1
取材・文/永井ミカ 毎回テーマに沿って4人の先生にご登場いただく本企画の8回目は「文化部顧問の先生」。 部員たちをしっかりと引っ張っていく先生方の活躍ぶりをご紹介。文化部の“本気”を熱く語っていただきました。 徳島商業高校(徳島・県立) 広報情報課 商業(商品開発、総合実践、 観光ビジネス他)担当 鈴鹿 剛先生 (教員歴14年) 【ビジネス研究部 】 山陽女学園中等部高等部(広島・私立) 高2学年主任・進路教務部長 社会担当 用品秀次先生 (教員歴20年) 【 吹奏楽部マーチングバンド・カラーガード部】 大商学園高校(大阪・私立) 1年担任、教務部、学び直し・家庭学習改善 プロジェクトチームチーフ 国語担当 蔵谷富博先生 (教員歴5年) 【図書部】 八王子実践高校(東京・私立) 3学年担任・図書担当・中学入試担当 書道担当 一ノ瀬明美先生 (教員歴18年) 【書道部】 学部を出て民間企業に就職、そ の後起業しました。子ども、自然、 野外などが好きで環境コンサルタントの 仕事をしていましたが、自分が好きでやり たいことと会社を経営するということにズ レを感じて教員の道へ。工業科の免許 は持っていたのですが、せっかくなら社会 人経験を教育に活かしたいと思い、あと から商業科の免許をとりました。 学校で理科係をしていたとき、よく 話を聞いてくれる若い先生の手伝 いをするのがとても楽しかったです。高校 も授業が面白い国語の先生との出会い がありました。特に高校時代は国語の成 績が伸び悩み、その先生に毎日のように 質問に行ったところ、勉強法に関する具 体的なアドバイスをたくさんいただき、教員 の仕事に改めて憧れるようになりました。 学生の頃からドラマなどを観て歴 史に興味をもち始め、将来、歴史 に関わる仕事に携わりたいと考えるよう になりました。最初、研究者を目指してい たので大学は文学部の史学科へ。そこ で先生から「キミは教員に向いている」と 勧められました。それで今、中高一貫校で 歴史を教えていますが、向いているかどう かはいまだに答えが出ていません。 が書道の先生をしていたので、私 も小さいときから他の子どもたち に交ざって習っていました。そのうちに多 くの人に書道を教えたい、書道の楽しさ を伝えたいと考えるようになり、そのため には学校という場所がいちばん適してい るのではと思ったのです。大学入学後に 専門的に勉強。今は仕事も書道、趣味 も書道と、寝ても覚めても書道です。 問をしているビジネス研 究 部で は、カンボジアに工場を造るなど、 大胆なチャレンジを行っています。最も大 切にしていることは「限界を決めない」と いうこと。以前、おからアイスを商品化し たとき、生徒が東京本店の某有名百貨 店で売りたいと言いましたが、そういうこと も「無理」とは言いません。生徒がやりた いことを応援します。 徒の話を聞く際にただ目線を合わ せるだけではなく、その生徒と同じ 方向を向くことが大事だと思っています。 例えば、古典が苦手な生徒がいたのです が、夏期講習のグループワークではあえて 上のクラスに入ってもらい、その生徒が好 きそうな題材の教材も用意。何につまず いているか、何が効果的か、個々の生徒 の立場に立って考えるようにしています。 は教員も働き方改革などといわれ ています。そんな時代に逆行して いるようですが、なるべく「忙しい」と言わ ないように心掛けています。進路・教務・ 広報など担当している仕事は多く、教科 指導や部活指導などもあります。けれど もいつも、学年の先生方や副顧問の先 生など身近にいる有能な先生方に助け られています。 物に触れること。書道では書くだ けではなく鑑賞力も問われます。 作品を見て何かに気付いたり、古典作 品の時代背景、書いた人の気持などを 感じ取れるか。そんなことを大切にしてい ます。そして私はとにかく生徒をほめま す。生徒の良さを引き出すきっかけにもな ります。授業を自分が楽しみ、生徒にも楽 しんでほしいと思っています。 ンボジアに工場を造った縁で、現 地の学校と交流。そのカンボジア の生徒たちがプノンペン大学などの学生 となり活躍している様子を聞きます。貧し い環境から努力して抜け出し、国を背負う 存在に育ちゆく姿を頼もしく見守っていま す。現在も本校とカンボジアの交流は続 いており、それぞれの卒業生たちが、次世 代の両国の架け橋となってくれています。 る生徒が赤点をたくさんとってしま い、放課後教室で相談をしていた ときのこと。サッカー部の練習の合間を縫 って様子を見に来てくれたクラスメイトが いました。そして、「勉強も大変、部活も大 変、でも将来の夢があるから時間のやりく りを必死でがんばっている、一緒にがんば ろう」と話をしてくれました。私はただ感心 し、黙って2人の話を聞くのみでした。 れはもう、顧問をしている吹奏楽 部マーチングバンドが第 45 回マ ーチングバンド全国大会への出場が決ま ったことに尽きます。私がこの学校へ来 た年には全国優勝を果たしたこともあり ますが、今回は5年ぶり、18回目の出場。 生徒たちの努力で、さいたまスーパーアリ ーナという素晴らしい舞台に連れて行っ てもらえることが本当に嬉しいです。 道部の生徒が全国展で文部科学 大臣賞や東京都教育委員会賞な どを受賞したことです。また、小中学校の 文化祭で書道パフォーマンスを披露。それ が大成功し、観客の皆さんに感動を与えて くれました。書道は本来、個人で作品に向 き合うもの。何人もが一緒になり、やり直し のきかない本番一度きりの場面でやり遂 げた生徒たちを誇りに思います。 京オリンピックが近づいているこ と。10月には本校の生徒が「1000 日前イベント」にも参加し、傍観者としてで はなく、高校生がどう主体的にオリンピック に関われるかを考えています。そのための 人脈づくり、徳島県との連携、卒業生のN PO法人との連携などに力を入れていきた い。学校数が少ない地方都市だからこそ できることがあると考えています。 タ認知、つまり自分を客観視する ことが生徒にとっていちばん大切 だと考えるようになってきました。計画的 に勉強するよう促しても、自信がないので 急に予定を変える…。例えば一生懸命 だけれど成績が伸びない生徒には、そん な行き当たりばったりのところがあります。 そういう生徒が客観性をもって勉強に臨 めるような指導法を模索しています。 は順応性が高いのか、どんな状況 でも動じず流れに任せるタイプ。 部活でも一方的に指示を出すことはなる べく控え、練習計画も生徒自身で立てて 自主的にやってほしいと考えています。そ れでも大会は近いし勉強もしてもらわない といけないし、つい待てずに一方的に指 示してしまい後悔することもあります。生徒 を信じて「見守る」ことに徹したいですね。 年生の担任として生徒たちの進 路が気になります。あれもこれもと 迷う時間も大事だと思うので、「迷うのも 無駄じゃないよ」と話していますが、最後 はしっかり自分で決断し自分でやり遂げ てほしい。また、書道で生徒の鑑賞力が どうやったら伸びるのかも気になります。 本物に触れ感じたことを言葉にする力も 大切だと感じています。 徒会とビジネス研究部の中に地 域創生委員会を作りました。観光 ビジネスという授業と連動して、県南に新 しい「観光」を作りたい。今ある観光施設 を紹介するなどではなく、新しい観光体験 システムを作ることを目指しています。そし て、外の世界を知りつつ徳島を大事にす る、郷土愛をもったプロデューサー、コー ディネーターを育てていきたいです。 料メーカーの俳句大賞への応募 が、国語科から始まり全校に広が りました。毎年3人ほどの生徒が特別賞 以上をもらい、自信ややる気アップにつ ながっています。こういう取り組みを増や したいと思い、特進クラスでビブリオバトル (おすすめの本を紹介しあう取り組み。全 国大会もある)を始めました。学校に一 体感をもたらすイベントに育てたいです。 業でもっとフィールドワークを取り 入れたいです。やはり本物に触れ る経験は格別ですから。今年の2月に、 希望する生徒を20人ほど連れて京都と 奈良に行き、平等院鳳凰堂や興福寺な ど日本史の教科書に載っているような場 所を見学します。今後は授業の一環とし て、むしろ興味のない生徒も連れて、この 企画を定着させたいです。 道は日本の素晴らしい文化。それ をもっと多くの人に知ってもらいた いと考えています。書道部に入部する生 徒は「パフォーマンスに憧れて」という初 心者も多いのですが、パフォーマンスで 全国優勝を果たし、作品を鑑賞してもらう 機会を増やすのが目標。書道で表現す ることの素晴らしさを伝え、多くの人に伝 統文化を身近に感じてもらいたいです。 ジネス研究部という名前で商業 のことに取り組んでいますが、単 にお金儲けではない、心をちゃんととらえ る人になってほしいと思っています。例 えば東日本大震災の支援活動も継続 中ですが、直接人と交流することを大切 にしています。やらされるのではなくやり たいことをやって、能力を伸ばしてほしい です。 書部は、例えば、本を読むのが大 好きだけれど、ずっとクラスにいる のはつらい …というようなさまざまな生徒 の居場所になればと思っています。図書 館は6階にあり大きなガラス窓のすぐ目 の前を掠めるように飛行機が見えます。そ んな環境で図書館新聞を発行したり、創 作活動をするなどして、少しずつ自分を表 現し自立心を養ってほしいです。 所と機会を与えると生徒たちは自 分たちでの力で育っていくと考え ています。マーチングバンドは校内でいち ばん厳しい部活。平日は月曜日以外は毎 日16時から19時まで、土曜・日曜もほぼ 一日中練習しています。生徒たちは勉強 と両立しながら本当によくがんばっている と思うし、こちらの想像以上に大きく成長 していっていると思います。 しいと感じたものを表現できる力。 また、一人ずつが集中して作品を 作りながらも、人のためにサッと動くこと が自然とできるような感性も育てたいで す。私は書道が本当に好きで自分自身 の書の勉強も続けています。文化でもス ポーツでも何か一つ、「これだけは自信が ある」というものがあればいろいろなこと を頑張れると信じています。

2018 ccvol40 03 - リクルート進学総研souken.shingakunet.com/career_g/2018/class/2018_ccvol40_03.pdf · と。10月には本校の生徒が「1000 日前イベント」にも参加し、傍観者としてで

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 2018 ccvol40 03 - リクルート進学総研souken.shingakunet.com/career_g/2018/class/2018_ccvol40_03.pdf · と。10月には本校の生徒が「1000 日前イベント」にも参加し、傍観者としてで

取材・文/永井ミカ

毎回テーマに沿って4人の先生にご登場いただく本企画の8回目は「文化部顧問の先生」。部員たちをしっかりと引っ張っていく先生方の活躍ぶりをご紹介。文化部の“本気”を熱く語っていただきました。

徳島商業高校(徳島・県立)広報情報課 商業(商品開発、総合実践、

観光ビジネス他)担当鈴鹿 剛先生(教員歴14年)【ビジネス研究部】

山陽女学園中等部高等部(広島・私立)高2学年主任・進路教務部長

社会担当用品秀次先生(教員歴20年)

【吹奏楽部マーチングバンド・カラーガード部】

大商学園高校(大阪・私立)1年担任、教務部、学び直し・家庭学習改善プロジェクトチームチーフ 国語担当蔵谷富博先生(教員歴5年)

【図書部】

八王子実践高校(東京・私立)3学年担任・図書担当・中学入試担当

書道担当一ノ瀬明美先生(教員歴18年)

【書道部】

学部を出て民間企業に就職、その後起業しました。子ども、自然、

野外などが好きで環境コンサルタントの仕事をしていましたが、自分が好きでやりたいことと会社を経営するということにズレを感じて教員の道へ。工業科の免許は持っていたのですが、せっかくなら社会人経験を教育に活かしたいと思い、あとから商業科の免許をとりました。

学校で理科係をしていたとき、よく話を聞いてくれる若い先生の手伝

いをするのがとても楽しかったです。高校も授業が面白い国語の先生との出会いがありました。特に高校時代は国語の成績が伸び悩み、その先生に毎日のように質問に行ったところ、勉強法に関する具体的なアドバイスをたくさんいただき、教員の仕事に改めて憧れるようになりました。

学生の頃からドラマなどを観て歴史に興味をもち始め、将来、歴史

に関わる仕事に携わりたいと考えるようになりました。最初、研究者を目指していたので大学は文学部の史学科へ。そこで先生から「キミは教員に向いている」と勧められました。それで今、中高一貫校で歴史を教えていますが、向いているかどうかはいまだに答えが出ていません。

が書道の先生をしていたので、私も小さいときから他の子どもたち

に交ざって習っていました。そのうちに多くの人に書道を教えたい、書道の楽しさを伝えたいと考えるようになり、そのためには学校という場所がいちばん適しているのではと思ったのです。大学入学後に専門的に勉強。今は仕事も書道、趣味も書道と、寝ても覚めても書道です。

問をしているビジネス研究部では、カンボジアに工場を造るなど、

大胆なチャレンジを行っています。最も大切にしていることは「限界を決めない」ということ。以前、おからアイスを商品化したとき、生徒が東京本店の某有名百貨店で売りたいと言いましたが、そういうことも「無理」とは言いません。生徒がやりたいことを応援します。

徒の話を聞く際にただ目線を合わせるだけではなく、その生徒と同じ

方向を向くことが大事だと思っています。例えば、古典が苦手な生徒がいたのですが、夏期講習のグループワークではあえて上のクラスに入ってもらい、その生徒が好きそうな題材の教材も用意。何につまずいているか、何が効果的か、個々の生徒の立場に立って考えるようにしています。

は教員も働き方改革などといわれています。そんな時代に逆行して

いるようですが、なるべく「忙しい」と言わないように心掛けています。進路・教務・広報など担当している仕事は多く、教科指導や部活指導などもあります。けれどもいつも、学年の先生方や副顧問の先生など身近にいる有能な先生方に助けられています。

物に触れること。書道では書くだけではなく鑑賞力も問われます。

作品を見て何かに気付いたり、古典作品の時代背景、書いた人の気持などを感じ取れるか。そんなことを大切にしています。そして私はとにかく生徒をほめます。生徒の良さを引き出すきっかけにもなります。授業を自分が楽しみ、生徒にも楽しんでほしいと思っています。

ンボジアに工場を造った縁で、現地の学校と交流。そのカンボジア

の生徒たちがプノンペン大学などの学生となり活躍している様子を聞きます。貧しい環境から努力して抜け出し、国を背負う存在に育ちゆく姿を頼もしく見守っています。現在も本校とカンボジアの交流は続いており、それぞれの卒業生たちが、次世代の両国の架け橋となってくれています。

る生徒が赤点をたくさんとってしまい、放課後教室で相談をしていた

ときのこと。サッカー部の練習の合間を縫って様子を見に来てくれたクラスメイトがいました。そして、「勉強も大変、部活も大変、でも将来の夢があるから時間のやりくりを必死でがんばっている、一緒にがんばろう」と話をしてくれました。私はただ感心し、黙って2人の話を聞くのみでした。

れはもう、顧問をしている吹奏楽部マーチングバンドが第45回マ

ーチングバンド全国大会への出場が決まったことに尽きます。私がこの学校へ来た年には全国優勝を果たしたこともありますが、今回は5年ぶり、18回目の出場。生徒たちの努力で、さいたまスーパーアリーナという素晴らしい舞台に連れて行ってもらえることが本当に嬉しいです。

道部の生徒が全国展で文部科学大臣賞や東京都教育委員会賞な

どを受賞したことです。また、小中学校の文化祭で書道パフォーマンスを披露。それが大成功し、観客の皆さんに感動を与えてくれました。書道は本来、個人で作品に向き合うもの。何人もが一緒になり、やり直しのきかない本番一度きりの場面でやり遂げた生徒たちを誇りに思います。

京オリンピックが近づいていること。10月には本校の生徒が「1000

日前イベント」にも参加し、傍観者としてではなく、高校生がどう主体的にオリンピックに関われるかを考えています。そのための人脈づくり、徳島県との連携、卒業生のNPO法人との連携などに力を入れていきたい。学校数が少ない地方都市だからこそできることがあると考えています。

タ認知、つまり自分を客観視することが生徒にとっていちばん大切

だと考えるようになってきました。計画的に勉強するよう促しても、自信がないので急に予定を変える…。例えば一生懸命だけれど成績が伸びない生徒には、そんな行き当たりばったりのところがあります。そういう生徒が客観性をもって勉強に臨めるような指導法を模索しています。

は順応性が高いのか、どんな状況でも動じず流れに任せるタイプ。

部活でも一方的に指示を出すことはなるべく控え、練習計画も生徒自身で立てて自主的にやってほしいと考えています。それでも大会は近いし勉強もしてもらわないといけないし、つい待てずに一方的に指示してしまい後悔することもあります。生徒を信じて「見守る」ことに徹したいですね。

年生の担任として生徒たちの進路が気になります。あれもこれもと

迷う時間も大事だと思うので、「迷うのも無駄じゃないよ」と話していますが、最後はしっかり自分で決断し自分でやり遂げてほしい。また、書道で生徒の鑑賞力がどうやったら伸びるのかも気になります。本物に触れ感じたことを言葉にする力も大切だと感じています。

徒会とビジネス研究部の中に地域創生委員会を作りました。観光

ビジネスという授業と連動して、県南に新しい「観光」を作りたい。今ある観光施設を紹介するなどではなく、新しい観光体験システムを作ることを目指しています。そして、外の世界を知りつつ徳島を大事にする、郷土愛をもったプロデューサー、コーディネーターを育てていきたいです。

料メーカーの俳句大賞への応募が、国語科から始まり全校に広が

りました。毎年3人ほどの生徒が特別賞以上をもらい、自信ややる気アップにつながっています。こういう取り組みを増やしたいと思い、特進クラスでビブリオバトル(おすすめの本を紹介しあう取り組み。全国大会もある)を始めました。学校に一体感をもたらすイベントに育てたいです。

業でもっとフィールドワークを取り入れたいです。やはり本物に触れ

る経験は格別ですから。今年の2月に、希望する生徒を20人ほど連れて京都と奈良に行き、平等院鳳凰堂や興福寺など日本史の教科書に載っているような場所を見学します。今後は授業の一環として、むしろ興味のない生徒も連れて、この企画を定着させたいです。

道は日本の素晴らしい文化。それをもっと多くの人に知ってもらいた

いと考えています。書道部に入部する生徒は「パフォーマンスに憧れて」という初心者も多いのですが、パフォーマンスで全国優勝を果たし、作品を鑑賞してもらう機会を増やすのが目標。書道で表現することの素晴らしさを伝え、多くの人に伝統文化を身近に感じてもらいたいです。

ジネス研究部という名前で商業のことに取り組んでいますが、単

にお金儲けではない、心をちゃんととらえる人になってほしいと思っています。例えば東日本大震災の支援活動も継続中ですが、直接人と交流することを大切にしています。やらされるのではなくやりたいことをやって、能力を伸ばしてほしいです。

書部は、例えば、本を読むのが大好きだけれど、ずっとクラスにいる

のはつらい…というようなさまざまな生徒の居場所になればと思っています。図書館は6階にあり大きなガラス窓のすぐ目の前を掠めるように飛行機が見えます。そんな環境で図書館新聞を発行したり、創作活動をするなどして、少しずつ自分を表現し自立心を養ってほしいです。

所と機会を与えると生徒たちは自分たちでの力で育っていくと考え

ています。マーチングバンドは校内でいちばん厳しい部活。平日は月曜日以外は毎日16時から19時まで、土曜・日曜もほぼ一日中練習しています。生徒たちは勉強と両立しながら本当によくがんばっていると思うし、こちらの想像以上に大きく成長していっていると思います。

しいと感じたものを表現できる力。また、一人ずつが集中して作品を

作りながらも、人のためにサッと動くことが自然とできるような感性も育てたいです。私は書道が本当に好きで自分自身の書の勉強も続けています。文化でもスポーツでも何か一つ、「これだけは自信がある」というものがあればいろいろなことを頑張れると信じています。