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2 9 8 夏季(7-8月)のマリンレジャー活動に伴う海難発生状況(速報値) ~プレジャーボートの機関故障等と自然海岸等の遊泳中の事故が多く発生~ 例年、夏季はマリンレジャーが活発となり、海難が増加することから、海上保安 庁では全国でマリンレジャーの安全対策強化を図りました。 令和2年7月1日~8月31日の海難発生数状況の特徴は以下のとおりです。 〇マリンレジャー活動に伴うプレジャーボート等の船舶事故 船舶事故は297隻(昨年比41隻増加) 例年同様、機関故障等が突出して多く、定期的な点検整備や発航前検査で 防止できた可能性がある船舶事故が全体の5割 〇マリンレジャー活動に伴う人身事故 人身事故数は232人(昨年比6人増加) 遊泳中の事故は昨年より減少して88人(昨年比21人減少) 一方で、遊泳中の事故の約8割が自然海岸等で発生、ただし、不開設海水 浴場での人身事故は4人に抑制 9月以降は、例年、釣り中の事故が増加する傾向がありますので、海上保安庁で は釣り人へのライフジャケット常時着用の励行などを呼びかけていきます。また、 今年は9月になっても暑さが続いているので、マリンレジャー活動に伴う海難の発 生防止に、引き続き、積極的に取り組んでまいります。 ○プレジャーボート等の船舶事故 ○マリンレジャー活動に伴う人身事故 136676817515916410574720100200300平成30令和元年 令和2(速報値) 78死者・行方不明者数 1151088515914821255201020300100200300平成30令和元年 令和2(速報値) 78死者・行方不明者数 274 256 297 232 311 2 26

【機1】(クレジット無)【海保広報】夏季(7-8月)のマリン ......1人1% 88人 ※「自然海岸等」とは、遊泳可能な海水浴場以外(不開設海水浴場を含む)をいいます。※自然海岸等には不開設海水浴場(4人

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令 和 2 年 9 月 8 日

海 上 保 安 庁

夏季(7-8月)のマリンレジャー活動に伴う海難発生状況(速報値)

~プレジャーボートの機関故障等と自然海岸等の遊泳中の事故が多く発生~

例年、夏季はマリンレジャーが活発となり、海難が増加することから、海上保安

庁では全国でマリンレジャーの安全対策強化を図りました。 令和2年7月1日~8月31日の海難発生数状況の特徴は以下のとおりです。

〇マリンレジャー活動に伴うプレジャーボート等の船舶事故

船舶事故は297隻(昨年比41隻増加)

例年同様、機関故障等が突出して多く、定期的な点検整備や発航前検査で

防止できた可能性がある船舶事故が全体の5割

〇マリンレジャー活動に伴う人身事故

人身事故数は232人(昨年比6人増加)

遊泳中の事故は昨年より減少して88人(昨年比21人減少)

一方で、遊泳中の事故の約8割が自然海岸等で発生、ただし、不開設海水

浴場での人身事故は4人に抑制 9月以降は、例年、釣り中の事故が増加する傾向がありますので、海上保安庁で

は釣り人へのライフジャケット常時着用の励行などを呼びかけていきます。また、

今年は9月になっても暑さが続いているので、マリンレジャー活動に伴う海難の発

生防止に、引き続き、積極的に取り組んでまいります。

○プレジャーボート等の船舶事故 ○マリンレジャー活動に伴う人身事故

136人67人 68人

175人

159人 164人

105人

74人 72人

0人

100人

200人

300人

平成30年 令和元年 令和2年(速報値)

7月 8月 死者・行方不明者数

115隻 108隻85隻

159隻148隻 212隻

5人 5人

2人

0人

10人

20人

30人

0隻

100隻

200隻

300隻

平成30年 令和元年 令和2年(速報値)

7月 8月 死者・行方不明者数

274 隻 256 隻

297 隻

232 人

311 人

226 人

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139隻

199隻

35隻

32隻

27隻

31隻

0隻

100隻

200隻

300隻

令和元年 令和2年(速報値)

モーターボート

水上オートバイ

クルーザーヨット

クルーザーボート

カヌー

ゴムボート

遊漁船

ディンギーヨット

その他

死者・行方不明者

1人

2人

1人

1人

1人

1人

0人

5人

10人

令和2年令和元年

モーターボート

199隻 67%

水上オートバイ

32隻 11%

クルーザーヨット

31隻 11%

クルーザーボート 7隻 2%

カヌー 6隻 2%

ゴムボート 6隻 2%

遊漁船 6隻 2%

ディンギーヨット 1隻 0%

その他 9隻 3%

船 舶 事 故 隻 数:297隻(昨年比 41隻増加)

死者・行方不明者 : 2人(昨年比 3人減少)モーターボートが199隻で最も多く、67%を占めた。水上オートバイや遊漁船など一部の用途において減少がみられたが、モーターボートにおいては、前年比60隻増と大幅に増加した。

【船舶事故】プレジャーボート等の用途別事故発生状況

【用途別発生状況】 【昨年比】

297隻

256隻

船舶事故発生状況

297隻

5人

2人

船舶事故

※「プレジャーボート等」とは、プレジャーボート(モーターボート、ヨット、カヌー、水上オートバイ等)及び遊漁船をいいます。

※「船舶事故」とは、船舶の運航に関連した損害や具体的な危険が生じたものをいいます。

60隻増加

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79隻

120隻

4隻

16隻

6隻

13隻

39隻

31隻

34隻

23隻

10隻

13隻

6隻

9隻

0隻

100隻

200隻

300隻

令和元年 令和2年(速報値)

運航不能(機関故障)

運航不能(燃料欠乏)

運航不能(バッテリー過放電)

乗揚

衝突

浸水

転覆

単独衝突

火災

運航不能その他

その他

運航不能(機関故障)

120隻 40%

運航不能(燃料欠乏)

16隻 5%

運航不能(バッテリー

過放電) 13隻 4%

乗揚 31隻 11%

衝突 23隻 8%

浸水 13隻 4%

転覆 9隻 3%

単独衝突

6隻 2%

火災 3隻 1%

運航不能その他

58隻 20%

その他 5隻 2%

【船舶事故】プレジャーボート等の海難種類別事故発生状況

【海難種類別発生状況】 【昨年比】

定期的な点検整備や発航前検査で防止できた可能性がある主な事故事例

年 月 日 令和2年7月30日

場 所 兵庫県明石市沖

事故船舶 プレジャーボート 5名乗り

概 要遊漁を終え帰港中、冷却水の温度が上がり警報がなり航行不能

となったもの。調査の結果、インペラ破損が原因であった。

年 月 日 令和2年7月27日

場 所 大阪府泉大津市沖

事故船舶 プレジャーボート(ヨット) 4名乗り

概 要遊走中に航行不能となったもの。調査の結果、海水給水口付

近への海洋生物付着による冷却水の減少及びインペラの劣化が原因であった。

297隻

297隻

256隻

定期的な点検整備や発航前検査で防止できた可能性があるもの

5割

発生数、割合ともに増加

89隻35%

149隻50%

定期的な点検整備や

発航前検査で防止で

きた可能性があるもの

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【船舶事故】プレジャーボートの機関故障等が増加した要因

1 状況定期的な点検整備や発航前検査で防止できた可能性がある機関故障等(燃料欠乏、バッテリー過放電を含む)が149隻、全体の5割、令和元年89隻から大幅増加

2 要因〇8月に入り全国的に晴天日が続くなど、プレジャーボート等の活動に適した気

象状況に恵まれたこと

〇長引いた梅雨やコロナ禍で活動を控えていた方が、定期的な点検整備や発航前検査を十分に行わずに活動したこと

〇海上においては、機関故障等で運航不能になることが命の危険に直結するという認識が定着していないこと

機関部品の不具合事例

冷却水をエンジンに送るポンプ内のインペラが経年劣化で破損し、エンジンがオーバーヒート。

定期的なインペラの交換で防止できる。

燃料中のゴミを取り除く役割の燃料フィルタが詰まり、エンジン不調。

発航前にゴミの有無を確認し、溜まっていればゴミを除去することで防止できる。

破損したインペラ 燃料フィルタ

【定期的な点検整備で防止可能】 【発航前検査で防止可能】

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109人88人

31人44人

24人25人

0人

50人

100人

150人

200人

250人

令和元年 令和2年(速報値)

226人 232人

人身事故

44人 43人

2人 4人

17人 12人

0人

20人

40人

60人

80人

令和元年 令和2年(速報値)

その他

スクーバダイビング中

ウェイクボード中

磯遊び中

トーイング遊具中

サーフィン中

釣り中

プレジャーボート等乗船中

遊泳中

74人

死者・行方不明者

72人

遊泳中, 88人,

38%

プレジャーボー

ト等乗船中, 44

人, 19%

釣り中, 25人,

11%

サーフィン中,

21人, 9%

トーイング遊具中,

19人, 8%

磯遊び中, 13人, 6%

ウェイクボード中, 8人, 3%

スクーバダイビング中, 6人, 3% その他, 8人, 3%

【人身事故】マリンレジャー活動内容別事故発生状況

人身事故発生状況

人 身 事 故 者 数 :232人(昨年比 6人増加)

死者・行方不明者 :72人(昨年比 2人減少)

遊泳中の事故者数 :88人(昨年比 21人減少)

【活動内容別発生状況】

232人

【昨年比】

事故事例年月日 令和2年8月17日

場 所 千葉県千葉市所在 ZOZOマリンスタジアム付近海岸

事故者 10代 男性2人

概 要遊泳していたところ溺れたもの。事故者1人は友人に救助され、も

う1人は行方不明となり潜水捜索で救助されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。

年月日 令和2年8月15日

場 所 千葉県鋸南町地先海岸

事故者 20代 男性

概 要スノーケルで遊泳していたが、海底に横たわる状態で友人に発見

されたもの。搬送先の病院で死亡が確認された。

※「人身事故」とは、海上又は海中における活動中に死傷者(自殺、病気等を除く)が発生したものをいいます。※「マリンレジャー活動」とは、海水浴、釣り、サーフィン、スクーバーダイビング等の海浜における余暇活動及びプレジャーボート等による遊走等をいいます。

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67人 66人

42人

22人

0人

20人

40人

60人

80人

100人

120人

令和元年 令和2年(速報値)

自然海岸等

海水浴場(遊泳可能)

88人

109人

10歳未満

9人 10%

10歳代

15人 17%

20歳代

18人 20%30歳代

11人 13%

40歳代

14人 16%

50歳代

5人 6%

60歳以上

16人 18%

88人

【人身事故】遊泳中の事故発生状況

不開設海水浴場での事故事例

【遊泳場所別及び事故内容別 発生状況】 【年代別事故発生状況】【遊泳場所別昨年比】

年月日 令和2年7月19日

場 所 香川県さぬき市所在 津田の松原海水浴場

事故者 40代 男性

概 要知人とともに津田の松原海水浴場を訪れ、2人でスノーケルで

遊泳を開始したが、何らかの原因で溺水し、海底に沈んだもの。消防により発見、揚収されたが、搬送先の病院で死亡が確認さ

れた。

年月日 令和2年7月5日

場 所 福岡県新宮町所在 新宮海水浴場

事故者 10代 女児

概 要友達とともに新宮海水浴場を訪れ、波打ち際で遊んでいたもの

の、沖に泳ぎ始めた事故者のみが溺水したもの。付近男性により救助されたが、その後、死亡が確認された。

自然海岸等

66人 75%

海水浴場(遊泳可能)

22人 25%

溺水 51人

58%負傷 9人 10%

帰還不能

5人 6%

その他

1人 1%88人

※「自然海岸等」とは、遊泳可能な海水浴場以外(不開設海水浴場を含む)をいいます。

※自然海岸等には不開設海水浴場(4人 全体の約5%)を含む。

自然海岸等での事

故者のうち溺水は

8割

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【人身事故】不開設海水浴場で事故が少なかった要因

1 状況遊泳中の事故が88人で、令和元年109人から大幅減少また、不開設海水浴場における人身事故は4人(全体の約5%)と少ない。

2 要因〇新型コロナ感染症感染防止のため、自主的に海水浴を控えた方が多かったこと

〇自治体による不開設海水浴場の周知とメディアによる報道により海水浴を控えた方が多かったこと

〇昨年同様に梅雨明けの遅延により、7月中に海水浴をする機会が少なかったこと

〇海上保安庁をはじめ自治体、警察、消防、ライフセーバーなどの民間救助機関が連携して活発な海浜パトロールを行い海水浴を行う方の安全意識が向上したこと

不開設海水浴場において人身事故に至らなかった事案

年月日 令和2年8月16日

場 所 神奈川県鎌倉市 由比ガ浜海水浴場

概 要閉鎖された海水浴場において大型のクルー

ザーが砂浜に近づいたもの。

年月日 令和2年8月9日

場 所 鳥取県岩美町 浦富海水浴場

概 要浮き輪を付け遊泳中、風と潮の影響を受

け沖合に流され、消防防災ヘリコプターにより救助されたもの。怪我等なし。

年月日 令和2年8月11日

場 所 新潟県村上市 笹川海水浴場

概 要スノーケルで遊泳中、沖に流され、付近

の海水浴客に救助されたもの。怪我等なし。

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自然海岸等の危険性

波打ち際の海底から砂礫が運ば

れて形成される小高い山をバーム

と呼びます。この付近では水深が

急に深くなっている場所があるの

で注意が必要です。

〇バーム(水深が急に深くなる)自然海岸等での遊泳は危険

〇離岸流(沖に向かう強い流れ)

政府インターネットテレビ「海のプロにきく”遊泳時4つの心得”」より

〇遊泳は管理された海水浴場で行いましょう。

この他、自然海岸等では監視員やライフセーバー等の不在による

救助の遅れや遊泳区域を示すブイ等の不設置により、水上オートバ

イ等との衝突事故のおそれもあります。

遊泳は管理された海水浴場で行いましょう。

ウォーターセーフティガイド(遊泳編)も合わせてご覧ください。

※注釈のない図、写真はウォーターセーフティガイド(遊泳編)から抜粋

沖に向かって発生する強い流れのことを

離岸流と呼び、海岸線が長く遠浅の海で発

生しやすくなります。

また突堤や漁港など海岸から沖に突出し

た構造物(例:ヘッドランド)に沿って

離岸流が強く発生することもあります。

管理された海水浴場ではない自然海岸等は目に見えない様々

な危険があります。昨年は事故者の6割が自然海岸等で発生し

ました。

自然海岸等における留意事項をいくつか紹介します。

[ヘッドランド上空写真]

[バーム写真①] [バーム写真②]

バーム バーム

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✅ ①ライフジャケット✅ ②釣り場に応じた履物✅ ③通信装備(防水ケース入り携帯電話)

✅ ①無理をしない✅ ②単独行動をしない✅ ③釣行計画を第三者に伝えておく✅ ④立入禁止区域に入らない

という4つのポイントを守り「安全第一」で楽しみましょう。

ウォーターセーフティガイド(釣り編)でより詳細に記載して

ますので合わせてご覧ください。

過去5年間の傾向として、9月以降に釣り中の事故が増加して

おり、昨年発生した事故のうち、5割以上が8月以降に発生して

います。

昨年発生した事故内容別では海中転落が8割を占め、足を踏み

外したり、波にさらわれたりなど海中転落する事故が多く発生

しています。

秋季に向けての事故防止対策

釣り中の事故防止

20人

15人19人

23人 23人

17人14人

18人23人

29人

35人

28人

0人

10人

20人

30人

40人

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

15人

21人

16人

25人23人

15人11人

30人

18人20人

34人31人

0人

10人

20人

30人

40人

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

5割以上

〇令和元年 釣り中人身海難

〇釣り中人身海難 過去5ヵ年平均

〇釣りを安全に楽しむための最低限必要な装備

〇釣りを安全に楽しむための留意事項

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秋季に向けての事故防止対策

[事故事例]

11月上旬、深夜に東京都新島町の防波

堤で事故者(50代男性)は釣りをしてい

たところ、誤って海中転落、行方不明にな

りました。なお、事故者は釣り開始時から

飲酒をしていました。

[対策]

アルコールの影響で判断力が鈍ることにより、飲酒をしない状態

と比べ、誤って海中転落する可能性が大きくなります。飲酒しなが

らの釣りは気を付けましょう。

[事故事例]

9月下旬、未明から石川県珠洲市の

岩場で事故者(20代男性)は釣りをし

ていたところ、突然の大波によりさら

われて海中転落しましたが、無事救助

されました。

[事故事例]

10月下旬、茨城県鹿嶋市の防波堤で

事故者3人は釣りをしていたところ、

3名とも高波にさらわれて海中転落、

うち1名(50代男性)が行方不明にな

りました。当時は波浪注意報、高潮注

意報等が発表されていました。

[対策]

波の高さは一定ではありません。100波に1波は1.5倍、1

000波に1波は2倍近い高波が出現します。事前に最新の気象・

海象情報を入手し、波浪注意報等が発令されているときは決して無

理をしないようにしましょう。

〇気象・海象に注意しましょう。

〇飲酒しながらの釣りは気を付けましょう。

〇立入禁止区域には入らないようにしましょう。

[事故事例]

9月下旬、深夜に北海道知内町の護岸で

事故者(30代男性)は釣りをしていたとこ

ろ、誤って海中転落、救助されましたが死

亡しました。なお、護岸は立入禁止であり

照明等も設置されていませんでした。

[対策]

立入禁止区域は照明設備等がなく、危険です。立入禁止区域では釣

りをしないようにしましょう。

事故事例の紹介(昨年9月から11月発生分)

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【参考】平成29年までの計上方法での海難発生状況

【過去5年間のマリンレジャー活動に伴う海難発生推移(7/1~8/31)】

平成28年 平成29年 平成30年平成31年/令和元年

令和2年(速報値)

船舶

プレジャーボート等の海難隻数(隻)

262 222 232 268 246

死者・行方不明者数(人) 5 1 5 5 2

人身

マリンレジャーに活動に伴う海難者数(人)

473 388 468 392 388

死者・行方不明者数(人) 140 119 111 84 83

船舶・人身 死者行方不明者数 計(人) 145 120 116 89 85

※民間救助機関のみによる救助を除いています。

※海上保安庁では、平成30年から海難定義を見直しています。