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Title 障がい者スポーツに対する興味・関心について : 2020年東京パラリンピックを控えて
Author(s) 安田, 知子
Citation 沖縄キリスト教短期大学紀要 = JOURNAL of OkinawaChristian Junior College(49): 163-175
Issue Date 2020-01-31
URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/24654
Rights 沖縄キリスト教短期大学
【はじめに】
日本では、2019年から3年間に渡り、「ラグビーワールドカップ2019」、「2020年東京オリンピッ
ク・パラリンピック競技大会」、「ワールドマスターズゲームズ2021関西」といった大規模な国
際競技大会が行われる。
その中でも2020年に開催される「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(正式名
称『第32回オリンピック競技大会(2020/東京)』及び『東京2020パラリンピック競技大会』)」
は、中心的な国際大会であると言えよう。
今回の大会は、国内では一般的に総称して「オリパラ」と呼ばれ親しまれているが、そもそ
も障がい者スポーツの国際大会がパラリンピックという名称で親しまれるようになったのは
1964年に開催された東京大会からであった1)。
それまでは、主に車いすを使用している脊髄損傷者のための国際ストーク・マンデビル競技
大会が1952年より2年に1度開催されていたのであるが、前回の1960年にローマでの大会がオ
リンピックの後に同地での開催となり、東京もそれに引き続き開催されることとなった。その
際に日本国内の障がい者スポーツ情勢に合わせ、2部構成の大会とし、第一部を国際ストーク・
マンデビル競技大会である国際大会、第二部を車いす競技者以外にも門を広げた国内の身体障
害者スポーツ大会とした。そのため、下肢麻痺を示す「パラプレジア(paraplegia)」の「パ
ラ(para)」と「オリンピック(Olympic)」を合わせた「パラリンピック(PARALYMPIC)」
の名称に、「並列」を意味する「パラレル(Parallel)」の意味を加えることとなった。これは
その後の国際的なパラリンピックの名称にも影響を与えている。
さて、このようにパラリンピックに関して特別な意味を持っているとも考えられる2020年の
東京大会が刻一刻と迫る中、2019年春からチケット販売が始まっている。日本経済新聞電子版
によるとオリンピックのチケット販売に関する公式販売サイトへのアクセス数が2,425万件2)
に対し、パラリンピックは135万件3)であった。
最近では、メディアでもパラリンピック競技が取り上げられることも多くなってきている印
象を受けるが、このチケット販売に関する数字から、一般的な関心度は低いのではないかと考
えられる。
そこで、今回は沖縄県内の短期大学の学生と医療系専門学校の学生に対し、パラリンピック
競技への関心を競技の認知度に関するアンケートから調査したので、若干の考察を加えて報告
する。
障がい者スポーツに対する興味・関心について― 2020年東京パラリンピックを控えて ―
What is “Para-Sports” ?― The Paralympic Games in Tokyo is coming in 2020. ―
安 田 知 子
Tomoko Yasuda
- 163 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
【方法】
対象は、沖縄県内の保育士を養成する短期大学(以下、短大生)の1年生102名、及び県内
の理学療法士を養成する専門学校(以下、専門学校生)の1年生65名とした。
方法は、オンラインのgoogleアプリケーションを用いた選択式アンケートをそれぞれの学
生のスマートフォン等から回答してもらい、集計した。
アンケートは、パラリンピック22競技の認知度について、以下の9つから該当する項目を1
つ選択し、さらに興味がある(見てみたい)競技を複数回答可として選択回答とした。また比
較として、オリンピック33競技についても同様に調査した。
パラリンピックの22競技は、アーチェリー、陸上競技、バドミントン、ボッチャ、カヌー、
自転車競技、馬術、5人制サッカー、ゴールボール、柔道、パワーリフティング、ボート、射
撃、シッティングバレー、水泳、卓球、テコンドー、トライアスロン、車椅子バスケットボー
ル、車椅子フェンシング、車椅子(ウィルチェア)ラグビー、車いすテニスである。
認知度への回答は、①知らない、②聞いたことがある(競技名は知っている)、③テレビや
YouTube等で見たり、聞いたことがあるが、説明はできない、④テレビやYouTubeで見たり、
聞いたことがあり、ある程度の説明ができる、⑤練習や試合を直接見たことがあるが、説明は
できない、⑥練習や試合を直接見たことがあり、ある程度の説明ができる、⑦参加(体験)し
たことがある、⑧兄弟や友達が競技に関係している、⑨自分がチームに所属する等、競技に関
係している、の9項目とした。
オリンピックの33競技は、水泳、アーチェリー、陸上競技、バドミントン、野球・ソフトボー
ル、ボクシング、カヌー、自転車競技、フェンシング、サッカー、ゴルフ、体操、ハンドボー
ル、ホッケー、柔道、空手、近代五種、ボート、ラグビー、セーリング、射撃、スケートボー
ド、スポーツクライミング、サーフィン、卓球、テコンドー、テニス、トライアスロン、バレー
ボール、ウエイトリフティング、レスリングである。
なお、アンケートの実施に際しては、目的を十分に説明し、個人が特定されない(メールア
ドレスの回収が無い、集計したデータを取り扱うので個々の回答を用いない等)こと、回答の
諾否によって回答者に一切の不利益が生じないこと、1週間以内であれば内容の訂正および回
答の撤回ができることを説明した。その上で、同意が得られた者から送信された回答を実施日
より1週間経過の後にデータの集計を行った。
【結果】
アンケート配布は、短大生94名、専門学校生65名に行った。回収は、パラリンピックに関す
る回答が短大生82名(回収率 87.2%)、専門学校生56名(86.2%)、オリンピックに関する回
答が短大生53名(回収率 56.4%)、専門学校生16名(24.6%)であった。(表1)
男女比及び年齢層については以下の通りである。短大生のパラリンピック回答者が女性75名、
男性7名であり、年齢層は80名(97.3%)が19歳以下であった。同様にオリンピックの回答者
では女性50名、男性3名で
あり、年齢層は全回答者が
19歳以下(100%)であった。
一方、専門学校生のパラ
リンピック回答者は、女性
表1 アンケート回収率
短 大 生 専門学校生
アンケート配布数 94名 65名
回答パラリンピック(回収率) 82名(87.2%) 56名(86.2%)
オリンピック(回収率) 53名(56.4%) 16名(24.6%)
- 164 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
12名、男性39名、未回答5名、年齢層は19歳以下が45名(80.4%)であった。オリンピックで
は女性3名、男性11名、未回答2名で、19歳以下は9名(56.3%)であった。
パラリンピック競技の認知度を9段階で聞いた結果について、短大生を図1、専門学校生を
図2に示す。
回答の中で「知らない」と答えた者は、短大生では、アーチェリー11名(13.4%)、陸上競
技0名(0.0%)、バドミントン6名(7.3%)、ボッチャ70名(85.4%)、カヌー8名(9.8%)、
自転車競技6名(7.3%)、馬術35名(42.7%)、5人制サッカー45名(55.6%)、ゴールボール
70名(85.4%)、柔道7名(8.5%)、パワーリフティング65名(79.3%)、ボート29名(35.4%)、
射撃17名(20.7%)、シッティングバレー46名(57.5%)、水泳4名(4.9%)、卓球10名(12.2%)、
テコンドー35名(42.7%)、トライアスロン16名(19.5%)、車椅子バスケットボール1名(1.2%)、
車椅子フェンシング45名(54.9%)、車椅子(ウィルチェア)ラグビー57名(69.5%)、車いす
テニス15名(18.3%)であった。
同様に、専門学校生では、アーチェリー12名(21.8%)、陸上競技医3名(5.4%)、バドミ
ントン15名(26.8%)、ボッチャ35名(62.5%)、カヌー17名(30.4%)、自転車競技15名(27.8%)、
馬術34名(60.7%)、5人制サッカー33名(61.1%)、ゴールボール45名(80.4%)、柔道13名
(23.2%)、パワーリフティング35名(62.5%)、ボート32名(57.1%)、射撃17名(30.4%)、シッ
ティングバレー27名(50.9%)、水泳3名(5.4%)、卓球19名(33.9%)、テコンドー31名(55.4%)、
トライアスロン12名(21.4%)、車椅子バスケットボール0名(0.0%)、車椅子フェンシング
39名(69.6%)、車椅子(ウィルチェア)ラグビー20名(35.7%)、車いすテニス14名(25.0%)
であった。
また、メディアを通して知っていると答えた競技の上位5競技は、短大生では車椅子バスケッ
トボール、自転車競技、水泳、車いすテニス、柔道であった。同様に専門学校生では、陸上競
技、水泳、車いすテニス、トライアスロン、柔道であった。
次いで、体験をしたり、見学をしたことがあると答えた競技の上位3つは、短大生では、卓
球、陸上競技、バドミントン、専門学校生では、車椅子バスケット、バドミントン、陸上競技
であった。
興味があり、見ていたいと思う競技について3つ以内で挙げてくださいという質問に対し、
上位3競技を挙げる。(図3,4)
短大生では、車椅子バスケットボール40名(48.8%)、バドミントン30名(36.6%)、陸上競
技27名(32.9%)であった。
専門学校生では、車椅子バスケットボール25名(44.6%)、5人制サッカー19名(33.9%)、
射撃18名(32.1%)であった。
また、興味なしと回答したものが短大生4名(4.9%)、専門学校生4名(7.1%)であった。
オリンピック種目についても同様に競技の認知度を9段階で聞いた結果について、短大生を
図5、専門学校生を図6に示す。
回答の中で「知らない」と答えた競技種目は、短大生では26競技で、内訳はアーチェリー
1名(1.9%)、バドミントン1名(1.9%)、ソフトボール1名(1.9%)、カヌー3名(5.7%)、
自転車競技4名(7.5%)、馬術18名(34.0%)、フェンシング3名(5.7%)、ゴルフ2名(3.8%)、
体操1名(1.9%)、ハンドボール1名(1.9%)、ホッケー1名(1.9%)、柔道1名(1.9%)、
空手1名(1.9%)、近代五種36名(67.9%)、ボート11名(20.8%)、セーリング43名(81.1%)、
- 165 -
安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について
図1 パラリンピック競技の認知度(短大生)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
ボッチャ
カヌー
自転車競技
馬術
5人制サッカー
ゴールボール
柔道
パワーリフティング
ボート
射撃
シッティングバレー
水泳
卓球
テコンドー
トライアスロン
車椅子バスケット
車椅子フェンシング
車椅子ラグビー
車椅子テニス
(名)①知らない
②聞いたことがある(競技名は知っている)
③テレビやyoutube等で見たり聞いたことがあるが説明はできない
④テレビやyoutubeで見たり聞いたことがありある程度の説明ができる
⑤練習や試合を直接見たことがあるが説明はできない
⑥練習や試合を直接見たことがありある程度の説明ができる
⑦参加(体験)したことがある
⑧兄弟や友達が競技に関係している
⑨自分がチームに所属する等
無回答
11
6
70
8
6
35
45
70
7
65
29
17
46
4
10
35
16
1
45
57
15
39
6
8
7
33
30
29
23
9
18
11
40
38
22
10
5
31
26
14
22
17
24
16
24
13
1
21
34
14
6
27
5
9
17
11
17
15
11
20
37
14
7
28
9
11
13
6
5
3
2
1
10
1
2
6
1
24
12
1
15
18
1
10
3
5
4
1
1
9
2
3
1
3
3
1
3
1
7
1
1
3
3
1
2
7
6
2
5
2
1
28
30
2
9
2
2
2
26
33
4
4
2
1
6
1
4
2
1
1
1
1
1
2
11
6
70
8
6
35
45
70
7
65
29
17
46
4
10
35
16
1
45
57
15
39
6
8
7
33
30
29
23
9
18
11
40
38
22
10
5
31
26
14
22
17
24
16
24
13
1
21
34
14
6
27
5
9
17
11
17
15
11
20
37
14
7
28
9
11
13
6
5
3
2
1
10
1
2
6
1
24
12
1
15
18
1
10
3
5
4
1
1
9
2
3
1
3
3
1
3
1
7
1
1
3
3
1
2
7
6
2
5
2
1
28
30
2
9
2
2
2
26
33
4
4
2
1
6
1
4
2
1
1
1
1
1
2
- 166 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
図2 パラリンピック競技の認知度(専門学校生)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
ボッチャ
カヌー
自転車競技
馬術
5人制サッカー
ゴールボール
柔道
パワーリフティング
ボート
射撃
シッティングバレー
水泳
卓球
テコンドー
トライアスロン
車椅子バスケット
車椅子フェンシング
車椅子ラグビー
車椅子テニス
①知らない
②聞いたことがある(競技名は知っている)
③テレビやyoutube等で見たり聞いたことがあるが説明はできない
④テレビやyoutubeで見たり聞いたことがありある程度の説明ができる
⑤練習や試合を直接見たことがあるが説明はできない
⑥練習や試合を直接見たことがありある程度の説明ができる
⑦参加(体験)したことがある
⑧兄弟や友達が競技に関係している
⑨自分がチームに所属する等
無回答
(名)
12
3
15
35
17
15
34
33
45
13
35
32
17
27
3
19
31
12
3
39
20
14
27
11
16
15
21
22
14
13
7
20
10
16
23
11
12
16
14
22
4
11
26
16
14
25
11
4
11
14
6
7
4
14
8
7
14
12
29
12
8
19
3
6
9
19
2
11
2
2
2
2
1
1
4
3
1
3
5
3
1
3
1
7
1
2
1
1
1
1
1
1
1
1
3
5
10
5
3
6
6
1
43
1
2
2
3
12
3
15
35
17
15
34
33
45
13
35
32
17
27
3
19
31
12
3
39
20
14
27
11
16
15
21
22
14
13
7
20
10
16
23
11
12
16
14
22
4
11
26
16
14
25
11
4
11
14
6
7
4
14
8
7
14
12
29
12
8
19
3
6
9
19
2
11
2
2
2
2
1
1
4
3
1
3
5
3
1
3
1
7
1
2
1
1
1
1
1
1
1
1
3
5
10
5
3
6
6
1
43
1
2
2
3
- 167 -
安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について
図3 パラリンピックで興味のある競技種目(短大生)
14(17.1%)
27(32.9%)
30(36.6%)
14(17.1%)
12(14.6%)
4(17.1%)
15(18.3%)
19(23.2%)
9(11.0%)
4(17.1%)
5(6.1%)
4(17.1%)
17(20.7%)
7(8.5%)
15(18.3%)
11(13.4%)
9(11.0%)
7(8.5%)
40(48.8%)
4(17.1%)
2(2.4%)
3(3.7%)
4(17.1%)
0 10 20 30 40 50
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
ボッチャ
カヌー
自転車競技
馬術
5人制サッカー
ゴールボール
柔道
パワーリフティング
ボート
射撃
シッティングバレー
水泳
卓球
テコンドー
トライアスロン
車椅子バスケット
車椅子フェンシング
車椅子(ウィルチェア)ラグビー
車椅子テニス
なし
(名)
- 168 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
図4 パラリンピックで興味のある競技種目(専門学校生)
16(28.6%)
16(28.6%)
13(23.2%)
8(14.3%)
9(16.1%)
6(10.7%)
7(12.5%)
19(33.9%)
6(10.7%)
6(10.7%)
5(8.9%)
4(7.1%)
18(32.1%)
11(19.6%)
7(12.5%)
7(12.5%)
6(10.7%)
8(14.3%)
25(44.6%)
7(12.5%)
12(21.4%)
17(30.4%)
4(7.1%)
0 5 10 15 20 25 30
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
ボッチャ
カヌー
自転車競技
馬術
5人制サッカー
ゴールボール
柔道
パワーリフティング
ボート
射撃
シッティングバレー
水泳
卓球
テコンドー
トライアスロン
車椅子バスケット
車椅子フェンシング
車椅子(ウィルチェア)
ラグビー
車椅子テニス
なし
(名)
- 169 -
安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について
図5 オリンピック競技の認知度(短大生)
(名)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
水泳(競泳)
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
野球
ソフトボール
バスケットボール
ボクシング
カヌー
自転車競技
馬術
フェンシング
サッカー
ゴルフ
体操(体操)
ハンドボール
ホッケー
柔道
空手
近代五種
ボート
ラグビー
セーリング
射撃
スケートボード
スポーツクライミング
サーフィン
卓球
テコンドー
テニス
トライアスロン
バレーボール
ウエイトリフティング
レスリング
①知らない
②聞いたことがある(競技名は知っている)
③テレビやyoutube等で見たり聞いたことがあるが説明はできない
④テレビやyoutubeで見たり聞いたことがありある程度の説明ができる
⑤練習や試合を直接見たことがあるが説明はできない
⑥練習や試合を直接見たことがありある程度の説明ができる
⑦参加(体験)したことがある
⑧兄弟や友達が競技に関係している
⑨自分がチームに所属する等
無回答
1
1
1
34
183
211111
3611
4313
1024
51
19
41
112
424
51
21
19
2322
2323
1799
2612
913
298
622
1513
204
252
17
2718
1822
20911
912
25
209
2116
314
1020
2414
19
322
1419
815
117
2224
118
22
102
511
9117
918
22
310
229
14
54
23
41
22
27
91
75
123
5
24
111
232
1
12
39
13
711
3
1
32
31
2
1
42
142
712
52
11
11
1
2
1
2
3
1
181
1425
1525
234
41
11
166
514
211
211
332
261
182
242
211
31
31
21
2
123
15
55
2
3
2
11
14
3
1
1
1
1
1
1
1
34
183
211111
3611
4313
1024
51
19
41
112
424
51
21
19
2322
2323
1799
2612
913
298
622
1513
204
252
17
2718
1822
20911
912
25
209
2116
314
1020
2414
19
322
1419
815
117
2224
118
22
102
511
9117
918
22
310
229
14
54
23
41
22
27
91
75
123
5
24
111
232
1
12
39
13
711
3
1
32
31
2
1
42
142
712
52
11
11
1
2
1
2
3
1
181
1425
1525
234
41
11
166
514
211
211
332
261
182
242
211
31
31
21
2
123
15
55
2
3
2
11
14
3
1
1
1
1
- 170 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
図6 オリンピック競技の認知度(専門学校生)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
水泳(競泳)
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
野球
ソフトボール
バスケットボール
ボクシング
カヌー
自転車競技
馬術
フェンシング
サッカー
ゴルフ
体操(体操)
ハンドボール
ホッケー
柔道
空手
近代五種
ボート
ラグビー
セーリング
射撃
スケートボード
スポーツクライミング
サーフィン
卓球
テコンドー
テニス
トライアスロン
バレーボール
ウエイトリフティング
レスリング
①知らない②聞いたことがある(競技名は知っている)③テレビやyoutube等で見たり聞いたことがあるが説明はできない④テレビやyoutubeで見たり聞いたことがありある程度の説明ができる⑤練習や試合を直接見たことがあるが説明はできない⑥練習や試合を直接見たことがありある程度の説明ができる⑦参加(体験)したことがある⑧兄弟や友達が競技に関係している
(名)
11
92
8
13
2
1
23
1
2
34
57
211
23
41
24
63
65
66
82
111
41
33
410
53
44
25
77
811
57
108
118
103
711
110
86
74
38
84
98
63
53
2
64
22
11
24
52
111
13
23
32
4
1
21
1
1
11
1
1
11
1
1
1
1
1
4
510
797
2
76
3
12
11
7
5
7
1
1
1
2
1
1
1
11
92
8
13
2
1
23
1
2
34
57
211
23
41
24
63
65
66
82
111
41
33
410
53
44
25
77
811
57
108
118
103
711
110
86
74
38
84
98
63
53
2
64
22
11
24
52
111
13
23
32
4
1
21
1
1
11
1
1
11
1
1
1
1
1
4
510
797
2
76
3
12
11
7
5
7
1
1
1
2
1
1
1
- 171 -
安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について
図7 オリンピックで興味のある競技種目(短大生)
14(26.4%)
9(17.0%)
1313(24.5%)
21(39.6%)
13(24.5%)
9(17.0%)
0(0.0%)
2(3.8%)
4(7.5%)
4(7.5%)
0(0.0%)
3(5.7%)
13(24.5%)
2(3.8%)
9(17.0%)
5(9.4%)
3(5.7%)
3(5.7%)
6(11.3%)
5(9.4%)
2(3.8%)
4(7.5%)
3(5.7%)
5(9.4%)
7(13.2%)
1(1.9%)
9(17.0%)
8(15.1%)
3(5.7%)
8(15.1%)
4(7.5%)
36(67.9%)
3(5.7%)
3(5.7%)
2(3.8%)
0 5 10 15 20 25 30 35 40
水泳(競泳)
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
野球
ソフトボール
バスケットボール
ボクシング
カヌー
自転車競技
馬術
フェンシング
サッカー
ゴルフ
体操(体操)
ハンドボール
ホッケー
柔道
空手
近代五種
ボート
ラグビー
セーリング
射撃
スケートボード
スポーツクライミング
サーフィン
卓球
テコンドー
テニス
トライアスロン
バレーボール
ウエイトリフティング
レスリング
なし
(名)
- 172 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
図8 オリンピックで興味のある競技種目(専門学校生)
0 2 4 6 8 10
水泳(競泳)
アーチェリー
陸上競技
バドミントン
野球
ソフトボール
バスケットボール
ボクシング
カヌー
自転車競技
馬術
フェンシング
サッカー
ゴルフ
体操(体操)
ハンドボール
ホッケー
柔道
空手
近代五種
ボート
ラグビー
セーリング
射撃
スケートボード
スポーツクライミング
サーフィン
卓球
テコンドー
テニス
トライアスロン
バレーボール
ウエイトリフティング
レスリング
なし
(名)
3(18.8%)
3(18.8%)
4(25.0%)
7(43.8%)
9(56.3%)
4(25.0%)
0(0.0%)
2(12.5%)
1
2(12.5%)
0(0.0%)
2(12.5%)
4(25.0%)
0(0.0%)
2(12.5%)
4(25.0%)
0(0.0%)
4(25.0%)
1
2(12.5%)
0(0.0%)
3(18.8%)
0(0.0%)
3(18.8%)
2(12.5%)
4(25.0%)
2(12.5%)
2(12.5%)
2(12.5%)
3(18.8%)
2(12.5%)
7(43.8%)
0(0.0%)
2(12.5%)
2(12.5%)
- 173 -
安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について
射撃13名(24.5%)、スケートボード10名(18.9%)、スポーツクライミング24名(45.3%)、サー
フィン5名(9.4%)、卓球1名(1.9%)、テコンドー19名(35.8%)、トライアスロン4名(7.5%)、
バレーボール1名(1.9%)、ウエイトリフティング11名(20.8%)、レスリング2名(3.8%)であった。
専門学校生では、9競技で馬術1名(6.3%)、フェンシング1名(6.3%)、近代五種9名
(56.3%)、ボート2名(12.5%)、セーリング8名(50.0%)、スケートボード1名(6.3%)、スポー
ツクライミング3名(18.8%)、テコンドー1名(6.3%)、ウエイトリフティング1名(6.3%)
であった。
また、興味がある競技種目について上位3つを挙げると、短大生では、バレーボール36名
(67.9%)、バドミントン21名(39.6%)、水泳14名(26.4%)であり、専門学校生では野球9
名(56.3%)、バレーボールとバドミントンが7名(43.8%)であった。
一方で興味が無いと回答した者も、短大生2名(3.8%)、専門学校生2名(12.5%)いた。(図
7、8)
【考察】
今回のアンケートは、保健体育系の講義のオリエンテーションの中で行ったため、パラリン
ピック競技に関しては比較的高い回答率を得られたものと考えられる。しかし、比較対象とし
たオリンピック競技は競技数も多く、時間がかかるため、一定の時間の後に講義後に送信して
もらうようにしたため回収率が落ちたものと考えられる。この点については、今後同程度の回
収率となるような工夫が必要である。
パラリンピック種目の認知度についての傾向では、短大生と専門学校生で大きな違いはな
かった。一般的に、オリンピックで行われている競技種目に類似していたり、普段の生活の中
で耳にするような競技種目(名)に関しては抵抗がなく、知っている競技とされたものと考え
られる。その一方で、「ボッチャ」や「ゴールボール」、「パワーリフティング」などのパラリンピッ
ク競技として特徴的な競技に関しては知らないと答えた者が多かった。しかしそういった競技
についても、10%前後の学生がそれぞれ興味を示していた。
また、障がい者スポーツとして最もよく知られていると考えられる車椅子バスケットボール
については、短大生の今回の結果からも何らかの形で目にすることが多い種目として挙げられ
た。一方で専門学校生は、前期のカリキュラムの中で車椅子バスケットボールを体験する機会
がある。いずれにしても、短大生、専門学校生共に45%前後の学生が興味がある種目として挙
げており、障がい者スポーツの中で最もなじみが深い競技と考えられる。最近では、いわゆる
健常者も選手として出場できる大会もあり、「障がい者スポーツ」としても、「車いすという道
具を使う競技スポーツ」の一つとしても捉えられる競技になりつつある。これは、今後の新た
なスポーツの展開へつながっていくものと考えられる。
今後、パラリンピック競技大会が近づくにつれ、ますますメディアからの情報も増えてくる
ものと考えられる。これを機に、パラリンピック競技からいわゆる障がい者スポーツへの興味、
また障害を持った方々との共生を考えていく機会となれば良いと考える。
引用文献・参考文献
1)葛西嘉資(1965)「国際身体障害者スポーツ協議会 東京パラリンピック大会 報告書」,『パラリンピッ
ク 東京大会報告書 No.1』p1~79, 財団法人国際身体障碍者スポーツ大会運営委員会
- 174 -
沖縄キリスト教短期大学紀要第49号 (2020)
2)日本経済新聞「五輪チケットサイト、アクセス2400万件超に」2019年5月29日付
電子版<https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45414500Z20C19A 5CC1000/>2019/10/27参照
3)日本経済新聞「パラリンピック申し込み終了 アクセス135万件」2019年9月9日付
電子版<https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45414500Z20C19A 5CC1000/>2019/10/27参照
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安田 知子:障がい者スポーツに対する興味・関心について