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2019年度 文部科学省委託事業「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」 多摩地域 Society5.0 等対応 IT 教育プログラム開発事業 2019年2月21日 日本工学院八王子専門学校

多摩地域Society5.0等対応IT教育プログラム開発事業 · 2020. 6. 30. · 2019年度⽂部科学省委託事業「専修学校による地域産業中核的⼈材養成事業」『多摩地域Society5.0等対応IT教育プログラム開発事業』

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2019年度 文部科学省委託事業「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」

多摩地域 Society5.0 等対応 IT 教育プログラム開発事業

報 告 会

2019年2月21日

日本工学院八王子専門学校

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2019年度 文部科学省委託事業「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」 多摩地域 Society5.0 等対応 IT 教育プログラム開発事業

報 告 会

次 第

日 時:2019年2月21日(金) 13:30~15:00

会 場:日本工学院八王子専門学校 講義棟 D 3 階 301教室

1.2019 年度事業の概要

2.Society5.0 とは

3.2019 年度事業のポイント

・教育プログラムの要素関連~「中間結果」に至る思考の流れ

・視察・ヒアリングのまとめ

・実証講座の総括

・先進的な教育機関の事例

・教育プログラムの基本的考え方とアウトプットについて

・IT×ビジネスのカリキュラム概念

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2019年度⽂部科学省委託事業「専修学校による地域産業中核的⼈材養成事業」『多摩地域Society5.0等対応IT教育プログラム開発事業』IT教育プログラム開発委員会

1.委託事業の内容 Society5.0等対応カリキュラムの開発・実証

2.代表機関 学校法⼈⽚柳学園 ⽇本⼯学院⼋王⼦専⾨学校

3.事業の趣旨・⽬的

Society5.0時代は、各産業で固有の技術とITとの組合せが進⾏するため、この時代を⽀える⼈材は、それぞれのニーズに応じた「IT活⽤⼒」を⾝につける必要がある。新たな時代の持続的な経済発展を担う⼈材育成モデルが求められ、さらに、地域の特性を反映させた実践的モデル開発とすることが必要である。

多摩地域の中でも、⼋王⼦には既存の産業資源が多くあるが、これらをITによって新しい価値を持つものに転換していく課題も持っている。地域に根付き地域産業資源を知って課題解決する⼈材が必要であり、これを育成する。この地域特性とAI・IoT・ロボティクス技術を掛け合わせて新たな価値を創出する⼈材育成に向けて、実践的教育プログラム(カリキュラムのコース例)を検討することが本事業の⽬的である。

4.事業の実施体制

5.具体的な取組(3か年プロジェクトの2年⽬)

IT教育プログラムの検討2018年テーマ

IT教育プログラムの完成、実証講座の実施、実証講座の知⾒を教育プログラムにフィードバック、評価⼿法等の確⽴2020年テーマ

IT教育プログラムの企画・⽴案・検討、モデル・カリキュラムの開発、モデル・カリキュラムに基づく実証講座の実施2019年テーマ

●委員会

IT教育プログラム開発委員会の開催

●調査

アンケート調査 (多摩地域IT企業/地域企業 等)

先進地視察・ヒアリング②

●育成する人材像の設定

●スキル/コンピテンシーの抽出・整理

●IT教育プログラムの企画・立案・検討

スキル・マトリックスの検討/「逆向き設計」の構築

/ 達成度評価手法の開発 /「学び直し」対応の検討

●モデル・カリキュラムの開発

シラバス、コマ・シラバス、教材、評価手法・基準 等

●実証講座の実施

地域や企業と連携して実証講座を検討・開発

①ブロックプログラミングによるAI活用講座

②AIシステムによる地域の課題解決講座

③デザイン思考を育てるクリエイティブ・ラーニング講座

④AI連携小型ロボットを用いたプログラミング基礎講座

⑤RPAと汎用ロボットアームを用いた地域の課題解決講座

●普及をはかる

検討のプロセスを周知して意見を求める

シンポジウム 等の開催 / 報告会の開催

●委員会

IT教育プログラム開発委員会の開催

ワーキンググループの開催

●調査

アンケート調査(IT企業/地域企業 等)

先進地視察・ヒアリング①

●育成する人材像の設定 【一部実施済】

●IT教育プログラムの検討【一部実施済】

●スキル/コンピテンシーの抽出・整理 【一部実施済】

●【IT×ビジネス】分野で教えるべき内容の具体化検討

地域を理解したビジネス創造・地域と地域産業×リベラルアーツ×ビジネスAI・IoT活用をデザイン思考で創造

IT講義・ACM標準カリキュラムやITSS+から科目を選定“つぶしのきく”ITスキル獲得演習・実習・AI・IoT活用に必要なWeb技術を身につける・起業と就職どちらでも役に立つITのコアスキル・コースに分かれて専門領域を深掘り

●普及をはかる検討のプロセスを周知して意見を求める

報告会の開催

●委員会

IT教育プログラム開発委員会の開催

●実証講座の実施

地域や企業と連携してモデル・カリキュラムに

基づく実証講座を企画・立案・実施(5件)

実証講座の評価・フィードバック

●e –ラーニングの検討

●IT教育プログラムの完成

成果物:モデル・カリキュラム / コマ・シラバス

/ 教材 / 評価手法・基準

●モデル・カリキュラムおよび評価手法 等の完成

モデル・カリキュラムおよび付帯するシラバス 等

を完成させる

達成度の評価手法 等を第三者評価も取り込んで

完成させる

●普及をはかる

検討のプロセスを周知して意見を求める

シンポジウム 等の開催 / 報告会の開催

/ 事業成果普及用パンフレット

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■ 教育プログラムの要素関連図 ~「中間結論」に至る思考の流れ

次年度以降の事業のさらなる具現化

IT ( AI、ロボティクス ) × ビジネス

対象分野

世界は「創造社会」に

なっており、この社会に対応し、

豊かさを享受するためには、

「つくる中なかで学びを深める

学び方」が必要となる

参考:「クリエティブ・ラーニング」

井庭 他

判断の根拠 主たる判断

「つくる」を

通して学ぶ

クリエイティブ・

ラーニング

を採用する

先進的な教育機関では、事実

としての知識・スキルの教育は

学生の自主的学習にまかせ、

課題解決などを通して「考え方」

を学ぶ=教えない教育が成果を

上げている 参考:委員会意見、ミネルバ大学、

42Paris など

「実践的な知恵」を体系的に

学びつつ、地域に入り込んで

課題解決を企業、団体等と

共働することで、課題解決力

などの実践力や「考え方」を

学ぶことができる 参考:「世界のエリートが今一番入りた

い大学 ミネルバ」山本

「教えない」

教育を

追求する

IT の

育成する人材像

と 「学び」のあり方

若きつくりびと by

Creative Learning

かける

地域・都市に

結びつけられる

ことで、

「IT×ビジネス」

が実効性を生む

スマート・シティ(コネクティッ

ド・シティ)において、

各種 IT が関連づけられること

で総合的効果を生む

参考:「Society5.0 の達成イメージ」

「ウーヴン・シティ」TOYOTA

判断の根拠 主たる判断

IT に関する事実としての

知識・スキルを教えても、

すぐに進化して使えなくなって

しまう。何を教えるべきかは、

すぐ変化する

参考:委員会意見など

先進的な教育機関では、

最新のテクノロジーを活用し、

新しい「しくみ」を構築する

などして、学生の「学び」

をサポートしている

参考:ミネルバ大学、42Paris など

オンライン教育、

授業料負担軽減

のしくみなど、

「学び」の

サポートは

必要である

実社会との接続 教育論の構築

アウトプット

IT の進化スピー

ドは、事実として

の知識・スキルを

教育の現場で

教えるスピード

をこえている

成果の普及

課題

PBL (Project

Based Learning)

「実践的な知恵」

重視する

+

どんな

未来を

想定する

のか?

どう

「教える」

のか?

委員会での 意見・議論を ふまえた

中間結論の

Key フレーズ

専門学校

だからこそ できる教育を

追求する

未来から

逆向き設計

でプログラム を考える

「問題発見 +課題解決」

の「考え方」 を教える

最新の

テクノロジー を活用する

「よい教材」

は使う 「ない教材」

はつくる

社会実装

つなげる

これまでの カリキュラムの形式には ならない

基本的考え方

の深化

展開方向 の確認

「教え方」

の検証

地域との

連携重視

カリキュラ 概念図

3D 表現/ 学生ごとに異なる

地域の中

での人材

育成機会の

創出

実証講座

+ フィードバック

●本校に

おいて、

実用に

向けて

実証・活用

●全国の

専門学校

での

応用・活用

●教育(基本)

設計図

~おさえる

べき

基本事項

整理・体系化

●(仮称)夢への

学習設計図

~学生ごとの

夢の設計図

/ 幸福度の

可視化

など

●学びの達成度の 評価方法の

体系化

●本プログラムで学びを

生成(ジェネレイト)

できる教師の育成

評価方法の 体系化

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■ 視察・ヒアリングのまとめ

訪問地

国内 海外

福岡 札幌

徳島県 神山町

上勝町 鳥取市

中国 深圳市

広州市

訪問日 2019年 8月 28日 ~ 31日 2019年 7月 14日 ~ 16日 2019年 12月 20日 ~ 21日 2019年 12月 3日 ~ 6日

主な

訪問先

・Fukuoka Growth Next ・グルーヴノーツ ・トライアル アイランドシティ店

・Engineer Cafe

赤煉瓦文化会館

・Open Network Lab HOKKAIDO ・さっぽろイノベーションラボ ・北大ビジネス・スプリングス ・さくらインターネット 石狩データセンター

・神山バレー・サテライト・ オフィス・コンプレックス ~ 神山つなぐ公社 ~ NPO グリーンバレー ~ ㈱えんがわ ・NPO ゼロ・ウェイスト アカデミー

・青翔開智中学校・高等学校 ・㈱LASSIC

・力合科創集団(リーガグループ) ・Codemao ・DJIショールーム ・南海東軟信息学院 (Neusoft Institute,Guangdong)

ポイント

■Fukuoka Growth Next (2017年~)

●起業支援の「場」づくり

・支援プログラム(コース)

=起業のための学び

・起業したい人の相談にのる

・起業に関連する 交流

+お見合の場を用意

・シェアオフィス /

コワーキングスペース

・スタートアップファンド

(10億円)を組成

●実績等

・入居企業 24社に合計 70億の

資金調達 /130名を越える

新規雇用

・支援施設そのものはビジネス

としては成立していない

■グルーヴノーツ(本社) ・ソフトウエアサービス事業

・学童保育 TECH PARK

「テクノロジーと遊ぶアフター

スクール」の運営

~小さい時から遊びの中で

テクノロジーにふれること

の、学びの効果は高い

■Open Network Lab OKKAIDO (2018年~)

●起業支援の内容

・スペースの無償提供

・ハードの基盤整備

・学習プログラム

(2回 / 年、3ヶ月)の提供 等

●民間企業としての運営主体

・㈱D2 Garage (株主:㈱デジタル

ガレージ、北海道新聞社)

・スタートアップ企業の定義

「M&A、IPO(上場)」など

出口がハッキリしている企業

・ビジネスモデル

株式投資のみ→上場時に回収 など

■さっぽろ イノベーションラボ (2017年~)

●目的

地域におけるイノベーション

(技術革新)の機会を創出し、

必要な技術を普及する

・多分野総合が基本概念

・産官学連携組織体

●人材育成

・セミナーの開催

・実証実験モデルの構築

・子供向け講座

■神山町 ・1990年代から ICTも活用

して、町外との関係づくりを

重視した「まちづくり」の

小さな成功体験を積み重ね、

「創造的過疎」を標榜する

町をつくりあげてきた

・2023年に「神山丸ごと高専」

を開校予定

~町全体を学びのフィールド

とし、IT、デザイン、

アートなどを学ぶ/全寮制

/5年制

■上勝町 ・地域の資源を活かし、ICTも

活用したユニークなビジネス

を地域ぐるみで成功させて

いる(1986年~)

~「葉っぱ」ビジネス

=高級料理の「妻物」

・ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)

宣言(2003年)

~ゴミの再利用・再資源化を

進め、行政の経費削減の

実績をあげている

■青翔開智 ・教育環境づくりのコンセプト

~「図書館の中に学校がある」

・探求型学習の導入

~講義タイプの授業では学び

にくい「創造力」「コラボレ

ーション力」「批判的思考力」

などを学ぶ

・ICTの活用

・地域企業との連携

■㈱LASSIC(2006年~) ・あえて地方=鳥取で起業し、

「ITで地方創出」をめざす

・主たる業務は、ソフト開発、

人材派遣

~テレビ放映時の自動字幕生成

の AIシステムなど

・リモートでの仕事を推進して

いる

■力合科創集団(リーガグループ)[深圳] ・清華大学研究院傘下の投資会社

~ハイテク分野のスタートアップ企業に投資や技術

マッチングなどの支援を行っている

累計 1500社/現在支援中 900社

・人材育成には地域外の人や企業と連携して、実践的な

教育をする必要があると考えている

■Codemao[深圳] ・教育用プログラミングソフトの開発企業

~ビジュアルプログラミングのプラットフォーム

など、3~18歳の子供・若者向けのコーディング

製品とサービスの提供に取り組んでいる

・オンラインで教師の研修もしている

・AI技術を重視している

■南海東軟信息学院[広州] ・全日制普通大学+ソフトウエア学院

~24の IT関連の専門学校があり、大学生ベンチャー

企業センターによる実践型教育などもしている

/全寮制

・異分野の交流を重視している

得られた

知見

●ビジネスを起こせる人を

育てるには、技術力だけでは

ない総合的な「人間力」を

育てる視点が必要

●「企業支援」は一定の効果を

生む

●社会課題は「地域」でこそ、

より具体的に把握でき、

より具体的に解決策を考え、

それを実行する=ビジネスにする

ことができる

●内発的モチベーションが全ての基本

●町民が発意し、「ひと工夫」

を加えてねばり強く実践され

たまちづくりは、ICTも

活用しながら、全国に発信

できる力を獲得している

●日本で最も人口が少ない県、

鳥取県=地方において、

明確な基本理念を持ち、

ICTを活用すれば、創造的

で特色ある成果をあげる

ことができる

●街(深圳)で活動している人の平均年齢が 33歳と

若く、産業技術・研究開発面でのチャレンジや活気

が感じられる

・電気街「華強北」をみると、「ものづくり」と教育を

結びつけられる素地がある

・「チャイノベーション」の拠点(深圳)の現状は、

技術やビジネスが早いスピードで進化していること

を実感させる

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■ 2019 年度 実証講座 実施概要(案)

講座名

□1

機械学習を用いた 予測分析による データ活用講座

□2

自動運転手法の違いで 知る機械学習の有効性

□3

課題解決による クリエイティブ・

ラーニング講座 ~友だちづくりの パターン・ランゲージ

□4

バーチャル八王子の

具体的展開案 アイデア出しハッカソン

□5

地域の課題解決に 向けて AI とデータ について考える

想定する対象者

専門学校生、大学生、高校生、 高専生、地域の社会人

専門学校生、高校生 専門学校生 専門学校生 専門学校生、大学生、

高校生、高専生

PC と表計算ソフトの

基本操作ができる者

専門学校生:プログラミング経験者

高校生:PCの基本操作ができる者

人間関係課題解決を

体験したい者

地域・キャンパスの課題解決に

興味をもつ者

PC と表計算ソフトの

基本操作ができる者

講座の目的

AIでできることを 具体的に体験する

① 学んだことを共有することから 得られる学びを体験

② ロボティクスにおける AI (ソフトウェア)の重要性を体験

課題解決とは何かを体験し、 クリエイティブ・ラーニング を理解する

データを活用してまちを魅力的に するために、他者との共創により、 アイデアを生み出すことを体験する

AI を活用して課題解決する際に

学習データがどのような結果を

もたらすか体験する

講座の特色

統計や数学、プログラミングと

いった専門的なスキル不要で

予測分析に集中できる

① 専門学校生が学び高校生に

レクチャし学びをサポート

③ 機械学習の有効性を理解できる

課題解決する時の手順と手法

【パターン・ランゲージ】を体験し、

「自らつくり」有効性を体感する

地域の特性と先進技術を知り

「アイデアソン」「ハッカソン」方式で

まちを魅力的にするアイデアを企画

AI(ML)活用ツールを実際に

操作しながら、機械学習させる

データに必要なことを体感する

講座の構成

①予測分析ツールハンズオン Prediction One体験 ②グループワーク 地域等に関わるデータから どのような予測分析が できるか、グループで議論 しながらデータ活用を行う

① 専門学校生

自動運転ロボットハンズオン Donkey Car体験により 機械学習の効果を知る

体験したことを他社にレクチャ する方法を考える

② 高校生 専門学校生から Donkey Carの

レクチャを受けて体験

③ 専門学校生

レクチャした状況を振り返る 自身の機械学習の理解が 深まったかを考える

①知る ~ 事前の学び ・パターン・ランゲージとは何か ・実証講座で何をするのか

②つくる ・アイデア出しの練習 ・「友だちづくり」の

パターン・ランゲージをつくる ③使う ~ プレゼンテーション&

ワークショップ ・プレゼンテーション ・ワークショップ

・まとめと総評

① 知る~事前の学び ・IT&DATAを活用したアイデアとは 何か ・実証講座で何をするのか

② つくる~IT&DATAの活用が条件 ・アイデア出しの練習 ・IT&DATA を活用して、まちを

魅力的にするアイデアをつくる

③気づく~プレゼンテーション &全体で講義

・プレゼンテーション

・全体で議論 ・まとめと総評

① 知る

・AI とは? ・AI(ML)に必要な

データとは? ② 試す(1)

・数値回帰を実践 ③ 考える(ワークショップ 1)

結果を見て

必要なデータを考える ④ 試す(2)

画像認識を実践

⑤ 考える(ワークショップ 2) 結果を見て その意味と影響を考える

実施

要領

実施時期 2019年 12月 7日 2020年 2月 12日、13日 2020年 1月 22日、25日

2月 1日、 4日 2020年 1月 23日、26日

2月 2日、 5日 2020年 2月 21日

時間・回数 10:00~17:00×1日 13:00~17:00×2回 ①③放課後/②10:00~17:00×2回 ① ③放課後/②10:00~17:00×2回 10:00~16:00×1日

講師 ソニーネットワーク コミュニケーションズ 高松氏

日本工学院八王子専門学校 太田、髙地

リノベイトダブリュ 渡邉氏 リノベイトダブリュ 渡邉氏

リノベイトダブリュ 渡邉氏

グルーヴノーツ 中村氏

参加費用 無料 ※要 Prediction One利用登録

無料 無料 無料 無料

会場 日本工学院八王子専門学校 片柳研究所棟 14階 AI実践センター

募集人数 20~30名 専門学校生 8名+高校生 40名 10名 10名 20名

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■ 先進的な教育機関 事例 1/2

学校名

大学

Make School Olin College of Engineering Minerva Schools at KGI ダイソン大学

(Dyson Institutes)

創立年 / 場所 2015年

サンフランシスコ 「SOMA」 地区

2002年

ニードハム(ボストン郊外約 20km)

2014年

1年次 サンフランシスコ(キャンパスなし)

2017年

イギリス

責任者(設立者)等 ジェレミー・ロマンス(MIT中退)

アシュ・デサイ(UCLA中退)

オーリン財団

(全資産をオーリンカレッジに寄贈して閉鎖)

ベン・ネルソン

元 Snapfish(2005年 HPに買収される)社長

ジェームズ・ダイソン

(ダイソン創立者)

教育年限 /

育成する人材像

2年

「シリコンバレーのエンジニアとして、

初年度から 100,000ドルの年俸がとれる」

4年(大学院はない)

エンジニアリング・イノベーター

4年

「グローバルな視点を持ち、イノベーション

もリーダーシップも理解した broad thinker

(幅広く考えられる人)」

4年制

プロダクト・エンジニア

学位等 2年間で学士がとれる(120単位)

コースを新設(2018年から) 学士 学士

・ウォーリック大学位(2019年まで入学者)

・独自学位(2020年入学の学生から)

特色

■育成する能力

□1 価値創造ができる

□2 「grit」=難しいことをやり抜く力を持つ

□3 チーム活動のためのコミュニケーション

力がある

■基本コンセプトのポイント

・実社会のプロジェクトを通して、適切で

魅力的な教育を提供する

■カリキュラム

・スタートアップ企業のボランティアが

学生ひとりひとりにメンターとして付く

・近隣の IT企業と連携したインターシップ

の実施

■基本コンセプトのポイント

・問題を認識するところから、解決策を他者

に説明し受入れさせるところまでを教育

・現実社会との相互作用を重視し、学際的に

アプローチ

■カリキュラム

・1年次に「ものづくり」

=プロトタイピングによる教育

~学ぶ意欲を持たせる

・科目の 75%は PBL

(Project-based learning)

~座学はほぼなし

・教室の設えは「隠れたカリキュラム」で

あると考える

~椅子・テーブルの自由配置 + ソファ

+ Fab Lab

■育成する能力

・個人の思考スキル

・集団におけるコミュニケーション技能

■基本コンセプトのポイント

「知識の普及」から脱却し、変化の速い社会

で活躍するための一生涯使える

「実践的な知識」を伝える

■カリキュラム

・授業は全てオンラインによる

~アプリ「Active learning Forum」が

すぐれている

~事前学習した学生同士のディスカッショ

ン、グループワーク、プレゼンなど

が内容

・4年間で世界の 7都市をめぐり、現地の企業、

NGOなどと協働する

■学術的な論理の習得

実社会での就業と給与

専門家からの学びの場

■在学中に週 3日ダイソン社のパートタイム

従業員として雇用される。

18,000ポンド(約 245万円)/年の給与が

支給される

■ダイソンへの就職が約束されている

学費

Cost

●学費=70,000ドル(約 800万円)/2年

●ISA (Income Share Agreement)

~年収が 60,000ドルを超えた時に

給料の 20%/月(×60ヶ月)を支払う

●授業料=50,400ドル(約 550万円)

(2018-19 academic year)

*部屋・食事代込の場合 73,603ドル

(約 810万円)

●授業料の半額の奨学金を給付(2010年から)

●授業料=13,000ドル/年(約 140万円)

*別途寮費等 10,000ドル (約 110万円)

~全寮制

・授業料 無料

・学生寮 550ポンド(約 7.5万円)/月

~1年間のみ

備考

・2017年までは「大学」ではなかった ・キャンパス・校舎を持たない

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■ 先進的な教育機関 事例 2/2

学校名

大学

武蔵野大学

データサイエンス学部

関西学院大学

AI活用人材育成プログラム

国立大学法人 滋賀大学

データサイエンス学部 金沢工業大学

創立年 / 場所 2019年

東京都江東区(有明キャンパス)

2019年

兵庫県(西宮キャンパス/神戸三田キャンパス)

1875年

滋賀県彦根市

1965年

石川県野々市

責任者(設立者)等 学部長 上林憲行 メソヂスト教会のミッションスクール

としてスタート(1889年) ―― 創立者 泉屋利吉

教育年限 /

育成する人材像

4年

「これまでのデータサイエンティストを

越えるスマートアクティブな人材(財)」

= スマートクリエティブ人材

*学科等横断型

「AIユーザー」「AIスペシャリスト」

4年

データから価値ある情報を取り出し、

それを意思決定に活かす能力を備えた

文理融合型の人材

4年

問題発見・解決の手段として AIを活用し、

「SDGs」「Society5.0」に挑戦できる

技術者を目指す

学位等 学士 *全学生の申込(履修)が可

(学士) 学士 学士

特色

■育成する能力

・汎用的能力(コンピテンシー)

専門性 / 創造性 / ビジネスセンス

/ 行動力

~実践創造を志向する

■基本コンセプトのポイント

・スマートサイエンス

~データサイエンスと AIを双発のエンジン

としてリアルな実践知を重視し、社会的

な価値を創出することを目指す

■カリキュラム

・プロジェクト型学習の重視

~教壇型授業スタイルを前提としない

■育成する能力

・AI技術の基盤に関する知識は最小限に

とどめ、AIを活用するためのスキルに

フォーカスしている

~「AI研究開発者」を育成するプログラム

ではない

■カリキュラム

・初学者を念頭においた授業

・体系的かつ実践的なスキルの修得

・ビジネス視点の醸成

~実際の事例を意識した

PBL (Project Based Learning)を数多く

行う

■統計や情報の基礎力を身に付けるだけでは

なく、実際にテーマの解析結果を意志決定に

活かして価値創造できる力を高めることを

目的とする

■カリキュラム構成

・文理融合型カリキュラム

情報、統計関連科目

+経済、経営学等 文系の科目

・データサイエンス科目

価値創造科目

(経済、経営系価値創造

の実践等)

の 2つに大きく分かれる

■「AI基礎」を 2019年度入学生から開講、

2020年度入学生から全学部必修に

■「AIに関する倫理的使用に関する学生宣言」

に署名、宣誓も実施

■「プロジェクトデザイン」科目

学生がチームを組み、問題発見・解決に取り

組む金沢工業大学オリジナルの理工系 PBL

2012年からは工学教育の世界標準「CDID」

(Conceive考え出す、Design設計する、

Implement実行する、Operate操作・運用

する)を取り入れ、問題を考え、解決策を

創出するばかりでなく、プロトタイプとし

て具体化し、実験、検証、評価するまでを

行う

学費

Cost

●初年度納入金額

¥1,496,600(2019年)

●初年度納入金額 【理工学部】

¥1,681,000(2019年)

国立大学 ●初年度納入金額

¥1,715,000(2020年)

備考

・2019年 定員 70人に対して

志願者 1,767人(25.2倍)

データエンジニア リング系 (情報関連) データ アナリシス系 (統計系)

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■ 教育プログラムの基本的考え方とアウトプット

共感 創造

問題定義 プロトタイプ

テスト

基本スタンス プログラム開発の思想

テクノロジーの進化を前提

「教材」の考え方

重視するポイント

Backward Design from Future (2024 年~2049 年)

未来( Society5.0 , 5G , AI … )

から逆向き設計でプログラムを考える

最新のテクノロジーの活用

■(仮称)夢への学習設計図

成果の普及 アウトプット

対象分野

「世の中にある良い教材」は使う

「ない教材」はつくる

Youtube、MOOC(Coursera、edX、gacco…)、 Udemy、Grow with Google…

大学とは違う、制度的な柔軟性のある専門学校だからこそできる教育

~ 可変的カリキュラム、後払い・サブスクリプション等 革新的授業料のしくみ…

「何を教えるか」(What)ではなく「どう教えるか」(How)の重視

~ OS 的要素と APP(アプリ)的要素、対面教育とオンライン教育…などの差異をとらえて活かす

育成する人材像 と

学びのあり方

若きつくりびと by

Creative Learning

IT (AI、ロボティクス)

× ビジネス

本委員会での

教育プログラム開発の

知見の活用

全国の専門学校、 本校の 4 年制 AI 系

および Robotics 系学科

地域との

連携重視

地域の中での 機会創出 ・スタートアップ塾、

Fab Lab 等による、

プロデューサー、

イノベーター育成

■教育(基本)設計図

・育成する人材像 ・時間軸における達成度 (コンピテンシー)

・時間軸における基本的 科目配置

対面授業はすべて実習科目、 若きつくりびと授業

・「何を教えるか」(What):

OS 的要素と APP 的要素 の別

実証講座

+ フィードバック

(仮称)夢への学習設計図 :ビジネス系

(仮称)夢への学習設計図 :Robotics 系

(仮称)夢への学習設計図 :AI 系 (仮称)夢への学習設計図

・学生ごとの夢の設計図

・なりたい人物・仕事設定

・時間軸における成長度

・個人別科目配置

・入学時からの幸福度

・その他

・「どう教えるか」(How) の重視 : 対面教育と オンライン教育の別

・地域との連携科目の 設定

・資格取得、 インターンシップ、 就職、 起業サポート

・授業料等のしくみ 等

かける

R

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5-2-1

■IT×ビジネス カリキュラム概念図 1/3

3Dでとらえるカリキュラム概念図 基本コンセプト

3 軸の設定

●学生は最終的な達成度(履修完了と合格評価)を

求められるが、どの時点でどの科目を履修してもよい = 科目は時系列では並ばない

●「つくる」および実践を重視した必修科目

(科目群「実践的な知恵」など)と

選択科目がある

●専門性、実践性、レベル の 3 軸を設定する ~ この 3 軸がつくる 3D空間の中で、各科目が 位置づけられる

科目の位置は、3 点の座標( X・Y・Z ) によって決定できる

・専門性 学科が表明している主たる分野にかかわる ・実践性 社会(リアル)との接続の中で「学び」を構築する ・レベル 基礎から応用に連続している「学び」の段階

「学び」の最適化のためのフォローアップ

●「学び」の最適化のためのフォローアップをする ・科目間の連携・関係性、レベルの目安については、 「科目関連MAP」によって別途詳細に示す ・学生別カリキュラムの内容については、

担当教師+メンターによる面談で決定するとともに、 履修の全ての情報は学校WEBの個人ページ上で

インタラクティブに更新できる

~ 専門 実践 レベル

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■IT×ビジネス カリキュラム概念図 2/3

共感 創造

問題定義 プロトタイプ

テスト

「つくる」と実践の重視 カリキュラム断面図

●学生別カリキュラムシート

学生ごとの個別シート

●学生別履修科目シート

●「つくる」と実践の中で生まれる学びは、

分野を越えて応用ができる

(ファー・トランスファー[Far Transfer]) ●社会実践科目を学生が自主(グループ可)提案する

~ 参加可能なメニュー案は学校も用意する

・海外研修

・長期インターンシップ ・コーオプ教育

・企業等との共働プロジェクト・共同研究

など

●学生による自主提案科目はカリキュラム編成委員会で

承認されれば正式科目となる

(「起業」に準じる評価となる) ~ 優秀提案は WEB 上にリスト&ランクが示され、表彰される

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■IT×ビジネス カリキュラム概念図 3/3

共感 創造

問題定義 プロトタイプ

テスト

【ソフト系】

学生別カリキュラムシート

履修傾向の差異が学生別カリキュラムシートに反映される

【ビジネス系】

学生別カリキュラムシート

【ハード系】

学生別カリキュラムシート

●自分が履修している分野(科目群)の構成と 達成度が可視化されるので、学生は直観的に

自分の履修傾向を把握することができる

●学生がめざす方向性を、教師およびメンター(実務家など)

と定期的にミーティングして確認し、修正等を加える

●学生のめざす方向性の差異は、たとえば図のようにあらわれる

【ソ フ ト系】AI、IoT 科目群からに履修が多い

【ハ ー ド系】ロボティクス科目群からの履修が多く、 AI 科目群が少ない

【ビジネス系】AI、ロボティクス科目群を履修した後に、

応用分野としてのビジネス、PBL 社会実践 科目群を中心に、幅広く多くの科目を履修 している