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文化庁におけるデジタル・アーカイブの 取組状況について 平成30年5月 この資料は、クリエイティブ・コモンズ 表⽰4.0 国際ライセンスの下に提供されています。 ジャパンサーチ(仮称)との連携促進のための説明会 「ジャパンサーチ(仮称)・フェーズゼロ~分野横断統合ポータル構築に向けて」 (平成30年5月16日)

文化庁におけるデジタル・アーカイブの 取組状況について · 文化庁におけるデジタル・アーカイブの 取組状況について 平成30年5月

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文化庁におけるデジタル・アーカイブの取組状況について

平成30年5月

この資料は、クリエイティブ・コモンズ 表⽰4.0 国際ライセンスの下に提供されています。

ジャパンサーチ(仮称)との連携促進のための説明会「ジャパンサーチ(仮称)・フェーズゼロ~分野横断統合ポータル構築に向けて」

(平成30年5月16日)

概 要○ 我が国の多様な⽂化遺産に関する情報を、①誰もがいつでも容易にアクセスできる環境を整備し、②⽂化の保存・継承・発展を図り、③コンテンツの利活⽤や情報発信を進めるため、⽂化遺産のデジタルアーカイブ化を推進○ このため、全国の博物館・美術館等におけるデジタルアーカイブ化を促進するとともに、それらの情報を集約し、求める情報を容易に検索できる機能を持ったポータルサイト「⽂化遺産オンライン」を構築(主に以下の情報を収集)① 全国の博物館・美術館等の所蔵品(国宝・重要⽂化財を含む)② 国指定⽂化財(建造物、史跡名勝天然記念物、無形⽂化財、⺠俗⽂化財等)

博物館・美術館

博物館・美術館○ 機能①(所蔵作品の紹介)情報を提供する博物館・美術館の所蔵品を含め、⽂化遺産オンラインの全ての情報を検索できる 掲載件数:242,918件 提供館数:175館

○ 機能②(美術館・博物館情報)全国の美術館・博物館の所在地・ホームページURL等の情報を掲載 掲載館数:976館

※数値はいずれもH30年3⽉時点○ 機能③(動画で⾒る無形の⽂化財)伝統⼯芸・⺠俗芸能などの無形⽂化財の動画を公開(⼯芸技術記録映画等)例)「蒔絵-寺井直次の卵殻のわざ-」(約10分)

国⽴国会図書館サーチ○ これまでの主な取組【参加館の利便性向上】・作品を登録した参加館が、⾃館のサーバにデータベースを⽤意することなく、登録作品を⾃館のホームページ等から検索して閲覧できる機能。・作品を登録した参加館が、⽂化遺産オンラインのサーバ上にそれぞれの館ごとに個別のウェブページを作成し、所蔵品などの情報を公開できる機能。各館の独⾃ホームページとしても活⽤できる。

文化遺産オンライン構想の推進

検索・閲覧 情報登録

(29年度予算額 61百万円)30年度予算額 50百万円

連 携

○ 今後の取組・参加館とともに、利⽤者への利便性向上のための取組を進めていく。→ 動画・⾼精細画像等の掲載機能を追加するとともに、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末への対応、多⾔語対応を⽬指していく。・併せて、⽂化財分野の他のデータベースとの連携にも努めていく。

【他機関との連携】・国⽴国会図書館サーチと⽂化遺産オンライン(国指定等⽂化財に係るデータ)のAPI連携を開始(H30年3⽉より)・⽂化遺産オンラインとColBase(国⽴博物館所蔵品統合検索システム)とのAPI連携を開始(H30年3⽉より)

メディア芸術分野におけるデジタルアーカイブの取組状況と今後の見通し

メディア芸術アーカイブ推進⽀援事業(平成27年度〜)

メディア芸術所蔵情報等整備事業(平成27年度〜) 今後の⾒通し

今後の⾒通し

正式版公開

【現状】(平成30年2月末現在)

メディア芸術作品の保存・活用に必要な基盤を整備するため、「メディア芸術データベース(開発版)」の新規・過去作品情報収集・登録、利用促進に係る調査研究、メディアアート分野データベースシステム整備等を実施。

各研究機関等におけるメディア芸術作品のアーカイブ化に係る取組への支援。

(マンガ原画のデジタルデータ化/所蔵するマンガ・アニメーション・ゲーム・メディアアート

作品の情報のリスト化 等)各アーカイブ機関

メタデータ集約

国⽴国会図書館との連携

【平成30(2018)年】

【平成31(2019)年】

【平成30(2018)年】【平成31(2019)年】

マンガ約445,000冊(単⾏本約275,000冊、雑誌約170,000冊)

・作品名/作者名/発⾏年/出版社名/ISBN/所蔵館 など

情報源:マンガ施設所蔵品

ゲーム約11,000タイトル(劇場・TVアニメーション・OVA等)

・作品名/放映期間/各話タイトル/制作会社/監督/パッケージ情報 など

情報源:情報誌、⽂献 など

約47,000タイトル(家庭⽤約40,000件、アーケード約5,000件、PC約2,000件)

・タイトル/プラットフォーム/発売年⽉⽇/ディベロッパー など

情報源:⽂献、公式ウェブサイト など

約9,000催事(作品情報約35,000件を含む)

・開催⽇/会場/催事名/展⽰作品名/作者名/所蔵者情報 など

情報源:展覧会図録、⽂献 など

メディアアートゲームアニメーション

【補足】平成28年度補正予算により

・「NDLサーチ」と連携するためのAPI開発(マンガ分野)

・サムネイル画像表示機能開発及びサムネイル画像登録(マンガ単行本1.3万冊)

・概要ページの多言語表記(英語・中国語・韓国語)対応 などを実施

【支援実績】平成28年度 19機関 平成29年度 19機関

作品の・資料の所蔵情報などを含む総合⽬録 高度検索機能開発

データ登録・メンテナンスシステム改修

正式版に向けた要件定義

LOD化

正式版に向けたテスト公開

デザイン・ユーザーインターフェース改修

メディア芸術データベース(開発版)

http://mediaarts‐db.go.jp

所蔵作品のメタデータの作成、デジタルアーカイブ化、連携

強化 メタデータの連携システム構築や連携強化が必要

国の統合ポータル「ジャパンサーチ(仮称)」

メディア芸術連携促進事業(平成27年度〜)アーカイブ化に係る取組みを含む産・学・館(官)の連携・協力による連携共同事業の実施

(所蔵館連携によるマンガ雑誌・単行本の共同保管・活用事業/優れたメディアアート作品の共同修復事業 等)

【支援実績】平成28年度 11件 平成29年度 9件

【課題】「メディア芸術データベース」とメタデータ連携が可能となるには

各アーカイブ機関でのシステム構築が必要

【課題】連携・協力機関の集約化

○国立国会図書館による外国の図書館への絶版等資料の送信【第31条関係】

外国における日本研究の発展等に貢献することを目的として、国立国会図書館が外国の図書館にも絶版等資料を送信できるようにする。

※現行制度上、絶版等の理由で入手困難な著作物は、国会図書館の図書館送信サービスを通じて日本各地の公共図書館等に当該資料を発信することが可能。

国⽴国会図書館国内の地⽅図書館等

絶版等資料

外国図書館等

○作品の展示に伴う美術・写真の著作物の利用【第47条関係】

美術館等が作品を展示する際、作品の解説・紹介をするために、タブレット端末のような電子機器に美術・写真の著作物を掲載することを可能とする。また、美術館等が展示する作品の情報をインターネットで紹介する際、美術・写真の著作物のサムネイル画像(小さな画像)を合わせて提供することを可能とする。

※現行制度上、美術館等が作品を展示する際、観覧者のために、作品の解説・紹介をするための小冊子に美術・写真の著作物を掲載することが可能。

⼩冊⼦

電⼦機器

サムネイル画像

○著作権者不明等著作物の裁定制度の見直し【第67条等関係】

著作権者不明等著作物の利用を円滑化するため、権利者と連絡がとれた場合に補償金等の支払を確実に行うことが期待できる国や地方公共団体等については、事前の供託を求めないものとする。

※現行制度上、著作権者が不明である等の理由により、権利者と連絡することができない場合に、文化庁長官の裁定を受け、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者のために供託することで、著作物を利用することができる。

相当な努力

裁定申請 裁定補償金の

供託著作物等の適法利用

補償金等の支払い著作物等の適法利用

供託所に補償金等の還付請求

申請中利用(担保金の供託)

【参考】裁定制度の流れ

国・地方公共団体等の場合(改正後)

著作物等のアーカイブの利活用促進に係る著作権法の整備

情報通信技術の進展等の著作物等の利用をめぐる環境の変化に対応し、著作物等の公正な利用を図るとともに著作権等の適切な保護に資する観点から著作権法の一部を改正する法律案を今国会に提出。アーカイブの利活用促進に向けて以下の整備を行う。