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一般知識 [問題 41]
81
特別区 平成 27 年
[問題 41] 我が国の雇用と労働問題の法律に関する記述として,妥当なのはどれか。 1 労働基準法は,労働時間,休日,賃金などの労働条件の最低基準を決めて労働者を保護することを規定した法律であり,この法律に定められた監督行政機関として労働委員会が設置されている。
2 労働組合法は,労働者が使用者との交渉において対等な立場に立ち,労使間で団体交渉を行い労働条件に関する労働協約を結んだり,争議行為を行うことを保障する法律であり,不当労働行為の禁止に関する規定が盛り込まれている。
3 労働関係調整法は,労働争議を予防し,労使の主張が対立して当事者だけでは解決できないとき,労働基準監督署が斡旋・調停・仲裁の方法で調整できることを定めた法律であり,厚生労働大臣による緊急調整が認められている。
4 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)は,事業主に対し募集,採用,配置,昇進について,女性と男性を平等に扱うように努力を求めた法律であり,この法律の制定に伴って,労働基準法における女性の時間外,休日労働及び深夜業の規制が強化された。
5 育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)は,1歳未満の子の養育や家族の介護のため,男女労働者が連続休暇を取得できることなどを定めた法律であるが,3歳未満の子を養育する労働者への短時間勤務制度の設置は一切義務化されていない。
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アガルートアカデミー行政書士試験 総合講義 問題集
82
41 社会 雇用・労働問題
正 解 2
□□ 1 妥当でない 労働委員会は,労働組合法および労働関係調整法等に基づき,労働組合と使用者との聞の集団的労使紛争を解決するため設置された機関である。
□□ 2 妥当である 本肢のとおりである。労働組合法は,憲法 28 条の保障する団結権,団体交渉権,団体行動権を具体化する法律である。労働協約,争議行為の保障,不当労働行為の禁止等を定めている。
□□ 3 妥当でない 労働関係調整法は,労使の主張が対立して当事者だけで解決できない場合に,労働委員会による斡旋・調停・仲裁,また,内閣総理大臣による緊急調整を定める。
□□ 4 妥当でない ⇒2018総合講義・107頁第 2.2⑵参照 1999 年4月に施行された男女雇用機会均等法により,関連法である労働基準法の一部が改正され,女性の深夜労働・残業や休日労働の制限(女性保護規定)が撤廃された。
□□ 5 妥当でない ⇒2018総合講義・108頁表参照 育児・介護休業法の改正により,事業者には,3歳未満の子を養育する労働者への短時間勤務制度の設置が原則として義務化されている。