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Copyright (C) 2011 Scholar Consult Co. 2011年76() 株式会社スコラ・コンサルト プロセスデザイナー 野口 正明 「リアルな事業を材料にした 実践型ビジネスリーダーの育成」 ~研修を研修で終わらせない~

「リアルな事業を材料にした 実践型ビジネスリーダーの育成」 …expo.nikkeibp.co.jp/hc/201107/seminar/pdf/w10.pdf · 本質的な意味や価値を考え抜くこと

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2011年7月6日(水)

株式会社スコラ・コンサルト

プロセスデザイナー 野口 正明

「リアルな事業を材料にした実践型ビジネスリーダーの育成」

~研修を研修で終わらせない~

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■なぜ、研修は研修で終わるのだろうか?

1.研修の材料が、理論やケース

スタディ、ロールプレイ等では

真剣味が持ちにくい。

2.現状の課題をどう解決するか

が中心で、未来を生み出す力

になりにくい。

3.求められる答えがある程度想

定されるので、その落としどころ

を考えて終わりにしがち。

*モチベーションアップセミナー*コミュニケーション力向上セミナー*コーチングスキル習得セミナー*リーダーシップ育成セミナー*ロジカルシンキング力養成セミナー*問題解決力強化セミナー

等々

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■「研修を研修で終わらせない」には?

1.研修の材料が、理論やケース

スタディ、ロールプレイ等では

真剣味が持ちにくい。

2.現状の課題をどう解決するか

が中心で、未来を生み出す力

になりにくい。

3.求められる答えがある程度想

定されるので、その落としどころ

を考えて終わりにしがち。

テーマの発見 !

仕事まわりの現実を、自分の「思い」に

照らし再認識し、チームでテーマ共有

テーマの探究 !!

共有テーマの意味や価値を、原点に

返ってチームでとことん考え抜く

テーマの実践 !!!

チームの仮説を各論として実践するの

に、脱常識で矛盾や葛藤を超える

ワクワク感の連鎖をつくる

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■「研修」のスタイル

◇誰に:部門(部署)横断で集められた部長(課長)層1チーム=6~8人程度

◇何を:決まったプログラムはミニマムに抑え、チームでリアルなビジネスのテーマを選び、本質的な意味や価値を考え抜くこと

◇どのように:《ワークショップ型》 3ヶ月で50時間程度①参加者の主体的参加をベースに、②チームメンバーどおしの相互作用を通して、③何かを学ぶ(体験する)/創る

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■それぞれの「研修」でこんな動きが・・・(この1年間)

メンバーが各人の思いを束ねてつくった

「事業ドメイン」案が、新中期経営計画

に反映された。

当該部門では長年手つかずだったテー

マを、部門寄せ集めチームが発掘し、実

際のビジネスとして他社を動かした。*

メンバーが自ら「枠」をはずそうと宣言し

たアクションプランに沿って、従来あり得

なかった部門跨ぐ人事異動が実現した。

ある工場で自部門中心に考えていたメ

ンバー達が顧客最適の観点でつくった

組織案を、工場長へ直訴し、実行された。

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◇企業プロフィール:-大手重機メーカー(社員約3000人、売上げ約3000億円)-10を超えるビジネスユニット-構造改革を経て第二の創業へ

◇研修:「経営塾」-社長の肝いりでスタート-55歳までの部長層(次世代経営層)全員が対象-6人×2チームで1~6期まで実施(2009年2月~2011年6月)

◇事例:「チームX」(仮称)-第6期 2011年3月~6月-全7回 トータル50時間+自主活動+自主ミーティング(4回)-異なるビジネスユニット(5人)+管理部門(1人)

■あるチームの事例を具体的にご紹介します

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■“思いをつなぎ”、テーマの発見! (15h)

会社、部門、職場、職務等の現実

Aさん自分自身の思い

モヤモヤ感・違和感「ものづくりは一度捨てたのでは?」

モヤモヤ感・違和感「業界NO.1になるための

付加価値は?」

モヤモヤ感・違和感「工場で何をつくれるかより顧客のニーズが何かのはず」

<チーム>

共有できる「文脈」を見つける:「ものづくりとエンジニアリング」⇒多い例:経営理念、事業価値、思考の制約、オール○○(部門横断) ・・・

Bさん自分自身の思い

Cさん自分自身の思い

【「チームX」の事例】

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■“問いでつなぎ”、テーマの探究!! (10h)【「チームX」の事例】

ものづくり差別化した製造技術を駆使して、顧客の要求を形にする

エンジニアリング

プロセスノウハウによって要素技術をトータルコーディネートし、顧客の要求を実現する

ものづくりと

エンジニアリング

両特性のシナジーを発揮して業界No.1をめざす

BusinessUnit

ものづくり エンジニアリング

A事業

B事業

C事業

D事業

E事業

F事業

・・・

実は、「ものづくり or エンジニアリング」 ???

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メンバーの一人が10年前に事業提案したが、開発テーマとして取り上げられなかった「建設機械+ソリューションビジネス」のテーマに、チームとしてアンテナが立った。

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■“行動につなぎ”、テーマの実践!!! (25h)【「チームX」の事例】

いざそれをチームで取り上げるかという段階になって躊躇・抵抗。

メンバーが各自で分担し、それぞれのコネクションを使って生の情報収集行動を始めた。

自社工場の見学/グループ会社にビジネスの可能性を打診/ゼネコン各社にビジネスニーズのヒアリング

新ビジネスに向けて他社を巻き込み検討が始まり、また同時に大きなビジネスとして展開するための解決すべき問題も見えた。

ものづくり×エンジニアリングにより、業界で圧倒的質差を出せる事業にトライ

*部門が違う者どうしでは・・・*不確定な要素が多すぎて・・・

*「研修」の枠組みを超えてやってしまうのは・・・

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■メンバーの学び(彼らの声から)【「チームX」の事例】

1.当該部門で長年検討がされなかった事業テーマについて、メンバーが自らの足を動かし顧客の生の声を聴くことで、市場の真のニーズや課題を知った。

2.その事業に直接かかわりのないメンバーが、思い込みや先入観なく、事業の可能性について根幹の部分から問い直した。

3.もともと得意とするモノをつくって売る領域に、ソリューションビジネスというコトを加え、トータルシステムとして事業を創るという発想の転換を経験した。

4.一つの共有テーマについて部門横断でメンバーが協力し、クロスファンクショナルチーム的に、「研修」の枠組みを超えて具体的に行動した。

5.メンバーの熱意が、他社を実際のビジネスとして動かすことに成功した。

日常業務の中で染みついた《思考・行動パターン》を変えてみる経験

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ワクワク感

の連鎖

■つまり、ビジネスリーダーの育成とは・・・

事業ポテンシャルの引き出し

ビジネスリーダーの学び・成長

見過ごしていた大事な

テーマの発見 !

日常の延長線上ではできない

テーマの探究 !!

脱「常識&思い込み」で

テーマの実践 !!!

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“思いをつなぐ”技術

“問いでつなぐ”技術

“行動につなぐ”技術

●正直な「思い」を引き出す技術

●「思い」を斬り口にリアリティをしっかり観る技術

●チームで共有可能な文脈を見つける技術

●原点や本質をトコトン深掘りする技術

●意見の違いに着目して相対化する技術

●あいまいな概念を仮説にして提示する技術

●総論に見合う各論の材料を拾い上げる技術

●各論の実行を妨げる思い込みや常識をはずす技術

●取組みの成果を本質に照らして意味づける技術

■スコラ・コンサルトの《つなぐ》技術

参考①

参考資料①

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■ワークショップの基本的プログラム(目安50時間)1 関係性の

構築5h 参加メンバーがお互いに普段語ることのない自分らしさ(例:こ

れまでの人生で一番辛かった経験)を深い部分で共有する場を設けることで、口にしにくいことまで話し合える関係性を構築する。

2 問題の発掘 10h 組織や事業や職務に関して、自己の思いに照らしたとき、問題と感じていることをありのままに(未整理な状態のままでよい)出し合う。その上でチームとして考えていくべきテーマを、対話を通じて設定する。

3 本質の探知 15h テーマについて従来の延長線上ではなく、可能なかぎり多面的・長期的・根源的に考え抜く。メンバーそれぞれの考え方をお互いに踏み込んでぶつけ合いながら、テーマの本質を見出していく。

4 混沌への対峙

10h 落としどころをあえて求めずに本質的な議論を続けていくと、多くの場合、矛盾や葛藤が発生し、出口の見えない混沌とした状況に陥る。このとき、問題から目を反らさずに、どこまでチームで向き合えるかがポイント。

5 新たな仮説の組成

10h 問題に向き合い、さらに対話を重ねる中で、各論レベルでも実践してみようと思える新たなコンセプトや判断基準(事業活動や業務プロセスにおいて、思考・行動のよりどころになるもの)を仮説として生み出す。

参考②

参考資料②

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■成功の条件

トップのコミットメントと参画

参加メンバーのポテンシャル事務局のプロセスデザイン力

事務局は単なる窓口ではなく、主体的意志を持ちプロジェクトをどのように進めたいかについてのイメージを持ち、スコラや参加メンバーと一緒に考え行動できるか。

日々の仕事を従来の枠組みの中でうまく回している人ではなく、自ら組織や事業をどうしていきたいかの明確な意志を持ち、その視点から現状の組織の本質的な問題を創出し、その解決に向き合える人がある程度メンバーに入っているか。

組織のトップがこの考え方や方法論に共感していただけるか。またワークショップの節目で自らの言葉で参加メンバーに思いやビジョン・方向性を投げかけ、フランクな立場で対話できるか。

参考③

参考資料③

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福岡市生まれ。1988年早稲田大学・政治経済学部・政治学科卒。日本および米国の大手企業数社での人事マネジャー経験の後、2006年株式会社スコラ・コンサルトに入社。

答えの見えない時代、一人ひとりの「思い」を起点に、事業価値の源泉をシンプルに問う「真剣勝負の対話」を信条とする。業界他社に圧倒的な「質差」をつける各論の実行までを支援し、ゴールイメージは“ビジネスのパラダイムを再発見・再構築”すること。米国CCE, Inc.認定GCDFキャリアカウンセラー。

野口正明Blog 「“ビジネスダイアローグ”~対話で、「ビジネス」再発見!」

http://businessdialogue.blog.fc2.com/

◆プロフィールと支援姿勢

◆主な支援領域と実績・プロジェクト型事業変革ワークショップ《経営塾》主催 (機械メーカー、化学メーカー、電気工事業など)・真剣勝負の対話ができる経営チームづくり支援(金融業、機械メーカー、製薬メーカーなど)・変革型次世代ビジネスリーダー/経営者育成(化学メーカー、電気工事業、機械メーカー、保険業など)・ミッション、ビジョン、戦略の再定義および実行支援(製薬メーカー、総合商社、窯業、ファシリティサービス業など)・人事・人財開発ソリューション支援(保険、ファシリティサービス業など)

◆主な紹介記事●「労政時報」(労務行政研究所)のWebマガジン jin-jour(ジンジュール)

短期集中連載/ 時間と予算をムダにする“研修”をいい加減やめよう~東京大学 中原淳×スコラ・コンサルト 野口正明 対談~

http://www.jinjour.jp/special/31615.html

●「労政時報」のWebマガジン「jin-jour(ジンジュール)」にて 野口正明×HRDジャーナリスト和田東子さんの連載開始!答えの見えない時代だからこそ必要となる“ビジネスにおけるダイアローグ(対話)”の効果や活用のしかたについて、成功企業の事例を交えた内容でお届けします。

※掲載サイト:掲載開始は7月6日(水)より http://www.jinjour.jp/column/39852. html

株式会社スコラ・コンサルトプロセスデザイナー 野口正明

■お問合せ■

株式会社スコラ・コンサルト 東京都品川区東五反田5-10-25 さいせい池田山ビル3階TEL:03-5420-6251 FAX:03-5420-6250