東広島での再生可能エネルギーの普及について

本流化する自然エネルギーー　地域主導の自然エネルギー普及に向けて　ー

2009年10月31日

飯田哲也　（いいだ　てつなり）

環境エネルギー政策研究所

http://www. isep.or.jp/

急速・全面的な環境エネルギー変革の必要性

1

気候変動 エネルギーと貧困

逼迫する石油需給 石油と戦争

• 先進国は2020年に25~40%の削減、2050年に80%超の削減

• ５年以内に目に見えるエネルギー大転換の必要性

ピークオイル×地球温暖化＝？

炭素トン　　(10億トン)

２℃制約　　

石油資源量 天然ガス資源量

石炭資源量

2

エネルギー大転換戦略　　基本的な方向性

吇呁呎呉価値可導入厑

•「CO2偏差値主義」に陥らず、持続可能なエネルギーへの転換を目指す

吇呁呎呉叿吤呂吅呎叏

商品呍同呎吪吐可使厨

現状 自

然叿吤呂吅呎可使厨

国内吁听吒吚吟

無駄可減只去

低叿吤呂吅呎

商品呍同呎吪吐可使厨

自ら 外部

海外吁听吒吚吟

自然叿吤呂吅呎

可増句去

叿吤呂吅呎利用

可減只去

自然叿吤呂吅呎

電力叟叀叐設備導入

ISEP持続可能エネルギー原則

自然叿吤呂吅呎

価値(

証書)

可使厨

叿吤呂吅呎効率化

3

「化石燃料フロー社会」から「自然エネルギーストック社会」へ

CO2

化石燃料

自然エネルギーストック・スーパーグリッド・(洋上)風力・地域熱供給・地中熱・バイオ燃料・低エネルギー住宅など

• 「エネルギーオプションの一つ」ではなく「エネルギー社会構造」のパラダイム転換

4

共有すべき大前提

5

• 究極目標は、再生可能な自然エネルギーだけを再生可能な範囲で使う社会

• 自然エネルギーは豊富すぎるほどある

• 　「自然エネルギー100%」は「できるか？」ではなく「いつまで？」の問題

太陽光だけの場合でも日本の約5%面積

出典：Greanpeace “Energy [r]evolution”, データはWGBUによる

太陽エネルギー2850倍

風力200倍

バイオマス

20倍

地熱5倍

波・潮力2倍

世界で利用可能な自然エネルギー資源推計

世界で利用可能な自然エネルギー資源を合計すると、世界のエネルギー消費の3078倍を供給可能

水力1倍

自然エネルギーの本流化；風力発電

6

• 自然エネルギー革命の先頭に立つ風力発電

•日本が市場を拓き、ドイツのFITが一気に市場拡大した

出典：IEA　PVPS (IEA-PVPS T1-17:2008)、ユーロバロメータ、REN21

自然エネルギーの本流化；太陽光発電

7

補助金導入FIT導入

FIT強化

補助金廃止

日本

ドイツ

スペイン

アメリカ

韓国

260万キロワット

スペインFIT強化

韓国FIT

CAL FIT

自然エネルギーの本流化；集中太陽熱発電

• 大規模な集中太陽熱発電が急速に拡大する見通し

8

世界の発電設備の拡大(10億キロワット)

Data from: GWEA, IAEA, Photon, Platts,

（10億キロワット）

• まず風力発電、次いで太陽光発電が原発の伸びを追い越した

• 原発は「伸び」ではなく「純減」の時代に入った

9

太陽光発電システム生産量で世界一の座を陥落した日本

太陽光発電システムのメーカー別シェア

出典：野村證券金融経済研究所

○2007年に、シャープが世界一の座をドイツのQ-cellsに明け渡し○日本企業の合計シェアは、わずか2年間で47%から25%へ急落（22%の中国、20%のドイツが肉薄）し、国際競争はいっそう激化

世界市場も２年で2.4倍に拡大

10

自然エネルギー市場はすでに急成長している

11出典 : UNEP SEFI, New Energy Finance

順位 企業名 （億円）

1 トヨタ自動車(株) 123,783

5 ホンダ 50,733

9 東京電力(株) 32,266

11 Xinjiang Goldwind S&T（中国） 23,978

13 新日本製鐵(株) 23,348

16 Iberdrola Renovavles（スペイン） 17,810

17 中部電力(株) 16,593

18 First Solar, Inc（アメリカ） 14,690

19 京セラ(株) 14,348

20 Vestas（デンマーク） 12,870

21 (株)東芝 12,303

22 シャープ(株) 11,707

23 三菱重工業(株) 11,403

26 東京ガス(株) 9,647

28 新日本石油(株) 8,069

29 EDP Renovaveis（ポルトガル） 7,540

35 Gamesa（スペイン） 4,810

36 REC（ノルウェー） 4,680

37 Ｊ－ＰＯＷＥＲ 4,639

39 (株)ＳＵＭＣＯ 3,810

40 三洋電機(株) 3,726

41 昭和シェル石油(株) 3,328

42 Solar World （アメリカ） 2,990

43 EDF Energies（ポルトガル） 2,990

44 富士重工業(株) 2,842

45 Suzlon（インド） 2,298

46 Sunteh Power（中国） 2,162

47 q-cells（ドイツ） 1,820

出典 : 環境エネルギー政策研究所作成

株式時価総額の比較(2009年５月)（主要日本企業vs世界の自然エネ企業）

232万人 2040万人

グリーン・ニューディールの中心は自然エネルギー市場

出典：“Green Jobs,” UNEP, ILO, etc,.(2008)

○各国は、金融危機の中、「自然エネルギー産業」を内需拡大、雇用創出、世界市場での国際競争力向上のチャンスと捉え、官民の大規模投資を促進

・ドイツはすでに26万人(2006)の雇用創出－今後、50万人(2020)、 71万人(2030)を見込む

・スペインは風力と太陽光で19万人の雇用創出－直接雇用8.9万人、間接雇用9.9万人(2007)

・米国では、自然エネルギー全体で直接雇用19万人、間接雇用25万人(2006)－2008年に、風力雇用(8.7万人、70%増)が石炭雇用(8.1万人)を逆転

・中国では、約94万人の雇用(2007)－ 太陽熱で約60万人

・ブラジルはバイオエタノールで50万人の雇用

世界で急増する自然エネルギー雇用(ILO)

12

グリーン・ニューディールの登場と展開 - 簡単な歴史• 2008年７月 : 世界初のGND提言書

– 英国 New Economic Foundationを事務局とする自主研究グループ– 「グリーン・ニューディール」という概念の発案– 年間に約 50億ポンド (約6.6兆円) の投資を要請

• 2008年９~10月:国連が「グローバル・グリーン・ニューディール」提言– ILO グリーンジョブ報告– UNEP グリーン経済イニシアチブ

• 2008年11~12月 : オバマ大統領選出に世界から寄せられる期待– 国連バン・キムン事務総長、ブラウン英首相など

• 2009年１月– 国際自然エネルギー機関（IRENA）設立– 世界経済フォーラム（ダボス会議)でグリーン・ニューディール提言

• 2009年２月– G20(４月、ロンドン)に向け、UNEP GGND報告– オバマ「グリーン景気刺激策」議会承認 13

「国際自然エネルギー機関」(IRENA)の発足(2009年1月26日)• グリーン・ニューディールの申し子

• IRENAの本部に決まったアブダビ(2009年6月29日)

14

電力分野：自然エネルギーを封じ込めた日本19

97年時点での

自然エネルギー

各国の自然エネルギー

の導入目標値

(電力比

)• 高い目標値~2020年に20%が世界の相場感

• それを達成する「賢い政策」の競争の拡大~ex.フィードインタリフ

15

16

ドイツの固定価格買取制度：自然エネルギー法(2000年)の成功○電源ごとの固定価格

・20年間の価格保証で投資リスクを回避

・コストの低下に応じて、買取価格を引き下げ- 毎年段階的に低下する価格

太陽光発電は▲5％/年の低下(2009年から▲8%/年,2011年から▲9%/年)

・価格例- 太陽光：　　 ～約65円/kWh- 風力：　　　　～約11円/kWh- バイオマス：～約14円/kWh　など

‘04 ‘05 ‘06 ‘24 ‘25 ‘26

20年間固定価格の保証

○電力会社を通して需要家が公平な負担・2007年度　1.9ユーロ／月・世帯（約230円）　→　2017年度　2.8ユーロ／月・世帯（約330円）・その後も自然エネルギーの導入は進むが(2020年に25%の見通し)、コスト低下の効果によって、段階的に費用負担は低減していく見込み

16

アメリカ・オーストラリアにも広がったフィードインタリフ

出典：REN21「GSR2009」 17

「失われた10年」：政策で失敗した日本なぜ、日本はフィードインタリフを拒否したのか？

18出典 : 環境エネルギー政策研究所作成

フィードインタリフの基本原理

作れば作るほど安くなる~分散型技術の習熟効果（Learning Curve）

19出典 : NREL

原子力1970ー96

太陽光発電1975ー2003R=0.77

風力発電1981ー2001R=0.87

その先はどうなるか（その１）

電気を買うより、太陽光発電の方が安くなる~グリッド・パリティ

20出典 : BP

太陽光発電の発電コスト

電気料金グリッド・パリティ

年

では、原子力ルネッサンスは本当か？

原発のあらゆる問題を無視したとしても、老朽化し閉鎖される原発への置き換え（リプレース）すら非現実的で、地球規模のエネルギー問題への対応は不可能

Source : Energy Watch Group EWG-Paper No. 1/2006 Dec 200621

その先はどうなるか（その２）

少し前の「空想」が「現実」になる時代へ

22

出典 : US-DOE

出典 : SuperGrid

スマートグリッド

スーパーグリッド

ペレット自動車

「熱政策」不在が生んだ悲劇

日本の太陽熱温水器市場は、1990年代初頭から累積で削減しつつあり、｢忘れられた自然エネルギー｣となっている。他方、欧州では、経済性の良さに加えて、建築物に美しく統合することで、魅力ある成長分野となっている。

中国

日本＋米＋豪

イスラエル、トルコ

Installed area of solar collector

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04

Installed area ［m2]

source: Ministry of Economy Trade and Industry, Solar System Development Association 23

「エネルギー事業施策」から「生活者のためのエネルギー政策」へ

日本のエネルギー政策は、「エネルギー供給事業者施策」であり、地域や市民の視点が欠落してきた。これを地域から取り戻す必要がある。

供給側

需要側

電力 ガス 石油

従来のエネルギー政策

電力 ガス 石油

これからのエネルギー政策

電力 熱 交通 産業

自然エネ

省エネ効率化

家庭（電力、熱、交通）

事業所

業界ごとの顧客争奪戦 用途ごとのグリーン化戦略

24

成熟したユーザーの価値を理解できないエネルギー供給者が安易にエアコン文化を形成してきたが、例えば「火を見る豊かさ」「輻射暖房の温もり」といった金銭価値に換算できない質感の高い温熱供給への進化が見られる。

日本の貧しい熱環境と欧州の豊かな「エネルギー福祉」

種々雑多な暖房器具で溢れる｢貧しい暖房環境｣

穏やかな輻射暖房と｢火を見る豊かさ｣

25

家庭における「エネルギー・ヒエラルキー」の考え方

１世帯あたりのエネルギー消費（1998年・札幌・戸建て）

冷房0%

給湯　14.5%

照明等家電13.5%

厨房　4%

家庭におけるCO2排出の３大要因は、①暖房、②給湯、③照明等の家電

節水・熱回収による削減

暖房負荷の軽減については特に大きな効果が期待できる

＋

暖房　67.8%14,769

3,159

2,941

省エネルギーによる削減

アクティブで置き換え

パッシブソーラ

アクティブで置き換え

アクティブで置き換え

21,784

Mcal/世帯・年

灯油80.3％

電気15.1％

ガス4.7％

26

27

スウェーデンの2020年脱石油戦略(2006年６月)気候変動問題とピークオイルを現実の危機として捉えて、

2020年に向けた３つの野心的な目標(1)輸送・交通燃料を40~50%削減する(2)家庭および商業部門では、温熱利用の石油をゼロにする(3)産業部門は、石油消費を25~40%削減する

５つの戦略(1)社会全体を大胆にエネルギー効率化する(2)森林燃料と燃料作物への歴史的な投資(3)持続可能な電力供給~効率化と再生可能エネルギー(4)ガス体エネルギー~天然ガスへの抑制的な姿勢とバイオガスの推進(5)EUと協調した政策手法

スウェーデンの石油製品供給

27

スウェーデンでのバイオマス利用

0

20

40

60

80

100

120

1980

1981

1982

1983

1984

1985

1986

1987

1988

1989

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

10億kW時／年

小規模利用

地域熱供給

産業用途

補助金開始(1980)

環境税導入(1990－92)

スウェーデンのバイオマス供給

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

Biomass 石炭 重油 LPG バイオマス 石炭 重油 LPG

SEK/MWh

Tax

Fuel

Running

Initial

District Heating Industry

スウェーデンでの熱費用

北欧でのバイオマスエネルギーの成功は、環境税による経済的なインセンティブが第１の理由とされてきた。しかし、日本との違いは、それだけではない。

原子力はわずかに 年間500~700億kW時

1990-2000の間のバイオマスエネルギーの年平均伸び量は小型原発１基に相当する

28

スウェーデンの地域熱供給における燃料多様化

1981 2004

石油 7%

黒液2%

チップ 4%

泥炭 5%

余剰熱 12% ゴミ 11%

高温水 1%

ヒートポンプ 12%

電力1%

天然ガス 5%

木質バイオマス 29%

その他 6%石炭 5%

その他 5%

石炭 3%

余剰熱 3%ゴミ 5%

石油 84%

Källa: Svensk Fjärrvärme

27 TWh 47,8 TWh

29

太陽熱を用いたゼロカーボン＆美しい建築群

30

自然エネルギー100%アイランド：サムソ島

• また、自然エネルギー100%の島として世界に知られるサムソ島も、島に設置された環境エネルギー事務所の仕事である。

31

地域の持続可能なエネルギーへの取り組みには、「環境エネルギー事務所」という、デンマークにルーツを持つ、環境普及啓発のための公共的機能と省エネ・自然エネ事業の両方を持つ組織形態に学ぶことができる。

「地域環境エネルギー事務所」というアプローチに学ぶ

普及啓発自然エネルギー事業

断熱窓叏同呉吮呂

呁同叻吆呂製品

叏展示

環境エネルギー事務所

•　各種機器の展示

•　自然エネルギー、省エネルギーに関する各種情報の提供

・例: デンマークで18億円の市民出資で建てられた風力発電

自然叿吤呂吅呎

導入叏相談

32

地域エネルギー事務所というアプローチ

約 2 5 0

• デンマークの取り組みは、欧州全域にも広がっている。

33

飯田市(10万人) 日本(１億人)

「小さい地域だからできる」？　←→　「小さい地域なのにできた」？• 「社会スケールの違い」をどう考えるか

変革のしやすさ・政治障害の小ささ

「資源」(人・

モノ・カネ・

自然資源など)

の豊富さ

サムソ島(4000人)

EU（５億人）

横浜市(360万人)

デンマーク(500万人)

オーフス(66万人)普遍的な知見・知識・教訓を読み取り、共有し、発展させる

34

出資者

分配

出資

「匿名組合契約」を結ぶ

事業主体（営利法人）

事業収入

市民出資の仕組み

出資対象事業

事業資金

• 環境エネルギー政策研究所(ISEP)と北海道グリーンファンドによる、オープンソースの「市民出資研究会」で、匿名組合出資を活用した市民出資の仕組みができあがった。

35

浜頓別町( 市民風車1 号機）2 0 0 1 年3 月稼動

天王町2 0 0 3 年3 月稼動

秋田市2 0 0 6 年4 月稼動

鰺ヶ沢町2 0 0 3 年3 月稼動

千葉県旭市2 0 0 6 年7 月稼動

高山市2 0 0 8 年1 2 月開始

大間町2 0 0 6 年7 月稼動

石狩市2 0 0 3 年3 月稼動

飯田市2 0 0 4 年1 1 月開始

備前市2 0 0 5 年1 1 月開始

市民風車

地域エネルギー事業

36

この規模・参加人数では全国初で最大。面的な普及啓発・環境教育効果を狙う

公共的施設への設置 -- 38カ所• 保育園、幼稚園• 児童センター• 公民館動きの見える表示装置 : 「発電中」

参加型イベント

環境教育

37

おひさま進歩エネルギーの成り立ち　　環境エネルギーの市民事業

地域に軸足を置いた自然エネルギー事業を核に、エネルギーとお金と人が回る

おひさま進歩おひさま進歩エネルギーエネルギー

38

地域

人

お金

エネルギー

鳩山首相の国連「25%削減演説」

39

• 日本がほぼ初めて気候変動問題で国際的に喝采を浴びる

• オバマと並んでCOP15に前向きのドライブを与えた

　　　　有村俊秀（上智大学准教授）　　　　飯田哲也（ISEP所長）座長　植田和弘（京都大学大学院教授）　　　　栗山浩一（京都大学教授）　　　　土居丈朗（慶應義塾大学教授）　　　　屋井鉄雄（東京工業大学大学院教授）　　　　山口光恒（東京大学先端研特任教授）

中期目標達成タスクフォースメンバー（10/23発足）

中期目標達成タスクフォースの論点

40

1. 「３６万円負担問題」【今回の焦点】

2. 90年比25%削減の再試算（11月下旬目途）

3. 達成政策パッケージへのインプリケーション

（11月下旬以降）

旧政権中期目標検討会からの「お荷物」

1. 「大前提」の共有が欠けた議論

2. 「日本の不作為」が忘れられている

3. 「旧い経済構造」を前提とした予測

4. 「官邸」を隠れ蓑に暗躍する旧勢力

5. 「悪魔は細部に宿る」

2005年 2020年 05年から20年 現状対策との差 備考

ＧＤＰ（現状対策）（05年比-4％）

540兆円

654兆円＋21.2％（114兆円）

‐

・どのケースでも20％程度、現状（2005）から経済成長すると見込まれている。

ＧＤＰ（対策強化）（05年比-15％）

650兆円＋20.5％（110兆円）

▲0.7％（▲4兆円）

ＧＤＰ（対策強化）（05年比-30％）（90年比-25％）

637兆円＋18.0％（97兆円）

▲3.2％（▲17兆円）

可処分所得（現状対策）（05年比-4％）

479万円

591万円＋23.4％（112万円）

‐

・可処分所得はどのケースでも今から100万円程度増加すると見込まれており、光熱費の上昇分を見込んだとしても増加が見込まれている。

可処分所得（対策強化）（05年比-15％）

587万円

（584万円）【光熱費上昇分含

む】

＋22.5％（108万円）

＋21.9％（105万円）【光熱費上昇分含む】

▲0.9％（▲4万円）

▲1.5％（▲7万円）

【光熱費上昇分含む】

可処分所得（対策強化）（05年比-30％）（90年比-25％）

569万円

（555万円）【光熱費上昇分含

む】

＋18.9％（90万円）

＋16.0％（76万円）

【光熱費上昇分含む】

▲4.5％（▲22万円）

▲7.4％（▲36万円）

【光熱費上昇分含む】

中期目標策定にあたっての経済影響分析について

※経済モデルでは十分に反映されていないが、温暖化対策によりエコカーや省エネ家電、太陽光発電などの環境・エネルギー対策が　　普及し、価格が安くなり性能が上がっていけば、温暖化対策に必要な費用が更に小さくなるとともに、雇用も増え、海外への輸出が　　増えることが見込まれる。（中期目標検討委員会の経済モデルは一国モデルであるため、日本のみエネルギー価格が高くなり輸出　　産業が不利になるという分析結果となっている。）※この場合、可処分所得の減少幅はより小さくなる。また、むしろ減るのではなく増える可能性もあり、そのような経済成長と温暖化　　対策を両立するグリーンニューディールや低炭素革命を実現していくことが必要。

GDPが17兆円も減少する！

家計が36万円も減少する！

42

麻生中期目標検討会のトリック：可処分所得が今より減る錯覚

麻生中期目標検討会のトリック：GDPが今より減る錯覚

中期目標達成タスクフォースの論点

45

1. 「３６万円負担問題」【今回の焦点】

2. 90年比25%削減の再試算（11月下旬目途）

• マクロフレームの見直し• 限界削減費用の見直し• 新技術・成長分野の折り込み• 真水1 0～25 % での試算• 非金銭的・非経済的要素の評価　など

3. 達成政策パッケージへのインプリケーション

（11月下旬以降）

中期目標達成タスクフォースの論点

46

1. 「３６万円負担問題」【今回の焦点】

2. 90年比25%削減の再試算（11月下旬目途）

3. 達成政策パッケージへのインプリケーション

（11月下旬以降）

• 鳩山イニシアチブ• キャップ＆トレード型の排出量取引• 温暖化対策税• フィードインタリフなど再生可能エネルギー

社会全体の大きな流れに沿った大変革を

47

•政策市場– 政策の｢賢さ｣と｢進化｣が「市場の姿かたち」を決める

•炭素本位– 炭素や環境負荷はコストであり、炭素はマネーの価値を持つ

•分散型革命– 技術も社会も人も｢分散型｣に向かう

•脱物質経済– モノの経済から、価値の経済へ

•新しい社会価値– 男性的価値(達成価値)から、女性的価値(存在価値)重視へ

一人ひとりの知識人が、グローバルな知のネットワークを持ち、ディスコースを共有し、権威・権力に起立した姿勢を持つことの必要性

エネルギー大転換戦略　ヨセミテ渓谷エルカピタン大岸壁

www.dynamiccities.org 48