Upload
lytuong
View
222
Download
8
Embed Size (px)
Citation preview
7/9の内容
• 第2章:管路の流れ • 2.1 管路定常流の一次元解析法 2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数 2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
ダルシー・ワイズバッハの式を変形すると, と書ける.また,摩擦損失係数の定義(2.23)より, と変形できる. *
0
20
8
8
ugRIUf
Uf
≡==
=
ρτ
ρτ
lh
IgRIf
gDIf
U
gU
Rlf
gU
Dlfh
f
f
===
==
82
242
22
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
ここで, のことを,摩擦速度(friction velocity)と呼ぶ. 摩擦速度は“速度”が付くが,実際にはこの値に相当する流速をもつ流れがあるわけではないことに注意が必要である.あくまでも,壁面摩擦応力を速度で表すための概念である.
gRIu ≡*
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
ダルシー・ワイズバッハの式を変形した, は,動水勾配 I から断面平均流速を求める式と考えることができる.しかし,摩擦損失係数 f が既知であることが必要となる. [※摩擦損失係数の次元が無次元であることに注意!] 実用上,以下に示す,簡便な実験式を(経験式)使うことが多い.
gRIf
gDIf
U 82==
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
•マニング(Manning)の式 ここで,n:マニングの粗度係数という. ※マニングの式は,単位をm, sで表すことが慣例となっている.粗度係数は無次元ではなく,単位が[s/m1/3]であることに注意.通常,壁面の材質や凸凹の状態などで経験的に値を決めて使うことが多い.
2/13/21 IRn
U =
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
•シェジー(Chezy)の式 ここで,C:シェジーの抵抗係数(シェジー係数)という. ※シェジーの式も,単位をm, sで表すことが慣例となっている.抵抗係数は無次元ではなく,単位が[m1/2/s]であることに注意.
RICU =
等流・乱流&層流
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
等流・乱流
・ダルシー・ワイズバッハの式 ・マニングの式 ・シェジーの式
gRIf
gDIf
U 82==
RICU =
2/13/21 IRn
U =
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
・ダルシー・ワイズバッハの式 ・マニングの式 ・シェジーの式 ※マニングの粗度係数とシェジー係数は, 一対一の対応関係でないことに注意!
gRIf
gDIf
U 82==
RICU =
2/13/21 IRn
U =
3/1
28Rgnf =
2
8C
gf =
nRC
6/1
=
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
・壁面の粗さとマニングの粗度係数の関係: 摩擦損失係数 f は,壁面の凸凹の大きさを表す相当粗度 ks [L]と関係づけられている. → コールブルックの式 完全粗面の条件が成り立つとき(一般的には,流速が速いときと考えて良い), f は ks /Rの関数として表されている. f=f(ks /R) ‥‥①
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
一方,マニングの式より, ‥‥② が成り立つ.ここで,ϕを流速係数と呼ぶ. ①,②式より, ks /Rを消去すると のような関係式が得られる.
( )6/16/16/1
*
*
6/16/12/13/21
==≡∴
===
s
s
kR
gnk
gnR
uU
ugn
RgRIgn
RIRn
U
ϕ
( )ϕggn
ks =6/1
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数 教科書の図2.8の実線で表されるが,実用上は流速係数の範囲はϕ =8~25と言われている.この範囲で,平均をとると概ね7.66という値が得られることから, とおいて簡易的に用いることがある.この式を,マニング・ストリクラーの式と呼ぶ. この式は,マニングの粗度係数が相当粗度と一義的な関係があると仮定していることに相当し,概ねそのことが妥当であることを示している.
66.76/1
=gn
ks
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
MS式より, 摩擦損失係数の定義式(またはDW式)より, とそれぞれ表される.
( )6/16/16/1
*
66.7
=
=≡
ss
s
kR
kR
gnk
uU ϕ
( )3/1
2*
136.088
==∴=≡
Rkf
fuU s
ϕϕ
2.1.5 平均流速公式と摩擦損失係数
・水理学的に有利な断面: 動水勾配I,断面積A,粗度係数n が与えられたときに,最も流量を大きくできる断面形のこと. マニングの式に断面積をかけた式 より,径深Rが最大であるときが最も有利である.また,R=A/sより潤辺sが最小であるときに相当する.
2/13/2 IRnAAUQ ==
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
実際の管路は,直線であることはまれであり,管路の曲がり,急拡,急縮,さらには,管路の入り口や出口などが存在している. それらの場所では,渦の発生に起因する局所的なエネルギー損失が発生する.これらを総称して,形状損失(form loss)(または,局所損失)と呼ぶ.これらは,速度水頭の減少分(損失)として次式のように表現される. ここで,ξ を形状損失係数という.
gUh2
2
ξ=
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
したがって,単線管路中のある区間内(A点~B点)での全エネルギー損失は,摩擦損失と形状損失を合計したものとなる. :一般形状管路 :円管の場合
∑∫
∑∫
∑
=
=
+=
+=
+=−=∆
N
i
ii
B
A
N
i
ii
B
A
ifBA
gUdx
gU
Df
gUdx
gU
Rf
hhEEE
1
22
1
22
22
224
ξ
ξ
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
(a)急拡: 図に示すような,急拡管路について,点線のようなCVをとり,運動量の定理を適用する. p1=peとして良いので, ※題意よりU1>U2. よって,p1<p2. 偶角部に逆流が 生じる.
( ) ( ) 22121112 pApAApAUUQ e −−+=−ρ
( ) ( )21212 ppAUUQ −=−ρI II
11UAQ =
22UAQ =
1p
ep
ep 2p
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
連続の式より,Q=U1A1=U2A2 両断面間のエネルギー差は,
( ) 21122 ppUUU −=−∴ ρ
I II
11UAQ =
22UAQ =
1p
ep
ep 2p
gpp
gUU
gp
gU
gp
gUE
ρρρ21
22
212
221
21
222−
+−
=
+−
+=∆
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
よって,
I II
11UAQ =
22UAQ =
1p
ep
ep 2p
( )
gU
gU
AAU
AAU
g
UUgg
UUUgUUE
se 221
21
21
22
12
1
2
2
1
2
12
11
221
2122
22
21
ξ=
−=
−=
−=−
+−
=∆
gUh
AA
sese
se
2
1
21
2
2
1
ξ
ξ
=
−=
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
(b)急縮: 図に示すような,急縮管路について,水色で示すCVをとり,急拡の損失を適用する.
( )g
Ug
UC
Cg
UA
CAh scsc 221
21
22
22
2
22'2
2
2 ξ=−
=
−=
11UAQ =
1p
ep
2CA
1A
2A
'222 UCAUAQ ==
'U
gUh
C
scsc
sc
2
11
22
2
ξ
ξ
=
−=
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
(c)出口: 図2.12に示すような,管路の出口について,エネルギーの式を適用する. 出口の前後で, より 通常,ξo=α=1.0~1.1である.
++−
++= 2
222
11
21
22z
gp
gUz
gp
gUho ρ
αρ
α
02222
11 ≈≈+≈+ UHz
gpz
gp
ρρ
gU
gUHH
gUh oo 222
21
21
22
21 ξαα
==−
+≈
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
(d)入口: ここで,Uは管路内の流速である. (e)漸拡:急拡に補正係数をかける.
gU
h ee 2
2
ξ=
gUh segege 2
21ξξ=
2.1.6 管路形状の変化によるエネルギー損失
(f)漸縮:剥離が起こらないので,損失は無視できる. (g)曲がり:曲がりの角度が90oのときの損失係数ξb1に,補正係数ξb2をかける. (h)屈折:ワイズバッハの実験式を用いる.
gU
h bbb 2
2
21ξξ=
2sin05.2
2sin946.0,
242
2 θθξξ +== bebebe gU
h