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聖地巡礼における 「祭り」の有用性 吉濱 澤根 中村 関本 前川 奥山

東海大学広報メディア学科河井ゼミ アニメ聖地巡礼2014

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聖地巡礼における「祭り」の有用性

吉濱 澤根中村 関本

前川 奥山

研究背景

参考:国土交通省による「地域の人々との付き合い」インターネット調査

地域コミュニティの減少

それらの問題を解決する手段として、近年多くの地域にアニメの聖地巡礼を活用した町おこしが行われています。

聖地巡礼とは

その舞台となった場所や物語・登場人物にゆかりのある場所のことを「聖地」と呼び、その場所へ行くことを「聖地巡礼」という。

町おこし/地域おこし

地域が、衰えた経済力や人々の意欲を向上させたり、人口の維持や増加をするために行う活動。

地方の行政などが、地元の経済・産業・文化などの活性化を図り、発展させること。

美少女キャラクターを前面に押し出す

萌えおこし萌えの持つ、集客力・話題性を応用

このような町おこしの形を

NAVERまとめで紹介されている萌おこしに成功した町

成功したと思われる町

・埼玉県鷲宮町(現久喜市) らき☆すた

・石川県湯涌町 花咲くいろは

・茨城県大洗町 ガールズ&パンツァー

・埼玉県秩父市 あの日見た花の名前を

僕達はまだ知らない

・※滋賀県豊郷町 けいおん!

http://matome.naver.jp/odai/2141255933558384201

※「聖地」として全国的な知名度(マスメディアによる報道)、高い経済効果が生まれた地域中、上位5地域を集計

しかし、萌おこしを地域レベルに落とし込んだ際の難しさを言及した先行研究があります。

先行研究1~聖地としての魅力、影響とは~

参考:アニメ・マンガを活かした地域振興 : 先行事例から学ぶこと北海道大学 山村高淑氏 論文より

【アニメ・マンガを活用した地域振興・まちおこしが注目されるようになった背景】

アニメ・マンガファンも日本国内の作品ゆかりの地を旅したいという強い想いがある。そしてこれを受けて日本政府も、経済政策や観光政策としてアニメ・マンガコンテンツを大いに活用しようとしている。

ただこれを地域レベルに落とし込むとき、大きな問題が一つあるんです。それは、経済政策や観光政策というものがダイレクトにまちおこし(地域振興)につながるかというと、必ずしもそうではないという問題。

つまり端的に言えば、アニメ・マンガで地域振興する際は、作品のファンに来ていただいて、地域のファンになっていただく必要がある。その仕掛けをどうするかが非常に難しいテーマなのです。

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/47500/4/20111120_lecture.pdf

クールジャパン政策

先行研究の要約

アニメ

聖地巡礼スポット化

巡礼者による客数増加

リピーターの確保

町おこし成功と言えるのだろうか?

地域の経済の復興、巡礼地としての定着を狙う地域

+アニメのファンではなく地域のファンになってもらうための仕掛けが必要だが難しい課題

その課題を解決する「仕掛け」の一つとして地域の祭りにアニメ作品が介入する例

埼玉県鷲宮 土師祭 TVアニメ らき☆すた

らき☆すた神輿

1 らきすた(埼玉鷲宮)・・・キー局・四大紙で取り上げられる。土師祭の来場者数は約7万5000人。鷲宮神社の初詣客は47万人。(2014年)

2 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らな

い(埼玉県秩父)椋神社例大祭で行われる付祭龍勢祭には約1万2千人が来場。同市で2011年より開催されているイベント『ANOHANA FES』(2014年終了)やラッピングトレイン等タイアップ企画に力を入れている。

3 花咲くいろは(石川金沢)・・・地方局・地

方新聞で取り上げられる。ぼんぼり祭りの来場者は1万2千人。(2014年)湯涌温泉の入り込み客数が6万2261人に上りアニメ放送前年を7・4%上回った (2012年)

4 ガールズ&パンツァー(茨城大洗)・・・NHKニュース・キー局・四大紙・中国国防

報・ロイター通信で取り上げられる。あんこう祭の来場者は10万人。(2014年)

1http://mantan-web.jp/2014/01/07/20140107dog00m200037000c.html2http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB19021_Q2A920C1LDA000/3http://hokkoku.co.jp/subpage/H20141012101.htmhttp://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20120417105.htm4http://mantan-web.jp/2014/11/16/20141116dog00m200028000c.html5http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/10/13/01.html 引用元

※5 けいおん(滋賀豊郷)・・・キー局・

四大紙で取り上げられる。高校生バンドにスポットを当て、コンテスト形式のライブイベントを豊郷小学校旧校舎群で開催。豊郷小学校旧校舎群は「聖地」として定着し、年間5万人が訪れる。

聖地巡礼を活用して、多くの地域が地域の活性化を図る中、「失敗した」と位置づけられる町も数多く存在する。

→先行研究に沿って考えた場合、失

敗したとされる町はそれらの仕掛けが不十分だったということなのか。

成功したとされている5地域中4地域

に祭りという要素が含まれていることから、地域のファンになってもらう仕掛けとして、祭りが何らかの形で機能しているのではないかと考えました。

仮説

仕掛けとしての祭りの有用性

祭りの意義

• (周期性) 周期性が強く繰り返し行われることによりしきたりやルールなどが後世へ引き継がれていき、地域の伝統として残すことができる。

• (媒体機能)祭りはその土地、地域の歴史・文化・信仰に触れることができる。またそれらを内外に伝える媒体でもありその土地の人々と空間を共有する無形の観光資源でもある。

お祭り基礎講座 祭とは何かを考えるhttp://www.omatsuri.com/lib01/21.htm

Iyo祭り協会http://shikoku.me/iyo-matsuri/iyo/details1.html

聖地巡礼における祭りの有用性

周期性

– 来年、再来年と継続的に行える行事である。

– 繰り返し参加することで、巡礼者にも一緒に祭りを作っていく「地域の人」として自覚をもってもらう→参加意欲の向上に繋がる。

媒体機能

– 疑似体験を目的として来訪する巡礼者にとって、「第二の目的」になりうる。

– 巡礼者へ地域の歴史文化を発信できる。

地域のファン作りに貢献できるのではないか

巡礼者

巡礼地

疑似体験の達成別の地域へ

祭り

地域のファン

来年も祭りに参加するためにそこへ行きたいという意欲を生み出す。祭りの

担い手繰り返すことで土地への愛着が生まれる

仕掛け

同じ地域へ

研究目的

聖地巡礼による萌おこしの成功において、地域の祭りが重要な要因であることを証明する。

その結果、巡礼者にどのような意欲の向上があったのかを明確にする。

社会的意義

聖地巡礼における祭りの有用性が証明されれば今後萌おこしを試みる地域において、衰えた祭りを活用した新たなモデルになりうる。

萌おこし成功要因の研究は数多くなされているが、「祭り」の存在が成功の要因であると言い切った研究はおそらくない。

研究手法

ヒアリング

事例調査

中心となる事例研究

~埼玉県久喜市(旧鷲宮町)~

鷲宮商工会議所 鷲宮神社

仕掛け側(受け入れコミュニティ) 萌おこしに対する神社の立ち位置は?

事例研究1~鷲宮神社~

2007年「らき☆すた」のアニメ放送をきっかけに、

町は商工会を中心として様々な催しを行いました。結果翌年の三が日は、前年13万人だった初詣参拝客が30万人に増加するという実績を得ることができた。

http://luckystar.wasimiya.com/mikoshi.html

青枠部分は公式サイトのデータを抜粋

→仕掛けによる影響を受けたのか?

鷲宮神社参拝者数

2007年 9万人 (放送前)2008年 30万人(放送後)2009年 42万人2010年 45万人

http://mantan-web.jp/2014/01/07/20140107dog00m200037000c.html

毎日新聞デジタル 鷲宮神社:初詣客四年連続47万人で‘巡礼’定着より

神社関係者は「今回は、特別な催しはしていないにもかかわらず例年通りの参拝客が訪れて驚いている」と話している。

2011年 47万人2012年 47万人2013年 47万人2014年 47万人

→神社は萌おこしを仕掛ける側なのか?

事例研究2鷲宮商工会

~土師祭と、らき☆すた神輿~

「土師祭」とは元々、担ぎ手が減少し70年間従業をすることが途絶えていた「千貫神輿」を、1983年に再び担ぐために地元の有志によって70年ぶりに復活したもの。関東隣県から150余団体約1500人かが集まりハッピ姿の若衆で賑わう祭りである。

※鷲宮神社の「正式な神事」というよりは「神輿を担ぐためのイベント」的な位置づけ

http://luckystar.wasimiya.com/mikoshi.htmlらき☆すた神輿公式サイトより引用

つまり土師祭そのものが萌おこしが行われる以前から、地域コミュニティの活性化を目的とした祭りだった。

近年の土師祭

巨大な千貫神輿を担ぐため、関東の近県より神輿の担い手を募集していました。しかし、2008年の初

詣の影響を受け、同年9月より「らき☆すた神輿」を制作、担ぎ手を募集しさらに変化しました。

千貫神輿を担ぐ人々

元々外部の人を「千貫神輿」の担い手として呼び込んでいた土師祭。

そんな中・・・2007年の「らき☆すた」放送をきっかけにらき☆すた神輿を制作&担ぎ手募集。

らき☆すた神輿は地元の発案で08年に制作され、以後は千貫神輿と共に練り歩く催しが定着している。

らき☆すた神輿とは

http://mantan-web.jp/2014/09/07/20140907dog00m200062000c.html

土師祭演目(2014年9月)

http://www.wasimiya.org/hajisai/enbu.html

外見はアニメフェスだが根底には地元の祭りの要素がある。→「関東最古の神社をもつ町」という土地の力※

「らき☆すた」土師祭来場者数埼玉県鷲宮町

• 2007年 3万人 (アニメ放送開始)

• 2008年 5万人• 2009年 6万3千人• 2010年 7万人• 2011年 7万2千人• 2012年 7万2千人• 2013年 7万3千人• 2014年 7万5千人

参考:「鷲宮×『らき☆すた』タイアップの経緯とその後の展開年表」 鷲宮商工会経営指導員 松本真治(制作)

初詣参拝者数2007年 9万人 (放送前)2008年 30万人(放送後)2009年 42万人2010年 45万人2011年 47万人2012年 47万人2013年 47万人2014年 47万人

土師祭参加者数

2007年 3万人 (放送前)

2008年 5万人(放送後)

2009年 6万3千人

2010年 7万人

2011年 7万2千人

2012年 7万2千人

2013年 7万3千人

2014年 7万5千人

ここまでの考察

これら2つの事例研究の結果、

土師祭の来場者数と鷲宮神社初詣者数推移の激増と安定した時期が一致。→なんらかの相乗効果が働いているのではないか?

ヒアリング

神社は土師祭のようにタイアップ企画を行ってないのですか?

「それらは商工会議所と制作会社との間で行われているものです。あくまで神社は神様を祀るものですので、神社は神社としての立場で考えておりタイアップ等は行っていません」(鷲宮神社巫女さんの回答)

~12月22日鷲宮神社 1月16日鷲宮商工会議所~

• 神社さんは土師祭を含む企画等に一切関与されていません

• 主に駐車場等土地を貸していただく程度(過去数回神社の境内を貸して頂きました)

土師祭においても神社側の関与はなかった

鷲宮神社

商工会議所

ヒアリングの結果

・神社は商工会の企画には関与していなかった。

・また地域のファンを作る仕掛けと仮定する祭りは神社が直接経営するものではない

にもかかわらず初詣参拝者数は増加している

→神社は仕掛ける側ではなく影響を受けた地域側

次に私たちの考える祭りの有用性を踏まえた上で商工会議所に意見を伺ってみました

ヒアリング~1月16日鷲宮商工会議所その2~

土師祭もその要因の一つであるとは思うがそれだけではありません。商工会の考えとして、土師祭とは「地域のファンになった人」たちが集まる最終ステップであって、その「前段階」が重要だと考えています

→鷲宮『らっきーすたんぷらりー』の存在

祭りの持つ周期性が巡礼者の参加意欲を高める媒体として有用だったため、七年間も巡礼者を集め続けたのではないでしょうか?

鷲宮商工会の考える仕掛け

事例研究3鷲宮商工会

~らっきーすたんぷらりー~

http://wasinomiya.blog.fc2.com/blog-entry-37.html

らっきーすたんぷらりー

・Aコース11店舗(飲食店)

加盟店の指定メニューを食事し店舗のカード(スタンプ)を集める・ Bコース17店舗(小売・サービス店)500円以上の買い物で店舗のカード(スタンプ)を集める

→いずれかのコースのカード(スタンプ)を全て集めると鷲宮オリジナルタイアップ商品をプレゼントするというもの。(加盟店は全国チェーンのコンビニも含むが基本個人店)

概要 201311月~2014年2月迄(第四弾)

2008年に企画としてスタート。第~弾とナンバリングが始まったのは2010年から。

http://www.wasimiya.org/stamp4/

鷲宮商工会議所 らっきーすたんぷらりー公式サイトより抜粋

神社からコミュニティ広場間の道路に密集する加盟店での買い物or食事

地域住民とファンが交流する機会を作る

らっきーすたんぷらりー

施策の意義※限定品を商品とし巡礼者の購買意欲を

促すことで地域の商店の収益を上昇させる。

仕掛けとしての意義(商工会ヒアリングより)

別の先行研究を交えてなぜ地域とファンとの交流が重要だったのかの考察。

~兵庫県西宮市(涼宮ハルヒの憂鬱)~

アニメ作品の経済効果は全国で約100億円。主な巡

礼場所としてキャラクターが通う高校や公園、駅など。

事例研究4

しかし、疑似体験行為は施策の有無に関係なく行われた

リクルートの「SUUMO編集部」が発表した2014年みんなが選んだ

住みたい街ランキング関西版では1位を獲得するほど関西では

有名な高級住宅街であり町おこしをする必要性が無い。→地域からの仕掛けが無かった

舞台となった高校に無断で侵入するなどマナーの悪い巡礼者の存在がニュースで報道され事件となった。巡礼現象自体はおこったものの、その状態が定着せず地域から拒絶される結果に至った。

これには様々な問題があるが、要約すれば以下の3点にまとめられる。

http://www.jec-jp.org/image/20130219_finalist4.pdf

神戸大学発達科学部人間環境学科 逢坂唯氏論文より

2012/11/24

~兵庫県西宮市(涼宮ハルヒの憂鬱)~

先行研究による問題点の解明

先行研究21.地理的課題

舞台となった西宮市光陽園地区は高級住宅街であり住民優先の環境保全・整備に重点をおく必要がある。そのため観光に適した土地ではなかったこと。2.受け入れ側の地域コミュニティ

ファンの来訪の際に窓口になるコミュニティが存在しなかったため、注意喚起や環境整備が進まず不法侵入など地域との摩擦が起こってしまったこと。3.WIN-WIN関係の不成立

来訪による住環境の悪化、ファン側も「疑似体験」不履行により、ファン・住民相互に不満が残ってしまったこと。

http://www.jec-jp.org/image/20130219_finalist4.pdf

神戸大学発達科学部人間環境学科 逢坂唯氏論文より

2012/11/24

~兵庫県西宮市(涼宮ハルヒの憂鬱)~

・環境などを含め地域に巡礼者が受け入れられなかったこと

・受け入れコミュニティがないことで、疑似体験という巡礼者個人の自己満足で終わってしまったこと・巡礼者が地域の人から悪い印象に捉えられたこと

西宮の場合地域と巡礼者間のコミュニケーションが足りず、巡礼者の一方向的な巡礼行為となってしまったことが問題

双方向性が重要

~西宮が巡礼地として定着しなかった背景~

このことから

先行研究に対する私たちの考察

鷲宮で地域と巡礼者のコミュニケーションにより起きた変化とは?

鷲宮において、先行研究で挙げられる問題点はクリアしている

鷲宮

1:住宅地が多いものの、巡礼先の鷲宮神社までのルートの一本化、道中の商店の商業展開の可能性2:受け入れコミュニティとして商工会の存在

3:ライセンス提携により商工会と提携元の角川書店、それらの利益により還元により設営された街灯による地域の三者の利益が確保

元々らき☆すた神輿の制作に踏み切ったのも初詣参拝者数増が決定打ではない。加盟店には祭興会会長の店があり、「アニメの神輿なんかあったらかついでみるかい?」というファンとの交流から生まれたもの。

地域の人々とファンの方々の交流をする機会を作り出すことで・・・

→巡礼者に鷲宮に帰属意識のようなものを持ってもらえたことが巡礼者を集め続けた大きな要因と考える。

らき☆すた神輿とは、町の人がらき☆すたを自ら楽しんでいることの象徴みたいなもの。らき☆すたファンを呼ぶためでもなくファンに媚びるでもなく、どちらでもない(町が勝手に楽しんでる)という感じに好感がもてた。土師祭の偉い人(成田さん)と雑談しながら、面白そ

うだからやってみるか!みたいなノリで、成田さんが先導して実現したという経緯。町の人が作品を理解して愛してくれて、一緒に楽しんでくれることは、結果的に町が盛り上がる要因のひとつかもしれま

せんね。

地域のファン

商工会議所

ヒアリング

ファンと地域のコミュニケーションを促した結果・らき☆すた神輿の誕生・地域に対する帰属意識を醸成・地域の人々の姿勢が巡礼者に可視化された→双方向性であることの利点

また、らきすた神輿が生まれたことで→ファンが地域の祭りに関与するきっかけとなった

仕掛け 祭り

地域のファンとなった人々の外部コミュニティが、地域コミュニティに介入する媒体

仮説祭りとは地域のファンを作る仕掛け

仕掛けの着地点鷲宮には巡礼者同士のコミュニケーションを補助している大酉茶屋という巡礼者の集会所のような施設もある。仕掛けにより地域のファンとなった巡礼者立ちの中に共通の関心をもつ巡礼者同士でコミュニティが生まれた

祭りとは…→地域内の外部コミュニティ

巡礼者

巡礼地

疑似体験の達成別の地域へ

祭り

意識変容フェーズ 地域のファン

祭りの担い手

繰り返すことで帰属意識を再確認する。同じ地域へ

介入

らっきーすたんぷらりー

自己満足から全体の満足へ

個人

外部コミュニティ

地域コミュニティに介入

来年も祭りに参加するために地域に行きたいという意欲を生み出す。

祭りの有用性地域コミュニティ

考察

地域のファン同士で繰り返し参加することで、巡礼者におこった意識変容を確かめ合う空間として機能できるのではないか?

聖地巡礼に祭りが介入することで→巡礼者の中に、地域に対して単なる観光より一段深い「帰属意識」という意識変容が起こせる可能性を提示することができた

地域と巡礼者のコミュニケーションを助長し、地域と双方に利点があるべき。その中で「地域内」に外部コミュニティを作れるとよい

仕掛けとは

祭りとはそれらの外部コミュニティが地域コミュニティに介入する媒体

地域外コミュニティ

個人

個人

個人地域内コミュニティ

神社

商店

市民

巡礼者 地域

受け入れコミュニティ(商工会)

祭りを活用した萌おこしモデル

地域の祭り

内外のコミュニケーションを支援(仕掛け)

地域コミュニティ

今後の課題

• 帰属意識という意識変容が起きているかの証明→定量調査などによる帰属意識の効果測定

• 他の成功した地域において「地域の仕掛け×祭り」で似たような効果が生まれているかの証明→「成功した地域」中祭りのある地域の事例研究

ご静聴ありがとうございました