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Japan Agricultural Machinery Manufacturers AssociationJAMMA22回農業機械化分科会資料 2015.7.17 資料 2 一般社団法人 日本農業機械工業会 技術安全対策委員長 大久保 稔

第22回農業機械化分科会資料 - maff.go.jp · Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA) 前提条件 (要求事項) 開発段階 製造段階

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Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

第22回農業機械化分科会資料

2015.7.17

資料 2

発表スライドのみ

一般社団法人 日本農業機械工業会

技術安全対策委員長 大久保 稔

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件 (要求事項)

開発段階 製造段階 流通段階 利用

作物特性 性能 原材料の削減

栽培様式 耐久性 省エネルギー生産

圃場条件 操作性 部品の共用化

市場の条件 構造 部品の最適調達

安全性 整備性 製造管理の最適化

環境 省エネ性

規格規制 規格等への対応

農政の方向性

新技術の導入

共通部品の使用・OEMの導入 (標準化)

適切な部品供給

定期点検の実施

迅速な修理整備

農業機械の主要コスト要因

1 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

kW<19ps<26

19≦kW<3726≦ps<50

37≦kW<5650≦ps<76

56≦kW76≦ps

kW<19ps<26

19≦kW<3726≦ps<50

37≦kW<5650≦ps<76

56≦kW76≦ps

(自主規制)

kW<19ps<26

19≦kW<3726≦ps<50

37≦kW<5650≦ps<76

56≦kW76≦ps

米国

ノンロードCI

欧州

NRMM CI

日本

特殊自動車

I T4

stage -3A

T4

stage -3B

T4

stage - 4

IT4

stage -3B

規制導入に向けた影響調査・内容検討

実施中

T4

3次

3次

4次

4次

4次

3次

継続車猶予23M

継続車猶予13M

継続車猶予18M 継続車猶予23M

継続車猶予11M

継続車猶予11M

4次

2次

2次

前提条件:環境-排気ガス規制

2 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

グラフ差し替え

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件:環境-排気ガス規制

3 2015.7.17

【日本3次規制】 利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

26≦ps<50

50≦ps<76

76≦ps

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件:環境-排気ガス規制

4 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

【日本3次規制】 3次規制対応エンジン機関構造概要(26PS以上)

DPFシステム

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件:環境-排気ガス規制

5 2015.7.17

26≦ps<50

50≦ps<76

76≦ps

【日本4次規制】 利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件:環境-排気ガス規制

6 2015.7.17

コストアップ 1.5~2倍

コストアップ 1.8~2.2倍

ランニングコスト (尿素)

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

一部修正

エンジン価格

2017年9月 2014年4月

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

連結表示なし 非連結表示あり 片ブレーキ防止装置

前提条件:安全性

例:ブレーキ連結の推移

安全装置であっても一定のコストは上昇する

全機種共通化により売価への反映を最小限に抑える

7 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

前提条件:安全性

例:手こぎ部の緊急即時停止装置

安全装置であっても一定のコストは上昇する

全機種共通化により売価への反映を最小限に抑える

8 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

緊急停止装置なし 原動機の緊急停止装置 手こぎ部の緊急即時停止装置

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

開発段階

開発時点でコストダウンの考え方 :最新技術の投入

設計フェーズで3D-CADを活用し、開発初期段階で設計の完成度を高めることで コスト低減に向け取り組んでいる。

・CAD上での事前検証(CAE)により、試作回数の低減、確認試験の時間短縮

・最適な部材を選定 (素材・量の最適化)

・トータルの開発期間を短縮

・共通化

3Dを象徴する絵など

9 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

解析結果(応力解析)

板金部品(展開形状)

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

標準化

日農工としての取り組みの一例 JIS、日農工規格化(抜粋)

業界として規格の統一を推進し、下記の両立を推進

・お客様の利便性の向上 (互換性、入手性 等)

・製品コスト低減 6,8,

9,10, 11,12,13 2

1 JIS B 9100 農業機械-表示に関する通則

2 JIS B 9126 農業機械-操作装置の識別記号

3 JIS B 9202 農業機械用タイヤの諸元

4 JIS B 9205 農業機械用ゴムタイヤ

5 JIS B 9210 耕うんづめ

6 JIS B 9215 農業用トラクタの連結ピン

7 JIS B 9220 農業機械の安全通則

8 JIS D 6702 農業用トラクタの動力取出軸

9 JIS D 6703 農業用車輪トラクタの3点支持装置の主要寸法

10 JIS D 6704 農業用トラクタのヒッチ部の主要寸法

11 JIS D 6705 農業用車輪トラクタのリンク形ドローバーの主要寸法

12 JIS D 6706 農業用トラクタの主動力取出軸性能試験方法

13 JIS D 6707 農業用トラクタのけん引性能試験方法

14 JIS D 6708 農業用トラクタの旋回性能試験方法

15 JIS D 6709 農業用車輪トラクタの車輪取付部の主要寸法

16 JIS D 6710 農業用トラクタのフロント及びミッド動力取出軸

JFMMAS 9501-1995 農用トラクタのトレーラ用接続コネクタJFMMAS 9502-1995 農用トラクタの電源取り出しJFMMAS 9503-1995 農用トラクタの油圧取り出しJFMMAS 0005-2002 歩行形トラクタのヒッチ部寸法JFMMAS 0006-2002 歩行形トラクタの車輪取付部寸法JFMMAS 0018-2012 農業機械用リムの輪郭 (旧JIS B 9203)JFMMAS 0019-2012 走行式防除機の仕様書様式 (旧JIS B 9222:1989)JFMMAS 0020-2012 歩行型トラクタ用トレーラのブレーキ付き車軸 (旧JIS B 9208)JFMMAS 0021-2011 作業機通信用のコネクタ寸法JFMMAS 0022-2011 農業用トラクタの仕様書様式(JIS D 6701)JFMMAS 0026-2014 農業用歩行トラクタの仕様書様式(JIS B 9223)JFMMAS 0027-2015 AG-PORT (案)

日農工規格

業界として統一規格によりお客様の利便性を高めて、互換性を持たせて安価に提供できたことを説明

<JIS>

<日農工>

10 2015.7.17

1,7

5

4 14,15

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

標準化

外部電源取り出し規格の作成

現在の新車トラクタは12V、20Aの外部電源供給が可能な機種が多数用意されている。 (規格済:JFMMAS 9502-1995) ・昨今の作業機の大型化を反映し、より大電流を供給できる外部電源の 取り出しの規格を策定中。

これにより現在個別の改造を行っている状況が改善でき、 個別の改造費の低減、安全基準をみたした資材を提供できるよう検討中。

図:外部電源の写真、 折りたたみハローの写真など

Ⅰ.開発製造流通分野でのコストダウンの取り組み

11 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

共通化

部品の共通化

メーカ内部で国内モデル、輸出モデルで構成部品を共通化しコスト低減に努力した事例

12 2015.7.17

海外供給モデル 国内販売モデル

前輪駆動部を共用化 トランスミッション主要部を共用化

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

共通化

部品の共通化

世界的に共通化している部品を調達して採用した事例

13 2015.7.17

パワーステアリングバルブ 作業機装着用3P ヒッチ

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

製造段階

製造時点でコストダウンの考え方:最新技術の投入

3D-CADによる設計・検証を事前に充分に行うことで

・組み立てを事前にCAD上で実施。問題点を事前抽出

・工程指導書を事前に作成、量産開始前に習熟を高める

・量産開始前に製造現場からの改善提案を新規商品に織り込むことにより

量産開始前にコストダウンが可能。

などの効果を狙う。

図:工程指導書のコピーなど

簡単な改善前後の図

14 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

絵を追加(組立て作業指示書

<組立作業指示書>

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

OEM供給事例

OEM供給が進んだ事例

各社が開発製造し各社が販売とした事例と

1社が開発製造し他社にOEM供給している事例

15 2015.7.17

平成6年 複数社製造 複数社販売

平成24年 1社製造

複数社販売

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

ブレーキ連結の推移、 安全装置であっても一定のコストは上昇する 各メーカの努力により売価への反映を最小限に抑える

利用:作業の効率化

機能・利便性の向上:電子化の推進

16 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

例: 水平制御により 湿田での作業性能を向上

【プロ向け】 高速化、高精度化による時間短縮、収量増

【非熟練者向け】 精度良く作業ができる

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

低価格モデル

17 2015.7.17 農業資材審議会農業機械化分科会 第20回(平成27年5月14日)配布資料より作成

海外モデルの価格は資料作成の為替レートで計算 17 2015.7.17

○ 農機メーカーでは、価格を抑えた農業機械を求める声に応じ、機能を絞り込んだ低価格シリーズの提供や、海外向けモデルを国内向けにアレンジして販売するなどの取組を実施。

○ こうした取組は、「担い手農家の経営革新に資する稲作技術カタログ」への掲載等を通じて、広く普及を図っているところ。

○ 低価格シリーズの例 ○海外向け低価格モデルの例

クラス 希望

小売価格 主な仕様の差

トラクター

標準 モデル(例)

98 馬力

862万円 作業機制御技術、負荷に応じた自動変速装置、作業機水平制御、油圧増圧 など 海外

モデル 97

馬力 685万円

田植機

標準 モデル(例)

8条 382万円 アイドリングストップ、枕地旋回整地ロータ、ハンドル操作だけで旋回可能な自動植付部制御 など 海外

モデル 8条 295万円

コンバイン

標準 モデル(例)

6条 1,410万円 ワンタッチ変速機構、高性能水平制御(前後左右)、負荷に応じたアクセル自動制御、容易にメンテナンス可能な構造採用 など

海外 モデル

6条 1,093万円

クラス 希望

小売価格 主な仕様の差

トラクター

標準 モデル(例)

24 馬力

264万円

作業機の高精度水平制御、作業機昇降動作での自動停止機能、省エネ運転サポート機能、オートエアコン など

低価格 モデル

25 馬力

214万円

田植機

標準 モデル(例)

4条 123万円 セルモーター始動、苗補給レール、枕地旋回整地ロータ など 低価格

モデル 4条 67万円

コンバイン

標準 モデル(例)

5条 1,062万円 高機能排出オーガ、負荷に応じたアクセル自動制御、自動作業方向制御 など 低価格

モデル 5条 878万円

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

標準化

共通油脂の規格の作成 流通利用

本機、作業機で、メーカを超えて共通で使える潤滑油の規格を検討中。

これにより販売店、顧客共に複数社の扱い製品も同一の潤滑油にて対応可能となり、

油脂メーカの協働によるコスト低減、利用者の利便性を向上する。

A銘柄 B銘柄 C銘柄 D銘柄 業界共通

18 2015.7.17

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

開発中:随伴トラクタ

2015.7.17 19

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

随伴型ロボットトラクタでの作業範囲(例:水田)

ほ場1枚全てを耕起するのではなく、作業の難しい 外周は人が作業することで、早期商品化を目指す! (将来的には、全作業工程の自動化を目指す)

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

機械の効率的な利用の推進

20 2015.7.17

農機普及に際して栽培体系を含めた事例

機械の販売と併せて機械化栽培マニュアルにて導入を促進した事例

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

機械の効率的な利用の推進

21 2015.7.17

農機利用に際して省エネ利用をマニュアル化した事例

CO2削減に資する営農手法の検討し削減効果把握する事業を平成26年度より

2年間実施中。

利用 流通 段階

製造 段階

開発 段階

前提 条件

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

皆様と一緒に取り組んでいきたいこと

1. 排気ガス規制におけるインフラの整備 尿素ステーション → 官庁 尿素の取り扱い → 利用者 参考: -11℃以下で結晶化(保存)

160℃以上でアンモニアガス(劇物)が発生

軽油・ガソリン等と危険物設置場所と同じ

場所で保管しないでください。(消防法)

粗悪品(尿素)の利用禁止

2.国際規格づくり 日農工規格 → JIS規格 → ISO規格

2015.7.17 22

【国際規格づくりのメリット】 利用者: 海外作業機の活用 メーカ: 国際市場も視野に入れたコスト低減ガラパゴス化の防止

・メーカ自身の努力では限界があるため、公的な機関により 国を代表して規格づくりの場に参加できる環境をお願いしたい。

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

皆様と一緒に取り組んでいきたいこと

3.生産方式の機械化への適応 ・前回報告資料

2015.7.17 23

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

①栽培様式が統一されていない。 畝幅、条間、条数など 例:キャベツ(条間45、55、60㎝・・・) レタス (1、2、3、4条・・・・・) ②収穫出荷姿が統一されていない。 茎の刈高さ、外葉の残数 例:にんじんの茎の残り(0㎜、5㎜・・・) キャベツ(外葉1枚残し、3枚残し・・) ③収納方式が統一されていない。 (袋、段ボール、ミニコンテナ、メッシュボックス・・・) 例:キャベツ(段ボール、ミニコンテナ・・・) ④生産品種のばらつき 品種特性により形状が異なるため、作付け 収穫作業精度が異なる。

低コスト機械化に向けての課題(野菜)

Japan Agricultural Machinery Manufacturers Association(JAMMA)

①栽培様式の統一 ⇒農水省推奨栽培様式の採用による機械仕様低減によるコスト低減 ②収穫出荷姿の統一 ⇒例)ニンジン:茎長さを0㎜カットとすると斜め切り、深切りが発生する。 上記、問題を解決するために、調整機能を付加することで収穫機の コストアップとなっている。また、作業能率が低下する。 収穫出荷姿を5㎜カットとすることにより、シンプルな構造となり、能率 も向上し、コスト低減につながる。 ③収納方式の統一 ⇒例)キャベツ:加工用キャベツは段ボールやコンテナで加工業者に出荷 されている。 メッシュボックス収納での統一で収穫機レイアウト統一や流通コストの コスト低減につながる。 ④機械化適応性の高い品種の開発及び作付け推奨の展開

生産者・実需者・研究機関・資材メーカー・機械メーカーの相互理解により、 展開していきたい。

低コスト機械化に向けての対応案(野菜)