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自体大女子ハンドボール部のインカレ 4 年間における大体大戦の試合 分析~日体大独自の試合分析と POMS を用いて~ 学籍番号 09A0704 大久保瞳 ハンドボール研究室 指導教員辻昇一助教 池原綾香 山城里紗 高橋麻衣 高橋祐美子 原希美 山根エレナ [目的] 私達日体大ノ、ンドボール部女子は、この 4 年間全日本学生選 手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、 勝利を掴めなかった。そこで、 4 年間の大阪体育大学戦のゲー ム分析と心理的側面の調査として POMS(ProfileofMood Stats 、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学 戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし た。 また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンドボールチー ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。 I 方法] ・調査試合:全日本学生選手権大会 4 試合 2009 年全日本学生選手権大会準々決勝 2010 年全日本学生選手権大会準決勝 2011 年全日本学生選手権大会準決勝 2012 年全日本学生選手権大会準々決勝 ・調査方法: l.POMS 調査 (Profile of Mood Stats 、気分の調査) 2010 年~2012 年の試合前に POMS 調査を行っ た。ベストパフォーマンスであったと思われる試 合の POMS 結果を抜き出し、良好なパターンと いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ た。 2. 日体大独自のゲーム分析方法 平成 21 年度卒業研究:「関東学生ハンド、ボールリ ーグ(女子〉における勝敗の要因についての研究」 のゲーム分析法を基に 2009 年~2012 4 年間 の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析 を行った。 【結果・考察] スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達 7 人の POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は 4 生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり 勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平 均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人 の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、 積極的に、ンュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望 むことが出来ているなどの報告が多かった。 試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率 60% 以上、ミス発生率 20% 以下、キーパーセーブ、率 40% 以上、 シュート種類の割合 DS 全体の、ンュートの 1/3 csrss BT PS NM 7MT の合計J2/3 )を満たしていなく、 4 年間の試 合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を 全て満たしているわけではなかったが、シュートの決定力が日 体大よりも上回っていた。 日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ、率は 日体大が 2010 44.7% 2011 54.3% 2012 43.6% で満 たしている。大体大は 2009 50% 2010 53.5% 2011 53.5% 2012 61.2% で満たしている。また、 cs の割合は両 チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満 たしていない。大体大は 2012 年のみ 61.2% で満たしている。 ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は 2012 年のみ 15.9% で満たしていた。 [結論] 今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において 多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に 大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り 入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム においても、相手のミスを誘えるような個々の DF 能力を上げ てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の 練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取 り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ I) のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし uv 1 )「なるようになる」という沖縄県の方言である。

POMS 09A0704 高橋麻衣 - Portal System NICS@Web‡ª体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 分析~日体大独自の試合分析とPOMSを用いて~

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自体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~

学籍番号 09A0704大久保瞳

ハンドボール研究室

指導教員辻昇一助教

池原綾香 山城里紗 高橋麻衣高橋祐美子 原希美 山根エレナ

[目的]

私達日体大ノ、ンドボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンドボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

I方法]

・調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: l.POMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスであったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンド、ボールリ

ーグ(女子〉における勝敗の要因についての研究」

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

【結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的に、ンュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率 20%以下、キーパーセーブ、率 40%以上、

シュート種類の割合DS全体の、ンュートの 1/3、csrss、BT、

PS、NM、7MTの合計J2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけではなかったが、シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ、率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ注 I)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

。、’uv

注 1)「なるようになる」という沖縄県の方言である。

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研究テーマ 第 3回アジアピーチゲームズ出場選手実態調査と

日本の今後強化方略についてハンドボール研究室

指導教員辻昇一助教

学籍番号 09A0721 沓掛絵里奈 斉木梨恵

【目的]

我々 は、 2012年 6月に中国で行われた第 3回アジアピ

ーチゲームズに出場した。日本は学生を中心とするチーム

で戦い、女子 10チーム中 5位で、あった。そこで、他の国

のチーム構成、練習期間などを調査し、勝利するために必

要な条件を明らかにすることを目的とし研究を行った。ま

た、日本の選手に調査を行い試合前の心理状態と勝敗の結

果が関連しているのかもふまえて研究を行った。

他の固との比較の中で、これから日本がアジアで、勝って

いくためには、何が必要かを探ることを目的とした。

【方法]

I,対象第3回アジアピーチゲームズ出場選手

2,期間 2012年6月 16日~6月 22日

3,調査方法

1)参加国基本データ(身長・体重・年齢)

2)各国へのピーチハンドボールの取り組み方のアンケー

3)女子日本代表選手の POMS(Pro臼eof Mood States)の

実施

4)POMS結果集計後の内省・考察

数は日本が数回の短期間の合宿に比べ、上位のベトナム

は月に 15回、タイは大会前の 2カ月間と、長期間の練習

を行っていることが分かつた。また、ほとんどの国がピ

ーチハンドボーノレ専門の選手で、はなく、7人制ハンドボー

ノレを行っている。下位のトルクメニスタンやフィリピン

の選手は、ソフトボール、バスケットボーノレなどのその

他のスポーツも行っていることが分かった。上位の中園、

チャイニーズタイペイは 7人制ハンドボーノレのナショナ

ル選手であるという事もあり、技術面において高いレベ

ルのものを持っていることが考えられる。 7人制ハンドボ

ールのパスやシュートなどのボールを扱う技術はルール

の異なるピーチハンドボールにとっても必要不可欠であ

る。

POMSの結果からは、日本女子代表選手は全体的に

トルクメニスタン戦で負けた翌日のインド戦の前は、緊

張、抑うつ、混乱のレベルが高くなり、活動レベルが低く

なる傾向が見られた。これは、試合に負けた劣等感などか

らくる精神的な乱れであると考えられる。

【結論】

研究結果から、勝つためには、長期のピーチハンドボー

ルの練習期間を確保すること、ピーチハンド、ボール特有の

【結果・考察】 シュート技術を身に付けていること、ルーノレや戦略をしっ

参加国基本デ}タより、日本の平均身長 164cmに比べ かり理解している、経験が豊富で、あることなどの条件があ

て、優勝した中国は 178cmと 14cmの差が見られた。中 げられる。また大型の 7人制ハンドボール技術を身に付け

国の 178cmという平均身長は女子 10か国の中で1番大き

い。更に標準偏差の値が低いことから、 170聞から 180cm

台の大型の選手ばかりを揃えていることが分かった。日本

は、その他の国とは大きな差が見られなかった。平均体重

は身長差との関係もあり、日本と中国の差は 12kgも見ら

れた。年齢を見てみると、日本選手は年齢の標準偏差の値

が低いが、上位のチームは値が大きく、幅広い年齢層から

選手構成を行っていることが分かつた。特に中国は、 30

代の選手も何名か入っており、大型で尚且つ、経験と知識

が豊富な選手が集められたことが考えられる。

アンケートの結果からは、ピーチハンドボールの練習回

ている選手を揃える必要がある。

しかし、日本は、優れた体格と高い技術、経験、全てを

兼ね備えた選手をそろえるのが難しいという現状がある

以上、ピーチハンドボールの技術を高めていかなければな

らない。また、日本には四季があることから砂地での練習

が出来る期聞が限られてくるため、屋内の 7人制ハンドボ

ールで、技術の向上をはかる必要があるのではないかと考

える。

この研究結果が今後、ピーチハンドボールの普及、技術

向上のきっかけとなること、日本がアジアでメダル圏内に

近づける第一歩となることを期待する。

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研究テーマ 第 3回アジアピーチゲームズ出場選手実態調査と

日本の今後強化方略についてハンドボール研究室

指導教員辻昇一助教

学籍番号 09A0727 斉木梨恵 沓掛絵里奈

【目的]

我々 は、 2012年 6月に中国で行われた第 3回アジアピ

ーチゲームズに出場した。日本は学生を中心とするチーム

で戦い、女子 10チーム中 5位であった。そこで、他の国

のチーム構成、練習期間などを調査し、勝利するために必

要な条件を明らかにすることを目的とし研究を行った。ま

た、日本の選手に調査を行い試合前の心理状態と勝敗の結

果が関連しているのかもふまえて研究を行った。

他の国との比較の中で、これから日本がアジアで、勝って

いくためには、何が必要かを探ることを目的とした。

[方法1

1,対象 第3回アジアピーチゲームズ出場選手

2,期間 2012年6月 16日~6月22日

3,調査方法

1)参加国基本データ(身長・体重・年齢)

2)各国へのピーチハンドボールの取り組み方のアンケー

3)女子日本代表選手の POMS(Profile of Mood States)の

実施

4)POMS結果集計後の内省・考察

数は日本が数回の短期間の合宿に比べ、上位のベトナム

は月に 15回、タイは大会前の 2カ月間と、長期間の練習

を行っていることが分かつた。また、ほとんどの国がピ

ーチハンドボール専門の選手で、はなく、7人制ハンドボー

ルを行っている。下位のトルクメニスタンやフィリピン

の選手は、ソフトボーノレ、バスケットボールなどのその

他のスポーツも行っていることが分かつた。上位の中園、

チャイニーズタイペイは 7人制ハンドボールのナショナ

ル選手であるという事もあり、技術面において高いレベ

ルのものを持っていることが考えられる。7人制ハンドボ

ールのパスやシュートなどのボールを扱う技術はルール

の異なるピーチハンドボールにとっても必要不可欠で、あ

る。

POMSの結果からは、日本女子代表選手は全体的に、

トルクメニスタン戦で負けた翌日のインド戦の前は、緊

張、抑うつ、混乱のレベルが高くなり、活動レベルが低く

なる傾向が見られた。とれは、試合に負けた劣等感などか

らくる精神的な乱れであると考えられる。

【結論]

研究結果から、勝つためには、長期のピーチハンドポー

ルの練習期間を確保すること、ピ}チハンドボール特有の

【結果・考察] シュート技術を身に付けていること、ル}ルや戦略をしっ

参加国基本データより、日本の平均身長 164cmに比べ かり理解している、経験が豊富で、あることなどの条件があ

て、優勝した中国は 178cmと 14cmの差が見られた。中 げられる。また大型の 7人制ハンドボール技術を身に付け

国の 178cmという平均身長は女子 10か国の中で 1番大き

い。更に標準偏差の値が低いことから、 170cmから 180cm

台の大型の選手ばかりを揃えていることが分かつた。日本

は、その他の国とは大きな差が見られなかった。平均体重

は身長差との関係もあり、日本と中国の差は 12kgも見ら

れた。年齢を見てみると、日本選手は年齢の標準偏差の値

が低いが、上位のチームは値が大きく、幅広い年齢層から

選手構成を行っていることが分かつた。特に中国は、 30

代の選手も何名か入っており、大型で、尚且つ、経験と知識

が豊富な選手が集められたことが考えられる。

アンケートの結果からは、ピーチハンドボールの練習回

ている選手を揃える必要がある。

しかし、日本は、優れた体格と高い技術、経験、全てを

兼ね備えた選手をそろえるのが難しいという現状がある

以上、ピーチハンドボールの技術を高めていかなければな

らない。また、日本には四季があることから砂地での練習

が出来る期聞が限られてくるため、屋内の 7人制ハンドボ

ールで技術の向上をはかる必要があるのではないかと考

える。

この研究結果が今後、ピーチハンドボーノレの普及、技術

向上のきっかけとなること、日本がアジアでメダル圏内に

近づける第一歩となることを期待する。

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日体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~

学籍番号 09A0743 高橋祐美子

ハンドボール研究室

指導教員辻昇一助教

大久保瞳 原希美 山根エレナ 池原綾香 山城里紗 高橋麻衣

[目的]

私達日体大ハンド‘ボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンド、ボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

[方法]

・調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: l.POMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスであったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ(女子〉における勝敗の要因についての研究j

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

[結果・考察】

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的で‘あった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的にシュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率 20%以下、キーパーセーブ率 40%以上、

シュート穏類の割合DS全体のシュートの 1/3、cs「SS、BT、

PS、NM、7MTの合計J2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけではなかったが シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ注 1)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

。、..

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注 1>「なるようになるJという沖縄県の方言である。

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日体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 ハンドボール研究室

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~ 指導教員辻昇一助教

学籍番号 09A0768原希美 大久保瞳 高橋祐美子 山根エレナ 池原綾香 山城里紗 高橋麻衣

【目的]

私達日体大ハンド、ボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンド、ボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

[方法]

-調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: l.POMS調査

(Pro臼eof Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスであったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行つ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ(女子)における勝敗の要因についての研究J

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

[結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的にシュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率20%以下、キーパーセーブ、率 40%以上、

シュート種類の割合 DS全体のシュートの 1/3、cs「SS、BT、

PS、NM、7MTの合計J2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけで、はなかったが シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ、率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあ」注1)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

し、。

注1>「なるようになるj という沖縄県の方言である。

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日体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~

ハンド、ボール研究室

指導教員辻昇一助教

学籍番号 09A0792 山根エレナ 大久保瞳 高橋祐美子 原希美 池原綾香 山城里紗 高橋麻衣

[目的]

私達日体大ハンドボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンドボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

I方法1

・調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: 1.POMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスで、あったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ〈女子)における勝敗の重要因についての研究J

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

【結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的にシュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率 20%以下、キーパーセーブ率 40%以上、

シュート種類の割合 DS全体のシュートの 1/3、cs「SS、BT、

PS、NM、7MTの合計」 2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけではなかったが、シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ注 I)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

し、。

注 i>「なるようになる」という沖縄県の方言である。

Page 7: POMS 09A0704 高橋麻衣 - Portal System NICS@Web‡ª体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 分析~日体大独自の試合分析とPOMSを用いて~

日体大女子ハンド、ボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 ノ\ンドボール研究室

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~ 指導教員辻昇一助教

学籍番号 09B0112池原綾香 大久保瞳 高橋祐美子 原希美 山根エレナ 山城里紗 高橋麻衣

[目的]

私達日体大ハンドボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンド、ボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

I方法]

-調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: l.POMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスで、あったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ(女子〉における勝敗の要因についての研究J

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

[結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的に、ンュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率20%以下、キーパーセーブ率 40%以上、

シュート種類の割合 DS全体のシュートの 1/3、cs「SS、BT、

PS、NM、7MTの合計」 2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけで、はなかったが、シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年 43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、自体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあ」注1)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

し、。

注1l 「なるようになるJという沖縄県の方言である。

Page 8: POMS 09A0704 高橋麻衣 - Portal System NICS@Web‡ª体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 分析~日体大独自の試合分析とPOMSを用いて~

日体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 ハンドボール研究室分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~ 指導教員辻昇一助教

学籍番号 0980157高橋麻衣 大久保瞳 高橋祐美子 原希美 山根エレナ 池原綾香 山城里紗

[目的]

私達日体大ハンドボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ハンドボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

[方法1

・調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: l.POMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスで、あったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィーノレと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ(女子〉における勝敗の要因についての研究J

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

【結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的で、あった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的にシュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率20%以下、キーパーセーブ率 40%以上、

シュート種類の割合DS全体のシュートの 1/3、cs「SS、BT、

PS、NM、7MTの合計J2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけではなかったが、シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ、率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 61.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、日体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かった。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ注 1)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

し、。

注 I)「なるようになるJという沖縄県の方言である。

Page 9: POMS 09A0704 高橋麻衣 - Portal System NICS@Web‡ª体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合 分析~日体大独自の試合分析とPOMSを用いて~

日体大女子ハンドボール部のインカレ4年間における大体大戦の試合

分析~日体大独自の試合分析と POMSを用いて~

ノ\ンドボール研究室

指導教員辻昇一助教

学籍番号 0980195 山城里紗 大久保瞳 高橋祐美子 原希美 山根エレナ 池原綾香 高橋麻衣

[目的]

私達日体大ハンドボール部女子は、この4年間全日本学生選

手権大会において、毎年、大阪体育大学と試合をしてきたが、

勝利を掴めなかった。そこで、 4年間の大阪体育大学戦のゲー

ム分析と心理的側面の調査として POMS(Profile of Mood

Stats、気分の調査)を採取したものを利用して大阪体育大学

戦の試合前の心理状態が試合にどのように影響していたか、チ

ーム成績にどう関連していたか明らかにすることを目的にし

た。

また、この研究結果を基に、今後の日体大ノ、ンド、ボールチー

ムの成績や競技力向上に役立てもらうため研究を行った。

【方法1

・調査試合:全日本学生選手権大会 4試合

2009年全日本学生選手権大会準々決勝

2010年全日本学生選手権大会準決勝

2011年全日本学生選手権大会準決勝

2012年全日本学生選手権大会準々決勝

・調査方法: LPOMS調査

(Profile of Mood Stats、気分の調査)

2010年~2012年の試合前に POMS調査を行っ

た。ベストパフォーマンスであったと思われる試

合の POMS結果を抜き出し、良好なパターンと

いわれる氷山型プロフィールと比較検討を行っ

た。

2.日体大独自のゲーム分析方法

平成 21年度卒業研究:「関東学生ハンドボールリ

ーグ〈女子)における勝敗の要因についての研究j

のゲーム分析法を基に 2009年~2012年 4年間

の全日本学生選手権大会 4試合のデータの分析

を行った。

I結果・考察]

スポーツマンのベストパフォーマンスが行える良好な

POMSパターンは氷山型であるといわれている。私達7人の

POMS結果から、 4年間で最も良かった心理状態の時は4年

生である。それは、部の仕事もなく最上級生ということもあり

勝負にかける思いがより一層強かったからだと考える。個人が

ベストパフォーマンスが出来た学年の心理状態を抜き出し、平

均したグラフを出した。そのグラフと氷山型のグラフを比較し

たところ、緊張、混乱が高く良好なパターンには当てはまって

いなかった。ベストパフォーマンスが出来た時の試合は、個人

の考察から活動的であった、自信を持ってプレーが出来ていた、

積極的に、ンュートを狙っていた、程良い緊張感の中で試合に望

むことが出来ているなどの報告が多かった。

試合分析の結果から日体大独自の勝つ為の条件(攻撃成功率

60%以上、ミス発生率 20%以下、キーパーセーブ、率 40%以上、

シュート種類の割合 DS全体のシュートの 1/3、csrss、BT、

PS、NM、7MTの合計」 2/3)を満たしていなく、 4年間の試

合は負けてしまった。しかし、大体大は試合で勝つ為の条件を

全て満たしているわけで、はなかったが、シュートの決定力が日

体大よりも上回っていた。

日体大独自の勝つ為の条件から見ると、キーパーセーブ率は

日体大が 2010年 44.7%、2011年 54.3%、2012年43.6%で満

たしている。大体大は 2009年 50%、2010年 53.5%、2011年

53.5%、2012年 6i.2%で満たしている。また、 csの割合は両

チームとも毎年満たしている。攻撃成功率は、日体大は毎年満

たしていない。大体大は 2012年のみ 61.2%で満たしている。

ミス発生率は、自体大は毎年満たしていなかった。大体大は

2012年のみ 15.9%で満たしていた。

[結論]

今回の研究で試合前の心理状態と試合結果が影響しているこ

とが分かつた。試合分析から日体大独自の勝利の条件において

多くの項目で、大体大より劣っていた。私達は、それが試合に

大きく影響し試合結果にも繋がっていたと結論付けた。このこ

とから、日頃の練習から、試合により近い練習メニューを取り

入れ、相手の攻撃成功率を下げる為、どのような DFシステム

においても、相手のミスを誘えるような個々の DF能力を上げ

てもらいたいと考える。また、緊張や混乱を減らす為に日々の

練習で常に高い意識を持ち、自分に自信が持てるまで練習に取

り組んでほしい。試合では、笑顔で「なんくるないさあJ注 1)

のような考え方で、覚悟を決めて試合に臨み勝利を掴んでほし

し、。

注 1)「なるようになるJという沖縄県の方言である。