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1 OSC 2017 Nagoya May 27 th , 2017 LibreOffice 活用ステップアップ LibreOffice 日本語チーム 近藤 昌貴

LibreOffice日本語チーム OSC2017名古屋

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1OSC 2017 Nagoya May 27th, 2017

LibreOffice 活用ステップアップ

LibreOffice 日本語チーム

近藤 昌貴

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Introduction : 我々の考えについて

LibreOffice そのものについては「統合オフィススイート」ということで充分認知されたものと考えます。ここでは、コミュニティの動向を紹介し、将来的に向かうべき方向を提案させていただきます。

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コミュニティが主導する意味

OpenOffice.org では「できなかったこと」の提供

Easy Patch などこまごまとした改良

.docx など MS Office ファイル類への出力

タイムベースリリース ( 半年に 1 度のメジャーアップデート等 )次のマイナーバージョン (1 ヶ月後 ) での修正反映

世界中の地域ユーザーによる活動様々な言語ユーザーインターフェイスの提供

コンテンツ言語とインターフェイス言語の分離歴史的な「古文学語」への積極的対応

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LibreOffice のリリーススケジュール

5.3.0 は 2/1 にリリースされました。 5.4.0 は 7 月末あたり予定

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5.3 で追加された「古言語」

蒙古文語 (Traditional Mongolian) / 満州語

5.4 ではシベ語が追加

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単なる「オフィスソフト」以外の知見を集める

ODF が正当な ISO 標準として「使いやすい」ことの証明

アラビア語、ヘブライ語のような Right-to-Left日本語、正體中国語のような縦書き

縦書きのなかでも左から右に書かれる蒙古文語 (5.3)

仕様が複雑で不安定な ooxmlにはない利点コンテンツを「集める」ことに集中できる

ODF を使うことを主眼として外部ツールを活用する

Calc/Impress/Draw に関しても新規の活用法が考えられる

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例えば : 4/29 の関西勉強会では

Pandoc から ODF を生成し活用する話題

FlatODF を直接扱い外部ツールからの活用を検討する話題

違う分野に優れた知見を持つ人材を活用する話題

オフィスソフトとしての使い方よりも、 LibreOffice をツールとして

便利に活用する ... という方向性が求められている

MS Office 側の出方は気になる

ooxml より ODFの利点を認めてもらえないか?

クラウド業者 「 ODFはサポートしない」という不思議な実態

我々が拒絶するのではなく、共存の道を選択できないか?

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コミュニティの存在価値

様々な人材を引き込んで、全員が価値のある成果を出す開発を楽しんでもらえる、開発に参加する楽しさを知る

ベンチャーキャピタルに目を向けてもらうマイクロソフトが出資している形態も多いあっちだって「方眼紙」とか異常な使い方は疑問に思ってる?

FLOSS コミュニティの利点

「ユーザーをロックインさせる」マーケティング手法と対立存在することの価値を共有する : 21 世紀に入ってからの成果手元に全機能が使える自由なソフトが存在する

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Part 1 : LibreOffice5.4 、その次に向けて

8月には 5.4がリリースの予定です。現在、 Alpha版がテスト段階であり、これからQA 、リリースノート改訂などを経てバグとりを重ね、安定したバージョンをお届けする予定です。そして、来年の 2月「その次のバージョン」について大きな動きがありますので合わせてご報告いたします。

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ブランディングの「再構築」

5.0 のブランドイメージ : 市場拡大を実現していない?

デザイン・UI などの再構築

デフォルトデザインの混乱 (Tango → Sifr → Breeze)Marketing-ML : マスコットとかを制定しないの?

来年 2 月 (5.4 の次 ) のリリースは「 6.0 」になる予定

関連するデザインを募集しているようです

UI やバナーだけではなく、テンプレートなども?

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5.4 の新機能について

リリースノートを眺めてみるとまだ未記入の箇所も多い

Calc の機能強化が目立つ

Pivot Chart が新機能として興味深い

EMF+ によるインポートフィルタの強化

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5.4 のリリーススケジュールについて

予定では 7/24 ~ 7/30 の週にリリース

Event Date

Alpha1 Week 17 (Apr 24-30, 2017)

Hard feature freeze & branch libreoffice-5-4 Week 20 (May 15-21, 2017)

Beta1

Beta2 Week 23 (Jun 5-11, 2017)

Hard English string & UI freeze Week 25 (Jun 19-25, 2017)

RC1

Hard code freeze & branch libreoffice-5-4-0 Week 27 (Jul 3-Jul 9, 2017)

RC2

RC3 Week 29 (Jul 17-23, 2017)

Release 5.4.0 Week 30 (Jul 24-30, 2017)

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5.4 リリースに向けての必要事項

インターフェイスの翻訳は RC2 前に集中して行う

(6 月後半が頑張りどころ )リリースノートはコードフリーズされてるのでこれから追記翻訳スプリントとかが開催される?

Bug Hunting Session は Beta2 あたりにあるかも?

翻訳、 QA にご協力願います

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Part 2 : エクステンションとテンプレート

LibreOffice を充実させる機能のひとつにExtension(機能拡張 ) が存在します。最近では、本体のみでできることが充実してきており、使ったことがないという方も増えているような気がします。エクステンションを紹介することで、便利になるLibreOffice を認識いただければと思います。

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LibreOffice 本体の機能強化について

PDF Import や LibreLogo など以前は拡張機能だった

ものも多数あります (現在は本体に取り込まれました )2012 年時点の (初期状態の ) 拡張機能マネージャを例示

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拡張機能マネージャについて

「ツール」→「拡張機能マネージャ」で起動リリース版には辞書が入ってると思います自己ビルドの場合はなにも入っていない状態です

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エクステンションの入手

拡張機能マネージャで、

「 Get more extensions online... 」のリンクをクリック

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エクステンションの入手

ブラウザが起動して

Extensions & Templates のページが開きます

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最近の傾向として :

外部プログラムを必要とするエクステンションが多くなりました

TeXMath, Oolilypond など

ネットに接続されている状態でないと動かない ( 例 : Chemistry)有料のエクステンションも存在します ( 例 : Dmaths)以降、 TeXMath を動かした事例を紹介します

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TeX のインストールが必要ですが

TeX 自体はすでにインストールされているものとして進めます

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設定が必要になります

特に、数式の背景を「透明にする」ことは忘れてはいけない

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LaTeX の数式入力を知っている必要がありますが

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標準数式エディタとの結果の比較

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標準数式エディタに比べてもメリットあり

x=−b±√b2−4 ac2a

SVG で貼り付けられるので拡大が可能

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Impress : 最初にテンプレートセレクタが起動

5.3 からはまずテンプレートセレクタが起動します

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自作のテンプレートを登録しよう

「ファイル」 > 「テンプレート」 > 「テンプレートの管理」

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「スライドマスター」を活用する

適当にセレクタからテンプレートを選択して参考にする

基本的にはコンテンツとタイトルの 2 種類存在する

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テンプレートファイルを作ってみよう!

「表示」→「スライドマスター」で切り替えます

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寸法が重要になってきますので

「表示」→「ルーラー」を出し、スナップラインを使用可能にします

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スナップラインに部品位置を合わせます

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フォント等の設定をここで行います

テキストボックス内の文字を選択して、プルダウンメニューから「スタイルの編集」→「フォント」

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タイトルページも作りましょう

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タイトル向けに名前をつけましょう

なんでもいい、というのはいい加減が過ぎるので

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いらないフッター等を削っていきます

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タイトルらしく仕上げます

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通常表示に戻ってもうひと作業を

ページを追加して、タイトルページを選択可能にします

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ここでレイアウトを決めておく

サイドバーから適切なレイアウトを選択します

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タイトル向けのデザインを選択する

スライドペインで右クリックし、「スライドマスターデザイン」を適用

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完成したらテンプレートとして保存

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Part 3 : ユーザーインターフェイスについて

マルチアーキテクチャでの動作が可能なLibreOffice は、ユーザーの「自由な」デスクトップ環境の実現を支援します。5.3からの実験的機能「ノートブックバー」を軽く

紹介し、また従来からの環境を含めお役に立てるテクニックを紹介させていただきます。

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お好みのスタイルは存在しますか ?

Mac のみ既定のスタイルが変更になってきた経緯があります

(Tango → Sifr → Breeze)パネルをダーク色にした環境だと Sifr / Breeze は見づらい

変更方法は 「ツール」→「オプション」→「 LibreOffice 」→「表示」

Tango

Sifr

Breeze

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どのように操作しますか?

ツールバーのアイコンを操作することってそんなにない?プルダウンメニューでも選択可能最初からショートカット使う項目もあるかも

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5.3 からの新提案「 MUFFIN 」

その一環として「ノートブックバー」が実装リボンインターフェイスを真似るものではない簡単なカスタマイズの手順を提案

XML による定義の記述

ブラウザのブックマーク編集に似た感じでのカスタマイズ

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「実験的機能」なので人柱を募集しています

「ツール」→「オプション」→「 LibreOffice 」→「 Advanced 」

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まだまだ試行錯誤してる段階です

5.3 でのプルダウンメニュー表示方法が難しかった?

5.4 ではデザインが変更になりました

「 Tabbed 」以外の表示パターンも選べるようになりました

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ツールバー・サイドバーをあえてアンドックする

描画ツールバーなどは効果あり

画面スペースの狭いノート PC 等で有効

アンドックした方が小さくなるもとの位置に戻すには慣れが必要だが操作ミスでアンドックしてしまう可能性があり、戻し方は有用

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作業画面を広く使えます

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戻すには慣れが必要

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いらないボタンを削除する

描画ツールから使い道のほとんどないものを試しに削除

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消したいものを選べばすぐ反映する

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結果

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ネタバレを回避したいときには

「表示」→「スライドペイン」のチェックを外すのも有効です

作業時にはもとに戻すことを忘れないでね !

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カスタマイズは時間の浪費に注意

プルダウンメニュー、ツールバーなどほとんどを変更可能

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さいごに

ビルドが必要ないわゆる Hack 以外にも触れる箇所が多い

アイコンのデザイン変更とかは現状Hack 必要ですが

ダークカラーに適したテーマを追加したいニーズ

5.4 では「 Breeze Dark 」が一応追加されてます

本番環境でいじるのは危険すぎるので

こわしてもいい環境 ( 仮想マシンとか ) で練習を積みましょう

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ご来場ありがとうございましたブースにてお待ち申し上げます