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共和分の手法と複数の流動性指標を用いた社債スプレッドの分析
一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 金融戦略コース
谷 栄一郎
2013年3月15日
平成24年度 修士論文発表会
概要
• 多重線形回帰を用いた構造型モデルをベースに、2つのタイプの流動性指標及び共和分を用いた誤差修正項(ECT)を追加することで、社債スプレッドの変動に対する説明力が向上するか考察した。
• 社債スプレッドとマクロ変数には1つの共和分の関係が存在し、ECTを追加したVector Error Correctionモデル(VECモデル)の説明力はシンプルな線形回帰モデルよりも向上することが確認された。
• 社債固有の流動性指標がモデルの説明力に与える影響は大きく、社債の流動性を考慮することの重要性が再確認された。また、流動性指標は格付けカテゴリー・時点制約の状況により有効性が変化することがわかった。
2
1.はじめに
3
研究のモチベーション
• 社債スプレッドの変動要因を分析するモデルは、発行体の信用リスクを考慮する構造型モデルが中心
• 実証研究の多くは、構造型モデルにより算出される信用リスク部分のみでは社債スプレッドを十分に説明できないことを示している
• Collin-Dufresne et al.(2001) 構造型モデルは社債スプレッドの変化の25%しか説明していない 構造型モデルを当てはめた誤差項が共通の成分を有している • 大山・本郷(2010) 基本的な構造型モデルの説明力は低い。社債の発行スプレッドの 大部分は、銘柄横断的な要素が大きな影響を及ぼしている
4
研究のモチベーション
• 社債はショートポジションの構築が困難であり、資産価格決定モデルが前提とする無裁定条件は成立していない
• 社債価格はファンダメンタルズから上方・下方に乖離した状態がしばらく継続する可能性がある
• 社債スプレッドは単位根過程に従っている可能性が高い(後述)
• 本研究では、既存の構造型モデルをベースとしつつ、社債市場の特性を踏まえ①流動性指標、②誤差修正項を追加することで、社債スプレッド変動モデルを精緻化する
5
流動性指標 ~短期のダイナミクス~
• 社債固有の流動性要因は、標準的な資産価格決定モデルでは考慮されていない。
• 流動性指標に関する研究には、相応の蓄積がみられる。本研究では、パフォーマンスが高いとみられるMiyakawa&Watanabe(2012)を参考に、以下の2つの流動性指標を用いる。
1. AR項(Resiliency/価格調整速度の速やかさ) ショックに対する社債スプレッドの調整速度の緩やかさを反映
2. HLG(Tightness/スプレッド幅) ハイ・ロー・ギャップ。社債の取引費用の大小を反映 注)HLGは売買参考統計値の最高値と最低値の複利利回りの差を格付け別に集計。集計方法は基本的に王(2011)を踏襲したが、格付けについては社債データと平仄を合わせ、債券に付与されている最も高い債券格付けを用いた(王(2011)ではR&I格付けのみを利用)。
6
誤差修正項 ~「長期」のダイナミクス~
• 景気動向指数と社債スプレッドをプロットすれば、その連動性は明らか。一方、階差系列を用いた線形回帰モデルでは、マクロ景気指標と社債スプレッドとの間の関係はあまり強くない傾向がある。
• 社債価格は瞬間的な調整が生じにくく、ファンダメンタルズから上方・下方に乖離した状態がしばらく継続するのが実情。こうした長期ダイナミクスは、短期の変動要因に着目したシンプルな線形回帰モデルのみでは十分に捉えられていない可能性がある。
• 一般に、ある経済変数が他の経済変数と「共和分(Co-integration)」している場合、「誤差修正項」を含むVECモデルは、均衡を含んだ変数間の動学的関係を記述できる。これによりマクロ景気変数が社債スプレッドにもたらす影響のうち、従来は見落とされていた長期の影響を捉えることが可能になると期待される。
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(参考) A格社債スプレッドと景気動向指数 先行CI
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A格社債 景気動向指数 先行CI(右軸)
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先行CI(2005=100)
2.使用するデータについて
9
分析期間とデータ
• 分析期間 2003年1月から2012年11月までの119ヵ月 • 社債価格データ(月次ベース) ダイワボンドインデックスに一部修正*を施したものを使用 • HLGデータ(月次ベース) 延べ数20万を超える事業債について、公社債店頭売買参考統計値 の最高値と最低値の複利利回りの差を格付け別に集計 • その他の市場データ(月次ベース) Bloomberg社が提供しているデータベースを使用 *過払い返還請求問題により業界に構造変化が生じた「消費者金融会社」、福島第一原発事故以降に業界に構造変化が生じた「電力会社」、法人税免除の導管性要件により内部留保が困難な「不動産投資法人(REIT債)」はスプレッドの集計対象から除外した
10
データと記述統計量
11
変数名 平均 中央値 最大値 最小値 標準偏差 歪度 尖度AA格DBIスプレッド AADBI (bp) 22.09 17.74 64.58 12.49 11.43 2.07 7.00A格DBIスプレッド ADBI (bp) 45.12 36.16 136.85 19.72 28.07 1.86 5.79中小企業売り上げ見通しDI SMEDI - 4.13 7.30 26.10 -42.90 12.51 -1.45 5.59日経平均株価指数(対数変換後) LNNKY (円) 9.33 9.28 9.81 8.93 0.24 0.51 2.04ドル円レート(対数変換後) LNJPY (円) 4.61 4.66 4.81 4.33 0.15 -0.45 1.75AA格事業債ハイ・ロー・ギャップ HLGAA (bp) 7.18 5.97 21.69 3.06 3.83 1.61 5.86A格事業債ハイ・ロー・ギャップ HLGA (bp) 12.29 9.01 51.53 4.60 8.69 2.26 8.71日本版VIX指数 VXJ - 25.49 23.63 91.45 13.59 10.23 3.26 18.432年国債利回り JGB2 (%) 0.34 0.18 1.03 0.05 0.29 0.94 2.3410年国債利回り―2年国債利回り SLOPE (%) 0.99 0.98 1.64 0.49 0.23 0.35 2.63スワップスプレッド(5年) SS5 (bp) 16.04 16.10 32.75 3.10 6.87 0.17 2.515年先5年スワプションインプライドボラティリティ VOL5y5y - 30.12 29.50 46.80 21.90 5.24 0.73 3.37
サンプル数 119
3.単位根検定と共和分
12
定常性と単位根・共和分
13
• 経済・ファイナンスのデータには定常過程の性質を持たないものが多い。非定常のデータを扱う場合、定常性を確保するために原系列の階差をとってから分析にかけることが一般的な慣行である。
• 確かに、階差変数の形にすればほとんどの経済データは定常性を確保できるが、過剰に階差を取った場合、本来は利用可能な情報が大幅に失われるリスクがある。そのため、データが単位根過程に従う場合には、変数間に共和分の関係が存在していないかを確認する必要がある。
• 原系列が共和分をもつ単位根VAR過程は、常に誤差修正項を含むVector Error Correctionモデル(VECモデル)で表現される。(Granger表現定理)
• マクロ変数と社債スプレッドとの間に安定的な共和分の関係が存在する場合、社債スプレッドは短期的には需給の影響を受けつつも、長期的にはマクロ・ファンダメンタルズを反映している可能性があると考えられる。
Granger表現定理とVECモデル
14
原系列が共和分を持つ単位根VAR過程は、常に誤差修正項を含むVECモデル(Vector Error Correctionモデル)で表現されることがGranger(1983)により示されており、 Granger表現定理と呼ばれている。同定理は、共和分の関係が存在する場合、
単位根過程に従うデータの階差変数の変動を説明する上で、階差を取らないレベルの情報が重要な役割を果たすことを示している 。 一般的なVECモデルは以下のように表現される。 𝜁1,⋅⋅⋅, 𝜁𝑝−1はパラメータ、𝐴′は共和
分ベクトル、Bは均衡からの乖離に対する修正速度を表す行列である。
∆𝑦𝑡 = 𝜁1∆𝑦𝑡−1 + 𝜁2∆𝑦𝑡−2 +⋅⋅⋅⋅ +𝜁𝑝−1∆𝑦𝑡−𝑝+1 + 𝛼 + 𝐵𝐴′𝑦𝑡−1 + 𝜖𝑡
一見して明らかなように、VECモデルと通常のVARモデルとの違いは、𝐵𝐴′𝑦𝑡−1という誤差修正項が含まれる点にある。誤差修正項は、𝐴′𝑦𝑡−1で示される長期均衡水準からの乖離幅に、Bが示す均衡に向けた修正のスピードを乗じることによって、均衡に向けた修正を表現する。
単位根検定:
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レベル変数定数項あり トレンド項+定数項 定数項あり トレンド項+定数項
AADBI -1.949(1) -1.92(1) -1.885(6) -1.866(6)ADBI -1.81(1) -2.096(1) -1.767(7) -2.047(7)SMEDI -2.272(0) -2.758(0) -2.365(1) -2.908(2)LNNKY -1.509(0) -2.059(0) -1.734(5) -2.171(4)LNJPY -0.907(0) -1.929(0) -0.888(4) -1.983(2)HLGAA -2.466(0) -2.456(0) -2.38(5) -2.37(5)HLGA -2.045(1) -2.043(1) -2.127(5) -2.127(5)VXJ -3.962(0)** -3.992(0)* -3.826(2)** -3.861(2)*JGB2 -1.289(0) -1.348(0) -1.425(2) -1.348(0)Slope -2.471(3) -3.768(3)* -2.07(1) -2.784(2)SS5y -2.724(1)+ -2.589(1) -2.973(4)* -3.079(4)vol1m10y -3.508(0)* -3.918(0)* -3.436(4)* -3.874(4)*vol5y5y -2.18(0) -2.294(0) -1.944(2) -1.916(7)1% level -3.487 -4.038 -3.487 -4.0385% level -2.886 -3.449 -2.886 -3.44810% level -2.580 -3.150 -2.580 -3.149
階差変数定数項なし 定数項あり 定数項なし 定数項あり
AADBI -7.096(0)** -7.065(0)** -7.178(6)** -7.178(6)**ADBI -5.183(0)** -5.157(0)** -5.267(5)** -5.267(5)**SMEDI -10.466(0)** -10.424(0)** -10.458(7)** -10.458(7)**LNNKY -9.079(0)** -9.042(0)** -9.107(4)** -9.107(4)**LNJPY -10.636(0)** -10.728(0)** -10.742(5)** -10.742(5)**HLGAA -11.381(0)** -11.344(0)** -11.429(2)** -11.429(2)**HLGA -8.757(0)** -8.727(0)** -8.83(3)** -8.83(3)**VXJ -10.576(1)** 10.534(1)** -14.087(15)** -14.087(15)**JGB2 -9.874(0)** -9.832(0)** -9.825(1)** -9.825(1)**Slope -5.909(2)** -5.882(2)** -12.755(2)** -12.755(2)**SS5 -13.738(0)** -13.685(0)** -13.865(3)** -13.865(3)**vol5y5y -12.815(0)** -12.759(0)** -12.777(1)** -12.777(1)**
1% level -2.585 -3.487 -2.585 -3.487
5% level -1.944 -2.886 -1.944 -2.886
10% level -1.615 -2.580 -1.615 -2.580
ADF検定 PP検定
ADF検定 PP検定
(注)ADF 検定の( )内はシュワルツの情報量規準により選択されたAR 項のラグ次数、PP 検定の( )内はBartlett カーネルを使いNewy-WestBandwidth のautomatic selection により選ばれた次数。**は1%、*は5%、+は10%の有意水準(MacKinnon,Haug and Michelis(1999))でそれぞれ単位根があるという帰無仮説が棄却されることを示す。
多くの経済変数と同様、社債スプレッドは単位根過程に従う。
共和分検定:
16
社債インデックス A格
Lags interval (in first differences): 1 to 1帰無仮説 共和分ベクトルの数=0 λTrace 51.384 5% Critical value 35.193 P値 0.000 λmax 38.737 5% Critical value 22.300 P値 0.000
帰無仮説 共和分ベクトルの数≦1 λTrace 12.647 5% Critical value 20.260 P値 0.393 λmax 8.737 5% Critical value 15.892 P値 0.463
Normalized cointegration coefficients日経平均(対数) -75.655
(標準誤差) -17.562中小企業売り上げ見通しDI 3.716
(標準誤差) -0.351定数 645.660
(標準誤差) -163.022
Adjustment coefficientsフィードバック係数 -0.064
(標準誤差) 0.016 t値 -3.896
諸変数間に依存関係が存在しうる合理性な背景に十分配慮しつつ、データを主体とした分析を実施。
A格社債スプレッドと中小企業売り上げ見通しDI、日経平均は一つの共和分関係が存在。
共和分の部分標本テスト
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(0.25)
(0.20)
(0.15)
(0.10)
(0.05)
0.00
0.05
0.10
0.15
フィ
ード
バッ
ク係
数
2標準偏差
フィードバック係数
2標準偏差
0401~0901という一区間はフィードバック係数がプラスとなったが、 その他の区間は2標準偏差を含めて一貫してフィードバック係数が負値を保持していることを確認。
( A格社債、標本区間60ヵ月)
4.モデルを用いた分析
~A格社債~
分析方法
• Collin-Dufresne, Goldstein and Martin(2001)などの先行研究では、スプレッドと、スプレッドに影響を与えると思われる各変数の関係を線形化したモデルで実証しており、本研究もこれを踏襲して線形モデルを用いる。
• まず、説明変数(2種類の流動性指標を含む)を社債スプレッドに回帰にかける。流動性指標の有無による影響についても考察する。推定する式は以下の通りである。
∆(𝐴𝐷𝐵𝐼)𝑡 = 𝛾1∆(𝐿𝑁𝑁𝐾𝑌)𝑡 + 𝛾2∆(𝑆𝑀𝐸𝐷𝐼)𝑡 + 𝛾3∆(𝐿𝑁𝐽𝑃𝑌)𝑡 + 𝛾4∆(𝑆𝑆5𝑦)𝑡 + 𝛾5∆(𝑆𝐿𝑂𝑃𝐸)𝑡
+ 𝛾6∆(𝑉𝑜𝑙5𝑦5𝑦)𝑡 + 𝛾7∆(𝑉𝑋𝐽)𝑡 + 𝛾8∆(𝐽𝐺𝐵2)𝑡 + 𝛾9∆(𝐻𝐿𝐺𝐴)𝑡 + 𝛿1∆(𝐿𝑁𝑁𝐾𝑌)𝑡−1
+ 𝛿2∆(𝑆𝑀𝐸𝐷𝐼)𝑡−1 + 𝛿3∆(𝐿𝑁𝐽𝑃𝑌)𝑡−1 + 𝛿4∆(𝑆𝑆5𝑦)𝑡−1 + 𝛿5∆(𝑆𝐿𝑂𝑃𝐸)𝑡−1 + 𝛿6∆(𝑉𝑂𝐿5𝑦5𝑦)𝑡−1
+ 𝛿7∆(𝑉𝑋𝐽)𝑡−1 + 𝛿8∆(𝐽𝐺𝐵2)𝑡−1 + 𝛿9∆(𝐻𝐿𝐺𝐴)𝑡−1 + 𝛿10∆(𝐴𝐷𝐵𝐼)𝑡−1
• 次に、誤差修正項を加えたVECモデルを推定し、結果を比較する。なお変数のラグについては、共和分検定と平仄を合わせ1期前までを含めた。
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説明変数
20
変数名 (略称) 要因 期待符号AR項(過去の社債スプレッドデータ) - 流動性 +ハイ・ロー・ギャップ HLG 流動性 +日本版VIX指数 VXJ 信用リスク +2年国債利回り JGB2 信用リスク -日経平均株価指数(対数変換後) LNNKY 経済環境 -10年国債利回り―2年国債利回り SLOPE 経済環境 -スワップスプレッド(5年) SS5y 経済環境 +スワプションインプライドボラティリティ(5年先5年) VOL5y5y 経済環境 +中小企業売り上げ見通しDI SMEDI 経済環境 -ドル円レート(対数変換後) LNJPY 経済環境 -
流動性要因、信用リスク要因、経済環境要因という3つの観点から変数を選択。
分析結果(A格社債)
線形回帰モデル VECモデル
21
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項* -0.068 0.019 [-3.677] 共和分
⊿ 日経平均(対数) t -19.864 8.871 [-2.239] 経済環境t-1 5.571 8.779 [ 0.635] 経済環境
⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t 0.023 0.062 [ 0.378] 経済環境t-1 0.087 0.064 [ 1.360] 経済環境
⊿ ドル円レート(対数変換後) t 0.891 12.226 [ 0.073] 経済環境t-1 9.668 12.085 [ 0.800] 経済環境
⊿ スワップスプレッド(5年) t 0.074 0.094 [ 0.784] 経済環境t-1 -0.010 0.087 [-0.114] 経済環境
⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t 1.467 3.693 [ 0.397] 経済環境t-1 -1.622 3.857 [-0.420] 経済環境
⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t 0.049 0.185 [ 0.264] 経済環境t-1 -0.111 0.200 [-0.556] 経済環境
⊿ 日本版VIX指数 t -0.068 0.067 [-1.010] 信用力t-1 0.252 0.062 [ 4.059] 信用力
⊿ 2年国債利回り t -9.750 4.766 [-2.046] 信用力t-1 6.042 4.725 [ 1.279] 信用力
⊿ AR項(自己系列) t - - - -t-1 0.490 0.086 [ 5.731] 流動性
⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.571 0.131 [ 4.357] 流動性t-1 -0.099 0.144 [-0.688] 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.634AIC 5.219モデルの標準誤差 3.045
*誤差修正項:A格社債=-2.802*中小企業売り上げ見通しDI+40.45*日経平均(対数)-317.49
VECモデル(A格社債)時点 推定値 標準誤差 t値 大分類⊿ 日経平均(対数) t -18.133 9.408 -1.928 経済環境
t-1 6.317 9.321 0.678 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t 0.106 0.061 1.738 経済環境
t-1 -0.023 0.060 -0.383 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t 4.327 12.945 0.334 経済環境
t-1 14.714 12.751 1.154 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t 0.051 0.100 0.510 経済環境
t-1 -0.035 0.092 -0.385 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t 1.634 3.921 0.417 経済環境
t-1 -1.046 4.092 -0.256 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t 0.088 0.196 0.449 経済環境
t-1 -0.052 0.211 -0.244 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t -0.026 0.070 -0.366 信用力
t-1 0.271 0.066 4.131 信用力⊿ 2年国債利回り t -9.473 5.060 -1.872 信用力
t-1 7.607 4.998 1.522 信用力⊿ AR項(自己系列) t - - - -
t-1 0.567 0.088 6.439 流動性⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.609 0.139 4.391 流動性
t-1 -0.066 0.153 -0.430 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.587AIC 5.333回帰の標準誤差 3.233
線形回帰モデル(A格社債)
分析結果(A格社債)
結果比較(A格社債) AICを基準とした変数選択
22
AIC 修正R^2
VECモデル 5.219 0.634
線形回帰・流動性①AR②HLG含む 5.333 0.587
線形回帰・流動性①AR含む 5.480 0.514
線形回帰・流動性なし 5.960 0.210
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項 -0.067 0.017 [-3.861] 共和分
⊿ 日経平均(対数) t -13.091 5.260 [-2.489] 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t 0.030 0.058 [ 0.526] 経済環境
t-1 0.081 0.057 [ 1.410] 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.210 0.040 [ 5.234] 信用力⊿ 2年国債利回り t -9.041 4.422 [-2.044] 信用力
t-1 6.873 4.414 [ 1.557] 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.448 0.066 [ 6.751] 流動性⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.552 0.119 [ 4.640] 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.657AIC 5.072回帰の標準誤差 2.946
*誤差修正項:A格社債=-2.821*中小企業売り上げ見通しDI+45.52*日経平均(対数)-365.02
VECモデル(AICを基準に変数を選択)
VECモデル予測値vs実績値(A格社債)
変動予測値と実績値 変動予測値の項目別分解
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-20bp
-15bp
-10bp
-5bp
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/12
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⊿ADBI 予測値(⊿ADBI)
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20bp
25bp
30bp
35bp
20
03
/3/1
20
03
/10
/1
20
04
/5/1
20
04
/12
/1
20
05
/7/1
20
06
/2/1
20
06
/9/1
20
07
/4/1
20
07
/11
/1
20
08
/6/1
20
09
/1/1
20
09
/8/1
20
10
/3/1
20
10
/10
/1
20
11
/5/1
20
11
/12
/1
20
12
/7/1
流動性 信用力
経済環境 ECT
予測値(⊿ADBI)
予測残差(A格社債)
残差プロット図 Q-Qプロット図
24
-8bp
-6bp
-4bp
-2bp
0bp
2bp
4bp
6bp
8bp
10bp
-15bp -10bp -5bp 0bp 5bp 10bp 15bp 20bp 25bp
残差
予測値
-8
-6
-4
-2
0
2
4
6
8
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8
Quantiles of Normal
Qu
an
tile
s o
f A
_V
EC
_R
ES
ID_
T
残差テスト(A格社債) Jarque-Bera検定
25
0
2
4
6
8
10
12
14
16
-6 -4 -2 0 2 4 6 8
Series: A_VEC_RESID_T
Sample 2003M03 2012M11
Observations 117
Mean -0.000638
Median -0.035022
Maximum 7.793606
Minimum -7.002540
Std. Dev. 2.842423
Skewness 0.314138
Kurtosis 3.142515
Jarque-Bera 2.023332
Probability 0.363613
「T-1時点」の 情報制約を置いた場合
~A格社債~
分析結果(A格社債) (データを時点”t-1”に制約)
線形回帰モデル VECモデル
27
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類⊿ 日経平均(対数) t-1 2.423 10.964 0.221 経済環境
t-2 -6.025 10.518 -0.573 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t-1 -0.026 0.070 -0.366 経済環境
t-2 -0.068 0.068 -1.007 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t-1 5.492 14.700 0.374 経済環境
t-2 11.379 14.503 0.785 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t-1 1.195 4.419 0.271 経済環境
t-2 2.674 4.620 0.579 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t-1 0.031 0.113 0.276 経済環境
t-2 -0.147 0.104 -1.413 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t-1 0.021 0.232 0.091 経済環境
t-2 0.010 0.241 0.043 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.302 0.080 3.774 信用力
t-2 0.141 0.080 1.753 信用力⊿ 2年国債利回り t-1 5.621 5.812 0.967 信用力
t-2 3.230 5.693 0.567 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.338 0.118 2.873 信用力
t-2 0.142 0.118 1.204 流動性⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t-1 -0.033 0.173 -0.190 流動性
t-2 0.354 0.173 2.047 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.472AIC 5.578回帰の標準誤差 3.640
線形回帰モデル(A格社債) 時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項 -0.069 0.020 [-3.488] 共和分
⊿ 日経平均(対数) t-1 -2.848 10.487 [-0.272] 経済環境t-2 -4.071 9.971 [-0.408] 経済環境
⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t-1 0.112 0.078 [ 1.446] 経済環境t-2 0.057 0.073 [ 0.782] 経済環境
⊿ ドル円レート(対数変換後) t-1 0.187 13.996 [ 0.013] 経済環境t-2 5.206 13.840 [ 0.376] 経済環境
⊿ スワップスプレッド(5年) t-1 0.288 4.190 [ 0.069] 経済環境t-2 1.278 4.391 [ 0.291] 経済環境
⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t-1 0.058 0.107 [ 0.541] 経済環境t-2 -0.126 0.098 [-1.286] 経済環境
⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t-1 0.010 0.219 [ 0.045] 経済環境t-2 -0.048 0.229 [-0.209] 経済環境
⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.269 0.076 [ 3.516] 信用力t-2 0.168 0.076 [ 2.202] 信用力
⊿ 2年国債利回り t-1 4.865 5.505 [ 0.884] 信用力t-2 3.393 5.389 [ 0.630] 信用力
⊿ AR項(自己系列) t-1 0.288 0.112 [ 2.567] 流動性t-2 0.105 0.112 [ 0.934] 流動性
⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t-1 -0.002 0.164 [-0.013] 流動性t-2 0.300 -0.165 [ 1.824] 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.527AIC 5.474モデルの標準誤差 3.445
*誤差修正項:A格社債=-3.569*中小企業売り上げ見通しDI+67.00*日経平均(対数)-564.90
VECモデル(A格社債)
分析結果(A格社債) (データを時点”t-1”に制約)
結果比較(A格社債)
AIC 修正R^2
VECモデル 5.474 0.527
線形回帰・流動性①AR②HLG含む 5.578 0.472
線形回帰・流動性①AR含む 5.586 0.460
線形回帰・流動性なし 5.860 0.280
AICを基準とした変数選択
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項 -0.062 0.015 [-4.138] 共和分
⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t-1 0.087 0.064 [ 1.356] 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t-2 -0.131 0.087 [-1.507] 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.274 0.044 [ 6.177] 信用力
t-2 0.173 0.049 [ 3.515] 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.331 0.074 [ 4.457] 流動性⊿ A格社債ハイ・ロー・ギャップ t-2 0.336 0.138 [ 2.438] 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.572AIC 5.272回帰の標準誤差 3.279
*誤差修正項:A格社債=-3.766*中小企業売り上げ見通しDI+76.46*日経平均(対数)-652.17
VECモデル(AICを基準に変数を選択)
28
VECモデル予測値vs実績値(A格社債) (データを時点”t-1” に制約)
変動予測値と実績値 変動予測値の項目別分解
29
-20bp
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20bp
25bp
30bp
20
03
/4/1
20
03
/11
/1
20
04
/6/1
20
05
/1/1
20
05
/8/1
20
06
/3/1
20
06
/10
/1
20
07
/5/1
20
07
/12
/1
20
08
/7/1
20
09
/2/1
20
09
/9/1
20
10
/4/1
20
10
/11
/1
20
11
/6/1
20
12
/1/1
20
12
/8/1
予測値E(⊿ADBI) ⊿ADBI
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20bp
25bp
30bp
20
03
/4/1
20
03
/11
/1
20
04
/6/1
20
05
/1/1
20
05
/8/1
20
06
/3/1
20
06
/10
/1
20
07
/5/1
20
07
/12
/1
20
08
/7/1
20
09
/2/1
20
09
/9/1
20
10
/4/1
20
10
/11
/1
20
11
/6/1
20
12
/1/1
20
12
/8/1
流動性 信用力
経済環境 ECT
予測値E(⊿ADBI)
予測残差(A格社債)
残差プロット図 QQプロット図
30
-8bp
-6bp
-4bp
-2bp
0bp
2bp
4bp
6bp
8bp
10bp
12bp
14bp
-15bp -10bp -5bp 0bp 5bp 10bp 15bp 20bp 25bp 30bp
残差
VECモデル予測値
-8
-4
0
4
8
12
-10.0 -7.5 -5.0 -2.5 0.0 2.5 5.0 7.5 10.0
Quantiles of Normal
Qu
an
tile
s o
f A
_V
EC
_R
ES
ID_
T_
1
5.モデルを用いた分析
~AA格社債~
分析結果(AA格社債)
線形回帰モデル VECモデル
32
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類⊿ 日経平均(対数) t -2.499 4.983 -0.501 経済環境
t-1 -8.761 4.866 -1.801 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t -0.021 0.032 -0.635 経済環境
t-1 -0.022 0.032 -0.691 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t -4.983 6.838 -0.729 経済環境
t-1 0.700 6.814 0.103 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t 0.063 0.053 1.192 経済環境
t-1 -0.059 0.050 -1.196 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t 0.117 2.026 0.058 経済環境
t-1 0.916 2.123 0.432 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t 0.007 0.103 0.069 経済環境
t-1 0.091 0.112 0.808 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t 0.063 0.037 1.697 信用力
t-1 -0.029 0.036 -0.793 信用力⊿ 2年国債利回り t -4.496 2.727 -1.649 信用力
t-1 4.995 2.665 1.874 信用力⊿ AR項(自己系列) t - - - -
t-1 0.259 0.092 2.799 流動性⊿ AA格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.824 0.123 6.678 流動性
t-1 0.172 0.137 1.254 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.601AIC 4.072回帰の標準誤差 1.721
線形回帰モデル(AA格社債)時点 推定値 標準誤差 t値 大分類
誤差修正項 -0.069 0.019 [-3.613] 共和分⊿ 日経平均(対数) t -5.552 4.778 [-1.162] 経済環境
t-1 -14.990 4.904 [-3.056] 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t -0.025 0.031 [-0.831] 経済環境
t-1 -0.004 0.031 [-0.134] 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t -4.156 6.456 [-0.644] 経済環境
t-1 2.342 6.446 [ 0.363] 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t 0.050 0.050 [ 1.005] 経済環境
t-1 -0.075 0.047 [-1.599] 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t 2.267 2.002 [ 1.132] 経済環境
t-1 2.906 2.078 [ 1.399] 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t 0.035 0.097 [ 0.360] 経済環境
t-1 0.089 0.106 [ 0.840] 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t 0.023 0.037 [ 0.617] 信用力
t-1 -0.064 0.036 [-1.808] 信用力⊿ 2年国債利回り t -5.695 2.594 [-2.195] 信用力
t-1 2.552 2.605 [ 0.980] 信用力⊿ AR項(自己系列) t - - - -
t-1 0.213 0.088 [ 2.417] 流動性⊿ AA格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.820 0.117 [ 7.042] 流動性
t-1 0.200 0.130 [ 1.539] 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.645AIC 3.962モデルの標準誤差 1.624
*誤差修正項:AA格社債=-0.483*中小企業売り上げ見通しDI+31.46*日経平均(対数)-268.74
VECモデル(AA格社債)
分析結果(AA格社債)
結果比較(AA格社債) AICを基準とした変数選択
AIC 修正R^2
VECモデル 3.962 0.645
線形回帰・流動性①AR②HLG含む 4.072 0.601
線形回帰・流動性①AR含む 4.413 0.431
線形回帰・流動性なし 4.521 0.361
33
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項 -0.066 0.019 [-3.435] 共和分
⊿ 日経平均(対数) t -6.687 3.679 [-1.81759] 経済環境t-1 -7.752 3.266 [-2.37388] 経済環境
⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t -0.032 0.029 [-1.08148] 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t-1 -0.098 0.043 [-2.28040] 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t 0.039 0.030 [ 1.27496] 信用力⊿ 2年国債利回り t -6.425 2.442 [-2.63059] 信用力
t-1 3.036 2.478 [ 1.22507] 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.217 0.081 [ 2.68196] 流動性⊿ AA格社債ハイ・ロー・ギャップ t 0.773 0.105 [ 7.35689] 流動性
t-1 0.198 0.121 [ 1.63298] 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.655AIC 3.869回帰の標準誤差 1.602
*誤差修正項:AA格社債=-0.652*中小企業売り上げ見通しDI+33.09*日経平均(対数)-283.16
VECモデル(AICを基準に変数を選択)
VECモデル予測値vs実績値(AA格社債)
変動予測値と実績値 変動予測値の項目別分解
34
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20bp
20
03
/03
20
03
/10
20
04
/05
20
04
/12
20
05
/07
20
06
/02
20
06
/09
20
07
/04
20
07
/11
20
08
/06
20
09
/01
20
09
/08
20
10
/03
20
10
/10
20
11
/05
20
11
/12
20
12
/07
予測値E(⊿AADBI) ⊿AADBI
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20
03
/03
20
03
/10
20
04
/05
20
04
/12
20
05
/07
20
06
/02
20
06
/09
20
07
/04
20
07
/11
20
08
/06
20
09
/01
20
09
/08
20
10
/03
20
10
/10
20
11
/05
20
11
/12
20
12
/07
流動性 信用力 経済環境
ECT 予測値
予測残差(AA格社債)
残差プロット図 QQプロット図
35
-10bp
-8bp
-6bp
-4bp
-2bp
0bp
2bp
4bp
6bp
-10bp -5bp 0bp 5bp 10bp 15bp
残差
予測値
-8
-6
-4
-2
0
2
4
6
-6 -4 -2 0 2 4 6
Quantiles of Normal
Qu
an
tile
s o
f A
A_
VE
C_
RE
SID
_T
「T-1時点」の 情報制約を置いた場合
~AA格社債~
36
分析結果(AA格社債) (データを時点”t-1” に制約)
線形回帰モデル VECモデル
37
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類⊿ 日経平均(対数) t-1 -4.032 7.202 -0.560 経済環境
t-2 7.332 7.065 1.038 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t-1 -0.063 0.047 -1.353 経済環境
t-2 -0.026 0.046 -0.558 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t-1 -2.727 9.834 -0.277 経済環境
t-2 -11.714 9.791 -1.196 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t-1 0.045 0.076 0.591 経済環境
t-2 0.085 0.072 1.192 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t-1 1.533 2.895 0.530 経済環境
t-2 2.024 3.052 0.663 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t-1 0.109 0.154 0.704 経済環境
t-2 0.121 0.163 0.740 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.080 0.054 1.469 信用力
t-2 0.097 0.052 1.873 信用力⊿ 2年国債利回り t-1 4.861 3.950 1.231 信用力
t-2 -0.170 3.876 -0.044 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.336 0.144 2.328 信用力
t-2 0.209 0.137 1.526 流動性
⊿ AA格社債ハイ・ロー・ギャップ t-1 -0.424 0.213 -1.993 流動性t-2 -0.459 0.198 -2.321 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.193AIC 4.793回帰の標準誤差 2.459
線形回帰モデル(AA格社債)時点 推定値 標準誤差 t値 大分類
誤差修正項 -0.091 0.037 [-2.484] 共和分⊿ 日経平均(対数) t-1 -8.581 7.251 [-1.183] 経済環境
t-2 3.496 7.054 [ 0.496] 経済環境⊿ 中小企業売り上げ見通しDI t-1 0.004 0.053 [ 0.070] 経済環境
t-2 0.026 0.050 [ 0.5120] 経済環境⊿ ドル円レート(対数変換後) t-1 -3.931 9.592 [-0.410] 経済環境
t-2 -12.897 9.550 [-1.351] 経済環境⊿ スワップスプレッド(5年) t-1 0.048 0.074 [ 0.651] 経済環境
t-2 0.068 0.070 [ 0.971] 経済環境⊿ 10年国債利回り―2年国債利回り t-1 2.089 2.829 [ 0.739] 経済環境
t-2 2.697 2.985 [ 0.903] 経済環境⊿ 5年先5年スワプションインプライドボラティリティ t-1 0.120 0.150 [ 0.799] 経済環境
t-2 0.112 0.159 [ 0.704] 経済環境⊿ 日本版VIX指数 t-1 0.059 0.054 [ 1.110] 信用力
t-2 0.079 0.051 [ 1.550] 信用力⊿ 2年国債利回り t-1 4.162 3.858 [ 1.079] 信用力
t-2 -1.019 3.791 [-0.269] 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.345 0.141 [ 2.456] 流動性
t-2 0.215 0.134 [ 1.610] 流動性⊿ AA格社債ハイ・ロー・ギャップ t-1 -0.364 0.209 [-1.747] 流動性
t-2 -0.424 -0.193 [-2.193] 流動性自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.234AIC 4.747モデルの標準誤差 2.395
*誤差修正項:AA格社債=-1.204*中小企業売り上げ見通しDI+43.01*日経平均(対数)-374.99
VECモデル(AA格社債)
分析結果(AA格社債) (データを時点”t-1” に制約)
結果比較(AA格社債) AICを基準とした変数選択
AIC 修正R^2
VECモデル 4.747 0.234
線形回帰・流動性①AR②HLG含む 4.793 0.193
線形回帰・流動性①AR含む 4.846 0.136
線形回帰・流動性なし 4.837 0.132
38
時点 推定値 標準誤差 t値 大分類誤差修正項 -0.064 0.026 [-2.418] 共和分
⊿ 日経平均(対数) t-1 -13.017 4.494 [-2.897] 経済環境⊿ 2年国債利回り t-1 4.486 3.580 [ 1.253] 信用力⊿ AR項(自己系列) t-1 0.307 0.095 [ 3.241] 流動性
自由度調整済み決定係数(修正R^2) 0.229AIC 4.618回帰の標準誤差 2.394
*誤差修正項:AA格社債=-1.398*中小企業売り上げ見通しDI+46.3*日経平均(対数)-404.67
VECモデル(AICを基準に変数を選択)
VECモデル予測値vs実績値(AA格社債) (データを時点”t-1” に制約)
変動予測値と実績値 変動予測値の項目別分解
39
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
15bp
20
03
/04
20
03
/11
20
04
/06
20
05
/01
20
05
/08
20
06
/03
20
06
/10
20
07
/05
20
07
/12
20
08
/07
20
09
/02
20
09
/09
20
10
/04
20
10
/11
20
11
/06
20
12
/01
20
12
/08
予測値E(⊿AADBI) ⊿AADBI
-8bp
-6bp
-4bp
-2bp
0bp
2bp
4bp
6bp
8bp
20
03
/04
20
03
/11
20
04
/06
20
05
/01
20
05
/08
20
06
/03
20
06
/10
20
07
/05
20
07
/12
20
08
/07
20
09
/02
20
09
/09
20
10
/04
20
10
/11
20
11
/06
20
12
/01
20
12
/08
流動性 信用力 経済環境
ECT 予測値
予測残差(AA格社債) (データを時点”t-1” に制約)
残差プロット図 QQプロット図
40
-15bp
-10bp
-5bp
0bp
5bp
10bp
-8bp -6bp -4bp -2bp 0bp 2bp 4bp 6bp
残差
予測値
-12
-8
-4
0
4
8
12
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8
Quantiles of Normal
Qu
an
tile
s o
f A
A_
VE
C_
RE
SID
_T
_1
6.結論
まとめ
A格社債スプレッドとマクロ変数は共和分しており、誤差修正項を追加したVECモデルのパフォーナンスは回帰モデルよりも優れるという結果が得られた。
⇒社債スプレッドを説明する上で共和分は有効。社債スプレッドは短期的には需給の影響を受けつつも、長期的にマクロ・ファンダメンタルズを反映している可能性が示唆される
AA格社債とA格社債の間には「Resiliency/価格調整の速やかさ」の意味で流動性に
相違が存在するという結果が得られた。 ⇒ 異なる格付けカテゴリー間の社債の流動性には質的に相違が存在しており、重視すべき流動性指標も異なっている 「社債の取引費用の大小」を反映するHLGの社債スプレッドへの説明力は極めて高
いが、「T-1時点に利用可能な情報」という制約を置く場合、有効性は大きく低下することが確認された。
⇒ HLGは「その時々の(社債市場の)状況」を良く表現するが、未来への予測力は限定的である可能性が高い
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