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http://fastliver.com/ Manabu Sato(C)2015
浸透圧に関する問題 完全攻略チャート①
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
半透膜とは?
ファントホッフの法則
分子やイオンの粒子の大きさは,物質によって異なる。したがって,ある大きさ以上の粒子を通さない穴の空いた膜を用いれば,その大きさによって物質を分けることができる。このような膜を半透膜とよぶ。
非電解質の希薄溶液において,浸透圧Πは,絶対温度 T および溶液のモル濃度C に比例するので,比例定数(気体定数)をRとすると次の式が得られる。
Π=C R T ……①
Π×V = n×R×T
と導かれ,理想気体の状態方程式と同じ形で示される。これをファントホッフの法則という。
分子量 M の溶質w (g)を溶媒に溶かして1( L)の溶液を作ると,C = (mol/L) ……② であるので,Mw
また,溶液の体積 V( L),溶質の物質量をn( mol)とすると,C =Vn (mol/L)
① 浸透をおさえるために必要な圧力② 溶媒が半透膜を通して溶液側に浸透しようとする圧力 ★この2つの浸透圧の概念をおさえることがポイント!
図1のようにU字管を準備し,溶媒分子を通し,溶質粒子は通さない半透膜を中央部分に取り付け,左側に溶液,右側に溶媒を両液面の高さが等しくなるように入れ,長時間放置する。すると,溶媒分子は溶媒側から溶液側に向かって半透膜を通って移動(浸透という)し,両液面差が一定となったところで溶媒分子の移動が止まる。(図2の状態)このとき溶液の液面を,もとの高さにするために必要な圧力を浸透圧(図3 紫色の矢印)という。また,浸透圧は,溶媒分子が半透膜を通して溶液側に浸透しようとする圧力(橙色の矢印)であるともいえる。
■ 半透膜の例:セロハン膜,膀胱膜,細胞膜など。
溶液
溶媒
溶液
溶媒溶
液溶媒
開始時 放置後,液面差が生じる。
Π=式①に,式②を代入して,Mw
R T 。これより
半透膜h
浸透しようとする圧力P
液面差を等しくするには,溶液の液面に圧力を加える。この圧力が浸透圧!
浸透圧とは?
高さhの溶液柱が示す圧力が溶液の浸透圧に相当する!
M = Π
wRT分子量 M は, と表せる。
であるから,式①に代入して,
図1 図2 図3
両側で溶媒分子が移動しているが,溶液側への移動量が多いため見かけ上,溶媒側から溶液側に移動している。
溶媒分子
溶媒分子
溶質粒子
溶質粒子 両側での溶媒分子の移動量は同じ。
モル濃度の定義
モル濃度C は,総溶質粒子のモル濃度になるので,電離や会合の影響を考慮する必要がある。詳細はチャート②参照
Point !
浸透圧を利用した分子量の測定法は,高分子化合物など大きな分子量をもつ物質の分子量測定にも適している。
http://fastliver.com/ Manabu Sato(C)2015
非電解質
浸透圧に関する問題 完全攻略チャート②浸透圧の問題での総物質量の算出方法
浸透圧 は,希薄溶液の場合には,溶質の種類によらず,溶液のモル濃度C (mol/L)に比例する。これより,比例定数を用いて次のように表される。
AB → A+ + B- の場合 A2B → 2A+ + B2- または AB2 → A2+ + 2B-
Ⅲ.溶質が電離度αで電離するタイプ
Ⅱ.溶質が完全に電離するタイプ
Ⅰ.溶質が電離も会合もしないタイプ
このときの溶液のモル濃度C (mol/L)は,溶液中での溶質の物質量で,例えば,電解質は,水溶液中で電離するため,同濃度の非電解質の水溶液に比べて溶質の粒子(イオンや分子)数が多くなる。したがって,溶質の物質量は粒子の総物質量で考えなければいけない!浸透圧の問題での総物質量の算出方法は,主に以下のⅠ~Ⅲの3タイプを覚えればよい。
物質量は変化しないのでモル濃度も変化しない!
電離すると水溶液中での総物質量は増えるので,モル濃度も大きくなる!
電離の反応テーブルからこの式をすぐに導けるようにする!
公式 Π=C R T
公式 Π=C ×(1+α) ×R T (電離度:α)
公式 Π=C ×(電離後のイオンの係数の和)×R T
Ⅲ.溶質が電離度αで電離するタイプ
Ⅱ.溶質が完全に電離するタイプ
Ⅰ.溶質が電離も会合もしないタイプ
Π=C R T
Π=C ×2 × R TΠ=C ×3 × R T
溶質を水溶液に溶かしたときに,完全に電離するタイプ。水に溶けて電離する物質を電解質という。強酸・強塩基・塩などは強電解質で,希薄溶液中ではほぼ完全に電離している。よって,電離度が与えられていない場合でも完全に電離しているとして計算してよい。例:塩化ナトリウムNaCl・塩化カルシウムCaCl2の水溶液
電解質の溶質が電離度αで電離するタイプ。例えば,酢酸CH3COOHは弱酸なので,水中でほんの一部が電離して,次のように酢酸と酢酸イオンと水素イオンが共存(=平衡)している。
弱酸などの電解質が溶質の場合は,反応テーブルを書いて,電離後の総溶質粒子のモル濃度(mol/L)を求めてから,公式に代入することをおすすめする!例:酢酸CH3COOHの水溶液
CH3COOH → CH3COO- + H+
反応量
電離後
- Cα + Cα
Cα Cα
+ Cα
電離前 C C0 0
C(1-α) C(1+α)
総溶質粒子のモル濃度(mol/L)→
CH3COOH → CH3COO- + H+ →
溶質が電離する反応テーブルを書いて,総溶質粒子のモル濃度(mol/L)を求める。例えば,電離前のC(mol/L)の酢酸CH3COOH水溶液の電離度をαとすると,電離したイオンの濃度は,電離前の酸の濃度C(mol/L)に電離度αをかけて得られるので,次のようになる。
上記より,電離後の総溶質粒子のモル濃度は C(1+α)(mol/L)となる。
反応量は係数に比例!反応によって減少→-,増加→+
C(1-α)+ Cα+ Cα=C(1+α)
溶質を水に溶かしても,電離も会合もしないタイプ。溶質が非電解質の場合,水に溶かしても電離も会合もしない。よって,「水に溶かす前の溶質の物質量」=「水に溶かした後の溶質の物質量」となる。例:ブドウ糖C6H12O6・ショ糖C12H22O11の水溶液
Π=C ×(1+α) ×R T
AB → 1A+ + 1B-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2 A2B → 2A+ + 1B2-
電離後のイオンの係数の和=2 + 1 = 3
AB2 → 1A2+ + 2B-
電離後のイオンの係数の和=1 + 2 = 3
∴
公式を導く手順
沸点上昇や凝固点降下に関する問題では「会合」するタイプは頻出であるが浸透圧ではほとんどでないので割愛
http://fastliver.com/ Manabu Sato(C)2015
浸透圧に関する問題 完全攻略チャート③基本の計算問題の解法と考え方
浸透圧の典型的な基本問題の解法と考え方について例題を用いて解説する。
問題例問題例 9.0gのブドウ糖C6H12O6(分子量:180)を水に溶かし,500mLとした水溶液の27℃における浸透圧を有効数字2桁で求めよ。ただし,気体定数Rを8.31×103(Pa・L/K・mol)とする。
溶液
純水
500mL 500mL
図1
溶液
純水
500mL 500mL
図2
本問は典型的な基本問題であるが,ただ公式に代入して解くのではなく,きちんと次のようにイメージして解くとよい。
これを解いて, Πブドウ糖=249300=2.5×105 (Pa) ……(答え)
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質の質量(g),M:溶質の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T α
= ×8.31×103×(272+27)Πブドウ糖×9.0180
5001000
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(ブドウ糖)の質量(g),M:溶質(ブドウ糖)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
1809.0 8.31×103 272+27Πブドウ糖
α5001000
Π×V =Mw
× R × T に各値を代入してファントホッフの式
Π×V =Mw
× R × T の式にそれぞれの数値を代入して,求める値を計算する。ファントホッフの式
考え方
まず,図1のU字管(内径と断面積が等しく,半透膜で仕切られている。)の左側に問題で与えられているブドウ糖の水溶液を入れ,右側に両液面の高さが等しくなるように溶媒である純水を500mL入れる。
その後,暫く放置すると,純水が溶液の方に浸透していく。この浸透しようとする圧力(赤矢印)が,本問で求める浸透圧となる。
また,本問で求める浸透圧は,「純水が溶液の方に浸透し,溶液の液面が上昇するが,この液面を初めと同じ高さにするために必要な圧力(紫矢印)」とも言える。(図2参照)
STEP2
STEP1
解法の手順
解 答解 答
解 答解 答
ブドウ糖の水溶液について,浸透圧をΠブドウ糖(Pa)とすると,それぞれの値は次のようになる。
わかっている情報を整理する。
ブドウ糖は非電解質なので無視
半透膜9.0gのブドウ糖が溶解
ココは絶対温度
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浸透圧に関する問題 完全攻略チャート④
◎ U字管の液面差の絡む浸透圧問題を例題を用いて具体的に解説する。
問題例問題例 27℃のもとで図のように半透膜で仕切った断面積1.00cm2のU字管の左側に1.0gのデンプンを入れた溶液100mL,右側に純水を同じ高さになるように100mL入れた。その後一昼夜放置したところ,液面差が10.0cmになった。デンプンの分子量を有効数字2桁で求めよ。ただし,気体定数Rを8.31×103(Pa・L/K・mol),この水溶液の密度を1.0(g/cm3),水銀の密度を13.6(g/cm3),大気圧を1.013×105(Pa)(76.0cmHg)とする。
STEP1
解法の手順(手順は問題によって順不同となる)
STEP3
解 答解 答
U字管の液面差の絡む典型的な浸透圧問題の解法
10.0cmの液面差が生じた。→ 溶媒の液面がその半分の5.0cm降下し,溶液の液面が5.0cm上昇したということ!そして,高さにして5.0cm分の水の体積(cm3)は,断面積が1.00cm2より,「断面積(cm2)×高さ(cm)」で求められる。
増えた分(浸透した分)の溶液の体積を求める。
増えた分を加えた溶液の全体積を求める。
求める分子量をM 1とすると,浸透圧Πは
となる。
増えた分の溶液の体積は となる。
Π=MVwR T
Π=M 1×
1.0×8.31×103×(273+27)
より,浸透圧Π(Pa)を求める。
STEP2
12×1.0=5.0(cm3)
溶液
溶媒 溶
液溶媒
溶媒から溶液に水が浸透し,左側が高くなって右側が低くなり,液面差が10.0cmになって止まった。これは浸透してこようとする圧力(浸透圧=赤矢印)と水溶液10.0cm分の重さによる圧力(溶液柱=緑矢印)がつり合ったためである。よって,「浸透圧」=「溶液柱」の方程式を作ることで,求める値を計算する。
100mL 100mL
溶液
純水
100mL 100mL
液面差が10.0cm
断面積1.00(cm2)
実験開始時 一昼夜放置後27℃ 27℃
10.0×
解 答解 答
解 答解 答
STEP1で求めた体積(増えた分の体積)+ 元の溶液の体積
元の体積が100mL,浸透してきた水が5.0cm3。cm3とmLは同じ大きさの単位だから,そのまま足して体積は105mLと表すことができる。これをL単位に換算すれば, Π V = n R T のVの値となる。
増えた溶液の体積は,
5.0(cm3)=5.0(mL)より
5.0 + 100 =105(mL)
1000105
1000105
Mw TΠ
Π
V α
Π:溶液の浸透圧・V:溶液の体積(L),w:溶質の質量(g),M:溶質の分子量,T:溶液の温度(K),α:電離度
273+27M 11.0
デンプンは非電解質なので電離度は無視できる。
1.0gのデンプンが溶解
溶液柱
厳密には,この体積は水の浸透により,薄められた溶液の体積となる。厳密には,この体積は水の浸透により,薄められた溶液の体積となる。
12
液面差(cm)× × 断面積(cm2)
ココがポイント!ココがポイント!
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浸透圧に関する問題 完全攻略チャート⑤STEP4
STEP5
溶液柱が示す圧力P溶液柱(Pa)を求める。
=1.01×105
=13.610.0
13.610.0
13.610.0
× ×76.0
1
10.0×1.0= h水銀×13.6 より
解 答解 答
解 答解 答
① まず,溶液柱が水銀柱だったら何cmになるかを換算する。
この問題では水溶液1cm分が何Paになるかという基準は与えていない。そこで,この10.0cmを水銀の高さ(cm)に換算する。なぜなら,水銀の高さに換算できれば,76.0(cm)⇔ 1.01×105(Pa)なので,この関係式よりPaの単位に換算することができるため。
10.0cmの溶液柱が水銀柱だったら何cmになるかを換算する。このときの,水銀柱の高さをh水銀(cm)とすると
h水銀 (cm)
76.0(cm):1.01×105(Pa)= :P溶液柱 より
P溶液柱
=1.01×105 × ×76.0
113.610
溶液柱の高さ(cm)×溶液の密度(g/cm3)=水銀柱の高さ(cm)×水銀の密度(g/cm3)
76.0(cm):1.01×105(Pa)=水銀柱の高さ(cm): P溶液柱(Pa) より
② 次に,①で求めた水銀柱の高さ(cm)に相当する圧力(P溶液柱)(Pa)を換算する。
これより,溶液柱が示すP溶液柱(Pa)が求まる。
溶液柱の圧力→水銀柱の高さに換算→Paの単位に換算と2段階の工程を計算する!
M 1 ×
1.0×8.31×103×(273+27)
「浸透圧Π(STEP3で求めた)」=「溶液柱の圧力P溶液柱(STEP4で求めた)」の方程式を解き,求める値を求める。
1000105
これを解いて,M 1=2.42…×104 =2.4×104 ……(答え)
「圧力(g/cm2)=高さ(cm)×密度(g/cm3)」と表され,溶液柱の圧力と水銀柱の圧力(g/cm2)が等しいとして
の式より,水銀柱の高さ(cm)を求める。
=1.01×105
13.6水銀柱の高さ
× ×76.0
1P溶液柱 (Pa)
次に,上記で求めた水銀柱の高さ(cm)に相当する圧力(P溶液柱)(Pa)を求める。
∴
∴
「浸透圧」=「溶液柱の圧力」より
(Pa)
この2つの値は問題で
与えられている!
Point !
と式を作り,一発で求めてもよい。13.6(g/cm3)
1.01×105(Pa)
1.00(g/cm3)
P溶液柱(Pa)
水銀柱
デンプンの溶液柱
76.0(cm)
10.0(cm)
=P溶液柱
13.6×76.0 10.0×1.001.01×105
10.0×1.00=
P溶液柱
13.6×76.0 1.01×105
or
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必要があれば次の数値を用いよ。(塩化ナトリウム:式量58.5,ブドウ糖の分子量:180とする。)気体定数 R=8.31×103 Pa・L/(K・mol)人体の水分(体液)が急速に失われた場合,体液バランスの補正や維持のために(ア)0.9%(質量パーセント濃度)塩化ナトリウム水溶液を体内に補う医療行為が行われる。その理由として,人では血液から血球を除いた成分(血しょう)の浸透圧が0.9%塩化ナトリウム水溶液の浸透圧と等しいことが知られているからである。しかし,血しょうの浸透圧は電解質のみによるものではなく,血液中に存在するタンパク質や糖なども寄与している。実際には,血液中のタンパク質濃度低下により,むくみが生じることが知られている。そこで,(イ)血しょう中に存在する分子量1万以上の高分子が寄与する浸透圧について図3のような装置を用いて調べた。
〔実験1〕素焼きの円筒容器の壁に,はがれないように半透膜を接着させた。半透膜を隔てて 円筒容器の内側と外側に蒸留水と0.9%塩化ナトリウム水溶液を入れた。その際, 円筒容器の内側と外側の液面の高さが同じになるように加えた。そのまましばらく 放置したが,液面の高さに変化は生じなかった(図3a)。〔実験2〕実験1と同じ半透膜を用いて,円筒容器の内側と外側に血しょうと0.9%塩化ナトリ ウム水溶液を入れた。その際,円筒容器の内側と外側の液面の高さが同じになるよう に加えた。しばらくすると,ガラス管内の液面が上昇し,両液面の差(h)が40cmで平衡 状態となった(図3b)。
Theme 浸透圧に関する問題 東京医科歯科大学(2013 医 歯 )①
測定における温度条件は27℃とする。また,素焼きの容器は半透膜を隔てた物質の移動には関与しない。以下の各問に答えよ。問1 27℃における下線部(ア)の浸透圧(Pa)を有効数字3桁で答えよ。ただし,塩化ナトリウム 水溶液の濃度は0.900%,水溶液の密度は1.00g/cm3 ,塩化ナトリウムの電離度は1.00とする。問2 下線部(ア)の水溶液と同じ浸透圧を示すブドウ糖水溶液を100mL調製した。そのとき必要 なブドウ糖(C6H12O6)の質量(g)を有効数字3桁で答えよ。問3 この実験に使用する半透膜としてどのような性質を持った膜が適切であるか, 20字以内で簡潔に述べよ。問4 液面差が40.0cmであったとき,下線部(イ)の浸透圧(Pa)を有効数字3桁で答えよ。 ただし0.9%塩化ナトリウム水溶液の密度は1.00g/cm3,血しょうの密度を1.02g/cm3と る。液の移動による密度の変化は考えないこととする。水銀柱では27℃,1.01×105Paの とき,高さは76.0cm,水銀の密度は13.6g/cm3である。問5 実験2で用いた0.9%塩化ナトリウム水溶液の代わりに,問2で調製したブドウ糖水溶液 より2倍高い濃度のブドウ糖水溶液を用いて実験をした。この場合,実験2の結果に比べ てhはどのようになると予想されるか。①から③の記号で答え,その理由を50字以内で答え なさい。 ① 小さくなる� ② 変わらない� ③ 大きくなる
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NaCl → 1Na+ + 1Cl-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2
問1
Theme 浸透圧に関する問題 東京医科歯科大学(2013 医 歯 )②
解 答解 答
=
=7.670…×105≒7.67×105 (Pa) ……(答え)
×2×8.31×103×(273+27)Πナト
次に,溶液1L中に含まれる溶質(塩化ナトリウムNaCl:式量58.5)の質量を求める。
溶質の物質量は,
溶液が1L(1000(cm3))あるとして,溶液1Lの質量は,
1000(cm3)×1.00(g/cm3)=1000(g)
1000.900
1000(g)× 9(g)=
∴ この溶液のモル濃度は, (mol/L)
58.5
9
58.5
9
58.5
9
58.5
9
(mol)
質量パーセント濃度(%)100
溶質の質量(g)=溶液の質量(g)× より
溶液1L中の溶質の物質量がモル濃度(mol/L)になる!
質量(g)=体積(cm3)×密度(g/cm3)
溶質の質量[g]
溶液の質量[g]×100 より
6.0[g]
100[g]×100 =6.0[%]
0.1[mol]
0.1[L]
6.0[g]
60[g/mol]=0.1[mol]
この溶液の溶質である酢酸CH3COOH(分子量=60)6.0[g]の物質量は
溶液の体積は,100[mL]=0.1[L]より
よって,誤り。
酢酸6.0g
溶液100g
モル質量[g/mol]
質量[g]物質量[mol]=
1000mL=1L
溶液の体積[L]溶質の物質量[mol]
モル濃度[mol/L]= より
溶質の物質量[mol]を求めた!
溶液の体積[L]を求めた!
解法①:モル濃度は,溶液1L中に含まれる溶質の物質量より, 溶液1L中に含まれる溶質の物質量を求めれば, その値が答えとなる!解法②:「溶質の物質量[mol]」÷「溶液の体積[L]」 を計算する。
モル濃度[mol/L]の2つの解法
=1.0[mol/L]
まず,質量パーセント濃度0.900%の塩化ナトリウム水溶液(密度1.00g/cm3)のモル濃度を求める。
KCl → 1K+ + 1Cl-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2
これを解いて, x =1.10×10≒1.1×10 (g) ……(答え)
Vn
= ×2×8.31×103×3107.6×105×1x
74.6
Π = C ×(電離後のイオンの係数の和)× R × T に各値を代入して
Π×V =Mw
× R × T ×(電離後のイオンの係数の和)
Π×V =Mw
× R × T ×(電離後のイオンの係数の和)
ΠV =CR T ……(答え)
(1)より
Vn
Π =CR T = ×R T
∴
……(答え)
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(塩化カリウム)の質量(g),M:溶質(塩化カリウム)の分子量,T:溶液の温度(K), α:溶質の電離度
Mw RΠ V T
1 1x 74.6 8.3×103 3107.6×105
NaCl → Na+ + Cl-
塩化カリウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
求める塩化カリウムの質量をx(g)とすると,各値は次にようになる。塩化カリウムは,完全に電離するとあるので電離度は1となる。
α
RΠ
Πナト
C T
1.008.31×103
α
Mw RΠ V T
M1.0 8.3×103 272+27
272+27
58.5
9
=
Π:溶液の浸透圧(Pa),C:溶液のモル濃度(mol/L),T:溶液の温度(K), α:溶質の電離度
RΠ
Π
C T
18.31×103
求める塩化ナトリウムの浸透圧をΠ(Pa)とすると,各値は次にようになる。
α
272+27
5.0×102
α1001000
ポリエチレングリコールは非電解質なので無視
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
塩化ナトリウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
NaCl → Na+ + Cl-
Π:溶液の浸透圧(Pa),C:溶液のモル濃度(mol/L),T:溶液の温度(K), α:電離度
塩化ナトリウム水溶液について,求める塩化ナトリウムの浸透圧をΠナト(Pa)とすると,各値は次のようになる。
溶質が電離するときの式!
粒子は2倍になる!
ココは絶対温度
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溶液柱の圧力→水銀柱の高さに換算→Paの単位に換算と2段階の工程を計算する!
問2
問3
問4
問5
Point !
Theme 浸透圧に関する問題 東京医科歯科大学(2013 医 歯 )③
解 答解 答
浸透圧は,同じ溶媒を用いた場合には,溶質の種類によらず溶質の粒子の数(濃度)によってのみ決まるので,ブドウ糖(分子量:180)の質量をw(g)とすると,「塩化ナトリウムの総粒子モル濃度」=「ブドウ糖の総粒子モル濃度」より
分子量1万未満の溶質を透過させる性質。
180w
×2=58.5
9
=3.986…×103
≒3.99×103(Pa) ……(答え)
塩化ナトリウムの総粒子モル濃度
ブドウ糖は非電解質
これを解いて, w=5.538≒5.54 (g) ……(答え)
40.0(cm)×1.02(g/cm3)= h水銀(cm)×13.6(g/cm3) より
40.0(cm)の溶液柱が示す圧力が求める浸透圧となる。まず,40.0cmの血しょうの溶液柱が水銀柱だったら何cmになるかを換算する。このときの水銀の高さをh水銀(cm)とすると,「圧力(g/cm2)=高さ(cm)×密度(g/cm3)」と表され,「溶液柱の圧力(g/cm2)」と「水銀柱の圧力(g/cm2)」が等しいことより
「溶液柱の高さ(cm)×溶液の密度(g/cm3)」=「水銀柱の高さ(cm)×水銀の密度(g/cm3)」
76.0(cm):1.01×105(Pa)= (cm): Π血しょう(Pa) より
次に,求めた水銀柱の高さ(cm)に相当する圧力=Π血しょう(Pa)を換算する。
この2つの値は問題で与えられている!
=1.01×105× ×76.0
1Π血しょう
13.640.0×1.02
=Π血しょう
13.6×76.0 40.0×1.02
=13.6
40.0×1.02
13.640.0×1.02
h水銀 (cm)∴
② 変わらない。
理由……ブドウ糖や塩化ナトリウムは,この実験で用いた半透膜を通過できるので, 浸透圧は関与しないから。
より,一発で求めてもよい。
13.6(g/cm3)
1.01×105(Pa)
1.02(g/cm3)
Π血しょう(Pa)
水銀柱
血しょうの溶液柱76.0(cm)
40.0(cm)
1.01×105
水銀柱の高さ
問題に「(イ)血しょう中に存在する分子量1万以上の高分子が寄与する浸透圧」とあるので
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次の文章を読み,問1~2に答えよ。計算結果は有効数字2桁で求めよ。
U字管の中央を水分子のみを通す丈夫な半透膜で仕切り,半透膜の左に純水,右に物質Xの水溶液を,液面が同じ高さになるまで入れた。このとき,液面からU字管上端までの長さをl[cm]とする(図(a))。その後,時間の経過につれ,純水の液面が下がり,水溶液の液面は上がり,最終的にある液面差となった(図(b))。液面の高さに差があらわれた理由は,水分子が水溶液の濃度を薄めようと,半透膜から浸透したことによる。水の浸透をくい止めて液面を同じ高さにするためには,水溶液側に一定の圧力を加える必要がある。この圧力を浸透圧という。 希薄溶液の浸透圧Π[Pa]は,溶液に溶けている粒子(分子やイオン)のモル濃度c[mol/L]と絶対温度T[K]に比例し,比例定数は気体定数R[Pa・L/(K・mol)]に等しい。この関係はΠ=cR Tと書け,ファントホッフの式と呼ばれる。以下の問いに有効数字2桁で答えよ。ただし,純水ならびに水溶液は蒸発せず,また,それらの密度と温度は,1.00g/cm3,,301Kとする。物質Xは完全に溶けているとする。U字管の断面積は一定で10.0cm2で,大気圧は1.00×105Paとする。必要に応じ,気体定数8.31×103Pa・L/(K・mol)を用いよ。
Theme 浸透圧に関する問題 広島大学 (2013 後期日程 理 )一部略①
解 答解 答
問1 物質Xがスクロースで,c=4.00×10-3mol/Lの とき,次の問い(ⅰ)と(ⅱ)に答えよ。(ⅰ) スクロース水溶液の浸透圧[Pa]を求めよ。(ⅱ) 図(b)の状態における液面差を測定すると 102cmであった。その後,U字管の右側上部 にふたをし,アルゴン(Ar)を注入したところ, 液面差がなくなった(図(c))。注入した Arの物質量[mol]を求めよ。計算過程も記せ。ただし,l=150cmであり,また,気体は すべて理想気体で水にとけないものとする。問2 1.00×10-2molの物質Xを純水に溶かし,体積1.00Lの水溶液を作った。水溶液中では, Xから陽イオンA+と陰イオンB-が生成し,式(1)に示す電離平衡状態となった。 X → A+ + B- ……(1) この水溶液の浸透圧を測定したところ,3.50×104Paであった。式(1)の電離平衡における Xの電離度を求めよ。計算過程も記せ。ただし,X,A+,B-はすべて水に溶けた状態で, また半透膜を通らないものとする。
問1
Π:溶液の浸透圧(Pa),C:溶液のモル濃度(mol/L),T:溶液の温度(K), α:電離度
RΠ
Π
C T
8.31×103
スクロース水溶液について,求めるスクロースの浸透圧をΠ(Pa)とすると,各値は次にようになる。
α
3014.00×10-3
(ⅰ)
スクロースは非電解質なので無視
→
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Theme 浸透圧に関する問題 広島大学 (2013 後期日程 理 )②
解 答解 答
Ar の物質量をnアル し,気体の状態方程式に各値を代入して
10.0×150= 1500(cm3)
3.50×104 = 1.00×10-2(1+α)× 8.31×103 ×301
Ar の物質量をn(mol)とすると
nアル= 5.99…×10-3≒6.0×10-3 (mol) ……(答え)
1+α = 1.399
α = 0.399 ≒ 0.40 ……(答え)
=10005.2…≒1.0×104 (Pa) ……(答え)
= 4.00×10-3×8.31×103×301Π
(ⅱ) 浸透圧とは,液面差をなくすように水溶液側に加えた圧力なので,Ar を注入して液面差がなくなったことより,このAr の圧力が浸透圧となる。
Ar の体積V(cm3)は,
「断面積(cm2)」×「高さ(cm)」より
15001000
= =1.5(L)よって, V
物質Xの電離度をαとすると,水溶液の体積は1.00(L)なので,電離前のXの水溶液のモル濃度(mol/L)は1.00×10-2(mol/L)となり,反応は次のようになる。
X → A+ + B-
反応量
平衡時
- 1.00×10-2α + 1.00×10-2α
1.00×10-2α 1.00×10-2α
+ 1.00×10-2α
反応前 1.00×10-2 1.00×10-20 0
1.00×10-2(1-α) 1.00×10-2(1+α)
上記より,平衡後の総溶質粒子のモル濃度は 1.00×10-2(1+α)(mol/L)となる。浸透圧は,総溶質粒子のモル濃度(mol/L)に比例するので
総溶質粒子のモル濃度(mol/L)
反応量は係数に比例!反応によって減少→-,増加→+
Π = C × R × T = 1.00×10-2(1+α) × R × T に各値を代入して
→
ファントホッフの式 Π = C × R × T に各値を代入して
A室 B室
純水 物質Xの水溶液
図(c)の状態
150cm断面積10.0(cm2) Ar
1.0×104 ×1.5= nアル× 8.31×103 ×301 P V = n R T
(ⅰ)で求めた浸透圧
浸透圧Π
問2
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ココは絶対温度
圧力1.01×105 Paの大気圧の下,温度17℃で図のようにU字管を水分子のみを通す半透膜で仕切った。半透膜の左側に0.20mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を入れ,右側に純水を液面が同じ高さになるまで入れた。この状態では,この半透膜を通過して純水側から溶液側へ水分子が移動していく。この水の移動が起こらないようにするには,ある圧力を溶液側に余分に加える必要がある。 希薄溶液では,この余分に加える圧力Π[Pa],溶液の体積V[L],溶液中の溶質粒子の物質量n[mol],絶対温度T[K]の間には,気体の状態方程式と同じ形の関係式が成り立つ。これをファントホッフの法則という。 図に示した溶液側に余分に加える圧力を,ファントホッフの法則が成り立つとして計算し,有効数字2桁で答えよ。ただし,塩化ナトリウムを水に溶かした際の体積変化は無視できるものとする。また,気体定数は8.31×103 Pa・L/(K・mol)とし,17℃の水の密度は1.00g/cm3とする。
Theme 浸透圧に関する問題 大阪市立大学 (2012 理 工 医 生活科)一部改
解 答解 答
=963960≒9.6×105 (Pa) ……(答え)
NaCl → 1Na+ + 1Cl-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2
塩化ナトリウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
NaCl → Na+ + Cl-
= 0.20×2×8.31×103×(273+17)Πナト
0.20
2.00(mol/L)
Π = C ×(電離後のイオンの係数の和)× R × T に各値を代入して
Π:溶液の浸透圧(Pa),C:溶液のモル濃度(mol/L),T:溶液の温度(K), α:電離度
RΠ
Πナト
C T
18.31×103
塩化ナトリウム水溶液について,求める塩化ナトリウムの浸透圧をΠナト(Pa)とすると,各値は次のようになる。
α
272+17塩化ナトリウムは,完全に電離するとしてよいので,α=1
浸透圧Π
溶質が電離するときの式!
粒子は2倍になる!
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問1
必要があれば次の数値を用いよ。原子量 H:1.0, O:16.0,標準状態(0℃,1.01×105 Pa)における1molの理想気体の体積は22.4L,気体定数R=8.31×103 Pa・L/(K・mol),数値による解答は,有効数字3桁とせよ。中央部の丈夫な半透膜(分子量300未満の化合物だけを透過)によって,A室とB室の2つの部分に仕切られたU字管がある(次図)。A室とB室の断面積は同じとする。A室は,ピストンによって容積が増減でき,B室には栓が装着できる。この装置を用いた実験に関する次の文を読んで,以下の問に答えよ。ただし,液体の総体積は実験のあいだ変化せず,気体の溶解度,水と溶質の飽和蒸気圧,ピストンの質量は無視でき,気体は理想気体として取り扱うものとする。また,理想気体の圧力P[Pa],体積V[L],物質量n[mol],絶対温度T[K],気体定数R,希薄溶液の浸透圧Π[Pa],溶液中の溶質モル濃度M[mol/L]について次の関係式が成り立つ。
Theme 浸透圧に関する問題 名古屋市立大学 (2012 薬 一部改)①
解 答解 答
P V = n R TΠ=MR T
[実験] ア) 分子量300以上の化合物Xを4.70g用意し,そのうち4.60gを 水1Lに溶解して水溶液Ⅰとした。 また,残りの量すべてを水1Lに溶解し,水溶液Ⅱとした。イ) 標準状態(0℃)で,U字管からピストンおよび栓を外し, 水溶液Ⅰの全量をA室に,水溶液Ⅱの全量をB室に入れた。 十分時間が経過すると,両室の液面の高さは異なった 位置で安定となった。 ここで,再びピストンおよび栓を装着した。このとき, A室,B室ともに気体の体積は4.20Lで あった。ウ) 続いて,全体の温度をT1[K]とし,A室の気体の体積が3.00Lとなるようにピストンを押し込み 十分時間が経過すると,図に示すように,両室の液面は同じ高さで安定した。このとき, B室の気体の体積は3.50Lであった。問1.下線部について,この時のA室の気体の圧力をT1 ,Rを用いて表せ。ただし,解答が数字を 含む分数となる場合は,数字部分は既約分数(それ以上約分できない分数)とすること。問2.下線部について,この時のB室の気体の圧力をT1 ,Rを用いて表せ。ただし,解答が数字を 含む分数となる場合は,数字部分は既約分数(それ以上約分できない分数)とすること。問3.化合物Xの分子量を求めよ。ただし,この化合物は,水溶液中で電離しないものとする。
標準状態の気体の体積(L)22.4(L/mol)
気体の物質量(mol) =22.44.20 (mol)となる。
イの状態でA室,B室ともに標準状態で気体の体積が4.20(L)
であったことより
A室,B室に含まれる物質量はともに4.2L
A室 B
室
水溶液Ⅰ 水溶液Ⅱ●:気体
イの状態
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問2
問3
Theme 浸透圧に関する問題 名古屋市立大学 (2012 薬 一部改)②
解 答解 答
ウ)のときのA室の気体の圧力をPA(Pa)とすると,気体の状態方程式より
ウ)のときのB室の気体の圧力をPB(Pa)とすると,同様に
22.44.20
PA×3.00= ×R ×T1
22.44.20
PB×3.50= ×R ×T1
Mx
4.60×R T1=Π1×1
これを解いて, Mx=504 ……(答え)
Mx
0.10×R T1=Π2×1
16R T1
563
R T1Mx
4.60×R T1=
Mx
0.10×R T1- -
P V = n R T
P V = n R T
16R T1
PA=これを解いて,
563
R T1PB=これを解いて,
水溶液Ⅰと水溶液Ⅱの浸透圧をそれぞれ,Π1(Pa),Π2(Pa),
化合物X の分子量をMxとすると
よって, PA-PB=Π1-Π1
3.5L3.0L
A室
B室
水溶液Ⅰ 水溶液Ⅱ
A室
B室
水溶液Ⅰ 水溶液Ⅱ
PA PB
Π1
Π2
ウの状態物質量はイの状態と変わらない。
物質量はイの状態と変わらない。
水溶液Ⅰと水溶液Ⅱの浸透圧の差がPAとPBの差に等しい。
水溶液Ⅰと水溶液Ⅱの状態は次のようになる。
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(化合物X)の質量(g),M:溶質(化合物X)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
1 4.60 Mx R T1Π1
α
Mw RΠ V T
1 0.10 Mx R T1Π2
α
水溶液Ⅰ
水溶液Ⅱ
ファントホッフの式に,各値を代入して
……(答え)
……(答え)
PA PB Π1 Π2
- -=
Π×V =Mw
× R × T
Image
半透膜
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必要があれば次の数値を用いよ。原子量 H:1.0, C:12.0, O:16.0, 気体定数 R=8.31×103 Pa・L/(K・mol)
Theme 浸透圧に関する問題 横浜国立大学(2012 理工 )
解 答解 答
(1) 図1のようなU字管の左側にグルコースC6H12O6 3.60gを溶解した100mLの水溶液,右側に純水100mLが入っている。温度は27℃とする。U字管中央は水分子のみを透過する膜で仕切られ,水溶液面および水面は化学的に不活性な同じ板でフタがされている。U字管とフタとの間では液体や気体のもれはなく,摩擦もない。水溶液と純水の液面を合わせた時,水溶液のフタの上を押さえる圧力は何Paか。
(2) 上記(1)の実験で水溶液側のフタに加える圧力を一般に何というか。
(3) 適当な膜や容器を利用し,水溶液と純水をへだて,(2)より もさらに大きな圧力を水溶液側のフタにかければ,ナトリウム イオンや塩化物イオンの水溶液からも膜を通って水分子が移動 する。この現象を何というか。
(4) また(3)の現象を利用すると天然の電解質水溶液から純水を 得ることができるが,この技術は乾燥地や離島での飲用水の製造 に役立っている。この技術の名称を「○○の○○化」という形で答えよ。 ○にはそれぞれ漢字一字が入る。
これを解いて, Πグル =498600=4.99×105 (Pa) ……(答え)
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(グルコース)の質量(g),M:溶質(グルコース)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
180.03.60 8.31×103 272+27Πナト
グルコース水溶液について,グルコースC6H12O6の分子量は180.0,求める圧力をΠグル(Pa)とすると,各値は次にようになる。
α1001000
= ×8.31×103×(272+27)Πグル×3.60180.0
1001000
(1)
(2) 浸透圧
逆浸透圧
海水の淡水化
(3)
(4)
浸透圧よりも大きな圧力をかければ,水溶液側から水分子が浸透する。この現象を逆浸透圧といい,海水の淡水化(真水化)などに利用されている。
グルコースは非電解質なので無視
Π×V =Mw
× R × T に各値を代入してファントホッフの式
12.0×6+1.0×12+16.0×6
100mL 100mL
27℃
グルコース3.60g
浸透圧
浸透圧よりも大きな圧力をかければ,水溶液側から水分子が浸透する。
ココは絶対温度
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非電解質の希薄溶液において,浸透圧Πは,絶対温度Tおよび溶液のモル濃度Cに比例するので,比例定数(気体定数)をRとすると次の式が得られる。
Theme 浸透圧に関する問題 福井大学 (2012 工)一部改①
解 答解 答
問1 (ア) ~ (キ) に当てはまる適切な語句,数値,記号または式を記せ。 ただし,数値は有効数字2桁で示せ。問2 310Kで,浸透圧7.6×105 Paを示す塩化カリウム (式量:74.6)水溶液1Lを作るには何gの塩化カリ ウムが必要か計算せよ。また,計算過程も明記せよ。 ただし,塩化カリウムは完全に電離するものと する。ただし,数値は有効数字2桁で示せ。 気体定数は(ア)の値を用いよ。問3 図(a)のように内径が等しく断面積がAcm2の U字管を半透膜で仕切った。その左側に分子量M の溶質(非電解質)w gを水に溶かした希薄な溶液v mL,右側に純粋な水v mLを それぞれ入れて同じ高さの液面とし,温度T Kに保った。時間の経過により,溶液側の 液面が上昇し,ある高さh cmで一定になった[図(b)]。この高さhを求める式を記号を使って 表せ。また,式の導出も明記せよ。ただし,この溶液の浸透圧をΠ,気体定数をR (L・Pa/K・mol) とする。
Π=CRT ……(1)
このとき,いかなる溶液においても(ただし,溶質は非電解質),C=1.0mol/L,T=273Kの時,
分子量Mの溶質wgを溶媒に溶かして1Lの溶液を作ると,C= (イ) mol/Lであるから,式(1)から分子量Mは次のように求めることができる。
Π=2.269×106 Paとなることから,R= (ア) L・Pa/(K・mol)となる。
M = (ウ) ……(2)
また,溶液の体積VL,溶質の物質量をnmolとすると,C= (エ) mol/Lであるから式(1)は,
Π× (オ) = (カ) ×T ……(3)
となり,理想気体の状態方程式と同じ形で示される。これを (キ) の法則という。
8311…×103≒8.3×103 ……(答え)R=CTΠ
1.0×2732.269×106
= =
Mw
C =
問1 (ア) (1)の式に各値を代入して
(イ) モル濃度C(mol/L)は1L中の物質量なので
……(答え)
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
ココは絶対温度
ココは絶対温度
①で求めた
①で求めた
②で求めた
②で求めた②で求めた
…
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KCl → 1K+ + 1Cl-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2
Theme 浸透圧に関する問題 福井大学 (2012 工)②
解 答解 答
これを解いて, x =11.0…≒1.1×10 (g) ……(答え)
M=Π
wR T
Vn
= ×2×8.3×103×3107.6×105×1x
74.6
問2
(1)より(ウ)
(エ)
(オ)(カ)
(キ) ファントホッフ ……(答え)
Π =CR TMw
= ×R T
ΠV =nR T (オ)…V,(カ)…nR,……(答え)
(1)より
Vn
Π =CR T = ×R T
∴
∴
……(答え)
……(答え)
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(塩化カリウム)の質量(g),M:溶質(塩化カリウム)の式量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
1 1x 74.6 8.3×103 3107.6×105
KCl → K+ + Cl-
塩化カリウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
塩化カリウム水溶液について,求める塩化カリウムの質量をx(g)とすると,各値は次にようになる。
塩化カリウムは,完全に電離するとあるので電離度は1となる。
α
Π×V =Mw
×(電離後のイオンの係数の和)× R × T に各値を代入して
Mw
C = を代入(イ)で求めた
Vn
C = を代入(エ)で求めた
ファントホッフの式
① 溶液1L中に溶けている溶質の物質量[mol]で表した濃度。② 溶質の物質量[mol]を溶液の体積[L]で割ったもの。
モル濃度
溶質が電離するときの式!
粒子は2倍になる!
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Theme 浸透圧に関する問題 福井大学 (2012 工)③
解 答解 答
ファントホッフの式
これを解いて, (cm)MΠwR T v
A2 ( )h = - ……(答え)
問3
Π×V =Mw
× R × T
hcmの液面差が生じた。→ 純水の液面がその半分の h/2 cm降下し,溶液の液面がh/2 cm上昇したということ!そして,高さにしてh/2 cm分の水の体積(cm3)は,断面積がAcm2だから,「断面積(cm2)×高さ(cm)」で求められる。
移動した分を加えた溶液の全体積は
より12
液面差(cm)× × 断面積(cm2)
元の体積がvmL,浸透してきた水が hA/2cm3。cm3とmLは同じ大きさの単位だから,そのまま足せばよい。
純水から溶液に移動した体積は
v+( ) (mL)hA 2
Mw
= ×R × TΠ× v+( )hA 2
=12×A h× hA
2 (cm3)
=hA 2
(cm3) hA 2
(mL)より
溶液
純水
液面差がhcm
断面積A(cm2)
に各値を代入して
ココがポイント!ココがポイント!
×10-3
×103
ココに代入するときはLに直す
溶液 水
液面差がhcm
断面積A(cm2)
T(K)
w gの非電解質が溶解
浸透圧Π
移動した体積
元の体積
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鉛直に立てた太さが一様なU字管の下部に,水分子だけを透過させることができる膜を取り付けた図のような装置がある。これに関して次の問い(1)~(4)に答えなさい。必要な場合は,次の値を用いなさい。原子量:Na=23,Cl=35.5,気体定数:R=8.31×103 Pa・L/(K・mol)
Theme 浸透圧に関する問題 中央大学 (2010 理工 )①
解 答解 答
(1) 同じ液量の純水とグルコース水溶液とを,U字管下部の膜を 境にして左右の管に別々に入れた。しばらくすると,図のように 水分子だけが膜を透過して右側の液面が上昇した。 (a) この膜のように,溶液中のある成分は透過させるが他の成分は 透過させない膜を何と呼ぶか,その用語を答えなさい。 (b) 右側の液面が上昇した現象は,膜を境にして純水側から溶液側 に圧力がかかっているためと考えられる。この圧力を何と 呼ぶか,その用語を答えなさい。(2) 質量w[g]のグルコース(分子量M)を溶かした体積V[L]の水溶液 の液面を上昇させる圧力Π[Pa]は,希薄溶液ではグルコースの モル濃度c[mol/L]と温度T[K]の積に比例する。 その比例関係を表す定数は,気体定数R[Pa・L/(K・mol)]である。 (a) c,R,Tを用いて,Πを表す関係式を書きなさい。 (b) w,M,Vを用いて,cを表す関係式を書きなさい。(3) グルコース(分子量180) 3.6gを水に溶かして100mLとした水溶液をU字管の右側に入れ, その温度が27℃のとき,水溶液の液面を上昇させる圧力Π[Pa]を求め,有効数字2桁で 答えなさい。(4) グルコース水溶液の代わりに塩化ナトリウム水溶液を用いたときも,図のように右側の 液面が上昇する。 (a) 塩化ナトリウム水溶液の液面を上昇させる圧力Πは,電離後に存在するすべてのイオン のモル濃度の和に比例する。塩化ナトリウムのモル濃度をa[mol/L]としたとき,電離後の すべてのイオンのモル濃度の和はいくらになるか,答えなさい。ただし,水溶液中で塩化 ナトリウムは完全に電離していると考えてよい。 (b) 海水は質量パーセント濃度3.5%の塩化ナトリウム水溶液とみなすことができる。27℃で この塩化ナトリウム水溶液の密度を1.02g/cm3としたとき,そのモル濃度[mol/L]を, 有効数字2桁で答えなさい。 (c) 水だけを透過させることができる膜を利用した装置は,海水の淡水化操作にも応用されて いる。U字管の右側に(b)の塩化ナトリウム水溶液を入れたとき,その液面を上昇させよう とする圧力と同等の圧力を右側の水溶液の液面に加えておけば,液面の上昇を止めること ができる。さらに大きな圧力を加えると左側の液面が上昇し,増加した体積分の純水を得る ことができる。このようにして純水を得るには,何Pa以上の圧力が必要か,有効数字2桁 で答えなさい。ただし,純水と溶液の密度の違いによる水圧の差は考えなくてよい。
(1) (a) 半透膜
(b) 浸透圧
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Theme 浸透圧に関する問題 中央大学 (2010 理工 )②
解 答解 答
=498600≒5.0×105 (Pa) ……(答え)
C =MVw
(2)
(3)
(4)
×8.31×103×(273+27)3.6180×0.1
Πグル =
(a) Π =CR T
(b)
(a)
(b)
ファントホッフの法則
電離後 a a 2a
電離前 a 0 0
0
モル濃度をa(mol/L)の塩化ナトリウムは,水溶液中で完全に電離し次のようになる。
NaCl → Na+ + Cl- 総溶質粒子のモル濃度(mol/L)
次に,溶液1L中に含まれる溶質(塩化ナトリウムNaCl:式量は23+35.5=58.5)の質量を求める。
溶液が1L(1000(cm3))あるとして,溶液1Lの質量は,
1000(cm3)×1.02(g/cm3)=1020(g)
1003.5
1020(g)× 35.7(g)=
質量パーセント濃度(%)100
溶質の質量(g)=溶液の質量(g)× より
質量(g)=体積(cm3)×密度(g/cm3)
質量パーセント濃度3.5%の塩化ナトリウム水溶液(密度1.02g/cm3)のモル濃度は
Mw
C =MVw
モル濃度C(mol/L)は1L中の物質量なので
溶質 (mol)が,溶液V(/L)中に溶けているので (mol/L)
グルコース水溶液について,求める圧力をΠグル(Pa)とするとの各値は次のようになる。
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(グルコース)の質量(g),M:溶質(グルコース)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
1001000
Mw RΠ V T
3.6 180 8.31×103 273+27
α
Πグルグルコースは非電解質なので無視
これより,電離後のすべてのイオンのモル濃度の和は, a +a =2a(mol/L) ……(答え)
Π×V =Mw
× R × T に各値を代入してファントホッフの式
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Theme 浸透圧に関する問題 中央大学 (2010 理工 )③
解 答解 答
=3.04…×106 ≒3.0×106 (Pa) ……(答え)
Πナト= 6.10×10-1×2× 8.31×103 ×(273+27)
溶質の物質量は,
∴ この溶液のモル濃度は,≒6.1×10-1(mol/L)
0.610… ≒6.1×10-1 (mol)=58.5
35.7
溶液1L中の溶質の物質量がモル濃度(mol/L)になる!
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
純水を得るには,(b)の塩化ナトリウム水溶液の浸透圧より大きな圧力を加えればよい。
NaCl → 1Na+ + 1Cl-
電離後のイオンの係数の和=1 + 1 = 2
6.10×10-1
Π = C ×(電離後のイオンの係数の和)× R × T に各値を代入して
Π:溶液の浸透圧(Pa),C:溶液のモル濃度(mol/L),T:溶液の温度(K), α:電離度
RΠ
Πナト
C T
18.31×103
塩化ナトリウム水溶液について,求める圧力をΠナト (Pa)とすると,各値は次のようになる。
α
272+27塩化ナトリウムは,完全に電離するとしてよいので,α=1
(c)
溶質が電離するときの式!
浸透圧よりも大きな圧力をかければ,水溶液側から水分子が浸透する。この現象を逆浸透圧といい,海水の淡水化(真水化)などに利用されている。
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溶液水
27℃浸透圧Π
100mL
1.0 gのポリエチレングリコールが溶解
Theme 浸透圧に関する問題 東京理科大学 (2010 薬 ) 一部改
解 答解 答
図3のように中央を半透膜で仕切ったU字管の左側に純水を入れ,右側には溶液A(100mLの水に分子量未知のポリエチレングリコールを1.0g溶解した水溶液(密度は1.00g/cm3とみなしてよい))を液面の高さが同じになるように入れて,27℃でしばらく放置したところ,図3のように最終的に左右の液面差が5cmになったところで,平衡状態になった。この平衡状態では右側には左側よりも ① [g/cm2]だけ余分の圧力が加わっていることになる。これと同じ圧力を何らかの形で初めから右側に加えれば溶媒の浸透を抑えることができる。この圧力が浸透圧で,希薄溶液における浸透圧Π[Pa]は,その溶液の (ア) と絶対温度に比例し,溶媒や溶質の種類に無関係である。このときの比例定数は気体定数と一致しており,気体の状態方程式と同じような関係が成り立つ。この関係が浸透圧に関する (イ) の法則である。1気圧(1.0×105 Pa)が1.0×103[g/cm2]に相当するものとすると,溶液Aの浸透圧は ② Paとなる。この浸透圧から使用したポリエチレングリコールの分子量を評価すると,③ となる。(1) (ア),(イ)に当てはまる語句を答えよ。(2) ①,②,③に当てはまる値を小数2位まで答えよ。気体定数が必要な場合は, R=8.31×103 Pa・L/(K・mol)を用いなさい。
(1) (ア) モル濃度
(イ) ファントホッフ
(2)
Mポリ=49860≒5.00×10 4 ……(答え)∴
①
②
③
=×5.0×102 1.0Mポリ1000
100×8.31×103×300
ポリエチレングリコールの水溶液について,求めるポリエチレングリコールの分子量をMポリとすると,各値は次のようになる。
Π×V =Mw
× R × T
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(ポリエチレングリコール)の質量(g),M:溶質(ポリエチレングリコール)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
Mポリ1.0 8.31×103 272+275.0×102
α1001000
に各値を代入して
求める圧力(g/cm2)は,「液面差(cm)」×「密度 (g/cm3)」より,
5×1.00 =5.00 (g/cm2) ……(答え)
ファントホッフの式
1.0×103
5.001.0×105× =5.00×102 (Pa) ……(答え)Π=
溶液Aの浸透圧をΠ(Pa)とすると
1.0×105(Pa):1.0×103(g/cm2)=Π(Pa): 5.0(g/cm2) より
ポリエチレングリコールは非電解質なので無視
この場合の体積は,溶媒と溶液の密度も変わらず,溶液の濃度も十分に希薄で,U字管の断面積も与えられていないので,浸透前の溶液の体積としてよい。※厳密には浸透後の体積となる。
この2つの値は問題で与えられている!
① 溶液1L中に溶けている溶質の物質量[mol]で表した濃度。② 溶質の物質量[mol]を溶液の体積[L]で割ったもの。
モル濃度
①で求めた
②で求めた
ココは絶対温度
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問1問2
問3
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
原子量・分子量・式量をMとすると,w
Mw(g)の物質量 = (mol)
不揮発性物質を溶かした水溶液と純粋な水を,U字管の膜Aの両側にそれぞれ同じ高さになるように加えた。しばらくすると,図に示すように,①水溶液の液面が純粋な水の液面よりも高くなったところで停止した。 上記の現象を含め,希薄溶液には,溶液に含まれている溶質の種類によらず溶液の濃度によって決まる性質がしばしば見られる。
Theme 浸透圧に関する問題 千葉大学(2010 医 園芸 教育 工 薬 理)一部改
解 答解 答
180225×10-3
= 1.25×10-3 (mol)
1.00×104
500×10-3
= 5.00×10-5 (mol)
58.523.4×10-3
= 8.00×10-4 (mol)
浸透圧は溶質のモル濃度に比例し,液面の高さの差は浸透圧の大きさに相当する。よって,4種類の水溶液のモル濃度(mol/L)を比較すればよい。さらに,溶媒である水の体積がいずれも等しいことより,溶質粒子の総物質量を比較すればよい。
グルコースは,非電解質であるので
タンパク質は,非電解質であるので
×2
11155.5×10-3
= 1.50×10-3 (mol)×3
NaCl → Na+ + Cl-
CaCl2 → Ca2+ + 2Cl-
粒子は2倍になる!
粒子は3倍になる!
半透膜浸透圧
(a)
(b)
(c)
(d)
塩化ナトリウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
塩化カルシウムは,水溶液中で次のように完全に電離する。
問1 膜Aのような性質を示す膜を何というか,かきなさい。問2 下線部①のように,液面に高さの差を生じさせる圧力を何というか, かきなさい。問3 次の(a)~(d)の4種類の水溶液について,図にある液面の高さの差 を測定した。差の大きいものから順に記号で答えなさい。 ただし,NaClとCaCl2は完全に電離するものとする。 また,グルコースの分子量は180,NaClのイオン式量は58.5, CaCl2のイオン式量は111である。 (a) グルコース(C6H12O6)225mgを溶かした100mLの水溶液 (b) NaCl 23.4mgを溶かした100mLの水溶液 (c) 分子量1.00×104のタンパク質500mgを溶かした100mLの水溶液 (d) CaCl2 55.5mgを溶かした100mLの水溶液
225mg=225×10-3g
23.4mg=23.4×10-3g
500mg=500×10-3g
55.5mg=55.5×10-3g
以上より,高さの差が大きいのは,順に(d)>(a)>(b)>(c)
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もし必要であれば,次の値を用いること。気体定数 R=8.3×103 Pa・L/(K・mol)
浸透現象を利用して未知試料について調べることにした。図1のような容器により浸透現象を観測した。容器は中央で半透膜によってA室,B室に仕切られている。この半透膜は,水分子は通すが溶質分子は通さない。はじめ,A室,B室は共に50mLの純水で満たされている。用いた試料はすべて均一であり,糖類であることがわかっている。温度は300Kであり,実験中の溶液全体の体積変化は無視できる。また,浸透圧Πに対して,ファントホッフの式 Π V= n R Tが成り立つとする。次の問いに答えよ。
Theme 浸透圧に関する問題 埼玉大学 (2009 理 )① 一部改
解 答解 答
問 B室に未知試料を0.036g加えると,B室の液面が上昇し,A室の液面が 下降した。さらに,A室に標準試料をゆっくり加えていったところ, 標準試料を0.068g加えたところで,A室とB室の液面の高さが等しく なった。この未知試料の分子量を有効数字2桁で求めよ。 ただし,標準試料は水によく溶ける糖類であり,濃度1.0g/L, 温度300Kで浸透圧Π =7.3×103 Paを与える。
M=341.0…≒341
= ×8.3×103×3007.3×103 1.0M
501000
501000
標準試料の浸透圧Πは,濃度1.0g/L,温度300Kで,7.3×103 Paを与えることより,
標準試料の分子量をMとすると
Π = C × R × T に各値を代入して
未知試料の分子量をMxとすると,
標準試料の水溶液と未知試料の水溶液の状態は,次のようになる。
ファントホッフの式
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(未知試料)の質量(g),M:溶質(未知試料)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Π:溶液の浸透圧(Pa),V:溶液の体積(L),w:溶質(標準試料)の質量(g),M:溶質(標準試料)の分子量,T:溶液の温度(K), α:電離度
Mw RΠ V T
0.068 341 8.3×103 300
α
Mw RΠ V T
0.036 Mx 8.3×103 300
α
標準試料の水溶液
未知試料の水溶液
1.0M
1.0M
モル濃度 C (mol/L)は
濃度1.0g/L → 1L中に1.0gの溶質が溶けている。
→ 1L中に
∴ モル濃度 C =
molの溶質が溶けている。
(mol/L)
ココは絶対温度
ココは絶対温度
50mL 50mL標準試料の溶液
未知試料の溶液
A室 B室
0.068g 0.036g
300K
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Theme 浸透圧に関する問題 埼玉大学 (2009 理 )②
解 答解 答
= Mx
0.03650
1000× ×8.3×103×300
3410.068
501000
× ×8.3×103×300
これを解いて, Mx= 180.5…≒1.8×102 ……(答え)
50mL 50mL標準試料の溶液
未知試料の溶液
A室 B室
0.068g 0.036g
A室とB室の液面の高さが等しいことより,
「標準試料の水溶液の浸透圧(赤の矢印)」=「未知試料の水溶液の浸透圧(緑の矢印)」となる。
300K
V1
Π = ×Mw
× R T
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