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2014 2014 看護部概要 看護部概要 琉球大学医学部附属病院

看護部概要 í Ð } +œ‹護体制 看護方式・勤務体制 パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS) ・看護方式:パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)

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南城市

琉球大学千原キャンパス

20142014

看護部概要看護部概要

琉球大学医学部附属病院

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看護部長あいさつ

 当院看護部門では、ナイチンゲールの三重の関心を拠りどころに「専門的知識に基づいた看護実践

を思いやりの心で提供する」を理念に掲げ、「知識・技術・思いやりの心」を3つの輪に託し、看護

部のシンボルとしています。安心・安全な看護の提供をめざし、2013 年度には、パートナーシップ・

ナーシング・システム(PNS)を全部署で導入しました。その成果として新人看護師からは、「確認や

相談がタイムリーにでき、安心して仕事ができる」「先輩との会話が増え仲良くなった」と高い評価

を得ております。先輩看護師も、「受け持ち患者のケアが一貫して行える」「マンツーマンで指導がし

やすい」「後輩から学ぶこともある」などの声が聴かれます。まだまだ、発展途上ではありますが、

パートナーシップマインドの醸成を促進し、PNS の定着を図りたいと考えています。

 人材育成においては、看護サービスの特性(働く看護職個人のもつ諸能力がサービスの鍵を握って

いる)を踏まえ、「考えて主体的に行動できる人材」の育成を教育目標に掲げ、プログラムを見直し

ています。平成 25 年度に行った改革は、静脈注射の教育プログラムの強化です。全スタッフが根拠

に基づいて確かな技術を提供できることをコンセプトに、技術試験制度を導入しました。これにより、

名実ともに知識と技術の統合が図れ、合格するまで何度でもチャレンジする等、スタッフの意識も変

わったと認識しています。さらに、中堅看護師のスキルアップの観点から、リーダーシップ研修と管

理研修の方法を見直しました。リーダーシップ研修においては、外部講師による一日研修をとおして、

リーダーシップやマネージメントについて振り返りました。さらに、管理研修においては、各部署に

おける看護管理の課題について、研修(講義・GW 4回シリーズ)と実践報告をとおして、参加者全員

が学びを深める機会となりました。

 また、スタッフ個々のキャリア開発を目指して、大学院への進学や認定看護師等の資格取得を推進

しサポートしています。特に平成 25 年度は、認定看護師教育課程へ 5 人、サードレベル 2 人、ファ

ーストレベル 4 人、実習指導者講習会 2 人と、院外の長期研修へ多数のスタッフを派遣することがで

きました。臨床実践の経験と学びを深めるため、国立大学間の人事交流制度を活用するスタッフも増

え、組織の活性化に繋がっています。

 看護職がやりがいを持って生き生きと働き続けられる職場を目指して、ワーク・ライフバランスの

推進を図りたいと考えています。特に、夜勤・交代制勤務については、日本看護協会のガイドライン

に沿って改善を図るべく、「多様な勤務形態の導入」や「12 時間夜勤」の取り組みを強化いたします。

 看護の未来を創造し、明日の夢に向かって、前進するために、「看護とは何か」「専門職としての看

護の役割は何か」常に問い続け、日々進歩する医療に対応した看護実践ができるよう、取り組んでま

いります。

看護部長(認定看護管理者)下地 孝子

安心・安全な看護の提供

パートナーシップ・ナーシング・システムの定着

1

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専門的知識に基づいた看護実践を

思いやりの心で提供する。

看護部の理念

看護部の方針

看護部の目標

1.健康のあらゆる段階に対する全人的看護の実践

2.高度先進医療における看護技術の開発並びに患者のQOLへの支援

3.患者中心の医療提供のための他部門との協働及び地域との連携

4.看護の質向上を目指した教育・研究への参画と業務改善

1.部署内・部署間のパートナーシップを強化し、共通・空床の有効利用を図る。

2.在院日数短縮に向け、退院支援・クリニカルパスを推進する。

3.専門領域毎のエキスパートを育成し、役割と業務拡大を促進する。

2

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看護部の組織組織構成

手術部     看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師 ̶ 看護助手集中治療部   看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師 ̶ 看護助手救急部     看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師医療福祉支援センター 看護師長 ̶ 看護師材料部     看護師長 ̶ 看護師  光学医療診療部 看 護 師 ̶ 看護助手血液浄化療法部 看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師

■看護部から看護師を配置 自己血採血室 治験管理室 病後児保育室 患者相談窓口

) 安全管理対策室・感染対策室・褥瘡対策チーム看護部管理室(教育担当師長・緩和ケア認定看護師・専従指導者)

(1階~10階病棟)

(17診療科、外来化学療法室、高気圧治療部)

)

)

看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師 ̶ 看護助手

看護師長 ̶ 副看護師長 ̶ 看護師 ̶ 看護助手

総務担当副部長

大嶺 千代美

業務担当副部長

小渡 清江

教育担当副部長

大城 和江

平成 26 年 4月現在

看護部長 副部長 看護師長 副師長 看護師(常勤)

看護師(任期付)

看護師(非常勤)

再雇用(30 時間) 合 計 看護助手

1 3 24 61 275 219 18 12 613 74

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日

ストーマ相談 平良智恵美 平良智恵美 平良智恵美

糖尿病療養指導 糖尿病療養指導士 糖尿病療養指導士 糖尿病療養指導士

自己血輸血認定看護師

治験コーディネーター

認知症ケア専門士 院内 WOC

1 1 2 3

認 定 看 護 師認定看護

管理者実習

指導者皮膚排泄ケア がん化学療法 緩和ケア 感染管理 集中ケア

1 1 1 2 1 2 42

学 会 認 定

認定看護師による専門外来

糖尿病療養指導士

呼吸療法指導士

精神保健福祉士

心臓リハビリテーション

指導士

日本エイズ学会認定看護師

NST専門療養士

ストーマ認定士

口腔ケア学会3級

認定者

リンパ浮腫療法士

リンパドレナージセラピスト

8 9 1 1 2 2 1 1 3 5

3

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看護体制看護方式・勤務体制

パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)

・看護方式:パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)・勤務体制:2交替制(15部署)及び3交替制(2部署)・一般病棟看護師配置基準 7 対 1・精神科病棟看護師配置基準  13 対 1  急性期看護補助体制加算  25 対1

 パートナーシップ・ナーシング・システム(以下 PNS)は、安心・安全な看護の提供方式として福井大学医学部附属病院で開発され全国的に注目を集めている。当院でも、2013 年から全病棟で導入している。

パートナーシップ・ナーシング・システムとは

パートナーシップマインド

ペアで本日の戦略・作戦会議中 ペアで検温とケアを実施 14:00 リシャッフルによる業務調整

PNS の特徴

Partnership Nursing System(PNS) 定義 看護師が安全で質の高い看護を共に提供することを目的とし、2人の看護師がよきパートナーとして、対等な立場で、互いの特性を活かし、相互に補完し協力し合う看護提供方式。 2人の看護師は、毎日の看護ケアを始め、委員会活動、病棟内の係の仕事に至るまで、1年を通じたパートナーとして、その成果と責任を共有する。『責任』と『やりがい』を2人で分かち合う新たな看護方式である。さらに右図のように補完の4重構造をもってサポートするしくみである。

◆Mind とは:心・精神・意識 他者に依存するのではなく、一人のプロフェッショナルと して自らの頭で考え、自らを助く心の持ち様である。◆パートナーシップとは、 「共に何事かを成す仲間との、信頼に基づく対等な関係」◆パートナーシップの3つの心: 「自立・自助の心」「与える心」「複眼の心」

◆ 勤務の時は必ず受け持ち患者を担当することで、受け持看護師としての役割を発揮できる。◆ ペアでベッドサイドに行くことで、先輩看護師の経験知や暗黙知に学ぶ機会となる(OJT 効果)。◆ 新人看護師は、先輩看護師とペアになることで、安心・安全な看護の提供に繋がる。◆ 先輩看護師も、新人の丁寧な患者対応や気づき・フレッシュマンとしての感性に学ぶ機会となる。◆ 個々の看護観やシャドーワークの共有が可能となる(看護観の醸成と看護技術の伝承)。◆ 看護記録をリアルタイムに記載することで、医療チーム間で迅速な情報共有が可能となる。◆ 業務の定時終了で、超過勤務削減とワークライフバランスの推進、離職防止に繋がる。

他のグループ他のグループ

グループグループグループ

パートナーパートナー

補完補完

補完補完補完補完

補完補完個人個人

補完の4重構造

序列関係を排除した対等な立場

互いに自立した存在パートナー

パートナー

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目標管理と委員会活動

+ )

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

今年度の目標ヒアリング

クリニカル・ラダー申請

意向調査

中間評価・他者評価

次年度目標立案と提出

今年度の目標立案

クリニカル・ラダー評価

中間評価

個  人 部署・委員会

個人目標最終評価クリニカル・ラダー申請

各部署・委員会の目標評価クリニカル・ラダー評価

目標管理のしくみ

委員会活動

委員会 小委員会 平成 26 年度委員会の主なる取り組み

教育委員会

新人教育 プログラムの見直し、研修企画運営・評価

クリニカル・ラダー推進 レベルⅡ以上の見直し、研修企画運営・評価

静脈注射推進 安全な静脈注射実施拡大に向けた取り組み、静脈注射指導者育成

看護研究推進 看護研究に関する研修企画運営・評価、査読

業務委員会

看護診断推進 看護診断カンファレンスの推進、事例検討会・看護診断研修会の企画運営

看護記録監査 看護記録監査内容・方法の検討

看護記録・看護必要度記録監査とフィードバック

看護基準 看護基準・手順の改訂と変更内容の周知

看護業務拡大 多職種間の役割分担推進、看護助手活用推進、特定行為実施に関する検討

パス作成推進 新規パス作成推進、活用状況の把握、バリアンスの把握

質管理委員会

質向上・WLB推進 看護の質評価システムの検討、患者満足度・職務満足度調査と改善

退院支援リンクナース 退院支援強化、在院日数短縮に向けた取組み

退院支援加算率アップ

褥瘡対策リンクナース 褥瘡 /NST /嚥下に関する取組み強化、褥瘡発生報告書の提出徹底

ハイリスク加算増、窒息・誤嚥リスクスクリーニング強化への取組み

感染対策リンクナース 感染対策の周知、手指衛生・PPE 徹底の取組み

サーベイランスの推進

安全対策リンクナース 安全対策の周知、5R徹底の取組み

緩和ケアリンクナース 緩和ケアの推進、除痛率アップ

活動報告

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クリ二カル・ラダーとプリセプターシップによる人材育成

新人教育

現任教育

専門職業人として成長(キャリアアップ)できるよう支援します。

 新人看護師の教育体制としては、プリセプター制を取り入れ、一定期間(1年間 ) プリセプターが計画的・段階的に指導します。更にパートナーシップによる指導体制を強化し、基本的な看護技術が確実に習得できるよう支援しています。集合教育においては、認定看護師等による技術研修(気管内吸引や酸素療法・静脈注射・スキンケア等)に力を入れています。また、リフレッシュ研修・プリセプティ会議等の交流の場を設け、新人同士の仲間づくりをサポートしています。

 看護職員一人一人の持つ能力を活用し、患者中心の質の高い看護を提供することを目的として、クリ二カル・ラダーによる人材育成を行っています。また、専門職として主体的(専門・認定看護師等の資格取得)に能力開発を目指す人材を組織的に支援しています。

レベルⅠ(新人 )  到達目標:メンバーの役割がとれる。

・年間27項目の集合研修・採血・注射・静脈注射教育プログラム等の技術研修・救急看護基礎研修・新人リフレッシュ研修・時間切迫シミュレーション研修・1年目ナラティブレポート発表

1.プリセプターの条件 1)日常業務の遂行能力がある。   →クリニカル・ラダーレベルⅠ修了者

 2)指導の基本的知識と技術を身につけている。   →レベルⅡ事例レポート発表修了者

 3)指導者としての役割意識を持っている。

 4)人間関係が円滑で、健全な組織人である。

2.プリセプターの役割・機能 1)新人指導の計画・実施・評価

  ■教育ニーズを把握し計画的に指導する   (4月〜 5月 )。  ■新人の主体性を引き出し、模範を示しな   がら指導者として新人に働きかける。  ■適切に評価し次のステップへ動機づけする   (週間学習計画及び実践・評価表を用いて )。

 2)組織や上司の目標・意向を充分に理解し、  指導計画に反映させる。

 3)指導はプリセプターのみがするのではな  くスタッフ全員が関わる(能力育成の主   な担当者としてプリセプターがいる )。

レベルⅡ(レベルⅠ修了者) 到達目標:日々のリーダーの役割がとれる。

・年間 23 項目の集合研修 (BLS・重症患者ケア )

レベルⅢ(レベルⅡ修了者) 到達目標:コアグループサブリーダーの役割がとれる。

・看護管理研修Ⅰ(院内)

・認定看護師への推薦対象・専門看護師 (修士への進学の機会)・副師長への昇進対象・院外長期研修への派遣対象 (臨床実習指導者・専門領域別)

レベルⅣ(レベルⅢ修了者) 到達目標:コアグループリーダーの役割がとれる。

・看護管理研修Ⅱ ( 院外:ファーストレベル研修)

・レベルⅡ事例レポート発表(看護診断研修・事例検討会)・リーダー育成研修・プリセプター研修( プリセプターシップ・効果的な指導技術 )

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看護師育成プログラムの開発

新人看護師育成プログラム レベルⅠ(メンバー)

一人前看護師育成プログラム レベルⅡ (日々のリーダー)

―現状と開発の視点―

―現状と開発の視点―

 新人看護師が、基本的な臨床実践能力を獲得するために看護職員としての社会的責任や基本的態度を習得することは重要である。当院では、社会人としての基本的なマナーや看護観の醸成、根拠に基づいた看護技術の習得に視点をおき、新人看護師育成プログラムを構築した。

 一人前看護師は、メンバーの一員としての役割を発揮し、専門職として看護独自の視点で、考える力と臨床判断力をもとに担当患者へ看護介入することが求められる。さらにプリセプターの役割発揮の視点から後輩への技術指導、メンタル面でのサポートができるプログラムを構築した。

社会人としての基本的

マナー・

看護観の醸成

・基礎看護

技術の習得

考える力と臨床判断力

・リーダー

シップ・

組織コミットメント

社会人としての基本的姿勢・態度接遇の5原則、主体的に学ぶ姿勢看護職員としての自覚と責任ある行動

考える力と臨床判断力看護診断、看護過程をふまえた個別的ケアの実践と言語化

専門職としての看護独自の視点と責任・看護独自の視点で全人的に患者の反応、生活過程のアセスメントと診断を行い介入する・アウトカムに対する責任と主体性

リーダーシップの発揮・一人一人に必要な看護を提供するためのリーダーシップ(受持ち看護師の役割と日々のリーダーとしての役割発揮)

プリセプターとしての役割発揮

社会人・専門職、組織人としての基本的な姿勢と態度の育成

安全・感染対策の基本的技術

看護過程展開と実践の言語化

看護過程展開力

重症患者ケア技術

リーダーシップ

プリセプターシップ

接遇①②、コミニュケションスキル

看護診断(中級・上級)

深部静脈血栓症の予防

救急看護

静脈注射プログラム(基礎編)

重症患者ケア①②③④⑤⑥

多重課題・切迫シミュレーション

看護の気づきを深めるナラティブ

手術室における挿管介助、見学実習

事例想定研修(部署毎実施)

看護過程と看護診断(初級)

静脈注射プログラム(基礎編)

看護の安全

感染管理(標準予防策)

材料部実習

基礎看護技術採血、気管内吸引、酸素療法、エンゼルケア、スキンケア①②インシュリンの基礎知識

新プリセプター研修①パートナーシップマインド・ プリセプターシップ概論②指導者としての基本③シミュレーションによる効果的な教育

事例の振り返りとまとめ論理的な文章の書き方事例レポート発表会

リーダー育成研修①基礎編②フォローアップ編

基礎看護技術

看護診断力

看護の視点と優先順位の判断力

根拠に基づいた看護ケアの提供技術

課題

課題

求められる能力

求められる能力

育成ツール ( プログラム )

育成ツール ( プログラム )

開発の視点

開発の視点

研修項目

研修項目

新人看護師の基本的な実践能力の獲得

実践能力の向上

7

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中堅看護師育成プログラム レベルⅢ(コアグループサブリーダー)

達人看護師育成プログラム レベルⅣ(コアグループリーダー)

―現状と開発の視点―

―現状と開発の視点―

 中堅看護師は、組織的にチーム医療を推進していくためのキーパーソンであり、リーダーシップを発揮することが期待されている。また、多職種が協働するチーム医療においては、看護の視点で専門性を発揮し、役割モデルとなる必要がある。このような観点から、中堅看護師に求められる能力として、専門的スキル・指導スキルの獲得とコーディネーターとしての役割発揮の視点でプログラムを構築した。

 達人ナースには論理的かつ実践的知識を統合して卓越した看護を実践し、所属を超えてリーダーシップを発揮することが求められている。自己の学習活動はもとより組織的な教育・研究活動を主体的に実践できるという視点で、院外研修を中心としたプログラムを構築した。

看護実践における専門性

・チーム医療

でのリーダーシップ

・指導力

病棟運営・管理

・役割の意識化

・看護

サービスマネジメント

看護実践における専門性・領域毎の専門性を高めるためのスキル獲得・患者・家族のセルフケア確立に向けた指導スキル・事実や現象を客観的にアセスメントし、研究疑問を科学的に探究するスキル、論文作成・倫理的配慮

コアグループサブリーダーとしての役割・チームの現状把握と課題の明確化・目標達成に向けたPDCAサイクル・担当チームの患者に対する個別性・継続性のある看護実践のマネジメント

チーム医療におけるリーダーシップ・多職種の中での看護の専門性と自律性・カンファレンスの企画と運営・評価

後輩育成力を高めるための指導力・タスクトレーニング、シナリオシミュレーション (シナリオ作成・デブリフィング )

管理に関する基本的知識・技術・態度・管理の原理・原則の理解、看護管理者としての役割・看護に関する制度や理論・自己の看護観・専門職としての自律性

看護サービス上の問題の分析力と問題解決能力・提供したサービスの評価を行うための知識・技術・情報の選択と看護管理への活用

看護提供のための組織化・運営責任・保健医療福祉制度の理解・看護サービスの基本的概念の理解・患者権利の尊重と安全を保証したより質の高い看護サービスの提供方法・組織集団の基本概念や集団の力動的諸機能・コアグループリーダーとしての役割の自覚と柔軟な行動に向けた自己能力の拡大

アドボカシー人権擁護と患者の代弁者

ファシリテーションスキル

看護研究スキル

指導スキル

看護管理Ⅰ①②③④

看護管理Ⅱ①②

ファーストレベル

看護研究①②③④

ファシリテーション研修

アドボカシーを育む①基礎編②アドバンス編

アサーティブコミニュケーション

指導者研修①教育に関する基礎知識

指導者研修②シミュレーション研修

マネジメントスキル

看護管理

課題

課題

求められる能力

求められる能力

育成ツール ( プログラム )

育成ツール ( プログラム )

開発の視点

開発の視点

研修項目

研修項目

役割モデルの発揮

管理能力の向上

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平成 26 年度現任教育計画

クリニカル・ラダーレベルI

OJT 研修

目的:専門職として自己啓発に努め、継続した自分自身のキャリアアップを図る。

1.看護過程が理解でき、指導のもと実践できる。

2.患者の安寧を考慮した日常生活援助が提供できる。

3.組織機能を理解し、責任と自覚をもち行動できる。

4.計画された教育プログラムに参加する。

5.看護研究発表会に参加する。目標

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

基礎看護技術(①採血)

採血に必要な知識を備え、安全・感染に留意し採血ができる。 採血の実際(必要物品・患者確認・溶血防止・針刺し事故防止・清潔操作)

講義・演習

基礎看護技術(②気管内吸引)

気管内吸引に必要なフィジカルアセスメントができる。正しい方法で気管内吸引が実践できる。気管内吸引時に必要な観察ができる。

気管内吸引の実際(目的・必要物品の準備・手技・留意点・片付け) 講義・演習

基礎看護技術(③酸素療法)

酸素療法の目的を理解できる。適切な酸素療法を選択できる。酸素療法中に必要な観察ができる。

酸素療法の実際(酸素療法の目的に応じた必要物品の選択と準備・手順・観察のポイント等)

講義・演習

基礎看護技術( ④エンゼルケア)

患者・家族に対するエンゼルケアを実践できる。 ご遺体のケア、エンゼルメイク、シャワー、ご家族への配慮、院内の手順

講義・演習

基礎看護技術

( ⑤気管内挿管介助)

気管内挿管介助の必要物品と使用方法が言える。 必要物品と使い方、救急カートの内容と使用目的、気管内挿管介

助の実際講義・演習

看護の安全リスクマネージメントを理解する。マニュアルを活用し事故を防止できる。過去の事例に学び、安全確認事項を理解し実践できる。

誤薬防止、転倒・転落防止、リスクマネジメントマニュアルの説明、新人に多いアクシデント・インシデントの事例と対策。 講義・演習

接遇I①社会人としての基本的なマナーを学び職場における接遇を身につける。

日常生活における作法や接遇の基本について学ぶ。講義・演習

接遇Ⅰ②社会人としての基本的なスキルを獲得する。 組織人としての心構え、上司や先輩への報告・連絡・相談対応、

接遇の基本 5 原則、電話対応ロールプレイング講義・演習

感染管理Ⅰ標準予防策

院内感染を防止するための基礎知識を理解する。 標準予防策について、廃棄物の取り扱い、針刺し防止、防護具の着脱法 衛生学的手洗いの実施

講義・演習

保全防災①・②・③防災防火について理解する。火災発生時の初期対応・避難誘導ができる。

①院内防災について,発生時の初期対応と避難誘導の実施体験 ②消火訓練(消火器・消火栓)③避難訓練・消防訓練

講義・演習

インスリンの基礎知識インスリン基礎的知識を学び、安全に実施できる。 インスリンの種類、作用、副作用

器材の知識、インシデント事例と対策講義・演習

スキンケア①・② スキンケアの基礎を理解し、実践できる。 スキンケアの基礎知識、皮膚トラブルの防止 講義・演習

新卒者リフレッシュ研修新人同士の親睦を図る。

ナラティブレポートを通して互いの経験を共有する。

自己のナラティブのまとめとリフレクション講義・演習

コミュニケーションスキル患者・家族とのよりよい人間関係を築くためのコミュニケーション技術を理解する。

関わり方を深めるためのコミュニケーション技術・ロールプレイ講義・演習

多重課題・時間切迫シミュレーション研修

多重課題・時間切迫状況下での、正しい優先順位の選択・確実なケアの提供・先輩ナースへの応援依頼・患者に対する適切な態度や言葉使いができる。

①基礎看護技術の獲得状況確認②多重課題・時間切迫状況を設定し、模擬患者でのシミュレーション学習

③シミュレーションチェック表に基づくフィードバック

演習・GW

手術室での挿管介助見学実習気管内挿管介助を見学し、介助ポイントが言える。 必要物品の確認、気管内挿管介助の実際(声かけ、医師との連携・

タイミングの取り方等)見学

部署間交流研修①②基礎看護技術の未経験項目について、他部署での交流研修により①体験学習する ②技術を習得する

①基礎看護技術評価表Ⅰの未経験項目について、体験学習する②基礎看護技術評価表Ⅱの未経験項目を習得する

実習

材料部実習 清潔物品、不潔物品の取り扱いができる。 医療材料の再生処理・滅菌・供給システムの実際 実習

プリセプティ会議①・②プリセプティの立場からプリセプターシップを検討し、改善点を提案できる。

情報交換プリセプターシップの評価

GW

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

経管栄養 経管栄養の目的を理解し、安全に実施・管理ができる。 栄養チューブの挿入法、テープ固定、注入中・後の観察、誤嚥防止 OJT・演習

移動・移送 安全安楽な移動介助、安楽なポジショニングができる。 ベッドからの移動、車椅子介助、褥瘡予防ポジショニング OJT・演習

静脈注射静脈注射に必要な薬剤に関する基本的知識を備え、基本的実践ができる。

ミキシング、ヘパロック、輸液交換、三方活栓の取扱い、側管点滴、血管確保[翼状針・留置針(翼状針で 10 例実施後)]

OJT・演習

検体と輸血の取扱い適切な検体の取扱いについて学び、不必要な再検査を防ぐ。血液・血液製剤を患者へ安全に無駄なく提供できる。

検体の採取方法や提出場所、時間内・外の検査の依頼方法、輸血ミス防止、血液の取扱い(請求・払い出し・管理)

OJT・演習

看護記録看護記録の目的と法的本拠を理解し、看護実践の記録ができる。

記録の目的と法的根拠、略字と適切な表現、患者の状態が把握できる記録、看護実践と記録

OJT・演習

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クリニカル・ラダーレベルⅡ

クリニカル・ラダーレベルⅢ

1.個別性・継続性を配慮した看護過程展開ができる。

2.日々のチームリーダーとしての役割がとれる。

3.自己の専門性を高めるための教育プログラムに積極的に参加する。

1.領域別看護における役割モデルとなる。

2.コアグループサブリーダーとしての役割がとれる。

3.勤務場所全体の動きに目をむけ業務調整できる。

4.学生・後輩の指導ができる。

5.看護研究のメンバーとして役割がとれる。

4.自己の専門性を確立し教育プログラムへ参画する。

5.看護研究のリーダーシップがとれる。

目標

目標

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

救急看護 急変時のリーダーとしての対応ができる。 救命処置の実技、リーダーシップ、事例を想定した救急への対応 講義・演習

新 プリセプター研修①パートナーシップマインドプリセプターシップ概論

パートナーシップマインドを踏まえて、プリセプターの役割を理解し、望ましい行動をとることができる。

パートナーシップマインド、プリセプターシップとは、プリセプターの役割、新人教育プログラム、研修計画、新人看護師育成開発の視点 講義・演習

新 プリセプター研修②指導者としての基本

指導の基本を理解し、後輩育成ができる。目指すプリセプター像を明確にできる。

厚生省ガイドライン、対象者の理解、指導の進め方、仕事を任せるときの留意点

講義・GW

新 プリセプター研修③シミュレーションによる効果的な教育・指導方法

シミュレーション教育における基本的な指導方法を学び新人教育に活かせる。

シミュレーション教育とは、シミュレーションの実際、デブリフィングの方法 講義・演習

重症集中ケア①②③④⑤⑥重症患者の呼吸管理・循環管理及び摂食嚥下管理を理解し、実際に生かす。

①クリティカルな状況下での呼吸管理、体位ドレナージ、口腔ケアの意義②クリティカルな状況下での循環管理 ③摂食嚥下の解剖生理・機能に

ついて、栄養管理講義・演習

リーダー育成研修① ( 基礎編 )リーダーシップの定義を理解し、PNS におけるリーダーシップが発揮できる。

リーダーシップの定義、パートナーシップマインドについてリーダーの 5 つの心得、行動計画、仕事の資源の有効活用

講義・演習

リーダー育成研修② (フォローアップ編 )リーダーシップを発揮して、担当チームの患者に必要なケアを提供できる。

看護ケアの計画と実施・評価、業務調整と業務遂行責任について講義・演習

論理的な文章の書き方文章の書き方の基本を理解し、実践に役立つ文書作成ができる。

論理的な文章の書き方、論文や事例レポートのまとめ方講義

レベルⅡ事例検討会事例の振り返りとまとめ

実践した看護ケアをまとめる力をつける。 事例レポートの振り返り、看護展開(目標立案・診断・評価)のまとめ方 講義

レベルⅡ事例発表会 自己の看護実践を振り返り、患者ケアの質を高める。 受け持ち患者の看護をまとめ、発表する 発表会

プリセプター会議①・② プリセプター活動における問題が検討できる。プリセプターの悩み・ストレス、課題と対応策を見出す。指導を通しての学びや自己の成長の共有する。

GW

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

看護管理Ⅰ①②③④看護管理の基本及び管理者としての姿勢を理解し、部署の課題解決ができる。看護管理者としての役割を理解し、実践できる。

看護管理とは、マネジメントの基本、PDCA サイクル、管理者に求められている能力マトリックス図法で問題解決技法を学ぶ。

講義・GW

看護研究①②③④看護研究計画書の作成と修正を行うことができる。データの収集や分析ができる。査読の視点を念頭に入れた研究論文を作成し、発表することができる。

研究計画書の作成、テーマの絞り方、文献検索の方法 査読の視点、効果的な査読の方法、査読の留意点プレゼンテーション:スライドの作り方、発表原稿の作り方、発表のポイント

講義・演習・

発表

指導者研修①教育に関する基礎知識

成人学習者の特性と教育方法について理解する。指導方法、評価の考え方と方法、フィードバックについて理解する。

成人のための学習、動機づけ、看護教育方法、教育評価講義・演習

指導者研修②シミュレーション教育

シミュレーション教育の概念を学び、効果的な指導法につなげる。

シミュレーション教育とは、シミュレーションの実際、デブリフィング講義・演習

アドボカシーを育む①②看護倫理の基本を理解し、倫理に基づいた実践ができる。

看護職と倫理、臨床現場での倫理的問題講義・演習

クリニカル・ラダーレベルⅣ

1.領域別看護における役割モデルとなる。

2.コアグループリーダーとしての役割がとれる。

3.目標管理に基づく病棟運営ができる。

4.教育プログラムを企画し、指導ができる。

5.研究の指導ができる。目標

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

看護師長・副師長合同会議自部署の組織分析を行い、課題の明確化と次年度の取り組みに繋げる。

組織分析に必要な情報、分析方法、成果目標講義・GW

看護管理Ⅱ①②看護管理者としてデータの可視化と部署運営への活用

実際の経営指標を、部署運営へ活用する。講義・GW

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院内認定研修

役割別研修

全看護職員対象

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法静脈注射教育プログラム(基礎コース)①②③④⑤⑥

静脈注射に必要な知識を備え、基本的実践力を身につける。

安全管理、感染管理、静脈注射実施基準、解剖・生理、薬剤の基本的知識ME 機器の特徴と取扱い

講義・演習

静脈注射教育プログラム射( 指導者コース ) ①②③④⑤⑥

静脈注射に関する知識・実践力を高め、安全な静脈注射実施・管理ができる。指導者としての役割が担える。

静脈栄養について、緊急輸血・生物学的製剤の取り扱い、化学療法、ショック時の輸液管理、末梢・CV ラインの管理、CV ポートの管理 講義・演習

感染対策院内感染を防止するための基礎知識を理解し、実践できる。

標準予防策・経路別予防策、尿路感染、血流感染、手術部位感染の感染経路と感染防止対策

講義・演習

褥瘡対策創傷 ( 褥瘡)ケアの基礎知識を理解し、予防と治癒過程のケアを実践できる

創傷・褥創ケアと治癒過程、創傷・オストミーのアセスメント・ケア・治療材料の選択

講義・演習

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法

看護診断指導者育成研修①②受持ち患者の情報を機能別健康パターンの枠組みを用いてアセスメントし、看護診断に基づいた看護計画の立案と看護展開ができる。

①受け持ち患者の情報を整理し、看護診断プロセス(診断指標(危険因子)関連因子・目標・計画・評価)を検討する。看護の成果を共有する。  講義・演習

副師長役割研修看護支援システムを理解し、自部署の時間管理・勤務計画表作成ができる。

勤務管理表作成の留意点と実際(計画から実績まで)11 月分の勤務計画表を作成する。

講義・演習

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法職業人としての倫理 医療の現場で働く上での心得を理解する。 職業倫理、採用身分、急性期看護補助体制加算、個人情報保護 講義

感染対策①②院内感染対策の必要性を理解し、スタンダードプリコーションを実践できる。

院内感染対策の目的、手洗い、防護具の着脱、環境整備における留意点(接触感染、空気感染、飛沫感染)予防対策

講義・演習

移送・食事介助の知識と技術患者確認ができる。安全・安楽な移送及び食事介助が実施できる。

患者確認と連絡・相談・報告、移送時の注意点、車いす・ストレッチャーの点検方法、食事の種類・セッティング・介助方法の実際、食事形態の工夫

講義・演習

ME 機器の取り扱い ME 機器の正しい借用方法と返却方法がわかる。 ME 機器の貸し出し、返却方法、機器の清拭方法 講義・演習

材料部研修材料部の役割・機能がわかる。清潔物品、不潔物品の取り扱いができる

医療材料に洗浄処理・滅菌・供給システムの実際実習

研 修 名 ね ら い 内 容 方 法院内看護研究発表会 レベルⅠ必須

研究的視点で業務を見直し、よりよい患者ケアを実践する。 看護研究発表及び委員会・研修会報告 発表会

看護過程と看護診断(初級)

レベルⅠ必須看護過程の構成要素を理解し、看護診断の意味・意義・活用を理解する。

看護過程とは、看護診断とは、電子カルテにおける看護診断の活用講義

看護診断(中級) レベルⅡ必須

アセスメントと診断プロセスを理解する。看護診断に必要な知識を身につける。

アセスメントから看護診断、自己概念、役割関係、ストレスコーピング講義

看護診断(上級)

レベルⅡ必須看護診断プロセスの疑問点の解決方法を学び、看護診断の自信をつける。

看護診断に役立つ知識・技術、看護診断指導のポイント、看護診断の開発・検証・研究

講義・演習

看護研究①②

レベルⅢ必須看護研究の基礎を学び、研究に取り組むことができる。

看護研究とは、研究計画書の書き方 テーマの絞り方 文献検索の方法データーの収集と分析方法 研究のまとめ方 プレゼンテーション

講義・演習

深部静脈血栓症の予防

レベルⅡ必須深部静脈血栓症の予防の意義と、適切な予防方法がわかる。

血栓症の発生機序と予防方法、末梢循環動態の観察、ストッキングの正しい履かせ方講義・演習

接遇Ⅱ組織人としての対応マナーレベルⅠ必須

組織における対応の基本を理解し実践できる。 医療現場における接遇の重要性と対応の基本、クレーム対応 講義・演習

メンタルヘルスレベルⅡ必須

メンタルヘルスについて理解し、自己の健康管理・職場の健康管理に繋げる。

職場の人間関係、対応困難場面に対する適切な対応方法、ワークストレスの予防と対策、コミュニケーション

講義・演習

アサーティブコミュニケーション レベルⅡ必須

円滑なコミュニケーションでより良い人間関係を保ち、効果的な指導へ繋げる。

アサーティブとは、自己のコミュニケーションのタイプ、アサーティブな自己表現

講義・演習

がん化学療法①②③④

抗がん剤の特性を理解し、安全に取り扱うことができる。血管外露出や過敏症についてのリスクマネジメントができる。副作用と症状マネジメントができる。

がん化学療法の基礎知識、抗がん剤の作用機序と特徴を学ぶ。血管外露出時の対処法・過敏症予防と対処について学ぶ。主な副作用症状の機序とケアのポイントについて学ぶ。

講義・演習

がん性疼痛①②がん性疼痛緩和治療の知識を学び、がん性疼痛のアセスメントや患者指導などの看護師の役割を理解できる。

薬物治療、疼痛の原因・誘因、緩和を阻害する要因など事例を通して痛みの多角的なアセスメント 講義・演習

緩和ケア①②③

がん患者の症状マネジメントについて事例を通して学ぶことができる。家族の悲嘆、死別に対するケアの必要性を理解することができる。

症状マネジメント、疼痛以外の症状の理解と症状緩和家族の予期悲嘆、看取りの準備、コミュニケーションスキル

講義・演習

リンパ浮腫ケア①②浮腫の病態生理と治療を理解し、リンパドレナージ・圧迫療法の技術を学ぶ

徒手的リンパドレナージ、スキンケア、運動療法、圧迫療法(包帯法)の体験

講義・演習

看護助手

1.ビジネスマナーを守り快適な患者環境を提供できる。目標

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院内研修

接遇は身だしなみとあいさつから

接遇5原則

「あいさつ・表情・態度・言葉遣い・身だしなみ」相手の身になって考えるやさしさと思いやりを持ち、その心遣いを形にして相手に伝えるためのマナーは、社会人としての第 1 歩です。

1. 接遇研修(挨拶) 2. 喫茶去(きっさこ)

3. エンゼルメイク4. エンゼルケア

5. お互い採血を実施6. 点滴ラインのセッテイング

 急変時の対応として、気管内挿管介助の演習を行った後、手術室での実習(全身麻酔患者の気管内挿管介助)を行っている。

7. 挿管介助演習8. 手術部実習

9. スキンケア10. 酸素療法

接遇研修

エンゼルケア研修

静脈注射研修

事例想定研修

基礎看護技術研修

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認定看護師の看護活動

皮膚排泄ケア

平良 智恵美

安全管理対策室

感染対策室

褥瘡対策室

GRM認定看護管理者加治木 選江

感染管理武加竹 咲子

 安全管理対策室には、医師、看護師、事務のスタッフが専従で配置されています。主な業務は、安全管理体制の構築、医療安全に関わる職員への教育・研修の実施、医療事故防止のための情報収集、分析等があります。 「安全確認行動」を促進するために、シミュレーション研修を実施しています。患者を守り、自分を守るためにも『あなたの確認・私の確認・しっかり確認』みんなで一緒に取り組んでいます。

ベッドサイドでの患者確認 安全確認行動シミュレーション後の振りかえり 病院管理者による安全巡視

スライダーを使用した移動介助ストマケア用品使用方法の説明

 皮膚・排泄ケア認定看護師は、褥瘡対策室に専従で配置され、多職種と連携しながら活動しています。特に、褥瘡発生の危険因子を有するハイリスク患者の褥瘡予防ケアを中心に行っています。予防のために、体圧分散寝具の使用状況を把握し、定期的な点検・整備を行っています。また、予防ケアのスキルアップが図れるよう、院内WOCや褥瘡対策リンクナースと連携し、毎月の褥瘡発生の調査や、予防マニュアルの改訂、予防回診を充実させるようにしています。NST チームと共に対象患者の栄養状態の改善を図り、早期の介入により褥瘡の発生、あるいは悪化を防ぐように努力しています。

 感染対策を行う上で重要なキーワードはチーム力、医師、看護師、検査技師、薬剤師、事務それぞれの職種が専門性を活かし、感染対策チーム(ICT)として組織的な活動を行っています。感染対策リンクナース委員会では、感染管理認定看護師(CNIC)と連携して、現場での感染対策活動を日々、行っています。

リンクナースによる標準予防策研修 CNIC の現場確認ICT による病棟ラウンド

感染管理富島 美幸

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外来化学療法室

緩和ケアチーム

集中治療室

抗がん剤の安全管理について講義 多職種カンファレンスを毎週開催

緩和ケアにおけるコミュニケーションスキル(ロールプレイ)

リンパドレナージの実践

緩和ケアチームカンファレンス

 外来化学療法室では、抗がん剤の安全な投与管理、副作用の症状マネジメントやセルフケア支援、患者・家族への精神的なサポートを行っています。初めて外来化学療法室を利用する患者さんに対し、安心して外来治療を開始できるように事前オリエンテーションを実施しています。 医師や薬剤師と定期的にカンファレンスを開催し、治療経過や治療方針、症状緩和などの情報共有や意見交換を行っています。患者さんのQOLが支られるよう多職種と協働で活動しています。がん化学療法看護

里見 雄次

 当院には緩和ケアチーム(PCT)が設置されています。PCT は、医師(身体、精神、リハビリ)、薬剤師、MSW、緩和ケア認定看護師で構成され、定期的なカンファレンスと緩和ケアチーム回診を行っています。医師・看護師と連携しながら、患者・家族の苦痛の緩和・相談、スタッフの指導を行っています。 緩和ケア認定看護師は患者・家族の苦痛や困りごとに現場の看護師と共に対応しています。また、緩和ケアリンクナース委員会の運営やリンクナースの育成と活動を支援し、デスカンファレスや振り返りカンファレンスを開催しています。また、院内のリンパ浮腫セラピストと共にリンパドレナージの実践と指導を行っています。

緩和ケア棚原 陽子

 集中治療室に入室される患者さんの身体的・精神的苦痛の緩和を図り、循環・呼吸状態を評価しながら早期回復へ向けた支援を行っています。特殊な環境下にある患者さんが自己コントロール感を実感できる看護を目指しています。また、スタッフおよび多職種と協働で患者さんのゴールを目指し、互いに専門性を発揮し、関わっています。 教育面では、看護師の考える力、前に踏み出す力、チームワークが図れる力を育成できるよう部署毎の勉強会やOJTを強化しています。

集中ケア上原 泉

ICU 内での重症ケア勉強会 人工呼吸器装着患者の座位介助

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