Upload
others
View
0
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
私 仕事 思私の の い 私 仕事 思私の の い
老健 2015.11 ● 7574 ●老健 2015.11
全員がリスクマネジャーの心意気で 日 、々学ぶ姿勢を大切に
ご利用者とともに私も成長を 施設職員全員でのBLSへの取り組み
八祥苑は八代平野を望む山沿いにあり、季節によっては木の葉やプランターの花を食む鹿の姿が見られます。しかし、このような自然豊かな立地が災いし、昨年土砂災害特別警戒区域に指定され、平成30年春に移転することになりました。
平成元年に開所して以来約27年間、地域の皆さまと山の自然のなかで過ごしてきました。寂しい思いはありますが、「ご利用者の生命が一番」という施設長の英断で移転プロジェクトが始動しました。
これから移転までの約3年間、私を含め3名のリスクマネジャーを中心に全職員で協力し、ご利用者の日常生活のなかでの危険回避はもちろん、集中豪雨など自然災害の起こる非常時を想定した
当施設は定床数160を有し、平成24年6月より在宅復帰・在宅療養支援機能加算を算定しています。
私は当法人に就職し5年目となりますが、2年目に併設病院から当老健施設に異動後は、ご利用者やご家族と接する機会が多くなりました。
ご利用者の自宅退所へ向けての調整、その後リピートでの入所や短期入所、通所リハビリの受け入れ、ご利用中の相談窓口としてです。
実際に、ご利用者がご自宅で生活している様子をご本人やご家族から伺えるので、前職とはまた違った仕事の楽しさややりがいも感じます。
自宅退所へ消極的だったご家族から「一度帰せてあげてよかった」などの言葉をいただいたときは喜びを感じます。
香川県との県境に位置するアイリスは、平成3 年、四国中央市初の老健施設として開設、24年目を迎えました。昨年4月新築移転、入所110床・通所リハビリ100名・訪問リハビリの機能を有し、同年10月からは在宅強化型老健施設として在宅支援に積極的に取り組んでいます。
私は理学療法士になり20年以上経ちますが、一昨年までの病院の急性期・回復期病棟での経験を経て、昨年4月、新築移転した当施設に従事するようになりました。この1年間、いままでの病院の経験でどこまでできるかといった気持ちでご利用者に接してきました。これまでの個別リハビリの感覚から抜けることが難しく、どうしても機能面が中心になっていました。老健施設でのリハビリは、病院と比較す
当施設は平成8年に開設され、音楽療法・抑制廃止・看取り・BLS(Basic Life Support:一次救命処置)等、いち早く取り組んできました。
要介護度 3 以上のご利用者が85%を占める当施設では、ご利用者の急変を経験することも多く、そのようなときは直ちに対応できるよう、施設職員全員にBLSの講習と訓練を行っています。
この取り組みは1年計画で実施され、いまでこそ職員全員が当然のように受講し日常ケアに役立てていますが、導入当初は大変でした。
まず最初に、施設代表の看護師が併設病院の医師や看護師から直接指導を受け、BLS看護師として施設内にBLSを広めることになりました。
次に、施設内の全職種から選ばれ
訓練を実施していきます。現在の建物は四半世紀前の設計の
ため、当時は考えられなかったリスクがあります。リスク委員会をはじめ、事故防止や身体拘束廃止などの8つの委員会と協力し、ご利用者に安全で安心できる生活を提供すべく努めています。
新施設には、その地にふさわしい景観、動線やエネルギーの効率化もさることながら、よりリスクを減ら
せるような構造をと建築士の方と検討しているところです。
新しい建物に負けないよう職員のスキルアップも図らねばなりません。職員全員がリスクマネジャーの心意気で日々の業務にあたるよう働きかけていくつもりです。
逆に、「やっぱり大変だった」ときは、ご自宅でのご利用者の生活を具体的に想定し、他に話を詰める点があったのではないか? 何か介入できた部分があったのではないか? と、考えさせられることもあります。
在宅復帰が求められているなか、自宅退所に迷いのあるご家族も多く、そんなご家族でも自宅介護をする生活を具体的にイメージできるよう、ご家族の立場になって考え、伝えるよう心が
けています。あたりまえのことですが、ご家族からはさまざ
まな質問や相談をいただきます。そこから気づかされることや学ぶことも多々あります。これからも、このように学ぶ姿勢を大切にし、日々の業務に励んでいきたいと思います。
ると頻度・時間は少ないのが現状ですが、ご利用者の表情が病院で見るより落ち着いているということに気づきました。
いままでご利用者の身体機能を改善することがご利用者のADL向上につながるとの思いで取り組んできましたが、それ以上に、その人の気持ち
が変わる、その人自身が変わることの大切さを生活期リハビリにかかわることで痛感しました。
今回の介護報酬改定で、セラピストは、個別リハビリ中心から生活をマネジメントする立場に位置づけられました。今後、より生活の質を高めていくには、ご利用者とのふれあいを大切にし、その人の気持ちに響かせることができるような理学療法士として、ともに成長していきたいと思います。
たコアスタッフがBLS看護師から指導を受け、そのコアスタッフが一般スタッフを指導するという形をとりました。このことで、コアスタッフの意識が高まり、一般スタッフにBLSを広める大きな原動力となりました。
私はBLS看護師として、BLS導入当初からこの取り組みに参加しています。初めは、人前に出るのが苦手でしたが、なんども繰り返し練習し、いまでは自信をもって皆に教えられるようになりました。受講者から「わかりやすかった。自信がついた」という感想を聞くと、とてもうれしくなります。
これからもこの取り組みを継続し、施設職員全員が、いつでもどこでも必要な場面でBLSができるようにしたいと思います。
福井ケアセンター(福井県)
アイリス(愛媛県) アルボース(群馬県)
SW 小こ
林ばやし
真ま
由ゆ
PT 横よ こ
内う ち
俊と し
弘ひ ろ
看護 五い が ら し
十嵐敦あ つ
子こ
八祥苑(熊本県)
ケアマネ/RM 跡あ と
部べ
孝こ う
路じ
076-078私の仕事私の思い_1511.indd 74-75 2015/10/13 17:06