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資料 2-4(1) 沙流川直轄河川改修事業 がわ 再評価原案準備書説明資料 平成22年度 北海道開発局 北海道開発局

再評価原案準備書説明資料...資料2-4(1) 沙流川直轄河川改修事業 さるがわ 再評価原案準備書説明資料 平成22年度 ... ・主要農作物

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資料 2-4(1)

沙流川直轄河川改修事業さ る がわ

沙流川直轄河川改修事業

再評価原案準備書説明資料

平成22年度

北海道開発局北海道開発局

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目 次

1.流域の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2.事業の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2.1 事業概要・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2.2 既往事業の効果・・・・・・・・・・・・・・ 3

3.事業の必要性・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

3.1 事業を巡る社会情勢等の変化・・・・・・・・ 4

3.1.1 災害発生時の影響・・・・・・・・・・ 4

3 1 2 過去の災害実績 53.1.2 過去の災害実績・・・・・・・・・・・ 5

3.1.3 災害発生の危険度・・・・・・・・・・ 6

3.1.4 事業の進捗状況・・・・・・・・・・・ 7

3.1.5 地域の開発状況・・・・・・・・・・・ 9

3 1 6 地域の協力体制 103.1.6 地域の協力体制 ・・・・・・・・・・ 10

3.1.7 関連事業との整合・・・・・・・・・・ 11

3.2 事業の投資効果・・・・・・・・・・・・・・ 12

3.2.1 費用対効果分析・・・・・・・・・・・ 12

4.事業進捗の見込み・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

4.1 今後の事業スケジュール・・・・・・・・・・ 14

5 コスト縮減や代替案等の可能性 165.コスト縮減や代替案等の可能性・・・・・・・・・・ 16

5.1 代替案等の可能性の検討・・・・・・・・・・ 16

5.2 コスト縮減の方策・・・・・・・・・・・・・ 17

6 地方公共団体等の意見 186.地方公共団体等の意見・・・・・・・・・・・・・・ 18

7.対応方針(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

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1.流域の概要

沙流川は、その源を日高山脈に発し、千呂露川等を合わせ、日高町日高地区に出さるがわ ひだか ちろろ

びらとり ぬかびら とみかわ

てさらに渓谷を流下して平取町に入り、額平川等を合わせ、日高町富川地区におい

て太平洋に注ぐ、幹川流路延長104km、流域面積1,350km2の一級河川です。

びらとり ぬかびら とみかわ

河川改修区間20.8km

項目 諸元 備考

流域面積 1,350km2

幹川流路延長 104km

図1-1 沙流川流域図

国管理区間延長 20.8km

流域内市町村 2町 日高町、平取町

-1-

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2.事業の概要

2.1 事業概要

昭和40年の河川法施行を受け、沙流川は昭和43年に1級河川指定されました。そ

の後、昭和44年に沙流川水系工事実施基本計画を策定し、昭和48年8月、昭和50年

8月の洪水を契機として、昭和53年に工事実施基本計画を改定し、河川整備を進め

てきました。

平成9年に河川法が改正されたことを受け、平成11年12月には沙流川水系河川整

備基本方針を策定しました。また、本基本方針を踏まえ平成14年に沙流川水系河川

整備計画を策定しました。

しかし、平成15年8月の台風10号による洪水では、全川に亘って計画高水位を上

回り、周辺地域で甚大な被害が発生したため、平成17年11月に河川整備基本方針を

変更しました。これを受け、平成19年3月に河川整備計画を変更し、現在は戦後

大規模である 平成15年8月洪水を安全に流すことを目標に 整備を進めています大規模である、平成15年8月洪水を安全に流すことを目標に、整備を進めています。

・河口導流堤完成(平成2年)

・二風谷ダム完成(平成9年)

・堤防整備、河道掘削(継続中)

沙流川

平 取(基準地点)

富 川

4,500

平 取[6,100]m3/s

4,500 m3/s

図2-1 整備目標流量配分図(単位:m3/s)

1,600

[ ]内は整備計画目標流量

-2-

二風谷ダム(平成9年完成)堤防整備

図2-2 沙流川改修事業の事例

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2.2 既往事業の効果

沙流川流域では、堤防整備をはじめとした治水事業や、農地開発の進捗によって、農 が宅地や優良農地等としての利用が可能となってきました。

大正8年

昭和43年

平取町日高町(富川地区)

平成12年

昭和50年昭和50年

平成19年平成19年

-3-

※市街地、田・畑は5万分の1地形図から読みとり

図2-3 土地利用の変遷

昭和50年 平成19年

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3.事業の必要性

3.1 事業を巡る社会情勢等の変化

3.1.1 災害発生時の影響

洪水等による河川の氾濫により浸水する恐れのある区域(国管理区間)は、図3

-1に示すとおりです。

・想定氾濫区域面積(国管理区間): 約1,800ha

・想定氾濫区域内人口(国管理区間): 約4,000人

出典:河川現況調査

237堤防

235

【想定氾濫区域内の主な資産】

・主要市街地 :日高町、平取町

・主要交通機関:JR日高本線、

国道235号

国道237号

・主要農作物 :トマト、水稲

牧草等

図3-1 沙流川想定氾濫区域図

-4-

牧草等

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3.1.2 過去の災害実績

沙流川流域では、昭和37年8月、昭和50年8月、平成4年8月、平成13年9月、平成15年8月 平成18年8月に被害の大きな洪水が発生しています成15年8月、平成18年8月に被害の大きな洪水が発生しています。

表3-1 主要洪水一覧

洪水年月流域平均雨量

(mm/24hr)

基準地点流量

(m3/s)

氾濫面積

(ha)

被害家屋

(戸)

昭和37年8月 189 3 470 860 310昭和37年8月 189 3,470 860 310

昭和50年8月 120 2,250 68 62

平成4年8月 170 3,310 236 136

平成13年9月 198 2,000 28 64

平成15年8月※ 307 5,240 345 283

平成18年8月 311 2,960 143 121

※目標流量対象洪水

昭和37年8月洪水

平取町沙流川右岸浸水倒壊家屋

平成4年8月洪水

河口左岸内水氾濫状況

-5-

平成15年8月洪水

図3-2 洪水被害状況

日高町富川地区浸水状況

平成18年8月洪水

日高町富川地区浸水状況

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3.1.3 災害発生の危険度

沙流川水系の国管理区間における堤防の安全度や河道断面が不足している区間は図3-3のとおりであり、ほぼ全川にわたって、整備計画で想定している規模の洪水を安全に流すための施設整備が未完成であるため 今後も洪水被害の発生する可能性は高全に流すための施設整備が未完成であるため、今後も洪水被害の発生する可能性は高いものと考えられます。

図3-3 現況河川の整備概要

※実施に当たっては、今後の調査結果等により、新たに工事が必要となる場合や内容が変更となる場合がある

-6-

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3.1.4 事業の進捗状況

◆これまでの主な治水対策沙流川改修事業では、昭和44年に決定された工事実施基本計画に基づき整備を

実施してきました。この計画に基づき、治水安全度確保のため堤防整備や河道掘削、河岸の侵食対策などを行うとともに、平成2年には河口閉塞対策として河口導流堤整備を実施しました。また平成9年には二風谷ダムが完成しています。

◆現状と課題◆現状と課題

沙流川は約7割の堤防が完成していますが、戦後 大規模に相当する洪水に対して、安全に流下するための河道断面はほぼ全川的に不足しています。また、一部堤防が未完成の区間が残されており、特に資産が集中する下流部市街地は、大規模な洪水被害を受けやすいため、下流部への氾濫防止に効果のある河道掘削や堤防整備が必要です。

◆主な事業内容(H19~H21)

・堤防整備

下流市街地の治水安全度向上を目的に、市街地に氾濫がおよぶ区間において、暫定

堤防の完成化を進めてきました。

表3-2 整備の進捗状況

・河道掘削

下流市街地及び平成15年洪水で危険な状況となった区間の治水安全度向上を目的

に、河道掘削を実施してきました。

堤防延長(km)

完成 暫定 無堤 計

着手時(S43) 5.6 10.6 6.4 22.6

前回評価前回評価(H19)

12.5 8.1 2.0 22.6

今回評価(H22)

14.9 5.7 2.0 22.6

当面の目標 20.6 0 2.0 22.6

-7-

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●3年間(平成19年~21年)の整備状況

堤防整備:2.4km

河道掘削:0.9km

1

2 20 21

日高本線

国道235号線

国道 237号線

二風谷ダム

沙流川橋

沙流川鉄道橋

富川 28

27 26 25 24

23

22

2930

日高自動車道

凡 例

:完成区間(~H18 まで整備)

3

4 5 6

7 8

9

10 1112

13

1415

16

18

19二風谷ダム

川 平取橋荷菜大橋17

新平取橋

紫雲古津

大橋

図3-5 整備の進捗状況と今後の整備箇所

:完成区間(H19~H21 整備)

:整備区間(H22~7 ヵ年程度整備)

:整備区間(上記以降)

:国管理区間

:市街地

-8-

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3.1.5 地域の開発状況

流域内の人口は昭和40年頃と比べ減少していますが、想定氾濫区域内人口はさほど減

少しておらず、流域内人口の約5割が想定氾濫区域内に住んでいます。また、65歳以

上の人口比率が増加しています。

60%

70%

80%

90%

100%

約8.9千世帯約9.1千世帯

約8.0千世帯

6

7

8

9

10

帯)

約24.8千人

約1 3

20

25

30

流域内人口

想定氾濫区域内人口

5%

22%25%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

(%)

1

2

3

4

5

6

世帯

数(

千世

帯約15.3千人 約13.9

千人

約8.3千人

約8.0千人

約7.3千人

5

10

15

0%

昭和40年 平成12年 平成17年0

昭和40年 平成12年 平成17年

図3-6 流域内の人口及び想定氾濫区域内人口

図3-7 流域内2町の世帯数の変化 図3-8 流域内2町の65歳以上人口の変化

出典:河川現況調査 出典:国勢調査 出典:国勢調査

0

昭和40年 平成12年 平成17年

沙流川流域は水田・畑作を主体とする農業が盛んであり、特に平取町におけるトマトの収穫量は全道一を誇ります。日高振興局管内の軽種馬生産は全国生産頭数の約80%を占め、その中でも日高町は日高振興局管内の約20%を占めます。

収穫量・出荷量共に全国7位と日本でも有数のトマト産地!!

順位 都道府県名 市町村名 作付面積(ha) 収穫量(t) 出荷量(t)1 熊本県 八代市 451 34,400 33,2002 熊本県 玉名市 172 22,300 21,3003 愛知県 田原市 143 13,500 12,900

茨城 鉾

表3-3 全国市町村別 作付面積・収穫量・出荷量

うち日高町1,232頭平取町 168頭

その他

1,510頭

農林水産省統計部HP(H19..1月時点の公表データより)

4 茨城県 鉾田市 331 13,500 12,6005 岐阜県 高山市 127 12,700 11,8006 愛知県 豊橋市 127 11,300 10,8007 北海道 平取町 96 10,400 9,970

軽種馬の地域別生産頭数

全国頭数

7,369頭

日高地方全体

5,859頭

図3 9 軽種馬の地域別生産頭数

(出典)北海道日高振興局「軽種馬生産を巡る情勢」より

-9-

軽種馬の地域別生産頭数(平成20年12月)

図3-9 軽種馬の地域別生産頭数

(平成20年12月)

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3.1.6 地域の協力体制

◆関係機関との連携

・ 流域市町村を主体とした「北海道日高総合開発期成会」は、治水事業の推進を目的に

構成され、治水安全度の早期向上や環境へ配慮した河川整備を要望しています。

水防活動を行うため その主体となる自治体と関係機関 河川管理者から構成さ・水防活動を行うため、その主体となる自治体と関係機関、河川管理者から構成される「水防連絡協議会」を定期的に開催し、重要水防箇所の合同巡視、水防資材の整備状況の把握、定期的な水防訓練など水防体制の充実を図っています。

・水質事故防止のために、「北海道一級河川環境保全連絡協議会」等を開催し関係機関との連絡体制を強化するとともに、定期的に水質事故訓練等を行うことにより、迅速な対応ができる体制の充実を図っています。

・洪水危機管理において、平常時から危機管理に対する意識の形成を図るとともに、洪水危機管理において、平常時から危機管理に対する意識の形成を図るとともに、洪水発生時の被害を 小限に抑えるため、浸水想定区域図を公表し、避難計画の策定の支援、土地利用計画との調整を関係機関や地域住民等と連携して推進しています。

◆地域住民との協力体制

・河川愛護モニターなど、沿川に住む人々の協力の下で、河川整備、河川利用又は河川環境に関する地域の要望を十分に把握し、地域との連携を進めます。

・河川利用者と河川管理者が協力して、河川愛護運動や河川清掃などを行い、地域と一体となった良好な河川環境の保全に努めています。

水防公開演習 住民参加による河川清掃活動

水質事故防止訓練関係機関が提携した植樹活動

-10-

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3.1.7 関連事業との整合

◆防災情報・防災対策の推進日高町・平取町への光ファイバーケーブルの接続が終了し、水文データや河川空

間監視映像など必要な情報を積極的に提供するとともに ザ ド プ 作成支間監視映像など必要な情報を積極的に提供するとともに、ハザードマップの作成支援等を行っています。

リアルタイムモニター

リアルタイムモニター

◆かわまちづくり事業沙流川流域は アイヌの人々が先住し その伝統・文化が継承されている地域で

洪水ハザードマップ(日高町) 洪水ハザードマップ(平取町)

沙流川流域は、アイヌの人々が先住し、その伝統・文化が継承されている地域であり、平取町ではアイヌ文化の伝承活動の場を創出する「イオル再生事業」を推進しています。事業の一環として、河川敷地を活用した水辺空間の整備を実施しており、その基盤整備等の支援を行っています。

-11-

イオル再生事業(水辺空間整備)高水敷の整正

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3.2.1 費用対効果分析

3.2 事業の投資効果

●費用対効果算出の流れ

氾濫シミュレーション確率規模の異なる複数ケースで解析

想定被害額の算出

河川改修事業費+維持管理費

想定被害額の算出確率規模別の想定被害額を算出

年平均被害軽減期待額想定被害額より算出

総便益(B)の算出 総費用(C)の算出総便益(B)の算出年平均被害軽減期待額+残存価値

総費用(C)の算出

費用対効果(B/C)の算出

●被害額算定項目

事業所在庫品の被害事業所在庫資産

一般資産被害

直接被害

事業所償却資産

家庭用品

家屋

事業所固定資産のうち土地建物を除いた償却資産

家財・自動車の被害

家屋等の建物被害

内容項目

事業所在庫品の被害事業所在庫資産

一般資産被害

直接被害

事業所償却資産

家庭用品

家屋

事業所固定資産のうち土地建物を除いた償却資産

家財・自動車の被害

家屋等の建物被害

内容項目

浸水による農作物の被害農作物被害

農漁家の在庫品の被害農漁家在庫資産

浸水した事業所の生産停止・停滞(生産高減少)営業停止被害

間接被害

公共土木施設、公益事業施設、農地、農業用施設の浸水被害公共土木施設等被害

清掃等の事後活動家庭清掃労働対価応急

農漁業生産に係わる農漁家の固定資産のうち土地建物を除いた償却資産農漁家償却資産直接被害

浸水による農作物の被害農作物被害

農漁家の在庫品の被害農漁家在庫資産

浸水した事業所の生産停止・停滞(生産高減少)営業停止被害

間接被害

公共土木施設、公益事業施設、農地、農業用施設の浸水被害公共土木施設等被害

清掃等の事後活動家庭清掃労働対価応急

農漁業生産に係わる農漁家の固定資産のうち土地建物を除いた償却資産農漁家償却資産直接被害

飲料水等の代替購入に伴う新たな出費等の被害家庭代替活動等の出費間接被害 応急

対策費用

事業所代替活動等の出費 家庭と同様の被害

飲料水等の代替購入に伴う新たな出費等の被害家庭代替活動等の出費間接被害 応急

対策費用

事業所代替活動等の出費 家庭と同様の被害

-12-

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●算出の条件

評価基準年度 : 平成22年度

事業整備期間 : 平成19年~平成38年(20年間)

評価対象期間 : 平成19年~平成88年(整備期間50年間)

社会的割引率 : 4%

総便益(B):直轄河川改修事業の実施による被害軽減期待額+残存価値

(評価年平成22年、現在価値化)

総費用(C):直轄河川改修事業費+維持管理費

(評価年平成22年、現在価値化)

●費用対効果

事業全体の投資効率性 (事業整備期間:平成19年~平成38年)

便益 909億円

総便益 (B)

便益 909億円

残存価値 5億円

914億円

総費用 (C) 総事業費 145億円

費用対効果 ( / )

残事業の投資効率性 (事業整備期間:平成22年~平成38年)

費用対効果 (B/C) 6.3

総便益 (B)

便益 622億円

残存価値 4億円総便益 (B) 残存価値 4億円

626億円

総費用 (C) 残事業費 100億円

費用対効果 (B/C) 6.3

●事業評価の経緯

【平成19年度再評価】

平成14年に策定された沙流川水系河川整備計画の変更に伴う再評価を実施。

B/C=7.4 (便益:2,635億円、費用:357億円)/ (便益 , 億円、費用 億円)

※平成19年度再評価時の費用対効果の算出時については、評価対象期間を昭

和43年からとしており、平成22年度再評価と異なる。

-13-

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4.事業進捗の見込み

4.1 今後の事業スケジュール

当面の段階的な整備

当面の主要な整備内容(H22~H28)

当面の段階的な整備として、人口資産が集中する下流市街地を中心に、戦後 大規模である平成15年8月洪水を安全に流下させることを目標に流下断面不足の解消を図ります。

当面の段階的な整備

当面の主要な整備内容(H22~H28)

・河道掘削

下流市街地の治水安全度向上を目的に、日高町富川市街地及び市街地上流の流下能力が不足している区間において河道掘削を実施します。

・堤防整備

下流市街地の治水安全度向上を目的に、市街地に氾濫が及ぶ区間において、暫定堤防流市街 治 安 度 を目 、市街 間 、暫定堤防の完成化を進めます。

当面の段階的整備(H28迄)により、現況における整備計画目標流量程度に対する被害家屋戸数約1,500戸の内、約1,060戸解消(72%)浸水面積約1,210haの内、約750ha解消(62%)

また、当面の段階的整備(H28迄)に要する事業費は、約49億円の予定。

日高本線

国道235号線

23

日高自動車道

1

2

3

4 5 6

7 8

9

10 1112

13

1415

16

18

19

20 21

国道 237号線

二風谷ダム

川 平取橋荷菜大橋

沙流川橋

沙流川鉄道橋

富川

17

新平取橋

28

27 26 25 24

23

22

2930

紫雲古津

大橋

凡 例

:完成区間(~H18 まで整備)

:完成区間(H19~H21 整備)

:整備区間(H22~7 ヵ年程度整備)

:整備区間(上記以降)

:国管理区間

:市街地

-14-

※実施に当たっては、今後の調査結果等により、新たに工事が必要となる場合や内容が変更となる場合がある

図4-1 現況河川の整備概要

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●費用対効果

当面の段階的整備の投資効率性(事業整備期間:平成22年~平成28年)当面の段階的整備の投資効率性(事業整備期間:平成22年 平成28年)

総便益 (B)

便益 629億円

残存価値 2億円

631億円

総費用 (C) 事業費 49億円

費用対効果 (B/C) 12 8費用対効果 (B/C) 12.8

-15-

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5.コスト縮減や代替案等の可能性

5.1 代替案の可能性の検討

●旧河川整備計画(平成14年7月策定)

沙流川水系河川整備計画では、平成14年に策定した旧河川整備計画において、目標流量に対し平取ダムと河川改修による案を妥当と判断し、平成15年洪水を踏まえ目標流量を改定した現河川整備計画においても、基本的な考え方を踏襲することとしました。

これまでに進めてきたまちづくりの方向性や、シシャモ産卵床への負荷、洪水被害エリアの縮小、早期治水安全度の確保、平取ダムの進捗状況、事業費等を勘案し、目標流量4,300m3/sに対し、二風谷ダム及び平取ダムによる洪水調節を行い、河道への分担流量を3,200m3/sとしました。その際、河川改修方法として、河道掘削案、堤防嵩上げ案、堤防引堤案を比較検討し、河道掘削案を採用しました。

「平取ダム+河道掘削案」を採用

●現行の河川整備計画(平成19年3月策定)

○目標流量を4,300m3/sから平成15年台風10号の実績流量である6,100m3/s に変更。

(その内河道分担流量は4,500m3/s)

○旧河川整備計画の基本的な考え方を踏襲し、「平取ダム+河道掘削案」を採用。

●平取ダムの継続は妥当とし、河道分担流量4,500m3/sに対する河川改修方法の代替案を精査

改修案 事業内容 数量事業費

(億 )メリット デメリット

表5-1 比較表

改修案 事業内容 数量(億円)

メリット デメリット

河道掘削案【採用】

平取地点の河道分担流量:4,500m3/s

河道掘削、堤防整備等

掘削土量 :約230万m3堤防整備 :約40万m3移転家屋 : 無用地補償 : 無

約150

改修規模が小さく、経済性に優れる

平取地点の河道分担流量:4 500m3/s

堤防整備 :約75万m3

・河道内に一切手をつけないため ・堤防嵩上げに伴う用地買収、

堤防嵩上げ案

4,500m3/s

堤防嵩上げ等

約75万m3移転家屋:約80戸用地買収:約3ha

約360

をつけないため、自然環境への負荷は小さい

堤防嵩上げに伴う用地買収、家屋移転が必要になる

・堤防を横断する橋梁の改築や樋門等の改築が必要となる

・コスト高

平取地点の河道分担流量:4,500m3/s

堤防整備 :約150万m3移転家屋:

・河道内に一切手をつけないため、自然環境への負荷 ・引堤に伴う用地買収や家屋移

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堤防引堤案

堤防引堤等 約300戸用地買収:約220ha

約590

は小さい 転、農業経営の見直しが必要となる

・堤防を横断する橋梁の改築や樋門等の改築が必要となる

・コスト高

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5.2 コスト縮減の方策

◎発生材の再利用等

河川の掘削で発生する土砂の有効活用やコンクリートブロック・コンクリート

塊等の再利用による スト縮減を実施しています塊等の再利用によるコスト縮減を実施しています。

◎施工時期の見直し

樋門工事の冬期施工によるコスト縮減を実施しています。

◎道路部門・地方公共団体との連携

河川工事により発生した土砂を道路の盛土材等に使用することについて、

検討・調整を進めます。

【コスト縮減状況】

○ 樋門の冬期施工により、1樋門あたりの仮締切費用約4千万円を縮減

冬期施工による仮締切減

○ 再生骨材の利用により、材料費で約4%を縮減

再生骨材の利用

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6.地方公共団体等の意見

◆北海道の意見

洪水被害から人命や財産を守り、「安全・安心」を確保する観点から、当該事業の継続については、異議はない。

なお、事業の実施に当たっては、次の事項に留意し、徹底したコスト縮減を図るとともに これまで以上に効率的 効果的に執行すること

◆北海道の意見

とともに、これまで以上に効率的・効果的に執行すること。

・イオルの再生などアイヌ文化に対する配慮に努めること。

・シシャモやサクラマス等の生息・生育環境の保全に努めること。

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7.対応方針(案)

平成19年度の事業再評価から3年間が経過したことから、以下の3つの平成 年度の事業再評価から 年間が経過した とから、以下の の視点で再評価を行いました。

①事業の必要性等に関する視点

沙流川流域は、明治初期頃から農耕地として水田や牧畜等が営まれてきましたきました。

現在、下流域は、日高町、平取町の市街地が存在し、近年はトマトや軽種馬の全国有数の産地となっています。しかし、依然として戦後 大規模の流量に対する安全度が確保されておらず、近年でも平成15年(戦後 大)、18年に浸水被害が繰り返されているため、本事業の投資効果も十分に確保されていることから、引き続き河川改修事業を進めていく必要があります。

②事業進捗の見込みの視点

堤防整備や河道掘削等の河川改修事業は、着実に進捗していますが、流域の地方公共団体等からは安全度向上に対する強い要望があり、引き続き地域住民や関係機関と連携し、事業の進捗を図ります。

③コスト縮減や代替案立案等の可能性の視点

道路部門および地方公共団体と連携を進めながら、引き続きコスト縮減に努めていきます。また、代替案等の可能性については、環境への影響、減に努めていきます。また、代替案等の可能性については、環境 の影響、地域への影響等の観点から、現計画が 適であると考えます。

以上のことから、事業の必要性・重要性は変化なく、費用対効果等の投資効果も確保されているため、事業を継続する。

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6.対応方針(案)

平成19年度の事業再評価から3年間が経過したことから、以下の3つの平成 年度の事業再評価から 年間が経過した とから、以下の の視点で再評価を行いました。

①事業の必要性等に関する視点

沙流川流域は、明治初期頃から農耕地として水田や牧畜等が営まれてきましたきました。

現在、下流域は、日高町、平取町の市街地が存在し、近年はトマトや軽種馬の全国有数の産地となっています。しかし、依然として戦後 大規模の流量に対する安全度が確保されておらず、近年でも平成15年(戦後 大)、18年に浸水被害が繰り返されているため、本事業の投資効果も十分に確保されていることから、引き続き河川改修事業を進めていく必要があります。

②事業進捗の見込みの視点

堤防整備や河道掘削等の河川改修事業は、着実に進捗していますが、流域の地方公共団体等からは安全度向上に対する強い要望があり、引き続き地域住民や関係機関と連携し、事業の進捗を図ります。

③コスト縮減や代替案立案等の可能性の視点

道路部門および地方公共団体と連携を進めながら、引き続きコスト縮減に努めていきます。また、代替案等の可能性については、環境への影響、減に努めていきます。また、代替案等の可能性については、環境 の影響、地域への影響等の観点から、現計画が 適であると考えます。

④北海道の意見

洪水被害から人命や財産を守り、「安全・安心」を確保する観点から、当該事業の継続については 異議はない業の継続については、異議はない。

なお、事業の実施に当たっては、次の事項に留意し、徹底したコスト縮減を図るとともに、これまで以上に効率的・効果的に執行すること。

・イオルの再生などアイヌ文化に対する配慮に努めること。・シシャモやサクラマス等の生息・生育環境の保全に努めること。

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以上のことから、事業の必要性・重要性は変化なく、費用対効果等の投資効果も確保されているため、事業を継続する。