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How to walk_on_windows_azure_platform

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これみてAzure開発環境作り直す~

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はじめに

クラウド コンピューテゖングが業界を賑やかす今日この頃ですが、多くの情報は開発者に向けて発信さ

れています。そのせいでしょうか、中には「ンフラ担当 SE (IT Pro) の仕事がなくなる」などという

噂も出てしまう始末です。

もちろん、ハードウェゕがクラウド ベンダー任せになりますから、従来のような「ハードウェゕのメン

テナンス」にかかわる業務は大幅に削減されます。だからといって、IT Pro の仕事が軽視される世の中

にはなりえません。いや、むしろ、IT Pro の持つゕーキテクト力こそが、今後ますます求められるよう

になります。

クラウドというと、つい IaaS や PaaS などというキーワードで語られることが多い昨今ですが、そ

れはほんの表面を表す「言葉」にすぎません。その裏に隠されている、ゕーキテクチャを正しく理解し、

不整合なく組み合わせる「能力」こそが IT Pro に求められています。それは従来、さまざまなベンダ

ーのソフトウェゕやハードウェゕ、ネットワークの組み合わせに悩んできた IT Pro だからこそできる

仕事なのです。

考えてもみてください。クラウド時代だからといって、そのすべてが特定ベンダーのクラウドに完全移

行できると思いますか? そんな都合の良い話はありえません。現在のンフラの一部..

が、複数のクラウ

ド ベンダーに散らばる...それが現実です。

IT Pro は、「どの業務」を「どのベンダーのクラウド」に「どのような形式で」移行するか、そして「何

をオンプレミスに残すか」「オンプレミスとクラウドの連携をどう実現するか」を検討/起案し、全体最

適化への道を提案しなければなりません。

本ドキュメントは、マクロソフトが提供するクラウド プラットフォームである Windows Azure

Platform について不慣れなンフラ担当エンジニゕの方々を対象に、必要な情報とリソースをまとめ

たものです。

何から手を付けたらよいかわからない...そんな悩みを解決するための羅針盤として活用いただければ

さいわいです。

日本マクロソフト株式会社 IT Pro エバンジェリスト 安納 順一

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目次

1. IT Pro にとってのクラウドの位置づけ

2. 情報の起点

3. Windows Azure の概要を知る

4. ハイブリッド クラウドの概要を知る

5. プライベート クラウドの概要を知る

6. Windows Azure を試すには

7. Windows Azure に簡単なサービスを展開してみる

(1) Visual Web Developer 2010 Express をンストールする

(2) Windows Azure SDK and Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio

(November 2010) をンストールする

(3) Visual Studio を起動する

(4) Windows Azure ゕプリ用のテンプレートを選択する

(5) 動作確認してみる

(6) リモート デスクトップを有効にしたパッケージを作成する

(7) Windows Azure にサービスを作成する

(8) リモート デスクトップで接続してみる

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1. IT Pro にとってのクラウドの位置づけ

Windows Azure について学習を始める前に、既存ンフラにとってのクラウドの位置づけについて理

解しておく必要があります。

言うまでもありませんが、IT Pro から見れば、クラウドは「ンフラの一部」にすぎません。クラウド

だからといって何か途方もない、スペシャルな技術が提供されるわけではありません。これまで IT Pro

が設計/導入してきたクラスターやロード バランスなどのフォールト トレラントなテクノロジーが大

規模なデータセンター内に構築されている...という程度のお話なのです。

ただしクラウドには、オンプレミスの環境と比較すれば、確実に「スケール メリット」が存在していま

す。つまり、クラスターと言えばせいぜい 2 台から 4 台程度のサーバーを設置するのが (スペース的

にも金額的にも) 限界だったオンプレミス環境と比較して、数千台、数万台というサーバーを待機させ

ておくことができます。

システム管理者は、必要な性能に応じてサーバー (クラウドの世界ではンスタンスと呼びます)を増や

すこともあれば、必要がなくなればサーバーを減らすことができます。そのとき、ハードウェゕを購入

したり減価償却を考えたりする必要がありませんし、サーバーが故障しても損をするのはクラウド ベ

ンダーですから、これは明らかに利用者から見た「クラウドが持つメリット」であると言えます。

当然ですが、サーバーを増やしたり減らしたりすればネットワークへの影響も考えなければなりません。

ロード バランサーのポートの数だって気にする必要があるでしょう。でもクラウドならばそんな心配は

無用です。ロード バランサーの設定さえもクラウド内で自動的に解決してくれます。

ただし気を付けなければならないこともあります。たとえば、大規模なメモリ容量と高性能なデゖスク

ゕクセス性能および CPU 性能を要求するようなゕプリケーションがあったとしましょう。それをクラ

ウドに移行した場合はどうなるでしょう。

以下の表は、マクロソフトのクラウドである Windows Azure Platform で契約可能な OS のサズ

です。CPU コゕの数や使用可能なメモリ量について書かれています。

仮想マシンのサイズ CPU コア メモリ ローカル ストレージ リソースのディスク容量

ExtraSmall 共有 768 MB 20 GB

Small 1 1.7 GB 250 GB

Medium 2 3.5 GB 500 GB

Large 4 7 GB 1000 GB

ExtraLarge 8 14 GB 2000 GB

最も大きな ExtraLarge 構成でも、搭載可能なメモリは 14 GB です。現時点では、これ以上のメモリ

を搭載した OS を契約することはできません。言い換えれば、これ以上の性能を要求するゕプリケーシ

ョンが存在する場合にはクラウドに移行することはできないということです。

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クラウドへのゕプリケーション移行を考える場合、確実に抑えておかなければならない点があります。

それは「スケール ゕウトできるかどうか」ということです。スケール ゕウトとは横に広がるメージ

です。つまり、複数のサーバーで同じ処理を分散することで性能を得られやすいものであれば、確実に

クラウド移行後も高い性能を得られるでしょう。しかし、単体の性能が高くなければならない場合、つ

まりスケール ゕップが必要なゕプリケーションの場合にはクラウド移行後に高い性能を得られるとは

限りません。

他にも、クラゕントとサーバーが特別なポートで通信している場合は、サーバーを単純にクラウドに

移行してしまうと通信することができなくなる可能性があるなど、クラウド移行への阻害要因は多く存

在します。

こうした背景から、現在オンプレミスに設置してあるシステムのすべてをクラウドに移行することは、

現時点では慎重にならざるを得ないということがおわかりになると思います。

さらに言えば、さまざまな制限を解除するテクノロジーというものも各社から提供されています。マ

クロソフトであれば、AppFabric サービス バスや Windows Azure Connect と呼ばれるテクノロジ

ーを使用することで、本来自由な通信が難しいオンプレミスとクラウド間の壁を取り払うことも可能で

す。

IT Pro は、現在のシステムの「どの部分」を「どのように改編する」ことでクラウドのメリットを享受

することができるようになるのか、慎重に考慮しなければなりません。クラウドへの移行が最終目的な

のではなく、クラウドに移行することで「得」すること、今までできなかったことがクラウドに移行す

ることで実現できるのかどうかを考えてください。求められるのは、従来のシステム選定と同じ視点で

あるということを忘れてはなりません。

これを踏まえて、早速 Windows Azure Platform の話に移りましょう。

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2.情報の起点

効率的に情報を得るには、情報の起点を把握しておく必要があります。

IT Pro にとっての Windows Azure Platform の情報起点は以下です。

クラウド TechCenter | マクロソフト 技術情報

http://technet.microsoft.com/ja-jp/cloud/

このサトは大きく分けて 5 つの情報サトに分かれています。

クラウド TechCenter

├ パブリック クラウド

| ├ Windows Azure Platform

| ├ Windows Intune (現在作成中)

| ├ Microsoft Online Services

| └ Microsoft Dynamics CRM Online

└ プラベート & ハブリッド クラウド

「Windows Azure Platform」とは、マクロソフトが提供するパブリック クラウドの基盤です。一般

的には PaaS (Platform as a Service) と呼ばれるカテゴリに分類されています。

「Windows Intune」とは、今後マクロソフトが提供を予定している、クラウド上のシステム管理基

盤です。Windows Intune を使用すると、企業の監視の目が届かないモバル PC や自宅の PC など

を統合的に監視することができます。クラウド的なカテゴリに分ければ、SaaS (Software as a Service)

に該当します。

「Microsoft Online Services」は、マクロソフトが提供する最も古いパブリック クラウド サービス

であり、SharePoint Server や Exchange Server などの SaaS 版です。

「Microsoft Dynamics CRM Online」も SaaS の 1 種ではありますが、用途が特殊であることから

Microsoft Online Services とは別のブランドで提供しています。

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「プラベート & ハブリッド クラウド」は「パブリック クラウド」に対応した言葉です。マク

ロソフトはオンプレミスの環境の進化した姿を「プラベート クラウド」と呼んでおり、パブリック ク

ラウドと同様のテクノロジーをオンプレミスにも提供しています。そうすることで、パブリック クラウ

ドとの親和性が良くなり、両者の能力を最大限に発揮する「ハブリッド クラウド」を実現することが

できると考えています。「プラベート & ハブリッド クラウド」サトでは、オンプレミスのクラ

ウド化に関する技術情報と、オンプレミスとクラウドの連携方法に関する技術情報をまとめてあります。

常にこのサトをチェックして、最新の情報が公開されてないかどうかを確認してください。

3. Windows Azure の概要を知る

Windows Azure の概要を習得するには、TechNet に掲載されている、以下のドキュメントを読み込ん

でください。もちろん日本語です。わからない用語が出てきても気にする必要はありません。Windows

Azure がどのようなテクノロジーに支えられているのか、その概念だけをンプットしていただければ

十分です。

Windows Azure Platform の概要

http://technet.microsoft.com/ja-jp/cloud/gg236628.aspx

4. ハイブリッド クラウドの概要を知る

Windows Azure Platform の概要について理解したら、今度はハブリッド クラウドについて理解し

ましょう。おそらく、当面は IT Pro の仕事は「オンプレミスとクラウドをいかにして融合するか」に

費やされるはずです。

両者を融合するにあたり、新しいテクノロジーを理解しておく必要があります。特に、セキュリテゖ (認

証や承認、ユーザー管理) 面ではチャレンジが必要です。パブリック クラウドに業務の一部が移行され

た場合、その認証ってどうします? これってかなり面倒な相談だと思います。

こうした問題を解決するのがハブリッド クラウドのテクノロジーです。ぜひとも以下のドキュメント

をご覧ください。

ハブリッド クラウドとは

http://blogs.technet.com/b/junichia/p/whatishybridcloud.aspx

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5. プライベート クラウドの概要を知る

パブリック、ハブリッド、プラベート、それぞれのクラウドのうち、最も実現までの道のりが険し

いのが「プラベート クラウド」かもしれません。なぜならば、テクノロジーだけでは実現できないか

らです。既存のシステムに手を入れるだけでなく、人的なプロセス自体も改編する必要があります。

ちょっと思い浮かべてみてください。社内に面倒なプロセスってありませんか? それは何で面倒なので

しょう。きっと、効率化するための「テクノロジー」はあるはずなのです。でもそれを適用できないと

いうことは、「政治的に」不可能なのではないでしょうか。

人が直接かかわる IT を効率化することはとても大変な作業です。それを踏まえて、マクロソフトは

プラベート クラウドを推進しようとしています。なぜかと言えば、その方が人もシステムも確実に幸

せになるからです。

プラベート クラウドについて理解するには、まずは以下をご覧ください。それを実現するツールやソ

フトウェゕについては後回しで大丈夫です。「思想」を理解することがプラベート クラウド実現への

第一歩なのです。

プラベート クラウドとは

http://technet.microsoft.com/ja-jp/cloud/gg299539.aspx

6. Windows Azure を試すには

ひととおり概念を理解したら、実践に足を踏み入れてみましょう。どこから触るか? 当然、ハードウェ

ゕの購入の必要がない、Windows Azure でしょう。

パブリック クラウドの特徴は、ハードウェゕの購入などを計画することなく「思い立ったが吉日」をそ

のまま実践できる点です。Windows Azure Platform も例外ではありません。

Windows Azure を使用するには「サブスクリプション」という手順が必要です。サブスクリプション

を実行するには始めにプランを決めてから購入手順に進む必要があります。プランの詳細については、

以下を参照してください。

Windows Azure 価格情報および購入

http://www.microsoft.com/japan/windowsazure/offers/

なお、契約にはクレジット カードが必要なのですが、契約したからと言って課金が発生するわけではあ

りません。無料使用分が付いたプランもありますので、ぜひとも試してみてください。

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7. Windows Azure に簡単なサービスを展開してみる

Windows Azure の管理ポータルにはお目にかかれたでしょうか? ただポータルにゕクセスできても面

白くないですよね。そこにサービスを展開してみましょう。

マクロソフトのクラウドは、PaaS (Platform as a Service) です。IaaS 的な使い方もできますが、

基本は PaaS だと考えておいてください。

ここでは、Windows Azure に簡単なサービスを展開し、さらに展開したサービスにリモート デスク

トップで入り込むまでの手順について解説します。これは、オンプレミスで言えば、以下のような作業

に相当します。

① サーバーを購入する

② Windows Server 2008 をンストールする

③ リモート デスクトップ機能を有効にする

④ IIS(Internet Information Server) をンストールする

⑤ ネットワーク構成を変更して接続テストを行う

⑥ Visual Studio を使用して WEB サービスを作成する

⑦ IIS に作成した Web サービスを展開する

⑧ リモート デスクトップでサーバーに接続する

結構な作業量ですよね。サーバーを購入しなければなりませんから、お金も結構かかります。

さて、ここで何か違和感を覚えませんか? 通常、オンプレミスで「サービスを展開する」と表現した場

合には、上記の ⑦ 以降を意味します。

しかし、PaaS である Windows Azure の場合、WEB サービスの展開と OS のンストールは一体

です。OS だけをンストールすることは、基本的にはできません (VMRole という特別なンスタン

スが存在しますが、少々特殊なのでここでは触れません) 。Web サービスを Windows Azure にゕッ

プロードすると同時に、クラウド上のサーバーに OS が準備され、IIS が準備され、そこに Web サー

ビスが展開されます。

なお、「リモート デスクトップ」の部分が何か浮いている感じがしますが、あまり気にしないでくださ

い。実は、これからご紹介する手順は、今後 Windows Azure にサービスを展開するうえでの最も基

本的なプロセスなのです。オンプレミスでは、サーバーにリモート デスクトップで入り込むなんてこと

は日常的に行われますが、クラウドに展開されているサービスにリモート デスクトップで入り込むには

ちょっとした事前準備が必要なのです。この準備は、ゕプリケーションの開発担当ではなく、ンフラ

を担当する IT Pro が知らなければなりません。

なぜならば、リモート デスクトップで入り込んでサーバーのベント ログを見直し、パフォーマンス

を確認するのは、開発者ではなく IT Pro だからです。

Windows Azure にサービスを展開するには、Visual Studio を使用しなければなりません。

でも安心してください。無償の Express を使用することができますので、ここでは Express Edition

を使用した手順をご紹介します。

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(1) Visual Web Developer 2010 Express をインストールする

今回使用するのは、Visual Studio 2010 Express の中でも、Web 開発に特化したエデゖションである

Visual Web Developer 2010 Express です。

これから、Visual Web Developer 2010 Express をンストールするわけですが、それに先立ち、SQL

Server 2008 R2 Express を個別にインストールしておいてください。SQL Server 2008 R2

Express は以下からダウンロードすることができます。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?familyid=8B3695D9-415E-41F0-A079-25

AB0412424B&displaylang=ja

※ 実は、これから紹介する Webプラットフォーム ンストーラー (Web PI) を使用して Visual Web Developer

2010 Express と同時に SQL Server 2008 R2 Express をンストールすることができるのですが、ンストール

に失敗することがあります。原因はさまざまなのですが、事前に個別にンストールしておいたほうが確実です。

SQL Server 2008 R2 Express のンストールが完了したら、以下の Web プラットフォーム ンス

トーラー (Web PI) サトに移動し、Web PI をダウンロードして実行しましょう。

Download the Microsoft Web Platform

Web PI を実行すると、以下の画面が表示されます。画面上にある [製品] をクリックしてから、一覧

に表示されている「Visual Web Developer 2010 Express」を [追加] します。

まだンストールは始めないでください。次の項でもう 1 つコンポーネントを追加します。

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(2) Windows Azure SDK and Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio (November 2010) をインストールする

Windows Azure に関連した開発を行うには、Windows Azure 用の SDK および Visual Studio 用の

Add-in がンストールされていなければなりません。

Web PI の画面を少し下にスクロールして、「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 2010

v1.3」を選択してください。

[追加] ボタンをクリックして選択が完了したら、[ンストール] をクリックします。

ンストールが始まると、以下のように関連コンポーネントも同時にンストールされる旨のメッセー

ジが表示されるので [同意する] をクリックして先に進めてください。

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ンストールが完了したら、コントロール パネルの [プログラムと機能] に以下が表示されていること

を確認してください。特にバージョン番号は重要ですので注意しましょう。

Windows Azure SDK v1.3.11122.0038

Windows Azure Tools for Visual Studio 2010 1.3 v1.3.31122.1601

以上で準備は完了です。

もちろん、Windows Azure のゕカウントは事前に用意しておいてください。

早速始めましょう。

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(3) Visual Studio を起動する

スタート メニューから、Microsoft Visual Web Developer 2010 Express を右クリックして、「管理

者として実行」を選択してください。

Visual Studio が起動したら、スタート ページで [フゔル] - [新しいプロジェクト] を選択します。

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(4) Windows Azure アプリ用のテンプレートを選択する

「新しいプロジェクト」ウゖンドウの右側には [Visual Basic] と [Visual C#] という 2 つのノード

が表示されますが、好きなほうを開いてください。今回は Visual C# を選択していますが、どうせコ

ードは書きませんから関係ありません。

そんなことよりも、その配下にある「Cloud」が重要です。「Cloud」を選択し、中央のペンに「Windows

Azure Project」が表示されていることを確認したら「OK」をクリックします。

最後に、プロジェクトに含めるロール ンスタンスを選択するのですが、ここも何も考えず「ASP.NET

Web Role」を選択し、「>」ボタンをクリックしてください。すると、以下のように表示されているは

ずです。

問題が無ければ [OK] をクリックしてください。以下のように表示されていれば、OKです。

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(5) 動作確認してみる

試しに、[F5] をクリックしてデバッグを開始してみてください。デバッグといっても何もコードを書

いてないのでエラーの出しようがないのですが...。

もし、以下のようなエラーが出る場合には、「管理者として実行」されていないためです。

一度 Visual Studio を停止して、再度「管理者として実行」で起動してください。

The Windows Azure compute emulator must be run elevated.

Please restart Visual Studio in elevated administrator mode in order to run the project.

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正常に実行されると、デスクトップの右下に「Windows Azure Emulator」が起動し、デバッグが始ま

ります。

正常に実行されると、以下のような画面が表示されます。これはテンプレートに既定で組み込まれたコ

ードです。今回はこのまま Windows Azure 上にゕップロードしてしまいましょう。

確認したらブラウザは閉じてください。デバッグも自動的に終了します。

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(6) リモート デスクトップを有効にしたパッケージを作成する

Visual Studio の右側にある「ソリューション エクスプローラー」から作成中のプロジェクト (ここで

は Windows Azure Project) を右クリックして [発行] を選択します。

「Deploy Windows Azure Project」画面が表示されるので、「Create Service Package Only」を選

択し、さらに 1 番下にある「Configure Remote Desktop Connections...」をクリックしてください。

ちなみに、いま選択した「Create Service Package Only」についてちょっとだけ触れておきましょう。

「Deploy your Windows Azure project to Windows Azure」はゕプリケーションを直接 Windows

Azure 上に展開する際に使用するオプションです。Visual Studio はこのオプションを使用して、作成

したパッケージを直接 Windows Azure のサービスに展開することができるのですが、IT Pro の皆さ

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んにとっては、それは勘弁してほしいですよね。つまり、開発者が自分の知らないところでゕプリケー

ションを展開してしまうのはやめてほしいと考えるはずです。

そこで、「Create Service Package Only」を使用してパッケージ フゔルだけ作成し、展開は IT Pro

が Windows Azure ポータルから実施する...これがおそらく当面のスタンダードな手順かと思います

(今後は、こうした文化も変わってくるのかもしれませんね)。

さて、話を戻しましょう。

[Configure Remote Desktop connections...] をクリックすると、「Remote Desktop Configuration」

画面が表示されます。ここで「Enable connections for all roles」をチェックしてください。

次に、リモート デスクトップに使用する証明書を作成します。オンプレミスの Windows Server に接

続する場合には、自動的に証明書が作成されて使用されるので意識することはあまりないのですが、

Windows Azure の場合には証明書の管理方法が特殊 (言い換えれば普通のWindows Server と比較

してセキュゕ) なこともあり、自分で準備してあげる必要があります。

「証明書」と言っても別に構える必要はありません。この GUI を使用して作成することができます。

プルダウンを開き、 <Create...> を選択してください。既に一覧に証明書が表示されているかもしれ

ませんが、ひとまず無視してください。

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[Create Certificate] ウゖンドウが開くので、証明書の識別名を入力してください。何でも結構です。

気にせず入力しちゃってください。今回は Certificate for RDS と入力しました。

[OK] をクリックすると元の画面に戻り、今作成した証明書が選択されています。

ここで、[View...] をクリックしてください。以下のように、今作成した証明書が表示されます。

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さて、ちょっと面倒...というか理解しづらいのがここからです。

今行った作業によって何が完了したのか...と言うと、

リモート デスクトップ サービスの通信に使用する証明書の作成

使用する証明書と OS の関連付け

です。

何か足りませんよね? そうです。証明書は Windows Azure 上の OS にゕップロードされていなけれ

ばなりませんが、Visual Studio はそこまでやってくれません。別途実施 (サービス証明書のゕップロ

ード) する必要があるのです。

ゕップロードする証明書は「サービス証明書」と呼ばれるもので、PFX 形式でなければなりません。PFX

形式の証明書を出力するには、上のように、[詳細]タブを選択して、[ファイルにコピー」をクリック

します。

証明書のエクスポート ウゖザードが表示されるので、以下のような流れで PFX フゔルを作成してく

ださい。

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エクスポートした PFX フゔルは後で Windows Azure Portal で使用しますから、保存場所を忘れな

いでください。

最後にリモート デスクトップでログオンするための ユーザーID とパスワード、そしてゕカウントの

有効期限を指定します。個々で指定したユーザー IDが Windows Azure 上のンスタンスに自動的に

作成され、リモート デスクトップログオンの権限が与えられます。

なお、有効期限にはくれぐれも注意してください。既定では ひと月 しか与えられません。

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すべて指定したら OK をクリックしてください。さらに、Deploy Windows Azure project 画面でも

[OK] をクリックしましょう。

以下のように、作成されたパッケージ フゔルが表示されます。

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(7) Windows Azure にサービスを作成する

Windows Azure 未体験の方は混乱すると思うのですが、ここで言う「サービスの作成」とはオンプレ

ミスで言うところの「OSの準備」です。

まずは、Windows Azure のポータルに移動してください。

画面左下のメニューから「Hosted Services, Storage Accounts & CDN」をクリックし、さらに左中

央の「Hosted Services」をクリックしてください。次に、画面の左上に「New Hosted Service」ボタ

ンが表示されるので、これをクリックします。

[Create a new Hosted Service] ウゖンドウが表示されるので、必要な情報を入力します。重要なのは、

ここで前回までに作成した証明書とパッケージを指定する点です。

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サービス証明書を指定するには、1 番下の 「Add Certificate」をクリックしてください。以下のよう

に、前回作成した PFX フゔルを指定します。

すべて完了したら、[OK] をクリックすると、パッケージ フゔルとサービス証明書が Windows

Azure 上にゕップロードされると共に、リモート デスクトップによる接続が有効になります。

ゕップロード直前に以下のワーニングが表示されることがあります。これは、「ンタンスが 1 つじ

ゃ信頼性が低くなっちゃうよ?」という警告です。今回は無視してかまいません。

ゕップロードが完了すると、プロダクションのための処理が行われます。すべて完了するまでに 15分

程度を要するので、一休みしておいてください。

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処理が完了すると、上の画面のように Ready となります。

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(8) リモート デスクトップで接続してみる

今展開したンスタンスを選択すると、右上の [Connect] ボタンが有効になっていることがわかりま

す。これはリモート デスクトップ機能が有効になっている証拠です。

さっそく Connect をクリックしてみましょう。

Connect をクリックすると、RDPフゔルのダウンロードが開始されます。

そのまま保存してもよいのですが、ここでは「開く」をクリックしちゃいましょう。

リモート デスクトップに接続するときの、おなじみのダゕログが開きますね。ここから先は説明はい

らないでしょう。

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これで完了です。覚えてしまえば簡単ですよね。

IT Pro の方は、開発者の方に、これまで解説してきた手順を実施してもらうよう必ずお願いしてくだ

さい。

以上、マクロソフトのクラウドについて、その足がかりの部分についてご紹介してきました。楽しく

ておもしろい機能はまだまだたくさんありますし、プラベート クラウド分野にもエキサテゖングな

テクノロジーが満載です。

ぜひともマクロソフトのクラウド テクノロジーに注目してください。