浜松市消防本部訓令甲第２号

浜松市警防規程を次のように定める。

平成１７年６月２７日

浜松市消防長 森 和 彦

浜松市警防規程

浜松市警防規程（平成１６年浜松市消防本部訓令甲第９号）の全部を改正する。

目次

第１章 総則（第１条―第３条）

第２章 通信運用（第４条・第５条）

第３章 部隊編成（第６条―第１７条）

第４章 指揮基準（第１８条―第２４条）

第５章 出動（第２５条―第３１条）

第６章 現場要務

第１節 警防活動時の一般的事項（第３２条―第５０条）

第２節 火災防御活動（第５１条―第６４条）

第３節 救助活動（第６５条―第６８条）

第４節 その他の災害等の活動（第６９条・第７０条）

第５節 現場報告（第７１条・第７２条）

第７章 災害の報告等（第７３条―第７８条）

第８章 警防計画（第７９条―第８１条）

第９章 訓練等（第８２条―第８９条）

第１０章 非常招集（第９０条―第９８条）

第１１章 特別警備（第９９条―第１０１条）

第１２章 火災警報等（第１０２条―第１０７条）

附則

第１章 総則

（趣旨）

第１条 この規程は，浜松市消防本部の機能を十分に発揮して，火災その他の災害の発生

又は発生のおそれのあるものを警戒し，鎮圧し，又は防除するために行う警防業務につ

いて，別に定めがあるもののほか，必要な事項を定める。

（定義）

第２条 この規程において，次の各号に掲げる用語の意義は，当該各号に定めるところに

よる。

(1) 警防活動 火災，爆発その他の人為的事故又は暴風，豪雨，洪水，高潮，地震，津

波その他の異常な自然現象（以下これらを「災害」という。）により被害の発生が予想

され，又は発生した場合に，その被害を最小限に軽減するために行う消火活動，救助

活動，救急活動，水防活動その他の防御活動又は警戒活動及びこれらに付随する活動

の総称をいう。

(2) 救助活動 救助活動に関する基準（昭和６２年消防庁告示第３号）第２条第１号に

規定する救助活動をいう。

(3) 特別警備 通常の出動体制では対応できない大規模な災害（以下「大規模災害」と

いう。）が発生するおそれがある場合に，職員の動員及び消防隊，救助隊，救急隊等（以

下「消防隊等」という。）を増強して行う警備の態勢をいう。

(4) 通報 災害が発生し，若しくは発生するおそれがあると認められる場合又は傷病者

が発生し，若しくは緊急に搬送する必要がある場合に，即時に当該災害について消防

本部，消防署又は消防署出張所に報知される通信をいう。

(5) 通知 災害若しくは警防活動に関する事項又はその他消防業務上必要な事項につい

て消防本部と消防署及び消防署出張所（以下「署所」という。）又は関係機関との間で

行う通信をいう。

(6) 指令 消防本部及び消防署本署から警防活動に関する命令を発する通信をいう。

(7) 鎮圧 消防隊の消火活動により火災の拡大のおそれがなくなった状態をいう。

(8) 残火処理 火災を鎮圧した後，残火を点検し処理することをいう。

(9) 鎮火 再燃のおそれがなくなり，消防隊による消火活動の必要がなくなった状態を

いう。

(10) 管轄区域 浜松市消防本部及び消防署の設置等に関する条例（昭和３９年浜松市条

例第５０号）第３条に規定する消防署の管轄区域及び浜松市消防署の組織に関する規

程（昭和３９年浜松市消防本部訓令甲第５号）第６条に規定する出張所の管轄区域を

いう。

（警防の責任）

第３条 消防長は，浜松市消防本部管内の消防事情の実態を把握し，これに対応する警防

態勢の確立を図るとともに，職員を指揮監督し，警防活動及びこれに付随する業務（以

下「警防業務」という。）に万全を期するものとする。

２ 警防課長は，この規程の定めるところにより，警防業務を掌理し，警防業務を円滑に

行うための体制の確立を図るとともに，警防施策に万全を期さなければならない。

３ 総務課長及び予防課長は，この規程の定めるところにより，関係する警防業務に万全

を期さなければならない。

４ 情報指令課長は，この規程の定めるところにより，消防通信体制の確立に万全を期さ

なければならない。

５ 消防署長（以下「署長」という。）は，次に定めるもののほか，この規程の定めるとこ

ろにより，管轄区域内の警防業務に万全を期さなければならない。

(1) 管轄区域内の地理，水利及び消防対象物の状況を把握するため，警防調査を実施す

ること。

(2) 消防水利の維持管理に関すること。

第２章 通信運用

（通信の運用）

第４条 情報指令課長は，災害を覚知し，警防活動を実施する必要があると認める場合は，

別表第１の災害出動の種別及び別表第２の災害出動の区分に応じ，別表第３に定める出

動基準表から適切な出動基準を選択し，又は第２１条第１項に規定する現場最高指揮者

からの要請により続発災害の警備を配慮した上で，適切な消防隊等を選択し，指令する

ものとする。

第５条 前条に定めるもののほか，通信の運用について必要な事項は，別に定める。

第３章 部隊編成

（部隊の編成）

第６条 浜松市消防本部の部隊は，警備本部及び署隊をもって別表第４のとおり編成する。

（警備本部の設置等）

第７条 消防長は，大規模災害が発生し，若しくは発生するおそれがある場合において，

必要があると認めるとき又は浜松市地域防災計画に規定する水防本部，地震警戒本部若

しくは災害対策本部（以下「災対本部等」という。）が設置されたときは，警備本部を設

置するものとし，当該災害の発生するおそれが解消したと認めるとき若しくは警備本部

を設置しておく必要がないと認めるとき又は災対本部等が解散されたときは，警備本部

を解散するものとする。

２ 警備本部に本部長及び副本部長を置き，本部長に消防長を，副本部長に消防次長をも

って充てる。

３ 警備本部は，消防隊等が行う警防活動の最高方針を決定し，部隊を指揮統制して，警

防活動にあたるものとする。

４ 警備本部の編成及び担当業務は，別表第５のとおりとする。

（本部指揮所の開設）

第８条 本部長は，必要に応じて災害現場等に本部指揮所を開設することができる。

２ 本部指揮所は，別表第５に掲げる班の要員をもって編成する。

３ 本部指揮所を開設した場合は，その旨を出動した部隊に宣言をするとともに，消防旗

等の掲出により，その位置を明示するものとする。

（消防隊等の基本構成）

第９条 消防隊等の基本構成は，別に定める。

（署隊の編成）

第１０条 署長は，消防署を単位とし，署隊長，副署隊長及び当務の１個大隊と所要の要

員をもって別表第６に掲げる大隊を，車両配置に併せ編成するものとする。ただし，必

要に応じ非常招集により２個大隊（第１大隊を第１部，第２大隊を第２部で編成）とす

ることができる。

２ 署長は，大規模災害が発生し，又は発生のおそれがある場合は，署隊に指揮，管理及

び情報の各担当を編成することができる。

３ 前項に規定する各担当の長には，消防司令の階級にある者をもって充てる。

（大隊の編成）

第１１条 大隊は，大隊長及び２個以上の中隊をもって編成し，大隊長に消防署の消防司

令の階級にある者をもって充てる。

（中隊の編成）

第１２条 中隊は，中隊長及び２個以上の小隊をもって編成し，中隊長に消防司令補以上

の階級にある者をもって充てる。

（小隊の編成等）

第１３条 小隊は，消防自動車等各１両を単位として小隊長，機関員及び所要の要員をも

って次に定める区分により編成し，小隊長に消防士長以上の階級にある者をもって充て

る。

(1) 消防小隊 消防ポンプ自動車又は水槽付消防ポンプ自動車によるもの

(2) 救助小隊 救助工作車によるもの

(3) 救急小隊 救急自動車によるもの

(4) はしご小隊 はしご付消防自動車によるもの

(5) 特殊小隊 前各号に掲げる車両以外の車両等によるもの

２ 機関員は，機関員の資格を有する者の中から，署長が命じるものとする。

（指揮隊の編成）

第１４条 指揮隊は，大隊長，機関員及び所要の要員をもって編成するものとする。

（救助隊の編成）

第１５条 救助隊は，隊長，機関員及び所要の要員をもって編成するものとする。

２ 救助隊員は，次に掲げる者の中から，署長が命じるものとする。

(1) 総務省消防庁消防大学校における専科教育部救助科又は静岡県消防学校その他の教

育機関において，救助業務に関する講習課程を修了した者

(2) 救助活動に必要な知識，技術及び体力を有する者

（救急隊の編成）

第１６条 救急隊は，隊長，機関員及び所要の要員をもって編成するものとする。

２ 救急隊員は，次に掲げる者の中から，署長が命じるものとする。

(1) 消防法施行令（昭和３６年政令第３７号）第４４条第３項第１号に規定する，救急

業務に関する講習の課程を修了した者又は同項第２号により定める者

(2) 救急救命士法（平成３年法律第３６号）第３条に規定する免許を取得した者

（職務の代行）

第１７条 部隊編成上，中隊長及び小隊長の職にある者が欠けたとき，又は事故あるとき

は，署長があらかじめ指定する者がその職務を代行する。

第４章 指揮基準

（指揮及び命令の原則）

第１８条 次条第１項に規定する指揮者（本部長を除く。）は，別に定めるものを除き，第

２１条第１項に規定する現場最高指揮者の指揮及び命令により警防活動を実施するもの

とする。ただし，指揮及び命令を受けるいとまがない場合は，臨機に措置するとともに，

事後速やかに現場最高指揮者に報告するものとする。

２ 次条第１項に規定する指揮者（以下「各階級の指揮者」という。）は，警防活動の方針

を，消防対象物，水利，気象等の状況から火勢等及び消防力を総合的に判断して決定す

るものとする。

（指揮者の任務等）

第１９条 災害現場において，次の各号に掲げる指揮者は，当該各号に定める任務を行う

ものとする。

(1) 本部長 警防活動の最高方針を決定し，全部隊を統括指揮する。

(2) 副本部長 本部長を補佐し，別表第５に定める所掌業務を統括指揮する。

(3) 署隊長 出動部隊を掌握し，警防活動の大局的な指揮にあたる。

(4) 副署隊長 署隊長を補佐し，出動部隊を掌握して警防活動の大局的な指揮にあたる。

(5) 大隊長 署隊長又は副署隊長が出動しない場合にその職務を代行し，署隊長又は副

署隊長が出動した場合はその命に従い現場指揮にあたる。

(6) 中隊長 現場最高指揮者の命を受け，又は自ら出動各隊を指揮して，災害の拡大危

険に応じた適切な部隊配置を確保し，警防活動にあたる。

(7) 小隊長 自ら又は現場最高指揮者の命を受け，小隊を指揮して警防活動にあたる。

ただし，先着小隊長は，効果的な警防活動を行うために，中隊長到着までの間，後着

小隊の指揮をすることができる。

２ 大隊長以上の者が指揮にあたる場合の指揮体制は，別表第７による。

（指示等の内容）

第２０条 各階級の指揮者は，部隊の任務を確認させ，警防活動を効果的に展開させるた

め，全般の状況を把握し，次に掲げる事項を簡明かつ的確に指示及び命令するものとす

る。

(1) 活動方針又は指揮者の意図

(2) 受命者の任務

(3) 他隊との連携又は協力関係

(4) 前各号に掲げるもののほか，必要があると認める事項

（現場最高指揮者の区分等）

第２１条 現場最高指揮者は，原則として次の区分に応じ，当該各号に掲げる者とする。

ただし，当該各号に掲げる指揮者より上位の階級の指揮者が現場到着した場合は，最も

上位の階級の指揮者を現場最高指揮者とする。

(1) １個小隊の出動による警防活動 小隊長

(2) ２個小隊以上の出動及び第１出動の警防活動 大隊長（大隊長が出動しない場合に

あっては中隊長，中隊長が不在の場合は先着小隊長）

(3) 第２出動以上の警防活動 署隊長

(4) 第８条に定める本部指揮所を設けた場合 本部長

２ 前項ただし書の場合における指揮権は，当該指揮者が現場に到着し，その旨を現場最

高指揮者へ通知し，指揮宣言をした時点から移行する。

３ 指揮権が移行したときには，新しい現場最高指揮者は，その旨を情報指令課長に通知

しなければならない。

４ 本部長又は副本部長は，必要に応じて警防活動を視察し，又は指導することができる。

（現場指揮所の開設）

第２２条 署隊長及び副署隊長並びに大隊長は，必要に応じて現場指揮所を開設し，別表

第６に定める業務の全部又は一部を行うものとする。

２ 現場指揮所を開設した場合は，その旨を出動した部隊に宣言するとともに，消防旗等

の掲出により，その位置を明示するものとする。

３ 現場指揮所は，本部指揮所が開設された場合は，本部指揮所に統合されるものとする。

（本部長の指揮応援）

第２３条 本部長は，大規模災害，特殊な災害等において，特に必要があると認める場合

は，所轄部隊以外の指揮者（中隊長以上の指揮者に限る。）を，出動させることができる。

２ 前項に定める指揮者は，現場到着後，現場最高指揮者の命を受け，警防活動の指揮援

助にあたらなければならない。

（警防課長の指揮応援）

第２４条 警防課長は，特殊な災害で出動の必要があると認める場合は，所要の要員を災

害現場に出動させ，次に掲げる業務を行うことができる。

(1) 災害現場の指揮援助

(2) 災害及び出動部隊の活動状況の把握

第５章 出動

（出動の基準）

第２５条 消防隊等の出動は，別に定めるものを除き，第４条の指令により行う。ただし，

署所に直接，通報があった場合及びその他緊急又は特別の措置を要する場合は，この限

りでない。

２ 前項ただし書の場合は，直ちに情報指令課長に通知し，出動しなければならない。

３ 中隊長以上は，乗車する車両を選択して出動することができる。

（相互応援協定等による出動）

第２６条 消防に関し，相互応援協定等が締結されている場合における出動は，当該協定

等に定めるところによる。

２ 前項に規定する場合を除き，隣接消防機関等から管轄区域外への出動要請があった場

合は，消防長の指示するところによる。

（国際消防救助隊による出動）

第２７条 国際消防救助隊に係る出動は，浜松市国際消防救助隊出動計画に定めるところ

によるものとする。

（大規模災害時の出動特例）

第２８条 大規模災害時において，災対本部等が設置された場合は，第４条の規定にかか

わらず署隊長の判断により所轄署隊を出動させ，警防活動を行うことができるものとす

る。

（林野火災出動の特例）

第２９条 署隊長は，林野火災において長時間の消火活動を要し，かつ，車両による放水

消火が不可能な場合は，続発火災に備えるため，必要車両を現場に残し，他の車両のみ

を帰署所させて所要の非常招集による参集者をもって部隊を編成することができる。こ

の場合において，署隊長は，直ちにその旨を消防長に報告しなければならない。

２ 署隊長は，前項に定める部隊を除き，所属職員で編成した部隊を林野火災に出動させ

ることができる。

（出動時の措置等）

第３０条 小隊長は，出動に際して，隊員の乗車及び安全を確認するとともに出動先を簡

明に指示しなければならない。

２ 小隊長及び機関員は，災害現場へ安全かつ迅速に到着できる出動順路を選定するとと

もに，隊員の危害防止及び交通事故防止に注意を払わなければならない。

３ 小隊長は，出動途上において事故等のため，現場到着が不可能又は著しく遅延する場

合においては，直ちに情報指令課長にその旨を報告しなければならない。

４ 各階級の指揮者は，出動途上においても災害状況の把握に努めなければならない。

５ 各階級の指揮者は，騒じょう又は暴動時の出動に際しては地区住民の動向に注意する

とともに，その状況を把握し，暴動化した地域内においては，努めてサイレンの吹鳴を

停止する等民心の刺激を避け，かつ，摩擦を起こさないよう留意しなければならない。

６ 各階級の指揮者は，災害現場に出動中，出動指令以外の災害を認知したときは，その

状況を情報指令課長に即報しなければならない。

７ 前項の即報を受けた情報指令課長は，災害の規模及び災害現場付近にある消防隊等の

状況を考慮し，速やかに必要な措置を講じなければならない。

（業務中の優先出動）

第３１条 小隊は，調査，検査等の実施中であっても，直ちに出動できる態勢をとり，出

動指令を受けた場合は優先して出動しなければならない。

第６章 現場要務

第１節 警防活動時の一般的事項

（警防活動の原則）

第３２条 各階級の指揮者は，当該災害に即した消防隊等及び機械器具（以下「機器」と

いう。）の能力を十分発揮させるよう努め，警防活動の効果をあげなければならない。

２ 警防活動は，人命の危険排除及び被害の軽減を主眼として行わなければならない。

３ 隊員は，隊長の命に従い習得した技術を最大限に発揮し，機器を活用して警防活動に

あたらなければならない。

（消防隊等の増強要請）

第３３条 現場最高指揮者は，警防活動に際し，消防隊等又は機器を増強する必要がある

と認める場合は，時機を失せず消防隊等又は機器の数，種別及び配置先を明確に情報指

令課長に要請するものとする。

２ 特殊小隊の出動要請に際しては，前項に定めるもののほか，当該部隊の活動内容等を

明確に示さなければならない。

（出動各隊の連携）

第３４条 出動各隊は，統制のある行動を展開するため，相互の連携を密にしなければな

らない。

（火災警戒区域の設定）

第３５条 現場最高指揮者は，消防法（昭和２３年法律第１８６号。以下「法」という。）

第２３条の２第１項の規定に基づき，火災警戒区域を設定する場合は，次に定めるとこ

ろによるほか，住民等に対する避難及び火気使用の禁止等に関する広報その他の必要な

措置を講じるものとする。

(1) 区域の設定及び期間は，災害の規模及び拡大危険に対応したもの（必要最小限のも

のとし，必要に応じて拡大又は縮小する。）とし，警察官の援助を受け，当該区域をロ

ープ等で明示して行うものであること。

(2) 区域の設定は，速やかに着手すること。

(3) 区域の設定に従事する隊員は，当該法令の規定に定めるところによるほか，区域内

の雑踏整理，災害活動上支障となるものの排除，避難誘導等必要と認められる作業を

行うこと。

(4) 区域を設定したとき及び現場の保存の必要がなくなったときは，その旨を関係者に

通知すること。

（消防警戒区域の設定）

第３６条 現場最高指揮者は，法第２８条第１項又は法第３６条の規定に基づく消防警戒

区域を設定する場合は，前条各号に定めるところによるものとする。

（二次災害等の排除措置）

第３７条 現場最高指揮者は，警防活動の実施にあたって，二次災害又は被害拡大のおそ

れがあると認める場合は，必要な排除措置を講じるものとする。

（物件の破壊等）

第３８条 各階級の指揮者は，法第２９条に基づき，建築物その他の物件を破壊する場合

は，必要最小限にとどめなければならない。

２ 法第２９条第５項の規定に基づき，災害現場付近にいる者を消防作業に従事させる命

令は，次に掲げる場合で，かつ，付近の者の協力がなければ人命救助又は危険の排除が

できない場合に行うものとする。

(1) 人命救助の必要が急迫しているとき。

(2) 延焼拡大の危険が著しいとき。

（資機材の調達等）

第３９条 本部長は，必要に応じて，現場最高指揮者の要請に基づき災害現場に資機材（消

防機関所有のものを除く。）又は労役を調達するものとする。ただし，軽易なものの調達

については，現場最高指揮者の判断によりこれを行うことができる。

２ 前項ただし書の規定により資機材又は労役を調達した場合は，現場最高指揮者は，速

やかに本部長に報告しなければならない。

（災害現場の安全管理）

第４０条 災害現場の安全管理については，次に定めるところによる。

(1) 警防活動を行う者は，常に自ら安全に配慮し，危害防止に努めなければならない。

(2) 各階級の指揮者は，消防隊等又は隊員を特に危険な活動に従事させるときは，安全

管理上必要な指示を与えるとともに，援護の態勢をとらなければならない。

(3) 各階級の指揮者は，隊員に対して，警防活動の種別とその任務遂行に適応した器具

を装着又は携行させ，特に濃煙又は有毒ガスの充満する現場へ進入させる場合におい

ては，呼吸保護の措置を講じさせなければならない。

(4) その他活動時における必要事項は，別に定める。

（現場交代の措置）

第４１条 現場最高指揮者は，警防活動が長時間にわたり，隊員等の交代が必要であると

認める場合は，現場交代の措置を講じるものとする。

（待命の指示）

第４２条 現場最高指揮者は，出動した隊のうち現場活動を必要としない隊に対して待命

を指示しなければならない。

２ 前項の指示を受けた隊の隊長は，現場最高指揮者が指定する位置において待機し，別

命に備えなければならない。

（警防活動の中断）

第４３条 現場最高指揮者は，災害の状況，警防活動に係る環境の悪化，天候の変化等か

ら判断して，警防活動を継続することが著しく困難であると予測される場合又は隊員の

安全確保を図るうえで著しく危険であると予測される場合においては，当該活動を中断

することができる。

（関係機関との連絡）

第４４条 現場最高指揮者は，必要があると認める場合は，警察，保健所等の関係機関又

は消防対象物の関係者等の出動を情報指令課長に要請し，連絡を密にすることにより当

該，警防活動等の効果をあげるように努めるものとする。

（情報の収集と交換）

第４５条 現場最高指揮者及び情報指令課長は，次に掲げる情報収集に努めるとともに，

収集した情報を有効に活用するため，密接な情報交換を行うものとする。

(1) 通報の状況，災害発生対象物等の状況

(2) 要救助者，死傷者等の有無

(3) 現場活動の障害となる施設，物品等の有無

(4) 前３号に掲げるもののほか，現場活動及び調査のために必要な事項

（現場の広報）

第４６条 現場最高指揮者は，次に定めるところにより，災害現場における広報を原則と

して実施するものとする。

(1) 警防活動の支障とならない限り，できるだけ速やかに実施すること。

(2) 関係者のプライバシーに係る事項を除くとともに，事実のみを発表すること。

（本部の広報）

第４７条 災害に関する広報は，署長が行う。ただし，大規模災害等で消防長が必要があ

ると認める場合は，予防課長が報道機関に対して本部における広報を実施するものとす

る。

（消防隊の引揚げ）

第４８条 現場最高指揮者は，警防活動を必要としなくなったと認める場合には，消防隊

等の全部又は一部に引揚げを指示するものとする。

２ 小隊長は，引揚げに際して人員及び機器の点検を実施するとともに，現場最高指揮者

に対して次に掲げる事項を報告しなければならない。

(1) 活動中の特異な事項

(2) 隊員等の異常の有無

(3) 車両，資機材等の異状の有無

（引揚げ後の措置）

第４９条 各階級の指揮者は，帰署所後直ちに人員及び機器の再点検を実施し，事故の有

無を確かめるとともに，出動態勢の整備を完了しなければならない。

（死者の取扱い）

第５０条 警防活動に従事する者は，死者を取り扱う場合には，礼を失しないよう配慮し

なければならない。

第２節 火災防御活動

（部隊の配置）

第５１条 各階級の指揮者は，延焼阻止を主眼とし，火点包囲の陣型を構成するようにポ

ンプ車又はタンク車若しくは化学車（以下これらを「ポンプ車群」という。）を配置する

ものとする。ただし，地勢，道路，水利等の各種事象により包囲陣型がとれない場合又

は包囲陣型により防御効果が期待できない場合は，この限りでない。

２ 先着隊は，消防対象物の関係者に対し，建物構造及び人命救助の必要の有無を確認し，

人命救助等の適切な措置を講じるとともに火災の鎮圧にあたる。

３ 第２出動以後のポンプ車群は，延焼拡大面，重要面，消防隊等が手薄な面等へ，陣型

を構成するものとする。

（水利の選定）

第５２条 第１出動のポンプ車群は，前条の規定に基づき水利種別に関係なく先着隊から

順次，火点直近で有効放水ができる水利を選定し，部署しなければならない。ただし，

人命救助等の特殊任務に従事する場合又は現場最高指揮者の指示があった場合は，この

限りでない。

２ 第２出動以後のポンプ車群は，努めて水量豊富な水利に部署しなければならない。た

だし，前項ただし書の場合又は水利誘導を受けた場合は，これに従うものとする。

３ 現場最高指揮者は，必要があると認める場合は，速やかに水利統制，増水手配等を行

うものとする。

（筒先の配備）

第５３条 ポンプ車群の小隊長は，筒先の配列を，延焼危険に応じて濃淡適切に行い，特

に重要な延焼面への配備を欠いてはならない。

（状況の判断）

第５４条 中隊長以上の指揮者は，現場到着と同時に速やかに火点周囲を一巡するととも

に，小隊長等からの報告その他各種情報等に基づき火災全体の状況を把握し，的確な判

断を下して消防隊等を運用しなければならない。

２ 小隊長は，防御担当面の火災状況を把握し，的確な判断を下して防御効果をあげなけ

ればならない。

（他隊の支援等）

第５５条 現場最高指揮者は，火災の態様により，人命検索，注水等の活動が必要でない

と判断される隊については，速やかに活動を停止させ，他隊の支援にあたらせるほか，

指揮補助，情報の収集，広報等の任務を命じるものとする。

（注水部署の判断）

第５６条 隊員は，安全，かつ，火勢鎮圧又は延焼阻止上，効果的な場所を選定して部署

し，注水しなければならない。ただし，火災の推移に伴い，注水部署が危険又は効果的

でないと判断される場合は，速やかに安全，かつ，防御効果がある場所に移動し，部署

することができる。

（水損の防止）

第５７条 各階級の指揮者は，火災鎮圧の推移に伴い，放水圧力の減少，注水の中断，中

止等によって不要な注水を避け，時機を失せず防水シート等の器材を活用し，水損防止

に努めるものとする。

（排煙・排熱の措置）

第５８条 各階級の指揮者は，濃煙，高熱の充満する現場においては，排煙，換気，送風

等の措置を講じ，防御効果をあげるよう努めなければならない。

（飛火の警戒）

第５９条 現場最高指揮者は，飛火警戒の必要があると認める場合は，消防隊等のうちか

ら飛火警戒隊を指定して，飛火危険方面に配置するものとする。

２ 飛火警戒隊は，飛火により最も危険と判断される要所へ部署するものとする。

３ 飛火警戒隊は，警戒範囲内の住民に対し，飛火警戒上の広報を実施し，又は緊急に必

要があるときは法第２９条第５項に基づき消防作業に従事させ，飛火による二次火災の

発生を防止するものとする。

（特殊車の運用）

第６０条 ポンプ車群及び救急車以外の車両（本条において「特殊車」という。）の小隊長

は，特殊車の機能を十分に活用するものとする。

２ 現場最高指揮者は，状況変化により，特殊車の活動効果が期待できなくなった場合は，

速やかに当該特殊車を待機させ，又は当該特殊車の部隊を他の小隊へ加える等，臨機の

措置を講じるものとする。

（鎮圧及び鎮火の通知等）

第６１条 現場最高指揮者は，火災を鎮圧し，又は鎮火したときは，情報指令課長に通知

するとともに，必要に応じ消防隊等の規模を順次縮小するものとする。

（再燃の防止）

第６２条 現場最高指揮者は，再燃防止のため，必要に応じ消防隊等のうちから警戒隊を

指定し，配置するほか，関係者への現場監視の依頼その他必要な措置を講じるものとす

る。

２ 前項に定めるものほか，再燃防止対策について必要な事項は，別に定めるところによ

る。

（船舶火災の防御）

第６３条 船舶火災の防御は，第５１条第１項，第５６条，第５８条及び前２条の規定に

よるほか，次に定めるところによる。

(1) 現場最高指揮者は，各種船舶の火災特性，潮流，波浪，風速，火災船舶周辺の状況

等の各種事象を把握し，その状況に適応した防御を行わなければならない。

(2) 現場最高指揮者は，防御に際して海上保安庁，警察等の関係機関及び当該火災船舶

の関係者等と協議のうえ防御方針を決定しなければならない。ただし，はしけその他

小規模な船舶の火災で，協議の必要が認められない場合は，この限りでない。

(3) 現場最高指揮者は，火点を確認し，注水，蒸気，炭酸ガス，薬剤その他各種消火手

段のうち効果的な手段を講じること。ただし，注水消火に際しては，火災船舶の傾斜

等に十分注意しなければならない。

(4) 各階級の指揮者は，ハッチ内等への進入に際し，特別の理由がある場合を除き，隊

員の単独行動を命じてはならない。

（車両火災の防御）

第６４条 車両火災の防御は，第５１条第１項，第５６条，第５８条，第６１条及び第

６２条の規定によるほか，次の各号に定めるところによる。

(1) 現場最高指揮者は，各種車両の火災特性，火災発生場所，交通状況等を把握し，そ

の状況に適応した防御を行わなければならない｡

(2) 各階級の指揮者は，薬剤又は注水消火のうち，効果的な手段をとらなければならな

い。

(3) 各階級の指揮者は，付近建物等への延焼及び他の交通等への影響に十分留意しなけ

ればならない。

第３節 救助活動

（救助活動の原則）

第６５条 現場最高指揮者は，災害現場に到着後直ちに人命検索を実施させ，救助を要す

る者の存在が確認され，又は予測される場合は，速やかに救助活動を実施するとともに，

必要な手配を行うものとする。

２ 消防隊は，災害現場において，救助を要する者がいる場合で，現に救助活動に従事し

ている救助隊がいないときは，時機を失せず，救助活動に当たらなければならない。

３ 消防隊は，前項に規定する場合のほか，すでに救助活動に従事している小隊長等から

協力を求められたときは，優先的かつ積極的に応じなければならない。

４ 救助活動の実施にあたっては，必要に応じ，消防隊等が緊密な連携のもとに，一体と

なって活動しなければならない。

５ 救助活動は，活動環境による危険の排除に努めるとともに，隊員の安全確保を最も優

先して行わなければならない。

６ 各階級の指揮者は，体力，気力，判断力，技術等を考慮したうえで救助活動を行う隊

員を選任して，救出方法を命じなければならない。

（人命検索の要領）

第６６条 人命検索の要領は，次に定めるところによる。

(1) 救助活動を行う小隊長は，人命検索区域及び人命検索方法を決定し，２人１組とな

り相互に協力して，人命検索区域をもれなく検索するよう努めなければならない。

(2) 隊員は，要救助者を発見し，人命検索要員のみでは容易に救出できないとき又は危

険が切迫したときは直ちに援護を求めなければならない。

（救出の要領）

第６７条 各階級の指揮者及び隊員は，次に定めるところにより救助活動を行うものとす

る。

(1) 救出に際しては，要救助者の人数，位置，老幼，性別及び傷病の有無等を総合判断

し，緊急度と救助効果の大なる順に救出するよう努めなければならない。

(2) 救助用機器のほか地形，地物，建物，設備，関係者所有の機材等も状況に応じ活用

しなければならない。

(3) 二重遭難を起こさないように努めなければならない。

（避難誘導の要領）

第６８要 各階級の指揮者及び隊員は，次に定めるところにより，避難誘導を行うものと

する。

(1) 避難者の誘導に際しては，各要所での広報及び避難者数の調整等を行い，混乱を防

止しなければならない。

(2) 避難者に対しては，避難方向，避難先，避難経路等を明確に知らせなければならな

い。

第４節 その他の災害等の活動

（その他の災害）

第６９条 第１節から前節までに規定するもののほか，その他の災害の防御その他警防活

動上必要な事項は，別に定める。

（その他の活動の実施）

第７０条 火災防御活動，救助活動，救急活動及び水防活動の対象となる災害以外に対す

る活動は，消防の目的に適合するもの及びこれと密接な関連のあるものについてのみ行

うことを原則とする。ただし，他の機関と協定が締結されているもの又は他の機関等か

ら要請があり，署長が活動を実施する必要があると認めた場合は，この限りでない。

２ 署長は，前項ただし書の規定に基づき隊を出動させたときは，消防長に状況等を報告

しなければならない。

第５節 現場報告

（報告の方法）

第７１条 現場最高指揮者は，無線により災害の状況を情報指令課長に報告するものとす

る。この場合において，無線による報告ができない場合又は適切でないと判断した場合

は，携帯電話又は有線電話を利用して報告することができる。

２ 現場最高指揮者（大隊長以下の者である場合に限る。）は，署隊長又は副署隊長が現場

に到着したときは，災害及び警防活動の状況を口頭又は防御図等によって報告しなけれ

ばならない。

３ 現場最高指揮者（署隊長以下の者である場合に限る。）は，本部長又は副本部長が現場

に到着したときは，災害及び警防活動の状況を口頭及び防御図等によって報告しなけれ

ばならない。

４ 各階級の指揮者は，現場報告について，前３項によりがたいときは，伝令により当該

報告を行うことができる。

（報告時期及び報告内容）

第７２条 現場報告は，別表第８に規定するところにより要点のみについて簡潔に行うも

のとする。

第７章 災害の報告等

（報告の種別）

第７３条 災害の発生した場所を管轄する署長は，必要に応じ，次の各号に掲げる報告種

別に従い，当該各号に定める災害に関する報告を行うものとする。

(1) 出動報告 災害等に関し部隊が出動した場合に，出動した旨を直ちに情報指令課長

に報告するもの

(2) 即時報告 災害に部隊が出動した場合において，その活動が終了した後，災害内容

の概要を直ちに情報指令課長に報告するもの

(3) 災害報告 一定規模以上の災害の場合に，当該災害及び警防活動に関する事項につ

いて消防長に報告するもの

(4) 災害詳報 一定規模以上の災害の場合に，当該災害及び警防活動に関する詳細につ

いて消防長に報告するもの

(5) 口頭報告 前２号に規定する報告以外の災害で所轄署長が必要と認める場合に，当

該災害及び警防活動の概要を消防長に報告するもの

(6) 火災防御報告 一定規模以上の火災の場合に当該火災及び防御活動の概要を，所轄

署長が警防活動終了日の翌日の９時３０分までに警防課長に報告するもの

２ 前項各号に定める災害等に関する報告は，別表第９に定めるところにより行うものと

する。

（管轄区域外出動の通知）

第７４条 他の消防署の管轄区域に出動した消防隊等の長は，警防活動終了後，直ちにそ

の活動状況を活動地を管轄する署長に通知するものとする。

２ 他の消防本部の管轄区域へ出動した消防隊等の長は，警防活動終了後，直ちにその活

動状況を活動地を管轄する消防本部に通知するものとする。

（その他の報告）

第７５条 署長は，次に掲げるときは，消防長に報告しなければならない。

(1) 消防隊等に事故が発生したとき。

(2) 機器等の故障が発生し警防活動に支障が生じたとき。

(3) その他報告の必要があると認めるとき。

（消防用図式記号）

第７６条 災害に関する報告書の作成に用いる図式記号は，消防用図式記号による。

（検討会の開催）

第７７条 消防長は，警防活動を検証し，各階級の指揮者の指揮能力，隊員の技能等の総

合的な警防活動を向上させ，併せて将来の施策に活用するため，第３出動以上の災害及

び特異な災害について，必要と認める場合は，本部検討会を開催するものとする。

２ 署長は，前項に該当しない災害について，必要があると認める場合は，署検討会を開

催することができる。この場合において，署検討会の終了後，その結果を消防長に報告

するものとする。

３ 本部検討会及び署検討会においては，実験，研究等も併せて行うよう努めるものとす

る。

４ 本部検討会及び署検討会に必要な事項は，別に定める。

（災害報告の細目）

第７８条 この章に規定するもののほか災害に関する報告については，別に定める。

第８章 警防計画

（警防計画の作成）

第７９条 消防長は，災害が広範囲に及ぶもの又は災害の様相が特異で防御が困難である

ことが予想される対象物等の種類別に，警防計画の指針を示すものとする。

２ 警防計画は，別に定めるもののほか，次に掲げる事項により作成するものとする。

(1) 人員，施設，資機材等の消防力現況に関する事項

(2) 部隊編成及び部隊運用に関する事項

(3) 高層建築物，大規模建築物，危険物施設，船舶等の特殊火災，地震，風水害時等各

種災害の防御計画及び防御行動に関する事項

(4) 災害活動に関係する各種事象の現況及び障害の除去に関する事項

(5) 消防上危険な地域及び消防上危険な特殊対象物の指定に関する事項

(6) 資機材等の調達，補給及び搬送に関する事項

(7) 前各号に掲げるもののほか，消防長が必要と認める事項

３ 署長は，適切に警防活動を行うことができるよう，災害及び災害の防止に関する研究

の成果を勘案して，前項に基づき管轄区域内の対象物等の細部について，毎年１月１日

を基準日とし警防計画を作成し，又は修正するものとする。

４ 署長は，警防計画を作成し，又は修正したときは，遅滞なくこれを消防長へ報告する

とともに，関係する他の署長に通知するものとする。

５ 警防計画には，警防に関する地図，防御要図その他必要な資料を添付するものとする。

（警防調査及び協議）

第８０条 消防長又は署長は，警防計画を作成する上で必要な諸般の事項について警防調

査を実施するとともに，警防計画の作成を円滑に推進するため，次に掲げる事項につい

て警察，海上保安庁，自衛隊，医療機関その他の関係機関と協議をするものとする。

(1) 関係機関への出動要請に関する事項

(2) 水利の確保及び水道消火栓の水圧の増減に関する事項

(3) 電気及び都市ガスの供給停止に関する事項

(4) 危険物，高圧ガス類，消防活動阻害物質及び放射性物質の措置に関する事項

(5) 機器，消火薬剤その他必要資材の緊急調達に関する事項

(6) 警防活動上支障となる物件の除去に関する事項

(7) 前各号に掲げる事項のほか，消防長又は署長が必要があると認める事項

２ 消防長又は署長は，前項の警防調査を実施するときは，消防対象物の関係者と事前に

協議を行うものとする。

３ 前２項に規定するもののほか，警防調査の実施に関し必要な事項は，別に定める。

（周知）

第８１条 消防長又は署長は，警防活動を円滑に行うため，警防計画に係る特に重要な事

項については，あらかじめ各階級の指揮者に対して周知徹底を図るものとする。

第９章 訓練等

（訓練の種別）

第８２条 消防長及び署長は，警防活動を円滑に行うため，基本訓練，図上訓練及び実地

訓練を実施するものとする。

２ 前項の各訓練は，内容に応じて次により行うものとする。

(1) 消防訓練 各種火災防御技術の向上を図るために行う訓練

(2) 救助訓練 人命救助技術及び救助資器材の使用技術の向上を図るために行う訓練

(3) 救急訓練 救急活動を迅速かつ適切に行うための訓練

３ 消防長及び署長は，第１項に規定する訓練を実施する場合は，必要に応じて訓練効果

の確認を行い，警防活動の向上に反映させるものとする。

（基本訓練の実施）

第８３条 基本訓練は，おおむね次に掲げる事項について実施するものとする。

(1) 隊員個々の基本動作及び操作

(2) 小隊及び小隊連携単位による消防ポンプ基本操法，消防ポンプ応用操法，ホース延

長法，筒先移動法，中継法，人命検索法，救助法及び救急処置

(3) 特殊小隊の基本操法及び応用操法

(4) 各種機器の操作及び運用

（図上訓練の実施）

第８４条 図上訓練は，各種災害の防御方法及び救助活動，救急活動の方法等を図上で訓

練を実施するものとする。

（実地訓練の実施）

第８５条 実地訓練は，基本訓練及び図上訓練の成果を確認し，警防技術及び部隊運用技

術の向上を図るため，災害想定を設定し，次の各号に掲げる区分に応じ，当該各号に定

める訓練を基本的に実施するものとする。

(1) 部隊訓練 基本訓練及び図上訓練により習熟した技術を効果的に発揮し，総合的な

警防技術及び部隊運用技術の向上を図るために，消防機関の１所属又は２所属以上で

行うもの

(2) 合同訓練 消防対象物等の関係者と消防機関が，合同して総合的に行うもの

(3) 特別訓練 強風時，断減水時その他特殊な事態への対処並びに各種実験及び研究を

必要とする場合に行うもの

（訓練実施の承認）

第８６条 署長は，所轄消防署以外の消防署に配置されている部隊を参加させ，又は警防

機器を借用して訓練を実施するときは，あらかじめ警防課長の承認を得るとともに，当

該消防署相互の調整を行うものとする。

（訓練結果の報告）

第８７条 署長は，第８２条に規定する訓練を実施したときは，その実施結果を，訓練実

施月の翌月５日までに警防課長に報告しなければならない。

２ 実地訓練（一の消防署を単位として実施する実地訓練を除く。）を行う場所を管轄する

署長は，訓練実施の日の５日前までに当該訓練の細部計画を警防課長に報告しなければ

ならない。

（訓練の指導）

第８８条 署長は，次に掲げる自衛消防組織等の訓練指導を行うことができる。

(1) 法第８条第１項及び法第８条の２の規定により作成された消防計画に基づき，防火

管理者が行う消防訓練

(2) 法第１４条の２の規定による予防規程に定める消防訓練

(3) 法第１４条の４の規定による自衛消防組織が行う消防訓練

２ 署長は，前項に該当しない事業所，町内会，自治会その他の団体から訓練の指導を求

められたときは，その内容に応じて指導を行うことができる。

（研修会等の開催）

第８９条 消防長は，災害に対する知識の習得及び警防技術の向上を図るため，必要に応

じ研修会等を開催し，又は他の機関が行う研修会等に職員を派遣するものとする。

第１０章 非常招集

（非常招集の発令及び参集義務）

第９０条 消防長は，大規模な災害が発生し，又はその発生が予測され，緊急に消防隊等

を増強し，情報収集及び現場活動にあたらせる必要がある場合は，職員に対し非常招集

を発令し，その必要がなくなった場合はその全部又は一部を解除することができる。

２ 職員は，非常招集が発令されたときは，あらゆる手段を用いて，速やかに指定された

場所（以下「指定場所」という。）に参集し，配備につくものとする。

３ 第１項の規定にかかわらず，消防本部の課長又は署長（以下「所属長」という。）は，

管轄区域内の局地的な災害等のために必要がある場合は，所属職員に対し非常招集を発

令し，その必要がなくなった場合はこれを解除することができる。

（非常招集の種別及び基準）

第９１条 非常招集の種別及び決定基準は，別表第１０のとおりとする。

（非常招集計画の作成報告）

第９２条 所属長は，非常招集に関する必要な計画を作成し，毎年４月１日までに消防長

に報告しなければならない。

２ 前項に規定する計画の内容に変更が生じた際には，その都度修正し，消防長に報告し

なければならない。

（非常招集の伝達）

第９３条 非常招集を発令したときは，所属ごとに発令時刻その他必要事項を職員に伝達

しなければならない。

（職員の配備基準）

第９４条 非常招集が発令された場合の各所属における職員の配備基準は，別表第１１の

とおりとする。

（職員の覚知義務）

第９５条 職員は，次の各号のいずれかに該当する場合は，常に非常招集に応じられる態

勢を整え，ラジオ，テレビ，電話等により気象情報及び災害発生の状況を積極的に把握

し，非常招集の発令の有無その他必要な事項を確認しなければならない。

(1) 気象警報又は大雨，強風等の注意報が遠州北及び遠州南地方に発令され，災害の発

生が予測されるとき。

(2) 相当規模の災害が管内で発生したことを覚知したとき。

(3) 災害の発生が予測される相当量の降雨があったとき。

（職員の参集場所）

第９６条 非常招集における職員の参集場所は，各職員の所属とし（参集場所が指定され

た場合を除く。），参集した職員は，参集した旨を直ちに上司に報告しなければならない。

ただし，消防長が発令した非常招集で，交通途絶その他特別の理由により当該所属へ参

集できないときは，最寄りの消防署所（消防本部を含む。）に参集し，その旨を当該所属

長に報告し，指示を受けなければならない。

（参集記録及び報告）

第９７条 所属長は，次に定めるところにより，非常参集に関する記録及び報告を行うも

のとする。この場合において，第２号及び第３号に掲げるものにあっては，消防長が発

令するものに限る。

(1) 前条に定める報告を受けたときは，記録すること。

(2) 非常招集が発令されたときは，招集が完了するまでの間，発令時分を基準とし３０

分ごとの参集状況を本部に報告すること。

(3) 非常招集が解除されたときは，解除された日から起算して５日以内に，非常招集結

果を消防長へ報告すること。

（適用除外の職員）

第９８条 非常招集は，次に掲げる職員には適用しない。

(1) 休職中又は停職中の職員

(2) 公務による負傷又は疾病療養中の職員

(3) 出張，出向及び派遣（管内に係るものを除く。）中の職員

(4) 浜松市消防職員服務規程（昭和３６年浜松市消防本部訓令甲第９号）第１８条の届

出による旅行中の職員

(5) 浜松市消防職員衛生規程（昭和４８年浜松市消防本部訓令甲第１２号）第１３条第

１号に規定する要休養者である職員

(6) 浜松市職員の勤務時間その他の勤務条件に関する条例施行規則（昭和３１年浜松市

規則第１３号）第９条に規定する特別休暇を与えられている職員（同規則別表第１７

号，第１８号及び第１９号に係る者を除く。）

第１１章 特別警備

（特別警備の発令）

第９９条 消防長は，火災が多発するおそれがあると認める場合又は催物，各種行事等で

特別な警備が必要であると認める場合は，全職員又はその一部を参集させ，警防活動を

実施するため特別警備を発令し，その必要がなくなったときにその全部又は一部を解除

することができる。

２ 前項に規定する特別警備が発令された場合は，通常業務の制限を行うものとする。

３ 第１項の規定にかかわらず，署長は管轄区域内において特別な警備が必要であると認

める場合は特別警備を発令し，必要がなくなった場合は解除することができる。

４ 特別警備は，次に掲げる警備の全部又は一部により行うものとする。

(1) 指定警備 消防隊等又は職員を署所以外の指定場所に派遣して行うもの

(2) 巡回警備 消防隊等又は職員により管轄区域内を巡回して行うもの

(3) 待機警備 災害の発生に備え，出動体制を強化した状態を維持して行うもの

（特別警備時の措置）

第１００条 署長は，特別警備が発令された場合は，次に定めるところにより措置を講じ

るものとする。

(1) 非常招集により参集した所属職員を直ちに部隊編成すること。

(2) 災害の早期発見及び情報の迅速確実な伝達を図ること。

(3) 機器及び資機材の点検整備をすること。

(4) 非常事態に陥るおそれが大である地域又は対象物が判明し，事態が重大であると認

めるときは，警備のため消防隊等を当該地域又は対象物に派遣し，情報の収集，災害

の未然防止に関する措置，広報，非常警戒等を行わせること。

（特別警備の報告）

第１０１条 署長は，特別警備において講じた措置について，当該特別警備の解除日から

５日以内に消防長へ報告しなければならない。

第１２章 火災警報等

（火災警報の発令等）

第１０２条 消防長は，浜松市火災予防規則（昭和６１年浜松市規則第５１号）第３条各

号のいずれかに該当し，かつ，火災警報を出す必要があると認める場合は，法第２２条

第３項に基づき火災に関する警報（以下「火災警報」という。）を発令し，その必要がな

くなった場合は解除することができる。

２ 署長及び情報指令課長は，火災警報が発令された場合は，必要事項を記録しておくも

のとする。

（関係機関への通知）

第１０３条 消防長及び署長は，火災警報が発令され，又は解除された場合は，別表第

１２に定める関係機関に通知するものとする。

２ 消防長及び署長は，前項の通知が遅滞なく行えるようあらかじめ通知に関する計画を

作成しておくとともに，当該関係機関において火災警報の発令又は解除を，告知板，旗，

サイレン，マイク，電話等により一般に周知し，又は当該機関の内部に連絡することに

ついて，あらかじめ依頼しておくものとする。

（火災警報発令時の実施事項）

第１０４条 署長は，火災警報が発令された場合は，次に掲げる事項を実施しなければな

らない。

(1) 消防法施行規則（昭和３６年自治省令第６号）第３４条に規定する火災警報信号の

発信

(2) 署所等への掲示板の掲出

(3) 旗の掲出

(4) 管轄区域内の巡回広報

(5) 浜松市火災予防条例（昭和３７年浜松市条例第１７号）第２９条に規定する火の使

用の制限についての指導及び取締り

(6) 資機材の点検整備

(7) 所属職員への勤務に関する必要な指示

(8) その他火災の警戒に関する必要な事項

（火災警報発令時の部隊増強）

第１０５条 消防長は，火災警報が発令され，部隊を増強する必要があると認める場合は，

第９０条に規定する非常招集を発令し，必要な警防態勢を整えるものとする。

（非番職員の所在）

第１０６条 現に勤務に服している職員以外の職員は，火災警報が発令されたときは，そ

の所在を明らかにし，非常招集に応じられる態勢を整えるものとする。

（気象情報の通知）

第１０７条 消防長は，浜松測候所より，気象に関する警報及び注意報の通報を受けた場

合は，必要に応じて所属長に通知するものとする。

２ 署長は，前項の通知を受けた場合は，必要に応じて第１０５条に準じ必要な措置を講

じなければならない。

附 則

この訓令甲は，平成１７年７月１日から施行する。

別表第１（第４条関係）

災 害 出 動 の 種 別

出 動 種 別 対 象 と な る 災 害 の 内 容

火 災 出 動建物，林野，車両，船舶，航空機等の火災の対象となる消火活動

を実施するための出動

救 急 出 動救急業務の対象となるものの救急活動を実施するための出動（集

団救急を含む。）

救 助 出 動身体が損傷し，又は損傷するおそれがあるものの救助活動を実施

するための出動

Ｂ Ｃ 災 害 出 動生物性物質（Ｂｉｏｌｏｇｉｃａｌ），化学性物質（Ｃｈｅｍｉｃ

ａｌ）に起因した災害に対応するための出動

水 防 出 動 水防活動を実施するための出動

警 戒 出 動ガス，油類その他消防活動上支障となる物件の排除及び警戒のた

めの出動

配 転 出 動発生している災害の状況の変化に対応するため，指定される署所

に配置転換するための出動

検 索 出 動怪煙の上昇又は災害の発生のおそれのある状況を覚知した場合に

検索し，又は当該事案を確認するための出動

その他の災害出動 上記以外の警防活動を行うための出動

備考 各出動種別には，消防本部の管轄外への出動も含む。

別表第２（第４条関係）

災 害 出 動 の 区 分

出 動 区 分 内 容

第 １ 出 動 災害を覚知した場合に即時に行う出動

第 ２ 出 動災害現場の現場最高指揮者から部隊増強の要請があった場合の出

動

規

定

出

動第 ３ 出 動

１ 災害現場の現場最高指揮者から部隊増強の要請があった場合の出動

２ 本部指揮班長から部隊増強の措置の指示があった場合の出動３ 本部長又は副本部長が必要があると認めて命じる場合の出動

特 命 出 動

１ 規定出動以後において増強部隊を必要とするため，現場最高指揮者又は本部指揮班長から部隊増強の要請があった場合の出動

２ 本部長又は副本部長が必要があると認めて命じる出動３ 特殊車等の出動を必要があると認めて命じる出動

別表第３（第４条関係）

出 動 基 準 表

出動種別 地域・対象区分 車 種 第１出動 第２出動 第３出動 計

指揮車 １ １

ポンプ車群 ６ ３ ２ １１

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

はしご車 １ １

市街地のうち

市中心部 ＪＲ浜松駅周辺

計 １０ ４ ３ １７

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ３ ２ １０

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜松地域自治区，舞阪地域自治区及び雄踏地域自治区

計 ８ ４ ３ １５

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ３ ２ ９

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ７ ４ ３ １４

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １

天竜地域自治区

計 ６ ３ ２ １１

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

救助工作車 １ １

救急車 １ １

市中心部を除く市街地，準市街地

春野地域自治区，佐久間地域自治区（山香・城西地区を除く。）及び水窪地域自治区（門桁地区を除く。）

計 ５ ３ ２ １０

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ２ ２ ９

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜松地域自治区，舞阪地域自治区及び雄踏地域自治区

計 ８ ３ ３ １４

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ２ ２ ８

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜北地域自治区

計 ７ ３ ３ １３

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ６ ３ ３ １２

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １

火

災

出

動

建

物

火

災

そ

の

他

の

地

域

天竜地域自治区及び龍山地域自治区

計 ６ ３ ２ １１

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

救助工作車 １ １

救急車 １ １

春野地域自治区，佐久間地域自治区及び水窪地域自治区

計 ５ ３ ２ １０

指揮車 １ １ ２

ポンプ車群 ６ ３ ２ １１

救助工作車 ２ １ ３

はしご車 ２ １ １ ４

救急車 １ ２ ２ ５

多重情報処理車 １ １

電源車（資機材搬送） １ １

計 １３ ８ ６ ２７

浜北地域自治区，舞阪地域自治区及び雄踏地域自治区

摘要 本基準は，原則として地上１１階以上の特定防火対象物に適用する。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ３ ２ ９

救助工作車 ２ １ ３

はしご車 ２ １ １ ４

救急車 １ ２ ２ ５

多重情報処理車 １ １

電源車（資機材搬送） １ １

計 １１ ８ ５ ２４

高

層

建

物

火

災 三ケ日地域自治区

摘要 本基準は，原則として地上１１階以上の特定防火対象物に適用する。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ３ ２ １０

救助工作車 １ １ １ ３

はしご車 ２ １ １ ４

救急車 １ １

計 １０ ５ ４ １９

浜松地域自治区，舞阪地域自治区及び雄踏地域自治区

摘要 本基準は，原則として高層建物火災以外のもので地上４階以上の建築物に適用する。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ３ ２ ９

救助工作車 １ １ １ ３

はしご車 １ １ １ ３

救急車 １ １

計 ８ ５ ４ １７

浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

摘要 本基準は，原則として高層建物火災以外のもので地上４階以上の建築物に適用する。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ３ ２ ７

救助工作車 １ １ ２

はしご車 １ １ ２

救急車 １ １

計 ７ ４ ２ １３

中

高

層

建

物

火

災天竜地域自治区，春野地域自治区，佐久間地域自治区，水窪地域自治区（門桁地区を除く。）及び龍山地域自治区

摘要 本基準は，原則として高層建物火災以外のもので地上４階以上の建築物に適用する。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ２ ３ １０浜松地域自治区，舞阪地域自治区及び雄踏地域自治区

計 ６ ２ ３ １１

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ２ ３ ９

火

災

出

動

林

野

火

災

浜北地域自治区

計 ５ ２ ３ １０

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ３ ８細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ４ ２ ３ ９

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７天竜地域自治区，春野地域自治区，佐久間地域自治区，水窪地域自治区及び龍山地域自治区 計 ４ ２ ２ ８

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ２ ２ ９

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜松地域自治区，舞阪地域自治区，天竜地域自治区（二俣地区），佐久間地域自治区及び水窪地域自治区（門桁地区を除く。） 計 ８ ３ ３ １４

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ２ ２ ８

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

浜北地域自治区

計 ７ ３ ３ １３

指揮車 １ １

ポンプ車群 ２ ２ ２ ６

救助工作車 １ １ １ ３

救急車 １ １

電

車

細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ５ ３ ３ １１

指揮車 １ １

ポンプ車群 １ １ ２

タンク車群 １ １ ２

浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ２ ３ ５

指揮車 １ １

ポンプ車群 １ １ ２

タンク車群 １ １

電車を除く。

天竜地域自治区，春野地域自治区，佐久間地域自治区，水窪地域自治区及び龍山地域自治区 計 ２ ２ ４

指揮車 １ １

ポンプ車群 ２ ２

タンク車群 １ １

化学車 １ １

救急車 １ １

計 ６ ６

車

両

火

災

自動車専用道路

浜松地域自治区及び三ケ日地域自治区

摘要 本線は，タンク車群及び化学車とし，側道にポンプ車群とする。

指揮車 １ １

ポンプ車群 ２ ２ ４

救助工作車 １ １ ２

はしご車 １ １

救急車 １ １

船舶火災

全 域

計 ４ ５ ９

指揮車 １ １

ポンプ車群 ６ ３ ２ １１

化学車 ２ ２

救助工作車 ２ １ ３

救急車 ２ ２

火

災

出

動

航空機火災

全 域

計 １３ ４ ２ １９

指揮車 １ １

ポンプ車群 ５ ３ ２ １０

化学車 １ １ ２

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １

浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ９ ５ ２ １６

指揮車 １ １

ポンプ車群 ３ ２ ２ ７

化学車 １ １ ２

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １

危険物施設火災

自動車専用道路を除く。

天竜地域自治区及び龍山地域自治区

計 ７ ４ ２ １３

指揮車 １ １ポンプ車群 ３ ２ ２ ７化学車 １ １救助工作車 １ １救急車 １ １

道路を除く

自動車専用

春野地域自治区，佐久間地域自治区及び水窪地域自治区

計 ７ ２ ２ １１指揮車 １ １ポンプ車群 ２ ２タンク車群 ２ ２化学車 １ １救助工作車 １ １救急車 １ １

計 ８ ８

危険物施設火災

自動車専用道路

浜松地域自治区及び三ケ日地域自治区

摘要 本線は，タンク車群及び化学車とし，側道にポンプ車群とする。指揮車 １ １ポンプ車群 ２ ２タンク車群 １ １化学車 １ １救急車 １ １

計 ６ ６

その他火災

うち法面を除く。

自動車専用道路の

浜松地域自治区及び三ケ日地域自治区

摘要 本線は，タンク車群及び化学車とし，側道にポンプ車群とする。ポンプ車群 １ １タンク車群 １ １

火

災

出

動

火

災

その他

全 域

計 ２ ２救急車 １ １救

急全 域

計 １ １ポンプ車群 １ １救急車 １ １

計 ２ ２

救急支援

全 域

摘要 自動車専用国道は，ポンプ車群をタンク車又は化学車とする。指揮車 １ １ポンプ車群 ２ ２ ２ ６救助工作車 １ １ ２救急車 ３ ２ ２ ７電源車（資機材搬送） １ １バス １ １

計 ８ ６ ４ １８

一

般

全 域

摘要 １ 第１出動は，傷病者１０人程度以上の場合とする。２ 第２出動は，傷病者２０人程度以上の場合とする。

指揮車 １ １タンク車群 ２ ２救助工作車 １ １救急車 ３ ３電源車（資機材搬送） １ １

救

急

出

動

集

団

救

急自動車専用道路

浜松地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ８ ８

指揮車 １ １ポンプ車群 １ １救助工作車 １ １救急車 １ １

計 ４ ４

一般救助

全 域

摘要 自動車専用国道は，ポンプ車群をタンク車又は化学車とする。交通事故の場合は，ポンプ車群をタンク車又は化学車とする。

指揮車 １ １ポンプ車群 ２ １ ３救助工作車 １ １ ２救急車 １ １ ２水難救助車 １ １

水難救助

浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ６ ３ ９

指揮車 １ １

ポンプ車群 １ １ ２

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １ ２

水難救助車 １ １

救

助

出

動

水難救助

天竜地域自治区，春野地域自治区，佐久間地域自治区，水窪地域自治区及び龍山地域自治区

計 ５ ３ ８

指揮車 １ １

ポンプ車群 ２ １ ２ ５

タンク車群 １ １ ２

救助工作車 ２ １ ３

救急車 ３ ２ ２ ７

ＢＣ災害出動

ＢＣ災害

全 域

計 ９ ５ ４ １８

ポンプ車群 １ １偵察

怪煙

全 域計 １ １

通報

直接

全 域 通報対象物の建物火災における基準を適用する。

ポンプ車群 ２ ２浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区，三ケ日地域自治区，天竜地域自治区及び龍山地域自治区

計 ２ ２

ポンプ車群 １ １

火災通報

春野地域自治区，佐久間地域自治区及び水窪地域自治区 計 １ １

ポンプ車群 １ １浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，浜北地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区，三ケ日地域自治区，春野地域自治区，佐久間地域自治区及び水窪地域自治区

計 １ １

ポンプ車群 ２ ２

検

索

出

動

即時通報

天竜地域自治区及び龍山地域自治区 計 ２ ２

ポンプ車群 １ １

計 １ １

水防出動

水防活動

全 域

摘要 災害の状況の変化により必要な隊を追加する。

ポンプ車群 １ １水防

全 域計 １ １

津波

浜松地域自治区，舞阪地域自治区，雄踏地域自治区，細江地域自治区，引佐地域自治区及び三ケ日地域自治区

ポンプ車群 特命 特命

ポンプ車群 ２ ２

警戒出動

漏油

全 域計 ２ ２

ポンプ車群 ２ ２漏洩

ガス

全 域計 ２ ２

指揮車 １ １

ポンプ車群 ４ ３ ３ １０

化学車 １ １ ２

救助工作車 １ １ ２

救急車 １ １ １ ３

道路を除く

自動車専用

全 域

計 ８ ６ ４ １８

指揮車 １ １

ポンプ車群 ２ ２

タンク車群 ２ ２

化学車 １ １

救助工作車 １ １

救急車 １ １

危

険

物

漏

洩

自動車専用道路

浜松地域自治区及び三ケ日地域自治区

計 ８ ８

ポンプ車群 １ １

計 １ １その他

その他

全 域

摘要 自動車専用国道は，ポンプ車群をタンク車又は化学車とする。

配転

配転 全 域

発生している災害の推移に対応するため，指定された署所にポンプ車等を配置転換する。

備考

１ 電源車出動について

(1) 電源照明コンテナ積載は，特命出動とする。

(2) 本表の出動は，資機材搬送用又は平床コンテナによる出動とする。

２ 二次災害出動は，一次災害出動が第１出動の場合は第２出動及び第３出動に指定されている隊が，一次災害が第

２出動の場合は第３出動及び特命により出動する隊が当該災害に対する第１出動隊として出動する。

３ 指揮車の出動は，大隊長の判断により表に指定されていない災害に自主出動することができる。

４ ポンプ車群の出動は，車両直近順方式により管轄署所の車両が選別されない場合は，管轄署所のポンプ車群を１

台追加出動させる。

５ 自動車専用道路について

自動車専用道路とは，東名高速道路及び浜名バイパスをいう。

６ 兼務運用の取扱いについて

(1) 飯田救助工作車・飯田ポンプ車

飯田出張所管内の火災について，飯田ポンプ車を優先する。

(2) 引佐救助工作車・引佐本署ポンプ車

引佐消防署管内について，引佐救助工作車を優先する。

７ 佐久間地域自治区及び水窪地域自治区に係る救急支援の取扱いについて

救命に係るポンプ車の到着に要する時間及び静岡県西部ドクターヘリの出動要請などによる効果を考慮し，変更

することができる。

８ 高層建築物の建設等により，地域・対象区分から外れる場合は，出動種別ごとの指定状況を参考基準とし，指定

することとする。

別表第４（第６条関係）

浜 松 市 消 防 本 部 部 隊 編 成 表

警 備 本 部

本 部 長―消 防 長副 本 部 長―消防次長

中 署 隊 東 部 署 隊 南 部 署 隊 北 部 署 隊 浜 北 署 隊 天 竜 署 隊 引 佐 署 隊

（中消防署） （東部消防署） （南部消防署） （北部消防署） （浜北消防署） （天竜消防署） （引佐消防署）

別表第５（第７条・第８条・第１９条関係）

警 備 本 部 編 成 表

本 部 長（消防長）本部及び部隊を統括し，警防活動の最高方針を決定する。

副本部長（消防次長）本部長を補佐し，警防関係業務を処理する。

指揮班（班長：警防課長）

・警備本部の設置及び運営に関すること。

・防御方針に関すること。・消防隊等の統括指揮に関するこ

と。・警備本部指令に関すること。・警戒本部等との連絡調整に関す

ること。・総合調整に関すること。・その他指揮に関すること。

指令班（班長：情報指令課長）

・情報の収集及び伝達に関すること。

・通信の統制及び運用に関すること。

・消防隊等の運用に関すること。・その他指令に関すること。

予防班（班長：予防課長）

・事業所等に対する指導等に関すること。

・電気，ガス，水道等関係機関との連絡調整に関すること。

・情報の収集，整理及び災害広報に関すること。

・避難指示等に関すること。・災害の調査に関すること。・その他予防に関すること。

総務班（班長：総務課長）

・庁舎の保全に関すること。・交代要員の確保に関すること。・燃料，非常食等の調達及び搬送

に関すること。・消防団との連絡調整に関するこ

と。・職員の労務管理・職員及び職員

の家族の被害調査に関すること。

・報道機関の連絡に関すること。・国，県及び消防長会との連絡調

整に関すること。・その他総務に関すること。

備考 １ 本部長が不在の場合にあっては，副本部長である消防次長（総括）がその職務を代行する。

２ 各班長が不在の場合にあっては，当該課の課長補佐がその職務を代行する。

３ 警備本部の体制が整うまでの間は，指令班が他の班の職務を代行する。

別表第６（第１０条・第２２条関係）

署 隊 編 成 表

署 隊 長（署長）・管轄区域内の警防活動を掌理する。・各隊を統括して戦略的判断に基づき大局的な指揮を行う。

副署隊長（警防・庶務副署長） 副署隊長（予防副署長）

指 揮 担 当（ 長 ： 警 防 担 当 司 令 ）

管 理 担 当（ 長 ： 庶 務 担 当 司 令 ）

情 報 担 当（ 長 ： 予 防 担 当 司 令 ）

・地区本部の設置及び運営・災害状況の把握・活動方針の決定・警戒区域の設定等・消防隊等の総合指揮・通信の統制及び運用・災害の調査と現場保存・現場指揮所の開設等・その他指揮に関すること。

・庁舎の保全に関すること。・各担当の連絡調整・職員の動員に関すること。・資器材の緊急調達・燃料及び非常食糧の調達・その他管理に関すること。

・事業所の指導に関すること。・災害情報の収集及び報告・避難誘導に関すること。・災害現場広報の実施・関係機関等との連絡・その他情報に関すること。

第 １ 大 隊指揮隊第 中隊消防小隊救助小隊救急小隊はしご小隊特殊小隊

第 ２ 大 隊指揮隊第 中隊消防小隊救助小隊救急小隊はしご小隊特殊小隊

備考

特殊小隊については，当該車両等の名称を冠する。

別表第７（第１９条関係）

大 隊 長 以 上 の 者 が 指 揮 に あ た る 場 合 の 指 揮 体 制

指 揮 基 準 署 指 揮 本 部 指 揮

出 動 基 準 第 １ 出 動 第 ２ 出 動 第 ３ 出 動

指 揮 体 制 第 一 指 揮 体 制 第 二 指 揮 体 制 第 三 指 揮 体 制

現 場 指 揮 者 消 防 司 令 の 階 級 に あ る 者 署 長 又 は 副 署 長 消 防 長 又 は 消 防 次 長

備考 第一指揮体制又は第二指揮体制において，現場指揮者の上位の階級にある者が指揮宣言をすることにより，指揮をとることができる。

別表第８（第７２条関係）

現 場 報 告 内 容

報告者

時期小 隊 長 中 隊 長 大 隊 長

初 期

１ 有効放水の可否

２ 進入（筒先）方向

３ 人命救助の要否

４ 防御担当面での死

傷者の有無

５ その他警防活動上

必要な事項

１ 災害の状況

２ 災害活動状況

３ 人命救助の要否及

び死傷者の有無

４ 災害拡大阻止の可

否

５ その他警防活動上

必要な事項

１ 災害の状況

２ 出動部隊数及び警

防活動の状況

３ 死傷者の有無

中 期

１ 災害制圧の可否（防

御担当面）

２ 特異事項又は状況

変化に関する事項

１ 増強隊，増強機器の

要否とその進入，配置

等

２ 災害拡大及びその

推移状況

３ 救助活動の状況

４ その他警防活動上

必要な事項

１ 災害鎮圧の方策

２ その他警防活動上

の重要事項

後 期

１ 防御担当面の災害

鎮圧の状況

２ 現場点検の結果

３ 引揚げ

４ その他特に必要な

事項

１ 災害鎮圧及び被害

状況

２ 現場点検の結果

３ 増強隊等の引揚げ

及び残火整理の状況

４ 中隊の引揚げ

１ 被害の概要

２ 災害鎮圧の状況及

び主要措置

３ 人命損傷の結果

４ その他必要な事項

備考 出場途上の現認及び現場到着時における状況は，速やかに報告すること。

別表第９（第７３条関係）

災 害 等 の 報 告

報告種別 報告日限 報 告 条 件 報告様式・方法

出動報告 出動後即時 部隊が出動したとき。 ＡＶＭに入力し，

送信

即時報告

災害 活動終了後即

時

部隊が出動したとき。 様式

災害報告

災害 災害発生の日

から５日以内

１ 火災

(1) 建築物の焼損面積１００平方

メートル以上

(2) 林野の焼損面積１００アール

以上

(3) 連続放火又は放火の疑いのあ

る火災及び特殊な火災

(4) 死者が発生したもの

２ 火災を除く災害

災害対策上消防長が必要と認め

るもの

別に定める様式及

び書類

火災 火災発生の日

から１０日以

内又は消防長

の指定する日

１ 死者３人以上又は死傷者１０人

以上

２ 建築物の焼損面積１，０００平方

メートル以上

３ 損害額１億円以上

４ 前各号のほか防火対策上，消防長

が必要と認めるもの

別に定める様式及

び書類

災害詳報

火災を

除く災

害

警防活動終了

の日から１０

日以内

１ 全壊，半壊及び床上浸水等の被災

戸数が２０戸以上

２ 主要道路，堤防その他公共施設の

被害が著しく大きいとき。

３ 前各号のほか，災害対策上，消防

長が必要と認めるもの

別に定める様式及

び書類

火災 １ 建築物の焼損面積５００平方

メートル以上

２ 林野の焼損面積２ヘクタール以

上

３ 死者２人以上又は重傷者５人以

上

４ 第三者に損害又は損失を与えた

と判断されるもの

５ 第３３条又は第３４条に規定す

る区域を設定したもの

６ 出火原因が放火又は放火の疑い，

その他特殊なもので，署長が報告を

指示した火災

７ 前各号のほか，防火対策上，特に

参考となる火災で署長が報告を指

示したもの

口頭報告

火災を

除く災

害

警防活動終了

の日の翌日

１ 災害詳報に該当する災害

２ 前記４及び５に該当するもの

火災防御図等によ

り，所轄消防署長

自ら警防課長及び

消防長へ報告す

る。

火災防御報告

火災 警防活動終了

の日の翌日９

時３０分まで

災害報告に該当する火災のうち次の

もの

１ 建築物の焼損面積１００平方

メートル以上

２ 林野の焼損面積１００アール以

上

３ その他消防長が特に必要と認め

た場合

火災防御図等

別表第１０（第９１条関係）

非 常 招 集 の 種 別 及 び 決 定 基 準

種別 発令権者 基 準

１号 消防長 全所属にわたって職員を招集する必要がある場合

２号 警防課長 ２所属以上にわたって職員を招集する必要がある場合

３号 所属長 所属職員を招集する必要がある場合

別表第１１（第９４条関係）

非 常 招 集 時 職 員 配 備 基 準 表

配 備 基 準区分

消防本部各課 消防署摘 要

第一配備

体制

各グループ１人以上で

所属長が定める数

毎日勤務者の半数以上

当直者

状況把握及び広報活動

を必要とする警備体制

第二配備

体制

各課職員の半数以上

（警防課は，全職員と

する。）

毎日勤務者全員

当務員（週休者等を含

む。）

消防隊等の増強等を必

要とする警備体制

第三配備

体制

全職員 全職員 上記によっては，対処

できないときに発令する

警備体制

別表第１２（第１０３条関係）

火 災 警 報 通 知 機 関

区 分 関 係 機 関

消防長が通知するもの １ 静岡県防災局消防室

２ 警察署

３ 電力会社

４ ガス会社

５ 報道機関及び浜松市政記者クラブ

６ 市長

７ その他消防長が必要と認めるもの

署長が通知するもの １ 主要防火対象物の関係者

２ その他署長が必要と認めるもの

（あらまし）

この訓令甲は、浜松市消防本部の機能を十分に発揮して、火災その他の災害の発生、又

は発生のおそれのあるものを警戒、鎮圧、又は防除するために行う警防業務について定め

るものです。