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感染性排水・遺伝子組換え排水の不活化処理装置 ECO FLUSHER エコ・フラッシャー 有限会社 イーストタウン http://www.easttown.co.jp 製品概要

感染性排水・遺伝子組換え排水の不活化処理装置 ECO FLUSHER · 2019-01-24 · eco flusher エコ・フラッシャー 自動処理工程 1. 貯留槽に廃水が流入するとセンサーが感知します。

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感染性排水・遺伝子組換え排水の不活化処理装置

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

有限会社 イーストタウン

http://www.easttown.co.jp

製品概要

エコ・フラッシャーの概要

エコ・フラッシャーは医学/薬学系研究機関・医療機関・介護施設等で発生する感染性排水を「感染性廃棄物処理マ

ニュアル」に則り、高水準消毒(煮沸15分)により無害化し、冷却後、下水経路へ排水する装置です。煮沸は古典的

な消毒方法ですが、最も安全・確実で環境に負荷をかけない消毒方法です。

使用用途

研究機関 : 感染実験動物の糞尿を含む排水の無害化処理

遺伝子組換え実験排水の不活化処理

医療機関 : 感染性排水(血液・体液・洗浄灌流液などの手術廃液)の無害化処理

臨床検査廃液、感染症患者の喀痰・嘔吐物・排泄物の無害化処理

介護施設 : ポータブルトイレの後処理・吸引喀痰の後処理

特 徴

1. 感染性排水・遺伝子組換え排水を発生場所で無害化(不活化)処理することができます。

※発生場所で無害化(不活化)することにより、従来の集中処理方式では不可能だった配管経路内の汚染を

防ぐことができます。

2. 薬剤を使用しないので環境への負荷がありません。

3. 大規模な設置工事が不要で、水と電源があればどこにでも容易に設置することができます。

4. 蒸気の使用可能な施設では熱源に蒸気を使用することにより、ランニングコストをほぼ

ゼロにすることが可能です。(標準仕様の熱源は電力)

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

エコ・フラッシャーの基本構成

エコ・フラッシャーは本体と貯留槽で構成されています。

貯留槽は廃水の排出形態・排水量に応じた形状にすることができます。

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

自動処理工程

1. 貯留槽に廃水が流入するとセンサーが感知します。

2. 水中ポンプが稼働し廃水を煮沸処理槽に搬送します。煮沸処理槽に一定量の廃水が搬送

されると、貯留槽の水中ポンプは停止します。

① ②

④ ③

3. 煮沸槽に一定量の廃水が流入すると、水中ヒーターと攪拌機が稼働を開始します。

煮沸中に発生する高温の蒸気は蒸気冷却槽で冷却されます。

4. 煮沸温度に達すると15分間煮沸を継続します。(煮沸時間は自由に設定できます)

15分経過後、ヒーターが停止し、冷却水が注入され、廃水の温度を降温します。

⑤ ⑥

5. 煮沸槽に冷却水が注入され続け、一定の水位に達すると汚水は排水冷却槽を通って下水に廃水されます。

6. 装置はスタンバイ状態に戻り、貯留槽に排水がある限り1~5の動作を自動的に繰り返します。

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

処理量・用途に合わせたシステム構成が可能です

複数代を連結することにより、廃水量に応じたコンパクトな

処理システムを構成することができます

※ 製品改良のため仕様・デザインは予告なく変更することがあります

※ 本装置は医療器材の消毒に使用することはできません

発 売 元 有限会社イーストタウン

〒604-8424 京都市中京区西ノ京樋ノ口町10

TEL 075-354-6181 FAX 075-354-6182

www.easttown.co.jp

製 造 元 株式会社松岡機械製作所

〒612-8292 京都市伏見区横大路朱雀17-7

TEL 075-621-5244 FAX 075-621-5239

www.mkss.co.jp/index.html

エコ・フラッシャーは有限会社イーストタウンと㈱松岡機械製作所の共同開発製品です

仕 様

モデル TKW-01(全自動連続運転) TKW-V2(全自動連続運転)

サイズ 1000 X 1100 X 1140 mm 750 x 750 x 1850 mm

重 量 約130 kg 約140 kgs

材 質 SUS304 ステンレス

電 力 三相 200V or 蒸気ヒーター 三相 200V or 蒸気ヒーター

ヒーター 2.5 kW x 4 2.5 kW x 4

最大処理能力 60L (abt 1,500L/day) 60L (abt 1,500L/day)

処理時間 水温20℃の場合 約50分

液状感染性廃棄物の発生プロセス・処理量・設置場所などにより最適な処理システムをご提案します

ECO FLUSHERエコ・フラッシャー

New

製品仕様

エコ・フラッシャーを利用すれば新たな機能を持った製品を生み出すことができます

エコ・フラッシャーを利用すれば

吸引廃液を簡単・清潔に院内処理する製品を生み出すことができます。

熱水溶解フィルム製吸引バッグ&エコ・フラッシャー

手術廃液や喀痰吸引に使用される吸引器は使い捨ての吸引バッグに廃液を貯留するタイプが主流となっています。

その処理は廃液が溜まった吸引バッグをキャニスターから取り出し、感染性廃棄物用容器に収容し、病院内の感染性

廃棄物専用の場所に一時保管し、マニュフェストを作成の上、感染性廃棄物処理業者に引き渡されています。

吸引バッグのフィルムを熱水溶解フィルム(PVA)にすれば、廃液の処理は病院内で完了させることができ、病院ス

タッフの労力と委託廃棄処理コストを大幅に削減することができます。

従来の吸引バッグの処理フローチャート

熱水溶解フィルムを吸引バッグに応用

使用済み廃液バッグを

取り出す

感染性廃棄物専用

容器に収容

感染性廃棄物専用場所

に一時保管

マニュフェストの

作成と管理

感染性廃棄物処理業者

に引き渡し

焼却施設で焼却

焼却灰を埋め立て

病院内での作業 外部委託(処理費用の発生)

使用済み廃液バッグ

を取り出す

エコ・フラッシャー

に投入

※ 吸引バッグをエコ・フラッシャーに投入するだけで感染性廃液の処

理が病院内で完了します。

※ 移動・一時保管の必要がないので凝固剤が不要になります。

※ 非溶解性のプラスチック製の蓋は煮沸消毒済みなのでエコ・フラッ

シャーから取り出し、一般廃棄物として処理することができます。

※ 高温で溶ける水溶性プラスチックで蓋を制作すれば、エコ・フラッ

シャーに投入するだけですべての処理が完了します。

自動的に処理が完了

有限会社イーストタウン

エコ・フラッシャーを利用すれば新たな機能を持った製品を生み出すことができます

エコ・フラッシャーの煮沸消毒・攪拌機能を利用すれば

水解性不織布の医療分野での利便性を大きく広げることができます。

水解性不織布の医療分野への応用&エコ・フラッシャー

手術着、手術用ドレープ、シーツ、キャップ、マスクなどの医療用衣類が繊維から不織布製に取って代わりつつあり

ます。その主要目的は使い捨てにすることで感染制御をより高度なものにするためですが、使用後の不織布製品は感

染性廃棄物として多大な廃棄物処理コストが必要となっています。

一方、水解性不織布は「トイレに流せるお尻ふき」などの製品として市販されていますが、難解性のためトイレや下

水の水流攪拌では分裂崩壊しにくく、配管内で詰まる恐れがあるためハンケチ程度の大きさのものを数枚程度しか流

すことができません。しかし、エコ・フラッシャーを利用すれば大量の水解性不織布を攪拌機能で完全に分裂崩壊さ

せ、煮沸消毒で無害化した後に下水経路に流すことができます。

エコ・フラッシャーの煮沸消毒・攪拌機能を利用すれば、医療現場で使用されている不織布製品のほとんどすべてを

水解性不織布にすることができ、スタッフの労力を大幅に低減し、感染制御をより高度なものにし、廃棄処理費用の

大幅削減に貢献することができます。

使用済不織布製品

感染性廃棄物専用

容器に収容

感染性廃棄物専用

場所に一時保管

マニュフェストの

作成と管理

感染性廃棄物処理

業者に引き渡し

焼却施設で焼却

焼却灰を埋め立て

病院内での作業 外部委託(処理費用の発生)

使用済の水解性

不織布製品

エコ・フラッシャーに

投入

煮沸消毒で無害化(不活化)処理

攪拌機能で水解性不織布を分裂崩壊

冷却水で排水を降温し下水に排水

自動処理工程

有限会社イーストタウン

4.6 施設内処理

感染性廃棄物は、原則として、医療関係機関等の施設内の焼却設備で焼却、溶融設備で溶融、滅菌装置で

滅菌又は肝炎ウイルスに有効な薬剤又は加熱による方法で消毒(感染症法その他の法律に規定されている

疾患に係る感染性廃棄物にあっては、当該法律に基づく消毒)するものとする。

(参照)特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物の処分又は再生の方法として環境大臣が定める方法

(平成4年厚生省告示第194号)

【解説】

1 医療関係機関等は、発生した感染性廃棄物を自ら処理する場合は、施設内の焼却設備で焼却、溶融

設備で溶融、滅菌装置で滅菌又は肝炎ウイルスに有効な薬剤又は加熱による方法で消毒することに

より、感染性を失わせなければならない。(感染性を失った処理残渣等は、非感染性廃棄物として

処理できることとなる。)

一方、焼却設備、溶融設備、滅菌装置を有していない場合、消毒を行うことのできない場合、焼却設

備を有しているが焼却炉の性能等から効果的な処理が期待できない場合、完全に感染性を失わせる処

理が行われていない場合、周辺の生活環境の保全上焼却設備を稼働することが好ましくないと判断さ

れる場合等には、特別管理産業廃棄物処分業者等に委託して処理しなければならない。

2 医療関係機関等の施設内で行う処分は、次の方法により行わなければならない。(参考6参照)

(1) 焼却設備を用いて焼却する方法

(2) 溶融設備を用いて溶融する方法

(3) 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)装置を用いて滅菌する方法(さらに破砕する等滅菌したことを

明らかに すること。)

(4) 乾熱滅菌装置を用いて滅菌する方法(さらに破砕する等滅菌したことを明らかにすること。)

(5) 消毒する方法(肝炎ウイルスに有効な薬剤又は加熱による方法とし、さらに破砕する等滅菌した

ことを明らかにすること。

「ウイルス肝炎感染対策ガイドライン」(参考3)、「感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き」

(参考7)又は「感染性廃棄物の処理において有効であることの確認方法について」(参考8)

参照。ただし、感染症法及び家畜伝染病予防法に規定する疾患に係る感染性廃棄物にあっては、

当該法律に基づく消毒。)

3 消毒において肝炎ウイルスに効果のある方法としたのは、肝炎ウイルスの1つのB型肝炎ウイルス

が最も消毒薬に対して抵抗性の強い病原微生物のひとつであることから、肝炎ウイルスに効果のある

方法で消毒すれば、ほとんどすべての病原微生物は不活化されると考えられるためである。

4 なお、2の(1)から(5)のほか、感染性廃棄物の処分方法として適切であると環境大臣が認めるもの

については、順次追加することとしている。

5 医療関係機関等において廃棄物処理施設を設置する場合は、廃棄物の種類若しくは施設の種類又は

規模により都道府県知事の許可が必要となる。

廃棄物処理法に基づく「感染性廃棄物処理マニュアル」平成24年5月

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部より抜粋

参考資料

(参考6)

滅菌又は消毒に当たって留意すべき事項

1.高圧蒸気滅菌

高圧蒸気滅菌器を使用し、121℃以上の湿熱に20 分間以上作用させること。

適用範囲としては、廃血液等、血液等が付着した鋭利なもの、病原微生物に関連した

試験、検査等に用いられたもの、その他血液等が付着したもの、汚染物等が考えられる。

注) 1.温度計により器内の温度を確認すること。

2.大量の廃棄物を処分する場合は、すべての廃棄物が湿熱に十分触れない場合

があるので留意すること。

3.容器、袋頭に廃棄物が入っている場合は、それらを開放し、湿熱に十分触れ

るようにすること。

4.腐敗しやすい廃棄物の場合、悪臭がすることがあるので留意すること。

5.所要時間が経過したら、加熱をやめ、排気口をわずかに開いて器内の水蒸気

を徐々に出すこと。

6.液体の滅菌に際しては、急激に水蒸気を排出させると内容物が沸騰すること

があるので注意すること。

2.煮沸

15 分以上煮沸すること。

適用範囲としては、血液等が付着した鋭利なもの、その他血液等が付着したもの、汚

染物等が考えられる。

注) 1.温度計により温度を確認すること。

2.大量の廃棄物を煮沸する場合、温度が低下することがあるので、留意するこ

と。

3.この方法は、少量の廃棄物を診療等の内部で処分するのに適した方法である

が、処分業者が実施することは、安全性等の面から認められない。

3. 乾熱滅菌

乾熱滅菌器を使用し、180℃で30分以上作用させること。

適用範囲としては、高圧蒸気滅菌と同様に考えられる。

注) 1.加熱し過ぎないようにすること。

2.乾熱によりプラスチックを溶融・固形化する処理も含まれるが、金属等の

鋭利なものが含まれる場合、それらのものが突出しないよう注意すること。

3.設置する場合は、側壁から少なくとも5㎝以上離すとともに、設置場所の近

くには燃えやすいものを置かないこと。

4.あまり多量のものを詰め込まないこと。又、通常以外のものを一度に処理す

る場合は、200℃1時間以上作用させること。

5.急激に冷却すると、廃棄物の損傷が起こることがあるので、注意すること。

6.ガスを使用する場合、風等により火が消えることを防ぐこと。

廃棄物処理法に基づく「感染性廃棄物処理マニュアル」平成24年5月

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部より抜粋

参考資料

4.化学的消毒方法

(1) 次亜塩素酸剤

遊離塩素1,000ppm 以上の水溶液中に60 分間以上浸すこと。

適用範囲としては、病理廃棄物以外のものが考えられるが、ダイアライザーの

ように内部まで消毒することが難しいものもあるので、注意が必要である。

注)1.血液等又は布類等が含まれると、終末遊離塩素濃度が極端に低下する

ことがあるので留意すること。なお、血液等又は布類等を消毒する場

合は、遊離塩素1,500~2,000ppm 以上の濃度を使用すること。又、血

液等が付着している場合、十分な水により洗い落とす必要がある。

2.使用時に調整を行い連続で使用しないこと。

(2) グルタールアルデヒド

2%グルタールアルデヒド液に60 分間以上浸すこと。

適用範囲としては、(1)と同様と考えられる。

注)1.使用時に調整を行い、連続で使用しないこと。

2.消毒に当たっては蓋付きの容器を使用するなど、蒸気を吸い込まないよ

うに注意すること。

廃棄物処理法に基づく「感染性廃棄物処理マニュアル」平成24年5月

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部より抜粋

参考資料