 1,053.4 1,067.4 1,069.3 1,057.2 n.a.

前年差、兆円 33.4 28.4 28.4 17.8 n.a. 28.4 21.2 19.7 17.8 n.a.

内国債 兆円 812.1 843.7 843.7 851.3 n.a. 843.7 850.7 858.6 851.3 n.a.

国庫短期証券 兆円 157.4 154.7 154.7 152.0 n.a. 154.7 161.7 155.7 152.0 n.a.

借入金 兆円 55.5 55.0 55.0 32.0 n.a. 55.0 40.4 36.3 32.0 n.a.

外貨準備高 10億ドル 1,279.3 1,245.3 1,245.3 1,242.9 n.a. 1,245.3 1,250.1 1,245.8 1,242.9 1,242.3

(注1)一般会計租税・印紙収入の4・5月の値は前会計年度の整理期間を含む。

(注2)公共工事出来高、公共工事請負金額はみずほ総合研究所による季節調整値。年度は原数値。

(資料)日本銀行「金融経済統計月報」、財務省「租税及び印紙収入、収入額調」、「財政資金対民間収支」、経済産業省「全産業供給指数」、国土交通省「建設総合統計」、

(注3)公共工事請負金額の7~9月期前期比は、7月の4~6月平均に対する変化率。

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11 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

6.物価

国内企業物価

国内企業物価(消費税を除く)は前年比で低下している。7月の国内企業物

価指数は前年比▲2.9%(6月同▲2.4%)とマイナス幅が拡大した(図表1)。

石油・石炭製品のマイナス幅が拡大したほか、燃料費調整制度により電力・

都市ガス・水道のマイナス幅が拡大したことが全体を押し下げた。

先行きを展望すると、国内企業物価指数は前年比マイナスでの推移が続く

見込みである。世界的に原油の生産調整が進まず在庫が高止まりしているう

え、人民元の切り下げを受けて中国の景気減速が改めて意識される中、足元

の原油先物相場(WTI)は年初来安値を更新している。円安が物価押し上

げ要因となるものの、当面は油価が低下したことによる押し下げの影響が上

回るとみられる。

消費者物価 消費者物価は前年比ゼロ%近傍で推移している。6 月の生鮮食品を除く総

合指数(コアCPI)は前年比+0.1%と、5 月(同+0.1%)と同じ伸び率

となった(図表2)。生鮮食品を除く食品の値上げが続いたほか、食料(酒類

除く)・エネルギーを除く総合指数(米国基準コアCPI)も5月から上昇幅

が拡大した(5 月同+0.4%⇒6 月同+0.6%)。一方で、燃料費調整制度を通

じた電気代・ガス代の値下げを背景に、エネルギー価格の前年比マイナス幅

が拡大した。7 月の東京都区部コアCPIは前年比▲0.1%(6 月同+0.1%)

とマイナスに転じた(図表3)。食品や米国基準コアCPIの上昇幅が拡大す

る一方、電気代・ガス代の値下げ等によりエネルギー価格のマイナス幅拡大

が続いた。なお、スーパーで扱われる品目を調査対象とした東大物価指数(消

費税抜き価格ベース)は2015年 5月にプラスに転じた後、6月に同+0.5%、

7 月には同+0.8%まで上昇率が高まった。8 月に入っても上昇基調で推移し

ており、食料品等の値上げの動きが強まっていることが確認できる(図表4)。

今後のコアCPIは、一旦前年比マイナスに転じる見通しである。電気代・

ガス代の引き下げ等を受け、エネルギー価格は夏場にかけてマイナス幅が拡

大すると予想される。円安進行を背景に食料品価格の上昇傾向は続くほか、

米国基準コアCPIも、内需の回復が続く中で底堅い動きを維持するとみら

れるが、当面はエネルギー価格のマイナスを打ち消すほどの上昇は見込めな

いだろう。

金融政策

日銀は昨年10月に決定した内容に即し、金融緩和を強化している。8/6・7

の金融政策決定会合では、金融政策の現状維持を決定した。黒田総裁は会合

後の記者会見で、原油価格の下落によって物価目標の達成時期が現時点の見

通しである「2016年度前半」から後ずれする可能性を示唆した。一方で、追

加緩和を実施した昨年10月と異なり、足元の原油価格の下落は急速かつ大幅

ではなく、インフレ期待も概ね維持されているとの見方を示した。

日銀は当面、昨年10月に決定した内容に即し金融緩和を進めるとみられる。

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12 みずほ日本経済情報(2015 年 8 月号)

図表 1 国内企業物価指数 図表 2 生鮮食品を除く総合消費者物価指数

図表 3 全国と都区部のコアCPI 図表 4 東大物価指数の推移

図表 5 物価の主要統計

▲ 4.0

▲ 3.0

▲ 2.0

▲ 1.0

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

13/1 13/4 13/7 13/10 14/1 14/4 14/7 14/10 15/1 15/4 15/7

その他 電力・都市ガス・水道食料品・飲料・たばこ・飼料 化学製品非鉄金属 鉄鋼石油・石炭製品

(資料)日本銀行「企業物価指数」より、みずほ総合研究所作成 (年/月)

(前年比、%)

総平均

消費増税の影響

総平均(消費増税の影響を除く)

(注)消費増税の影響は、全ての課税対象品目が増税分だけ上昇した場合に想定

される物価上昇幅(+2.0%Pt)。ただし、2014年4月は経過措置の対象となった一部の

品目について旧税率が適用されたため、+1.7%Pt押し上げられる計算。

(資料)総務省「消費者物価指数」より、みずほ総合研究所作成

▲ 1.0

▲ 0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

13/1 13/4 13/7 13/10 14/1 14/4 14/7 14/10 15/1 15/4

エネルギー

米国基準コアCPI

食料(酒類・生鮮食品除く)

消費増税の影響

(前年比、%) コアCPI

(消費増税の影響を除く)

(前年比、%)

(年/月)

▲ 1.0

▲ 0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

12/01 12/07 13/01 13/07 14/01 14/07 15/01 15/07

(前年比、%)

コアCPI(全国)

コアCPI(都区部)

(年/月)

(注)消費税率引き上げの影響を除くベース。

(資料)総務省「消費者物価指数」より、みずほ総合研究所作成

▲ 2.0

▲ 1.5

▲ 1.0

▲ 0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

12/01 12/07 13/01 13/07 14/01 14/07 15/01 15/07

(前年比、%)

東大指数

総務省指数

(年/月)(注)消費税率引き上げの影響を除くベース。総務省指数は、総務省が公表する消費者

物価指数(CPI)のうち、東大日次物価指数のカバーする商品だけを取り出したもの。

(資料)東大日次物価指数プロジェクトより、みずほ総合研究所作成

FY2013 FY2014 2015Q1 2015Q2 2015Q3 2015/03 2015/04 2015/05 2015/06 2015/07

商品市況 日本銀行国際商品指数 前年比、% ▲ 5.3 ▲ 18.8 ▲ 39.1 ▲ 33.8 n.a. ▲ 39.7 ▲ 32.5 ▲ 33.5 ▲ 35.4 ▲ 38.9

国内企業物価 総平均 前年比、% 1.9 2.8 0.4 ▲ 2.2 n.a. 0.7 ▲ 2.1 ▲ 2.2 ▲ 2.4 ▲ 3.0

(消費増税の影響を除く) 前年比、% - 0.0 ▲ 2.4 ▲ 2.2 n.a. ▲ 2.1 ▲ 2.2 ▲ 2.1 ▲ 2.4 ▲ 2.9

素原材料 前年比、% 3.3 ▲ 3.4 ▲ 6.8 ▲ 6.3 n.a. ▲ 5.5 ▲ 6.4 ▲ 6.3 ▲ 6.3 ▲ 6.6

中間財 前年比、% 2.9 0.4 ▲ 2.7 ▲ 3.0 n.a. ▲ 2.5 ▲ 2.9 ▲ 2.8 ▲ 3.4 ▲ 4.1

最終財 前年比、% 0.1 ▲ 0.4 ▲ 1.4 ▲ 0.6 n.a. ▲ 1.2 ▲ 0.7 ▲ 0.7 ▲ 0.6 ▲ 0.8

企業向け 総平均 前年比、% 0.2 3.4 3.2 0.6 n.a. 3.1 0.7 0.6 0.4 n.a.

サービス価格 (消費増税の影響を除く) 前年比、% - 0.7 0.5 0.6 n.a. 0.4 0.6 0.6 0.4 n.a.

国際運輸を除く 前年比、% 0.1 3.4 3.2 0.6 n.a. 3.1 0.7 0.6 0.4 n.a.

金融・保険 前年比、% 1.2 3.8 3.3 0.5 n.a. 3.3 0.6 0.6 0.5 n.a.

不動産 前年比、% ▲ 1.1 3.0 2.8 0.0 n.a. 2.6 0.1 0.0 ▲ 0.1 n.a.

運輸 前年比、% 0.7 3.7 3.5 0.5 n.a. 3.4 0.6 0.5 0.5 n.a.

情報通信 前年比、% ▲ 0.8 2.6 2.3 ▲ 0.4 n.a. 2.0 ▲ 0.4 ▲ 0.3 ▲ 0.4 n.a.

広告 前年比、% 0.6 3.3 2.7 ▲ 0.7 n.a. 1.6 1.0 ▲ 0.6 ▲ 2.3 n.a.

リース・レンタル 前年比、% 0.2 4.2 4.2 1.0 n.a. 4.0 0.4 1.1 1.7 n.a.

諸サービス 前年比、% 0.6 3.8 3.8 1.4 n.a. 3.8 1.5 1.4 1.2 n.a.

消費者物価 総合 前年比、% 0.9 3.0 2.3 0.5 n.a. 2.3 0.6 0.5 0.4 n.a.

生鮮食品を除く 前年比、% 0.8 2.8 2.1 0.1 n.a. 2.2 0.3 0.1 0.1 n.a.

(消費増税の影響を除く※当社推計値) 前年比、% - 0.8 0.1 ▲ 0.0 n.a. 0.2 0.0 0.1 0.1 n.a.

酒類を除く食品・エネルギーを除く 前年比、% 0.2 2.1 2.3 0.5 n.a. 2.1 0.4 0.4 0.6 n.a.

(消費増税の影響を除く※当社推計値) 前年比、% - 0.4 0.6 0.4 n.a. 0.4 0.2 0.4 0.6 n.a.

耐久消費財 前年比、% ▲ 0.9 3.0 1.1 ▲ 0.2 n.a. 1.0 ▲ 0.8 ▲ 0.3 0.6 n.a.

半耐久消費財 前年比、% 0.7 3.3 4.1 1.7 n.a. 4.0 1.6 1.7 1.9 n.a.

非耐久消費財 前年比、% 2.1 4.4 2.9 0.5 n.a. 2.9 0.9 0.6 ▲ 0.2 n.a.

一般サービス 前年比、% 0.0 1.3 1.3 0.1 n.a. 1.4 0.1 0.1 0.3 n.a.

公共サービス 前年比、% 1.5 3.1 3.2 1.3 n.a. 3.2 1.6 1.3 1.3 n.a.

金融政策 無担保コール翌日物金利(末値) 前年比、% 0.04 0.02 0.02 0.01 0.01 0.02 0.06 0.07 0.01 0.06

(注)実数データより変化率を計算しているため、公表値と一致しないことがある。

(資料)日本銀行「企業物価指数」、「企業向けサービス価格指数」、「日本銀行国際商品指数」、「金融経済統計月報」、総務省「消費者物価指数」

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2015年 8月24日 発行

[執筆担当]

徳田秀信(総括)

03-3591-1298 [email protected]

大和香織(外需)

03-3591-1284 [email protected]

坂中弥生(企業)

03-3591-1242 [email protected]

多田出健太(住宅・物価)

03-3591-1283 [email protected]

松浦大将(雇用・消費)

03-3591-1435 [email protected]

川口 亮(政府)

03-3591-1243 [email protected]

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ません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが、その正

確性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更され

ることもあります