（株）デンソー　経営企画部 ＣＳＲ推進室　 岩原明彦

2012 年 5 月 18 日( 金 )

ＩＳＯ 26000 とデンソーの取組み　　　　　　　ＣＳＲ＝ Corporate Social Responsibility

1 ．会社紹介

2 ．デンソーのＣＳＲ活動

3 ．ＩＳＯ 26000 への対応

1 ／ 18

会社概要

1949 年 12 月 16日

（就業人員ベース）

設　 立

資本金

売上高

経常利益

従業員数

（日本 68 、 北米 28 、欧州 35 、豪亜 50 、その他 6 ） 連結子会社数

（日本 13 、北米 4 、欧州 2 、豪亜 10 、その他 2 ）持分法適用関連会社数

1,874 億円

187

31

連結単独

3 兆 1,315 億円

1 兆 9,457 億円

連結単独

2,072 億円924 億円

123,165 名38,318 名

連結単独

/ 2011 年 3 月 31 日現在

2 ／ 18

利 便

快 適ガソリンエンジンマネジメントシステム、ディーゼルエンジンマネジメントシステム、ハイブリッド車・電気自動車用製品、スタータ、オルタネータ、ラジエータ　など

安 全走行支援システム用センシングシステム、ABS ／ ESC 用アクチュエータ＆コンピュー

タ、ヘッドランプコントロールシステム（ AF

S ）、エアバッグ用センサ＆コンピュータ、車両周辺監視システム、コンビネーション

メータ、ワイパシステム　など

カーエアコンシステム、バス用エアコン、空気清浄器　など

環 境

カーナビゲーションシステム、 ETC 車載器、

リモートセキュリティシステム、リモートタッチコントローラ、スマー

トキー、車両運用システム（ AVOS ）、　など

当社の主要製品 3 ／ 18

グローバルネットワーク

/ 2011 年 3 月 31 日現在

日　本＜連結子会社＞拠点数　　　： 68従業員数　 ： 25,298 人＜持分法適用関連会社＞拠点数　　　： 13 　従業員数 ： 5,553 人

北米＜連結子会社＞拠点数　　　： 28従業員数　 ： 13,124 人＜持分法適用関連会社＞拠点数　　　： 4従業員数　 ： 1,493 人

豪　亜＜連結子会社＞拠点数　　　： 50従業員数　 ： 29,985 人＜持分法適用関連会社＞拠点数　　　： 10従業員数　 ： 2,391 人

その他地域＜連結子会社＞拠点数　　　： 6従業員数　 ： 3,406 人＜持分法適用関連会社＞拠点数　　　： 2従業員数　 ： 773 人

＊従業員数 ： 就業人員数　　　　 　　

㈱デンソー従業員数　 ： 38,318人

欧　州＜連結子会社＞拠点数　　　： 35従業員数　 ： 13,034 人＜持分法適用関連会社＞拠点数　　　： 2従業員数　 ： 594 人

全拠点数　 218 社　（ 35 の国と地域）連結子会社数　　　　　　　　： 187 （日本 68 、北米 28 、欧州 35 、豪亜 50 、その他 6 ）持分法適用関連会社数　　： 31 （日本 13 、北米 04 、欧州 02 、豪亜 10 、その他 2 ）

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SSSS（（ SStakeholder takeholder SSatisfaction)atisfaction)

ステークホルダー満足　ステークホルダー満足　　　　　

RMRM（（ RRisk isk MManagement)anagement)

リスクマネジメントリスクマネジメント

方針方針

（１） CSR のフレームワーク

〔〔活動をリード・支える体制活動をリード・支える体制〕〕 CSRCSR 推進会議　推進会議　 CSRCSR ﾘｰﾀﾞｰﾘｰﾀﾞｰ

CSRCSR 方針「 企業行動宣言」ﾃﾞﾝｿｰｸﾞﾙｰﾌﾟ方針「 企業行動宣言」ﾃﾞﾝｿｰｸﾞﾙｰﾌﾟ

■■SSSS （ 満足）ｽﾃｰｸﾎﾙﾀﾞｰ（ 満足）ｽﾃｰｸﾎﾙﾀﾞｰ

■■RMRM （ ）ﾘｽｸﾏﾈｼﾞﾒﾝﾄ（ ）ﾘｽｸﾏﾈｼﾞﾒﾝﾄ

　　

お客様　　　　　　 ：信頼と新しい価値の創造社　　員 　　　　　 ：生き生きと働ける職場づくり株主・投資家様　： 企業価値の向上と対話重視

仕入先様　　　　　：自由・公正・透明な取り引き 国際・地域社会 : 　：環境保全、社会貢献など

リスク管理： 、情報セキュリティなどｺﾝﾌﾟﾗｲｱﾝｽ

のＣＳＲ活動ﾃﾞﾝｿｰ 5 ／ 18

《参考》 CSR 方針　『デンソーグループ企業行動宣言』 6 ／ 18

（ 2006 年 4 月策定（ 2008 年一部改定）、国内外ﾃﾞﾝｿｰｸﾞﾙｰ共通）ﾌﾟ

《参考》社員一人ひとりが取るべき行動の指針 7 ／ 18

『デンソーグループ社員行動指針』

デンソーグループ企業行動宣言

デンソーのＣＳＲ活動

■ダイバ シティの推進ｰ 〈 国内 〉　女性、高年者、障がい者の活躍支援

　 〈海外 〉 　現地人材の活躍支援

■生き生きと働ける風土づくり

企業内託児所

「たっちっちハウス」

デンソースピリットの共有【先進 , 信頼 , 総智・総力】

　　

◆◆お客様 　お客様 　◆◆社員社員

◆◆株主・投資家様 株主・投資家様 ◆仕入先様 ◆仕入先様 ◆国際社会・地域社会◆国際社会・地域社会　　　　　　　　

SS SS （ステークホルダー満足）（ステークホルダー満足）

RM RM （リスクマネジメン（リスクマネジメント）ト）

＜ CSR フレームワーク＞

◆◆コンプライアンス　コンプライアンス　　 ◆情報セキュリ　 ◆情報セキュリティなど　　　　　　　ティなど　　　　　　　　　　　　　　　

私たちは、社員を大切にして、　　　　　　　　　　　個々人が生き生きとして働けるよう努

めます

・創業以来、暗黙知として連綿と継承されてきた「先進」「信頼」

　「総智・総力」の考え方を 2004 年に明文化。

・あらゆる分野で取組みを加速させるための原動力として機能

　させるため、 17ヶ国語に翻訳し展開

【事例：社員への責任】 8 ／ 18

デンソーグループ企業行動宣言

デンソーのＣＳＲ活動■デンソーエコビジョン２０１５に基づく推進　　　　　　　　　　　　　　　（温暖化防止、資源循環、環境

負荷物質低減）

私たちは、環境との調和ある成長を目指して、　　　　　　　　　　　　　　企業行動先般にわたり、環境保全

活動に率先して努めます

デンソーエコビジョン 2015での植樹活動ﾃﾞﾝｿｰﾀｲﾗﾝﾄ

ﾃﾞﾝｿｰ G や とﾊﾟｰﾄﾅｰの連携・協力を強化

DENSO

エコプロダクツ

エコファクトリー

エコマネジメント

エコフレンドリー

環境を重視した新技術・新製品の開発

対外連携・交流と　　　情報発信の充実

グローバルな生産環境負荷の低減

　　

　　　　

◆◆お客様 　　　　お客様 　　　　　　　　　◆社員 　　　　　◆社員 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◆株主・投資家様　◆株主・投資家様 　　　　　　　　　　　　◆仕入◆仕入先先様様

◆◆ 国際社会・国際社会・　　地域社会　　地域社会　　　　

SS SS （ステークホルダー満足）（ステークホルダー満足）

RM RM （リスクマネジメン（リスクマネジメント）ト）

＜ CSR ＞ﾌﾚｰﾑﾜｰｸ

◆◆コンプライアンス　コンプライアンス　　 ◆情報セキュリ　 ◆情報セキュリティなどティなど　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

【事例：国際・地域社会への責任】 9 ／ 18

デンソーグループ企業行動宣言

デンソーのＣＳＲ活動

私たちは、社会との共生を目指して、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　事業活動を行うあらゆる地域で社会貢

献活動に努めます

□デンソーグループハートフルデー　　　

　　全世界のデンソーグループが「地域貢献の日」を設定　　環境・福祉・教育分野で社員参加活動を実施（ 25 の国・地域で、約6 万人が参加）

はあとふる基金（ １杯分を募金！）ｺｰﾋ

ありがとう！

NPO団体等へ寄付1口=100 円単位で給与天引き

飲み会の残金も OK！

ハートフルメニュー東日本大震災被災地の毎週水曜

□社員が手軽にできる活動

今では社員の 3人に一人が自発的に社会参加　

【事例：国際・地域社会への責任】 10 ／ 18

デンソーグループ企業行動宣言

デンソーのＣＳＲ活動

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・ CSR ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ：順守事項の明文化　　　　　　　　　　　・手引き　　　　 ：順守に向けて、何をどのように取り組むか　　・自己診断ｼｰﾄ：取組み状況の自己診断

仕入先総会

　私たちは、この方針の趣旨が仕入先様に支持され、　　　行動に繋がることを期待します。

■サプライチェーンでの CSR推進・国内外の一次仕入先様に下記 CSR関連ツールを展開　（ 2011 年 3 月末）

　　　　

◆◆お客様 お客様

◆◆社員 社員

◆◆株主・投資家様株主・投資家様

◆◆ 仕入先仕入先様様　　

◆◆ 国際社会・地域社会国際社会・地域社会　　

　　　　　　

SS SS （ステークホルダー満足）（ステークホルダー満足）

RM RM （リスクマネジメン（リスクマネジメント）ト）

＜ CSR フレームワーク＞

◆◆コンプライアンス　コンプライアンス　　 ◆情報セキュリ　 ◆情報セキュリティなどティなど　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

【事例：仕入先様とともに】 11 ／ 18

【事例：社員の意識・行動】

■「社員行動指針」の実践を心がけている

０７年０７年

０８年０８年

０９年０９年

１０年１０年

１１年１１年

72％93％

70％

75％97％

72％68％

94％64％

81％97％

76％80％

95％76％

全体

全体

全体

全体

全体

BJK

BJK

BJK

BJK

BJK

一般

一般

一般

一般

一般

■自分の業務における CSR とは何かを 意識しているか？

１０年１０年

78％91％

74％

79％

76％１１年１１年

全体BJK一般

一般BJK

全体95％

ESRESR （（ EEmployee mployee SSocial ocial RResponsibility)esponsibility) 　　　　「社員の社会的責任」の実践　　「社員の社会的責任」の実践

CSRCSR 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「企業の社会的責　　　　「企業の社会的責

任」任」

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ＩＳＯ 26000 とデンソーの対応

□従来のＣＳＲ規格とＩＳＯ26000

13 ／ 18

・ 2005 年　　国内外のＣＳＲ規格を抽出、ＣＳＲ方針・計画策定　　　　　　　　　　　

　

・ OECD 「多国籍企業 」　・国連「 」　　ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ ｸﾞﾛｰﾊﾞﾙ･ｺﾝﾊﾟｸﾄ・日本経団連「企業行動憲章」　・経済同友会「市場の原理と社会的責任経

営」　　　　　　　

・ 2008 年　　ＣＳＲ方針の一部見直し（外部要請）　　　　　　　　　　・個人情報保護、生物多様性の保全、公正な事業活動

　　　　　　　

・ 2009 年　　ＩＳＯ 26000 （ドラフト版）の検証①　　　　　　　　　・社内で「ＳＯ 26000 を読む会」と「自己点検」　　　

・ 2011 年　　ＩＳＯ 26000 の検証②　　　　　　　　　　 ・社外有識者を交え、「ＩＳＯ 26000 を学ぶ会」　　　

　　

・ 2012 年　　ＣＳＲビジョン・長期計画に反映　　　　　　　　 ・ 2020 年の目指す姿とアクションプランを策定中

（ 2012 年度中）　　　　

ＩＳＯ 26000 とデンソーの対応

□ISO26000 の整理

・人権労働分野・ なｸﾞﾛｰﾊﾞﾙ　事業展開　

□ＩＳＯ 26000 の課題

　

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　　　ポイント 内容

Ｗ hat 中核主題・組織が共通で取り組むべき 7つの社会的な課題　・構成：中核主題（ 7）→課題（ 35）→行動・期待（ 250）

Ｈ owｽﾃｰｸﾎﾙﾀﾞｰｴﾝｹﾞｰｼﾞﾒﾝﾄ

・社会的責任を遂行する際の基盤・双方向の対話を通じ、ＳＨと積極的に関わり、　相互の期待や懸念への理解を深め、協働関係を構築

Ｗ here 影響力の範囲 ・組織の決定や活動に影響力を持つ、 ・ｻﾌﾟﾗｲ ﾊﾞﾘｭｰﾁｪｰﾝ

【事業特性】

・広くて深い　ｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝ

・影響力の範囲

・情報開示と対話

【重点課題】

連携の取組み　ｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝ 事例紹介・紛争鉱物規則（ 2010/7 ）

　経営課題として顕在化

・日系外国人、研修生の労働・高齢者、女性、外国人の活躍推進

　ステークホルダーとの対話・協働

【取組み事例】

・温暖化ガス算定の国際基準（ 2011/11 ）

【事例紹介：サプライチェーン連携】

サプライチェーンの効果的展開のための仕組み

　・一般社団法人自動車部品工業会に「ＣＳＲ推進研究会」設置（ 2007 年）・会員（約 450 社）のＣＳＲに関する情報交換、勉強会・顧客要請（アンケート調査等）に対応するための業界標準づくり

　 ・会員メンバーが自己点検・自主改善　　　

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・ 2008 年　・部工会ＣＳＲガイドブック策定

・ 2010 年　・自工会・部工会で連携し、業界標準化・ 2011 年 ・部工会ＣＳＲガイドブックの一部改定・ 2012 年 ・ＩＳＯ 26000 の視点・顧客ニーズを反映し、

　　　　　　　「部工会ＣＳＲガイドブック」見直しの予定　 展開・人権労働・情報開示ｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝ〈見直し点〉　

【 Tier1 】

【 Tier2 】

【 Tier3】

部品Ａ社

部品Ｂ社

Ｃ社 Ｄ社 Ｅ社

ｶｰﾒｰｶｰ

・・

分析結果から見えること -1

　　□分野・内容別– 全体として、安全・品質、環境に対するポイントは高い

・特に環境に関しては、昨今の社会情勢の影響から、非常に高いポイント・安全・品質については、“製品の品質確保”が最も高ポイント

– 人権・労働では、差別撤廃、児童労働・強制労働の禁止に関する　　ポイントが、賃金、社員との対話、労働環境等に比較して低い傾向

・グローバル化の中で、差別撤廃、児童労働・強制労働の禁止が重要項目に

– コンプライアンス、リスクマネジメントのポイントが「基本分野」　　であるにも関わらず全体的に低い。

・問題発生を事前に想定した仕組み作りが重要（ 3 ． 11以降、事業継続計画の策定が経営の最重要課題に）

– 自社及びお取引先展開は今後の課題・自動車メーカーも含めたサプライチェーン全体での対応が必要

16 ／ 18〈参考〉

チェックシートの分析結果17 ／ 18

〈参考〉

□米国金融規制改革法として成立 (10年 7月 )

適用企業 SECに上場し､製品機能又は製造上､紛争鉱物を使用する企業 (GM ､ﾌｫｰﾄﾞ､ﾄﾖﾀ､ 等ﾎﾝﾀﾞ )

紛争地域 コンゴ及び周辺国 ( ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・中央ｽｰﾀﾞﾝ ｳｶﾞﾝﾀﾞ ﾙﾜﾝﾀﾞ ﾌﾞﾙﾝﾃﾞｨ ﾀﾝｻﾞﾆｱ ｻﾞﾝﾋﾞｱ ｱﾝｺﾞﾗ ｱﾌﾘｶ )

対象鉱物 ４鉱物 ( 錫・タンタル・タングステン・金　

必要な対応( 適用企業）

・原産地を調査し､ SECへ年次報告＋自社ウェブサイトで公表・ Due Diligence（適切な注意 努力）の実施･・第３者による監査

適用開始時期

細則が決定後適用　・現状では 12 年 6月に決定 → 12 月決算： 13 年 1‐12 月期　　 3 月決算： 13 年 4‐

14 年 3 月期（日系）

想定リスク ・罰則規定について SECで検討中　　・風評被害リスク（ NGOの攻撃等）

〈参考〉：紛争鉱物規制とは

➢米国証券取引委員会 (SEC)上場企業に「紛争地域での採掘鉱物」の使用状況報告を義務化・非人道的な行為を繰り返す武装勢力が住民に鉱物採掘を強要・武装勢力への資金提供に繋がる為､企業の情報開示を義務化し社会的圧力で使用を制限

➢ 適用企業（国内外の顧客 ) からサプライヤーに対し、調査 回答を求められる ･

〈参考〉 紛争鉱物規制への対応

□対応方法業界（産業界）の連携が不可欠：部工会＋自工会＋電機・電子＋米国（自動車・電機）

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ご清聴ありがとうございました。