3、スレート屋根からの墜落災害の防止 · 2018-11-13 · Copyright©、All rights Reserved FUJI FURUKAWA ENGINEERING & CONSTRUCTION Co. Ltd. 69 スレート屋根明かり採り

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災害事例と対策

３、スレート屋根からの墜落災害の防止

２０１８年度工事技術研修会（安全）

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●工事件名：某製鐵会社熊本工場）避雷針改修工事

●発生日時：２０１７年３月２９日（水）１５：００分頃

●工事期間：２０１７年３月２１日～２０１７年３月３１日

●発注経路：発注者元請（FFEC） D 社（１次下請）

●被災者： F・K 氏３１歳（男性）

●職種：電工（経験年数：１３年）

●被災程度：死亡（多発外傷・墜落外傷）

●災害の型：墜落

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災害の発生概要


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避雷針用架空地線

被災場所

工場全体図

● 工事概要・状況

・工期：２０１７年３月２１日～３１日（９日間）

・場所：製鋼工場スクラップヤード

・内容： ① ３月２２日～２８日

避雷針傾き等の点検・補修（７７箇所）

② ３月２9日(当日作業)

架空地線の補修（８箇所）

折損避雷針の取替え（１箇所）

③ ３月３０～３１日（作業中止）

避雷針の追加（２ヶ所）

・工法（当日）：クレーンに搭乗装置を取付、搭乗

装置(ゴンドラ)より施工を予定し

実施したが。しかし・・・

工事の概要及び状況


被災場所

避雷針３台

明り採り（ﾎﾟﾘｴｽﾃﾙ）

スレート屋根1976（S51）年10月増築

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状況写真

施工場所の概要


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ゴンドラより降りて、予定外作業をしたことにより

災害発生となった。

● 当日（３月２９日）の状況は、

① ８時２０分より朝礼・作業安全指示、危険予知ミーティング（ＫＹＭ）を実施、作業準備に入る。

② １２時に昼休み③ １３時よりスクラップヤードに移動し、

避雷針ポール取替え作業を開始④ １５時

当日の災害発生状況

参考：高所作業車（レッカー車タイプ）

使用したゴンドラ

レッカー車を使用


職長

被災者

落下位置

ゴンドラ

スレート屋根での作業状況

状況写真

新設した避雷針


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屋根踏み抜き位置

【墜落場所】

作業員はゴンドラから降りて、スレート屋根を移動中に明かり採り

（ポリエステル）部分を踏み抜き１階に墜落した。

建屋からの落下位置状況


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１、簡単な作業と考えて作業計画書を作成していない。

２、クレーンで吊ったゴンドラを使用したが使用する条件が曖昧な状況で作業をした。

（ゴンドラから降りての作業は禁止）

３、スレート屋根上の改修作業の経験がなかった。

① スレート屋根の作業は足場板で作業床を設ける。② 安全帯を使用する為の親綱設備を設置する。

４、工事現場監督者の危険認識が不足していた。

① 高所（15m）での作業に対する安全対策が何も準備されていなかった。（昇降設備・作業床・手摺・親綱）

② 資材・工具の落下防止対策（幅木・下部監視人の配置）

災害の原因 (要因)


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この災害に対してあなたならどう対応しますか？

災害原因

１、簡単な作業と考えて作業計画書を作成していない。

２、クレーンで吊ったゴンドラを使用したが使用する条件が曖昧な状況で作業をした。

（ゴンドラから降りての作業は禁止）

３、スレート屋根上の改修作業の経験がなかった。

① スレート屋根の作業は足場板で作業床を設ける。② 安全帯を使用する為の親綱設備を設置する。

４、工事現場監督者の危険認識が不足していた。

① 高所（15m）での作業に対する安全対策が何も準備されていなかった。（昇降設備・作業床・手摺・親綱）

② 資材・工具の落下防止対策

（幅木・下部監視人の配置）


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３、スレート屋根からの

墜落災害の防止

ご安全に !! ・・・

E N D


201８年度研修会

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３、スレート屋根からの

墜落災害の防止

防止対策


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スレート屋根明かり採り

職長被災者

昇降用ｺﾞﾝﾄﾞﾗ墜落場所

③ 安全に昇降する足場を設置し、作業場所には墜落防止ネットを張り、その上に足場板を敷き、安全帯を使用できる設備（親綱）を設ける。上記の安全対策を労基署担当者の審査を受け合格後に作業を開始する。作業の監視と落下災害の防止の為に上部と下部に監視人を配置。

④ 新規入場者教育時に、過去の災害事例を上げて安全教育を行ない注意喚起をする。

② 作業前にリスクアセスメントによる、リスク管理を行なう。顧客の審査後に作業を行なう。

現場での対策及び対応

① 作業計画書（作業段取り、作業方法、工程等）を作成して、顧客の承認を得る。

対策及び対応


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真の要因（ゴンドラ作業）

・スレート上の作業を禁止していなかった。

・スレート上に安全帯を掛ける設備がなかった。

・スレートを踏抜き墜落する危険を予知できなかった。

・調査しながらの作業への手順書・要領書・作業指示に曖昧さがあった。

対策（直接要因）

・屋根上への昇降・・・・足場設置

・屋根上での作業・・・・防網＋屋根足場

・〃・・・・・手摺＋親綱設置

・朝礼・ＫＹＭ時以外に調査内容に基づき、施工手順の見直し、ＫＹＭ再実施

対策（管理的要因）

・工事着工までのプロセスを再確認

・基本安全・品質計画書運用の遵守と確認内容の見直し

・重点管理作業の特定とリスク管理の完全運用

真の要因と対策


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当社の再発防止の徹底


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高所作業のチェックシートによる一斉点検を実施

当社の再発防止の徹底


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今回の書類送検は、安全衛生規則第九章第一節第５２４条

（スレート等の屋根上の危険の防止）違反によるもの。

安衛則第524条（本文）

事業者は、スレート、木毛板等の材料でふかれた屋根の上で作業を行なう場合において、

踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、幅が30センチメートル以上の

歩み板を設け、防網を張る等踏み抜きによる労働者の危険を防止するための措置を講じ

なければならない。

労働基準監督署の捜査結果


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１、今回工事の受注概要

① 受注金額：約４百万円

② 工期：2017年3月21日～2017年3月31日（10日間）

③ 平均人数：３名～４名（監督含む）

④ 作業方法：レッカー車を使用

２、災害発生から・終了までの損失概要

① 会社側の直接・間接費用

② 工事再開から完了までの費用

（仮設足場組立作業による）

③ 遺族に対する支出費用

今回の災害伴う概要（損失）

約５千万円

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昇降用足場足場板墜落防止ネット

避雷針明かり採り親綱

工事再開現場の状況


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スクラップヤード（避雷針取替）製鋼棟上部（避雷針新設２本）

工事現場の完了状況


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まとめ！

災害が起こると・・・

①. あなた、または他人が痛い思いをします。②. 家族に迷惑をかけ、収入が減ります。③. 部下、同僚、上司や第三者に迷惑をかけます。④. 顧客の信頼を失い、余分な出費がふえます。⑤. 信頼されない会社となり注文がこなくなります。

肉体的・精神的・経済的・社会的に有形無形の大きな損失をこうむります。

ご安全に！！


安全最優先

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沖縄）首里城万里の長城


現場の状況写真を見て「良好な場合〇」・「改善が必要な場合×」の回答をお願います。また、×の場合はどこが悪いか回答して下さい。

足場組立後の安全通路の状態事例 No.1 問題①

４．目で見る安全（足場編）


幅木と足場板の隙間

足場板間の隙間

判定 ×問題①事例 No.1 足場組立後の安全通路

４．目で見る安全（解説編）

●幅木を設置しているが隙間がある。【防止規程第２３条】

●作業床の床材間の隙間は３ cm以下とする。【安衛則第５６３条】



● 労働安全衛生法）労働安全衛生規則安衛則第〇〇条● 建設業労働災害防止規則防止規則第〇〇条


●床材と建地の隙間は１２cm未満になっている。【安衛則第５６３条】

●作業床の幅は４０cm以上、床材間の隙間は３ cm以下となっている。

【安衛則第５６３条・防止規程第１８条】


良好〇良好〇


わく組足場組立後の足場の状態事例 No.2 問題②

４．目で見る安全（足場編）

現場の状況写真を見て「良好な場合〇」・「改善が必要な場合×」の回答をお願います。

また、×の場合はどこが悪いか回答して下さい。


わく組足場組立後の状態判定 ×事例 No.2 問題②



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幅木の高さ

１５Cm以上

良好〇


● 足場組立後の安全通路（参考）良好〇


この足場は

安全ですよ！


４．目で見る安全（足場・はしご編）



事例 No.3 足場及びはしごの設置状態問題③


１、架設通路の手すりの高さが低い。（８５ｃｍ以上）【安衛則第５５２条】


安全ブロック

判定 ×事例 No.3 足場通路及びはしごの設置状態問題③

５、はしご道に墜落防止の安全帯を取付ける設備がない。（安全ブロック等の設置）【安衛則第５２１条】

３、階段とはしご道までの通路がない。【安衛則第５４０条】

４、はしご道の上端部に突き出し（６０ｃｍ以上）がない。【安衛則第５５６条】

２、高さ１５ｃｍ以上の幅木を設置する。【安衛則第５６３条】


７尺の脚立を使って

鉄骨梁の加工作業を行っている状態

事例 No.4 問題④

４．目で見る安全（脚立編）

７尺の脚立




問題④

判定 ×

●脚立の上方にまたがって作業している。（不安全な状態）

●７尺の脚立は持込み禁止(FFECのルール)

●２ｍ以上の作業は高所作業であり、安全帯を使用する。

●安全帯を掛ける設備（親綱等）を設ける。


脚立を使った作業状態

７尺の脚立


７５度以下

８５度以下


１



２

側面

昇降面


事例 No.5 問題⑤

４．目で見る安全（天井裏編）



ケーブルラックを利用して作業場所まで移動

親綱移動した状態

大丈夫かな？

作業場所


事例 No.5 問題⑤

ケーブルラックを利用して作業場所まで移動

親綱


判定 ×

●作業場まで通ずる場所は、労働者に使用する安全な通路を設ける。（作業床は幅４０Cm以上）【安衛則第５４０条】

●通路面は、つまずき、滑り、踏抜き等の危険のない状態を保持する。【安衛則第５４０条】

●墜落防止の親綱設備を設け安全帯を使用させる。【安衛則第５１８条】

足場板


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事例

問題⑥



４．目で見る安全（はしご編）

昇降用『はしご』の設置状態

No.6


事例

問題⑥昇降用『はしご』の設置状態

No.6


２、はしごの上端部に突き出し（６０ｃｍ以上）がない。【安衛則第５５６条】（はしご道）

判定 ×

１、はしごの転倒防止措置（固定）が不備である。【安衛則第５２７条】


事故事例



事故事例





既設建物の設備改修工事で機器の搬入用にスラブを開口した状態である。

問題⑦事例 No.7

４．目で見る安全（開口部編）


問題⑦

判定 ×

●開口部に覆い・囲い・手すり幅木が設置されていない。【安衛則第519条】

●開口部注意の表示


作業場所の開口部の状態

事例 No.7


開口部の正しい施工方法の事例

・開口部に囲い・手すり及び幅木が設置されている。【安衛則第519条】

・『開口部注意』の危険表示がされている。


良好〇


高所作業車による作業状態事例 No.8 問題⑧

４．目で見る安全（その他編）




判定 ×


事例 No.8 高所作業車による作業状態問題⑧

●作業計画書を作成して作業場所を区画する。【安衛則第１９４条】

●高所作業車を用いて作業を行う時は、手摺に安全帯を掛けて使用させる。【安衛則第１９４条】

●高所作業中の表示をする。


仮設分電盤の使用状態


事例 No.9 問題⑨




事例 No.9 問題⑨

仮設分電盤の使用状態

●点検表が記載されている

●分電盤の取扱い心得が掲示

●ケーブルの行先表示がされている

●充電部カバーの取付け


判定〇


酸素ボンベとアセチレンボンベの置かれた状態


事例 No.10 問題⑩




問題⑩


判定 ×

●台車に乗せ転倒防止措置がされて、ボンベの温度上昇防止カバーが取付けられている。

【安衛則第263条】

● ボンベが直射日光にさらされ、かつ、転倒防止措置が取られていない。

【安衛則第263条】

事例 No.10


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●現場によってはボンベの保管庫（帆布の覆い）を設けて管理し、

直射日光による温度上昇を防止している。【安衛則第263条】


標準設置図


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