Relationship Between Clinical Competence of New Graduate ... ... Relationship Between Clinical Competence

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  • Relationship Between Clinical Competence of New Graduate Nurses and Instructive Support of Colleagues

    − From the Survey Result at the Time of One Year After Graduation−

    (clinical competence / new graduate nurses / support from colleagues)

    烏田志乃1)・津本優子2)・内田宏美2)

    Shino KARASUDA, Yuko TSUMOTO and Hiromi UCHIDA

    Abstract The purpose of this study was to clarify relationship between clinical competence of new graduate nurses and instructive support from colleagues at the time of one year after graduation. 77 new graduate nurses who had worked at hospital wards for one years completed anonymous questionnaire about Clinical Nurse Competence Self-assessment Scale(CNCSS)and Support from coworkers(head nurses, senior nurses and peer nurses). CNCSS has 13 subscales and 4-point Likert type with 64 items, and Support from coworkers scale has 3 subscales and 5-point Likert type with 14 items. New graduate nurses recognized support about “giving counsel or providing for comfort” and “generating self-reflection” from senior nurses more than from other coworker. Recognition of support from peer nurses showed a weak correlation with 11 factors of clinical competence. Otherwise there was scarcely any relationship between clinical competence and recognition of support from head nurses or senior nurses. New graduate nurses have recognized that support of senior nurses was most important. But that recognition had no relationship with clinical competence of new graduate nurses. So it is assumed that new graduate nurses grew by helping each other. It is suggested that the way of supporting new graduate nurses instructively should be examined.

    【要旨】 〔目的〕新卒看護師の卒後1年の時点における看護実践能力と教育的支援との関連を明らかにする。 〔方法〕卒後1年を経過した病棟勤務看護師77名を対象とし,無記名自記式質問紙調査を実施した。 調査内容は,看護実践能力自己評価尺度 CNCSS(13因子,64項目,4件法),看護師長 ・先輩看 護師 ・同期看護師各々からの支援(17項目,5件法),等とした。 〔結果〕新卒看護師は,[相談・安らぎを提供する支援]を同期看護師から,[知識 ・スキルを高 める支援][内省の機会をつくる支援]を先輩看護師からより強く受け止めていた。同期看護師 からの支援と,看護実践能力の11因子との間に,弱い相関がみられた。先輩看護師や看護師長か らの支援との関連はあまりみられなかった。 〔考察〕新卒看護師は,先輩看護師からの支援を最も強く受け止めているものの,看護実践能力 との関連はほとんどみられず,同期看護師と支え合って成長しているものと推測された。新卒看 護師支援の在り方を検討する必要性が示唆された。

    1)松江赤十字病院 Matsue Red Cross hospital 2)島根大学医学部基礎看護学講座 Department of Fundamental Nursing, Shimane University Faculty of Medicine

    (看護実践能力/新卒看護師/同僚からの支援)

    新卒看護師の看護実践能力と教育的支援との関連

    −新卒1年後の調査の結果から−

    Ⅰ.緒  言

    2007年,病院に勤務する新卒看護職員(新たに業務 に従事する看護職員であり,保健師・看護師・助産師・ 准看護師を含む)の離職率が9.2%になり,大きな社会

    原 著 論 文

    島根大学医学部紀要,第37巻,27 ~ 36頁,2014年12月

  • 問題となった。その原因は,医療の高度化,複雑化の 中で,臨床の看護師に期待される実践力と新卒看護職 員の実践力との間の乖離が広がった結果,就職後にリ アリティショックが引き起こされることによると考え られた1)。新卒看護職員の早期の職場適応と看護実践能 力の強化を図るために,2009年保健師助産師看護師法 及び看護師等の人材確保の促進に関する法律が改正さ れ,2010年4月1日から新卒看護職員の臨床研修等が 努力義務化された。この法に基づいて,新人看護職員 が就労後1年以内に経験し修得を目指す項目とその到 達の目安や研修方法の例を含むガイドラインが示され, 本ガイドラインに沿った研修実施率は,2011年には300 床以上の施設で9割を超えるに至っている。これに相 応するかのように,2012年の新卒看護職員の離職率は 7.5%まで減少しており,臨床研修の努力義務化による 一定の成果と考えられている2)。 しかし,臨床研修が努力義務化されたとはいえ,そ れは卒後教育の体制やシステムなどの教育の基盤が一 先ず整備されたというに過ぎない。実際の教育は,そ の基盤システムの下で,独自の組織文化や組織風土と いった職場環境の中で,教える者と教わる者との直接 の関わりをとおして行われる。そのため,新卒看護職 員にとっての学習は,職場の雰囲気や,教える人の態 度や行動に大きな影響を受けるものと推測される。 新卒看護職員のうち看護師のみ(以下新卒看護師と する)に焦点を当てると,新卒看護師の成長に関連す る因子については,質的研究により,【職務遂行のため の実践的看護技術の教示】【建設的学習風土の形成】【承 認】【状況での重要な情報への注意喚起】【看護実践の 安全弁】【動機づけ】【社会人としての態度の育成】【役 割モデル】などが抽出されている3,4)ものの,実証には 至っていない。職場の支援については,中原が,職場 学習論の中で日本企業に勤務する人々を対象に,職場 における他者からの支援と能力向上に関する検討を行 い,「職場において人は,様々な支援を受けて成長し, 一人前になる。職場において他者からなされる支援に は,『内省支援』『業務支援』『精神支援』という異なる タイプの支援が存在する」ことを提示している5)。しか し,その尺度が新卒看護師に適用するものであるかは 明らかにされていない。 一方,看護専門職としての成長を,看護実践能力の 側面から評価しようという試みもある。看護実践能力 の評価には,1970年代にアメリカの Schwirianが開発 し,日本語版に変換した Six-Dimension Scale of Nursing Performancs(通称6-DS)が盛んに用いられてきた6)。 斎田らは,6-DSの評価尺度を用いて,経験を積むこと

    で看護実践能力が向上していることを明らかにしてい る7)が,どのような経験の積み方が看護実践能力に影 響するのか,経験以外の要素がないのか等については 検討されていない。また,6-DSでは現代の看護師の 看護実践能力を把握しきれないという観点から,丸山 ・ 中山らは,新たに看護系大学卒業の看護師の看護実 践能力自己評価尺度:Clinical Nursing Competence Self- Assessment Scale(通称 CNCSS)を開発8)し,さらに工 藤 ・中山らは,6-DSとの構成概念を比較検討して,そ の信頼性,妥当性を検証している9)。原らは,CNCSS を用いて,看護師のクリティカルシンキング志向性と 看護実践能力との関係について調査をし,クリティカ ルシンキング志向性の中でも『客観性』が看護実践能 力に最も関係していることを明らかにしている10)。しか し,新卒看護師の看護実践能力との関連に言及したも のではない。 以上のように,新卒看護師の看護実践能力を高める ための効果的な教育介入に関する研究は途に就いたば かりである。どのような要素や関わりが新卒看護師の 看護実践能力の向上に寄与するかが明らかになれば, 組織や現場で個々の経験と判断に任された新人教育が より効果的に実施されるようになり,引いては各機関 の新卒看護師の専門職社会化が促進され,看護の質向 上につながるものと考える。

    Ⅱ.研究の目的

    新卒看護師の1年後の看護実践能力と教育的支援と の関連を明らかにし,新卒看護師の看護実践能力を高 めるための教育的支援への示唆を得る。

    Ⅲ.方  法

    1.研究デザイン 無記名自記入式質問紙法による関連探索研究とした。

    2.調査対象 中国地方の300床以上の国公立および公的病院の65病 院のうち,看護部長から協力の得られた18病院に勤務 する,2011年4月に入職した新卒1年後の病棟勤務看 護師404名に調査票を配布した。

    3.調査期間 2013年4月1日~7月30日。

    4.調査方法

    烏田志乃・津本優子・内田宏美28

  • 当該病院の看護部に対象者への調査票の配布を依頼 し,個別郵送法で回収した。

    5.調査内容 1)属性 性別,年齢,看護基礎教育課程を尋ねた。

    2)看護実践能力 看護実践能力の測定には,中山らが開発した4カテ ゴリ 13下位因子64項目からなる看護実践能力自己