71
平成 29,30 年度 新潟県中学校教育研究会指定 学校保健(上越地区)研究発表会(2年次) 研究主題 平成30年11月8日(木) 13:10~16:40 上越市立吉川中学校 〒949-3443 上越市吉川区下町1130 Tel 025-548-2017 Fax 025-548-2503 新潟県中学校教育研究会 上越市中学校教育研究会 指導者 上越教育事務所学校支援第2課 指導主事 髙瀨 育子 様 13:10 13:30 13:50 14:00 14:50 15:00 16:35 16:40 授業構想 体育館 授業公開 5限 多目的室 授業協議会・指導 多目的室 自他を大切にできる生徒の育成を目指した健康教育の在り方 ~がん教育を取り入れた「いのちの大切さ」を学ぶ活動を通して~

平成 29 30 年度 新潟県中学校教育研究会指定 学校 …...2018/11/15  · 平成29,30 年度 新潟県中学校教育研究会指定 学校保健(上越地区)研究発表会(2年次)

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平成 29,30年度 新潟県中学校教育研究会指定

学校保健(上越地区)研究発表会(2年次) 研究主題

日 時 平成30年11月8日(木) 13:10~16:40

会 場 上越市立吉川中学校 〒949-3443 上越市吉川区下町1130

Tel 025-548-2017 Fax 025-548-2503

主 催 新潟県中学校教育研究会 上越市中学校教育研究会

指導者 上越教育事務所学校支援第2課 指導主事 髙瀨 育子 様

日 程

13:10 13:30 13:50 14:00 14:50 15:00 16:35 16:40

授業構想

体育館

授業公開 5限

多目的室

授業協議会・指導

多目的室

自他を大切にできる生徒の育成を目指した健康教育の在り方

~がん教育を取り入れた「いのちの大切さ」を学ぶ活動を通して~

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1

参観・協議の視点と授業構想、協議会の流れ

1 参観・協議の視点

・がん教育の推進を目指す上で、単元の構想は有効であったか?

・思考ツールやワールドカフェの活用によって、生徒が主体的に学び合い、思考を深める授

業となっていたか?

2 授業構想の流れ(会場 体育館) 進行・説明:研究主任 永井 13:30~13:50

① 研究主題・単元の構想について

② 本時の授業・参観の視点について

③ 協議会の流れについて

3 3年A組 保健体育指導案 がん教育公開授業(会場 多目的室) 14:00~14:50

4 協議会の流れ 進行:研究主任 永井 15:00~16:40

① 開会(指導者の紹介等) 今井校長

② 指導者あいさつ 上越教育事務所 髙瀨 育子 様

③ 研究の経過について 研究推進責任者 池上 15:05~15:10

会場担当者 相澤

④ 本時の振り返り 授業者 樋口・相澤 15:10~15:15

⑤ 質疑・応答 15:15~15:20

⑥ グループ協議(40分) KPTのフレームワークを活用 15:20~16:00

KPT・ワールドカフェについて説明 2分

個人でKとPを付箋にまとめる 3分

個人のKとPの発表・グルーピング 15分

班でのTのまとめ 20分

⑦ ワールドカフェ(3分×2回+班でのまとめ4分) 16:00~16:10

⑧ 代表グループの発表 16:10~16:15

⑨ 指導者によるご指導 16:15~16:35

⑩ 閉会のあいさつ 市村教頭 16:35~16:40

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2

研究主題

1 主題設定の理由

近年、子どもを取り巻く生活環境の急激な変化を背景として、生活習慣の乱れ、様々な感染症の増

加、薬物乱用の拡大、性に関する問題など様々な健康課題が生じており、学校における対応も多様化・

個別化が求められている。また、従来からの課題に加え、大規模な自然災害や事件・事故で被害にあ

った子供の心のケア、自傷行為、いじめによる自殺などの問題も生じてきている。

一方、日本人の死亡原因として最も高いがんについては、がんそのものに対する理解やがん患者に

ついて正しい認識を深める教育が不十分であることが指摘されている。保健教育を通じてがんについ

て学ぶことにより、健康に対する関心をもち、正しく理解し、適切な態度や行動を取ることが求めら

れている1。

このような背景を受けて、当校では「いのちを大切にする心」について生徒の意識調査を行った。

どの項目でも肯定的な意見が9割以上とおおむね良好であったのだが、「自分には、良いところも悪い

ところもある」、「生まれてきてよかった」という自尊感情に関する質問について、「とてもそう思う」

と強く肯定する回答の割合は6割程度に止まった。自尊感情2とは、あるがままの自分を受け入れ、自

分は価値のある存在であると認める感覚である。この自尊感情を伸ばすことは、自分自身はかけがえ

のない存在であるという意識を高めるとともに、「自他のいのちを大切にする心」を育てることにも

つながる。また、学校で学ぶ生徒の大多数は、命に関わる実体験が乏しい現状である。瀧澤3は「恒常

的な学校現場で身近に存在する現象の中から、命の営みが見いだせるような教育的経験が極めて重要

である。」と述べ、命の姿がはっきりと見て取れるような教材を作り上げる必要があると指摘してい

る。

そこで、健康教育として扱う命の教育において、赤ちゃんとのふれあい体験活動や助産師による「い

のち絆講座」、救急法実技講習など体験的な活動を効果的に取り入れながら「いのちの大切さ」を実

感させ、自他を大切にできる姿を目指した学習を進めていく。さらに、「いのちの大切さ」について

の理解を深める目的でもある「がん教育」を取りいれ、がんについて学ぶことや、がんと向き合う人々

を通じて、生徒一人一人に「自他のいのちの大切さ」を知らせ、生きることについて考えを深めさせ

ていく。命との出会いから別れまで、多面的な視点でとらえた教材を工夫し、限りある命を精一杯輝

かせて、他者とかかわりあいながら生きている喜びを感得し、自他を大切にし健康で安全な生活を送

る意欲や能力を育むようにさせたい。以上のことから主題を上記のように設定した。

1新潟県教育委員会 保健体育課(2017)「新潟県の「がん教育」の推進について」 2近藤卓(2013)『子どもの自尊感情をどう育てるか そばセット(SOBA-SET)で自尊感情を測る』ほんの

森出版 3瀧澤利行(2017)「特集「いのちの大切さを考える健康教育Ⅰ」総論―その現状と課題―」『学校保

健』324

自他を大切にできる生徒の育成を目指した健康教育の在り方

~がん教育を取り入れた「いのちの大切さ」を学ぶ活動を通して~

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2 研究の構想

研究主題を達成するため、「いのちの大切さ」をより実感できるような学習や体験活動を意図的・

計画的に実践できるよう視覚的カリキュラム表を作成する。この表を基に健康教育の内容を命の教育

の視点で教科横断的に整理し、各教科等や体験活動との関連の中でどの時期に実施するのか、どのよ

うな資質・能力を育むのかを検討する。

また、体験や学習を通して感じたこと、考えたことを振り返る場を設定し、当事者意識を高める工

夫をする。ホワイトボードなどを活用して思考の可視化を工夫し、主体的・対話的に学び合う授業を

目指す。これらの工夫により、「いのちの大切さ」について生徒一人一人が自分の考えをもち、小グ

ループで互いの考えを交流して、共感したり新たな考えに気づいたりする深い学びにつなげたい。

「いのちを大切にする心」についての質問事項

上段は吉川中学校3年生 平成 30年度 31名(平成 29年度 26名)

下段は平成 29年度城西中学校、浦川原中学校、柿崎中学校、吉川中学校1~3学年 計 857名

(%)

内容 とても

そう思う そう思う そう思わない

ぜんぜん

そう思わない

1 自分には、良いところも悪いところもあると思い

ます。

52(62) 45(35) 0(4) 3(0)

57 37 4 1

2 健康は大切だと思います。 84(85) 16(15) 0(0) 0(0)

87 12 1 0

3 「生まれてきてよかった」と思います。 61(62) 29(35) 6(4) 3(0)

68 26 4 1

4 自分の身体は大切にしなくてはならないと思い

ます。

68(69) 29(31) 0(0) 3(0)

75 21 3 1

5 「生んでくれた人」や「育ててくれた人」に対して

ありがたいと思います。

77(81) 19(19) 0(0) 3(0)

80 18 1 1

6 小動物(イヌネコ小鳥など)の生命は人間と同じ

ように大切だと思います。

71(96) 26(4) 0(0) 3(0)

84 14 1 1

7 自分の命は自分だけのものではないと思いま

す。

61(69) 32(27) 3(4) 3(0)

58 31 7 4

8 家族と一緒に(助け合いながら)生きていきたい

と思います。

81(77) 16(23) 0(0) 3(0)

72 24 3 1

9 友人と一緒に(助け合いながら)生きていきたい

と思います。

74(88) 23(12) 3(0) 0(0)

75 20 3 1

10 夢や希望を持って精一杯生きていきたいと思い

ます。

61(58) 36(38) 0(4) 3(0)

69 25 5 1

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【研究の経過について】

1年次(平成 29 年度)

実施日 会場 協 議 内 容

5月 18日(水) 上越市立吉川中学校 研究推進委員会組織の確認と決定

第1回研究推進委員会に向けての内容の整備等

7月 3日(月) 上越市立吉川中学校 第 1回研究推進委員会

8月 23日(水) 上越市立吉川中学校 第2回研究推進委員会

9月 21日(木) 上越市立吉川中学校 第3回研究推進委員会

9月下旬~

10月上旬 上越市内 4校

「いのちを大切にする心」について意識調査の実施

吉川中学校、浦川原中学校、柿崎中学校、城西中学校

10月 16日(月) 上越市立柿崎中学校 1年次公開授業プレ授業(前時)参観及び協議会

10月 20日(金) 上越市立城西中学校 1年次公開授業プレ授業(前時)参観及び協議会

10月 24日(火) 上越市立柿崎中学校 1年次公開授業プレ授業(本時)参観及び協議会

第4回研究推進委員会

10月 26日(木) 上越市立城西中学校 1年次公開授業プレ授業(本時)参観及び協議会

11月 29日(水) 上越市立吉川中学校 1年次公開授業

12月 18日(月) 上越市立吉川中学校 第5回研究推進委員会

2年次(平成 30 年度)

実施日 会場 協 議 内 容

5月 16日(水) 上越市立吉川中学校 第 1回研究推進委員会

6月 19日(火) 上越市立吉川中学校 第2回研究推進委員会

8月 22日(水) 上越市立吉川中学校 第3回研究推進委員会

10月 5日(金) 上越市立大潟町中学校 2年次公開授業プレ授業(本時)参観及び協議会

第4回研究推進委員会

11月 8日(木) 上越市立吉川中学校 研究発表会

12月 19日(水) 上越市立吉川中学校 第5回研究推進委員会

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5

平成30年度吉川中学校 学校保健計画

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6

授業(単元)構想シート 保健体育

教科・領域

3年A組

年組

樋口隆・相澤圭子

授業者

学校における健康教育は、生涯を通じて自らの健康を適切に管理し、改善していく資質や能力を育成していくことを目指している。今

日的な課題として、日本人の死亡原因として最も多いがんについて、がんそのものの理解やがん患者に対する正しい認識を深める教育

が不十分であることが指摘されている。そこで、がんという疾病の理解とがん患者への正しい認識について理解を深めるとともに、自らの

健康に関心を持ち、いのちの大切さやこれからの生き方について考える機会として、教材化を試みた。

がんについて理解を深め、自他の命の大切さ

について気付き、自らの健康を適切に管理し、改

善策を考えることができる。

自分はがんにならないと 45%の生徒が考え、誰もが

かかる病気ではないとほとんどの生徒が考えている。

全生徒ががんの学習は必要であると考えている

・原因:がんについての正しい知識がない。健康的な

生活習慣が、がん予防に重要だという認識がない。資

料からの読み取りに個人差がある。

・解決策:①視覚的資料を使い、がんについての理解

が深まるようにする。

②話し合い活動を通して、他の意見を聞き思考を広

げることで、がんの予防などについて自分なりの考え

をもてるようにする。

問題

健康な生活と病気の予防

全3時間

保健体育(保健分野) 2時間

学活 1時間

Ⅰ 保健体育(保健分野)2時間:本時2/2時間)

第 1次 健康の成り立ちと疾病の発生要因(1)

第 2次① 生活行動・生活習慣と健康(4/6)

・運動と健康(1)

・食生活と健康(1)

・休養・睡眠と健康(1)

・生活習慣病とその予防(1)

第 3次 喫煙、飲酒、薬物乱用と健康(3)

第 4次 感染症の予防(3)

第 2次② 生活行動・生活習慣と健康(2/6)

・がんと健康(2)

1 がんとがんの予防

がんの特性や原因、予防についての理解

を深め、自ら健康的な生活を実践しようと

する意欲をもたせる。

2 がん検診とがんの治療 本時

がんの早期発見の重要性について知ると

ともに、検診及び治療についての理解を深

め、自らの健康生活の実践に生かせるよう

にする。

第 5次 保健・医療機関や医薬品の有効利用(1.5)

第 6次 個人の健康を守る社会の取組(0.5)

Ⅱ 学活 1時間「がん患者への理解と共生」

がんについて学ぶことやがんと向き合う人々を

通して、がん患者への正しい認識をもつとともに、

自他の命の大切さを知り、共生について考えること

ができる。

・健康な生活と疾病の予防について、理解を深めることができるようにする。

・がんが身近な病気であることや予防などについて、正しく理解し、早期発見・検

診について関心を持ち、適切な対処ができるようにする。

がんの早期発見のための定期的ながん検診受診率が

低いという問題点に気付き、自分ができることは何か

を具体的に考えることができる。また、将来検診の該

当年齢がきたら検診を受けようとする意欲と態度を養

う。

<流れ> < 論点(学習活動)>

前時の確認(がんのしくみ、原因、

予防)

なぜ、がんは日本人の死因の第 1 位

になっているのか、要因の1つにが

ん検診の受診率が低いことがあり、

その要因について考える。

復習

課題提示

がんから自分の命を守るためにでき

ることは何か? 拡散

収束

これまで学習してきたことを基に、

今自分にできることは何かを班で考

える。思考ツールを用い、班ごとに

意見を絞り込む。

まとめ 班で話し合ったことを基に、自分が

できること、家族に伝えたいことは

何かをまとめる。

①背景

②あるべき姿

③現状

④原因と解決の手立て

⑤単元 ⑥単元のねらい

⑦単元の流れ

⑧本時のねらい

⑨本時の流れ

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7

3年A組 保健体育指導案 がん教育

日 時 平成 30年 11月8日(木) 5時間目

会 場 3年A組

授業者 樋口 隆 相澤圭子

1 単元(題材)名 健康な生活と病気の予防 ~がんと健康~

2 単元(題材)の目標

○健康な生活と疾病の予防について、理解を深めることができるようにする。

○がんが身近な病気であることや予防などについて、正しく理解し、早期発見・検診について関心

を持ち、適切な対処ができるようにする。 【Ⅰ 保健体育(保健分野)】

○がんについて学ぶことやがんと向き合う人々を通して、がん患者への正しい認識をもつととも

に、自他の命の大切さを知り、主体的に生きることについて考えることができる。

【Ⅱ 学活】

3 単元の指導計画(全3時間)

Ⅰ 保健体育(保健分野) 2時間:本時2/2時間

健康な生活と病気の予防 ~がんと健康~

1時間目 がんのしくみと原因

2時間目 私ができるがん予防 本時

Ⅱ 学活 1時間

4 保健分野の目標と指導方針

(1)保健分野の目標

○がんについて関心をもち、学習活動に意欲的に取り組むとともに、自分の生活の仕方を振り返り、

健康的な生活を実践しようとする態度を身に付けることができるようにする。

○がんについて知識を活用した学習活動により、課題解決を目指すための思考力、判断力、表現力

を身に付けることができるようにする。

○がんの疾病概念や予防等について、正しい基礎知識を身に付けることができるようにする。

(2)指導方針

日本人の死因として最も多いがんについて学ぶことは、中学校の内容である「個人生活における

健康」を理解するうえで重要である。第 3 学年の疾病の予防の内容において、がんを取り上げ、そ

の要因、経過等の疾病概念、予防、検診、治療法に関する学習を通じて、生徒一人ひとりが、個人

生活における健康に関する事柄に関心をもち、それらを科学的に理解し、適切な態度を身に付けて、

行動することができるように指導する。そして、生涯を通じて自らの健康を適切に管理し、改善し

ていく資質や能力を育成する。

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8

5 評価基準

(1)単元の評価規準

知識 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等

・がんについての疾病概念や原

因、予防法やがん検診の必要性

について理解している。

・がんについて、学習したこと

を基に、課題を見つけ、整理し

て、それらを説明したり、書き

だしたりしている。

・がんについて教材を活用した

り、意見交換をしたりする等の

学習活動に意欲的に取り組もう

としている。

(2)単元の指導と評価計画(a:知識 b:思考力・判断力・表現力等 c:学びに向かう力・人間性等)

時 学習

内容

学習活動 ねらい 評価規準 評価

方法

1 が ん のし

く み と原

がんのしくみや原

因、望ましい生活

習慣について考え

る。

がんの特性や原因、

予防についての理解

を深め、望ましい生

活習慣を実践しよう

とする意欲を持たせ

る。

① がんの原因について教

科書や前時のワークシー

トを基に意欲的に調べよ

うとしている。(c)

②がんの特性や原因、予防

について理解したことを

ワークシートに書き出し

ている。(a)

観察

観察

成果物

2 私 が でき

る が ん予

がん検診について

理解し、がんから

命を守ることにつ

いて考える。

がんの早期発見の重

要性と検診の大切さ

について理解を深

め、考えたことを基

に自ら実践できるこ

と、家族への働きか

けについて記述する

ことができる。

③がんの早期発見の意義

とがん検診率等の資料か

ら課題を見つけ、判断し、

考えをまとめたことをワ

ークシートに書き出して

いる。(b)

④がんの予防や検診につ

いて理解したことを基に

自ら実践できること、家族

への働きかけについて書

き出したりしている。(a)

観察

成果物

観察

成果物

6 前時(第1時/2時間)について

(1)ねらい

①がんの特性、原因、予防について正しく理解する。【知識】

②がんの原因について資料を基に調べたり、意見交換したりして、望ましい生活習慣について意欲

的に考えることができる。【学びに向かう力・人間性等】

(2)手だて

①がんのしくみ、原因、日本のがんの現状など、ICTを活用し視覚的資料により理解を深める。

②ペアでの話し合い活動を取り入れ、学習を深める。

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9

(3)展開例

:ねらい :発問・指示など T1:教科担任、T2:養護教諭

間 主な学習内容・学習活動

授業者の働き掛け(※)

予想される生徒の反応(・)

◆評価

○指導上の留意点

1 本時の学習内容を確認す

る。

T1 アンケート結果から、「がんに対す

る意識やイメージ」や、「クラスにおける

がんに対するイメージ」について実態を知

らせる。【№1~4】

○「がん」について事前

調査結果を提示する。

○授業の始めに、身近な

人をがんで亡くしたり、

がん患者がいたりする生

徒に対する配慮として、

「授業中に話を聞くこと

が辛くなったら、遠慮な

く退室してもよい」と声

をかける。その際、養護

教諭と連携を取りスムー

ズに対応できるようにす

る。

○ICT 資料【№5~10】を

表示しながら進める。

10

2 がんについて理解する。

(1)日本のがんの現状につい

て知る。

・「がん」が日本人の死因第1

位である。

・がんは最も大きな健康課題

である。

(事前調査実施)

※1~4の選択肢において、手を上げさせ

る。

※以下について確認する。

①がんは、日本人の死因第 1 位である。

②日本人の 3 人に 1 人はがんで死亡する。

③男女別、順位別、がんの死亡とがんの罹

患について現状

④年齢が上がるにつれてがんになる率は

上がる。

⑤がんは誰でもがなりうる病気である。

※まとめをワークシートに書かせる。

10

(2)がんのしくみについて理

解する。

(3)がんの経過とがんの種類

について知る。

※「がん細胞」のでき方、健康な人でも「が

ん細胞」は毎日多数発生していること、免

疫細胞が「がん細胞」を死滅させている点

を説明する。

※がんの進行について、進行がんとなると

命を失うこともあるので、早期がんの期間

に発見することが重要であること、自覚症

状が出るまでに時間がかかることに触れ

る。

○体に備わる「免疫」に

ついて(前時を振り返り

ながら)補足する。

○ICT 資料【№11~16】

○報道などで取り上げら

れている芸能人などの事

例などでイメージをもた

せる。

○ICT 資料【№17、18】

20

(4)がんの主な原因を理解す

る。

※教科書、前時までのワークシートをもと

に、がんの原因を考え、ワークシートに書

かせる。その後、隣の人と確認し合う。

◆がんの原因について、

教材を基に意欲的に調べ

ようとする。【学びに向

かう力・人間性】(観察、

発言)

○ICT 資料【№19~26】

T1:日本ではどのくらいの人が、がんになっているのだろう。

T2:がんはどのようにしてできるのか、がんのしくみとは・・・?

T2:がんはどのように進行するのか、がん細胞が進行がんになるまでの経過はどうなって

いるのか。

T1:なぜ、がんになるのか、がんの原因とは何だろう。

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10

・教科書、前時のワークシート

をもとに、がんの原因について

個人で考える。

・「がんの原因」グラフを掲示

し、原因についてまとめる。

・生活習慣

・感染

・遺伝

・原因不明

・一つの原因ではなく幾つか

重なり合って起こる場合もあ

る。

・たばこ、お酒、食事、運動不足、感染

※「がんの原因」グラフを示し、がんの原

因は大きく分けて3つあることを確認す

る。生活習慣、細菌・ウイルスの感染、遺

伝的

※原因不明も約 40%あることに触れる。

※胃がん、肝臓がん、子宮がんなど、細菌

やウイルス等の感染が原因で発生するが

んもあることを知らせる。

○「がんの原因」グラフ

を掲示資料として用意。

○がん発症の男女差につ

いても確認する

○「感染」について、具体

例を示しながら説明す

る。(ピロリ菌、B 型肝炎

ウイルス、ヒトパピロウ

イルス等)

(5)がんの予防について理解

する。

望ましい生活習慣について、ペ

ア学習しながら考える。

・望ましい生活習慣

・免疫機能を高める

・感染対策

※ペアで話し合ったことを発表させ、全体

で共有する。

※がんを予防するための望ましい生活習

慣について6つ確認する。

① たばこを吸わない

② 飲酒をしない

③ バランスの良い食事をとる

④ 積極的に運動する

⑤ 適正体重を維持する

⑥ 睡眠(休養)をとる。

※まとめをワークシートに書かせる。

○「免疫」を高める生活

習慣であることを確認す

る。

○ICT 資料【№27、28】

3 がんのしくみや原因につ

いて理解したことをまとめる。

○数名に発表させる。

・健康な人でもがん細胞はできている・免

疫という機能がある・たばこを吸わないこ

と、お酒を飲まないこと、野菜を食べるこ

と、運動する。早く寝る等の生活習慣を送

ることが予防につながる。

◆がんの予防について、

学習した知識を基に、自

分の考えをワークシート

に書くことができる。【知

識】(発表、ワークシート

の記述)

※授業後にパワーポイント資料を掲示しておく

T1:今日の授業で、がんのしくみや原因について分かったこと、また、

生活習慣について、自分が大切だと思ったことを書きましょう。

T1:がんを予防するための望ましい生活習慣とは何か。

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11

7 本時(第2時/2時間)について

(1)ねらい

①がんについて、がん検診を受けることが早期発見に繋がり、生涯を通じてがん予防に必要なこと

が理解できる。【知識】

②既習事項を活用した話し合い活動を通して考え、がんから自分の命を守るためにできること、家

族に伝えたいことを記述することが出来る。【思考力・判断力・表現力等】

(2)手だて

①がんの仕組みや原因から早期発見の大切さやがん検診を受ける必要性について考え、今からでき

るがん予防について自分の考えをまとめる。

②上越市のがん検診率など身近なデータを示すことで自分のこととして考えたり、グループでの話

し合い活動を活発にするために思考ツールやワールドカフェを活用したりする等、主体的・対話

的な学び合いで学習を深める。

(3)展開例

:ねらい :発問・指示など T1:教科担任、T2:養護教諭

間 主な学習内容・学習活動

授業者の働き掛け(※)

予想される生徒の反応(・)

◆評価

○指導上の留意点

1 前時の学習で、がんの原因

について考えることを通して

検診の必要性を考える。

・がんになる主な原因は生活習慣だが、

細菌・ウイルス感染、遺伝的原因もある

・誰でもがなりうる病気だ

・原因不明のことも多い

【№2、3】

・病院で調べてもらう

・検診を受ける 【№4】

○前時に配慮生徒がいた場

合、本時も同様に配慮する。

〇前時の資料を見ながら復

習する。

○予防方法を望ましい生活

習慣と早期発見について確

認する。

○ICT 資料【№1~4】

10

本時の学習内容を確認する。

2 がんの早期発見とがん検

診について理解する。

・がんは進行するほど治療

率が低くなる。

・定期的ながん検診が必要

である。

・国・上越市のがん検診の

現状について知る。

○がんの進行と自覚症状が出るまでの

経過・がん検診で発見できる時期につい

て知る。【№5、6】

・自覚症状がなくても検診を受けた方が

いい。

○なぜ、がん検診による早期発見が重要

なのか、がんは進行するほど治療率が低

くなること、定期的ながん検診が必要な

ことを知る。

○ワークシート準備

○ICT 資料【№5、6】

T1:がんの主な原因は何でしたか。

T1:望ましい生活習慣でがんになる危険性を減らすことができる。

しかし、がんは生活習慣だけでは防げない?どうしたらよいだろう?

T2:がんの進行と自覚症状が出るまでの経過はどうなっているの

か?また、がん検診で発見できる時期は、いつ頃か?

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12

○がん検診の受診率について、資料を見

ながら説明する。【№7】

・上越市の受診率はどのくらいなのだろ

う。

・がんが見つかると怖いから

・お金がかかる・時間がない・痛そう

【№8、9】

○ICT 資料【№7】

◆がんの早期発見の重要性

と早期発見のためのがん検

診について理解できる。(ワ

ークシート)【知識】

○生徒が該当年齢になった

らがん検診を受けようとい

う意識を持たせる。

○ICT 資料【№8、9】

30

3 がん予防のためにできる

ことを考える。

T1進行 T2机間巡視で生徒へ助言

○付箋に自分の考えを書く。

○班にさせ、ホワイトボードに同じ意見

同士をまとめ、タイトルを付ける。

○班で出た意見の中から「自分の命を守

るために」大切だと考えたものを3つ

選び、その理由も話し合い用紙に記入

する。

○3つの中で、特に重要だと考えたもの

1つを話し合いで選び、赤枠の用紙に

書く。

○ワールドカフェを行う。

・班長を席に残し、班員は他の班に聞き

に行かせる。戻り次第、情報を共有させ

る。必要であれば、修正をさせる。大幅

に変更する場合には、WB に付け足し書

く。

T2代表的な班の発表を受けて、がんの

病気の理解とがんの予防、検診の重

要性等について、補足説明をする。

○付箋、ホワイトボード、

ペンセットを準備

○これまでの知識を活用し

て考えられるように支援す

る。

○ICT 資料【№10~16】

・一つに絞れない時は、そ

れでも良い。

・机間巡視しながら発表候

補を決めておく

4 がんについて学習してこ

とを振り返る。

・生活習慣の中でも食事が大事なのでバ

ランスよく食べるようにしていきたい。

・たばこの煙を吸わないようにする。

・早期発見が大事だから将来検診を受け

る。家族にも受けるように話をしたい。

◆がん予防、検診について

考えたことをもとに自分が

実践できること、家族への

働きかけについて書き出し

ている。【思考力・判断力・

表現力等】(ワークシート

の記述)

T1:これまで学習してきたことを基に、①これから自分が実践できること、

②家族に伝えたいことは何か、ワークシートにまとめよう。

T2:がんは早期発見が重要なのに、なぜ検診を受けないのだろうか?

○付箋に書く。(5分)

○ホワイトボードにまとめ

る。タイトルを付ける。

(7分)

○思考ツールに大切だと思

うもの3つを選びその理

由を話し合う。特に重要だ

と考えたものは赤枠の紙

に書く(8分)

○ワールドカフェ(5分)

説明1分

発表2分

グループに戻り説明2分

○代表班による発表を聞く

(2分)

がんから自分の命を守るためにできることは何か?

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13

8 思考ツールについて

(1)思考ツール(考えを引き出す)

(2)思考ツール(ハート)

がんから自分の命を守るためにできることは何か? 1枚目

2枚目

タイトル

私たちの班が考える「私ができるがん予防」

タイトル

その理由

タイトル

タイトル

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14

ワークシート(1時間目)

ワークシート

3年 組 番 氏名

1 日本の現状

(1)日本人の死因の第1位 ( )は、最も大きな健康課題である。

(2)まとめ

□ 日本人の 人に1人が、がんになる。

□ 年齢が につれて、がんになる率は 。

□ がんは 病気である。

2 がんという病気

(1)がんのできるしくみ

(2)がんの進行と自覚症状が出るまで

通常は体のしくみにより正常に修復したり、排除したりす

る。このしくみが働かないとき、異常な細胞ができる。

異常な細胞が増えて、かたまりになる。

( )のものを( )という。

周りに広がりやすくなり、血管などに入り込んで全身に広がる。

体の細胞は、毎日分裂し新しくなっている。

正常な細胞が、がん細胞に変わる。

自覚症状が出る。

メモ

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15

(3)がんの原因

□ がんの原因とは、何だろうか、自分の考えを書こう。

《がんの原因は、おおむね3つ》

3 がんを予防するための「望ましい生活習慣」とは何だろう。

4 今日の授業で、がんのしくみや原因について分かったこと、また、生活習慣について、自分が

大切だと思ったことを書きましょう。

男性 女性

1 2

3 4

5 6

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16

ワークシート(2時間目)

3年 組 番 氏名

1 大切だと思うこと、ワールドカフェのメモ

2 「がんから自分の命を守るためにできること(大切なこと)」について書こう。

(1)自分ができること

(2) 家族に伝えたいこと

班の考え ワールドカフェのメモ

は大切だ!

私ができるがん予防

・自分の班と違うところ

・説明を聞いて、なるほどと思っ

たところ

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3年A組 学級活動指導案 がん教育

日 時 平成 30年2月6日(火) 3時間目

会 場 3年A組

授業者 学級担任 塩浦康平

養護教諭 相澤圭子

1 題材名「がん患者への理解と共生」(特別活動)

2 題材設定の理由

がんと向き合う人々を通して、がん患者への理解を深めるとともに、自他の健康と命の大切さに気

付き、自己の在り方や生き方を考え、共に生きる社会づくりを目指すことができる生徒の育成をめざ

している。特に本時では、がん患者のビデオメッセージを教材として用いることで、がん患者やその

家族に対する理解、そして、周囲からの支えや共生することの大切さに気付くよう心掛けた。そして、

終末では学級における話し合い活動を踏まえて、自らの行動を意思決定する機会を設定する。

3 本時の目標

(1)がんと向き合う人々の心情の理解を通して、自他の命の大切さについて深めることができる。

(2)周囲の人のかかわり合うことの大切さ(共生)について考えることができる。(思考・判断)

4 本時の展開

:ねらい :発問・指示など T1:学級担任、T2:養護教諭

間 主な学習内容・学習活動

授業者の働き掛け(※)

予想される生徒の反応(・)

◆評価

○指導上の留意点

3

1 本時の学習内容を確認す

る。

・事前事後アンケート結果をもとに確認

する。 【№1~6】

○授業の始めに、身近な

人をがんで亡くしたり、

がん患者がいたりする生

徒に対する配慮として、

「授業中に話を聞くこと

が辛くなったら、遠慮な

く退室してもよい」と声

をかける。その際、養護

教諭と連携を取りスムー

ズに対応できるようにす

る。○前時の授業スライ

ド、アンケート結果を提

示する。

12

2 がん患者の心情や悩みに

ついて考える。

もしも、自分が「がん」と言われた時の気

持ちや悩みについて、ワークシートに書

く。(2 分)

・ワークシートに書いたものを2~3 人発

表し、全体で共有する

・資料DVDを見ながら、がんにかかった

時の気持ちや支えになったことについて

考える。

・DVD資料をもとに、

がん患者の心情や悩み、

支えになったことについ

て考えていく。

目標:「がん患者さんが自分らしく生きるために、私たちができることは何かを考えてみよう。」

T1:がん患者さんの「自分ががんだと分かった時の気持ちや悩み」とは何だろう。

T2:保健の授業を振り返ってみよう。

T1:授業の目標、流れについての確認と配慮事項について話をする。

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18

・視聴のポイント(DVD 4 分 18 秒)

①がんだと分かった時の気持ち、悩み

②支えになったこと

・DVDの 2 人の気持ちと自分たちの考え

ていた気持ちと、共感するところを確認す

る。【№7~9】

・②について個人で考え

たものを付せんに書き、

グループで共有する。

・個人→グループ→一斉

で、全体共有する。

30

3 がん患者の心情や悩みに

ついて話し合う。

資料DVDで考える。

・視聴のポイント(DVD3分)

①仕事や職場

②家族や友人、身近な人

③自分自身(生き方)

・気にかけつつも普段と同じに接する。

・相手の思いを考えて行動する。

・自分にできることを支援する。

・がんであっても自分のやりたいことを

する。【№10~17】

◆がん患者を支える同

僚、家族や友人として自

分の行動を選択し、自己

決定している。

【思考・判断・実践】

5

4 話し合い活動を踏まえ、自

分ができることを具体的にま

とめる。

・DVD「長谷川さんのメッセージ」視聴

し、まとめとする。(1 分 20 秒)

・後悔しない生き方する。

・自分ができることについて、具体的にま

とめる。

・代表生徒に発表させ、全体で共有する。

【№18】

・がん患者だけでなく、

他の病気を持っている人

にとっても暮らしやすい

社会を目指すことも伝え

る。

5 評価

(1)がんと向き合う人々の心情の理解を通して、自他の命の大切さについて深めることができたか。

(2)周囲の人のかかわり合うことの大切さ(共生)について考えることができたか。

T1:学習課題「がん患者さんが自分らしく生きるために私たちができることは何か?」

・個人で考え、班で共有。

ポストイットに考えを書き、

グルーピングし、タイトルを

付ける。(13 分)

〇ワールドカフェ

(5分+発表5分=10)

・説明1分

・発表2分×1 回、

班に戻り説明 2 分

・全体での共有・

発表1~2班 5分

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19

ワークシート

3年 組 番 氏名

1 もし、自分が「がん」と言われたら、どんな気持ちになるだろう。

2 メモしよう。(DVD、ワールドカフェ、授業)

3 授業を通しての感想を書こう。

がん患者さんが自分らしく生きるために私たちができることは何か考えてみよう。

がん患者さんが自分らしく生きるために私たちができることは何か

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20

保護者向け配布文書

平成 30 年 10 月 17 日

3年生保護者の皆様

上越市立吉川中学校長 今井 量

がん教育の実施について

深秋の候、保護者の皆様には、ますますご清栄のことと存じます。日頃より、当校の教育活動に

ご協力、ご支援をいただき感謝申し上げます。

さて、がんは日本人の死亡原因として最も多く、生涯のうち国民の二人に一人はがんにかかると

推測される国の重要な健康課題です。そのため、文部科学省では、がん教育について、「国民が身

に付けておくべきもの」としています。また、がん対策基本法の下、政府が策定したがん対策基本

計画においても、「子どもに対し健康と命の大切さや自己管理、がんに対する正しい知識とがん患

者に対する正しい認識をもつよう教育することを目指し、学校教育の中でがん教育を実施する」と

しています。

そこで、当校では昨年度より新潟県中学校教育研究会の研究指定「学校保健」を受け、がん教育

に取り組んでおります。生徒一人一人が、限りある命を精一杯輝かせて、他者とかかわりあいなが

ら生きている喜びを感得し、主体的に健康で安全な生活を送ることができることを目指していま

す。

つきましては、身内の方にがん患者さんやがんで亡くなった方、小児がんの既往がある方がおら

れるなど授業を行うにあたり、心配なことや配慮してほしいことがありましたら、いつでも担任ま

たは、養護教諭までご連絡ください。よろしくお願いいたします。

担当:養護教諭 相澤圭子

TEL 548-2017

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21

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平成30年度学校保健計画 上越市立吉川中学校<本年度の重点事項>    ○自他の生命を大切にし、かけがえのない自分を大切にできる生徒

○健康三原則(栄養・休養・運動)の大切さを理解し、望ましい生活習慣が身についている生徒

いのち教育

心身の管理 環境整備 保健指導 保健学習(保健体育) 学級活動・総合 道 徳 生徒会保健委員会学校保健委員会

関係機関との連携

4 自分の健康状態を把握しよう

 発育測定 視力検査 聴力検査

定期健康診断、健康観察、(年間)インフルエンザ発生報告(年間)、健康診断事後処理

机・椅子の適正配置、教室環境整備、水道水の検査

健康診断の意義、正しい受け方、給食指導

年間計画作成、日常活動の実施(健康観察版運搬、給食チェック、フッ化物洗口準備)

5 生活リズムを整えよう血液検査 尿検査 内科検診眼科検診 歯科検診 耳鼻科検診   心臓検診

定期健康診断、内科検診歯科検診欠席者受診、フッ化物洗口(年間)、健康診断事後処理

生活リズムと健康心身の発育・発達と心の健康(1年)

生活リズム確立週間

6 メディアと健康について考えよう

第1回メディアセーブ強調週間歯肉炎予防教室(全校生徒)

歯科受診状況把握学校薬剤師の定期検査(保健室・理科室薬品管理、給食調理場、机椅子)

メディアと健康について歯肉炎の予防

歯肉炎予防教室(全学年)

命の尊さ(3年)歯と歯肉の健康週間

7 暑さに負けない生活をしよう

生活習慣病予防講座(2年生)薬物乱用防止教室(3年生)

熱中症対応、治療状況確認、受診勧告、保健統計まとめ

学期末大清掃、ホルムアルデヒド検査

熱中症の予防、暑さに負けない生活、歯肉炎の予防

傷害の防止(2年)救急法講習(2・3年)

生活習慣病予防教室(2年)男女交際を考える(2・3年)

生きる喜び(1年) 古タオル集約

生活習慣病予防教室血液検査事後指導会(3日間)

9 よりよい生活習慣について考えよう

発育測定(身長、体重) 命・絆を考える講座 (3年生)第2回メディアセーブ強調週間

ダニの検査望ましい生活習慣についてメディアセーブについて

喫煙・飲酒・薬物乱用防止(3年)

思春期の心(1年)いのち・絆を考える講座(3年総合)

PTA厚生部打ち合わせ

10 けがの予防とけがの手当てについての理解を深めよう

秋の歯科検診赤ちゃんふれあい体験(3年生)

健康な生活と病気の予防(3年)薬物乱用防止教室(3年)

赤ちゃんふれあい体験(3年総合)

命の重さ(1年)男女の理解(1年)生命の尊重(3年)

保健師との連携

11 歯肉炎を予防しよう学校保健委員会第3回メディアセーブ強調週間

歯科検診事後措置給食調理場定期検査、飲料水定期検査

歯肉炎の予防についてメディアセーブについて

性感染症の予防(3年) 共生(3年) 家族愛(3年)学校保健委員会実施

学校保健委員会

12 治療状況確認、受診勧告黒板、教室照度、空気検査、学期末大清掃

インフルエンザの予防について

看護体験(3年) 男女の敬愛(2年) 古タオル集約 助産師との連携

1 発育測定(身長、体重)発育状況集約 次年度健康診断計画作成

インフルエンザの予防について

健康と環境(2年)命の輝き(1年) インフルエンザの予

防活動

2 修学旅行前健康調査第4回メディアセーブ強調週間

次年度購入物品検討、年間の保健統計まとめ

給食調理場定期検査、飲料水定期検査、ワックス塗り

健康生活の反省(3年)大切な命(2年)人間の幸福(3年)

インフルエンザの予防活動、年間の反省、次年度への引き継ぎ

3 次年度定期健康診断計画作成 ワックス塗り、年度末大清掃健康生活の反省(1年、2年) 修学旅行にかかわる保健指導

組織的活動

インフルエンザを予防しよう

自分のライフスタイルを振り返ろう

目標 保健行事

保健管理 保健教育(いのち教育)

5

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研究主題

参観・協議の視点

・がん教育の推進を目指す上で、単元の構想は有効であったか?

・思考ツールやワールドカフェの活用によって、生徒が主体的に学び合い、思考を深める授

業となっていたか?

青色の付箋 「単元構想」について 黄色の付箋「思考ツールの活用」について

KPTのフレームワークとは

ワールドカフェとは

まずテーマに沿った話し合いを小グループで行い、その後、グループ構成を変えさらに

話し合いを深める手法です。ホスト役は、はじめのグループ協議の後、他の班から集まっ

た人にグループ協議の内容を説明します。他の班で協議内容を聞いた班員は、最後に自分

の班に戻り、内容を報告し、さらに話し合いを深めます。

例 A○ :初めはAでグループ協議。その後ワールドカフェではホスト役とし

て、2回Aの協議内容を説明する。

A→B→C:初めはAでグループ協議。その後ワールドカフェでは1回目がBグ

ループ、2回目がCグループで協議内容を聞く。その後、Aに戻り再

協議。

Keep

Problem

Try

T 試みたいこと 挑戦

P 課題 問題

K 継続したい成果

自他を大切にできる生徒の育成を目指した健康教育の在り方

~がん教育を取り入れた「いのちの大切さ」を学ぶ活動を通して~

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平成29・30年度 新潟県中学校教育研究会指定

学校保健(上越地区)研究発表会 《H30.11.8 上越市立吉川中学校》

上越教育事務所 学校支援第2課

髙瀨 育子

自他を大切にできる生徒の育成を 目指した健康教育の在り方

~がん教育を取り入れた「いのちの大切さ」を学ぶ活動を通して~

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2 保健教育における “学び合う授業”づくり

・新学習指導要領より

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今年度は、「学び合う授業」と新学習指導要領の示す「資質・能力」、「主体的で対話的な深い学び」との整合を図り、今後の研究の方向性を明確にすることを目指している。 「これからの学校と学び合う授業の創造」新潟県中学校教育研究会 佐藤幹夫副会長 巻頭言より

新潟県中学校教育研究会 授業情報誌Class・学び合う授業 第4号 2018年10月

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育成を目指す資質・能力の三つの柱

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○「何ができるようになるか」を明示

○すべての教科等を3つの柱で再整理

「知識及び技能」 「思考力、判断力、表現力等」

「学びに向かう人間性等」

○「社会に開かれた教育課程」の実現を重視

○学習指導要領自体が、学習の全体像わかりやす

く見渡せる「学びの地図」としての役割

○「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた

授業改善

○カリキュラムマネジメント

改訂のポイント

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◎「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った授業改善

1「主体的な学び」・・・「見通し・振り返りの学習活動」

◆「見通し」があるから粘り強く主体的に活用・探究できる。

◆「振り返り」があるから、次の学びや生活に生かせる。

2「対話的な学び」

◆ 子供同士の協働、大人との対話、先哲の考え方を手掛かり

形ではない! 目的:考えを広げ深めること。

3「深い学び」←1,2の充実

◆「見方・考え方」(学びの深まりの鍵)を働かせる。

* 習得させるべきは、確実に習得させることが大前提! →「教え、考えさせる授業」 * 現在、既に行っている教育活動を、単元や題材のまとまりの中で、指導内容のつながりを意識しながら重点化を図り、質的改善をする。

4 新学習指導要領から 「主体的・対話的で深い学び」 →「学びあう授業」の実現

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見方・考え方

「深い学び」の鍵

⇒「見方・考え方」を働かせること

「見方・考え方」

⇒ どのような視点で物事を捉え、ど

のような考え方で思考していくのか

7

自在に働かせることができるように

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保健の見方・考え方

疾病や傷害を防止するとともに、生活の質や生きがいを重視した健康に関する観点を踏まえ、 個人及び社会生活における課題や情報を、健康や安全に関する原則や概念に着目して捉え (見方)

疾病等のリスクの軽減や生活の質の向上、健康を支える環境づくりと関連付けること

(考え方) 8

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健康・安全 に関する

原則・概念

9

活きた知識 リスク軽減 QOL向上 環境づくり

個人・社会生活

課題・情報

「望ましい生活習慣の確立」の大切さ

がんの疾病概念、原因、予防法、がん検診

これから自分が実践できること、家族に伝えたいこと

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3 「いのちの大切さ」を 学ぶ活動から

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11

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道徳教育 特別活動

人権教育、同和教育

いじめは、違いを排除するところから始まる

自己肯定感を高める

人権感覚を豊かにする

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「いのちの大切さ」

吉川中が本研究(いのちの教育)でめざす「いのち」 ・「自尊感情(生まれてきてよかった、自分を受け入れ る気持ち)」を含めた命 ・「生き方」を含めた命

教科の枠を越えた教育活動全体で取組が重要

恒常的な学校の場で身近に存在する現象の中から、いのちの営みが見いだせるような教育的経験が重要。

「いのちの大切さ」をより実感できるような学習や体験活動を意図的・計画的に実践できるよう視覚的カリキュラム表を作成

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①がんについて正しく理解することができるようにする

がんが身近な病気であることや、がんの予防、早期発見・検診等について関心をもち、正しい知識を身に付け、適切に対処できる実践力を育成する。また、がんを通じて様々な病医についても理解を深め、健康の保持増進に資する。

②健康と命の大切さについて主体的に考えることができるようにする

がんについて学ぶことや、がんと向き合う人々と触れ合うことを通じて、自他の健康と命の大切さに気付き、自己の在り方や生き方を考え、共に生きる社会づくりを目指す態度を育成する。

「がん教育」の在り方に関する検討会におけるがん教育の目標

がん教育との関連

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<小学校> 【第5学年及び第6学年】教科:体育(保健領域) G保健 (3)病気の予防(ウ、エ) <中学校> 【第3学年】教科:保健体育(保健分野) (4)健康な生活と疾病の予防(イ、ウ、カ) <高等学校> 教科:保健体育(科目保健) (1)現代社会と健康 イ 健康の保持増進と疾病の予防 (2)生涯を通じる健康

道徳、総合的な学習の時間、 特別活動において関連した学習

がん教育の位置付け 学習指導要領解説

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2 内容 (1)健康な生活と疾病の予防 ア(ウ)生活習慣病などは、運動不足、食事の量や質の偏り、休養や睡眠不足などの生活習慣の乱れが主な要因となって起こること。また、生活習慣病などの多くは、適切な運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践することによって予防できること。 3 内容の取扱い (3)内容の(1)アの(イ)及び(ウ)については、食事の観点も踏まえつつ健康的な生活習慣の形成に結び付くように配慮するとともに、必要に応じて、コンピュータなどの情報機器の使用と健康との関わりについても取り扱うことも配慮するものとする。また、がんについても取り扱うものとする。

中学校〔第2学年〕教科:保健体育(保健分野)

新学習指導要領における「がん」に関する部分 (H30から移行期間、H33から完全実施)

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新学習指導要領解説中学校保健体育編 における「がん」に関する部分

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がんの予防

がんは、異常な細胞であるがん細胞が増殖する疾病であ

り、その要因には不適切な生活習慣をはじめ様々なものがあ

ることを理解できるようにする。

また、がんの予防には、生活習慣病の予防と同様に、適

切な生活習慣を身に付けることなどが有効であることを理解

できるようにする。

なお、 、 の内容と関連させて、健康診断やがん検診

などで早期に異常を発見できることなどを取り上げ、疾病の

回復についても触れるように配慮するものとする。

新学習指導要領解説中学校保健体育編 における「がん」に関する部分

ア イ

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中学校保健体育 「新学習指導要領」移行期間中の指導内容

中学校:平成30年度~移行期間 平成33年度 完全実施

生活習慣病の予防のがんに関わる部分は、 平成32年度:2年生と3年生両学年 で行う。 平成33年度からは、2年生 で行う。

別紙資料参照

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第1.目標

平成29年告示 中学校学習指導要領

特別活動

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平成29年告示 中学校学習指導要領

総合的な学習の時間

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平成29年告示 中学校学習指導要領

特別の教科 道徳

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• 学校におけるがん教育の在り方について報告

(平成27年3月「がん教育」の在り方に関する検討会) • がん教育推進のための教材

(平成29年6月一部改訂文部科学省) • 外部講師を用いたがん教育ガイドライン

(平成28年3月 文部科学省) • 「がん教育教材」の指導案

(平成28年6月 文部科学省) *小学校 道徳 自分の命を輝かす(1時間)

*中学校・高等学校

・保健体育 がんと健康(2時間)

・特別活動 がん患者への理解と共生(1時間)

• 「がん教育推進のための教材指導参考資料」

(平成29年5月 文部科学省) 25

がん教育教材

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がん教育教材 文部科学省ホームページ

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中学校・高等学校版

がん教育プログラム 補助教材

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中学校・高等学校版

がん教育プログラム 補助教材

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まとめ

【中教研における学校保健のポイント】 生徒一人一人がよりよく生きるための健康課題を自分自身のこととして捉え、日常の実践につながるような健康教育

新学習指導要領 「主体的・対話的で深い学び」の

視点に立った授業改善

がん教育 正しい理解と命の大切さ

いのちの大切さ 自尊感情、生き方を含めた

いのちを大切にする意識の醸成

各学校での保健教育のますますの推進をお願いします!

【吉川中学校での取組のキーワード】

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ご清聴ありがとうございました。

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《 授業構想の流れ(研究主題、単元構想、授業参観の視点、協議会の流れ) 》

《 協議会 》

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《 授業の様子 》

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1「いのちの大切さ」を学ぶ手立てとして、今日の授業は参考になりましたか?

思考ツールについて

・思考ツールを活用しての生徒の学び合いの姿から、互いを認め合う姿につながると感じた。

・学校内で思考ツールを使っていると、子どもたちもスムーズに行えることがわかった。学校へ戻り、

実際にやってみたい。

・思考ツールを活用することで、子どもたちが真剣に学び合っている姿が見られた。ホワイトボードを

ハートにするだけで暖かみが感じられ、少しの工夫で学びが深まるのではないかと感じた。

・単元構成、思考ツール共にとても参考になった。特に思考ツールは実際に使ってみたい。

・思考ツールの形でイメージが違うことに驚いた。いろんな形を取り入れたら、子供たちも興味深く取

り組みそうだ。まずは、自分自身がその特徴を知らなければと思った。

・思考ツールは知らないものが多いため、そのうちの一部を知ることができてよかった。

・思考ツールを活用した授業の効果を 2 年かけて学ばせていただきました。どのツールを使うか難しい

ところもありますが、今後積極的に取り入れていたい。

・思考ツールが様々あって活発な意見交換があった。

・事前学習を含め丁寧な学習の様子が参考になった。思考ツールを活用した学びは生徒の学びを深める

ために有効だと感じた。

・思考ツールにもいろいろな形、やり方があり勉強になった。3 つを選び、その中の重要なものを赤枠

で!は、たくさんの試行錯誤の中でできたと思った。

単元、授業について

・今後、がん教育が入ってくる上で、とても勉強になった。(中学・体育)

・がん教育に全く取り組めていないので、授業はもちろんのこと教室のある掲示物も大変勉強になった。

・喫煙、飲酒、感染症を学んでからというのがとてもよかった。当校ももうすぐこの単元なので参考に

したい。

・知識だけではなく「それをどう使っていくか」自分事としてとらえていくことの大切さがわかった。

・限られた時間の中で手法を学ぶことができた。

・12 月にがん教育を実施予定なので参考になった。

・授業の準備がよくできていないと成立しないと思った。

・理由を書くところが話し合いや個人の思考を深めると思った。

・赤ちゃんふれあい体験、救急法講習会を行っているが単発での実施になっている。横断的、計画的に

実施していきたい。

・「がん教育」は難しい内容というイメージが強く、教えることも多いため一方的な授業というイメージ

があった。一度の授業で知識を教えるのではなく、様々な教材や体験活動と関連して行うことで知識

が定着するのだとわかった。事前の学習があるので、意見もたくさんでて活発な話し合いになってい

た。養護教諭の専門的な立場での授業参加がとてもよい効果になるのだとわかった。自分自身知識が

貧しいので、T.T.が有効に働くように知識を深めたい。

・「がん教育」は難しい内容だと思うが、「いのちの大切さ」の考えを深めるために思考ツールの工夫は有

効だと思った。段階的に自然に志向が深まっていた。基本的な知識、理解があって成り立つ授業だと

思う。学習の順番や他の授業と関連性をもたせることが重要だということがわかった。

・がん教育は命の大切さを学ばせるために、大切にしたい、やってみたいという気持ちはあったが、と

っかかりにくいな…というのが正直なところだったが、今日の授業を参考にして取り組みたい。

・先生方と生徒たちの関係がとてもよく、和やかな雰囲気が伝わってきた。

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その他

・高瀬先生のご講義と合わせ、とてもよい学習をさせていただいた。

・2 年間を通してたくさんのことを学ばせていただいた。プレ授業を

したことでがん教育なんてできない!という気持ちがなくなった。

・学校で実践となると難しいと感じるが、できるところから、こんな

ところでできる…ということを伝えて行きたいと思った。

・赤ちゃんふれあい体験、救急法、そして保健体育の教科全てが関連

し、全てを通じて「いのちの大切さ」を学ぶことができていると感じ

た。

・生徒が授業に臨む姿をみて、自分もがんばろうと思った。

・思考ツールの活用など学校一丸となってがん教育を行っていると思

った。

2 KPTやワールドカフェを使ったグループ協議は、深い学びにつながりましたか?

・視点をもとに記入した付箋を KPT に分類し、よさや今後に向けての改善について共有化することが

できていた。ワールドカフェは初めてだったが、他のグループの意見を聞くことで思考の深まりにつ

ながると思った。

・話し合いが活発に行われていてよかった。

・実際にワールドカフェを体験でき、今後の活動に取り入れてみたい。(5)

・短時間でほかのグループの意見を知ることができた。(3)

・KPT は職員研修でもよく利用している。(2)

・今後、学校保健委員会のグループワークで KPTを生徒が行う予定。

・より多様な意見や考え方を見つけるという意味では、とてもよいツールだということがわかった。保

健だけでなく、様々な活動や授業でトライしてみようと思う。

・意見を聞きあって、もう一度グループで協議する場面はとても有意義だった。

・個人→グループ→全体 考えを共有することにより、考えが視覚的にも共有することができた。

・習慣になっているとスムーズに動けることがわかった。(2)

・様々な教科や活動で日常的に取り入れることで、グループ協議に慣れ、深まりをもつことができると

思う。子どもたちと教師の信頼関係も重要だと思った。

・ホワイトボードミーティング、ワールドカフェは話し合い、

学びあい活動に有効であると実感した。(2)

・思考ツールが効果的に使われていて、学びの深さを感じるこ

とができた。

・KPT をすることで、TRY が明確になり、次へ活かせる学び

となった。ワールドカフェ後に再度グループで情報をシェアす

ることで振り返りや学び合いが充実した協議会だった。・付箋に

考えを書き出す時間がなかった。授業参観時に書いておけばよ

かった。

・時間がもう少しあるとよかった。(4)

とても, 29

ふつう, 3

KPTやワールドカフェを使っ

たグループ協議は、深い学び

につながりましたか?

とても,

30

ふつう, 2

「いのちの大切さ」を学ぶ

手立てとして今日の授業は

参考になりましたか?

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平成 29,30年度 新潟県中学校教育研究会指定

学校保健(上越地区)研究発表会(2年次)事後アンケート

ご氏名

今後の研究推進に役立てていきたいと思いますので、ご意見ご感想をお聞かせください。

1 「いのちの大切さ」を学ぶ手立てとして、今日の授業(がん教育の単元構成、思考ツールの活

用など)は、参考になりましたか?

次の1~4に丸をつけてください。 4:とても 3:ふつう 2:あまり 1:まったく

2 KPT(フレームワーク)やワールドカフェを使ったグループ協議は、深い学びにつながりま

したか?

次の1~4に丸をつけてください。 4:とても 3:ふつう 2:あまり 1:まったく

本日は、ありがとうございました。

平成 29,30年度 新潟県中学校教育研究会指定

学校保健(上越地区)研究発表会(2年次)事後アンケート

ご氏名

今後の研究推進に役立てていきたいと思いますので、ご意見ご感想をお聞かせください。

1 「いのちの大切さ」を学ぶ手立てとして、今日の授業(がん教育の単元構成、思考ツールの活

用など)は、参考になりましたか?

次の1~4に丸をつけてください。 4:とても 3:ふつう 2:あまり 1:まったく

2 KPT(フレームワーク)やワールドカフェを使ったグループ協議は、深い学びにつながりま

したか?

次の1~4に丸をつけてください。 4:とても 3:ふつう 2:あまり 1:まったく

感想をお書きください。

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本日は、ありがとうございました。