24
St.Cousair little press Since you were precious in My sight, You have been honored,And I have loved you - Isaiah 43:4 Vol. 12/ 2011 winter

Couleur Vol.12

Embed Size (px)

DESCRIPTION

Couleur Vol.12

Citation preview

Page 1: Couleur Vol.12

St.Cousair little pressSince you were precious in My sight,You have been honored,And I have loved you - Isaiah 43:4

Vol.12/2011 winter

Page 2: Couleur Vol.12

Couleur 2

旬のジャム “ラ・フランス ”特集

文 / 西村友行(商品購買課商品開発)

Page 3: Couleur Vol.12

Couleur 3

12月に入り、飯綱の地にも雪がぱらぱらと降り始め

てきた頃、一台のトラックがサンクゼールにやって

来ました。その荷台に積まれているのは、今回の主

役「ラ・フランス」です。

ラ・フランスは西洋なしの代表的な品種で、長野県

は生産量全国第2位を誇っています。寒冷地での栽

培が適しているといわれ、長野の冷涼な気候が国内

屈指の生産量を支えています。

Page 4: Couleur Vol.12

Couleur 4

今回のラ・フランスは地元長野県産で、

10月初旬に収穫したものを2ヶ月かけて

ゆっくりと追熟させ、最適な頃合いを見

計らい運ばれてきました。小振りではあ

るものの、その実を割ると透き通る果汁

とともに魅力的な白い果肉が顔を出しま

す。食べてみると、なめらかな果肉から

あふれ出てくる甘味とさわやかな香りが

口の中に広がります。

サンクゼールでは、おいしいラ・フラン

スをたっぷりと使ったジャムを、毎年こ

の季節に作っています。「旬のラ・フラ

ンス(長野県産)のおいしさをお客さま

に味わっていただきたい」という想い

で、果物本来の持つ甘味や香り、果肉感

を活かせるようジャムの糖度を低く抑

え、適度に果肉が残るように煮込み時間

にも気を配り作っています。

ジャム作りは、普段事務所で働いている

スタッフも応援に加わり始まります。水

洗いしたラ・フランスから皮と芯を取り

除いて、痛んでいる箇所がないかひとつ

ひとつチェックしていきます。使用する

Page 5: Couleur Vol.12

Couleur 5

果実が大量なだけに根気のいる作業です

が、おいしいジャムを作るためだけでな

くその鮮やかな色をすばやくジャムに閉

じ込めるためにも、ここで手を抜くわけ

にはいきません。丁寧にチェックされた

実は大きなスライサーでスライスされ、

ジャム製造の最終段階、大きな釜で煮込

んでいきます。釜の中でかき混ぜられな

がら加熱されていくラ・フランスは沸々

と音をたてながら徐々に柔らかくなり、

湯気と共に立ち上る甘い香りはジャムの

完成を待ち遠しくさせます。煮込むこと

数十分、目標とする果肉の煮え具合、甘

味と酸味などのバランスに達すると、つ

いに待ちに待ったジャムの完成!すぐに

瓶に詰められ殺菌されます。

今回のラ・フランスジャムは、長野の豊

かな大地があるからこそ作ることができ

るジャムです。そのことに感謝すると共

に、旬の果実のおいしさをお客さまに届

けたいという想いを込めて、ひとつひと

つの瓶に詰め込めました。飯綱からお客

さまへ、サンクゼールからの季節の便り

をぜひお楽しみください。

Page 6: Couleur Vol.12

Couleur 6

映画『マーサの幸せレシピ』は、完璧

主義の天才女性シェフがヒロイン。屈

託のないイタリア人コックとの出会い

から、孤独でかたくなな心は少しずつ

雪解けを迎えます。また、スクリーン

の暗いドイツの冬景色と、陽光きらめ

くイタリアとの対比は、ふたりの内面

をも現しているようでした。

長い冬が続くと、マーサならずともふ

と陽だまりや、たっぷりの解放感が恋

しくなることがありますね。そこで、

今回は手軽にできるイタリアンのコー

スを作ってみました。時には、イタリ

アの街角の笑顔溢れるレストランに思

いをめぐらせ、心も体も緩むようなお

おらかな明るさで、カラフルな食卓を

演 出 し て み て は い か が で し ょ う。 定

番料理にアレンジを加えたレシピは、

ちょっと特別な日やホームパーティで

も活躍してくれるはずです。

も っ と お い し い イ タ リ ア

幸 せ 料 理 生 活宮 永 侑 佳 の

文・レシピ・料理 / 宮永侑佳

【料理演出家】国籍にとらわれず、主婦が家庭のキッチンで作ることができる、ワンランクアップの料理を提案する。「料理は楽しく美しい」がモットー。

【ブログ】世田谷おしゃれ食堂http://kusoucafe.exblog.jp/

シアワセノカケラ―食と旅といつもの暮らしー

著者 宮永侑佳出版社 文芸社

※サンクゼールの各ショップでもお買い求めいただけます。

定価(1,400 円+税)

手軽だけどきちんとおいしい、普通なのにちよっぴりオシャレ。でしゃばらず、邪魔にならず、ホッとする―ちょっとしたくふうを無理なく楽しむことがおいしさの秘訣。毎日を豊かな気持ちで過ごすために…。

宮 永 侑 佳 の 本 、 好 評 発 売 中 !

Page 7: Couleur Vol.12

Couleur 7

★印はサンクゼールオリジナル商品

玉ねぎ 1/2個人参 1/2本セロリ 1本じゃがいも 1個ミックスビーンズ(水煮) 100gベーコン 50gローリエ 1枚ショートパスタ 20g生クリーム 30ccパセリのみじん切り 少々固形コンソメ 2個塩、こしょう 各適量★グレープシードオイル/ハーブ 適量

■材料(4 人分)

■作り方

野菜は全てさいの目切り。ベーコンは細切りにする。鍋にグレープシードオイルを熱し、玉ねぎ、ベーコン、人参、セロリの順で炒め合わせ、水 5カップと固形コンソメ、ローリエを入れて煮込む。人参が柔らかくなったら、じゃがいも、ミックスビーンズ、最後にショートパスタを加え、火が通ったら、生クリーム、塩、こしょうで調味する。③を器に注ぎ、パセリを散らす。

白 い ミ ネ ス ト ロ ー ネ

Page 8: Couleur Vol.12

Couleur 8

サ ラ ダ カ プ レ ー ゼ

トマト 2個モッツアレッラチーズ 2個バジル、オリーブ油 各適量★イタリア七味 適量

■材料(4人分)

■作り方

トマトとチーズは、同じ厚さに切り揃えてボールに入れ、オリーブ油とイタリア七味を加え、味が馴染むまで冷蔵庫で休ませる。皿に①のトマトとチーズを交互に並べ、バジルの葉を飾る。

イ タ リ ア の 国 旗 の よ う な

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わせておいしかった

お酒は

St.Cousair

Crème de Yuzu

Page 9: Couleur Vol.12

Couleur 9

い か す み の ペ ペ ロ ン チ ー ノ

★パスタソース イカスミ&トマト 1瓶(220g)

★国産小麦にこだわったスパゲッティ 160g

赤唐辛子 2本オリーブ油、塩、こしょう 各適量パセリのみじん切り 少々

■材料(2 人分)

■作り方

塩を加えた湯でスパゲッティを茹でる。フライパンにイカスミ&トマトと、種を取り除いた赤唐辛子を入れ火にかけ、茹でたてのスパゲッティを加えてさっと混ぜ合わせる。①を皿に盛り付け、パセリを散らす。

黒 に は 赤 の ア ク セ ン ト

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わせておいしかったワインはSt.Cousair

Shinano Riesling '09

Page 10: Couleur Vol.12

Couleur 10

鶏肉(骨付きぶつ切り) 700gマッシュルーム、まいたけ 各100gブラックオリーブ 12個★ドライトマト入りトマトソース

1瓶(220g)塩、こしょう、オリーブ油 各適量パセリのみじん切り 少々

■材料(4人分)

■作り方

マッシュルームは石づきを落とし薄切り。まいたけも同様に石づきを落とし、一口大にする。鶏肉に塩、こしょうをし、オリーブ油を熱したフライパンで表面に焼き色をつける。② に ① を 入 れ 軽 く 炒 め、 水 3カップとトマトソース、ブラックオリーブを加え煮込む。鶏が柔らかくなったら、塩、こしょうで味を調え、皿に盛りパセリを散らす。

鶏のカチャトーラ

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わせておいしかったワインはSt.CousairEna'09

Page 11: Couleur Vol.12

Couleur 11

レ ア チ ー ズ ケ ー キ旬 の ジ ャ ム を 添 え て

卵黄 2個グラニュー糖 60g牛乳 100ccクリームチーズ 250gヨーグルト 100ccレモン汁 30cc生クリーム 200ccゼラチン 9g水 45cc★旬のラ・フランスジャム

1/2瓶(90g)白ワインまたは水 大さじ2~3

■材料(グラス 4 ~ 6 個分)

■作り方

【準備】 クリームチーズは室温に戻し、柔らかくしておく。 ゼラチンは、30 分前に水にふり入れふやかしておく。ボールに卵黄、グラニュー糖を入れ、白っぽくなるまで泡だて器でかくはんする。沸かした牛乳を①に少しずつ加え混ぜ合わせ、ゼラチンを入れて溶かす。別のボールにクリームチーズを入れ、泡だて器でなめらかになるまで混ぜ、②の 1/3 量を加え混ぜ合わせ、さらに残り 2/3 を入れよく合わせる。③にヨーグルト、レモン汁、生クリームを入れ、グラスに流し冷蔵庫で冷やし固める。ジャムに白ワインを混ぜソースを作り表面に流し、お好みでミントを添えて。

★印はサンクゼールオリジナル商品

合わせておいしかった

ワインは

St.Cousair

Cidre Traditional

ラ・フランスジャムの代わりに、りんごやブルーベリーのジャムなどでもおいしくできます。

Page 12: Couleur Vol.12

Couleur 12

Vineyards & Wineryヴィンヤード&ワイナリー

大入ヴィンヤードに建設中の「シロアムの家」。このバルコニーからの景色は、私たちでさえ息をのむほどの絶景が広がっていました。

Page 13: Couleur Vol.12

Couleur 13

ここは、少し空に近い丘陵の上。

野沢スキー場、志賀高原、菅平、

浅 間 山、 冬 の 澄 ん だ 空 気 は そ ん

な山並みも近く感じさせる。大入

ヴィンヤードの冬は厳しさと美し

さが共存する私たちだけの知る所

です。そんな畑の、今は一番奥に

素敵な農機小屋が建つことになり

ました。春の完成が待ち遠しいこ

の小屋は小屋というには立派で、2

階に休憩所やベランダを備えた快

適な空間が畑の中に出来るのです。

12 月 26 日。 そ れ は 前 日 雪 が 降

り寒い 1 日でした。私たちワイナ

リースタッフもサーバント・オブ・

ロード(建築課)の皆さんに加勢

して無事棟上が終了し、大きな骨

組みが畑に現れたのです。自分た

ちの使う小屋を自分たちで作れる

のが何か誇らしく思え、いとおし

くなるのは当たり前の事かも知れ

ません。

聖書の中の物語で盲人の方が目が

見えるようになるお話があるので

すが、そこにシロアム(遣つか

わされ

た者という意味)の池が出てきま

す。それを小屋の名前に頂き、「シ

ロアムの家」と名付けました。こ

れからは大入ヴィンヤードのシン

ボルになることでしょう。

畑を訪れてくださった皆さんと一

緒に 2 階のバルコニーからこの景

色を展望する日が楽しみです。

手 作 り の 農 機 小 屋文 / 丸 山 和 子

Page 14: Couleur Vol.12

Couleur 14

イ タ リ ア か ら 海 を 渡 っ て き た 機 械

L i f eSt.Cousair Style

文 / 三 浦 秀 一

コルクを打栓して

ワイヤーを巻きます

あっという間にでき上がり

Page 15: Couleur Vol.12

Couleur 15

つ い に シ ー ド ル

の コ ル ク 打 ち 作

業 が 機 械 化 さ れ

ました。

ス テ ィ ル ワ イ ン

( 非 発 泡 性 ワ イ

ン ) の コ ル ク 打

栓 は も ち ろ ん 既

に 機 械 化 さ れ て

いましたが、比較的最近始めた発泡性ワ

インのコルクは特殊なため、今までは

手打ちでした。一本ずつ台座にのせ、φ

30mm の コ ル ク を 17mm ま で 圧 縮 し、

レバーを押し下げて打ちこむこの作業

は、味のある楽しい作業な反面、筋肉

痛の原因でもありました。この手造り

感たっぷりに始めたシードルが年々生産

量が伸び、皆さま

にたくさん買って

いただけたおかげ

で、今回全自動の

機械に投資することができました。

手造り→装置化すると、何かシードルの

味わいがひとつ変わるのではと思われる

かもしれませんが、そんなことはありま

せん。サンクゼールのシードルのこだわ

りは、瓶内二次発酵により炭酸ガスを得

ていることにあります(シャンパンと同

じ方式)。人工的にガスを加えるのでは

なく、酵母がつくった自然の炭酸ガスだ

からおいしいのです。シードルの濁りは

酵母でして、そこから旨みが出ます。こ

の神秘的な工程は、人間があまり関与で

きない、装置化できない部分であり、味

わいの肝です。この発酵に関して私たち

ができることは、冬の寒さが酵母にとっ

て厳しすぎないように、部屋の暖をとる

ことぐらいでしょうか。それでも、飯綱

町の蔵の中では 8 ~ 12℃でゆっくりと

瓶内発酵がすすみ、例えば 25℃の環境

に比べると、繊細な香りに仕上がります。

さて、コルク打栓の機械化により生産効

率が 3 ~ 4 倍になり、今までつくりた

くてもつくれなかったハーフボトルもで

きるようになりました!この田舎的な

シードルというりんごのお酒が、ちょっ

とした手土産としてより多くの皆さまに

愛され、飲んだ方が長野の産地に想いを

馳せてもらえるような、また、これから

お酒を飲まれる世代の方が、このアル

コール 7%の飲みやすいシードルをきっ

かけに、楽しいお酒の世界に入ってもら

えるような、そのようなことを願ってお

ります。

以前のコルク打栓の様子

ワイヤー巻きも手作業でした

長野県産リンゴを使ったシードル・トラディショナル

地元の飯綱町産リンゴを使ったシードル

Page 16: Couleur Vol.12

Couleur 16

V i g n e r o nヴィニュロン

フランス語で、ぶどうを育ててワインを造る人のことをヴィニュロンといいます。サンクゼールにとって、ワインが生まれるこの地を愛するすべての仲間がヴィニュロンです。

Page 17: Couleur Vol.12

Couleur 17

卸おろし

営 業 部 の お し ご と

観光の帰りにぶらっとのぞいた長野のお

土産物屋さん、休憩ついでに車を停めた

サービスエリア、いつも立ち寄る近所の

スーパー。皆さん、こんな場所で「お

やっ?なんだか見覚えがある…」なんて

形で、サンクゼールのジャムを発見し

たことはありませんか?または、結婚

式の引き出物カタログやお取り寄せカ

タログの中にサンクゼールのギフトを

見つけたり。

そう、そこで私たち卸営業部の出番で

す。お客さまに、より手軽にサンクゼー

ル商品を手にとっていただけるよう、全

国 34 店舗ある直販店や自社通信販売と

は別に、全国と一部海外に商品を流通さ

せているのです。

サンクゼール商品はテレビにも登場して

います。例えばタルタルソースが人気の、

とあるテレビショッピング番組。海を渡

れば中国には直営店があるのでもちろん

のこと、台湾のスーパー「祐毛屋」さん

や、香港で人気の「city super」さんでも、

サンクゼールの商品を見つけることがで

きます。

そして、私たちの扱う商品はサンクゼー

ルオリジナルだけではありません。全国

展開中のパン屋さんのオリジナルジャ

ム、バター、そしてオイル、または各地

でがんばる生協さんのオリジナルジャム

やパスタソース、これらも私たちがパン

屋さんや生協さんといっしょに開発して

作っている商品です。

一般のお客さまと直接触れ合う機会は少

ないのですが、サンクゼールが心をこめ

てお届けする商品がひとりでも多くの方

の元に無事届くよう、これからも私た

ちはバリバリ働いていきます。

文 / 石 川 陽 子

Page 18: Couleur Vol.12

Couleur 18

今回は四季おりおりの野菜を使った、北信の郷土食「こしょう漬け」の紹介。一度食べたらやみつきになりそうなこしょう漬け、一度試してみたくなる一品です。

小 口 さ ん の こ し ょ う 漬 け

A r o u n dご近所さん紹介

こ し ょ う 漬 けサンクゼールの本社がある長野県飯綱町や隣

の信濃町で、昔から食べられてきた漬物のひ

とつに「こしょう漬け」があります。野菜が

採れない冬の間の大切な食料として食べられ

てきたものだそうで、その味はほどよい辛さ

で、ご飯のおかずにすれば箸がどんどん進ん

でしましそう。また、お茶請けにも最適。ご

家庭によって味も様々で、食べ比べをして秘

伝の技を教え合ったり。そんな「こしょう漬け」

の材料は、きゅうりや大根などその季節ごと

に収穫される野菜と「ぼたごしょ」と呼ばれ

るこしょう(ピーマンに似た形で柔らかな辛

みの青こしょうで、この辺でしか作られてい

ない)、しその実、そして塩と、とてもシンプル。

しかし、材料のシンプルさとはうらはらに作

る過程はとても大変なんです。

手 間 と 時 間 を か け じ っ く り と7 月くらいから採れ始める季節の野菜(なす、

きゅうり、うり、みょうが、若いズッキーニ等)

とぼたごしょを、種類ごと別々に塩でしょっ

ぱく漬けはじめます。次々と採れる野菜は、

写真:上の皿「こしょう漬け」、下の皿「大根のビール漬け」「野沢菜漬け」

Page 19: Couleur Vol.12

Couleur 19

先に漬けておいたところに追加します。

その際、まず漬けているうちに出てきた

水分を取り除き、漬物を端に寄せ中央部

分に穴を作り、そこに新しい野菜を足し

塩をして重しをします。野菜を追加する

たびにこの作業を繰り返し行っていきま

す。秋になると採れるしその実も、同じ

ように漬けておきます。

そうこうしていくうちに野菜の収穫も落

ち着き、晩秋の頃、収穫時期を迎えた大

根をきれいに洗い、両端を落とし、今ま

で別々に漬けてきた野菜たちと合わせて

一緒に樽に漬け込んでいきます。大根、

塩漬けした野菜たち、大根…というふ

うに交互に積み重ねていき、最後に重し

をのせます。ここが「こしょう漬け」の

出来を決める最大の難関で、それは大根

と塩漬けした野菜の分量比。この比率に

よって味わいがしょっぱくなり過ぎてし

まったり、逆に薄くなってしまったりと、

長年の勘だけがたよりなのです。まさに

おふくろの味、伝統の技で、こうした手

間と時間をかけ「こしょう漬け」は作ら

れていくのです。

冬でもスーパーに行けば様々な野菜が買

える今、野菜を保存しておく必要性が薄

れ、核家族化により作り方を受け継がれ

ていくことも少なくなり、さらにこの塩

加減の難しさもあってか、最近では「こ

しょう漬け」を作るご家庭が少なくなっ

ているようです。

郷 土 料 理 の 誇 り と 家 庭 の 味今回「こしょう漬け」の作り方を教えて

いただいた小口さんは言います。

「私が作るこしょう漬けを子どもがとても

喜んでくれるんです。子どもだけでなく、

友人や近所の仲間もおいしいと言ってく

れます。その “ おいしい ” の一言で “ よし、

がんばって作ろう ” と思うんです。こう

した郷土料理はそれぞれのご家庭の味が

あって、まさに “ おふくろの味 ” これから

も伝えていけたらと思っています」

取材時にいただいた小お ぐ ち

口さんの「こしょ

う漬け」は、食べる人の笑顔を大切に思

いながら作っている、やさしい人柄を感

じられる味わいでした。

Page 20: Couleur Vol.12

Couleur 20

Face to fa

ce

九州唯一の店舗が佐賀県鳥栖にある、サンクゼール・ファクトリーアウトレット鳥栖店です。長野に本社をもつ私たちにとってまったく土地勘がない場所、お客さまの評価は?駐車場がすぐ近くでしたので、ご試食、ご試飲後は「帰りに寄るわね!」とモール内へ。そして帰りにちゃんと寄ってくださいました。(ありがとうございます。)思えば、アウトレットから帰る間際にご購入いただく、というパターンができたのが鳥栖店からだったような・・・。カフェも併設、メインはソーセージドッグとフルーツをその場で搾るフレッシュジュース。季節ごとに変わる味はすべてオリジナルです。モール内でも一、二を誇る笑顔の接客が自慢です。ぜひ、ご来店ください。

サンクゼール・ファクトリーアウトレット

鳥 栖 店

Page 21: Couleur Vol.12

Couleur 21

私がここ鳥栖店に異動してから

1 年近くになります。

ここへ来て驚いたのは、とにか

く個性的な 7 人の女性スタッフ。

アウトレットという、集客力あ

るロケーションにピッタリのパ

ワフルな女性たちは、サンクゼー

ル い ち と 思 し き 接 客 力 № 1 ス

タッフや販売に欠かせないアイ

デアやセンスに溢れる人、管理

能力抜群の方や沈着冷静なしっ

かり者さん、そして今年成人式

を迎えたばかりの、今まさに伸

び盛りの女の子たち。それぞれ

が持つ豊かな個性が、鳥栖店の

運営にバランス良く活かされて

います。

今、日本の市場における購買動

向を握っているのはまさしく女

性たち。ある意味、サンクゼー

ルの未来を握っているのも女性

パワーかもしれません。

そんな彼女たちと一緒に、今日

も鳥栖店で頑張っています。

店長のコラム

七人の女侍?

サンクゼール・ファクトリーアウトレット鳥栖店

サンクゼール・ファクトリーアウトレット鳥栖店店長 谷山純子

open/10:00 close/20:00address/佐賀県鳥栖市弥生が丘 8-1

鳥栖プレミアム・アウトレット区画No.1140TEL/0942-87-8577

Page 22: Couleur Vol.12

Couleur 22

ナ パ バ レ ー 研 修 記V o l . 0 4 ― 最 終 回 ―

文 ・ 写 真 / 吉 田 慶 子

ロ バ ー ト ・ モ ン ダ ビ

ロバート・モンダビに着いたのは、日が沈む

少し前、太陽の光がちょうどオレンジ色に変

わりはじめた頃。アーチをくぐると、きれいな

芝生と、夕日を背にしたぶどう畑。畑の土は

石灰がまかれているのか白く、そこにオレン

ジ色の光が反射し、まるで宝石がちりばめら

れたように一面がキラキラと輝いていて「きれ

い…なんてきれいな…」と思わず目をうばわれ

てしまうほど、きれいな景色が私たちを出迎

えてくれました。

店内を見渡すと木の棚や机が多くあり、とて

もシックな雰囲気でありながら、木の温かみ

Page 23: Couleur Vol.12

Couleur 23

1年の長い連載を読んでくださった皆さま、心からありがとうございました。

想 い を つ な げ る

を感じられ、ゆっくりのんびり買い物

を楽しめる場所でした。そして、たく

さんのワインが整然と並び、試飲カウ

ンターには多くの人が楽しそうにワイ

ンについて語り合っていました。もう

すぐ夕飯時、きっと今日の料理を考え

ながらワインを選んでいるのだろう、

それを囲む人たちの笑顔を思い浮か

べながら。

「いつかサンクゼールのワインやジャム

で、食卓を笑顔にしたい」。夢をはせ

ながらこの地に訪れ、そんな想いを

抱いた創始者である久世と同じ場所

に私はいる。そう思うとなんだか胸が

あつくなりました。

「創始者が抱いた想いを感じ、受け継ぎ、

繋げていくのは自分たちなんだ」

そんな役割を再確認するための研修だっ

たのかもしれないと思うと、気持ちが引き

締まりました。それだけでなく、人の優し

さやあたたかさに触れ、相手を思う気持ち

など、日々の仕事の中、忙しさのあまりど

こかに置き忘れてしまったものを思い出さ

せてくれた、そんな研修でもありました。

このような機会を与えてくださった多くの

皆さまに心から感謝の気持ちでいっぱい

です。

この経験が受け継がれ紡がれて、やがて

大きな実ができますように。

「I am the vine,you are the branches.

John 15:5」

~主はぶどうの木、私は枝です~

Page 24: Couleur Vol.12

発行人 久世良三編集人 山川誠一発行所 サンクゼール・パブリッシング 〒 389-1201 長野県上水内郡飯綱町芋川 1260 TEL026-253-7002 FAX026-253-8861 http://www.stcousair.co.jp印刷製本 株式会社イシワタグラフィックス

ⓒ 2011 St.Cousair CO.,LTDPrinted in Japan

本書掲載の記事、写真、イラスト等の無断複写(コピー)、複製(転載)を禁じます。R本書からの複写を希望される場合には、株式会社サンクゼール(TEL026-253-7002)にご連絡ください。●落丁、乱丁、その他不良品がありましたら、お取り替えいたします。株式会社サンクゼール(TEL026-253-7002)へご連絡ください。

Vol.12

2011.01.25 第 1 版発行

■サンクゼール・ワイナリー本店 営業時間9:00~17:00 Tel.026-253-8002■ワイナリーレストラン・サンクゼール 営業時間11:30~16:30 Tel.026-253-8070(要予約)

ワイナリーレストラン・サンクゼールとチャペルの間から、旧三水村を望む。

【表紙】

StaffDirector/Photo 山川誠一Editer/Recipe 宮永侑佳

Text 久世良三・石川陽子・神田秀仁・谷山純子・西村友行・丸山和子・三浦秀一・吉田慶子

http://www.stcousair.co.jp

S a n c t u a r yサンクチュアリー

この冊子はサンクゼール・スタッフである小林フィデアが活動しているエイズ孤児を支援するボランティア、タンザニアの S.W.A.C.C.O.(ソンゲア女性と子供の支援団体)へ協力しており、お客さまから頂いた100円は全てS.W.A.C.C.O. へ寄付されます。詳しくは、下記をご覧ください。URL http://www.sotesawasawa.jp/

2009年5月から2011年12月までに772,303円の募金をいただきました。皆さまのご協力を、心より感謝いたします。

募金¥100

couleur [kulœ:r]  Couleur【クルール】は「色」を表すフランス語です。四季の色やサンクゼールのこだわり、スタッフの人柄などをお伝えします。

募金にご協力ください。(100円は目安です)

冬の静かで真白な景色にまっ青な澄んだ青空が、大好きです。

もともと、アルペンスキー競技の選手でしたが、久々に戸隠スキー場

で滑ってきました。

締まった雪質のバーンを心から楽しみ、心も体も喜びで一杯でした。

大自然に体を委ねる幸せを感じました。

日常に埋没し、心が疲れたと感じたら貴方も一度冬の信州にサンクゼー

ルに遊びにお越しください。特に日曜日は午後 2時から丘の上のワイ

ナリーレストラン隣のチャペルで礼拝に参加していますので、気軽に

お立ち寄り下さい。

サンクゼール久世良三