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VPPビジネスの過去、現在、そして未来 2018年9月28日 関西電力株式会社 研究開発室 技術研究所 石田 文章 中国経産局 2019年問題 セミナー資料

VPPビジネスの過去、現在、そして未来 · 1 The Kansai Electric Power Co., Inc. 1 目次 1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来 2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト

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VPPビジネスの過去、現在、そして未来

2018年9月28日

関西電力株式会社

研究開発室 技術研究所

石田 文章

中国経産局2019年問題セミナー資料

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The Kansai Electric Power Co., Inc.1

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.2

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)ビジネスとは、電力の需要家が所有し送配電網に接続されているDER(Distributed Energy Resources:分散エネルギー資源)をネットワークで結んで集約(アグリゲート)し、仮想的な発電所に見立てて、系統運用者、電力市場、電力会社等に集約した電力(調整力・供給力等)を供給・販売する ビジネスモデルである。

これは分散型エネルギー資源のシェアリングエコノミーとも、異なる者どうしのエネルギー過不足をマッチングさせるプラットフォーム提供ビジネスとも考えられる。

VPP(仮想発電所)ビジネスとは

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPビジネスの誕生

■独スマートグリッドプロジェクト「E-Energy」(2009~)

・需要家の小規模なCGSや風力発電、太陽光発電等を集約し、

全体を一括で自動制御するプロジェクト

・単独では応札できないエネルギー市場やエネルギーが

不足する事業者にサービスを提供する実証事業

・ベンチャー企業の独ネクスト・クラフトベルグやドイツ各地の

シュタットベルグなどがVPPビジネスを開始

VPPビジネスの成り立ちは、欧州における小規模な分散型電源を仮想的に集約した発電所ビジネス。特に再生可能エネルギーのアグリゲートビジネスの意味合い。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

欧州のVPPプロジェクトの例

VPPサービス

需要量予測

発電量予測

各設備制御

入札・売電

太陽光発電電力取引所

送配電会社電力小売

風力発電

スパ・オフィス(CHP)

冷蔵倉庫(DR)

発電予測・監視

発電予測・監視

需要予測・制御

需要予測・制御

入札・売電

対価

買電・調達

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

DR(デマンド・レスポンス)ビジネスの展開

■米ディークエナジー「DRプログラム」

・旺盛な電力需要に対して供給力としての発電所新増設が 必要で、経済的な理由から発電所建設と同等の供給力確保 手段として採用

・DR活用ビジネスとして、米ベンチャー企業のエナノックやコンバージが発展させる

米国におけるVPPビジネスは、需要家側エネルギーリソースを集約する取り組みとして、DRアグリゲートビジネスの意味合い。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

分散型エネルギー資源(DER)

電気料金型

DR

需要家設備 分散型電源

インセンティブ型DR

(ネガワット)

逆潮流(ポジワット)

発電(ポジワット)

DR

(広義の)VPP

(狭義の)VPP

ERAB(エネルギリソース アグリゲーション ビジネス)の構図

ERAB(VPPを活用したビジネス)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

日本でのVPP実証の成り立ち(1)

日本では、米国でのDRアグリゲートビジネスを参考に、需要家側エネルギー設備を集約し、統合的に遠隔制御するスマートコミュニティ実証の長年の経験を踏まえ、産業競争力懇談会提言のリソースアグリゲータのアイデアを展開することによって、現在の本格的なVPP実証につなげた。

要約すると、欧州で始まった小規模分散再エネアグリゲートビジネスと米国で始まっていたDRアグリゲートビジネスとが融合したエネルギープラットフォームビジネスである。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

産業競争力懇談会「リソースアグリゲータ」報告書

再生可能エネルギー発電事業者

蓄電池を設置した様々な需要家

リソースアグリゲータ

電力会社

電力小売事業者

①抑制を受け、リソースアグリゲータが管理する蓄電池への充電等により出力抑制を回避

②蓄電池を用いた充放電等により、出力変動を緩和した再エネ電力を供給(同時同量インバランスの抑制)

③蓄電池を用いたエネマネサービスの提供により、需要家の電力コストを削減

①~③:リソースアグリゲータが提供するサービス内容

出力抑制指令

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

日本でのVPP実証の成り立ち(2)

経済産業省は2015年8月、2016年度概算要求として「VPP構築実証事業」案が提示。

2015年11月には、首相から官民対話の場で2017年までのネガワット市場創設の指示があったこともあり、2016年1月には官民連携の「エネルギーリソースアグリゲーションビジネス検討会」が、2016年2月には産学連携の「エネルギーリソースアグリゲーションビジネスフォーラム」が活動を開始し、VPPビジネスの社会実装にむけた推進体制が整う。

2016年度から経済産業省の「VPP構築実証事業」開始。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

経済産業省「VPP実証事業」採択者一覧

2016年度 2017年度 2018年度

バーチャルパワープラント構想実証事業(A事業)

需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業(A事業)

同左(B-1事業)

関西電力他計14社

関西電力他計5社

関西電力他計17社

東京電力エナジーパートナー他計3社

- -

アズビル他計5社

アズビル他計5社

アズビル他計3社

日本電気他計9社

グローバルエンジニアリング他 計8社

東京電力HD他計20社

エナリス他計6社

エナリス他計 2社

エナリス他計 5社

SBエナジー SBエナジー SBエナジー他計9社

ローソン他計2社

ローソン他計2社

ローソン他計2社

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPビジネスの今(1)

日本においては、DRビジネスとして2017年度から送配電事業者による調整力公募が開始され、電力システム改革に合わせて、容量市場や調整力公募のその先を受けた需給調整市場等の検討が進められている。

現状では、供給力としての分散型電源やDRの位置付けが明確ではなく、VPPビジネスとしてサービス対価を受けるために必要な各種市場制度が整っていない。

現在、日本でのVPPビジネスが成り立っているとはいえないが、将来整備される各種市場を想定した実証事業は既に進められており、技術や経済性についての検証を行っている。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力システム改革で検討中の各制度導入時期

各制度 2017

年度

2018

年度

2019

年度

2020

年度

2021年度~

ベースロード電源市場

★取引開始

★受渡開始

容量市場

★取引開始

★容量契約発効

非化石価値取引市場

★取引開始(FIT電源のみ)

★取引開始(全非化石電源)

需給調整市場

★調整力公募開始

★市場創設

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPビジネスの今(2)

VPPのビジネス化には、提供サービスコストの革新とVPPの能力を反映できる市場制度面の整備、指令への反応スピード向上や確実性の向上が主要課題である。

一方、VPPがビジネスとして成立するには、需要家自身へのサービス提供に加えて、分散型電源保有者や蓄電池保有者のアセットや利益を最大化するように、卸電力市場のみならず、容量市場やアンシラリー(需給調整)市場等に参加し、エネルギーリソースの種類や特性に応じてサービスを提供することである。

こうした統合されたサービスを提供することで、VPPアグリゲータやDRアグリゲータとしてのビジネス基盤が強化され、ひいては需要家サービスも向上していくことになる。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPアグリゲーターによる提供サービス

系統運用者

お客さま・コミュニティ

VPPアグリゲーター

小売事業者

再生可能エネルギー発電事業者

サービス提供

サービス提供

サービス提供

・電源調達・インバランス回避

・調整力調達・電力品質維持(電圧・潮流改善等)

・発電抑制の回避

需要家側のリソースをアグリゲート

サービス提供

エネルギーマネージメント・エネルギーコスト低減・再エネ有効活用

(自家消費増等)

各種市場

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPビジネスの未来(1)

VPPシステムの核心部は、需要家のエネルギーリソースに直接つながるVPP用ゲートウェイ(GW)の確保と、このGWを通じてVPPプラットフォームの双方向通信を確立することの2点である。

VPP用GWは双方向通信機能を有し、クラウド上のVPPプラットフォームを通して、需要家側の電力使用量・発電量などの見える化や、機器の監視を行うとともに、外部にある気象情報等のデータベースや高性能AIを活用し、顧客や外部の状況を踏まえた最適な需要家側の機器制御を可能とする。

自家消費を増やすという行動を考えるとき、時間ごとの消費量と再エネ発電量を宅内でなるべく一致させる必要があるため、定置型家庭用蓄電池や車載蓄電池(EV・PHV)を設置・活用するインセンティブが生じる。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

蓄電池等活用ビジネスの例

VPP用ゲートウエイ

蓄電池・

EV・

給湯

自家消費制御信号

スマートメーター

PV(太陽光発電設備)

PV付需要家宅

電力系統へ

自家消費サーバー

・需要予測と発電量予測を基に、蓄電池等の制御量計算

日射量等気象情報

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

VPPビジネスの未来(2)

VPP用GWとプラットフォームにより、VPPシステムは、顧客自身への便益提供に加え、顧客自身が生み出した便益を他の顧客へもサービス提供が可能になる。これが実現できれば、飛躍的にサービス提供メニューが増えることにつながると考えられる。

需要家側PVからの逆潮流を、電力会社が介在しない個人間直接取引(電力P2P取引)で他者に提供するケースが考えられる。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力P2P取引ビジネスの例

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The Kansai Electric Power Co., Inc.20

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

送配電ネットワーク

原子力発電

火力発電

水力発電

太陽光発電

風力発電

VPPアグリゲータ-

家庭用機器の運転制御

ビル・工場等に設置の蓄電池の充放電

電気自動車の充放電

仮想発電所(需要家側設備)

再生可能エネルギーの更なる有効活用

大規模電源

監視・制御

従来、主に火力発電所の稼動・停止等、「供給側」で行ってきた電力の需給調整について、電力系統に点在する需要家の機器をIoT化し、一括制御することで、需要家設備から捻出できる需給調整力を有効活用し、あたかも1つの発電所(仮想発電所)のように機能させる仕組み。

バーチャルパワープラント(VPP)の概要

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

【小売事業者】

【系統運用者】

【VPPアグリゲーター】

【需要家・コミュニティ】

【再生可能エネルギー発電事業者】

・電源調達・インバランス回避

・調整力調達・電力品質維持

・発電抑制の回避

・エネルギーコスト低減・再エネ有効活用

需要家側のリソースをアグリゲート

アグリゲーターのサービスイメージ

アグリゲーターは、お客さまの設備を遠隔で一括制御し、需要の抑制または創出を行うことで、小売事業者、系統運用者、再生可能エネルギー発電事業者、需要家・コミュニティ等に対して、多様なサービスを提供。

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

需要家側エネルギーリソースの拡大

出典:2016.1.29 エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス検討会(第1回)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

経済産業省 VPP構築事業費補助金(2016年度)

VPP

出典:経済産業省HPより

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

EMS 空調 給湯 EV・PHV 蓄電池 PV 発電機

家庭用

エネゲート Nature Japan

関西電力住友電気工業日本ユニシスエネゲート

関西電力住友電気工業

三菱商事

業務産業用

住友電気工業関西電気保安協会

ダイヘンエネゲート

関西電力富士電機

三社電機製作所GSユアサ

住友電気工業大林組

HEMS

BEMS FEMS

エアコン

社用車等

自家用車

業務用HP給湯器

家庭用HP給湯器

大型蓄電池

小型蓄電池

メガソーラ

屋根上PV

業務用空調

家庭用コジェネレーション

コジェネレーション自家発電機

NTTスマイルエナジーエリーパワー三菱商事

2016度実証の対象リソース

関西VPPプロジェクト(2016年度)

【各社の役割】

「バーチャルパワープラント構築実証事業」に14社共同で申請し、本格的な実証事業を開始。(申請企業)関西電力株式会社、富士電機株式会社、株式会社三社電機製作所、株式会社GSユアサ、住友電気工業株式会社、日本ユニシス株式会社、株式会社NTTスマイルエナジー、株式会社エネゲート、エリーパワー株式会社、株式会社大林組、一般財団法人関西電気保安協会、株式会社ダイヘン、Nature Japan株式会社、三菱商事株式会社

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

システム構成と実証内容

実証内容・VPP事業化に向けたサーバ、GW、リソースのシステム構築・接続試験

(主プロジェクト) ・サーバ設計・開発(統合、大型Batt、EVPS、EQ)通信仕様の確立・GW設計・開発、実証リソース設置、統合サーバ~リソースまでの通信環境の構築

(関連プロジェクト)・サーバ設計・開発、通信仕様確立・GW設計開発、実証リソース設置。メーカサーバ~リソースまでの通信環境の構築

統合サーバ

大型蓄電池サーバ

EQサーバ

EVPSサーバ

【小売事業者】 【系統運用者】 【再エネ事業者】

NTTスマイル

エリーパワー

三菱商事

住友電工

ダイヘン

エネゲート

保安協会

Nature

【主プロジェクト】

富士電機

住友電工

日本ユニシス

住友電工

関西電力 【関連プロジェクト】

GSユアサ三社電機 小型

蓄電池大型・小型

蓄電池小型

蓄電池BEMSRF電池

発電機等

FEMS蓄電池

HEMSEV,EQ

家庭エアコン

蓄電池デマコン

※関係事業者

システム構成と各社分担

リソース合計約9.5MW

大林組

2016年度構築2017年度以降

リソースサーバ

リソースサーバ

リソース

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

経済産業省 2017年度予算要求

出典:経済産業省HPより

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

EMS 空調 給湯 EV・PHV 蓄電池 PV 発電機

家庭用

エネゲート Nature Japan

関西電力住友電気工業日本ユニシスエネゲート

関西電力住友電気工業

三菱商事

業務産業用

住友電気工業ダイヘン

福島工業横河ソリューションサービス

エネゲート関西電力富士電機

HEMS

BEMS FEMS

エアコン

社用車等

自家用車

業務用HP給湯器

家庭用HP給湯器

大型蓄電池

小型蓄電池

メガソーラ

屋根上PV

業務用空調

家庭用コジェネレーション

コジェネレーション自家発電機

NTTスマイルエナジーエリーパワー、三菱商事京セラパナソニックシャープ

2017年度実証の対象リソース

関西VPPプロジェクト(2017年度)

【各社の役割】

2017年度は16社が申請し、実証事業を実施。(A事業)関西電力株式会社、富士電機株式会社、住友電気工業株式会社、日本ユニシス株式会社、

横河電機株式会社(B事業)株式会社NTTスマイルエナジー、株式会社エネゲート、エリーパワー株式会社、株式会社ダイヘン、

Nature Japan株式会社、三菱商事株式会社、京セラ株式会社、シャープ株式会社、パナソニック株式会社、福島工業株式会社、横河ソリューションサービス株式会社

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

システム構成と各社役割分担(2017年度)

【要旨】■【主プロジェクト】 系統運用者など上位サービス提供先との連携機能、及び下位リソースサーバとの連携機能(親アグリ機能)及び、各種リソースをメーカ依存なくマルチベンダーで集めてアグリゲートする機能(リソースアグリ機能)を構築。今年度は、系統運用者とのDRAS連携、調整力(短時間需給バランス調整)対応等の機能増強、関連PJサーバ連携、現場リソースでの実証を行う。

■【関連プロジェクト】 各メーカでリソースを集め、メーカ独自のサーバ遠隔監視制御(リソースアグリ機能)を構築。今年度は、統合サーバとの連携部分を構築。さらにリソースを追加設置して、実証を行う。

【詳細】

統合サーバ

大型蓄電池サーバ

EQサーバ

EVPSサーバ

【小売事業者】 【系統運用者】 【再エネ事業者】

【主プロジェクト】

富士電機

住友電工日本ユニシス

住友電工

関西電力

※関係事業者

2017年度構築2016年度構築

【関連プロジェクト】

EQEV充電スイッチ

大型蓄電池

DRAS連携(D事業)

統合サーバ連携

横河電機

NTTスマイル

エリーパワー

三菱商事

住友電工

ダイヘン

エネゲート

Nature

京セラ シャープ 福島工業

パナソニック

小型蓄電池

大型・小型

蓄電池

小型蓄電池

BEMSRF電池発電機

FEMS蓄電池

HEMSEV,EQ

家庭エアコン

小型蓄電池

小型蓄電池

BEMS冷蔵

小型蓄電池

浄水場

横河SS

※実験室検証仕様確定

小型蓄電池サーバ

(周波数制御用)

小型蓄電池

関西電力

A事業

リソース合計約12MW

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

経済産業省 2018年度予算要求

出典:経済産業省HPより

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統合サーバ

大型蓄電池サーバ

EQサーバ

EVPSサーバ

【小売事業者】 【系統運用者】 【再エネ事業者】

【主プロジェクト】

富士電機 住友

電工

日本ユニシス住友

電工

関西電力

※関係事業者

2018年度構築2017年度構築

【関連プロジェクト】

エコキュート(家庭蓄電池)

EVスイッチV2H

大型蓄電池

横河SS

NTTスマイル

エリーパワー

三菱商事

住友電工

ダイヘン

エネゲート

家庭蓄電池

産業家庭

蓄電池

家庭蓄電池

BEMSRF電池自家発空調

FEMS産業

蓄電池空調照明

HEMSEQV2H空調家庭

蓄電池

蓄電池サーバ

(周波数制御用)

蓄電池

関西電力

②新Ⅰb実証対応サーバ改良

(全サーバ)

①連携企業2社追加

蓄電池短周期制御 サーバ構築

蓄電池劣化診断手法の開発

④リソース追加

京セラ シャープ福島工業

パナソニック

家庭蓄電池

産業蓄電池

冷凍空調照明

家庭蓄電池

浄水ポンプ

自家発

横河SS

きんでん

BEMSNAS

蓄電池空調

Looop

家庭蓄電池

③制御値把握とフィードバック制御

三社電機エリーパワー

・全体構成としては連携企業を追加。全てのサーバにて指令値変更等の今年度実証メニューへの対応を行うと共に、各サーバにて、昨年度の結果を踏まえて、制御値把握やフィードバック制御など制御精度の向上をはかる。

リソース合計約24.9MW※定格出力ベース。DR実効出力とは異なる

2018年度システム全体構成図

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

他コンソの動向(VPP実証)

・2018年度のバーチャルパワープラント実証事業において、アグリゲーター関係の事業には2種類の実証がある。

幹事会社 平成29年度 平成30年度

関西電力 16社 17社

東京電力 12社 20社

SBエナジー 9社 9社

ローソン 2社 2社

アズビル 5社 3社

エナリス 3社 5社

幹事会社 平成29年度 平成30年度

九州電力 ー 4社

東京電力 ー 7社

中部電力 ー 2社

東北電力 ー 1社

系統

↑負荷3kW 2kW

蓄電池の放電により、系統には下げDRとして

寄与できる

需給に余裕があるは、充電により、上げDRとしても寄与できる

2kW逆潮流

B-1実証

B-2実証

<実証のイメージ図>

系統に逆潮流

○ B-1実証:VPP基盤整備事業者からのDR指令を受けて、電気自動車を含めたリソースを制御する実証

⇒ 当社(地エネ)や東京電力など、合わせて6つのコンソーシアムが参加

○ B-2実証:電気自動車等(EV/PHV)を活用し、V2G実証を行う実証⇒ 東京電力や中部電力など、合わせて4つのコンソーシアムが参加

放電2kW

充電2kW

充放電器

充放電器

放電2kW

充電2kW

2kW

<参画コンソーシアム>

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

経済産業省 2019年度予算要求

出典:経済産業省HPより

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The Kansai Electric Power Co., Inc.34

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

直面する課題 課題解決の方向性

新規市場創設、新ルール創設などにより「電力の価値」そのものが変化

センサー等のIoT、

ビッグデータ、

AI、ブロックチェーン

技術等の

イノベーション

温暖化対策への対応により、非化石電源の効率的な導入が促進

再生可能エネルギーの導入拡大で、分散型電源と分散ネットワーク内での双方向電力供給ニーズ(コンシューマーのプロシューマー化)も台頭

高度経済成長時代に形成された送配電部門を中心に、設備経年化への対応が課題

人口減少、省エネ機器導入拡大に伴い電力需要は成長鈍化局面へ

電力業界が直面する課題解決

○ 足許の変化要因が多様で、直面する課題が山積みしている。○ 課題解決に、イノベーションによる付加価値創出が期待されている。

規制緩和(Deregulation)

低炭素化(De-carbonization)

分散化(Decentralization)

設備経年化

電力需要の成長鈍化

デジタル化

Digitalization

付加価値の創出

新しい創造サービス事業

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ビジネスモデル類型 新電力ビジネスモデル 説明 先行類似事例

プラットフォーム提供型

(マッチングサービス)

VPP事業

DR,余剰電力アグリゲート事業

「エネルギー」を持つ者と「エネルギー」を必要とするものをマッチングさせるモデル

・Air Band B

・Uber

・シェアオフィス

アドバイス提供型

(デジタルデータ分析サービス)

O&Mコスト削減

マーケティング手法の高度化

データを活用して、より効率的な利用シーンのアドバイスを提供するモデル

・Amazonレコメンド機能

・センサー+IoT+クラウド

取引の多様性提供型

(バンドリングサービス)電力P2P取引

金融機関の機能をIT技術やクラウド化で電力取引を多様化させるモデル

・仮想通貨

(ブロックチェーン技術)

機能提供サービス型

(サービスイノベーション)ー

冷暖房器のモノそのものでなく快適性自体の機能を提供するサービスモデル

・ルーフトップPV屋根借り・蓄電池レンタル

最適価値自動提供サービス型

エネルギーの利用状況を踏まえ最も適切な(ex.安い)契約(事業者)に自動的に切替るサービスを提供するモデル

・価格比較サイト

・固定電話回線切換

新電力ビジネスモデル例

○ 電力業界でも新技術を活用した新電力ビジネスが考えられており、そのコンセプトが必要な時代○ オープンイノベーションによる業務連携、アライアンスが必須

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The Kansai Electric Power Co., Inc.37

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

全国の再エネ導入量の推移

○ 2017年3月時点での再生可能エネルギーの導入量は5,600万kWとなり、FIT制度開始前と比べて約2.7倍。

○ FIT制度開始以降の導入量(3,478万kW)のうち、95%(3,294万kW)が太陽光。

2,061万kW

FIT制度開始(平成24年7月)

(万kW)

3,287

2,238万kW

2,956万kW

5,600万kW

1,432

727560

約2.7倍

3,910

: 太陽光(住宅)

: 太陽光(非住宅)

: 陸上風力

: 中小水力(30,000kW未満)

: バイオマス

: 地熱+3,478万kW

(うち、太陽光が3,294万kW)4,904万kW

(年度)出典:資源エネルギー庁 News Release、 HP「なっとく!再生可能エネルギー」等より作成

(参考)

地域別導入割合

H28年度

北海道 4%

東北 9%

関東 23%

北陸 3%

中部 18%

近畿 11%

中国 9%

四国 5%

九州 18%

沖縄 1%

余剰電力買取制度開始

(平成21年11月)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

卒FIT市場の拡大

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

卒FITを踏まえた、需要家側の対応オプション

【2017.12.18 再エネ大量導入・次世代NW小委(第1回) 資料】

■住宅用太陽光のFIT買取期間終了後の基本的な考え方

・電気自動車や蓄電池と組み合わせるなどして自家消費すること

・小売電気事業者やアグリゲーターに対し、相対・自由契約で余剰電力を

売電することが基本

■余剰電力の一時的な買手不在時の対応

・一時的に余剰電力の買手が不在になるケースについては、当該余剰電力に

ついては一般送配電事業者に引受けを要請する

・無契約の逆潮流による買手不在の余剰電力については、一般送配電事業者に

無償で引受けることを要請する

【需要家側の余剰電力対応オプション】

①小売電気事業者やアグリゲーターに「FIT切れ余剰電力」で売電

②電気自動車、蓄電池、エコキュート等で昼間余剰電力を自家消費(EMS必要)

③電力直接取引(P2P取引)で売電(プラットフォーム必要) ⇒『今回ここに注目』

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

送配電買取におけるFITインバランス特例

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http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/fit_2017/setsumei_shiryou.pdf「改正FIT法による制度改正について」平成29年3⽉ 資源エネルギー庁

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

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FIT電気の取扱について

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[GIO] ※※非化石価値取引市場

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ブロックチェーンの起源

出典:㈱ゼタント 久保氏「BBC-1のご紹介」(2018.4.25 ブロックチェーンによる分散エネルギー情報基盤アライアンス発足記念セミナー)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ブロックチェーンとは

出典:㈱ゼタント 久保氏「BBC-1のご紹介」(2018.4.25 ブロックチェーンによる分散エネルギー情報基盤アライアンス発足記念セミナー)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ブロックチェーン技術の進展

ブロックチェーン1.0

• 仮想通貨 • 決済/契約/取引等

ブロックチェーン2.0 ブロックチェーン3.0

• 電力直接取引(電力P2P取引)

• 不動産登記• 医療データ管理• 食品トレーサビリティ• 音楽著作権• ダイヤモンドの取引履歴

管理 など

仮想通貨 非金融分野金融分野

ブロックチェーン技術

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力直接取引と分散型台帳技術

スマートコントラクトとは●プログラム化して自動的に実行できる

契約のこと

①「執行する条件」と「契約の内容」→ 予め定義してプログラム化しておく

②執行条件に合致したイベントの発生→契約が自動的に執行される

取引履歴を、改ざんされない形で長期間保存していく業務

同じ情報を、複数の当事者がリアルタイムで共有することにより効率化が図れる業務

スマートコントラクトを利用できる(イーサリウム)

分散型管理トレーサビリティ

の確保

電力直接取引は分散型台帳技術に適した業務

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力直接取引とプライベート型BC

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電力直接取引(電力P2P取引)が求めるもの

(例)ビットコイン

信頼できる参加者のみ誰もが参加可能外部からのリスク

簡便な取引承認(プルーフ・オブ・ステート(POS)等)

プルーフ・オブ・ワークス(POW)

素早い取引処理

取引内容は非公開取引内容の高い透明性

取引の秘匿性が必要

早期のファイナリティ取引の確定までに

時間がかかる

取引の早期確定が必要

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

エネルギー+ブロックチェーンのビジネス事例②(2018.6.13現在)

出典:㈱エポカ 大串氏 「エネルギー分野におけるブロックチェンの活用 事例に関する調査研究」

N=71順不同

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力P2P取引について

取引・約定

精算・決済

BC管理

TSO 小売電力

プラットフォーマー

プロシューマー群

コンシューマー群

kWh kWh

代価(仮想通貨)

代価(仮想通貨)

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力P2P取引の実現方法

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

電力P2P取引が成立するP2P料金

P2P料金が小売電力より低ければ、コンシューマー側のメリットがあり、P2P料金の中の余剰買取料金がFIT切れ買取料金より高ければプロシューマー側のメリットがある。

条件1

条件2

その他

託送料

余剰電力買取料金

コンシューマー側インセンティブ

プロシューマー側インセンティブ

小売電気料金 P2P電力取引料金

FIT切れ買取料金

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

関西電力のBC技術を活用した電力直接取引の実証概要

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ブロックチェーンを応用した電力P2P取引システムの概要

スマートメーターなど電力機器の計測制御機能

電力P2P価格マッチング

証明書発行/

提示機能

約定時の電力制御(必要であれば゙)

スマートコントラクト

分散データベース(分散型台帳)

取引の書き込み

電力量の書き込み

取引結果の読み込み

ブロックチェーンプラットフォーム

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The Kansai Electric Power Co., Inc.54

目次

1.VPPのビジネス過去、現在、そして未来2.VPPの概要と関西VPPプロジェクト3.電力デジタルビジネスの方向性4.ブロックチェーン技術を活用した電力P2P取引5.今後の課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

P2P電力取引の実現のための制度面の課題

G/Wスマートメータ

PV

G/Wスマートメータ

A宅(プロシュー

マ)

①A宅(プロシューマ)は電力取引主体になれるか?【電気事業法上の整理】②規定の託送料金を支払う必要があるか? 【託送制度上の調整】③B宅側で、全体消費量の一部をP2P電力取引として処理できるか?

【小売電力との調整】④P2P電力取引の計量は需給点だけでよいか? 【計量法上の整理】

ブロックェーンネットワーク

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B宅(コンシュー

マ)

電力系統

課題

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

今後の展開

・一括受電マンションやエリア一括受電(マイクログリッド)へのブロックチェーン技術を用いたP2P電力取引の活用

・再生可能エネルギーのブロックチェーン技術を用いた環境価値取引市場への適用

・EV等の個別機器への電力取引に対するブロックチェーン技術導入

・DR、ネガワット取引へのブロックチェーン技術導入

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The Kansai Electric Power Co., Inc.

ご清聴

ありがとうございました。

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