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序 文

日本国政府は、インドネシア共和国の要請に基づき、同国のジャカルタ大首都圏港湾開

発計画調査を行うことを決定し、国際協力機構がこの調査を実施いたしました。

当機構は平成 14 年 3 月から平成 15 年 10 月までの間4回にわたり、財団法人国際臨海

開発研究センター 黒田秀彦氏を団長とし、同センター及び株式会社パシフィックコンサ

ルタンツインターナショナルから構成される調査団を現地に派遣しました。

調査団は、インドネシア共和国の政府関係者と協議を行うとともに、計画対象地域にお

ける現地調査を実施し、帰国後の国内作業を経て、ここに本調査報告書完成の運びとなり

ました。

この報告書が、本計画の推進に寄与するとともに、両国の友好・親善の一層の発展に役

立つことを願うものです。

終わりに、調査にご協力とご支援をいただいた関係各位に対し、心より感謝申し上げま

す。

平成 15 年 11 月

独立行政法人

国際協力機構

理事 松岡 和久

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略語一覧表 A ADPEL Port Administrator Office AFTA ASEAN Free Trade Area AMDAL Environmental Impact Assessment ADB Asian Development Bank ASEAN Association of South East Asian Nations B BAPEDAL Environmental Impact Management Agency BAPEDALDA Brunch Office of BAPEDAL BAPPEDA Provincial Development and Planning Board

BAPPENAS National Development Planning Agency BCH Box/Crane/Hour B/C Benefit/Cost

BKPM Investment Coordination Board BOD Biological Oxygen Demand BOR Berth Occupancy Ratio BOT Build-Operate-Transfer BPS Central Bureau of Statistics BPPN International Bank of Reconstruction and Development BT Berthing Time BUMN State Owned Company C CFS Container Freight Station COD Chemical Oxygen Demand D DGLC Directorate General of Land Communication DGH Directorate General of Highways DGSC Directorate General of Sea Communication DO Dissolved Oxygen DTV Daily Traffic Volume E EDI Electric Data Interchange

EIA Environmental Impact Assessment EIRR Economic Internal Rate of Return ET Effective Time (at Berth)

F FCL Full Container Load

FTA Free Trade Area FIRR Financial Internal Rate of Return FDI Foreign Direct Investment

G GBHN Broad Outlines of the Nation’s Direction GDP Gross Domestic Product GOI Government of Indonesia GOJ Government of Japan GRDP Gross Regional Domestic Product GT Gross Tonnage

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H I IAPH International Association of Ports and Harbors

IBRD International Bank of Reconstruction and Development IDB Islamic Development Bank IEE Initial Environmental Examination IMF International Monetary Fund IMTN Indonesia Medium Term Notes INSA Indonesian National Ship Owner Association IPC Indonesia Port Corporation J Jabotabek Jakarta, Bogor, Tangerang and Bekasi area

JBIC Japan Bank for International Cooperation JICA Japanese International Cooperation Agency

JICT Jakarta International Container terminal JKT Jakarta JO Joint Operation JORR Jakarta Outer Ring Road JV Joint Venture K KANPEL Port Administration Office (Non-commercial Port) KANWIL Provincial Office of a Central Ministry Keppres Presidential Decree Kimpraswil Ministry of Settlements and Regional Development KM Ministerial Decree KSO Kerjasma Operasi (Joint Operation) L LCL Less then Container Load M MENEG LH State Ministry for Environment

MOC Ministry of Communication MOF Ministry of Finance MOSOE (MOSOC) Ministry of State-Owned Enterprises (Companies) M(O)SRD Ministry of Settlements and Regional Development N NGOs Non Government Organizations NPS National Port System NPV Net Present Value O OD Origin and Destination ODA Official Development Assistance P PCC Pure Car Carrier PCU Passenger Car Unit

PELINDO Indonesia Port Corporation PELNI Indonesian National Shipping Company PERSERO State-Owned Company

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PERUM ASDP State-Owned Inland Waterways & Ferry Company pH Hydrogen ion concentration PIANC Permanent International Association of Navigation

Congress PJPⅡ The Second Long Term Development Plan PM10 Particular matter less than 10μm PP Government Regulation PPKB Permintaan Pelayanan Kapal dan Barang (The Demands of Ship and Good Services) PPSA One Roof Port Service Center PROPENAS National Development Policy PRT Port Related Traffic PSA PSA Company (changed from Port of Singapore Authority) PSP Private Sector Participation PT. Limited Company PT.RUKINDO Indonesia Dredging State Limited Company R REPELITA National Five-year Development Plan REPELITADA Local Five-year Development Plan RKL Environmental Management Plan Rp. Rupiah RPL Environmental Monitoring Plan RTRW Spatial Use Plan RTG Rubber Tire mounted Gantry S SIMOPPEL Port Operation Management Information System SOLAS International Convention on Safety of Life at Sea

SOR Shed Occupancy Ratio SPM Suspended Particle Matter SS Suspended Solid T TEU Twenty Foot Equivalent Unit THC Terminal Handling Charge TGH Ton/Gang/Hour TOR Term of Reference TTV Through Traffic Volume U UNCTAD United Nations Conference on Trade and Development UU Law W WB World Bank Y YDT Yard Dwelling Time

YOR Yard Occupancy Ratio

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インドネシア共和国ジャカルタ大首都圏港湾開発計画調査報告書 ?概要版?

調査結果の概要

(E-1)

調査結果の概要

1. 調査は以下のような流れで実施し、これに沿って提言をとりまとめた。

現状把握・分析 (インドネシア及び世界)

問題点及び課題の整理

ハードウェア港湾開発

ソフトウェア管理・運営

ヒューマンウェア組織的な能力向上

開発戦略(開発コンセプト及び開発シナリオ)

長期整備計画(マスタープラン)(2025年目標)

短期整備計画(2012年目標)

緊急整備計画の作成及びフィージビリティスタ

(効果的な対応策の検討)

A. 問題点と課題

2. インドネシアにおける経済活動の中心をなす西ジャワ地域では、現在、タンジュンプリオク港が唯一の輸出入流通港湾として機能している。しかしながら、基本的な姿は旧オランダ統治時代のままであり、ASEAN 諸国の主要港湾と比較した場合、取扱容量、生産性の点で次第に劣ってきている。このまま放置すれば、近い将来、物流・産業インフラとしての機能が麻痺し、海外からの投資魅力をも減退、既存産業の他のアジア諸国への移転といった事態につながりかねず、インドネシア産業の競争力を失うことにもなりかねない。

3. 現在のタンジュンプリオク港の問題は、港湾利用者(荷主等)のニーズに応えられなくなりつつあることに集約される。すなわち、

Ø 貨物取扱の迅速性、定時性に欠けること。

Ø 盗難事件が頻発するなど貨物取扱の信頼性に欠けること。

Ø 需要に応じた必要な施設が不足していること。

Ø 料金が周辺諸国に比べて高いこと、また価格設定の透明性に欠けること。

4. このように事態が悪化している原因として、以下のような点が挙げられる。

Ø 物理的容量の限界(入出港容量の限界、空間容量の限界(狭隘な土地や水域)、港湾内及び周辺の交通混雑)

Ø 容量不足及び混在した土地利用から生じる貨物取扱の非効率性・低生産性

Ø 港湾管理・行政システムの不備(非効率で柔軟性に欠けた通関システムやタ

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インドネシア共和国ジャカルタ大首都圏港湾開発計画調査報告書 ?概要版?

調査結果の概要

(E-2)

ーミナル運営、十分な活用がなされていない EDI システムなど)

5. これら問題点と課題については、運輸省海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱが引き続きデータ等を収集・分析しながらフォローアップ並びにモニターしていく必要がある。

B. ハードウェア –港湾開発–

6. 調査団は貨物の需要動向、港湾の開発ポテンシャルを踏まえ、西ジャワ地域における港湾開発の目標と戦略を設定した。また、これを踏まえ、タンジュンプリオク港及びボジョネガラ港に係る長期計画(マスタープラン)及び短期整備を作成した。さらに、緊急的に実施する必要がある優先プロジェクトを選定し、事業の実施可能性を評価した。

B-1 開発戦略

ジャカルタ首都圏港湾の開発目標

Ø インドネシアにおける投資環境の魅力向上に寄与し、インドネシア産業のASEAN 地域における競争力を維持・向上するため、利用者のニーズに応える効率的な「ロジスティックセンター」として機能すること。

Ø 外航基幹航路の誘致、及びそれら航路とインドネシア島嶼間航路との有機的な連携を図る「地域ハブ港湾」として機能すること。

開発の重点

7. 上記開発目標を達成するため、以下の項目に重点を置いた開発を進めること。

Ø 既存施設の有効活用

Ø 利用者本位の開発・運営

Ø 戦略的な開発・運営

Ø 環境に優しい開発・運営

開発シナリオ

8. 外貿コンテナを中心とする以下の開発シナリオを提言した。

Ø 既存施設が最大限の能力を発揮するよう 2008 年までにタンジュンプリオク港の緊急的な改良を行い、港湾の容量を向上させること。(これにより外貿コンテナの取扱能力は約 3 百万 TEU から 3.6~3.8 百万 TEU 程度に増加する。)

Ø 以下の諸点を鑑み、ジャカルタ大首都圏港湾の一環(ツイン・ポート)として、コンテナ貨物取扱を中心とする大水深バースを備えたボジョネガラ新港を開発し、2010 年までに新たなコンテナターミナルを供用開始すること。

• 既存のタンジュンプリオク港内において新規の開発空間を確保することは困難であること、また外港においてその空間を確保するには大規模な投資が必要となること。

• ジャカルタ首都圏における過度な交通集中、特にコンテナトレーラーのような大型車両が都市交通に交じることによる混雑を避けること。

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インドネシア共和国ジャカルタ大首都圏港湾開発計画調査報告書 ?概要版?

調査結果の概要

(E-3)

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

2000

2001

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2003

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2008

2009

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2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

Con

tain

er T

hrou

ghpu

t ('0

00TEU

)Necessary Capacity to be addedTanjung Priok CapacityDemand of Export/Import Container

Bojonegara Operation

Tanjung PriokRehabilitation

Completion of newcontainer berths

需要と容量(供給)(外貿コンテナ)

機能分担

9. 開発目標や各港湾の特性等を踏まえ、タンジュンプリオク港及びボジョネガラ新港が担うべき基本的な機能を以下のように設定する。

Ø タンジュンプリオク港

西ジャワ地域における産業・貿易活動を支えるゲートウェイ機能

Ø ボジョネガラ新港

ジャカルタ大首都圏港湾の一環としてタンジュンプリオク港のゲートウェイ機能の分担、及びバンテン地域における様々な開発を支える基本的かつ戦略的な物流インフラ機能

10. 西ジャワ地域における各港湾の機能分担は以下のように整理される。

西ジャワ地域における各港湾の機能分担

Tanjung Priok

Bojonegara Ciwandan Merakmas Cirebon (Merak)

輸出入コンテナ(外貿) +++ +++ + + + - 島嶼間コンテナ(内貿) +++ + - - - - トランシップコンテナ ++ ++ - - - - 在来貨物 +++ +++ +++ + +++ - 旅客 +++ - - - + - Ro-Ro 貨物 ++ ++ - - - +++ 自動車(完成車) +++ + - - - -

+++: 主要取扱港湾 ++: 将来的に主要取扱港湾となる可能性がある港湾 +: 主要取扱港湾とはならないが将来的に何らかの取扱がなされる可能性がある港湾 -: 取扱が(殆ど)期待されない港湾

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調査結果の概要

(E-4)

B-2 マスタープラン及び短期整備計画

開発コンセプト

11. タンジュンプリオク港が西ジャワ地域における産業の貿易活動を支えるゲートウェイ港湾として機能するとともに、ボジョネガラ新港がその機能の一部を分担し又バンテンの地域開発を支える戦略的なインフラとして機能するため、両港の開発コンセプト並びに核となるプロジェクトのコンセプトを以下のように設定した。

開発コンセプト プロジェクトのコンセプト タンジュンプリオク港

ü 総合的に港湾の容量/生産性を向上していくこと

ü 港湾の安全性を高めること ü 利用者のニーズに応え適切なサービ

スを提供すること ü 環境に優しい開発を行っていくこと

ü 航路条件の改善(容量及び安全の観点から)

ü 自動車ターミナルの整備 ü 既存港湾内の再開発 ü 新たな港湾地区の開発(上記再開発

による機能移転及び将来の貨物需要に対応するため)

ü 港湾内及び周辺の道路改善 ü 環境改善

ボジョネガラ新港

ü 国際標準を満足する高規格なコンテナターミナルを整備すること

ü 競争力のあるサービスを提供し、戦略的な貨物誘致を進めること

ü 環境に優しい開発を行っていくこと

ü コンテナターミナルの整備 ü 港湾への良好なアクセスの確保 ü 産業立地や地域開発と連動・連携し

た新港開発 ü 周辺の環境への影響を最小限に抑え

ること

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サンワーク
E-6
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サンワーク
E-7
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調査結果の概要

(E-8)

B-3 緊急整備計画

13. 上記マスタープラン及び短期整備計画のうち、緊急的に実施する必要があるプロジェクトとして以下のプロジェクトを選定し、経済・財務上及び環境上の観点からプロジェクトの実施可能性を検討し、プロジェクトの遂行に特段の問題がないことを確認した。

タンジュンプリオク港緊急改良計画

Ø 主航路の拡幅並びに回頭泊地の拡張(2006 年目標)

Ø 自動車ターミナルの整備(2006 年目標)

Ø 第3ふ頭における島嶼間コンテナターミナルの整備 (アンチョール地区の開発と並行しつつ段階的に整備。2008 年目標に一部供用。)

Ø アンチョール地区の開発(旅客ターミナル、多目的ターミナル及びアクセス道路の整備)(第一段階の開発について 2010 年目標)

Ø 港内道路の改善(2006 年目標)

Ø 地域インフラ省(Kimpraswil)によるジャカルタ環状高速道路(JORR)と結ぶ東側港湾アクセス高速道の整備。

(実施可能性の評価)

Ø 経済分析: EIRR(港湾、アンチョール地区の開発含まず)= 33.0% EIRR(港湾、アンチョール地区の開発含む)=18.2%) EIRR(アクセス道路)=25.1%)

Ø 財務分析: FIRR(公共セクター)= 10.7%(アンチョール地区の開発含まず) FIRR(公共セクター)= 4.3%(アンチョール地区の開発含む) FIRR (自動車ターミナルオペレーター) =16.0%

Ø 環境影響評価上、大きな問題は生じない。なお、適切な環境管理計画に基づき、環境モニタリングを実施していく必要あり。

100 200 500 1,000m

JL. STASIUN TANJUNG PRIOK

JL. P

EN

JAL

AI

JL. LAKS. RE MARTADINATA

JL. PELABUHAN RAYA

JL. P

AN

AIT

AN

JL. P

AD

AM

AR

AN

G

STA. KERETA API

PT PELINDO II

KOMPLEKTNI-AL

KOMPLEKAIRUD

PER

TAM

INA

4.5ha 5.8ha

962m783m 590m

-14m300m

R1120m

440m

250m

200m

250m

80m

192m

57m

277m

552m

-14m

-10~11m

-10~11m

-14m560m

200m

400m

-7.5m300m

-10m120m

-10m

Passenger terminal

Green Buffer Zone

Multi Pupose Terminal

Car terminal

Port Related Zone

Breakwater

Channel, Basin Dredging

Demolition

Re-development / Reclamation (Port Side)

Port Related Road

350m

Ancol Reclamtion Project Area (Original)

Urgent Rehabilitation Project

400m-12m

440m

130m

220m

200m112m

112m

2L(400m)

(for Feasibility Study)

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調査結果の概要

(E-9)

ボジョネガラ新港緊急整備計画

Ø コンテナターミナルの整備(2010 年目標)

Ø 多目的ターミナルの整備(2008 年目標)

Ø 防波堤、航路及び泊地の整備(ターミナルの整備に伴って段階的に整備。コンテナターミナルの供用には防波堤が必要。)

Ø 地域インフラ省(Kimpraswil)によるアクセス道路の整備(多目的ターミナルが供用開始される 2008 年までに整備される必要あり。)

(実施可能性の評価)

Ø 経済分析: EIRR=17.9%

Ø 財務分析: FIRR(公共セクター)= 6.0% FIRR (コンテナターミナルオペレーター) =18.7%

Ø 環境影響評価上、大きな問題は生じない。なお、適切な環境管理計画に基づき、環境モニタリングを実施していく必要あり。

80

O560m(-12m)

(-10m)

200m

1,000m500200100

500m

450m

300m

(-12m)

300m

O300m(-8m)

(-12m)

340m

220m

300m

50mContainer Terminal

Multi purpose terminal (GC, CT etc.)

Government zone

Channel, Basin Dredging

GC cargo Hanlind zone

Road

Breakwater

Urgent Development Project

Port related zone

600m

(-5m)

100m

(for Feasibility Study)

B-4 提言

14. 上記結果を踏まえ、調査団は以下の事項について海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱがフォローアップしていくことを提言する。

提案した緊急プロジェクトを速やかに実行に移すこと

Ø 海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱは、提案したタンジュンプリオク港の緊急改良計画及びボジョネガラ新港の緊急整備計画について、ソフトローン及び民間資金を有効に活用しながら、その実現に向けて努力を傾注すること。

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調査結果の概要

(E-10)

アクセス道路の状況を改善すること

Ø 道路セクターは、港湾セクターである海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱと協働して港湾へのアクセス道路を改善していくこと。また、ボジョネガラ新港開発にとってその背後圏を左右するジャカルタ環状高速道路(JORR)を一刻も早く全面供用すること。

マスタープラン及び土地利用計画をインドネシア政府としてオーソライズすること

Ø 海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱは本調査結果をフォローアップし、ジャカルタ大首都圏港湾としてのマスタープラン及び土地利用計画をできるだけ速やかにインドネシア政府としてオーソライズし、今後無計画・無秩序な開発を規制していくこと。

既存港湾地区の再開発に向けて速やかに行動を起こすこと

15. 海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱは、特に以下の点に留意しつつ、タンジュンプリオク港既存港湾地区の再開発に向けて速やかに行動を起こすこと。

Ø 軍関係施設の移転

Ø 港内における事業者の活動状況のチェック及び再開発に向けた調整

Ø 港湾内の遊休地を含め港湾用地の適切な管理(無計画・無秩序な開発を防ぐため)

環境改善に向けたフォローアップを行うこと

16. 海運総局(DGSC)及び港湾公社Ⅱは以下のような環境問題について十分検討を行い、環境と調和した港湾開発・運営を心がけること。

Ø 市街地から港湾に流入する下水排水及び廃棄物等の処理対策

Ø 防波堤の再配置による海水交換の促進、自然の海水浄化機能を有するマングローブ植林当による港湾内外の水質改善

C. ソフトウェア –港湾の管理・運営

17. 健全な港湾の管理・運営を図るため、海運総局(DGSC)と港湾公社Ⅱは協働して以下のような方策を実施していく必要がある。

C-1 ジャカルタ大首都圏港湾の重要性の重視(港湾行政上の位置づけ)

Ø タンジュンプリオク港及びボジョネガラ新港をインドネシア国政令上の国際ハブ港湾(International Hub Port)としての位置づけを行うととともに、インドネシア国の経済を支えるジャカルタ大首都圏港湾のツインポートとして国際水準の行政及び管理・運営を行うこと。

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調査結果の概要

(E-11)

C-2 ターミナルオペレーション

自動車ターミナルの適切な運営スキームを確立すること

18. 大量の完成車の荷役には特別な経験と技能を要する。このため、港湾公社Ⅱは、以下の点に留意しつつ、速やかに自動車ターミナルに係る適切な運営スキームを整える必要がある。(本調査では代表的な運営スキームとして2つの案を提案した。)

Ø ターミナルの運営自体は、世界的な例に準拠して、完成車の輸送や荷役に経験を有する者に委ねられるのが望ましいこと

Ø 他の自動車ターミナルの例、利用者の意見を踏まえつつ、適切な荷役タリフを設定すること(調査団は、財務分析等を通じ、1台当たり US$13 程度の取扱料金(荷役及び 5 日間程度の蔵置を含む)が適切であるとした。)

Ø ターミナルは、様々な自動車メーカーが利用可能な公共ターミナルとして運営されること

ターミナルの運営効率を向上させること

Ø ターミナルの運営効率について、以下のような手段により監理(モニター)すること

• ターミナルオペレーターの運営を適切に監理するため、ターミナルの運営効率に係る明確な指標を導入すること

• 運営効率の目標値をオペレーターとのコンセッション契約あるいは管理に係る契約書または合意書に明確に位置づけること

Ø 以下の点を鑑み在来ふ頭のオペレーターを集約すること(過剰な数のオペレーターは船社にとって、利用可能なバース数を制限することとなり、スケールメリットが享受できなくなるとともに、待ち時間を増大させることになる。)

• 現在運営状態の良好なオペレーターを中心に、各オペレーター5~10 程度のバースを運営することが適当であること

• ターミナルオペレーターの選定に際しては競争公開入札によること

Ø 現在の日単位の岸壁使用料を時間単位とし、非効率な接岸時間を減らしていくこと

Ø 港湾内外の道路状況の改善とともに、適切な交通管制システムを確立すること

Ø 適切な規制により、岸壁からの直出し・直入れ貨物を減らすこと、またインセンティヴを与えてヤードや上屋の利用を促進させること

Ø 港湾施設や荷役機械の維持管理を適切に行うこと

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調査結果の概要

(E-12)

Jl. Pelabuhan Raya

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Jl. Pelabuhan Raya

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POS 9

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GD.

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DERMAGA EX. GUDANG ARANG

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PERKASA

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MTI

Legend :

MTI

Co Operation

Leased Land

Terminal Operator

J I C T

J I C T

在来ふ頭における既存のターミナルオペレーター

ボジョネガラ新港コンテナターミナルの開発に際し適切なコンセッションスキームを整備すること

19. ボジョネガラ新港におけるコンテナターミナルの整備においてコンセッションスキームを導入する場合、以下の点を十分考慮する必要がある。

Ø 正当性かつ透明性を確保する競争公開入札方式を採用すること

Ø ビジネスプランの実行可能性の評価は、港湾公社Ⅱもしくはインドネシア政府及びコンセッションネアの双方の立場から、リスク分析及び適切なリスクシェアリングの検討を通じて行うこと

Ø 運営効率の目標について、コンセッション契約あるいは管理に係る契約書又は合意書に明確に規定するとともに、港湾公社ⅡとのJVによる場合には、会計システムについても明確に規定し、海運総局はレギュレーターとしての機能を強化すること

C-3 港湾の管理

競争力のある適切なタリフ・港湾料金設定とともにその設定の透明性を高めること

Ø 海運総局(DGSC)の主導により、アジアの主要港などとの比較を通じ、現行のタリフや港湾料金を再検証すること

Ø 上記検討結果に基づき、海運総局(DGSC)はタリフ・港湾料金の改定のコンセプト、システムを作成し公表すること

Ø 港湾公社Ⅱはタリフ・港湾料金の上限値を示し、ターミナルオペレーターや荷役会社はそれ以内で価格を自由に設定できるようにすること

TO-C

TO-A

TO-B

MTI

TO-D

TO-E

TO-F

TO-G

TO-H

TO-P

TO-I

TO-K

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TO-J

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調査結果の概要

(E-13)

(本調査における財務分析によれば、ボジョネガラ新港における荷役料金は現行タンジュンプリオク港の 6~7 割程度に抑制できる可能性があること、また、自動車ターミナルについては、1 台当たり US$13 程度に価格を設定できる可能性があることが確認されている。)

効率的な通関システムを整えること

Ø 港湾における諸手続きの単一窓口化(シングルウィンドウ化)を進めるため、現在タンジュンプリオク港にある3箇所の税関は1ヶ所に統合すること

EDI システムを改善すること

20. 通関を含む港湾における諸手続迅速化のため、EDI システムは有効である。 同システムはタンジュンプリオク港で既に導入されているものの、有効に活用されているとはいえない現状にあり、以下の点を提言する。

Ø 既存の EDI システムを税関の協力をも得ながら通関手続きも含む総合的なシステムとしていくこと

Ø EDI サービスプロバイダと協力し、港湾活動のデータや生産性などの分析に利用できる形で活用すること

港湾における安全性を強化すること

Ø 港湾内における盗難などを未然に防止するため、関係機関からなる安全委員会を設置し、関係部署や港湾利用者からの報告事項に基づいて、適切な盗難防止対策を講じること

Ø フェンスや ITV といった安全性を向上するために必要かつ十分なハードウェアを導入するとともに、現場における常時監視体制を整えること

港湾内の土地利用を適切に規制すること

Ø 無秩序な開発を防ぐため、港湾内の遊休地あるいは未利用地について、適切な規制・管理を行っていくこと

港湾の振興活動を活発化すること

Ø 港湾公社Ⅱは船社、荷主といった港湾利用者との会合を適時持ち、情報や意見交換を行い、利用者のニーズや市場の動向等に関する情報をより正確に把握すること

Ø 港湾のセールスポイントを明確にしつつ、潜在的な利用者へのセールス活動を強化すること

Ø 特にボジョネガラ新港については、積極的な背後圏の拡大、貨物の誘致活動を行っていくこと

Ø 地域開発、特に工場立地政策との連携を図ること、特にボジョネガラ新港については、輸出加工区などの経済特区を近傍に設置していくこと

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調査結果の概要

(E-14)

TANGERANGBEKASI

DEPOK

BOGOR

BANDUNG

SERANG

JAKARTA DKI

LAMPUNG

WEST JAVA

CENTRAL JAVA

BANTEN

PANDEGLANG

RANGKASBITUNG

KARAWANG

PURWAKARTA SUBANG

CIANJUR

SUKABUMI

GARUT

SUMEDANGMAJALENGKA

INDRAMAYU

CIREBON

KUNINGAN

CIAMISTASIKMALAYA

CIREGON

LebakPandeglang

Serang

Tangerang

Bogor

Bekasi

Karawang

Purwakarta

Sukabumi

Cianjur

Garut

TasikmalayaCiamis

Kuningan

MajalengkaSumedang

SubangIndramayu

Cirebon

Bandung

South JKT Regency CityEast JKT Bogor BogorCentral JKT Sukabumi SukabumiWest JKT Cianjur BandungNorth JKT Bandung Cirebon

Garut BekasiTasikmalaya Depok

Regency CiamisPandeglang KuninganLebak CirebonTangerang MajalengkaSerang Sumedang

City IndramayuTangerang SubangCiregon Purwakarta

KarawangBekasi

Jakarta DKI West Java

Banten

7.9%12.2%

34.8%

9.0%

3.0%8.5%

16.2% 3.0%

3.0%

Other Area 2.5%

Banten Province: Around 20%

Jakarta DKI & West Java Province: Around 80%

コンテナ貨物の発生集中分布

East JKT16%

Bekasi25%

Bogor9% West JKT

8%

Tangerang12%

Serang8%

20%

Other Area2%

East of WJ9%

Central JKT3%

North JKT7%

South JKT1%

East JKT15%

North JKT7%

Bekasi25%

East of WJ9%

Serang10%

Tangerang12%

South JKT1%

West JKT8%

Bogor8%

Central JKT3%

Other Area2%

38%

ボジョネガラ新港の背後圏(現状及び将来)

C-4 財務

大規模投資に際してのソフトローンを有効に活用すること

Ø 港湾公社Ⅱの財政状況が厳しい中、大首都圏港湾(タンジュンプリオク港及びボジョネガラ新港)の緊急整備事業及び短期整備事業の実施については、低金利かつ支払猶予期間の長いソフトローンを有効に活用して進めること

港湾の開発及び管理運営に関する適切なスキームを確立すること

Ø 港湾の開発及び運営に関する適切なスキームを一刻も早く確立すること(2002 年に発効した国家港湾システムに係る省令は、財政的な視点を加えた形で修正されるべきである。本調査では、特にジャカルタ大首都圏港湾に係る緊急性の高いプロジェクトの実施を念頭に、以下のような港湾の開発・運営スキームを提案した。)

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調査結果の概要

(E-15)

整備 管理・運営 備考 防波堤及びアクセス航路 国 国又は港湾公社*1 港湾内の航路及び泊地 港湾公社 港湾公社 ターミナル(収益性高) コンテナターミナル等

インフラ 港湾公社又は国*2 岸壁、前面泊地等 上物施設 民間

民間 舗装、荷役機械等

ターミナル(収益性低) 港湾公社又は国*2 民間又は港湾公社 一般雑貨バース等 港内道路 港湾公社 港湾公社 アクセス道路 道路セクター*3 道路セクター*3

*1:他の港湾施設と一体的に管理が必要な場合は港湾公社が管理 *2:リスクが大きい場合は国が整備することもあり得る *3:国又は地方政府

Development Bodies

Conventional

ChannelAccess

InnerChannel

Port Inner Road

Terminal

Breakwater

TerminalContainer

TurningBasin

BasinTurning

Conventional

Access Road

Terminal

Breakwater

BasinTurning

Road Sector

Central Government

IPC

Infrastructure: IPCSuperstructure: Private

IPC, but development cost canbe shared by private sectors

Ø 岸壁前面の泊地など整備施設の受益者が明確に特定できる場合、その受益の程度に応じて受益者の負担を求めるほか、リスクが少ないインフラ整備について BOT スキームにより民間資金を導入するなど、適切な民間負担により港湾公社の負担を軽減し、より適切な港湾運営を行っていけるようにすること

Ø 港湾アクセス道路については、国による資金負担のほか、地方自治体や関連公共セクターからの適切な負担も考えること

D. ヒューマンウェア-組織能力の強化(人材育成)

効率的な研修システムの確立

Ø 港湾作業員/ギャングに対する適切な訓練を提供すること

Ø 品質管理(QC)サークルの導入等により港湾関連組織の活性化を図ること

Ø 上記の点に関し、既存の港湾研修センターの機能を強化すること

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調査結果の概要

(E-16)

有効なデータベースシステム整備と情報管理ユニットの設立

Ø 適切な統計システムの整備と統合化されたデータベースシステムの確立

Ø 上記データベースを活用した港湾運営実績の評価能力や計画立案等行政能力の強化

21. 上記の改善を成し遂げるために、外部からの専門家と研修機材等の支援を受け、「行政・管理・運営能力強化プログラム」を海運総局、港湾公社Ⅱが実施していくことを提案する。当該プログラムにより、国港湾セクターの広範囲な課題解決のための有効なツールを準備することが可能となる。

22. 海運総局及び港湾公社Ⅱは、提案した「管理・運営能力強化プログラム」の中で、以下の行動を起こすべきである。

Ø 港湾統計システムの改良

Ø 民間セクターの監査及び実績を評価・分析する能力を強化するための研修実施

Ø “地方分権化”および “民営化”に対応するための制度的枠組みの改善

23. 本プログラムの主要活動は以下のとおり

Ø “港湾情報管理ユニット(仮称)”の設立

Ø 外部技術移転チームの受け入れ

Ø 詳細な行政システム・手続きの点検/評価

Ø 港湾情報管理ユニット職員の研修

Ø “港湾情報システム(仮称)”の整備

Ø 港湾行政手続に関するガイドライン準備

Ø 研修計画の策定

24. 本プログラムの成果は以下のとおり

Ø 全ての港湾関連情報を一元的に管理する新ユニットの設立

Ø 標準化かつ統合化されたフォーマットが組み込まれた新情報システムの整備により、港湾の諸活動の包括的な把握・評価が可能になること。

Ø 基礎データ・情報の評価・分析能力を有する行政官の育成

Ø 中央政府から各港湾公社や地方自治体への技術移転スキームの確立

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i

概要版 目次

調査結果の概要.........................................................................................................................1

A. 問題点と課題 ....................................................................................................................1

B. ハードウェア –港湾開発–.................................................................................................2

C. ソフトウェア –港湾の管理・運営 ...................................................................................10

D. ヒューマンウェア-組織能力の強化(人材育成)...........................................................15

第 1 章 調査概要....................................................................................................................1

1-A. 調査の背景..................................................................................................................... 1 1-B. 調査の目的..................................................................................................................... 2 1-C. 調査の対象地域 ............................................................................................................. 2 1-D. 調査のスケジュール ...................................................................................................... 3 1-E. 調査の実施体制 ............................................................................................................. 3 1-F. レポートの構成 ............................................................................................................. 4

第 2 章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況 ........................................................5

2-A. 地理的条件..................................................................................................................... 5 2-B. 行政システム ................................................................................................................. 6 2-C. 経済動向 ........................................................................................................................ 6 2-D. 政府の社会経済改革路線 ............................................................................................... 7 2-E. 国家及び地域開発計画................................................................................................... 8 2-F. 環境保全に関する政策................................................................................................. 10

第 3 章 インドネシア及び調査対象地域における交通セクターの状況..................................12

3-A. 陸上交通 ...................................................................................................................... 12 3-B. 海運 ............................................................................................................................. 12 3-C. 航空 ............................................................................................................................. 13 3-D. 交通セクターにおける投資 ......................................................................................... 13 3-E. 交通政策 ...................................................................................................................... 14

第 4 章 インドネシアにおける海上交通の状況 ....................................................................15

4-A. インドネシアにおける海上交通の基本的政策 ............................................................ 15 4-B. 海運に係る主要な法令................................................................................................. 15 4-C. インドネシアにおける主要コンテナ港湾の状況......................................................... 16

4-C-1 概況...................................................................................................................... 16 4-C-2 港湾施設 .............................................................................................................. 16 4-C-3 港湾の利用状況 ................................................................................................... 16 4-C-4 コンテナターミナルの運営 ................................................................................. 18

第 5 章 インドネシアを巡る国際コンテナの動向 .................................................................21

5-A. インドネシア周辺の国際コンテナ輸送サービス網 ..................................................... 21 5-B. インドネシア周辺の主要コンテナ港 ........................................................................... 23

5-B-1 定期航路寄港地からみた港湾の位置付け............................................................ 23 5-B-2 コンテナ取扱実績................................................................................................ 24

5-C. 南アジアにおけるメガターミナルオペレーター......................................................... 25

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第 6 章 調査対象地域における港湾の状況 ...........................................................................26

6-A. 港湾行政の概要 ........................................................................................................... 26 6-B. 調査対象地域における港湾管理 .................................................................................. 27

6-B-1 港湾公社Ⅱの組織................................................................................................ 27 6-B-2 港湾公社Ⅱの系列会社......................................................................................... 27 6-B-3 港湾管理システム................................................................................................ 28 6-B-4 コンテナ貨物に関する港湾料金 .......................................................................... 29

6-C. 港湾の利用状況 ........................................................................................................... 32 6-C-1 入港船舶数........................................................................................................... 32 6-C-2 貨物取扱量........................................................................................................... 32 6-C-3 旅客...................................................................................................................... 34

6-D. タンジュンプリオク港の現状...................................................................................... 34 6-D-1 港湾施設 .............................................................................................................. 34 6-D-2 船舶航行管制の状況 ............................................................................................ 41 6-D-3 港湾物流 .............................................................................................................. 43 6-D-4 船社及び港運 ....................................................................................................... 44 6-D-5 ターミナル運営 ................................................................................................... 44 6-D-6 港湾背後圏及びコンテナ貨物の発生集中地 ........................................................ 56 6-D-7 港湾との陸上交通................................................................................................ 57 6-D-8 実施中もしくは計画中のプロジェクト ............................................................... 59

6-E. その他の港湾の状況 .................................................................................................... 60 6-F. ボジョネガラ新港の開発 ............................................................................................. 61

第 7 章 港湾需要の趨勢と展望.............................................................................................64

7-A. 経済社会の枠組み........................................................................................................ 64 7-B. 荷姿別の将来貨物推計................................................................................................. 67 7-C. タンジュンプリオク港における品目別貨物量の推計 ................................................. 71

第 8 章 港湾の容量及び開発ポテンシャル ...........................................................................73

8-A. 港湾の容量(タンジュンプリオク港) ....................................................................... 73 8-A-1 船舶入港容量 ....................................................................................................... 73 8-A-2 ふ頭(岸壁及びヤード)取扱容量 ...................................................................... 73

8-B. 陸上交通の容量(タンジュンプリオク港) ................................................................ 77 8-B-1 港湾近傍3方向別交通量(DTV) ...................................................................... 77 8-B-2 港湾関連交通量 (PRT) と通過交通量(TTV) ...................................................... 79 8-B-3 港湾近傍日交通量予測......................................................................................... 80 8-B-4 車線容量 .............................................................................................................. 81 8-B-5 鉄道アクセス ....................................................................................................... 82

8-C. 環境要因 ...................................................................................................................... 83 8-D. 自然条件 ...................................................................................................................... 83 8-E. 港湾背後圏の状況........................................................................................................ 85

第 9 章 港湾の開発戦略 .......................................................................................................88

9-A. 現状の問題点 ............................................................................................................... 88 9-B. アジア主要港との比較................................................................................................. 89 9-C. 開発の目標及び課題 .................................................................................................... 92 9-D. 開発のシナリオ ........................................................................................................... 93 9-E. 機能分担 ...................................................................................................................... 94

9-E-1 タンジュンプリオク港及びボジョネガラ港の基本的な機能分担の考え方 ......... 94 9-E-2 外貿コンテナ ....................................................................................................... 95 9-E-3 島嶼間(内貿)コンテナ及び一般雑貨貨物 ........................................................ 97 9-E-4 完成車 .................................................................................................................. 97

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9-E-5 まとめ .................................................................................................................. 99 9-F. 開発シナリオの提言 .................................................................................................... 99

第 10 章 タンジュンプリオク港及びボジョネガラ新港のマスタープラン(2025 年目標) .... ..........................................................................................................................101

10-A. 開発コンセプト ..................................................................................................... 101 10-B. 計画の条件............................................................................................................. 101

10-B-1 貨物需要 ............................................................................................................ 101 10-B-2 対象船型 ............................................................................................................ 103 10-B-3 航路及び泊地の計画基準 ................................................................................... 107

10-C. タンジュンプリオク港のプロジェクトコンポーネント(主要プロジェクト).... 108 10-C-1 航路条件の改善 ................................................................................................. 108 10-C-2 自動車ターミナルの整備 ................................................................................... 108 10-C-3 既存港湾内の再開発 .......................................................................................... 112 10-C-4 新たな港湾地区の開発....................................................................................... 117 10-C-5 港湾アクセスの改善 .......................................................................................... 119 10-C-6 環境改善 ............................................................................................................ 120 10-C-7 コンポーネントのまとめ ................................................................................... 120 10-C-8 港湾施設のレイアウト及び土地利用 ................................................................. 122

10-D. ボジョネガラ新港のプロジェクトコンポーネント ............................................... 125 10-D-1 コンテナターミナルの整備 ........................................................................... 125 10-D-2 多目的ターミナル及び一般雑貨バースの整備 .............................................. 125 10-D-3 防波堤、航路及び泊地................................................................................... 125 10-D-4 港湾アクセスの整備 ...................................................................................... 127 10-D-5 コンポーネントのまとめ ............................................................................... 127 10-D-6 港湾施設のレイアウト及び土地利用 ............................................................. 127

10-E. 事業実施計画の予備検討 ....................................................................................... 129 10-F. 予備設計および事業費見積り................................................................................ 130

10-F-1 予備設計の基本方針 .......................................................................................... 130 10-F-2 タンジュンプリオク港、ボジョネガラ港の静穏度 ........................................... 132 10-F-3 事業費見積り ..................................................................................................... 133

10-G. 概略経済分析 ......................................................................................................... 136 10-H. 初期環境調査(IEE) ........................................................................................... 137

10-H-1 タンジュンプリオク港の IEE ....................................................................... 137 10-H-2 ボジョネガラ新港の IEE............................................................................... 138

第 11 章 道路ネットワークの改善....................................................................................141

11-A. タンジュンプリオク港へのアクセス道路.............................................................. 141 11-A-1 将来交通量予測 ................................................................................................. 141 11-A-2 タンジュンプリオク港周辺道路の必要車線数 .................................................. 143 11-A-3 港湾アクセス道路計画の基本方針 .................................................................... 143 11-A-4 港湾アクセス道路の改良計画............................................................................ 145

11-B. タンジュンプリオク港駅前バスターミナルの再開発計画 .................................... 150 11-B-1 調査の背景と目的.............................................................................................. 150 11-B-2 現況と課題、整備方針....................................................................................... 150 11-B-3 バスターミナル改修計画 ................................................................................... 151

11-C. ボジョネガラ新港へのアクセス道路 ..................................................................... 156 11-C-1 将来交通予測 ..................................................................................................... 156 11-C-2 アクセス道路改良計画....................................................................................... 156

第 12 章 短期整備計画及び段階整備計画 .........................................................................159

12-A. 短期整備計画におけるプロジェクトの選定(2012 年目標) ............................... 159 12-A-1 タンジュンプリオク港....................................................................................... 159

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12-A-2 ボジョネガラ新港.............................................................................................. 160 12-B. 2012 年を目標とする短期整備計画....................................................................... 160 12-C. 段階整備計画 ......................................................................................................... 163 12-D. フィージビリティスタディに向けた優先プロジェクトの選定 ............................. 174

第 13 章 管理・運営面での改善 .......................................................................................175

13-A. ジャカルタ大首都圏港湾の港湾行政上の位置づけ ............................................... 175 13-B. 国際コンテナターミナルにおける管理・運営の改善 ........................................... 175 13-C. 在来ターミナルにおける管理・運営の改善 .......................................................... 178 13-D. 港湾施設の開発、管理・運営主体に係る基本コンセプト .................................... 179 13-E. 港湾の管理運営への民間参画................................................................................ 181 13-F. 組織の改善............................................................................................................. 182 13-G. 港湾区域 ................................................................................................................ 184

第 14 章 タンジュンプリオク港緊急改良計画に係るフィージビリティスタディ..............185

14-A. タンジュンプリオク港緊急改良計画のコンセプト及びプロジェクトコンポーネント ............................................................................................................................... 185

14-A-1 タンジュンプリオク港緊急改良計画のコンセプト ........................................... 185 14-A-2 タンジュンプリオク港緊急改良計画のコンポーネント .................................... 186

14-B. 施設の要件及び港湾施設の配置 ............................................................................ 188 14-B-1 船舶航行条件の改善 .......................................................................................... 188 14-B-2 自動車ターミナル.............................................................................................. 188 14-B-3 第3ふ頭における島嶼間コンテナターミナル .................................................. 189 14-B-4 東アンチョール地区の開発 ............................................................................... 191 14-B-5 港内道路の改良 ................................................................................................. 193

14-C. 設計及び事業費見積り........................................................................................... 197 14-C-1 バースの構造設計.............................................................................................. 197 14-C-2 移設防波堤の設計.............................................................................................. 198 14-C-3 航路の拡幅と増深.............................................................................................. 199 14-C-4 港内道路整備工事.............................................................................................. 200 14-C-5 事業費見積り ..................................................................................................... 201

14-D. 事業実施計画 ......................................................................................................... 202 14-E. 港湾施設の管理・運営及び事業実施のスキーム................................................... 205 14-F. 経済分析 ................................................................................................................ 207 14-G. 財務分析 ................................................................................................................ 208

14-G-1 自動車ターミナルの財務分析........................................................................ 208 14-G-2 自動車ターミナル(運営代替案2の場合)の財務分析 ................................ 212 14-G-3 タンジュンプリオク港緊急改良計画の財務分析(東アンチョールを除く事業) ....................................................................................................................... 214 14-G-4 タンジュンプリオク港緊急改良計画の財務分析(東アンチョールを含む事業) ....................................................................................................................... 217

14-H. 環境影響評価 ......................................................................................................... 220 14-H-1 序論................................................................................................................ 220 14-H-2 環境影響評価の結果 ...................................................................................... 220 14-H-3 環境管理計画・環境モニタリング計画 ......................................................... 224

第 15 章 ボジョネガラ新港緊急整備計画に係るフィージビリティスタディ .....................225

15-A. ボジョネガラ新港緊急整備計画のコンセプト及びプロジェクトコンポーネント 225 15-B. 施設の要件及び港湾施設の配置 ............................................................................ 227 15-C. 設計及び事業費見積り........................................................................................... 230

15-C-1 バースの構造設計.............................................................................................. 230 15-C-2 防波堤の設計 ..................................................................................................... 230 15-C-3 航路の拡幅、増深.............................................................................................. 233

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15-C-4 迂回排水路の建設.............................................................................................. 234 15-C-5 事業費見積り ..................................................................................................... 235

15-D. 事業実施計画 ......................................................................................................... 236 15-E. 港湾施設の管理・運営........................................................................................... 238 15-F. 経済分析 ................................................................................................................ 240 15-G. 財務分析 ................................................................................................................ 241

15-G-1 ベース・ケース ............................................................................................. 241 15-G-2 オプション・ケース ...................................................................................... 244

15-H. 環境影響評価 ......................................................................................................... 246 15-H-1 序論................................................................................................................ 246 15-H-2 環境影響評価の結果 ...................................................................................... 246 15-H-3 環境管理計画・環境モニタリング計画 ......................................................... 250

第 16 章 資金面における関係機関のプロジェクト遂行能力 .............................................251

16-A. 港湾公社とタンジュンプリオク港の財政構造 ...................................................... 251 16-C. 政府予算における港湾関連の歳入・歳出.............................................................. 256 16-D. 首都圏港湾開発資金調達 ....................................................................................... 258

第 17 章 組織・制度面における関係機関のプロジェクト遂行能力...................................259

17-A. 貿易促進の障害となっている要因分析 ................................................................. 259 17-B. 現行の港湾行政・運営システムの分析 ................................................................. 261

17-B-1 計画手続き......................................................................................................... 262 17-B-2 投資活動手続きと予算計画手続き .................................................................... 262 17-B-3 公共セクターによる許認可、監督・管理手続き............................................... 264 17-B-4 監査手続き......................................................................................................... 268

17-C. 現行の港湾関連統計システム(データ収集・処理システム含む)の分析 ........... 269 17-D. 制度面からの組織能力の強化................................................................................ 271

17-D-1 ジャカルタ大首都圏港湾における輸入/輸出ロジスティックス改善のためのアクションプログラム .......................................................................................................... 271 17-D-2 データ収集・処理システムにおける提言...................................................... 273 17-D-3 海運総局や港湾公社に設置する港湾情報管理ユニットのコンセプト .......... 275 17-D-4 行政及び管理運営能力強化のための提案プログラムの概要......................... 278 17-D-5 管理・運営能力強化プログラムの提案 ......................................................... 280

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図表目次 表 2-A-1 対象地域の面積・人口................................................................................................... 5 表 2-E-1 マクロ経済のフレームワーク........................................................................................ 9 表 2-F-1 AMDAL が必要な事業規模 (港湾セクター) ................................................................ 10 表 2-F-2 AMDAL が必要な事業規模 (道路セクター) ................................................................ 10 表 2-F-1 運輸サービスの概観 ..................................................................................................... 12 表 3-B-1 港湾の分類.................................................................................................................... 13 表 3-D-1 投資のトレンド ........................................................................................................... 13 表 4-B-1 港湾の分類(NATIONAL PORT SYSTEM) .................................................................... 15 表 4-C-1 インドネシアにおけるコンテナ取扱港湾.................................................................... 16 表 4-C-2 主要 5 港湾における入港隻数 ..................................................................................... 17 表 4-C-3 主要 5 港湾における総貨物取扱量(2000) ................................................................ 17 表 4-C-4 主要 5 港湾における一般雑貨貨物取扱量 .................................................................... 17 表 4-C-5 主要 5 港湾におけるコンテナ取扱量 ........................................................................... 17 表 4-C-6 主要 5 港湾における旅客取扱実績 ............................................................................... 18 表 4-C-7 インドネシアにおける主要コンテナターミナル......................................................... 19 表 4-C-8 コンテナターミナルの施設及び生産性 ........................................................................ 20 表 5-A-1 インドネシアと北米のコンテナの荷動き(’000TEU).............................................. 21 表 5-A-2 インドネシアでの上位 10 社/2001 年の北米航路 ....................................................... 21 表 5-A-3 インドネシアと欧州のコンテナの荷動き .................................................................... 22 表 5-A-4 欧州(大陸北部)航路における主要船社(2001 年上位 10 社) ............................... 22 表 5-A-5 2001 年のインドネシア/アジアの詳細(TEU).......................................................... 23 表 5-B-1 主要港湾の航路別ステータス...................................................................................... 24 表 5-B-2 コンテナ取扱実績......................................................................................................... 24 表 5-B-3 シンガポール港のコンテナ取扱 .................................................................................. 24 表 5-B-4 ポートクラン港のコンテナ取扱(TEU) ................................................................... 25 表 5-C-1 主要外貿コンテナターミナルオペレーターの特徴 ..................................................... 25 表 5-C-2 外貿コンテナターミナルオペレーターのコンテナ取扱( MILLION TEU ) ................... 25 表 6-A-1 調査対象地域における港湾数...................................................................................... 26 表 6-B-1 港湾公社Ⅱの系列会社 ................................................................................................. 28 表 6-B-2 港湾に関係する政府機関 .............................................................................................. 28 表 6-B-3 内貿コンテナ貨物の荷役料金....................................................................................... 30 表 6-B-4 コンテナの荷役料金 .................................................................................................... 30 表 6-B-5 在来埠頭における料金体系 ......................................................................................... 31 表 6-B-6 2000 年の港湾営業収支 ............................................................................................ 31 表 6-C-1 港湾別入港船舶数の推移 .............................................................................................. 32 表 6-C-2 港湾別取扱貨物量の推移 ............................................................................................. 32 表 6-C-3 荷姿別取扱貨物量........................................................................................................ 33 表 6-C-4 港湾別旅客数の推移 .................................................................................................... 34 表 6-D-1 航路、泊地及び防波堤の状況 ..................................................................................... 35 表 6-D-2 岸壁延長 ...................................................................................................................... 35 表 6-D-3 岸壁諸元 ...................................................................................................................... 37 表 6-D-4 外内貿別貨物量 ........................................................................................................... 43 表 6-D-5 荷姿別貨物量 ............................................................................................................... 43 表 6-D-6 ターミナル別コンテナ取扱量 ..................................................................................... 44 表 6-D-7 ターミナルオペレーター.............................................................................................. 45 表 6-D-8 岸壁占有率(BOR:BERTH OCCUPANCY RATIO) ..................................................... 47 表 6-D-9 待ち時間(2001 年 3 月、9月及び 2002 年 3 月).................................................... 50 表 6-D-10 荷役効率(2002 年 3 月) ......................................................................................... 51 表 6-D-11 積み降ろし別の荷役形態(2001 年 3 月、9月及び 2002 年 3 月)......................... 52 表 6-D-12 コンテナターミナルのクレーンの生産性 .................................................................. 54

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表 6-D-13 コンテナ貨物の背後圏 ............................................................................................... 56 表 6-D-14 仕出国(KOJA, 1月-5月 2002 年) ............................................................................ 56 表 6-D-15 仕向国 (KOJA, 1月-5月 2002 年) ........................................................................... 57 表 6-D-16 GEDEBAGE ターミナルでの 1992 年から 2001 年までの取扱貨物量 ........................ 58 表 6-D-17 整備中の施設.............................................................................................................. 60 表 6-F-1 提案されている施設 ..................................................................................................... 61 表 7-A-1 インドネシアの人口の過去の推移と将来.................................................................... 64 表 7-A-2 経済指標の推移 ........................................................................................................... 65 表 7-B-1 荷姿別の需要予測手法................................................................................................. 68 表 7-B-2 荷姿別貨物需要 ........................................................................................................... 69 表 7-B-3 タンジュンプリオク港の外貿コンテナ貨物取扱量 ..................................................... 69 表 7-B-4 タンジュンプリオク港の内貿コンテナ貨物取扱量 ..................................................... 70 表 7-C-1 主要な品目及び交通量の需要予測方法 ....................................................................... 71 表 7-C-2 主要な品目及び交通量の将来需要量 ........................................................................... 72 表 8-A-1 船舶入港容量の推定(現状タンジュンプリオク港) ................................................. 73 表 8-A-2 容量と需要(コンテナ、タンジュンプリオク港) ...................................................... 74 表 8-A-3 容量と需要................................................................................................................... 75 表 8-A-4 ヤード/上屋の容量 ..................................................................................................... 76 表 8-B-1 車種別断面交通量(VEH/DAY)........................................................................................ 79 表 8-B-2 タンジュンプリオク港出入りゲートにおける交通量 ................................................. 79 表 8-B-3 港湾関連と通過交通量比率(2002 年) ...................................................................... 79 表 8-B-4 港湾関連車種別交通量予想 ......................................................................................... 80 表 8-B-5 車種別車輌増加率........................................................................................................ 80 表 8-B-6 車種別通過交通量予測 (車/日)..................................................................................... 81 表 8-B-7 乗用車換算による日交通量予測 .................................................................................. 81 表 8-B-8 方向別現道交通量とキャパシティー............................................................................ 82 表 8-C-1 各港湾の環境現況........................................................................................................ 83 表 8-D-1 各港湾の自然条件 ........................................................................................................ 84 表 8-E-1 コンテナ貨物取扱量の発生集中 ................................................................................... 85 表 8-E-2 有料道路の将来開発計画 .............................................................................................. 87 表 9-B-1 ASEAN の主要港湾の航路特性.................................................................................... 90 表 9-E-1 自動車ターミナルの開発に係る代替案事前評価......................................................... 98 表 9-E-2 西ジャワ地域における各港湾の機能分担.................................................................... 99 表 9-E-3 西ジャワ地域における各港湾の貨物取扱量の分担 ...................................................... 99 表 10-B-1 荷姿別の貨物量 ........................................................................................................ 101 表 10-B-2 世界におけるコンテナ船の船型分布(総トン-喫水).......................................... 103 表 10-B-3 タンジュンプリオク港におけるコンテナ船の船型分布(外航定期船のみ、2001 年 3

月、9 月及び 2002 年 3 月の船舶入港データによる) ..................................................... 103 表 10-B-4 対象船型の諸元(外航コンテナ船) ....................................................................... 104 表 10-B-5 タンジュンプリオク港における島嶼間コンテナ輸送船の船型分布(2001 年 3 月、9

月及び 2002 年 3 月の船舶入港データによる) ............................................................... 104 表 10-B-6 対象船型の諸元(島嶼間コンテナ輸送船) ............................................................. 104 表 10-B-7 世界における自動車専用船(PCC)の船型分布(総トン-容量) ........................ 105 表 10-B-8 世界における自動車専用船(PCC)の船型分布(総トン-喫水) ........................ 105 表 10-B-9 対象船型の諸元(自動車専用船) ........................................................................... 105 表 10-B-10 対象船型の諸元(在来貨物)................................................................................. 106 表 10-B-11 将来船型と諸元 ...................................................................................................... 106 表 10-B-12 主要航路の航路幅(日本及び UNCTAD の基準による) ..................................... 107 表 10-B-13 主要航路の航路幅(PIANC 及び IAPH の基準による) ...................................... 107 表 10-C-1 自動車ターミナルの諸元 ......................................................................................... 108 表 10-C-2 自動車ターミナルの位置による比較........................................................................ 110 表 10-C-3 候補地の評価 ............................................................................................................ 117

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表 10-C-4 プロジェクトコンポーネント(タンジュンプリオク港長期計画)......................... 121 表 10-D-1 バース計画(ボジョネガラコンテナターミナル) ................................................. 125 表 10-D-2 バース計画(多目的ターミナル及び一般雑貨バース).......................................... 125 表 10-D-3 防波堤配置案の評価 ................................................................................................. 126 表 10-D-4 プロジェクトコンポーネント(ボジョネガラ新港長期計画)................................ 127 表 10-F-1 航路及び泊地の浚渫量(タンジュンプリオク港) ................................................. 131 表 10-F-2 航路及び泊地の浚渫量(ボジョネガラ新港) ......................................................... 132 表 10-F-3 タンジュンプリオク港の 2025 年までの総事業費見積り概要 ................................ 134 表 10-F-4 ボジョネガラ新港の 2025 年までの総事業費見積り概要 ....................................... 135 表 10-G-1 マスタープランの経済的内部収益率 ..................................................................... 136 表 10-H-1 IEE の結果(タンジュンプリオク港) ................................................................... 137 表 10-H-2 IEE の結果(ボジョネガラ).................................................................................. 139 表 11-A-1 方向別及び一般道路及び有料道路への転換予想交通量(PCU/日) ........................... 141 表 11-A-2 有料道路1車線当りの容量 ..................................................................................... 143 表 11-A-3 アクセス道路必要車線数 ......................................................................................... 143 表 11-B-1 調査条件 .................................................................................................................. 150 表 11-B-2 現況と課題、整備方針............................................................................................. 151 表 11-B-3 代替案の比較 ........................................................................................................... 153 表 11-B-4 施設整備方針 ........................................................................................................... 154 表 11-C-1 ボジョネガラ 港将来交通量予測............................................................................. 156 表 12-A-1 プロジェクト一覧(タンジュンプリオク港 2012 年目標).................................... 160 表 12-A-2 プロジェクト一覧(ボジョネガラ新港 2012 年目標)........................................... 160 表 13-B-1 各港の要員配置 ( 1クレーン・1シフトあたり ) ................................................. 175 表 13-C-1 ターミナルオペレーターの評価 ............................................................................... 179 表 13-D-1 港湾施設の開発、管理・運営に係るスキーム ......................................................... 180 表 14-A-1 タンジュンプリオク港緊急改良計画のコンポーネント(12-D 参照) .................. 186 表 14-B-1 島嶼間コンテナターミナルの諸元(2012) ........................................................... 190 表 14-C-1 航路・泊地浚渫土量 ................................................................................................. 199 表 14-C-2 対象事業費の見積もり............................................................................................. 201 表 14-D-1 パッケージ1(~2008)に係る工事計画 ............................................................... 203 表 14-D-2 パッケージ2(~2012)に係る工事計画 ............................................................... 204 表 14-E-1 事業実施スキーム案 ................................................................................................ 205 表 14-F-1 タンジュンプリオク港の緊急・短期整備計画の経済的内部収益率 ........................ 208 表 14-G-1 整備スキーム........................................................................................................... 208 表 14-G-2 港湾活動からの収入分類......................................................................................... 209 表 14-G-3 ターミナルチャージと需要の変動と FIRR の感度.................................................. 209 表 14-G-4 港湾公社Ⅱの FIRR(ターミナルチャージ=13US$/台) ..................................... 210 表 14-G-5 ターミナルオペレーターの FIRR(ターミナルチャージ=13US$/台) .............. 210 表 14-G-6 整備スキーム........................................................................................................... 213 表 14-G-7 FIRR (%).................................................................................................................. 213 表 14-G-8 整備スキーム........................................................................................................... 214 表 14-G-9 FIRR の結果............................................................................................................ 215 表 14-G-10 整備スキーム ......................................................................................................... 217 表 14-G-11 FIRR の結果........................................................................................................... 218 表 14-H-1 マトリックス表 ........................................................................................................ 221 表 14-H-2 環境管理計画・環境モニタリング計画.................................................................... 224 表 15-A-1 ボジョネガラ新港緊急整備計画のコンポーネント(12-D 参照).......................... 225 表 15-B-1 コンテナターミナルの奥行き.................................................................................. 227 表 15-C-1 対象事業費の見積もり ............................................................................................. 235 表 15-D-1 緊急整備計画に係る工事計画 ................................................................................ 237 表 15-F-1 ボジョネガラ港の短期整備計画の経済的内部収益率.............................................. 240 表 15-G-1 整備スキーム........................................................................................................... 241

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表 15-G-2 FIRR の結果 ............................................................................................................ 242 表 15-G-3 FIRR の結果 ............................................................................................................ 242 表 15-G-4 整備スキーム........................................................................................................... 245 表 15-G-5 FIRR の変動結果 ..................................................................................................... 245 表 15-G-6 FIRR の結果 ............................................................................................................ 245 表 15-H-1 評価概要................................................................................................................... 246 表 15-H-2 提案する環境管理計画・環境モニタリング計画 .................................................... 250 表 16-A-1 港湾公社Ⅱ(全体)の収支 ..................................................................................... 251 表 16-A-2 港湾公社Ⅱタンジュンプリオク支社の収支 ............................................................ 252 表 16-A-3 港湾公社Ⅱ(全体)の収入の詳細内訳 ................................................................... 252 表 16-A-4 タンジュンプリオク港からの収入の比率................................................................ 253 表 16-A-5 港湾公社Ⅱ(全体)の支出の内訳 .......................................................................... 253 表 16-A-6 2002 年の港湾公社Ⅱ(全体)の支出内訳............................................................... 254 表 16-A-7 タンジュンプリオク港に係る支出の比率................................................................ 254 表 16-A-8 資金調達 ................................................................................................................... 255 表 16-A-9 返済スケジュール.................................................................................................... 255 表 16-C-1 海運総局予算の概要(2003 年) ............................................................................. 256 表 16-C-2 「海港」部門における海運総局予算規模の推移..................................................... 257 表 16-C-3 港湾公社の運営収入/支出(2000 年) .................................................................... 257 表 17-A-1 貿易促進の障害となっている要因 ........................................................................... 260 表 17-B-1 組織の責任・役割.................................................................................................... 261 表 17-D-1 貨物品目分類の提案 ................................................................................................ 274 図 2-F-1 AMDAL の作業フロー ................................................................................................. 11 図 6-A-1 調査対象地域における公共港湾の位置 ....................................................................... 26 図 6-D-1 タンジュンプリオク港の港湾施設レイアウト ............................................................ 36 図 6-D-2 タンジュンプリオク港の状況(写真) ....................................................................... 38 図 6-D-3 港内における船舶航行の状況 ..................................................................................... 42 図 6-D-4 BOR の低いバース (2002 年 3 月)............................................................................... 48 図 6-D-5 港外での待ち時間が平均 12 時間を越えるバース(2002 年 3 月)................................ 48 図 6-D-6 コンテナ船の船型 ........................................................................................................ 55 図 6-D-7 コンテナ船の累積曲線(1)............................................................................................. 55 図 6-D-8 コンテナ船の累積曲線(2)............................................................................................. 55 図 6-D-9 コンテナインランドデポの位置 .................................................................................. 59 図 6-F-1 BOJONEGARA 港開発の現計画 (STAGE-1) .................................................................... 62 図 6-F-2 BOJONEGARA 港開発の現計画(STAGE-5, AFTER 10 YEARS) ......................................... 62 図 6-F-3 ボジョネガラ新港サイトの状況(写真).................................................................... 63 図 7-A-1 インドネシアの GDP の推移....................................................................................... 65 図 7-A-2 主な貿易相手国の成長率 ............................................................................................. 66 図 7-B-1 首都圏港湾の取扱量 .................................................................................................... 69 図 8-A-1 容量と需要(外貿コンテナ、タンジュンプリオク港).............................................. 74 図 8-A-2 容量と需要(島嶼間(内貿)コンテナ、タンジュンプリオク港)............................. 74 図 8-A-3 岸壁容量と需要(一般雑貨貨物及び袋詰め貨物) ..................................................... 75 図 8-A-4 岸壁容量と需要(ドライバルク貨物) ............................................................................ 76 図 8-A-5 岸壁容量と需要(液体バルク貨物)................................................................................ 76 図 8-B-1 タンジュンプリオクタンジュンプリオク港近傍交通量概念図 .................................... 77 図 8-B-2 タンジュンプリオク港近傍の道路網 ........................................................................... 78 図 8-E-1 現在のコンテナ貨物の発生集中分布............................................................................ 85 図 8-E-2 将来道路網(西ジャワ地域)....................................................................................... 86 図 8-E-3 将来の道路網(DKI AREA)............................................................................................ 87 図 9-A-1 船舶航行の現状 ............................................................................................................ 89

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図 9-B-1 岸壁の生産性と荷役タリフとの関係 –40F LADEN– ................................................... 90 図 9-B-2 レムチャバン港(タイ)における自動車ターミナル ................................................. 91 図 9-B-3 完成車輸出に係るふ頭取扱料金(1台(12 トン)当たり、5日蔵置含む) ............ 91 図 9-D-1 需要と容量(供給)(輸出入コンテナ) ..................................................................... 94 図 9-E-1 タンジュンプリオク港及びボジョネガラ新港の基本的な機能 ................................... 95 図 9-E-2 コンテナ貨物の発生集中分布(現状) ....................................................................... 95 図 9-E-3 ボジョネガラ港の背後圏(現状及び将来) ................................................................ 96 図 9-E-4 輸出入コンテナに係る各港湾の需要............................................................................ 96 図 9-E-5 各港湾における島嶼間コンテナ需要 ........................................................................... 97 図 9-E-6 各港湾における一般雑貨貨物(袋詰め貨物を含む)需要 ........................................... 97 図 10-B-1 開発コンセプトとプロジェクトのコンセプト ......................................................... 102 図 10-C-1 自動車ターミナルの代替案 ..................................................................................... 109 図 10-C-2 自動車ターミナルへの想定アクセスルート(KARAWANG 地区から) ....................111 図 10-C-3 主要な自動車メーカー工場の立地 ...........................................................................111 図 10-C-4 島嶼間コンテナ取扱ゾーン ..................................................................................... 112 図 10-C-5 旅客ターミナルの移転............................................................................................. 113 図 10-C-6 プルタミナバースの移転及び外貿コンテナターミナルの集約 ............................... 114 図 10-C-7 再開発による内陸ヤードの確保 .............................................................................. 114 図 10-C-8 港内の造船所 ........................................................................................................... 115 図 10-C-9 軍関係施設の移転.................................................................................................... 115 図 10-C-10 再開発が必要なエリア........................................................................................... 116 図 10-C-11 新たな港湾地区の展開候補地................................................................................. 117 図 10-C-12 東アンチョールにおける既存の埋立計画.............................................................. 118 図 10-C-13 既存埋立計画の一部修正 ....................................................................................... 118 図 10-C-14 タンジュンプリオク港における港湾施設レイアウト(2025 年目標) ................ 122 図 10-C-15 タンジュンプリオク港の土地利用(2025 年目標) ............................................. 122 図 10-C-16 タンジュンプリオク港の港湾施設レイアウトのコンセプト................................. 122 図 10-D-1 防波堤の配置案(代替案 A).................................................................................. 126 図 10-D-2 防波堤の配置案(代替案 B).................................................................................. 126 図 10-D-3 ボジョネガラ新港における港湾施設レイアウト(2025 年目標) ......................... 127 図 11-A-1 ジャカルタ環状道路網図 ......................................................................................... 142 図 11-A-2 東側港湾アクセス高速道の計画図 ......................................................................... 147 図 11-A-3 JORR 北側拡張計画図............................................................................................ 148 図 11-A-4 西側アクセス道路計画図 ........................................................................................ 149 図 11-B-1 施設配置計画 ........................................................................................................... 155 図 11-C-1 ボジョネガラ新港アクセス道路標準断面図 ............................................................ 156 図 11-C-2 ボジョネガラ新港アクセス道路平面図 ................................................................... 156 図 12-B-1 タンジュンプリオク港における港湾施設レイアウト(2012 年目標) .................. 160 図 12-B-2 ボジョネガラ新港における港湾施設レイアウト(2012 年目標).......................... 160 図 12-C-1 段階整備計画(タンジュンプリオク港)................................................................ 163 図 12-C-2 段階整備計画(ボジョネガラ新港) ....................................................................... 163 図 13-C-1 在来ターミナルの土地利用 ...................................................................................... 178 図 13-G-1 港湾区域 ................................................................................................................... 184 図 13-G-2 港湾区域 ................................................................................................................... 184 図 14-A-1 需要と容量(外貿コンテナ) ...................................................................................... 185 図 14-A-2 タンジュンプリオク港緊急改良計画図(2012 年目標) ........................................ 186 図 14-B-1 自動車ターミナルのレイアウト .............................................................................. 189 図 14-B-2 自動車ターミナルの計画地の状況 .......................................................................... 189 図 14-B-3 第3ふ頭における島嶼間コンテナターミナルのレイアウト ................................... 190 図 14-B-4 東アンチョール地区の港湾施設レイアウト ............................................................. 192 図 14-B-5 港内主要道路の車線数 ............................................................................................. 194 図 14-B-6 港内道路計画図 ....................................................................................................... 195

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図 14-B-7 PASOSO 高架部 ......................................................................................................... 196 図 14-C-1 自動車ターミナル桟橋の標準断面図(LWS-10.0 M) ............................................ 197 図 14-C-2 タンジュンプリオク港新設防波堤の標準断面図...................................................... 198 図 14-C-3 タンジュンプリオク港の浚渫土砂処分場 位置図 .................................................. 200 図 14-E-1 自動車ターミナルの整備及び運営に係る代替案..................................................... 206 図 14-G-1 ターミナルチャージの変動と FIRR ....................................................................... 210 図 14-G-2 港湾公社Ⅱのキャッシュ・エンディングと財務返済カバレッジレシオ ................. 211 図 14-G-3 ターミナルオペレーターのキャッシュ・エンディングと財務返済カバレッジレシオ

........................................................................................................................................... 211 図 14-G-4 キャッシュ・エンディング (毎年の補償=43 億 RP) ............................................. 212 図 14-G-5 キャッシュ・エンディング (一括補償=450 億 RP) ................................................ 212 図 14-G-6 各主体のキャッシュ・エンディング(運営代替案2).......................................... 214 図 14-G-7 営業収益 .................................................................................................................. 215 図 14-G-8 キャッシュアウトフロー (PROJECT ITSELF) .......................................................... 215 図 14-G-9 キャッシュアウトフロー (WITH PROJECT) ............................................................ 216 図 14-G-10 キャッシュ・エンディング .................................................................................... 216 図 14-G-11 財務返済カバレッジレシオ .................................................................................... 216 図 14-G-12 営業利益 ................................................................................................................. 218 図 14-G-13 キャッシュアウトフロー(PROJECT ITSELF).......................................................... 218 図 14-G-14 キャッシュアウトフロー(WITH PROJECT) ............................................................ 219 図 14-G-15 キャッシュ・エンディング .................................................................................... 219 図 14-G-16 財務返済カバレッジレシオ .................................................................................... 219 図 15-A-1 ボジョネガラ新港の緊急整備計画図(2010 年目標)............................................ 225 図 15-B-1 コンテナターミナル及び周辺港湾施設レイアウト(2010 年目標) ...................... 229 図 15-C-1 ボジョネガラ コンテナバースの岸壁標準断面図 ................................................ 231 図 15-C-2 ボジョネガラ 多目的バースの岸壁標準断面図.................................................... 232 図 15-C-3 ボジョネガラ新港 防波堤の標準断面図 .............................................................. 233 図 15-C-4 流出水の流量配分.............................................................................................. 235 図 15-E-1 ゲートの位置 ........................................................................................................... 238 図 15-G-1 営業収益(港湾公社Ⅱ)......................................................................................... 243 図 15-G-2 キャッシュアウトフロー(港湾公社Ⅱ) ................................................................ 243 図 15-G-3 キャッシュ・エンディング(港湾公社Ⅱ)............................................................. 243 図 15-G-4 財務返済カバレッジレシオ(港湾公社Ⅱ)............................................................. 244 図 15-G-5 財務返済カバレッジレシオ(ターミナルオペレーター) ....................................... 244 図 16-A-1 収入・支出のフローチャート.................................................................................. 251 図 16-A-2 2002 年の港湾公社Ⅱ(全体)の収入の内訳 ........................................................... 253 図 16-A-3 収入と支出................................................................................................................ 254 図 17-B-1 港湾公社Ⅱの収入・支出構造の改善と国庫(国家財政)への貢献........................ 263 図 17-B-2 タリフ決定手続きの概要 ......................................................................................... 265 図 17-B-3 ターミナルオペレーターの活動に対する監督/モニタリング手続き....................... 266 図 17-B-4 タンジュンプリオク港における港湾料金の 90 年代半ばからの変化 ..................... 268 図 17-B-5 港湾公社Ⅱの収入概要(2000 年)........................................................................ 268 図 17-D-1 “キャパシティ・ビルディング・プログラム”の目標イメージ図 .......................... 276 図 17-D-2 “キャパシティ・ビルディング・プログラム”の目標イメージ図............................. 277 図 17-D-3 管理・運営能力強化プログラムのイメージ図 ......................................................... 281

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第1章 調査概要

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第1章 調査概要

25. 日本国政府は、インドネシア共和国の要請を受けて、ジャカルタ大首都圏港湾開発計画調査の実施を決定した。

26. これを受けて、日本国政府の技術協力プログラムの実施を担当する国際協力事業団(現国際協力機構)(JICA)は、2001 年 12 月、事前調査団をインドネシア国に派遣した。

27. JICA は、2002 年 5 月、本調査を実施するための本格調査団を派遣した。調査団がインドネシア共和国運輸省を通じインドネシア側に提出したレポートは以下のとおりである。

w インセプションレポート 2002 年 5 月提出 w プログレスレポート(Ⅰ) 2002 年 9 月提出 w インテリムレポート(Ⅰ) 2002 年 11 月提出 w プログレスレポート(Ⅱ) 2003 年 2 月提出 w インテリムレポート(Ⅱ) 2003 年 5 月提出 w プログレスレポート(Ⅲ) 2003 年 7 月提出 w ドラフトファイナルレポート 2003 年 9 月提出 w ファイナルレポート 2003 年 11 月提出

1-A. 調査の背景

28. インドネシア経済は、1997 年の経済危機を経てようやく回復の基調が見えてきたところである。1980 年代から 1990 年代前半にかけて 6%以上の高度成長を遂げてきたが、人口規模が大きいこともあって1人当たりの所得は他のアジア諸国と比較しても依然低い水準にとどまっている。着実かつ持続的な経済成長は、インドネシアにとってとりわけ重要な課題であると言っても過言でない。

29. ジャカルタ特別州(DKI)、西ジャワ州及びバンテン州(以下「西ジャワ地域」という)は、インドネシアの社会経済の発展の中でも特に重要な役割を担ってきた。実際、同地域は人口ではインドネシア全体の約 30%、GDP では約 25%のシェアを占める。またこれまで相当な投資がこの西ジャワ地域に投下され、現在でも新たな工業団地などの開発が進んでいる。西ジャワ地域での投資如何は今後ともインドネシア経済の回復を左右していくと考えられる。

30. 近年の輸出入貨物の増大は、まさに最近の経済回復や投資によるものである。特にジャカルタ市に位置するタンジュンプリオク港はインドネシアの主要港として様々な機能を担い、コンテナ貨物で言えば、2001 年にはインドネシア全体の半分近くの 2.3 百万 TEU を取扱い、コンテナ取扱量では世界ランキング 20 位に位置する。

31. 最近の厳しい経済状況を克服し、持続的な経済成長を遂げていくためには、貿易関連セクターの信頼を得るに足る効果的・効率的な物流システムを整える必要がある。しかしながら、現実には首都圏の港湾であるタンジュンプリオク港は、その地理的条件等

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第1章 調査概要

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が故のいくつかの制約を抱えており、例えば港湾及び都市全体の交通渋滞は、物流効率を低下させている。

32. このような背景から、西ジャワ地域の商業港湾を管轄する港湾公社Ⅱは、いずれ西ジャワ地域のコンテナ貨物需要が現在のタンジュンプリオク港の容量を超えていくことは必至であるとし、タンジュンプリオク港の代替港をボジョネガラ地域に開発することの可能性を検討してきた。ボジョネガラ地域は国際的航路であるスンダ海峡に面し、また比較的静穏な海域であるという利点がある。また、その開発手法に関して、港湾公社Ⅱは、可能であれば民間の参画による開発を考えている。

33. 一方、近年、コンテナ貨物を取り巻く世界的な動向は著しい変化を遂げており、例えば複数船社のアライアンス化、船舶の超大型化とそれに伴う寄港地の限定化、またターミナル側ではグローバルなメガオペレーターが出現し、ポテンシャルの高い港湾に集中的な投資を行うようになってきた。この結果、港湾選択のクライテリアは以前に増して極めて厳しくなり、激しい競争を生むようになってきた。シンガポール港とマレーシアのタンジュンペレパス港との間の競争はこの典型的な例である。

34. このような背景から、西ジャワ地域におけるコンテナ港湾の開発は緊急を要するものであり、既存の首都圏港湾であるタンジュンプリオク港及び新規のボジョネガラ港を含め、西ジャワ地域の港湾開発戦略を策定する総合的な調査の早期実施が望まれるところとなった。

1-B. 調査の目的

35. 本調査の目的は以下のとおり。

Ø 調査対象地域における港湾の開発ポテンシャル及び将来の役割を明らかにすること。

Ø 需要予測やコンテナ取扱機能、管理運営システム、民活スキームなどを包含する港湾の開発運営戦略を作成すること。(目標年次 2025 年)

Ø タンジュンプリオク港及びボジョネガラ港の機能分担を踏まえ、2025 年を目標とした両港の総合的な開発・運営マスタープランを作成すること。

Ø 2012 年を目標とした両港の短期的な開発・運営計画を作成すること。

Ø 2012年を目標とした優先プロジェクトについてフィージビリティスタディを実施すること。

1-C. 調査の対象地域

36. 本調査の対象地域は、西ジャワ地域北部沿岸に存在する全ての港湾(すなわちタンジュンプリオク港、ボジョネガラ港及びその他専用ふ頭を含む商業港)及びその背後地である。

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第1章 調査概要

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1-D. 調査のスケジュール

37. 調査の作業スケジュールは次に示すとおりである。

Inception Report

Progress Report (I)

Interim Report

Progress Report (II)

Interim Report (II)

Progress Report (III)

Draft Final Report

Final Report

Preparatory Work in Japan

First Work in IndonesiaReview & Surveys of the Present SituationDiscussion on Basic Policy toward Formulating a Port Development Strategy in West Java

First Work in JapanFormulation of a Port Development Strategy in West Java (Target year 2025)

Second Work in IndonesiaFormulation of a Master Plan for Development of Tanjung Priok Port & Bojonegara Port (Target year 2025)Seminar Featuring the Outline of the Progress Report (2)

Second Work in JapanFormulation of a Short-term Development Plan for Urgent Projects (Target year 2012)Formulation of an Urgent Development Plan for Bojonegara Port (Target year 2005)

Third Work in IndonesiaDiscussion & Examination toward the Feasibility Study (Financial and Institutional Viability, Road Networketc.)

Third Work in JapanFeasibility Study on the Priority ProjectRecommendations

Mar. 2002

Mid-May 2002~

Mid-Sep. 2002

Mid-Sep. 2002~

Mid-Nov. 2002(2 months)

Mid Nov. 2002~

Mid Feb. 2003

Mid Feb. 2003~

Mid Mar. 2003

Mid May. 2003~

Mid Jul. 2003

Mid May. 2003~

Mid Jun. 2003

Fourth Work in IndonesiaSeminar Featuring the Outline of the Draft Final Report

Forth Work in JapanPreparation of the Final Report

Sep. 2003

Nov. 2003

1-E. 調査の実施体制

JICA 調査団

38. JICA 調査団の団員構成は以下のとおり。

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第1章 調査概要

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団員 担当 黒田 秀彦 三宅 光一 岩出 昌宏 川田 貢 岩出 昌宏 藤木 正之 舘野 美久 佐藤 淳 加藤 寛 亀村 利彦 倉山 多一郎 大村 健 渡辺 徹 鹿嶌 和紀 倉本 健一 前田 浩志/中西 健児

総括 / 港湾政策 港湾計画(1)/ 施設計画 港湾計画(2)/ 機能分担 港湾行政(1)/ 行政システム 港湾行政(2)/ 管理者行政 管理運営(1)/ 管理計画 管理運営(2)/ 民活計画 施設設計 需要予測 経済分析/財務分析 道路交通計画 交通結節点の再開発 自然条件 積算/施工 環境配慮 業務調整

インドネシア側のカウンターパート機関

39. 運輸省海運総局が調査団のカウンターパートとなった。運輸省は、以下の関係者からなるステアリングコミッティーを設置した。

w 運輸省 w BAPPENAS w 港湾公社Ⅱ w 国営企業省 w 関係州政府(ジャカルタ特別州、バンテン州)

40. ステアリングコミッティーの議長は運輸省 Mr. Tjuk Sukardiman 海運総局長(もしくは代理で Mr. Djoko Pramono 港湾浚渫局長)が努めた。また、調査の実施に当たっての調整を行うため運輸省は省内に Mr. Djoko Pramono 港湾浚渫局長(もしくは代理で Mr. Suwandi 港湾開発課長)を議長とするワーキングチームを設置した。

1-F. レポートの構成

41. 最終報告書は、報告書概要版、報告書本編(Ⅰ~Ⅳ)及び技術報告書からなる。

w 報告書概要版 w 報告書本編(1) 社会経済状況 w 報告書本編(2) 開発戦略 w 報告書本編(3) マスタープラン及び短期整備計画 w 報告書本編(4) フィージビリティスタディ w 技術報告書

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第2章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況

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第2章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況

2-A. 地理的条件

42. 調査対象地域はジャカルタ特別州、西ジャワ州及びバンテン州で構成され、その北部沿岸の海岸線は約 400km である。その北部沿岸域の特徴は以下のとおりである。

• 北にジャワ海、南に山岳地帯を控え、平地は比較的限られている。

• ジャカルタの西側に隣接する海岸線は湿地帯であり土地利用は制限される。

• ジャワ海に面する海岸は殆どが遠浅で 1m 程度の潮位を有する。海岸域は漂砂等による堆積傾向があり、深い航路を維持するのは困難な状態。

• 自然の深い水深を有し港湾開発に適する地はバンテン湾の西側からアニョル(Anyer)に至る海岸に限られる。但し、浅い部分は岩礁地帯、もしくは珊瑚礁が形成されている。

43. ジャカルタ大首都圏は、中心部から南には Bogor、西には Tangerang、東には Bekasiまで広がる。新たな住宅地や商業、軽工業は Bekasi の東側からバンドン市にかけて展開されつつある。

44. バンテン州については、主な経済発展はTangerang から Serangに至る軽工業、Cilegon及びバンテン半島地域における重化学工業によっている。

表 2-A-1 対象地域の面積・人口

PopulationDensity

(Unit) (km2) (%) (1,000) (%) (per km2) (%)

DKI Jakarta 1) 664 0.0% 8,385 4.1% 12,628 188,036 14.6%

Jawa Barat 2) 34,017 1.8% 35,455 17.4% 1,042 134,661 10.4%

Banten 3) 9,160 0.5% 8,098 4.0% 884 46,969 3.6%Sub-toal 43,841 2.3% 51,938 25.5% 1,185 369,666 28.6%

Jawa 4) 127,499 6.6% 120,430 59.2% 945 585,192 * 45.3%

Sumatra 4) 482,393 25.1% 42,665 21.0% 88 224,456 * 17.4%

Bali, Nusa Tenggara 73,135 3.8% 10,876 5.3% 149 28,361 * 2.2%

Kalimantan 4) 547,891 28.5% 10,947 5.4% 20 89,186 * 6.9%

Sulawesi 4) 191,800 10.0% 14,446 7.1% 75 47,146 * 3.7%

Maluku, Papua 4) 499,852 26.0% 4,091 2.0% 8 22,322 * 1.7%

Indonesia 4) 1,922,570 100.0% 203,456 100.0% 106 1,290,684 100.0%Source 1) Jakarta Dalam Angka 2000, BPS - Statistics DKI Jakarta 2) Jawa Barat Dalam Angka 2000, BPS, Propinsi Jawa Barat 3) Banten Dalam Angka Tahun 2000, Bapeda Propinsi Banten dan BPS Kabupaten Serang 4) Statistik Indonesia 2000, Badan Pusat Statistik, Jakarta - Indonesia* 1999 value

GRDP 2000at current prices

(Billion Rp.)

Area Population 2000

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第2章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況

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2-B. 行政システム

45. インドネシア政府は、1999 年法律第 22 号により行財政権限の一部を地方に移管するいわゆる「地方分権化」を進めており、行政機構は大きな変革期にある。

46. 調査対象地域のうちジャカルタ特別州は 5 つの地区からなる。バンテン州の州都はSerang 市で州自体は 4 つの県及び 2 つの市(州都を含む)からなる。西ジャワ州の州都は Bandung 市で州自体は 16 つの県及び 6 つの市(州都を含む)からなる。

2-C. 経済動向

GDP 及び GRDP

47. 1990 年代の高度経済成長の後、アジア通貨危機の影響によりインドネシア経済は1998 年にマイナス 13.1%の成長となった。1999 年に 0.8%の成長となった後、2000 年には 4.9%の成長まで回復したが、2001 年には 3.3%と成長はかつての状態と比較すると足踏み状態にある。多くの経済学者は、経済危機からの回復を確固たるものとするには、相当期間の力強い経済成長と低いインフレが必要であるとしている。(近年の成長率は1990~96 の平均成長率 7.2%の半分程度にとどまる。)

48. 産業別に見れば、製造業が経済成長を主導しており、2000 年における GDP への寄与率は 26.0 % であった。農業はそれに次ぐ産業で 16.9%の寄与率、次いで貿易及びホテル関係の 12.9%などとなっている。他方、成長率で見れば、運輸関係分野は 2000 年に 9.4%という最も高い伸びを示し、次いで電力・ガス関係の 8.8 %と続いている。.

49. 非石油・ガスの地域 GDP(GRDP)は、西ジャワ州がインドネシア全体で最も高くGDP の 16.6%を占める(2000 年)。次いでジャカルタ DKI が 16.3%を占め、両者を足した合計はインドネシア GDP の約3分の1を占めることになる。

労働力

50. 91 百万の労働力のうち、55 百万がジャワ島に居住する。ジャワ島では製造業従事者が全体の労働力の 17.0% を占めるが、インドネシアの製造業全体から見ると 76.9%の就業者がジャワ島に居住している。

投資

51. 経済危機以降、海外からの投資は危機前に比べ3分の1に低下した。投資分野では、製造業及び小売・ホテル関係が2大分野であり、投資額の 7~8 割を占める。

貿易

52. 非石油・ガス関係の輸出入の推移(金額ベース)を以下の図に示す。経済危機の影響で、輸出については 1998 年に 2%程度、1999 年院 5%程度の落ち込みを見せたが、その後は上昇に転じている。輸入については、輸出と比較し経済危機の影響をより大きく受けている。

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第2章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況

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0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

1975

1976

1977

1978

1979

1980

1981

1982

1983

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1985

1986

1987

1988

1989

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1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

mill

ion

US$

ExportsImports

53. 輸出入の相手国については、日本が最大のパートナーとなっており、貿易量は 55百万トン、金額で US$20 billion に達している。次いで米国で 11 百万トン、US$12 billionとなっている。シンガポールも重要な貿易相手国となっており、特に輸出では最大の相手国である。オーストラリアも近隣諸国として主要な貿易相手国の一つである。

54. 主要な輸出品目は、ゴム、茶、たばこ、エビ、コーヒーといった農水産物、銅やスズのほか、衣料品や木材も重要な輸出品目となっている。近年では電気製品の輸出の伸びが著しいことが特徴である。

政府財政

55. 財政赤字は経済危機以前の GDP 比 27%から、2000 年末での 100%へと極端に悪化している。また過去の債務(殆どが 1980 年代後半のもの)が政府財政へ重くのしかかっている。2001 年において債務返済は政府全体の支出の 35%に達する。

2-D. 政府の社会経済改革路線

56. インドネシア政府の社会経済改革路線は民営化と地方分権化の2つに集約される。

民営化

57. 国営企業の民営化という点では、国営企業の効率化を図る観点から、政府は野心的な計画を実行しようとしている。2001-2002 において少なくとも 16 の国営企業を民営化する予定であり、これに伴う政府収入の増加及び政府負担の軽減を目論んでいる。なお、港湾公社はこの計画には含まれていない。

58. 民間事業者の参画という点では、経済危機後の経済回復を受けて、経済危機直後に延期もしくは凍結されたプロジェクトの再開もしくは実施可能性の再評価を促す大統領令 (Keppres No.15/2002)が発出された。

59. 交通分野でいえば、インドネシアは高速道路の整備においていち早く民間導入を行っている。道路分野での民営化のプロセスは以下のとおりである。

• 政府による財源措置、建設及び運営の時代 (1978-1983)

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• 海外からのローンにより整備が進捗した時代 (1983-1990)

• BOT プロジェクトとして非競争条件華下で民間事業者の高速道路建設及び運営を進めた時代 (1987-1993)

• BOT プロジェクトとして競争公開入札により民間事業者の高速道路建設及び運営を進めた時代 (1994-present)

60. 鉄道は国有であるが、国営企業である Perum Kerata Api は、サービス分野においてprofit-sharing ベースでの JV を組む形で民間事業を参画させている。港湾の分野では、タンジュンプリオク港において JICT及びKojaコンテナターミナルの運営を民間事業者に委ねている。空港の分野では、BOT スキームを導入した民間あるいは外資の参画に道を開いている。

地方分権

61. 2001 年 1 月に、2つの地方分権に係る法律(Law 22&25/1999)が発効した。地方政府はこれにより、保健医療、教育、インフラといった公共セクター分野で権限と責任を持つ形となった。しかしながら、Law 25/1999 において規定された政府収入の配分は、政府財政へ新たな構造的な問題を投げかけた。すなわち、政府収入の 25%を地方政府に委譲すること、また天然資源による収入を当該地域の地方政府との間でシェアしなければならないことである。

62. 地方分権により、地方の問題は地方政府が責任を負うという概念が導入されたが、地方におけるサービス提供者にとって基本的なガイドライン、すなわち必要とされるサービス水準が明確になっていないこと、また国と地方との間の政策に一貫性が保たれるようになっていないことなど解決すべき課題が多く残されている。また、地方によって、その行政能力に格差が出ていること、資源を有する地域と有しない地域との格差なども、問題として指摘されている。

63. 更に、地方による税徴収に関しての法改正で、一定の制限の中で地方政府が自由に税を新設することが可能となった。これを受けて、多くの地方政府が 2001 前半に新税を導入したが、これらの多くが、貿易その他の産業活動の足を引っ張る結果となっている。中央政府がこれら新税に対してどのような処置をとるのかも明確でない。地方政府は更に石油・ガス関係を除き、あらゆる投資に対してその承認権限を有するようになったが、投資のルールや手続き、承認のクライテリアなど不透明なままである。

64. こうした混乱は、道路や港湾といったインフラ開発についても同様である。地方政府が地方の便益という観点からインフラ開発に対して自らの計画を立案しようと動く一方で、中央政府は国家的な観点から計画立案を行っており、現在のところ、これら計画間の整合性が図られないまま、混乱した状況にある。またインフラ開発に係る計画のルールや手続き、また財源スキームについても曖昧な状態となっている。

2-E. 国家及び地域開発計画

国家開発計画

65. これまで 5 つの 5 ヶ年国家開発計画(REPELITA)が計画期間 25 年の第1次長期計画(PJP-I: 1969-1994)のもとで実施され、引き続き第2次長期計画(PJP-II: 1994-2019) の

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基で、第 6 次の 5 ヶ年計画(REPELITA VI (1994/95-1998/99))が実施された。しかしながら、経済危機により、同 5 ヶ年計画は中断となり、新たに GBHN (1999-2004)に基づいて、現在の 5 ヶ年計画(PROPENAS (2000-2004))が国家開発計画庁 BAPPENAS によって策定された。

66. PROPENAS (2000-2004)は、持続可能な経済成長を遂げていくためのプロジェクトとして以下の 4 点を掲げている。

• 投資及び輸出を促進し、マクロ経済を安定化させること

• 非石油・ガス分野の輸出の競争力を高めること

• 投資を促進すること

• 経済発展に必要な施設・インフラを供給すること

表 2-E-1 マクロ経済のフレームワーク

1999 2000 2001 2002 2003 2004Inflation rate, CPI (%) 2.0% 7-9% 6-8% 5-7% 4-6% 3-5%Exchange rate (Rp/US$) 7,809 7,000 7,000 6,500 6,500 6,500GDP growth (%) 0.3% 4-5% 4.5-5.5% 5-6% 6-7% 6-7%

Agriculture 2.1% 1.4% 2.5% 2.5% 2.7% 2.9%Manufacturing Industry 2.6% 4.8% 6.4% 7.3% 8.4% 9.2% Non-oil and gas 2.2% 5.5% 6.9% 7.9% 9.2% 10.0%Others ▲ 1.2% 5.3% 5.5% 6.0% 6.2% 6.4%

Contribution to GDP growthConsumption 2.6% 0.9% 1.0% 2.6% 3.0% 3.8%

Private 2.5% 1.4% 1.8% 2.9% 3.0% 3.8%Government 0.0% ▲ 0.5% ▲ 0.8% 0.0% ▲ 0.1% 0.0%

Investment ▲ 5.3% 0.4% 2.0% 2.6% 3.6% 3.1%Private ▲ 5.6% 0.6% 1.7% 2.4% 3.1% 3.3%Government 0.4% ▲ 0.2% 0.3% 0.2% 0.5% ▲ 0.2%

Export (net) 3.0% 3.2% 2.2% 0.5% ▲ 0.2% ▲ 0.2%Private ▲ 11.3% 1.3% 2.3% 1.1% 0.8% 1.0%Government 14.3% 1.9% ▲ 0.1% ▲ 0.6% ▲ 1.0% ▲ 1.3%

GDP per/c (at 1998 constant, Rp) 4,785.0 4,929.0 5,111.0 5,328.0 5,583.0 5,873.0GDP per/c growth 3.0% 3.7% 4.2% 4.8% 5.2%

Current account deficit / GDP (%) 4.0% 4.8% 3.7% 1.8% 0.0% -1.1%Total investment (% in GNI) 12.5% 19.3% 20.5% 22.2% 24.7% 28.3%

Private 7.2% 14.6% 15.7% 17.4% 19.6% 23.8%Government 5.3% 4.7% 4.9% 4.8% 5.1% 4.5%

Source: PROPENAS

Indicator

地域開発計画

67. 地域開発計画の枠組みは、地方分権化の流れの中で大きく変わってきている。国家開発計画は、特別な地域を除き、各地域別の個々の具体的な活動を規定していない。(従前の計画は各州別の開発指針を規定していた。)この結果、具体的な計画立案は地方政府に委ねられ、各州(又は県)は PROPEDA と呼ばれる地域開発のガイドラインを示す5 ヶ年計画、及び RENSTRADA と呼ばれる具体的な開発目標やプロジェクト、評価スキームなどを規定した戦略 5 ヶ年計画を策定する必要がある。地方政府に所属するBAPPEDA がこれら計画を作成し、また地方政府の各セクター間の調整を行う機関として重要な役割を担うようになっている。

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68. 現時点で、上記 PROPEDA/RENSTRADA の策定状況は各地方政府によってまちまちである。急速に進んだ地方分権の流れの中で、人的資源の不足や中央と地方との財政的な負担原則などが明確に決まっていないことなどが、計画策定を困難なものにしている状況がある。

2-F. 環境保全に関する政策

69. インドネシア政府は、PROPENAS 2000-2004 の中で環境保全に関する政策・方針を掲げている。政府は“持続的資源の活用と環境管理”を目標に掲げ、以下の活動を行っている。

• 環境への低負荷の技術の選択

• 関連法・規則の再構築と適切な施行

• 地域の福祉の向上

• 環境管理と資源利用のための地域の活性化

• 学校教育、住民参加

70. 環境管理に関連して、インドネシア政府は、1990 年に環境影響評価を管理する環境管理庁 BAPEDAL(Badan Pengendalian Dampak Lingkungan)を設立、また 1993 年には環境省(Kantor Menteri Negara Lingkungan Hidup)を再構築した。インドネシアでは環境影響評価制度を AMDAL(Analisis Mengenai Dampak Lingkungan)と呼び、1999 年に改訂し 2000 から施行している。AMDAL を必要とする港湾セクター、道路セクターの各事業規模を表 2-F-1 及び表 2-F-2 に、AMDAL の手続きの流れを図 2-F-1 に示す。

表 2-F-1 AMDAL が必要な事業規模 (港湾セクター)

プロジェクトのタイプ

プロジェクトの内容 AMDAL を必要とする事業規模

岸壁 全長 200m 以上または 6,000 m2 以上 防波堤 全長 200m 以上 港湾施設 5ha 以上

港湾開発

係船浮標 10,000DWT 以上 初期浚渫 浚渫量 250,000 m3 以上

浚渫 維持浚渫 浚渫量 500,000 m3 以上

埋立て 25ha または埋立て量 500,000 m3 以上 浚渫土投棄 投棄量 250,000 m3 以上

Source: Revised Environmental Impact Assessment Procedure in Indonesia

表 2-F-2 AMDAL が必要な事業規模 (道路セクター)

プロジェクトのタイプ

プロジェクトの内容 AMDAL を必要とする事業規模

有料道路建設 全て 新規建設

高架橋、地下道 2km 以上 大都市、ジャカルタ首都圏 全長 10Km 以上または 10Ha 以上 中規模都市 全長 30Km 以上または 15Ha 以上

建設、延長・拡幅等(道路用地含む) 農村域 全長 50Km 以上

Source: Revised Environmental Impact Assessment Procedure in Indonesia

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第2章 インドネシア及び調査対象地域の社会経済状況

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Government Party with Interest in the Project

(Resident, NGO, Stakeholder)

Local Government

LH EIA Committee

Project Developer

図 2-F-1 AMDAL の作業フロー

Submission Public Announcement

Evaluation

Submission Opinions, Comments, Proposal

Approval of TOR Implementation of EIA

Project Plan TOR of EIA

Preparation of AMDAL, RKL and RPL Submission Public

Announcement

Submission Opinions, Comments, Proposal

Public Hearing

Evaluation of AMDAL, RKL and RPL within 75 days

Reconsideration

Approval of AMDAL

Decision of Development Project

Reconsideration

License for Environmental Permission

Implementation of Project

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第3章 インドネシア及び調査対象地における交通セクターの状況

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第3章 インドネシア及び調査対象地域における交通セクターの状況

71. 運輸サービスは、民間と国営企業により提供されている。一般的な提供主体は以下のとおりである。

表 2-F-1 運輸サービスの概観

旅客 貨物 インフラ道路交通 Mainly private for bus

services, with some BUMNsPrivate MoSRD, PT.Jasa Marga (for

Toll road)

鉄道輸送 PT.KAI (Kereta ApiIndonesia)

PT.KAI (Kereta ApiIndonesia)

PT.KAI (Kereta Api Indonesia)

海上輸送 PT. PELNI (excluding ferry),PT.ASDP (for ferry), withsome private

Mix of BUMN (PT.JakartaLloyd etc.) and private

PELINDO I, II, III & IV (forcommercial ports), PT.ASDP(for ferry port), MoC (for non-commercial ports)

航空輸送 Garuda & Merpati(International & Domestic)

Garuda & Merpati(International & Domestic)

PT.AP-I & PT.AP-II (for mainairport), MoC (for theremainder)

Compiled by JICA. PT.xxx means Stae-Owned Enterprise.

3-A. 陸上交通

道路

72. 道路は、国道と地方道の2つの種別に大別される。国道は国が、地方道は地方がそれぞれ建設する。また、インドネシアにはこれ以外に有料道路がある。1978 年に政府は有料道路会社を設立し、同会社が有料道路を建設、運営、維持管理を行うこととなった。1986 年以降は、有料道路は民営化を推進するリストに載せられている。現在 400km以上の有料道路が運営されているが、うち約 70%が BOT で建設されている。

鉄道

73. 鉄道分野における運輸省陸運総局の役割は政策立案である。1999 年1月に国有鉄道会社が資産管理の役割を担い、PT.KAI が鉄道の運営、維持管理を分担する形となった。

74. 鉄道網におけるインランドデポに関して、Kramatwatu デポ、Martadinata デポ、Pasosoデポ、Lemahiabang デポ、Purwakarta デポ、Gedebage デポと Cirebon デポが西ジャワ州にある。しかし、鉄道によるコンテナ輸送量は少ない。大部分のコンテナはタンジュンプリオク港(Pasosoターミナル)とGedebageデポ間である。なおPasosoターミナルと JICT及び Koja ターミナル間はトラックによる輸送である。

3-B. 海運

75. 現在、インドネシアには公共港湾が 656 港と特別港湾が 1,233 港ある。公共港湾のうち商業的機能を有する港湾 112 港については、国営会社である4つの港湾公社Ⅱが運営している。残りの公共港湾 544 港は政府により運営されている。海運法 (UU

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第3章 インドネシア及び調査対象地における交通セクターの状況

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No.21/1992)では幾つかの港湾を外貿用港湾と規定しており、以下のような分類となっている。

表 3-B-1 港湾の分類

Management Body International Domestic Total

Commercial PELINDO 72 40 112 Public Port Non-commercial MOC 8 536 544

Private Port Private 51 1,182 1,233 Total 131 1,758 1,899

76. 海運に関しては、インドネシア船社はその数が多くかつ競争力のない弱小会社が殆どであることもあって、輸出入貨物の太宗を外国船籍が輸送している。なお、大部分の外国船はインドネシアとシンガポールのフィーダーサービスを行っている。また、船型の太宗は 500TEU から 1,000TEU である。幾つかのインドネシア船はセミコンテナ船へモデルチェンジしているが、大部分は小さく老朽化した船である。

3-C. 航空

77. 多数の島嶼からなる国土のため、東南アジア諸国に比べて航空への依存度合いが大きい。滑走路のみのものを含めれば空港は 500 港にのぼり、うち 150 港は国営企業である PT. Angkasa Pura I 及び II が、残りは他の公共機関や民間会社により管理されている。

3-D. 交通セクターにおける投資

78. 投資調整庁 BKPM のレポートによれば、インドネシア企業及び外資企業の投資状況は表 3-D-1 のとおりである。交通セクターのシェアは全体投資の 3-5%を占めるに過ぎない。(BKPM のレポートは承認ベースで、あくまで傾向をつかむ程度にしか利用できない。)

表 3-D-1 投資のトレンド

Billion Rp.

Inv. No. Inv. No. Inv. No. Inv. No.Domestic Investment 60,749 324 53,550 237 92,328 354 58,673 249

Manufacturing 44,908 147 46,746 126 83,060 199 43,966 133Construction 1,992 9 395 6 843 7 2,007 7Transport, Communication etc. 3,261 45 225 19 1,993 44 1,489 55Others 10,589 123 6,184 86 6,432 104 11,211 54

Foreign Investment 13,563 1,035 10,897 1,164 15,413 1,508 9,028 1,317Manufacturing 8,388 410 6,929 439 10,703 487 5,131 419Construction 198 36 153 22 225 50 48 30Transport, Communication etc. 79 23 103 61 1,219 61 378 86Others 4,898 566 3,711 642 3,267 910 3,470 782

Total 74,312 1,359 64,447 1,401 107,741 1,862 67,700 1,566Manufacturing 53,296 557 53,675 565 93,762 686 49,098 552Construction 2,190 45 549 28 1,069 57 2,055 37Transport, Communication etc. 3,340 68 328 80 3,212 105 1,867 141Others 15,487 689 9,895 728 9,699 1,014 14,681 836

Source: Capital Investment Coordinating Board (BKPM)

1998 1999 2000 2001

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第3章 インドネシア及び調査対象地における交通セクターの状況

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79. 経済危機直後に発出された大統領令 (Keppres No.39/1997) によって、海外からの融資によって計画又は進捗していたプロジェクトは「延期するプロジェクト」「再調査を要するプロジェクト」及び「継続するプロジェクト」に分類された。

80. このうち調査対象地域における港湾開発関連プロジェクトは以下のとおりである。

• 延期するプロジェクト

ボジョネガラ-Cilegon-Labuan 間の高速道路整備 Sunda Kelapa 港における埋立プロジェクト(375ha) チレボン港の港湾施設整備 タンジュンプリオク港西側の埋立プロジェクト

• 再調査を要するプロジェクト

タンジュンプリオク港における上水ネットワーク開発 タンジュンプリオク港における第 3 コンテナターミナルの整備(Koja ターミナル) 東アンチョール地域の埋立プロジェクト(500ha) ボジョネガラ港の整備

81. 2002 年 3 月、経済危機以降の回復を受けて、これらプロジェクトの再開もしくは実施可能性の再評価を促す大統領令 (Keppres No.15/2002)が発出され、以下の視点での評価を実施するよう規定された。

w プロジェクトの緊急性 w 資金確保の見込み w プロジェクトの性格に応じた特別な基準(必要に応じ)

3-E. 交通政策

82. 国家開発 5ヶ年計画 PROPENAS に基づき、交通分野での戦略 5 ヶ年計画(RENSTRA)が 2002 年 5 月に策定されており、以下の戦略が掲げられている。

• 既に整備された施設の維持、改良により、施設の容量・質を維持し、また利用効率を高めることを優先していくこと

• 交通分野の施設・インフラの整備において民間の投資機会を作り出すこと

• 費用回収の原則を基にタリフシステムを決定していくこと

• 多年度にわたる予算システムを導入すること

• 未開発地域あるいは辺境地域に対しインセンティブを付与していくこと

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第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

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第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

4-A. インドネシアにおける海上交通の基本的政策

83. 多島性のインドネシアにおいて、海上交通は重要な役割を果たしており、インドネシア経済の持続的な発展を支える上で、今後とも海上輸送サービスの改善を図っていかなければならない。1992 年に制定された海運法 Shipping Law (UU No.21/1992)において、海運及び港湾に係る基本的な政策が規定されており、港湾の開発及び海運の振興が2大政策として掲げられている。

84. 港湾開発の基本政策としては、背後圏ポテンシャルに応じ、将来の需要増に対応できるよう港湾容量を確保していくとともに、その際、健全な競争による効率性の向上や、政府負担の軽減も視野に入れて、民間活力を導入していくことを掲げている。

85. 海運における基本政策としては、外航及び内航共々海外船社による輸送から脱皮し、インドネシア船籍による海運の振興を図るとともに、インドネシア全域にわたる(特に東側地域に重点を置いて)適切な海運ネットワークを形成することとしている。

4-B. 海運に係る主要な法令

86. 海運に係る主要な法令については報告書本編に記載する。上記海運法以外で重要な政令は、Shipping Operation (PP No.82/1999)及び Port Affairs (PP No.69/2001)である。

87. 2002 年 8 月、国家港湾システム(National Port System)が政令 Port Affairs (PP No.69/2001)に基づき省令として発効した。港湾の分類のコンセプトは以下に示すとおりであるが、これら分類によりどのような効果あるいは便益がもたらされるのか、また財源についての規定(国の補助等)などについては未だ明確にされていない。

表 4-B-1 港湾の分類(National Port System)

公共港湾 専用港湾 海上輸送に供する港湾

• International Hub Port (Primary trunk port)

• International Port (Secondary trunk port)

• National Port (Tertiary trunk port)

• Regional Port (Primary feeder port)

• Local Port (Secondary feeder port)

湖沼及び河川港 (Non classification) フェリー港湾 • Port for inter Province and Country

• Port for inter Regency/City • Port for inside Regency/City

• Nation/International Special Port • Regional Special Port • Local Special Port

88. 国家港湾システムは、更に港湾を2つのグループ、すなわち外国貿易用に開かれた港湾とそうでない港湾とに分けているが、(海運法 Shipping Law に規定されている)商港及び非商港という区分には言及していない。また、港湾公社の港湾管理者としての責

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第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

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務についても明確に言及しておらず、単に港湾の(運営面での)実施主体は政府から港湾公社に移管できるとしか規定されていない。

4-C. インドネシアにおける主要コンテナ港湾の状況

4-C-1 概況

89. 次表は、インドネシアにおけるコンテナ取扱港湾の状況である。海運総局(DGSC)のデータと港湾公社の支社によるデータとの間に若干不整合があるが、主要な 5 港湾の取扱合計は 2001 年で約 4.6 百万 TEU に達し、インドネシア全体の約 8 割を占める。

表 4-C-1 インドネシアにおけるコンテナ取扱港湾

Name TEUs (2000) TEUs (2001)IPC1 Belawan (*) 311,100 358,800

Total 311,100 358,800IPC2 Tanjung Priok (*) 2,310,000 2,556,400

Panjang 75,900 76,100Palembang 45,900 48,200Pontianak 93,100 100,800Total 2,524,900 2,781,500

IPC3 Tanjung Perak (*) 1,106,900 1,268,000Tanjung Emas (*) 262,700 260,100Banjarmasin 131,600 138,800Total 1,501,200 1,666,900

IPC4 Makasar (*) 164,700 177,500Balikpapan 22,400 34,200Samarinda 68,700 71,600 cf. Pelindo Branch Office (2000)Bitung 66,700 80,400 Tanjung Priok 2,427,436Total 322,500 363,700 Tanjung Perak 1,246,399

133,300 134,600 Tanjung Emas 266,753297,900 196,800 Belawan 297,546

Total 5,090,900 5,502,300 Makasar 146,684Five major Port (*) 4,155,400 4,620,800 Total 4,384,818

Share 81.6% 84.0%* Including Inter-island (Domestic) Container** Five major ports are Tg. Priok, Tg. Perak, Tg. Emas, Belawan and Makasar.Source: DGSC

Container Handling Ports

OthersBatam

4-C-2 港湾施設

90. コンテナターミナルについてみると、タンジュンプリオク港を除き、いずれも港口部近傍、すなわち船舶にとって入りやすい場所に位置している。また、外貿コンテナと内貿(島嶼間)コンテナが同一のふ頭内で取り扱われており、外貿と内貿のリンクが容易なレイアウトとなっている。

4-C-3 港湾の利用状況

91. 主要コンテナ港湾 5 港に係る利用状況は以下のとおり。

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インドネシア共和国ジャカルタ大首都圏港湾開発計画調査報告書 ?概要版?

第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

17

表 4-C-2 主要 5 港湾における入港隻数

Tg. Priok Tr.Perak Tg. Emas Belawan Makasar1988 10,578 10,127 3,328 4,0051989 10,482 10,964 3,968 4,3831990 11,130 11,997 4,951 4,1331991 12,106 12,826 4,323 3,8731992 12,359 14,922 4,913 4,6401993 12,688 14,201 5,403 4,4741994 12,756 14,628 4,142 4,3981995 13,094 13,453 4,629 4,2311996 14,285 13,530 4,413 4,5211997 15,141 13,975 4,248 4,5241998 14,818 12,520 3,967 4,487 4,6541999 14,706 12,593 4,561 5,455 4,8522000 16,380 13,721 4,663 5,964 5,138

Source: DGSC, IPC

表 4-C-3 主要 5 港湾における総貨物取扱量(2000)

‘000 ton Export Import Domestic

Tg. Priok 2,232 6,608 8,908 Tg. Perak 846 4,465 14,057 Tg. Emas 217 395 4,880 Belawan 2,785 1,522 6,124 Makassar 924 629 4,801

表 4-C-4 主要 5 港湾における一般雑貨貨物取扱量

Tg.Priok Tg.Perak Tg.Emas Belawan Makassar1991 19,095 14,919 3,529 9,593 3,7371992 21,140 15,900 3,982 10,464 3,8981993 23,754 18,415 5,389 9,544 4,0791994 26,805 17,988 5,197 10,567 3,8421995 30,937 19,484 5,551 11,717 2,4201996 25,441 18,314 5,018 12,301 2,6731997 28,030 23,475 6,794 11,221 2,4611998 23,447 19,364 6,748 8,780 2,1061999 25,223 20,079 5,954 9,397 3,9252000 17,748 14,207 4,059 9,679 6,353

Source: DGSC, IPC

表 4-C-5 主要 5 港湾におけるコンテナ取扱量

Tg.Priok Tg.Perak Tg.Emas Belawan Makassar Total1991 736 256 57 110 16 1,1751992 867 320 69 106 25 1,3871993 1,054 417 72 162 48 1,7521994 1,270 503 94 190 69 2,1251995 1,630 580 104 191 112 2,6171996 1,607 691 126 246 103 2,7721997 1,909 866 158 256 137 3,3261998 1,898 944 213 227 82 3,3641999 2,119 1,107 231 267 126 3,8482000 2,310 1,255 263 290 165 4,2822001 2,251 1,268

Source: DGSC, IPC

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第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

18

表 4-C-6 主要 5 港湾における旅客取扱実績

Tg.Priok Tg.Perak Tg.Emas Belawan Makassar Total1988 466,272 403,095 68,703 170,506 422,641 1,531,2171989 520,974 527,189 56,457 197,561 605,553 1,907,7341990 506,734 551,524 111,841 195,207 654,183 2,019,4891991 678,549 588,577 202,486 218,090 700,347 2,388,0491992 673,998 756,461 241,158 232,804 732,552 2,636,9731993 707,074 873,657 217,124 253,570 797,533 2,848,9581994 731,669 979,393 313,546 221,533 773,715 3,019,8561995 1,006,657 1,044,473 336,102 263,338 820,815 3,471,3851996 799,681 1,043,560 315,814 215,268 752,870 3,127,1931997 785,098 1,024,721 279,108 187,534 350,600 2,627,0611998 921,800 1,347,392 365,499 349,847 891,712 3,876,2501999 1,628,881 1,701,333 505,685 740,656 1,352,451 5,929,0062000 1,545,528 1,779,298 481,327 894,757 1,258,293 5,959,203

Source: DGSC

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

1,800,000

2,000,000

1988

1989

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

Tg.Priok

Tg.Perak

Tg.Emas

Belawan

Makassar

4-C-4 コンテナターミナルの運営

インドネシアにおける主要コンテナターミナル

92. インドネシアでは、次表に示す 6 つの主要なコンテナターミナルが稼働している。これらコンテナターミナルのオペレーターは港湾公社との関係からいくつかのカテゴリに分類される。すなわち港湾公社との共同会社(JV)設立によるもの(PT. JICT and PT. TPS)、港湾公社との共同運営によるもの(TPK Koja)、及び港湾公社による直接的運営によるもの(港湾公社の子会社あるいは港湾公社支社)の3つである。

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第4章 インドネシアにおける海上交通の状況

19

表 4-C-7 インドネシアにおける主要コンテナターミナル

港湾 コンテナターミナルの名称 運営主体 港湾公社との関係 Belawan Belawan Container Terminal Business Unit of Belawan Container

Terminal Subsidiary Company of IPC-I

Jakarta International Container Terminal (JICT)

PT. JICT Joint venture of IPC-II & Hutchison Port Holding (HPH)

Koja Container Terminal TPK Koja Joint operation between IPC-II and HPH

Tg. Priok

Multi Purpose Terminal PT. Multi Terminal Indonesia (MTI) Subsidiary Company of IPC-II TPS: Surabaya Container Terminal)

PT. TPS (Terminal Petikemas Surabaya)

Joint venture company of IPC-III & P&O

Tg. Perak

Berlian Multi Purpose Terminal

PT. Berlian Jasa Terminal Indonesia (BJTI)

Subsidiary Company of IPC-III

Tg. Emas Semarang Container Terminal Business Unit of TPKS (Terminal Petikemas Semarang) 2001~

Subsidiary Company of IPC-III

Makassar Makassar Container Terminal Branch office of Makassar Branch office of IPC-IV Source: Annual Report “Year of 2000” of IPC-I ~IV, Pamphlets of each container terminal コンテナターミナルの利用効率

93. 表 4-C-7 に各ターミナルの施設及び荷役機械、施設の利用効率についての指標を示す。いくつかのデータは把握できていないが、以下のような特徴を見ることができる。

• 岸壁利用率(BOR: Berth Occupancy Ratio)が低く、利用度を上げる余地が残されている。

• 1 クレーン当たりの荷役能力(BCH: Box/Crane/hr)は 20 程度であり、国際標準から見て低い水準にとどまっている。一般に、1 船当たり 1,000 個のコンテナを約10時間で積み卸しするのが世界的な標準となっており、BCHで言えば 3 基のクレーンを使用するとして 30 以上を達成する必要がある。

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表 4

-C-8

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及び

生産性

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20
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第5章 インドネシアを巡る国際コンテナの動向

21

第5章 インドネシアを巡る国際コンテナの動向

5-A. インドネシア周辺の国際コンテナ輸送サービス網

北米航路

94. 1994~2001 年におけるインドネシア着・発のコンテナ流動量の一覧は以下のとおりである。この表でみると 2000 年におけるインドネシアの北米輸出入コンテナは396,000TEU で、東アジア/北米コンテナ荷動き 11,591,000TEU の 3.5%に当たる。

表 5-A-1 インドネシアと北米のコンテナの荷動き(’000TEU)

1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 Outbound 130 145 165 192 240 250 261 264 Growth % 8.7 11.1 13.7 16.3 25.2 4.1 4.2 1.5 Inbound 111 124 126 145 94 102 135 113 Growth % 45.9 11.6 2,1 14.8 -35.1 8.5 32.0 -16.0 Source: PIERS/JOC

95. 北米航路(太平洋横断航路)は世界の三大航路中最大のものであり、各船社が激しい競争を展開している。次表はこの北米航路中、インドネシア/北米部分に配船(直航、トランシップを問わず)している主要船社の一覧である。

表 5-A-2 インドネシアでの上位 10 社/2001 年の北米航路

Outbound (‘000TEU) Inbound (‘000TEU) 1 Maersk-Sealand 43,400 1 APL 16,600 2 APL 39,000 2 Maersk-Sealand 16,500 3 NYK 25,600 3 Evergreen 12,500 4 Evergreen 23,000 4 Hanjin 9,100 5 Hanjin 21,800 5 Hyundai ( HMM ) 7,700 6 Hyundai ( HMM ) 15,900 6 NYK 6,600 7 OOCL 13,700 7 OOCL 6,300 8 Senator 11,300 8 MOL 5,800 9 K Line 10,400 9 K Line 5,000 10 MOL 9,800 10 Yang Ming 4,800 Top 10 Total 213,900 Top 10 Total 90,900

Source: JICA Study Team

96. 北米航路においてはニューワールド・アライアンスがインドネシア/北米で強力な市場支配力を発揮しているが、これは同グループの主要メンバー船社は何れも太平洋区間に強い伝統があるからである。一方、グランド・アライアンスは北米航路では比較的新しいメンバー社が多く、若干弱い。尚、表 5-A-2 の統計数字は北米航路の全ての数値であり、基幹航路部分とインドネシア・フィーダー部分の合計値である。これらの二者を分離することは難しい。

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第5章 インドネシアを巡る国際コンテナの動向

22

欧州(大陸北部)航路

97. 表 5-A-3 は当該航路のコンテナ量の 1994~2001 年実績である。これによると、2001年にはインドネシアから欧州北部へは 220,000TEU のコンテナが動いているが、この内、同盟メンバー船社が約 170,000TEU を運んでいるので、盟外船社が運んだコンテナは約50,000TEU であったことになる。

表 5-A-3 インドネシアと欧州のコンテナの荷動き

‘000TEU 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001

Outbound 131 164 196 187 226 215 232 220 Growth % 9.6 25.6 19.2 -4.6 21.0 -4.9 8.1 -4.5 Inbound 60 63 92 114 79 129 143 132 Growth % 14.1 5.2 44.5 24.7 -31.2 63.6 11.2 -7.7 Source: FEFC. Outbound figures include estimated liftings by the independent carriers. Remarks: Conference member lines are Hapag-Lloyd, K Line, Maersk-Sealand, MISC, MOL, NYK,

OOCL, P&O Nedlloyd, APL, Senator, Yang Ming, CMA CGM, Hyundai, NSCSA at the end of 2001.

98. 表 5-A-4 はインドネシア/欧州航路における主要船社の往復航別一覧表である。

表 5-A-4 欧州(大陸北部)航路における主要船社(2001 年上位 10 社)

Outbound (‘000TEU) Inbound (‘000TEU) 1 Maersk-Sealand 34,700 TEU 1 Maersk-Sealand 30,900 TEU 2 P&O Nedlloyd 21,300 2 P&O Nedlloyd 18,600 3 APL 18,400 3 APL 14,300 4 Hapag-Lloyd 18,100 4 MOL 11,300 5 NYK 17,500 5 OOCL 11,100 6 CMA-CGM 12,600 6 K Line 10,700 7 OOCL 11,400 7 Hyundai 9,300 8 MOL 10,300 8 CMA-CGM 6,500 9 Senator 9,500 9 Hapag-Lloyd 6,400 10 Hyundai 7,300 10 NYK 5,600 Top 10 Total 161,100 Top 10 Total 124,700 Source: JICA Study Team

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第5章 インドネシアを巡る国際コンテナの動向

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アジア域内航路(インドネシア中心)

99. 表 5-A-5 はインドネシアを中心としたアジア域内の 2001 年コンテナ流動量である。

表 5-A-5 2001 年のインドネシア/アジアの詳細(TEU)

Outbound Inbound Total Japan 145,800 75,400 221,200 South Korea 56,900 74,900 131,800 North China 30,100 34,700 64,800 South China 22,200 23,200 45,400 Hong Kong 61,600 33,200 94,800 Taiwan 28,600 29,500 58,100 Philippines 23,600 3,700 27,300 Cambodia 1,600 100 1,700 Vietnam 9,000 3,500 12,500 Thailand 19,400 34,800 54,200 Malaysia 30,200 19,800 50,000 Singapore 26,900 61,000 87,900 Asian Total 455,900 393,800 849,700

Source: Mitsui O. S. K. Lines Business Research Division based on Statistics of IADA.

100. アジア域内では、約 850,000TEU のコンテナが流動している。主要相手国は:日本、韓国、香港、シンガポールで、この四ヶ国で 600,500TEU、全体の 71%を占める。

101. 以上を纏めると、インドネシア中心の 2001 年コンテナ流量は約 158 万 TEU である。

East-West Trunk Line Total 729,000 TEU North American Trade 377,000 TEU European North Continent 352,000 TEU

Inter Asia Region 849,700 TEU Grand Total 1,578,700 TEU

102. 2001年におけるインドネシア中心のコンテナ流動総計は約 2百万TEUと云われているが、158 万 TEU との差、約 40 万 TEU は、地中海向コンテナ、盟外船つみ取りコンテナ等が含まれていないことに起因するものと思われる。

5-B. インドネシア周辺の主要コンテナ港

5-B-1 定期航路寄港地からみた港湾の位置付け

103. 定期航路寄港地の見地から代表的 5港を選び、その位置付けを採点したものが、表 5-B-1 である。

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表 5-B-1 主要港湾の航路別ステータス

Hong Kong Singapore Port Klang Laem Chabang

Tanjung Pelepas

North America ? ? x * * Europe ? ? ? x Other Minor Routes ? ? ? * South East Asia ? ? ? ? Inter Asia ? ? ? * Source: JICA Study Team based on various brochures and interviews Remarks ? : Strategically Important Port ? : Important Port x: Possible to skip when needed *: with some remarks

5-B-2 コンテナ取扱実績

104. 上記 5 港の 1991~2002 年のコンテナ取扱実績を以下に示す。

表 5-B-2 コンテナ取扱実績

'000TEU

Hong Kong Singapore Laem Chabang Port KlangTanjungPelepas

1991 6,162 6,354 1 608 -1992 7,972 7,560 34 678 -1993 9,204 9,046 219 772 -1994 11,050 10,399 377 944 -1995 12,550 11,846 529 1,134 -1996 13,460 12,944 820 1,410 -1997 14,567 14,135 1,105 1,685 -1998 14,582 15,136 1,559 1,820 -1999 16,211 15,945 1,828 2,550 -2000 18,100 17,040 2,195 3,207 4182001 17,900 15,571 2,312 3,760 2,0492002 19,140 16,941 2,749 4,533 2,660

Source: Containerization International

105. 上記 5 港中、シンガポールはトランシップ中継基地として高名であるが、そのトランシップ率を以下に示す。又トランシップ港としては新参のポートクラン港については表 5-B-4 に示す。

表 5-B-3 シンガポール港のコンテナ取扱

TransshipCargo

Local Cargo TotalTransship

RatioOverseas

Management1998 11.7 3.4 15.1 78% 1.461999 12.9 3.0 15.9 81% 1.722000 13.9 3.1 17.0 82% 2.73

Sourece: PSA Corp. Year 2001 data came from MPA.

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表 5-B-4 ポートクラン港のコンテナ取扱(TEU)

Laden Empty TotalTransshipContainer

Transship %

1995 986,862 146,949 1,133,811 32,614 2.9%1996 1,216,793 192,801 1,409,594 154,147 10.9%1997 1,452,884 231,624 1,684,508 278,619 16.5%1998 1,466,261 353,757 1,820,018 460,809 25.3%1999 1,960,353 590,066 2,550,419 996,090 39.1%2000 2,551,553 776,881 3,206,753 1,350,484 42.1%2001 2,910,305 849,207 3,759,512 1,886,745 50.2%

5-C. 南アジアにおけるメガターミナルオペレーター

106. 急成長しつつあるメガオペレーターの来歴を表 5-C-1 に示す。

表 5-C-1 主要外貿コンテナターミナルオペレーターの特徴

特徴 設立 株式 HPH Originally a port operation division of Wharf company, the

biggest and oldest company in HK. Started from HIT ( Hong Kong International Terminal )

1994 Not listed

PSA Corp. Started from PSA (Port of Singapore Authority), a governmental organization which was privatized in 1996.

1997 Listed, but all stocks are owned by Government

P&O Ports Started as a subsidiary company of P&O Australia, now going to be changed to P&O Ned. Group member.

1986 Not listed

SSA Seattle based stevedoring company. Now quickly growing by active buying water-front companies abroad.

1987 Not listed

Eurogate Two major German stevedoring companies merged to form a big company.

1999 Not listed

ICTSI Some Philippine financial groups merged to form an international company.

1987 Listed

APM ( AP Moller Terminal )

Originally started from a terminal planning division of AP Moller. After merging with Sea-Land, the new terminal division quickly grew.

2001 Not listed

CSX World Terminals

When Sea-Land was swallowed by Maersk, its international container terminals became independent to form CSX World Terminals.

1996 Not listed

Source: Mitsui O. S. K. Lines Business Research Division, JICA Study Team

107. 主要メガオペレーターの全世界取扱コンテナ最近状況を表 5-C-2 に示す。

表 5-C-2 外貿コンテナターミナルオペレーターのコンテナ取扱( million TEU )

Operators 1999 2000 2001 2001/2000(%) HPH 18.0 25.3 29.0 + 14.6 PSA 17.9 19.8 19.1 - 3.2 APM Terminals 12.5 13.3 18.0 + 35.3 P&O Ports 6.2 8.3 9.8 + 18.0 Eurogate 6.3 7.0 8.6 + 22.5 SSA 3.6 4.5 6.0 + 33.3 CSX World T. N/A 3.5 3.6 + 2.9 Total 64.5 81.7 94.1 + 15.2

Source: Containerization International March, 2002