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YHCS2012
野毛地区の読み替えから考える縮退時代の可能性
A group岡佑亮/奈雲 政人/黒川 明未
竹生 裕貴/根市拓/藤枝大/栗林 新
問題意識日本の人口は減少に転じており、高齢化は加速、空き家は増えて、日本は未曾有の縮退の只中にある。今後、マーケット規模が縮小し、公共サービスの低下が予測されている。そのような時代に置かれている事を自覚し、分析と提案を行ってみたい。
問題意識↓分析(1 . マッピング/ 2 , ソシオランドスケープ/ 3 , ライティング )
↓提案( 空き地の読み替え )
↓結論
YCC
A group
山手エリア下町エリア
他の地域とちがい、急勾配の高低差がある。
坂
山手エリア
山手側は住宅地として安定している。
山手エリア
住宅
学校や市立図書館等、文教施設が山の上に集中している。
山手エリア
文教施設
風俗店やラブホテル等がこのエリアには点在している。
下町エリア
風俗店街
個人経営の飲み屋が集まっている。
下町エリア
飲屋街
1 .
マッピングMapping
店舗付住戸Shop+House
R-18Adult
文教Education
住居House
マッピングによって見えて来たもの
野毛地区は、飲食店や風俗店が多い夜の歓楽街。闇市の名残もあって、建物の大きさも関内などに比べて小さく、個人経営のお店など が 多 い エ リ ア。山 手 地 区 は、坂 道が印象深い住宅地。周りには小中学 校、図 書 館、市 営 動 物 園 な ど 文教施設が点在するエリア。
2 .
ソシオランドスケープSocio-landscape
地形Topography
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
(m)
区割り
店舗付き住居Shop+House
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 戸/㎡ )
R-18Adult
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 軒/㎡ )
文教Education
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 棟/㎡ )
住宅House
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 戸/㎡ )
人口密度Population density
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 人 /km² )
世帯数Households
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 世帯 / ㎡ )
核家族Nuclear family
横浜市統計ポータルサイトhttp://www.city.yokohama.lg. jp/ex/stat/
( 家族 / ㎡ )
地形Topography
店舗付き住居Shop+House
R-18Adult
文教Education
住宅House
人口密度Population density
世帯数Households
核家族Nuclear family
ソシオランドスケープによってみえてきたもの
野毛地区は歓楽街、山手地区は住宅地、文教エリアと個性が表れてお り、建 物 で 見 る と、核 家 族 が 少な そ う に 見 え る。し か し、実 際 に世 帯 構 成 を 見 て 行 く と、核 家 族、子供が少なくないことがわかった。つまり都市の構えと、プレイヤーが一致していない。
この地域のプレイヤー
・下町の飲食店で働く人 ・山の手に住む大人 ・下町に住む児童・下町に住む大人・飲み屋にくる大人・風俗にいく人・風俗で働く人
プレイヤーによって、求めているコミュニケーションの質が異なる。
3 .
ライティングLighting
野毛地区には既に特徴的な屋外電灯が点在している
ライティングによってみえてきたもの
風俗店街ではあるものの、ライティングによって、その印象を与える度合いがより少ない通りを見いだせた。
必要のなくなった土地は駐車場となり、野毛地区に多く点在している。
下町エリア
空地
下町エリア
既存の建物に新たに店舗が入る事はなく、そのままの状態で残っている。
下町エリア
空家
119/35647.5%
駐車場の使用率
提案
空き地の読み替え
AB
C
A
エリアA:大空間型山の手、下町エリア両者に境がなく集まれるお祭り的なことができる空間。
通りの抜け
下町住民
外来者
B
地域施設が道を挟んで建っているような空間。空き地を介した複合的な用途ができる。
エリアB:中庭型share
!"#$%
C
D
K
E
下町住民
外来者
野毛地区にも家族は住んでおり、子供がいる。
野毛だけでも 未就学児童が 7 7人、小中学生が 1 1 8人
おり、繁華街が独自の文化を築いてきたことを考慮しつつもゾーニングによる子供の目に触れない配慮の必要性は生じてくる。
C
エリアC:分棟型多くの建物が接している空間をゲーティッドコミュニティ形式にして、密なセミパブリック空間をつくる。
視線の抜け
通りの抜け
下町住民
外来者
大空間型、中庭型、分棟型3 つの型を発見出来た。
そこに、
パブリック、プライベート、セミパブリックという異なる役割を与え、公共性に濃淡をつけた。
結論
先ほど、空き地を読み替える事で公共性に濃淡をつけた3パターンの土地利用を提案した。山手にはある公共スペースが、野毛には欠けていた。土地の読み替えによって、野毛にも公共性のある空間を創造出来た。「公共」という言葉は強い。どこにでも公共性のある空間を現出させることに抵抗感のある人もいるだろう。今回私達は、3つの濃淡を異にする公共性のある空間を想定してみせた。日本は縮退の時代をすすんでいる。そのなかで、その土地にあった公共性をつくりだすことが、この発表のあとでは考えうるようになっているのではないか。縮退の時代を悲観的にのみ捉えるのではなく、読み替えによって可能性が広がると考えてみたい。