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保健室経営の実践
研究主題
よりよい生活習慣を身につけようとする子どもの育成
~ 睡眠に関する指導を通して ~ 1 研究の目的 子どもたちが睡眠の重要性に気づき、自分の課題を見つけ、実践していこうとするための指導の あり方を探る。
2 研究の動機
平成28年11月に雲南市養護教諭部会で雲南市の小学校4年生から中学校3年生を対象に「生
活とメディアに関するアンケート」を実施した。その結果、木次小学校の児童の睡眠に関する項目が
雲南市全体の割合より悪い傾向であることが分かった。また、校内で実施した生活リズムチェックカ
ードの結果から、各学年の就寝目標時刻より就寝時刻が遅い児童がいることも分かった。
そこで、今年度11月に雲南市養護教諭部会で実施する「生活とメディアに関するアンケート」の
睡眠に関する項目の数値を、雲南市の平均値まで上げることを目標とし、睡眠に関する指導の在り方
について研究を行いたいと考えた。
3 研究仮説
①睡眠の重要性や生活リズムに視点を置いた指導を行えば、よりよい生活習慣を身につけることが
重要であることを知り、自分自身の課題を見つけ、よりよい生活習慣を実践しようとする子ども
が育つであろう。
②学校と保護者が連携を図り健康課題を共有し、メディアルール設定と早寝の取組を行うことでよ
りよい生活習慣を実践しようとする意欲が高まるであろう。
《イメージ図》
~よりよい生活習慣を身につけようとする子どもの育成 ~睡眠に関する指導を通して~
・学校保健委員会の開催
・児童保健委員会による睡眠に関す
る発表の実施
・地区懇談会で保護者と睡眠に関す
る課題の共通理解
・生活リズムチェック調査と睡眠日
誌の実施
・個人グラフで課題の明確化
・睡眠に関するほけんだより作成
・メディアルールづくりの啓発
・早寝の重要性の啓発
・教職員への睡眠に関する取組
の共通理解
・ポートフォリオによる課題設
定と評価
・保健室前の掲示
・校内掲示・太陽光発電パネル
モニター掲示 等
・担任とのTT授業
・保健指導
・教材作成
・生活時間、睡眠日誌の記入
・個人グラフ作成
・個別指導
・授業内容を保護者へ知らせる
等
睡眠・生活リズムに関する指導
校内体制
保護者との連携
自分の課題を
知る・分かる
実践してみようとする
(早く寝てみよう)
睡眠の重要性
を知る
4 研究の方法
①平成28年11月に実施した「生活とメディアに関するアンケート」結果をもとに課題の明確化
(4年生~6年生・その保護者)
②睡眠・生活リズムに関する指導の実施
③生活リズムチェックカードと睡眠日誌の指導
④学校保健委員会を活用して保護者・児童・教職員で課題を共通理解
⑤睡眠の重要性についての啓発(授業公開日・地区懇談会・保健だより・掲示等)
⑥平成29年11月「生活とメディアに関するアンケート」の実施(4年生~6年生・その保護者)
平成28年度データとの結果の考察・目標設定値の達成度
5 実践内容 (1)「生活とメディアに関するアンケート(H28、11月実施)」の結果をもとにした課題の
明確化 平成28年11月に雲南市養護教諭部会で雲南市の小学校4年生から中学校3年生を対象に
「生活とメディアに関するアンケート」を実施した。その結果、木次小学校の児童の睡眠に関する項目が雲南市全体の割合より悪い傾向であることが分かった。この結果を踏まえ、職員会議でデータを提示し校内で睡眠に関する指導の重要性の共通理解を図った。また、自分自身の「校内ポートフォリオ」の目標を『メディアルールや寝る前にメディアをやめる時間などの達成%を上げる。睡眠に関する項目の数値を上げる』として一年間取り組むことを全教職員に伝え取組をスタートさせた。
(2)睡眠・生活リズムに関する指導の実施 ①担任とのTT授業の実施
◆対象学年 6年生(29人) 実施日 平成29年10月31日
題材名「自分の生活を振り返り、早く寝るための生活時間を考えよう」
事前に行った睡眠に関するアンケートをもとに、寝るのが遅くなってしまう原因を考え、どのような生活時間を過ごせば、6年生の目標就寝時刻である10時までに寝ることができるかを考え、自分に合った生活時間を考える活動を行った。 本時では自分の生活を振り返り、自分自身の課題を見つけることができように工夫をしたワーク
シートを準備した。また、児童の記入したワークシートをタブレットを使用してスクリーンに大きく提示し、他の児童の生活の工夫について知り、さまざまな工夫を全員で共有した。 自分で考えた生活時間を実践につなげるために、一週間その生活時間で過ごし、その結果を「チ
ャレンジカード」に記入した。 また、保護者に取組の様子を記入してもらい、養護教諭もコメントを入れて取組の評価とした。
◆対象学年 4年生(30人) 実施日 平成29年11月16日 題材名「早く寝る方法を考えよう」
生活リズムが悪く、調子が悪い子どものモデルを示し、子どもが早く
寝るための生活の工夫について考えた。さまざまな生活時間の工夫が出 たのちに、自分の元気アップ週間の振り返りをして、早く寝るための生 活時間を考える活動を行った。その後自分が考えた生活時間で3日間の チャレンジを行った。授業に併せ保健だよりを配布して取組の内容を保 護者と情報共有を行った。
さん
5 ねる時間おきる時間
朝食 歯みがき 運動メディアの時間
メディアやめた時間
メディア
ルール守っ
たか合計
5月 6 10 8 10 9 5 4 10 62
10月 8 8 8 10 10 5 5 4 58
1月 0 0 0 0 0 0 0 0 0
※残念ながらできていなかった項目を選ぼう 【メディアルールを守ること】をがんばります!
がんばるために
何なに
をしますか?
元気アップカードの結果飯塚 敦也
今いま
までの元気げんき
アップ週間しゅうかん
の結果けっか
を見み
て、これからがんばることを家いえ
の人ひと
と相談そうだん
して決き
めよう!
をがんばります!
0
2
4
6
8
10
ねる時間
おきる
時間
朝食
歯みがき
運動
メディアの時
間
メディア
やめた時間
メディアルー
ル守ったか
5月
10月
1月
・外側に行くほど
結果が良いです。
・元気アップカードにポイント
の記入がない場合は0ポイン
トになってしまいます。
(例)はやく起きるために○時にはふとんに入る。 宿題を○時にはすませる。 寝る30分前にはテレビを消
す。 見たい番組を決める キッチンタイマーを30分セットしてからゲームをする。 約束を守らなければ、おう
ちの人にゲームをあずかってもらう。 スポ少に行くまでに宿題をすませる。 きらいなものも一口は食べる。
歯みがきをしたらおうちの人に見てもらう。 朝ご飯をしっかり食べるために15分早起きする。 なわとびをする
など
②担任の行う睡眠に関する授業の実施
◆対象学年 5年生(39人) 実施日 平成29年10月18日
題材名「ぐっすり眠るための生活時間を考えよう」
◆対象学年 3年生(18人) 実施日 平成29年10月18日
題材名「ぐっすりねむってのうを元気に!」
授業公開日に睡眠に関する授業を学級担任が行った。「睡眠を大切にする人は自分を大切にで
きる人」のメッセージを最後のまとめで提示して、自分を大切にできる人であってほしいという養護教諭と担任の願いを伝えた。
(3)生活リズムチェックカードと睡眠日誌の指導(全学年対象) 今年度より基本的な生活習慣の定着を目的とし、睡眠とメディアに
視点を置いた生活リズムチェックカードと睡眠日誌の導入に併せ、取組のめあてや記入方法等の指導を全クラスで行った。
また、保護者へ取組の内容や睡眠とメディアに関するめあて、睡眠の重要性について共通理解を図るために、保健だよりを作成し配布した。 3回目の元気アップ週間に併せ、5月と10月に実施した全児童の
生活リズムチェックカードを個人レーダーチャートグラフにして保 護者に配布した。 このグラフは2回の取組から自分の課題が視覚的に捉えられるよ
うなグラフとし、自分で課題を見つけて目標を設定し、その目標を実 現させるためにどのような行動をするのか、保護者と相談して決める 内容にした。
また、具体的な取組を想像しにくい児童のために下段に取組の具体 的な例を提示した。
(4)学校保健委員会を活用して保護者・児童・教職員で課題を共通理解 6月8日(木)に全校児童・全保護者を対象に『子どもたちがぐっすりと眠るためにどのように
メディアと付き合っていけばよいのか』をテーマに学校保健委員会を開催した。講演会、睡眠に関する児童保健委員会発表、養護教諭より雲南市全体で取り組む生活に関する努力目標についての説明を行い、児童・保護者・学校が、子どもたちのメディアとの付き合い方と睡眠の重要性について共通理解を図ることができた。実施後は講演内容をまとめた保健だよりを配布して欠席の保護者にも内容を伝えた。
◆講演会 「テレビの見すぎは生活習慣病?」嘉村医院長 嘉村正徳氏
◆児童保健委員会劇「睡眠列車の旅~大きな成長ホルモン弁当をゲットしよう~」 ◆養護教諭 「雲南市全体で取り組む生活に関する努力目標について」
保護者感想
・「親のメディアダイエットが必要」と言われた時にドキッとしてしま
いました。まずは大人から注意しなくてはと改めて思いました。
・子どもたちの発表を見て睡眠について考えさえられました。子
どももですが、親の私たち大人も早寝をしてスマホを見ずにぐ
っすりと寝なくてはと思いました。
児童感想
・ぼくは、たまに眠れなくて、ときどき寝る前にブルーライ
トが出るテレビやゲームをするので気をつけたいです。
・自分が普通だと思っている生活が、実は普通じゃなく
て生活習慣病になってしまうかもしれないので、気をつ
けたいと思いました。
ていがくねん
ちゅうがくねん
こうがくねん
じ ぷん
じ
じ
6 30
9
9 30
10
じこく
ぷん
30
(5)睡眠の重要性についての啓発(授業公開日・地区懇談会・保健だより・掲示等) 7月1日(土)に全保護者参加の地区懇談会 があり、養護教諭より雲南市養護教諭部会で平 成28年11月に実施した生活とメディアに関 するアンケートの結果について報告をした。
雲南市内全体の結果に比べ、「寝ようと思っ ても寝つけないことがある」「日中に眠くなっ たり、居眠りをすることがある」等の睡眠に関 する項目が悪い傾向にあることを伝え、子ども たちの睡眠時間を確保することの重要性について伝えた。また、早く寝る
ためのメディアルールを親子で決め、家庭で実践するように伝えた。 今年度は睡眠に関わる行事や授業などを行った場合は、取組を伝える保
健だよりを作成して保護者へ伝えた。繰り返し早く寝るためのメディアル ールを作ることの重要性を訴え、継続的に啓発を行った。
また、校内では、子どもたちに睡眠の大切さや睡眠に関わる知識を知ら せるために保健室前の掲示を行った。また、児童昇降口のモニターの画面 を使用して、生活リズムチェックの結果を伝える等の啓発を行った。
(6)「生活とメディアに関するアンケート(H29、11月実施)」とH28との比較
55.2%47.1%
53.3%
18.8%27.6%
22.2%
15.6% 12.6% 13.4%
6.3% 6.9% 5.5%2.1% 4.6% 3.0%
2.1%1.1% 2.5%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
パソコン使用(休日)
4時間以上
3時間~
2時間~
1時間~
1時間より少ない
全く使わない
95.9%
60.9% 63.6%
4.1%
39.1% 36.4%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
家庭でのメディア使用のルール
ある ない
11.3%20.7%
14.3%
30.9%
40.2%44.3%
34.0%
20.7% 24.0%
23.7%18.4% 17.4%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
寝ようと思っても寝つけないことあるか
ない
あまりない
ときどきある
ある
睡眠に関する項目は改善傾向を示し、目標設定値とした平成28年度雲南市全体の数値以下となった。しかし、寝る直前までメディアを使用している児童が26.8%いる。また、睡眠に関わる項目で改善が必要な児童もいる。
32.0%21.8% 24.7%
45.4%
41.4% 39.2%
14.4%
27.6% 26.9%
8.2% 9.2% 9.2%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
朝気持ちよく起きることができたか
いいえ
どちらかといえば、い
いえどちらかといえば、は
いはい
H28雲南市全体
26.8%35.6% 34.8%
57.7%31.0% 33.1%
9.3%
11.5% 15.0%
6.2%21.8% 17.1%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
寝る直前までのメディア使用
1時間より前
1時間前まで
30分前まで
直前まで
平日・休日共に10時までに寝る児童が増加した。10時30分以降に就寝していた児童が減少した。11時以降の就寝時刻(平日・休日)は目標設定値とした平成28年度雲南市全体の数値以下となった。しかし、就寝時刻が10時を過ぎている児童が(平日)35.1%(休日)55.7%いる。
家庭でのメディアルールは95.9%の児童があると回答。パソコンの使用時間は改善傾向を示し、2時間以上のパソコン使用時間(平日・休日)は目標設定値とした平成28年度雲南市全体の数値以下となった。
H28雲南市全体
2.1% 4.6% 5.0%
26.8% 24.1% 24.5%
36.1% 34.5% 28.3%
27.8%
13.8% 22.6%
5.2%
11.5%13.0%
2.1%11.5% 4.8%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
平日就寝時間
23:00以降
22:30~22:59
22:00~22:29
21:30~21:59
21:00~21:29
~20:59
平日就寝時刻
H28雲南市全体
H28雲南市全体
H28雲南市全体
H28雲南市全体
59.8% 58.6% 58.3%
22.7% 23.0% 24.0%
12.4%8.0% 10.5%
3.1% 9.2% 4.2%2.1% 1.1%
1.6%
0.0%0.0% 1.4%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
パソコン使用(平日)
4時間以上
3時間~
2時間~
1時間~
1時間より少ない
全く使わない
0.0% 1.1% 3.2%16.5% 13.8% 12.4%
27.8%17.2% 20.7%
33.0%
23.0%23.9%
13.4%
20.7%17.8%
9.3%24.1% 22.1%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
休日就寝時間
23:00以降
22:30~22:59
22:00~22:29
21:30~21:59
21:00~21:29
~20:59
休日就寝時刻
H28雲南市全体 H28雲南市全体 H28雲南市全体
2.1% 8.1% 7.2%16.5%
30.2%
17.7%
18.6%
12.8%
18.1%
62.9%48.8%
57.1%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 H28雲南市全体
授業中眠たくなったり居眠りあったか
ない
あまりない
少しある
ある
保健室前睡眠に関する掲示
「元気アップカード」や睡眠に関わる取組
(学校保健委員会、保健だより)を活かし
て、早ね早起き、朝ごはんなど健康づくり
に気をつけるようにはたらきかけたか
~平成29年度~ 木次小学校評価(保護者用)
6結果と考察 (1)仮説①について
睡眠の重要性や生活リズムに視点を置いた指導を行えば、よりよい生活習慣を身につけることが
重要であることを知り、自分自身の課題を見つけ、よりよい生活習慣を実践しようとする子ども
が育つであろう。
各学年で目標生活時間を設定し、寝る30分前にはメディア使用をやめ
ることと、睡眠の重要性と生活リズムの大切さを子どもたちに様々な機会
をとらえて、指導を行った。
平成29年11月に実施した「生活とメディアに関するアンケート」では、
児童の95.9%が「メディアルールがある」と回答し前年度より増加した。
また、「各学年の目標就寝時刻を意識して生活しているか」は、「はい」
と回答した児童は51.5%、「どちらかといえばはい」と回答した児童
は38.1%となった。
平成28年度と平成29年度のメディアルールの有無と寝る前のメデ
ィア接触時間をクロス集計してみたところ、平成29年度は寝る30分前
にはメディアをやめている児童が57.7% と一番多く回答していた。
寝る30分前にはメディアをやめるという指導が子どもたちの中に定着
してきていると思われる。そして、メディアルールのある児童ほど早くメ
ディアをやめる傾向が見られた。
平成28年度と比較すると、生活リズム定着のための取組において、早
く寝るためのメディアルールづくりを推進する指導を行ったことは児童
が早く寝るために有効であったと考えられる。
今年度の学校評価(児童用)において「元気アップカードや睡眠の勉強
をして、早寝、早起き、朝ごはんなど健康づくりに気をつけて生活しまし
たか」の項目において、「とてもそう思う」56.8%、「だいたいそう思う」37.5%で、94.
3%の児童がよりよい生活習慣に向けて実践をしようとしていることが分かった。また、保護者の87.
1%が「生活習慣づくりに向けて家庭ではたらきかけた」と回答している。
子どもたちは睡眠の重要性や規則正しい生活リズムで生活することの大切さを知り、その実践に向け
て努力しようとする姿が見られた。保護者も積極的に声掛けをしていることが分かった。
しかし、寝る直前までメディアを使用している児童が26.8%、10時以降に寝る児童が(平日)
35.1%(休日)55.7%おり、今後も継続的な指導が必要と考える。
51.6%
35.9%
10.9%
1.6%
とてもそう思う だいたいそう思う あまりそう思わない そう思わない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
h29学校評価(児童用)
25.8%
54.6%
9.3% 6.2%
1.0%
3.1%
0.0%0.0%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
直前 寝る30前 1時間前まで 1時間より前
h29メディアルールの有無と寝る前のメディア接触
ない
ある
H29メディアルールの有無と寝る前のメディア接触
メディアルールを決め、そのルールを
守ろうと努力しましたか。
30.9%25.3% 21.6%
48.5%
37.9%41.7%
15.5%
17.2% 21.9%
4.1%
17.2% 14.8%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
メディア時間減らしたいか
いいえ
どちらかといえば、いい
えどちらかといえば、はい
はい
~平成29年度~ 木次小学校評価(児童用)
49.2%
37.9%
12.9%
0.0%
している 少している あまりしていない していない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
h29学校評価(保護者)H29学校評価(保護者)
~平成28年・平成29年~
「生活とメディアに関するアンケート」
より~
56.8%
37.5%
4.7%1.0%
とてもそう思う だいたいそう思う あまりそう思わない そう思わない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
h29学校評価(児童用)
「元気アップカード」や睡眠の勉強をして、
早寝早起き、朝ごはんなど健康づくりに気
をつけて生活していましたか。
H29学校評価(児童用)
18.4%23.0%
5.7%13.8%
17.2% 8.0%
5.7%
8.0%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
直前 寝る30前 1時間前まで 1時間より前
h28メディアルールの有無と寝る前のメディア接触
ない
ある
H28メディアルールの有無と寝る前のメディア接触
H28雲南市全体
51.5%
38.1%
6.2% 4.1%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
はい どちらかといえば
はい
どちらかといえば
いいえ
いいえ
各学年の目標睡眠時間を意識して生活しているか
H29生活とメディアアンケート
各学年の目標就寝時刻を意識して生活しているか
H29学校評価(児童用)
(2)仮説②について
学校と保護者が連携を図り健康課題を共有し、メディアルール設定と早寝の取組を行うことで
よりよい生活習慣を実践しようとする意欲が高まるであろう。
53.0%
37.9%
8.3%
0.8%
そう思う どちらかと言えば
そう思う
どちらかと言えば
そう思わない
そう思わない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
h29学校評価(保護者)
43.2%47.7%
8.3%
0.8%
そう思う どちらかと言えば
そう思う
どちらかと言えば
そう思わない
そう思わない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
h29学校評価(保護者)
35.6%
50.0%
13.6%
0.8%
している 少している あまりしていない していない0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
家庭のメディアルールをつくり、メディア(テレビ、
ゲーム、パソコン、スマートフォン)と上手に付き
合おうとしている。
子どもに学年に適した睡眠時間(低:9 時間半以
上・中:9 時間以上・高:8 時間半以上)を確保した
規則正しい生活ができるよう声がけしている。
子どもにメディア(TV・ゲーム等)との接触時
間を少なくして睡眠時間を確保するよう声が
けをしている。
守っている ,
20.5%
守っている ,
25.0%
注意すると
守っている,
71.8%
注意すると
守っている,
56.7%
守っていない,
7.7% 守っていない,
18.3%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
h29 h28
家庭のメディアルール守っているか
(保護者回答)
ある,
80.4% ある,
65.1%
ない,
19.6% ない,
34.9%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
h29 h28
家庭のメディアルールあるか
(保護者回答)
47.4%35.6% 35.2%
44.3%
29.9% 29.7%
8.2%
19.5% 24.5%
0.0%
13.8% 10.6%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H29 H28 h28雲南市全体
メディア使用今の気持ち
ルールを決めていないし、決め
るつもりもない
ルールは決めていないがこれ
から決めて守ろうと思っている
ルールを決めて生活していて、
時々守っている
ルールを決めて生活していて
これからも続けていきたい
~平成28年・平成29年「生活とメディアに関するアンケート(保護者回答)」より
~
H28雲南市全体
~平成29年度木次小学校評価(保護者用)~
46.4%
38.1%
15.5%
0.0%
はい どちらかといえば
はい
どちらかといえば
いいえ
いいえ0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
50.0%
学年の寝る時間を意識して生活しているか
(h29保護者回答)(H29保護者回答)
~平成28年・平成29年「生活とメディアアンケート(児童回答)」より~
2.3%
18.4% 20.7%
9.2%5.7% 4.6%
2.3%
5.7%13.8%
4.6%5.7% 6.9%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
H28メディアルールの有無と平日就寝時刻
ある ない
2.1%
24.7%
36.1%
25.8%
5.2% 2.1%
0.0%
2.1%
0.0%
2.1%
0.0%
0.0%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
H29メディアルールの有無と平日就寝時刻
ある ない
0.0%
14.4%
27.8%32.0%
13.4%8.2%0.0%
2.1%
0.0%
1.0%
0.0%
1.0%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
H29メディアルールの有無と休日就寝時刻
ある ない
1.1%
11.5% 12.6% 13.8% 12.6%9.2%
0.0%
2.3%4.6%
9.2% 8.0%14.9%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
H28メディアルールの有無と休日就寝時刻
ある ない
H29学校評価(保護者) H29学校評価(保護者) H29学校評価(保護者)
子どもたちの規則正しい生活習慣の確立には、保護者との連携が大変重要だと考え、学校保健委
員会のテーマを『子どもたちがぐっすりと眠るためにどのようにメディアと付き合っていけばよい
のか』として一年間指導を進めてきた。地区懇談会では木次小学校の睡眠に関わる項目の結果を情
報共有し、メディアルールづくりをすることの重要性を年間を通じて伝え続けた。また、啓発活動
に力を入れ、保健だよりで取組の内容や授業内容等の情報を伝えた。
その結果、平成29年11月に実施した「生活とメディアに関するアンケート」では、家庭での
メディアルールが「ある」と回答した保護者は80.4%となった。
児童は「メディア機器との使い方で、今のあなたの生活や気持ちに近いものはどれですか」の項
目で「ルールを決めて生活していて、これからも続けたい」47.4%、「ルールを決めて生活し
ていて、ときどき守っている」44.3%と平成28年度の結果より数値が増加した。また、「ル
ールを決めていないし、決めるつもりがない」と回答した児童は0%となった。子どもたちはメデ
ィアルールを決め、守ろうとしていることが分かった。
「お子さんは各学年の目標就寝時刻を意識して生活していますか」の項目で「はい」46.4%、
「どちらかといえばはい」38.1%で、計84.5%となり、保護者の目から見ても就寝時刻を
意識して生活する子どもたちの姿が見られた。
また、「子どもにメディア(TV・ゲーム等)との接触時間を少なくして睡眠時間を確保するよう
声がけをしている。」の項目では、「そう思う」が43.2%、「どちらかといえばそう思う」4
7.7%と回答しており、90.9%の保護者が積極的に睡眠時間をとるように声掛けをしている
ことが分かった。児童も「メディアとの接触時間を少なくして寝る時間をしっかり取るようにして
いる」(4~6年生のみ回答)の項目は、「そう思う」35.5%、「どちらかというとそう思う」
41.9%で、77.4%の児童がメディア接触を減らし、睡眠時間を取るように意識をして生活
していることが分かった。
平成28年度と平成29年度のメディアルールの有無と平日と休日の就寝時刻をクロス集計して
みたところ、メディアルールがある人が増え、就寝時刻は全体的に早くなっていることが分かった。
学校と保護者が連携を図り健康課題を共有し、メディアルール設定と早寝の取組を行うことで子
どもたちの就寝時刻が早くなったと考える。その一つの要因として保護者の意識の変化があると思
われる。睡眠の重要性と早く寝ることの大切さを子どもと保護者が共に知り、実践してみようとい
う意欲が増し、よりよい実践に向けて各家庭での声掛け等に変化が出たのではないかと考える。
継続的な学校と保護者の声掛けで、子どもたちはより意欲的に、よりよい生活習慣を実践しよう
とする意識が高まっていくと考える。
平日・休日に関係なく、寝る時刻と起きる時刻が
ほとんど変わらず学年に適した睡眠時間を確保
し、規則正しく眠ることができている。
44.7%
31.9%
16.0%
7.4%
そう思う どちらかというと
そう思う
あまりそう
思わない
そう思わない0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
50.0%
h29学校評価(4~6年児童)H29学校評価(4~6年児童)
35.5%
41.9%
16.1%
6.5%
そう思う どちらかというと
そう思う
あまりそう
思わない
そう思わない0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
h29学校評価(4~6年児童)
~平成29年度
木次小学校評価(児童用)~
H29学校評価(4~6年児童)
メディア(TVやゲーム等)との接触時間を少な
くして寝る時間をしっかり取るようにしている。
7 まとめ
子どもたちの健康課題解決に向けて指導を行っていくためには、児童の実態に合った指導内容を
担任と共に考え、養護教諭の専門的な知識を生かしたねらいを絞った指導をすることが重要である
ことがわかった。日常的に担任と情報共有を行い、効果的な指導を行っていきたい。
しかし、よりよい生活習慣を身につけるための知識を学校の授業やさまざまな取組において子ど
もたちに伝え、これを実践につなげて継続していくことは非常に難しい。気づいてから実践につな
げていく時に、家庭の協力は不可欠である。家庭での声掛けや協力があれば子どもたちはよりよい
生活習慣の定着に向けて意欲を増すと考える。そのために、学校が家庭といっしょになって子ども
の生活習慣をよくしていくために健康課題の共有や取組の様子を伝えていく啓発が重要になってく
る。今後も、保護者と共に、早く寝ることを大切にした指導を継続して行っていきたい。