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1 OSC 2016 Nagoya / 2016.5.28 LibreOffice の品質向上活動について OSC 2016 Nagoya / May 28 th , 2016 Souichiro Ishikawa : LibreOffice QA Team Masataka KONDO : LibreOffice Japanese Team

LibreOfficeの品質向上活動について

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LibreOffice の品質向上活動について

OSC 2016 Nagoya / May 28th, 2016Souichiro Ishikawa : LibreOffice QA TeamMasataka KONDO : LibreOffice Japanese Team

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本日のセミナーについて

講師を変えた二部構成で行います。

第一部担当 : 近藤 (15 分 )第二部担当 : 石川 (30 分 )

第一部の内容としては品質向上活動を含むイントロダクション第二部はバグの見つけ方、報告などの実践的内容

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「品質向上」に必要なこと

個人的な意見ですが、以下の3要素に集約されると解釈します

(1) 使用者に「使いやすい」と実感させること

UI やドキュメントの翻訳

直感に反しない操作体系周りに使用しているユーザーが確実に存在する

(2) 多機能、各ソフトウェアの連携

Draw / Base / Math なども使える

5.2 の新機能について

Vote for Enhancement(3) ユーザーに環境を強制しない

マルチアーキテクチャで使用可能

ISO に基づいた文書フォーマット

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「使いやすい」と実感させる

多くの人にとっての使いやすさは

(1) ユーザー数の増加、普及拡大

(2) 使用ノウハウなどの伝播

(3) 搭載される機能への影響

と良い方向への効果が期待できます。

使いやすさを実感させるための方策

UI のローカライズ

ドキュメントなどの翻訳・作成

イベントによる宣伝・勉強会などの知識共有 ... など

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使いやすさの実現 : オフライン活動

「翻訳レビュースプリント」を 2015/7/26 に開催

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使いやすさの実現手段 : タイムベースリリース

期日を切ってどんどんリリースする機能などに不具合があった場合修正が速い

5.2 は 8 月に、 5.3 は来年2月のリリース予定

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新バージョンに対応して

機能追加などに対応するテストが必要です。バグレポートにより、修正必要な事項が開発チームに伝わります

バグハンティングセッションが期間設定されており、世界中のコミュニティによる「バグ取り」が行われます

6月にはリリーススケジュールにしたがって RC の

バグハンティングセッションが行われる予定です

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多機能を使いこなすために : 適材適所な構成

例えば、ひとつのソフト ( 例 : 表計算 ) に機能を詰め込む

ソフト自体の肥大化によるパフォーマンスの低下間違った使い方の拡大による正しい知識体得の邪魔本来不要な機能を載せるといった不自然さの発生

必要な機能を別構成のソフトに振り分けるソフト単体でのパフォーマンスを最適化それぞれのソフトの使い手によるノウハウの蓄積ソフト単体への機能追加では得られない性能を実現

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使いやすさの機能を適切なソフトで

Draw / Math / Base が用意されているのが利点のひとつです

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5.2 の新機能について (1)

Writer / Calc / Impress でも多角形が描けるようになりました

参考 : 5.1 以前のツールバー

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5.2 の新機能について (2)

Calc のステータスバーに表示されるセル計算値を設定可能

デフォルトでは平均と総和

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5.2 の新機能について (3)

「検索と置換」ダイアログの機能強化

参考 : 5.1 以前の同ダイアログ

「前の候補」 (Find Previous)が追加されている

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Vote for Enhancement

次期バージョンに搭載する新機能の優先順位付け

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5.2 の入手方法

Nightly Build : TDF が提供する「最新版」

ビルドによっては不安定な場合もあります

Alpha / Beta などブランチ : バグ出しのテストで使用

自家ビルド現在のビルドは割と安定して動作しています

5.2 Beta のブランチを切る直前は不安定でした

ビルド方法はいろいろ資料あります

Windowsだけは苦労すると思います

Linux, MacOS は割と簡単だと思います

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自由さを感じてもらう : 品質向上につながる

ユーザー数はもちろん、多様性を確保すること

マルチアーキテクチャ (Linux / Mac OS / Windows)100 以上の言語環境

ISO標準に準拠した文書フォーマット ODFAPI の有効活用 : OpenOffice.orgから仕様変更

Pandoc や Sphinx など ODF を生成可能なツール

OS やライセンスに縛られない自由、を体験してみてください

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Document Liberation Project

ODF による永続性確保と「古い」文書のサルベージ

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ライブラリとして広く活用可能な方向性

インポート / エクスポートフィルタは libxxx として活用可能

他ソフトへの組み込み (GPLv2 or LGPL が条件として必要 )出力先として ODF 、 EPUB3

インポートされる文書種別は増加傾向ワープロだけでなく

統合オフィスツール (Claris Works, Microsoft Works, etc.)ドローツール (Visio, Corel Draw, etc.)DTP (Aldus Pagemaker)なども対象

インポートフィルタの成果は LibreOffice にも取り入れられる

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まとめ

品質向上はユーザーへの「使いやすさ」の提示によるユーザー数をふやし、ノウハウを共有して質の向上

UI やドキュメントなどとっかかりの質の向上

無理のない多機能の使いこなし自由を享受するための品質の確保・向上

これらを支えるのはユーザーの活動です皆さんで参加して、作り上げていきましょう私たちスタッフが力になれると思います

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今年 (2016) はチェコで行われます !!

LibreOffice Conference 2016 in Brno / Sept. 7-9th

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引き続き石川さんの発表をお楽しみください。