38
Contents: 1)第1部・ファンダメンタルズ分析 現状分析: 値動きの背後にあるストーリーを探る 当面の重要イベントと市場へのインプリケーション 2)第2部・テクニカル分析 相場トレンドの方向性と均衡点についての考察 「波動」と「時間」で相場トレンドの転換点を読む Techno-fundamental Approach次なる市場テーマと注目点 次なる市場テーマと注目点 時: 2019612日(水) 20002130 : 株式会社FXプライム by GMO 師 : フォレックス・ウォッチ 好治郎 マーケットの現代史をどう攻略するか・・・ 11つのニュースのつながりからその次を読み解く!! FXプライムby GMO 四半期セミナー 20196月・夏の陣」

Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

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Contents:(1)第1部・ファンダメンタルズ分析

現状分析: 値動きの背後にあるストーリーを探る当面の重要イベントと市場へのインプリケーション

(2)第2部・テクニカル分析相場トレンドの方向性と均衡点についての考察「波動」と「時間」で相場トレンドの転換点を読む

~Techno-fundamental Approach~

次なる市場テーマと注目点次なる市場テーマと注目点

日 時 : 2019年6月12日(水) 20:00~21:30主 催 : 株式会社FXプライム by GMO講 師 : フォレックス・ウォッチ 森 好治郎

マーケットの現代史をどう攻略するか・・・1つ1つのニュースのつながりからその次を読み解く!!

FXプライムby GMO 四半期セミナー

「2019年6月・夏の陣」

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■2019年5月の為替・株式・国際商品の騰落率・主要通貨相場は米中貿易摩擦の長期化懸念で円が独歩高に・MSCI世界株価指数は5月に時価総額が2兆ドル超失われた・米S&P500総合は5月に時価総額が約1兆6,000千億㌦消失した・主要国際商品は貿易摩擦による景気への懸念で広範に売られる

-2.78

0.41

3.15

-1.88

1.66

0.91

2.19

-4.0

-2.0

0.0

2.0

4.0

JPY EUR GBP CHF AUD CAD NZD

ドルの対主要通貨相場・月間騰落率

2019/04/30 ⇒ 05/31%

ドル高

ドル安

米ドルは円とスイス以外で上昇

2.78

3.22

5.88

1.18

4.43

3.80

4.97

0.0

2.0

4.0

6.0

USD EUR GBP CHF AUD CAD NZD

円の対主要通貨相場・月間騰落率

2019/04/30 ⇒ 05/31%

円高

円安

日本円は独歩高

-7.93

-6.58 -6.69

-3.28 -3.46

-5.00

-6.78

-7.45

-8.0

-6.0

-4.0

-2.0

0.0

世界の主要株価指数・月間騰落率

<終値ベース 2019/04/30 ⇒ 05/31>

(米)NASDAQ

(米)S&P500

(米)NYダウ30

(加)トロント300

(英)FTSE100

(独)DAX

(仏)CAC40

(日)日経225

主要株価指数は全面安

0.48

-4.63

-8.21

-4.81

-16.29

1.98

-9.09

2.78

-20.0

-10.0

0.0

10.0ドルインデックスと主要国際商品(指数)

月間騰落率・終値ベース

2019/04/30 ⇒ 05/31

ICE・ドルインデックス

NYMEX原油

COMEX金

CRBインデックス

J・ロジャーズ国際商品指数

COMEX銅

S&P・GSCI商品指数

CBOT大豆

主要国際商品は金と大豆を除き全面安

Page 3: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■世界経済政策不確実指数 高水準に向け上昇中・EPUインデックスは経済政策の不確実性を論じる記事の頻度を反映・「経済(E)」「方針(P)」「不確実性(U)」を論じる記事の割合に比例・2018年11月には341.50と統計開始以来の 高水準を記録した・ 新データの2019年5月は281.11と4月の207.09から上昇に転じた

151.181998/08

177.752001/08

170.752003/02

198.962008/08

212.652011/10

304.712016/12

341.502018/11

0

50

100

150

200

250

300

350

1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019

世界経済政策不確実指数Global Economic Policy Uncertainty  Index

1997/01ー2019/05

世界経済政策不確実指数EPUインデックス1997/01~2019/05

Global Economic Policy Uncertainty IndexHigh=341.50(2018/11) Low=52.84(2000/08)

2019年5月281.11

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■2019年6月の為替・株式・国際商品の騰落率・主要通貨相場は円が株高に乗じて全面安、ドルは米金利低下で下落・主要株価指数は米利下げ期待など「金融相場」の様相で全面高・ダウ平均は6月11日までの上げ幅が1,233㌦(=4.97%)に達した・主要国際商品は金と銅が買われる一方、大豆が大幅安

4.96 4.86 4.97

1.32

3.31

3.66 3.86

2.93

0.0

2.0

4.0

6.0

世界の主要株価指数・月間騰落率

<終値ベース 2019/05/31 ⇒ 06/11>

(米)NASDAQ

(米)S&P500

(米)NYダウ30

(加)トロント300

(英)FTSE100

(独)DAX

(仏)CAC40

(日)日経225

主要株価指数は全面高

-1.05

-0.21 -0.06

0.08

-0.43

1.53

1.08

-2.11

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1.0

2.0

ドルインデックスと主要国際商品(指数)

月間騰落率・終値ベース

2019/05/31 ⇒ 06/11

ICE・ドルインデックス

NYMEX原油

COMEX金

CRBインデックス

J・ロジャーズ国際商品指数

COMEX銅

S&P・GSCI商品指数

CBOT大豆

主要国際商品は金と銅の上昇に対し大豆が大幅安

0.18

-1.41

-0.79 -0.75

-0.44

-1.67

-0.80

-2.0

-1.0

0.0

1.0

JPY EUR GBP CHF AUD CAD NZD

ドルの対主要通貨相場・月間騰落率

2019/05/31 ⇒ 06/11%

ドル高

ドル安

米ドルは円を除き全面安

-0.18

-1.58

-0.97

-1.16

-0.63

-1.03

-2.0

-1.0

0.0

USD EUR GBP CHF AUD CAD NZD

円の対主要通貨相場・月間騰落率

2019/05/31 ⇒ 06/11%

円高

円安

-2.02日本円はクロス主導で全面安

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■米株式相場 史上 長の「強気相場」 終局面へ・S&P500は09年3月の安値から18年9月の高値まで4.2倍に上昇・FEDのゼロ金利政策と3度の量的緩和が「過剰流動性相場」を形成・今年は「大型減税」「M&A」「自社株買い」が 長の強気相場を演出・波動面では第4波で20%安を回避して第5波で史上 高値を更新

2

2

3

4

5

2018年 9月 2930.752018年12月 2351.10

▲19.78%

2015年 5月 2130.822016年 2月 1829.08

▲14.16%

2010年 4月 1363.612011年10月 1099.23

▲19.38%

676.532009/03/09

1217.282010/04/23

1022.582010/07/05

1363.612011/04/29

1099.232011/10/03

1419.042012/04/02

1278.182012/06/04

1669.162013/05/21

1829.082016/02/11

2,351.1012/242130.82

2015/05/21

1862.492014/10/15

2872.8701/26

2581.0002/08

2,930.752018/09/20

2,945.832019/04/30

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000S&P500種株価指数

2009/01/02-2019/06/11

米株式市場全体のベンチマークS&P500種株価指数

2009/01/02~2019/06/11

1

1

3

4

5

a

b

c

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■米長期金利の指標となる10年債利回り・米10年債利回りは6月7日に一時2.051%と17年9月以来の水準に低下・FRBの政策金利の誘導目標レンジの下限2.25%を大幅に下回った・米10年債と3カ月物TBとの利回り格差は5月13日から逆イールドが続く・長短金利が逆転する「逆イールド」現象はリセッションの前触れとされる

5

第5波では米国売りの悪い金利上昇局面へ

5 3

3

5 1

米10年債利回り(終値ベース)2016/04/01-2019/06/11

b

6月11日 2.1448%データ : Reuters

2

c 21

4a

b

2

413 a

4c

2.7680

05/29

2.0810

06/03

1.00

1.50

2.00

2.50

3.00

米10年物国債利回りの推移

2016/01/04-2017/04/12

下 落

上 昇

債券価格

1.931004/26

1.360016/07/08

2.327001/17

2.054117/09/08

2.607017/03/13

2.179004/18

2.410505/10

2.307011/07

3.109018/05/17

2.553001/03

3.232018/11/08

2.782001/21

●米長期金利の指標となる10年債利回り

・今後10年間のFRBの政策金利の平均値と等しい・FRBの政策金利より下回っているということは・利下げと低金利が長引くことを織り込む動きを示す

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■米ドル実効為替レート 金融危機後の 高値圏・FRBインデックスは米ドルの総合的な実力を示す実効為替レート・トランプ政権発足後はドル高けん制や政策期待剥落でドル安が進行・18年3月以降はFRBの利上げやトランプ減税を背景にドル高が再開・米景気と金利の優位を背景に19年5月に金融危機後の高値を更新

データ: FRBホームページ名目実効為替レートBroad base

+36.1%

1

2

3

4

5

90

100

110

120

130

ドル名目実効為替レート

FRBインデックス(ブロードベース)

2009/01-2019/06

112.252009/03

94.552011/07

98.912012/10

101.652012/07

128.732019/05127.55

2016/12

117.212018/01

ドル高

ドル安

A

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■米系ファンド筋のポジション状況②・米ドルの主要6通貨に対する総合ポジションは333.74億㌦の買い越し・買い越し額は385.15億㌦(04/30)をピークに計51.41億㌦縮小した・米ドルに対する売りの主体はユーロを筆頭に主要5通貨が続く・ドルに対する売りの主体は1月22日に日本円からユーロにシフトした

51週 -60.14% 36週 -54.34% 7週 -56.12%

96週 -71.76% 63週 -54.45% 62週 -47.82%

継続期間(週)

18/03/27~17/08/08~

カナダドルスイスフラン

取組高占有率

-26.45%

-43.53%

-37.18% 07/01/09

12/01/24ユーロ09/10/13

売り越し

07/06/19売り越し

-27.48% 売り越し

英ポンド

13/12/3118/04/03~豪ドル 売り越し

-21.64% -16.92%

売り越し

19/04/23~18/10/02~

売り越し

★IMMファンド筋:主要6通貨に対するネットポジション状況(6月4日時点)

2000年以降のピーク

日本円 13/12/2418/06/19~

ネットベース

‐51.40

‐123.35

‐37.95‐45.55

‐31.18‐44.30

-150

-100

-50

0

50

日本円 ユーロ ポンド フラン 加ドル 豪ドル

IMMファンド筋の主要6通貨の対ドル持ち高

2019/06/04 時点 (単位: 億ドル)買い越し

売り越し

※カッコ内は前回 05/28時点のポジション状況

(‐63.55)

(‐139.36)

(‐25.33)(‐43.08)

(‐29.24)(‐45.98)

-100

0

100

200

300

400

92.0

94.0

96.0

98.0

06/05 09/04 12/04 03/05 06/04

IMM通貨先物市場(米ドル/主要6通貨)

ファンド筋のネットポジション集計額とドル・インデックス

2018/06/05-2019/06/04

■ドル・インデックス(左目盛)

買い越し

売り越し

ドル高

ドル安

(単位:US億㌦)

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■当面の政治・経済に関する主要日程・リスクイベントは米中貿易摩擦の行方を左右するG20サミットとなる・一段と深まる米中間の対立を首脳間で打開できるかが試される・米大統領選に向けて強硬姿勢と景気のバランスをどうとるかが焦点・金融政策ではFRBが早期利下げのシグナルを発信するかが注目点

6月13日

18日

18日

21日

28日

28日

(英)与党・保守党の党首選スタート: 7月22日の週に新党首を選出へ・欧州議会選では離脱派と残留派が拮抗して分裂する国内状況を鮮明にした・10月末の期限までに過半数を得られる離脱方針をまとめられるかが焦点・EUでは大半の加盟国が離脱日の再延期を支持する方針(6月7日・タイムズ紙)

(米)トランプ大統領が20年11月の大統領選挙への立候補を正式に表明・再選を目指しキャンペーンを開始: フロリダ州を皮切りに激戦州を訪問

(米)FOMC(連邦公開市場委員会)~19日迄・声明文に「下振れリスク」が高まったと明記する場合は早期利下げのシグナルに・この場合は次回7月30-31日のFOMCでの利下げの可能性を織り込む展開へ

(日)大阪G20首脳会議~29日迄 米国はさらなる対中関税で譲歩を迫る姿勢・議長国の日本は骨子に「G20における持続的成長へのコミットメント」を盛り込む・G20による協調的な内需の必要性を説き、さらなる経済対策の布石とする狙いも

・トランプ大統領は習近平国家主席と会談に意欲を示すが中国は態度を硬化・習主席が会談に応じなければ第4弾の関税を直ちに発動すると圧力をかける

(欧)臨時EU首脳会議 EUの今後を託す陣容を固める構え・今秋に任期を迎える欧州委員長とECB総裁、EU大統領のトップ人事をまとめる・フランスが欧州委員長のポストを獲得する場合はドイツがECB総裁ポストとなる・タカ派のワイトマン独連銀総裁の就任が決定的となればユーロ高の思惑を誘う

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■米中貿易戦争 エスカレートする関税の応酬・トランプ米政権が発表した対中制裁関税はすべての輸入品が対象・第4弾の約3,000億㌦分の関税率引き上げは6月末までに判断・6月末のトップ会談は「休戦合意」か「対立激化」の重要な分岐点に・第4弾の関税や自動車関税が発動されれば経済への影響は深刻化

米 国

第1弾: 18年7月6日に関税発動産業機械や電子部品など340億㌦分に25%

第2弾: 18年8月23日に関税発動半導体や化学品など160億㌦分に25%

第3弾: 18年9月24日に関税発動家具や家電など2000億㌦分に10%18年12月:25%への引き上げを90日間猶予19年5月10日:第3弾の関税率を25%へ

第4弾: 19年5月13日に詳細を発表全ての輸入品の約3,000億㌦分に 大25%6月のG20サミット後に決断下す

中 国

18年7月6日に報復関税大豆や自動車など340億㌦分に25%

18年8月23日に報復関税古紙や銅くずなど160億㌦分に25%

18年9月24日に報復関税LNGや木材など600億㌦分に5~10%

19年5月13日に 大25%の報復関税

■米中貿易戦争の経済成長率への影響(IMFによる試算) 米国 中国

▲0.15%

▲0.20%

▲0.61%

▲0.91%

▲0.56%

▲1.16%

▲1.00%

▲1.63%

1

2

3

4

実施済みの関税措置

中国の輸入製品2,670億㌦に対する25%関税

自動車・同部品関税

企業心理・金融市場への影響波及

(11月半ばまで判断先送り)

中国は報復措置を準備中

Page 11: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

●年初から5カ月に及んだ米中閣僚級協議は暗礁に乗り上げた

・米中協議の積み上げにより7分野150ページの「合意文書案」をまとめた・中国指導部内で「不平等条約」に等しいと判断された部分は軒並み削除・共産党の核心である習氏といえども再び合意を取らないと決定は覆せない

●トランプ氏は対中圧力を強め6月末の首脳会談での合意を描く

・トランプ氏が第3弾の対中関税率の引き上げを表明(5月5日)・中国製品2,000億㌦分(第3弾)の関税率を25%に引き上げ(5月10日)・中国製品約3,000億㌦分(第4弾)に追加関税をかけると表明(5月13日)・中国通信機器 大手ファーウェイに事実上の禁輸措置を発動(5月15日)

●国内強硬派の反対論から中国が譲歩する可能性は低い

・天安門事件(6月4日)30周年を控え政治的に敏感な時期となる・10月に建国70周年を控え米国への対抗と愛国ムードが高まる

●市場圧力によって政策変更を迫られる催促相場に直面する

・制裁関税の第4弾は消費財が4割を占め米個人消費を直撃する・米株式相場が急落すれば功績としてきたトランプ氏にとって痛手・6月末の米中首脳会談では玉虫色の手打ちで妥結する可能性も

■米中貿易戦争① 「新冷戦」の瀬戸際・米国側は対中通商交渉で長期的な「改革」をもたらす合意を目指す・中国側はトランプ政権後を見据え「持久戦」に持ち込む戦略で臨む・年初からの米中閣僚級協議が行き詰まり報復関税の応酬に逆戻り・制裁関税の応酬を回避するため両国が再び対話に向かうかが焦点

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●トランプ大統領は6月末の米中首脳会談に向け揺さぶりをかける

「中国が交渉済みの条件に立ち戻らない限り、 終合意するつもりはない」「合意をまとめるか、まったく合意なしで終わるかのどちらかだ」(6月11日)

●習近平国家主席は米国との貿易戦争の長期化に向けて国民を鼓舞する

「いま再び新たな長征が始まった。我々はこの戦いに勝たねばならない」共産党軍の「長征」を引き合いに持久戦への備えを国民に求めた(5月20日)

●中国当局者は米国との貿易戦争において2つの点で優位に立つと考える

(1)習主席はトランプ氏が夢見るほど高いレベルの統制手段を持つ

・米国では議会下院やFRBはトランプ大統領の圧力に対して「抵抗」を示すトランプ氏や財務長官らは米株式市場への「口先介入」に努めている

・中国では共産党が支配する政府や立法機関、メディアや金融システムに至るまで国家主席の指示を「実行」に移してくれる必要とあれば中国市場を買い支える「国家隊(政府系ファンドなど)」がある

(2)中国ではかつて屈辱を与えた大国への積年の恨みが今なお燻る

・トランプ大統領は農家や大手金融機関、小売業者、消費者、自由な立場にあるメディアなど強力な有権者を満足させなくてはならない有権者は中国製品への関税に不満を訴え、戦略の見識に疑問を呈す

・中国では5月中旬以降、国営中央テ レビで米中が衝突した朝鮮戦争の映画を連日放映し、「米国への対抗」と「愛国」を国民に呼びかけている

■米中貿易戦争② 中国「長期戦」に備え国民鼓舞・習指導部は共産党内の抵抗勢力への配慮で国内引き締め

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(2)「政策は適切だ」と繰り返し利下げ観測をけん制(5月FOMC・議長会見)

・現時点の政策スタンスは適切でいずれの方向にも動かす強い根拠はない・コア物価上昇率も想定外に弱含んでいるが「一時的な要因」によると分析・強い労働市場と経済成長を踏まえるとインフレ率もやがて2%に戻っていく・もしインフレ率が継続的に2%を下回るなら金融政策もそれを踏まえる

●貿易摩擦に起因するリスクに適切に行動する(6月4日・議長講演)

・前回FOMC以降、通商問題は世界的な株式、債券市場の波乱要因・米国だけでなく世界的な経済成長に対するリスクとなっている・中国などとの通商問題が経済見通しに及ぼす影響を注視している・景気拡大を維持するために、FRBはこれまで通り「適切に行動」する・金利とインフレ率が低水準にある中、将来的に景気が下向けば、

FRBは景気支援に向け金利を再びゼロ%に引き下げ、債券買い入れなど非伝統的な手段を利用せざるを得なくなると指摘

(1)政策金利の変更に関し「忍耐強くなる」との文言を踏襲(5月FOMC声明)

・「世界経済・金融情勢ならびに落ち着いたインフレ圧力を考慮し、今後の適切なFFレートの目標レンジを決める際に忍耐強くなるだろう」

・経済見通し対する「リスク評価」は19年1月に削除されたままで記載なし

■FRB、トランプ関税で「様子見」から「臨戦態勢」へ・世界的な貿易摩擦や高関税が経済見通しへの不確実性高める・パウエル議長は「米景気を注視し、適切に行動する」と表明した・次なる焦点は6月会合での経済見通しに対するリスク評価の有無・「下振れリスク」指摘なら7月会合での「利下げ」を織り込む展開へ

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■世界の貿易量 18年3Qをピークに伸び率が急減速・ 「世界貿易モニター」は も速報性が高い世界全体の貿易統計・ 世界の中央銀行などが政策判断材料として注目する指標とされる・ 四半期ベースでは18年3Qの126をピークに19年1Qは124まで低下・ 世銀は19年の世界貿易量が金融危機以降で も低いに伸びと予想

世界貿易量(2010年=100)前年同期比伸び率(%)2012年1Q-2019年1Q

(出所)オランダ経済政策分析局「世界貿易モニター」

2017-2Q 2017-3Q 2017-4Q 18-1Q 18-2Q 18-3Q 18-4Q 19-1Q120.03 121.50 123.40 124.43 124.63 126.03 125.33 124.974.4 5.0 4.8 4.1 3.7 3.6 1.5 0.4

四半期ベース

(平均値)

前年同期比(%)

3.2

0.6

5.0

0.40

1

2

3

4

5

2012‐1Q 2013‐4Q 2015‐3Q 2017‐2Q 2019‐1Q

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■19年5月・主要国の製造業PMI(購買担当者景気指数)・製造業PMIは国内総生産(GDP)の先行指標として注目される・貿易摩擦の影響が大きい製造業部門は18年前半から下向き傾向・ドイツは19年1月から5月まで5カ月連続で分岐点の50を下回った・米国は5月に50.5と50割れは回避したが9年8カ月ぶり水準に低下

※50は生産活動の拡大と縮小の分岐点となる

5月50.547.749.849.444.3

19年1月54.950.550.349.549.7

2月53.049.348.949.247.6

3月52.447.549.250.544.1

4月52.647.950.250.144.4

前月差▲2.1▲0.2▲0.4▲0.7▲0.1

56.5

50 .5

54.9

60.6

47 .747.5

48 .9

52.9

49.8

51.9

49.4

50.5

63 .3

44 .1 44 .3

42.5

45.0

47.5

50.0

52.5

55.0

57.5

60.0

62.5

Dec-17 Mar-18 Jun-18 Sep-18 Dec-18 Mar-19

主要各国の製造業PMIの推移

2017/12-2019/05

米製造業PMI

ユーロ圏製造業PMI

日本製造業PMI

中国製造業PMI

独製造業PMI

データ: 各種メディア報道6月4日発表分まで

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●米雇用統計・家計調査:失業率の詳細データ

U-3 通常の失業率(⇒19年4月は1969年12月以来の低水準)労働参加率(⇒金融危機前の66%台を大幅に下回る)労働力人口(=単位:万人、就業者と求職者を含む)

U-4 労働市場の状況により求職活動を行っていない者を加えた失業率

U-5 求職活動をしていないが就職の意志がある者を加えた失業率

U-6 働き口がなく就職を諦めた人や正規雇用を望みつつもパートとして働く人も含めた失業率(⇒直近のリセッションに入る前の2年間の平均8.3%を下回る)

平均失業期間失業者のうち27週以上失業している人の割合(長期失業者)27週以上の長期失業者(万人) (⇒金融危機前の150万人を下回る)

3月 4月 5月

3.811% 3.585% 3.620%63.0% 62.8% 62.8%▲22.4 ▲49.0 +17.6

4.1% 3.9% 3.8%

4.6% 4.4% 4.4%

7.3% 7.3% 7.1%

22.2週 22.9週 24.1週21.1% 21.1% 22.4%130.5 123.0 129.8

19年6月7日発表

■5月の米雇用統計 就業者数が急減速、賃金も低迷・景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数は7.5万人増へ大幅鈍化・就業者数は労働力人口の伸びを維持するのに必要な10万人を下回った・失業率は69年12月以来の低水準となった4月をボトムに3.620%へ上昇・インフレ動向との関連で注目される平均時給は前年比+3.11%へ鈍化

時間当たり賃金伸び率・前年比(⇒金融危機前の3~4%に回帰) 3.24% 3.23% 3.11%

●米雇用統計・事業所調査:非農業部門雇用者数の増減(単位:万人)

年  間 2017年 2018年 2019年 2018~19年 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月

前年比 215.3 267.9 82.0 前月比 27.7 19.6 22.7 31.2 5.6 15.3 22.4 7.5

月平均 17.9 22.3 16.4 3カ月平均 22.2 19.4 23.3 24.5 19.8 17.4 14.4 15.1

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■2019年4月・米国のインフレ指標(前年比%)・米国のコアインフレ率は18年7月の2.4%をピークに伸び率が鈍化・コアCPIは19年3月に2.0%へ鈍化したあと4月は2.1%へ上昇・コアPCE価格指数は19年3月に1.5%へ鈍化したあと1.6%へ上昇・FRB高官は物価が目標を下回る状況が続けば信認に関わると警戒

米国の主要インフレ指標

1.6

2.9

1.9

1.6

2.52.5

2.1

1.82.0

0.6

2.3

1.5

1.7

1.8

2.0

2.42.3

1.3

2.3

1.8

2.4

2.1

1.9

2.4

1.7

1.2

0.7

1.6

1.5

2.0

1.1

1.6

1.3

2.0

1.7

1.9

1.5

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

2006 2007 2009 2010 2012 2013 2015 2016 2018

米主要インフレ指標の推移

(前年比伸び率)

2006/01-2019/04

コアCPI

コアPCE価格指数

2.0

1957年統計開始以来低水準

1960年統計開始以来低水準

18-Sep Oct Nov Dec 19-Jan Feb Mar Apr前年比 2.2 2.1 2.2 2.2 2.2 2.1 2.0 2.1前月比 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 0.1 0.1前年比 1.9 1.8 1.9 2.0 1.8 1.6 1.5 1.6前月比 0.2 0.1 0.2 0.2 0.0 0.0 0.1 0.2

データ米商務省&米労働省

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■米国の主要経済指標 実体経済への影響を見極める局面・ソフトデータはFEDのハト派転向や米株高を支えに一部で持ち直す・5月のISM製造業景況指数は52.1と16年10月以来の低水準を更新・実際の経済活動の結果を示す「ハードデータ」は強弱マチマチとなる・市場の早期利下げの織り込みを正当化する内容となるかが焦点に

※前月から改善は〇、6カ月の 高は◎、前月から低下は△、6カ月の 低と2カ月以上の低下は×

May-19

17.8

52.1

56.9

100.0

134.1

×

+1.1

+15.3

55.5

97.2

129.2

63

+22.4

×

66

4,930

×

124.2

+5.6

Apr-19

62

98.4

52.8

-2.3

5,190

10.1

Mar-19

-1.7

+0.2

-2.7-2.8

-0.3 △

Dec-18

+22.7 △

Jan-19

+31.2

+1.7

-0.4

+0.9

-1.9

5,000

Feb-19

5,480

+0.3

5,210

-0.2

+0.0

-0.5

-0.9

56.7

62

May-19

+7.5

91.2

121.7

+0.1

+0.1

評価

ISM製造業景気指数

中古住宅販売(千戸)

コア耐久財受注(前月比) -0.9

NAHB住宅建設業者指数

+0.1

ミシガン大消費者信頼感指数

ISM非製造業景気指数

126.6

56

58.0

11.5 NY連銀製造業業況指数

CB消費者信頼感指数

Dec-18

54.3

98.3

58

54.2

Jan-19

3.7

55.3

Apr-19

93.8

3.9

Feb-19

8.8

Mar-19

59.7

評価

131.4

コア小売売上高(前月比)

自動車販売(前年比)

非農業部門雇用者数(前月比)

鉱工業生産指数(前月比)

+1.5

56.1

56.6

06/14発表

06/14発表

06/26発表

06/21発表

ソフトデータ

ハードデータ

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●米国の19年1-3月期GDP・改定値の概要(前期比年率) 出所:米商務省 5月31日

■米国経済 拡大局面10年目の持続力が試される・米景気の拡大局面は10年目に入り19年7月に戦後 長を更新する・18年は景気拡大後期としては異例の財政刺激策により力強く成長・成長率は18年4-6月期の前期比年率+4.2%がピークとなり伸び悩む・19年後半は「米中貿易摩擦」の激化や「財政の崖」が待ち受ける

●19年1Qの成長率は+3.1%と一時的な押し上げ要因により再加速

・1-3月期(改定値)は+3.1%と速報値の+3.2%から下方修正されたが堅調を維持・自動車など需要の弱含みで在庫が急速に積み上がりGDPを0.6%押し上げた・輸出の急増に対して輸入が減り、貿易赤字が縮小してGDPを0.96%押し上げた・米経済の3分の2を占める個人消費は+1.3%と10-12月期の+2.5%から減速・FRBがインフレ指標として注視するコアPCEデフレーターは+1.0%へ大幅鈍化

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 改定値2.2 2.9 2.2 4.2 3.4 2.2 3.2 3.1

2.5 2.6 0.5 3.8 3.5 2.5 1.2 1.3

5.3 7.0 11.5 8.7 2.5 5.4 2.7 2.3

▲3.1 ▲0.2 ▲3.4 ▲1.3 ▲3.6 ▲4.7 ▲2.8 ▲3.5

▲0.1 1.5 1.5 2.5 2.6 ▲0.4 2.4 2.5

3.0 3.9 3.6 9.3 ▲4.9 1.8 3.7 4.8

4.6 4.6 3.0 ▲0.6 9.3 2.0 ▲3.7 ▲2.5

▲0.31 ▲0.02 1.22 ▲1.99 ▲0.08 1.03 0.96

1.6 1.9 2.2 2.1 1.6 1.8 1.3 1.0

201820172018 2019

国内総生産

個人消費

民間設備投資

民間住宅投資

政府支出

輸出

輸入

純輸出

コアPCE価格指数

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■19年4-6月期GDP アトランタ連銀予測モデルは+1.4%・アトランタ連銀GDPNowは指標の発表毎に成長率を予測するモデル・19年2Qの予測は前期比年率+1.4%と16年2Q以来の水準に鈍化・米銀大手エコノミストの予想も同+1.0%と潜在成長率を大幅に下回る

●2019年4-6月期GDP(7月26日発表)予測値アトランタ連銀 NOW Forecast +1.4%ニューヨーク連銀 NOW Forecast +1.0%民間エコノミストの予想コンセンサス +1.0%

0.81.4

3.5

2.11.8

3.02.8

2.3 2.2

4.2

3.4

2.2

3.1

1.4

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q

2016 2017 2018 2019

米GDP成長率(実績値)とGDPNow forcast(予測値)%

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■米経済のリセッション(景気後退)明けの拡張期間・ 米経済の景気循環における拡張期間は平均で58.4カ月となる・ 今回の景気回復局面は2019年7月に過去 長を更新する・ 米経済は循環的な成熟局面に入り成長の余地は狭まっている・ FRBの関心は次の景気後退に備えた「緩和余地」の確保に移る

景気循環の谷 景気循環の山 拡張期間 後退期間

1945/10 1948/11 37カ月 11カ月

1949/10 1953/07 45カ月 10カ月

1954/05 1957/08 39カ月 8カ月

1958/04 1960/04 24カ月 10カ月

1961/02 1969/12 106カ月 11カ月

1970/11 1973/11 36カ月 16カ月

1975/03 1980/01 58カ月 6カ月

1980/07 1981/07 12カ月 16カ月

1982/11 1990/07 92カ月 8カ月

1991/03 2001/03 120カ月 8カ月

2001/11 2007/12 73カ月 18カ月

2009/06

58カ月 11カ月第二次大戦以降の平均

米景気循環の推移(NBER:全米経済研究所)

現在継続中

※1970年以降の景気後退局面では平均6.2%( 低5.0%)の利下げが行われた

6月で120カ月

1

3

2

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■19年3月20日時点のFOMC四半期経済予測・経済予測は19年の成長率を12月時点の2.3%から2.1%へ下方修正・長期成長率予測は1.9%で維持され潜在成長率付近で推移すると想定・政策金利予測(中央値)は19年の利上げが従来の2回からゼロとなった・FFレート先物市場は6月11日時点で19年中の利下げを2.2回織り込む

※ カッコ内は前回18年12月時点の予測値失業率は当該年第4四半期の平均、他は第4四半期の前年同期比の予測FFレート先物市場の数値は19年6月11日時点のインプライド金利(%)を示します

2019年 2020年 2021年 長 期 長 期

1.9-2.2 1.8-2.0 1.7-2.0 1.8-2.0 1.8-2.0(2.3-2.5) (1.8-2.0) (1.5-2.0) (1.8-2.0) (1.8-2.0)

3.6-3.8 3.6-3.9 3.7-4.1 4.1-4.5 4.2-4.5(3.5-3.7) (3.5-3.8) (3.6-3.9) (4.2-4.6) (4.3-4.6)

1.8-1.9 2.0-2.1 2.0-2.1 2.0 2.0(1.8-2.1) (2.0-2.1) (2.0-2.1) (2.0) (2.0)

1.9-2.0 2.0-2.1 2.0-2.1(2.0-2.1) (2.0-2.1) (2.0-2.1)

2.375 2.625 2.625 2.750 2.750(2.875) (3.125) (3.125) (2.750) (3.000)

各年の利上げ(25bp)回数 0(2) 1(1) 0(0)

FFレート先物市場 1.830 1.495 1.540各年の利下げ(25bp)回数 2.2 1.3 -0.2

実質GDP成長率(%)

失業率(%)

PCEコア価格指数(%)

PCE価格指数(%)

政策金利の予測中央値

Page 23: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■前回3月のFOMC・ドット・プロット(金利予測分布図)・FRBの中心シナリオは19年中の利上げがゼロ回、20年が1回・19年中の利上げ予想は前回12月時点の2回から「ゼロ」へシフト・FOMC参加者17名のうち11名までが「金利据え置き」を想定した・利上げの 終到達点を示すロンガーランは2.75%で維持された

(%)

3.750

3.625

3.500

3.375

3.250

3.125

3.000

2.875

2.750

2.625

2.500

2.375

2.250

2.125

2.000

1.875

2019年末 2020年末 Longer run

4 62 11 1 7

5 2 6 35 4

4 4 1 4

1 16 4 2

5 4

21 1

3 1

18-Dec 19-Mar 18-Dec 19-Mar 18-Dec 19-Mar

Page 24: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■FRBの政策金利と中立金利の推移・中立金利とは景気を冷やさず過熱もさせない長期的に適切な水準・利上げの軌道は中立金利をどの程度と認識しているかがカギを握る・FRBが名目でみた中立金利の予測中央値は19年3月時点で2.75%・FFレート先物の19年12月限は1.830%と年内2回の利下げを確実視

0

1

2

3

4

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ

2015 2016 2017 2018 2019 2020

中立金利(≒政策金利の長期予測・中央値)

実際の政策金利(19年4‐6月期以降はFFレート先物価格)

2.75%

1.540%FFレートの誘導目標

現在: 2.25~2.50%

6月11日時点

緩和度合い狭まる 利下げ織り込み進捗

2.375%

1.830%

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■急増する米企業債務① 信用収縮の火種・信用力の低い企業向けの「レバレッジドローン」は歴史的な高水準・FRBは「コベナンツ・ライト」急増が象徴する融資の劣化リスクを警戒・米経済が減速すれば高水準の債務が借り手と投資家を圧迫しうる・レバレッジドローンを束れたローン担保証券が信用収縮の火種に

・BISは米景気が後退期に入れば、レバレッジドローンの借り手である企業のデフォルト増加などで、投資家は損失を被ることになると指摘

・IMFは「景気や市場環境が悪化すると債務不履行が増え、景気後退のリスクを増幅させる」と警鐘を鳴らす

・財務要件を緩めた「コベナンツ・ライト」が8割を占めるに至っている危機の予兆を知らせる「炭鉱のカナリア」の機能が損なわれている

●レバレッジドローン市場は1.2兆ドルとジャンク債市場よりも拡大

・「レバレッジドローン」とは信用力の低い企業向けに行われる金利が高めの融資・財務制限条項により財務状況が悪化した場合に債務返済を求めることができる・金融危機後の低金利の長期化で融資条件を緩めた「コベナンツ・ライト」が拡大

●サブプライムローン問題との類似点を指摘(パウエル議長・5月20日)

・多くの専門家は近年の企業債務の積み上がりには既視感があるとみている

リーマン・ショックに火を付けたのは住宅ローンを束ねた「CDO(債務担保証券)」レバレッジドローンは束ねて証券化され「CLO(ローン担保証券)」に形を変え、変動金利型仕組債として機関投資家や金融機関、投資家にも多く購入された

・FRBは金融安定報告書で企業債務の膨張を分析し金融の安定を損なうリスクを指摘

・借り手への逆風の高まりが経済全体へと拡散するかを点検していくと警戒した

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■急増する米企業債務② 次の危機の発火点は?・米国ではM&A(合併・買収)に成長の活路を見いだす企業が多い・企業マネーは設備投資ではなくM&Aに傾斜し買収価格を押し上げる・低格付けの企業はM&A資金をレバレッジドローンで賄うことが多い・割高なM&Aの場合では「のれん」が膨らみ減損処理も大きくなる

●空前のM&Aブームにより買収価格の割高感が強まる

・ハイテク企業を対象にした案件は買収価格の割高さが金融危機直前を上回った・世界的なカネ余りで企業の奪い合いが激化し買収価格が押し上げられている・ハイテク企業の場合、買収先の稼ぎで買収資金を回収するには17年かかる計算

・「ローン担保証券(CLO)」の残高は約6200億㌦と5年で2倍に膨らんだ日本の銀行なども保有しており金融市場への波及も懸念される

●買収先企業の業績が悪化すると「減損損失」も大きくなる

買い手企業の資産「のれん」=買収代金ー相手企業の純資産・買収先企業の業績が悪化すると「のれん」の価値を引き下げ損失を計上・割高な買収の場合は「のれん」が膨らみ減損損失も大きくなる

●M&Aを実施した企業の財務が傷むと金融市場への波及も

・低格付け企業はM&A資金を「レバレッジドローン」という融資で賄うことが多い・これら融資は「ローン担保証券(CLO)」という証券化商品に形を変え販売された・CLOはM&A企業の財務が傷むと値下がりするリスクがあり利回りは比較的高い

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・1980年以降の13回の衆参同日選挙は全て「日本株高」を促した

参院選の候補日が7月21日なら通常国会の会期延長しない前提で6月中旬以降に衆院解散の可能性がある(19日の党首討論会後?)過去3回の「衆院解散・総選挙」はいずれも「日本株高・円安」を促した

●リーマン・ショック級の事態が起きない限り予定通り増税する

・安倍政権は15年10月と17年4月の2度の消費増税を慎重論を大義に延期・今回の19年10月の消費増税は対策会議を作り周到な準備を進めてきた・19年10月の消費増税は公約の幼児教育無償化を含め大型景気対策を準備

■消費増税予定通り実施へ 景気「政策総動員」で対処・今秋の消費増税は社会保障の充実と財政健全化に資するよう実施・6月21日の骨太方針には「機動的なマクロ経済政策の実行」明記へ・当面は増税対策としての「政策総動員」期待による「株安・円高」阻止・「衆参同日選挙」に持ち込めば「日本株高・円安」を促すイベントとなる

・19年度予算は2兆円規模の大型の消費増税対策を盛り込んだ

住宅・車の購入支援策に加え、キャッシュレス決済でのポイント還元、低所得者層へのプレミアム商品券などで景気の下支えを狙う。

●7月の参院選は単独勝利との判断で「衆参同日選挙」思惑後退

・6月の骨太方針には「機動的なマクロ経済政策を躊躇なく実行する」と明記へ・今後の海外経済の動向によっては追加の経済対策を講じる姿勢を明示する・安倍首相のイラン訪問成果や野党の出方次第では7-8月に衆参同日選挙も

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解散当日

1㌦=81.33円

117.81円

112.32円

3~4週間後

84.94円

120.67円

114.18円

■衆院解散・総選挙とドル/円の関係・80年以降の13回の「衆院解散・総選挙」は全て「日本株高」を促した・12年以降の3回の「衆院解散・総選挙」は「日本株高・円安」を促した・安倍首相も衆院解散が「日本株高」を促してきたとの事実を熟知する・海外勢は「日本株高・円安」イベントとして首相官邸の動静を注視する

104.44

102.43

101.56

95.0

97.5

100.0

102.5

105.0

‐10 ‐5 0 5 10 15 20 25

衆院解散から投開票日前日までのドル/円の推移

(解散当日を100として指数化表示)

野田・消費税解散(12年11月16日)

安倍・アベノミクス解散(14年11月21日)

安倍・国難突破解散(17年9月28日)経過日数

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■消費増税の延期とドル/円の関係・過去2回の消費増税の延期に対する金融市場の反応は正反対に・14年11月は10月末の量的緩和の拡大が影響して円安・株高が進行・16年6月は景気減速の影響からリスクオン・ムードは高まらなかった・今回は米中貿易摩擦の長期化や世界景気の減速懸念が広がる

●過去2回の消費増税の延期時の金融市場の反応

<1回目> 2014年11月18日: 15年10月の消費増税を17年4月へ延期・14年4月の増税(5%⇒8%)により個人消費が予想以上に落ち込んだ

ドル/円 116.85円(11/18)⇒121.49円(12/05) 4.64円の円安日経平均 17,344円(11/18)⇒17,935円(12/08) 591円の株高

<2回目> 2016年6月1日: 17年4月の消費増税を19年10へ延期・伊勢志摩サミットでリーマン級の不況に陥るリスクを回避する必要性に言及

ドル/円 109.53円(06/01)⇒101.98円(06/27) 7.55円の円高日経平均 16,955円(06/01)⇒14,952円(06/24) 2,003円の株安

1カ月後の変化幅

ドル/円 116.85 118.82 1.97

日経平均 17,344.06 17,621.40 277.34

121.49(12/05)

17935.64(12/08)

116.39(12/16)

16755.32(12/16)

第1回目 14/11/18 14/12/19期間中の高値 期間中の安値

日経平均 16,955.73 15,775.80 -1,179.93

期間中の高値 期間中の安値 1カ月後の変化幅

109.53(06/01)

16955.73(06/01)

101.98(06/27)

14952.02(06/24)

第2回目 16/06/01 16/07/04

ドル/円 109.53 102.52 -7.01

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(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

(A)

(B)

a4

33

ab

・ショートカバー

・戻り売りムード

・ファンダメンタルズ改善ムード一転/様変わり売買高急増通常 長の波

・楽観材料陳腐化売買高減少

・複雑ランダムウォーク

・見せかけの回復

・ファンダメンタルズ悪化強気から弱気への転換破壊的下落

・通常ファンダメンタルズ 悪局面深押し/悲観

(C)15

Cycle Bull Market 21 waves

89 13

Cycle Bear Market 13 waves5528

Complete Market Cycle 34 waves144

・代表的な目標値の算出例(フィボナッチ数列)2波=1波×0.6183波=1波×1.6184波=3波×0.3825波=1波A波=(1)波×0.500B波=A波×0.500

●ウォール街の相場格言強気相場は

①「悲観」のなかに生まれ②「懐疑」のなかで育まれ

③「楽観」のなかで成長し④「確信」のなかで消えていく

「悲観」

「懐疑」

「楽観」

「確信」

■波動(トレンド)を読む 「Trend is Your Friend」・ エリオット波動分析で相場の現在地と目標値を把握する・ 目標地(価格と時間)は「フィボナッチ数列」から導かれる・ 各波動の特徴やルールを「トレーディング」に活用する

勝負処を逃さず捉える①相場の現在地は?②想定されるターゲットは?

価格と時間の均衡点ターゲットは波動論で求める

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■Technical Analysis: USDJPY 一目均衡表(週足)・118.66(16年12月)を起点に<C波>の下落波動(1~5)を形成するシナリオ

1波で104.66(18年3月)まで下押したあと2波で114.54(18年10月)へ切り返す3波は106.75(1月1週)へ下落したあと112.40(4月3週)を上値に107.82へ反落

・ 当面の焦点は抵抗帯を下抜けた「遅行線」の動向が焦点となる(1)週足(下向き)に並行して下げる場合は106.54処に向けた一段安へ(2)雲の下限=109.29処を上抜く場合は雲の上限(109.70処)を巡る攻防へ

90

130

115.57

12/16

90

130

121.7014/12/08

90

100

110

120

130USDJPY Global Range

Ichimoku Equilibrium Weekly Chart2014/01/02-2017/04/21

幻の安値104.8701/03

105.2010/15

125.86

15/06/05

33+1

116.1508/24

123.7711/18

99 .0016/06/24

107.4907/21

118.6616/12/15

101.1911/09

33‐1

108.1304/17

65

114.3805/10

107.3209/08

114.7317/11/06

104.6618/03/23

113.1807/19

114.5410/03

4265+2

106.7501/03

4848 488月4週

112.4004/24

107.8206/05

C

5

ⅴ USDJPY 週足一目均衡表2014/10/03-2019/06/11

5

1

2

3

A

B

6月11日時点:NYクローズ=108.52「転換線」(=110.11処)→「基準線」(=110.14処)↓

Page 32: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■Technical Analysis: USDJPY 一目均衡表(日足)・114.54(10/03)を起点にC波の下落波動を構成する3波を形成するシナリオ

3波(①~⑤)は③波で抵抗帯を下抜けて106.75(01/03)まで下押す④波は三波構成(a-b-c)により抵抗帯を上抜けて112.40(04/24)まで上昇

・現状は⑤波に位置し抵抗帯を下抜けて107.82(06/05)まで下押す(1)NYクローズが「転換線」(=108.87処)を上抜く場合は109.25処を巡る攻防へ(2)「遅行線」が108.07処を下抜く場合は107.75処や107.29処に向けた一段安へ

102.5

117.0

102.5

117.0

113.7112/13

102.5

105.0

107.5

110.0

112.5

115.0

USDJPY Global Range Ichimoku Equilibrium Daily Chart

2016/10/03-2017/06/09

遅行線

基準線

転換線

110.3909/07

114.5410/03

111.3810/26

114.2111/12

112.3011/20

114.0311/28

65+1

112.2312/06

33‐1

106.7501/03

幻の安値104.8701/03

110.0001/23

108.4901/31

111.1302/14

112.1303/05

109.7003/25

112.4004/24

06/20

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

65+1

129 07/02

109.0205/13

107.8206/05

42

C

3⑤

USDJPY 日足一目均衡表2018/09/03-2019/06/11

2c

a④

b

c

6月11日時点:NYクローズ=108.52円「転換線」(=108.87処)→「基準線」(=109.34処)↓

Page 33: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■Technical Analysis: EURUSD 一目均衡表(週足)・1.0340(2017年1月)を起点に新たな上昇波動を形成するシナリオ

<1波>は五波構成の上昇波により1.2555(2月3週)まで上昇<2波>はa波で1.1301まで下押したあとb波で1.1815まで切り返す

・ 現状はc波に位置し抵抗帯を再び下抜けて1.1108(5月4週)まで下押す・ 当面の焦点は週足にキャッチアップした「遅行線」の動向となる

(1)転換線(=1.1419処)を上抜く場合は1.1452処を目指す展開へ(2)転換線(下向き)がレジスタンスとなる場合は1.1228処を試す一段安へ

0.90

1.40

0.90

1.40

0.90

1.00

1.10

1.20

1.30

1.40

EURUSD Global Range Ichimoku Equilibrium Weekly Chart

2014/01/02-2017/03/31

76+1

33

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

1.111501/23

1.046315/03/13

1.146805/15

1.080807/20

1.171308/24

1.052312/03

1.161616/05/03

1.288710/17

1.091206/24

1.136608/18

1.034017/01/03

1.209209/08

1.155311/07

1.255518/02/16

1.150806/21

1.130108/15

1.181509/24

1.121611/12

1.157001/10

1.110805/23

3

EURUSD 週足一目均衡表2014/10/03-2019/06/11

4

52

1

3

4

51

2

C

1.2555(02/16)を起点と する<2波>の修正波(a-b-c)が継続するラべリ ング

a

b

c

3

6月11日時点:NYクローズ=1.1325㌦「転換線」(=1.1228処)→「基準線」(=1.1339処)→

Page 34: Techno-fundamental Approach 次なる市場テーマと …2011年10月1099.23 19.38% 676.53 2009/03/09 1217.28 2010/04/23 1022.58 2010/07/05 1363.61 2011/04/29 1099.23 2011/10/03

■Technical Analysis: EURUSD 一目均衡表(日足)・1.2555(02/16)を起点とする<2波>の修正波(a-b-c)を形成するシナリオ

a波は五波構成で1.1301まで下押し、b波は三波構成で1.1815まで切り返すc波は五波構成の下落波動(①~⑤)となり③波で1.1108(05/23)まで下押す現状は④波に位置し「抵抗帯」を上抜けて1.1348(06/07)まで上昇

・ 今週の焦点は「遅行線」による雲の上限(=1.1346処)を巡る攻防となる(1)雲の上限を上抜く場合は1.1379処や1.1452処を目指す展開へ(2)抵抗帯から下放れる場合は基準線(=1.1218処)に向けた調整安へ

1.075

1.225

1.075

1.225

1.075

1.100

1.125

1.150

1.175

1.200

1.225

転換線

遅行線

基準線

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

1.181509/24

1.143310/09

1.148612/20

33

1.162210/16

1.150011/07

1.121611/12

1.147211/20

1.126811/28

1.157001/10

33‐1

1.127012/14

42+1

65‐1 65‐1

1.117703/07

1.128901/24

1.151401/31

1.123402/15

1.142002/28

42‐1

1.144803/20

1.118304/02

1.132404/12

76+1

1.111104/26

65 06/18

1.110805/23

1.134806/07

33 06/11

EURUSD 日足一目均衡表2018/09/03-2019/06/11

b

c2

6月11日時点:NYクローズ=1.1325㌦「転換線」(=1.1232処)→「基準線」(=1.1325処)↑

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■Technical Analysis: EURJPY 一目均衡表(週足)・2014年7月の安値94.12を起点に上昇波動(五波構成)を形成するシナリオ

<1波>で149.55(14年12月)へ上昇し、<2波>で109.30(16年6月)まで下押す<3波>は五波構成となり3波で137.51まで上昇し、4波-cで120.79まで下押す

・当面の焦点は週足の下方に位置する「遅行線」の動向が焦点となる(1)週足にキャッチアップする場合は124.32処を目指す展開へ(2)直近安値120.97処を下抜く場合は120.18処に向けた一段安へ

90

160

90

160

90

100

110

120

130

140

150

160

EURJPY Global Range Ichimoku Equilibrium Weekly Chart

2014/01/02-2017/03/31

幻の安値118.7101/03

130.7501/26

149.5514/12/08

126.0804/14

141.0606/04

65‐2

109.3016/06/24

124.1012/15

114.8504/17

137.5118/02/02

42+2

124.6205/29

65+1

131.9807/17

76‐1

124.9108/15

133.1308/21

121.2901/03

33‐1

127.5003/01

120.7906/03

1A

B

C

EURJPY 週足一目均衡表2014/10/03-2019/06/11

2

3

4

1

2

a

b

c

6月11日時点:NYクローズ=122.90円「転換線」(=123.80処)→「基準線」(=124.69処)↓

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■Technical Analysis: EURJPY 一目均衡表(日足)・137.51(18年2月)を起点に<3波>を構成する中勢4波(a-b-c)を形成中

a波で124.62(05/29)まで下げたあとb波で133.13(09/21)まで切り返すc波(①~⑤)は③波で121.29まで下落したあと④波で127.50(03/01)へ上昇

・現状は⑤波に位置し「遅行線」が日々線を下抜けて120.79(06/03)まで下落・当面の焦点は「遅行線」が日々線に接近・衝突する局面の動向となる

(1)日々線にキャッチアップする場合は「転換線」(=123.86処)を巡る攻防へ(2)「遅行線」が日々線(下向き)で抑えられる場合は121.70処を試す一段安へ

115

135

115

135

115

120

125

130

135 EURJPY Global Range Ichimoku Equilibrium Daily Chart

2016/10/03-2017/09/29

127.87

09/10

133.13

09/21

126.64

10/26

130.15

11/07

127.51

11/13

129.29

11/29

127.63

12/04

129.25

12/13

123.40

01/15

121.29

01/03

幻の安値118.7101/03

基本数値 記号 呼称単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」基本数値 記号 呼称

単純 1 9 × 一節単純 2 17 △ 二節単純 3 26 ○ 一期

(三節)複合 4 33 一期一節複合 5 42 一期二節複合 6 65

76 一巡(三期)

複合 8 129複合 9 172複合10 200-257

●一目均衡表「基本数値」

複合 7

125.94

02/04

127.50

03/01

124.28

03/08

126.79

03/20

123.66

03/28

126.81

04/17

122.08

05/15

120.79

06/03

123.17

06/11

遅行線

基準線

転換線

33+1

42‐1 42

33+1 33+1

76 06/14

b

EURJPY 日足一目均衡表2018/09/03-2019/06/11

4c⑤

6月11日時点:NYクローズ=122.90円「転換線」(=121.98処)↑「基準線」(=122.90処)↑

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「本日はありがとうございました」

本日のセミナーは6月12日時点におけるシナリオです。

今後の展開次第では予告なしにシナリオを変更する場合もありますのでご注意下さい。

新の情報につきましては各種レポートをご参照下さい。①「Daily Market Comment」 毎週火~金の午前11時頃発行②「森レポート(全12頁)」 毎週月曜日の早朝発行③「FX-Technical outlook(全50頁)」 毎週月曜日の早朝発行

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