23
章章章章章章章章章章章 章章NaCl sodium chloride) Na 2 SO 4 sodium sulfate) 章章章章章章章章章章章章章章章章 章章章章章章章章章章章章章 章章 ( 章章 章章章 )、 章章章章章章章 章章 章章章章章****** 続続続 (chloride), 続続続 (sulfate SO 4 2- 章章 ) 続続続 (sulfide S章 章章章 ) 35 Cl( 続続続 17, 続続続続 18, 続続続 75.77%) 37 Cl( 続続続 17, 続続続続 20, 続続続 24.23%) 続続続続 6続 10/26/2012 1

3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

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無機化学 1       6 回    10/26/2012. 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 ) 目的: NaCl ( sodium chloride ) 、 Na 2 SO 4 ( sodium sulfate ) などのような原子および多原子イオンから成るイオン結晶の生成、構造 ( 前回)、今回は 格子エネルギー、物性 を紹介する。 ****** 塩化物 ( chloride ), 硫酸塩 ( sulfate SO 4 2- の塩 ) 硫化物 ( sulfide S の化合物 ) - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

3章 イオン結合とイオン結晶(続)目的: NaCl ( sodium chloride) 、 Na2SO4 ( sodium sulfate) などのような原子および多原子イオンから成るイオン結晶の生成、構造 ( 前回)、今回は格子エネルギー、物性を紹介する。******塩化物 (chloride), 硫酸塩 (sulfate  SO4

2- の塩 )                  硫化物 (sulfide   Sの化合物 )  

35Cl( 陽子数 17, 中性子数 18, 存在比75.77%) 37Cl( 陽子数 17, 中性子数 20, 存在比 24.23%)原子量  35.45 同位体 (isotope)

無機化学 1       6 回   10/26/2012

1

Page 2: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

復習 1) CsCl(caesium chloride) 型:配位数8陽イオンの半径と陰イオンの半径に大きな違いがない時( r/R>0.73 であると)、主に塩化セシウム型: CsX ( X = Cl, Br, I )、 NH4X(X = Cl, Br, I) など、約 50 種の化合物がある。配位数 8 。

2rR 1

2

全ての原子が同種なら体心立方格子 (body centered cubic, bcc, 占有率 68%, 全てのアルカリ金属、 Ba, 多くの遷移金属が属す。

21 1

2(2R+2r)/2R=3

r/R=0.732

2

Page 3: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

復習 2)岩塩 (rock salt) 型: 配位数 6陽イオンが小さくなり 0.73 > r/R > 0.414 ならば岩塩型:上記 CsX ( X = Cl, Br, I )を除く全てのハロゲン化アルカリが属す。 200 種以上の化合物がある。配位数 6 。 1

2r

2R

1

1

陽 イ オ ン 、 陰 イ オ ン は 各 々 面 心 立 方 格 子 (face centered cubic, fcc, 占有率 74.1%) 、全てが同種原子なら単純立方格子 (simple cubic, sc, 占有率 52%, Poの低温相 ) である。

(2R+2r)/2R=2

r/R=0.414

3

Page 4: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

復習 3 ) 閃亜鉛鉱 (zinc-blend) 型 陽イオンが小さくなり、陰イオンが大きくなると( 0.414 > r/R )( 閃亜鉛鉱 (ZnS) 、 CdS 、ハロゲン化銅 (I) など 40種近くの化合物がある。配位数 4 )。

L

QO

P

2OQ

PL R2r1

r/R =0.225(R/(R+r)=2/3)  全原子が同種でダイヤモンド (diamond) 型構造 (4 配位、 Si,Ge, 灰色Sn, 占有率は 34 % )

6 6 原子番号(陽子数)atomic number

質量数(陽子数+中性子数)mass number

元素記号( symbol of element)炭素 (carbon) 12C, 13C

原子記号( atomic symbol)

4

Page 5: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

マックス・ボルン  1954 年ノーベル物理学賞(量子力学)、弟子にハイゼンベルグ、ジョン・フォン・ノイマン、パウリ、孫にオリヴィア・ニュウトン・ジョン

ノーベル物理学賞ノーベル物理学賞ノイマン型コンピュータ

3 . 3)格子エネルギー3 . 3 . 1)マーデルング・エネルギー イオン結晶の理論は ボルンにより発展された。

5

Page 6: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

距離 rij 離れた格子点にある価数 z i とz j のイオン間に働くクーロン相互作用エネルギー Eijは、                     

( 3.3 )

結晶中の全静電エネルギー Ec は      (3.4)

ij

jiij

rezz

E0

2

4

ji

ijEEc 2/1

)Na( ji

ijE )Cl( ji

ijE

rijz i z j

NaCl 結晶では、 1 モルの zi(Na + ) = 1 , zj(Cl) = –1 、 NA = NNa+ = NCl で、 Ec は  Ec = (NNa+ + NCl ) = NAEij   ( 3.5 ) 6

Page 7: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

図に示すように、 NaCl 結晶は、 Na (赤丸)が作る面心立方格子 (face centered cubic, fcc) と Cl (黒丸)の面心立方格子の組み合わせより出来ている。

Na+(j の位置 ) の周りの、イオンの種類、個数、 j からの距離を第4隣接まで求めよ

4r 2r

r

√3r

√5r

図 NaCl 結晶の核間距離r

イオンの種類 個数 距離第1隣接イオン第2隣接イオン第3隣接イオン第4隣接イオン

7

Page 8: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

イオンの種類 個数 距離第1隣接イオン Cl 6 r第2隣接イオン Na+ 12 2 r第3隣接イオン Cl 8 3 r第4隣接イオン Na+ 6 4 r

re

0

2

4

rMr

e

0

2

4

表 3.1

Eij = (–6/r + 12/2r 8/3r + 6/4r •••)

(3.6)=

1 モルの結晶の静電引力エネルギー(マーデルング・エネルギー)は 3.7 式となる。  Ec =     ( 3.7 )

rMr

eN

0

2A

4

8

Page 9: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

マーデルング定数は、結晶構造に特有の値で、配位数が大きいほど大きい(表 3.2 )。表中には、イオン間の距離r以外に、立方格子の 1 辺の長さ a でのマーデルング定数をも示す。また、マーデルング定数を 1 式量中のイオン数で割った値は、ほぼ一定になる。ボルンによるイオン結晶の理論は、点電荷近似で、また剛体近似であるため、複雑で軟らかな有機イオン結晶への適用には注意を必要とする。

構造 配位数 Mr Ma a と r の関係

Mr/

CsCl 8 1.763 2.035 2r/3 0.88岩塩 6 1.748 3.495 2r 0.87閃亜鉛鉱 4 1.638 3.783 4r/3 0.82ZnO 4 1.641 0.82

表 3.2 結晶構造と配位数、マーデルング定数( Mr, Ma )

9

Page 10: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

全ポテンシャル・エネルギーイオン核が近接すると電子雲間での反発ポテンシャルが生じ、1モルあたりの全ポテンシャルエネルギー E(r) は、ボルン - ランデの式( 3.8式)で表される。E(r) = +   B/r n ( 3.8 ) r

A MrezN

0

22

4

( 3.8 式)

rA M

rezN

0

22

4

B/r n

(dE(r)/dr)r=r0 = 0 10

Page 11: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

3 . 3 . 2) 格子エネルギー3.8 式のエネルギーは平衡距離 r0 において (dE(r)/dr)r=r0 = 0である。

E(r) = +   B/r n ( 3.8 ) rA M

rezN

0

22

4

3.8 式の一回微分で r = r0 とおく

dE(r)/dr   = Naz 2e 2Mr/40r 2 - nB/r n+1

従ってNaz 2e 2Mr/40r0 2 = nB/r0 n+1

)1/(122

A

00 )

4( n

r ezNMnB

r

)4

(0

22A

1n0

nezNMr

B r

( 3.9 ) ( 3.10 )

11

Page 12: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

)11(4 00

22A

nrezNM r

r = r0 でのポテンシャルエネルギーは

 ( 3.11 )

)11(4 00

22A

nrezNM r

( 3.12 )U(r 0 )

E(r 0 )=この符号を変えた値が格子エネルギー U(r0)

( 0 K, 常圧で気体状の構成粒子が1モルの周期的固体つまり結晶に凝集するときに得られる安定化エネルギー)である。

Mr: マーデルング定数、 NA: アボガドロ数、z: 価数、 e : 電荷、0: 真空誘電率、 r0 :結晶構造解析より、  n :結晶の圧縮率より 12

Page 13: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

ハロゲン化アルカリ ポーリングの n 圧縮率からの nLiF 6.0 5.9LiCl 7.0 8.0LiBr 7.5 8.7NaCl 8.0 9.1NaBr 8.5 9.5

●3.8 式のnをボルン指数と言い、実験で求められる結晶の圧縮率から求めることができる。●ポーリングはnとして、 5(He 型イオン、 7(Ne 型イオン ) 、 9(Ar および Cu+ 型イオン ) 、 10(Kr および Ag+ 型イオン ) 、 12(Xe および Au+ 型イオン ) を提案●陽イオンと陰イオンが異なる型の電子配置のイオン結晶では、両イオンの n の相加平均を用いる。 SrCl2 では Sr(Kr 型 n=10) と Cl(Ar 型  n=9) と組成比より n = (10+9+9)/3 = 9.33 となる。

表 3.3 に、圧縮率から得られたnとポーリングの提案による nを比較する。

13

Page 14: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

3.4) ボルン - ハーバー サイクル●格子エネルギーを直接測定することは不可能である。●実験により得られる標準状態(常圧、 298 K (25℃) なので0 K での値より 2.48 kJ mol-1だけ大きい)の熱力学データを用い、イオン結晶の格子エネルギー( Hc: エンタルピー 5 章で詳しく解説)を求める方法としてボルンとハーバーが独立に提案した循環過程をボルン - ハーバー サイクルという。図に塩化ナトリウム結晶の例を示す。Na( 固体 ) + 1/2Cl2( 気体 )         Na( 気体 ) + Cl( 気体 )    Hf ↓                ↓  +Ip – EA NaCl( 固体 ) Na+( 気体 ) + Cl-( 気体 )

dsub )2/1( ΔHΔH

Hc

14

Hf: Na( 固体 ) + 1/2Cl2( 気体 ) から NaCl (固体)への生成熱Hc:  格子エネルギー U 、 Ip:Na のイオン化電位EA:Cl の電子親和力、 Hsub:   Na の昇華熱、 Hd:  Cl2 の解離熱

昇華 : sublimation 、解離: dissociation 、電荷:electric charge誘電率: dielectric constant

Page 15: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

15

Hc   = –Hf(NaCl 固体 ) + Hsub + (1/2)Hd + Ip – EA (3.13)多くの物質において(特に多価イオン状態の) EA を求めるのは困難であるが、

3.13 式は Hc=–Hf (NaCl 固体 )+Hf (Na+ 気体 )+Hf (Cl–

気体 ) (3.14)となり、各々の標準生成熱で記述される。

Na( 固体 ) + 1/2Cl2( 気体 )         Na( 気体 ) + Cl( 気体 )    Hf ↓                ↓  +Ip – EA NaCl( 固体 ) Na+( 気体 ) + Cl-( 気体 )

dsub )2/1( ΔHΔH

Hc

Page 16: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

表 3.4 にボルン - ハーバー サイクルによる格子エネルギーを示す。これらの値は文献により 10 kJ mol-1程度の変動が見られる。  

●簡単なモデル計算でのイオン結晶の格子エネルギー U(r0) (3.12 式 ) は、 3.14 式より実験的に得られる格子エネルギー Hc と、良い一致を示す ( 一番右の欄の値が小さい)。

●分極の大きいイオン( Cs+, I-) になるほど一致が悪く(Hc–U(r0)) が大きくなり、剛体近似である 3.12 式の欠点を示す。

●3.12 式は、実測の r0 を用いているため、イオン結合性のほかに共有結合性を強く含む結晶 ( ハロゲン化銅やハロゲン化銀 ) において , (Hc–U(r0)) は大きくなる。

16

)11(4 00

22A

nrezNM r

( 3.12 )U(r 0 )=Hc=–Hf (NaCl 固体 )+Hf (Na+ 気体 )+Hf (Cl–

気体 ) (3.14)

Page 17: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

結晶 r0 n 配位数 U(r0) Hf(MX) Hf(M+) Hf(X-) Hc Hc-U(r0)LiF 2.01 6.0 6 1006 -612 682 -271 1023 17NaF 2.31 7.0 6 901 -569 611 -271 909 8KF 2.67 8.0 6 795 -563 515 -271 807 12NaCl 2.81 8.0 6 756 -411 611 -246 776 20KCl 3.14 9.0 6 687 -436 515 -246 705 18CsCl 3.56 10.5 8 622 -433 461 -246 648 26NaBr 2.98 8.5 6 719 -360 611 -234 737 18KBr 3.29 9.5 6 660 -392 515 -234 673 13CsBr 3.72 11.0 8 598 -395 461 -234 622 24LiI 3.02 8.5 6 709 -271 682 -197 756 47NaI 3.23 9.5 6 672 -288 611 -197 702 30KI 3.53 10.5 6 622 -328 515 -197 646 24RbI 3.66 11.0 6 603 -328 495 -197 626 23CsI 3.96 12.0 8 567 -337 461 -197 601 34CuCl 2.35 9.0 4 864 -137 1090 -246 981 117AgCl 2.77 9.5 6 783 -127 1019 -246 900 117AgI 2.81 11.0 4 738 -62 1019 -197 884 146

表 3.4  ハロゲン化アルカリの格子エネルギー Hc(kJ mol-1) と計算による格子エネルギー U(r0)(3.12 式 ) の比較。 r0 :平衡核間距離 ,

17

Page 18: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

18

第一次世界大戦時に塩素、フォスゲン、マスタードガスなど各種毒ガス使用の指導的立場にあったことから「化学兵器の父」と呼ばれることもある。最初の妻は毒兵器開発に抗して自殺。空気中の窒素からアンモニアを合成するハーバー・ボッシュ法で知られる(1918年 ノーベル化学賞)。 1919 念ボルン・ハーバーサイクル、ハーバー・コロキウムを開催した。ここでは、「ヘリウム原子からノミにいたるまで」と謳われたように、化学、物理学から、生物に至るまで、幅広い領域を対象にした。

Page 19: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

3.5) イオン半径と配位数3.5.1)  イオン半径( 、シャノン)と低スピン 高スピポーリング ・ン状態●イオンは剛体球ではなく、その大きさは周囲の条件(反対の電荷の配位子の性質や配位数)の影響を受ける。ハロゲン化アルカリの最外殻電子が存在する s軌道も p軌道も球対称の確率分布をもち、イオン半径の大きさの領域においては、なめらかに減少した関数であり、イオン半径は明確に規定できるものではなく、規定の仕方に依存した値である。●ポーリングはイオン半径の値を、半径が最外殻電子の感じる有効核荷電に逆比例すると考え、岩塩型構造を仮定し、配位数6 として核間距離から理論的に求めている(有効イオン半径)。配位数が 6 でないときは補正を必要とする。●シャノンらは、イオン結晶構造の正確な電子密度分布を求め、密度の最小の位置がイオン半径に相当するものとしてイオン半径を決定した ( 結晶半径 ) (表 3.5 )。

19

Page 20: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

●ポーリングのイオン半径に比べ、シャノンのイオン半径では、陰イオン半径が小さく、陽イオン半径が大きく規定されている。これらのイオン半径は核間距離を陰イオン半径+陽イオン半径( r0 = r + R )として規定されているので、ポーリングのイオン半径とシャノンのイオン半径を混同して使用してはならない。

●6 配位の O2 -のイオン半径を 1.40 Å としたポーリングのイオン半径よりも、 6 配位 O2 -および F -の半径をそれぞれ1.26 Å および 1.19 Å としたシャノンらの値が実際のイオン半径に近い。

●Cr, Mn, Fe, Co, Ni のイオン半径はスピン構造により値が変化し、抵スピン /高スピンで表す (薄青 ) 。また、 Cu+ とZn 2+のイオン半径は対称性に依存し四面体 /八面体で (薄赤 ) 、同様に Ni2+ は四面体 /正方平面 (黄 ) で表す。

●H -では 1.54, 1.94( ポーリングの値を修正 ) 、 2.08 Å( ポーリング ) がある。

20

Page 21: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

1 2 13 14 15 16 17Li+ 0.90 Be2+ 0.59 B3+0.41 C4+0.30 N3-1.32 O2-1.26 F-1.19Na+ 1.16 Mg2+0.86 Al3+0.68 Si4+0.54 P3- S2-1.70 Cl-1.67K+ 1.52 Ca2+1.14 Ga3+0.76 Ge4+0.67 As3- Se2-1.84 Br-1.82Rb+ 1.66 Sr2+1.32 In3+0.94 Sn4+0.83 Sb3- Te2-2.07 I- 2.06Cs+ 1.81 Ba2+1.49 Tl3+1.03 Pb4+0.92 Bi3- Po2- At-

表 3.5  各種イオンの結晶半径 (Å)

ランタノイド

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12Sc3+

0.89Ti4+

0.75Ti2+

1.00

V3+

0.81V2+

0.93

Cr3+ 0.76

Cr2+

0.87/0.94

Mn3+

0.72/0.79

Mn2+

0.81/0.97

Fe3+

0.69/0.79

Fe2+

0.75/0.92

Co3+

0.69/0.75

Co2+

0.79/0.89

Ni3+

0.70/0.74

Ni2+

0.69/0.63

Cu3+

0.68/-

Cu2+ 0.87

Cu+

0.74/0.91

Zn2+

0.74/0.88

Y3+

1.04Zr4+

0.86Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag+ 1.29 Cd2+ 1.09

ラ ンタ ノイド

Hf4+

0.85Ta W Re Os Ir Pt Au+ 1.51 Hg2+ 1.16

La3+

1.17Ce3+

1.15Pr3+

1.13Nd3+

1.12Pm3+

1.11Sm3+

1.10Eu3+

1.09Gd3+

1.08Tb3+

1.06Dy3+

1.05Ho3+

1.04Er3+

1.03Tm3+

1.02Yb3+

1.0121

Page 22: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

3.5.2)熱化学的イオン半径マーデルング定数を一式量中のイオン数で割ると、ほぼ一定の値となる (表3.2)。これを利用すると、全てのイオン結晶の格子エネルギーを、岩塩型構造で代用し、構造未知のイオン結晶の格子エネルギーの推定やイオン半径を求めにくい複雑なイオンの有効半径を評価できる。岩塩型構造で、Mr = 0.874であるから、3.12式はn = 9, r0 = r + Rとして、U(r 0)=        (3.15)

となる(カプステ ンスキーの式イ )。3.15式を用い、イオン結晶M1XとM2XならびにM1

+とM2+の標準生成エンタルピーとM1

+とM2+のイオン半径を使い、複雑な陰イオンX

の半径RXを次式より推定できる。

このようなイオン半径を熱化学的イオン半径という(表3.6)。

1

0

22

kJmol 1071)911(

)(4874.0

Rrzz

RrezN A

)XM()XM()M()M()(1071 2f1f2f1fXM

xMXM

XM

xMXM

2

22

1

11 HHHHRr

zz

Rrzz

イオン イオン半径 イオン イオン半径 イオン イオン半径NH4

+ 1.51(1.61) CO32– 1.64 CrO4

2– (2.40)NMe4

+ 2.15 IO4– (2.49) MnO4

2– 2.15AlCl4

– 2.81 N3– 1.81 PO4

3– (2.38)BF4

– 2.18 (2.28) NO2– 1.78 AsO4

3– (2.48)BrO3

– 1.40 NO3– 1.65 SbO4

3– (2.60)CH3COO– 1.48 O2

2– 1.44 BiO43– (2.68)

ClO3– 1.57 OH– 1.19(1.23) PtF6

2– 2.82ClO4

– 2.26 (2.36) SO42– 2.44 (2.30) PtCl6

2– 2.99CN– 1.77 SeO4

2– 2.35(2.43) PtBr62– 3.28

CNS– 1.99 TeO42– (2.54) PtI6

2– 3.2822

Page 23: 3章 イオン結合とイオン結晶( 続 )

イオン 体積 イオン 体積 イオン 体積 イオン 体積FSO4

14.7 BrO4 22.2 InCl4

68.9 TlBr4 93.0

HSO4 15.3 ReO4

25.4 TlCl4 75.7 GaI4

105.8BF4

16.4 IO4 26.5 GaBr4

76.8 InI4 116.2

ClO4 18.4 GaCl4

61.6 InBr4 85.2 TlI4

125.8

表 3.7  四面体陰イオンのイオン体積 陰イオン体積= (Ri + 2Ro)3 (Å3) (3.16) Ri: 内側イオンの半径 , Ro : 外側イオンの半径 

イオン 長さ イオン 長さ イオン 長さ イオン 長さI3

10.2 IBr2 9.30 BrICl 9.0 AuBr2

8.70AuI2

9.42 Au(CN)2 9.2 ICl2

8.7 AuCl2 8.14

表 3.8  直線状陰イオンの長さ

23