Upload
others
View
11
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
「ことば」と色
目次
1 「ことば」が違うと見る世界が違う
2 「ことば」はなぜ違う?
3 「ことば」が世界を作る
1 「ことば」が違うと見る世界が違う
日本人の青
信号機のアオの色は、「青」 「緑」 ?
1 「ことば」が違うと見る世界が違う
*昔の日本人は、緑色をアオと呼んだ。
(緑という言葉が無かった・・・青と緑が区別が無かった) これを、青信号と呼ぶのは、その名残り。
もし、「青」と「緑」が同じことば(グルー)なら
その違いに気づかない
世界は違って見えている。
1 「ことば」が違うと見る世界が違う
「ことば」が違うと見る色(世界)が違う。
2 「ことば」はなぜ違う?
cow :飼育されている雌牛、乳牛
bull : 雄牛
Ox:労役用の雄牛
日本語 英語
牛
2 「ことば」はなぜ違う?
区別が「ことば」を生む
あるモノを、他から区別するため、名が付けられる。
蝶々 蛾
パピヨン=蝶 + 蛾
2 「ことば」はなぜ違う?
フランス語では
ヒンバ族は、なぜ「青」と「緑」を区別しない?
「青」と「緑」を区別する必要がない。
区別する必要(生活)が、「ことば」を作る。
2 「ことば」はなぜ違う?
日本語 英語
湯 ホット・ウオーター
生活(文化)が「ことば」を産む
2 「ことば」はなぜ違う?
外国語の翻訳は難しい
文化
ことば
「ことば」は文化を背負っているから
3 「ことば」が世界を作る
「はじめに言葉ありき」
聖書
*気付き(名付け)で「犬」が存在し始める
3 「ことば」が世界を作る
名付け → 気付き
「ある」 「在る」
*名前は「記号」ではない
3 「ことば」が世界を作る
モノは名付けられて「存在」する
名付け
モノと「ことば」
「在る」
リンゴ モノ =
モノは名付けられて「存在」する
名前
リンゴ 名付け
3 「ことば」が世界を作る
・常識的見方
・言語学的見方
<モノに名前が貼り付いている。>
(あなたの見る)世界のモノには、
名前のない(知らない)ものは
すべて名前(意味)がある。
(あなたにとって)「存在」しない。
3 「ことば」が世界を作る
世界とは、名前(意味)との関係
食べたい
行きたい
買いたい
会いたい
ケーキ
南の島
フェラーリ
韓流スター
3 「ことば」が世界を作る
3 「ことば」が世界を作る
世界とは「価値(意味=名前)」の網の目
*世界の中心で名前を叫ぶ!
「ことば」が世界を作る
まとめ
1 「ことば」が違うと見る世界が違う
2 「ことば」はなぜ違う?・・・ 文化の違い
3 「ことば」が世界を作る・・・「ことば」は行動を左右する
Change the words.
Change the world.
世界はことばで変わる
考えてみよう
赤を「アカ」と呼ぶのは、必然,恣意的?
( を見ると「ア」と発音したくなる?)
ブーバ・キキ効果
・どちらが「ブーバ」でどちらが「キキ」でしょう?
補足(1) わたしの見ている「赤」とあなたの見ている「赤」は、同じ「赤」?
脳の機能は同じ → 「同じ」
個人差がある → 「(微妙に)違う」
*どっち?
補足(2)*感覚と「ことば」
・アメリカ人と日本人の「イタイ」感覚は同じか?
*ブーバ・キキ効果
ある感覚に対応する「ことば」は必然的
「イタイ」感覚が日米人共通なら、「ことば」も共通か似通ったものになるはず。
日米人、イタイ感は違う!
補足(3)色を見ることは、単に目を開ける行為ではない
色は脳の中で作り出される。
(影響する要因、母国語、経験、気分・・・)
*ビデオ・ライラックチェイサー
(見えない色が、見えてきます。)
なぜ<錯覚>するの?
バナナの色は暗闇でも黄色に見える
この<錯覚>には積極的意味がある。
ジャングルの暗闇でも食料となるバナナを見つけることができるから。
(進化の戦略)
補足(6):言語は「差異」から生まれる
・ある文化が色を表す単語をいくつ持っているかは
その単語がどれだけ必要かというかということに関わっている。
(ある色に名前がつくのは、その色が他の色と区別する必要があるから。)
名付けることで、「色」が存在し始める。
#ことばは「差異」から生まれる。
(ソシュール)
疑問:あなたとわたしの見る世界が違うなら、
コミュニケーションは可能なの?
共通の世界はある?
END