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平成
29年度地域における子供の貧困対策の実施状況
及び実施体制に関する実態把握・検証
取組事例集
109
110
自治体名
取組
特徴
頁数
秋田市
u市
民活
動団
体等
からの
優れ
た提
案を
採択
・実
行u
団体
と市との
協働
にお
いて
は役
割分
担を
明文
化
•市
民活
動団
体等
から「
子ども
の居
場所
作り」
をテ
ーマ
にア
イデ
ィアを
募り、
市民
活動
団体
等と市
の関
係部
局の
役割
を協
定書
に記
載し
て明
確に
し、連
携しな
がら課
題解
決。
p.1
足立区
u全
庁的
な推
進体
制を
構築
し、教
育や
福祉
以外
の施
策に
つい
ても
子ども
の貧
困対
策に
つな
げる
ため
の意
識付
けu
学校
・NPO
法人
等と連
携しな
がら実
施す
る子
どもの
居場
所を
兼ね
た学
習支
援
•専
管組
織で
ある
「子ども
の貧
困対
策担
当部
」を政
策経
営部
に設
置。
•全
庁的
な推
進を
担う「
子ども
の貧
困対
策本
部(
事務
局:
子ども
の貧
困対
策担
当部
)」を
設置
。•
職員
に対
し、教
育や
福祉
の事
業で
なくと
も、対
象や
要件
の工
夫で
子ど
もの
貧困
対策
につ
なげ
られる
という意
識付
け。
•区
、中学
校、委
託業
者、地
域の
住民
・団体
が連
携し
て居
場所
を兼
ねた
学習
支援
事業
を実
施。
p.6
横浜市
u各
部局
の企
画部
門と連
携した
円滑
な計
画策
定の
取りま
とめu
個別
指導
の学
習支
援u
学習
習慣
のな
い子
どもに
対す
る生
活習
慣の
定着
からの
支援
•主
に庁
内検
討会
で具
体の
施策
や計
画の
方向
性を
検討
。こども
青少
年局
が中
心とな
り、各
部局
の企
画部
門へ
事前
に計
画策
定に
つい
て調
整。
•市
内の
小中
学生
に対
し、個
別の
事情
に対
応し
た「寄
り添い
型学
習支
援事
業」を
実施
。•
学習
支援
だけ
では
解決
でき
ない
、基本
的な
生活
習慣
が身
に付
いて
いな
い子
どもに
対し、
「寄り添
い型
生活
支援
事業
」を実
施。
p.12
新城市
u当
事者
を加
えた
ワー
キン
ググ
ルー
プの
設立
u実
態調
査に
おい
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覚を
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夫u
既存
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源を
活か
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実な
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づくり
•計
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定に
あた
って、子
育て
中又
は子
育て
を経
験し
た保
護者
をメ
ンバ
ーとし
て加
えた
ワー
キン
ググ
ルー
プを
設立
。•
子ども
の貧
困の
実態
を正
確に
把握
する
ため
、質問
項目
や分
析方
法を
工夫
し、現
場感
覚を
活か
した調
査を
実施
。•
学校
及び
要保
護児
童対
策地
域協
議会
との個
別ケ
ース
対応
や校
長会
への
呼び
かけ
等を
通じて
連携
体制
を構
築。
p.17
武雄市
u副
市長
と実務
担当
者か
ら成る
ワー
キン
ググ
ルー
プの
設置
u伴
走型
支援
、早い
段階
からの
支援
、関係
部署
間の
連携
のた
め、既
存資
源を
効果
的に
活用
したコー
ディネ
ーター
配置
•子
どもの
貧困
対策
ワー
キン
ググ
ルー
プを
設置
し、実
態調
査及
び計
画の
取りま
とめを
実施
。実態
調査
結果
に基
づい
た事
業の
検討
を継
続。
•子
育て
総合
支援
セン
ターと小
学校
にコー
ディネ
ーター
を配
置。「
少し
気に
なる
」段階
からそ
の子
どもや
家庭
へア
プロ
ーチ
を行
い、必
要に
応じて
支援
制度
や学
校・地
域・関
係機
関等
とつな
ぐなど、
早い
段階
からの
予防
的支
援や
伴走
型支
援の
体制
を構
築。
p.21
■自
治体
別イン
デック
ス取組事例集
111
112
市民
活動
団体
から「
子ども
の居
場所
作り」
をテ
ーマ
にア
イディア
を募
り市
民活
動団
体と市
の関
係部
局の
役割
を明
確に
し連
携しな
がら課
題解
決秋
田市
自治
体基
本情
報
【自治
体区
分】
中核
市(福
祉事
務所
設置
、保健
所設
置)
【人口
(平
成27
年国
勢調
査よ
り)】
315,
814人
(うち
、20歳
未満
が占
める
割合
15.7
0%)
0-6
歳:
15,0
58人
7-1
2歳:
14,6
01人
13-1
5歳:
8,08
5人16
-18歳
:8,
870人
【世帯
数】1
35,3
18世
帯
【学校
数】
小学
校:
42校
中学
校:
25校
【職員
数】
2,54
7人(
平成
29年
5月
1日
現在
)
【面積
】906
.07k
㎡
【子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の計
画等
の策
定状
況】
子ども
の貧
困対
策推
進に
関す
る法
律お
よび
大綱
を踏
まえ
つつ
、「秋
田市
子ども
の未
来応
援計
画~
子ども
の貧
困対
策~
」を平
成29
年3
月に
策定
。「秋
田市
総合
計画
」と「地
域福
祉計
画」、
「健康
あき
た市
21」、
「秋田
市障
がい
者プ
ラン」、
「秋田
市子
ども・子
育て
プラン
」、「秋
田市
教育
ビジョン
」など、
関連
する
諸計
画と
整合
性を
図って
いくこ
ととして
いる
。
事例
のポ
イント
²地
域課
題の
解決
を目
指し、
市民
活動
団体
等と市
が協
働で
取り組
む事
業の
提案
を市
民等
から募
集し、
優れ
た提
案を
採択
・実行
する
仕組
みで
ある
「あき
たま
ご」を
子ども
の貧
困対
策に
活用
。
²市
民生
活部
中央
市民
サー
ビスセ
ンター
のコー
ディネ
ートの
もと、
提案
側の
一般
社団
法人
フードバ
ンクあ
きた
と秋田
市(
教育
委員
会事
務局
学事
課、子
ども
未来
部子
ども総
務課
)の
連携
によ
り、「み
んな
deご
はん
(貧
困家
庭に
限らず
、孤食
して
いる
大人
や子
どもが
一緒
に食
事す
る場
を提
供)
」、「制
服リ
ユー
ス」を
効果
的に
運営
してい
る。
²具
体的
には
、フー
ドバン
クあき
たは
食事
提供
の場
を通
じて、子
どもた
ちの
様子
を丁
寧に
観察
し、必
要に
応じて
個別
に家
庭等
の状
況を
(自
然な
形で
)聞
き出
すこと
で、見
えに
くい課
題を
察知
する
ことに
努め
てい
る。支
援が
必要
な家
庭に
対して
は市
の相
談窓
口の
パン
フレット
を渡
し、公
的支
援を
紹介
してい
る。
²制
服リユ
ース
の事
業で
も、保
護者
に対
し、同
じく子
育て
をして
いる
親の
立場
でそ
れとな
く家庭
の状
況を
伺い
、NPO
法人
等が
実施
してい
る無
料の
学習
塾を
紹介
する
等、市
の公
的支
援以
外の
情報
も提
供して
いる
。
²秋
田市
は、事
業を
助成
する
だけ
でな
く、行
政支
援の
利用
者・相
談者
に対
しての
取組
の周
知や
、協働
の観
点か
ら専門
的助
言を
提供
し、他
団体
や関
係部
局との
連携
をサ
ポー
トして
いる
。
【財政
状況
(総
務省
「平成
28年
度市
町村
別決
算状
況調
」)】
歳入
:1,
355億
6,65
6万円
歳出
:1,
336億
8,80
8万円
繰越
金(純
繰越
金)
1.3%
地方
税32
.0%
地方
交付
税15
.6%
国庫
支出
金 16.9
%
地方
債8.
3%
都道
府県
支出
金6.
2%
繰入
金5.
4%諸収
入5.
0%地方
消費
税交
付金
4.3%
その
他5.
0%
民生
費35
.9%
消防
費2.
9%
総務
費14
.5%
公債
費10
.4%
土木
費13
.6%
教育
費8.
7%衛生
費6.
3%
商工
費5.
1%農林
水産
業費
1.7%
その
他1.
0%
113
放課後児童健全育成事業
子育
て短
期支
援事
業病
児保
育事
業ファミリー・サポート・センター事業
放課
後子
ども教
室推
進事
業子
どもの
居場
所づ
くり(
協働
サポ
ート交
付金
事業
)
1. 子
どもの
貧困
対策
の施
策一
覧
※具
体的
な取
組の
うち、太
字・下
線の
事業
は、平
成31
年ま
でに
達成
すべ
き目
標指
標値
を立
てて
いる
もの
。赤枠
は本
事例
集で
注目
する
事業
を示
す。
(出
典)
秋田
市「秋
田市
子ども
の未
来応
援計
画~
子ども
の貧
困対
策~
」をも
とに作
成
秋田
市で
は、基
本目
標に
対し施
策を
4つ
掲げ
、うち
各施
策に
対し代
表的
な取
組を
2事
業ピ
ックア
ップ(
下表
太字
、下線
箇所
)し、
目標
を設
定して
いる
。2事
業の
目標
指標
はそ
れぞ
れの
担当
部局
と確認
しなが
ら、「秋
田市
子ども
・子育
て未
来プ
ラン」等
の関
連計
画と整
合を
図って
いる
。
基本目標
施策
取組
具体的な取組
子 ど も た ち が 生 ま れ 育 っ た 環 境 に 左 右 さ れ る こ と な く 様 々 な 生 き 方 を 選 択 ・ 実 現 で き
る よ う 、 ま た た く ま し く 未 来 を 築 く 力 を 持 ち 、 次 の 世 代 へ と 健 や か な 命 を つ な い で い
く こ と が で き る よ う 、 家 族 、 地 域 、 社 会 が 一 体 と な っ て 子 ど も の 育 ち を 支 え ま す
Ⅰ困
難に
気づ
き、支
援に
つな
げる Ⅱ
成長
を育
み、切
れ目
なく支
える Ⅲ
学び
の機
会を
確保
し、環
境を
整え
る
①相
談等
によ
る状
況の
把握
②教
育機
関、市
、地域
等との
連携
体制
の強
化
①出
産前
からの
切れ
目の
ない
支援
②学
齢期
の子
どもの
居場
所づ
くり
③子
どもの
生活
支援
①保
育の
確保
②幼
児教
育の
向上
児童家庭相談、女性相談
家庭
教育
相談
事業
障が
い者
相談
員の
設置生活困窮者自立相談支援事業
スクー
ルカウ
ンセ
ラー配
置事
業「心
の教
室相
談員
」配置
事業
子ども
を守
る地
域ネ
ットワ
ーク強
化事
業(
要保
護児
童対
策地
域協
議会
)
助産
制度
妊娠
期か
らの相
談支
援事
業(
秋田
市版
ネウボ
ラ)妊
産婦
相談
乳児
家庭
全戸
訪問
事業
乳幼
児健
康診
査育
児相
談幼
児発
達支
援事
業幼
児歯
科健
康診
査就
学時
健康
診断
定期
健康
診断
(定
期歯
科健
診)
経過
観察
クリニ
ック母
子生
活支
援施
設学
校等
にお
ける
食育
の推
進【再
掲】乳
幼児
健康
診査
むし歯
予防
教室
【再掲
】育児
相談
保育
所の
給食
を通
した食
育支
援障
がい
者の
職場
実習
の受
け入
れ母
子父
子寡
婦福
祉資
金貸
付事
業[
就職
支度
資金
]
休日
保育
事業
延長
保育
事業
【再掲
】子育
て短
期支
援事
業一
時預
かり事
業【再
掲】病
児保
育事
業【再
掲】ファミリー・サポート・センター事業
保育
所に
おけ
る教
育の
充実
幼保
小研
修会
の充
実お
よび
幼児
と児童
の交
流活
動の
推進
サポ
ート研
修会
Ⅳ暮
らしの
安定
を図
り、自
律を
促す
③基
礎学
力の
育成
④就
学支
援
①経
済的
支援
等に
よる
暮らし
の支
援
②保
護者
の就
労支
援
③保
護者
の生
活支
援
学校
訪問
指導
、教職
員研
修会
の充
実適
応指
導セ
ンター
「すくう
る・み
らい」運
営事
業生活困窮者学習事業
確か
な学
力を
はぐく
む学
習指
導の
充実
母子
父子
寡婦
福祉
資金
貸付
事業
[就
学支
度資
金、就
学資
金]小・中学校就学奨励事業
特別
支援
教育
推進
事業
修学
一時
資金
緊急
支援
金交
付事
業フレ
ッシュフ
レン
ド派遣
生活
保護
児童
扶養
手当
支給
事業
母子
父子
寡婦
福祉
資金
貸付
事業
福祉
医療
費給
付制
度認
定こど
も園
・幼稚
園預
かり保
育料
助成
事業
ファミリ
ー・サ
ポー
ト・セ
ンター
利用
料助
成事
業児
童手
当支
給事
業認
可外
保育
施設
保育
料助
成事
業す
こやか
子育
て支
援事
業第
2子
保育
料無
償化
事業
幼稚
園就
園奨
励事
業
ひとり親家庭自立支援事業
【再掲
】母子
父子
寡婦
福祉
資金
貸付
事業
[就
職支
度資
金]
母子
父子
寡婦
福祉
資金
貸付
事業
[技
能習
得資
金]
【再掲
】母子
生活
支援
施設
【再掲
】妊娠
期か
らの相
談支
援事
業(
秋田
市版
ネウボ
ラ)【再
掲】乳
児家
庭全
戸訪
問事
業養
育支
援訪
問事
業【再
掲】経
過観
察クリ
ニック
母子
の訪
問指
導精
神保
健福
祉相
談心
のふ
れあ
い相
談会
生活
困窮
者家
計相
談支
援事
業【再
掲】母
子生
活支
援施
設市営住宅優先入居制度
母子
父子
寡婦
福祉
資金
貸付
事業
[住
宅資
金、転
宅資
金]
生活
困窮
者住
宅確
保給
付金
114
事務局
子ども未来部子ども総務課
●子
ども関
連施
策の
企画
・調査
研究
・結果
の取
りまとめ
●児
童手
当、児
童扶
養手
当●
母子
・父子
家庭
の福
祉●
乳幼
児と小
学生
及び
ひとり
親家
庭の
児童
が対
象の
福祉
医療委員
福祉保健部
福祉総務課
●福
祉施
策●
老人
福祉
セン
ター等
福祉保健部
保護第二課
●生
活保
護世
帯の
自立
助長
福祉保健部
保護第一課
●生
活保
護世
帯の
自立
助長
子ども未来部
子ども育成課
l児
童福
祉l
保育
所 子ども未来部
子ども健康課
●母
子保
健 子ども未来部
子ども未来センター
l児
童・家
庭の
総合
相談
l地
域子
育て
支援
教育委員会事務局
学事課
l入
学・転
校l
就学
関係
補助
金
秋田市子どもの貧困対策庁内連絡会
行政
経営
会議
財政
担当
部局
等
<参
加者
>u
連絡
会は
課長
級が
参加
<開
催頻
度・ス
ケジ
ュール
>年
に3
回程
度
・来年
度の
事業
検討
・事業
の進
捗状
況報
告
第1
回(
年度
初め
)
・各部
の実
施事
業の
共有
・来年
度に
向け
た新
規事
業案
検討
各課
で次
年度
の事
業に
つい
てす
り合わ
せ 予算
要求
行政
経営
会議
(夏
開催
)
第2
回(
10月
頃)
第3
回(
年度
末)
・事業
の成
果報
告・次
年度
にむ
けて
の検
討事
項の
共有
予算
、事業
の承
認
予算
拡充
・新
規事
業の
立案 秋田
市と庁
外の
関係
機関
の連
携強
化(
予定
)
2. 子
どもの
貧困
対策
推進
のた
めの
体制
l平
成30
年度
より、
庁内
だけ
でな
く、庁
外の
関係
機関
とも体
制を
強化
すべ
く、ネ
ットワ
ーク会
議を
開催
(予
定)
。l
NPO
法人
、児童
養護
施設
、ひとり
親家
庭の
支援
実施
事業
者等
が参
加予
定。
l支
援対
象者
とより距
離の
近い
庁外
の団
体か
らの意
見を
もらう
ことで
、行政
では
気づ
くことが
でき
ない
支援
ニー
ズを
拾い
上げ
、施策
の方
向性
につ
いて
検討
する
予定
であ
る。
教育委員会事務局
学校教育課
l教
育家
庭や
学習
指導
の指
導
秋田
市で
は、平
成27
年度
より子
どもの
貧困
対策
庁内
連絡
会を
設置
。実態
調査
の結
果を
共有
する
ことで
、市の
状況
を改
めて
把握
し子ども
の貧
困対
策を
推進
する
ため
の共
通認
識を
醸成
。各部
局の
連携
がス
ムー
ズとな
り、風
通しが
よくな
った。各
部局
が実
施して
いる
事業
を共
有す
ること
で、効
率的
に実
施す
べく連
携を
推進
。予
算要
求時
には
、庁内
連絡
会の
意思
として
予算
の拡
充・新
規事
業を
立案
する
ことで
、予算
が確
保しや
すくな
った。
ネットワーク会議(予定)
115
•協
働の
観点
から、
庁内
の関
係部
局間
とのコー
ディネ
ートを
行う。
•各
市民
サー
ビスセ
ンター
に食
品回
収ボ
ックス
を設
置す
る場
所を
提供
する
など、
フードド
ライブ
の実
施に
協力
する
。•
交付
金終
了後
も活
動が
継続
する
よう、
協賛
企業
のマ
ッチン
グを
行った
り、別
団体
の子
ども向
けの
催しと
のタイ
アップ
を調
整す
る。
3.注
目す
べき
事業
:秋
田市
協働
サポ
ート交
付金
「あき
たま
ご」の
活用
秋田
市協
働サ
ポー
ト交付
金「あ
きた
まご
」は、秋
田市
の行
財政
改革
の1
つで
ある
新しい
公共
の推
進の
一環
として
、市民
の参
加と協
働に
よる
まち
づくり
を推
進す
るた
めに
平成
28年
度か
ら創設
された
交付
金制
度。初
年度
の交
付金
額は
最大
100万
円。採
択され
た市
民活
動団
体等
と市が
協定
を結
ぶ。協
定書
には
、実施
事業
に対
する
庁内
の担
当部
局との
役割
分担
を明
記す
ること
で、市
民協
働の
担当
部局
(市
民生
活部
)だ
けで
なく、
全庁
で採
択事
業を
バック
アップ
。課題
解決
に向
けて
迅速
に対
応で
きる
体制
を整
えて
いる
。
○秋田市協働サポート交付金「あきたまご」概要
○平成28年度採択事業「小歩むすび」
市民生活部中央市民サービスセンター
秋田市 小歩むすび利用者
総合
的な
情報
提供
・助言 他
団体
や関
係部
局と
の連
携を
サポ
ート
支援
を通
じ行
政に
よる
支援
が必
要な
家庭
が判
明し
た場
合、そ
の親
に対
し、自
治体
の相
談窓
口を
紹介
支援
小歩
むす
びに
つい
て周
知小
歩む
すび
利用
子育
て世
帯(
要支
援)
支援
+必
要に
応じ
就学
援助
等行
政の
支援
の紹
介・相
談に
つな
ぐ子
育て
世帯
(要
支援
)子
育て
世帯
平成
28年
度採
択団
体で
ある
一般
社団
法人
フードバ
ンクあ
きた
は、採
択事
業で
ある
「小歩
むす
び」で
実施
してい
る「み
んな
deご
はん
」及び
制服
リユー
スを
利用
した子
育て
世帯
のうち
、支援
が必
要な
世帯
があ
れば
、それ
ぞれ
の窓
口を
紹介
し、支
援・相
談に
つな
いで
いる
。また
秋田
市で
は、支
援が
必要
と思わ
れる
世帯
に対
し、
「小歩
むす
び」の
紹介
チラシ
を配
布し、
利用
を促
してい
る。
pみんなdeごはん
•貧
困家
庭に
限らず
、孤食
してい
る大
人や
子ども
が一
緒に
食事
する
場を
提供
。参加
者そ
れぞ
れが
抱え
てい
る問
題を
早期
発見
し、寄
り添い
なが
ら支援
につ
なげ
ること
を目
的とし
てい
る。
•開
催頻
度は
月に
一度
。土曜
の12
時か
ら14時
に市
庁舎
開催
して
いる
。一度
にボ
ランテ
ィアも
含め
て30
人が
参加
してい
る。子
どもは
15名
程度
。•
食材
はフー
ドバン
クから拠
出、足
りない
肉や
野菜
は交
付金
を活
用して
購入
。
p制服リユース
•個
人か
ら使
わな
くなった
制服
を受
け取
り、必
要な
家庭
へ中
学校
・高等
学校
の制
服リユ
ース
を実
施。ク
リーニ
ング
代を
団体
が負
担。(
交付
金を
活用
)
一般
社団
法人
フードバ
ンクあ
きた
「小歩むすび」
母子
生活
支援
施設
の利
用・相
談
小歩
むす
び紹
介
•就
学援
助支
給家
庭へ
のチ
ラシ等
の配
布に
よる
周知
。教育委員会事務局学事課
•母
子生
活支
援施
設入
所者
等へ
の周
知。
•子
どもの
貧困
対策
に関
する
総合
的な
情報
提供
・助言
。
子ども未来部子ども総務課
交付
金
116
取組成果
○取組前の課題と成果
取組前の課題
•子
どもの
貧困
対策
に対
し、各
部局
で取
組姿
勢に
温度
差が
あった
。
•関
連す
る事
業を
庁内
の別
の部
局が
実施
してい
ても
、事業
の内
容や
実施
状況
につ
いて
情報
を得
ること
がで
きな
かった
。
体 制 整 備 ○工夫点
○今後に向けて
【中央
市民
サー
ビスセ
ンター
】u
あき
たま
ごの
事業
協定
書に
、事業
と連携
する
庁内
部局
の業
務・役
割を
明記
した。こ
れに
よって
採択
先が
秋田
市に
協力
を求
めや
すくな
り、庁
内の
各部
局も
自らの
業務
を再
認識
しつつ
、どの
ような
協力
がで
きる
か考
える
きっか
けとな
った。
【子ども
総務
課】
u通
常業
務の
延長
として
、母子
生活
支援
施設
の親
子に
対して
「みん
なde
ごは
ん」や
「制服
リユー
ス」に
つい
て周
知して
いる
。秋田
市との
協働
事業
という
ことで
、市の
職員
として
推薦
しやす
い。
【フー
ドバン
クあき
た】
u「み
んな
deご
はん
」と名
付け
、参加
条件
を絞
らず、誰
もが
参加
でき
るよ
うにした
上で
、参加
者の
中に
困りご
とを抱
えて
いる
親子
がい
ない
かを
職員
が確
認して
いる
。u
もとも
とPTA
で活
動して
いた
メンバ
ーが
いる
ため
、様々
な保
護者
と関わ
った経
験を
活か
し、「食
品提
供を
する
側も
される
側も
対等
」「話
を聞
くとき
は上
からア
ドバイス
をす
るの
では
なく、
自身
の子
育て
経験
を交
えな
がら話
をす
る」等
に気
をつ
けな
がら支
援に
つな
いで
いる
。
u平
成29
年度
は、子
どもの
貧困
対策
に力
を入
れた
いと子
ども総
務課
から相
談が
あり、
「子ども
の居
場所
作り」
をテ
ーマ
とした
課題
解決
提案
部門
と、従
来の
自由
提案
部門
と2部
門制
をとっ
た。6
事業
の応
募が
あり、
採択
事業
は4
事業
(課
題解
決提
案部
門2
事業
、自由
提案
部門
2事
業)
であ
る。(
平成
30年
度は
自由
提案
部門
のみ
に戻
す予
定)
u「小
歩む
すび
」につ
いて
は、交
付金
活用
の期
間が
終わ
っても
フードバ
ンクあ
きた
だけ
で活
動で
きる
よう、
事業
継続
に向
けて
アドバ
イスして
いる
。u
「小歩
むす
び」を
PRしな
がら、
今後
も秋
田市
内に
子ども
の居
場所
となる
ような
支援
拠点
を増
やして
いき
たい
と考え
てい
る。
•相
対的
な貧
困は
見え
にくい
社会
問題
であ
り、支
援を
受け
るべ
き世
帯・子
どもが
発見
されに
くい。
•市
民活
動とし
て支
援す
るに
は、地
域・関
連団
体か
ら得られ
る協
力や
支援
の範
囲に
限りが
ある
。
小 歩 む す
び
•「秋
田市
子ども
の貧
困対
策庁
内連
絡会
」を設
ける
ことで
、会議
にて
子ども
の貧
困対
策に
関す
る意
識や
認識
を共
有す
ること
がで
きた
。
•会
議に
より、
他の
部局
の実
施事
業を
より詳
細に
把握
する
ことが
でき
、事業
を連
動させ
たり、
各部
局で
調整
を行
うことで
風通
しがよ
くなった
。
•市
民活
動団
体と、
困窮
世帯
の情
報を
持って
いる
行政
が連
携す
ること
によ
り、採
択事
業を
より効
率的
に広
報しな
がら実
施で
きる
ように
なった
。
•市
民活
動とし
て、食
の提
供ま
でで
きる
「子ども
の居
場所
」を創
出す
ること
で、
社会
的な
セー
フティネ
ットを
確立
する
ことが
でき
た。
117
実態
調査
の結
果、子
どもの
貧困
対策
実施
計画
等に
基づ
き政
策経
営部
が全
庁的
な推
進体
制の
要とし
てリー
ダーシ
ップを
発揮
学校
・NPO
法人
と連携
しなが
ら子ども
の居
場所
を兼
ねた
学習
支援
を実
施足
立区
自治
体基
本情
報
【自治
体区
分】
特別
区(福
祉事
務所
設置
、保健
所設
置)
【人口
(平
成27
年国
勢調
査よ
り)】
670,
122人
(うち
、20歳
未満
が占
める
割合
16.1
8%)
0-6
歳:
37,0
45人
7-1
2歳:
31,3
24人
13-1
5歳:
16,6
92人
16-1
8歳:
17,2
37人
【世帯
数(
平成
27年
国勢
調査
より)
】310
,662
世帯
【学校
数】
小学
校:
69校
中学
校:
38校
【職員
数】
3,26
0人(
平成
28年
4月
1日
現在
)【面
積】5
3.25km²
【子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の計
画等
の策
定状
況】
子ども
の貧
困対
策の
推進
に関
する
法律
の施
行に
伴い
、全庁
をあ
げて
子ども
の貧
困対
策に
乗り出
すべ
く、庁
内各
部の
分野
別計
画や
その
他の
事業
をま
とめ、3
つの
分野
(教
育・学
び、健
康・生
活、推
進体
制の
構築
)に
大別
した「未
来へ
つな
ぐあだ
ちプ
ロジェク
ト(子
どもの
貧困
対策
実施
計画
)」を
策定
。
事例
のポ
イント
²全
庁的
な取
組み
を強
化す
るた
め、専
管組
織で
ある
「子ども
の貧
困対
策担
当部
」を政
策経
営部
(総
合計
画の
企画
運用
の所
管部
)に
設置
。²
全庁
的な
推進
を担
う「子
どもの
貧困
対策
本部
(事
務局
:子
どもの
貧困
対策
担当
部)
」を設
置。さ
らに、「
子ども
の貧
困対
策検
討会
議」を
設置
し、学
識経
験者
を含
めた
検討
体制
を構
築した
。より率
直な
意見
を得
るた
め、検
討会
議で
は諮
問・答
申の
形式
を取
らず、
起案
の段
階か
ら、行
政の
部長
級の
職員
と学識
経験
者が
意見
交換
する
形式
をとっ
た。
²子
どもの
貧困
に対
する
意識
を庁
内各
部局
の職
員が
持て
るよ
う、「子
どもの
健康
・生活
実態
調査
」の結
果を
研修
等で
周知
。²
区、中
学校
、委託
業者
、地域
の住
民・団
体が
連携
して居
場所
を兼
ねた
学習
支援
事業
を実
施。委
託業
者に
対して
地域
で活
動す
る他
の団
体を
紹介
した
り、事
業を
利用
する
生徒
の情
報を
保護
者の
同意
を得
て学
校や
委託
業者
と共有
した
りする
など、
区が
中心
となり
官民
を超
えた
連携
を推
進して
いる
。
【財政
状況
(総
務省
「平成
28年
度市
町村
別決
算状
況調
」)】
歳入
:2,
870億
2,45
1万円
歳出
:2,
788億
8,18
2万円
繰越
金(純
繰越
金)
1.1%
特別
区財
政調
整交
付金
36.1
%地
方税
16.4
%国
庫支
出金 22
.6%
使用
料1.
5%
都道
府県
支出
金6.
7%
繰入
金6.
2%地方
消費
税交
付金
4.8%
その
他4.
6%
民生
費56
.6%
教育
費16
.0%
公債
費2.
2%
土木
費9.
2%総務
費7.
7%
衛生 費
6.8%
その
他1.
3%
118
基本
理念
⑴ 全 て の 子 ど も た ち が 生 ま れ 育 っ た 環 境 に 左 右 さ れ る こ と な く 、 自 分 の 将 来 に 希 望 を 持 て る 地 域 社
会 の 実 現 を 目 指 し ま す 。
⑵ 次 代 の 担 い 手 で あ る 子 ど も た ち が 「 生 き 抜 く 力 」 を 身 に つ け る こ と で 、 自 分 の 人 生 を 自 ら 切 り 開
き 、 貧 困 の 連 鎖 に 陥 る こ と な く 社 会 で 自 立 し て い く こ と を 目 指 し ま す 。
⑶ 子 ど も の 貧 困 を 家 庭 の 経 済 的 な 困 窮 だ け で な く 、 地 域 社 会 に お け る 孤 立 や 健 康 上 の 問 題 な ど 、
個 々 の 家 庭 を 取 り 巻 く 成 育 環 境 全 般 に わ た る 複 合 的 な 課 題 と 捉 え 、 そ の 解 決 や 予 防 に 向 け て 取 り
組 ん で い き ま す 。
7つ
の取
組み
姿勢
施策
の柱
立て
1.教
育・学
び
2.健
康・生
活
3.推
進体
制の
構築
1. 子
どもの
貧困
対策
の施
策一
覧
施策
・代表
的な
事業
【学力
・体験
支援
】■
基礎
的・基
本的
な学
力の
定着
に向
けた
事業
■学
力向
上の
ため
の講
師配
置事
業■
足立
はば
たき
塾、土
曜塾
■大
学連
携に
よる
体験
事業
【学び
の環
境支
援】
■教
育相
談事
業■
スクー
ルソ
ーシ
ャルワ
ーカー
活用
事業
■適
応指
導教
室(
チャレ
ンジ
学級
)■
育英
資金
貸付
事業
【子ども
の居
場所
づくり
】■
居場
所を
兼ね
た学
習支
援■
区施
設等
を利
用した
子ども
の居
場所
づくり
■放
課後
子ども
教室
推進
事業
【キャリ
ア形
成支
援】
■高
校生
キャリ
ア教
育■
高校
中途
退学
予防
(東京
都教
育委
員会
との連
携強
化)
■高
校中
途退
学者
・卒業
後進
路未
決定
者向
け支
援案
内の
配布
【親子
に対
する
養育
支援
】■
妊産
婦支
援の
充実
ASM
AP■
こんに
ちは
赤ち
ゃん訪
問■
あだ
ち・ほ
っとほ
ーむ
事業
■児
童虐
待防
止啓
発事
業■
あだ
ちは
じめて
えほ
ん■
保育
施設
整備
事業
【幼児
に対
する
発育
支援
】■
歯科
健診
の強
化(
4歳
から中
学3
年生
まで
)■
食育
の推
進事
業■
そだ
ちチ
ューター
■発
達支
援児
に対
する
事業
の推
進
【若年
者に
対す
る就
労支
援】
■あ
だち
若者
サポ
ートス
テー
ション
■セ
ーフテ
ィネット
あだ
ち■
児童
養護
施設
等退
所者
支援
【保護
者に
対す
る生
活支
援】
■ひ
とり親
家庭
に対
する
就業
支援
■ひ
とり親
家庭
の交
流支
援■
各種
給付
制度
■各
種医
療助
成事
業■
発達
障が
い児
・者の
ペア
レン
トメン
ター育
成事
業
■「つ
なぐ」
シー
トの活
用に
より、
相談
機能
の連
携強
化を
推進
。■
家庭
の生
活実
態を
継続
調査
によ
り把握
し、対
策の
効果
を分
析しな
がら、
本計
画の
見直
しに生
かす
。■
他自
治体
との連
携を
進め
、国・都
への
要望
や依
頼を
積極
的に
行う。
■職
員を
はじめ
、地域
やN
PO
、民間
企業
などに
啓発
事業
を実
施し、
子ども
の貧
困対
策の
担い
手の
育成
を図
りつつ
、一体
となって
取り組
む。
■子
どもの
貧困
対策
に貢
献した
いと考
えて
いる
企業
と、現
場で
活動
をして
いる
NP
O団
体等
とのマ
ッチン
グを
積極
的に
行うこ
とで、連
携体
制の
構築
や強
化を
図り、
より効
果的
で相
乗効
果を
生む
ような
支援
をす
る。
足立
区で
は、平
成26
年の
「子ども
の貧
困対
策の
推進
の関
する
法律
」の施
行等
を踏
まえ
、それ
まで
実施
してい
た子
どもの
貧困
対策
に資
する
事業
を取
りまとめ
つつ
、子
どもの
貧困
対策
をさら
に推
進して
いくた
めに
「未来
へつ
なぐあ
だち
プロジ
ェクト」
として
子ども
の貧
困対
策実
施計
画を
策定
。施策
の全
体像
を明
らかに
する
ことで
、縦割
りの弊
害に
陥る
ことな
く、対
策を
推進
する
体制
を整
えた
。
(1)
全庁
的な
取組
み
(2
)予
防・連
鎖を
断つ
(3
)早
期か
つき
め細
やか
な施
策の
実施
(4
)学
校を
プラッ
トフォー
ムに
(5
)リス
クの高
い家
庭へ
の支
援
(6
)N
PO等
の連
携
(7
)国
、都等
への
働き
かけ
※赤
枠は
本事
例集
で注
目す
る事
業を
示す
。(
出典
)足
立区
「未来
へつ
なぐあ
だち
プロジ
ェクト<
概要
版>
」を基
に作
成。よ
り詳細
な一
覧は
報告
書本
編の
「第4章
第3節
施策
体系
図の
作成
」を参
照。
119
2. 子
どもの
貧困
対策
推進
のた
めの
体制
l計
画策
定の
ため
、平成
26年
8月
に下
記の
ような
会議
体を
設置
。子ども
の貧
困対
策本
部は
関係
部局
の区
職員
のみ
、検討
会議
(全
体会
)は
区職
員及
び学
識経
験者
で構
成。
l各
部の
課長
クラス
を中
心に
構成
される
対策
本部
及び
作業
部会
で提
起・検
討され
た課
題に
つい
て、検
討会
議(
全体
会)
で検
討後
、学識
経験
者を
含め
た各
検討
部会
で更
に検
討し、
実施
計画
案に
まとめ
た。
lよ
り率直
な意
見を
得る
ため
、検討
会議
(全
体会
)で
は諮
問・答
申の
形式
を取
らず、起
案の
段階
から、
行政
の部
長級
の職
員と学
識経
験者
が意
見交
換す
る形
式を
とった
。
①健康・生活作業部会②教育・学び作業部会
<主
な議
題>
l事
業ライ
ンナ
ップ、重
点施
策案
の作
成l
事業
ごとの
指標
、目標
、具体
的手
段、ス
ケジ
ュール
等を
踏ま
えた
実施
計画
案の
作成
l検
討部
会へ
の情
報提
供l
各関
係所
管の
総合
調整
l関
係機
関に
対す
る必
要な
処置
、協力
等の
要請
子どもの貧困対策本部
実施
計画
に関
わる
提案
・助言
実施
計画
案の
提示
検討会議(全体会)
<主
な議
題>
l子
どもの
貧困
対策
全体
に関
わる
検討
(基
本的
な理
念や
考え
方、方
針、目
標等
)l
検討
部会
間の
総合
調整
l区
長へ
実施
計画
の最
終案
への
意見
提示
①健康・生活検討部会②教育・学び検討部会
<主
な議
題>
l事
業ライ
ンナ
ップ、重
点施
策案
の検
討l
事業
ごとの
指標
、目標
、具体
的手
段、ス
ケジ
ュール
、成果
の検
証等
を踏
まえ
た実
施計
画案
の検
討l
対策
本部
への
提案
、助言
検討
結果
の情
報共
有・
意見
調整
対策
全体
に関
わる
方向
性指
示
<出
席者
>l
政策
経営
部、地
域の
ちか
ら推進
部、産
業経
済部
、福
祉部
、衛生
部、環
境部
、都市
建設
部、学
校教
育部
等の
各部
長級
及び
その
課長
級職
※庁
内の
み<
事務
局>
l政
策経
営部
子ども
の貧
困対
策担
当部
<出
席者
>l
作業
部会
と同じ部
局の
各部
長級
職l
子ども
の貧
困に
関連
する
分野
の学
識者
<事
務局
>l
政策
経営
部子
どもの
貧困
対策
担当
部
<出
席者
>l
作業
部会
と同じ部
局の
各部
長級
職・課
長級
職l
健康
・生活
分野
、教育
・学び
分野
の学
識者
(そ
れぞ
れ2
名)
<事
務局
>l
政策
経営
部子
どもの
貧困
対策
担当
部
(出
典)
足立
区「未
来へ
つな
ぐあだ
ちプ
ロジェク
ト」お
よび
ヒアリン
グ受
領資
料を
もとに
作成
120
3.
子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の体
制づ
くりに
おけ
るポ
イント
l子
どもの
貧困
対策
を全
庁で
推進
する
ため
に、部
局横
断的
な施
策立
案や
経営
改革
を担
当して
いる
政策
経営
部に
子ども
の貧
困対
策担
当部
を設
置。
“区の
重点
施策
の推
進”と
いう位
置付
けで
、福祉
や教
育部
局だ
けで
なく、
全庁
に対
し子ども
の貧
困対
策を
推進
する
ため
の体
制を
とった
。l
実態
調査
の結
果を
エビデ
ンス
として
庁内
外に
示し、
幅広
く協力
を打
診。新
規事
業を
立案
する
だけ
でな
く、既
存事
業に
対し“
子ども
の貧
困対
策”と
いう視
点を
浸透
させる
ことも
重視
してい
る。
①政策経営部に子どもの貧困対策の担当部局を設置
子ども
の貧
困対
策の
司令
塔とし
て、政
策経
営部
に子
どもの
貧困
対策
担当
部を
設置
。既存
施策
を担
ってい
る一
部局
だけ
では
取りま
とめは
難しい
が、政
策経
営部
として
、関連
部局
が実
施して
いる
事業
の進
捗等
を管
理。
→政策経営部として、足立区全体に関わる施策の立案や経営改革
を担当しており、庁内の取りまとめがしやすい。
子どもの貧困対策の司令塔
政策経営部
子どもの貧困対策担当部
子どもの貧困対策本部・
作業部会参加部署
福祉部、学校教育部、衛生部
等l
子ども
の貧
困対
策に
関連
する
施策
の推
進等
「未来へつなぐあだちプロジェクト
(子どもの貧困対策実施計画)」に
所管事業が掲載されていない部局
例)産業経済部
l商
業、工
業、農
業の
振興
等
庁外の関係機関、区民
①政
策経
営部
として
、計画
を推
進、各
施策
の実
施状
況を
取りま
とめ
②貧
困家
庭の
子ども
には
様々
な社
会的
体験
が不
足しが
ちで
ある
等、実
態調
査の
調査
結果
を共
有。対
象や
要件
を工
夫す
れば
、子ども
の貧
困対
策に
なる
ことを
説明
し、協
力を
打診
。
l子
どもの
貧困
対策
施策
の調
整、会
議の
運営
②実態調査の結果を共有し、区職員の意識の醸成
入庁
の際
の説
明会
や人
事異
動の
際の
研修
等に
おい
て、「
子ども
の健
康・生
活実
態調
査」の
結果
に基
づい
たエ
ビデン
スを
示す
ことで
、区内
の子
どもた
ちの
現状
を理
解して
もらい
、協力
を引
き出
してい
る。
→教育や福祉が主管している事業でなくとも、既存施策実施におい
て「子どもの貧困対策」という視点を持ってもらう。
事例
)産
業経
済部
によ
る子
ども向
けの
もの
づくり
体験
イベン
トに、ひ
とり親
家庭
の子
どもや
児童
養護
施設
に入
所して
いる
子ども
を対
象とす
る回
を設
けて
もらい
、体験
の
場を
提供
。
③庁外の関係者・区民へ調査結果を共有し、意識の醸成
NPO
法人
等の
外部
の支
援団
体の
勉強
会な
どで実
態調
査の
結果
を共
有。子
どもの
貧困
対策
を推
進す
るた
めの
議論
をして
いる
。また
民生
委員
、青
少年
団体
、スポ
ーツ
団体
へ調
査結
果の
報告
会を
開催
。→市民協働を促し、支援施策を活発化。
③庁
外の
関係
者・区
民へ
調査
結果
を共
有し、
意識
の醸
成
121
4.
注目
すべ
き事
業:
居場
所を
兼ね
た学
習支
援事
業○「居場所を兼ねた学習支援」事業概要
(事
業費
:1,
136万
5,10
0円※
平成
28年
度実
績額
。厚生
労働
省生
活困
窮者
自立
支援
事業
のうち
、子ども
の学
習支
援事
業を
活用
)
l「居
場所
を兼
ねた
学習
支援
」事業
は、保
護者
が仕
事で
帰りが
遅い
、経済
的に
塾に
通わ
せる
のは
難しい
などの
理由
で学
校外
での
学習
が困
難な
中学
生を
主に
対象
に、学
習習
慣の
定着
と学習
の意
欲の
向上
を図
るた
め、家
庭に
代わ
る学
習の
場所
と安心
して
過ご
せる
居場
所を
提供
する
事業
。NPO
法人
に委
託し
、現在
、区内
にお
いて
、拠点
施設
4箇
所、ブ
ランチ
施設
2箇
所で
実施
してい
る。
l学
習支
援だ
けで
はな
く、体
験活
動も
含め
た支
援メニ
ューを
提供
でき
る事
業者
を選
定し、
将棋
、卓球
等の
レクリ
エー
ション
のほ
か、野
外活
動や
、ロー
タリー
クラブ
・ライ
オン
ズクラ
ブ等
と連携
したイベ
ントも
実施
。l
地域
の子
ども食
堂と連
携し夕
食の
調理
・提供
、町内
会と連
携して
地域
のお
祭りに
参加
したりす
る等
、幅広
い体
験が
出来
る機
会を
提供
。事業
の周
知に
は、中
学校
の協
力を
得て
、担任
の教
師が
個人
面談
時に
事業
のチ
ラシを
渡す
等の
工夫
を行
ってい
る。
経済的に苦しい家庭の中学生(就学援助対象世帯、生活保護受給世帯、ひとり親世帯等の子ども)
•平
成29
年度
から委
託事
業者
はプ
ロポ
ーザ
ル方
式で
選定
•委
託事
業者
には
、学習
支援
だけ
でな
く、「安
心して
過ご
せる
居場
所を
提供
し、様
々な
体験
活動
をす
ること
」、「地
域との
つな
がりを
基に
、他団
体と協
働しな
がら事
業を
実施
する
こと」等
を求
めて
いる
•委
託業
者が
他団
体と協
働して
食事
の提
供や
多様
な体
験活
動等
が実
施で
きる
よう、
他団
体を
紹介
•保
護者
の同
意の
もと、
事業
者か
らの支
援状
況報
告書
を提
出す
るとと
もに
、必
要に
応じて
、事業
者の
スタッ
フととも
に学
校に
出向
き、支
援状
況等
につ
いて
情報
提供
福祉部
くらしとしごとの相談センター
委託事業者
子ども食堂
地域
学習
支援
利用
学習
支援
を周
知・紹
介
体験
活動
等の
提供
食事
や料
理教
室の
提供
学習
支援
の利
用申
込み
支援
町内会等
事業
の紹
介委
託
他団
体の
紹介
•ス
タッフ・
ボラン
ティア
が中
学生
にマ
ンツー
マン
で学
習支
援を
行った
り、自
習学
習の
アドバ
イス、見
守り、
安全
管理
を実
施•
法人
スタッ
フが、保
護者
面談
を年
に2
回実
施し、
子ども
の状
況を
共有
しつつ
、家庭
環境
や進
路に
つい
て相
談•
保護
者の
同意
のも
と学校
や区
と支援
状況
等に
つい
て情
報交
換•
地域
のボ
ランテ
ィアや
フードバ
ンク等
の協
力に
より食
事を
提供
NPO法人
学習
支援
を周
知・紹
介
•生
活保
護受
給世
帯の
うち、
子ども
のい
る世
帯に
対し、
事業
を周
知•
支援
が必
要な
子ども
の保
護者
に対
し事業
を説
明、
利用
につ
なげ
てい
る
中学校
•養
護教
諭、担
任教
師等
から事
業を
紹介
•保
護者
が事
業へ
不信
感・
拒否
感を
持って
いる
場合
、ス
クール
ソー
シャル
ワー
カーか
ら事業
につ
いて
説明
する
ことが
ある
事業
を利
用し
てい
る子
どもの
様子
を報
告
生活保護
ケースワーカー
学習
支援
を周
知・紹
介
事業
の紹
介・協
力呼
びか
け
事業
を利
用し
てい
る子
どもの
様子
を報
告
122
「居場
所を
兼ね
た学
習支
援事
業」を
利用
した生
徒の
うち、平
成27
年度
は10
0%、平
成28
年度
は98
.4%
が高
校へ
進学
した。
参加
者ア
ンケ
ートに
よる
と、学
習支
援を
1年
間利
用した
子ども
より
も、2
年間
利用
した子
どもの
方が
夢や
希望
を持
ってい
ると回
答した
割合
が13
%高
く、本
事業
が自
己肯
定感
の醸
成に
つな
がった
。
取組成果
○取組前の課題と成果
取組前の課題
•区
内の
中学
生の
進学
率の
停滞
。•
家庭
の問
題を
把握
しつつ
も、特
定の
機関
だけ
で解
決に
向け
た支
援は
でき
ない
と痛感
。
•生
活リズ
ムが
乱れ
てい
たり、
学習
の習
慣が
ない
。•
孤食
、欠食
の傾
向に
ある
。•
学校
の授
業だ
けで
は高
校等
へ進
学す
ること
は難
しい。
○工夫点
○今後に向けて
u事
業開
始当
初、事
業を
推進
する
ため
に連
携し
たい
と伝え
、担当
者が
学校
に出
向い
て根
気強
く説明
を行
ったこと
で協
力を
得られ
るよ
うにな
った。
足立
区内
の校
長会
でも
事業
につ
いて
説明
する
ことで
、学校
側の
理解
を得
るよ
う心が
けて
いる
。事業
も開
始か
ら3年
が経
過し、
本事
業に
対す
る認
知度
が向
上した
。u
参加
者の
募集
につ
いて
は、対
象とな
りそうな
生徒
に保
健室
で養
護教
諭か
らチラシ
を渡
しても
らった
り、学
校の
個人
面談
で保
護者
にチ
ラシを
渡す
など学
校経
由で
行うこ
とが多
い。(
※原
則、チ
ラシ等
の配
布物
を利
用しな
い方
針だ
が、学
校か
らの要
望に
より、
表現
に十
分に
配慮
した印
刷物
を配
布す
ること
もあ
る。)
uくら
しとしご
との相
談セ
ンター
と委託
事業
者で
、学習
支援
を利
用して
いる
子ども
の様
子を
報告
書に
まとめ
てい
る。作
成した
報告
書は
子ども
が通
ってい
る学
校と共
有し、
くらしと
しごとの
相談
セン
ターと委
託事
業者
が学
校へ
出向
いて
、学校
以外
での
子ども
の様
子を
共有
してい
る。
u事
業を
所管
してい
るくら
しとしご
との相
談セ
ンター
では
、生活
困窮
者向
けの
相談
窓口
を設
置して
いる
ことか
ら、窓
口に
来訪
した相
談者
のうち
、子ど
もの
いる
世帯
だと分
かれ
ば、事
業を
紹介
してい
る。相
談窓
口を
設置
してい
る部
局だ
からこ
そ、直
接紹
介で
きる
。u
民生
・児童
委員
から、
地域
に該
当す
る子
どもが
いる
場合
は、学
習支
援を
紹介
してい
る。民
生・児
童委
員に
対して
は、く
らしとし
ごとの
相談
セン
ターか
ら事業
の概
要が
わか
るよ
うなペ
ーパ
ーを
渡して
いる
。u
開催
場所
を公
表しな
い等
配慮
する
ことで
ステ
ィグマ
の問
題を
排除
。また
、「貧
困」、
「生活
困窮
」とい
う連想
される
ワー
ドも使
用しな
い。
u本
事業
を卒
業した
高校
生な
どにつ
いて
は、登
録した
上で
居場
所とし
て利
用可
能とし
てい
る。高
校に
入学
する
ことで
はな
く、卒
業す
ること
が目
的で
あり、
このよ
うなフォ
ローを
する
ことで
高校
中退
を防
ぐことが
でき
る。
u実
態調
査の
結果
や学
識者
からの
意見
を踏
まえ
、子ども
の頃
の様
々な
体験
の機
会が
少な
いこと
を問
題視
してい
る。そ
こで、本
事業
から派
生させ
て、
児童
養護
施設
の子
どもを
対象
に、区
内の
大学
に協
力を
仰ぎ
「大学
遠足
」を実
施した
。子ども
と協力
大学
の大
学生
が遠
足とし
て山
梨県
のキ
ャンパ
スに
出か
け、自
然や
動物
とふれ
あい
、様々
な体
験活
動を
行う。
参加
した子
どもか
らは、「
初め
て動
物に
触れ
た」、
「初め
て大
学生
と会った
」、「(
自分
も)
大学
に行
きた
い」と
いう前
向き
な声
が聞
けた
。今後
も経
験・体
験が
不足
しがち
な子
どもを
ターゲ
ットに
実施
したい
と考え
てい
る。
対 象 の 生 徒自 治 体 ・ 学 校
123
子ども
一人
ひとり
に寄
り添い
なが
ら、個
別指
導の
学習
支援
を実
施学
習習
慣の
ない
子ども
に対
しても
生活
習慣
の定
着か
ら支援
する
ことで
学習
支援
の前
段階
から支
援横
浜市
自治
体基
本情
報
【自治
体区
分】政
令指
定都
市(福
祉事
務所
設置
、保健
所設
置)
【人口
(平
成27
年国
勢調
査よ
り)】
3,72
4,84
4人(
うち、2
0歳未
満が
占め
る割
合17
.36%
)0
-6歳
:21
2,73
0人7
-12歳
:18
8,86
2人13
-15歳
:10
1,48
8人16
-18歳
:10
5,06
3人
【世帯
数】1
,645
,618
世帯
【学校
数】
小学
校35
1校中
学校
178校
義務
教育
学校
2校
【職員
数】2
0,11
2人(
平成
27年
4月
1日
現在
)
【面積
】437
.56km²
【子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の計
画等
の策
定状
況】
国が
策定
した大
綱を
踏ま
えつ
つ、「
横浜
市中
期4
か年
計画
2014
-201
7」や
「横浜
市子
ども・子
育て
支援
事業
計画
」、「第
2期
横浜
市教
育振
興基
本計
画」
にお
ける
課題
背景
や基
本的
な考
え方
等を
基に
、「横
浜市
子ども
の貧
困対
策に
関す
る計
画」を
策定
。子ども
の貧
困対
策に
資す
る取
組に
つい
て改
めて
整理
しつつ
、計画
には
、横浜
市とし
ての
基本
目標
や、施
策展
開の
考え
方、今
後5
か年
で取
り組む
施策
につ
いて
示して
いる
。
事例
のポ
イント
²横
浜市
では
、子ども
の貧
困対
策の
計画
策定
にあ
たり、
支援
に携
わって
いる
方や
アン
ケー
ト等で
把握
した子
どもや
家庭
の声
などの
“現場
の意
見を
大切
にす
る“を
モット
ーに
、主に
庁内
検討
会で
具体
的な
施策
や計
画の
方向
性を
検討
。こども
青少
年局
が中
心とな
り、教
育委
員会
事務
局、健
康福
祉局
、政策
局の
それ
ぞれ
の企
画部
門へ
事前
に計
画策
定に
つい
て調
整。計
画策
定に
参加
する
部局
の取
りまとめ
をそ
れぞ
れの
企画
部門
と連携
しなが
ら行うこ
とで円
滑に
実施
。
²市
内の
主に
中学
生に
対し、
個別
の事
情に
対応
した
学習
支援
を行
うため
に、「
寄り添
い型
学習
支援
事業
」を実
施。大
学生
等の
ボラン
ティア
や委
託事
業者
のス
タッフが
、1対
1又
は2
対1
で、そ
の子
どもの
学力
にあ
わせ
て、学
習支
援を
行って
いる
。
²学
習支
援だ
けで
は解
決で
きな
い、基
本的
な生
活習
慣が
身に
付い
てい
ない
子ども
に対
し、「寄
り添い
型生
活支
援事
業」を
実施
。一軒
家や
マン
ション
の一
室を
借り上
げ、常
設の
場所
を確
保し、
家庭
のよ
うな落
ち着
いた
雰囲
気の
中で
、生活
習慣
を身
に付
ける
ため
の支
援を
実施
してい
る。
²基
本的
な生
活習
慣が
身に
付い
てい
ない
子ども
に対
し、学
習支
援の
前段
階とし
ての
生活
習慣
を身
に付
ける
ため
の機
会を
提供
する
ことで
、学習
に向
かうた
めの
土台
づくり
から支
援で
きる
ように
なった
。子ども
たち
が、生
活支
援事
業を
利用
する
中で
、学生
ボラン
ティア
など、
保護
者以
外の
大人
と接し、
身近
なロー
ルモ
デル
を獲
得す
ること
によ
り、子
ども自
身に
将来
に対
する
気づ
きが
生ま
れ、学
習に
対す
る意
欲向
上に
もつ
なが
ってい
る。ま
た、ス
タッフと
の信
頼関
係が
構築
され、家
庭や
学校
以外
の第
三の
居場
所とな
ること
で、他
では
話せ
ない
悩み
の相
談な
どがで
きて
いる
。
【財政
規模
(総
務省
「平成
28年
度市
町村
別決
算状
況調
」)】
歳入
:1兆
5,59
2億円
9,14
1万円
歳出
:1兆
5,41
5億円
1,46
3万円
使用
料2.
1%
地方
税46
.2%
地方
交付
税1.
2%
国庫
支出
金 17.2
%
地方
債10
.2%
都道
府県
支出
金4.
1%
繰入
金1.
9%
諸収
入4.
2%
地方
消費
税交
付金
3.9%
その
他4.
6%
民生
費40
.7%
消防
費2.
6% 総務
費6.
3%
公債
費12
.7%
土木
費17
.6%
教育
費8.
7%衛生
費6.
4%
商工
費3.
4%
諸支
出金
(公営
企業
費)1
.1%
その
他0.
4%財
産収
入(財
産売
払収
入)
1.7%
分担
金及
び負
担金
(その
他)
2.7%
124
乳幼
児期
の教
育・保
育の
保障
私立
幼稚
園就
園奨
励補
助乳
児期
・幼児
期・小
学校
の連
携・接
続学
齢期
以降
の子
どもの
居場
所ひ
とり親
家庭
児童
の生
活・学
習支
援寄
り添い
型生
活支
援事
業ひ
とり親
家庭
等日
常生
活支
援事
業高
等学
校卒
業程
度認
定試
験合
格支
援事
業、ひ
とり親
家庭
等医
療費
助成
就学
援助
・私立
学校
等就
学奨
励制
度
基本
目標
基本
的な
考え
方具
体的
な取
組施
策の
柱
横 浜 の 未 来 を 創 る 子 ど も ・ 青 少 年 が 、 自 分 の 良 さ や 可 能 性 を 発 揮 し 、 豊 か で 幸 せ な 生 き 方 を 切 り
拓 く 力 、 共 に 温 か い 社 会 を つ く り だ し て い く 力 を 育 む こ と が で き る ま ち 「 よ こ は ま 」 を 目 指 し て 、
子 ど も ・ 青 少 年 が 健 や か に 育 ち 、 自 立 し た 個 人 と し て 成 長 で き る よ う 、 家 庭 の 経 済 状 況 に 関 わ ら
ず 、 教 育 ・ 保 育 の 機 会 と 必 要 な 学 力 を 保 障 し 、 た く ま し く 生 き 抜 く 力 を 身 に 付 け る こ と が で き る
環 境 を 整 え ま す 。
施策
1気
づく・
つな
ぐ・見
守る
施策
2子
どもの
育ち
・成長
を守
る 施策
3貧
困の
連鎖
を断
つ
妊娠
期か
ら子育
て期
にわ
たる
相談
支援
地域
子育
て支
援拠
点に
おけ
る利
用者
支援
事業
の実
施区
役所
の学
齢期
対応
の窓
口の
一本
化ス
クール
ソー
シャル
ワー
カー、カ
ウン
セラー
及び
児童
支援
専任
教諭
(★
)・生
徒指
導専
任教
諭の
配置
高校
就学
継続
、進路
選択
等の
支援
児童
虐待
防止
啓発
地域
連携
事業
児童
相談
所等
の相
談・支
援体
制の
充実
保育
所で
の見
守り強
化区
役所
内の
関係
部署
やジ
ョブス
ポット
との連
携強
化地
域の
相談
支援
機関
等との
ネット
ワー
ク構築
によ
るア
ウトリ
ーチ
型の
自立
相談
支援
事業
の推
進
寄り添
い型
学習
支援
事業
ひとり
親家
庭児
童の
生活
・学習
支援
(再
)被
保護
者自
立支
援プ
ログラム
(教
育支
援専
門員
)高
校奨
学費
1. 子
どもの
貧困
対策
実施
計画
施策
4困
難を
抱え
る若
者の
力を
育む
施策
5生
活基
盤を
整え
る
青少
年相
談セ
ンター
にお
ける
相談
・支援
事業
地域
ユー
スプ
ラザ事
業(
★)
若者
サポ
ートス
テー
ション
事業
よこは
ま型
若者
自立
塾に
おけ
る支
援施
設等
退所
後児
童ア
フター
ケア
事業
施設
等退
所後
児童
に対
する
調査
応援
パー
トナー
の養
成・派
遣(
地域
ユー
スプ
ラザ事
業)
(★
)
生活
保護
児童
扶養
手当
被保
護者
自立
支援
プログ
ラム(
就労
支援
事業
)事
業生
活困
窮者
自立
支援
事業
(自
立相
談支
援事
業に
おけ
る就
労支
援)
母子
・父子
家庭
自立
支援
給付
金事
業(
自立
支援
教育
訓練
給付
金、高
等職
業訓
練促
進給
付金
)母
子家
庭等
就業
・自立
支援
セン
ター(
ひとり
親サ
ポー
トよこは
ま)
高等
学校
卒業
程度
認定
試験
合格
支援
事業
(再
)児
童手
当小
児医
療費
助成
横浜
市で
は、「
横浜
市子
ども・子
育て
支援
事業
計画
」等の
関連
計画
にお
ける
課題
や基
本的
な考
え方
を基
に、子
どもの
貧困
対策
につ
いて
施策
を体
系化
し整理
。教
育分
野の
施策
を子
どもの
貧困
対策
の基
盤とし
なが
ら、5つ
の柱
立て
にあ
わせ
て各
種取
組を
整理
。計
画の
対象
を大
学進
学・就
職後
の経
済状
況に
あわ
せ、経
済的
に自
立す
る20
代前
半ま
でを
含め
ること
で、青
少年
の自
立を
促して
いる
。
・乳幼
児期
の教
育・保
育の
保障
・私立
幼稚
園就
園奨
励補
助・乳
児期
・幼児
期・
小学
校の
連携
・接続
・一人
ひとり
の自
立に
向け
た基
礎学
力の
向上
・子ども
の社
会的
スキ
ルの
向上
・自己
有用
感や
自己
肯定
感が
持て
るよ
うな学
級・学
校づ
くり
・地域
と連携
した放
課後
の学
習支
援
・発達
の段
階に
応じた
キャリ
ア教
育の
推進
・登校
支援
の取
組・学
校に
おけ
る食
育の
推進
・貧困
問題
の学
校に
おけ
る理
解促
進
子ども
の貧
困対
策の
基盤
子ども
の豊
かな
成長
を支
える
教育
、保育
の推
進
「切れ
目の
ない
支援
」が「届
く」仕
組み
づくり
人材
育成
の視
点と地
域社
会の
つな
がりへ
の配
慮
「育ち
・成長
」と「教
育の
機会
」を保
障す
る環
境づ
くり
※赤
枠は
本事
例集
で注
目す
る事
業を
示す
。※
★は
横浜
市の
独自
事業
。(
出典
)横
浜市
「横浜
市子
どもの
貧困
対策
に関
する
計画
(概
要版
)」よ
り作成
125
2. 子
どもの
貧困
対策
推進
のた
めの
体制
l計
画策
定に
あた
って、具
体的
な検
討は
「子ども
の貧
困対
策に
関す
る計
画の
策定
に係
る庁
内検
討会
」で実
施。計
画策
定連
絡会
の庁
内メン
バー
が集
まり、
実態
調査
や計
画の
内容
だけ
でな
く具体
的な
支援
の方
向性
まで
検討
。現場
の意
見を
大切
にす
る観
点か
ら、現
場の
ことも
知りつ
つ、意
思決
定が
でき
る最
小単
位で
ある
課長
級が
参加
した。
l庁
内で
の検
討以
外に
「横浜
市子
どもの
貧困
対策
に関
する
計画
策定
連絡
会」を
立ち
上げ
、全体
会と分
科会
の2
種類
の会
議を
それ
ぞれ
開催
。社会
福祉
や教
育分
野を
専門
とする
学識
経験
者に
加え
、支援
現場
の意
見を
反映
させる
ため
、困難
を抱
える
子ども
や家
庭に
対す
る支
援活
動を
行って
いる
団体
等を
招聘
。l
また
庁内
検討
会に
は、政
策局
にも
参加
しても
らい、全
庁の
動き
と連動
させて
計画
を策
定す
るよ
うにした
。l
計画
策定
後は
、「子
どもの
貧困
対策
に関
する
計画
推進
のた
めの
庁内
連絡
会」を
開催
し、主
に計
画策
定に
関わ
った部
署の
課長
級職
をメン
バー
として
引き
続き
計画
の推
進状
況を
共有
してい
る。
(出
典)
横浜
市「子
どもの
貧困
対策
に関
する
計画
」をも
とに作
成
分科会
①学校・福祉連携分科会
②生活・自立支援・子どもの育ち分科会
<主
な議
題>
l(
学校
・福祉
連携
分科
会)
学齢
期の
子ども
や青
少年
・若者
への
支援
につ
いて
、学校
と福祉
の連
携に
つい
てl
(生
活・自
立支
援・子
どもの
育ち
分科
会)
妊娠
期か
ら未就
学の
子ども
や保
護者
・社会
的養
護を
必要
とする
子ども
への
支援
につ
いて
l(
両分
科会
)計
画全
般に
対す
る助
言及
び計
画策
定全
体の
枠組
みに
対す
る助
言、支
援に
関す
る事
業・取
組の
実施
に対
する
助言
全体
会に
て議
題、検
討事
項の
共有
を主
とし、
実際
の意
見交
換は
分科
会で
実施
全体会
<主
な議
題>
l実
態把
握の
ため
の調
査に
関す
る調
査項
目等
l分
科会
にお
ける
意見
交換
等の
結果
の共
有及
び分
科会
にお
ける
意見
交換
等に
対す
る助
言l
計画
全般
に対
する
助言
及び
計画
策定
全体
の枠
組み
に対
する
助言
l支
援に
関す
る事
業・取
組の
実施
に対
する
助言
子どもの貧困対策に関する計画策定連絡会
<出
席者
>l
有識
者、支
援団
体の
代表
者、保
育園
園長
会会
長、認
定こど
も園
園長
lこど
も青
少年
局、健
康福
祉局
、教育
委員
会事
務局
市内
小学
校・中
学校
・高校
の校
長、市
内18
区の
代表
として
区の
職員
※庁
内検
討会
の課
長級
職員
の一
部が
参加
<事
務局
>l
こども
青少
年局
企画
調整
課
<出
席者
>l
有識
者、支
援団
体の
代表
者、保
育園
園長
会会
長、認
定こど
も園
園長
lこ
ども青
少年
局、健
康福
祉局
、教育
委員
会事
務局
市内
小学
校・中
学校
・高
校の
校長
、市内
18区
の代
表とし
て区
の職
員<
事務
局>
lこど
も青
少年
局企
画調
整課
実施
計画
案の
提示
<主
な議
題>
l実
態把
握の
ため
の調
査、各
支援
機関
への
ヒアリン
グ、支
援者
ヒアリン
グ等
につ
いて
l国
の大
綱の
指標
と横浜
市の
状況
につ
いて
l計
画策
定の
考え
方に
つい
てl
パフリ
ックコメ
ントに
つい
てl
子ども
の貧
困対
策に
関す
る平
成28
年度
予算
案の
重点
施策
l計
画策
定連
絡会
での
検討
事項
を受
けて
の課
題整
理
<出
席者
>l
こども
青少
年局
、健康
福祉
局、教
育委
員会
事務
局、政
策局
、市内
18区
の代
表とし
て区
の職
員(
18区
中3
区よ
り参加
)※
庁内
のみ
<事
務局
>l
こども
青少
年局
企画
調整
課
子どもの貧困対策に関する
計画の策定に係る庁内検討会
議論
の方
向性
や重
点施
策に
つい
てア
ドバイス
を行
う
実態
調査
、計画
策定
に関
して、議
論を
し、庁
内の
意見
を共
有
126
3.
注目
すべ
き事
業:
寄り添
い型
学習
支援
事業
・寄り添
い型
生活
支援
事業
○「寄り添い型学習支援事業・寄り添い型生活支援事業」事業概要
(平
成29
年度
寄り添
い型
学習
支援
事業
費:
1億8,
438万
4,00
0円、寄
り添い
型生
活支
援事
業:
9,07
5万9,
000円
※厚
生労
働省
生活
困窮
者自
立支
援事
業の
うち、子
どもの
学習
支援
事業
を活
用)
l「寄
り添い
型学
習支
援事
業」は
、主に
中学
生を
対象
とし、高
校進
学に
向け
、さか
のぼ
っての
学び
直しや
志望
校に
あわ
せた
学力
向上
支援
のた
めに
実施
してい
る。
l「寄
り添い
型生
活支
援事
業」は
、主に
小学
生を
対象
とし、養
育環
境に
課題
があ
り、学
習以
前に
食事
の前
に手
を洗
うこと等
の基
本的
な生
活習
慣が
身に
付い
てい
ない
子ども
に対
し、自
立した
生活
を送
れる
よう生
活支
援・学
習支
援等
を実
施。
l市
として
、学習
支援
だけ
でな
く、基
本的
な生
活習
慣が
身に
付い
てい
ない
子ども
に対
し、学
習支
援の
前段
階とし
ての
生活
習慣
の定
着か
ら支援
する
ことが
可能
とな
った。
•横
浜市
内18
区の
うち、9
区で
実施
してい
る•
養育
環境
に課
題を
抱え
る家
庭を
支援
する
中で
、子ども
に対
する
生活
支援
の必
要が
ある
家庭
を支
援に
つな
いで
いる
•支
援が
必要
な家
庭が
どのエ
リアに
多い
のか
通常
業務
等で
把握
してい
るた
め、開
設場
所を
どこに
する
か委
託先
と相談
しなが
ら選定
する
横浜市各区
こども家庭支援課
•横
浜市
内全
区で
実施
してい
る•
3年
又は
5年
に一
度プ
ロポー
ザル
形式
で委
託事
業者
を選
定•
区の
担当
者は
、通常
業務
を通
じ、事
業の
対象
者を
把握
。生
活保
護世
帯や
生活
困窮
者世
帯等
の子
どもの
参加
を促
す•
学習
支援
への
欠席
が続
く子ど
もが
いる
場合
は、教
育支
援専
門員
(区
で採
用して
いる
嘱託
職員
)や
担当
ケー
スワ
ーカー
から各
家庭
に対
し声が
けを
実施
してい
る
横浜市各区
生活支援課
NPO法人等の
委託先
l開
所は
週に
5日
、1日
5時
間以
上(
利用
は1
人あ
たり週
に2
回ま
で)
l一
軒家
やマ
ンシ
ョンの
一室
を借
り上げ
、常設
の場
所を
確保
l学
校が
終わ
ってか
ら、実
施場
所に
来て
、あい
さつや
手洗
い、う
がい
の習
慣づ
け、食
卓の
準備
・後片
付け
などの
支援
を実
施
生活困窮、親の疾病など様々な要因により
養育環境に課題がある小・中学生※子どもの学力や生活習慣の定着度にあわせて事業を利用NPO法人等の
委託先
•生
徒1
~2
名に
対し1
名の
スタッ
フを配
置•
対象
生徒
1人
当た
り週に
2回
を限
度に
学習
支援
を実
施•
開催
時間
は平
日18
時~
20時
半頃
まで
•地
域ケ
アプ
ラザや
各区
の社
会福
祉協
議会
の施
設等
で開
催•
スタッ
フは受
託団
体の
職員
や原
則とし
て大
学生
又は
地域
のボ
ランテ
ィア、
教員
OBも
活用
学習
支援
利用
寄り添い型学習支援事業
寄り添い型生活支援事業
生活
支援
利用
生活
支援
を周
知・紹
介生
活困
窮者
支援
の窓
口に
往訪
・相談
支援
学習
支援
を周
知・紹
介
児童
扶養
手当
、就
学援
助等
行政
の支
援の
利用
・相談
支援
委託
委託
※一
部の
区で
は、こ
ども家
庭支
援課
では
なく、
生活
支援
課が
所管
してい
る。
小学
生が
メイン
中学
生が
メイン
127
取組成果
○取組前の課題と成果取組前の課題
•小
学校
低学
年頃
から学
校の
授業
につ
いて
いけ
ず、つ
まず
いた
まま
中学
校へ
進学
してしま
い、高
校受
験を
控え
てい
る子
どもに
対し十
分に
支援
がで
きて
いな
かった
ため
、高校
進学
率が
停滞
してい
た。
学 習 支 援
○工夫点
○今後に向けて
【両事
業共
通】
u事
業の
利用
申込
書に
予め
、利用
申込
書に
記載
した個
人情
報を
必要
な範
囲で
関係
する
運営
法人
、学校
及び
公的
機関
等と共
有す
ること
を明
記し、
同意
をも
らって
から事
業利
用を
開始
してい
る。
u区
ごとに
教育
支援
専門
員や
教育
相談
員(
校長
OB等
の嘱
託職
員)
を配
置して
おり、
学校
と福祉
の場
をつ
なぐ役
割を
果た
してい
る。子
どもが
学習
支援
か生
活支
援に
参加
してい
ない
場合
は、教
育支
援専
門員
や教
育相
談員
、担当
ケー
スワ
ーカー
から各
家庭
に対
し声が
けを
実施
してい
る。
u事
業の
周知
は、プ
ライバ
シー
に配
慮して
、個別
に行
ってい
る。各
区の
相談
窓口
に来
訪した
相談
者の
うち、子
どもが
いて
事業
の対
象とな
る可
能性
があ
る場
合に
、チラシ
を渡
してい
る。ま
た学
校か
ら支援
を受
けた
方が
よい
と考え
られる
家庭
に対
しチラシ
を渡
しても
らう場
合も
ある
。【寄
り添い
型学
習支
援事
業】
u単
に塾
の代
わりと
してで
はな
く、居
場所
を確
保しな
がら、
生徒
1~
2名
に対
し1名
のス
タッフを
配置
する
ことで
、その
子ども
の置
かれ
てい
る状
況を
よりよ
く把握
し、「寄
り添う」
支援
を行
い、学
力向
上だ
けで
なく、
精神
的な
成長
を促
すこと
がで
きる
。【寄
り添い
型生
活支
援】
u民
家を
借り上
げる
など、
家庭
的な
雰囲
気の
中で
安心
して過
ごせ
る居
場所
を提
供。
u学
習支
援、生
活支
援とも
に委
託候
補の
事業
者の
発掘
に力
を入
れた
い。特
に生
活支
援は
、横浜
市内
18区
のうち
、9区
のみ
で実
施して
いる
が、必
要な
支援
を届
ける
ため
、支援
ニー
ズを
十分
に把
握し新
規実
施を
進め
てい
きた
い。
u学
習支
援と生
活支
援を
別の
事業
者に
委託
してい
る区
もあ
るが
、生活
支援
事業
を通
じて、生
活習
慣を
身に
付け
た後
に学
習支
援に
つな
ぐ等、今
後2
事業
の連
動に
つい
て、各
区の
実施
状況
にあ
わせ
て検
討して
いき
たい
。
•高
校へ
の進
学実
績の
向上
。事業
利用
者の
進学
率は
90%
後半
を推
移して
いる
。•
参加
してい
る子
どもの
学習
意欲
、集中
力、コ
ミュニ
ケー
ション
能力
の向
上が
図られ
た。
•学
習支
援や
生活
支援
を活
用す
ること
で、例
えば
、月30
0円の
おや
つ代
が払
えな
い等
保護
者の
困りご
とに気
づくこ
とがで
き、保
護者
に対
する
支援
(家
計相
談や
就労
相談
)に
つな
がった
ケー
スが
ある
。
•身
近に
将来
のロー
ルモ
デル
となる
大人
がい
なか
った子
どもが
、生活
支援
事業
を利
用す
る中
で、生
活習
慣を
身に
付け
るだ
けで
なく、
保護
者以
外の
大人
と接す
ること
で、子
ども自
身に
将来
に対
する
気づ
きが
生ま
れ、学
習に
対す
る意
欲が
向上
したケ
ース
があ
る。
•生
活困
窮、親
の疾
病な
ど様々
な要
因に
より、
養育
環境
に課
題が
あり、
手洗
いや
入浴
の仕
方等
の基
本的
な生
活習
慣が
身に
付い
てい
ない
子ども
に対
して十
分な
支援
がで
きて
いな
かった
。•
基本
的な
生活
習慣
が身
に付
いて
いな
い子
どもは
、学習
に向
かう状
況に
なく、
学習
支援
の前
段階
として
、生活
習慣
を身
に付
ける
必要
があ
った
。
生 活 支 援
128
実態
調査
にお
いて
現場
感覚
を活
かした
工夫
、既
存の
資源
を活
用し着
実な
体制
づくり
を実
施新
城市
自治
体基
本情
報
【自治
体区
分】
一般
市(福
祉事
務所
設置
)
【人口
(平
成27
年国
勢調
査よ
り)】
47,1
33人
(うち
、20歳
未満
が占
める
割合
16.4
1%)
0-6
歳:
2,26
6人7
-12歳
:2,
358人
13-1
5歳:
1,37
6人16
-18歳
:1,
412人
【世帯
数】1
6,45
4世帯
【学校
数】
小学
校:
13校
中学
校:
6校
【職員
数】
622人
(平成
29年
4月
1日
現在
)
【面積
】499.23km²
【子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の計
画等
の策
定状
況】
子ども
の貧
困対
策推
進に
関す
る法
律及
び大
綱を
踏ま
え、平
成28
年に
子ども
の貧
困計
画策
定の
検討
を開
始し、
実態
調査
を実
施の
上、平
成29
年3
月に
「新城
市こど
もの
未来
応援
事業
計画
」を策
定した
。「新
城市
子ども
・子育
て支
援事
業計
画」が
主に
保護
者の
視点
やニ
ーズ
に重
点を
置い
た計
画で
ある
のに
対して
、この
計画
はよ
り子ども
に焦
点を
当て
、潜在
的な
ニー
ズを
掘り起
こし、子
どもとそ
の家
庭の
ため
の包
括的
な支
援を
具体
的に
展開
する
ため
の計
画とし
てい
る。
事例
のポ
イント
²子
どもの
貧困
対策
の推
進体
制を
構築
する
ため
、子育
て世
帯の
保護
者の
声を
反映
でき
る「子
ども・子
育て
会議
」にて
検討
し、庁
内外
組織
によ
るワ
ーキ
ング
グル
ープ
を設
立。
²子
どもの
貧困
の実
態を
正確
に把
握す
るた
め、現
場感
覚を
活か
しつつ
質問
項目
や分
析方
法を
工夫
した実
態調
査を
実施
。
²子
どもの
貧困
対策
を主
管す
るこど
も未
来課
と庁外
関係
機関
との連
携体
制の
構築
は、学
校及
び要
保護
児童
対策
地域
協議
会との
連携
から開
始。学
校側
が対
応に
苦慮
してい
た個
別ケ
ース
につ
いて
、こども
未来
課内
に配
置して
いる
専門
職職
員の
派遣
したほ
か、相
談対
応の
実績
等か
ら連携
を呼
びか
け、学
校が
保護
者同
意を
得た
上で
個別
ケー
ス対
応の
ため
の会
議を
開催
。
²学
校との
協働
によ
る対
応実
績を
積み
重ね
ること
によ
り、こど
も未
来課
が要
保護
児童
対策
地域
協議
会や
家庭
児童
相談
で中
心的
役割
を担
ってい
ること
、学
校で
は手
が届
かな
い家
庭内
への
支援
がで
きる
ことを
学校
側が
認識
し、協
働が
促進
された
。要保
護児
童対
策地
域協
議会
の場
以外
で個
別の
気に
なる
子ども
(不
登校
、生活
困窮
、発達
障害
、保護
者の
精神
疾患
など)
のケ
ース
をこど
も未
来課
と学校
で相
談す
るた
めに
、学校
にて
、個別
ケー
ス会
議が
開催
される
ように
なった
。
²実
態調
査や
関係
団体
ヒアリン
グの
結果
等を
踏ま
え、家
事支
援、高
校の
通学
費助
成等
、地域
の実
態に
則した
独自
の支
援内
容を
検討
中。
【財政
規模
(総
務省
「平成
28年
度市
町村
別決
算状
況調
」)】
歳入
:24
8億66
7万円
歳出
:23
8億8,
551万
円使
用料
1.3%
地方
税29
.1%
地方
譲与
税1.
0%
国庫
支出
金 8.6%
地方
債13
.5%
都道
府県
支出
金5.
8%
諸収
入3.
0%地
方消
費税
交付
金3.
5%
その
他3.
5%
民生
費28
.7%
消防
費5.
9%
総務
費14
.7%
公債
費10
.4%
土木
費6.
7%
教育
費12
.2%
衛生
費12
.4%商
工費
3.0%
農林
水産
業費
4.8%
その
他1.
2%
繰越
金(純
繰越
金)
4.5%
分担
金及
び負
担金
(同級
他団
体か
らのも
の)
1.7%
地方
交付
税24
.4%
129
基本
目標
取組
具体
的内
容
す べ て の 子 ど も が 健 や か に 育 ち 、
育 て ら れ る
取組
1家
庭単
位で
の包
括的
支援
取組
2子
どもの
生活
支援
取組
3子
どもの
就学
・就
労支
援
●子
育て
世代
包括
支援
セン
ター(
仮称
)の
設置
●家
事支
援事
業の
実施
●妊
婦全
戸訪
問事
業の
検討
●産
後ケ
ア事
業の
拡充
(母
子愛
着推
進事
業を
含む
)●
乳児
家庭
全戸
訪問
事業
「こん
にち
は赤
ちゃん
事業
」の継
続●
養育
支援
事業
の拡
充(
セカン
ドブック
スター
ト事業
を含
む)
●福
祉型
児童
発達
支援
セン
ターの
設置
検討
●こど
も園
・小学
校で
の「む
し歯予
防健
康教
室」
●こど
も園
給食
での
味覚
の幅
を広
げ、咀
しゃくを
促す
献立
●す
べて
のこど
も園
・小学
校で
のフッ
化物
洗口
の実
施●
生活
や学
習の
支援
を伴
うこども
食堂
の開
設●
こども
園・小
学校
での
フッ化
物洗
口経
費の
公費
負担
の検
討●
子育
て情
報ナ
ビ「咲
くら」で
の食
育レ
シピ
掲載
●こど
も園
での
家庭
で料
理の
お手
伝い
がで
きる
ように
なる
ため
の食
育の
実施
(平
成29
年度
より一
部実
施)
1. 子
どもの
貧困
対策
実施
計画
新城
市で
は、行
政だ
けで
はな
く、学
校、保
育や
幼児
教育
の場
、各支
援機
関が
相互
に協
力し、
一体
となって
子ども
の貧
困対
策を
推進
する
ため
、実態
調査
と計画
策定
を同
時に
実施
。施策
を体
系的
にま
とめつ
つ、実
態調
査の
結果
を踏
まえ
て、新
たな
支援
施策
を現
在検
討・準
備して
いる
。
取組
4子
どもの
居場
所づ
くり
取組
5保
護者
の生
活支
援
●学
習支
援事
業(
中学
生)
●農
業や
コンピ
ューター
プログ
ラム体
験な
どの就
労支
援●
学習
支援
事業
(高
校生
)●
給食
費負
担軽
減な
ど就学
援助
の拡
充検
討●
学用
品等
の負
担軽
減や
リサイク
ルの
斡旋
・情報
提供
●高
校の
通学
費助
成●
幼児
教育
の負
担軽
減(
段階
的無
償化
)●
奨学
金制
度な
ど教育
費負
担軽
減の
情報
収集
と提供
●地
域特
性に
合った
放課
後対
策の
在り方
、付加
価値
の高
い放
課後
児童
クラブ
の検
討●
こども
食堂
などに
おけ
るピ
アサ
ポー
ターの
養成
と参加
促進
●こど
も食
堂の
開設
(※
再掲
)●
放課
後児
童クラ
ブや
こども
食堂
のコミ
ュニテ
ィービジ
ネス
化
●生
活困
窮者
自立
支援
制度
を活
用した
家計
相談
の推
進●
生活
困窮
者自
立支
援制
度を
活用
した就
労準
備事
業等
の実
施●
子育
て世
代包
括支
援セ
ンター
(仮
称)
の設
置(
※再
掲)
●フー
ドバン
クの周
知と必
要な
家庭
への
利用
普及
の推
進●
フードバ
ンクへ
の食
品提
供者
開拓
の推
進●
住宅
確保
策(
市営
住宅
の福
祉枠
創設
、民間
賃貸
住宅
や空
き家
等活
用)
の検
討●
養育
費問
題等
の支
援に
関す
る司
法書
士会
との協
定●
協議
離婚
等に
際して
の合
意書
作成
などの
支援
パン
フレット
の作
成●
市遺
児手
当の
見直
しを含
めた
在り方
検討
●放
課後
児童
クラブ
利用
料の
応能
負担
化ま
たは
減免
対象
の拡
充検
討
継続
・推進
予定
検討
・検討
準備
設置
・実施
準備
・調整
締結
(出
典)
新城
市「新
城市
こども
の未
来応
援事
業計
画」よ
り作成
130
2. 子
どもの
貧困
対策
推進
のた
めの
実態
把握
実態把握前
計画策定・施策検討のための情報不
足l
平成
22年
の新
城版
こども
園の
制度
設計
の検
討に
おい
て、「
朝ご
はん
を食
べて
来な
い子
どもが
いる
」、「虫
歯が
多く治
療を
受け
てい
ない
子ども
がい
る」等
の声
が保
育現
場か
らあが
ってお
り、潜
在的
な子
どもの
貧困
の存
在を
感じて
いた
。
l通
常業
務を
通じて
子ども
の貧
困対
策が
必要
であ
ると感
じてい
たも
のの
、施策
・事業
を検
討す
る上
での
情報
が不
足して
いた
。
実態把握
「新城市子ども・子育て世帯生活実態調査」の実施
l全数調査
自治
体の
規模
及び
市内
のこど
も園
及び
小中
学校
が全
て公
立で
ある
ことを
踏ま
え、
0歳
児、2
歳児
、5歳
児(
年長
児)
、6歳
児(
小学
校1
年生
)、1
0歳
児(
小学
校5
年生
)、1
3歳児
(中
学校
2年
生)
、16歳
児(
高校
2年
生)
の子
どもを
対象
に全
数調
査を
実施
。こども
園及
び小
中学
校に
て調
査票
を配
布・回
収。高
校2
年生
とこども
園に
通園
してい
ない
対象
年齢
の世
帯に
つい
ては
、郵送
にて
配布
・回収
。
l独自の貧困線を算出、相対的貧困境界域等を定義
市独
自の
貧困
線を
算出
し、可
処分
所得
が貧
困線
に満
たな
い世
帯を
「相対
的貧
困域
(生
活貧
困層
)」と
定義
。「急
な出
費で
家計
のや
りくりが
でき
ない
経験
」、「債
務が
返済
でき
ない
経験
」、「ラ
イフラ
イン
が止
められ
た経
験」、
「世帯
の総
収入
額が
150万
円未
満」、
「制度
利用
世帯
(生
活保
護受
給世
帯)
」の1
つ以
上に
該当
する
世帯
を、「
相対
的貧
困境
界域
」として
定義
。これ
は、国
が定
義す
る貧
困線
で子
どもの
貧困
率を
算出
したとこ
ろ、現
場で
支援
を行
ってい
る際
に感
じて
いた
割合
と相違
があ
ったこと
から導
入した
。
l親の心理状態について把握
「この
子を
産ん
でよ
かった
と思え
る」、
「家族
の絆
が芽
生え
た」、
「子ども
の成
長が
楽しい
」、「感
情的
な言
葉で
怒鳴
ったこと
の有
無」、
「はっき
りした
理由
もな
いの
に不
安に
なった
り、心
配した
りした
」等、親
の心
理状
態に
つい
て把
握す
る質
問項
目を
充実
させた
。
l貧困の連鎖について把握
「あな
たが
15歳
の頃
のご
家庭
の暮
らし向
きは
どうだ
ったか
と感じま
すか
」等、現
在の
子ども
の実
態だ
けで
なく、
貧困
の連
鎖に
つい
ても
把握
を試
みて
いる
。
(新
城市
「新城
市こど
もの
未来
応援
事業
計画
」より抜
粋)
成果
計画の策定・ニーズに合った施策検討の開始
l家事支援
既に
一部
実施
。家事
が十
分に
でき
てお
らず、子
どもの
生育
環境
として
適切
でな
いと判
断した
場合
には
、こども
未来
課の
職員
が中
心とな
り、訪
問先
の子
どもを
巻き
込み
なが
ら掃除
や片
付け
等を
実施
。その
家庭
の子
どもが
掃除
を手
伝った
ことを
職員
が褒
める
ことに
より、
掃除
等が
定着
し、生
活習
慣の
改善
にも
つな
がる
。
l高校の通学費助成(検討中)
高校
の通
学費
助成
につ
いて
は、実
態調
査で
「通学
時の
バス
・電車
代の
援助
があ
ること
」を求
める
声が
多か
ったた
め、現
在、通
学費
助成
につ
いて
検討
中。
電車
が通
ってい
ない
地域
の学
校は
通学
が特
に不
便で
あり、
駅か
らバス
を利
用しな
けれ
ば通
えな
い。バ
スは
電車
に比
べて
費用
がか
さむた
め、交
通機
関の
不便
さと費
用負
担を
理由
に中
退して
ほしく
ない
という思
いか
ら助成
を検
討して
いる
。現在
県の
愛知
県遺
児手
当に
加え
て、市
独自
の新
城市
遺児
手当
として
所得
制限
なしで
一人
当た
り2,0
00円
の助
成を
行って
いる
が、所
得制
限な
しで助
成を
する
より、
限られ
た財
源で
より支
援を
必要
とする
家庭
へ効
果的
に支
援す
る意
図で
検討
してい
る。
131
3.
子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の体
制づ
くり体制づくり前の課題
不十分な庁内外連携体制
日頃から子どもとその家庭の保護者への支援に関わっている
関係機関・団体や行政担当課等からの意見
•「支
援に
関して
連携
の回
数が
少な
い機
関とで
は、十
分な
信頼
関係
が築
けて
いな
いた
め、情
報が
得られ
にくい
」•
「支援
する
側の
知識
不足
のた
め、他
の専
門機
関へ
つな
げる
手順
や、家
庭に
どこま
で関
わって
いい
のか
、迷って
しまう。
」•
「関わ
る機
関が
多くな
るほ
ど、調
整や
情報
整理
の業
務が
膨大
にな
り、報
告も
煩雑
にな
る。」
•「相
談支
援の
立場
と、金
銭等
経済
的支
援を
行う機
関の
間で
、それ
ぞれ
が行
ってい
る内
容の
共有
が不
十分
であ
るよ
うに感
じられ
る。」
(新
城市
「新城
市こど
もの
未来
応援
事業
計画
」関係
機関
・団体
や行
政担
当課
対象
のヒア
リング
調査
結果
より抜
粋)
体制づくり
ワーキンググループの開催と子育て世帯の保護者の声を反映
成果
l参加者
児童
相談
セン
ター、成
年後
見支
援セ
ンター
、基幹
相談
支援
セン
ター、教
育委
員会
、福祉
課、
健康
課に
加え
、個別
に子
育て
中ま
たは
子育
てを
経験
した保
護者
の声
を反
映
l開催のポイント
•ワ
ーキ
ング
グル
ープ
には
、要保
護児
童対
策地
域協
議会
のメン
バー
を中
心に
招聘
。•
実効
性の
ある
計画
にした
かった
ことか
ら、庁
内の
メンバ
ーは
、現場
を知
りなが
ら、あ
る程
度の
裁量
権を
持つ
課長
・副課
長・係
長級
が参
加。
•新
城市
として
市民
自治
を推
進し
てい
ること
、また
、一緒
に考
える
ことを
通じ
市民
に市
政の
「協力
者」と
なって
もらう
ことを
狙い
として
、子育
て中
また
は子
育て
を経
験し
た保
護者
と様々
な機
会で
話を
する
中で
出て
きた
、保護
者の
生の
声を
計画
に反
映した
。•
ワー
キン
ググ
ルー
プを
子ども
・子育
て会
議の
下部
組織
的・実
務検
討会
議的
なも
のと位
置づ
け、「
新城
市子
ども・子
育て
支援
事業
計画
」と連
動して
検討
を実
施。
子どもの貧困対策を中心となって推進している
こども未来課が感じている課題
•平
成24
年時
点で
は、要
保護
児童
対策
地域
協議
会が
あま
り機能
してお
らず、
庁内
外含
めて
関係
機関
との連
携・協
働が
十分
であ
るとは
言え
なか
った。
•虐
待に
関し
て通
報等
があ
れば
、児童
相談
所経
由で
、こども
未来
課に
連絡
が入
り、必
要に
応じて
学校
へ往
訪す
る機
会が
あった
が、日
頃か
ら学校
と担当
者同
士の
「顔の
見え
る」関
係が
構築
されて
いな
かった
。•
庁内
の意
識に
バラつ
きが
あり、
子ども
の貧
困対
策が
必要
であ
るとい
う認識
が低
い担
当も
見られ
た。
体制づくり
学校をはじめとする教育部局との連携体制の構築
l個別ケースにおける協働について
こども
未来
課で
は、従
来よ
り課の
保健
師が
こども
園に
おい
て療
育や
個別
支援
を実
施。ま
た、全
ての
子ども
が市
立こど
も園
から市
立小
学校
に進
学す
るた
め、子
どもた
ちに
関す
る情
報を
把握
して
いた
。子ども
の発
達障
害に
関す
る個
別ケ
ース
の相
談が
学校
側か
ら寄せ
られた
際に
、これ
らの知
見・情
報を
基に
連携
を開
始。現
在、相
談連
携の
際に
使用
する
アセ
スメン
トシー
トも作
成中
。(
補足
資料
参照
)
l校長会等での説明
平成
25年
度当
初の
校長
会で
、児童
虐待
の通
告の
必要
性や
要保
護児
童対
策地
域協
議会
の役
割等
をこど
も未
来課
から説
明。学
校か
らの通
告(
こうした
ケー
スは
児童
虐待
にあ
たる
のか
とい
った相
談や
情報
提供
も含
む)
がス
ムー
ズとな
った。
l教育委員会へのアプローチ
スクー
ルソ
ーシ
ャルワ
ーカー
(SSW
)が配
置され
てい
ない
ため
、こども
未来
課に
配置
されて
いる
相談
員を
SSW
の代
わりと
して相
談を
してほ
しいと伝
え、教
育委
員会
との連
携を
推進
。
•要
保護
児童
対策
地域
協議
会に
かけ
るほ
どでは
ない
が、気
にな
る子
ども(
不登
校、生
活困
窮、発
達障
害、保
護者
の精
神疾
患等
)が
いる
場合
は、教
員を
通して
保護
者の
承諾
を得
て、こ
ども未
来課
が相
談・支
援に
携わ
ること
によ
り、学
校との
連携
体制
を構
築。個
別の
気に
なる
子ども
のケ
ース
をこど
も未
来課
と学校
で相
談す
るた
め、学
校に
て個
別ケ
ース
会議
を開
催。
•個
別ケ
ース
会議
の開
催ま
でい
かな
くとも
気に
なる
子ども
がい
た場
合は
、学校
側か
ら保護
者に
対しこ
ども未
来課
の相
談窓
口を
紹介
する
ことで
、支援
につ
ない
でい
る。
個別ケースの対応について要保護児童対策協議会以外に学校でのケース会議を開催
132
自治
体基
本情
報
【自治
体区
分】一
般市
(福祉
事務
所設
置)
【人口
(平
成27
年国
勢調
査よ
り)】
49,0
62人
(うち
、20歳
未満
が占
める
割合
18.7
7%)
0-6
歳:
2,93
5人7
-12歳
:2,
858人
13-1
5歳:
1,54
6人16
-18歳
:1,
528人
【世帯
数】1
6,93
2世帯
【学校
数】
小学
校:
11校
中学
校:
5校
【職員
数】3
56人
(平
成29
年4
月1
日現
在)
【面積
】195
.4km²
【子ども
の貧
困対
策推
進の
ため
の計
画等
の策
定状
況】
武雄
市で
は、平
成28
年4
月に
「こども
の貧
困対
策課
」を設
置。同
年5
月よ
り、庁
内に
こども
の貧
困対
策課
、福祉
課、健
康課
、生涯
学習
課及
び企
画課
が参
画す
る「子
どもの
貧困
対策
ワー
キン
ググ
ルー
プ」を
設置
。「子
どもの
生活
実態
調査
」、「ひ
とり親
家庭
等ア
ンケ
ート調
査」、
庁内
外の
子ども
の貧
困の
関係
者や
有識
者か
らの意
見聴
取・ヒ
アリン
グを
実施
し、平
成29
年3
月に
「武雄
市子
どもの
未来
応援
計画
(武
雄市
子ども
の貧
困対
策実
行計
画)
」を策
定。
事例
のポ
イント
²子
どもの
貧困
対策
ワー
キン
ググ
ルー
プを
平成
28年
度に
設置
。ワー
キン
ググ
ルー
プで
は、教
育委
員会
のこど
もの
貧困
対策
課が
イニシ
アチ
ブを
とり、副
市長
をリー
ダーとし
て実
態調
査及
び計
画の
取りま
とめを
実施
。平成
29年
度も
引き
続き
ワー
キン
ググ
ルー
プを
開催
し、実
態調
査結
果に
基づ
いた
事業
を中
心に
施策
の検
討を
継続
してい
る。
²「武
雄市
子ども
の未
来応
援計
画」の
施策
の柱
として
、「I.
子ども
に寄
り添う伴
走型
支援
」、「I
I.教
育・学
びの
支援
」、「I
II.
生活
・養育
環境
の支
援」、
「IV.
就労
・経済
的な
支援
」の4
つが
設け
られて
いる
。この
中で
、子ども
の成
長段
階の
ギャッ
プを
埋め
、地域
の力
も活
用した
長期
的・継
続的
かつ
総合
的な
支援
を目
指す
「I.
子ども
に寄
り添う伴
走型
支援
」を実
施。
²平
成29
年度
の新
規事
業とし
て「こ
どもの
笑顔
コーデ
ィネー
ター設
置事
業」を
開始
。子育
て総
合支
援セ
ンター
と小学
校に
コーデ
ィネー
ターを
配置
し、「少
し気に
なる
」段階
からそ
の子
どもや
家庭
へア
プロー
チを
行い
、必要
に応
じて支
援制
度や
学校
、地域
、関係
機関
等とつ
なぐこ
とで、早
い段
階か
らの予
防的
支援
や伴
走型
支援
の体
制構
築を
図って
いる
。
妊娠
期か
ら子ども
の就
学・進
学ま
で徹
底して
伴走
型支
援が
でき
るよ
うコー
ディネ
ーター
を配
置早
い段
階か
らの支
援と関
係部
署間
の密
な連
携を
実現
武雄
市【財政規模
(総
務省
「平成
28年
度市
町村
別決
算状
況調
」)】
歳入:255億409万円
歳出:245億8,224万円
寄附
金1.
0%
地方
税21
.5%
地方
交付
税26
.9%
国庫
支出
金 14.3
%
地方
債9.
2%
都道
府県
支出
金7.
3%繰入
金6.
0%
諸収
入2.
3%
地方
消費
税交
付金
3.3%
その
他4.
1%
民生
費35
.3%
消防
費3.
5%
総務
費13
.4%
公債
費10
.9%
土木
費7.
6%
教育
費11
.1%
衛生
費6.
5%
商工
費2.
7%諸
支出
金(公
営企
業費
)2.0
%そ
の他
0.8%
繰越
金(純
繰越
金)3
.1%
分担
金及
び負
担金
(その
他)
1.1%
議会
費1.
1%
農林
水産
業費
5.0%
133
施策の柱
施策
重点
事業
事業
その他の関連事業
○こどもの笑顔コーディネーター設置事業
○利用者支援事業
○佐賀県スクールカウンセラー事業
青少年育成市民会議活動事業補助金
○スクールソーシャルワーカー活用事業【県事業】
社会人権・同和教育啓発活動
○コミュニティ・スクール事業
地域コミュニティ活性化事業費補助金(通学合宿他)
○地域学校協働本部事業
学習機会提供事業(公民館事業)
○協働による新たな学校モデル構築事業
教師力向上武雄セミナー
○放課後等補充学習支援事業
ALT活用事業
中学校オンライン補充学習支援事業
がんのひみつを知る学習会
学力向上対策事業(漢字検定費助成)
トムソーヤフェスティバル
学力・知能・進路適性検査
トムソーヤ指導者育成事業
職業意識づくり教育
雄武町児童交流派遣事業
小学校外国語オンライン英会話授業
食育推進事業
ICT教育推進事業
新たな学校づくり推進事業
放課後子ども教室
わんぱくスクール・ジュニアリーダー育成事業
○不登校・引きこもり訪問相談員事業
児童生徒及び教職員の健康診査事業
就学相談
図書館・歴史資料館運営事業
就学前児童の健康診断及び知能検査
こども図書館建設事業
学校適応指導教室支援事業
学校生活支援員配置事業
○不登校児童生徒への支援モデル事業
○就学援助(要保護・準要保護)
○就学援助(進学等準備金の新設)
○特別支援教育就学援助
○奨学資金貸与事業
幼稚園就園奨励費補助金
教育・保育給付費(幼稚園・認定こども園)
○その他給付・貸付・減免制度の周知
1.
子ども
に寄
り添う
伴走
型支
援
①「学
校」を
プラット
フォー
ムとし
たあ
らゆる学
びへ
環境
整備
2.
教育
・学び
の支
援
②学力・体験支援
③就学支援・学びの環
境支援
1. 子
どもの
貧困
対策
の施
策一
覧新規事業
拡充事業
その
他の
関連
事業
134
1. 子
どもの
貧困
対策
の施
策一
覧新規事業
拡充事業
施策の柱
施策
重点
事業
事業
その他の関連事業
○家庭児童相談事業
未熟児養育医療
○母子・父子自立支援事業
予防接種事業
○要保護児童対策協議会
障がい児支援給付事業
○母子生活支援施設措置費事業
保育所地域活動事業補助金
○ひとり親家庭等空家改修費助成事業補助金
休日急患センター運営事業
○生活困窮者自立支援事業
南部地区小児時間外診療事業(広域事業)
母子手帳交付・妊婦健康診査
市営住宅管理業務
乳幼児相談
公園等管理業務(都市公園、児童遊園ほか)
妊婦・乳幼児歯科保健事業・2歳6か月児歯科健診
乳幼児全戸訪問・その他訪問事業
母子保健推進員活動
乳幼児健診事業・自閉症スクリーニング
個別心理相談
ことばの相談事業
教育・保育給付費(保育所)
保育料の負担軽減
地域子育て支援拠点事業
家庭教育支援事業
ファミリーサポート事業
食育推進事業
女性総合相談事業
障がい者総合相談支援
○母子家庭等日常生活支援事業【県事業】
障がい者自立支援給付事業
○子育て短期支援事業
障がい者自立支援給付事業(更生医療費・育成医療費・療養介護医療費)
病児保育事業
訪問入浴サービス事業
一時預かり事業補助金
日常生活用具給付事業
延長保育事業補助金
日中一時支援事業委託料
小児慢性特定疾病児童日常生活用具給付事業
重度障がい者地域生活重点支援事業(介護者レスパイト支援事業補助金)
健康増進事業(わっかもん健診・特定健診)
がん検診事業
健康ポイント事業
放課後児童健全育成事業
放課後児童クラブ施設整備事業
むし歯予防事業
①親子への生活・養育
環境の支援
3.生活・養育環
境の支援
③子どもの生活支援・
居場所づくり
②保護者の生活支援
その
他の
関連
事業
135
※赤
枠は
本事
例集
で注
目す
る事
業を
示す
。(
出典
)武
雄市
「武雄
市子
どもの
未来
応援
計画
」より作
成
施策の柱
施策
重点
事業
事業
その他の関連事業
○母子家庭等高等職業訓練促進給付金支給事業
通所授産施設等活動奨励金支援事業
○母子家庭等自立支援教育訓練給付金支給事業
雇用対策等事業
○高等学校卒業程度認定試験合格支援事業
トレーニングファーム整備推進事業
児童手当給付事業
重度心身障がい者医療費助成事業
○児童扶養手当給付事業
特別児童扶養手当給付事業
○子ども医療費助成事業
特別障がい者手当等給付事業
○助産施設措置事業
重度心身障がい児福祉年金支給事業
○ひとり親家庭等医療費助成事業
○生活保護事業
○母子父子寡婦福祉資金貸付【県事業】
○新生児聴覚スクリーニング検査助成事業
○実費徴収に係る補足給付を行う事業補助金
保育料にかかる「みなし寡婦(寡夫)」の適用
4.就労・経済的
な支援
①就労の支援
②経済的な支援
1. 子
どもの
貧困
対策
の施
策一
覧新規事業
拡充事業
その
他の
関連
事業
136
2. 子
どもの
貧困
対策
推進
のた
めの
体制
子どもの貧困対策ワーキンググループ
副市長
リーダー
委員
こども教育部
生涯学習課
企画財政部
企画課
福祉部
福祉課(保護係)
福祉部
健康課[保健師]
<参
加者
><
開催
頻度
>u
担当
課の
係長
又は
担当
者◆
全体
会は
年に
2-3
回、新
規事
業に
つい
ての
検討
は関
係部
署で
年に
3-4
回実
施
<検
討事
項>
u平
成28
年度
(設
置年
):
•既
存事
業の
課題
整理
やライ
フステ
ージ
によ
る事
業の
体系
化•
新規
事業
の検
討•
「武雄
市子
どもの
生活
実態
調査
」の調
査項
目の
検討
、調査
の実
施、調
査結
果の
共有
•「武
雄市
子ども
の未
来応
援計
画」の
素案
の作
成u
平成
29年
度:
•事
業の
見直
しプ
ロセ
ス等
の検
討(
各部
署所
管の
事業
の前
年度
実績
や課
題を
共有
し、次
年度
に向
けた
改善
の方
向性
を関
係課
と議論
した
上で
、各課
の次
年度
事業
案を
具体
化して
いくこ
と等)
•事
業見
直し
の視
点の
検討
(既
存事
業の
要件
を緩
和す
ること
で、支
援対
象や
コス
トの増
分と効
果の
増分
を比
較検
討す
ること
等。
例:
ひとり
親家
庭の
みを
対象
として
いた
事業
を、そ
れ以
外に
も適
用しよ
うとす
ること
等)
u今
後の
課題
:•
既存
事業
の見
直し
•新
規事
業の
立案
例)こども教育部
学校教育課
オブザーバー
(会議の議題に基づき、庁内外より適宜招聘)
事務局
教育委員会こども教育部
こどもの貧困対策課
lこど
もの
貧困
に関
する
ことl
実態
調査
の実
施l
計画
策定
の主
管
l学
校費
用の
負担
軽減
につ
いて
検討
すべ
く、学
校教
育課
長(
教員
)も
参加
l生
涯学
習l
社会
教育
l青
少年
健全
育成
lス
ポー
ツ振興
等
l各
種計
画l
交通
政策
l国
際交
流等
l母
子手
帳交
付l
乳幼
児健
診l
予防
接種
l食
育に
関す
ること
等
武雄
市で
は、平
成28
年4
月に
教育
委員
会内
に「こ
どもの
貧困
対策
課」を
設置
する
ととも
に、同
年5
月よ
り、「子
どもの
貧困
対策
ワー
キン
ググ
ル―
プ」を
設置
。平成
28年
度は
計画
策定
及び
実態
調査
を並
行して
実施
したた
め、平
成29
年度
以降
は実
態調
査の
結果
に基
づい
た事
業を
更に
検討
する
必要
があ
るとし
て、引
き続
きワ
ーキ
ング
グル
ープ
を開
催。新
規事
業を
立案
する
のみ
ならず
、既存
の事
業の
要件
の一
部を
変更
する
等、よ
り効率
的で
ニー
ズに
合った
事業
の検
討が
可能
にな
った。
例)社会福祉協議会
l市
が委
託す
る「生
活困
窮者
自立
支援
事業
」等に
係る
議論
を行
う時な
どに参
加
こども
未来
課教
育総
務課
学校
教育
課福
祉課
(家
庭支
援係
)
「こども
の貧
困対
策課
」その
もの
が各
課の
兼務
・併任
者で
構成
されて
いる
横断
的組
織とな
ってい
る。
l生
活保
護l
生活
困窮
者自
立支
援事
業等
137
3.注
目す
べき
事業
の支
援内
容:
こども
の笑
顔コー
ディネ
ーター
設置
事業
○こどもの笑顔コーディネーター設置事業概要
学校
等に
おい
て、日
常の
生活
や家
庭の
状況
から勘
案して
「少し気
にな
る」子
どもた
ちに
対し、
問題
が顕
在化
する
前の
早い
段階
からの
支援
や、進
級・進
学な
ど子ども
たち
の成
長段
階に
合わ
せた
伴走
型支
援を
行うた
め、平
成29
年度
より「
こども
の笑
顔コー
ディネ
ーター
」(以
下C
O)
を設
置。初
年度
はC
Oを
2名
配置
。一人
は保
健師
で子
育て
総合
支援
セン
ターと
福祉
部健
康課
を併
任し、
CO
として
妊娠
届又
は母
子手
帳交
付の
段階
で気
にな
る妊
婦を
発見
した
場合
、訪問
や支
援へ
のつ
なぎ
を実
施し
てい
る。も
う一人
は教
員O
Bで
、市内
の小
学校
(市
内11
校の
内、先
ずは
1校
に配
置)
に配
置。家
庭訪
問した
り、学
校や
地域
、各
関係
機関
との連
携を
強化
する
役割
を果
たして
いる
。
少し気
にな
る子
ども
支援
が必
要な
子ども
•福
祉事
務所
•児
童相
談所
•ス
クール
ソー
シャル
ワー
カー等
こどもの笑顔コーディネーター
「少し気
にな
る子
どもた
ち」を
対象
に①早い段階
からの
支援
②伴走型
の支
援③つなぎ
によ
る支
援
妊娠
期学
童期
乳幼
児期
出 産進
学期
こども
の笑
顔コー
ディネ
ーター
(保
健師
)
相談
員
訪問
・スクリ
ーニ
ング
等に
より
早い
段階
から
継続
的に
支援
相談
指導
・助
言
小学校
こども
の笑
顔コー
ディネ
ーター
(教
員O
B)
教員
情報
共有
・連
携
情報
共有
・連
携
必要
に応
じて
情報
共有
や相
互連
携に
より支
援を
つな
ぐ
家庭
行政
地域
つな
ぎつ
なぎ
つな
ぎ
<こど
もの
笑顔
コーデ
ィネー
ターの
業務
詳細
>【保
健師
】u
「特定
妊婦
候補
者」へ
の連
絡・訪
問を
実施
し、必
要に
より継
続支
援u
重症
疾患
や障
害を
もつ
乳幼
児で
継続
支援
が必
要な
ケー
スの
対応
u貧
困と思
われ
るケ
ース
のうち
、子ども
の健
康に
影響
が予
想され
継続
支援
が必
要な
ケー
スの
対応
u子
育て
総合
支援
セン
ター利
用者
からの
相談
受付
、関
係機
関へ
支援
をつ
なぐ
【教員
OB
】u
家庭
に貧
困が
ある
と思わ
れる
子ども
への
アプ
ロー
チ(
(不
登校
児童
の割
合が
多か
ったた
め)
登校
の促
し、登
校後
の対
応・担
任へ
のつ
なぎ
、体験
学習
の企
画・運
営、卓
球を
通した
意欲
の醸
成等
)u
母子
家庭
にお
ける
中学
3年
生の
進路
に関
する
情報
収集
・提供
、母親
同士
で話
し合う場
の提
供u
行政
各部
署、地
域(
中学
校、民
生委
員等
)や
家庭
につ
なぎ
つつ
、それ
ぞれ
の連
携を
促進
する
。u
スクー
ルソ
ーシ
ャルワ
ーカー
とコー
ディネ
ーター
の役
割の
違い
は、前
者は
貧困
問題
以外
(不
登校
、虐待
、非行
等)
も扱
うことと
、深刻
なケ
ース
に対
応す
る場
合が
多い
こと。コ
ーデ
ィネー
ターは
「少し
気に
なる
子ども
」への
早い
段階
からの
対応
を可
能に
する
ため
に配
置した
もの
であ
り、両
者は
相互
補完
の関
係に
ある
。
子育て総合
支援センター
訪問
・スクリ
ーニ
ング
等に
より
早い
段階
から
継続
的に
支援
健康課
(母
子手
帳交
付)
行政
・家庭
・地域
の間
の連
携促
進も
コーデ
ィネー
ターの
重要
な役
割の
1つス
クール
ソー
シャル
ワー
カー(
市内
11小
学校
、5
中学
校に
対して
2名
の配
置)
(併
任)
家庭
児童
相談
員、
生活
自立
支援
セン
ター、
保育
所・幼
稚園
等
つな
ぎ
連携
138
3.注
目す
べき
事業
の支
援内
容:
こども
の笑
顔コー
ディネ
ーター
設置
事業
にお
ける
「情報
共有
とアクシ
ョンの
連鎖
」○貧困・養育能力が心配される家庭に対する「関係機関と連携した伴走型支援」のモデルケース
✿母
親の
子ども
に対
する
声掛
け等
が上
手に
なって
きた
。✿
Aくん
は小
学校
入学
を楽
しみ
にし
てい
る。
✿Bち
ゃんは
、皮膚
状態
は良
好な
状態
を保
ってい
る。
✿B
ちゃ
んの
入浴
を機
会に
、家族
に入
浴す
る習
慣が
つい
た。
家 庭 の 状 況
支援
の結
果
【関係
者会
議】
・保育
園・家
庭児
童相
談員
・保育
園担
当部
署
【家庭
訪問
を継
続】
・家庭
児童
相談
員が
同行
【退院
に向
けて
の会
議】
・医療
機関
・福祉
課職
員・家
庭児
童相
談員
・児童
相談
所
【親族
の意
識変
容の
促し(
掃除
など)
】・父
親の
姉・父
親の
祖母
【家庭
訪問
によ
る沐
浴支
援】
・CO
(保
健師
)と家
庭児
童相
談員
がそ
れぞ
れ沐
浴支
援を
実施
(そ
れぞ
れ週
1回)
・訪問
看護
ステ
ーシ
ョンよ
り看護
師派
遣(
週2回
)
【療育
につ
なぐ支
援】
・市役
所健
康課
の心
理相
談・療
育機
関・福
祉課
【支援
者間
での
会議
】・福
祉課
・療育
機関
・相談
支援
事業
所
【入園
受け
入れ
や制
服等
のお
下が
り相談
】・幼
稚園
・療育
機関
関係
者会
議に
出席
関係
者との
情報
共有
等の
連携
を示
す凡
例
コーデ
ィネー
ター(保
健師
)の行
動を
示す
: :
家庭
訪問
によ
る実
態把
握支 援 プ ロ セ ス支 援 プ ロ セ ス
関係
機関
との情
報共
有、調
整関
係者
会議
へ出
席関
係機
関へ
の働
きか
け・調
整
【小学
校の
受け
入れ
態勢
の調
整】
・コーテ
゙ィネー
ター(教
員O
B)・小
学校
の管
理職
、教諭
等
コーデ
ィネー
ター(教
員O
B)と連
携
Aくん
が療
育を
受け
るた
めの
支援
開始
Aくん
の療
育開
始Aく
んの
幼稚
園入
園手
続き
Aくん
の小
学校
入学
へ向
けた
早期
支援
関係
者会
議に
出席
家庭
児童
相談
員等
と連携
し、沐
浴支
援親
族へ
の働
きか
け
※図
に登
場す
る家
族の
家族
構成
及び
構成
員の
名称
は、複
数の
事例
を参
考に
した架
空の
もの
であ
る。
保育
園よ
り、コー
ディ
ネー
ター(保
健師
)へ相
談が
寄せ
られた
。・A
くんに
発達
の遅
れが
心配
される
こと。
・Aくん
の衣
類等
の衛
生面
に問
題あ
ること
。・母
親の
養育
能力
が心
配され
ること
。※
保育
料の
滞納
あり。
Aくん
は保
育園
を退
園(
経済
的理
由も
あり)
※集
団生
活か
ら刺激
のな
い家
庭で
の生
活へ
母親
、Bち
ゃんを
妊娠
、出
産
Bちゃん
、入
浴不
足等
によ
る皮
膚症
状悪
化の
ため
入院
Bちゃん
が退
院す
るた
めの
支援
開始
Bちゃん
が清
潔な
環境
で育
つた
めの
支援
開始
Bちゃ
んが
退院
139
【「少
し気に
なる
子ども
」(又
は親
・妊婦
)の
発見
方法
】u
妊娠
期は
、妊娠
届提
出時
の妊
娠週
数が
20週
以降
であ
ること
(20
週を
越え
てい
ると複
合的
に問
題を
抱え
てい
る妊
婦の
割合
が高
くなる
傾向
にあ
るとい
う経験
則に
基づ
く)、家
族形
態、経
済困
窮、母
親の
年齢
によ
って、母
子手
帳の
交付
時に
スクリ
ーニ
ング
を行
ってい
る。
u乳
幼児
期は
、子育
て総
合支
援セ
ンター
の相
談受
付や
、母子
保健
の情
報か
ら、気
にな
る子
どもや
家庭
に対
し訪問
・連絡
によ
る状
況把
握を
行い
、必要
に応
じて支
援に
つな
いで
いる
。u
気に
なる
子ども
の保
護者
への
声か
け、教
員・保
護者
からの
相談
受付
を通
じて、必
要と思
われ
る場
合は
家庭
訪問
した
り、関
係機
関の
支援
につ
ない
でい
る。ま
た、校
納金
の支
払い
状況
を確
認し、
二ヵ月
以上
給食
費や
教材
費を
滞納
してい
る場
合は
、要注
意とし
てい
る。
u他
の担
当課
から「
少し気
にな
る子
ども」の
情報
が共
有され
る場
合も
ある
。(例
:税
務課
にお
ける
滞納
に関
する
相談
を通
じて発
見され
た場
合。)
【個人
情報
の取
扱い
】u
保健
師の
コーデ
ィネー
ターは
福祉
部健
康課
及び
子育
て総
合支
援セ
ンター
を併
任す
ること
で、母
子保
健の
情報
にア
クセス
する
ことが
でき
る。こ
れに
より、
守秘
義務
や個
人情
報の
適切
な取
扱い
を担
保しな
がら、
母子
保健
の情
報を
基に
、子育
て総
合支
援セ
ンター
の支
援や
相談
につ
なぐこ
とが可
能とな
ってい
る。
【その
他】
u保
健師
のコー
ディネ
ーター
は、ま
ず福
祉部
健康
課の
保健
師とし
て声
かけ
をす
る。保
健師
として
関係
を構
築した
上で
、「子
育て
総合
支援
セン
ターの
職員
でも
あり、
子育
てに
関して
総合
的に
相談
を受
け付
けて
いる
ため
、是非
セン
ターに
来訪
してほ
しい」と
、セン
ターの
支援
メニュー
を紹
介す
るよ
うにして
いる
。u
小学
校の
コーデ
ィネー
ターは
、市内
の教
員O
Bで
あり、
長年
にわ
たり市
内の
小学
校で
の勤
務経
験が
あった
。児童
やそ
の保
護者
ともあ
る程
度顔
なじみ
であ
り、教
員や
学校
につ
いて
熟知
してい
る人
材を
配置
したこと
で、初
年度
から事
業を
軌道
に乗
せる
ことが
でき
た。
○取組前の課題と成果
妊娠
期~
乳幼
児期
に継
続的
支援
を提
供す
るコー
ディネ
ーター
と学童
期以
降に
継続
的支
援を
提供
する
コーデ
ィネー
ターを
配置
し、そ
の2
人が
連携
する
ことに
よって
、伴走
型支
援が
可能
となった
。
取組成果
取組前の課題
保育
所、幼
稚園
、小学
校、中
学校
と進学
する
際だ
けで
なく、
担任
教諭
の変
更や
、教
師の
異動
の際
も、保
護者
・児童
が相
談で
きる
キー
パー
ソン
がい
なくな
る可
能性
があ
った。
○工夫点
子ども
の貧
困に
関す
る問
題が
顕在
化して
からで
はな
く、早
い段
階か
らの支
援を
実施
する
体制
が不
十分
であ
った。
子育
て総
合支
援セ
ンター
に保
健師
を配
置して
おらず
、セン
ターに
相談
に来
訪した
相談
者に
対し、
具体
的な
対応
まで
ワン
ストッ
プで
行うこ
とがで
きな
かった
。
コーデ
ィネー
ターを
配置
する
ことで
、「少
し気に
なる
子ども
」(又
は親
・妊婦
)に
対して
アプ
ローチ
し、必
要で
あれ
ば支
援に
つな
ぐことが
可能
となり、
早い
段階
からの
支援
が実
現した
。
保健
師を
コーデ
ィネー
ターとし
て子
育て
総合
支援
セン
ターへ
配置
し、母
子保
健担
当部
署(
福祉
部健
康課
)と併
任す
ること
で、妊
婦へ
の伴
走支
援や
、子育
て・母
子保
健に
おけ
る気
にな
る段
階か
らの支
援が
可能
にな
った。
各学
校の
教頭
を中
心とし
た学
校職
員が
、不登
校の
児童
の保
護者
へ連
絡した
り、自
宅を
訪問
したりし
てい
たが
、学校
職員
はそ
れぞ
れ業
務を
抱え
てお
り、個
別訪
問に
は限
界が
あった
。
小学
校に
コーデ
ィネー
ターを
配置
したこと
によ
り、個
別に
児童
の自
宅を
訪問
する
ことが
可能
となった
。
○今後に向けて
u現
在は
、保健
師コー
ディネ
ーター
から母
子保
健担
当を
通じ
て、保
護者
の同
意を
得た
上で
、教員
OB
のコー
ディネ
ーター
に情
報が
共有
されて
いる
。これ
は、教
員O
Bの
コーデ
ィネー
ターが
教育
委員
会の
みの
所属
であ
り、外
部へ
の情
報提
供扱
いとな
るた
めで
ある
。コー
ディネ
ーター
同士
がよ
り直接
的に
情報
交換
し連携
でき
ない
か、方
法を
模索
中で
ある
。u
教員
OB
のコー
ディネ
ーター
は学
校で
得た
情報
から要
支援
家庭
を支
援に
つな
ぐ際、い
かに
保護
者の
同意
を得
るか
、また
どの関
係機
関に
つな
ぐか、に
つい
て模
策して
いる
。
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