リハビリテーション科の BSC運営について
~全員参加型の部署運営を目指して~
作成~運用まで
BSCを作ろう!(病院全体で取り組もう) とのお話を頂きましたが…
でもどうやって作る‥ よく分からない‥ 困惑!
研修を受けたメンバー(役職)で相談。 作成後、スタッフに伝達しました。 4月から運用開始‥
BSC‥ SWOT分析‥
【再作成(6~9月)】
全員で作ろう!でもどうやって‥
まずは全員で勉強会!BSCを全員で理解!
病院の理念を振り返り その中で自分たちが出来ること…
科の方針を決定!
自分たち(自分たちの職場)がどうなりたいかを全員で検討。 科の将来のビジョンを再確認
お金がすべてじゃない!
とりあえずやってみた結果
スタッフに科としての方針が伝わらず、 自己中心的に患者の治療にあたるスタッフが‥
【導入初期(4~5月)】
全員の意見を聞いて、相談した上でもう一度作成する方向に転換
どげんとせんと いかん
良くわかんないけど お金を稼げば文句 ないんでしょー
いよいよBSC作成。どうやって全員の意見を集約?
グループワーク
全体を4~5人の小集団に分け、 それぞれ各視点ごとに アクションプランを検討。
週1回全員で集まってグループ発表。
科の方針に沿ったアクションプランを決定
SWOT分析 してない‥
忙しくてみんなが集まれる時間がない‥
アクションプランをもとに 評価指数(インジケーター)を設定
完成!(9月中旬)
リハビリテーション科の BSC・QIの紹介
部門名 リハビリテーション科
地域の中核病院として多様な疾患に対応したリハビリの実践
患者様が安心して受けることのできる医療の提供
主な成果 H26 H27 H27年度に実施する
(重要成功要因) 実績値 目標値 アクションプラン
顧客の 患者満足度の向上 患者満足度・接遇アンケートアンケートの作成・実施
視点 患者サービスを向上させる リハビリの質の向上接遇研修会への参加
退院時リハ指導実施率 66.6% 退院支援の充実化・体制つくり
(651件/978件) 退院時リハ指導の実施
退院時カンファレンス参加件数 不明 退院時カンファレンスへの参加、雛形にリハ欄の追加
リハビリ実施率 不明 50% 各科におけるリハ対象の周知
BI平均向上値(終了時-開始時) 26.4点 30点 病棟内ADL練習への積極的介入
(635.-37.1)
自宅復帰率(対象:自宅⇒自宅の割合) 63.8% 70%
(768件/1204件)
患者1人当たりの平均実施単位数 1.48単位
パンフレット作成数 0 12 指導用パンフレット作成・配布
プロトコル作成数 0 2 クリニカルパス(プロトコール)の作成による治療の標準化
財務の 収益の確保 リハビリ件数 49667件 50000件 リハビリ対象者および単位数の確保
視点 リハ科の安定した リハビリ単位数 73490単位 75000単位 病棟担当者が回診などでDr.へ声がけする
収益を維持する
コスト削減 コスト削減を意識付ける・周知する
リハ室18時前消灯率 100% リハ室消灯時間チェックの実施
印刷物の裏面再利用
内部プ 業務の効率化 スタッフの人数(増員数/希望数) 2人/7人 5人 増員計画申請
職員が働きやすく、
ロセス ゆとりある職場を構築する
の視点 時間外勤務時間(月平均) 220時間 160時間 業務体系の確立
有給消化率 70% (プロトコル・マニュアル・申し送りなどの整理)
適切な業務量の設定・分担・割り振り
(スケジュール管理、申し送りの行い易い環境作り)
チーム医療(連携体制)の確立 病棟回診参加回数 120回 病棟回診への参加
リハビリカンファレンス開催数 60回 カンファレンスの開催
会議・委員会・病棟会議等出席率 100% 各種会議等への出席
リハビリテーション科会議の開催数 0 月1回 リハ科会議の実施(毎月第2週)
働きやすい環境作り 5S活動実施回数 0 5S活動時間の確保(会議・実施)
学習と
成長の 知識・技術の向上 外部研修会平均参加回数(参加回数/スタッフ数) 2.6回/人 2.6回/人自主的な研修会参加
視点 患者さんのニーズと (55回/21人) (55回/21人)
医療の進歩に対応すべく、 内部研修会(自由参加)平均参加回数 7.95回/人 7.95回/人
知識と技術の習得に努める 内部研修会(全員対象)参加率 (167回/21人) (167回/21人)
勉強会(伝達講習会含む)実施回数 9回 9回 勉強会・伝達講習会の実施
教育体制の確立 発表件数 2件 2件 若手スタッフの発表経験(症例検討または学会)
⇒指導者は作成をフォロー
教育マニュアルの作成(チェックリストなど)
後進の育成 実習受け入れ人数 3人 3人 見学・臨床実習受け入れ
中高生、リハビリ学生の見学受入人数 ? 5人 バイザー可能スタッフの増加
バランススコアカード
区分 戦略マップ 戦略目標 業績評価指標
基本方針
患者満足度
の向上
リハビリの
質の向上
収益の確保
コスト削減
業務効率の
向上
他部門との
連携向上
働きやすい
環境
知識・技術
の向上
教育体制の
確立
他職種との連携
戦略マップ
学習と成長の視点
顧客の視点
内部プロセスの視点
収益の確保
患者満足度の向上 リハビリの質の向上
財務の視点
コスト節約
教育体制の確立
知識・技術の向上
業務の効率化
働きやすい職場作り
休みがとりやすい
より良い治療の 提供
スタッフの質の向上
無駄(残業、光熱費)の削減
業務の共有、分業
リハビリ対象者の増加
時間をかけた治療 研修時間の確保
スタッフのモチベーションの向上
スタッフの 増加
戦略目標:患者サービスの向上
顧客の視点
主な成果:患者満足度の向上 リハビリの質の向上
業績評価指数(クオリティインジケーター) リハビリ実施率 患者満足度・接遇アンケート 退院時リハ指導実施率 ADL向上値(終了時-開始時) 自宅復帰率(対象:自宅⇒自宅の割合) 患者1人当たりの平均実施単位数 パンフレット作成数 プロトコル作成数
自宅に戻っても満足な生活を!
患者様に満足を!
自宅でより良い生活を!
戦略目標:収益の維持
財務の視点
主な成果:収益の確保 コスト削減
業績評価指数(クオリティインジケーター) リハビリ件数 リハビリ単位数 リハ室18時前消灯率
治療の質を落とさずに収支を維持!
節電!
戦略目標:職員が働きやすく、ゆとりある職場を構築
内部プロセスの視点
主な成果:業務の効率化 チーム医療(連携体制)の確立
業績評価指数(クオリティインジケーター) 時間外勤務時間(月平均) 有給消化率 病棟回診参加回数 リハビリカンファレンス開催数 会議・委員会・病棟会議等出席率 リハビリテーション科会議の開催数 5s活動実施数
チームアプローチによる業務の分担、効率化
ゆとりある仕事
5Sによる仕事の効率化
学習と成長の視点
戦略目標:患者さんのニーズと医療の進歩に対応すべく、 知識と技術の習得に努める
主な成果:知識・技術の向上 教育体制の確立 後進の育成
業績評価指数(クオリティインジケーター) 外部研修会平均参加回数 研修会(院内・院外)平均参加回数 勉強会(伝達講習会含む)実施回数 学会発表件数 実習・見学受け入れ人数
全員勉強会に参加! 全て目標達成!
将来のために
スキルアップ!
勉強会 学会発表
【運用】
運用開始。 目標を全員に周知 (口頭、ポスター掲示)
実施し、成果が出たら 毎朝のミーティングで 全員に報告
月末に評価指数の集計を行う。 役職職員で全体のバランスを評価。
全体ミーティングで周知し、 目標未達項目についての検討。 目標や個人のやるべきことの 再確認を行う。
P:Pran
D:Do
C:Check
A:Action
QIについて 達成目標の進捗を図るため、 各視点の目標値にQI(クオリティインジケーター)を設定しました。
リハビリ実施率 : リハビリが必要な患者にリハビリを提供できた数値 科長会議で発表することで医師の協力を得ることができた。 患者満足度・接遇アンケート : リハビリの満足度を示す数値。目標達成したが、 回収率に課題を残す ADL向上値 : リハビリによってADLの向上を示す数値 自宅復帰率 : リハビリで自宅に戻ることのできた数値
時間外勤務時間(月平均) : 定時に仕事を終えることができたかを示す数値 有給消化率 : 有給休暇を取得したかを示す数値。年間で平均10日が目標
主なQI (赤字は目標未達)
年間結果 72%達成! 達成できたもの
病棟回診参加回数 リハビリカンファレンス開催数 会議・委員会・病棟会議等出席率 リハビリテーション科会議の開催数 5s活動実施数
18時前消灯率
リハビリ実施率 患者満足度・接遇アンケート ADL向上値(終了時-開始時) 自宅復帰率(対象:自宅⇒自宅の割合) 患者1人当たりの平均実施単位数
達成できなかったもの
外部研修会平均参加回数 研修会(院内・院外)平均参加回数 勉強会(伝達講習会含む)実施回数 学会発表件数
実習・見学受け入れ人数
時間外勤務時間(月平均) 有給消化率
リハビリ件数 リハビリ単位数
退院時リハ指導実施率 ADL向上値 自宅復帰率 患者1人当たりの平均実施単位数
学習と成長
内部プロセス
財務
顧客
人員不足でリハビリに十分な時間をかけれなかった‥
昨年度の振り返り、 今後の展開
BSCの内容を理解できましたか良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって科のビジョンを理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって科の業績を理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって「顧客の視点」の目標は理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって「財務」の目標は理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって「内部プロセス」の目標は理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCによって「学習と成長の視点」の目標は理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
BSCは科の成長につながると思いますか
思う まあまあ思うよく分からない
あまり思わない
全く思わない
BSCは病院の成長につながると思いますか
思う まあまあ思うよく分からない
あまり思わない
全く思わない
BSCを継続していくことをどう思いますか
良いと思うまあまあいいと思う
よく分からない
あまり良く思わない
全く良く思わない
BSC意識調査アンケート
BSCについて思うところがあれば記入してください
どうもありがとうございました
スタッフにどの程度BSCが 理解されているか アンケートを実施してみました
(名前は未記入)
アンケート結果
良く理解でき
た, 9 だいたい理
解できた, 11
BSCの内容を理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解でき
た
どちらでもない
よく分からない
良く理解できた, 9 だいたい理解で
きた, 11
リハビリ科のビジョンを理解できましたか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
良く理解でき
た, 11
だいたい理
解できた, 9
リハビリ科の業績を理解できましか
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
良く理解でき
た, 12
だいたい理解
できた, 8
視点の理解(顧客)
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
良く理解でき
た, 11
だいたい理解
できた, 9
視点の理解(財務)
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
良く理解できた,
10
だいたい理解
できた, 10
目標理解(内部プロセス)
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
良く理解で
きた, 9 だいたい理解
できた, 11
目標理解(学習と成長)
良く理解できた
だいたい理解できた
どちらでもない
よく分からない
全く分からない
アンケート結果
思う, 13
まあまあ思う, 6
よく分からな
い, 1
BSCは科の成長につながると思いますか
思う
まあまあ思う
よく分からない
あまり思わない
全く思わない 良いと思う, 15
まあまあい
いと思う, 4
よく分からない, 1
BSCを続けることをどう思いますか
良いと思う
まあまあいいと思う
よく分からない
あまり良く思わない
全く良く思わない
アンケート結果
アンケート結果
BSCの内容や目的はスタッフにおおむね理解されている
BSCは科の運営に有用。
今後も継続していくべきと考えられる
まとめ
・BSCを運用することで科の方針、個人の目標を 見つめなおす機会を得ることができた。 ・全体の意見をまとめるのにグループワークは有用であった。 ・評価指数にQIを設定することで目標を明確にすることができた。 ・QIを共有することで、他部門からの協力を得られ、 目標を達成することができた。 ・BSC、QIの進捗状況をスタッフで共有することでスタッフの理解を 得られ、全体で取り組むことができた。
全員で科の運営を考え、 意見できる体制を目指す!
今後の方向性 ・目標未達の指標の再検討 ・SWOT分析の導入による現状分析 ・各視点ごとのコアメンバーの設置。 全員が各目標に関わることの出来る体制づくり
ご清聴ありがとうございました