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(3)水とグリーンビル研究会 グリーンビルディング・コンソーシアムでは、グリーンビルディング・コン ソーシアムの成果をトリシアでの取り組みを超えて広く発信しようという主旨 のもと、新たに2014年11月に『水とグリーンビル研究会』を発足した。本研究 会内には、グリーンビル、水ビジネス、水再生技術のワーキンググループを設 置し、水処理や水再生関連技術に関連する活動と水と緑のビジネス展開・情報 発信も強化する。 研究会発足に伴い、2014年2月18日に『キックオフシンポジウム』を開催し た。キックオフシンポジウムでは、ワーキンググループの紹介や会員からの活 動紹介等の講演を行うとともに、今後の活動に向けた会員同士のディスカッシ ョンを行った。 RCS グリーンビルディング コンソーシアム 水とグリーンビル研究会 グリーンビル WG 水再生技術 WG 水ビジネス WG R-GIROプロジェクト

RCS - 立命館大学水とグリーンビル研究会設置趣意書 立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)では、2012年7月に「グリーンビルデ

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  • (3)水とグリーンビル研究会

    グリーンビルディング・コンソーシアムでは、グリーンビルディング・コン

    ソーシアムの成果をトリシアでの取り組みを超えて広く発信しようという主旨

    のもと、新たに2014年11月に『水とグリーンビル研究会』を発足した。本研究

    会内には、グリーンビル、水ビジネス、水再生技術のワーキンググループを設

    置し、水処理や水再生関連技術に関連する活動と水と緑のビジネス展開・情報

    発信も強化する。

    研究会発足に伴い、2014年2月18日に『キックオフシンポジウム』を開催し

    た。キックオフシンポジウムでは、ワーキンググループの紹介や会員からの活

    動紹介等の講演を行うとともに、今後の活動に向けた会員同士のディスカッシ

    ョンを行った。

    RCS

    グリーンビルディング

    コンソーシアム

    水とグリーンビル研究会

    グリーンビル

    WG

    水再生技術

    WG

    水ビジネス

    WG

    R-GIROプロジェクト

  • 【関連資料】

    1 水とグリーンビル研究会設置趣意書

    2 水とグリーンビル研究会活動概要

    3 水とグリーンビル研究会 キックオフシンポジウム案内資料

    4 水再生技術 WG:水再生技術と循環システム

    研究の推進

    理工学部 教授 中島淳

    5 グリーンビル WG:グリーンビル新技術に関す

    る研究の推進

    理工学部 教授 近本智行

    6 水ビジネス WG: 水インフラビジネスのアジア

    展開のための研究推進

    政策科学部・特任教授 仲上健一

    7 トリシアにおける環境配慮設備実験について 株式会社安井建築設計事務所

    環境・設備部長 小林陽一

    8 トリシアにおけるエネルギー消費の計測につ

    いて

    株式会社アレフネット

    設備情報システム部長 松下 直幹 9 底質活性化事業プロジェクトについて 株式会社中村組 中川隆一 10 難分解性物質研究会の活動について 環境技術コンサルタント KBM

    杉森公英

  • 水とグリーンビル研究会設置趣意書

    立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)では、2012 年 7 月に「グリーンビルデ

    ィング・コンソーシアム」を発足させました。そこでは、立命館大学びわこくさつキャン

    パス(BKC)の理工新棟トリシアの建設において、会員企業様のご協力を得ながら、省エネ

    ルギー、環境負荷軽減等環境に寄与する技術、設備、建設材料を導入することができまし

    た。本年 5 月にトリシアの竣工式が行われ、導入された環境配慮設備が本格的に稼働され

    ています。他方、2013 年度に学内研究プロジェクト R-GIRO に採択され、2014 年度に文部

    科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採択された「水再生循環によるアジアの水

    資源開発研究拠点」(RCS のメンバーを中心に構成)では、水再生技術のグリーンビルへ

    の適用に関する研究や、水ビジネスモデルの推進発信を、関連企業と連携して社会実装を

    目指すこととしています。

    そこで、これを機会として RCS では、「グリーンビルディング・コンソーシアム」はこ

    れまでどおり継続しながら、新たに「水とグリーンビル研究会」を発足し、水処理や水再

    生関連技術に関連する活動と水と緑のビジネス展開・情報発信も強化してゆくこととしま

    した。これによって、本分野の産学官連携をより活性化し、研究高度化と社会実装への道

    筋を作り出すことを目指します。

    研究会の活動としては、グリーンビル、水ビジネス、水再生技術などのワーキンググル

    ープによる会員制研究会、研究会全体での講演会・シンポジウムの開催、さらに研究成果

    の情報発信や研究プロジェクトの企画などを予定しています。そして、会員同士の交流の

    機会、および会員が気軽に学内研究メンバーに相談できる場をつくり、有機的な産学の協

    力を図ってゆきたいと考えます。

    以上の趣旨をご理解いただきご協力を賜りますとともに、是非とも「水とグリーンビル

    研究会」へご入会いただき、皆様の企業活動のご発展にお役立ていただきますようお願い

    申し上げます。

    2014 年 11 月

    立命館大学衣笠総合研究機構 立命館サステイナビリティ学研究センター 水とグリーンビル研究会 発起人

    理工学部教授 中島 淳 理工学部教授 近本智行 政策科学部特任教授 仲上健一

  • 立命館大学衣笠総合研究機構立命館サステイナビリティ学研究センター

    水とグリーンビル研究会規約

    (名称)

    第1条 立命館大学衣笠総合研究機構立命館サステイナビリティ学研究センター(以下「研究センター」と

    いう)に、「水とグリーンビル研究会」(以下「研究会」という)を置く。

    (目的)

    第2条 研究会は、水再生循環やグリーンビルディングに関して、研究センター研究員および研究会会員が

    相互に交流や研究開発情報の交換を行うことにより、地域を中心とした産学連携研究拠点を構築す

    ることを目的とする。

    (事業)

    第3条 研究センターは、研究会の目的を達成するため次の会員向け事業を行う。

    (1) ワーキンググループによる会員制研究会の実施

    (2) 講演会・シンポジウムの開催

    (3) トリシアでの研究成果などの情報発信

    (4) 大学教員と会員との交流

    (5) その他、研究会の目的達成に必要な事業

    (会員)

    第4条 研究会の会員は、企業などの法人を対象とする。

    2 行政機関、非営利団体、その他公益を目的とする法人等による賛助会員を置く。

    3 会員・賛助会員は、研究会のすべての事業に優先的に参加する権利を有する。

    (入会)

    第5条 研究会に入会しようとするときは、研究センター幹事会に入会申込書を提出しなければならない。

    2 入会の申し込みを行ったものに対しては、研究センター幹事会が入会の適否を判断のうえ、これを

    認める。

    (退会)

    第6条 会員が退会しようとするときは、その旨を書面をもって研究センター幹事会に届け出なければなら

    ない。

    (運営)

    第7条 研究会に会長を置く。

    2 会長は研究センター長が務める。

    3 研究会の運営は研究センター幹事会が行う。

    4 事務局をリサーチオフィス(衣笠および BKC)の中に置く。

    (会計)

    第8条 研究会の事業経費は、シンポジウム等の会員参加費をもってあてる。

    2 参加費は、その都度の必要経費から算定し設定する。

    3 会員から寄付を受けることができる。

    4 研究会の会計および事業年度は、4月1日より翌年3月31日までの1ヶ年を単位とする。

    5 毎年度の決算は、大学の監査をうけなければならない。

    付則 本規約は、2014年11月28日に施行し、同時に研究会を発足する。研究会の活動期間は20

    17年3月31日までとし、最終年度に研究会の存廃も含めて見直しを行う。

  • 立命館大学衣笠総合研究機構立命館サステイナビリティ学研究センター

    水とグリーンビル研究会活動概要

    1.目的

    2012 年7 月に発足した立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)「グリーンビル

    ディング・コンソーシアム」では、立命館大学びわこくさつキャンパス(BKC)の理工新

    棟トリシアの建設において、会員企業20 社の協力を得て、省エネルギー、環境負荷軽減

    等環境に寄与する技術、設備、建設材料を導入した。2014 年5 月にトリシアの竣工式が

    行われ、導入された環境配慮設備が本格的に稼働され、研究開発がすすめられている。他

    方、2013 年度に学内研究プロジェクトR-GIRO に採択され、2014 年度に文部科学省私

    立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採択された「水再生循環によるアジアの水資源開発

    研究拠点」(RCS のメンバーを中心に構成)では、水再生技術のグリーンビルへの適用

    に関する研究成果について、関連企業と連携した社会実装を目指している。そこで、RCS

    ではトリシアに導入された環境関連技術の効果の検証や改善のための研究をすすめ、さら

    に水再生技術に関連する研究活動や水と緑のビジネス展開・情報発信を強化するために、

    「グリーンビルディング・コンソーシアム」はこれまでどおり継続しながら、新たに「水

    とグリーンビル研究会」を発足し、「グリーンビルディング・コンソーシアム」では盛り

    込んで来なかった活動も包含してすすめてゆくこととする。これによって、本分野の産学

    官連携をより活性化し、研究高度化と社会実装への道筋を作り出すものとする。

  • 2.設置期間

    2014 年11 月 日~2017 年3 月31 日(設置の延長は、研究の進捗に応じて判断す

    る。)

    3.活動内容

    1) 会員制研究会(随時):研究テーマを絞ったワーキンググループとして活動し情報発信

    する。会員は1 つ以上のWG に参加して活動することができる。

    ①グリーンビルWG:トリシアを用いたグリーンビル研究の推進

    トリシアのグリーンビル研究成果を検討しその活動強化・改善に資するとともに、広くグ

    リーンビルに関する新技術に関して研究活動を行う。

    ②水ビジネスWG:水ビジネス振興のための研究推進

    滋賀県からアジアに展開する水ビジネス振興に関する情報収集、理論とデータベース構

    築、実態調査、社会実装に向けた研究会活動を行う。

    ③水再生技術WG:水再生技術と循環システム研究の推進

    アジアおよび我が国で展開可能な水再生技術と適正システムについての研究会活動を行

    う。また滋賀県環境保全協会と連携して、地域の水環境課題の解決のための研究企画を推

    進する。

    ④新ワーキンググループ

    会員の要望に応じた研究WG を立ち上げる。

  • 2)講演会・シンポジウムの開催(年2 回程度)

    水とグリーンビル研究に関連した講師による講演会やシンポジウムを開催し、会員への最

    新の情報と立命館大学の研究シーズを提供する。

    3)情報発信

    トリシアを使った研究・実験の成果を、ワークショップ、見学会の開催、Web サイトへ

    の掲載、論文投稿などを通して広く社会に情報発信する。

    4)幹事会(年8 回程度)

    活動内容の企画・立案、研究の進捗状況の全体把握、情報発信の内容と方法等についての

    議論は、サステイナビリティ学研究センターの幹事会で行う。

    5)研究プロジェクト企画

    研究成果をベースに新たな研究プロジェクトを企画し、公募研究等への応募をサポートす

    る。

    6)その他

    メーリングリストによる研究情報(関連研究会、測定会など)の案内、会員同士の交流機

    会の提供および会員が気軽に学内研究メンバーに相談できる場をつくる。また、RCS、R-

    GIRO 水研究拠点、私大戦略水資源、滋賀県環境保全協会等と有機的に連携する。

    4.年会費等

    ・年会費:徴収しない。

  • ・シンポジウムや講演会参加費:参加企業から徴収し、講演者の謝金、運営の費用に

    当てることとする。

    ・寄付:会員から寄付を受けることができる。

  • ⽔とグリーンビル研究会 キックオフシンポジウム

    2015年2⽉18⽇ 14:40-16:30

    ⽴命館⼤学びわこ・くさつキャンパス

    トリシア1F 環境都市系演習室1

    開会挨拶 14:40-14:45 中島 淳(⽔とグリーンビル研究会⻑/サステイナビリティ学研究センター⻑) 司会:李明⾹(⽴命館グローバル・イノベーション研究機構・専⾨研究員)

    ワーキンググループの紹介 14:45-15:30 1. 『⽔再⽣技術WG:⽔再⽣技術と循環システム研究の推進』 中島 淳(理⼯学部・教授)

    2. 『グリーンビルWG:グリーンビル新技術に関する研究の推進』 近本 智⾏(理⼯学部・教授)

    3. 『⽔ビジネスWG:⽔インフラビジネスのアジア展開のための研究推進』 仲上 健⼀(政策科学部・特任教授)

    会員活動の紹介 15:30-16:10 1. トリシアにおける環境配慮設備実験について ⼩林 陽⼀(株式会社安井建築設計事務所 環境・設備部⻑)

    2. トリシアにおけるエネルギー消費の計測について 松下 直幹(株式会社アレフネット 設備情報システム部⻑)

    3. 底質活性化事業プロジェクトについて 中川 隆⼀(株式会社中村組)

    4. 難分解性物質研究会の活動について 杉森 公英(環境技術コンサルタントKBM)

    今後の活動について 16:10-16:30

    懇親会 16:30-17:30 (トリシア2F 都市・環境システム演習室1)

    主催:⽴命館サステイナビリティ学研究センター 共催:⽴命館グローバル・イノベーション研究機構

  • R-GIRO 水再生循環による

    アジアの水資源開発研究拠点 中島 淳Water Reclamation and Recycle in Asia

    水とグリーンビル研究会キックオフシンポジウム

    立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)

    • 文部科学省科学技術振興調整費(戦略的研究拠点育成)による「サステイナビリティ学連携研究機構」(IR3S)の設立(2005年)。

    • 立命館大学の協力機関としてのIR3S参加に伴い、RCSが設立(2007年)。=第1期RCS

    COE推進機構R-GIROに所属

  • 第2期RCS (2010~)

    • R-GIRO → 衣笠研究機構に所属

    グリーンビルディング・コンソーシアム(RCS:2012)

    • 立命館大学びわこくさつキャンパス(BKC)に建設が予定されている理工系新棟IIにおいて、関連する企業の協力を得て、省エネルギー、環境負荷軽減等環境に寄与する技術、設備、建設材料を導入し、それらの導入効果を検証するとともに研究成果を広く社会に発信する。

  • Water Reclamation and Recycle in Asia

    R-GIRO拠点形成型研究プログラム申請・採択(2013)水再生循環による

    アジアの水資源開発研究拠点

    私立大学戦略的研究基盤形成事業申請・採択(2014)

    膜分離技術の進歩によって、下水の再生再利用は欧米をはじめとする先進国において急速に加速をしている。水再生は、アジア太平洋地域の途上国においても、将来的には膨大なインフラ市場となるポテンシャルを有している。本研究では、これらの国・地域で適用が可能な水再生循環システムとその応用の研究拠点の形成をめざす。ここでは水再生技術や水循環システムのイノベーションを中心に位置づけながらも、住民がそれを直接享受する建築設備や景観のデザイン、また、水処理で発生する汚泥や他の廃棄物の再生循環、そして、これらのシステムの実装を可能にする地域マネジメント政策、といった周辺課題の研究を統合した拠点形成を目指す点が特徴である。これらの統合した技術-マネジメントのパッケージセット(導入後の持続的保守管理、汚泥系・建築物内の設備管理、地域まちづくりなど統合的管理)が、国内外の自治体やコミュニティに社会実装され、我が国の将来型水インフラ産業の構成や、統合的水ビジネスの発展に貢献することを目指している。

    中島 淳、神子直之、佐藤圭輔、仲上健一、近本智行武田史朗、橋本征二、天野耕二、石森洋行

  • 社会実装研究のためのコンソーシアムの発展「水とグリーンビル研究会」でのWG活動(2014)

    (1)ワーキンググループによる会員制研究会の実施(2)講演会・シンポジウムの開催(3)トリシアでの研究成果などの情報発信(4)大学教員と会員との交流(5)その他、研究会の目的達成に必要な事業

    RCSでは、「グリーンビルディング・コンソーシアム」はこれまでどおり継続しながら、新たに「水とグリーンビル研究会」を発足し、水処理や水再生関連技術に関連する活動と水と緑のビジネス展開・情報発信も強化してゆくこととしました。これによって、本分野の産学官連携をより活性化し、研究高度化と社会実装への道筋を作り出すことを目指します。

    『水再生技術WG:水再生技術と循環システム研究の推進』

    中島 淳

  • 水再生技術 と 水循環システム

    水再生+水循環→水・汚泥処理および再利用

    アジア地域をターゲット→適用可能技術、経済性

    分散型・多様性→伝統と新技術

    これまでの水再生Metcalf & Eddy (Asano et al.) : “Water Reuse” (2007) (「水再生利用学」)

    世界の水再生・再利用(附録)米国、オーストラリア、カナダ、イスラエル、日本、クウェート、ナミビア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、チュニジア

    世界的には農業灌漑が主

    日本は都市のトイレ水洗用水が主

    シンガポールのNEWater

  • 南洋工科大学アートデザインメディア学科

    世界ですすむグリーンキャンパスby 水再生循環

    緑化への散水

  • 飲用不可の蛇口

    オーストラリア国立大学(キャンベラ)

    水再生循環

  • ランドスケープ

    水再生技術(どんな水をどこまで加工するか)

  • メイファルアン大学(タイ、チェンライ)

    景観用散水

    寮下水→処理→池に貯留→散水

  • 雑排水再利用の住民許容度

    バンコク郊外

    台所 洗濯機 洗面・シャワートイレ 台所 洗濯機 洗面・シャワートイレ

    セプティックタンク

    セプティックタンク

    雑排水再生

    再利用

    放流 放流

    アパートの排水経路と雑排水再生

  • 雑排水再生実験

    バンコク北部

    Inf Eff

    Bathroom、Laundry

    Drain

    Sampling Sampling

    Aeration Reactor Storage Tank

    Sampling

    1000 L 1600 L

    Drain

    mg/L

    BOD SS MBAS CODCr TOC

    Influent 34±21 26±14 4.3±3.5 99±47 18±7.3

    Effluent 7.1±7.4 5.2±5.2 0.52±1.2 44±20 12±4.1

    Removal(%) 81±13 80±14 78±53 51±18 29±19

  • 0

    20

    40

    60

    80

    100

    0 2 4 6 8

    残存割合

    (%)

    HRT (day)

    MBAS

    BOD

    TOC

    LAS

    洗剤を含有する模擬雑排水の生分解

    -10%

    0%

    10%

    20%

    30%

    40%

    50%

    0 2 4 6 8 10 12 14 16

    BOD

    / Th

    OD

    (%)

    TIME(days)

    C12 LASの生分解性試験

    TOCdecrease

    TOCstable

  • 25

    0日目 5倍

    6日目 2倍

    10日目 1倍

    17日目 1倍

    SO3-

    SO3-

    C

    O

    OHSO3-

    OOH

    ω oxidation

    β oxidation

    SPC(スルホフェニルカルボン酸)

    + 4CH3COOH+H2O

    3/2 O24 O2

    8CO2 + 8H2O

    8 O2 acetateoxidation

    C12 LASのω酸化、β酸化

    TOCderease

  • 目的とする再利用に必要な水再生においては、雑排水に含まれる有機物質(洗剤やPPCP)をどこまで分解するのかの戦略をたてる必要。

    必要に応じて化学酸化プロセスを導入させる場合は、それを最小コストとする。

    そのために代謝経路の把握と利用が役に立つ?

    biologically degradablehardly biologically degradable

    → chemical oxidation

    微生物代謝経路(環境系→水再生系)

    例えば、University of Minnesota Biocatalysis Biodegradation DatabasePathway Prediction System(http://umbbd.ethz.ch/predict/)

    さらに、多数の生分解性のデータベースが利用可能(化学物質の環境中運命予測)

    代謝経路データベース

    NITE: 化学物質総合情報提供システム(CHRIP)など

    化学物質評価研究機構(CERI):化学物質有害性評価書化学物質ハザード・データ集など

    生分解性データベース

    OECD301CによるBOD28%*代謝生成物など予測

    EUの1化学物質政策に貢献動物実験の削減

    Oasis (Bourgas University LMC)の考え方

    *28日間BOD / ThOD (%)

    S. Dimitrov, T. Pavlov, G. Veith & O. Mekenyan: Simulation of chemical metabolism for fate and hazard assessment. I., SAR and QSAR in Environmental Research, 22:7-8, 699-718 (2011)

  • chemically oxidizablebiologically degradable

    biological treatmentchemical oxidation

    Effluent BOD lowbut TOC remaining

    Effluent TOC decreased(BOD remaining) energy consumption high

    Reduction of energy consumptionBOD decreased

    Enhance the systemperformance?

    Main metabolismpathway

    水再生循環システム(分散型・多様性)

  • Collection sewage throughPipes or channels followedBy treatment

    WWTP

    municipality

    municipality

    Publicsewerage(municipality)

    集中型システム 下水道

    municipality

    municipalitymunicipality

    River-basinsewerage

    (prefecture)Long and large-scale Pipes are necessary

    分散型システム 浄化槽Treatment at each buildings

    On-sitely

    Treatment at each communityOn-sitely

    WWT facilities for rural community

  • 家庭での水使用(水道水から生活排水がつくられる)

    施設での処理(原水は処理され処理水となる)

    公共用水域への放流(処理水は環境水へと還元される)

    Introduction of concept ofWater Reclamation Smart Grids System

    分散型システム 集中型システム

    Improvement of WWT in Japan

    53.9% 45.4%

    9.6%

    1991 1995

    2000 2007

    下水道 浄化槽 未処理

    40.3%

    5.8%

    47.5%

    7.1%

    61.8%28.6% 71.7%

    12.0%

    16.3%

    Centralized Decentralized Without treatment

  • Decentralized system

    Centralized system

    The percentage of on-site system is high in small scale municipalities

    Less than 50 thousand

    More than1 million

    500 thousand –1 million

    Without treatmentScale of municipalities

    アジアにおける様々な分散型システム

    There are various kinds of decentralized water use styles in Asian countries. Some is traditional and some is newly introduced.

  • Rural domestic pond(dish and cloth washing, bathing use)

    Rural wastewater pond

    Fisheries pond

    Agriculture pond(rainy season)

    Agriculture pond(dry season)

    Urban pond(vehicle wash)

    Urban pond(domestic use)

    バングラデシュクルナ郊外および

    市内の溜池

    用途別に使い分け

    現場直接型(再生)再利用

    Domestic pond and Public bongPeople are using water of different types of ponds in rural area surrounding Khulna City, western Bangladesh. The ponds are categorized into four types such as domestic usage, agriculture usage, fishery industry and wastewater discharge or more.

    On the riverside of Komering River in East Sumatra, Indonesia, a lot of rafts made of wood board containing a box of toilet are floating on the water. People wash dish and clothes on the raft using the river water and they use the toilet for

  • Public bong on Komering River, East Sumatra

    Dish and cloth washing, bathing use + toilet + fisheries

  • 滋賀県高島町の「かばた」 台所(左)と鯉(右)

    台所→鯉 台所→鯉台所→鯉

    湧水

    簡易水道(Majalengka Regency, Sumatra)

  • 簡易浄水の試み

    バンコク郊外、ウェー島、ビエンチャン市の用途別使用水

  • A large-scale spring

    Vehicle transport

    WTP and public piping system

  • On-site use ofwell and spring water

    Community piping system of spring water

    Common use well

    Lake Aneuk Laot Water FallSpring

    Spring

    Spring

    WTP

    Reservoir Distribution

    on the top of Hill

    Public Piping System

    Distribution

    Transport(Public or Private)

    Water Bottling Shop

    Private Well

    Public Well

    Pond

    On-site Use

    Community Piping System

    Rainwater Harvest

    Transport SystemIndividualSystem

    Bottling System

    WTP

    Water is pumped up to reservoir

    WDPWater Distribution Plant

    Water flowsdownhill tothe houses

    Carry the water to the houses by request

  • サテライト型水供給システム(ハイブリッド給水)

    インドネシア ウェー島

  • Interception typeExtraction type (sewer mining)

    Upstream type

    Asano et al. “Water Reuse”, p.729

    サテライト処理

  • 水再生

    再利用 処理場

    水使用

    サテライト型

    サテライト型排水処理 再生再利用

    コンパクトなMBRが利用可

    Definition: Membrane bioreactor (MBR) technology combinesthe biological degradation process by activated sludge with adirect solid-liquid separation by membrane filtration.

    General operations and configurations:

    Side-treamMBR

    Submerged MBR

    Membrane Bioreactor (MBR)

  • ビエンチャン市浄水場

    A local water works enterprise who provides water supply using piping system in Vientiane City, Laos also produces bottled water that is processed by MF or ultra-filtration (UF) followed by UV or ozone disinfection using the tap water .

    ラオスビエンチャン市

    飲用水はボトル販売

  • decentralized combination centralized

    advanced宇宙船

    高度処理浄化槽分散型水再生

    サテライト水再生ハイブリッド給水

    NEWater高度処理 higher cost

    conventional簡易水道浄化槽

    集落排水処理家庭用浄水器 上下水道

    車両搬水medium cost

    simplerセプティックタンク井戸 湧水溜池 河川(現場直接型)

    lower cost

    on-site combination transported

    分散型と集中型の組合せ:MF(UF)とUVの活用

  • 水再生スマートグリッド

    Water reclamation smart grids system

    Qr = M Qw

    Qw(t)

    Qr (t)Real time monitoring M (t+Δt) Real time control

    Qr (t+Δt)

    水量水質変換式

    水使用

    水再生

    再利用放流

    Q(使用水)

    M(水再生)

    Q(再生水)

  • Satellite system Greywater reclamation system

    New alternative system for water reclamation and reuse

    水再生

    再利用処理場

    水使用

    サテライト型

    台所 洗濯機 洗面・シャワートイレ

    セプティックタンク

    雑排水再生

    再利用

    放流

    Water Reclamation and Recycle in Asia

    Thank You Very Much

  • 1

    グリーンビルWG:グリーンビル新技術に関する研究の推進

    立命館大学 理工学部 建築都市デザイン学科

    立命館サステイナビリティ学研究センター

    水とグリーンビル研究会

    グリーンビルディング・コンソーシアム

    近本 智行

    水とグリーンビル研究会キックオフシンポジウム(2015.2.18)

    GREEN BUILDING CONSORTIUMWIN-WIN Collaboration for Industries and the University

    2

    グリーンビルWG近本智行 理工学部 教授

    武田史朗 理工学部 准教授

    宗本晋作 理工学部 准教授

    李 明香 R-GIRO 研究員

    実は多くの企業・皆様の参加を頂いて、活動を実施している

  • 3

    研究フィールドとしての トリシア

    4

    敷地面積:590,050.78㎡延床面積:7,758.66㎡主要構造:鉄筋コンクリート造階 数:地上3階建(低層棟)

    地上6階建(高層棟)

    理工学部(環境都市系) 研究施設

    ■研究施設の拡充■学びの共用空間「ティーチングコモンズ」■企業との連携促進「グリーンビルディングコンソーシアム」

    光が差し込む廊下(イメージ)

  • 5

    ■グリーンビルディングコンソーシアムこの新棟を研究・実験棟として、本学教員と企業が連携して環境関連の新技術を導入し、その効果の検証や改善のための研究を行うために、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)に設置。研究成果は参加企業と共有するとともに、広く社会に公表を行い、成果を還元する。

    環境配慮の取り組み

    6

    トリシア見学者リスト日付 訪問者 見学人数

    1 2014年6月1日 大阪科学技術センター 12 2014年6月27日 芝浦工業大学、ダイキン工業  63 2014年7月4日 滋賀県庁地域エネルギー振興室 34 2014年7月15日 ㈱イシダ 45 2014年7月19日 BKC周辺地域住民 206 2014年7月29日 清水建設㈱ 67 2014年8月1日 福岡市役所・(株)東畑建築事務所 78 2014年8月2日 ひらめきときめきサイエンス参加者 129 2014年8月21日 大阪初芝学園 常務理事  1

    10 2014年8月22日 文部科学省 大臣官房文教施設企画部他 10

    11 2014年9月9日 大成建設㈱ 812 2014年9月30日 立命館慶祥高校 7513 2014年10月1日 国土交通省近畿地方整備局 414 2014年10月7日 エジプト日本科学技術大学(E-JUST) 615 2014年10月16日 NPO エコリーグ 216 2014年11月6日 私大連 広報担当者 2817 2014年11月7日 (公)日中友好会館 3318 2014年11月7日 IIT 219 2014年11月8日 天野研究室卒業生一同 2020 2014年11月12日 大成建設㈱ 621 2014年11月14日 近畿経済産業局 122 2014年12月5日 新日鐵住金 2

  • 7

    投稿論文リスト(一部)

    ・2014年6月1日 立命館大学サステイナビリティ研究センター、グリーンビルディング・コンソーシアムシンポジウムにおいて発表(立命館大学)(2報)。・2014年7月2日 立命館サステイナビリティ学研究センター第4回プログレスレポート会議において発表(立命館大学)(1報)。・2014年9月4日 空気調和・衛生工学会大会において発表(秋田大学)(4報)。・2014年9月13日 日本建築学会大会において発表(神戸大学)(3報)。・2014年6月11日 エネルギー・資源学会研究発表会において発表(大阪国際交流センター)(1報)。・2014年11月2日 12th Asia Pacific Conference (Ethics, Human Security and Sustainability: Knowledge and Practices in Asia Pacific) において発表(大分、立命館アジア太平洋大学)(2報)。・2014年11月13日 CGUN Annual Conference 2014 & International Sustainable Campus workshopにおいて発表(中国上海、同済大学) (1報)。・2014年12月16日 立命館地球環境委員会シンポジウムにおいて発表(立命館大学)(1報)。

    8

    トリシアを超えた研究フィールドの展開

    トリシアの研究成果を活かす

  • 9

    省エネルギー、ヒートアイランド抑制と水循環システムにつながるグリーン空間の創造(1)地中熱、太陽熱を直接利用する躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システムの開発

    水資源の循環利用で、地中熱、太陽熱を採熱し、躯体スラブを利用して直接放熱するシステム開発を行う。

    (2)再生水を利用した壁面緑化システムの開発

    打ち水タイル開発をベースに、再生水を利用した壁面緑化システムの開発を行う。

    (3)打ち水システムによるランドスケープデザインと水景による冷却水の冷却効果検証

    打ち水タイルによる植生の、アメニティ創出や、効果的なランドスケープデザインへの適用を図る。

    (4)小規模河川断面の工法改善と浸透型排水設備による水循環型景観デザインの提案

    地域緑化と水循環との接点の事例として、小規模河川の景観デザインを検討する。

    10

    方位、工法を変えて検証

    乾式アルミレール工法(西向き) アスロック工法(東向き)

  • 11

    グリーンビルディングコンソーシアム

    信楽焼タイルの製造技術を用いた外壁冷却タイルによる外壁システム

    2

    1111:00…打水を開始 11:10…打水終了 11:15…打水5分後

    2009年9月8日 快晴 打水することで43%削減

    0%

    100%

    57%100%

    打水なし

    目標(30%削減)

    ・エアコンの電気使用量の削減

    打水あり

    ・打ち水による壁表面の冷却効果

    ・施工後のタイルへの打水の様子エアコンの設定:設定温度28℃打水の設定: 4面を2系統に分けて、(東・北面)9時 10分間(西・南面)11時、12時、13時、14時、

    15時、16時、17時 各10分間(水の使用量: .(東・北面)0.43リットル/日/㎡(西・南面)3.02リットル/日/㎡ )

    12

    グリーンビルディングコンソーシアム

    信楽焼タイルの製造技術を用いた外壁冷却タイルによる外壁システム

    2

    ラズベリー

    カロライナジャスミン

    ビグノニア

    ムベヘンリーヅタ

    ・植栽植物

    ナツヅタ フィカスプミラ(落葉) (落葉) (常緑)

    ツキヌキニンドウ

    ビナンカズラ

    テイカカズラ

    モッコウバラ

    ・花の咲く植物・実のなる植物

    クレマチス

    ノウゼンカズラ

  • 13

    グリーンビルディングコンソーシアム

    信楽焼タイルの製造技術を用いた外壁冷却タイルによる外壁システム

    2

    ・5月6日~10日 灌水位置A 11時、15時 各20分間・5月11日~6月5日 灌水位置A 11時、13時、15時 各20分間

    植栽の上端 約1.8m 約2.1m

    4月27日 5月27日3月26日灌水位置A

    14

    グリーンビルディングコンソーシアム

    信楽焼タイルの製造技術を用いた外壁冷却タイルによる外壁システム

    2

    7月27日 8月25日

    ・7月9日~12日 灌水位置A 11時、13時、15時 各20分間・7月13日 灌水位置切替A→B・7月13日~8月24日 灌水位置B 11時、13時、15時 各20分間

    灌水位置B

    植栽の上端 約3.6m 約4.0m 約4.0cm

    6月29日灌水位置A

  • 15

    グリーンビルディングコンソーシアム

    信楽焼タイルの製造技術を用いた外壁冷却タイルによる外壁システム

    2

    ツタ植物登はん性能試験壁に設置

    ・集水タンク(200リットル)・貯水タンク(200リットル×2個)

    水量計

    水道元栓

    試験壁 雨水利用システム

    雨樋

    降雨が雨樋に集まる屋根

    ・水道元栓側に水量計を設置

    雨樋

    地中熱、太陽熱利用躯体蓄熱放射冷暖房システム システムの特徴

    16

    結露防止手法、除湿システムとしてFCU空調機、外気処理空調機による除湿、パッケージ型デシカント空調機及び自然エネルギーデシカント空調機による除湿、シーリングファンによる結露防止、スラブ温度による地中熱利用冷水の温度制御の効果を検証。

    ⑦除湿方式の最適組み合わせの検討

    ⑤新築だけでなく既設改修へも適用

    屋上設置型の太陽熱採熱配管ユニット。

    スラブ下面設置型の放熱配管ユニット。

    ①ポンプのみ利用の低コスト・高COPシステム配管とポンプだけを用いて、地中熱、太陽熱を採熱し、躯体スラブを利用して直接室内に 放熱するシンプルなシステム。ヒートポンプなどの機器を用いないので、イニシャルコストが安価で耐用年数も長く、ポンプ動力のみなので高COP。

    ポリカーボネイト板

    デシカントパッケージ

    水平採熱配管

    既設建物用スラブ貼付放射冷暖房システム

    ボアホールによる地中熱利用

    地中熱による床射体スラブ放射冷房

    既存建物用太陽熱集熱装置

    既存建物用太陽熱集熱装置

    自然エネルギーデシカント除湿システム

    シーリングファンによる

    躯体スラブの放熱

    促進についても

    検討

    ②屋根スラブ上の屋上押えコンクリート内埋設配管による太陽熱採熱

    ③施工が容易な水平埋設配管スリンキー方式による地中熱採熱

    ④繰り返し鋼管利用可能な翼付き杭ボアホールによる地中熱採熱

    躯体スラブの結露防止

    シーリングファン

    デシカント空調機

    FCU空調機スラブ表面温度計測

    外気処理空調機

    ⑥躯体温度を安定させ、放射を利用することで体感温度を向上

  • 既存技術(水堀工法)

    ボーリングマシーン、利根社製ソニックドリルMODE SD-150B

    • バイブレータを利用して震動により、礫程度の石は砂礫程度に粉砕

    • ロッド中にポンプにて泥水を注入• ロッド外側を伝って泥水と掘削したスライムを排出• マッドスクリーンでスライムを排除したのち泥水は循環して再利用

    開発工法(翼付鋼管再利用方式)

    EAZET、日本車両製造社製、DHJ-12-2

    • 翼付鋼管を回転圧入• 排土発生を抑制• 汚泥処理プラントの必要がない• 排土は、セメント改良土処理(汚泥固化物)のため産廃とならな

    正回転 逆回転 逆回転

    17

    目標設定

    性能仕様:躯体スラブ埋設配管の単位面積当たりのCO2排出削減量として冷房時10.0kg-CO2/㎡年、暖房時6.5kg-CO2/㎡年を目標とする。(躯体スラブ埋設配管面積に対する地中熱採熱配管長さ2.3m/㎡、太陽熱集熱面積0.2㎡/㎡、地中採熱配管平均採熱量12W/mの場合)

    1次エネルギー換算システムCOP=10.0以上耐用年数50年以上(ポンプを除く)省エネルギー率:20%以上(立命館大学BKC新棟Ⅱ研究室部分従来型空調システム比)

    CO2削減量:23.5t-CO2/年(立命館大学BKC新棟Ⅱ対象部分)

    18

  • ○今年度計画(目標)の達成度

    技術開発項目 本年度(平成26年度)の目標

    進捗状況 達成度(%)【上段:1月末】【下段:年度末】

    0 全体目標 イニシャルコスト:1.6万円/設置面積CO2排出量削減目標:冷房時:8.0kg-CO2/㎡年暖房時:4.0kg-CO2/㎡年年間合計:12.0kg-CO2/㎡年1次エネルギー換算COP:8.0以上を達成する。従来型空調システム比、12%以上の省エネルギーを実現する。

    ・開発技術導入建物である立命館大学びわこ・くさつキャンパスのトリシア棟において夏季冷房時の実測を実施。・冷房時の実績としては7月19日~8月22日(35日間)の実測でCO2排出削減量は

    4.03kgCO2/㎡。年間70日運転すれば、8.06kgCO2/㎡年となり今年度目標を達成。・1次エネルギー換算COPはインバータの調整により12.0が可能であることを確認。・従来型空調システムに対するエネルギー削減率はトリシア全体の単位面積当たり冷熱使用量83MJ/㎡(35日)に対して地中熱利用対象室(921㎡)単位面積当たり17MJ/㎡(35日)より20%の省エネルギーを達成。・暖房時についてはデータ分析中。

    85%(1/30時点)100%(年度末)

    1 地中熱、太陽熱利用躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システムの設計方法に関する技術開発

    日本の地域ごとに最もCO2排出削減量が大きくなる、地中熱や太陽熱などの採熱配管の量とスラブ埋設配管の量バランスを見出し、設計手法を確立する。計測データを基に、結露防止対策の設計手法を確立し、実証する。

    ・25年度に開発した設計用簡易シミュレーションモデルにより札幌、仙台、大阪、鹿児島のアメダス標準気象データを用いてシミュレーションを実施。各地域特性に応じた地中熱や太陽熱などの採熱配管の量とスラブ埋設配管の量バランスを解析。

    ・夏季の室内計測データに基づく検討により躯体スラブ埋設配管については空調機による外気処理で結露は生じないことを確認。・結露防止対策として自然エネルギーを利用したデシカント除湿機をトリシア高層棟屋上に設置した。

    80%(1/30時点)100%(年度末)

    0.00

    1.00

    2.00

    3.00

    4.00

    5.00

    6.00

    7.00

    8.00

    9.00

    札幌 仙台 大阪 鹿児島

    MJ/千円

    太陽熱集熱装置 費用対効果

    40㎡

    60㎡

    80㎡

    100㎡

    0.00

    0.50

    1.00

    1.50

    2.00

    2.50

    札幌 仙台 大阪 鹿児島

    MJ/千円

    水平埋設配管 費用対効果

    3000m

    4500m

    6000m

    7500m

    19

    技術開発項目 本年度(平成26年度)の目標

    進捗状況 達成度(%)【上段:1月末】【下段:年度末】

    2 地中熱、太陽熱利用躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システムの効率的な施工方法に関する技術開発

    提案システムのイニシャルコスト1.6万円/設置面積の達成に向けた施工方法の確立。ボアホール掘削方法に関して、既存技術に対する施工必要面積:80%、単位掘削深さあたりの施工時間:0.2時間/m、掘削残土:0.079㎥/m、地盤の平均熱伝達率:既存技術と同等、施工コスト:既存技術の70%を達成する。

    ボアホール掘削方法に関して、既存技術(水堀工法:バイブレータを利用して震動により、礫程度の石は砂礫程度に粉砕。泥水を注入し、泥水と掘削したスライムを排出。泥水は循環して再利用)と開発工法(翼付鋼管再利用方式:翼付鋼管を回転圧入し、排土発生を抑制)を実施工を行い、施工コストおよび熱性能の検証を実施。

    85%(1/30時点)100%(年度末)

    3 地中熱、太陽熱利用躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システムの性能向上および最適運用に関する技術開発

    躯体スラブ埋設配管施工面積当たりのCO2排出削減量(躯体スラブ埋設配管面積に対する地中熱採熱配管長さ2.3m/㎡、太陽熱集熱面積0.2㎡/㎡、地中採熱配管採熱量12W/m)冷房時8.0kg-CO2/㎡年暖房時4.0kg-CO2/㎡年1次エネルギー換算システムCOP8.0従来型空調システム比12%以上の省エネルギーを実現する。

    実際に使用している建物において、夏期実測では地中熱を利用し、冬期実測では太陽熱を利用する躯体スラブ放射冷暖房システムと空調を併用しながら様々なケースで検証した。実建物実測を通してシステムの性能評価を実施。

    全体的にCOPは7以上を達成しており、流量を抑えたcaseで、COPは10以上を達成。またこのときPMVについてはおおむね0.5以内に収まっているため室内の環境についても快適性を確保。CO2排出削減量についても流量を適正に流した場合は3kg近く削減が行われている。

    75%(1/30時点)100%(年度末)

    検証項目 目標値既存技術

    (水堀工法)開発工法

    (翼付鋼管杭再利用)①施工必要面積 既存技術の80% 150㎡ 120㎡(80%)②施工時間 0.2 h/m(12分/m) 4.40分/m 10.83分/m③掘削残土 0.079 m3/m 0.07t/m 0.04 t/m(0.026 m3/m)④平均熱伝達率 既存技術と同等 2.30 W/mK 2.06 W/mK⑤施工コスト 既存技術の70% 21,180円/m 17,439円/m

    検証項目 目標値 実測値

    CO₂排出削減量 8.0kg-CO2/㎡年 8.06kg-CO2/㎡年COP 8 7~12(併用空調、流量によりCOPが変わる)

    省エネルギー率 12% 20%

    case case1 case2 case3 case4 case5 case6

    流量[L/min] 1.5 5.0 6.0 5.0 5.0 5.5

    COP 12.06 8.52 4.71 8.76 7.49 7.38

    20

  • 全熱交 吸込み口

    全熱交 吹出し口

    パンチングメタル

    正圧

    負圧

    :空気の流れ

    熱源水を選択可能な天井放射冷暖房システム

    • 吹出し口から対流による空調

    ●在来空調システム(GHP)●天井放射空調システム

    • 天井パネルからの放射空調• 天井内正圧のため全熱交換器からの対流のにじみだしの空調

    • 3つの熱源を選択可能(往き・還り冷温水・地中熱/太陽熱)

    21

    夏期結果 ※放射空調(熱源:往冷水)、在来空調(設定温度27℃)での比較

    0

    500

    1000

    1500

    2000

    2500

    24.5 25 25.5 26 26.5 27

    床上高さ(mm)

    温度(℃)

    在来空調室

    放射空調室

    2℃

    両室ともに上下温度差が2℃以下の快適範囲内を保っていた

    ■上下温度

    22

    23

    24

    25

    26

    27

    28

    8:00

    8:30

    9:00

    9:30

    10:0

    0

    10:3

    0

    11:0

    0

    11:3

    0

    12:0

    0

    12:3

    0

    13:0

    0

    13:3

    0

    14:0

    0

    14:3

    0

    15:0

    0

    15:3

    0

    16:0

    0

    16:3

    0

    17:0

    0

    温度( ℃)

    在来空調室 放射空調室

    ■室平均温度(FL+1100mm)

    在来空調室は一定間隔で温度の分散が生じる

    22

  • 20%

    80%

    放射空調室

    とても感じる

    感じる

    少し感じる

    感じない

    5%5%

    43%

    47%

    在来空調室

    とても感じる

    感じる

    少し感じる

    感じない

    16%

    16%

    48%

    16%4%

    放射空調室 とても快適

    快適

    やや快適

    どちらでもない

    やや不快

    不快

    とても不快

    5%

    19%

    19%

    14%

    38%

    5%在来空調室

    とても快適

    快適

    やや快適

    どちらでもない

    やや不快

    不快

    とても不快

    ■アンケート結果

    ●気流を感じるか

    ●温熱環境申告

    放射空調室では気流を感じない人が多い

    放射空調室では温熱環境を不快に思う人が在来空調室に比べ少ない

    夏期結果

    23

    冬期結果 ※放射空調(熱源:往温水)、在来空調(設定温度22℃)での比較

    ■上下温度

    15

    16

    17

    18

    19

    20

    21

    22

    23

    24

    25

    8:00

    8:30

    9:00

    9:30

    10:0

    0

    10:3

    0

    11:0

    0

    11:3

    0

    12:0

    0

    12:3

    0

    13:0

    0

    13:3

    0

    14:0

    0

    14:3

    0

    15:0

    0

    15:3

    0

    16:0

    0

    16:3

    0

    17:0

    0

    温度(℃)

    在来空調室 放射空調室

    ■室平均温度(FL+1100mm)

    0

    500

    1000

    1500

    2000

    2500

    18 20 22 24 26

    床上高さ(mm)

    温度(℃)

    在来空調室

    放射空調室

    2℃

    在来空調室は上下温度差が大きく生じた

    在来空調室は一定間隔で温度の分散が生じるが温度の推移は両室とも同じ

    24

  • パーソナル空調システム

    指向性・拡散性切換型吹出口

    ●指向性吹出口(φ100mm)

    パンカールーバを使用 → 吹出方向を調節できる

    600mm

    600mm

    12個

    7個

    パンカールーバ(指向性吹出口)

    拡散性吹出口

    指向性 拡散性

    ■拡散性吹出口(20mm×15mm×38個)

    45°の角度で拡散

    ●■内部モーターにより自動で切換可能

    25

    人の好みに合わせた空調

    26

    パーソナル空調エリア 一般空調エリア

  • 実験概要

    立命館大学 トリシア低層棟3F建築環境・設備研究室内対象室

    ② パーソナル空調室

    ① 在来空調室 在来空調室パーソナル空調室

    27

    実験結果(夏) ① 温熱環境測定

    Case1-1 在来空調室26℃上下温度分布 Case2-1 パーソナル空調室28℃

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ[

    m]

    温度[℃]

    Case1-1Case2-1 0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ

    [m]

    温度[℃]

    Case1-1Case2-1

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ

    [m]

    温度[℃]

    Case1-1Case2-1

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ

    [m]

    時間[分]

    Case1-2Case2-1

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ

    [m]

    時間[分]

    Case1-2Case2-1

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

    高さ

    [m]

    時間[分]

    Case1-2Case2-1

    西(人体) 中央 東(廊下)

    入室0分

    入室75分

    時間経過に伴って分布が上昇 28

    1 11

  • 実験結果(夏) ②快適性の検証

    Case1-1 在来空調室

    人体付近温湿度

    Case2-1 パーソナル空調室

    0

    10

    20

    30

    40

    50

    60

    70

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    0 15 30 45 60 75相対湿度

    [%]温

    度[℃

    ]時間[分]

    Case1-1

    Case2-1

    Case1-1(湿度)

    Case2-1(湿度)

    不快申告が減少

    Case1-1 平均26.2℃

    Case2-1 平均28.3℃

    快適性アンケート

    温度差約2℃

    30%

    43%

    7%

    7%

    13%0% 0%

    39%

    36%

    19%

    3% 3% 0% 0%

    29

    実験結果(夏) ②快適性の検証

    Case1-1 在来空調室

    人体付近温湿度

    Case2-1 パーソナル空調室

    0

    10

    20

    30

    40

    50

    60

    70

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    0 15 30 45 60 75

    相対湿度

    [%]温

    度[℃

    ]

    時間[分]

    Case1-1

    Case2-1

    Case1-1(湿度)

    Case2-1(湿度)Case1-1 平均26.2℃

    Case2-1 平均28.3℃

    快適性アンケート 男女別

    温度差約2℃

    29%

    38%5%9%

    19%

    0% 0%

    32%

    48%

    8%4% 8%

    0% 0%

    28%

    40%

    24%

    4% 4%0% 0%

    64%

    27%

    9%

    0%0%

    0% 0%

    個人の快適性に対応できている

    男性 女性男性女性

    30

  • 実験結果(夏) ー吹出口調節ー

    *男女別 吹出口使用割合(指向性・拡散性)

    パーソナル空調室 吹出口調節状況

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    5 15 30 45時間[分]

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    5 15 30 45時間[分]

    拡散性

    指向性

    女性男性

    *指向性気流を感じる部位・男女で、拡散性に切換える時間や割合に差が見られる

    頭部

    39%

    首筋

    3%

    3%

    55%・指向性気流を当てている部位は、①腕②頭部となった

    好みに応じた切換

    31

    実験結果(冬) 温熱環境測定

    Case3-1 在来空調室22℃上下温度分布Case4-1 パーソナル空調室20℃Case4-2 パーソナル空調室22℃

    西(人体) 中央

    入室0分

    入室75分

    パーソナル空調室の方が上下温度分布緩和 32

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[ M]

    温度[℃]

    Case3-1Case4-1

    Case4-20

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[ M]

    温度[℃]

    Case3-1

    Case4-1

    Case4-20

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[ M]

    温度[℃]

    Case3-1

    Case4-1

    Case4-2

    東(廊下)

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[M]

    温度[℃]

    Case3-1

    Case4-1

    Case4-20

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[

    M]

    温度[℃]

    Case3-1

    Case4-1

    Case4-20

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    10 15 20 25 30

    高さ[

    M]

    温度[℃]

    Case3-1

    Case4-1

    Case4-2

  • 実験結果(冬) 快適性の検証

    温熱感アンケート

    33

    0%

    3%8%

    39%

    25%

    14%

    11%

    0% 0%

    3%

    39%

    39%

    8%

    11%

    0%

    11%

    17%

    39%

    25%

    5% 3%

    Case4-1 パーソナル空調室(20℃)

    Case4-2 パーソナル空調室(22℃)

    Case3-1 在来空調室(22℃)

    【凡例】 暑い 暖かい やや暖かい どちらでもない やや涼しい 涼しい 寒い

    在室検知による空調制御34

    在室者や機器負荷の変化により、室温変動が発生する。一般的な空調制御では室温の上昇・下降を引き起こした後に、後追いで空調を制御することになり、室温の変動そのものを制御することはできない。

    一般的な空調制御

    在室人数

    室 温

    空調能力

    快適暑い快適寒い

    26℃設定

    暑い 暑い

    26℃

    28℃

    24℃

    暑い

    寒い

    多い

    少ない

    高い

    低い

  • 在室検知による空調制御35

    在室人数

    室 温

    設定温度

    快適

    26℃設定25℃設定27℃設定在室検知制御

    26℃設定

    快適 快適

    26℃

    実運用における快適性及び省エネ性を確認する

    暑い

    寒い

    多い

    少ない

    高い

    低い

    変動が小さい

    26℃25℃

    27℃

    リアルタイムで在室者を検知することにより、次に発生するであろう温度変化を予測し、室温の変動そのものを制御する。

    在室人数から人数変化を計算し、管理者側の温度テーブルに照らし合わせる

    (例)室温:25.5℃在室人数変化:+1.0人

    ⇒27℃設定

    在室検知システム概要

    各エリアで在室検知センサによって在室人数、温度計によって室温を計測

    温度設定テーブル

    冷房時 24℃以下 24~25℃ 25~26℃ 26~27℃ 27℃以上

    変化増1.5人以上 26 26 26 27 27

    変化増0.5以上増 26 26 27 27 27

    ±0.5人は何もしない - - - - -

    変化減-0.5以上減 26 27 27 27 28

    変化減-1.5以上減 27 28 28 28 28

    30分間隔で自動的に空調設定温度が変更

    ・在室人数変化から将来の環境変化を予測

    ・環境が悪化する前に設定温度を変更することで執務者の快適性を維持することが可能

    ◆空調制御

    36

  • ◆実測期間① 7月28日~8月10日(制御有 7月28日~8月3日、無 8月4日~8月10日)② 9月1日~9月14日(制御有 9月1日~9月7日、無 9月8日~9月14日)⇒アンケートは各週一回実施(WEB形式で回答時間は自由)◆計測項目

    PMV計(気温、放射温度、湿度、風速):3点※事務所側で各エリアの気温、上下温度分布、在室人数、消費電力・ガス量等は計測

    実測概要

    :PMV :センサ範囲:温度センサ2階 3階

    37

    ◆照明制御の有効性の検証

    在室検知による照明制御

    9/4 在室検知:12[kWh]9/11 手動運用:15[kWh]⇒3[kWh]減(-20%)

    ≪代表日の消費電力量推移≫・在室者の変動に伴い、照明の消費電力も削減されている。・退社時の照明の切り忘れを防止できている。

    9/4 在室検知:22[kWh]9/11 手動運用:25[kWh]⇒3[kWh]減(-12%)

    02468101214161820

    00.20.40.60.8

    11.21.41.61.8

    2

    0:00~

    0:29

    1:00~

    1:29

    2:00~

    2:29

    3:00~

    3:29

    4:00~

    4:29

    5:00~

    5:29

    6:00~

    6:29

    7:00~

    7:29

    8:00~

    8:29

    9:00~

    9:29

    10:0

    0~10

    :29

    11:0

    0~11

    :29

    12:0

    0~12

    :29

    13:0

    0~13

    :29

    14:0

    0~14

    :29

    15:0

    0~15

    :29

    16:0

    0~16

    :29

    17:0

    0~17

    :29

    18:0

    0~18

    :29

    19:0

    0~19

    :29

    20:0

    0~20

    :29

    21:0

    0~21

    :29

    22:0

    0~22

    :29

    23:0

    0~23

    :29

    ユニット平均人数

    照明電力

    [kW

    h]

    9/4照明電力 9/11照明電力 9/4ユニット平均人数 9/11ユニット平均人数

    2階

    02468101214161820

    00.20.40.60.8

    11.21.41.61.8

    2

    0:00~

    0:29

    1:00~

    1:29

    2:00~

    2:29

    3:00~

    3:29

    4:00~

    4:29

    5:00~

    5:29

    6:00~

    6:29

    7:00~

    7:29

    8:00~

    8:29

    9:00~

    9:29

    10:0

    0~10

    :29

    11:0

    0~11

    :29

    12:0

    0~12

    :29

    13:0

    0~13

    :29

    14:0

    0~14

    :29

    15:0

    0~15

    :29

    16:0

    0~16

    :29

    17:0

    0~17

    :29

    18:0

    0~18

    :29

    19:0

    0~19

    :29

    20:0

    0~20

    :29

    21:0

    0~21

    :29

    22:0

    0~22

    :29

    23:0

    0~23

    :29

    ユニット平均人数

    照明電力

    [kW

    h]

    9/4照明電力 9/11照明電力 9/4ユニット平均人数 9/11ユニット平均人数

    3階南

    38

  • ◆空調制御の有効性の検証

    在室検知による空調制御

    ≪外気温度帯毎のエネルギー比較≫

    本試験① 本試験②

    y = 0.0165x + 0.5876

    y = 0.023x + 0.4858

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    0 20 40

    ガス量

    [㎥]

    在室人数[人]

    線形 (在室検知)線形 (手動運用)

    y = 0.023x + 0.4504

    y = 0.0294x + 0.3729

    0

    0.5

    1

    1.5

    2

    2.5

    0 10 20 30 40ガス量

    [㎥]

    在室人数[人]

    線形 (在室検知)線形 (手動運用)

    回帰線の傾き:手動運用 > 在室検知制御

    在室人数の増加に伴って室外機ガス量の削減が見込める

    39

    ◆空調設定温度制御の有効性の検証

    在室検知による空調制御

    23

    24

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    ゾーン7 ゾーン8 ゾーン9 ゾーン10 ゾーン11 ゾーン12 ゾーン13 ゾーン14

    室内温度[℃]

    ゾーン番号[-]

    24

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    ゾーン7 ゾーン8 ゾーン9 ゾーン10 ゾーン11 ゾーン12 ゾーン13 ゾーン14

    室内温度[℃]

    ゾーン番号[-]

    24

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    ゾーン1 ゾーン2 ゾーン3 ゾーン4 ゾーン5 ゾーン6

    室内温度[℃]

    ゾーン番号[-]

    23

    24

    25

    26

    27

    28

    29

    30

    ゾーン1 ゾーン2 ゾーン3 ゾーン4 ゾーン5 ゾーン6

    室内温度[℃]

    ゾーン番号[-]

    ≪各エリアの室内温度≫

    ≪在室検知≫

    ≪手動運用≫

    3階北

    3階北

    3階南

    3階南

    40

    25.5~26.5℃

    24.5~26.5℃

    温度差のバラつきが小さい

  • ◆アンケート結果

    在室検知による空調制御41

    ≪温冷感申告≫

    ≪快適感申告≫

    9/3 在室検知 9/10 手動運用

    9/3 在室検知 9/10 手動運用

    快適

    やや快適

    どちらでもない

    やや不快

    不快

    7%の増加

    「暑い」の申告割合

    在室検知 < 手動運用

    「どちらでもない」の申告割合

    在室検知 > 手動運用

    「どちらでもない~快適」

    在室検知 > 手動運用

    在室検知制御による快適性の向上が確認された

    ◆室温変動の揺れ幅の最適値の検討

    快適な室温変動を生み出す空調制御へ

    22

    23

    24

    25

    26

    27

    28

    8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00

    気温

    [℃]

    3F北

    3F南

    ・対象建物ではサーモオン・オフによる室温の変動が見られた

    手動運用と比べて、在室検知制御による室温変動の揺れ幅の減少を確認

    ◆中間期・冬期における有効性の確認

    ・11月上旬から計測・アンケートを実施

    揺れ幅の変化が快適性に影響するか実験にて確認

    42

  • 43

    Solar Decathlonやエネマネハウスでの展開

    44

    ご静聴ありがとうございました

  • 水とグリーンビル研究会キックオフシンポジウム

    2015年2月18日/立命館大学びわこくさつキャンパストリシア1F環境都市系演習室1

    水ビジネスWG:水インフラビジネスのアジア展開のための研究推進

    仲上 健一(http://www.ritsumei.ac.jp/~nakagami/)立命館大学特任教授・東京大学客員教授陳 暁晨立命館大学R-GIRO専門研究員銭学鵬(立命館アジア太平洋大学准教授)朱可為(立命館大学政策科学研究科院生(M2))

    報告内容

    日本の環境対策技術のアジア展開

    水ビジネスとは中国市場における日本水処理膜メーカーの事業展開戦略水インフラビジネスのアジア展開のための研究推進について

  • 環境省、「日本の環境対策技術のアジア展開に向けて」、平成23年5月31日http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13847

    水ビジネスの全体像

    出典:神尾文彦『日本の成長に寄与するための水ビジスの国際化戦略』、「知的資産創造」2010年7月号

  • 中国市場における日本水処理膜メーカーの事業展開戦略/研究背景

    中国の水事情:

    人口=世界の2割 水資源=世界の5%

    北部:「量」的水不足 南部:「質」的水不足

    5

    海水淡水化 汚水再利用 浄水処理 純水処理

    水処理膜技術の導入が必要

    東レの水処理事業

    RO膜、NF膜、UF膜、MF膜の4種類の膜をすべて生産できるのは世界で東レだけ。

    出所:「東レグループの成長戦略」

    6

    水処理膜の種類と除去対象物質

  • 中国における水資源確保のための取り組み

    中国政府は水問題を優先して解決すべき課題

    第12次5ヵ年計画(2011年~2015年):水環境における新たな法規制や水道、下水道設備などの方針。

    7

    1993年 2010年 2015年予測

    膜市場規模2億元

    (35.1億円)300億元

    (5,269.3億円)500億元

    (8,782.2億円)

    中国における水処理膜市場規模

    出典:「中国第12次五か年計画」、「中国水処理行業可持続発展戦略研究報告」より作成

    中国の水処理膜市場2012年の水処理膜全体市場は41.3億元となり、2015年には2012年比68.3%増の69.5億元になると予測される。

    MF/UF膜は浄水、下水処理、海水淡水化など用途は多岐に亘り、特に下水や産業排水処理向けの需要が多い。

    (市場成長率20%~30%)

    RO膜は主に産業用水処理や海水・かん水淡水化、NF膜は浄水、産業用水処理向けに採用が進んでいる。

    (市場成長率10%~15%)

    MBRは活性汚泥処理と膜処理を組み合わせた水処理システムであり、近年は設置スペースのコンパクト化、汚泥の減容化、処理水の品質が優れていることなどを理由に需要が拡大している。

    (市場成長率20%~30%)8

  • 日本の膜メーカーのビジネスモデル日本の膜メーカーは中国水処理膜市場に積極的に事業展開している。

    主要なメーカーは東レ、旭化成、クボタ、三菱レイヨン、日東電工。

    5社とも現地に事業展開の拠点を置いている。

    東レとクボタと三菱レイヨンは現地会社と合併会社を設立した。共通するのは現地のパートナー選びでも中国の同分野で大手エンジニアリング企業。

    旭化成と日東電工は現地に完全子会社を設立。

    各社ともに中国の市場ニーズを的確に捉えており、自社の競争優位性が高い主力製品を重点に展開しており、中国向けの製品・サービスを提供できるように、現地に応用研究開発の拠点を作っている。

    9

    日本の膜メーカー

    日本の膜メーカーの強み:世界でトップクラスの水処理膜技術力と競争力

    膜処理技術:日本メーカー約 6 割シェア

    海水淡水化の逆浸透膜(RO 膜):約 7 割シェア

    (日本の大手膜メーカー:東レ・日東電工・東洋紡績の3社)

    10

  • 東レ東レ株式会社1926年設立資本金約1480億円(2013年3月末現在)従業員数42,584人(2013年3月末現在)連結売上高:15,923億円(2012年度)合成繊維・合成樹脂を始めとする化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業

    11出典;「東レHP」

    東レの取り組み中国では海外企業としては初となる逆浸透(RO)膜の製膜・エレメント生産を、逆浸透(RO)膜の製造・販売事業では、水処理膜の有力な現地企業である中国化工集団傘下の中核会社である中国藍星集団とのアライアンスを組んだ。

    12

  • 藍星東レ膜科技(北京)有限公司2009年7月設立東レの連結子会社として、東レの最新の水処理技術を導入すると同時に、藍星の中国にある営業ネットワークを生かし、中国の汚水、排水再利用と海水淡水化工場に世界最高の品質とコスト競争力を持つ水処理膜を提供する。RO膜を中心とした東レ水処理膜のグローバル地位を強化

    13

    東レの水処理事業

    世界トップレベルの技術力

    (水処理膜、水処理装置、浄水器)

    逆浸透(RO)膜の世界市場シェア25%

    14

    出典;「東レHP」

  • 15

    出所:「東レグループの成長戦略」

    現地調査・ヒアリング

    1.見学

    東レ 上海水処理研究所

    蘇州新区自来水場

    処理能力:15万t/d

    原水:太湖

    処理プロセス:

    凝縮沈殿→砂ろ過→オゾン

    →活性炭

    16

  • 蘇州新区自来水場(東レ・同済大学)

    国家プロジェクト(第十二次五カ年計画)

    「太湖流域安全飲用水保障計画」

    17

    住友精密工業

    住友精密株式会社1961年設立資本金約103億円(2013年3月31日現在)従業員1,379名(2013年3月31日現在)連結売上高:401億円(2013年)住友グループの航空宇宙機器などの精密機械メーカー

    18

  • 住友精密工業の取り組み

    19

    住友精密工業(上海)有限公司

    2010年7月中国・上海にアジア区域の環境保護業務の戦略基地として設立した。

    20

    住友精密は1974年からオゾン発生機の販売を開始し、そのオゾン技術を上下水・プール・水族館・産業用水/排水・リサイクル水等の水処理に適用するとともに、薬品や半導体・液晶などの製品プロセスにもその適用範囲を広げる。

  • 外資系企業の中国水ビジネス事情

    世界の水メジャーであるヴェオリアは、上海で、水道水の生産から配管、料金徴収まで上水道業務を一括して運営する。

    2002年からの50年契約で100億ユーロ(約1兆6500億円)の売り上げを見込む。

    管理するのは6ヵ所の浄水上と総延長2500kmの配水管網、水道メーター92万個にも及ぶ。

    受け持つエリアは浦東地区やその隣接地域。265万人に水を供給している。

    21

    世界と日本の膜メーカーと膜の種類RO NF UF MF MBR

    日本メーカー 東レ ◎ ○ ○ ○ ○日東電工 ◎ ◎ ○ ○

    三菱レイヨン ○ ◎

    東洋紡 ○ ○ △

    ダイセル化学 ○

    旭化成 ○ ◎ ○

    クボタ △ ◎

    日本碍子 ○

    ユアサメンブレンシステム ○

    クラレ ○ ○

    ダイセンメンブレンシステム ○

    海外メーカー シーメンス社(独) ◎GE社(米) ○ ○ ◎ ○ ◎

    ノリット社(蘭) ◎ ○

    デグレモン社(仏) ○

    ダウケミカル社(米) ◎ ◎ ○ ○

    コーチ社(米) ○ △ ○ ○ ○

    ウンジンケミカル社(韓) ○ ○

    膜天膜科技社(中) ○ ○ ○

    ボントロン社(中) ○ ○

    ◎:高シェア製品 ○:市販製品 △:開発製品

    *収集した資料により筆者作成

    22

  • 膜の競争力比較分析

    23

    中国産 日本産 欧米産

    UF/MF平均価格(円/㎡)

    1400~2600 3500~4300 2600~3500

    UF/MF平均寿命(年)

    3~5 5~7 4~6

    競争力 △ ○ ◎

    RO(8インチエレメント)平均価格(円/㎡)

    35000~44000 44000~53000 53000~61000

    RO(8インチエレメント)平均寿命(年)

    2~3 3~5 3~5

    競争力 △ ◎ ○

    出典:ヒアリングの結果まとめにより作成

    中国市場における膜の販売ルート

    24

    中国

    新規案件;

    既存案件;

    膜メーカー エンジニアリング会社 エンドユーザー

    膜メーカー 代理店 エンドユーザー

    日本 (新規・既存) 膜メーカー エンジニアリング会社 エンドユーザー

    中国市場では、膜メーカーはエンジニアリング会社や代理店を通してエンドユーザーに納品しているので、継続的に受注確保が出来ない。

  • 日本の膜メーカーの課題①膜製品の価格競争による膜メーカーの採算性の低下。

    ②エンドユーザーと直接契約を結ばないので膜の交換時の再受注が不透明。

    ③膜単体の技術のみでは受注確保が困難で、異なる膜の組合せ能力が求められる。

    ④水処理膜の性能やコストのみならず造水プロセス全体におけるコスト低減が求められ、膜の提供にとどまらず、長期的・安定的な収益確保の為、展開する事業領域を広げることが必要。

    25

    ①東アジア:水政策・PPPに関する方針

    出典:「最近の水ビジネス市場と主要プレーヤーの動向」株式会社日本総合研究所、2014年3月

  • 水インフラビジネスのアジア展開のための研究推進について

    水とグリーン

    ビル研究会

    政策提言

    滋賀県

    日本

    理論

    実証分析

    アジア

    中国

    参考文献仲上健一・陳暁晨・朱可為・銭学鵬・牛佳・中島淳、「中国市場における日本水処理膜メーカーの事業展開戦略」、政策科学Vol.22.No.2,2015年3月

    1)経済産業省(2010)「水ビジネスの国際展開に向けた課題と具体的方策」

    2)吉村 和就(2012)『最新水ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本』秀和システム

    3)「シンガポールに学ぶ水立国の道しるべ――出遅れニッポン、復活のヒント」日経ビジネス 2008年6月30号 p.38~p.41

    4)中華人民共和国水利部〈http://www.mwr.gov.cn/〉(2014年9月21日現在確認)

    5)株式会社富士経済〈https://www.fuji-keizai.co.jp/market/13027.html〉

    (2014年9月21日現在確認)

    6)膜分離技術振興協会・膜浄水委員会監修 浄水膜(第2版)編集委員会編集(2008)

    『浄水膜(第2版)』 技報堂出版社株式会社

    7)経済産業省(2008)『我が国水ビジネス・水関連技術の国際展開に向けて―「水資源政策研究会」取りまとめ―』

    8)産業競争力懇談会(2008)『水処理と水資源の有効活用技術』

    9)鄭洋・魏源送 編(2013)『中国水处理行业可持续发展战略研究报告』中国人民大学出版社

    10)東レ株式会社〈http://www.toray.co.jp/〉(2014年9月21日現在確認)

    11)旭化成株式会社〈http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/〉(2014年9月21日現 在確認)

    12)株式会社クボタ〈http://www.kubota.co.jp/index.html〉(2014年9月21日現在確認)

    13)三菱レイヨン株式会社〈http://www.mrc.co.jp/〉(2014年9月21日現在確認)

    14)日東電工株式会社〈http://www.nitto.com/jp/ja/〉(2014年9月21日現在確認)

    28

  • 立命館大学びわこ・くさつキャンパス トリシア環境実験棟プロジェクト 概要

    (株)安井建築設計事務所

    小林陽一

    12015年2月18日 水とグリーンビル研究会

    2

    「優れた実践教材としての建築計画」

    2014年4月にびわこ・くさつキャンパスに新しい研究棟となる理工系新

    棟トリシアが開校しました。理工系新棟トリシアでは、建築材料から構

    造を含めた、建物そのものが実践教育の場となります。機能的で使い

    やすい研究スペースや、学生の交流を生み出す居場所づくりなど、研

    究・キャンパス生活を豊かにする空間づくりを行います。

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

  • 3

    低層棟 高層棟

    外壁の高断熱化

    壁面緑化

    太陽光

    タスクアンビエント空調

    地中熱を利用した躯体蓄熱冷房

    太陽熱を利用した躯体蓄熱暖房システム

    太陽光

    風力発電

    天井放射冷暖房パネル

    アダプティブ空調制御

    雑排水再利用システム

    リサイクルカーペット

    小型水力発電

    木製サッシの採用

    消費電力の見える化

    環境配慮新技術の制御方法

    消臭塗料

    画像センサーによる照明空調制御システムの検証

    雨水

    天体観測室

    研究室

    研究室

    研究室

    機械室

    研究室

    研究室

    研究室

    研究室

    研究室

    研究室

    外部を感じることのできる大階段と廊下

    環境に配慮した仕掛けづくりについても積極的に取り込み、建物と環境の関係を定量化するなど、研究素材としても利用できる建物です。企業と連携して環境関連の新技術を導入し,その効果の検証や改善のための研究を行います。研究成果に関する情報は参加企業と共有するとともに広く社会に公表し、最先端環境技術の発信拠点としての研究棟を目指します。

    (環境省CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業採択案件)

    「地球環境に配慮した環境実験棟」

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

    ボアホールによる地中熱利用

    水平埋設配管による地中熱利用

    建築概要

    4

    建築主 学校法人立命館

    計画地 滋賀県草津市野路東1-1-1設計者 株式会社安井建築設計事務所

    施工者 大成建設株式会社

    構造 鉄筋コンクリート造

    規模 低層棟:地上3階、高層棟:地上6階

    敷地面積 590,050.78㎡建築面積 2,714.77㎡延床面積 7,758.66㎡工期 2013年4月~2014年3月(外構は5月)主要用途 学校(研究室、実験室、事務室等)

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

  • 建築計画の特徴■囲まれた広場(クァードラングル)をさまざまなスケールで配置

    ①キャンパスのマスタープランに基づき、軸と中心となる広場をつくる。それらの周囲に建物を配置し、建物と外部空間の関係を作り出す。

    ②エリアのスケールにおいて、建物と建物に囲まれた四角の広場をつくる。広場と周囲の建物の配置により、様々な大きさの広場が生まれる。

    ③単体の建物においても、建物内部に中庭や共用のスペースをつくり、それらをとりまくように、各室を配置し、中心と周縁の関係性を保つ。

    ■将来増築に配慮した配置計画

    ①理工系新棟Ⅱでは、BKCキャンパスのマスタープランに配慮し南西側にセントラルアークからの軸線を受けた広場を確保する。

    ②低層棟(3層)をテクノアクセス側に配置し、高層棟を離して配置することで建物ヴォリュームによるテクノアクセスへの影響をできるだけ少なくなるように2棟を配置する。

    ③高層棟北側にリザーブスペースを用意し、将来増築に柔軟に対応できる計画とする。

    ■緑が、キャンパスや建物・学生を育む

    ①理工系新棟Ⅱでは、建物の内部だけでなく、緑地も含めた豊かな外部空間を合わせて計画する。レインガーデンやビオトープなど、豊かな緑の空間の教科書となるような外構計画とする。

    ②土壌改良や排水計画を適切に行い、緑が大きく豊かに育つ環境を整える。緑を大きく豊かに育てることが、新棟やBKCキャンパス全体の良好な景観づくりに深く関わっていることを体感できる計画とする。テクノアクセス沿いの低層棟の1階部分には、学生が憩うことのできる緑のスペースを提案する。

    ■学生を誘う動線づくり

    ①低層棟の学生活動を垣間見ることができ、学生のにぎわいを感じることのできるスペースとする。

    ②高層棟と低層棟の間に新たにストリートを設置しローム記念館やセル、エクセルへつながる動線をつくることで、新たな理工系全体のネットワークを意識した計画とする。

    ■実践教材としての建築計画

    ①天井を設置せず、建物の構造、設備の可視化を図る。

    ②実際に使われている設備を見せる。露出部分もダクト、配管は隠蔽仕様。

    5

    クァードラングル…建物に囲まれた四角の中庭を意味し、中心と周縁の関係を持つ施設構成の形式の一つ。

    主にイギリスのオックスフォード大学とケンブリッジ大学でこの形式が採用されている。

    ※2 ビオトープ …有機的に結びついた生態系の生息空間,あるいは一時生息空間のこと※3 レインガーデン…植栽された窪地で、降雨流出を捕まえて浸透させる場所のこと。

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

    設備概要□給排水衛生設備

    衛生器具設備 節水型大便器(温水洗浄便座)、小便器(感知式)

    洗面器(自動水栓)

    給水設備 上水雑用水2系統

    重力給水方式(上層階加圧給水方式)

    高置水槽 2㎥

    給湯設備 個別方式(電気貯湯式)

    排水設備 汚水雑排水分流方式

    消火設備 屋内消火栓設備(1号栓)

    ガス設備 低圧ガス引込、GHPに供給

    □空気調和設備

    熱源設備 コアステーション中央熱源より共同溝を通じて

    冷温水150A引込(大温度差送水Δt=10℃)

    空調設備 研究室:外気処理空調機+ファンコイルユニット

    会議室:ガスヒートポンプパッケージエアコン

    +全熱交換器

    教員研究室:ルームエアコン+全熱交換器

    換気設備 便所:第3種換気、電気室:第2種換気

    排煙設備 自然排煙方式

    自動制御設備 DDC方式、電子式、中央監視盤による監視制御

    自然エネルギー利用 地中熱、太陽熱

    6

    □電気設備

    受変電設備 特高電気室より高圧6kV 1回線+バックアップ受電

    想定電力 300kW

    中央監視設備 電気室内にRS盤設置、既設中央監視にて集中管理

    幹線設備 1階電気室から各動力制御盤、分電盤等へケーブル配線

    動力設備 動力制御盤より3φ3線200Vにて負荷に電源供給

    電灯設備 研究室 下面開放型Hf32W 500Lx、明るさセンサー制御

    廊下 埋込下面開放型LED 150Lx

    便所 人感センサーによる点滅

    非常照明(電池内臓)

    通信設備 情報用、電話用空配管設置

    拡声設備 中央監視室に業務用非常放送兼用アンプを増設

    各室・廊下等にスピーカを設置

    誘導支援設備 多機能便所警報、EVインターホン用ケーブル設置

    TV共聴設備 既設共同溝内のテレビ幹線にブースターを入れ分岐

    防犯設備 研究室、事務室に電気錠設備を設置

    教員研究室はキースイッチによる照明連動制御

    火災報知設備 事務室にP型受信機および分散処理盤を設置

    コアステーション内中央監視室のR型受信機の設定変更

    雷保護設備 外部雷保護:棟上導体、避雷針(新JIS対応)

    内部雷保護:SPD(避雷素子)を設置

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

  • 地中熱、太陽熱利用躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システム

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    配管とポンプだけを用いて、地中熱、太陽熱を採熱し、躯体スラブを利用して直接室内に放熱するものであり、ヒートポンプなどの機器を用いないので、システムがシンプルで、イニシャルコストが安価で、耐用年数も長いことから、地球環境にやさしい技術である。

    2015年2月18日 水とグリーンビル研究会

    地中熱、太陽熱利用躯体スラブ蓄熱放射冷暖房システム�