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ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディ RS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ ンスポークタイプだが、追加コストなしでこの ロータータイプも選択が可能だ。スポーク部は マットブラック塗装となる。 ヘッドライトのクラスター外周を、 LEDと光ファイバー を用いたデイタイムランプが縁取る。ハイ/ローとも HID灯体で、対向車の眩惑を軽減する自動ダイナミッ クレンジコントロールを備える。 アウディが誇るドライブトレイン、そしてこのク ルマのチューナーの名が、もう少し大きく、わか りやすく表示されていてもいい……と思って眺 めていたら、こんなところに記されていたか。 パンパー左右に独立して設置された縦長 のダクトは、ブレーキへの導風に使用され る。重量のある高出力SUVに求められる 制動性能を実現すべく、ブレーキの冷却 能力向上を図るために用意されたものだ。 ※掲載車両は英国仕様であり、装備そのほかが日本仕様と異なる場合があります。 このRS Q3まで、クワトロGmbHSUVRSバッジを与えることを頑なに拒み続けてきた。 Qシリーズ初のRSモデルはヒット作か、はたまたほかのRSモデルとの違和感が際立つのか。 WE LIKE ............................ 誰もが愛さずにはいられないであろう5気筒エンジン、乗り心地とハンドリングの絶妙なブレンド、満足できる品質のインテリア WE DON’T LIKE ........ 標準装備されてしかるべきオプションの価格設定、飛ばすほどにみるみる悪化する燃費、洗練さに欠ける変速 106 AUTOCAR 11/2014

ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

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Page 1: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

ROAD TEST No 5146

AUDI RS Q3アウディRS Q3

photo: Stuart Price

標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19インチ、日本仕様は20インチである。通常はツインスポークタイプだが、追加コストなしでこのロータータイプも選択が可能だ。スポーク部はマットブラック塗装となる。

ヘッドライトのクラスター外周を、LEDと光ファイバーを用いたデイタイムランプが縁取る。ハイ/ローともHID灯体で、対向車の眩惑を軽減する自動ダイナミックレンジコントロールを備える。

アウディが誇るドライブトレイン、そしてこのクルマのチューナーの名が、もう少し大きく、わかりやすく表示されていてもいい……と思って眺めていたら、こんなところに記されていたか。

パンパー左右に独立して設置された縦長のダクトは、ブレーキへの導風に使用される。重量のある高出力SUVに求められる制動性能を実現すべく、ブレーキの冷却能力向上を図るために用意されたものだ。

※掲載車両は英国仕様であり、装備そのほかが日本仕様と異なる場合があります。

このRS Q3まで、クワトロGmbHはSUVにRSバッジを与えることを頑なに拒み続けてきた。Qシリーズ初のRSモデルはヒット作か、はたまたほかのRSモデルとの違和感が際立つのか。

WE LIKE ............................誰もが愛さずにはいられないであろう5気筒エンジン、乗り心地とハンドリングの絶妙なブレンド、満足できる品質のインテリアWE DON’T LIKE ........標準装備されてしかるべきオプションの価格設定、飛ばすほどにみるみる悪化する燃費、洗練さに欠ける変速

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Page 2: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

Audi RS Q3 ROAD TEST

●モデル名:アウディRS Q3●車両本体価格: 732.0万円●日本発売時期: 2014年3月18日●最高出力: 310ps/5200-6700rpm●最大トルク: 42.8kgm/1500-5200rpm●0-97km/h加速: 5.0秒●113-0km/h制動距離: 50.7m●最大求心加速度: 0.87G●テスト平均燃費: 9.5km/ℓ●二酸化炭素排出量: 206g/km

MODEL TESTEDテスト車両概要  RS Q3は、Qシリーズ初のRSモデル

だ。2012年にコンセプトモデルを公開したクワトロGmbHだが、彼らはそのイメージをSUVに反映することに消極的だった。過去には並外れた動力性能を持つディーゼルエンジン搭載のQ7 V12TDIにRSバッジを与える案も挙がったが、即座に却下されたらしい。 とはいえ、クワトロ部門はR8のようなスーパースポーツではなく、背の高いクルマによって成功を収めてきた歴史を持つ。RSの名を持つ最初の市販車は、80アバントをベースとしたRS2なのだ。

HISTORY クワトロの伝統

日本仕様は全車共通となるエクステリアだが、欧州仕様では2種類のパッケージオプションを設定している。それにより、フロントのブレーキダクトやルーフスポイラーの両端が、マットアルミかブラックに変更できる。

リヤディフューザーを本当に効果的に機能させるならば、横幅を広くし、しかも地面スレスレに設置させる必要がある。市販車の多くに見られるこの手のデザインは、したがっておおむねルックス優先だと思ったほうがいい。

リヤウィンドウ両端のモールは、平坦ではない形状となっている。これにより整流効果を生み、乱流を抑制して空気抵抗を減らすとともに、ガラスへの汚れなどの付着を防止する。

シルバーのドアミラーは、アウディの高性能モデルのトレードマークだ。欧州仕様のスタイリングパッケージでブラック仕様を選択しても、ここだけはシルバーフィニッシュのままになる。

1994年のRS2アバントから“RS”の歴史ははじまった。

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Page 3: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

ベースモデルのQ3で気に入らなかったダイヤル式エアコンは、RSモデルでもそのままだ。設定温度を大きく変えようとすると、クリック音をかなりの回数、聞かされることとなる。

クワトロ・システムの高性能を、コーナリング時だけでなくオフロードでも有効活用してくれる、ヒルディセントコントロールを装備する。欧州では3万円強のオプションだが、日本仕様では標準装備だ。

アウディドライブセレクトはコンフォート/オート/ダイナミックの3モードがプリセットされており、ステアリングやスロットル、変速のマッピングを変更できる。ダンパーには作用しない。

ON THE INSIDE

ENTERTAINMENTエンターテインメントCD/DVDプレーヤー、地デジチューナー、FM/AMラジオを搭載する。HDDへのCDの取り込みや動画ファイルの再生も行える。465Wの大出力で、14スピーカー/10チャンネルアンプを備えるBOSEサラウンドサウンドシステムも標準装備されている。

COMMUNICATIONSコミュニケーションマルチメディアインターフェイス“MMI 3G Plus”を搭載する。標準装備のBluetoothは

ディスプレイを見ながら簡単に接続でき、ハンズフリー通話やオーディオが使用可能だ。2スロットのSDカードリーダーも備える。MP3プレーヤーとのリンクにも対応するが、プレーヤーごとに適合するアダプターが別途必要で、いずれも8640円とやや割高だ。

NAVIGATIONGPSナビゲーションHDDタイプが標準装備だ。カラーディスプレイは7インチの高解像度タイプで、ボタンひとつでダッシュボード内へ格納できる。使い勝手は、競合他社の装備品に比べて優れているほうだといえるだろ。

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Page 4: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

2603mm926mm 881mm

4410mm 39%

1580mm

58% 42%

800mm min

1060mm max600mm m

in

960mm max

840m

m m

in96

0mm

max

930m

m

356-1261 litres

0.33

1841mm1571mm

Turn

ing

circle

: 11.8

m

1577mm

150m

m

10m

m

Cent

re20m

m

Audi RS Q3 ROAD TEST

標準装備のスポーツシートは、サポートと快適性のバランスに優れる。視点の高さも、スポーツタイプではないベースモデル用のシートとさほど差はない。

WHEEL AND PEDAL ALIGNMENT ステアリングホイールとペダルの配置

FRONT細身のピラーと高い着座位置により、前方の見晴らしはよい。一方、なだらかに後傾するルーフラインのため、後方はやや見づらい。

HEADLIGHTSアダプティブ機能付きのバイキセノンタイプで、視界は良好である。欧州ではオプションの自動防眩機能も日本ではスタンダードだ。

HOW BIG IS IT? サイズはどれくらい?

VISIBILITY TEST 視認性テスト

理想的なペダル配置といえる。ブレーキペダルは幅広く、左足ブレーキもやりやすい。ステアリングコラムにごくわずかなオフセットがあるものの、ほぼ気づかないレベルだ。

コンパクトなサイズゆえ、レッグスペースの制約は避けられない。しかし、それ以上に後席の乗員が不自由を感じるのは、後下がりのルーフに起因する頭上の圧迫感だろう。

標準的なシート位置での足元スペース:840mm

ラゲッジルームの容量は、通常時で460ℓ、後席をすべて前倒しにすると1365ℓとなる。これは、ほとんどのCセグメントハッチバックを上回る数字だ。

幅:1000-1050mm

奥行き:850-1670mm

高さ:450-740mm

109www.autocar.jp

はおおいに賛同する。 RS Q3の最高出力は310ps、最大トルクは42.8kgmであるが、それらが

5200rpmで同時に発生できる特性を知れば、きわめてたくましいパワーユニットだとわかるだろう。 トランスミッションは、7段DCTが標準だ。それとかなりハイギヤードなファイナルレシオが、206g/kmという

CO₂排出量に貢献している。そして、コンパクト系アウディやVWグループ

 だが、RS Q3で外観以上に興味深いのは、拡大された体躯に収まる心臓部である。TT RSの2.5ℓ直5ユニットが、新たな仕事先を見つけられたのは喜ばしい。何しろVWグループのコンパクトなプラットフォームには、より歴史の長いRS用多気筒エンジンは搭載できない。そこでアウディが、過給圧を高めすぎた4気筒はRSバッジを付けたクルマにふさわしくないと考えて5

気筒を選んだのだとしたら、われわれ

やすい仕事により、アウディは他メーカーに先んじて、大トルクを誇るターボディーゼル車の聖域にガソリン車を送り込んだのである。 こうしたモデルを受け入れるのに十分なほど小型SUV市場が膨れ上がっているのは明らかだが、果たしてこのクルマはトレンドセッターとなれるだろうか? あるいは中途半端で不必要な存在と見なされるのだろうか?

意匠と技術 DESIGN&ENGINEERING★★★★★★★☆☆☆

 アウディのように大型のフロントグリルを持つ場合、コンパクトSUVをエレガントに見せるのはたやすくない作業だが、さらにむずかしいのが滑稽にならない程度にアグレッシブなルックスに仕立てることだ。RS Q3はその点、かなり慎重にデザインされているが、このクルマを見たテスター陣の評価は、多くがほぼ適正バランスという程度にとどまった。スポーティだが、笑いものになるほど極端な膨らませぶりはではない、というわけだ。

クワトロGmbHはアウディ全車に彼ら名義の最上級グレードを

設定しようという計画を急ピッチで進め、セダン、ステーションワゴン、クーペ、そしてカブリオレを制覇した社内チューナー軍団の関心はいよいよQブランド、すなわちSUVへと向けられた。ライバルたちは中~大型セグメントに手を付けているが、ネッカーズルムの首脳陣はこれには与せず、先鋒に指名したのはコンパクトSUVのQ3である。これはベルトコンベアのようなアウディの新型車投入と市場の成長に急き立てられての決定だが、結果として生まれたRS Q3は、この未開のジャンルの先陣を切る形となった。 現在、ライバルは唯一、メルセデスのGLA45 AMGがあるのみだが、発売はRS Q3が先だ。また、BMW X1

は今のところMディビジョンの干渉を受けてはおらず、レンジローバー・イヴォークもハイパフォーマンス戦線には踏み入れていない。シャシーを共用するRS3から310ps/42.9kgmの

2.5ℓ直5エンジンを移植するというた

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TRACK NOTES サーキットテスト

225km/h

32.1s

209km/h

24.5s

193km/h

19.4s

177km/h

15.8s

48km/h 64 80 97 113 129 145 161km/h

1.9s 2.8 6.4s3.8 5.0s 12.6s8.2s 10.2s

20s10s0 25s 30s15s5s

225km/h

27.4s

209km/h

21.9s

193km/h

17.7s

177km/h

14.3s

48km/h 64 80 97 113 129 145 161km/h

1.8s 2.6 6.1s3.6 4.7 11.8s7.6s 9.5s

20s10s0 25s15s5s

48-0km/h

48-0km/h

80-0km/h

80-0km/h 113-0km/h

113-0km/h

43.3m

50.7m24.8m

22.3m

9.1m

8.1mDRY

WET

20m10m 40m30m0 50m

Start/finishT1T2

T4

T3

T5 T6

T7

T8

■ドライサーキットアウディRS Q3ラップタイム: 1分20秒2アウディRS3スポーツバック参考タイム: 1分15秒6

ボディコントロールに優れ、ブレーキはタフで、動力性能も十分だ。ただし、ハンドリングのバランスは、攻め込むほどにフロント優勢の傾向が顕著になる。湿り気味だった路面は、ラップタイムにはマイナス要因となった。

Start/finishT1

T2

T3

T4

T5T6

T7

アウディRS Q3

T1でのハードブレーキングでもピッチングがほぼ出ないのは、ボディコントロールに優れる証拠だ。

T7では、ブレーキを残してコーナリングしたとしても、ハンドリングはまずニュートラルを維持できない。

■ウェットサーキットアウディRS Q3ラップタイム: 1分17秒4アウディRS3スポーツバック参考タイム: 1分10秒4

グリップが足りず、ヨーが素早いため、スライドが予期できない。4WDシステムは前後トルク配分をせわしなく切り替える。ESPはオンのままにするのがベストだ。

T1でのオーバースピードはロールを誘発し、続く左コーナーでスロットルオフによるオーバーステアを引き起こす原因となる。

一貫したアンダーステア傾向は、フロント内輪でT3とT4のエイペックスをとらえることを困難にする。

■発進加速テストトラック条件: 湿潤路面/気温8℃0-402m発進加速: 13.6秒(到達速度: 165.9km/h)0-1000m発進加速: 24.9秒(到達速度: 210.2km/h)

アウディRS3スポーツバック

■制動距離97-0km/h制動時間: 2.80秒

ON THE ROAD

 クワトロGmbHが送り出してきた作品群は、しばしばわれわれのテストでトップ10に入るラップタイムをマークしてきた。しかしこのRS Q3だけは、その栄誉に浴することはできなかった。とくにウェット路面では、ウォームハッチどころか出来のいいファミリーハッチにもおよばない。

 255/55R20タイヤは、ウェットでの横グリップが不十分だった。クワトロ・ドライブトレインも、RS4アバントやRS5がそうであったように、グリップ限界を超えてさえも確実かつ正確なコーナリングを可能にするものではなかった。 試しにESCのモードを切り替えて、快

適性重視の枠から外れてみると、はじめはアンダーステアだったはずが、突如としてオーバーステアに転じる挙動変化を示すようになる。いったんスライドしはじめてしまうとハルデックス4WDはそれを解決できず、ドライバーはコントロールの回復に四苦八苦する羽目に陥る。パワーは時とし

てそれを矯正してくれるが、悪化させることも少なくない。 ドライ路面では、高いスタビリティを発揮してくれた。ただしそれは、旧来のアウディが見せたパワーオン・アンダーステアの兆候にとどまらず、それ以上のものを犠牲にしたうえで成立している。

ON THE LIMIT 限界時の挙動

110 AUTOCAR 11/2014

の他車に使われているハルデックス製システムを介し、4輪を駆動する。フルタイム4WDだが、当然ながらハンドリングはフロント重視である。そして、リヤアクスルには、トルクベクタリング機構やスポーツディファレンシャルの類は備えていない。 サスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラット、リヤが4リンクで、前後ともコイルスプリングと通常のダンパーとの組み合わせである。われわれは、サーキット走行ですぐにブレーキがフェードしてしまう経験をアウディの高性能モデルでたびたびしているが、このRS Q3にはひと工夫が施されている。前後ベンチレーテッドなのは当然として、365mm径のフロントディスクに“ウェーブテクノロジー”が採用されているのである。

室内 INTERIOR★★★★★★★★☆☆

 われわれは2年前、Q3のインテリアの品質を賞賛した。それをベースにしているだけに、多少のアップグレードを施しただけで、RS Q3はずっと高額な値付けにふさわしい見映えとなっている。もっとも目立つのが、ファブリックからナッパレザーに変更された内装の内張りと、標準的な円形からRSモデル特有のフラットボトムタイプに変更されたステアリングホイールだ。同様に、計器類は盤面にバックライトを備えるタイプとなり、パドルは望ましいサイズに拡大され、ゴルフボールのようなシフトノブにはディンプルが刻まれた。また、新たに装着されたエンジンスターターボタンは、少しばかりセンターコンソールの小物入れを圧迫してい

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Audi RS Q3 ROAD TEST

 外周波形ブレーキディスクは、そもそも異物の排出に有効なことからダート用オートバイで採用されはじめたアイテムである。オートバイや自転車では一般的になりつつあるが、四輪での採用例はこれまで希だった。 考え方はじつにストレートである。最大直径が同じ円形ディスクと比べ、外周を波状に削ぎ落とした分だけ軽量化できる一方、円周は同等の径を確保でき、放熱性を維持できる。パッドは切り欠き部までを覆うので走行風に触れやすくなり、冷却のみならず乾燥にも有利だ。もっとも、ルックス面でのアピールも、インゴルシュタットの狙いではあるだろう。 一方、体積の減少したディスクは、円形のものより高温になりやすい。熱ダレが不安だが、冷却性能の改善によって耐フェード性は向上しているとアウディは説明する。 しかし、問題はある。円形ディスクに比べて形状が複雑なので、生産コストが高いのだ。また二輪の専門家によれば、パッドの減りが早く、ノイズも大きくなりがちだという。

UNDER THE SKIN ニューウェーブ到来

外周部を軽量化することで回転慣性が減少するのも、波形ディスクのメリットだ。

アウディによれば、フロントディスクは円形のものより、1枚当たり0.5kg軽量だという。

乗り心地は硬いが快適。ロードノイズはやや気になる。

111www.autocar.jp

 RS Q3は多くのアウディRSモデルと同様、速く走らせるのが簡単だ。オート/コンフォート/ダイナミックのモードが選べるドライブセレクトはサスペンションの基本的な特性に作用せず、ダンパー自体にもアダプティブ機構の設定はないが、パッシブながらたいていの走行状況に適応する運動性能の妥協点を見いだしたセッティングとなっている。過度な、もしくは急激なボディの動きを許容せず、かといって乗り心地が破綻するほど硬くないのだ。 もちろん、一般的な尺度から見ればかなり硬い部類だが、高速道路で落ち着かないほど硬められてはいないし、荒れた路面で必要なしなやかさが欠落しているわけでもない。なお、ロードノイズは多少ながら発生し、20インチタイヤがそれを助長するが、気に障るほどの音量ではない。 結果としてハンドリングが無個性になったのは、アウディにとっては不幸だろう。コーナーに突っ込み、脱出で加速し、隆起を乗り越えてもドラマ性はなく、のんびり走ろうが、神経を研ぎ

が、これら強弱両極の中間域では迷いを見せる。ときとして手動変速に遅れが生じ、ときおりキックダウンが遅くなる。そして全般的に見て、ZFの素晴らしい8段A/TやAMGの7段セミA/Tのような輝きは欠落している。

乗り心地と操縦安定性 RIDE&HANDLING★★★★★★★☆☆☆

 もしもクワトロの技術陣がRS Q3

に、ハッチバックのRS3と同じ程度の横グリップやステアリングレスポンス、ロールコントロールといった、フットプリントの小さなクルマに備わっていたらハッピーな要素を手段を選ばずに与えていたとしたら、その代償は大きなものになったはずだ。 幸いにも、その分野での妥協の重要性を、彼らは認知していたらしい。おかげで、優秀なSUVの必修科目ともいうべき日常的な使い勝手のよさに悪影響をおよぼすことなく、スポーティな目的にも合致したクルマに仕上がっている。最近試乗してきた速いSUVは、多くがその点で不合格だった。

み込むと、ほぼどのギヤでも、どんな回転数からでもひたすら回り続ける。 最大トルクは1500~5200rpmの回転域で発生され、その上限でピークを迎える出力は6700rpmまで保たれる。結果、きわめてフラットな出力とトルクの特性はもちろん、非常にフレキシブルなパフォーマンスが得られている。比較的小さく安価な選択肢である

RS Q3が、ポルシェ・カイエンGTSや

BMW X5 M50dといった高価でパワフルな大型4WDをスプリントでしのげるのは、そういう出力特性の恩恵だ。非合法的な速度域まででさえ、2倍のプライスを掲げるレンジローバー・スポーツ・スーパーチャージドと互角に渡り合えるかもしれない。 中間ギヤを使っての加速では、5.0

秒という0-97km/hのタイムが示す以上に、感覚的には速く思える。生産終了になったRS3にさえ、48-113km/h

加速はわずか0.3秒遅れるにすぎず、

X5 M50dには0.7秒勝るのだ。 スロットルレスポンスは、低回転ではソフトでターボ車を運転しているのが明白だが、それ以外はとても良好だ。ペダルの動きに対してきわめて正確に反応し、ドライバーが必要としている駆動力を正確に提供してくれる。

5気筒エンジンのサウンドは、TT RS

やRS3とまったく同じように刺激的で、ターボノイズはきわめて少ない。 ただひとつ、無条件に賞賛できない困惑の種は、SトロニックことDCT

ギヤボックスだ。この変速機、全開でのシフトとローンチコントロールを用いたスタートは素晴らしい。Dレンジでの走行やとくに急いでいないときには、とてもスムーズで気に障らない。だ

るものの、上級感の演出効果を考慮すれば許容できるだろう。 欧州仕様では、電動フロントシートやGPSナビ、ダッシュボードのカーボンファイバートリムなどといったキャビンの魅力を高める装備類の多くがオプションだが、日本仕様はほぼフル装備とされている。テスト車両の装備でオプションになるものとしてはパノラマガラスサンルーフがあるが、これには19万円と、なかなか大きなエクストラコストが必要だ。 だが、そういった装飾的な部分以外の基本的素養に、このRSには欠けているものがある。ベースのQ3から受け継がれておりどうにもならないそれは、後席のレッグスペースである。Q3

はコンパクトクロスオーバーの部類に入るモデルだが、そういう認識があったとしても、背の高い人は膝まわりの窮屈さを受け入れがたいはずだ。また、いくらスポーティ志向のクルマとはいえ、眉毛が届くのではないかと思うほど頭上を圧迫するスロープルーフは許容しかねる。小柄な人であればどちらも不満はないかもしれないが、決して十分とはいえないだろう。 荷室はまずまず広く、容積は460ℓだ。後席はトランクスルーが可能で、8

万円の追加で自動開閉テールゲートが追加できる。

動力性能 PERFORMANCE★★★★★★★★☆☆

 ハイパフォーマンスSUVに移植するエンジン選びで、RS3やTT RSの5

気筒ターボに目を付けたアウディの出発点は正しい。扱いやすくスムーズな反面、ひとたびスロットルペダルを踏

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Page 7: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

64 litres

12345

53km/h 7000rpm

92km/h 7000rpm

138km/h 7000rpm

188km/h 7000rpm

6 250km/h 5774rpm

246km/h 7000rpm

7 250km/h* 4786rpm* claimed

0

101

51

355

203

406

02000 4000 800060000

Engine (rpm)

42.8kgm/1500-5200rpm

310ps/5200-6700rpm

Powe

r out

put (

ps) Torque (kgm

)

14

28

152 21

253 35

304 41

7

55

48

直4エンジンのメルセデスGLA45 AMGに対し、CO₂排出量は31g/km多い(A45比なら+45g/kmだ)。一方で、パワーは50ps少ない。

31g/km

■最高速

■エンジン駆動方式: フロント横置き4輪駆動形式: 直列5気筒ターボ, 2480ccブロック/ヘッド: アルミ軽合金ボア×ストローク: φ82.5×92.8mm圧縮比: 10.0:1バルブ配置: 4バルブDOHC最高出力: 310ps/5200-6700rpm最大トルク: 42.8kgm/1500-5200rpm許容回転数: 7000rpm馬力荷重比: 182ps/tトルク荷重比: 25.2kgm/t比出力: 125ps/ℓ

■メカニカルレイアウトノーマルQ3との顕著な違いは、エンジンまわりにある。横置きのままだが直列5気筒を搭載し、それに対応して強化された吸気/冷却系が占めるスペースが大きくなっているのだ。ハルデックス4WDや前ストラット/後4リンクの足まわりは通常モデルから継承された。ブレーキは拡大し、複雑化されている。

■燃料消費率オートカー実測値 消費率総平均 9.5km/ℓツーリング 10.7km/ℓ動力性能計測時 3.4km/ℓメーカー公表値 消費率市街地 8.2km/ℓ郊外 14.5km/ℓ混合 11.4km/ℓ燃料タンク容量 63ℓ現実的な航続距離 598kmCO₂排出量 206g/km

■サスペンション前: マクファーソン・ストラット/ コイル+スタビライザー後: 4リンク/コイル+スタビライザー

■ステアリング形式: ラック&ピニオン(電動アシスト)ロック・トゥ・ロック: 2.60回転最小回転半径: 5.90m

■ブレーキ前: φ365mm通気冷却式ディスク後: φ310mm通気冷却式ディスク

■シャシー/ボディ構造: アルミニウムモノコック車両重量: 1700/1770kg(実測)抗力係数: 0.33ホイール: 8.5J×20タイヤ: 255/35R20 ダンロップ・SPクワトロマックススペアタイヤ: 補修キット

■変速機形式: 7段DCTギヤ比/1000rpm時車速〈km/h〉①3.56/7.7②2.52/13.0③1.67/19.6④1.02/26.9⑤0.78/35.1⑥0.78/43.1⑦0.63/52.1最終減速比: (1/4/5)4.733, (2/3/6/7)3.944

■静粛性アイドリング: 49dB3速最高回転時: 77dB3速48km/h走行時: 63dB3速80km/h走行時: 65dB3速113km/h走行時: 68dB

■安全装備ABS, ESC, EBD, ASR, EDL, BAEuro N CAP/5つ星乗員保護性能: 成人94%, 子供85%歩行者保護性能: 52%安全補助装置性能: na

注意事項:馬力荷重比とトルク荷重比の計算にはメーカー公称車両重量を使用しています。 ©Autocar 2014. テスト結果は権利者の書面による承諾なしに転用することはできません。一部バックナンバーは www.autocar.jp に掲載されています。

ROAD TEST

RS Q3は、ディーゼルモデルのQ3 2.0TDIより静粛性が高い。その差は、3速レブリミットまで回すと6dB、113km/h走行時では4dBだ。

6dB

■今月の数字

■発進加速実測車速mph(km/h) 秒30 (48) 1.9

40 (64) 2.8

50 (80) 3.8

60 (97) 5.0

70 (113) 6.4

80 (129) 8.2

90 (145) 10.2

100 (161) 12.6

110 (177) 15.8

120 (193) 19.4

130 (209) 24.5

140 (225) 32.1

150 (241) -

■エンジン性能曲線

■中間加速〈秒〉mph (km/h) 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th

20-40 (32-64) 1.9 3.1 - - - -

30-50 (48-80) 1.9 2.7 3.9 5.3 - -

40-60 (64-97) - 2.8 3.9 5.0 6.5 9.0

50-70 (80-113) - 2.9 4.0 5.3 6.8 8.3

60-80 (97-129) - 3.3 4.1 5.5 7.3 9.2

70-90 (113-145) - - 4.2 5.7 7.7 10.2

80-100 (129-161) - - 4.7 6.0 8.3 11.2

90-110 (145-177) - - 5.8 6.4 9.1 12.5

100-120 (161-193) - - - 7.3 10.0 -

110-130 (177-209) - - - 9.2 - -

120-140 (193-225) - - - - - -

130-150 (209-241) - - - - - -

140-160 (193-257) - - - - - -

SPECIFICATIONS 計測テストデータ

DATA LOG

112 AUTOCAR 11/2014

澄まして攻めようが、特別なことは何も起こらない。ステアリングにしても、コミュニケーション性に優れてもいなければ鋭いわけでもない。これはハードなセッティングに切り替えても同じことだ。シャシーは進路を変えたがらないわけではないが、とくにグリップがいいわけでも、打てば響くわけでもなく、結局は楽しいわけでもない。 4WD車にスポーティな運動性能を与えるプロセスにおいて、アウディはやや無害な方向に調教しすぎたのではないだろうか。とはいえ、ことさら驚くことでもない。過去に送り出されたクワトロ謹製のパフォーマンスカーが、常にもっともエキサイティングであり続けたわけではないのだから。

購入と維持 BUYING&OWNING★★★★★★★☆☆☆

 RS Q3のベースプライスは732万円で、日本仕様の装備内容は充実している。おもな有償オプションとしては、プライバシーガラス(7万円)とパノラマガラスサンルーフ(19万円)、自動開閉式テールゲート(8万円)が挙げられる。ほかは赤く塗装されたブレーキキャリパー(7万円)やダイヤモンドステッチのシート(11万円)と、機能的には不要なアイテムである。 そのパフォーマンスと4輪駆動システムを秤にかければ、重量税の負担はやむなしだ。総合燃費は9.45km/ℓで、これは公称値よりも悪いが、覚悟していたよりはマシだった。 真のリセールバリューはまだ見極めがたいが、ハイパフォーマンスSUVはニッチモデルで、中古車供給量の少なさが値崩れを防ぐだろう。

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Page 8: ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 - AUTOCAR JAPAN...ROAD TEST No 5146 AUDI RS Q3 アウディRS Q3 photo: Stuart Price 標準装備のアロイホイールは、欧州仕様は19イ ンチ、日本仕様は20インチである。通常はツイ

Audi RS Q3 ROAD TEST

Q3のスイッチ類が、先代A3で使い古されたそれのほぼ流用なのは、今でも受け入れがたい。732.0万円のRS仕様では、ダッシュボード全体にその失望を抱くことはないだろう。 マット・ソーンダースブラシフィニッシュの金属ペダルはエンスー好みの見た目だけでなく、運転向きのシューズで踏むにもピッタリだ。ただし、底の厚いブーツを履いてオフロードに繰り出すなら、最適とはいいがたい。もちろん、そんな不満を抱くオーナーは、そう多くはないだろうが。 ニック・キャケット

ROAD TEST

AUTOCAR VERDICT ●オートカーの結論

現在、日本では7車種のアウディRSモデルが市販されている。バリエーションが多すぎると感じさせない理

由は、この手の高性能モデルに4WD車が珍しいという周辺事情もあるが、時間をかけてアウディが確立してきたコンセプトによるところも大きい。それは、日常遣いで実感できる豪華さや洗練度、スペースを兼ね備えたパフォーマンスカーという、RS2アバント以降のすべてのRSに通底する資質である。今回、俎上に載せたSUVのRS Q3にも、それは本質的に息づいている。

 したがって、このコンパクトSUVは有能な真のRSといえる。ただし、より純粋な意味での素晴らしいパフォーマンス4WDとは呼べない。優れたエンジンを積んでいるが、一部のアウディRSモデルと同様、扱いやすさと使い勝手を追求するあまり、ドライビングの魅力を失いすぎたと思えてならないのだ。ドライバーに関心を抱かせ続けるには、運動性能面の楽しさが不可欠だが、その点は不十分である。とはいうものの、歴史の浅いニッチ市場において、今のところランキング争いに食い込む一台なのは間違いない。

TESTERS’ NOTES●テスターのひと言コメント

★★★★★★★☆☆☆

No 5146

クルーズコントロールは死角モニター/レーンアシストとのセットオプションだ。サンルーフやプライバシーガラス、自動テールゲートなども標準装備ではない。本国で標準装備される19インチタイヤがあれば乗り心地は改善されるだろうが、日本での設定はない。

SPEC ADVICE●購入にあたっての助言

JOBS FOR THEFACELIFT●マイナーチェンジ時に望むこと

・ローグリップ時における4WDシステムの制御をもっと予測しやすいものに、もしくは駆動力配分を50:50で固定できるようにしてほしい。

・ギヤボックスの変速を、より直感的にしてほしい。

・シャシーのフィードバックと敏捷性を高めてほしい。

われわれはこう考える

われわれは速いSUVなど好きになれないと思っていたが、このマカンはとても説得力がある。

動力性能ではRS Q3の足元にもおよばないのだが、運動性能ではこちらのほうがはるかに優勢である。

厳密にはほかのモデルと同水準ではない。大きく速いが、その分、大食らいだ。

このジャンルでは一頭地を抜く。われわれの最愛のコンパクトSUVかもしれない。ただし、現在は完売。

パンチは確かに強烈だ。しかし、もっとクレバーなフットワークの習得が必要だろう。

3rd 5th

結論

車両価格最高出力最大トルク0-97km/h加速最高速度燃料消費率(混合)車両重量(公称値)CO₂排出量

★★★★★★★★★☆ ★★★★★★★★★☆ ★★★★★★★★☆☆ ★★★★★★★☆☆☆ ★★★★★★☆☆☆☆

997.0万円 邦貨換算約1090万円 605.0万円 732.0万円 718.9714万円400ps/6000rpm 350ps/4000rpm 240ps/5500rpm 310ps/5200-6700rpm 304ps/5600rpm56.1kgm/1350-4500rpm 71.4kgm/1500-3000rpm 42.8kgm/1500-5200rpm 47.9kgm/4000-4500rpm 44.9kgm/2100-4200rpm4.7秒 4.9秒(0-100km/h公称) 7.1秒(公称) 5.0秒 7.3秒(0-100km/h公称)266km/h 251km/h 217km/h 250km/h(リミッター) 210km/h11.2km/ℓ 15.2km/ℓ 12.8km/ℓ 11.4km/ℓ 9.3km/ℓ2000kg 1910kg 1790kg 1700kg 1930kg208g/km 174g/km 181g/km 206g/km 249g/km

LAND ROVERRange Rover Evoqueランドローバーレンジローバー・イヴォーク

VOLVOXC60 T6 R-DesignボルボXC60 T6 Rデザイン

ALPINAXD3 BiturboアルピナXD3ビターボ

AUDIRS Q3 アウディRS Q3

TOP FIVE

PORSCHEMacan Turboポルシェマカン・ターボ

2nd

Audi RS Q3「速くてユーティリティに優れているが ドライビングの魅力はいささか平凡だ」

4th1st

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