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現状の照明ポールの問題点
現在の JIL による照明ポールの設計は,静的な風荷重のみ考慮した許容応力度設計である
照明ポールの振動を考慮していない
・交通振動 ・風による共振
繰り返し荷重による疲労破壊を考慮できていない
P: 風圧力q: 速度圧V: 風速 (60m/s)c: 風力係数A: 受圧面積
風圧力算定(静的)
P = c・ q・ Aq = V2/16
○ 風圧力による単純曲げ応力のみと仮定
仮定断面設定
応力計算NG
OK
END
START
設計荷重設定
従来の設計フロー従来の設計フロー (株)飯島建築事務所
(室戸台風より)瞬間?10 分間平均?
σ = M/Z
○ 切欠部の考慮○45 度方向の考慮
断面算定σ < 許容応力度
新設計法
振動計測
START
制振装置or
断面 UP ?
NG
(株)飯島建築事務所
ポールの設置条件での設計荷重の算定 ・風荷重( Level 1 , Level 2 :再現期間)・交通振動・ etc
設計クライテリア
・応力 *・変位・加速度
仮定断面
ポールの振動性状・固有値解析
ポールの動的解析・風応答解析
・交通振動応答解析
断面算定疲労設計
END
OK
現行基準における高さ 10m 程度のポールの固有周期(概算)
肉厚を現行基準の倍にした高さ 10m 程度のポールの固有周期(概算)
大型車両通過時の橋梁の上下振動(川崎市 大師橋)
応答スペクトル
Advanced 制振装置によってポールに減衰を付加した高さ 10m 程度のポールの固有周期(概算)
固有振動数が短周期化したことにより、加速度・速度・変位の振幅が増大
固有振動数を変化させずに、応答振幅のみ低下させる。
計測地点
川崎市 大師橋
ポールの固有周期
ポー
ルの
振幅
ポールの肉厚を上げることによる影響
(株)飯島建築事務所
設計荷重の算定の現状 (株)飯島建築事務所
風荷重従来設計時の風速は 60m/sec としている ・室戸台風(再現期間 100 年以上 ? )を対象としている ・瞬間風速 or10 分間平均風速のどちらを対象としたか明確でない ・静的荷重としているため,共振風速についての考慮されていない
再現期間を考慮した動的風荷重に対する検討が必要 ・ Level 1 (再現期間 50 年), Level 2 (再現期間 100 年) ・空間相関法(坂本ら)などの模擬風圧力作成手法
現状の知見である程度の数値解析による動的な検討は可能
設計荷重の算定の現状 (株)飯島建築事務所
交通振動従来では全く考慮されていない
橋梁上の交通振動は主に ・ジョイント部での車両の飛びはね ・ピアとの相対位置 移動点振源モデルによる検討は不適当である(西阪ら)
橋梁タイプ毎の交通振動 Data Base の構築が必要
交通振動 Data Base に基づく模擬交通振動作成手法の構築が必要
現状では計測に依存せざるを得ない
計測ポール(株)飯島建築事務所
大師橋全景(川崎側から)
ポール2
8-13:ポール2 交通振動が大きい地点のポール
ポール18-15:ポール1 比較的交通振動が小さい地点のポール
川崎側東京側
多摩川
計測ポールの位置
まとめ(計測) (株)飯島建築事務所
・交通振動によってポール灯具では 600gal程度の上下加速度が加わることがある
・交通振動に起因するポールの振動は、上下入力動による灯具の上下動とそれに連成する面内水平動が支配的になる。
風入力による水平動を対象とした従来の制振装置で対応することは極めて困難である
・照明ポールの卓越振動数は広帯域にわたって複数存在する
制振装置(数学モデル) (株)飯島建築事務所
照明ポールの卓越振動数は広帯域にわたって複数存在する。そこで、制振装置は広帯域にわたって制振効果が期待できる「非衝突型」振り子型ダンパーを考案した
制振装置数学モデル
ポール頭部に設置
従来型の衝突型制振装置 * とは違い精度の高い数値シミュレーション、設計が可能
* 例えば、チェーン衝突型ダンパーや鋼球衝突型ダンパーなど
制振装置特性
TMD ( 5Hz にチューニング)
新規開発装置
Advanced 制振装置(株)飯島建築事務所
mass
Oil Damper
mass
Roller
Restoring force Spring
Restoring force Spring
数学モデル化による動的解析が容易
まとめ
今回試作した制振装置は、照明ポールの制振装置として十分な性能を有していることが分かった。
(株)飯島建築事務所
提案している制振装置は,設備機器・長スパン梁・歩道橋・標識板などに適用が可能である。
今後の展開
制振装置のバリエーション (株)飯島建築事務所
massmass
水平動用(カメラポール・直柱照明ポール etc. )
Stif
fnes
s
MassLight Heavy
Soft
Har
d
Basic Model Line UP
Low Frequency Type
High Frequency Type
Small LargeStructure Size
装置対応表
Restoring force Spring
Oil Damper Roller
Restoring force Spring
水平・上下動用(照明ポール・標識板 etc. )
mass mass
上下動用(門柱・床振動 etc. )
mass mass
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
(m)Node
規準化風速VZo=30m/sec
4
3
2
1
0
H=
10m
程度
で規
準化
風速
を定義
移流
速度
Vc=
10m
/sec
検討モデル
強い相関
3-4節
点間
相関
2-3節
点間
相関
1-3節
点間
相関
0-3節
点間
相関
高さ方向平均風速分布 ・べき指数分布 VZ=Vzo ・ (Z/Zo)
Zo : 規準化高さ VZo: 規準風速
C4
C3
C2
C1
C0
1.0
風向
カルマン渦による側方風力
偶然
性に
依存
する
相関
(株)飯島建築事務所
受圧面の風力
模擬変動風力シミュレーション概要(強風)
180
-180
0
0
5
m/s
ecD
eg.
50
20
-50
0
-20
0
gal
(x1
0-6)
50
20
-50
0
-20
0
gal
(x1
0-6)
風向
風速
加速度(面内)
応力度(面内)
加速度(面外)
応力度(面外)
N
0
90
ー 90
180
トラック
共振現象
橋梁
計測対象
(Hz)固有振動数 (m/ sec)共振風速1.27 1.377.13 7.67
共振風
風荷重設定に関するスペック・フロー図
(株)飯島建築事務所
STARTSTART
従来設計( JIL )従来設計( JIL )
模擬風力模擬風力
共振風速の検討共振風速の検討
Static Dynamic
Time LongShort
観測データ
気象台観測記録気象台観測記録
広域
風・振動計測風・振動計測
局所
END (B)END (B)END (A)END (A) END (C)END (C) END (C+)END (C+)
精度Low High
END (B+)END (B+)
制振装置(モデル)
mass
Visco Elastic Damper
mass
Roller
Restoring force Spring
Restoring force SpringVisco Elastic Damper
(株)飯島建築事務所