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Ⅱ  相談 ・ 苦情受付事例 ※掲載事例は実例をもとにしておりますが、個人情報の保護等に十分配慮 して記述しております。

Ⅱ 相談・苦情受付事例 - iwate-kokuho.or.jp事にやる気はあるようだが、家事が 雑で作る料理もおいしくないため、 ヘルパーを替えてほしい。しかし、

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Ⅱ 相談 ・苦情受付事例

※掲載事例は実例をもとにしておりますが、個人情報の保護等に十分配慮

 して記述しております。

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① 訪問介護

相談苦情内容№

1

申立者

ケアマネ

ジャー

本人

 通院等乗降介助を利用したく、介

護タクシーに介護輸送を依頼したと

ころ、承諾された。通院予定日の 3

日前になって「遠いため行けない。」

と断られた。照会した時点で、利用

者の住所も伝えその旨を確認してい

たにも関わらず、直前になって断わ

られ、事業所に対し信用を失ったの

で今後の利用は考えたいと伝えた。

 別の利用者の件で、再度電話した

ところ、事業所の社長が出て、利用

を断ったことを謝りもせず、逆に依

頼したことを怒られ、「ケアマネジ

ャーが利用しないという権利がある

のか。」と言われた。

 本来であれば、急にサービス提供

を断ってきた事業所に問題があると

思われるのに、その後の管理者の横

柄な対応に不満である。

 私は週に 2日訪問介護の家事援

助を利用しているが、ヘルパーは仕

事にやる気はあるようだが、家事が

雑で作る料理もおいしくないため、

ヘルパーを替えてほしい。しかし、

今まで訪問介護事業所を 3か所変

更し、ケアマネジャーも 3人変更

しているが、ヘルパーの質は変わら

ないので、結局サービスに満足でき

ない。ヘルパーに不満があっても我

慢した方がいいのか。

 本会は利用者の介護サービスに対

する苦情に対応している旨を説明し

たところ、了解された。

 なお、今後、利用者から事業所に

対し、苦情等があった場合は本会に

相談したいとのことだった。

 職員や事業所を変更する前に、ケ

アマネジャーや訪問介護事業所のサ

ービス提供責任者に対し、改善して

ほしい点を相談し、サービス内容を

見直す方法もあると伝えた。また、

市町村や地域包括支援センターでも

相談を受け付けている旨を伝えたと

ころ、了解された。

対応結果

1 国保連受付事例

⑴ 介護サービスの内容・不足

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本人

保険者

 訪問介護を利用しているが利用料

は 3月までは生活援助 3で 291 円

だったのに、4月からは身体介護1

生活援助2夜朝で493円となった。

ケアマネジャーが言うには、特別な

食事の調理は身体介護にあたるとの

ことだった。しかし、特別な食事と

は、私がパソコンで献立を作成しカ

ロリーを計算し、ヘルパーに食材を

何グラム使用するとか食材のゆで時

間を指示したりするものである。自

身で献立を作成する場合は、例外と

するなど条文に入れてほしい。

 現在ケアハウスに入居している利

用者の息子(別居)に用件があり電

話連絡したところ、「去年、母が一

人暮らしをしていた時、ぞうきんや

自転車のハンドルカバーやこたつ布

団をヘルパーに盗まれたと母が言っ

ていた。事業所に話してもらち4 4

が明

かないので、ヘルパーを交代したと

ころ盗まれたと訴えることはなくな

った。市から事業所に対しきちんと

指導しているのか。」と言われた。

 去年、事業所からそうした相談が

あった際、事業所ではヘルパーに確

認したがそうした事実はなかったと

のことだった。また、息子も本当に

物が無くなったのか確認していな

い。母親は認知症もあり、息子の一

方的な話で市が事業所を指導するこ

ともできない。こうしたヘルパーに

物を盗まれたと訴えられる相談に対

し、保険者としてどう対応すればい

いのか教えてほしい。

 訪問介護の身体介護の特段の専門

的配慮をもって行う調理について、

例として流動食や糖尿病食等が当て

はまることを説明し、本件がそれに

当てはまるのか判断しがたい旨伝え

た。また、サービス費については改

正があったことも併せて説明した。

 なお、市に相談したところ、ケア

マネジャーが再度説明に来たとのこ

とだった。

 市が事業所から確認した内容や普

段の利用者の様子などを説明するよ

う助言した。

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② 訪問リハビリ

③ 通所介護

相談苦情内容

相談苦情内容

1

1

申立者

申立者

本人

 訪問リハビリを利用していたが、

理学療法士は、たばこ臭いうえに

様々な文句を言ってきた。また、筋

を伸ばすリハビリを受けたところあ4

ざ4

ができ、症状が悪化して歩くこと

ができなくなり、現在では歩行器や

車いすを利用するようになった。担

当者を替えてもらったが、同様の態

度・サービス内容であった。ケアマ

ネジャーに相談しても対応してもら

えないため、現在では自ら事業所を

替えてリハビリサービスを受けてい

る。

 訪問リハビリを受けたサービス等

に不満があり、保険者に話をしたが

納得できる対応をしてもらえない。

サービスの実態等を明らかにしたい

が、どうすればよいのか。

また、歩くことができなくなったこ

とに対して損害賠償をしてほしい

が、どうすればよいのか。

 父は要介護 2でデイサービスを

週 2回利用しているが、職員に迷

惑ばかりかけている。父が事業所に

電話をかけてサービスを断ったり、

ケアマネジャーから私のところに電

話があってデイサービスの職員が父

を嫌がっていると苦情を受けたりし

ていたので、事業所でも父の対応

に苦慮していたのは知っているが、

79歳の母が一人で介護しているた

め、その負担の軽減のためにも何と

 事業所の対応等については県に情

報提供する旨を伝え、損害賠償の関

係については本会では取り扱ってい

ないことから、保険者が開催してい

る弁護士相談を利用してみるよう伝

えた。

 相談者は本会の回答に納得する様

子がなかったため、論点等を整理し

たうえで後日改めて説明したとこ

ろ、了解された。

 本会の苦情申立てについて説明

し、まずは事業所もしくはケアマネ

ジャーにサービス中止の理由と今後

の対応について確認するよう伝え

た。その理由に納得できない場合、

また相談したいとのことだった。

 なお、苦情申立てまで行かない総

合的な相談窓口を教えてほしいとの

ことだったので、地域包括支援セン

ターを紹介した。

対応結果

対応結果

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 母は自宅で転倒したため、病院を

受診したところ腕を骨折していた。

2日後、再び受診したところ悪化し

ているとのことだったので、日中は

母一人で認知症もあり自宅では看ら

れないため普段利用しているデイサ

ービスに加え、介護保険給付外とな

る夜間サービスも利用し、5日間泊

まった。デイサービスから帰ってき

て、骨折の状態を診察してもらった

ところ、骨折した腕の肩が脱臼し、

ひびも入っていた。このため、デイ

サービスに連絡したところ、利用中

に転倒はしていなかったが、夜に裸

になっていたことがあったからその

時かもしれないとのことだった。

 骨折の悪化を防ぐためにサービス

を利用したのに、前開きではないシ

ャツに着替えをさせていたり、腕を

固定していた三角巾をはずしていた

りして結果悪化していた。デイサー

ビスでは詳しく利用時の状況を確認

するとのことだが、まだ回答はな

い。骨折が悪化していたので損害賠

償を請求したいが、どうすればいい

のか。

 本会の苦情申立てについて説明

し、損害賠償に係る案件については

範囲外であることを伝え、市の弁護

士の無料相談を紹介した。

2 子

か利用させてきた。

 しかし、昨日の月曜日がデイサー

ビスの予定日にもかかわらず、誰も

迎えに来なかった。何も事業所から

連絡は無く、母は今まで父が迷惑ば

かりかけてきたから仕方がないとい

うが、何も説明がないまま事業所か

らサービスを打ち切られるのは、契

約違反ではないのか。

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本人

サービス

事業所

保険者

 利用しているデイサービスの職員

が利用者への食事介助の仕方が雑で

ある。認知症の利用者に対し、食事

を次々食べさせて見ていて危なっか

しい。その職員はデイサービスの運

転手で、介護の資格を持っていない

し、誤えんに関する知識もない。そ

のような人が介護職員として働いて

もいいものなのか。いつか大きな事

故を起こすのではないか心配だ。そ

こで、事業所や市に聞いたところ、

介護職員として働くことは問題ない

と言われたが、こうした事業所に対

し、書類だけの指導ではなく、実際

に現場を見て指導してほしい。

 利用者の足の裏に内出血があり、

足が全体的に腫れていた為、家族に

連絡したところ、3日くらい前から

腫れていたと娘婿に言われた。しか

し、その後、「利用者は 1人で歩け

ないので自宅でけがをするはずがな

い。事業所でけがしたのではない

か。」と娘に言われた。そこで、自

宅を訪問し説明したが、「利用者は

車いすに座っていると足が前方に伸

びてしまうため、自宅では足を車い

 デイサービス事業所が利用者を増

やすために広告を作成し各世帯に配

布している。広告には「今月新規契

約された方限定でリハビリシューズ

を無料で差し上げます。」と記載さ

れており、利用者を景品で釣ってい

るのではないか。利用者の確保の手

段として適正なものなのか教えてほ

しい。

 事業所では、職員を介護福祉士な

どの資格がなくとも介護業務に従事

させることができるが、研修等の機

会を確保し、職員の資質の向上に努

めなければならない旨説明した。

 また、本会の苦情申立て方法と調

査・指導方法について説明したとこ

ろ、現時点で本会への苦情申し立て

はせず、事業所名も明らかにされな

かった。

 身体拘束がなぜ原則禁止されてい

るのかを家族に説明し理解を得るこ

と、また事故防止の方法として拘束

に代わる介護方法を検討するよう伝

えた。事業所としては、拘束しなく

とも車いすの種類で対応できるとの

ことだった。明日、ケアマネジャー

に同席してもらい家族に説明すると

のことだったので、県から配布され

ている身体拘束ゼロの手引きを参考

にするよう伝えた。

 本会では判断できないため、指導

監督権限のある県に確認するよう助

言した。

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サービス

事業所

 身体拘束に対し、事業所と家族の

意向が異なる場合、事業所から契約

解除を申し出ることはできるか教え

てほしい。

 家族とケアマネジャーと話し合

い、事業所として必要性がないのに

身体拘束はできない旨をパンフレッ

トなど用いて説明したところ、家族

からは「拘束できないのであれば、

私は足が前方向に伸びています。と

書いてプレートのようなものを首か

らぶら下げるようにしてくれ。」と

言われたが、それも断った。また、「デ

イサービスの帰宅後、おむつ交換す

ると便がこびりついている。このよ

うに対応が悪いと地域に言いふらし

て事業所を潰すことだってできる。」

とも言われた。話は平行線のままで

解決しなかったが、家族はサービス

を継続利用するとのことだった。

 母は要介護3で認知症ではあるが

健康上の問題はなく、日曜日以外は

デイサービスを利用していた。母は

いつもどおりにヘルパーの送り出し

すに紐で縛りつけているのに、事業

所では身体拘束を原則禁止と言って

対応してくれない。デイサービス中

に足をぶつけたり、車いすに巻き込

んだりしているのではないか。」と

言われ、拘束するよう要望された。

家族の要望で身体拘束してもいいも

のなのか。

 なお、利用者は普段から自分の意

思を訴える事もなく、拘束を嫌がる

様子もない。

 事業所に契約書の内容を確認した

ところ、契約書の解除事項には当て

はまらないとのことだった。事業所

から一方的に契約解除するのは難し

いため、今後のサービスについても

よく話し合っていくよう伝えた。

 なお、保険者や地域包括支援セン

ターには相談されていないとのこと

なので、地域ケア会議などにて身体

拘束についてケース検討されてはど

うかと助言した。

 本会の苦情処理申立てについて、

介護サービスの質の向上を目的とし

ており、損害賠償などの責任の確定

を求める場合などは介入できない旨

 なお、身体拘束がやむを得ず必要

な場合、説明書への同意と経過観察

の記録が必要になる旨を説明し、指

針に沿って対応するよう助言した。

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8 子  母はデイサービスを 2カ所利用

しているが、デイサービスの領収書

には医療費控除対象額が明記されて

おり、もう一方の事業所では明記さ

れていないので、確定申告の医療費

控除を申請する際わかりづらい。事

業所に対し領収書を改善してほしい

で、事業所に迎えに来てもらいデイ

サービスを利用したが、その日は地

区のお祭りがあり、昼食は事業所の

調理師が作ったものではなく、近所

の店の弁当だった。母は日頃から食

べるのが早いため見守りや声掛けが

必要であり、食事内容も柔らかく細

かくしていたが、弁当の内容は介護

食ではなかった。昼食から1時間後、

座ったまま休んでいた母は、泡を吹

いて意識を失った。事業所では、す

ぐに救急車を呼ばずに家族に連絡す

るなどし、救急車が到着する数分前

にしか心肺蘇生をしなかった。救急

車が到着した時には、母は心静止し

た状態であった。職員は母を見てお

らず、発見した時には手遅れの状態

だったのではないか。

 事業所では原因は心疾患であろう

と、食物による窒息が死因なのに過

失を認めないが、死亡してから窒息

するわけがない。母の救命率を低下

させた原因として、①不適切な昼食

の提供をした。② 119 番通報する

前に家族に連絡し緊急時の対応が適

切ではなかった。③心肺蘇生を早急

に行わず、適切な救急措置がなされ

なかった。この3点を事業所では認

めてほしい。

 医療費控除の取り扱いについて県

に確認したところ、平成 25年 1月

25 日に医療費控除の取り扱いにつ

いて通知されており、対象となるサ

ービスの領収書に医療費控除の対象

額を記載するよう様式等が示されて

いるとのことだった。

など申立てに係る注意事項を説明

し、サービス改善のため苦情申立て

希望される場合、苦情申立書と同意

書を提出するよう伝えた。

 また、損害賠償などの相談につい

て、市が主催する弁護士無料相談を

紹介した。

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⑤ 短期入所生活介護

相談苦情内容№

1

申立者

子  母は、ショートステイとデイサー

ビスを利用しているが、ショートス

テイから帰ってくるとあざ4 4

ができて

おり、転んでできるような場所では

ないため、職員につねられたり、抑

えられたりしてあざ4 4

ができたのでは

ないのかと思う。また、自宅に戻っ

 本会の苦情処理の流れと介護サー

ビスの質の向上を目的としているこ

とを説明し、苦情申立書を手交した。

また、虐待について市町村が所管し

ている旨伝えた。

 苦情申立てについて、家族で今後

の対応を話し合いたいとのことだっ

対応結果

と要望したが、それに対する回答が

ない。

 国税庁のホームページにも領収書

に医療費控除額を記載するようと記

載されていたので、税務署に相談し

たところ、国保連を紹介された。

 事業所に対し申立者の要望に回答

するよう連絡する旨伝えたところ、

申立者は了解された。

 事業所に確認したところ、申立者

から領収書に医療費控除額も明記し

てほしいと要望があり、確かに医療

費控除の対象額がわかりづらい面が

あるので、今月分のサービスから領

収書の様式を変更することになった

とのことだった。申立者にその旨を

説明するよう伝えたところ、早急に

対応するとのことだった。

④ 通所リハビリ

相談苦情内容№

1

申立者

他の家族  祖母は、通所リハビリを利用して

いるが、ケアプランのサービス提供

時間と実際の利用時間が異なってい

る。ケアプランでは9時から16時ま

でと記載されているのに、祖母の話

によると実際は事業所を 15 時 30

分くらいに出て、15時 40分くらい

には自宅に着いているとのことだっ

た。ケアプランの時間と提供時間が

異なっていいのか教えてほしい。

 申立者は、通所リハビリ事業所と

契約したサービス利用時間が分から

ないとのことだったので、利用時間

を確認し、事業所がケアプランや契

約上の提供時間より短縮しているよ

うであれば、ケアマネジャーに相談

するよう助言した。

 なお、6時間以上8時間未満の場

合は、利用料は同額であることも併

せて説明した。

対応結果

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− 24 −

てきても母親の様子がおかしく、職

員に何かされているのではないのか

と不審に思ってしまう。そこで、事

業所に説明を求めたが、謝罪するば

かりで、あざ4 4

の原因はわからないと

のことで納得ができない。

 母親の身を案じ事業所を替え、現

在はデイサービスのみ利用している

が、あざ4 4

ができるようなこともなく

なったので、余計に職員から母親は

虐待されていた疑いが強くなった。

このため、母のあざ4 4

の原因を究明し

てほしい。

た。

 なお、どこに相談すればいいのか

わからなくて、県に相談したところ、

本会を紹介されたとのことだった。

2 子  母は短期入所利用中に転倒した。

転倒した時、介護員が母を洗面所に

一人にしたまま、車いすのブレーキ

をかけず放置し、早番の職員が母を

見てくれるだろうと思いこみ、母の

様子を見に行かず朝食の準備をして

いたとのことだった。

 施設から転倒したと連絡があった

が、母は車いすで食事をとってお

り、施設でも緊急性があるような感

じではなかったので、大丈夫なのか

なと思っていたが、自宅に帰ってき

た時、立ち上がれず痛みを訴えてい

たため、送迎の職員と母を介助して

ベッドに横にさせた。翌日になって

も、強く痛みを訴えるため、整形外

科を受診させたところ、腰椎圧迫骨

折にて全治 2,3か月と診断され、

このまま寝たきりになるだろうと言

われた。歩行出来ていたのに、寝た

きりになってしまい今後のことに不

安で、施設に連絡したところ、副施

設長から謝罪され、入院費は賠償す

 申し立て者に対し、損害賠償請求

については本会の範囲外であること

を伝え、施設では損害賠償保険に加

入していると思われるので、賠償内

容を施設に確認するよう、併せて、

弁護士の無料相談等についても伝え

たところ、ケアマネジャーと相談さ

れるとのことだった。

 また、事故の再発防止等の介護サ

ービスについて、本会でも苦情受付

している旨伝えた。

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るが退院後については賠償できない

と言われた。

 そこで、県や市に相談し、他の事

例を紹介され施設長と相談するよう

アドバイスをもらい、施設長と退院

後の保障について話したところ、副

施設長と同様の回答で、「転倒骨折

はよくあることだから、一人一人に

対応していられない。出るところに

出るならどうぞ。ただし、退院後の

保障が認められた事例はない。」と

言われた。

 施設の介護が原因でその責任を認

めているのだから、退院後施設に入

所させて、その料金も負担してほし

い。それができないなら、他の施設

の入所費用を負担してほしい。

3 子  父はショートステイとデイサービ

スを利用している。3回目のショー

トステイの時に、事業所の職員か

ら「父が自宅に帰ろうとして外に出

ようとしているのでどうすればいい

か。」と母一人の時に連絡があり、

母が困惑してしまった。また、その

職員は、対応を上司に相談しないま

ま電話してきたとのことだった。そ

の日の夕方、父は自宅に帰ってきた

が、それ以降、デイサービスにも行

こうとしなくなり、自宅にこもって

しまった。

 母の為にも、父にはサービスを利

用してもらいたいので、今の事業所

ではなく他の事業所を利用したい

が、自分たちから契約解除は言いづ

らいがどうすればいいのか。また、

ケアマネジャーも変更しなければな

らないのか。

 現在のケアマネジャーを変更しな

くても、サービス事業所の変更は可

能なので、ケアマネジャーに相談し

調整してもらうよう伝えたところ了

解された。

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⑥ 特定入居者生活介護

1

配偶者

他の家族

 父は視覚障害と難聴があり、ケア

ハウスに入居している。1年前に風

呂場で転倒し打撲して以来、父の歩

行状態が悪化し、めまいなどを訴え

るようになった。ケアハウスでは治

療費を持つとのことだが、月数百円

程度である。入浴介助をした職員が

他の職員から引き継ぎせず風呂場に

椅子を準備していなかったことが事

故の原因であり、父はその職員を辞

めさせないと気が済まないと訴え、

ケアハウスの法人の責任者に手紙を

書くとのことだった。

 そこで、入居者や家族から法人の

責任者に訴えて職員を解雇できるも

のなのか、また、損害賠償は認めて

もらえるのか教えてほしい。

 妻はショートステイを2日間利用

した際、夜間のトイレ介助にて転倒

し肋骨を骨折した。

 事業所の管理者は損害賠償の手続

きをしているというが、話が一向に

進まない。事業所は、国保連に対し、

きちんと損害賠償の手続きをしてい

るのか、手続きをしている場合は現

在の状況について教えてほしい。

 妻の両親が有料老人ホームに入居

しており、義父は要介護4で義母は

要介護2のため、外部の介護サービ

スを利用している。年金が2人分で

2か月 20万円なので、月々の利用

 一般的に事業所内で事故が起きた

場合、事業所では事故の原因を解明

し再発防止に努め、必要に応じて保

険者に報告していることを説明し、

職員の解雇については、本会では判

断できない旨を伝えた。

 また、損害賠償の相談については、

事業所と直接話し合うか、市町村等

が主催している弁護士無料相談に相

談する方法もあると助言した。

 事業所が加入している損害賠償保

険の手続きは本会では行っていない

ため、事業所に直接確認するよう説

明した。

 なお、市でも事業所から事故の報

告は受け付けるが、損害賠償につい

ては介入していないことも併せて説

明した。

 市町村にて介護保険施設の一覧を

配布しているので参考にされてはど

うかと助言したところ、以前に相談

し一覧をもらっているとのことだっ

たので、直接施設に申し込みに行く

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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料の年金で賄えない分を家族が支払

っているが負担が大きい。有料老人

ホームではない介護保険施設を探し

たいがどのように選べばいいのか教

えてほしい。

 なお、負担限度額が第4段階に認

定されたが、これはどういうことな

のか。

よう伝えた。

 なお、負担限度額認定の第4段階

は課税世帯が該当し、介護サービ

スで支払った1割負担額が1か月

37,200 円を超えた場合、超えた分

が払い戻されること、施設入所した

場合は居住費と食費の減額がないこ

とを説明し、詳しくは保険者に確認

するよう伝えた。

⑦ 居宅介護支援

1 子  母と長男夫婦は同居している形で

はあるが、長男夫婦はアパートを借

りて自宅とアパートを往来する生活

をしている。一人でいることの多い

母は要介護4でショートステイやヘ

ルパーを利用しているが、「毎日ヘ

ルパーに来てほしくない。ショート

ステイも行きたくない。」と娘の私

に訴えてくる。母のケアマネジャー

は長男の妻の知り合いで、母の意向

を聞かず長男の妻の意向ばかり聞い

ている。また、居宅介護支援事業所

と契約したのは長男である。母は認

知症が少しあるが、母の意向を聞い

てくれないケアマネジャーを変更し

てほしい。母も今のケアマネジャー

を替えたがっているがどうすればい

いのか。

 本人がケアマネジャーを替えたい

と言う意思が明確であれば、変更す

ることは可能と思われるが、家族立

ち会いのもと現在のケアマネジャー

からサービスが必要な理由等を確認

されてはどうかと助言したところ了

解された。

 なお、市町村等でも介護サービス

について相談を受け付けている旨説

明したところ、了解された。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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⑧ 地域密着型サービス

1

他の家族

サービス

事業者

 私の家族が認知症対応型デイサー

ビスを利用しているが、契約書には

機能訓練士がいると記載されている

のに、親しい職員から「何年も前か

ら機能訓練士はいない。」と聞いた。

リハビリを期待していたのに、事業

所から何も説明がなく、嘘の契約書

ではないのか。

 私はグループホームのケアマネジ

ャーをしている。今度入居予定の利

用者が被災地域の方で、身元引受人

である息子宅に住所を移した。本来

なら早くに移せばよかったが、家族

内の問題で転入届が遅くなった。入

居前に住所を移せば問題ないと家族

に説明していたが、保険者から「転

入後 3か月以上経過しないと地域

密着型サービスは利用できない。」

と言われた。しかし、3か月以上と

いう文書も通知もなく、条例などで

決められているわけでもない。

 地域密着型サービスなので、市町

村によって取り決めがあると思う

が、転入後 3か月以上の根拠はあ

るのか、また、保険者がこうした利

用条件を事前に広報しないことによ

り、サービスが必要な方が利用でき

ないのは納得できない。

 本会の苦情申立てについて説明し

たところ、氏名を明らかにしたくな

いとのことだった。また、地域密着

型サービスの監督権限は市町村にあ

る旨伝えたところ、相談すると氏名

が特定されてしまうため、相談した

くないとのことだった。本会から情

報提供することで了解された。

 本会の相談苦情の範囲外であるこ

とを説明し、転居前の保険者または

県に相談するよう助言した。

 なお、本会からも県に情報提供す

ることを伝えたところ了解された。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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− 29 −

⑨ 指定介護老人福祉施設

1

保険者

 先日、知り合いのお見舞いに特別

養護老人ホームを訪ねた。その施設

は、平成 11年に私の母も入所して

いたが、(現在は退所している。)そ

の頃から入所者を寝たきりにして虐

待しており、施設の対応は今も変わ

らず、元気な人はおらずみんな寝た

きりの人ばかりだった。また、職員

には笑顔がなく、冷たい雰囲気であ

った。以前には、市議会議員が視察

のため施設を訪問した際、玄関先で

追い返されたこともあったらしく、

閉鎖的な施設だ。

 入所者を寝たきりにして虐待して

いるので苦情申立てしたく、国保連

の申立て用紙を見たところ、記名式

となっているがそれでは苦情申立て

できない。様式を替えてほしいし、

調査も施設に事前連絡しないでほし

い。

 特別養護老人ホームから入所者の

家族への対応に困っていると相談が

あった。相談内容は、入所者の子供

が5人おりそのうち4人は施設に対

し協力的であるが、1人だけ施設に

対し頻繁に介護サービス以外の苦情

(自分が持ってきた服ではなく、他

の兄弟が持ってきた服ばかりきせて

いるなど)を言い、職員がその苦情

対応に時間を取られているとのこと

だった。身元引受人の兄弟に説明し

ているが、それに対しても「姉から

そんな話聞いていない。」と苦情を

訴えられる。施設から他の兄弟に話

 本会の苦情申立て方法と調査方法

及び個人情報の取り扱いから記名式

であることを説明するとともに、本

会の苦情解決の目的が介護サービス

の質の向上であることを伝えたとこ

ろ、自身の目的と異なるため本会へ

の苦情申し立ては見送るとのことだ

った。

 施設の指導監督権限は県にあり定

期的に監査していること、また、保

険者にも相談することができること

を伝えた。

 本会に対し契約代理人以外が苦情

申し立てを希望される場合は、苦情

解決の調査に個人情報を用いるため

契約者の了解を得るように説明して

いることを伝えた。

 なお、施設に設けている第三者委

員会を活用されるよう助言されては

どうかと提案したところ、了解され

た。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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− 30 −

し合いの立ち会いを求めたが、拒否

されたため第三者として保険者に立

ち会ってほしいとのことだった。

 こうした契約代理人以外の家族の

対応にどう対応すればいいのか教え

てほしい。

3 その他の

家族

 家族が入所している施設の職員

が、入所者の施設での様子や家族の

ことなど、業務上知り得た秘密を地

域の集まりの際に住民に話してい

る。しかも1回や2回ではない。入

所の際に個人情報の取り扱いについ

て施設から説明を受けたが、その職

員は違反しているのではないか。

 施設長やケアマネジャーに話し、

職員に対し注意してもらおうと思っ

ているが、それでも改善されなかっ

た場合、どういうところに苦情を言

えばいいのか教えてほしい。

 介護サービスの苦情受付機関とし

て、事業所の他に、市町村や地域包

括支援センター及び本会があること

を説明し、詳しくは契約書の中に記

載されているので、確認するよう伝

えた。

 施設に直接話して改善されないよ

うであれば、その際は氏名と施設名

を明らかにし、苦情を申立てしたい

とのことだった。

⑩ 介護老人保健施設

1 子  父は介護老人保健施設に入所して

いるが、施設の相談員の態度や話し

方が威圧的で、「家族が本当なら看

るべきだ。」「○月までいたら出なけ

ればならない。」など強く言われる。

言い方が怖いので改めてほしく、施

設に匿名の文書で投函したこともあ

るが、何も変化がない。

 他の職員やケアマネジャーは、説

明もしてくれるし話を聞いてくれる

が、相談員だけが対応が悪い。自分

以外の兄妹たちもその相談員に対

し、恐怖を感じている。相談員の態

度を改めてほしいが、自分たちが苦

 本会の苦情申立て方法と流れにつ

いて説明したが、自分たちを特定さ

れたくないとのことなので、本会か

ら保険者や県に情報提供することも

可能であることを伝えたところ、情

報提供を依頼され、施設に対する指

導等は希望せずこうした状況である

ことを承知していてもらいたいとの

ことだった。

 なお、今後、相談員の態度がより

威圧的になった場合、家族内で氏名

を明らかにして本会に苦情申し立て

するか検討したいとのことだった。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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情を言ったと特定され父への対応が

悪くなると困るのでどうすればいい

か。

⑵ 利用料

1 保険者  県外に住む長男の嫁から、「義母

が特別養護老人ホームに籍を置いた

まま病院に入院し、治療していたが、

本日転院することになった。同老人

ホームの退去手続きは 4月に行い、

3月分までは支払ったが、4月分の

利用料まで請求するのはおかしい。

不当請求ではないか。」という相談

を受けた。一般的な利用料の取り扱

い等について説明をしたが、分かっ

てもらえず、適正な判断を得るに

は、どこに相談すればよいのか聞か

れた。

 なお、相談者は県や保険者にも相

談したが、どこも納得のいく回答は

得られなかったという。このため、

弁護士相談を勧めたところ、時間が

ないと言われたため、取り急ぎ国保

連に電話したが、どうしたらよいの

か。

 地域包括支援センターでは、利用

者と施設の契約内容や請求内容を確

認しておらず、本会としても、直ち

に請求内容等の適否判断はできかね

る旨伝えた。

 また、専門的な判断を求めるので

あれば、相談者に契約書や請求内訳

等の関係資料を国保連に送付しても

らいたい旨、地域包括支援センター

から連絡してもらったところ、相談

者は、直接国保連に相談してみると

いうことであったという。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

2 配偶者  妻は今月の3日に自宅で亡くなっ

た。その後、1日~ 3日まで訪問看

護費として16,800円が請求された

が、先月は 1 か月分で 19,075 円

だったのに対し、3日分で 16,800

円は不当ではないのか。

 ケアマネジャーに話したが、払う

ものだというばかりで内訳の説明が

ない。

 内訳を確認したところ、介護保険

サービス利用料ではなく、医療費の

請求であった。請求書の利用料の内

訳について、日額と月額の利用料が

あり、医療基本利用料について法定

料金であることを説明した。特別処

置料に関しては、保険適用外であり、

事業所との契約によるものであるこ

とを伝えた。

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 また、16,800 円のうち特別処置

料として 8,000 円請求されていた

が、頼んでもいないのに看護師が来

て遺体を処置したもので、処置料に

ついて何の説明もなかった。

 なお、申立者は現時点では支払い

したくないとのことで、事業所の対

応をみて今後検討していくとのこと

だった。

保険者

サービス

事業者

 介護予防通所介護事業所がお盆の

期間中休みになるため、月 4回の

利用が今月は 2回となってしまう

のに、利用料は毎月と同じ定額であ

ると利用者から不満が出ている。そ

こで、利用料を半額にすることは可

能なのか教えてほしい。

 母親は特別養護老人ホームに入所

中に、居室で車いすに座っていたと

ころ、前のめりになって転倒し、額

 当該入所者の月々の利用料の支払

いが滞ることが多く、身元引受人の

息子にその都度催促し支払ってもら

っているが、半年から1年分滞納し

ている状況のため、身元引受人を息

子から娘に変更し、利用料の支払い

を依頼したところ、娘は承諾された。

ただ、入所者(母親)の年金の通帳

や印鑑は息子が所持しており、その

年金を利用料ではなく、息子が自分

の生活費にまわしていることに対

し、娘は納得できないのでグループ

ホームで通帳と印鑑を預かっていて

ほしいとのことだった。

 そこで、息子に対し、通帳と印鑑

を預かる旨説明したが、了解はした

が納得はしていないようだった。国

保連に苦情を言ってくるかもしれな

いので、情報提供する。

 介護予防通所介護の介護報酬は原

則日割り計算していない(例外は、

要支援から要介護になったなど)

 なお、本会における苦情相談の受

付の範囲外の事案であるため、管轄

の広域振興局に確認するよう伝え

た。

 本会の苦情申立てについて説明し

たところ、申立書等を確認してから

苦情申立てするか検討したいとのこ

 入所者の息子から苦情相談があっ

た場合適宜対応したい旨伝えた。

 なお、経済的虐待の疑いも含めて

保険者にも情報提供したとのことだ

った。

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を 12針縫った。その1週間くらい

後に目の痛みを訴え、かかりつけの

眼科を受診したが、眼球が破裂しそ

うな状態ということで病院を紹介さ

れた。家族で連れていくように施設

から言われたが、母は車いすで不安

なので、施設にお願いしたところ、

「有料になる。」と言われ、2回受診

した結果、送迎費と施設職員付き添

い費を請求された。送迎費は仕方が

ないと思うが、職員付き添い費が、

27,000 円は適正なのか。

 また、施設内での事故なのに、施

設は責任がないと言い、家族が費用

などを負担することに納得できな

い。

とだった。

 また、母親は現在も入所中で氏名

が明らかにされ調査されることに多

少不安があるようだった。

6 本人  今はまだ必要がないが、今後のた

めにデイサービスに通った場合どれ

くらいの料金がかかるのか知りた

い。

 要介護度や施設の種類によって異

なるが、5時間以上7時間未満のサ

ービスを利用した場合、自己負担

(1割負担)はおおよそ1日あたり

600 円から 1,200 円かかり、要支

援と認定された場合は、デイサービ

スの自己負担は月単位となりおおよ

そ 2,000 円から 4,200 円となり、

その他に食事代が実費負担となると

説明した。

 なお、サービスを利用する場合、

ケアマネジャーにケアプランの作成

を依頼し、作成されたケアプランに

基づいてサービスを利用することも

併せて説明した。

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⑶ 要介護認定

1 配偶者  地域包括支援センターから夫の要

介護認定を勧められたが、母の時の

認定に不満があり、介護保険制度を

信用していないため、申請したくな

い。介護サービスを利用せずに、私

自身が介護し、疲れたら夫を虐待し

てしまうだろう。

 母は要介護 5だったが、施設に

入所し介護度が下がり、最終的には

車いすなのに要介護 2になり亡く

なった。しかし、A市の友人の母

は、杖歩行なのに要介護 3だった。

A市では要介護 3が、B市では要

介護 2が多く、市町村で認定のば

らつきがあることに納得できない。

 要介護認定に関して市町村が所管

しているため、保険者に情報提供す

ると伝えたところ、了解された。

 なお、保険者に連絡したところ、

1カ月前に同様の苦情が寄せられて

いたとのことだった。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

その他の

家族

 叔父夫婦は2人暮らしだが高齢

で、叔母の負担が大きいため、叔父

に介護サービスを利用させたいのに

嫌がり、叔母が困っている。まだ要

介護認定も受けてないので、介護サ

ービスを利用するまでの手順を知り

たい。

 最近、実母が日常生活で時折、物

忘れや勘違いの症状が出てきた。具

体的には食事を摂ったことも忘れ、

とても心配である。このような場合

どうしたらよいのか。

 保険者に要介護認定の申請をし、

訪問調査にて体の状態や日常の様子

など聞き取り調査が行われ、その結

果と主治医の意見書などをもとに要

介護度が認定され、おおよそ申請か

ら 30日以内に結果が通知されるこ

とを説明した。 

 また、ケアマネジャーにケアプラ

ンの作成を依頼し、そのケアプラン

に基づいて必要なサービスを利用す

ることができる旨伝えたところ、申

請について保険者に相談されるとの

ことだった。

 医療機関や地域包括支援センター

で相談してみるよう助言するととも

に、パンフレットを手交し、介護保

険制度の仕組みや認定手続き等につ

いて、併せて説明した。

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⑷ 保険料

1 本人  私は要介護1でヘルパーを利用し

ている。8、9月分の保険料を支払

わなかったため、ヘルパーの利用料

が全額自己負担になると言われた。

家賃などを支払いお金がなかったた

め保険料を支払えなかったのに、ヘ

ルパーの利用料全額支払うことはで

きない。どうにかならないものなの

か。

 保険料については、保険者に相談

するよう伝えたところ了解された。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

本人

本人

 保険料が高く負担が大きい。年金

から差し引かれているが、年々値上

がりしている。このまま値上がりし

続けるのではないか不安だ。

 まだ介護サービスは利用していな

いが、今後介護が必要になった時に、

保険料でも支払いが大変なのに、利

用料まで支払うことになると生活し

ていけるのだろうか。

 40歳代から保険料を納めている

が、年金生活になっても納め続けな

ければならないのか。

 また、自分も介護が必要になって

介護保険のサービスを利用する時、

制度がなくなって利用できないので

ないか不安だ。制度がなくなってし

まい、払い損にならないか。

 保険者に情報提供することを伝え

たところ了解された。

 保険料は納め続けなければなら

なく、65 歳以上の場合、年金額が

18万円以上の場合は定期払いの際

に差し引かれる。また、保険料は所

得に応じて市町村ごと異なり、低所

得者は保険料の減免を受けられる旨

説明した。

 なお、介護保険制度は数年ごとに

見直し改正されており、介護を必要

とする方がサービスを利用できるよ

うな仕組みになっていると伝えた。

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⑸ 介護保険一般

⑹ その他

1

1

本人

本人

 目の調子が悪いため通院中であ

る。先日、その医療機関で目にレー

ザーを当てる治療にサインを求めら

れたが、以前に同様の治療をして以

降、ますます目が見えにくくなり芳

しくないので、その治療を断った。

どこかきちんと診てもらうにはどう

したらよいのか。また、右足も痛い

が、これらの症状があれば、介護保

険のサービスを利用できるのか。

 訪問介護のヘルパーを利用してい

るが、身体介護1時間 2,500 円が

そのままヘルパーの給料にならない

のはどうしてなのか。誰が搾取して

いるのか。ヘルパーが安い給料で働

いて疲れており、サービスの質も低

下する。

 パンフレットを手交し、介護サー

ビス利用の基本的な内容や障害認定

の情報を伝えるとともに、主訴が医

療に関する相談であったことから、

県民医療相談センターを紹介した。

 介護報酬は訪問介護事業所への報

酬であり、ヘルパー個人の報酬では

ないことを説明したが、興奮されて

おり、介護保険のしくみ自体に問題

があり、国や県に訴えていきたいと

のことだった。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

本人

 デイサービスを利用してみたい

が、自分は介護保険の対象とはなら

ない。境界線上の人を対象にしたサ

ービスを考えてほしい。

 私は 2年間自宅で介護度 3の母

の介護をしてきた。母の病気のこと

や経済的なことを市町村担当課や地

域包括支援センターに相談しても対

応してもらえない。母の障害を認定

 介護予防サービス制度について説

明し、今後身体状況を見ながら、地

域包括支援センターで要介護認定や

利用できるサービスの有無等につい

て、相談してみるよう助言した。

 本会の相談苦情について説明し、

行政に対し指導権限はないが、情報

提供することは可能であることを伝

えたところ、今後の行政の対応に不

安であるため、情報提供しないでほ

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してもらい、障害者手当等を受けた

いが、申請の書類さえももらえない。

市町村の担当課も地域包括支援セン

ターも同じ担当者なので、事務的で

介護のつらさなどに親身になっても

らえず、他の職員に担当してほしい。

 また、母は悪徳商法にだまされ、

取り立ての電話に対応している最中

に脳梗塞で倒れた。支払いを拒否し

ていたらその会社に訴訟を起こさ

れ、現在裁判中である。母は1か月

前から老健施設に入所しているが、

裁判のことで大変なので、しばらく

施設に入所させてほしいがどうすれ

ばいいのか。

3 サービス

事業者

 私は介護老人保健施設の介護職員

であるが、施設長の入所者の病院搬

送の判断が遅く、何人か病院に搬送

されてすぐに亡くなっている。もっ

と早くに病院を受診していれば助か

ったのではないか。体調不調の入所

者を施設内で週末は様子を見て、週

明け手遅れになってから病院に搬送

するケースが多い。その間、施設で

医療措置をしていないわけではな

く、点滴や酸素吸入など行ってはい

る。このため、警察に相談に行った

が、入所者を放置していたわけでも

なく、医療処置を施していたのであ

れば、対応は難しいと言われた。

 看護師長は施設長に早期の病院搬

送をするよう訴えているが、施設長

が拒否しているため、今後も病院搬

送が手遅れで入所者が亡くなってし

まうのではないかと懸念される。

しいとのことだった。また、地域包

括支援センターには、主任ケアマネ

ジャー、社会福祉士、保健師等複数

の職員がいるので、他の職員に対応

してほしい旨相談されてはどうか提

案したところ、再度、地域包括支援

センターに相談してみるとのことだ

った。

 施設入所に関しては、施設の支援

相談員に介護サービス費の負担軽減

などや今後の施設入所について相談

するよう伝えた。

 本会では、利用者やその家族から

の相談苦情にて、施設等に対し調査

指導等行っており、職員からの内部

告発については本会で直接施設に立

ち入り調査を行う権限はなく、県や

市町村に相談するよう説明した。ま

た、県や市町村に本会から情報提供

することは可能であることを伝え

た。

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ケアマネ

ジャー

ケアマネ

ジャー

 ケアプランを担当している利用者

が、現金がなくなると銀行に行って

20万円下ろすが、数日のうちに現

金が無くなったと言って、また銀行

で20万円下ろしている。金銭管理

が難しくなっているようで、3月に

成年後見制度を利用しようとした

が、医師にまだ判断能力があると診

断された。そこで、県外に住んでい

る息子に相談したところ、息子が利

用者の通帳等の管理を行い、必要な

費用を送金すると言われた。しか

し、息子が管理することが法的に問

題がないか疑問であり、利用者は拒

否すると思われる。利用者の金銭管

理にどのように対応すればいいのか

教えてほしい。

 父が入院している病院の医師か

ら、入院して数か月後に「入院して

いる病院を間違えているので、早く

転院してほしい。」と言われた。

 医師の対応に不満がある場合どこ

に相談すればいいのか教えてほし

い。

 現在勤務している事業所を退職す

ることとなった。現在の事業所でケ

アプランを担当している利用者につ

いては、継続して介護サービスが受

けられるよう自身で調整を行った。

 利用者の家族から「相談者(担当

ケアマネジャー)が退職することと

なったので、現在利用しているサー

ビスは受けられなくなるといった連

絡が事業所からあったが本当か。」

との電話があった。利用者にはその

 地域包括支援センターに相談する

よう伝え、管轄の地域包括支援セン

ターに情報提供したところ、相談が

あった場合、ケアマネジャーと同行

訪問して、利用者の意向を確認した

いとのことだった。なお、地域福祉

権利擁護事業の活用についても説明

したいとのことだった。

 本会は介護保険に係る相談苦情受

付機関であることを説明し、県民医

療相談センターを紹介した。

 相談者は、苦情申し立て等は考え

ておらず、このような対応をする事

業所があることを知ってほしいとの

ことだったので、何かあればまた連

絡するよう伝えた。

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ようなことはない旨を連絡し、事業

所にも同様の旨を話して事無きを得

たが、ケアマネジャーに無断でその

ような話を利用者にした事業所の対

応に不満がある。利用者の立場にな

って物事を考えていない。このよう

な事業所があるということを知って

もらいたい。

保険者

保険者

 事業所の元従業員から給料が未払

いであると相談を受け、事業所に確

認したところ、労働基準監督署とも

話し合い、支払い済みとのことだっ

た。しかし、元従業員は支払われて

いないと主張するため、再度話し合

いを持つことになった。

 介護サービスの相談苦情と違い、

対応に苦慮している。また、こうし

た内容の事例も報告すべきなのか。

 グル―プホームでは、冷房がなく

扇風機のみで、室内が 30度以上の

日が続いている。従業員も顔を赤く

して働いているような状態で、入所

者の健康管理はできているのか。

 住民から高齢者の賃貸住宅につい

て相談があったが、どこに相談すれ

ばいいのか教えてほしい。

 なお、年齢制限のない賃貸住宅と

のことで高齢者専用賃貸住宅である

かは不明である。

 本会への報告は介護保険に係る相

談苦情を対象としているが、事例と

して他市町村等に紹介したい場合等

も報告を受け付けている旨説明し

た。

 本会は介護サービスに係る相談苦

情を受け付けており、施設の設備に

ついては範囲外であること、また、

グループホームに関しては市町村が

所管している旨伝えた。

 高齢者専用賃貸住宅(サービス付

き高齢者向け住宅)の場合、賃貸契

約に係る相談であれば一般の賃貸住

宅と同じように県民生活センターや

消費生活センターが窓口になり、利

用している介護保険サービスであれ

ば、市町村や本会になる旨伝えた。

 なお、相談内容や賃貸住宅の形態

を確認し、適切な相談窓口を紹介す

るよう助言した。

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10

11

 母は特別養護老人ホームに入所し

ていた。入所時、身元保証人の兄が

来られないため、兄の代理で契約書

にサインし、施設から通帳や保険証

などの預かり書の写しを渡された。

母が亡くなった後、施設では、母の

通帳や保険証などを私の知らないう

ちに兄に渡していたが、預かり書の

写しは私が持っているのだから、本

来なら私に渡すべきではないのか。

施設に確認したところ、あくまでも

契約者は兄であり私には何も権限が

ないと言われた。施設の対応に納得

できない。

 要介護5の母に私が虐待している

と疑いをかけられ、母は施設に無理

やり入所させられた。デイサービス

でできたあざなのにきちんと調べず

に、私が母を虐待していると決めつ

けられた。本日、市町村の職員が来

て、家に帰りたくないという内容の

母の意思が記載された書類を見せら

れたが、母はサインできないはずな

のに、書類にサインされていた。

 また、母には面会も出来ないと言

うが、親子なのに一生会えないのは

おかしい。虐待の疑いをかけられた

私の汚名を晴らすとともに、母を自

宅に連れ戻したい。

 本会では介護保険法上の介護サー

ビスに関する相談・苦情を受け付け

ており、契約に関しては、施設や契

約者と話し合うよう伝えた。

 措置入所に関して、入所の決定や

面会の制限は老人福祉法に基づき市

町村の権限のもとに行われており、

本会では介入できない旨を説明し

た。

 なお、市町村に確認したところ、

「本案件について、母親に対する虐

待が度々見られ、警察が母親を保護

したこともあった。申立者に精神的

な問題もあり、虐待と自覚していな

い。母親の保護を第一優先事項とし

て対応したが、今後の課題として申

立者への対応も検討していかなけれ

ばならない。」とのことだった。

 最近、母は入所施設を替えたが、

持病の関係もあり、以前入所してい

た時に受診していた医療機関を現在

でも継続して受診しているか知りた

い。現在の入所中の施設や、以前受

診していた医療機関に問い合わせて

12 子  本会で取り扱う苦情処理について

説明し、本件については本会取り扱

いの対象外であることを説明した。

 また、個人情報保護の観点から、

介護施設・医療機関等が代理人以外

に診療情報を提供することは難しい

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− 41 −

13 その他  マッサージ業をしている人が、あ

る事業所から職歴証明書を偽って作

成してもらい社会福祉主事の資格を

取得し、デイサービスを開業しよう

としているが不正ではないのか。

 本会は介護サービスの相談苦情の

受付機関であることを説明し、指定

基準や人員基準等については県に相

談するよう伝えたところ、了解され

た。

も教えてもらえない。

 なお、母の代理人は兄であるが、

兄に聞いても状況を教えてもらえな

い。

と思われるので、家族間で情報共有

に努めるよう助言した。

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− 42 −

① 訪問介護

1

その他

本人

 訪問介護事業所のヘルパーの言動

が許せない。具体的には次の2点で

ある。

・仕事以外(夜など)にも訪問先に遊

びに行っている。

・訪問先で事業所のことや他のヘル

パーの話、その他自分が行ってい

る利用者のことも話している。

 自身もヘルパーをしているのでそ

 のような言動は許せない。

 事業所及び本人に対して指導して

ほしい。また、今回の電話を受け

て、どのような処理をしたか確認し

たい。

 訪問介護サービスを利用した時、

ヘルパーが玄関先で「料理は2品し

か作れません。」「決められた時間ま

でです。」と言われ、喧嘩を吹っか

けられたような気分だった。「入っ

ていい。」と言われるのを待ってい

たのか、玄関に立っていたが無駄な

時間を取らないで、すぐに家に入っ

てほしい。 

 また、ヘルパーは柔軟性のある言

 訪問介護事業所に対し、聞き取り

調査を行ったところ、

・ヘルパーが仕事以外(夜など)に

も利用者宅を訪問していたか否か

については、サービス時間終了

後、利用者に引き止められ居残

り、30分~1時間は雑談してい

る職員がいた。(週1~2回の頻

度) また、過去に物品の授受も

あったとのこと。

・業務上知り得た情報の漏えいにつ

いては、事業所の全職員に確認し

たところ、そうした事実はなく、

雇用契約書にも秘密保持について

明記しているとのことだった。

 このため、苦情内容のような守秘

義務違反の事実は確認されなかった

が、就業時間外の訪問及び利用者か

らの物品の授受があったことから、

同事業所に対して、再発防止策を講

じるよう指導した。

 事業所から聞き取りしたところ、

「普段から利用者の言動がきつく対

応が大変であること、利用開始後も

数回クレーマー的な電話があったこ

とから、管理者がその都度利用者と

話し合い、サービスを継続してきた。

今回の件について、利用者に対し訪

問介護の支援内容を説明し、今後の

サービスについて話し合いたい。」

とのことだった。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

2 市町村等受付事例

⑴ 介護サービスの内容・不足

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− 43 −

 このため、事業所に同行し利用者

宅を訪問した。事業所が誤解を解き

ながら説明し、ヘルパーの対応を謝

罪したところ、利用者は自分の間違

いを自省する場面もあった。事業所

から、今後はヘルパーが利用者の在

宅を確認次第、業務を開始すること

を徹底していくと説明した。

 また、利用者から一定のヘルパー

にしてほしいとの要望があったが、

事業所では、少ない人数で1日 40

人の利用者を回っているため難し

く、均質なサービスが出来るよう職

員を指導していく旨伝えたところ、

了解された。

 なお、事業所に対し、今後もより

一層職員の資質の向上に努めるよう

指導した。

② 通所介護

1

ケアマネ

ジャー

ケアマネ

ジャー

 通所介護事業所では、事故やヒヤ

リハットの記録、謝罪、家族への報

告などを行っていない。いつ大きな

事故が起こってもおかしくない状況

であり、従業者から経営者に訴えて

も聞き入れてもらえないため、県か

ら指導を行ってほしい。

 通所介護事業所では、鍼灸を提供

しているが針が床に落ちたままにな

っていることがある。

 また、送迎車の運転が荒かったり、

機能訓練が適切でなかったり、おや

つの保管場所が不衛生であるなどの

問題があることから、調査の上、指

 事業所に対し、介護サービスの提

供により事故が発生した場合、市町

村、利用者家族、及び居宅介護支援

事業者等に連絡するとともに、必要

な措置を講じること。また、事故の

状況及び処置について記録を徹底す

るよう指導した。

 事業所を訪問し、管理者及び職員

への聞き取りを行った。

 その結果、同事業所では、有資格

者が機能訓練指導員として利用者に

鍼灸を提供しているとのことだが、

針の管理について適切に行うよう指

導した。併せて、送迎車の運転につ

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

い方をしてほしいし、このような人

はヘルパーとして採用しないでほし

い。保険者からもっと事業所を指導

してほしい。

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                 いても、運転手には運転が荒いとい

う意識がなかったので、利用者を乗

車させていることを常に意識し注意

を払うよう指導した。

導してほしい。

他の家族

不明

 家族がデイサービスを利用してい

る事業所では、疥癬が流行っていて、

サービスを利用している家族の者も

疥癬になってしまった。

 治療費について事業所に請求でき

るのか知りたい。

 生活相談員が1名しかいないにも

かかわらず、週7日営業をしている。

 また、1カ月に及ぶお泊りデイの

利用者に多額の自費利用をさせてい

る。

 申立者に対し、デイサービスを利

用するに当たり取り交わしている重

要事項説明書の「9 緊急時、事故

発生時の対応について」及び契約書

の第 13 条「賠償責任」に基づき、

事業所と話し合うよう伝えた。

 また、折り合いがつかない場合は、

第三者委員による助言・立会いもで

きることを伝えるとともに、当該委

員は事業所で選任し、事業所内に掲

示して利用者に周知していることも

併せて説明した。

 なお、事業者側との話し合いの際、

担当ケアマネジャーの立会いを求め

ても良いかとのことだったので、ケ

アマネジャーは、サービスの調整業

務に携わっていることから、立会い

を求めることは構わない旨伝え、了

解された。

 事業所を訪問の上、事実確認した

ところ、以前は生活相談員が2名勤

務していたが、先月、管理者が生活

相談員から取締役兼管理者となった

際に1名が退職した。そのため、や

むを得ず管理者が生活相談員を兼務

し、毎日勤務しており、生活相談員

が不在という状況は回避している。

事業所としては、好ましい状況では

ないことを認識しており、職業安定

所を通じ求人を行っているが、有資

格者の応募が無い。暫定的に以前勤

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③ 通所リハビリ

1 子  利用中のデイケアにて怪我をして

病院に搬送されたとの連絡があっ

た。

 食事時間に部屋に迎えに行ったと

ころ床に倒れて出血していたとのこ

とだが、転落等の状況を職員が見て

いないので、原因や理由はわからな

いとのことだった。担当からは申し

訳ないとの言葉があった。

 出血と腫れがひどく、口内も怪我

をしていたため、事故直後は食事も

とれなかった。現在は回復してきて

おり後遺症は残らない見込み。ベッ

ド柵は設置されておらず、職員が離

れている状況において、何らかの原

因で転落したものと予想される。

 事故の経過についての詳細な説明

はなく、理事長からは事故ではない

 一方からの情報だけで判断するこ

とは難しく、事業所(ケアマネジャ

ー、デイケア)からの情報確認、国

保連への報告等、今後の対応につい

て本庁と協議し、その内容を後日お

知らせすることとした。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

務していた生活相談員に週1日勤務

を依頼し、了解を得ているとのこと

だった。

 お泊りデイについては、家族から

の要望により、事業所の自主事業と

して職員を確保し、宿泊及び介護保

険外での通所介護として別途契約の

うえ実施しているもので、1泊の利

用料金は 1,000 円程度であるとの

ことだった。

 これらのことから、管理者の勤務

を早期に改善するよう、また、介護

保険以外の利用料も誤解が生じない

よう、分かりやすく提示等するよう

指導した。

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と話があった。保険者に対して事故

報告なし。

 利用時の事故については、利用契

約条項にあるが、その契約にも対応

してくれない。事故の説明と今後の

対応について、理事長も含め関係者

で協議したが、こちら側が求めてい

る対応や回答はもらえず非常に不満

がある。

 その後、理事長名の文書が届き、

内容を見たが担当任せで何も変わっ

ていないと感じた。

利用者を預かる施設の責任として、

事故に対してしっかりした対応と補

償を求めたい。

2 本人  通所リハビリの介護職員が、特定

の利用者に対し特別な態度を取って

いる。

 介護職員の業務に対する姿勢は大

変おろそかで、私や他の利用者に対

しても必要な支援をしてくれない時

がある。二人の異常に親密な態度は

見ていて大変不快だが、施設職員に

言っても改善されない。最近では、

リハビリに行くのがとても苦痛に

なっている。

 以前このことについて苦情の手紙

を施設に出しているため、この話を

事業所にされると自分が言ったとす

ぐにばれて、リハビリに行きづらく

なるので、絶対にこのことを事業所

には言ったりしないでほしい。

 当センターから事業所へ話さない

方が良いのであれば、改善を求める

ことも出来ないため、現状を変える

ことは難しい旨伝えた。

 もし良ければ事業所を変更するこ

とを考えてみること、もしくはケア

マネジャーに同等のサービスを現在

の事業所以外で受けたいことを(通

所介護事業所のうち、リハビリを重

視してサービスを提供している事業

所もある)相談してみてはどうかと

助言した。

 また、もし退所した場合、当セン

ターが事業所から一度話を聞き、場

合によっては必要な指導をしても良

いか尋ねたところ、「大きい施設は

ないし、周囲でもリハビリを受ける

なら今のところが一番いいと言って

いるため、もう少し通ってみようと

思っている。こうやって相談にのっ

てもらえる所があって助かった。ま

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た何かあったら電話してもいいか」

とのことだった。

 当方より、いつでも電話していい

ことを伝えた。

④ 短期入所生活介護

⑤ 地域密着型サービス

1

1

ケアマネ

ジャー

 被保険者はショートステイを利用

していたが、利用後に孫が体に塗り

薬を塗ると体にあざ4 4

があった。その

後も利用後に同様に塗り薬を塗ると

またあざ4 4

を見つけたために事業所に

連絡をし、虐待の事実について問い

合わせた。事業所では職員から聞き

取り調査を行なったが、心あたりの

ある職員はいなかったとのこと。虐

待の事実を事業所が隠ぺいしている

のではないかと不審に思うので事実

確認を保険者で行なってほしい。

 以前ケアプランを担当していたグ

ループホームの入所者の家族が、事

業所から次のような対応をされ混乱

し、ケアマネジャーだった私のとこ

ろに相談してきたので、家族に代わ

って苦情申立てする。

 「入所者に周辺症状(暴力行為等)

が発生し、職員が大変なので家族に

来てほしい、また、通所の利用者が

多い日は、職員の手が回らないので

家族に外に連れ出してほしい。」と

グループホームから家族での対応を

求められた。家族の介護が困難なた

 事業所のセンター長等より、事実

関係の確認、相談者への今後の対応、

再発防止に向けての法人(事業所)

の対応を聞き取り調査し、その内容

を相談者へ伝えた。なお、今後事業

所からも相談者に連絡をすることと

した。

 グループホームの施設長から苦情

申立内容について聞き取りした。「た

しかに、苦情にあるような発言はし

たが、手がかかるので家族の介護を

求めたり、精神科への入院で施設を

退所させたりしようとするものでは

ない。入所者本人の暴力行為が職員

のみならず、他の入所者にも向けら

れることがあるので、現状のままで

は継続入所は難しい。精神科できち

んと治療を受け、状態を落ち着かせ

る必要があることを家族に知っても

らいたかった。」とのことだった。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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め入所しているのに、そうしたこと

をしなくてはいけないのか。

 また、家族の付添いで精神科を受

診させたが、グループホームに連れ

て戻ったら「なぜ入院させなかった

のか。」と言われた。

 本人の状態を落ち着かせ、再び施

設に戻れるようにという事業所側の

主旨が家族にきちんと伝わっていな

いことが苦情の原因であると思われ

るので、事業所側から改めて家族に

対し、本人の状態や精神科での治療

の必要性及び今後について、説明す

るよう助言した。

 なお、本件は長期の入院治療が必

要な状態と診断され、グループホー

ムを退所し、医療機関に入院した。

⑥ 指定介護老人福祉施設

1 子  特別養護老人ホームは、施設ごと

にサービス内容が異なるのか。入浴

が週2回程度なのは仕方ないと思う

が、入浴以外の日は、希望しても足

浴や清拭すらしないと本人が言って

いる。別法人の施設では、足浴も毎

日できると言われているが、なかな

か施設を替えることは難しいので、

何とかしてもらいたい。

 また、同施設では寝たきりの方々

も入所しているようだが、臀部が不

衛生であるとも聞いたことがある。

どこか指導してくれるところはない

のか。

 サービス内容や職員の配置基準

は、一定の基準を満たすよう介護保

険法で定められているので、基本的

な事項は変わらない。しかし、個別

のサービスに関しては、各事業所に

よって異なるものと思われる。施設

のケアマネジャーや相談員に利用者

の要望を相談してみることを勧めた

ところ、了解された。

 施設指導に関しては、県の管轄と

なるため情報提供することとした。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

 母が病院にて死亡したが、その原

因となったのが、入所していた施設

における排泄時の介護方法のつたな

さからと思われる。

 職員が訪室した際にポータブルト

イレ上で座位保持のため本人が抱え

 施設長に事故及び相談内容につい

て確認、相談内容は事実であった。

また、相談者が持参したケース記録

も家族からの求めにより渡したもの

である。後日調査票を送付、回答を

求める旨伝える。(相談者へ回答の

2 子

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ていたクッションに顔を埋め、呼吸

停止の状態で発見された。居室内ポ

ータブルトイレに誘導してから発見

するまで約 40分間声掛けや見守り

といった事がなされなかったためで

ある。

 また、施設自らではなく、こちら

の求めに応じた形で状況説明や謝罪

はあったものの、その際に対応した

職員の中には、事故に対して問題意

識が欠如しているのでは、と思われ

る方もいた。

 訴訟等は考えていないが他の利用

者の方に同じ事が起きないよう、介

護方法はもちろんのこと、人の命を

預かっている施設職員として意識を

改めてほしい。

写しを交付する旨も併せて伝える。)

事業者等調査票送付

【質問事項】

① 排泄時の介護方法について問題

がなかったか。問題があったとす

れば今後どう対応するのか。

② 事故に対して問題意識が欠如し

ていないか。

 施設長来所のうえ回答書及び事故

報告書を提出される。

【回答内容】

① その場から離れてしまったのが

原因。座位保持可能な利用者の方

への排泄介助はポータブルトイレ

を使用していた。複数の介助者へ

の対応として、時間を見計らって

確認する方法であったため、その

場から離れることが日常的に行わ

れていた。今後はトイレ介助が完

結するまで、その場から離れない

事とする。

② 施設長は、朝食後の時間帯であ

ったため救急搬送後、誤えんの可

能性について確認したが誤えんは

無いという報告であったため、急

変に至るまでの経過の確認を怠っ

てしまい、家族から申し出がある

まで事故という認識に欠けてい

た。

  事故防止委員会を設置し、毎

月、事故防止委員会を開催してい

たが、事故発生時の対応が職員に

周知徹底されていなかったため機

能しなかった。事故防止について、

現場から問題点がフイードバック

される仕組みが整っていないため

職員との双方向のコミュニケーシ

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 介護老人保健施設に入所中の叔父

が亡くなったと、早朝に電話連絡が

あった。施設へ出向くと、実際の死

亡時刻は昨晩であるとのこと。施設

には「夜 10時以降に亡くなった場

合、家族には翌朝に連絡をする」と

の規定があり、事前にその説明は受

けていたものの、家族としてはその

時に連絡が欲しかったと話してい

た。

 また、本人の様子も、パジャマ姿

で口が開いており、足が曲がった状

態で死後硬直が始まっていた。せめ

てそれなりの処置をしていてもらえ

ないのだろうかと、家族・親戚とし

てはやりきれない思いが残った。さ

ョンに留意しながら再発防止に努

める。

 相談者代理へ調査方法及び施設か

らの回答について説明した。(回答

書写し交付)

 また、今回の苦情相談申立てにつ

いては国保連へ、県へは施設から事

故報告書として提出されることも併

せて伝えた。

 施設の対応については、管理体制

や規定等についても詳しく説明を求

めることができる旨説明したとこ

ろ、家族から施設に問い合わせてみ

るとのことであった。

2 他の家族

⑦ 介護老人保健施設

1 子  介護老人保健施設に親が入所して

いるが、面会に行くたびに施設全体

がたばこ臭いので、改善してほしい。

このように施設全体がたばこ臭いと

入所している親が受動喫煙の被害に

あっていないか心配だ。

 施設に事実確認したところ、施設

では喫煙所を設けていたが、施設内

禁煙とし喫煙所の移動を検討すると

のことだった。

 施設に対し、受動喫煙防止対策に

早急に取り組むよう指導した。

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

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らに、医師は朝9時からの出勤とい

うことも聞き、家族の後に到着する

ということに憤りも感じる。自分

(相談者)の身内が他の入所施設で

他界した時は、このような対応では

なかった。家族としては、これまで

お世話になってきたこともあり、話

しにくいと言っている。

 介護サービス量や利用料金につい

てお話し、それについては了承して

もらえたが、介護度には不服がある

とのことだった。

 不服申し立てをするには県へ相談

することとなるが、その前に本人の

認定調査をした調査員からもこちら

で確認したい旨、話をした。その後

調査員から確認したが、認定調査の

際、立ち会ったのが嫁ではなく息子

であり、嫁は不在だった。しかし調

査の際は前回のものと比較しなが

ら、家族にも説明を行ったと聞き取

りした。

 調査員からの確認内容を説明した

が、申立者は納得していない様子だ

った。しかし、立会いは主たる介護

者である自分(嫁)がやるべきだっ

たと思うので、また更新申請(また

は区分変更申請)を出した時には、

自分が立会いをしたいとのことだっ

た。

 介護認定審査会にて決定された

が、「要介護1」であったものが、

今回更新申請により、「要支援2」

になったことに納得がいかない。

対応結果

1 子の配偶者

相談苦情内容№ 申立者

⑵ 要介護認定

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1

サービス

事業者

子の配偶者

 訪問介護事業所でヘルパーをして

いる。退職届を提出したが、事業所

は「人手が足りない」との理由から、

退職を承認してくれない。

 一週間前には、労働基準監督署に

も相談している。退職届を提出して

2か月近く経過しており、事業所側

に合理的な理由が無ければ、辞める

期日を明言して辞めてもよい旨、助

言を受けている。

 会社に迷惑を掛けて、損害賠償を

請求されるのも嫌だし、可能な限り

トラブルは避けたい。

 会社を辞めるにはどうしたらよい

か。

 高齢者が一人で留守番をしている

ところに聞き取り調査員が訪問し

て、調査を実施したようであるが、

その内容を知りたい。また、事前に

家族に連絡をして訪問すべきではな

いのかと思うが、状況を伺いたい。

 様々な方が訪問に来て、セールス

のような人でも断らずに対応してし

まうことを日頃からとても心配して

 労働基準監督署に既に相談してい

るのであれば、その際に受けた助言

のとおり対応してもよい旨。また、

内容証明郵便で、改めて退職届を提

出し方法もあることを伝える。

訪問介護事業所に電話で確認。

 相談者から、退職届が提出されて

いる旨確認した。また、改めて内容

証明郵便で退職届が提出されたとの

こと。

 会社としては、人手が足りないた

め、承認を見送っていたとのこと。

退職届を受けて以降、職安に2回求

人を出したが、採用には至っていない。

 就業規則に則り、1か月前には退

職届が提出されていることから、お

互いに十分に話し合いをした上で、

解決するようにと伝える。

 現在、事業所側から相談者に電話

しているが、通じないとのこと。退

職の承認の有無は、相談者の次の就

職に影響することから、必ず連絡を

取り合って話し合いのうえ、解決す

るように伝える。

 電話で調査の内容について説明。

65歳以上の方全員が対象で、対象

者の訪問をしており、訪問時には調

査協力依頼の文書を調査員が持参

し、対象者に説明後渡している。調

査実施と調査員の構成については広

報で周知していた。

 対象者が多いため、個別連絡後の

訪問ではなく、調査員が訪問時に説

相談苦情内容№ 申立者 対応結果

⑶ その他

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いる。 明をして調査を実施する方法として

いる旨を説明した。

 相談者は「広報を見ていない。調

査協力依頼の文書も無いようだ。」

とのこと。

 調査員に状況を確認することとし、

現物を持参し説明することとした。

 利用者のキーパーソンは長男嫁だ

が、他の兄妹が職員に対して介護サ

ービス外の苦情を言い、対応に困っ

ており、対処法について相談しに来

庁した。

 その内容は、他の兄妹が本人の着

ている衣類や小物、花等について、

週2~3回来所し、長い時は20分

~ 30分苦情を言うので、業務に支

障を来している。このため、施設か

ら長男嫁に相談をしたところ、その

場では、表面的な解決方法のみしか

提案されなかった。今月になって、

長男嫁から他の兄妹へ話し合いの

内容を伝えたところ憤慨し、「施設

から直接話を聞かなければ納得しな

い。」と施設へ面談を申し入れてき

た。施設としては、家族の問題であ

ること、以前から「言った、言わな

い。」で、もめることがあったため、

兄弟が立ち会うのであれば面談可能

であると回答したが、兄弟の不仲を

理由に立会いを拒んでいる。

 こうしたケースの場合、どう対応

をしていくべきか。他の兄妹の行動

は入所継続困難の理由となるのか。

また、兄弟の立会いが困難である場

合は、保険者が第三者として立ち会

うことはできないのか。

 施設から経緯等を聴取し、第三者

委員の活用と文書での取り交わしな

ど、今後の対応方法について助言し

たところ、他の兄妹の苦情は介護サ

ービス外に関することで、その対応

で他利用者のサービスに影響が出て

いる。(職員の仕事が遅れ、他利用

者の食事やトイレ誘導に支障を来し

ている。)退所理由とならないとし

ても、施設としては業務に支障を来

している現実がある。法人の第三者

委員の活用を視野に入れて今後対応

を検討し、引き続き兄弟には話し合

うよう説得し続けたいとのことだっ

た。

3 サービス

事業者

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(1)父が入所しているグループホームの対応に不満である

介護サービス 子 認知症対応型

共同生活介護

文書調査

訪問調査

男性

要介護2

(1)ケアマネジャーの不在、指導力不足、勤務の実態について

 ・契約書にケアマネジャーの記載がない。他の施設の時は記載されていた。

 ・何度も施設を訪れているが、一度もケアマネジャーに会ったことがない。

 ・入所している父もケアマネジャーはいつもいないと話している。

 ・介護プランを一度も受け取ったことがない。

 ・父が入所して1週間後、父に対して、「はじめまして」とあいさつしていた。

 ・認知症の父に対し、「言うことをきかない」と家族に苦情の電話。「散歩に行きた

 い」との父の要望に人が少ないから対処できない。言うことが聞けないのなら退所し

 てほしいと何度も迫る。

 ・認知症特有の行動への対処方法は、家族に説得しろと電話するのではなく、ケアマネ

 ジャーに相談し、適切な対処をしてほしいと話すと、後日ケアマネジャーから謝罪の

 電話がきた。

  ケアマネジャーは名前だけではなく、実際に勤務し、入所者や家族の現状や要望を把

 握し、職員を指導し、サービスの向上に努めてほしい。

(2)職員の資質、意識の低さ、研修の必要性について

 ・精神安定剤を本人が欲しがっていて、次の予約日までに足りなくなりそうなので、薬

 をもらってきてほしいと施設から電話。不安の強い時だけの服用で毎日分処方されて

 いる薬ではないので、1週間後の通院まで待ってほしいと伝えると、「親を見捨てて

 いる」と職員が発言。口論になると、もう5時だからと一方的に電話を切り、翌日相

 手から連絡なし。こちらから謝罪文を要求した。

  資格もしくは研修を積んだ職員に対応してほしい。研修会・勉強会に参加し、資質向

 上・専門知識を習得してほしい。

(3)精神安定剤の過剰摂取の疑いについて

 ・精神安定剤を1日2回服用するようになってから、施設側からの情報提供書類にも、

 物忘れの悪化、元気がないとある。その上、睡眠薬も本人の要求に応じ服用。睡眠薬

 は以前にふらつき、ろれつが回らない症状が出て、服用を中止していた経過がある。

  施設と病院の連携の強化。日常の様子を見ていない家族が通院にだけ付き添っても意

 味がないので、施設の人も安定するまでは付き添うべき。

分類 申立者 利用者 事業者 調査方法

苦情内容

3 国保連調査事例

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  事業所に対して、調査票を送付後訪問し、苦情内容について聞き取り調査を実施した。

 調査結果の概要は次のとおりである。

 (1)ケアマネジャーについて、週2回の勤務ではあるが、9名の利用者のケアプラン

   作成業務に特段の支障は認められず、サービス担当者会議も定期的に開催されて

   おり、利用者の状況把握に努めていた。

 (2)研修について、外部の専門研修や職場内研修も定期的に実施し、記録も整備され

   職員間の情報共有がなされていた。

 (3)通院について、基本的に家族の協力のもと通院対応しているが、家族が対応でき

   ない場合、いわゆる介護タクシーを利用し、病院からの復路は利用者一人徒歩で

   帰ってきているとのことだった。こうした通院や散歩などの利用者の単独行動に

   対し、安全確保が十分になされているとは言い難く、対応を検討する必要がある

   と思われた。

 (4)苦情について、申立者からの苦情に職員各々が対応し、管理者・職員ともに苦慮

   している状況であった。このため、苦情窓口担当を明確にするとともに、職員間

   で情報共有し、事業所として苦情に対応する必要があると思われた。

 (5)複数の家族が利用者に関与しているため、申立者に対し利用者に係る情報が必ず

   しも十分伝わっておらず、家族間の情報共有が必要と思われた。また、申立者が

   事業所に来所することが極めて少ないということであり、事業所との信頼関係が

   希薄に感じられた。

対応結果

 当該事業所に対し、より一層研さんを積み今後もサービスの質の向上を図るよう、次の

とおり指導した。

 (1)ケアマネジャーの業務について、今後も利用者の状態やサービス提供上の課題の

   把握に努めるとともに、計画内容について利用者・家族に十分に説明すること。

 (2)職員の資質、研修等については、引き続き研さんを積み、更なるサービスの質の

   向上に努めること。

 (3)利用者の通院等に際し、地域や医療機関及び家族と連携を密にするなど、多様な

   場面を想定した事故防止対策を講じ、利用者の安全確保を図ること。

 (4)苦情に関する苦情窓口担当を明確にするとともに、利用者等からの苦情に対し速

   やかに事実関係の把握及び調整を行い、事業所として苦情に対応すること。

 (5)利用者の家族と日頃から十分な情報の共有化や意思の疎通を図り、事業所と家族

   の信頼関係を構築するよう努めること。

指導助言内容

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(2)家族の要望も聞かず一方的に退去してくれと言われた

介護サービス 子 女性

要介護3

 母が入所しているグループホームの社長、ケアマネジャー、施設長、管理者の 4名と話

合いをした。事前に了解もなく、内容をボイスレコーダーに録音し、家族の要望も聞かず

一方的に退去してくれと言われた。契約書を確認しても退去の理由がよくわからない。ボ

イスレコーダーの内容を検証し、退去が必要なのか明らかにしてほしい。また、次の要望

に対し文書で回答してほしい。

 (1)介護計画書について(契約書第4条)

    介護計画書の提示を受けたことがないので提出してもらいたい。

 (2)服装について

    季節に合った衣類を着せてもらいたい。

 (3)身体的なことについて

    入浴時に体にあざや腫れなどないかよく見てほしい。

    体に変化があった場合は小さなことでも家族に必ず連絡してほしい。

    足に皮膚軟化剤をつけてもらっているが経過報告がないので状態を知らせてほし

    い。

 (4)物品について

    購入する時は必ず連絡してほしい。

 (5)重要事項説明書について

    運営方針⑦「利用者・家族と共に、ホームとの関係が円満に維持されるよう努め

    ます。」を励行してほしい。

苦情内容

認知症対応型

共同生活介護

文書調査

訪問調査

 事業所に対して、調査票を送付後訪問し、苦情内容について聞き取り調査を実施すると

ともに、ボイスレコーダーの内容を聴取した。これらの調査結果の概要は次のとおりであ

る。

 (1)事業所では退去を要請するような趣旨で発言したわけではないが、話のやりとり

   の中で、他の施設を選択することもできるという提案をしたとのことだった。な

   お、本件申立てに至った経緯や双方の見解等から契約書の解除事由を適用し、事

   業所から退去要請することは難しいことを伝え、家族の不満を解消できるよう丁

   寧に説明していくよう伝えた。 

 (2)認知症対応型共同生活介護計画について、当入所者に限らず、家族に対し説明と

   同意及び交付がなされていないまま、サービスを提供していた。また、計画が未

   完成で内容面に不備があり、利用者や家族の要望を計画に反映させておらず、計

対応結果

分類 申立者 利用者 事業者 調査方法

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   画の評価も適切になされていなかった。さらに、前任のケアマネジャーから業務

   の引き継ぎもなく、組織としての業務体制や職責に偏重が見られ、全般的に当該

   業務に対する認識の甘さが見られた。

 (3)施設と家族との間で、サービス提供に対する認識や要求水準に温度差があり、相

   互理解や協調関係に隔たりが生じていた。

 当該事業所に対し、より一層研さんを積み今後もサービスの質の向上を図るよう、次の

とおり指導した。

 (1)認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、利用者の心身の状況や家族

    の要望を踏まえ、他の介護従業員と協議の上、援助の目標、目標達成のための具

    体的なサービス内容を記録した計画を速やかに作成するとともに、その内容を利

    用者・家族に対して説明し同意を得て、計画書を交付すること。また、作成後も

    計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて計画の変更を行うこと。

 (2)業務の引き継ぎが不十分だったことから、利用者が継続的にサービスを利用でき

    るよう、業務内容について職員に周知徹底を図るなど、円滑な業務執行体制を整

    備し、サービスの充実に努めること。

 (3)日頃から入所者の状態やサービス提供状況、事業所での具体的な対応等につい

    て、家族に適時適切な情報提供と懇切丁寧な説明を行い、事業所と家族が情報を

    共有し利用者・家族が安心してサービスが利用できるよう信頼関係の構築に努め

    ること。また、利用者・家族が抱える不安等を受け止め、その都度適切な助言そ

    の他の援助を行うこと。    

指導助言内容

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(3)食事の提供方法の改善と緊急時適切な対応ができるよう職員の資質の向上を要望する

介護サービス 子 女性

要介護3

 母が介護サービスを受けている最中、心肺停止に陥り病院に救急搬送されたもので、担

当医師によると直接の死因は気道異物による窒息(気管から多量の食物残さ4

が吸引された

もの)とのことで、下記により苦情を申し立てます。

1 食事の提供方法について

 事業所の話によると、当日母は昼食(外注の弁当で高齢者向けではない)を提供された

ものであるが、弁当のおかずはハンバーグ及びニラまんじゅう等であった。(私自身、外

注先の弁当屋に出向き店員から確認したところ、高齢者用の弁当は取り扱っていないとの

ことです。また、注文を受けてから作るのではなく、すでに出来上がった弁当を店頭に並

べて客に購入してもらうとのことで、ハンバーグは楕円形状のもので 10㎝× 8㎝くらい

のものであった。)その後、母は椅子に腰掛けた状態で意識消失及びけいれん発作(口か

ら泡を吹く)を起こし救急搬送に至ったとのことである。

 このことから、母は普段から食べ急ぐ(あまり咀しゃくしない)傾向があり、その事は

事業所でも承知しているにもかかわらず、そのまま外注の弁当を提供されたため消化不良

を起こし、食物を戻して窒息したものと推察される。

 本来であれば、調理員等により高齢者用に調理し提供すべきと思われるが、外注の弁当

であれば、おかずなどはもう少し小さくするなど提供方法に配慮すべきではなかったのか。

 いずれ普段から外注の弁当を頻繁に利用しているのではないかと疑わざるを得ないし、

また、高齢者に対して食事提供方法に計画性がなく、ずさんと言わざるを得ない。

2 119番通報(救急要請)について

 午後 1時 50分過ぎに母は椅子に腰掛けた状態で意識消失及びけいれん発作を起こした

とのことであるが、母の直接の死因は窒息である。当然呼吸はなかったと推察され、本

来であれば 119 番通報(救急要請)が優先されるべきなのに、最初に事業所が電話した

のは私の自宅であり、非常識ではないのか。それも同じスタッフが私の自宅に電話した後

に 119 番通報(救急要請)したものである。当日 4名の介護スタッフ等がいたのであれ

ば手分けして、例えば 2名が同時に 119 番通報(救急要請)と携帯電話等で私に電話す

るなど、後の 2名は母の救命処置をするなどできたのではないか。いずれも当日本当に 4

名のスタッフ等がいたのか疑わざるを得ない。

 また、119番通報(救急要請)があった場合、消防側で必要な情報は心肺停止かどうか

であり、その内容についてもあいまいである。

 更に、119番通報(救急要請)は午後 1時 58分で、救急車の所在地(消防署)から事

業所までは数百メートルしかなく、救急車の現場到着まで 1分もかからない距離なのに、

分類 申立者 利用者 事業者 調査方法

苦情内容

通所介護 文書調査

訪問調査

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 事業所に対して、調査票を送付後訪問し、苦情内容について聞き取り調査を実施した。

 これらの調査結果の概要は次のとおりである。

 (1)食事の提供について

    事前に行事計画が十分に検討されたとは言えず、急きょ昼食を変更するなど、行

    事食の事前確認が適切に行われていなかった。

    また、本件にかかる行事計画の書類が破棄されており、管理が不十分であった。

 (2)緊急時の対応について

    利用者が急変された際、職員は心臓マッサージを施すなど救命処置に努めていた

   とのことだが、医療機関へ搬送後、事業所では利用者の容態について説明を求めて

   おらず、医療機関との連携が不十分だった。

    また、今回の件により緊急時対応マニュアルの徹底を図り、新たに「急変時の受

   診アセスメント票」及び「個人基礎データ」を整備したとのことであった。

    なお、研修を月2回開催しているとのことであったが、業務会議との区別が判然

   としておらず、研修内容など記録の整備が不十分だった。

対応結果

母の発症の午後 1時 50分から 119番通報まで約 8分もかかっている。

 このことから、心肺停止をスタッフ等が早期に認識できず、119番通報(救急要請)の

不手際及び遅れにより、母の救命率が低下したと疑わざるを得ない。

3 救命処置について

 事業所ではAEDが設置されておらず、設置が必要でなかったのか。また、救急車の現

場到着が午後 2時 01分で、スタッフの救命処置の開始が午後 2時 00分であり、救急車

到着の 1分前である。スタッフはもっと早く救命処置をできたのではないか。

 

 以上、救急車が到着した時、母は既に心静止だったものであるが、時間経過から見て午

後 1時 50分前から心肺停止に陥ったのではないかと疑わざるを得ない。母は、これまで

心疾患の既往もなく、詳しく循環器系の検査はしていないが、亡くなる 3日前に、病院で

定期健診(血液及び尿検査)した際、医師から健康状態は良好であると言われた。また、

当日事業所に行く前にも、自宅でホームヘルパーの介護を受けており、そのヘルパーから

母の健康状態は良好である旨聞いている。

 事業所では、心疾患等による病死で、責任がないかのように主張するが、これは明らか

に事故であり、保険者への早期報告義務を怠り、責任があるのは明白である。いずれ、密

室での事故であり、事業所側が都合よく言えば言うほど、私としては矛盾が生じ不信感が

募るばかりである。

 母はいつも事業所に行くことを楽しみにしていた。また、私も安心して預けていた。今

後、このようなことがないよう願いたいものである。

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 当該事業所に対し、業務運営の改善を図るとともに、より一層研さんを積みサービスの

質の向上を図るよう、次のとおり指導した。

 (1)食事の提供について

    行事の際は、事前に協議し行事計画を作成し、当日の行動予定について職員間で

   情報共有し周知徹底を図るとともに、行事等の際の特別食については、利用者の健

   康状態や食事摂取状況等に合わせた食事を適切に提供すること。

 (2)緊急時の対応について

    利用者は高齢で疾患等を抱えており、常に状態が変化する可能性が高い。そのた

   め、日頃から家族や医療機関、居宅介護支援事業所等と密接に連携して利用者の心

   身の状態等を的確に把握し、利用者の状態に変化があった場合、迅速かつ適切な対

   応を行うこと。

    また、利用者の状態の変化や急変に対し、適切にサービスが提供できるように、

   マニュアル等の再整備や研修等により職員の質の向上に努め、事業所としてのリス

   ク管理体制を整えること。

 (3)居宅介護支援事業所等との連携

    サービスの提供に当たって、サービス担当者会議等を通じて居宅介護支援事業所

   等との連携を密にすることにより、利用者の生活状況等を関係者間で共有して介護

   サービスが円滑に提供されるよう努めること。

 (4)管理者の責務

    管理者は、医療情報を含め適時適切に利用者の情報を収集するとともに、日頃か

   ら利用者の状態把握に努めること。また、サービス担当者会議や事業所内のケアカ

   ンファレンス等の開催によりサービスの質の向上や情報共有を図り、事業所として

   利用者に対し適切なサービスが提供できるよう体制を整えること。

    また、研修や会議録等の記録を整備し、職員に対し周知徹底を図ること。

指導助言内容

 (3)居宅介護支援事業所との連携

    サービス担当者会議が開催された記録がなく、居宅介護支援事業所や他のサービ

   ス事業所とどのように連携し対応していたのか確認できなかった。

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 当該事業所に対し、より一層研さんを積み今後もサービスの質の向上を図るよう次のと

おり指導した。

 施設として利用者・家族の要望や苦情に対し、苦情内容の精査や事実関係の確認等を迅

速かつ適切に行い、利用者・家族の納得が得られるよう懇切丁寧に説明するとともに、今

後の対応策や再発防止策を講じサービスの質の向上に努めること。

指導助言内容

(4)苦情に対し迅速に対応するよう事業者を指導してほしい

介護サービス 他の家族 男性

 施設の担当者に対して苦情を申し立てたが、その後 1か月経過した現在までに何の説明

もしくは謝罪もない。事業者は利用者の苦情に迅速にかつ適切に対応するべきである。施

設における苦情対応に問題があるので今後の為に改善を求める。

分類 申立者 利用者 事業者 調査方法

苦情内容

地域密着型介護

老人福祉施設

文書調査

 当該事業所に対して、申立者の苦情への回答を早急に行うよう指導するとともに、文書

調査を実施した。調査結果は次のとおりである。

 施設では申立者から苦情を受付け記録し、苦情内容をまとめたものを相談員から施設長

に報告し、今後の対応策を検討していたが、申立者には回答していなかった。対応が遅れ

てしまった理由としては、申立者から苦情に対する回答の要請がなかったためということ

であった。

 なお、施設長と相談員が申立者に対し、回答が遅れた旨謝罪し、対応策と改善策につい

て説明したと報告があった。

対応結果