2017.04.22 JAWS-UG福岡:Reboot#4 AWSでゴールドラッシュ！？

Copyright ©2017 HAW International Inc. all rights reserved.

JAWS-UG福岡：Reboot#4

AWSでゴールドラッシュ！?2017/04/22

株式会社ハウインターナショナル　安土茂亨


安土　茂亨（Azuchi Shigeyuki）

株式会社ハウインターナショナル

•Blockchainの研究開発

‣カラードコインの電子投票などへの応用

‣Open Assets Protocolの実装の一つである

openassets-rubyを独自開発しGithubで公開

‣オフチェーンを利用したペイメントチャネルライブラリの開発

•製品・サービス開発

‣Congrechain

‣ブロックチェーン実証環境Chaintope

‣Open Assets Explorer


ゴールドラッシュ

● 1848年1月24日、ジェームズ・ウィルソン・マーシャルがカリフォルニア州

コロマのサッターズミルで金を発見（発見当時はまだメキシコの一部）

● 全米や海外から30万人がカリフォルニアに集まる

● 金探鉱技術も進化し、個人→会社組織が主流に

● 人口200人だったサンフランシスコの町が

1852年には人口36000人に

1850年にはカリフォルニアがアメリカの31番目の州に

● シリコンバレーで第２のゴールドラッシュ


現在のゴールドラッシュ

AWSで　を掘ろう！

金の採掘から仮想通貨の採掘に


金の掘り方


暗号学的ハッシュ関数

任意のデータ長を入力として、固定長のダイジェスト（ハッシュ値）を生成する関数

● 一方向関数で、ハッシュ値から元の入力は事実上計算できない

● 同じ入力からは必ず同じハッシュ値が生成される

● 同じハッシュ値を持つ異なる２つの入力を事実上求めることができない

SHA-256の場合

入力データ

chunk(64byte) chunk(64byte) chunk(64byte) chunk(64byte)…

初期ハッシュハッシュ１ハッシュ2 ハッシュ3 ハッシュ値

計算処理

計算処理

計算処理

計算処理

計算処理

● メッセージ拡張関数

● 圧縮関数


マイニングで行われるハッシュ計算

ブロックヘッダ

バージョン

前のブロックのハッシュ

マークルルート

ブロックの生成時刻

difficulty（bits）

Nonce

ハッシュ関数SHA-256




マイニングとは、ある条件を満たすハッシュを生成する競争

nonceを変更しながら目的のハッシュを探す

224af678b863d82be0b0c96a9bd70c163b6b01364d83a294ea170d0228283f0b

0058e6e5cce86e75c382f288a42d68789d2a7f4ab8c0855af922fd29028c3068

00000000000ba3c88113c21513b163442c8fc15d365cd8f321cdbd9a3992c435

000000000000000000ca3943e12f302f09af03eb38c456289260b269104c51ad

生成したハッシュがdifficultyで指定された

ターゲットより小さい値であればマイニング成功！！

報酬は12.5BTC（現在170万弱くらい）


加熱するハッシュ計算競争

現在のハッシュレート　＝ 3,909,321 TH/s（秒間390京9321兆回のハッシュ計算能力）

このスケールのハッシュ計算では↓がネックに

● ハッシュ計算のスピード

● ハッシュ計算に伴う電気料金　　　電気代の安い場所（中国とか）が有利


集積回路にハッシュ関数を実装

CPUやGPUを使った計算では勝負にならない

ハッシュ計算を行う専用の集積回路（ASIC）を

利用したマイングが主流

マイニングもソロで行うのではなく、

大勢のマイナーが協力してマイニングを行

う

プールマイニングが主流

Pool Server

MiningNode

MiningNode

MiningNode

MiningNode

MiningNode

MiningNode…

BlockTemplate

nonce等を除外した

ブロックテンプレートが配布され

各ノードでハッシュ計算


ハッシュ関数の特性に注目したAsicBoost

chunk(64byte) chunk(64byte)

初期ハッシュハッシュ１ハッシュ値

計算処理

計算処理

ブロックヘッダ（80byte）計算量

計算処理

計算処理


● 圧縮関数


● 圧縮関数

chunk(64byte) chunk(64byte)

初期ハッシュハッシュ１ハッシュ値

計算処理

計算処理

ブロックヘッダ（80byte）

計算量

計算処理

計算処理


● 圧縮関数


● 圧縮関数

処理性能　 2,3割向上

ループ処理中の一部のchunkを

固定化することで、計算量を1/4削減

※ 図は簡略化して書いてあるので実際の仕組みとは異なります。


スケールに応じた計算量の最適化

アルゴリズムや組み合わせ次第では

マイニングのパフォーマンス向上が可能

＆

初期投資なくハッシュ関数を

ハードウェア実装するには？


● FPGAボードの仕様○ Xilinx UltraScale+ VU9P（16 nm製造プロセス）

○ 288bit幅のバスをもった64 GiBのECC機能付きメモリを搭載 ○ CPUへの専有PCIe x16インターフェースをサポート

○ 約2.5億のロジックエレメント

○ 約6,800のDigital Signal Processing (DSP) エンジン

○ デバッグ用仮想JTAGインターフェース

● インスタンススペック

● 課金体系

F1のコンピューティング性能に対しての時間課金のみ

FPGA Developer AMI や HDKは無料で利用可能

F1インスタンス

プログラマブルなハードウェア FPGAボードを

搭載したEC2 インスタンスF1

インスタンス FPGAボード vCPU メモリストレージ（SSD）料金

f1.2xlarge 1 8 122 480 $1.65 / 時間

f1.16xlarge 8 64 976 960×4 $13.2 / 時間


2017.04.19 US-Eastに登場 New!

● EC2 F1 Instances with FPGAs – Now Generally Available

CentOS上にFPGAの開発ツールが

インストールされた開発用AMIが登場

● HDKとSDKもリリースhttps://github.com/aws/aws-fpga

https://github.com/aws/aws-fpga

https://github.com/aws/aws-fpga


デプロイまでの流れ

1. 開発環境が一式入ったFPGA Developer AMIを使って

開発用インスタンスを起動

2. HDK使ってFPGAコードを書く

3. コンパイルしたコードをAmazon FPGA Image（AFI）として登録

4. AFIをF1インスタンスにアタッチして実行！

AFIをマーケットプレイスで販売することも可能！


F1インスタンスでゴールドラッシュ

（注１）消費電力や処理速度では ASICが有利です。

（注２） F1の利用料金と比較してペイできるかどうかは分かりません。

F1SHA-256

SHA-256

SHA-256 F1SHA-256

SHA-256

SHA-256 F1SHA-256

SHA-256

SHA-256 F1SHA-256

SHA-256

SHA-256

ボタン１つでFPGAクラスタが稼働してマイニング

Gold Rushな

るか？

Engineering

2017.04.22 JAWS-UG福岡:Reboot#4 AWSでゴールドラッシュ！？