25
平成 23 年度食料・農業・農村白書(概要版) ○平成 23 年度食料・農業・農村の動向 【特集】 東日本大震災からの復興1年 ~復興への歩みに向けて~ ···· 1 第1章 食料自給率の向上 ···································· 6 第2章 食料の安定供給の確保 ································ 9 第3章 農業の持続的な発展 ·································· 11 第4章 農村の振興・活性化 ·································· 20 平成 23 年度食料・農業・農村施策(略) ○平成 24 年度食料・農業・農村施策(構成) ····················· 23

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平成 23 年度食料・農業・農村白書(概要版)

○平成 23 年度食料・農業・農村の動向

【特集】 東日本大震災からの復興1年 ~復興への歩みに向けて~ ···· 1

第1章 食料自給率の向上 ···································· 6

第2章 食料の安定供給の確保 ································ 9

第3章 農業の持続的な発展 ·································· 11

第4章 農村の振興・活性化 ·································· 20

平成 23 年度食料・農業・農村施策(略)

○平成 24 年度食料・農業・農村施策(構成) ····················· 23

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(1) 地震・津波による農林水産業への被害と食品産業等への影響

① 東日本大震災による農林水産関係の被害額は、2兆4,268億円(うち農業関係9,476億円)にのぼる甚

大な規模。これは、新潟県中越地震(1,330億円)の約18倍、阪神・淡路大震災(900億円)の約27倍。

【特集】東日本大震災からの復興1年 ~復興への歩みに向けて~

(農業関係被害状況(平成24(2012)年3月5日現在))

主な被害 被害数被害額

(億円)主な被害地域

農地の損壊 18,174か所 4,006

農業用施設等の損壊

17,502か所 4,835

小計 35,676か所 8,841

青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、長野県、静岡県、新潟県

区分

農地・農業用施設

資料:農林水産省調べ

農作物、家畜等

142

農業・畜産関係施設

493

小計 635

9,476

農作物等青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、山梨県、長野県、新潟県

合計

津波により被災した排水機場(宮城県名取市)

(ha)

田 畑

青森県 156 800 79 0 1 76 3

県名流失・冠水等被害推定面積

田畑別内訳試算被害面積率(%)

耕地面積(平成22年)

(津波により流失や冠水等の被害を受けた農地の推定面積(平成23(2011)年3月) )

② 津波により流出・冠水した農地の推定面積は、水田2万ha、畑3,400ha。その大部分を岩手県、宮城

県、福島県(東北3県)が占めている状況。

青森県 156,800 79 0.1 76 3

岩手県 153,900 1,838 1.2 1,172 666

宮城県 136,300 15,002 11.0 12,685 2,317

福島県 149,900 5,923 4.0 5,588 335

茨城県 175,200 531 0.3 525 6

千葉県 128,800 227 0.2 105 122

合 計 900,900 23,600 2.6 20,151 3,449

資料:農林水産省調べ

津波により冠水し、がれきに埋まった農地(宮城県名取市)

(地震・津波による食品産業への影響 (平成24(2012)年1月)

③ 食品産業についても、工場の被災、計画停電、包装資材の生産不足、ガソリンの不足等により、生産

減、営業停止、流通遮断等の大きな影響。影響があった食品産業事業者は7割。

35 2

35.2

34 0

35.8

24 7

22.5

6 2

6.5

北海道

全国

現在も影響が残っている 現在は影響が残っていない

影響はなかったわからない

影響があった

32.2

42.0

56.0

34.1

63.9

47.9

35.2

38.5

40.3

28.6

39.9

28.6

34.6

34.0

23.4

15.9

10.1

18.8

7.6

13.6

24.7

5.9

1.7

5.4

7.2

3.9

6.2

甲信越・北陸

南関東

北関東

東北(岩手、宮城、福島以外)

東北(岩手、宮城、福島)

東北(全体)

北海道

1資料:(株)日本政策金融公庫「平成23年下半期食品産業動向調査」(平成24(2012)年3月)

29.0

27.3

21.2

32.9

30.6

30.0

34.7

6.1

35.2

41.7

32.9

29.8

31.8

24.1

19.1

8.1

8.3

10.2

7.8

8.5

九州

四国

中国

近畿

東海

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100%

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(2) 地震・津波からの復旧に向けた緊急対応と復興に向けた取組

(食料調達チーム等が調達した物資)

期間 支援物資 調達量

食料 2,584万食

育児用調整粉乳 5万3千缶

飲料 762万本(381万L)

重油 800kL

軽油 420kL

木炭 20t

コンロ 1300個

3月11日~4月20日

3月17日~4月6日

3月17日~3月28日

3月17日~3月29日

薪ストーブ 113台

資料:農林水産省作成

① 被災地域において食料や飲料の確保に困難を極める中、農林水産省の食料調達チームは、食品

メーカー等の支援を要請し、食料等を調達。また、農協系統組織や一般企業等も食料等の物資を緊

急的に支援。

② 農林水産省は農業・食品産業関係の緊急対応として、以下の取組を実施。

1) 農地・農業用施設等の復旧(排水機場等の応急対策の実施、除塩事業及び農地等の災害復旧を

市町村に代わって国・県等が行う仕組みの創設等)

2) 生産手段・流通機能の回復(農業生産関連施設の復旧、卸売市場の復旧支援等)

3) 経営の継続・再開支援(被災地域において共同復旧作業等を行う地域農業復興組合への支援金の

交付、日本公庫資金等の復旧関係資金の一定期間実質無利子等)

③ 農林水産省・東北農政局は、現地支援チームを編成。被災地を可能な限りカバーする形で営農再開

に向けた支援活動を展開。

④ 農林水産省は、8月26日に「農業・農村の復興マスタープラン」を策定 (11月21日改訂)。その中で、農

地の復旧スケジュール(おおむね3年以内の復旧)と復旧までに必要な措置を明確化。

⑤ 平成23(2011)年12月7日、復興特別区域での規制・手続等の特例措置等を定め、農地と宅地の一

体的な整備等が可能となる、東日本大震災復興特別区域法(復興特区制度)が成立。

(津波被災農地の営農再開可能面積)

(除塩の手順)

(津波被災地域における土地利用再編の特例)

資料:農林水産省作成

(卸売市場の復旧状況:いわき市中央卸売市場)

資料:農林水産省作成

資料:農林水産省作成

①海水侵入による塩害農地 ②仮排水路・水切溝の設置 ③石灰系土壌改良材の投入

④弾丸暗渠の施工⑤反転耕起・砕土⑥湛水除塩

⑦完了・営農開始

23年度営農再開済

24年度営農再開可能

25年度営農再開可能

26年度営農再開可能

その他 計

岩手県 10 310 30 0 380 730

宮城県 1,220 5,390 5,450 1,970 310 14,340

福島県 60 610 2,670 2,120 5,460

計 1,290 6,310 5,480 4,640 2,810 20,530

割合 40% 26% 22% 13% 100%

青森・茨城・千葉県

810 140 0 0 0 950

(単位:ha)

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(3) 平成23(2011)年度における被災地域の農業の状況

① 津波により被災した農地は39%(8,310ha)で除塩完了または着工済み(平成24(2012)年3月末現在)。

② 津波により被災した農業経営体の40%(約4,090経営体)が営農を再開(平成24(2012)年3月11日現在)。

③ 営農再開に当たっては、地方公共団体、農協、一般企業、ボランティア等の各方面からも支援の動き。

(東日本大震災からの農業の復旧状況)

(4) 東日本大震災による国民の意識等への影響

① 消費者は、震災を契機として、食品の安定供給体制の重要性を強く認識。

② 7割の消費者が食品備蓄の必要性を認識。3割の消費者が震災を契機として認識。

(震災後の食品備蓄の必要性の意識の変化)(食料安定供給のために必要だと思うこと)

資料:農林水産省「食料・農業・農村及び水産業・水産物に関する意識・意向調査」(平成24(2012)年1~2月実施)

資料:(株)日本政策金融公庫「平成23年度第1回消費者動向調査」(平成23(2011)年7月)

資料:農林水産省作成

29.4

37.3

34.3

32.6

35.6

34.5

13.8

10.4

11.7

23.1

15.9

18.7

西日本

東日本

全体

0 20 40 60 80 100

必要性を感じるようになった

もともと必要性を感じている

もともと必要性を感じていない

必要性を感じなくなった

わからない(どちらでもない)

1.4

5.3

10.8

12.0

34.1

45.1

55.8

62.2

77.5

1.1

8.3

12.1

16.3

40.4

44.3

63.7

61.8

75.2

1.3

7.1

11.6

14.6

37.9

44.6

60.6

62.0

76.1

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

全国東日本

西日本

農林水産業の振興による食料生産力の強化

道路、水道、電気、ガス等のインフラの強化

食品卸売業、小売業における非常時に備えた輸送ルートの確保

食品製造業における非常時に生産拡大できる体制の構築

食品卸売業、小売業における十分な在庫の確保

輸入による国全体の食料在庫の確保

外食産業における非常時に備えた十分な食材の確保

その他

特になし

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(5) 東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の農業分野への影響と政府の対応

① 農林水産省は、国民に安全な食料を安定して供給するため、事故発生直後から以下の取組を実施。

1) 関係県等に対し、検査計画策定への助言や検査機器の整備等の支援を実施(事故発生直後から)。

2) 家畜の飼養管理についての技術指導を実施(平成23年3月19日)。

3) 飼料・肥料等の暫定許容値を設定(平成23年4月14日 8月1日に改定)。

4) 農地の除染技術に関する実証試験を実施。今後も、実用的な作業マニュアルの作成に向け、新たに開発された農地の除染技術を施工レベルで実施(平成23年5月28日以降)。

5) 栽培技術の工夫による放射性物質濃度の低減対策や作物の吸収抑制対策を実施(平成23年6月29日以降) 。

6) 牛肉に対する消費者の信頼を確保するため、汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛肉の流通在庫の買い上げ措置等を実施(平成23年7月26日、8月5日)。

7) 農地土壌の放射性物質濃度分布図を公表(平成23年8月30日)。さらに、広域かつ詳細な分布図に更新(平成24年3月23日)。

8)暫定規制値を超える放射性物質を含む米が検出されたことを受けて、福島県が実施した緊急調査の支援、発生要因の分析等を実施(平成23年11月)。これらを踏まえ、平成24年産米について作付制限を実施(平成24年2月28日方針公表)。

9) 食品中の放射性物質の新基準値を超えない畜産物が生産されるよう、飼料の暫定許容値を改訂(平成24年2月3日、3月23日)。

② 平成23(2011)年8月5日、政府は、「原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」を策定。また、9月12日、原子力損害を国債の受入れ等により支援する「原子力損害賠償支援機構」が設立。平成24(2012)年3月1日現在、農業関係の損害賠償支払額は、1,062億円。

(農地土壌の放射性物質濃度分布図(平成24(2012)年3月23日現在))

資料:農林水産省作成

反転耕

固化剤を用いた削り取り

水による土壌攪拌・除去

基本的な削り取り

(土壌の放射性セシウム濃度に応じた除染技術)

資料:農林水産省作成

農地

25000<

10000-25000

5000-10000

1000- 5000

<1000

凡例

調査地点における農地土壌中の放射性セシウムの濃度(Bq/kg)(※)

※ 農地は、耕起による土壌のかくはんや作物の根がはる深さを考慮し、水田は約15cm、畑地は最大30cmの深さで土壌を採取し、土壌中に含まれる放射性セシウムの濃度を測定

避難区域等の設定区域

10,000~25,000

ベクレル/kg表土削り取り

25,000ベクレル/kg

固化剤を使った表土削り取り

土壌の放射性セシウム濃度

適用する技術

反転耕、移行低減栽培、表土削り取り(未耕起ほ場)

~5,000ベクレル/kg

5,000~10,000

ベクレル/kg

表土の削り取り、反転耕、水による土壌攪拌・除去

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(東電原発の事故の影響(複数回答))

(農業者) (食品産業事業者)

資料:農林水産省「食料・農業・農村及び水産業・水産物に関する意識・意向調査」(平成24(2012)年1~2月実施)

③ 東電福島第一原発の事故の影響が懸念される地域で生産された農畜産物や食品の買い控え等が

発生。

④ 諸外国における輸入規制措置等により、日本産農畜産物の輸出額は特に中国等のアジア地域で

大きく減少(平成23(2011)年4月~12月の輸出額は、対前年同期比で408億円減少(▲11.0%))。

農林水産大臣等が、我が国の農林水産物・食品の信頼回復に向け直接働きかけ。香港からは、科

学的根拠に基づいて輸入規制緩和に対応する旨の回答を得るなど、一定の成果。

(農作物中の放射性物質の低減技術の例)

資料:農林水産省作成

3.7

51.9

17.4

8.9

78.6

41.1

4.1

41.0

20.3

3.0

34.1

11.6

0 20 40 60 80

諸外国の輸入規制や取引先の輸入

拒否による農産物等の廃棄、製造・生

産の断念により減収となった

買い控えによる販売不振が生じた

取引先の要求等による放射性物質検

査の費用負担や各種証明書発行の

費用負担が生じた

全国

東北(福島県以外)

福島県

関東・東山

40.8

56.3

28.3

57.1

81.0

52.4

30.5

43.9

39.0

30.9

37.8

23.3

0 20 40 60 80 100

仕入れる農林水産物等を、風評被害

の及んだ地域産から他地域産(国内)

に変更した

買い控えによる販売不振が生じた

取引先の要求等による放射性物質

検査の費用負担や各種証明書発行

の費用負担が生じた

福島県

東北(福島県以外)

関東・東山

全国

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(1) 食料自給率の動向

① 供給熱量ベースの食料自給率は、平成20(2008)年度の41%から平成22(2010)年度の39%と2ポイ

ント低下。

② 生産額ベースの食料自給率は、平成20(2008)年度の65%から平成22(2010)年度の69%と4ポイン

ト上昇。

③ 供給熱量ベースの低下要因は、天候不順の影響による小麦、砂糖類(てんさい、さとうきび)、いも類

(ばれいしょ、かんしょ)等の生産量の減少。

【基本計画で示された施策の方向】・ 平成32(2020)年度の食料自給率目標は、課題克服のための関係者の最大限の努力を前提として、供

給熱量ベースで50%(生産額ベースで70%)まで引き上げ。・ 主要品目ごとに生産数量目標と克服すべき課題を設定。

第1章 食料自給率の向上

(食料自給率(供給熱量ベース)の変動への品目別寄与度(平成20(2008)~22(2010)年度)

(我が国の食料自給率の推移)

資料:農林水産省作成

資料:農林水産省 「食料需給表」

(2) 食料自給率の向上に向けた取組

【基本計画で示された施策の方向】・ 米粉用米・飼料用米の生産数量目標をそれぞれ50万t、70万tに設定。このために①安定供給体制の構

築、②多収米品種の普及による単収向上等の課題を解決。

① 農業者戸別所得補償制度の導入を契機に、平成23(2011)年産の米粉用米と飼料用米の生産量

は、それぞれ平成20(2008)年産の40倍、20倍まで増加。

(米粉用米・飼料用米の生産量の推移)

0.1

1.3

2.8

4.0

012345

平成20年産

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

万t

0.8 2.3

8.1

18.3

0

5

10

15

20

平成20年

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

万t

資料:農林水産省「新規需要米の取組計画認定状況」

(米粉用米) (飼料用米)

(単位:%)

平成20年度(2008)

21(2009)

22(2010)

供給熱量ベース 41 40 39

生産額ベース 65 70 69

米 小麦 大豆 野菜 果実 畜産物魚介類砂糖類油脂類いも類等

うち平成21(2009)年度 -1.2 -0.2 -0.6 -0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 -0.4 0.3 -0.1

うち平成22(2010)年度 -1.2 0.6 -0.3 0.0 -0.1 -0.1 -0.2 -0.1 -0.6 -0.2 -0.3

全体

-2.4

0.4

-1.0

-0.1 -0.1 -0.1 -0.2 -0.2

-0.9

0.1 -0.4

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1.0

食料自給率の

変動への寄与度

(ポイント)

11

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「ミズホチカラ」 主食用米「アキマサリ」

容積比:4.2 容積比:3.7

資料:農林水産省作成注:容積比とは、パンの容積が生地の容積の何倍になるかを表す数値。数値

が大きいほど軽い食感になる。

823 780663 654

0

200

400

600

800

1000

モミロマ

北陸193

日本晴

コシヒカ

kg/10a(参考)

資料:農林水産省作成

② 米粉パンに適した多収性品種「ミズホチカラ」、飼料用米・WCS用稲に適した多収性品種「モミロマン」

や「北陸193号」等の品種を開発。今後の普及に期待。

(米粉用品種「ミズホチカラ」の製パン特性) (飼料向け多収米品種の単収)

(パン・中華めん用小麦の作付面積の推移)(小麦の生産量等の推移)

資料:農林水産省「作物統計」

【基本計画で示された施策の方向】・ 小麦の生産数量目標を180万tに設定。このために①パン・中華めん用小麦の生産拡大、②良質な水稲

晩生品種の育成による水田二毛作の普及等の課題を解決。

① 平成20(2008)年に比べて、小麦の作付面積はわずかに増加しているものの、生産量は天候不順の影

響から減少。他方、パン・中華めん用小麦の作付面積は、品種開発等により徐々に増加。

資料:農林水産省調べ

【基本計画で示された施策の方向】・ 大豆の生産数量目標を60万tに設定。このために①水田の団地的な利用、②単収向上・安定化に資す

る栽培技術の普及等の課題を解決。

① 大豆の作付面積は、東日本大震災の影響により、宮城県(1,380ha減)や福島県(780ha減)で減少。

② 大豆の単収向上と品質安定化に資する「大豆300A技術」等の導入面積が拡大。

(大豆の生産量等の推移)

資料:農林水産省「作物統計」

(大豆300A技術等の導入面積)

資料:農林水産省調べ

0

5

10

15

20

25

30

35

40

平成20年産

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

千ha

北陸

東海

近畿中国・四国 九州

東北

関東

北海道27

21

32

平成20(2008)年産

21(2009)

22(2010)

23(2011)

32(目標)(2020)

生産量 (万t) 26.2 23.0 22.3 22.0 60

作付面積 (万ha) 14.7 14.5 13.8 13.7

16,882 17,726 20,210 21,550

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

平成20

(2008)

年産

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

ha平成20

(2008)年産

21(2009)

22(2010)

23(2011)

32(目標)(2020)

生産量 (万t) 88.1 67.4 57.1 74.6 180

作付面積 (万ha) 20.9 20.8 20.7 21.2

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【基本計画で示された施策の方向】・ そば、なたね、飼料作物等については、平成20年産から生産量を増加させる目標を設定。・ てんさいは、直播栽培等の効率的な生産体制の確立等の課題を解決。・ さとうきびは、作業受託組織や共同利用組織の育成等の課題を解決。・ 飼料作物は、飼料生産組織の育成等の課題を解決。・ 果実は、果樹の優良品目・品種への転換の加速化等の課題を解決。

① 平成20(2008)年に比べて、そばは戸別所得補償制度の導入により生産量が増加。なたねの生産

量も増加。

② 飼料作物については、飼料用米の作付面積は増えたものの、猛暑等天候不順の影響で生産量は

減少。

③ それぞれの主要作物について、課題の解決に向けた取組を推進しているところ。

1) てんさいの直播栽培の割合:9%(平成20(2008)年産)→12%(平成22(2010)年産)

2) さとうきび生産者の基幹作業委託者の割合:40%(平成20(2008)年産)→88%(平成22(2010)年産)

3) 飼料作物の作業受託をした経営体数:1,657(平成17(2005)年)→3,128(平成22(2010)年)

4) 果実の優良品目・品種への転換面積:965ha(平成20(2008)年度)→2,110ha(平成22(2010)年度)

(その他の主要作物の生産量の推移)

資料:農林水産省「作物統計」、「食料需給表」

(果樹の優良品目・品種への累積転換面積)

資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」、農林水産省調べ注:転換面積は果樹経営支援対策事業における事業計画の承認を受けた面積

361548

862298

463

653

222

300

411

130

184

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

平成19年度

(2007)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

ha

965

1,441

2,110

457

その他品目 その他

かんきつ

りんご

うんしゅ

うみかん

平成20年(2008)

21(2009)

22(2010)

23(2011)

32(目標)(2020)

そば (万t) 2.7 1.7 3.0 3.2 5.9

なたね (万t) 0.1 - 0.2 0.2 1.0

ばれいしょ (万t) 274.3 245.9 229.0 (234.6) 290

かんしょ (万t) 101.1 102.6 86.4 88.6 103

てんさい (万t) 424.8 364.9 309.0 354.7 380

さとうきび (万t) 159.8 151.5 146.9   - 161

野菜 (万t) 1,255 1,234 1,173   - 1,308

果樹 (万t) 344 338 294   - 340

飼料作物 (万TDNt) 435.6 418.8 419.0   - 527

生乳 (万t) 794.6 788.1 763.1   - 800

牛肉 (万t) 51.8 51.6 51.2   - 52

豚肉 (万t) 126.0 131.8 127.6 - 126

鶏肉 (万t) 139.5 141.3 141.7 - 138

鶏卵 (万t) 253.5 250.5 251.5 - 245

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(1) 食の安全と消費者の信頼の確保

【基本計画で示された施策の方向】・ 「後始末より未然防止」の考え方を基本とし、食品の安全性向上のための科学的知見に基づく施策の推進に加え、農業生産工程管理(GAP)や危害分析・重要管理点(HACCP)の導入等の推進。

・トレーサビリティの取組の推進、加工食品の原料原産地表示の義務付けの着実な拡大等。

(HACCP手法の食品販売規模別、導入状況)

資料:農林水産省作成

資料:農林水産省作成

第2章 食料の安定供給の確保

③ 食品の安全性向上等に資するGAPの導入産地

数は、着実に増加。

② 平成22(2010)年度における食品製造業者の

HACCPの導入率は、全体の19%。今後は中

小規模層の導入の取組が必要。

(GAPの導入産地数の推移)

①食品の安全性向上のためには、「後始末より未然防止」の考え方に基づき、生産から消費にわたる

取組を進めることが重要。農林水産省では、科学的根拠に基づいてリスク管理を実施。

(フードチェーンの各段階における食品の安全性向上のための取組)

食品の安全性向上のため指針等を作成・普及

・「コメ中のカドミウム濃度低減のための実施指針」(平成23年(2011) 8月)

・ 「米のカビ汚染防止のための管理ガイドライン」(平成24(2012)年2月)

・「栽培から出荷までの野菜の衛生管理指針」(平成23年(2011) 6月)

・牛肉及び鶏肉の生産農場への食中毒菌の侵入やまん延を防ぐ対策を取りまとめたハンドブック(平成23年(2011) 8月)

・「生食用食肉の取扱いマニュアル」(平成23(2011)年7月作成、平成24(2012)年2月改訂)

1,572

1,9842,194

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

平成21年

(2009)

3月

22

(2010)

23

(2011)

産地

16

68

66

17

6

5

3

5

10

4

20

16

9

24

14

14

44

10

14

43

50

52

11

12

29

28

0 20 40 60 80 100

全 体

100億円以上

50億円~100億円

1億円~50億円

5000万円~1億円

5,000万円未満

導入済み導入途中 導入する予

定はない

導入を検討HACCP手法の考え方をよく知らない

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(2) 総合的な食料安全保障の確立と食料消費の動向

【基本計画で示された施策の方向】・ 総合的な食料安全保障の確立。・ アセアン+3(アセアン諸国+日中韓)の緊急米備蓄体制の実現等に努力。

(穀物等の国際価格の推移)

資料:シカゴ商品取引所、タイ国貿易取引委員会資料を基に農林水産省で作成注:1bu(ブッシェル)は、大豆、小麦は27.2155kg、とうもろこしは25.4012kg10

① 穀物、大豆の国際価格は、平成22(2010)年夏以降、再び高騰局面。 2011/12年度の穀物生産量

は、需要量を上回る史上最高の水準となる見込み。一方、期末在庫率は前年度を下回る見込みであ

り、穀物の需給はひっ迫基調。

② 平成23(2010)年10月、我が国は「東南アジア諸国連合及び協力3か国における緊急事態のための

米の備蓄制度に関する協定」(APTERR協定)に署名。

③ 戦後一貫して減少していた我が国のエンゲル係数は、平成7(1995)年以降、23%前後で推移。これ

は、家計消費支出額の減少とともに食料消費支出額も減少していることによるもの。

(エンゲル係数の推移)

資料:総務省「家計調査」(二人以上世帯)

(JAS法に基づく加工食品の原料原産地表示品目の

推移)(米トレーサビリティの概要)

資料:農林水産省作成

⑤ JAS法に基づく加工食品の原料原産地表示は着

実に拡大。平成23(2011)年3月に2食品群が追加

され、現在、加工食品22食品群と農産物漬物等

の個別4品目に対し義務付け。

④ 米穀等のトレーサビリティの取組として、平成22

(2010)年10月から取引等の記録の作成・保存

が、平成23(2011)年7月から産地情報の伝達

がそれぞれ義務付け。

平成18(2006)年

(平成16年告示)

引き続き個別に義務付け

平成21(2009)年

(平成19年告示)

平成25(2013)年

(平成23年告示)

4品目

20

食品群

20食品群

+4品目

8品目20

食品群

22

食品群

20食品群

+4品目

22食品群

+4品目

平成13(2001)

緑茶飲料

あげ落花生

食品群

資料:消費者庁資料を基に農林水産省で作成

6.7

6.6

13.3

574

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

平成17年

(2005)

18

(2006)

19

(2007)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

24

(2012)

ドル/tドル/bu

米(右目盛)

大豆

とうもろこし

小麦

7.5

10.9

16.6941

3.1

2.1

5.4

290

25.4 23.7

23.3 22.9 23.6

8

12

16

20

24

28

32

0

5

10

15

20

25

30

35

昭和55年

(1980)

平成2

(1990)

7

(1995)

12

(2000)

17

(2005)

23

(2011)

万円/月 %消費支出

エンゲル係数

(右目盛) 食料費

00

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(1) 農業者戸別所得補償制度の本格実施

① 平成22(2010)年度に実施した、戸別所得補償モデル対策の実施状況等を踏まえ、平成23(2011)年

度から、主食用米に加えて、畑作物を交付対象とした農業者戸別所得補償制度を本格実施。

② 平成23(2011)年度の加入件数は、 前年度のモデル対策より5万5千件増加し、121万8千件。

【基本計画で示された施策の方向】・ 農業は、食料の安定供給や多面的機能の発揮など、国民の生活に重要な役割を果たしており、こうし

た役割は、農業が産業としての持続性を維持してこそ果たし得るもの。その確保を図り、意欲あるすべての農業者が農業を継続し、経営発展に取り組める環境を整備するため、戸別所得補償制度を導入。本格実施に当たっては、モデル対策の実施状況を踏まえ、まずは恒常的に販売価格が生産費を下回っている米、麦、大豆等の土地利用型作物を対象に制度を設計。

第3章 農業の持続的な発展

(農業者戸別所得補償制度の経営形態別加入件数)

資料:農林水産省調べ

③ 平成23(2011)年度の米の所得補償交付金加入者の作付計画面積は、前年度に比べて2万5千ha

増加し、115万2千ha。米の過剰作付面積は、前年度に比べて1万9千ha減少し、2万2千ha。

11

(米の所得補償交付金加入者の作付面積)

資料:農林水産省調べ

(単位:ha)

加入者の作付計画面積

主食用米の作付面積(全国)

生産数量目標の面積換算値

過剰作付面積

平成23(2011)年度 1,151,545 1,526,000 1,503,864 22,136

22(2010) 1,127,040 1,580,000 1,538,697 41,303

対前年差 24,505 ▲ 54,000 ▲ 34,833 ▲ 19,167

個人 法人 集落営農

平成23(2011)年度 1,218,237 1,203,367 7,254 7,616

22(2010) 1,163,090 1,149,505 6,187 7,398

対前年差(増加率) 55,147(4.7%) 53,862(4.7%) 1,067(17.2%) 218(2.9%)

加入件数経営形態別

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12

資料:農林水産省調べ

(米の過剰作付面積の推移) (新規需要米の作付面積の推移)

(米の作付規模別経営状況)

資料:農林水産省作成注:経営費は米生産費における物財費、支払利子・地代、雇用労賃の合計。

生産コストは、平成21年産「米生産費統計」の値。

④ 農業者戸別所得補償制度の実施により、経営改善、米の需給調整の推進、新規需要米の生産拡大

等に一定の効果が発現。

7.1

5.44.9

4.1

2.2

0

1

2

3

4

5

6

7

8

平成19年産

(2007)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

万ha

▲1.7

▲0.5▲0.8

▲1.9

(万ha)100 120 140 1600

0 20 40 60 80

10,500

10,260

9,200

8,000

8,900 8,6004,000

1,700

3,90011,20012,000

3,300 1,7002,600

15,00016,000

15,900

13,660

4,500

13,900

24,000 22,700

6,800

19,30020,000

5,400

経営費

家族労働費

22年産販売

価格

経営費及び家族

労働費を賄えない状態

経営費は賄えるが家族労働費

は賄えない状態

経営費も家族労働費も賄える状態

利潤

0.5ha未満

26.5万ha

(17.4%)

0.5~1.0ha

27.3万ha

(17.9%)

1.0~2.0ha

28.2万ha

(18.5%)

2.0~3.0ha

13.9万ha

(18.5%)

3.0~5.0ha

14.7万ha

(9.6%)

5.0ha以上

41.7万ha

(27.5%)

水稲共済加入面積

152.6万ha

(100%)

生産コスト

(円/60kg)

主食用

米作付

規模

黄色:変動部分

緑色:定額部分

13,100

12,200

資料:農林水産省「新規需要米の取組計画認定状況」

4,957 7,324

14,883

33,955

9,08910,203

15,939

23,086

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

平成20年産

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

WCS用稲

飼料用米

米粉用米

64,365

10,607

16,727

35,779

ha

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49

82 88

3461

144

84 92

22

1

3 2

3

4

344

1

1

6

12

8

1

0

20

40

60

80

100

120

140

160

北海道

東北

関東

北陸

東海

近畿

中国四国

九州

沖縄

農畜産物関係

水産物関係

林産物関係

農産物の加工 店や消費者 への直接販売

平成12(2000)年 233.7(100.0) 25.3(10.8) 2.0(0.9) 8.4(3.6)

17(2005) 196.3(100.0) 34.5(17.6) 2.2(1.1) 32.4(16.5)

22(2010) 163.1(100.0) 34.2(21.0) 3.2(2.0) 32.1(19.7)

うち農業生産関連事業を行っている販売農家数

販売農家数

(単位:万戸、%)

平均 最短 最長

全体 13.5 4.1 0.0 25.0

稲作 8.4 4.4 1.0 15.0

野菜 10.8 2.2 0.0 9.0

養豚 16.2 8.8 2.0 25.0

酪農 16.7 1.8 0.0 3.0

果樹 18.9 4.5 0.0 15.0

(単位:年)

部門平均操業

年数黒字化年数

(2) 6次産業化等による所得の増大

【基本計画で示された施策の方向】・ 農産物の品質向上、農産物加工や直接販売等による付加価値の向上等の推進。・ 取組の核となる直売所において、周年的な品揃えの充実や運営・販売力を強化し、地産地消を推進。・ 輸出額を平成32(2020)年までに1兆円水準とすることを目指し、高品質な我が国の農林水産物・食品

の海外販路を維持・拡大。

① 全販売農家のうち、農産物加工等の農業生産関連事業に取り組む農家の割合は、平成12(2000)年

度から平成22(2010)年度までの間で約2倍に増加。

資料:農林水産省「農林業センサス」

(6次産業化に当たり重要と考えること)(黒字化までの取組年数(経営部門別))

(農業生産関連事業に取り組む販売農家数の推移)

資料:(株)日本政策金融公庫「農業の6次産業化に関するアンケート調査結果」(平成23(2011)年12月公表)

13

② 6次産業化の取組が軌道に乗る(黒字化)までは、ある程度の年数が必要。

③ 6次産業化に当たっては、商品のブランド化、事業に必要な人材の確保等が課題。

2,038 2,359 2,883 2,637 2,865 2,652

1,482

2,040

2,077 1,724

1,950 1,737

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

平成16年

(2004)

18

(2006)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

農産物 林産物水産物

億円

3,609

4,490

5,078

4,4544,920

4,513

(六次産業化法に基づく地域別計画認定件数) (農林水産物・食品の輸出額の推移)

資料:農林水産省作成資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省で作成

④ 平成23(2011)年3月に施行された六次産業

化法に基づき、709件の総合化事業計画を認

定。 「6次産業化プランナー」を全国に配置。

⑤ 平成23(2011)年の農林水産物・食品の輸出

額は、東電福島第一原発の事故や円高等の

影響により、前年度から大きく減少。

52.7

54.5

55.8

67.3

0 20 40 60 80

事業開始・継続にあたっての

円滑な資金調達

原材料、製品の品質の高さ

当該事業に必要な人材の確保

商品の差別化・ブランド化

1,736

4,511

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27.3

0

20

40

60

万円

平 均

47.5

34.6

-200

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 300.5ha未満 20.0ha以上15.0-20.010.0-15.07.0-10.05.0-7.03.0-5.02.0-3.01.0-2.00.5-1.0

平成21(2009)年

農業所得

うち

米モデル

交付金

平成22(2010)年

農業所得

(米モデル交付金

を含む)

万円

104.2 122.3

585.8 602.6

90.0 110.0

61.2 98.9 105.8 116.5

78.0 102.1

54.7 71.4 82.0 78.4 82.7 89.5

118.4 153.1

0

100

200

300

400

500

600

700

全国 北海道 東北 北陸 関東・東山 東海 近畿 中国 四国 九州

万円

平成22(2010)年

平成21(2009)年

(3) 意欲ある多様な農業者による農業経営の推進

① 近年、減少傾向で推移していた農業経営体の農業所得は、平成22(2010)年に一転して増加(104万

円→122万円)。中でも水田作経営については、米価が下落する中、米戸別所得補償モデル事業交

付金の交付により、前年に比べて37%の増加。

【基本計画で示された施策の方向】・ 意欲ある多様な農業者の育成・確保。

資料:農林水産省「農業経営統計調査 経営形態別経営統計(個別経営)」

(農業所得の推移)

資料:農林水産省「農業経営統計調査 営農類型別経営統計(個別経営)」

(農業所得の推移(水田作経営))

資料:農林水産省「農業経営統計調査 経営形態別経営統計(個別経営)」

14

(農業地域別農業所得の推移)

資料:農林水産省「農業経営統計調査 営農類型別経営統計(個別経営)」

(水田作経営の農業所得(作付面積規模別))

126.2 123.5 122.8 119.5 108.2 104.2

122.3

0

20

40

60

80

100

120

140

平成16

(2004)年

17

(2005)

18

(2006)

19

(2007)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

万円

39.2 42.4 38.6 37.2 39.3

34.6

20.2

27.3

0

20

40

60

平成16

(2004)年

17

(2005)

18

(2006)

19

(2007)

20

(2008)

21

(2009)

22

(2010)

万円

47.5

米モデル

交付金

農業所得

(米モデル交

付金を除く)

37.3%

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④ 新規就農者の育成・確保が重要。所得の確保や技術の向上等が課題。平成24(2012)年度から「青

年就農給付金」を開始。

資料:全国農業会議所「新規就農者(新規参入者)の就農実態に関する調査結果」

15

(農業地域別集落営農数の推移)

4,397

915

2,423

2,068

2,249

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

平成2

(1990)

12

(2000)

22

(2010)

23

(2011)

米麦作

果樹

畜産

野菜

その他

3,816

5,889

11,829 12,052

法人 (業種別農業生産法人数の推移)

資料:農林水産省調べ

② 集落営農は年々増加し、平成24(2012)年2

月現在の組織数は1万5千。

③ 農業生産法人数も年々増加し、平成23(2011)年

の法人数は1万2千。

(新規参入者が参入後1~2年目に経営面で困っていること(1位))

(単位:人)

平成18年(2006)

19(2007)

20(2008)

21(2009)

22(2010)

72,350 64,420 49,640 57,400 44,800

うち39歳以下 10,310 9,640 8,320 9,310 7,660

6,510 7,290 8,400 7,570 8,040

うち39歳以下 3,730 4,140 5,530 5,100 4,850

2,180 1,750 1,960 1,850 (1,680) 1,730

うち39歳以下 700 560 580 620 (580) 640

81,030 73,460 60,000 66,820 54,570

うち39歳以下 14,740 14,340 14,430 15,030 13,150

新規自営農業就農者

新規雇用就農者

新規参入者

新規就農者合計

(新規就農者数の推移)

資料:農林水産省「新規就農者調査」

9.4

3.1

3.8

4.0

7.5

7.9

13.3

20.1

30.8

0 5 10 15 20 25 30 35

その他

栽培計画・段取りが

うまくいかない

労働力不足

販売が思うように

いかない

農地が集まらない

運転資金の不足

設備投資金の不足

技術の未熟さ

所得が少ない

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

平成17

(2005)年

20

(2008)

24

(2012)

北海道

東北

北陸

関東・東山

東海

近畿

中国

四国

九州沖縄

組織

10,063

13,062

14,736

資料:農林水産省「集落営農実態調査」

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(4) 農村女性の能力の積極的な活用

① 農村女性の起業活動は着実に増加。グループによる経営が過半だが、個人経営は年々増加。

活動内容は、食品加工、直売所での販売等が多数。

② 平成23(2011)年、農業委員の選挙が行われ、栃木県及び山口県では、初めて県内すべての

農業委員会において女性農業委員が誕生。前回改選時に比べ、33府県において、女性農業委

員のいる農業委員会の数が増加。

③ 農業協同組合については、奈良県、鳥取県、香川県、熊本県及び沖縄県に加え、平成23(2011)年

には、愛知県、島根県及び岡山県において、県内すべての農協において女性役員が誕生。

④ 女性の経営参画を促す家族経営協定の締結数は、年々増加しており、平成23(2011)年で4

万9千件。

⑤ 全国的なネットワークの設立や国際会議への出席等、農村女性の活躍の場は拡大。

【基本計画で示された施策の方向】

・ 農村女性の農業経営への参画や、地域資源を活用した加工や販売等に進出する女性の起業活動を促進。

・ 女性の地域社会への一層の参画を図るため、家族経営協定の締結の促進を通じ、農村における仕事と生活のバランスに配慮した働き方を推進。

16

1,683

3,3053,944

4,473

5,141

5,745

5,5895,284

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

平成12

(2000)年度

17(2005) 19(2007) 22(2010)

6,824

9,0509,533 9,757

グループ経営

個人経営

資料:農林水産省調べ

(女性の起業活動数の推移及び活動内容)

3.3

20.4

20.5

59.7

75.2

0 20 40 60 80

食品以外の加工

農業生産

都市との交流

(農産加工体験、農家レストラン等)

流通・販売

(直売所、インターネットでの販売等)

食品加工

(起業活動数の推移) (活動内容(複数回答))

(家族経営協定締結数の推移)

5,335

12,030

21,575

32,120

40,663

48,602

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

平成8

(1996)年

11

(1999)

14

(2002)

17

(2005)

20

(2008)

23

(2011)

資料:農林水産省調べ

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(5) 優良農地の確保と有効利用の促進

① 耕地面積が引き続き減少する中、水田における農作物作付面積の増加により、平成22(2010)年の

耕地利用率は8年ぶりにわずかに増加。

【基本計画で示された施策の方向】

・ 食料自給率向上の基礎となる農地の確保や有効利用を着実に推進。・ 平成32(2020)年の耕地利用率を108%に向上。・ 再生利用の取組に対する支援の実施、改正農地法に基づく遊休農地解消に向けた取組の推進。・ 意欲ある多様な農業者への農地集積の推進。

資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」

(作付(栽培)延べ面積、耕地面積、耕地利用率の推移)

(耕作放棄地面積の推移)

資料:農林水産省「農林業センサス」

② 近年、耕作放棄地の増加率は鈍化傾向。

(販売農家及び主業農家1戸当たりの経営耕地面積の推移)

③ 平成23(2011)年の販売農家1戸当たりの経営耕地面積は引き続き増加。

17資料:農林水産省「農林業センサス」、「農業構造動態調査」

平成20年(2008)

21(2009)

22(2010)

作付(栽培)延べ面積(①) (万ha) 426.5 424.4 423.3

   増減率 (%) (▲0.95) (▲0.49) (▲0.26)

耕地面積(②) (万ha) 462.8 460.9 459.3

   増減率 (%) (▲0.47) (▲0.41) (▲0.35)

耕地利用率(①/②) (%) 92.2 92.1 92.2

(単位:万ha)昭和60年(1985)

平成2(1990)

7(1995)

12(2000)

17(2005)

22(2010)

13.5 21.7 24.4 34.3 38.6 39.6

販売農家 7.3 11.3 12.0 15.5 14.4 12.4

自給的農家 1.9 3.8 4.1 5.6 7.9 9.0

土地持ち非農家 4.2 6.6 8.3 13.3 16.2 18.2

 合  計

0.88 0.91 0.97 1.33 1.41 1.50 1.60

1.76 1.87 1.96

2.02

0.77 0.79 0.80 1.05 1.10 1.15 1.21 1.30 1.38 1.42 1.46

3.23

3.91 4.36

4.85 4.88 5.05

1.98 2.26

2.48 2.78 2.72 2.86

0

1

2

3

4

5

6

昭和35年

(1960)

40

(1965)

50

(1975)

60

(1985)

平成2

(1990)

(1995)

12

(2000)

17

(2005)

20

(2008)

22

(2010)

23

(2011)

ha

全国(主業農家)

都府県(主業農家)

全国(販売農家)

都府県(販売農家)

3.54 4.09 6.76

10.11 11.88

13.95 15.98

18.68 20.10 21.48 22.01 17.46

20.52 23.58 24.98

27.07 27.64

0

5

10

15

20

25

30 北海道(主業農家)

北海道(販売農家)

ha

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(6) 農業生産基盤の保全管理・整備

① 平成22(2010)年度における30a程度以上の区画整備済み水田面積は155万haであり、水田全体の約

6割。

② 農業用用排水路、用排水機場等の基幹的水利施設で、施設の長寿命化等を図るための機能診断を

実施。

③ 東日本大震災の発生を踏まえ、我が国農業の体質強化と震災からの復興等に対応するため、平成

24(2012)年3月に新たな土地改良長期計画を閣議決定。

【基本計画で示された施策の方向】・ 基幹的水利施設の戦略的な保全管理、食料自給率の向上等に資する基盤整備の推進等、農業生産

力強化に向けた農業生産基盤整備を抜本的に見直し。

(水田整備率と稲作労働時間の推移)

資料:農林水産省調べ注:1)平成22(2010)年度までの累計

2)基幹的水利施設は受益面積100ha以上

資料:農林水産省 「農業基盤整備基礎調査」「米及び麦類の生産費」

(基幹的施設の機能診断の実施状況)

18

④ 平成22(2010)年において、20ha以上の農業経営体が耕作する面積は、米麦等の土地利用型農業に

供されている耕地面積の32%。

(土地利用型農業における20ha以上の農業経営体が耕作する面積の割合)

資料:農林水産省「農林業センサス」、「耕地及び作付面積統計」に基づく試算

96.4 118.8

276.4 248.7

0

50

100

150

200

250

300

350

400

平成17

(2005)年

22

(2010)

万ha

(74%)

(26%)

(68%)

(32%)

372.8 367.5

20ha以上の経

営体が耕作す

る面積

20ha未満の経

営体が耕作す

る面積

62.1

0

40

80

120

160

0

10

20

30

40

50

60

70

S38 41 44 47 50 53 56 59 62 2 H5 8 11 14 17 20

稲作労働時間

(右目盛)

30a区画以上

の整備率%

時間/10a

26.4

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4.1

8.7

18.9

27.1

31.9

0

5

10

15

20

25

30

35

平成18年

(2006)

20

(2008)

22

(2010)

万t-CO₂

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

平成12年

(2000)

15

(2003)

18

(2006)

21

(2009)

22

(2010)

23

(2011)

百件

北海道

東北

関東

北陸

東海

近畿中国四国九州

沖縄

0.1

262

989

1,8631,964

2,116

(7) 持続可能な農業生産

【基本計画で示された施策の方向】・ 農業及び食品産業における、省エネ施設・機械の導入や施肥の適正化等の地球温暖化対策の推進、

環境保全効果の高い営農活動に取り組む農業者のネットワーク化の推進等。・ 有機農産物の生産、流通の更なる拡大の促進。

① 省エネルギー効果の高い農業用機械・施設の

導入は着実に増加。平成22(2010)年度におけ

る施設園芸・農業機械の温室効果ガス累積排

出削減量は、31.9万t-CO2。

(有機JAS制度による有機農産物の格付数量の推移)

資料:農林水産省調べ

(エコファーマー認定件数の推移(地域別))(施設園芸・農業機械の排出削減量の実績)

資料:農林水産省調べ注:各年3月末の数値資料:農林水産省調べ

合計

野菜 米 果実 その他

平成13(2001)年度 33,734 19,675 7,777 1,391 4,891

14(2002) 43,759 24,545 12,338 1,939 4,937

15(2003) 46,192 28,444 10,433 2,163 5,152

16(2004) 47,428 29,674 10,400 2,029 5,325

17(2005) 48,172 29,107 11,369 2,222 5,474

18(2006) 48,596 29,949 10,811 1,766 6,070

19(2007) 53,446 32,780 10,828 2,199 7,639

20(2008) 56,164 36,164 11,278 2,050 6,672

21(2009) 57,342 37,644 11,565 2,436 5,697

22(2010) 56,415 36,854 10,976 2,506 6,079

(単位:t)

19

③ 平成22(2010)年度における有機JAS制度による有機農産物の格付数量は、野菜を中心として、全

体で5万6千t。

④ 平成23(2011)年度から、地球温暖化防止等の取組を支援する環境保全型農業直接支援対策が開

始。

② 環境に配慮した持続的な農業を推進するエコ

ファーマー認定件数は、消費者ニーズの高ま

り等を背景に、平成23(2011)年3月末時点で

21万2千件。

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(1) 再生可能エネルギーの推進など農山漁村における新産業の創出

① 我が国の総発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は、約10%(平成22(2010)年度)。大部

分は大規模水力発電によるもので、その他の太陽光、風力、バイオマス等は合計しても約1%。

【基本計画で示された施策の方向】・ 再生可能エネルギーの生産拡大と地域における利用の促進、農村地域において新たな利益を生むシ

ステムを育成。・ 「緑と水の環境技術革命」の戦略を策定し、新産業の創出に向けた施策を展開。

第4章 農村の振興・活性化

資料:農林水産省作成

(再生可能エネルギーの利用に向けた取組)

小型小水力発電機の実証試験の様子

(大分県竹田市)

バイオマス変換施設(熊本県山鹿市)

堆肥施設の屋根に設置した太陽光パネル

(千葉県山武市)

(スマート・ビレッジ(イメージ図))

(我が国の発電電力量割合)

資料:経済産業省「平成22(2010)年度エネルギーに関する年次報告」注:「新エネルギー等」とは、太陽光、風力、地熱、バイオマス等をいう

20

② 再生可能エネルギーの利用を図るため、小水力発電の低コスト化に向けた実証試験、太陽光パネル

の農業施設への設置、バイオマス資源を利用した電力変換等の取組が全国各地において展開。

③ 全国各地において、スマート・ビレッジ(再生可能エネルギーを地域単位で統合的に管理するシステム)を

含む、自立・分散型エネルギーシステムの構築に向けた、技術検証や各種の検討を実施。

④ 平成23(2011)年2月に策定した「緑と水の環境技術革命総合戦略」に基づき、農山漁村における新

事業の創出に向けた各種の施策を推進。

電源種別構成比率(%)

新エネルギー等 1.2

揚水 0.9

一般水力 7.8

原油 8.3

石炭 23.8

LNG 27.2

原子力 30.8

徳合風力発電所(新潟県糸魚川市)

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73%

25%

1%

1%

とても役

立っているある程度役

立っている

どちらともいえ

ない

あまり役立っ

ていないまったく役立ってい

ない0%、無回答0%

44%

44%

10%

1%

とても役立って

いる

ある程度役立って

いる

どちらとも

いえない

あまり役立って

いない

無回答

1%

まったく役立っていない

0%

52%41%

5% 1%

とても役立って

いる

まったく役立って

いない1%

ある程度役

立っている

どちらともい

えない

あまり役立っ

ていない 0%

無回答

27,869 28,515  28,708  28,757  28,765 

26,937  27,580 

65.4 66.3 66.5 66.4 66.4 66.267.8

40

60

80

0

10000

20000

30000

H17年度 18 19 20 21 22 23(見込み)

協定数 交付面積(右目盛)

(2) 集落機能の維持と地域資源・環境の保全

【基本計画で示された施策の方向】・ 中山間地域等直接支払制度、農地・水保全管理支払交付金、農村のコミュニティの維持・再生、鳥獣被

害対策の推進等。

① 「中山間地域等直接支払制度」については、制度の見直しを行い、平成22(2010)年度から第3期対

策を実施。平成23(2011)年度には、全国約67万8千haの農用地を対象として、約2万8千協定が締

結される見込み。

資料:農林水産省調べ注:平成23(2011)年度は平成24(2012)

年1月末現在の見込み

(中山間地域等直接支払制度の協定数と交付面積の推移)

Q.農業用用排水路等の機能

維持に役立っているか

Q.地域の環境保全・ 向上に役立っているか

Q.地域(集落)のつながりの強化や活性化に役立っているか

(農地・水保全管理支払交付金による効果)

21

③ 都市住民が農村地域で支援活動を展開する「地域おこし協力隊」や、農業関係実務経験者等が農村

地域の生活等をサポートする「集落支援員」が全国的に展開。

④ 平成22(2010)年度の野生鳥獣による農作物被害額は239億円。営農や農村の暮らしに深刻な影響

を及ぼす鳥獣被害の軽減を図るため、総合的な対策の推進が必要。

② 「農地・水保全管理支払交付金」は、農業用用排水路等の機能維持、農村環境の保全・向上、地域

のつながりの強化や活性化等に効果。平成23(2011)年度には、水路等施設の長寿命化のための活

動への支援を拡充。

資料:農林水産省作成

第2期対策 第3期対策

万ha協定

協定数

交付面積

(野生鳥獣による農作物被害状況の推移)

資料:農林水産省「活動組織アンケート(平成23(2011)年3月実施)」

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(3) 都市と農村の交流や消費者との絆の強化

【基本計画で示された施策の方向】都市農業の機能や効果が十分発揮できるよう、これらの機能・効果への都市住民の理解を促進しつ

つ、都市農業を守り、持続可能な振興を図るための取組を推進。

① 平成22(2010)年の農林業センサスによると、都市的地域の農家数は63.6万戸(全農家戸数の

25%)、耕地面積は65.8万ha(全耕地面積の14%)。

② 都市農家に対するアンケート調査結果によると、都市農家1戸当たりの経営耕地面積は、我が国農

家全体の平均の6割。

③ 都市農家全体では、「露地野菜」と「水稲、陸稲」の生産が多く、このうち年間販売金額が700万円以

上の農家では、「露地野菜」と「施設野菜」の生産が多くを占める状況。

④ 「都市農業の振興に関する検討会」を開催し、都市農地の保全や都市農業の振興に関する施策の

在り方について検討。

22

69 60

33

18 12 8

83

38 31

20

49

23

0

20

40

60

80

100

露地

野菜

水稲・

陸稲

雑穀・

いも類

・豆類

果樹 施設

野菜

花き・

花木

%販売金額700万円以上

都市農家全体

資料:農林水産省「都市農業に関する実態調査」(平成23(2011)年10月公表)、「農林業センサス」(平成22(2010)年)

(都市農家1戸当たりの経営耕地面積)

(アンケート調査結果)

(生産している農産物の作目(複数回答))

⑤ 農業が有する健康増進等への機能に着目した、農業と医療・福祉等が連携した取組が全国各地で

展開。

資料:農林水産省「都市農業に関する実態調査」(平成23(2011)年10月公表)

【取組事例】:島田建設(株) 千葉県成田市

○ 通所介護施設における利用者の活動の一環として農園で野菜や花を栽培。

○ この活動については、大学との連携により、どのような効果があるのかについての科学的な研究が

進められているところ。

○ 高齢者でも腰をかがめずに作業ができる高床となっている花壇を開発し、他の施設へも普及。

【取組事例】:農業生産法人(株)ナガホリ 埼玉県上尾市

○ 耕作放棄地を無償で再生して、農地を借り受けることでほ場を拡大するととともに、小松菜の収穫分

別作業等に地域の高齢者を多数雇用。

○ 雇用する際には、働く時間を自由に選べるようにして、高齢者が働きやすい環境を整備。

○ 高齢者からは、「元気・健康になった」「現役の時より健康になった」「仲間がいて会話ができることが

楽しい」の声。雇用創出だけでなく、生きがいや健康づくりなど高齢者自身にとっても有意義な効果。

(単位:戸、a)

市街化区域内農地 (参考)

生産緑地 農家全体の平均

36.3 16.1 38.2 74.5 133.1

(56%) (100%)

区 分市街化区域以外の農地

全 体

Page 25: 0415 概要版 最終版.pptx[読み取り専用](1)地震・津波による農林水産業への被害と食品産業等への影響 ①東日本大震災による農林水産関係の被害額は、2兆4,268億円(うち農業関係9,476億円)にのぼる甚

概 説

施策の背景、施策の重点、財政措置、立法措置、税制上の措置、金融措置、政策評価

Ⅰ 東日本大震災に関する施策

• 農業・農村の本格的復興に向けた対策• 農地等の生産基盤の復旧・整備• 経営の継続・再編• 生産手段・流通機能の回復• 農山漁村における再生可能エネルギーの導入• 農山漁村対策• 東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故への対策• 東日本大震災復興交付金

Ⅱ 食料自給率向上に向けた施策

• 食料自給率向上に向けた取組• 主要品目ごとの生産数量目標の実現に向けた施策

Ⅲ 食料の安定供給の確保に関する施策

• 食の安全と消費者の信頼の確保• 国産農作物を軸とした食と農の結び付きの強化• 食品産業の持続的な発展• 総合的な食料安全保障の確立• 輸入国としての食料安定供給の重要性を踏まえた国際交渉への対応

Ⅳ 農業の持続的な発展に関する施策

• 食と農林漁業の再生• 農業者戸別所得補償制度と生産・経営関係施策の実施• 農業の6次産業化等による所得の増大• 意欲ある多様な農業者による農業経営の推進• 優良農地の確保と有効利用の促進• 農業災害による損失の補てん• 農作業安全対策の推進• 農業生産力強化に向けた農業生産基盤の保全管理・整備• 持続可能な農業生産を支える取組の推進

Ⅴ 農村の振興に関する施策

• 再生可能エネルギーの推進など農山漁村における新産業の創出• 都市と農村の交流等• 都市及びその周辺の地域における農業の振興• 農村の集落機能の維持と地域資源・環境の保全

Ⅵ 食料・農業・農村に横断的に関係する施策

• 技術・環境政策等の総合的な推進• 「農」を支える多様な連携軸の構築

Ⅶ 団体の再編整備等に関する施策

• 農業協同組合系統組織の再編整備に関する施策• 農業委員会組織の体制強化に関する施策• 農業共済団体の組織体制強化に関する施策• 土地改良区の再編整備に関する施策

Ⅷ 食料、農業及び農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

• 官民一体となった施策の総合的な推進• 国民視点に立った政策決定プロセスの実現• 財政措置の効率的かつ重点的な運用

平成24年度 食料・農業・農村施策

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