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平成30年3月 関係者各位 「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」 フランシス真悟×クリスチャン・アヴァ×サム・フランシス 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 この度、「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」展を、2018年4月よりセゾン現代美 術館にて開催いたしますのでご案内申し上げます。 本展は、日米を拠点として国際的に活躍しているフランシス真悟、日本の美術館では初の発表 となるベルリンの作家クリスチャン・アヴァ、そしてセゾン現代美術館コレクションより、20世 紀を代表するアメリカの抽象画家サム・フランシスの作品からなる、3人の作家の展覧会です。 フランシス真悟は、アメリカと日本を行き来しながら自然の色や光を作品に取り込み、その色 彩の層は、私たちのなかに眠る記憶の層と重なるかのように、見るたびに深みをましていきます。 また、地平線のようにまっすぐに描かれた線は、絵画の内と外の境界を独特な色のまじわりと共 に曖昧にしていきます。クリスチャン・アヴァは、幾重にも塗られた絵具の層を削り下層の色や 形を新たに導き出す作品や絵画を雨にさらしてしまった偶然性による作品など、独自の技法を生 み出しています。具象を描いても抽象になっていくと語る彼は、ものの本質的な姿を様々な技法 で発見しながら平面に捉えていきます。そして、フランシス真悟の父であり、抽象絵画の巨匠と 言われるサム・フランシスの作品には、作家の身体全体で描かれた色彩が息づいています。目に は見えないものに色を与え、白い土地に新たな生態系を生み出すような、その色彩のコントラス トが無限に広がっていく絵画です。 色彩、光、空間、時間、様々な生命体、私たちを取り囲む目には見えないものも含めて、「自 然」と呼ぶならば、彼らの作品はその自然のように、私たちの身体を包み込みます。その時、抽 象と具象、絵画の内と外、鑑賞者と対象物の境界を超え、さらには個の輪郭を描く線をも超えて、 私たち自身も自然を形成する層の一つであることを感じられるでしょう。 ぜひ貴紙誌にて掲載頂きたく、何卒よろしくお願い申し上げます。初日には作家も参加するプレス・ プレビュー(詳細は別紙に記載)も予定しておりますので、ぜひご参加頂けましたら幸いです。 敬具 ◆東京事務所:TEL:03-5579-9725 FAX:03-5579-9726 mail:rieko@smma.or.jp 〒104-0061 東京都中央区銀座1-6-5 銀座Bビル5階 (担当:坂本)

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平成30年3月

関係者各位

「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」

フランシス真悟×クリスチャン・アヴァ×サム・フランシス

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

この度、「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」展を、2018年4月よりセゾン現代美術館にて開催いたしますのでご案内申し上げます。

本展は、日米を拠点として国際的に活躍しているフランシス真悟、日本の美術館では初の発表

となるベルリンの作家クリスチャン・アヴァ、そしてセゾン現代美術館コレクションより、20世

紀を代表するアメリカの抽象画家サム・フランシスの作品からなる、3人の作家の展覧会です。

フランシス真悟は、アメリカと日本を行き来しながら自然の色や光を作品に取り込み、その色

彩の層は、私たちのなかに眠る記憶の層と重なるかのように、見るたびに深みをましていきます。

また、地平線のようにまっすぐに描かれた線は、絵画の内と外の境界を独特な色のまじわりと共

に曖昧にしていきます。クリスチャン・アヴァは、幾重にも塗られた絵具の層を削り下層の色や

形を新たに導き出す作品や絵画を雨にさらしてしまった偶然性による作品など、独自の技法を生

み出しています。具象を描いても抽象になっていくと語る彼は、ものの本質的な姿を様々な技法

で発見しながら平面に捉えていきます。そして、フランシス真悟の父であり、抽象絵画の巨匠と

言われるサム・フランシスの作品には、作家の身体全体で描かれた色彩が息づいています。目に

は見えないものに色を与え、白い土地に新たな生態系を生み出すような、その色彩のコントラス

トが無限に広がっていく絵画です。

色彩、光、空間、時間、様々な生命体、私たちを取り囲む目には見えないものも含めて、「自

然」と呼ぶならば、彼らの作品はその自然のように、私たちの身体を包み込みます。その時、抽

象と具象、絵画の内と外、鑑賞者と対象物の境界を超え、さらには個の輪郭を描く線をも超えて、

私たち自身も自然を形成する層の一つであることを感じられるでしょう。

ぜひ貴紙誌にて掲載頂きたく、何卒よろしくお願い申し上げます。初日には作家も参加するプレス・

プレビュー(詳細は別紙に記載)も予定しておりますので、ぜひご参加頂けましたら幸いです。

敬具

◆東京事務所:TEL:03-5579-9725FAX:03-5579-9726mail:rieko@smma.or.jp 〒104-0061東京都中央区銀座1-6-5銀座Bビル5階 (担当:坂本)

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SMMA PRESS RELEASE 2018

「レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて」フランシス真悟×クリスチャン・アヴァ×サム・フランシス

Layers of nature – Beyond the line

Shingo Francis × Christian Awe × Sam Francis

<展覧会概要>

会 場:セゾン現代美術館

〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉芹ヶ沢 2140 TEL:0267-46-2020

会 期:2018年 4月 21日(土)— 9月 2日(日)

開館時間:10:00 − 18:00(入館は閉館の 30分前まで)

休 館 日:木曜日(5月 3日は開館/8月は無休)

入 館 料:一般 1500円(1400円)、大高生 1000円(900円)、中小生 500円(400円)

( )は団体 20名以上の料金

主 催:一般財団法人セゾン現代美術館 協 力:MISA SHIN GALLERY、HighRoot 高根枝里、GALERIE PARIS <プレス・プレビュー> 日 時:2018年 4月 21日(土)11:30 —(軽食をご用意しております。)

会 場:セゾン現代美術館

〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉芹ヶ沢 2140 TEL:0267-46-2020 おそれいりますが、ご出席いただける場合は、以下にご記入の上 FAXにてご返送頂くか、

mailにて以下の内容を 4月 16日(金)までにご返信くださいますようお願い申し上げます。 □ご出席

ご住所

ご芳名(ご所属)

返信先:セゾン現代美術館東京事務所 FAX:03-5579-9726 Mail:[email protected]

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SMMA PRESS RELEASE 2018

<関連イベント> ・ワークショップ「光・色彩・アクション」クリスチャン・アヴァとフランシス真悟との絵画体験

日時:8月 11日(土・祝)10:30−12:00

対象:小学 1年生〜小学3年生と保護者 定員:10組

無料(要当日観覧券)

申込方法:電話もしくは FAXにて、1.お名前、2.人数、3.ご連絡先(電話番号/Eメールアドレ

ス/FAX番号)をお知らせください。

申込先:TEL:03-5579-9725 FAX:03-5579-9726 ・アーティスト・トーク/フランシス真悟、クリスチャン・アヴァ

司会:ロジャー・マクドナルド(NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]副ディレ

クタ/キュレーター)

日時:8月 11日(土・祝)14:00−

会場:展示室内 定員:30名

申込不要/無料(要当日観覧券) <出品作家> フランシス真悟/Shingo Francis

1969 年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。壮大な自然と隣り合わせで育ったフランシス真

悟は、自然への畏敬の念から地平線や光をモチーフに、自然の持つ深淵さと本質をミニマルなペ

インティングによって表現している。

クリスチャン・アヴァ/Christian Awe

1978 年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン芸術大学卒業。世界各国で個展を開催するなどアー

ティストとしての国際的な活動と平行し、現在複数の教育機関・大学で教鞭をとる。ドイツ本国

では、中東およびアフリカへ向けた教育や、人種および宗教的差別の廃止と衛生に焦点を当てた

数々の社会的、文化的なプロジェクトに取り組んでいる。

サム・フランシス/Sam Francis(1923-1994)

1923年カルフォルニア州サン・マテオ生まれ。抽象表現主義の影響のもとに出発したアメリカの

抽象画家。1943-45 年アメリカ空軍に勤務、墜落事故で入院治療中、絵を描き始める。ドリッピ

ングによって画面全体を覆う白一色の作品から始まり、60年代前半には青を基調とする作風とな

り、その後多彩色の華麗な作風を展開する。80年代に入り、ブラッシュ・ストロークとドリッピ

ングを組み合わせた作品を制作。1988年に高輪美術館(セゾン現代美術館の前身)ほかで個展を

開催。本展では、セゾン現代美術館のコレクションより出品。

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<主な出品作品>(フランシス真悟、クリスチャン・アヴァは本展にて新作も発表いたします。)

フランシス真悟《Bound for Eternity (red)》(2008) © Shingo Francis

フランシス真悟《Untitled(interference)》(2016-17) © Shingo Francis

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クリスチャン・アヴァ《correntío》2017 © ︎ studio Christian Awe

クリスチャン・アヴァ《reminiscence》(2017)© ︎ studio Christian Awe

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サム・フランシス《Untitled WC 0011》(1963)