X-Form™ Plug-in

Version 7.2

Copyright

© 2006 Digidesign, a division of Avid Technology, Inc. All rights reserved. This guide may not be duplicated in whole or in part without the express written consent of Digidesign.

Digidesign, Avid, Pro Tools, Pro Tools|HD, Pro Tools LE, and Pro Tools M-Powered are either trademarks or registered trademarks of Avid Technology, Inc. in the US and other countries.

Digidesign X-Form pitch and time-stretching technology uses the iZotope Radius™ Algorithm. iZotope Radius™ 1.0 Copyright © 2005 iZotope, Inc.

All other trademarks contained herein are the property of their respective owners.

Product features, specifications, system requirements, and availability are subject to change without notice.

PN 9329-55381-01 REV A 08/06

著作権

すべての著作権は、アビッドテクノロジー株式会社デジデザイン事業部に帰属します。デジザインの書面による許可なく、本書の一部または全部を複製することはできません。

上記の製品名は、アビッドテクノロジー株式会社の商標および登録商標です。その他の商標は、それぞれの所有者に帰属します。

製品の機能、仕様、システム要件は、予告なく変更することがあります。

目次

第 1章 はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

システムの必要条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

プラグインの登録 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

プラグインの使い方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

凡例 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

www.digidesign.com について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

第 2章 インストレーション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

X-Formプラグインをインストールする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

X-Formをオーソライズする . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

X-Formを削除する . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

第 3章 X-Formプラグインのパラメータ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

X-Form . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

索引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17

目次 iii

iv

X-Form Plug-in ガイド

第 1 章

はじめに

Digidesign ®が提供する最新のX-Form ™プラグインは、Pro Tools｜HDR、Pro Tools LE ™、Pro Tools M-Powered ™システム用AudioSuiteプラグインです。高品質なタイム・コンプレッション/エクスパンションと、フォルマントの正確なピッチ・シフトを行います。

X-Formでは、音楽制作、サウンド・デザイン、およびオーディオ・ループ・アプリケーションでの圧縮と伸長に、最高品質のアルゴリズムを選択できます。このアルゴリズムをオーディオ・ループの操作に使用すれば、テンポ合わせやフォルマントの正確なピッチ・シフトを実行できます。また、X-Formは、ポスト・プロダクションのプルアップとプルダウンにも最適です。

Pro Tools でのプラグインの使用方法について詳しくは、「DigiRack プラグイン・ガイド」をお読みください。

X-Form の機能

◆ iZotope社のRadiusタイム・ストレッチ・エンジンを使用した、類のない高品質タイム・コンプレッション/エクスパンション

◆ 処理済みファイルと未処理ファイルの両方について、複数のタイムベース形式によるオーディオ・リージョンのスタート時間と停止時間がわかりやすく表示されるディスプレイ・フィールド

◆ モノフォニックおよびポリフォニック・オーディオに対応する柔軟なアルゴリズム

◆ ポリ(高速)アルゴリズムによる迅速な試聴と処理

◆ マルチ・インプット・モード処理による、複数チャンネルにわたる位相同期処理

◆ 元の速度の12.50%から800.00%(元の長さの4倍から1/4)におよぶ変換が可能な高品質TCE処理

◆ セント単位での微調整も可能な、元の音程から上下3オクターブにおよぶピッチ・シフト

◆ Pro Tools HD、Pro Tools LE、Pro Tools M-Powered、およびAvid DNAシステムに対応

第 1 章 : はじめに 1

2

システムの必要条件Digidesignプラグインを使用するためには、以下のいずれかのシステムが必要です。

◆ iLokスマートキー (iLokのライセンスの管理には、iLok.comのアカウントも必要です)。

◆ Digidesign認定のPro Tools｜HDシステム、Pro Tools LEシステム、Pro Tools M-Poweredシステム。

◆ Digidesign認定のPro Toolsシステムおよび、Digidesign RTASおよびAudioSuiteプラグイン標準に対応した他社製ソフトウェア・アプリケーション。

◆ 動作確認ができているAvid Xpress、Avid Xpress DV、またはAvid DNAシステム(AudioSuiteのみ)。

必要条件について詳しくは、Digidesignのウェブサイト（www.digidesign.com）をご覧ください。

互換性

Digidesignは、Digidesignが動作確認を行なったハードウェアとソフトウェアに対してのみ互換性を保証し、サポートを行います。

Digidesignが動作を保証するコンピュータ、オペレーティング・システム、ハードディスク、他社の機器については、Digidesignのウェブサイト（www.digidesign.com）に掲載されている最新の一覧表をご覧ください。

X-Form Plug-in ガイド

プラグインの登録DigiStore(www.digidesign.com)からオンラインでプラグインを購入すると、その製品は自動的に登録されます。

パッケージ版プラグインをご購入の場合は、同封のDigidesignオンライン登録カードを参照して、オンラインでの登録方法についてご確認ください。

登録ユーザーには、定期的にソフトウェアのアップデートおよびアップグレードについての通知が送られます。

テクニカルサポートについては、Digidesignのウェブサイト(www.digidesign.com)またはDigidesignオンライン登録カードを参照してください。

プラグインの使い方以下のプラグインの使い方については、「DigiRackプラグイン・ガイド」をお読みください。

･ トラックへプラグインを挿入する

･ クリップ・インジケータを使用する

･ プラグイン・ウィンドウを操作する

･ パラメータを操作する

･ プラグインのオートメーション

･ ライブラリアンを使用する

凡例Digidesignのガイドでは、メニューの選択やキー・コマンドを以下の凡例に従って示します。

文中のマークは、以下の内容を表しています。

表記 操作方法

[ファイル ]（File）>[保存 ]（Save）

[ファイル ]メニューから [保存 ]を選択します。

Control+N Control キーを押したまま、Nキーを押します。

Control-クリック Control キーを押したまま、マウスをクリックします。

右クリック (Windows) マウスの右ボタンを押します。

Pro Tools システムを活用するために役立つヒント、ユーザーチップ。

Pro Tools セッションのデータや Pro Toolsシステムの性能に影響がある重要な注意。

キーボードやマウスを使ったショートカット。

その他の Pro Tools ガイドのセクションとの関連を示すクロスリファレンス。

www.digidesign.com についてPro Toolsシステムを最大限に活用するため、Digidesignのウェブサイト（www.digidesign.com）をご利用ください。ウェブサイトでは、以下のようなサービスを提供しています。

登録ご購入いただきました製品をオンラインでご登録ください。登録方法は、同封の登録カードに記載されています。

サポート「テックサポート」と「カスタマーサービス」ではソフトウェアのアップデートやオンライン・マニュアルをダウンロードできます。「互換情報」では、システム対応状況などを確認できます。「アンサーベース」では、よくある質問を検索することができます。「ユーザーカンファレンス」では、ユーザー同士の情報交換ができます。

トレーニングオンライン・コースで自習したり、Pro Toolsの認定トレーニング・センターで実施している授業を調べてみましょう。

製品とディベロッパー「製品」では、Digidesign製品のデモ版をダウンロードできます。「ディベロッパー」には、プラグイン、アプリケーション、ハードウェアなど開発パートナーの製品情報を掲載しています。

ニュースとイベント「ニュース」には、Digidesignからの最新のお知らせを掲載しています。「イベント」では、Pro Toolsデモンストレーションへの参加申込ができます。

その他にもいろいろな情報を掲載しています。ぜひ一度Digidesignのウェブサイト（www.digidesign.com）をご覧ください。

第 1 章 : はじめに 3

4

X-Form Plug-in ガイド

第 2 章

インストレーション

X-Form プラグインをインストールするX-Formプラグインのインストーラは、DigiStore(www.digidesign.com)からダウンロードできます。または、プラグインのインストーラ・ディスク(パッケージ版のプラグインに同梱)に収録されています。バンドル、パッケージ、またはシステムのうちのどの形態でご購入いただいても、基本的にインストール手順は変わりません。

インストレーション

X-Form プラグインをインストールするには：

1 Digidesignのウェブサイト（www.digidesign.com）から、使用しているコンピュータのプラットフォームにインストーラをダウンロードします。ダウンロード後、インストーラが圧縮されていないことを確認します(Windows では .ZIP 形式、Macintoshでは .SIT 形式 )。

または

コンピュータにインストール・ディスクを挿入します。

2 X-Form のインストーラ・アプリケーションをダブルクリックします。

3 画面の指示に従ってインストールします。

4 インストレーションが終了したら、Finish(Windows)または Quit (Macintosh) をクリックします。

X-Form のインストーラは、X-Form プラグインのファイルを以下の場所に保存します。

･ Program Files/Common Files/Digidesign/DAE/Plug-Ins フォルダ (Windows)

または

･ ライブラリ /Application Support/Digidesign/Plug-Ins フォルダ (Macintosh)

X-Form をオーソライズするX-Form は、PACE社製のiLok USBスマート・キー（iLok）を使ってオーソライズします。

iLokはドングルに似ていますが、ドングルとは異なって様々なソフトウェア・デベロッパの複数のアプリケーションをオーソライズすることができます。

iLok USBスマートキー

第 2 章 : インストレーション 5

6

このキー 1つで、100ライセンス以上のiLok対応ソフトウェアをオーソライズできます。iLokにソフトウェアのオーソリゼーションを組み込むと、任意のコンピュータ上でそのソフトウェアをオーソライズできます。

DigiStore(www.digidesign.com)からオンラインでプラグインを購入した場合は、iLok.comからiLokにライセンスをダウンロードして、プラグインをオーソライズします。

パッケージ版のプラグインを購入した場合、購入時に取得したアクティベーション・コード(6ページの「アクティベーション・コードを使ってX-Formをオーソライズする」参照)を使ってオンラインでオーソライズします。

アクティベーション・コードを使ってX-Form をオーソライズする

アクティベーション・コードを使って X-Formをオーソライズするには：

1 まだ iLok.com のアカウントをお持ちでない方は、www.iLok.com で iLok.comのアカウントを作成してください。

2 以下の方法でX-FormのライセンスをiLok.comのアカウントに登録します。

･ http://secure.digidesign.com/activation にアクセスします。

プラグインまたはソフトウェア・オプションには、iLok USBスマート・キーは付属していません。特定のPro Toolsシステム(Pro Tools｜HDシリーズのシステムなど)に付属のものを使用するか、別途ご購入ください。

詳細については、「iLok使用ガイド」またはiLokのウェブサイト(www.iLok.com)をご覧ください。

X-Form Plug-in ガイド

･ アクティベーション・コード（アクティベーション・カードに記載）と iLok.com のユーザー IDを入力します。iLok.comのユーザー IDは、iLok.com のアカウントを作成したときの名前です。

3 以下の方法で、iLok.com のアカウントのライセンスを iLok USB スマート・キーに転送します。

･ iLok をコンピュータのUSB ポートに差し込みます。

･ www.iLok.com を開き、ログインします。

･ 画面の指示に従ってライセンスを iLok に転送します。

4 Pro Toolsを起動します。

5 オーソライズされていないプラグインやソフトウェアがあると、それらをオーソライズするようメッセージが表示されます。画面の指示に従って、ソフトウェアをオーソライズしてください。

X-Form を削除するX-Form プラグインをシステムから削除するときは、使用しているコンピュータのプラットフォームに合わせて、以下の要領に従ってください。

Windows

X-Form プラグインを削除するには：

1 スタート・メニューから[ 設定]>[ コントロールパネル ] の順に選択し、[ アプリケーションの追加と削除 ] をダブルクリックします。

2 インストールされているアプリケーションからX-Form プラグインを選択し、[ 変更と削除] ボタンを押します。

3 画面の指示に従ってプラグインを削除します。

iLokのテクノロジーとライセンスについて詳しくは、PDF版の「iLok使用ガイド」をお読みください。

4 削除が完了したら、[OK]をクリックしてウインドウを閉じます。

Mac OS X

X-Form プラグインを削除するには：

1 起動ディスクにある[Plug-Ins]フォルダを開きます ( ライブラリ /Application Support/Digidesign/Plug-Ins)。

2 X-Form プラグインをゴミ箱または [Plug-Ins (Unused)]フォルダにドラッグします。

第 2 章 : インストレーション 7

8

X-Form Plug-in ガイド

第 3 章

X-Form プラグインのパラメータ

X-FormX-Formでは、音楽制作、サウンド・デザイン、およびオーディオ・ループ・アプリケーションでの圧縮と伸長に、最高品質のアルゴリズムを選択できます。このアルゴリズムを使用すれば、オーディオ・ループを操作してテンポを合わせたり、フォルマントの正確なピッチ・シフトを適用してボーカル・トラックを変更したりできます。X-Formプラグインは、オーディオ・ポストプロダクションで、オーディオを特定の時間やSMPTEタイムコードに合わせて同期させるために役立ちます。また、X-Formは、ポスト・プロダクションのプルアップとプルダウンにも最適です。

X-Formの使用前に選択範囲をノーマライズしておくと、よい結果が得られます。

X-Formプラグインのディスプレイとコントロール

X-Formのインターフェースは、[Audio]、[Time]、[Transient]、[Pitch]の4つの部分に分かれています。

オーディオ [Audio]セクションのコントロールは、処理対象とする素材の種類に最適な圧縮および伸長アルゴリズムを選択したり、処理したオーディオのゲインを減少させてクリッピングを回避するために使用します。

X-Form プラグイン

第 3章 : X-Form プラグインのパラメータ 9

10

時間 [Time]セクションのコントロールは、適用するタイム・コンプレッションまたはエクスパンションの量を指定するために使用します。

トランジェント [Transient]セクションのコントロールは、高品質なタイム・コンプレッションまたはエクスパンションに向けてトランジェント検出パラメータを調整するために使用します。

ピッチ [Pitch]セクションのコントロールは、ピッチ・シフトを適用するために使用します。PolyphonicおよびMonophonicアルゴリズムによって、フォルマント補正を加えたピッチ・シフトを実行できます。

オーディオ

X-Formの[Audio]セクションには、処理対象とするオーディオの種類を指定したり、処理した信号を減少させてクリッピングを回避するためのコントロールがあります。

種類 (Type)

[Audio Type]では、オーディオの処理に使用するTCE(タイム・コンプレッション/エクスパンション)とピッチ・シフト・アルゴリズムの種類を[Polyphonic]、[Monophonic]、および[Poly (Faster)]のうちから選択します。

ポリフォニック (Polyphonic)選択範囲が複数のパートで構成されている場合など、複雑なサウンドの処理に使用します。

モノフォニックボーカル旋律などのモノフォニックなサウンドの処理に使用します。

X-Form プラグイン、[Audio] セクション

[Polyphonic]での試聴時には、高速で再生するために[Poly (Faster)]が使用されます。ただし、オーディオの選択範囲の処理には、高品質な[Polyphonic]設定が使用されます。

X-Form Plug-in ガイド

ポリ ( 高速) 高速での試聴と処理に使用します。ただし、音質は若干劣化します。

ゲイン

[Gain]コントロールでは入力レベルを減少させ、クリッピングを回避します。0.0 dBから-6.0 dBの範囲で[Gain]コントロールを調整して、処理した信号でのクリッピングを回避します。

クリップ・インジケータ

[Clip]インジケータは、処理した信号でのクリッピングを表示します。元のピッチにタイム・コンプレッションやピッチ・シフトを使用すると、クリッピングが発生することがあります。処理した信号にクリッピングが発生すると、[Clip]インジケータが点灯します。処理した信号にクリッピングが発生した場合は、AudioSuite処理を取り消してから、[Gain]コントロールで入力レベルを減少させます。その後、再び選択範囲を処理します。

レベル・インジケータ

[Level]インジケータには、出力信号のレベルがプラズマLEDを使用して表示されます。プラズマLEDには、プラズマによるレベル・メーター色がすべて使用されています。

時間

X-Formの [Time]セクションには、TCEの計算に使用するタイムベースと、タイム・コンプレッションまたはエクスパンションの量を指定するためのコントロールがあります。[Time]コントロールを調整すると、処理したオーディオの変換後の長さが変更されます。

X-Form プラグイン、[Time] セクション

オリジナル (Original)編集する選択範囲の[Start](スタート)および[End](エンド)時間と[Length](長さ)が表示されます。時間は、[Units]ポップアップメニューで選択したタイムベースの単位で表示されます。

処理後 (Processed)処理した信号の、変換後の[End](エンド)時間と[Length](長さ)が表示されます。時間は、[Units]ポップアップメニューで選択したタイムベースの単位で表示されます。[Processed]の[End]および[Length]フィールドをクリックすると、目的の値をタイプできます。[Time]コントロールを調整した際には、これらの値が自動的に更新されます。

テンポ (Tempo)元のテンポと処理後のテンポが、BPM（１分あたりの拍数）で表示されます。[Original]および[Processed]の[Tempo]フィールドをクリックすると、目的の値をタイプできます。[Time]コントロールを調整した際には、[Processed]の[Tempo]の値が自動的に更新されます。

単位 (Unit) [Original]および[Processed]の時間フィールドでのタイムベースは、[Bars｜Beats](小節｜拍)、[Min:Sec](分:秒)、[Time Code](タイムコード)、[Feet+Frames](フィート+フレーム)、[Samples](サンプル)のうちから選択します。

シフト (Shift)元のデータに対する変換後のタイム・コンプレッションまたはエクスパンションのパーセンテージが表示されます。[Time]コントロールを調整するか、[Shift]フィールドをクリックして目的の値をタイプします。オンになっている倍率ボタン([2x]、[4x]、[8x])に応じて、元の速度の12.50%から800.00%(元の長さの8倍から1/8)の範囲で時間をシフトできます。デフォルトではタイム・シフトのない100%に設定されています。

X-Formは、Pro Tools 7.0または7.1からの[Bars｜Beats]および[Feet+Frames]情報を取得できません。このため、[Bars｜Beats]と[Feet+Frames]は、「N/A」と表示されます。

[Shift]フィールドには小数第2位までしか表示されませんが、IEEE標準の範囲内で任意の小数位をタイプできます。ディスプレイでは小数第2位に丸められていても、実際のタイム・シフトはタイプした数に基づいて適用されます。これは、特にポスト・プロダクションのプルアップとプルダウンの値に便利です(13ページの「ポスト・プロダクションのプルアップおよびプルダウン・タスク」参照)。

2x、4x、8x 倍率ボタン

[2x]、[4x]、[8x]の倍率ボタンでは、タイム・シフト、ピッチ・シフト、フォルマント・シフトの各コントロールの適用範囲を設定します。

2xタイム・シフト、ピッチ・シフト、およびフォルマント・シフトを50.00%から200.00%(50.00%は元の長さの2倍、200.00%は元の長さの1/2)の範囲で適用できます。

4xタイム・シフト、ピッチ・シフト、およびフォルマント・シフトを25.00%から400.00%(25.00%は元の長さの4倍、400.00%は元の長さの1/4)の範囲で適用できます。

8xタイム・シフト、ピッチ・シフト、およびフォルマント・シフトを12.50%から800.00%(12.50%は元の長さの8倍、800.00%は元の長さの1/8)の範囲で適用できます。

範囲設定を狭いものに変更すると([8x]から[2x]への切り替えなど)、タイム・シフトとピッチ・シフトの設定は新しい狭い方の範囲で制限されます。たとえば、[8x]をオンにしてタイム・シフトを500%に設定してから[2x]に切り替えると、タイム・シフトの値は200%に変更されます。

第 3章 : X-Form プラグインのパラメータ 11

12

トランジェント

[Transient]セクションには、トランジェントの検出感度の設定や、分析ウィンドウのサイズ調整に使用するコントロールがあります。

感度 (Sensitivity) X-Formが元のオーディオからトランジェントを検出、認識する度合いを制御します。X-Formの処理の一部では、「非トランジェント」部分からのサンプル「トランジェント」部分の分離が利用されています。長く持続するサウンド部分とは対照的に、トランジェント部分の構成要素は時間とともに内容が頻繁に変わるものです。[Sensitivity]は、オーディオの種類に[Polyphonic]が選択されている場合にのみ有効です。

特に[Rhythmic]オーディオ設定では、非常にパーカッシブな素材に対しては[Sensitivity]を低く設定するとトランジェントの検出が向上します。パーカッシブな要素の少ない素材には、高く設定するとよい結果が得られます。最良の結果を得るために、特にドラムやパーカッシブなトラックをシフトする際にはこのコントロールを試してみてください。

ウインドウ (Window)分析ウィンドウのサイズを設定します。[Window]は10.0ミリセカンドから100.0ミリセカンドの範囲で調整できます。[Window]コントロールを調整するか、[Window]フィールドをクリックして目的の値をタイプします。[Window]は、オーディオの種類に[Monophonic]が選択されている場合にのみ有効です。

X-Form プラグイン、[Transient] セクション

X-Form Plug-in ガイド

周波数の低いサウンドや、トランジェントの少ないサウンドには大きなウィンドウを試してみてください。チューニングされたドラムやパーカッションには、ウィンドウ・サイズを小さくします。ただし、デフォルトの25ミリセカンドでもほとんどの素材に対応します。

ピッチ

[Pitch]セクションには、選択したオーディオのピッチ・シフトに使用するコントロールがあります。[Pitch]コントロールを使用すると、オンになっている倍率ボタン([2x]、[4x]、[8x])に応じて、半音で-36.00(-3オクターブ)から+36.00(+3オクターブ)の範囲で音高が移調されます。セント単位で微調整もできます。また、X-Formでは、フォルマントの形状を基本周波数と切り離して移調することもできます。

トランスポーズ（Transpose）トランスポーズの量が半音単位で表示されます。オンになっている倍率ボタン([2x]、[4x]、[8x])に応じて、半音で-36.00(-3オクターブ)から+24.00(+3オクターブ)の範囲で音高を移調できます。セント単位で微調整もできます。[Pitch]コントロールを調整するか、[Transpose]フィールドをクリックして目的の値をタイプします。デフォルト値はピッチ・シフトのない半音0.00個分です。

シフト (Shift)ピッチ・シフトの量がパーセンテージ表示されます。オンになっている倍率ボタン([2x]、[4x]、[8x])に応じて、12.50%(-3オクターブ)から800.00%(+3オクターブ)の範囲で音高を移調できます。[Pitch]コントロールを調整するか、[Shift]フィールドをクリックして目的の値をタイプします。デフォルト値はピッチ・シフトのない100%です。

X-Form プラグイン、[Pitch] セクション

フォルマント (Formant)

基音のあるオーディオには、上音や高い倍音の一式が含まれています。この高い倍音の強さによってフォルマントが形成されます。フォルマントの形状は、スペクトラム・アナライザで明らかに観測できます。上音や倍音には、基音とは関係なく、音高に関係する同一の間隔と一定の形状がみられます。これがオーディオの全体的な特徴や音色を決定する、フォルマントの形状です。オーディオにピッチ・シフトを適用すると、他の構成要素と共にフォルマントの形状もシフトされるために、不自然なサウンドになることがあります。フォルマント補正ピッチ・シフトでは、フォルマントの形状を保ち、自然なサウンドを生成することが重要です。

X-Formの[Pitch]セクションでは、選択したオーディオのフォルマントを基本周波数と切り離してシフトできます。これは、フォルマント補正ピッチ・シフトに役立ちます。また、これをエフェクトとして利用することもできます。たとえば、男性ボーカルのフォルマントを半音5つ分高くシフトすると、女性のような声になります。

図 4. ポストプロダクションのワークフローで最もよく使

フォルマント・シフトのオンとオフを切り替えるには：

■ [In] ボタンをクリックします。フォルマント・シフトがオンになっていると、[In] ボタンが点灯します。

[Formant]フィールドには、半音で-36.00(-3オクターブ)から+36.00(+3オクターブ)の範囲でフォルマント・ピッチの量が表示されます。セント単位で微調整もできます。[Formant]コントロールを調整するか、[Formant]フィールドをクリックして目的の値をタイプします。デフォルト値はフォルマント・シフトのない半音0.00個分です。

ポスト・プロダクションのプルアップおよびプルダウン・タスク

13ページの図4は、一般的なポスト・プロダクション・タスク用のTCE設定の一覧です。実行するポスト・プロダクション・タスクのTCE%(表 4に小数第10位まで表示)を[Time]の[Shift]フィールドにタイプして、選択したオーディオを処理します。

目的のポスト・プロダクション・タスクに合ったX-Formプラグイン設定を使用してください。

用する TCE設定

ポストプロダクションのワークフローでのプラグイン設定

TCE%( 小数第 10 位まで ) フレーム

PALからフィルムへ -4%.tfx 96.0% 25 ～ 24/30

PALから NTSC へ -4.1%.tfx 95.9040959041% 25 ～ 23.976/29.97

フィルムから PALへ+4.1667%.tfx

+104.1666666667% 24/30 ～ 25

フィルムからNTSC へ -0.1%.tfx 99.9000999001% 24/30 ～ 23.976/29.97

NTSC から PALへ +4.2667%.tfx +104.2708333333% 23.976/29.97 ～ 25

NTSC からフィルムへ +0.1%.tfx +100.10% 23.976/29.97 ～ 24/30

第 3章 : X-Form プラグインのパラメータ 13

14

AudioSuite インプット・モード

X-Formは、モノまたはマルチ・インプット処理のためのPro Tools AudioSuiteインプット・モード・セレクタに対応しています。

モノ・モード(Mono Mode)各オーディオ・リージョンを、同時に選択された別のリージョンとの位相同期がないモノ・ファイルとして処理します。

マルチ・インプット・モード (Multi-Input Mode)

最大48のインプット・チャンネルを処理し、選択したチャンネルとの位相同期を保ちます。

AudioSuite の試聴

X-Formは、Pro Tools のAudioSuiteの試聴とバイパスに対応しています。AudioSuiteの試聴とバイパスの使用方法について詳しくは、「DigiRackプラグイン・ガイド」をお読みください。

AudioSuite インプット・モード・セレクタ

AudioSuiteの試聴とバイパスは、Pro Tools7.0と7.1では使用できません。

X-Form Plug-in ガイド

AudioSuite TCE プラグインの初期設定

X-Form プラグインにより、Pro Tools TCEトリム・ツールで使用する圧縮と伸長の高品質アルゴリズムを選択できます。

X-Form を選択し、TCEトリム・ツールを使って使用するには :

1 [ 設定 ]（Setups）>[ 初期設定 ]（Preferences）を選択します。

2 [プロセッシング ](Processing)タブをクリックします。

3 [TC/Eプラグイン](TC/E Plug-in)のポップアップメニューから、[DigiRack X-Form] を選択します。

プロセッシング初期設定ページの TCEプラグイン・オプション

Pro Tools 7.0と7.1では、X-FormとTCEトリム・ツールとを併用できません。

X-FormをTCEトリム・ツールで使用する場合はデフォルトの[2x]の倍率が使用され、元のオーディオの長さの2倍から1/2の範囲で編集ができます。倍率が[4x]または[8x]のデフォルト設定を選択すると、タイム・シフトとピッチ・シフトの設定は、元のオーディオの長さの50%から200%にあたる[2x]の範囲内に制限されます。

TCEトリム・ツールに関して、詳しくは「Pro Toolsリファレンスガイド」をご参照ください。

4 [デフォルト設定](Default Settings) のポップアップメニューから任意のプリセット設定を選択します。

5 [OK] をクリックします。

オーディオを処理する

X-Formでは、選択したオーディオの時間と音高を、個別に変更することも同時に変更することもできます。

選択したオーディオ・リージョンの時間を変更するには：

1 [AudioSuite]>[Pitch Shift]>[X-Form]の順に選択します。

2 処理する素材の種類に合わせてオーディオの種類を選択します ([Monophonic] または[Polyphonic])。

3 選択範囲の長さを短縮する場合は、必要に応じて [Gain] コントロールを減少させます。

4 [Transient] コントロールを調整します。

5 目的の倍率ボタン ([2x]、[4x]、または[8x]) をオンにして、時間変更の範囲を設定します。

6 [Time] の [Shift] コントロールを動かして、時間を変更する量を調整します。変更した時間は、選択したタイムベースを使用するか、元の速度に対するパーセンテージとして、変換後の長さに換算されます。

7 [Process] をクリックします。

タイム・シフトとピッチ・シフトのどちらのコントロールも、処理の前に個別に調整できます。

選択したオーディオ・リージョンの音高を変更するには：

1 [AudioSuite]>[Pitch Shift]>[X-Form]の順に選択します。

2 処理する素材の種類に合わせてオーディオの種類を選択します ([Monophonic] または[Polyphonic])。

3 選択範囲の音高を高く移調する場合は、必要に応じて [Gain] コントロールを減少させます。

4 [Transient] コントロールを調整します。

5 目的の倍率ボタン ([2x]、[4x]、または[8x]) をオンにして、音高変更の範囲を設定します。

6 [Pitch] の [Shift]コントロールを動かして、音高を変更する量を調整します。変更した音高は、半音 ( セントも使用 ) 単位、または元の音高に対するパーセンテージとして計測されます。

7 必要な場合は [Formant] をオンにして、[Formant]コントロールを調整します。

8 [Process] をクリックします。

第 3章 : X-Form プラグインのパラメータ 15

16

X-Form Plug-in ガイド

AAudioSuite インプット

マルチ・インプット・モード 14モノ・モード 14

AudioSuite の試聴 14

DDigidesignオンライン登録カード 2

IiLok USB スマートキー 5

TTCEトリム・ツール 14

XX-Form

[Audio Type] ポップアップメニュー 10[Audio] セクション 9,10[Clip] インジケータ 10[Gain] コントロール10[Level] インジケータ 10[Monophonic] モード10[Pitch]セクション 10,12[Poly (Faster)] モード10[Polyphonic] モード10[Sensitivity] コントロール12[Time]セクション 10[Transient] セクション 10, 12[Transpose]コントロール 12[Window] コントロール12TCE パーセンテージのプルアップ / ダウン

13タイム・シフト・コントロール 11ピッチ・シフト・コントロール 12フォルマント・シフト・コントロール 13プラグイン・パラメータ 9ポスト・プロダクション・ワークフロー 13

あアクティベーション・カード 6アクティベーション・コード 6

うウェブサイト 3

くクリップ・インジケータ 2

と登録 2トラックへプラグインを挿入する 2

ふプラグイン

アンインストール 6インストール 5オーソライズする 6オートメーション 2

プラグインの削除 6プラグインのパラメータの操作 2プラグイン・ウインドウ 2

らライブラリアン 2

索引

索引 17

索引 18