32
平成29年度 地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証 取組事例集 109

年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

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Page 1: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

平成

29年度地域における子供の貧困対策の実施状況

及び実施体制に関する実態把握・検証

取組事例集

109

Page 2: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

110

Page 3: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

自治体名

取組

特徴

頁数

秋田市

u市

民活

動団

体等

からの

優れ

た提

案を

採択

・実

行u

団体

と市との

協働

にお

いて

は役

割分

担を

明文

•市

民活

動団

体等

から「

子ども

の居

場所

作り」

をテ

ーマ

にア

イデ

ィアを

募り、

市民

活動

団体

等と市

の関

係部

局の

役割

を協

定書

に記

載し

て明

確に

し、連

携しな

がら課

題解

決。

p.1

足立区

u全

庁的

な推

進体

制を

構築

し、教

育や

福祉

以外

の施

策に

つい

ても

子ども

の貧

困対

策に

つな

げる

ため

の意

識付

けu

学校

・NPO

法人

等と連

携しな

がら実

施す

る子

どもの

居場

所を

兼ね

た学

習支

•専

管組

織で

ある

「子ども

の貧

困対

策担

当部

」を政

策経

営部

に設

置。

•全

庁的

な推

進を

担う「

子ども

の貧

困対

策本

部(

事務

局:

子ども

の貧

困対

策担

当部

)」を

設置

。•

職員

に対

し、教

育や

福祉

の事

業で

なくと

も、対

象や

要件

の工

夫で

子ど

もの

貧困

対策

につ

なげ

られる

という意

識付

け。

•区

、中学

校、委

託業

者、地

域の

住民

・団体

が連

携し

て居

場所

を兼

ねた

学習

支援

事業

を実

施。

p.6

横浜市

u各

部局

の企

画部

門と連

携した

円滑

な計

画策

定の

取りま

とめu

個別

指導

の学

習支

援u

学習

習慣

のな

い子

どもに

対す

る生

活習

慣の

定着

からの

支援

•主

に庁

内検

討会

で具

体の

施策

や計

画の

方向

性を

検討

。こども

青少

年局

が中

心とな

り、各

部局

の企

画部

門へ

事前

に計

画策

定に

つい

て調

整。

•市

内の

小中

学生

に対

し、個

別の

事情

に対

応し

た「寄

り添い

型学

習支

援事

業」を

実施

。•

学習

支援

だけ

では

解決

でき

ない

、基本

的な

生活

習慣

が身

に付

いて

いな

い子

どもに

対し、

「寄り添

い型

生活

支援

事業

」を実

施。

p.12

新城市

u当

事者

を加

えた

ワー

キン

ググ

ルー

プの

設立

u実

態調

査に

おい

て現

場感

覚を

活か

した工

夫u

既存

の資

源を

活か

した着

実な

体制

づくり

•計

画策

定に

あた

って、子

育て

中又

は子

育て

を経

験し

た保

護者

をメ

ンバ

ーとし

て加

えた

ワー

キン

ググ

ルー

プを

設立

。•

子ども

の貧

困の

実態

を正

確に

把握

する

ため

、質問

項目

や分

析方

法を

工夫

し、現

場感

覚を

活か

した調

査を

実施

。•

学校

及び

要保

護児

童対

策地

域協

議会

との個

別ケ

ース

対応

や校

長会

への

呼び

かけ

等を

通じて

連携

体制

を構

築。

p.17

武雄市

u副

市長

と実務

担当

者か

ら成る

ワー

キン

ググ

ルー

プの

設置

u伴

走型

支援

、早い

段階

からの

支援

、関係

部署

間の

連携

のた

め、既

存資

源を

効果

的に

活用

したコー

ディネ

ーター

配置

•子

どもの

貧困

対策

ワー

キン

ググ

ルー

プを

設置

し、実

態調

査及

び計

画の

取りま

とめを

実施

。実態

調査

結果

に基

づい

た事

業の

検討

を継

続。

•子

育て

総合

支援

セン

ターと小

学校

にコー

ディネ

ーター

を配

置。「

少し

気に

なる

」段階

からそ

の子

どもや

家庭

へア

プロ

ーチ

を行

い、必

要に

応じて

支援

制度

や学

校・地

域・関

係機

関等

とつな

ぐなど、

早い

段階

からの

予防

的支

援や

伴走

型支

援の

体制

を構

築。

p.21

■自

治体

別イン

デック

ス取組事例集

111

Page 4: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

112

Page 5: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

市民

活動

団体

から「

子ども

の居

場所

作り」

をテ

ーマ

にア

イディア

を募

り市

民活

動団

体と市

の関

係部

局の

役割

を明

確に

し連

携しな

がら課

題解

決秋

田市

自治

体基

本情

【自治

体区

分】

中核

市(福

祉事

務所

設置

、保健

所設

置)

【人口

(平

成27

年国

勢調

査よ

り)】

315,

814人

(うち

、20歳

未満

が占

める

割合

15.7

0%)

0-6

歳:

15,0

58人

7-1

2歳:

14,6

01人

13-1

5歳:

8,08

5人16

-18歳

:8,

870人

【世帯

数】1

35,3

18世

【学校

数】

小学

校:

42校

中学

校:

25校

【職員

数】

2,54

7人(

平成

29年

5月

1日

現在

【面積

】906

.07k

【子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の計

画等

の策

定状

況】

子ども

の貧

困対

策推

進に

関す

る法

律お

よび

大綱

を踏

まえ

つつ

、「秋

田市

子ども

の未

来応

援計

画~

子ども

の貧

困対

策~

」を平

成29

年3

月に

策定

。「秋

田市

総合

計画

」と「地

域福

祉計

画」、

「健康

あき

た市

21」、

「秋田

市障

がい

者プ

ラン」、

「秋田

市子

ども・子

育て

プラン

」、「秋

田市

教育

ビジョン

」など、

関連

する

諸計

画と

整合

性を

図って

いくこ

ととして

いる

事例

のポ

イント

²地

域課

題の

解決

を目

指し、

市民

活動

団体

等と市

が協

働で

取り組

む事

業の

提案

を市

民等

から募

集し、

優れ

た提

案を

採択

・実行

する

仕組

みで

ある

「あき

たま

ご」を

子ども

の貧

困対

策に

活用

²市

民生

活部

中央

市民

サー

ビスセ

ンター

のコー

ディネ

ートの

もと、

提案

側の

一般

社団

法人

フードバ

ンクあ

きた

と秋田

市(

教育

委員

会事

務局

学事

課、子

ども

未来

部子

ども総

務課

)の

連携

によ

り、「み

んな

deご

はん

(貧

困家

庭に

限らず

、孤食

して

いる

大人

や子

どもが

一緒

に食

事す

る場

を提

供)

」、「制

服リ

ユー

ス」を

効果

的に

運営

してい

る。

²具

体的

には

、フー

ドバン

クあき

たは

食事

提供

の場

を通

じて、子

どもた

ちの

様子

を丁

寧に

観察

し、必

要に

応じて

個別

に家

庭等

の状

況を

(自

然な

形で

)聞

き出

すこと

で、見

えに

くい課

題を

察知

する

ことに

努め

てい

る。支

援が

必要

な家

庭に

対して

は市

の相

談窓

口の

パン

フレット

を渡

し、公

的支

援を

紹介

してい

る。

²制

服リユ

ース

の事

業で

も、保

護者

に対

し、同

じく子

育て

をして

いる

親の

立場

でそ

れとな

く家庭

の状

況を

伺い

、NPO

法人

等が

実施

してい

る無

料の

学習

塾を

紹介

する

等、市

の公

的支

援以

外の

情報

も提

供して

いる

²秋

田市

は、事

業を

助成

する

だけ

でな

く、行

政支

援の

利用

者・相

談者

に対

しての

取組

の周

知や

、協働

の観

点か

ら専門

的助

言を

提供

し、他

団体

や関

係部

局との

連携

をサ

ポー

トして

いる

【財政

状況

(総

務省

「平成

28年

度市

町村

別決

算状

況調

」)】

歳入

:1,

355億

6,65

6万円

歳出

:1,

336億

8,80

8万円

繰越

金(純

繰越

金)

1.3%

地方

税32

.0%

地方

交付

税15

.6%

国庫

支出

金 16.9

地方

債8.

3%

都道

府県

支出

金6.

2%

繰入

金5.

4%諸収

入5.

0%地方

消費

税交

付金

4.3%

その

他5.

0%

民生

費35

.9%

消防

費2.

9%

総務

費14

.5%

公債

費10

.4%

土木

費13

.6%

教育

費8.

7%衛生

費6.

3%

商工

費5.

1%農林

水産

業費

1.7%

その

他1.

0%

113

Page 6: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

放課後児童健全育成事業

子育

て短

期支

援事

業病

児保

育事

業ファミリー・サポート・センター事業

放課

後子

ども教

室推

進事

業子

どもの

居場

所づ

くり(

協働

サポ

ート交

付金

事業

1. 子

どもの

貧困

対策

の施

策一

※具

体的

な取

組の

うち、太

字・下

線の

事業

は、平

成31

年ま

でに

達成

すべ

き目

標指

標値

を立

てて

いる

もの

。赤枠

は本

事例

集で

注目

する

事業

を示

す。

(出

典)

秋田

市「秋

田市

子ども

の未

来応

援計

画~

子ども

の貧

困対

策~

」をも

とに作

秋田

市で

は、基

本目

標に

対し施

策を

4つ

掲げ

、うち

各施

策に

対し代

表的

な取

組を

2事

業ピ

ックア

ップ(

下表

太字

、下線

箇所

)し、

目標

を設

定して

いる

。2事

業の

目標

指標

はそ

れぞ

れの

担当

部局

と確認

しなが

ら、「秋

田市

子ども

・子育

て未

来プ

ラン」等

の関

連計

画と整

合を

図って

いる

基本目標

施策

取組

具体的な取組

子 ど も た ち が 生 ま れ 育 っ た 環 境 に 左 右 さ れ る こ と な く 様 々 な 生 き 方 を 選 択 ・ 実 現 で き

る よ う 、 ま た た く ま し く 未 来 を 築 く 力 を 持 ち 、 次 の 世 代 へ と 健 や か な 命 を つ な い で い

く こ と が で き る よ う 、 家 族 、 地 域 、 社 会 が 一 体 と な っ て 子 ど も の 育 ち を 支 え ま す

Ⅰ困

難に

気づ

き、支

援に

つな

げる Ⅱ

成長

を育

み、切

れ目

なく支

える Ⅲ

学び

の機

会を

確保

し、環

境を

整え

①相

談等

によ

る状

況の

把握

②教

育機

関、市

、地域

等との

連携

体制

の強

①出

産前

からの

切れ

目の

ない

支援

②学

齢期

の子

どもの

居場

所づ

くり

③子

どもの

生活

支援

①保

育の

確保

②幼

児教

育の

向上

児童家庭相談、女性相談

家庭

教育

相談

事業

障が

い者

相談

員の

設置生活困窮者自立相談支援事業

スクー

ルカウ

ンセ

ラー配

置事

業「心

の教

室相

談員

」配置

事業

子ども

を守

る地

域ネ

ットワ

ーク強

化事

業(

要保

護児

童対

策地

域協

議会

助産

制度

妊娠

期か

らの相

談支

援事

業(

秋田

市版

ネウボ

ラ)妊

産婦

相談

乳児

家庭

全戸

訪問

事業

乳幼

児健

康診

査育

児相

談幼

児発

達支

援事

業幼

児歯

科健

康診

査就

学時

健康

診断

定期

健康

診断

(定

期歯

科健

診)

経過

観察

クリニ

ック母

子生

活支

援施

設学

校等

にお

ける

食育

の推

進【再

掲】乳

幼児

健康

診査

むし歯

予防

教室

【再掲

】育児

相談

保育

所の

給食

を通

した食

育支

援障

がい

者の

職場

実習

の受

け入

れ母

子父

子寡

婦福

祉資

金貸

付事

業[

就職

支度

資金

休日

保育

事業

延長

保育

事業

【再掲

】子育

て短

期支

援事

業一

時預

かり事

業【再

掲】病

児保

育事

業【再

掲】ファミリー・サポート・センター事業

保育

所に

おけ

る教

育の

充実

幼保

小研

修会

の充

実お

よび

幼児

と児童

の交

流活

動の

推進

サポ

ート研

修会

Ⅳ暮

らしの

安定

を図

り、自

律を

促す

③基

礎学

力の

育成

④就

学支

①経

済的

支援

等に

よる

暮らし

の支

②保

護者

の就

労支

③保

護者

の生

活支

学校

訪問

指導

、教職

員研

修会

の充

実適

応指

導セ

ンター

「すくう

る・み

らい」運

営事

業生活困窮者学習事業

確か

な学

力を

はぐく

む学

習指

導の

充実

母子

父子

寡婦

福祉

資金

貸付

事業

[就

学支

度資

金、就

学資

金]小・中学校就学奨励事業

特別

支援

教育

推進

事業

修学

一時

資金

緊急

支援

金交

付事

業フレ

ッシュフ

レン

ド派遣

生活

保護

児童

扶養

手当

支給

事業

母子

父子

寡婦

福祉

資金

貸付

事業

福祉

医療

費給

付制

度認

定こど

も園

・幼稚

園預

かり保

育料

助成

事業

ファミリ

ー・サ

ポー

ト・セ

ンター

利用

料助

成事

業児

童手

当支

給事

業認

可外

保育

施設

保育

料助

成事

業す

こやか

子育

て支

援事

業第

2子

保育

料無

償化

事業

幼稚

園就

園奨

励事

ひとり親家庭自立支援事業

【再掲

】母子

父子

寡婦

福祉

資金

貸付

事業

[就

職支

度資

金]

母子

父子

寡婦

福祉

資金

貸付

事業

[技

能習

得資

金]

【再掲

】母子

生活

支援

施設

【再掲

】妊娠

期か

らの相

談支

援事

業(

秋田

市版

ネウボ

ラ)【再

掲】乳

児家

庭全

戸訪

問事

業養

育支

援訪

問事

業【再

掲】経

過観

察クリ

ニック

母子

の訪

問指

導精

神保

健福

祉相

談心

のふ

れあ

い相

談会

生活

困窮

者家

計相

談支

援事

業【再

掲】母

子生

活支

援施

設市営住宅優先入居制度

母子

父子

寡婦

福祉

資金

貸付

事業

[住

宅資

金、転

宅資

金]

生活

困窮

者住

宅確

保給

付金

114

Page 7: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

事務局

子ども未来部子ども総務課

●子

ども関

連施

策の

企画

・調査

研究

・結果

の取

りまとめ

●児

童手

当、児

童扶

養手

当●

母子

・父子

家庭

の福

祉●

乳幼

児と小

学生

及び

ひとり

親家

庭の

児童

が対

象の

福祉

医療委員

福祉保健部

福祉総務課

●福

祉施

策●

老人

福祉

セン

ター等

福祉保健部

保護第二課

●生

活保

護世

帯の

自立

助長

福祉保健部

保護第一課

●生

活保

護世

帯の

自立

助長

子ども未来部

子ども育成課

l児

童福

祉l

保育

所 子ども未来部

子ども健康課

●母

子保

健 子ども未来部

子ども未来センター

l児

童・家

庭の

総合

相談

l地

域子

育て

支援

教育委員会事務局

学事課

l入

学・転

校l

就学

関係

補助

秋田市子どもの貧困対策庁内連絡会

行政

経営

会議

財政

担当

部局

<参

加者

>u

連絡

会は

課長

級が

参加

<開

催頻

度・ス

ケジ

ュール

>年

に3

回程

・来年

度の

事業

検討

・事業

の進

捗状

況報

第1

回(

年度

初め

・各部

の実

施事

業の

共有

・来年

度に

向け

た新

規事

業案

検討

各課

で次

年度

の事

業に

つい

てす

り合わ

せ 予算

要求

行政

経営

会議

(夏

開催

第2

回(

10月

頃)

第3

回(

年度

末)

・事業

の成

果報

告・次

年度

にむ

けて

の検

討事

項の

共有

予算

、事業

の承

予算

拡充

・新

規事

業の

立案 秋田

市と庁

外の

関係

機関

の連

携強

化(

予定

2. 子

どもの

貧困

対策

推進

のた

めの

体制

l平

成30

年度

より、

庁内

だけ

でな

く、庁

外の

関係

機関

とも体

制を

強化

すべ

く、ネ

ットワ

ーク会

議を

開催

(予

定)

。l

NPO

法人

、児童

養護

施設

、ひとり

親家

庭の

支援

実施

事業

者等

が参

加予

定。

l支

援対

象者

とより距

離の

近い

庁外

の団

体か

らの意

見を

もらう

ことで

、行政

では

気づ

くことが

でき

ない

支援

ニー

ズを

拾い

上げ

、施策

の方

向性

につ

いて

検討

する

予定

であ

る。

教育委員会事務局

学校教育課

l教

育家

庭や

学習

指導

の指

秋田

市で

は、平

成27

年度

より子

どもの

貧困

対策

庁内

連絡

会を

設置

。実態

調査

の結

果を

共有

する

ことで

、市の

状況

を改

めて

把握

し子ども

の貧

困対

策を

推進

する

ため

の共

通認

識を

醸成

。各部

局の

連携

がス

ムー

ズとな

り、風

通しが

よくな

った。各

部局

が実

施して

いる

事業

を共

有す

ること

で、効

率的

に実

施す

べく連

携を

推進

。予

算要

求時

には

、庁内

連絡

会の

意思

として

予算

の拡

充・新

規事

業を

立案

する

ことで

、予算

が確

保しや

すくな

った。

ネットワーク会議(予定)

115

Page 8: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

•協

働の

観点

から、

庁内

の関

係部

局間

とのコー

ディネ

ートを

行う。

•各

市民

サー

ビスセ

ンター

に食

品回

収ボ

ックス

を設

置す

る場

所を

提供

する

など、

フードド

ライブ

の実

施に

協力

する

。•

交付

金終

了後

も活

動が

継続

する

よう、

協賛

企業

のマ

ッチン

グを

行った

り、別

団体

の子

ども向

けの

催しと

のタイ

アップ

を調

整す

る。

3.注

目す

べき

事業

:秋

田市

協働

サポ

ート交

付金

「あき

たま

ご」の

活用

秋田

市協

働サ

ポー

ト交付

金「あ

きた

まご

」は、秋

田市

の行

財政

改革

の1

つで

ある

新しい

公共

の推

進の

一環

として

、市民

の参

加と協

働に

よる

まち

づくり

を推

進す

るた

めに

平成

28年

度か

ら創設

された

交付

金制

度。初

年度

の交

付金

額は

最大

100万

円。採

択され

た市

民活

動団

体等

と市が

協定

を結

ぶ。協

定書

には

、実施

事業

に対

する

庁内

の担

当部

局との

役割

分担

を明

記す

ること

で、市

民協

働の

担当

部局

(市

民生

活部

)だ

けで

なく、

全庁

で採

択事

業を

バック

アップ

。課題

解決

に向

けて

迅速

に対

応で

きる

体制

を整

えて

いる

○秋田市協働サポート交付金「あきたまご」概要

○平成28年度採択事業「小歩むすび」

市民生活部中央市民サービスセンター

秋田市 小歩むすび利用者

総合

的な

情報

提供

・助言 他

団体

や関

係部

局と

の連

携を

サポ

ート

支援

を通

じ行

政に

よる

支援

が必

要な

家庭

が判

明し

た場

合、そ

の親

に対

し、自

治体

の相

談窓

口を

紹介

支援

小歩

むす

びに

つい

て周

知小

歩む

すび

利用

子育

て世

帯(

要支

援)

支援

+必

要に

応じ

就学

援助

等行

政の

支援

の紹

介・相

談に

つな

ぐ子

育て

世帯

(要

支援

)子

育て

世帯

平成

28年

度採

択団

体で

ある

一般

社団

法人

フードバ

ンクあ

きた

は、採

択事

業で

ある

「小歩

むす

び」で

実施

してい

る「み

んな

deご

はん

」及び

制服

リユー

スを

利用

した子

育て

世帯

のうち

、支援

が必

要な

世帯

があ

れば

、それ

ぞれ

の窓

口を

紹介

し、支

援・相

談に

つな

いで

いる

。また

秋田

市で

は、支

援が

必要

と思わ

れる

世帯

に対

し、

「小歩

むす

び」の

紹介

チラシ

を配

布し、

利用

を促

してい

る。

pみんなdeごはん

•貧

困家

庭に

限らず

、孤食

してい

る大

人や

子ども

が一

緒に

食事

する

場を

提供

。参加

者そ

れぞ

れが

抱え

てい

る問

題を

早期

発見

し、寄

り添い

なが

ら支援

につ

なげ

ること

を目

的とし

てい

る。

•開

催頻

度は

月に

一度

。土曜

の12

時か

ら14時

に市

庁舎

開催

して

いる

。一度

にボ

ランテ

ィアも

含め

て30

人が

参加

してい

る。子

どもは

15名

程度

。•

食材

はフー

ドバン

クから拠

出、足

りない

肉や

野菜

は交

付金

を活

用して

購入

p制服リユース

•個

人か

ら使

わな

くなった

制服

を受

け取

り、必

要な

家庭

へ中

学校

・高等

学校

の制

服リユ

ース

を実

施。ク

リーニ

ング

代を

団体

が負

担。(

交付

金を

活用

一般

社団

法人

フードバ

ンクあ

きた

「小歩むすび」

母子

生活

支援

施設

の利

用・相

小歩

むす

び紹

•就

学援

助支

給家

庭へ

のチ

ラシ等

の配

布に

よる

周知

。教育委員会事務局学事課

•母

子生

活支

援施

設入

所者

等へ

の周

知。

•子

どもの

貧困

対策

に関

する

総合

的な

情報

提供

・助言

子ども未来部子ども総務課

交付

116

Page 9: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

取組成果

○取組前の課題と成果

取組前の課題

•子

どもの

貧困

対策

に対

し、各

部局

で取

組姿

勢に

温度

差が

あった

•関

連す

る事

業を

庁内

の別

の部

局が

実施

してい

ても

、事業

の内

容や

実施

状況

につ

いて

情報

を得

ること

がで

きな

かった

体 制 整 備 ○工夫点

○今後に向けて

【中央

市民

サー

ビスセ

ンター

】u

あき

たま

ごの

事業

協定

書に

、事業

と連携

する

庁内

部局

の業

務・役

割を

明記

した。こ

れに

よって

採択

先が

秋田

市に

協力

を求

めや

すくな

り、庁

内の

各部

局も

自らの

業務

を再

認識

しつつ

、どの

ような

協力

がで

きる

か考

える

きっか

けとな

った。

【子ども

総務

課】

u通

常業

務の

延長

として

、母子

生活

支援

施設

の親

子に

対して

「みん

なde

ごは

ん」や

「制服

リユー

ス」に

つい

て周

知して

いる

。秋田

市との

協働

事業

という

ことで

、市の

職員

として

推薦

しやす

い。

【フー

ドバン

クあき

た】

u「み

んな

deご

はん

」と名

付け

、参加

条件

を絞

らず、誰

もが

参加

でき

るよ

うにした

上で

、参加

者の

中に

困りご

とを抱

えて

いる

親子

がい

ない

かを

職員

が確

認して

いる

。u

もとも

とPTA

で活

動して

いた

メンバ

ーが

いる

ため

、様々

な保

護者

と関わ

った経

験を

活か

し、「食

品提

供を

する

側も

される

側も

対等

」「話

を聞

くとき

は上

からア

ドバイス

をす

るの

では

なく、

自身

の子

育て

経験

を交

えな

がら話

をす

る」等

に気

をつ

けな

がら支

援に

つな

いで

いる

u平

成29

年度

は、子

どもの

貧困

対策

に力

を入

れた

いと子

ども総

務課

から相

談が

あり、

「子ども

の居

場所

作り」

をテ

ーマ

とした

課題

解決

提案

部門

と、従

来の

自由

提案

部門

と2部

門制

をとっ

た。6

事業

の応

募が

あり、

採択

事業

は4

事業

(課

題解

決提

案部

門2

事業

、自由

提案

部門

2事

業)

であ

る。(

平成

30年

度は

自由

提案

部門

のみ

に戻

す予

定)

u「小

歩む

すび

」につ

いて

は、交

付金

活用

の期

間が

終わ

っても

フードバ

ンクあ

きた

だけ

で活

動で

きる

よう、

事業

継続

に向

けて

アドバ

イスして

いる

。u

「小歩

むす

び」を

PRしな

がら、

今後

も秋

田市

内に

子ども

の居

場所

となる

ような

支援

拠点

を増

やして

いき

たい

と考え

てい

る。

•相

対的

な貧

困は

見え

にくい

社会

問題

であ

り、支

援を

受け

るべ

き世

帯・子

どもが

発見

されに

くい。

•市

民活

動とし

て支

援す

るに

は、地

域・関

連団

体か

ら得られ

る協

力や

支援

の範

囲に

限りが

ある

小 歩 む す

•「秋

田市

子ども

の貧

困対

策庁

内連

絡会

」を設

ける

ことで

、会議

にて

子ども

の貧

困対

策に

関す

る意

識や

認識

を共

有す

ること

がで

きた

•会

議に

より、

他の

部局

の実

施事

業を

より詳

細に

把握

する

ことが

でき

、事業

を連

動させ

たり、

各部

局で

調整

を行

うことで

風通

しがよ

くなった

•市

民活

動団

体と、

困窮

世帯

の情

報を

持って

いる

行政

が連

携す

ること

によ

り、採

択事

業を

より効

率的

に広

報しな

がら実

施で

きる

ように

なった

•市

民活

動とし

て、食

の提

供ま

でで

きる

「子ども

の居

場所

」を創

出す

ること

で、

社会

的な

セー

フティネ

ットを

確立

する

ことが

でき

た。

117

Page 10: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

実態

調査

の結

果、子

どもの

貧困

対策

実施

計画

等に

基づ

き政

策経

営部

が全

庁的

な推

進体

制の

要とし

てリー

ダーシ

ップを

発揮

学校

・NPO

法人

と連携

しなが

ら子ども

の居

場所

を兼

ねた

学習

支援

を実

施足

立区

自治

体基

本情

【自治

体区

分】

特別

区(福

祉事

務所

設置

、保健

所設

置)

【人口

(平

成27

年国

勢調

査よ

り)】

670,

122人

(うち

、20歳

未満

が占

める

割合

16.1

8%)

0-6

歳:

37,0

45人

7-1

2歳:

31,3

24人

13-1

5歳:

16,6

92人

16-1

8歳:

17,2

37人

【世帯

数(

平成

27年

国勢

調査

より)

】310

,662

世帯

【学校

数】

小学

校:

69校

中学

校:

38校

【職員

数】

3,26

0人(

平成

28年

4月

1日

現在

)【面

積】5

3.25km²

【子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の計

画等

の策

定状

況】

子ども

の貧

困対

策の

推進

に関

する

法律

の施

行に

伴い

、全庁

をあ

げて

子ども

の貧

困対

策に

乗り出

すべ

く、庁

内各

部の

分野

別計

画や

その

他の

事業

をま

とめ、3

つの

分野

(教

育・学

び、健

康・生

活、推

進体

制の

構築

)に

大別

した「未

来へ

つな

ぐあだ

ちプ

ロジェク

ト(子

どもの

貧困

対策

実施

計画

)」を

策定

事例

のポ

イント

²全

庁的

な取

組み

を強

化す

るた

め、専

管組

織で

ある

「子ども

の貧

困対

策担

当部

」を政

策経

営部

(総

合計

画の

企画

運用

の所

管部

)に

設置

。²

全庁

的な

推進

を担

う「子

どもの

貧困

対策

本部

(事

務局

:子

どもの

貧困

対策

担当

部)

」を設

置。さ

らに、「

子ども

の貧

困対

策検

討会

議」を

設置

し、学

識経

験者

を含

めた

検討

体制

を構

築した

。より率

直な

意見

を得

るた

め、検

討会

議で

は諮

問・答

申の

形式

を取

らず、

起案

の段

階か

ら、行

政の

部長

級の

職員

と学識

経験

者が

意見

交換

する

形式

をとっ

た。

²子

どもの

貧困

に対

する

意識

を庁

内各

部局

の職

員が

持て

るよ

う、「子

どもの

健康

・生活

実態

調査

」の結

果を

研修

等で

周知

。²

区、中

学校

、委託

業者

、地域

の住

民・団

体が

連携

して居

場所

を兼

ねた

学習

支援

事業

を実

施。委

託業

者に

対して

地域

で活

動す

る他

の団

体を

紹介

した

り、事

業を

利用

する

生徒

の情

報を

保護

者の

同意

を得

て学

校や

委託

業者

と共有

した

りする

など、

区が

中心

となり

官民

を超

えた

連携

を推

進して

いる

【財政

状況

(総

務省

「平成

28年

度市

町村

別決

算状

況調

」)】

歳入

:2,

870億

2,45

1万円

歳出

:2,

788億

8,18

2万円

繰越

金(純

繰越

金)

1.1%

特別

区財

政調

整交

付金

36.1

%地

方税

16.4

%国

庫支

出金 22

.6%

使用

料1.

5%

都道

府県

支出

金6.

7%

繰入

金6.

2%地方

消費

税交

付金

4.8%

その

他4.

6%

民生

費56

.6%

教育

費16

.0%

公債

費2.

2%

土木

費9.

2%総務

費7.

7%

衛生 費

6.8%

その

他1.

3%

118

Page 11: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

基本

理念

⑴ 全 て の 子 ど も た ち が 生 ま れ 育 っ た 環 境 に 左 右 さ れ る こ と な く 、 自 分 の 将 来 に 希 望 を 持 て る 地 域 社

会 の 実 現 を 目 指 し ま す 。

⑵ 次 代 の 担 い 手 で あ る 子 ど も た ち が 「 生 き 抜 く 力 」 を 身 に つ け る こ と で 、 自 分 の 人 生 を 自 ら 切 り 開

き 、 貧 困 の 連 鎖 に 陥 る こ と な く 社 会 で 自 立 し て い く こ と を 目 指 し ま す 。

⑶ 子 ど も の 貧 困 を 家 庭 の 経 済 的 な 困 窮 だ け で な く 、 地 域 社 会 に お け る 孤 立 や 健 康 上 の 問 題 な ど 、

個 々 の 家 庭 を 取 り 巻 く 成 育 環 境 全 般 に わ た る 複 合 的 な 課 題 と 捉 え 、 そ の 解 決 や 予 防 に 向 け て 取 り

組 ん で い き ま す 。

7つ

の取

組み

姿勢

施策

の柱

立て

1.教

育・学

2.健

康・生

3.推

進体

制の

構築

1. 子

どもの

貧困

対策

の施

策一

施策

・代表

的な

事業

【学力

・体験

支援

】■

基礎

的・基

本的

な学

力の

定着

に向

けた

事業

■学

力向

上の

ため

の講

師配

置事

業■

足立

はば

たき

塾、土

曜塾

■大

学連

携に

よる

体験

事業

【学び

の環

境支

援】

■教

育相

談事

業■

スクー

ルソ

ーシ

ャルワ

ーカー

活用

事業

■適

応指

導教

室(

チャレ

ンジ

学級

)■

育英

資金

貸付

事業

【子ども

の居

場所

づくり

】■

居場

所を

兼ね

た学

習支

援■

区施

設等

を利

用した

子ども

の居

場所

づくり

■放

課後

子ども

教室

推進

事業

【キャリ

ア形

成支

援】

■高

校生

キャリ

ア教

育■

高校

中途

退学

予防

(東京

都教

育委

員会

との連

携強

化)

■高

校中

途退

学者

・卒業

後進

路未

決定

者向

け支

援案

内の

配布

【親子

に対

する

養育

支援

】■

妊産

婦支

援の

充実

ASM

AP■

こんに

ちは

赤ち

ゃん訪

問■

あだ

ち・ほ

っとほ

ーむ

事業

■児

童虐

待防

止啓

発事

業■

あだ

ちは

じめて

えほ

ん■

保育

施設

整備

事業

【幼児

に対

する

発育

支援

】■

歯科

健診

の強

化(

4歳

から中

学3

年生

まで

)■

食育

の推

進事

業■

そだ

ちチ

ューター

■発

達支

援児

に対

する

事業

の推

【若年

者に

対す

る就

労支

援】

■あ

だち

若者

サポ

ートス

テー

ション

■セ

ーフテ

ィネット

あだ

ち■

児童

養護

施設

等退

所者

支援

【保護

者に

対す

る生

活支

援】

■ひ

とり親

家庭

に対

する

就業

支援

■ひ

とり親

家庭

の交

流支

援■

各種

給付

制度

■各

種医

療助

成事

業■

発達

障が

い児

・者の

ペア

レン

トメン

ター育

成事

■「つ

なぐ」

シー

トの活

用に

より、

相談

機能

の連

携強

化を

推進

。■

家庭

の生

活実

態を

継続

調査

によ

り把握

し、対

策の

効果

を分

析しな

がら、

本計

画の

見直

しに生

かす

。■

他自

治体

との連

携を

進め

、国・都

への

要望

や依

頼を

積極

的に

行う。

■職

員を

はじめ

、地域

やN

PO

、民間

企業

などに

啓発

事業

を実

施し、

子ども

の貧

困対

策の

担い

手の

育成

を図

りつつ

、一体

となって

取り組

む。

■子

どもの

貧困

対策

に貢

献した

いと考

えて

いる

企業

と、現

場で

活動

をして

いる

NP

O団

体等

とのマ

ッチン

グを

積極

的に

行うこ

とで、連

携体

制の

構築

や強

化を

図り、

より効

果的

で相

乗効

果を

生む

ような

支援

をす

る。

足立

区で

は、平

成26

年の

「子ども

の貧

困対

策の

推進

の関

する

法律

」の施

行等

を踏

まえ

、それ

まで

実施

してい

た子

どもの

貧困

対策

に資

する

事業

を取

りまとめ

つつ

、子

どもの

貧困

対策

をさら

に推

進して

いくた

めに

「未来

へつ

なぐあ

だち

プロジ

ェクト」

として

子ども

の貧

困対

策実

施計

画を

策定

。施策

の全

体像

を明

らかに

する

ことで

、縦割

りの弊

害に

陥る

ことな

く、対

策を

推進

する

体制

を整

えた

(1)

全庁

的な

取組

(2

)予

防・連

鎖を

断つ

(3

)早

期か

つき

め細

やか

な施

策の

実施

(4

)学

校を

プラッ

トフォー

ムに

(5

)リス

クの高

い家

庭へ

の支

(6

)N

PO等

の連

(7

)国

、都等

への

働き

かけ

※赤

枠は

本事

例集

で注

目す

る事

業を

示す

。(

出典

)足

立区

「未来

へつ

なぐあ

だち

プロジ

ェクト<

概要

版>

」を基

に作

成。よ

り詳細

な一

覧は

報告

書本

編の

「第4章

第3節

施策

体系

図の

作成

」を参

照。

119

Page 12: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

2. 子

どもの

貧困

対策

推進

のた

めの

体制

l計

画策

定の

ため

、平成

26年

8月

に下

記の

ような

会議

体を

設置

。子ども

の貧

困対

策本

部は

関係

部局

の区

職員

のみ

、検討

会議

(全

体会

)は

区職

員及

び学

識経

験者

で構

成。

l各

部の

課長

クラス

を中

心に

構成

される

対策

本部

及び

作業

部会

で提

起・検

討され

た課

題に

つい

て、検

討会

議(

全体

会)

で検

討後

、学識

経験

者を

含め

た各

検討

部会

で更

に検

討し、

実施

計画

案に

まとめ

た。

lよ

り率直

な意

見を

得る

ため

、検討

会議

(全

体会

)で

は諮

問・答

申の

形式

を取

らず、起

案の

段階

から、

行政

の部

長級

の職

員と学

識経

験者

が意

見交

換す

る形

式を

とった

①健康・生活作業部会②教育・学び作業部会

<主

な議

題>

l事

業ライ

ンナ

ップ、重

点施

策案

の作

成l

事業

ごとの

指標

、目標

、具体

的手

段、ス

ケジ

ュール

等を

踏ま

えた

実施

計画

案の

作成

l検

討部

会へ

の情

報提

供l

各関

係所

管の

総合

調整

l関

係機

関に

対す

る必

要な

処置

、協力

等の

要請

子どもの貧困対策本部

実施

計画

に関

わる

提案

・助言

実施

計画

案の

提示

検討会議(全体会)

<主

な議

題>

l子

どもの

貧困

対策

全体

に関

わる

検討

(基

本的

な理

念や

考え

方、方

針、目

標等

)l

検討

部会

間の

総合

調整

l区

長へ

実施

計画

の最

終案

への

意見

提示

①健康・生活検討部会②教育・学び検討部会

<主

な議

題>

l事

業ライ

ンナ

ップ、重

点施

策案

の検

討l

事業

ごとの

指標

、目標

、具体

的手

段、ス

ケジ

ュール

、成果

の検

証等

を踏

まえ

た実

施計

画案

の検

討l

対策

本部

への

提案

、助言

検討

結果

の情

報共

有・

意見

調整

対策

全体

に関

わる

方向

性指

<出

席者

>l

政策

経営

部、地

域の

ちか

ら推進

部、産

業経

済部

、福

祉部

、衛生

部、環

境部

、都市

建設

部、学

校教

育部

等の

各部

長級

及び

その

課長

級職

※庁

内の

み<

事務

局>

l政

策経

営部

子ども

の貧

困対

策担

当部

<出

席者

>l

作業

部会

と同じ部

局の

各部

長級

職l

子ども

の貧

困に

関連

する

分野

の学

識者

<事

務局

>l

政策

経営

部子

どもの

貧困

対策

担当

<出

席者

>l

作業

部会

と同じ部

局の

各部

長級

職・課

長級

職l

健康

・生活

分野

、教育

・学び

分野

の学

識者

(そ

れぞ

れ2

名)

<事

務局

>l

政策

経営

部子

どもの

貧困

対策

担当

(出

典)

足立

区「未

来へ

つな

ぐあだ

ちプ

ロジェク

ト」お

よび

ヒアリン

グ受

領資

料を

もとに

作成

120

Page 13: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

3.

子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の体

制づ

くりに

おけ

るポ

イント

l子

どもの

貧困

対策

を全

庁で

推進

する

ため

に、部

局横

断的

な施

策立

案や

経営

改革

を担

当して

いる

政策

経営

部に

子ども

の貧

困対

策担

当部

を設

置。

“区の

重点

施策

の推

進”と

いう位

置付

けで

、福祉

や教

育部

局だ

けで

なく、

全庁

に対

し子ども

の貧

困対

策を

推進

する

ため

の体

制を

とった

。l

実態

調査

の結

果を

エビデ

ンス

として

庁内

外に

示し、

幅広

く協力

を打

診。新

規事

業を

立案

する

だけ

でな

く、既

存事

業に

対し“

子ども

の貧

困対

策”と

いう視

点を

浸透

させる

ことも

重視

してい

る。

①政策経営部に子どもの貧困対策の担当部局を設置

子ども

の貧

困対

策の

司令

塔とし

て、政

策経

営部

に子

どもの

貧困

対策

担当

部を

設置

。既存

施策

を担

ってい

る一

部局

だけ

では

取りま

とめは

難しい

が、政

策経

営部

として

、関連

部局

が実

施して

いる

事業

の進

捗等

を管

理。

→政策経営部として、足立区全体に関わる施策の立案や経営改革

を担当しており、庁内の取りまとめがしやすい。

子どもの貧困対策の司令塔

政策経営部

子どもの貧困対策担当部

子どもの貧困対策本部・

作業部会参加部署

福祉部、学校教育部、衛生部

等l

子ども

の貧

困対

策に

関連

する

施策

の推

進等

「未来へつなぐあだちプロジェクト

(子どもの貧困対策実施計画)」に

所管事業が掲載されていない部局

例)産業経済部

l商

業、工

業、農

業の

振興

庁外の関係機関、区民

①政

策経

営部

として

、計画

を推

進、各

施策

の実

施状

況を

取りま

とめ

②貧

困家

庭の

子ども

には

様々

な社

会的

体験

が不

足しが

ちで

ある

等、実

態調

査の

調査

結果

を共

有。対

象や

要件

を工

夫す

れば

、子ども

の貧

困対

策に

なる

ことを

説明

し、協

力を

打診

l子

どもの

貧困

対策

施策

の調

整、会

議の

運営

②実態調査の結果を共有し、区職員の意識の醸成

入庁

の際

の説

明会

や人

事異

動の

際の

研修

等に

おい

て、「

子ども

の健

康・生

活実

態調

査」の

結果

に基

づい

たエ

ビデン

スを

示す

ことで

、区内

の子

どもた

ちの

現状

を理

解して

もらい

、協力

を引

き出

してい

る。

→教育や福祉が主管している事業でなくとも、既存施策実施におい

て「子どもの貧困対策」という視点を持ってもらう。

事例

)産

業経

済部

によ

る子

ども向

けの

もの

づくり

体験

イベン

トに、ひ

とり親

家庭

の子

どもや

児童

養護

施設

に入

所して

いる

子ども

を対

象とす

る回

を設

けて

もらい

、体験

場を

提供

③庁外の関係者・区民へ調査結果を共有し、意識の醸成

NPO

法人

等の

外部

の支

援団

体の

勉強

会な

どで実

態調

査の

結果

を共

有。子

どもの

貧困

対策

を推

進す

るた

めの

議論

をして

いる

。また

民生

委員

、青

少年

団体

、スポ

ーツ

団体

へ調

査結

果の

報告

会を

開催

。→市民協働を促し、支援施策を活発化。

③庁

外の

関係

者・区

民へ

調査

結果

を共

有し、

意識

の醸

121

Page 14: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

4.

注目

すべ

き事

業:

居場

所を

兼ね

た学

習支

援事

業○「居場所を兼ねた学習支援」事業概要

(事

業費

:1,

136万

5,10

0円※

平成

28年

度実

績額

。厚生

労働

省生

活困

窮者

自立

支援

事業

のうち

、子ども

の学

習支

援事

業を

活用

l「居

場所

を兼

ねた

学習

支援

」事業

は、保

護者

が仕

事で

帰りが

遅い

、経済

的に

塾に

通わ

せる

のは

難しい

などの

理由

で学

校外

での

学習

が困

難な

中学

生を

主に

対象

に、学

習習

慣の

定着

と学習

の意

欲の

向上

を図

るた

め、家

庭に

代わ

る学

習の

場所

と安心

して

過ご

せる

居場

所を

提供

する

事業

。NPO

法人

に委

託し

、現在

、区内

にお

いて

、拠点

施設

4箇

所、ブ

ランチ

施設

2箇

所で

実施

してい

る。

l学

習支

援だ

けで

はな

く、体

験活

動も

含め

た支

援メニ

ューを

提供

でき

る事

業者

を選

定し、

将棋

、卓球

等の

レクリ

エー

ション

のほ

か、野

外活

動や

、ロー

タリー

クラブ

・ライ

オン

ズクラ

ブ等

と連携

したイベ

ントも

実施

。l

地域

の子

ども食

堂と連

携し夕

食の

調理

・提供

、町内

会と連

携して

地域

のお

祭りに

参加

したりす

る等

、幅広

い体

験が

出来

る機

会を

提供

。事業

の周

知に

は、中

学校

の協

力を

得て

、担任

の教

師が

個人

面談

時に

事業

のチ

ラシを

渡す

等の

工夫

を行

ってい

る。

経済的に苦しい家庭の中学生(就学援助対象世帯、生活保護受給世帯、ひとり親世帯等の子ども)

•平

成29

年度

から委

託事

業者

はプ

ロポ

ーザ

ル方

式で

選定

•委

託事

業者

には

、学習

支援

だけ

でな

く、「安

心して

過ご

せる

居場

所を

提供

し、様

々な

体験

活動

をす

ること

」、「地

域との

つな

がりを

基に

、他団

体と協

働しな

がら事

業を

実施

する

こと」等

を求

めて

いる

•委

託業

者が

他団

体と協

働して

食事

の提

供や

多様

な体

験活

動等

が実

施で

きる

よう、

他団

体を

紹介

•保

護者

の同

意の

もと、

事業

者か

らの支

援状

況報

告書

を提

出す

るとと

もに

、必

要に

応じて

、事業

者の

スタッ

フととも

に学

校に

出向

き、支

援状

況等

につ

いて

情報

提供

福祉部

くらしとしごとの相談センター

委託事業者

子ども食堂

地域

学習

支援

利用

学習

支援

を周

知・紹

体験

活動

等の

提供

食事

や料

理教

室の

提供

学習

支援

の利

用申

込み

支援

町内会等

事業

の紹

介委

他団

体の

紹介

•ス

タッフ・

ボラン

ティア

が中

学生

にマ

ンツー

マン

で学

習支

援を

行った

り、自

習学

習の

アドバ

イス、見

守り、

安全

管理

を実

施•

法人

スタッ

フが、保

護者

面談

を年

に2

回実

施し、

子ども

の状

況を

共有

しつつ

、家庭

環境

や進

路に

つい

て相

談•

保護

者の

同意

のも

と学校

や区

と支援

状況

等に

つい

て情

報交

換•

地域

のボ

ランテ

ィアや

フードバ

ンク等

の協

力に

より食

事を

提供

NPO法人

学習

支援

を周

知・紹

•生

活保

護受

給世

帯の

うち、

子ども

のい

る世

帯に

対し、

事業

を周

知•

支援

が必

要な

子ども

の保

護者

に対

し事業

を説

明、

利用

につ

なげ

てい

中学校

•養

護教

諭、担

任教

師等

から事

業を

紹介

•保

護者

が事

業へ

不信

感・

拒否

感を

持って

いる

場合

、ス

クール

ソー

シャル

ワー

カーか

ら事業

につ

いて

説明

する

ことが

ある

事業

を利

用し

てい

る子

どもの

様子

を報

生活保護

ケースワーカー

学習

支援

を周

知・紹

事業

の紹

介・協

力呼

びか

事業

を利

用し

てい

る子

どもの

様子

を報

122

Page 15: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

「居場

所を

兼ね

た学

習支

援事

業」を

利用

した生

徒の

うち、平

成27

年度

は10

0%、平

成28

年度

は98

.4%

が高

校へ

進学

した。

参加

者ア

ンケ

ートに

よる

と、学

習支

援を

1年

間利

用した

子ども

より

も、2

年間

利用

した子

どもの

方が

夢や

希望

を持

ってい

ると回

答した

割合

が13

%高

く、本

事業

が自

己肯

定感

の醸

成に

つな

がった

取組成果

○取組前の課題と成果

取組前の課題

•区

内の

中学

生の

進学

率の

停滞

。•

家庭

の問

題を

把握

しつつ

も、特

定の

機関

だけ

で解

決に

向け

た支

援は

でき

ない

と痛感

•生

活リズ

ムが

乱れ

てい

たり、

学習

の習

慣が

ない

。•

孤食

、欠食

の傾

向に

ある

。•

学校

の授

業だ

けで

は高

校等

へ進

学す

ること

は難

しい。

○工夫点

○今後に向けて

u事

業開

始当

初、事

業を

推進

する

ため

に連

携し

たい

と伝え

、担当

者が

学校

に出

向い

て根

気強

く説明

を行

ったこと

で協

力を

得られ

るよ

うにな

った。

足立

区内

の校

長会

でも

事業

につ

いて

説明

する

ことで

、学校

側の

理解

を得

るよ

う心が

けて

いる

。事業

も開

始か

ら3年

が経

過し、

本事

業に

対す

る認

知度

が向

上した

。u

参加

者の

募集

につ

いて

は、対

象とな

りそうな

生徒

に保

健室

で養

護教

諭か

らチラシ

を渡

しても

らった

り、学

校の

個人

面談

で保

護者

にチ

ラシを

渡す

など学

校経

由で

行うこ

とが多

い。(

※原

則、チ

ラシ等

の配

布物

を利

用しな

い方

針だ

が、学

校か

らの要

望に

より、

表現

に十

分に

配慮

した印

刷物

を配

布す

ること

もあ

る。)

uくら

しとしご

との相

談セ

ンター

と委託

事業

者で

、学習

支援

を利

用して

いる

子ども

の様

子を

報告

書に

まとめ

てい

る。作

成した

報告

書は

子ども

が通

ってい

る学

校と共

有し、

くらしと

しごとの

相談

セン

ターと委

託事

業者

が学

校へ

出向

いて

、学校

以外

での

子ども

の様

子を

共有

してい

る。

u事

業を

所管

してい

るくら

しとしご

との相

談セ

ンター

では

、生活

困窮

者向

けの

相談

窓口

を設

置して

いる

ことか

ら、窓

口に

来訪

した相

談者

のうち

、子ど

もの

いる

世帯

だと分

かれ

ば、事

業を

紹介

してい

る。相

談窓

口を

設置

してい

る部

局だ

からこ

そ、直

接紹

介で

きる

。u

民生

・児童

委員

から、

地域

に該

当す

る子

どもが

いる

場合

は、学

習支

援を

紹介

してい

る。民

生・児

童委

員に

対して

は、く

らしとし

ごとの

相談

セン

ターか

ら事業

の概

要が

わか

るよ

うなペ

ーパ

ーを

渡して

いる

。u

開催

場所

を公

表しな

い等

配慮

する

ことで

ステ

ィグマ

の問

題を

排除

。また

、「貧

困」、

「生活

困窮

」とい

う連想

される

ワー

ドも使

用しな

い。

u本

事業

を卒

業した

高校

生な

どにつ

いて

は、登

録した

上で

居場

所とし

て利

用可

能とし

てい

る。高

校に

入学

する

ことで

はな

く、卒

業す

ること

が目

的で

あり、

このよ

うなフォ

ローを

する

ことで

高校

中退

を防

ぐことが

でき

る。

u実

態調

査の

結果

や学

識者

からの

意見

を踏

まえ

、子ども

の頃

の様

々な

体験

の機

会が

少な

いこと

を問

題視

してい

る。そ

こで、本

事業

から派

生させ

て、

児童

養護

施設

の子

どもを

対象

に、区

内の

大学

に協

力を

仰ぎ

「大学

遠足

」を実

施した

。子ども

と協力

大学

の大

学生

が遠

足とし

て山

梨県

のキ

ャンパ

スに

出か

け、自

然や

動物

とふれ

あい

、様々

な体

験活

動を

行う。

参加

した子

どもか

らは、「

初め

て動

物に

触れ

た」、

「初め

て大

学生

と会った

」、「(

自分

も)

大学

に行

きた

い」と

いう前

向き

な声

が聞

けた

。今後

も経

験・体

験が

不足

しがち

な子

どもを

ターゲ

ットに

実施

したい

と考え

てい

る。

対 象 の 生 徒自 治 体 ・ 学 校

123

Page 16: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

子ども

一人

ひとり

に寄

り添い

なが

ら、個

別指

導の

学習

支援

を実

施学

習習

慣の

ない

子ども

に対

しても

生活

習慣

の定

着か

ら支援

する

ことで

学習

支援

の前

段階

から支

援横

浜市

自治

体基

本情

【自治

体区

分】政

令指

定都

市(福

祉事

務所

設置

、保健

所設

置)

【人口

(平

成27

年国

勢調

査よ

り)】

3,72

4,84

4人(

うち、2

0歳未

満が

占め

る割

合17

.36%

)0

-6歳

:21

2,73

0人7

-12歳

:18

8,86

2人13

-15歳

:10

1,48

8人16

-18歳

:10

5,06

3人

【世帯

数】1

,645

,618

世帯

【学校

数】

小学

校35

1校中

学校

178校

義務

教育

学校

2校

【職員

数】2

0,11

2人(

平成

27年

4月

1日

現在

【面積

】437

.56km²

【子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の計

画等

の策

定状

況】

国が

策定

した大

綱を

踏ま

えつ

つ、「

横浜

市中

期4

か年

計画

2014

-201

7」や

「横浜

市子

ども・子

育て

支援

事業

計画

」、「第

2期

横浜

市教

育振

興基

本計

画」

にお

ける

課題

背景

や基

本的

な考

え方

等を

基に

、「横

浜市

子ども

の貧

困対

策に

関す

る計

画」を

策定

。子ども

の貧

困対

策に

資す

る取

組に

つい

て改

めて

整理

しつつ

、計画

には

、横浜

市とし

ての

基本

目標

や、施

策展

開の

考え

方、今

後5

か年

で取

り組む

施策

につ

いて

示して

いる

事例

のポ

イント

²横

浜市

では

、子ども

の貧

困対

策の

計画

策定

にあ

たり、

支援

に携

わって

いる

方や

アン

ケー

ト等で

把握

した子

どもや

家庭

の声

などの

“現場

の意

見を

大切

にす

る“を

モット

ーに

、主に

庁内

検討

会で

具体

的な

施策

や計

画の

方向

性を

検討

。こども

青少

年局

が中

心とな

り、教

育委

員会

事務

局、健

康福

祉局

、政策

局の

それ

ぞれ

の企

画部

門へ

事前

に計

画策

定に

つい

て調

整。計

画策

定に

参加

する

部局

の取

りまとめ

をそ

れぞ

れの

企画

部門

と連携

しなが

ら行うこ

とで円

滑に

実施

²市

内の

主に

中学

生に

対し、

個別

の事

情に

対応

した

学習

支援

を行

うため

に、「

寄り添

い型

学習

支援

事業

」を実

施。大

学生

等の

ボラン

ティア

や委

託事

業者

のス

タッフが

、1対

1又

は2

対1

で、そ

の子

どもの

学力

にあ

わせ

て、学

習支

援を

行って

いる

²学

習支

援だ

けで

は解

決で

きな

い、基

本的

な生

活習

慣が

身に

付い

てい

ない

子ども

に対

し、「寄

り添い

型生

活支

援事

業」を

実施

。一軒

家や

マン

ション

の一

室を

借り上

げ、常

設の

場所

を確

保し、

家庭

のよ

うな落

ち着

いた

雰囲

気の

中で

、生活

習慣

を身

に付

ける

ため

の支

援を

実施

してい

る。

²基

本的

な生

活習

慣が

身に

付い

てい

ない

子ども

に対

し、学

習支

援の

前段

階とし

ての

生活

習慣

を身

に付

ける

ため

の機

会を

提供

する

ことで

、学習

に向

かうた

めの

土台

づくり

から支

援で

きる

ように

なった

。子ども

たち

が、生

活支

援事

業を

利用

する

中で

、学生

ボラン

ティア

など、

保護

者以

外の

大人

と接し、

身近

なロー

ルモ

デル

を獲

得す

ること

によ

り、子

ども自

身に

将来

に対

する

気づ

きが

生ま

れ、学

習に

対す

る意

欲向

上に

もつ

なが

ってい

る。ま

た、ス

タッフと

の信

頼関

係が

構築

され、家

庭や

学校

以外

の第

三の

居場

所とな

ること

で、他

では

話せ

ない

悩み

の相

談な

どがで

きて

いる

【財政

規模

(総

務省

「平成

28年

度市

町村

別決

算状

況調

」)】

歳入

:1兆

5,59

2億円

9,14

1万円

歳出

:1兆

5,41

5億円

1,46

3万円

使用

料2.

1%

地方

税46

.2%

地方

交付

税1.

2%

国庫

支出

金 17.2

地方

債10

.2%

都道

府県

支出

金4.

1%

繰入

金1.

9%

諸収

入4.

2%

地方

消費

税交

付金

3.9%

その

他4.

6%

民生

費40

.7%

消防

費2.

6% 総務

費6.

3%

公債

費12

.7%

土木

費17

.6%

教育

費8.

7%衛生

費6.

4%

商工

費3.

4%

諸支

出金

(公営

企業

費)1

.1%

その

他0.

4%財

産収

入(財

産売

払収

入)

1.7%

分担

金及

び負

担金

(その

他)

2.7%

124

Page 17: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

乳幼

児期

の教

育・保

育の

保障

私立

幼稚

園就

園奨

励補

助乳

児期

・幼児

期・小

学校

の連

携・接

続学

齢期

以降

の子

どもの

居場

所ひ

とり親

家庭

児童

の生

活・学

習支

援寄

り添い

型生

活支

援事

業ひ

とり親

家庭

等日

常生

活支

援事

業高

等学

校卒

業程

度認

定試

験合

格支

援事

業、ひ

とり親

家庭

等医

療費

助成

就学

援助

・私立

学校

等就

学奨

励制

基本

目標

基本

的な

考え

方具

体的

な取

組施

策の

横 浜 の 未 来 を 創 る 子 ど も ・ 青 少 年 が 、 自 分 の 良 さ や 可 能 性 を 発 揮 し 、 豊 か で 幸 せ な 生 き 方 を 切 り

拓 く 力 、 共 に 温 か い 社 会 を つ く り だ し て い く 力 を 育 む こ と が で き る ま ち 「 よ こ は ま 」 を 目 指 し て 、

子 ど も ・ 青 少 年 が 健 や か に 育 ち 、 自 立 し た 個 人 と し て 成 長 で き る よ う 、 家 庭 の 経 済 状 況 に 関 わ ら

ず 、 教 育 ・ 保 育 の 機 会 と 必 要 な 学 力 を 保 障 し 、 た く ま し く 生 き 抜 く 力 を 身 に 付 け る こ と が で き る

環 境 を 整 え ま す 。

施策

1気

づく・

つな

ぐ・見

守る

施策

2子

どもの

育ち

・成長

を守

る 施策

3貧

困の

連鎖

を断

妊娠

期か

ら子育

て期

にわ

たる

相談

支援

地域

子育

て支

援拠

点に

おけ

る利

用者

支援

事業

の実

施区

役所

の学

齢期

対応

の窓

口の

一本

化ス

クール

ソー

シャル

ワー

カー、カ

ウン

セラー

及び

児童

支援

専任

教諭

(★

)・生

徒指

導専

任教

諭の

配置

高校

就学

継続

、進路

選択

等の

支援

児童

虐待

防止

啓発

地域

連携

事業

児童

相談

所等

の相

談・支

援体

制の

充実

保育

所で

の見

守り強

化区

役所

内の

関係

部署

やジ

ョブス

ポット

との連

携強

化地

域の

相談

支援

機関

等との

ネット

ワー

ク構築

によ

るア

ウトリ

ーチ

型の

自立

相談

支援

事業

の推

寄り添

い型

学習

支援

事業

ひとり

親家

庭児

童の

生活

・学習

支援

(再

)被

保護

者自

立支

援プ

ログラム

(教

育支

援専

門員

)高

校奨

学費

1. 子

どもの

貧困

対策

実施

計画

施策

4困

難を

抱え

る若

者の

力を

育む

施策

5生

活基

盤を

整え

青少

年相

談セ

ンター

にお

ける

相談

・支援

事業

地域

ユー

スプ

ラザ事

業(

★)

若者

サポ

ートス

テー

ション

事業

よこは

ま型

若者

自立

塾に

おけ

る支

援施

設等

退所

後児

童ア

フター

ケア

事業

施設

等退

所後

児童

に対

する

調査

応援

パー

トナー

の養

成・派

遣(

地域

ユー

スプ

ラザ事

業)

(★

生活

保護

児童

扶養

手当

被保

護者

自立

支援

プログ

ラム(

就労

支援

事業

)事

業生

活困

窮者

自立

支援

事業

(自

立相

談支

援事

業に

おけ

る就

労支

援)

母子

・父子

家庭

自立

支援

給付

金事

業(

自立

支援

教育

訓練

給付

金、高

等職

業訓

練促

進給

付金

)母

子家

庭等

就業

・自立

支援

セン

ター(

ひとり

親サ

ポー

トよこは

ま)

高等

学校

卒業

程度

認定

試験

合格

支援

事業

(再

)児

童手

当小

児医

療費

助成

横浜

市で

は、「

横浜

市子

ども・子

育て

支援

事業

計画

」等の

関連

計画

にお

ける

課題

や基

本的

な考

え方

を基

に、子

どもの

貧困

対策

につ

いて

施策

を体

系化

し整理

。教

育分

野の

施策

を子

どもの

貧困

対策

の基

盤とし

なが

ら、5つ

の柱

立て

にあ

わせ

て各

種取

組を

整理

。計

画の

対象

を大

学進

学・就

職後

の経

済状

況に

あわ

せ、経

済的

に自

立す

る20

代前

半ま

でを

含め

ること

で、青

少年

の自

立を

促して

いる

・乳幼

児期

の教

育・保

育の

保障

・私立

幼稚

園就

園奨

励補

助・乳

児期

・幼児

期・

小学

校の

連携

・接続

・一人

ひとり

の自

立に

向け

た基

礎学

力の

向上

・子ども

の社

会的

スキ

ルの

向上

・自己

有用

感や

自己

肯定

感が

持て

るよ

うな学

級・学

校づ

くり

・地域

と連携

した放

課後

の学

習支

・発達

の段

階に

応じた

キャリ

ア教

育の

推進

・登校

支援

の取

組・学

校に

おけ

る食

育の

推進

・貧困

問題

の学

校に

おけ

る理

解促

子ども

の貧

困対

策の

基盤

子ども

の豊

かな

成長

を支

える

教育

、保育

の推

「切れ

目の

ない

支援

」が「届

く」仕

組み

づくり

人材

育成

の視

点と地

域社

会の

つな

がりへ

の配

「育ち

・成長

」と「教

育の

機会

」を保

障す

る環

境づ

くり

※赤

枠は

本事

例集

で注

目す

る事

業を

示す

。※

★は

横浜

市の

独自

事業

。(

出典

)横

浜市

「横浜

市子

どもの

貧困

対策

に関

する

計画

(概

要版

)」よ

り作成

125

Page 18: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

2. 子

どもの

貧困

対策

推進

のた

めの

体制

l計

画策

定に

あた

って、具

体的

な検

討は

「子ども

の貧

困対

策に

関す

る計

画の

策定

に係

る庁

内検

討会

」で実

施。計

画策

定連

絡会

の庁

内メン

バー

が集

まり、

実態

調査

や計

画の

内容

だけ

でな

く具体

的な

支援

の方

向性

まで

検討

。現場

の意

見を

大切

にす

る観

点か

ら、現

場の

ことも

知りつ

つ、意

思決

定が

でき

る最

小単

位で

ある

課長

級が

参加

した。

l庁

内で

の検

討以

外に

「横浜

市子

どもの

貧困

対策

に関

する

計画

策定

連絡

会」を

立ち

上げ

、全体

会と分

科会

の2

種類

の会

議を

それ

ぞれ

開催

。社会

福祉

や教

育分

野を

専門

とする

学識

経験

者に

加え

、支援

現場

の意

見を

反映

させる

ため

、困難

を抱

える

子ども

や家

庭に

対す

る支

援活

動を

行って

いる

団体

等を

招聘

。l

また

庁内

検討

会に

は、政

策局

にも

参加

しても

らい、全

庁の

動き

と連動

させて

計画

を策

定す

るよ

うにした

。l

計画

策定

後は

、「子

どもの

貧困

対策

に関

する

計画

推進

のた

めの

庁内

連絡

会」を

開催

し、主

に計

画策

定に

関わ

った部

署の

課長

級職

をメン

バー

として

引き

続き

計画

の推

進状

況を

共有

してい

る。

(出

典)

横浜

市「子

どもの

貧困

対策

に関

する

計画

」をも

とに作

分科会

①学校・福祉連携分科会

②生活・自立支援・子どもの育ち分科会

<主

な議

題>

l(

学校

・福祉

連携

分科

会)

学齢

期の

子ども

や青

少年

・若者

への

支援

につ

いて

、学校

と福祉

の連

携に

つい

てl

(生

活・自

立支

援・子

どもの

育ち

分科

会)

妊娠

期か

ら未就

学の

子ども

や保

護者

・社会

的養

護を

必要

とする

子ども

への

支援

につ

いて

l(

両分

科会

)計

画全

般に

対す

る助

言及

び計

画策

定全

体の

枠組

みに

対す

る助

言、支

援に

関す

る事

業・取

組の

実施

に対

する

助言

全体

会に

て議

題、検

討事

項の

共有

を主

とし、

実際

の意

見交

換は

分科

会で

実施

全体会

<主

な議

題>

l実

態把

握の

ため

の調

査に

関す

る調

査項

目等

l分

科会

にお

ける

意見

交換

等の

結果

の共

有及

び分

科会

にお

ける

意見

交換

等に

対す

る助

言l

計画

全般

に対

する

助言

及び

計画

策定

全体

の枠

組み

に対

する

助言

l支

援に

関す

る事

業・取

組の

実施

に対

する

助言

子どもの貧困対策に関する計画策定連絡会

<出

席者

>l

有識

者、支

援団

体の

代表

者、保

育園

園長

会会

長、認

定こど

も園

園長

lこど

も青

少年

局、健

康福

祉局

、教育

委員

会事

務局

市内

小学

校・中

学校

・高校

の校

長、市

内18

区の

代表

として

区の

職員

※庁

内検

討会

の課

長級

職員

の一

部が

参加

<事

務局

>l

こども

青少

年局

企画

調整

<出

席者

>l

有識

者、支

援団

体の

代表

者、保

育園

園長

会会

長、認

定こど

も園

園長

lこ

ども青

少年

局、健

康福

祉局

、教育

委員

会事

務局

市内

小学

校・中

学校

・高

校の

校長

、市内

18区

の代

表とし

て区

の職

員<

事務

局>

lこど

も青

少年

局企

画調

整課

実施

計画

案の

提示

<主

な議

題>

l実

態把

握の

ため

の調

査、各

支援

機関

への

ヒアリン

グ、支

援者

ヒアリン

グ等

につ

いて

l国

の大

綱の

指標

と横浜

市の

状況

につ

いて

l計

画策

定の

考え

方に

つい

てl

パフリ

ックコメ

ントに

つい

てl

子ども

の貧

困対

策に

関す

る平

成28

年度

予算

案の

重点

施策

l計

画策

定連

絡会

での

検討

事項

を受

けて

の課

題整

<出

席者

>l

こども

青少

年局

、健康

福祉

局、教

育委

員会

事務

局、政

策局

、市内

18区

の代

表とし

て区

の職

員(

18区

中3

区よ

り参加

)※

庁内

のみ

<事

務局

>l

こども

青少

年局

企画

調整

子どもの貧困対策に関する

計画の策定に係る庁内検討会

議論

の方

向性

や重

点施

策に

つい

てア

ドバイス

を行

実態

調査

、計画

策定

に関

して、議

論を

し、庁

内の

意見

を共

126

Page 19: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

3.

注目

すべ

き事

業:

寄り添

い型

学習

支援

事業

・寄り添

い型

生活

支援

事業

○「寄り添い型学習支援事業・寄り添い型生活支援事業」事業概要

(平

成29

年度

寄り添

い型

学習

支援

事業

費:

1億8,

438万

4,00

0円、寄

り添い

型生

活支

援事

業:

9,07

5万9,

000円

※厚

生労

働省

生活

困窮

者自

立支

援事

業の

うち、子

どもの

学習

支援

事業

を活

用)

l「寄

り添い

型学

習支

援事

業」は

、主に

中学

生を

対象

とし、高

校進

学に

向け

、さか

のぼ

っての

学び

直しや

志望

校に

あわ

せた

学力

向上

支援

のた

めに

実施

してい

る。

l「寄

り添い

型生

活支

援事

業」は

、主に

小学

生を

対象

とし、養

育環

境に

課題

があ

り、学

習以

前に

食事

の前

に手

を洗

うこと等

の基

本的

な生

活習

慣が

身に

付い

てい

ない

子ども

に対

し、自

立した

生活

を送

れる

よう生

活支

援・学

習支

援等

を実

施。

l市

として

、学習

支援

だけ

でな

く、基

本的

な生

活習

慣が

身に

付い

てい

ない

子ども

に対

し、学

習支

援の

前段

階とし

ての

生活

習慣

の定

着か

ら支援

する

ことが

可能

とな

った。

•横

浜市

内18

区の

うち、9

区で

実施

してい

る•

養育

環境

に課

題を

抱え

る家

庭を

支援

する

中で

、子ども

に対

する

生活

支援

の必

要が

ある

家庭

を支

援に

つな

いで

いる

•支

援が

必要

な家

庭が

どのエ

リアに

多い

のか

通常

業務

等で

把握

してい

るた

め、開

設場

所を

どこに

する

か委

託先

と相談

しなが

ら選定

する

横浜市各区

こども家庭支援課

•横

浜市

内全

区で

実施

してい

る•

3年

又は

5年

に一

度プ

ロポー

ザル

形式

で委

託事

業者

を選

定•

区の

担当

者は

、通常

業務

を通

じ、事

業の

対象

者を

把握

。生

活保

護世

帯や

生活

困窮

者世

帯等

の子

どもの

参加

を促

す•

学習

支援

への

欠席

が続

く子ど

もが

いる

場合

は、教

育支

援専

門員

(区

で採

用して

いる

嘱託

職員

)や

担当

ケー

スワ

ーカー

から各

家庭

に対

し声が

けを

実施

してい

横浜市各区

生活支援課

NPO法人等の

委託先

l開

所は

週に

5日

、1日

5時

間以

上(

利用

は1

人あ

たり週

に2

回ま

で)

l一

軒家

やマ

ンシ

ョンの

一室

を借

り上げ

、常設

の場

所を

確保

l学

校が

終わ

ってか

ら、実

施場

所に

来て

、あい

さつや

手洗

い、う

がい

の習

慣づ

け、食

卓の

準備

・後片

付け

などの

支援

を実

生活困窮、親の疾病など様々な要因により

養育環境に課題がある小・中学生※子どもの学力や生活習慣の定着度にあわせて事業を利用NPO法人等の

委託先

•生

徒1

~2

名に

対し1

名の

スタッ

フを配

置•

対象

生徒

1人

当た

り週に

2回

を限

度に

学習

支援

を実

施•

開催

時間

は平

日18

時~

20時

半頃

まで

•地

域ケ

アプ

ラザや

各区

の社

会福

祉協

議会

の施

設等

で開

催•

スタッ

フは受

託団

体の

職員

や原

則とし

て大

学生

又は

地域

のボ

ランテ

ィア、

教員

OBも

活用

学習

支援

利用

寄り添い型学習支援事業

寄り添い型生活支援事業

生活

支援

利用

生活

支援

を周

知・紹

介生

活困

窮者

支援

の窓

口に

往訪

・相談

支援

学習

支援

を周

知・紹

児童

扶養

手当

、就

学援

助等

行政

の支

援の

利用

・相談

支援

委託

委託

※一

部の

区で

は、こ

ども家

庭支

援課

では

なく、

生活

支援

課が

所管

してい

る。

小学

生が

メイン

中学

生が

メイン

127

Page 20: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

取組成果

○取組前の課題と成果取組前の課題

•小

学校

低学

年頃

から学

校の

授業

につ

いて

いけ

ず、つ

まず

いた

まま

中学

校へ

進学

してしま

い、高

校受

験を

控え

てい

る子

どもに

対し十

分に

支援

がで

きて

いな

かった

ため

、高校

進学

率が

停滞

してい

た。

学 習 支 援

○工夫点

○今後に向けて

【両事

業共

通】

u事

業の

利用

申込

書に

予め

、利用

申込

書に

記載

した個

人情

報を

必要

な範

囲で

関係

する

運営

法人

、学校

及び

公的

機関

等と共

有す

ること

を明

記し、

同意

をも

らって

から事

業利

用を

開始

してい

る。

u区

ごとに

教育

支援

専門

員や

教育

相談

員(

校長

OB等

の嘱

託職

員)

を配

置して

おり、

学校

と福祉

の場

をつ

なぐ役

割を

果た

してい

る。子

どもが

学習

支援

か生

活支

援に

参加

してい

ない

場合

は、教

育支

援専

門員

や教

育相

談員

、担当

ケー

スワ

ーカー

から各

家庭

に対

し声が

けを

実施

してい

る。

u事

業の

周知

は、プ

ライバ

シー

に配

慮して

、個別

に行

ってい

る。各

区の

相談

窓口

に来

訪した

相談

者の

うち、子

どもが

いて

事業

の対

象とな

る可

能性

があ

る場

合に

、チラシ

を渡

してい

る。ま

た学

校か

ら支援

を受

けた

方が

よい

と考え

られる

家庭

に対

しチラシ

を渡

しても

らう場

合も

ある

。【寄

り添い

型学

習支

援事

業】

u単

に塾

の代

わりと

してで

はな

く、居

場所

を確

保しな

がら、

生徒

1~

2名

に対

し1名

のス

タッフを

配置

する

ことで

、その

子ども

の置

かれ

てい

る状

況を

よりよ

く把握

し、「寄

り添う」

支援

を行

い、学

力向

上だ

けで

なく、

精神

的な

成長

を促

すこと

がで

きる

。【寄

り添い

型生

活支

援】

u民

家を

借り上

げる

など、

家庭

的な

雰囲

気の

中で

安心

して過

ごせ

る居

場所

を提

供。

u学

習支

援、生

活支

援とも

に委

託候

補の

事業

者の

発掘

に力

を入

れた

い。特

に生

活支

援は

、横浜

市内

18区

のうち

、9区

のみ

で実

施して

いる

が、必

要な

支援

を届

ける

ため

、支援

ニー

ズを

十分

に把

握し新

規実

施を

進め

てい

きた

い。

u学

習支

援と生

活支

援を

別の

事業

者に

委託

してい

る区

もあ

るが

、生活

支援

事業

を通

じて、生

活習

慣を

身に

付け

た後

に学

習支

援に

つな

ぐ等、今

後2

事業

の連

動に

つい

て、各

区の

実施

状況

にあ

わせ

て検

討して

いき

たい

•高

校へ

の進

学実

績の

向上

。事業

利用

者の

進学

率は

90%

後半

を推

移して

いる

。•

参加

してい

る子

どもの

学習

意欲

、集中

力、コ

ミュニ

ケー

ション

能力

の向

上が

図られ

た。

•学

習支

援や

生活

支援

を活

用す

ること

で、例

えば

、月30

0円の

おや

つ代

が払

えな

い等

保護

者の

困りご

とに気

づくこ

とがで

き、保

護者

に対

する

支援

(家

計相

談や

就労

相談

)に

つな

がった

ケー

スが

ある

•身

近に

将来

のロー

ルモ

デル

となる

大人

がい

なか

った子

どもが

、生活

支援

事業

を利

用す

る中

で、生

活習

慣を

身に

付け

るだ

けで

なく、

保護

者以

外の

大人

と接す

ること

で、子

ども自

身に

将来

に対

する

気づ

きが

生ま

れ、学

習に

対す

る意

欲が

向上

したケ

ース

があ

る。

•生

活困

窮、親

の疾

病な

ど様々

な要

因に

より、

養育

環境

に課

題が

あり、

手洗

いや

入浴

の仕

方等

の基

本的

な生

活習

慣が

身に

付い

てい

ない

子ども

に対

して十

分な

支援

がで

きて

いな

かった

。•

基本

的な

生活

習慣

が身

に付

いて

いな

い子

どもは

、学習

に向

かう状

況に

なく、

学習

支援

の前

段階

として

、生活

習慣

を身

に付

ける

必要

があ

った

生 活 支 援

128

Page 21: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

実態

調査

にお

いて

現場

感覚

を活

かした

工夫

、既

存の

資源

を活

用し着

実な

体制

づくり

を実

施新

城市

自治

体基

本情

【自治

体区

分】

一般

市(福

祉事

務所

設置

)

【人口

(平

成27

年国

勢調

査よ

り)】

47,1

33人

(うち

、20歳

未満

が占

める

割合

16.4

1%)

0-6

歳:

2,26

6人7

-12歳

:2,

358人

13-1

5歳:

1,37

6人16

-18歳

:1,

412人

【世帯

数】1

6,45

4世帯

【学校

数】

小学

校:

13校

中学

校:

6校

【職員

数】

622人

(平成

29年

4月

1日

現在

【面積

】499.23km²

【子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の計

画等

の策

定状

況】

子ども

の貧

困対

策推

進に

関す

る法

律及

び大

綱を

踏ま

え、平

成28

年に

子ども

の貧

困計

画策

定の

検討

を開

始し、

実態

調査

を実

施の

上、平

成29

年3

月に

「新城

市こど

もの

未来

応援

事業

計画

」を策

定した

。「新

城市

子ども

・子育

て支

援事

業計

画」が

主に

保護

者の

視点

やニ

ーズ

に重

点を

置い

た計

画で

ある

のに

対して

、この

計画

はよ

り子ども

に焦

点を

当て

、潜在

的な

ニー

ズを

掘り起

こし、子

どもとそ

の家

庭の

ため

の包

括的

な支

援を

具体

的に

展開

する

ため

の計

画とし

てい

る。

事例

のポ

イント

²子

どもの

貧困

対策

の推

進体

制を

構築

する

ため

、子育

て世

帯の

保護

者の

声を

反映

でき

る「子

ども・子

育て

会議

」にて

検討

し、庁

内外

組織

によ

るワ

ーキ

ング

グル

ープ

を設

立。

²子

どもの

貧困

の実

態を

正確

に把

握す

るた

め、現

場感

覚を

活か

しつつ

質問

項目

や分

析方

法を

工夫

した実

態調

査を

実施

²子

どもの

貧困

対策

を主

管す

るこど

も未

来課

と庁外

関係

機関

との連

携体

制の

構築

は、学

校及

び要

保護

児童

対策

地域

協議

会との

連携

から開

始。学

校側

が対

応に

苦慮

してい

た個

別ケ

ース

につ

いて

、こども

未来

課内

に配

置して

いる

専門

職職

員の

派遣

したほ

か、相

談対

応の

実績

等か

ら連携

を呼

びか

け、学

校が

保護

者同

意を

得た

上で

個別

ケー

ス対

応の

ため

の会

議を

開催

²学

校との

協働

によ

る対

応実

績を

積み

重ね

ること

によ

り、こど

も未

来課

が要

保護

児童

対策

地域

協議

会や

家庭

児童

相談

で中

心的

役割

を担

ってい

ること

、学

校で

は手

が届

かな

い家

庭内

への

支援

がで

きる

ことを

学校

側が

認識

し、協

働が

促進

された

。要保

護児

童対

策地

域協

議会

の場

以外

で個

別の

気に

なる

子ども

(不

登校

、生活

困窮

、発達

障害

、保護

者の

精神

疾患

など)

のケ

ース

をこど

も未

来課

と学校

で相

談す

るた

めに

、学校

にて

、個別

ケー

ス会

議が

開催

される

ように

なった

²実

態調

査や

関係

団体

ヒアリン

グの

結果

等を

踏ま

え、家

事支

援、高

校の

通学

費助

成等

、地域

の実

態に

則した

独自

の支

援内

容を

検討

中。

【財政

規模

(総

務省

「平成

28年

度市

町村

別決

算状

況調

」)】

歳入

:24

8億66

7万円

歳出

:23

8億8,

551万

円使

用料

1.3%

地方

税29

.1%

地方

譲与

税1.

0%

国庫

支出

金 8.6%

地方

債13

.5%

都道

府県

支出

金5.

8%

諸収

入3.

0%地

方消

費税

交付

金3.

5%

その

他3.

5%

民生

費28

.7%

消防

費5.

9%

総務

費14

.7%

公債

費10

.4%

土木

費6.

7%

教育

費12

.2%

衛生

費12

.4%商

工費

3.0%

農林

水産

業費

4.8%

その

他1.

2%

繰越

金(純

繰越

金)

4.5%

分担

金及

び負

担金

(同級

他団

体か

らのも

の)

1.7%

地方

交付

税24

.4%

129

Page 22: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

基本

目標

取組

具体

的内

す べ て の 子 ど も が 健 や か に 育 ち 、

育 て ら れ る

取組

1家

庭単

位で

の包

括的

支援

取組

2子

どもの

生活

支援

取組

3子

どもの

就学

・就

労支

●子

育て

世代

包括

支援

セン

ター(

仮称

)の

設置

●家

事支

援事

業の

実施

●妊

婦全

戸訪

問事

業の

検討

●産

後ケ

ア事

業の

拡充

(母

子愛

着推

進事

業を

含む

)●

乳児

家庭

全戸

訪問

事業

「こん

にち

は赤

ちゃん

事業

」の継

続●

養育

支援

事業

の拡

充(

セカン

ドブック

スター

ト事業

を含

む)

●福

祉型

児童

発達

支援

セン

ターの

設置

検討

●こど

も園

・小学

校で

の「む

し歯予

防健

康教

室」

●こど

も園

給食

での

味覚

の幅

を広

げ、咀

しゃくを

促す

献立

●す

べて

のこど

も園

・小学

校で

のフッ

化物

洗口

の実

施●

生活

や学

習の

支援

を伴

うこども

食堂

の開

設●

こども

園・小

学校

での

フッ化

物洗

口経

費の

公費

負担

の検

討●

子育

て情

報ナ

ビ「咲

くら」で

の食

育レ

シピ

掲載

●こど

も園

での

家庭

で料

理の

お手

伝い

がで

きる

ように

なる

ため

の食

育の

実施

(平

成29

年度

より一

部実

施)

1. 子

どもの

貧困

対策

実施

計画

新城

市で

は、行

政だ

けで

はな

く、学

校、保

育や

幼児

教育

の場

、各支

援機

関が

相互

に協

力し、

一体

となって

子ども

の貧

困対

策を

推進

する

ため

、実態

調査

と計画

策定

を同

時に

実施

。施策

を体

系的

にま

とめつ

つ、実

態調

査の

結果

を踏

まえ

て、新

たな

支援

施策

を現

在検

討・準

備して

いる

取組

4子

どもの

居場

所づ

くり

取組

5保

護者

の生

活支

●学

習支

援事

業(

中学

生)

●農

業や

コンピ

ューター

プログ

ラム体

験な

どの就

労支

援●

学習

支援

事業

(高

校生

)●

給食

費負

担軽

減な

ど就学

援助

の拡

充検

討●

学用

品等

の負

担軽

減や

リサイク

ルの

斡旋

・情報

提供

●高

校の

通学

費助

成●

幼児

教育

の負

担軽

減(

段階

的無

償化

)●

奨学

金制

度な

ど教育

費負

担軽

減の

情報

収集

と提供

●地

域特

性に

合った

放課

後対

策の

在り方

、付加

価値

の高

い放

課後

児童

クラブ

の検

討●

こども

食堂

などに

おけ

るピ

アサ

ポー

ターの

養成

と参加

促進

●こど

も食

堂の

開設

(※

再掲

)●

放課

後児

童クラ

ブや

こども

食堂

のコミ

ュニテ

ィービジ

ネス

●生

活困

窮者

自立

支援

制度

を活

用した

家計

相談

の推

進●

生活

困窮

者自

立支

援制

度を

活用

した就

労準

備事

業等

の実

施●

子育

て世

代包

括支

援セ

ンター

(仮

称)

の設

置(

※再

掲)

●フー

ドバン

クの周

知と必

要な

家庭

への

利用

普及

の推

進●

フードバ

ンクへ

の食

品提

供者

開拓

の推

進●

住宅

確保

策(

市営

住宅

の福

祉枠

創設

、民間

賃貸

住宅

や空

き家

等活

用)

の検

討●

養育

費問

題等

の支

援に

関す

る司

法書

士会

との協

定●

協議

離婚

等に

際して

の合

意書

作成

などの

支援

パン

フレット

の作

成●

市遺

児手

当の

見直

しを含

めた

在り方

検討

●放

課後

児童

クラブ

利用

料の

応能

負担

化ま

たは

減免

対象

の拡

充検

継続

・推進

予定

検討

・検討

準備

設置

・実施

準備

・調整

締結

(出

典)

新城

市「新

城市

こども

の未

来応

援事

業計

画」よ

り作成

130

Page 23: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

2. 子

どもの

貧困

対策

推進

のた

めの

実態

把握

実態把握前

計画策定・施策検討のための情報不

足l

平成

22年

の新

城版

こども

園の

制度

設計

の検

討に

おい

て、「

朝ご

はん

を食

べて

来な

い子

どもが

いる

」、「虫

歯が

多く治

療を

受け

てい

ない

子ども

がい

る」等

の声

が保

育現

場か

らあが

ってお

り、潜

在的

な子

どもの

貧困

の存

在を

感じて

いた

l通

常業

務を

通じて

子ども

の貧

困対

策が

必要

であ

ると感

じてい

たも

のの

、施策

・事業

を検

討す

る上

での

情報

が不

足して

いた

実態把握

「新城市子ども・子育て世帯生活実態調査」の実施

l全数調査

自治

体の

規模

及び

市内

のこど

も園

及び

小中

学校

が全

て公

立で

ある

ことを

踏ま

え、

0歳

児、2

歳児

、5歳

児(

年長

児)

、6歳

児(

小学

校1

年生

)、1

0歳

児(

小学

校5

年生

)、1

3歳児

(中

学校

2年

生)

、16歳

児(

高校

2年

生)

の子

どもを

対象

に全

数調

査を

実施

。こども

園及

び小

中学

校に

て調

査票

を配

布・回

収。高

校2

年生

とこども

園に

通園

してい

ない

対象

年齢

の世

帯に

つい

ては

、郵送

にて

配布

・回収

l独自の貧困線を算出、相対的貧困境界域等を定義

市独

自の

貧困

線を

算出

し、可

処分

所得

が貧

困線

に満

たな

い世

帯を

「相対

的貧

困域

(生

活貧

困層

)」と

定義

。「急

な出

費で

家計

のや

りくりが

でき

ない

経験

」、「債

務が

返済

でき

ない

経験

」、「ラ

イフラ

イン

が止

められ

た経

験」、

「世帯

の総

収入

額が

150万

円未

満」、

「制度

利用

世帯

(生

活保

護受

給世

帯)

」の1

つ以

上に

該当

する

世帯

を、「

相対

的貧

困境

界域

」として

定義

。これ

は、国

が定

義す

る貧

困線

で子

どもの

貧困

率を

算出

したとこ

ろ、現

場で

支援

を行

ってい

る際

に感

じて

いた

割合

と相違

があ

ったこと

から導

入した

l親の心理状態について把握

「この

子を

産ん

でよ

かった

と思え

る」、

「家族

の絆

が芽

生え

た」、

「子ども

の成

長が

楽しい

」、「感

情的

な言

葉で

怒鳴

ったこと

の有

無」、

「はっき

りした

理由

もな

いの

に不

安に

なった

り、心

配した

りした

」等、親

の心

理状

態に

つい

て把

握す

る質

問項

目を

充実

させた

l貧困の連鎖について把握

「あな

たが

15歳

の頃

のご

家庭

の暮

らし向

きは

どうだ

ったか

と感じま

すか

」等、現

在の

子ども

の実

態だ

けで

なく、

貧困

の連

鎖に

つい

ても

把握

を試

みて

いる

(新

城市

「新城

市こど

もの

未来

応援

事業

計画

」より抜

粋)

成果

計画の策定・ニーズに合った施策検討の開始

l家事支援

既に

一部

実施

。家事

が十

分に

でき

てお

らず、子

どもの

生育

環境

として

適切

でな

いと判

断した

場合

には

、こども

未来

課の

職員

が中

心とな

り、訪

問先

の子

どもを

巻き

込み

なが

ら掃除

や片

付け

等を

実施

。その

家庭

の子

どもが

掃除

を手

伝った

ことを

職員

が褒

める

ことに

より、

掃除

等が

定着

し、生

活習

慣の

改善

にも

つな

がる

l高校の通学費助成(検討中)

高校

の通

学費

助成

につ

いて

は、実

態調

査で

「通学

時の

バス

・電車

代の

援助

があ

ること

」を求

める

声が

多か

ったた

め、現

在、通

学費

助成

につ

いて

検討

中。

電車

が通

ってい

ない

地域

の学

校は

通学

が特

に不

便で

あり、

駅か

らバス

を利

用しな

けれ

ば通

えな

い。バ

スは

電車

に比

べて

費用

がか

さむた

め、交

通機

関の

不便

さと費

用負

担を

理由

に中

退して

ほしく

ない

という思

いか

ら助成

を検

討して

いる

。現在

県の

愛知

県遺

児手

当に

加え

て、市

独自

の新

城市

遺児

手当

として

所得

制限

なしで

一人

当た

り2,0

00円

の助

成を

行って

いる

が、所

得制

限な

しで助

成を

する

より、

限られ

た財

源で

より支

援を

必要

とする

家庭

へ効

果的

に支

援す

る意

図で

検討

してい

る。

131

Page 24: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

3.

子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の体

制づ

くり体制づくり前の課題

不十分な庁内外連携体制

日頃から子どもとその家庭の保護者への支援に関わっている

関係機関・団体や行政担当課等からの意見

•「支

援に

関して

連携

の回

数が

少な

い機

関とで

は、十

分な

信頼

関係

が築

けて

いな

いた

め、情

報が

得られ

にくい

」•

「支援

する

側の

知識

不足

のた

め、他

の専

門機

関へ

つな

げる

手順

や、家

庭に

どこま

で関

わって

いい

のか

、迷って

しまう。

」•

「関わ

る機

関が

多くな

るほ

ど、調

整や

情報

整理

の業

務が

膨大

にな

り、報

告も

煩雑

にな

る。」

•「相

談支

援の

立場

と、金

銭等

経済

的支

援を

行う機

関の

間で

、それ

ぞれ

が行

ってい

る内

容の

共有

が不

十分

であ

るよ

うに感

じられ

る。」

(新

城市

「新城

市こど

もの

未来

応援

事業

計画

」関係

機関

・団体

や行

政担

当課

対象

のヒア

リング

調査

結果

より抜

粋)

体制づくり

ワーキンググループの開催と子育て世帯の保護者の声を反映

成果

l参加者

児童

相談

セン

ター、成

年後

見支

援セ

ンター

、基幹

相談

支援

セン

ター、教

育委

員会

、福祉

課、

健康

課に

加え

、個別

に子

育て

中ま

たは

子育

てを

経験

した保

護者

の声

を反

l開催のポイント

•ワ

ーキ

ング

グル

ープ

には

、要保

護児

童対

策地

域協

議会

のメン

バー

を中

心に

招聘

。•

実効

性の

ある

計画

にした

かった

ことか

ら、庁

内の

メンバ

ーは

、現場

を知

りなが

ら、あ

る程

度の

裁量

権を

持つ

課長

・副課

長・係

長級

が参

加。

•新

城市

として

市民

自治

を推

進し

てい

ること

、また

、一緒

に考

える

ことを

通じ

市民

に市

政の

「協力

者」と

なって

もらう

ことを

狙い

として

、子育

て中

また

は子

育て

を経

験し

た保

護者

と様々

な機

会で

話を

する

中で

出て

きた

、保護

者の

生の

声を

計画

に反

映した

。•

ワー

キン

ググ

ルー

プを

子ども

・子育

て会

議の

下部

組織

的・実

務検

討会

議的

なも

のと位

置づ

け、「

新城

市子

ども・子

育て

支援

事業

計画

」と連

動して

検討

を実

施。

子どもの貧困対策を中心となって推進している

こども未来課が感じている課題

•平

成24

年時

点で

は、要

保護

児童

対策

地域

協議

会が

あま

り機能

してお

らず、

庁内

外含

めて

関係

機関

との連

携・協

働が

十分

であ

るとは

言え

なか

った。

•虐

待に

関し

て通

報等

があ

れば

、児童

相談

所経

由で

、こども

未来

課に

連絡

が入

り、必

要に

応じて

学校

へ往

訪す

る機

会が

あった

が、日

頃か

ら学校

と担当

者同

士の

「顔の

見え

る」関

係が

構築

されて

いな

かった

。•

庁内

の意

識に

バラつ

きが

あり、

子ども

の貧

困対

策が

必要

であ

るとい

う認識

が低

い担

当も

見られ

た。

体制づくり

学校をはじめとする教育部局との連携体制の構築

l個別ケースにおける協働について

こども

未来

課で

は、従

来よ

り課の

保健

師が

こども

園に

おい

て療

育や

個別

支援

を実

施。ま

た、全

ての

子ども

が市

立こど

も園

から市

立小

学校

に進

学す

るた

め、子

どもた

ちに

関す

る情

報を

把握

して

いた

。子ども

の発

達障

害に

関す

る個

別ケ

ース

の相

談が

学校

側か

ら寄せ

られた

際に

、これ

らの知

見・情

報を

基に

連携

を開

始。現

在、相

談連

携の

際に

使用

する

アセ

スメン

トシー

トも作

成中

。(

補足

資料

参照

l校長会等での説明

平成

25年

度当

初の

校長

会で

、児童

虐待

の通

告の

必要

性や

要保

護児

童対

策地

域協

議会

の役

割等

をこど

も未

来課

から説

明。学

校か

らの通

告(

こうした

ケー

スは

児童

虐待

にあ

たる

のか

とい

った相

談や

情報

提供

も含

む)

がス

ムー

ズとな

った。

l教育委員会へのアプローチ

スクー

ルソ

ーシ

ャルワ

ーカー

(SSW

)が配

置され

てい

ない

ため

、こども

未来

課に

配置

されて

いる

相談

員を

SSW

の代

わりと

して相

談を

してほ

しいと伝

え、教

育委

員会

との連

携を

推進

•要

保護

児童

対策

地域

協議

会に

かけ

るほ

どでは

ない

が、気

にな

る子

ども(

不登

校、生

活困

窮、発

達障

害、保

護者

の精

神疾

患等

)が

いる

場合

は、教

員を

通して

保護

者の

承諾

を得

て、こ

ども未

来課

が相

談・支

援に

携わ

ること

によ

り、学

校との

連携

体制

を構

築。個

別の

気に

なる

子ども

のケ

ース

をこど

も未

来課

と学校

で相

談す

るた

め、学

校に

て個

別ケ

ース

会議

を開

催。

•個

別ケ

ース

会議

の開

催ま

でい

かな

くとも

気に

なる

子ども

がい

た場

合は

、学校

側か

ら保護

者に

対しこ

ども未

来課

の相

談窓

口を

紹介

する

ことで

、支援

につ

ない

でい

る。

個別ケースの対応について要保護児童対策協議会以外に学校でのケース会議を開催

132

Page 25: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

自治

体基

本情

【自治

体区

分】一

般市

(福祉

事務

所設

置)

【人口

(平

成27

年国

勢調

査よ

り)】

49,0

62人

(うち

、20歳

未満

が占

める

割合

18.7

7%)

0-6

歳:

2,93

5人7

-12歳

:2,

858人

13-1

5歳:

1,54

6人16

-18歳

:1,

528人

【世帯

数】1

6,93

2世帯

【学校

数】

小学

校:

11校

中学

校:

5校

【職員

数】3

56人

(平

成29

年4

月1

日現

在)

【面積

】195

.4km²

【子ども

の貧

困対

策推

進の

ため

の計

画等

の策

定状

況】

武雄

市で

は、平

成28

年4

月に

「こども

の貧

困対

策課

」を設

置。同

年5

月よ

り、庁

内に

こども

の貧

困対

策課

、福祉

課、健

康課

、生涯

学習

課及

び企

画課

が参

画す

る「子

どもの

貧困

対策

ワー

キン

ググ

ルー

プ」を

設置

。「子

どもの

生活

実態

調査

」、「ひ

とり親

家庭

等ア

ンケ

ート調

査」、

庁内

外の

子ども

の貧

困の

関係

者や

有識

者か

らの意

見聴

取・ヒ

アリン

グを

実施

し、平

成29

年3

月に

「武雄

市子

どもの

未来

応援

計画

(武

雄市

子ども

の貧

困対

策実

行計

画)

」を策

定。

事例

のポ

イント

²子

どもの

貧困

対策

ワー

キン

ググ

ルー

プを

平成

28年

度に

設置

。ワー

キン

ググ

ルー

プで

は、教

育委

員会

のこど

もの

貧困

対策

課が

イニシ

アチ

ブを

とり、副

市長

をリー

ダーとし

て実

態調

査及

び計

画の

取りま

とめを

実施

。平成

29年

度も

引き

続き

ワー

キン

ググ

ルー

プを

開催

し、実

態調

査結

果に

基づ

いた

事業

を中

心に

施策

の検

討を

継続

してい

る。

²「武

雄市

子ども

の未

来応

援計

画」の

施策

の柱

として

、「I.

子ども

に寄

り添う伴

走型

支援

」、「I

I.教

育・学

びの

支援

」、「I

II.

生活

・養育

環境

の支

援」、

「IV.

就労

・経済

的な

支援

」の4

つが

設け

られて

いる

。この

中で

、子ども

の成

長段

階の

ギャッ

プを

埋め

、地域

の力

も活

用した

長期

的・継

続的

かつ

総合

的な

支援

を目

指す

「I.

子ども

に寄

り添う伴

走型

支援

」を実

施。

²平

成29

年度

の新

規事

業とし

て「こ

どもの

笑顔

コーデ

ィネー

ター設

置事

業」を

開始

。子育

て総

合支

援セ

ンター

と小学

校に

コーデ

ィネー

ターを

配置

し、「少

し気に

なる

」段階

からそ

の子

どもや

家庭

へア

プロー

チを

行い

、必要

に応

じて支

援制

度や

学校

、地域

、関係

機関

等とつ

なぐこ

とで、早

い段

階か

らの予

防的

支援

や伴

走型

支援

の体

制構

築を

図って

いる

妊娠

期か

ら子ども

の就

学・進

学ま

で徹

底して

伴走

型支

援が

でき

るよ

うコー

ディネ

ーター

を配

置早

い段

階か

らの支

援と関

係部

署間

の密

な連

携を

実現

武雄

市【財政規模

(総

務省

「平成

28年

度市

町村

別決

算状

況調

」)】

歳入:255億409万円

歳出:245億8,224万円

寄附

金1.

0%

地方

税21

.5%

地方

交付

税26

.9%

国庫

支出

金 14.3

地方

債9.

2%

都道

府県

支出

金7.

3%繰入

金6.

0%

諸収

入2.

3%

地方

消費

税交

付金

3.3%

その

他4.

1%

民生

費35

.3%

消防

費3.

5%

総務

費13

.4%

公債

費10

.9%

土木

費7.

6%

教育

費11

.1%

衛生

費6.

5%

商工

費2.

7%諸

支出

金(公

営企

業費

)2.0

%そ

の他

0.8%

繰越

金(純

繰越

金)3

.1%

分担

金及

び負

担金

(その

他)

1.1%

議会

費1.

1%

農林

水産

業費

5.0%

133

Page 26: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

施策の柱

施策

重点

事業

事業

その他の関連事業

○こどもの笑顔コーディネーター設置事業

○利用者支援事業

○佐賀県スクールカウンセラー事業

青少年育成市民会議活動事業補助金

○スクールソーシャルワーカー活用事業【県事業】

社会人権・同和教育啓発活動

○コミュニティ・スクール事業

地域コミュニティ活性化事業費補助金(通学合宿他)

○地域学校協働本部事業

学習機会提供事業(公民館事業)

○協働による新たな学校モデル構築事業

教師力向上武雄セミナー

○放課後等補充学習支援事業

ALT活用事業

中学校オンライン補充学習支援事業

がんのひみつを知る学習会

学力向上対策事業(漢字検定費助成)

トムソーヤフェスティバル

学力・知能・進路適性検査

トムソーヤ指導者育成事業

職業意識づくり教育

雄武町児童交流派遣事業

小学校外国語オンライン英会話授業

食育推進事業

ICT教育推進事業

新たな学校づくり推進事業

放課後子ども教室

わんぱくスクール・ジュニアリーダー育成事業

○不登校・引きこもり訪問相談員事業

児童生徒及び教職員の健康診査事業

就学相談

図書館・歴史資料館運営事業

就学前児童の健康診断及び知能検査

こども図書館建設事業

学校適応指導教室支援事業

学校生活支援員配置事業

○不登校児童生徒への支援モデル事業

○就学援助(要保護・準要保護)

○就学援助(進学等準備金の新設)

○特別支援教育就学援助

○奨学資金貸与事業

幼稚園就園奨励費補助金

教育・保育給付費(幼稚園・認定こども園)

○その他給付・貸付・減免制度の周知

1.

子ども

に寄

り添う

伴走

型支

①「学

校」を

プラット

フォー

ムとし

たあ

らゆる学

びへ

環境

整備

2.

教育

・学び

の支

②学力・体験支援

③就学支援・学びの環

境支援

1. 子

どもの

貧困

対策

の施

策一

覧新規事業

拡充事業

その

他の

関連

事業

134

Page 27: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

1. 子

どもの

貧困

対策

の施

策一

覧新規事業

拡充事業

施策の柱

施策

重点

事業

事業

その他の関連事業

○家庭児童相談事業

未熟児養育医療

○母子・父子自立支援事業

予防接種事業

○要保護児童対策協議会

障がい児支援給付事業

○母子生活支援施設措置費事業

保育所地域活動事業補助金

○ひとり親家庭等空家改修費助成事業補助金

休日急患センター運営事業

○生活困窮者自立支援事業

南部地区小児時間外診療事業(広域事業)

母子手帳交付・妊婦健康診査

市営住宅管理業務

乳幼児相談

公園等管理業務(都市公園、児童遊園ほか)

妊婦・乳幼児歯科保健事業・2歳6か月児歯科健診

乳幼児全戸訪問・その他訪問事業

母子保健推進員活動

乳幼児健診事業・自閉症スクリーニング

個別心理相談

ことばの相談事業

教育・保育給付費(保育所)

保育料の負担軽減

地域子育て支援拠点事業

家庭教育支援事業

ファミリーサポート事業

食育推進事業

女性総合相談事業

障がい者総合相談支援

○母子家庭等日常生活支援事業【県事業】

障がい者自立支援給付事業

○子育て短期支援事業

障がい者自立支援給付事業(更生医療費・育成医療費・療養介護医療費)

病児保育事業

訪問入浴サービス事業

一時預かり事業補助金

日常生活用具給付事業

延長保育事業補助金

日中一時支援事業委託料

小児慢性特定疾病児童日常生活用具給付事業

重度障がい者地域生活重点支援事業(介護者レスパイト支援事業補助金)

健康増進事業(わっかもん健診・特定健診)

がん検診事業

健康ポイント事業

放課後児童健全育成事業

放課後児童クラブ施設整備事業

むし歯予防事業

①親子への生活・養育

環境の支援

3.生活・養育環

境の支援

③子どもの生活支援・

居場所づくり

②保護者の生活支援

その

他の

関連

事業

135

Page 28: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

※赤

枠は

本事

例集

で注

目す

る事

業を

示す

。(

出典

)武

雄市

「武雄

市子

どもの

未来

応援

計画

」より作

施策の柱

施策

重点

事業

事業

その他の関連事業

○母子家庭等高等職業訓練促進給付金支給事業

通所授産施設等活動奨励金支援事業

○母子家庭等自立支援教育訓練給付金支給事業

雇用対策等事業

○高等学校卒業程度認定試験合格支援事業

トレーニングファーム整備推進事業

児童手当給付事業

重度心身障がい者医療費助成事業

○児童扶養手当給付事業

特別児童扶養手当給付事業

○子ども医療費助成事業

特別障がい者手当等給付事業

○助産施設措置事業

重度心身障がい児福祉年金支給事業

○ひとり親家庭等医療費助成事業

○生活保護事業

○母子父子寡婦福祉資金貸付【県事業】

○新生児聴覚スクリーニング検査助成事業

○実費徴収に係る補足給付を行う事業補助金

保育料にかかる「みなし寡婦(寡夫)」の適用

4.就労・経済的

な支援

①就労の支援

②経済的な支援

1. 子

どもの

貧困

対策

の施

策一

覧新規事業

拡充事業

その

他の

関連

事業

136

Page 29: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

2. 子

どもの

貧困

対策

推進

のた

めの

体制

子どもの貧困対策ワーキンググループ

副市長

リーダー

委員

こども教育部

生涯学習課

企画財政部

企画課

福祉部

福祉課(保護係)

福祉部

健康課[保健師]

<参

加者

><

開催

頻度

>u

担当

課の

係長

又は

担当

者◆

全体

会は

年に

2-3

回、新

規事

業に

つい

ての

検討

は関

係部

署で

年に

3-4

回実

<検

討事

項>

u平

成28

年度

(設

置年

):

•既

存事

業の

課題

整理

やライ

フステ

ージ

によ

る事

業の

体系

化•

新規

事業

の検

討•

「武雄

市子

どもの

生活

実態

調査

」の調

査項

目の

検討

、調査

の実

施、調

査結

果の

共有

•「武

雄市

子ども

の未

来応

援計

画」の

素案

の作

成u

平成

29年

度:

•事

業の

見直

しプ

ロセ

ス等

の検

討(

各部

署所

管の

事業

の前

年度

実績

や課

題を

共有

し、次

年度

に向

けた

改善

の方

向性

を関

係課

と議論

した

上で

、各課

の次

年度

事業

案を

具体

化して

いくこ

と等)

•事

業見

直し

の視

点の

検討

(既

存事

業の

要件

を緩

和す

ること

で、支

援対

象や

コス

トの増

分と効

果の

増分

を比

較検

討す

ること

等。

例:

ひとり

親家

庭の

みを

対象

として

いた

事業

を、そ

れ以

外に

も適

用しよ

うとす

ること

等)

u今

後の

課題

:•

既存

事業

の見

直し

•新

規事

業の

立案

例)こども教育部

学校教育課

オブザーバー

(会議の議題に基づき、庁内外より適宜招聘)

事務局

教育委員会こども教育部

こどもの貧困対策課

lこど

もの

貧困

に関

する

ことl

実態

調査

の実

施l

計画

策定

の主

l学

校費

用の

負担

軽減

につ

いて

検討

すべ

く、学

校教

育課

長(

教員

)も

参加

l生

涯学

習l

社会

教育

l青

少年

健全

育成

lス

ポー

ツ振興

l各

種計

画l

交通

政策

l国

際交

流等

l母

子手

帳交

付l

乳幼

児健

診l

予防

接種

l食

育に

関す

ること

武雄

市で

は、平

成28

年4

月に

教育

委員

会内

に「こ

どもの

貧困

対策

課」を

設置

する

ととも

に、同

年5

月よ

り、「子

どもの

貧困

対策

ワー

キン

ググ

ル―

プ」を

設置

。平成

28年

度は

計画

策定

及び

実態

調査

を並

行して

実施

したた

め、平

成29

年度

以降

は実

態調

査の

結果

に基

づい

た事

業を

更に

検討

する

必要

があ

るとし

て、引

き続

きワ

ーキ

ング

グル

ープ

を開

催。新

規事

業を

立案

する

のみ

ならず

、既存

の事

業の

要件

の一

部を

変更

する

等、よ

り効率

的で

ニー

ズに

合った

事業

の検

討が

可能

にな

った。

例)社会福祉協議会

l市

が委

託す

る「生

活困

窮者

自立

支援

事業

」等に

係る

議論

を行

う時な

どに参

こども

未来

課教

育総

務課

学校

教育

課福

祉課

(家

庭支

援係

「こども

の貧

困対

策課

」その

もの

が各

課の

兼務

・併任

者で

構成

されて

いる

横断

的組

織とな

ってい

る。

l生

活保

護l

生活

困窮

者自

立支

援事

業等

137

Page 30: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

3.注

目す

べき

事業

の支

援内

容:

こども

の笑

顔コー

ディネ

ーター

設置

事業

○こどもの笑顔コーディネーター設置事業概要

学校

等に

おい

て、日

常の

生活

や家

庭の

状況

から勘

案して

「少し気

にな

る」子

どもた

ちに

対し、

問題

が顕

在化

する

前の

早い

段階

からの

支援

や、進

級・進

学な

ど子ども

たち

の成

長段

階に

合わ

せた

伴走

型支

援を

行うた

め、平

成29

年度

より「

こども

の笑

顔コー

ディネ

ーター

」(以

下C

O)

を設

置。初

年度

はC

Oを

2名

配置

。一人

は保

健師

で子

育て

総合

支援

セン

ターと

福祉

部健

康課

を併

任し、

CO

として

妊娠

届又

は母

子手

帳交

付の

段階

で気

にな

る妊

婦を

発見

した

場合

、訪問

や支

援へ

のつ

なぎ

を実

施し

てい

る。も

う一人

は教

員O

Bで

、市内

の小

学校

(市

内11

校の

内、先

ずは

1校

に配

置)

に配

置。家

庭訪

問した

り、学

校や

地域

、各

関係

機関

との連

携を

強化

する

役割

を果

たして

いる

少し気

にな

る子

ども

支援

が必

要な

子ども

•福

祉事

務所

•児

童相

談所

•ス

クール

ソー

シャル

ワー

カー等

こどもの笑顔コーディネーター

「少し気

にな

る子

どもた

ち」を

対象

に①早い段階

からの

支援

②伴走型

の支

援③つなぎ

によ

る支

妊娠

期学

童期

乳幼

児期

出 産進

学期

こども

の笑

顔コー

ディネ

ーター

(保

健師

相談

訪問

・スクリ

ーニ

ング

等に

より

早い

段階

から

継続

的に

支援

相談

指導

・助

小学校

こども

の笑

顔コー

ディネ

ーター

(教

員O

B)

教員

情報

共有

・連

情報

共有

・連

必要

に応

じて

情報

共有

や相

互連

携に

より支

援を

つな

家庭

行政

地域

つな

ぎつ

なぎ

つな

<こど

もの

笑顔

コーデ

ィネー

ターの

業務

詳細

>【保

健師

】u

「特定

妊婦

候補

者」へ

の連

絡・訪

問を

実施

し、必

要に

より継

続支

援u

重症

疾患

や障

害を

もつ

乳幼

児で

継続

支援

が必

要な

ケー

スの

対応

u貧

困と思

われ

るケ

ース

のうち

、子ども

の健

康に

影響

が予

想され

継続

支援

が必

要な

ケー

スの

対応

u子

育て

総合

支援

セン

ター利

用者

からの

相談

受付

、関

係機

関へ

支援

をつ

なぐ

【教員

OB

】u

家庭

に貧

困が

ある

と思わ

れる

子ども

への

アプ

ロー

チ(

(不

登校

児童

の割

合が

多か

ったた

め)

登校

の促

し、登

校後

の対

応・担

任へ

のつ

なぎ

、体験

学習

の企

画・運

営、卓

球を

通した

意欲

の醸

成等

)u

母子

家庭

にお

ける

中学

3年

生の

進路

に関

する

情報

収集

・提供

、母親

同士

で話

し合う場

の提

供u

行政

各部

署、地

域(

中学

校、民

生委

員等

)や

家庭

につ

なぎ

つつ

、それ

ぞれ

の連

携を

促進

する

。u

スクー

ルソ

ーシ

ャルワ

ーカー

とコー

ディネ

ーター

の役

割の

違い

は、前

者は

貧困

問題

以外

(不

登校

、虐待

、非行

等)

も扱

うことと

、深刻

なケ

ース

に対

応す

る場

合が

多い

こと。コ

ーデ

ィネー

ターは

「少し

気に

なる

子ども

」への

早い

段階

からの

対応

を可

能に

する

ため

に配

置した

もの

であ

り、両

者は

相互

補完

の関

係に

ある

子育て総合

支援センター

訪問

・スクリ

ーニ

ング

等に

より

早い

段階

から

継続

的に

支援

健康課

(母

子手

帳交

付)

行政

・家庭

・地域

の間

の連

携促

進も

コーデ

ィネー

ターの

重要

な役

割の

1つス

クール

ソー

シャル

ワー

カー(

市内

11小

学校

、5

中学

校に

対して

2名

の配

置)

(併

任)

家庭

児童

相談

員、

生活

自立

支援

セン

ター、

保育

所・幼

稚園

つな

連携

138

Page 31: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

3.注

目す

べき

事業

の支

援内

容:

こども

の笑

顔コー

ディネ

ーター

設置

事業

にお

ける

「情報

共有

とアクシ

ョンの

連鎖

」○貧困・養育能力が心配される家庭に対する「関係機関と連携した伴走型支援」のモデルケース

✿母

親の

子ども

に対

する

声掛

け等

が上

手に

なって

きた

。✿

Aくん

は小

学校

入学

を楽

しみ

にし

てい

る。

✿Bち

ゃんは

、皮膚

状態

は良

好な

状態

を保

ってい

る。

✿B

ちゃ

んの

入浴

を機

会に

、家族

に入

浴す

る習

慣が

つい

た。

家 庭 の 状 況

支援

の結

【関係

者会

議】

・保育

園・家

庭児

童相

談員

・保育

園担

当部

【家庭

訪問

を継

続】

・家庭

児童

相談

員が

同行

【退院

に向

けて

の会

議】

・医療

機関

・福祉

課職

員・家

庭児

童相

談員

・児童

相談

【親族

の意

識変

容の

促し(

掃除

など)

】・父

親の

姉・父

親の

祖母

【家庭

訪問

によ

る沐

浴支

援】

・CO

(保

健師

)と家

庭児

童相

談員

がそ

れぞ

れ沐

浴支

援を

実施

(そ

れぞ

れ週

1回)

・訪問

看護

ステ

ーシ

ョンよ

り看護

師派

遣(

週2回

【療育

につ

なぐ支

援】

・市役

所健

康課

の心

理相

談・療

育機

関・福

祉課

【支援

者間

での

会議

】・福

祉課

・療育

機関

・相談

支援

事業

【入園

受け

入れ

や制

服等

のお

下が

り相談

】・幼

稚園

・療育

機関

関係

者会

議に

出席

関係

者との

情報

共有

等の

連携

を示

す凡

コーデ

ィネー

ター(保

健師

)の行

動を

示す

: :

家庭

訪問

によ

る実

態把

握支 援 プ ロ セ ス支 援 プ ロ セ ス

関係

機関

との情

報共

有、調

整関

係者

会議

へ出

席関

係機

関へ

の働

きか

け・調

【小学

校の

受け

入れ

態勢

の調

整】

・コーテ

゙ィネー

ター(教

員O

B)・小

学校

の管

理職

、教諭

コーデ

ィネー

ター(教

員O

B)と連

Aくん

が療

育を

受け

るた

めの

支援

開始

Aくん

の療

育開

始Aく

んの

幼稚

園入

園手

続き

Aくん

の小

学校

入学

へ向

けた

早期

支援

関係

者会

議に

出席

家庭

児童

相談

員等

と連携

し、沐

浴支

援親

族へ

の働

きか

※図

に登

場す

る家

族の

家族

構成

及び

構成

員の

名称

は、複

数の

事例

を参

考に

した架

空の

もの

であ

る。

保育

園よ

り、コー

ディ

ネー

ター(保

健師

)へ相

談が

寄せ

られた

。・A

くんに

発達

の遅

れが

心配

される

こと。

・Aくん

の衣

類等

の衛

生面

に問

題あ

ること

。・母

親の

養育

能力

が心

配され

ること

。※

保育

料の

滞納

あり。

Aくん

は保

育園

を退

園(

経済

的理

由も

あり)

※集

団生

活か

ら刺激

のな

い家

庭で

の生

活へ

母親

、Bち

ゃんを

妊娠

、出

Bちゃん

、入

浴不

足等

によ

る皮

膚症

状悪

化の

ため

入院

Bちゃん

が退

院す

るた

めの

支援

開始

Bちゃん

が清

潔な

環境

で育

つた

めの

支援

開始

Bちゃ

んが

退院

139

Page 32: 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関す … · 年度地域における子供の貧困対策の実施状況 及び実施体制に関する実態把握・検証

【「少

し気に

なる

子ども

」(又

は親

・妊婦

)の

発見

方法

】u

妊娠

期は

、妊娠

届提

出時

の妊

娠週

数が

20週

以降

であ

ること

(20

週を

越え

てい

ると複

合的

に問

題を

抱え

てい

る妊

婦の

割合

が高

くなる

傾向

にあ

るとい

う経験

則に

基づ

く)、家

族形

態、経

済困

窮、母

親の

年齢

によ

って、母

子手

帳の

交付

時に

スクリ

ーニ

ング

を行

ってい

る。

u乳

幼児

期は

、子育

て総

合支

援セ

ンター

の相

談受

付や

、母子

保健

の情

報か

ら、気

にな

る子

どもや

家庭

に対

し訪問

・連絡

によ

る状

況把

握を

行い

、必要

に応

じて支

援に

つな

いで

いる

。u

気に

なる

子ども

の保

護者

への

声か

け、教

員・保

護者

からの

相談

受付

を通

じて、必

要と思

われ

る場

合は

家庭

訪問

した

り、関

係機

関の

支援

につ

ない

でい

る。ま

た、校

納金

の支

払い

状況

を確

認し、

二ヵ月

以上

給食

費や

教材

費を

滞納

してい

る場

合は

、要注

意とし

てい

る。

u他

の担

当課

から「

少し気

にな

る子

ども」の

情報

が共

有され

る場

合も

ある

。(例

:税

務課

にお

ける

滞納

に関

する

相談

を通

じて発

見され

た場

合。)

【個人

情報

の取

扱い

】u

保健

師の

コーデ

ィネー

ターは

福祉

部健

康課

及び

子育

て総

合支

援セ

ンター

を併

任す

ること

で、母

子保

健の

情報

にア

クセス

する

ことが

でき

る。こ

れに

より、

守秘

義務

や個

人情

報の

適切

な取

扱い

を担

保しな

がら、

母子

保健

の情

報を

基に

、子育

て総

合支

援セ

ンター

の支

援や

相談

につ

なぐこ

とが可

能とな

ってい

る。

【その

他】

u保

健師

のコー

ディネ

ーター

は、ま

ず福

祉部

健康

課の

保健

師とし

て声

かけ

をす

る。保

健師

として

関係

を構

築した

上で

、「子

育て

総合

支援

セン

ターの

職員

でも

あり、

子育

てに

関して

総合

的に

相談

を受

け付

けて

いる

ため

、是非

セン

ターに

来訪

してほ

しい」と

、セン

ターの

支援

メニュー

を紹

介す

るよ

うにして

いる

。u

小学

校の

コーデ

ィネー

ターは

、市内

の教

員O

Bで

あり、

長年

にわ

たり市

内の

小学

校で

の勤

務経

験が

あった

。児童

やそ

の保

護者

ともあ

る程

度顔

なじみ

であ

り、教

員や

学校

につ

いて

熟知

してい

る人

材を

配置

したこと

で、初

年度

から事

業を

軌道

に乗

せる

ことが

でき

た。

○取組前の課題と成果

妊娠

期~

乳幼

児期

に継

続的

支援

を提

供す

るコー

ディネ

ーター

と学童

期以

降に

継続

的支

援を

提供

する

コーデ

ィネー

ターを

配置

し、そ

の2

人が

連携

する

ことに

よって

、伴走

型支

援が

可能

となった

取組成果

取組前の課題

保育

所、幼

稚園

、小学

校、中

学校

と進学

する

際だ

けで

なく、

担任

教諭

の変

更や

、教

師の

異動

の際

も、保

護者

・児童

が相

談で

きる

キー

パー

ソン

がい

なくな

る可

能性

があ

った。

○工夫点

子ども

の貧

困に

関す

る問

題が

顕在

化して

からで

はな

く、早

い段

階か

らの支

援を

実施

する

体制

が不

十分

であ

った。

子育

て総

合支

援セ

ンター

に保

健師

を配

置して

おらず

、セン

ターに

相談

に来

訪した

相談

者に

対し、

具体

的な

対応

まで

ワン

ストッ

プで

行うこ

とがで

きな

かった

コーデ

ィネー

ターを

配置

する

ことで

、「少

し気に

なる

子ども

」(又

は親

・妊婦

)に

対して

アプ

ローチ

し、必

要で

あれ

ば支

援に

つな

ぐことが

可能

となり、

早い

段階

からの

支援

が実

現した

保健

師を

コーデ

ィネー

ターとし

て子

育て

総合

支援

セン

ターへ

配置

し、母

子保

健担

当部

署(

福祉

部健

康課

)と併

任す

ること

で、妊

婦へ

の伴

走支

援や

、子育

て・母

子保

健に

おけ

る気

にな

る段

階か

らの支

援が

可能

にな

った。

各学

校の

教頭

を中

心とし

た学

校職

員が

、不登

校の

児童

の保

護者

へ連

絡した

り、自

宅を

訪問

したりし

てい

たが

、学校

職員

はそ

れぞ

れ業

務を

抱え

てお

り、個

別訪

問に

は限

界が

あった

小学

校に

コーデ

ィネー

ターを

配置

したこと

によ

り、個

別に

児童

の自

宅を

訪問

する

ことが

可能

となった

○今後に向けて

u現

在は

、保健

師コー

ディネ

ーター

から母

子保

健担

当を

通じ

て、保

護者

の同

意を

得た

上で

、教員

OB

のコー

ディネ

ーター

に情

報が

共有

されて

いる

。これ

は、教

員O

Bの

コーデ

ィネー

ターが

教育

委員

会の

みの

所属

であ

り、外

部へ

の情

報提

供扱

いとな

るた

めで

ある

。コー

ディネ

ーター

同士

がよ

り直接

的に

情報

交換

し連携

でき

ない

か、方

法を

模索

中で

ある

。u

教員

OB

のコー

ディネ

ーター

は学

校で

得た

情報

から要

支援

家庭

を支

援に

つな

ぐ際、い

かに

保護

者の

同意

を得

るか

、また

どの関

係機

関に

つな

ぐか、に

つい

て模

策して

いる

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