49
A-2 ここに記した注意事項は、当社製品を安全に正しくお使いいただき、人身への危害や損害を未 然に防止するためのものです。 注意事項は、取扱いを誤った場合に生じる人身への危害や財産への損害の大きさと切迫の程度 を表示するために、「危険」「警告」「注意」の三つに区分されています。 いずれも安全に関する重要な内容ですから、必ず守ってください。 安全にお使いいただくために ご使用前に必ずお読みください。 共通注意事項については本文をご確認ください。 危険 警告 注意 取扱いを誤った場合、人が死亡ま たは重傷を負う危険が切迫して生 じることが想定される場合。 取扱いを誤った場合、人が死亡ま たは重傷を負う危険が生じること が想定される場合。 取扱いを誤った場合、人が障害を 負う危険が生じることが想定され る場合および物的損害のみの発生 が想定される場合。 また、労働安全衛生法、その他の安全規則についても必ずお守りください。 なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。 いずれも重要な内容を記載しておりますので、必ず守ってください。 警告 ボールねじは、正しく選定してください。 ここに掲載されている製品は、使用される条件が多様なため、そのシステムへの適合性の決定は全体 のシステムの設計者または仕様の決定責任者が、必要に応じて分析やテストを行ってから決定してく ださい。 このシステムの所期の性能、安全性の保証は、システムの適合性を決定した人の責任になります。今 後も最新の製品カタログや資料により、仕様の全ての内容を検討し、機器の故障の可能性についての 状況を考慮してシステムの構成をしてください。 充分な知識と経験を持った人が取扱ってください。 ・ご使用前に本カタログ、取扱い説明書をよく読んでご使用ください。 ボールねじは絶対に分解しないでください。ゴミの侵入を招き、精度の低下や事故の原因になる危 険性があります。何らかの理由で止むを得ず分解した場合は、弊社にご返却いただければ有償にて 修理、再組付けいたします。 ボールねじの機械装置への取付け、取外しに際しては、落下防止処置、機械装置の可動部の固定な どの処置がなされていることを確認してから行ってください。 ここに掲載されている製品は、主に一般産業機械用にご使用いただくものです。次 に示す条件や環境でご使用になる場合は、安全対策へのご配慮をいただくとともに、 予め当社にご相談ください。 ・明記されている仕様以外の条件や環境、屋外での使用。 ・原子力、鉄道、航空機、車両、船舶、医療機器、飲料や食料に触れる機器への使用。 ・人身や財産に大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途への使用。 ボールねじの軸ねじ部および軸端部は回転部位であり、巻き込まれる危険がありま すので動作中は絶対に手を触れないでください。 本製品は、兵器・武器関連など軍事用途に使用されることのないよう十分ご留意く ださい。

クロダ ボールねじ総合カタログ - 黒田精工株式会社...A-3 A-4 設計上の注意 使用回転速度について 本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転

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Page 1: クロダ ボールねじ総合カタログ - 黒田精工株式会社...A-3 A-4 設計上の注意 使用回転速度について 本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転

A-1 A-2

クロダボールねじ総合カタログ

表示ページ

安全にお使いいただくために―――――――――――――― A- 2 ~ 4 クロダのボールねじの特長――――――――――――――― A- 5 構造、材料と熱処理 ―――――――――――――――――― A- 6 ナットの組合せ方式、フランジ形式 ――――――――――― A- 7 特殊対応仕様の紹介―――――――――――――――――― A- 8 ~ 9 ボールねじ形式番号の表示方法 ―――――――――――― A- 10 ~ 13

ここに記した注意事項は、当社製品を安全に正しくお使いいただき、人身への危害や損害を未然に防止するためのものです。注意事項は、取扱いを誤った場合に生じる人身への危害や財産への損害の大きさと切迫の程度を表示するために、「危険」「警告」「注意」の三つに区分されています。いずれも安全に関する重要な内容ですから、必ず守ってください。

安全にお使いいただくためにご使用前に必ずお読みください。共通注意事項については本文をご確認ください。

危険 警告 注意

取扱いを誤った場合、人が死亡または重傷を負う危険が切迫して生じることが想定される場合。

取扱いを誤った場合、人が死亡または重傷を負う危険が生じることが想定される場合。

取扱いを誤った場合、人が障害を負う危険が生じることが想定される場合および物的損害のみの発生が想定される場合。

また、労働安全衛生法、その他の安全規則についても必ずお守りください。なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。いずれも重要な内容を記載しておりますので、必ず守ってください。

警告●ボールねじは、正しく選定してください。ここに掲載されている製品は、使用される条件が多様なため、そのシステムへの適合性の決定は全体のシステムの設計者または仕様の決定責任者が、必要に応じて分析やテストを行ってから決定してください。このシステムの所期の性能、安全性の保証は、システムの適合性を決定した人の責任になります。今後も最新の製品カタログや資料により、仕様の全ての内容を検討し、機器の故障の可能性についての状況を考慮してシステムの構成をしてください。

●充分な知識と経験を持った人が取扱ってください。・ご使用前に本カタログ、取扱い説明書をよく読んでご使用ください。・‌‌ボールねじは絶対に分解しないでください。ゴミの侵入を招き、精度の低下や事故の原因になる危険性があります。何らかの理由で止むを得ず分解した場合は、弊社にご返却いただければ有償にて修理、再組付けいたします。

・‌‌ボールねじの機械装置への取付け、取外しに際しては、落下防止処置、機械装置の可動部の固定などの処置がなされていることを確認してから行ってください。

● ここに掲載されている製品は、主に一般産業機械用にご使用いただくものです。次に示す条件や環境でご使用になる場合は、安全対策へのご配慮をいただくとともに、予め当社にご相談ください。・明記されている仕様以外の条件や環境、屋外での使用。・原子力、鉄道、航空機、車両、船舶、医療機器、飲料や食料に触れる機器への使用。・人身や財産に大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途への使用。

● ボールねじの軸ねじ部および軸端部は回転部位であり、巻き込まれる危険がありますので動作中は絶対に手を触れないでください。

● 本製品は、兵器・武器関連など軍事用途に使用されることのないよう十分ご留意ください。

ボールねじ解説

ボールねじ解説

Page 2: クロダ ボールねじ総合カタログ - 黒田精工株式会社...A-3 A-4 設計上の注意 使用回転速度について 本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転

A-3 A-4

設計上の注意

●使用回転速度について本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転速度以下でご使用ください。許容回転速度以上でご使用になりますと、循環部品が破損し運転不能になる他、縦軸の場合はボールの脱落によってヘッド等の落下事故につながる危険性があります。

●防塵カバーについてボールねじへのゴミや異物の混入が予想される場合はジャバラやテレスコピックなどの防塵、カバーを取付けてください。また、ナット両端にワイパーを取付けるとより効果的です。ゴミや異物が混入しますと、作動不良、異常音、異常振動、早期摩耗、早期剥離など種々の不具合発生の原因となります。

●偏荷重についてシステム設計に際し、ボールねじにラジアル荷重やモーメント荷重が直接かからないようにしてください。一部のボールに負荷が大きくかかり、寿命を低下させる原因となります。

●ボールねじの組付けについてボールねじを機械装置に組付ける場合は、ねじ軸にナットを付けたままで組付けられるように設計してください。ナットの取外しは、循環路外へのボール脱落を招き、循環部品の破損につながります。ナットの取外しが避けられない場合は、予め当社へご相談ください。

ボールねじ /共通注意事項①ご使用前に必ずお読みください。『安全にお使いいただくために』も併せてご確認ください。

警告使用・組付け上の注意

●オーバーランさせないでください。ボールねじのナットをオーバーランさせ、ストロークエンドで衝撃を受けますとねじ溝に圧痕が生じ、作動不良の原因となります。また、ねじ溝最終端が切り上げ加工されている場合は、ボール循環部品を損傷させ運転不能になることがあります。オーバランさせてしまった場合は、当社へご相談ください。有償にて修理致します。

●組付け精度に十分留意してください。ボールねじ、軸受、ガイド、ナットハウジング相互の心合せ不良および直角度不良によるモーメント荷重は、作動不良、異常音、異常振動、早期寿命の原因となる他、回転曲げ疲労によりねじ軸を折損させ、重大事故につながる恐れがありますので注意してください。

●自重落下に注意してください。ボールねじは摩擦係数が低いため、軸またはナットが自重で回転落下することがあります。手指の挟み込み等に注意してください。

●怪我をしないよう注意してください。ねじ軸やナットの角部などは構造上鋭利になる場合があり、切傷などの怪我をする恐れがあります。怪我防止のため、取扱いの際には十分にご注意し、手袋などの保護具を装着し作業を行ってください。

●ナットを外さないでください。ナットからボールを脱落させてしまったり、軸とナットを分離させてしまった場合は、再組立てをせず当社へご相談ください。有償にて修理致します。なお、在庫精密ボールねじではねじ軸端末部を未加工状態で在庫しております。未加工状態の製品においては、ナット分離用のスリーブを付属いたします。

●ゴミや異物の付着に注意してください。機械装置の組立て過程では、ねじ軸にゴミや異物が付着しないようにカバーなどで覆いをしてください。ゴミや異物が付着しますと作動不良の原因となります。

● ねじ軸へ軸受、歯車、プーリなどの部品を取付ける際には、打撃などの衝撃を加えないように注意してください。ねじ軸に曲がり発生の原因となります。誤って衝撃を加えてしまった場合は、ねじ軸のカップリング取付部などの外周にインジケータを当て、曲がりがないことを確認してから組付けてください。

●使用温度限界内で使用してください。使用温度限界は、通常60℃以下として設計されています。使用温度限界を超えて使用しますと、潤滑部品やシール部品の損傷につながる恐れがあります。特殊環境でご使用の際は、予め当社にご相談ください。

警告

注意

注意ジャバラ

フェルトワイパ

樹脂ワイパ、リップシール ブラシワイパ

防塵装置

ワイパ

テレスコピック

潤滑

●潤滑剤の種類特に指定のない限り、ナット内には潤滑剤としてアルバニヤグリースS2またはマルテンプPS‌No.2グリースが封入されています。また、ねじ軸へ塗布されている防錆油は、潤滑性能を兼ね備えていますので、そのままでの使用が可能です。下記以外の潤滑剤との交換や防錆油の拭き取りはしないでください。

ボールねじ /共通注意事項②ご使用前に必ずお読みください。『安全にお使いいただくために』も併せてご確認ください。

注意点検・注意

●潤滑剤の状況確認とグリースの塗布ボールねじへの潤滑剤は、機械装置の組立て過程でのゴミや異物の付着および作業性を考慮してナット内の封入のみとし、指定のない限りねじ軸へは塗布しておりません。ねじサイズおよびねじ軸長さによって、ナット内のグリース量では不足する場合があります。ナットを往復させた後、ねじ軸ねじ溝に十分なグリースが付着していることを確認し、不足している場合はねじ軸へ追加塗布してください。

●潤滑剤の点検、補給潤滑剤の点検は稼働後2~3箇月後とし、汚れが著しい場合は、古いグリースを拭き取って新しいグリースを塗布するようお勧めします。その後の点検、補給間隔の目安は通常1年毎としますが、使用環境により差がありますので適宜その間隔を設定してください。

補給する潤滑剤は、初期封入銘柄と同一の潤滑剤をご使用ください。ナットに給油穴のない仕様では、ねじ軸ねじ溝に直接塗布しナット内部にグリースが入るように十分なじませてください。ナットに給油穴のある仕様では、給油穴または給油器(グリースニップル等)から必要量を補給してください。グリース補給後はテーブルを全ストロークの範囲で動作させグリースを十分になじませ、ねじ軸の端に溜まった余分なグリースを拭き取ってください。給油穴サイズにつきましては各サイズの形状寸法をご参照ください。

注意

グリース用 途 商 品 名 メーカー名

一 般 用アルバニヤグリースS2 昭和シェル石油マルテンプPS‌No.2グリース 協同油脂

低発塵用クロダCグリース 黒田精工クロダSグリース(耐揺動対応) 黒田精工

 潤滑油用 途 商 品 名 メーカー名

一 般 用ダフニーメカニックオイル 出光興産モービルバクトラオイル モービル石油

注)グリースおよびオイルの商品名は各社の登録商標です。

●保管方法について高温、低温、多湿を避け、できるだけ温度差の少ない常温にて結露なきように屋内保管してください。保管状態は、当社の発送梱包のまま水平状態で保管してください。なお、ゴミの侵入や発錆を防ぐため、無用な梱包の開梱、内部包装の開封はしないでください。

保管

注意

ボールねじ解説

ボールねじ解説

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A-3 A-4

設計上の注意

●使用回転速度について本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転速度以下でご使用ください。許容回転速度以上でご使用になりますと、循環部品が破損し運転不能になる他、縦軸の場合はボールの脱落によってヘッド等の落下事故につながる危険性があります。

●防塵カバーについてボールねじへのゴミや異物の混入が予想される場合はジャバラやテレスコピックなどの防塵、カバーを取付けてください。また、ナット両端にワイパーを取付けるとより効果的です。ゴミや異物が混入しますと、作動不良、異常音、異常振動、早期摩耗、早期剥離など種々の不具合発生の原因となります。

●偏荷重についてシステム設計に際し、ボールねじにラジアル荷重やモーメント荷重が直接かからないようにしてください。一部のボールに負荷が大きくかかり、寿命を低下させる原因となります。

●ボールねじの組付けについてボールねじを機械装置に組付ける場合は、ねじ軸にナットを付けたままで組付けられるように設計してください。ナットの取外しは、循環路外へのボール脱落を招き、循環部品の破損につながります。ナットの取外しが避けられない場合は、予め当社へご相談ください。

ボールねじ /共通注意事項①ご使用前に必ずお読みください。『安全にお使いいただくために』も併せてご確認ください。

警告使用・組付け上の注意

●オーバーランさせないでください。ボールねじのナットをオーバーランさせ、ストロークエンドで衝撃を受けますとねじ溝に圧痕が生じ、作動不良の原因となります。また、ねじ溝最終端が切り上げ加工されている場合は、ボール循環部品を損傷させ運転不能になることがあります。オーバランさせてしまった場合は、当社へご相談ください。有償にて修理致します。

●組付け精度に十分留意してください。ボールねじ、軸受、ガイド、ナットハウジング相互の心合せ不良および直角度不良によるモーメント荷重は、作動不良、異常音、異常振動、早期寿命の原因となる他、回転曲げ疲労によりねじ軸を折損させ、重大事故につながる恐れがありますので注意してください。

●自重落下に注意してください。ボールねじは摩擦係数が低いため、軸またはナットが自重で回転落下することがあります。手指の挟み込み等に注意してください。

●怪我をしないよう注意してください。ねじ軸やナットの角部などは構造上鋭利になる場合があり、切傷などの怪我をする恐れがあります。怪我防止のため、取扱いの際には十分にご注意し、手袋などの保護具を装着し作業を行ってください。

●ナットを外さないでください。ナットからボールを脱落させてしまったり、軸とナットを分離させてしまった場合は、再組立てをせず当社へご相談ください。有償にて修理致します。なお、在庫精密ボールねじではねじ軸端末部を未加工状態で在庫しております。未加工状態の製品においては、ナット分離用のスリーブを付属いたします。

●ゴミや異物の付着に注意してください。機械装置の組立て過程では、ねじ軸にゴミや異物が付着しないようにカバーなどで覆いをしてください。ゴミや異物が付着しますと作動不良の原因となります。

● ねじ軸へ軸受、歯車、プーリなどの部品を取付ける際には、打撃などの衝撃を加えないように注意してください。ねじ軸に曲がり発生の原因となります。誤って衝撃を加えてしまった場合は、ねじ軸のカップリング取付部などの外周にインジケータを当て、曲がりがないことを確認してから組付けてください。

●使用温度限界内で使用してください。使用温度限界は、通常60℃以下として設計されています。使用温度限界を超えて使用しますと、潤滑部品やシール部品の損傷につながる恐れがあります。特殊環境でご使用の際は、予め当社にご相談ください。

警告

注意

注意ジャバラ

フェルトワイパ

樹脂ワイパ、リップシール ブラシワイパ

防塵装置

ワイパ

テレスコピック

潤滑

●潤滑剤の種類特に指定のない限り、ナット内には潤滑剤としてアルバニヤグリースS2またはマルテンプPS‌No.2グリースが封入されています。また、ねじ軸へ塗布されている防錆油は、潤滑性能を兼ね備えていますので、そのままでの使用が可能です。下記以外の潤滑剤との交換や防錆油の拭き取りはしないでください。

ボールねじ /共通注意事項②ご使用前に必ずお読みください。『安全にお使いいただくために』も併せてご確認ください。

注意点検・注意

●潤滑剤の状況確認とグリースの塗布ボールねじへの潤滑剤は、機械装置の組立て過程でのゴミや異物の付着および作業性を考慮してナット内の封入のみとし、指定のない限りねじ軸へは塗布しておりません。ねじサイズおよびねじ軸長さによって、ナット内のグリース量では不足する場合があります。ナットを往復させた後、ねじ軸ねじ溝に十分なグリースが付着していることを確認し、不足している場合はねじ軸へ追加塗布してください。

●潤滑剤の点検、補給潤滑剤の点検は稼働後2~3箇月後とし、汚れが著しい場合は、古いグリースを拭き取って新しいグリースを塗布するようお勧めします。その後の点検、補給間隔の目安は通常1年毎としますが、使用環境により差がありますので適宜その間隔を設定してください。

補給する潤滑剤は、初期封入銘柄と同一の潤滑剤をご使用ください。ナットに給油穴のない仕様では、ねじ軸ねじ溝に直接塗布しナット内部にグリースが入るように十分なじませてください。ナットに給油穴のある仕様では、給油穴または給油器(グリースニップル等)から必要量を補給してください。グリース補給後はテーブルを全ストロークの範囲で動作させグリースを十分になじませ、ねじ軸の端に溜まった余分なグリースを拭き取ってください。給油穴サイズにつきましては各サイズの形状寸法をご参照ください。

注意

グリース用 途 商 品 名 メーカー名

一 般 用アルバニヤグリースS2 昭和シェル石油マルテンプPS‌No.2グリース 協同油脂

低発塵用クロダCグリース 黒田精工クロダSグリース(耐揺動対応) 黒田精工

 潤滑油用 途 商 品 名 メーカー名

一 般 用ダフニーメカニックオイル 出光興産モービルバクトラオイル モービル石油

注)グリースおよびオイルの商品名は各社の登録商標です。

●保管方法について高温、低温、多湿を避け、できるだけ温度差の少ない常温にて結露なきように屋内保管してください。保管状態は、当社の発送梱包のまま水平状態で保管してください。なお、ゴミの侵入や発錆を防ぐため、無用な梱包の開梱、内部包装の開封はしないでください。

保管

注意

ボールねじ解説

ボールねじ解説

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A-5 A-6

高信頼・高精度ボールねじは、永年のゲージ製

造技術の蓄積を背景として厳しく温度管理された工場で研削、組立て、検査が行なわれているので高精度でしかも高い信頼性を持っています。

高い伝達効率ボールねじは滑りねじとは比較にならない90%以上の高い伝達効率を有し、所要トルクは1/3以下ですみます。したがって直線運動を回転運動に変換することも容易にできます。

のボールねじ

優れた耐久性ボールねじは、厳選された材料

と適切な熱処理、高度な生産技術での加工により優れた耐久性を維持します。

少ない軸方向すきまボールねじは、ゴシックアーチ

溝形状を採用しているため、軸方向すきまを極めて小さく調整でき且つ軽く回すことができます。また予圧をかけることによって軸方向すきまを0にして剛性を高めることができます。

構造ボールねじは、ねじ軸とナットとの間に鋼球を介在させ、鋼球が転動しながら循環する構造になっています。

ボールねじは4種類の循環方式を標準としています。

■チューブ方式一般的なボールねじの循環方式で、循環部として曲げチューブを使用します。この方式は、チューブから導かれた鋼球がねじ溝を1巻半、2巻半、3巻半回転した後再び循環部へ導かれ1つのサーキットを構成します。負荷能力を増すために循環数を増やすことが可能です。

■エンドキャップ方式ナットの両端に取付けるエンドキャップに、鋼球をすくい上げ戻す機能をもたせた循環方式です。ナット本体に鋼球が行き来するための貫通穴が開けられています。高リードサイズ(例えば、ねじのリードがねじ軸外径の2倍、3倍など)に採用されます。

■デフレクタ方式ボールねじの循環方式としては、最もコンパクトで回転バランスに優れています。ねじ軸とナットの間を転動する鋼球はナット内部に挿入されたデフレクタに導かれ、1リード毎に循環され1つのサーキットを構成します。

■エンドデフレクタ方式ナット両端に組込まれるエンドデフレクタに鋼球をすくい上げ戻す機能をもたせナット本体には鋼球が行き来するための貫通穴が開けられています。この方式は、スムーズな鋼球の流れを追求し設計されており、無理なく鋼球を循環させる構造となっています。これにより高周速性と

表1 材料と熱処理●研削ボールねじ

材 料 熱処理 硬 さ

ナット クロムモリブデン鋼‌SCM420 浸炭焼入 58~62HRC

ねじ軸

クロムモリブデン鋼‌SCM415‌SCM420

浸炭焼入 58~62HRC

クロムモリブデン鋼‌AISI4150HV 誘導加熱焼入 58~62HRC

●転造ボールねじ材 質 熱処理方法 硬 さ

ねじ軸 S45C‌S55C 誘導加熱焼入 56~62HRC

ナット SCM420 浸炭焼入 58~62HRC鋼 球 SUJ2 焼入 60HRC以上

材料と熱処理ねじ溝面の硬さはボールねじの特性上寿命に大きな影響を及ぼします。また軸強度は伝動軸としての要求を満足しなければいけません。したがってボールねじは通常右表に示す材料で最低基準硬さを58HRCとし58~62HRCに表面焼入をしています。さらに耐熱性耐食性が要求される場合はステンレス鋼を使用し硬さを56~59HRCに焼入硬化することができます。

微小送りが可能ボールによるころがり接触のため起動摩擦が極めて小さく低速でも滑りねじのようにスティックスリップを起こすこと無く、正確な微小送りができます。

高速運転が可能高い伝達効率と少ない自己発熱性により高速回転が可能です。

保守が簡単ボールによるころがり接触のため普通の使用条件では定期的にグリースを供給するだけですみます。

ワイドバリエーションボールねじは、機器、装置の

小形化、精密化、高速化など多様化したニーズに応えるためミニチュアボールねじ、超高リードボールねじ、高周速対応ボールねじ、在庫精密ボールねじなど豊富な製品群で対応しています。

図2 ボールねじの溝形状

図1 ボールねじの機械効率

図3 循環方式

滑りねじ (台形ねじ)

μ=0.1

μ=0.2μ=0.3

100908070605040302010

リード角(度)0 1 2 3 4 5 6 7 8 910

回転→直線

μ:摩擦係数

(%)

効 

率 η

(%)

効 

率 η

滑りねじ (台形ねじ)

μ=0.1

100908070605040302010

直線→回転

μ:摩擦係数

μ=0.003μ=0.005μ=0.008μ=0.010ボールねじ

μ=0.003μ=0.005μ=0.008μ=0.010ボールねじ

リード角(度)0 1 2 3 4 5 6 7 8 910

チューブ方式

エンドキャップ方式

デフレクタ方式

エンドデフレクタ方式

チューブ

エンドキャップ

デフレクタ(こま)

エンドデフレクタ

ボールねじ解説

ボールねじ解説

静粛性を実現したコンパクトなナット形状となっています。

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A-5 A-6

高信頼・高精度ボールねじは、永年のゲージ製

造技術の蓄積を背景として厳しく温度管理された工場で研削、組立て、検査が行なわれているので高精度でしかも高い信頼性を持っています。

高い伝達効率ボールねじは滑りねじとは比較にならない90%以上の高い伝達効率を有し、所要トルクは1/3以下ですみます。したがって直線運動を回転運動に変換することも容易にできます。

のボールねじ

優れた耐久性ボールねじは、厳選された材料

と適切な熱処理、高度な生産技術での加工により優れた耐久性を維持します。

少ない軸方向すきまボールねじは、ゴシックアーチ

溝形状を採用しているため、軸方向すきまを極めて小さく調整でき且つ軽く回すことができます。また予圧をかけることによって軸方向すきまを0にして剛性を高めることができます。

構造ボールねじは、ねじ軸とナットとの間に鋼球を介在させ、鋼球が転動しながら循環する構造になっています。

ボールねじは4種類の循環方式を標準としています。

■チューブ方式一般的なボールねじの循環方式で、循環部として曲げチューブを使用します。この方式は、チューブから導かれた鋼球がねじ溝を1巻半、2巻半、3巻半回転した後再び循環部へ導かれ1つのサーキットを構成します。負荷能力を増すために循環数を増やすことが可能です。

■エンドキャップ方式ナットの両端に取付けるエンドキャップに、鋼球をすくい上げ戻す機能をもたせた循環方式です。ナット本体に鋼球が行き来するための貫通穴が開けられています。高リードサイズ(例えば、ねじのリードがねじ軸外径の2倍、3倍など)に採用されます。

■デフレクタ方式ボールねじの循環方式としては、最もコンパクトで回転バランスに優れています。ねじ軸とナットの間を転動する鋼球はナット内部に挿入されたデフレクタに導かれ、1リード毎に循環され1つのサーキットを構成します。

■エンドデフレクタ方式ナット両端に組込まれるエンドデフレクタに鋼球をすくい上げ戻す機能をもたせナット本体には鋼球が行き来するための貫通穴が開けられています。この方式は、スムーズな鋼球の流れを追求し設計されており、無理なく鋼球を循環させる構造となっています。これにより高周速性と

表1 材料と熱処理●研削ボールねじ

材 料 熱処理 硬 さ

ナット クロムモリブデン鋼‌SCM420 浸炭焼入 58~62HRC

ねじ軸

クロムモリブデン鋼‌SCM415‌SCM420

浸炭焼入 58~62HRC

クロムモリブデン鋼‌AISI4150HV 誘導加熱焼入 58~62HRC

●転造ボールねじ材 質 熱処理方法 硬 さ

ねじ軸 S45C‌S55C 誘導加熱焼入 56~62HRC

ナット SCM420 浸炭焼入 58~62HRC鋼 球 SUJ2 焼入 60HRC以上

材料と熱処理ねじ溝面の硬さはボールねじの特性上寿命に大きな影響を及ぼします。また軸強度は伝動軸としての要求を満足しなければいけません。したがってボールねじは通常右表に示す材料で最低基準硬さを58HRCとし58~62HRCに表面焼入をしています。さらに耐熱性耐食性が要求される場合はステンレス鋼を使用し硬さを56~59HRCに焼入硬化することができます。

微小送りが可能ボールによるころがり接触のため起動摩擦が極めて小さく低速でも滑りねじのようにスティックスリップを起こすこと無く、正確な微小送りができます。

高速運転が可能高い伝達効率と少ない自己発熱性により高速回転が可能です。

保守が簡単ボールによるころがり接触のため普通の使用条件では定期的にグリースを供給するだけですみます。

ワイドバリエーションボールねじは、機器、装置の

小形化、精密化、高速化など多様化したニーズに応えるためミニチュアボールねじ、超高リードボールねじ、高周速対応ボールねじ、在庫精密ボールねじなど豊富な製品群で対応しています。

図2 ボールねじの溝形状

図1 ボールねじの機械効率

図3 循環方式

滑りねじ (台形ねじ)

μ=0.1

μ=0.2μ=0.3

100908070605040302010

リード角(度)0 1 2 3 4 5 6 7 8 910

回転→直線

μ:摩擦係数

(%)

効 

率 η

(%)

効 

率 η

滑りねじ (台形ねじ)

μ=0.1

100908070605040302010

直線→回転

μ:摩擦係数

μ=0.003μ=0.005μ=0.008μ=0.010ボールねじ

μ=0.003μ=0.005μ=0.008μ=0.010ボールねじ

リード角(度)0 1 2 3 4 5 6 7 8 910

チューブ方式

エンドキャップ方式

デフレクタ方式

エンドデフレクタ方式

チューブ

エンドキャップ

デフレクタ(こま)

エンドデフレクタ

ボールねじ解説

ボールねじ解説

静粛性を実現したコンパクトなナット形状となっています。

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A-7 A-8

形式■ナット方式シングルナットナット1個の最も簡単な形式です。通常わずかな軸方向すきまで使用されますが、ねじ軸とナットのねじ溝の精度管理を高めることにより、軸方向すきまを除去し、予圧を与えることができます。シングルナット予圧タイプは、精密位置決めを必要とする半導体製造装置・組立ロボット・測定機器・小形NC工作機械など、軽・中荷重の軽・普通予圧用に適しています。

インテグラルナットナットのねじ部を負荷側と予圧側に分け、予圧相当量オフセットして予圧を与えたもので、ダブルナットの負荷側と予圧側のナットを一体としたものです。一体化により短くでき、安定した剛性と良好な作動性能が得られます。普通予圧以上の予圧に適し、中荷重以上の全ての機械・装置などに適しています。

ダブルナット負荷側と予圧側のナットを設け、互いに反対方向に回転させ所定の予圧を与えた後、ナット間にピンを入れ固定したものです。インテグラルナットより多くのサイズに対応でき、精密位置決めと共に高い剛性を必要とする機械・装置など、中荷重以上の中・重予圧用に適しています。

実装機、半導体・液晶製造装置やクリーンロボット、SEM関連装置、小形工作機械、医療関連装置、自動車関連設備など各種産業界の多様化するニーズへの対応として、 では超精密ボールねじ(C0級以上)、高周速対応、ステンレス製特殊環境用ボールねじ、ロングメンテナンスフリーや環境対応のボールねじなど特殊仕様のボールねじも製作いたします。

■超精密ボールねじ(0.1µm/1パルスの送りが可能)

特殊対応仕様のご紹介

高精度な微細送りををする場合、ボールねじのトルク変動は、精度低下の一因となり、期待した精度が得られない場合があります。レーザスキャナ、SEM関連装置、検査・分析装置などにおいては、トルク変動が移動速度のムラとなり高精度な連続送りができません。

ではゲージ製造で培った精密加工技術を活用し自社製のねじ研削盤により、ねじ溝形状・真円度・円筒度を高精度に管理しトルク変動を小さくすることにより、0.1µm/1パルスの送りが可能なボールねじを実現しています。

■超精密ボールねじ(ねじ軸、軸心の全振れがC0級の1/4~1/3)ねじ軸の曲りが全振れ許容値内であれば、一般的構造であるボールねじの両側に設ける剛性のあるガイドにより矯正され、特に走り精度に影響を与えませんが、小形軽量化された案内機構での装置やコンパクト設計を考慮した簡易ガイドなどにした場合、ねじ軸の曲がりは走り精度を悪化させピッチング、ヨーイング誤差として現れることがあります。 では、独自の特別な加工方法によりねじ軸軸心の全振れがC0クラスの許容値の1/4~1/3のボールねじも製作しています。詳細につきましては、 までお問い合わせください。

■高周速対応ボールねじ工作機械、ロボットなどDmN値70000を越える高速ニーズに応えるボールねじを用意しています。標準化された仕様では本カタログに掲載してある高周速静音ボールねじのFシリーズをはじめ、Gシリーズ(注文生産のみ)においても各々のDmN値に合せた高周速対応仕様を製作しています。詳細につきましては、 までお問合せください。

軸径:15、リード:5測定回転速度:50min-1 潤滑油:タービン油2種    (ISO VG68)

1N·cm

予圧動トルク

5

5 380mmN·cm

形式記号 A B C

D E H

フランジ形式

フランジ形式

角形

一面カット丸形

矩形

角形(座ぐりなし)

丸形

二面カット丸形

形式記号

ボールねじ解説

ボールねじ解説

■フランジ形式呼びサイズ毎に下図の形状が形式記号で表わされます。

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A-7 A-8

形式■ナット方式シングルナットナット1個の最も簡単な形式です。通常わずかな軸方向すきまで使用されますが、ねじ軸とナットのねじ溝の精度管理を高めることにより、軸方向すきまを除去し、予圧を与えることができます。シングルナット予圧タイプは、精密位置決めを必要とする半導体製造装置・組立ロボット・測定機器・小形NC工作機械など、軽・中荷重の軽・普通予圧用に適しています。

インテグラルナットナットのねじ部を負荷側と予圧側に分け、予圧相当量オフセットして予圧を与えたもので、ダブルナットの負荷側と予圧側のナットを一体としたものです。一体化により短くでき、安定した剛性と良好な作動性能が得られます。普通予圧以上の予圧に適し、中荷重以上の全ての機械・装置などに適しています。

ダブルナット負荷側と予圧側のナットを設け、互いに反対方向に回転させ所定の予圧を与えた後、ナット間にピンを入れ固定したものです。インテグラルナットより多くのサイズに対応でき、精密位置決めと共に高い剛性を必要とする機械・装置など、中荷重以上の中・重予圧用に適しています。

実装機、半導体・液晶製造装置やクリーンロボット、SEM関連装置、小形工作機械、医療関連装置、自動車関連設備など各種産業界の多様化するニーズへの対応として、 では超精密ボールねじ(C0級以上)、高周速対応、ステンレス製特殊環境用ボールねじ、ロングメンテナンスフリーや環境対応のボールねじなど特殊仕様のボールねじも製作いたします。

■超精密ボールねじ(0.1µm/1パルスの送りが可能)

特殊対応仕様のご紹介

高精度な微細送りををする場合、ボールねじのトルク変動は、精度低下の一因となり、期待した精度が得られない場合があります。レーザスキャナ、SEM関連装置、検査・分析装置などにおいては、トルク変動が移動速度のムラとなり高精度な連続送りができません。

ではゲージ製造で培った精密加工技術を活用し自社製のねじ研削盤により、ねじ溝形状・真円度・円筒度を高精度に管理しトルク変動を小さくすることにより、0.1µm/1パルスの送りが可能なボールねじを実現しています。

■超精密ボールねじ(ねじ軸、軸心の全振れがC0級の1/4~1/3)ねじ軸の曲りが全振れ許容値内であれば、一般的構造であるボールねじの両側に設ける剛性のあるガイドにより矯正され、特に走り精度に影響を与えませんが、小形軽量化された案内機構での装置やコンパクト設計を考慮した簡易ガイドなどにした場合、ねじ軸の曲がりは走り精度を悪化させピッチング、ヨーイング誤差として現れることがあります。 では、独自の特別な加工方法によりねじ軸軸心の全振れがC0クラスの許容値の1/4~1/3のボールねじも製作しています。詳細につきましては、 までお問い合わせください。

■高周速対応ボールねじ工作機械、ロボットなどDmN値70000を越える高速ニーズに応えるボールねじを用意しています。標準化された仕様では本カタログに掲載してある高周速静音ボールねじのFシリーズをはじめ、Gシリーズ(注文生産のみ)においても各々のDmN値に合せた高周速対応仕様を製作しています。詳細につきましては、 までお問合せください。

軸径:15、リード:5測定回転速度:50min-1 潤滑油:タービン油2種    (ISO VG68)

1N·cm

予圧動トルク

5

5 380mmN·cm

形式記号 A B C

D E H

フランジ形式

フランジ形式

角形

一面カット丸形

矩形

角形(座ぐりなし)

丸形

二面カット丸形

形式記号

ボールねじ解説

ボールねじ解説

■フランジ形式呼びサイズ毎に下図の形状が形式記号で表わされます。

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A-9 A-10

■特殊環境対応ボールねじ●オールステンレス仕様ボールねじ真空中、クリーンルーム内、耐薬品などの特殊環境用としてアウトガスが少なく、また耐食性に優れたオールステンレス製のボールねじも製作しております。詳細につきましては、 までお問合せください。

オールステンレス仕様での材質・ねじ軸、ナット、ボール マルテンサイト系ステンレス鋼

・循環部品 オーステナイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼など

・小ねじ類 オーステナイト系ステンレス鋼

●特殊表面処理の対応耐食性を要求される環境下で使用する場合には、防錆能力のある防錆黒色被膜処理(電気めっき)を致しますのでご指示ください。防錆黒色被膜処理の被膜厚さは1~2µmで、走行初期にボール接触部は除かれますがその後も防錆効果は維持されます。さらに高い耐食性を求められる場合には、防錆黒色被膜処理にフッ素コーティングを付加した仕様、その他各種表面処理につきましても対応いたします。詳細につきましては、 までお問合せください。

■潤滑ユニット付きボールねじ潤滑ユニットルブシールは、ボールねじナットの両端部に装着しナット内に封入したグリースを適正量ねじ溝に供給できる潤滑装置です。半導体・液晶等製造装置や検査装置、食品機械、医療関連機器、工作機械、自動車生産設備のグリース給油のメンテナンス期間を延長可能です。潤滑ユニットルブシールの詳細につきましては、本カタログ内のルブシールの項目をご覧ください。

■各種グリース対応クロダでは、クリーンルームに対応するグリースをはじめ、フレッチング対策、 極圧対応、低温度範囲での仕様、広温度範囲での仕様など各種仕様に合わせたグリースを用意しています。詳細につきましては、 までお問い合わせください。

■その他、形状、定格仕様の対応事例では標準化されたカタログ掲載

以外の形状、仕様も対応いたします。左右ねじ、インチ系リード、中空ねじ軸仕様、角形ナットなど特殊形状、歯車・スプライン・セレーション等付きねじ軸、高負荷に対応する仕様など種々対応します。詳細につきましては、

までお問い合わせください。

●特殊ナット形状の参考例ねじ軸

ボールねじナット

部品またはハウジング等取付け部

ボールねじ解説

ボールねじ解説

ボールねじ 形式番号の表示方法シリーズ 軸径 リード 循環数 組合せ方式

フランジ形式

胴部‌形態

ワイパ種類

ねじれ方向

ねじ軸全長

端末‌形状

ねじ部長さ 精度 軸方向‌

すきま形式番号 FE 15 10 P S − H P N R − 1500 X 1440 − C5 F

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭

①ボールねじのシリーズシリーズ 在庫シリーズ 注文生産シリーズ 備     考Fシリーズ FE/C7級、FG/C5級 FR、FM、FZ/C3~C7級 ※‌注文生産シリーズでの□R、□M、□Zは

下記を示します。 □R:カタログと同一寸法形状の場合。 □M:カタログとフランジ形状が異なる場合。 □Z:上記以外の場合。GTは転造品でカタログ寸法と異なる場合に適用。

Dシリーズ DP/C3級 DR、DM、DZ/C0~C7級

Gシリーズ GE/C7級、GG/C5級、GP/C3級 GR、GM、GZ/C0~C10級GY/C10級(転造)、GW/C7級(転造) GT/C7またはC10級(転造)

Hシリーズ HG/C5級 −Rシリーズ RW/C7級 −②ねじ軸外径(単位:mm)を2桁の数字またはアルファベットで表します。 ・ねじ軸外径が1桁の場合は、最初に0を付けて2桁表示とします。(例)ねじ軸外径5mm→05 ・ねじ軸外径が3桁の場合は、ねじ軸外径100mm→A0、125mm→C5にて表示します。③ボールねじのリードを2桁の数字またはアルファベットで表します。 ・リードが1桁の場合は、最初に0を付けて2桁表示とします。(例)リード1mm→01 ・リードに小数点以下の表示がある場合は、リード1.5mm→1F、2.5mm→2Fにて表示します。

⑤ボールねじナットの組合せ方式を示します。記号 組合せ方式S シングルナットT インテグラルナットD ダブルナット(ピン方式)E ダブルナット(スペーサ方式)F フランジ合せダブルナット(スペーサ方式)Z その他(ナットなしを含む)

④ボールねじナットの循環数記号 循環数 適用循環方式A 1.5巻1列

チューブ方式

B 1.5巻2列C 1.5巻3列D 2.5巻1列E 2.5巻2列F 2.5巻3列G 3.5巻1列R 3.5巻2列

 記号 循環数 適用循環方式H 1巻2列

デフレクタ方式J 1巻3列K 1巻4列L 1巻5列M 1巻6列P 仕様を参照 エンドデフレクタ方式Q 仕様を参照 エンドキャップ方式Z その他 記載以外の場合。(ナットなしを含む)

⑥フランジ形状を記号で表します。記号 フランジ形式A,B,C,‌D,E,H A-7ページを参照ください。

N フランジなし(角形のナットなど)Z その他、カタログ以外の形状(ナットなしを含む)

⑦胴部形態記号 胴部形態A 丸タイプ(チューブ方式)T 飛出しタイプ(チューブ方式)U 埋込みタイプ(チューブ方式)K 角ナットタイプD デフレクタ方式G ガイド板方式E エンドキャップ方式P エンドデフレクタ方式

⑧ワイパの種類記号 ワイパ種類P プラスチックワイパL リップシールF フェルトワイパB ブラシワイパN ワイパなしS ルブシールTM

Z その他(ナットなしを含む)

⑨ねじれ方向記号 内  容R 右ねじL 左ねじZ その他(ナットなしを含む)

⑪端末形状記号 内  容 適  用A 両端 未加工品 在庫品B 片端 完成品 在庫品X 両端 完成品 在庫品、注文生産品D 両端 未加工品 GYシリーズでねじ軸のみ注

文の場合Y 両端 完成品

⑩ねじ軸全長(4桁表示) ・‌‌メートル(単位:mm)表示で表し、少数点のある場

合は少数点以下切り捨てで表します。

⑭軸方向すきま記号 すきま値S 0mm(予圧品)F 0.005mm以下H 0.010mm以下M 0.030mm以下L 0.200mm以下Y 転造すきま(GY/GWシリーズは仕様表を参照)Z 上記の値以外の場合

⑫ねじ部長さ(4桁表示) ・メートル(単位:mm)表示で表し、少数点のある場合は少数点以下切り捨てで表します。⑬精度等級を表します。 ・C0、C1、C2、C3、C4、C5、C7にて表し、C10は『CA』にて表示してください。

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A-9 A-10

■特殊環境対応ボールねじ●オールステンレス仕様ボールねじ真空中、クリーンルーム内、耐薬品などの特殊環境用としてアウトガスが少なく、また耐食性に優れたオールステンレス製のボールねじも製作しております。詳細につきましては、 までお問合せください。

オールステンレス仕様での材質・ねじ軸、ナット、ボール マルテンサイト系ステンレス鋼

・循環部品 オーステナイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼など

・小ねじ類 オーステナイト系ステンレス鋼

●特殊表面処理の対応耐食性を要求される環境下で使用する場合には、防錆能力のある防錆黒色被膜処理(電気めっき)を致しますのでご指示ください。防錆黒色被膜処理の被膜厚さは1~2µmで、走行初期にボール接触部は除かれますがその後も防錆効果は維持されます。さらに高い耐食性を求められる場合には、防錆黒色被膜処理にフッ素コーティングを付加した仕様、その他各種表面処理につきましても対応いたします。詳細につきましては、 までお問合せください。

■潤滑ユニット付きボールねじ潤滑ユニットルブシールは、ボールねじナットの両端部に装着しナット内に封入したグリースを適正量ねじ溝に供給できる潤滑装置です。半導体・液晶等製造装置や検査装置、食品機械、医療関連機器、工作機械、自動車生産設備のグリース給油のメンテナンス期間を延長可能です。潤滑ユニットルブシールの詳細につきましては、本カタログ内のルブシールの項目をご覧ください。

■各種グリース対応クロダでは、クリーンルームに対応するグリースをはじめ、フレッチング対策、 極圧対応、低温度範囲での仕様、広温度範囲での仕様など各種仕様に合わせたグリースを用意しています。詳細につきましては、 までお問い合わせください。

■その他、形状、定格仕様の対応事例では標準化されたカタログ掲載

以外の形状、仕様も対応いたします。左右ねじ、インチ系リード、中空ねじ軸仕様、角形ナットなど特殊形状、歯車・スプライン・セレーション等付きねじ軸、高負荷に対応する仕様など種々対応します。詳細につきましては、

までお問い合わせください。

●特殊ナット形状の参考例ねじ軸

ボールねじナット

部品またはハウジング等取付け部

ボールねじ解説

ボールねじ解説

ボールねじ 形式番号の表示方法シリーズ 軸径 リード 循環数 組合せ方式

フランジ形式

胴部‌形態

ワイパ種類

ねじれ方向

ねじ軸全長

端末‌形状

ねじ部長さ 精度 軸方向‌

すきま形式番号 FE 15 10 P S − H P N R − 1500 X 1440 − C5 F

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭

①ボールねじのシリーズシリーズ 在庫シリーズ 注文生産シリーズ 備     考Fシリーズ FE/C7級、FG/C5級 FR、FM、FZ/C3~C7級 ※‌注文生産シリーズでの□R、□M、□Zは

下記を示します。 □R:カタログと同一寸法形状の場合。 □M:カタログとフランジ形状が異なる場合。 □Z:上記以外の場合。GTは転造品でカタログ寸法と異なる場合に適用。

Dシリーズ DP/C3級 DR、DM、DZ/C0~C7級

Gシリーズ GE/C7級、GG/C5級、GP/C3級 GR、GM、GZ/C0~C10級GY/C10級(転造)、GW/C7級(転造) GT/C7またはC10級(転造)

Hシリーズ HG/C5級 −Rシリーズ RW/C7級 −②ねじ軸外径(単位:mm)を2桁の数字またはアルファベットで表します。 ・ねじ軸外径が1桁の場合は、最初に0を付けて2桁表示とします。(例)ねじ軸外径5mm→05 ・ねじ軸外径が3桁の場合は、ねじ軸外径100mm→A0、125mm→C5にて表示します。③ボールねじのリードを2桁の数字またはアルファベットで表します。 ・リードが1桁の場合は、最初に0を付けて2桁表示とします。(例)リード1mm→01 ・リードに小数点以下の表示がある場合は、リード1.5mm→1F、2.5mm→2Fにて表示します。

⑤ボールねじナットの組合せ方式を示します。記号 組合せ方式S シングルナットT インテグラルナットD ダブルナット(ピン方式)E ダブルナット(スペーサ方式)F フランジ合せダブルナット(スペーサ方式)Z その他(ナットなしを含む)

④ボールねじナットの循環数記号 循環数 適用循環方式A 1.5巻1列

チューブ方式

B 1.5巻2列C 1.5巻3列D 2.5巻1列E 2.5巻2列F 2.5巻3列G 3.5巻1列R 3.5巻2列

 記号 循環数 適用循環方式H 1巻2列

デフレクタ方式J 1巻3列K 1巻4列L 1巻5列M 1巻6列P 仕様を参照 エンドデフレクタ方式Q 仕様を参照 エンドキャップ方式Z その他 記載以外の場合。(ナットなしを含む)

⑥フランジ形状を記号で表します。記号 フランジ形式A,B,C,‌D,E,H A-7ページを参照ください。

N フランジなし(角形のナットなど)Z その他、カタログ以外の形状(ナットなしを含む)

⑦胴部形態記号 胴部形態A 丸タイプ(チューブ方式)T 飛出しタイプ(チューブ方式)U 埋込みタイプ(チューブ方式)K 角ナットタイプD デフレクタ方式G ガイド板方式E エンドキャップ方式P エンドデフレクタ方式

⑧ワイパの種類記号 ワイパ種類P プラスチックワイパL リップシールF フェルトワイパB ブラシワイパN ワイパなしS ルブシールTM

Z その他(ナットなしを含む)

⑨ねじれ方向記号 内  容R 右ねじL 左ねじZ その他(ナットなしを含む)

⑪端末形状記号 内  容 適  用A 両端 未加工品 在庫品B 片端 完成品 在庫品X 両端 完成品 在庫品、注文生産品D 両端 未加工品 GYシリーズでねじ軸のみ注

文の場合Y 両端 完成品

⑩ねじ軸全長(4桁表示) ・‌‌メートル(単位:mm)表示で表し、少数点のある場

合は少数点以下切り捨てで表します。

⑭軸方向すきま記号 すきま値S 0mm(予圧品)F 0.005mm以下H 0.010mm以下M 0.030mm以下L 0.200mm以下Y 転造すきま(GY/GWシリーズは仕様表を参照)Z 上記の値以外の場合

⑫ねじ部長さ(4桁表示) ・メートル(単位:mm)表示で表し、少数点のある場合は少数点以下切り捨てで表します。⑬精度等級を表します。 ・C0、C1、C2、C3、C4、C5、C7にて表し、C10は『CA』にて表示してください。

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A-11 A-12

■GE、GG、FE、FGシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉GE/FE − − ねじ軸全長 AGG/FG − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GE/FE − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C7MGG/FG − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C5F

■HGシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉HG − − ねじ軸全長A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉HG − − ねじ軸全長X ねじ部長さ −C5F

■在庫精密ボールねじの表示方法

軸端 未加工品

■GP/DPシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉GP − − ねじ軸全長 B−C3S

DP − − ねじ軸全長 B−C3SF

‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GP − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C3S

DP − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C3SF

軸片端 完成品

■GYシリーズボールねじ〔軸・ナットのセット〕●追加工がない場合〈表示例〉GY − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GY − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −CAY〔ナットのみ〕ねじ軸全長以降を省略します。〈表示例〉GY −〔軸のみ〕●追加工がない場合端末形状を示す記号をDとします。〈表示例〉GY ZZ−ZZZZ− ねじ軸全長 D●追加工がある場合端末形状を示す記号をYとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GY ZZ−ZZZZ− ねじ軸全長 Y ねじ部長さ −CAY注)ねじ軸外径およびリードが同じ軸であればナット形状によらず互関性があります。

■在庫転造ボールねじの表示方法

軸端 未加工品

■GWシリーズボールねじ〔軸・ナットのセット〕●追加工がない場合〈表示例〉GW − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GW − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C7Y

軸端 未加工品

ボールねじ解説

ボールねじ解説

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A-11 A-12

■GE、GG、FE、FGシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉GE/FE − − ねじ軸全長 AGG/FG − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GE/FE − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C7MGG/FG − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C5F

■HGシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉HG − − ねじ軸全長A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉HG − − ねじ軸全長X ねじ部長さ −C5F

■在庫精密ボールねじの表示方法

軸端 未加工品

■GP/DPシリーズボールねじ●追加工がない場合〈表示例〉GP − − ねじ軸全長 B−C3S

DP − − ねじ軸全長 B−C3SF

‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GP − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C3S

DP − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C3SF

軸片端 完成品

■GYシリーズボールねじ〔軸・ナットのセット〕●追加工がない場合〈表示例〉GY − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GY − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −CAY〔ナットのみ〕ねじ軸全長以降を省略します。〈表示例〉GY −〔軸のみ〕●追加工がない場合端末形状を示す記号をDとします。〈表示例〉GY ZZ−ZZZZ− ねじ軸全長 D●追加工がある場合端末形状を示す記号をYとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GY ZZ−ZZZZ− ねじ軸全長 Y ねじ部長さ −CAY注)ねじ軸外径およびリードが同じ軸であればナット形状によらず互関性があります。

■在庫転造ボールねじの表示方法

軸端 未加工品

■GWシリーズボールねじ〔軸・ナットのセット〕●追加工がない場合〈表示例〉GW − − ねじ軸全長 A‌ 形式番号●追加工がある場合端末形状を示す記号をXとし、ねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。GW − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ −C7Y

軸端 未加工品

ボールねじ解説

ボールねじ解説

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A-13

■ナット寸法がカタログ寸法と全て同一の場合この場合には、形式番号はそのままで、形式番号の後にはねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GR/DR/FR − − ねじ軸全長 X ねじ部長さ − 精度 軸方向すきま

形式番号

■ナット取付フランジ部の寸法・形状がカタログ寸法と異なる場合この場合には、形式番号の頭がGM/DM/FMとなり、フランジ形式を示す記号をNまたはZとし、形式番号の後にはねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GM/DM/FM −Z − ねじ軸全長 X ねじ部長さ − 精度 軸方向すきま

形式番号

■上記以外の例えばナット胴部の変更やカタログ寸法以外のサイズ、左ねじ等の場合この場合には、形式番号の頭がGZ/DZ/FZとなり、必要な箇所を変更したあと形式番号の後にはねじ軸全長、ねじ部長さ、‌精度、軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GZ/DZ/FZ −Z − ねじ軸全長 X ねじ部長さ − 精度 軸方向すきま

形式番号

■注文生産転造ボールねじの表示方法

■ナット寸法がカタログ寸法と異なる場合この場合には、形式番号の頭がGTとなり、必要な箇所を変更したあと形式番号の後にはねじ軸全長、ねじ部長さ、精度、‌軸方向すきまを記入します。〈表示例〉GT −Z − ねじ軸全長 X ねじ部長さ − 精度 軸方向すきま

形式番号

■注文生産ボールねじの表示方法

ボールねじ解説

B-1

在庫精密ボールねじ表示ページ

在庫精密ボールねじの特長と仕様――――――――――― B- 2形式番号の表示方法、サイズ一覧 ――――――――――― B- 3

ねじ軸外径 6mm ―――――――――――――――――― B- 4 ~ 5ねじ軸外径 8mm ―――――――――――――――――― B- 6 ~ 17ねじ軸外径 10mm ―――――――――――――――――― B- 18 ~ 29ねじ軸外径 12mm ―――――――――――――――――― B- 30 ~ 53ねじ軸外径 14mm ―――――――――――――――――― B- 54 ~ 55ねじ軸外径 15mm ―――――――――――――――――― B- 56 ~ 85ねじ軸外径 16mm ―――――――――――――――――― B- 86 ~ 89ねじ軸外径 20mm ―――――――――――――――――― B- 90 ~ 113ねじ軸外径 25mm ―――――――――――――――――― B- 114 ~ 127ねじ軸外径 32mm ―――――――――――――――――― B- 128 ~ 131

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F-2 F-3

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

リード精度ボールねじのリード精度はJISに基づき、次に示す諸特性で定義され、その許容値を表2、3に示します。

ボールねじ技術資料

ec

e2π

Ec

e300

300

C

M

ねじ部有効長さ

0

1回転2π rad

累積呼びリード

累積基準リード累積代表リード

累積実リード

■用語の意味基準リード一般には、呼びリードと同じであるが、使用目的に応じて、意識的に呼びリードを修正した値をとることもある。(例:呼びリード10mm→基準リード9.9995mm)

累積基準リード目標値C温度変化や外部荷重によるねじ軸の伸縮が考えられる場合に、あらかじめ設定する累積リードの目標値で、その値は実験または経験により決定します。目標値CはF-20の累積基準リードの決め方を参考にして設定してください。

累積実リード 実際のボールねじについて連続測定またはねじ軸の軸線を含む任意の断面上における測定より求めた累積リード。

累積代表リードM累積実リードの傾向を代表する直線。ボール

ねじの有効移動量またはねじ軸のねじ部有効長さに対する累積実リードを示す曲線から、最小二乗法またはそれに類する近似法により求める。

累積代表リード誤差Ec累積代表リード(M)から累積基準リード目標値(C)を引いた値。

変 動累積代表リードに平行に引いた2本の直線ではさんだ累積実リードの最大幅でec、e300、e2πで規定される。ec :ボールねじの有効移動量またはねじ軸の

ねじ部有効長さに対する最大幅e300:ねじ軸のねじ部有効長さの間に任意に

とった300mmに対する最大幅e2π:ねじ軸のねじ部有効長さの間の任意の1

回転(2πrad)に対する最大幅(よろめき)

表2 累積代表リード誤差(±EC)と変動(eC)の許容値 (単位:µm)精度等級

ねじ部有効長さ(mm)

C0 C1 C2 C3 C4 C5

±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eCを超え 以下− 315 4 3.5 6 5 9 6 12 8 15 11 23 18315 400 5 3.5 7 5 10 7 13 10 17 13 25 20400 500 6 4 8 5 11 7 15 10 19 13 27 20500 630 6 4 9 6 12 9 16 12 20 16 30 23630 800 7 5 10 7 14 10 18 13 24 17 35 25800 1000 8 6 11 8 16 11 21 15 28 19 40 271000 1250 9 6 13 9 18 12 24 16 32 21 46 301250 1600 11 7 15 10 21 13 29 18 38 24 54 351600 2000 18 11 26 15 35 21 46 28 65 402000 2500 22 13 31 18 41 24 54 32 77 462500 3150 26 15 37 21 50 29 66 38 93 543150 4000 32 18 43 24 62 35 80 46 115 654000 5000 76 41 97 54 140 775000 6000 170 93

表3 変動許容値 (単位:µm)精 度 等 級 C0 C1 C2 C3 C4 C5項     目 e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π許 容 値 3.5 3 5 4 6 5 8 6 11 7 18 8

表4 累積リード誤差許容値(単位:mm)

精 度 等 級 C7 C10累積リード誤差 0.05/300 0.21/300

表5 精度等級と軸方向すきま

記号 軸方向すきま(mm) ナットの組合せ 精 度 等 級

C0 C1 C2 C3 C4 C5 C7 C10S 0 ダブルナット ○ ○ ○ ○ ○ ○ − −S 0

シングルナット

○ ○ ○ ○ ○ ○ − −F 0.005以下 − ○ ○ ○ ○ ○ − −H 0.010以下 − − − − ○ ○ ○ −M 0.030以下 − − − − ○ ○ ○ −L 0.200以下 − − − − − − ○ ○

※インテグラルナットの場合は、ダブルナットでの組合せを適用します。※転造ボールねじGY/GWシリーズには、上表を適用せず転造ボールねじの各ページをご参照ください。

※上記以外の組合せにつきましてはお問合せください。

表6 精度等級と軸長さ製作範囲 (単位:mm)

精度等級 ね じ 軸 外 径5 6 8 10 12 15・16 20 25 28 32 36 40 45 50 55 63 70・80・100・125

C0 90 160 240 340 420 500 800 1100 1200 1600 1800 2000 2000 2000 2000 2000 −C1 120 180 280 400 500 600 900 1300 1500 1800 2000 2200 2300 2800 3000 3000 3000C2 120 180 280 400 500 600 1100 1600 1800 2200 2500 2800 3000 3600 4000 4500 4500C3 140 210 340 480 600 700 1400 1800 2000 2500 2800 3200 3600 4000 5000 5000 5000C4 140 210 340 480 600 800 1400 1800 2000 2500 2800 3200 3600 4000 5000 5000 5000C5 140 210 340 655 900 1500 2000 2000 2200 2800 3100 3600 4100 4500 5000 5000 5000C7 − − 340 655 900 1500 2000 2300 2600 3200 3600 4600 5000 5000 5000 5000 5000C10 − − − − − 1500 2000 2300 2600 3600 4000 4600 5000 5000 5000 5000 5000

※但し、リードがねじ軸呼び外径以上の場合、製作可能等級はC2〜C10となります。

■累積代表リード誤差と変動許容値●精度等級C0~C5

●精度等級C7、C10 C7およびC10の累積リード誤差はJISに基づき、ねじ軸のねじ部有効長さの任意にとった300mmの基準リードに対するリード誤差の許容値で規定します。

■�精度等級と軸方向すきま

精度等級と軸方向すきまの関係は右表に示す組合せとなります。

■精度等級と軸長さ製作範囲細長比(軸長/軸径)が大きい場合には希望するねじ精度の製作が困難な場合があります。表6は標準の作業で製作し得る最大長さを示したものです。製作範囲を超える場合にはご相談ください。

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F-2 F-3

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

リード精度ボールねじのリード精度はJISに基づき、次に示す諸特性で定義され、その許容値を表2、3に示します。

ボールねじ技術資料

ec

e2π

Ec

e300

300

C

M

ねじ部有効長さ

0

1回転2π rad

累積呼びリード

累積基準リード累積代表リード

累積実リード

■用語の意味基準リード一般には、呼びリードと同じであるが、使用目的に応じて、意識的に呼びリードを修正した値をとることもある。(例:呼びリード10mm→基準リード9.9995mm)

累積基準リード目標値C温度変化や外部荷重によるねじ軸の伸縮が考えられる場合に、あらかじめ設定する累積リードの目標値で、その値は実験または経験により決定します。目標値CはF-20の累積基準リードの決め方を参考にして設定してください。

累積実リード 実際のボールねじについて連続測定またはねじ軸の軸線を含む任意の断面上における測定より求めた累積リード。

累積代表リードM累積実リードの傾向を代表する直線。ボール

ねじの有効移動量またはねじ軸のねじ部有効長さに対する累積実リードを示す曲線から、最小二乗法またはそれに類する近似法により求める。

累積代表リード誤差Ec累積代表リード(M)から累積基準リード目標値(C)を引いた値。

変 動累積代表リードに平行に引いた2本の直線ではさんだ累積実リードの最大幅でec、e300、e2πで規定される。ec :ボールねじの有効移動量またはねじ軸の

ねじ部有効長さに対する最大幅e300:ねじ軸のねじ部有効長さの間に任意に

とった300mmに対する最大幅e2π:ねじ軸のねじ部有効長さの間の任意の1

回転(2πrad)に対する最大幅(よろめき)

表2 累積代表リード誤差(±EC)と変動(eC)の許容値 (単位:µm)精度等級

ねじ部有効長さ(mm)

C0 C1 C2 C3 C4 C5

±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eC ±EC eCを超え 以下− 315 4 3.5 6 5 9 6 12 8 15 11 23 18315 400 5 3.5 7 5 10 7 13 10 17 13 25 20400 500 6 4 8 5 11 7 15 10 19 13 27 20500 630 6 4 9 6 12 9 16 12 20 16 30 23630 800 7 5 10 7 14 10 18 13 24 17 35 25800 1000 8 6 11 8 16 11 21 15 28 19 40 271000 1250 9 6 13 9 18 12 24 16 32 21 46 301250 1600 11 7 15 10 21 13 29 18 38 24 54 351600 2000 18 11 26 15 35 21 46 28 65 402000 2500 22 13 31 18 41 24 54 32 77 462500 3150 26 15 37 21 50 29 66 38 93 543150 4000 32 18 43 24 62 35 80 46 115 654000 5000 76 41 97 54 140 775000 6000 170 93

表3 変動許容値 (単位:µm)精 度 等 級 C0 C1 C2 C3 C4 C5項     目 e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π e300 e2π許 容 値 3.5 3 5 4 6 5 8 6 11 7 18 8

表4 累積リード誤差許容値(単位:mm)

精 度 等 級 C7 C10累積リード誤差 0.05/300 0.21/300

表5 精度等級と軸方向すきま

記号 軸方向すきま(mm) ナットの組合せ 精 度 等 級

C0 C1 C2 C3 C4 C5 C7 C10S 0 ダブルナット ○ ○ ○ ○ ○ ○ − −S 0

シングルナット

○ ○ ○ ○ ○ ○ − −F 0.005以下 − ○ ○ ○ ○ ○ − −H 0.010以下 − − − − ○ ○ ○ −M 0.030以下 − − − − ○ ○ ○ −L 0.200以下 − − − − − − ○ ○

※インテグラルナットの場合は、ダブルナットでの組合せを適用します。※転造ボールねじGY/GWシリーズには、上表を適用せず転造ボールねじの各ページをご参照ください。

※上記以外の組合せにつきましてはお問合せください。

表6 精度等級と軸長さ製作範囲 (単位:mm)

精度等級 ね じ 軸 外 径5 6 8 10 12 15・16 20 25 28 32 36 40 45 50 55 63 70・80・100・125

C0 90 160 240 340 420 500 800 1100 1200 1600 1800 2000 2000 2000 2000 2000 −C1 120 180 280 400 500 600 900 1300 1500 1800 2000 2200 2300 2800 3000 3000 3000C2 120 180 280 400 500 600 1100 1600 1800 2200 2500 2800 3000 3600 4000 4500 4500C3 140 210 340 480 600 700 1400 1800 2000 2500 2800 3200 3600 4000 5000 5000 5000C4 140 210 340 480 600 800 1400 1800 2000 2500 2800 3200 3600 4000 5000 5000 5000C5 140 210 340 655 900 1500 2000 2000 2200 2800 3100 3600 4100 4500 5000 5000 5000C7 − − 340 655 900 1500 2000 2300 2600 3200 3600 4600 5000 5000 5000 5000 5000C10 − − − − − 1500 2000 2300 2600 3600 4000 4600 5000 5000 5000 5000 5000

※但し、リードがねじ軸呼び外径以上の場合、製作可能等級はC2〜C10となります。

■累積代表リード誤差と変動許容値●精度等級C0~C5

●精度等級C7、C10 C7およびC10の累積リード誤差はJISに基づき、ねじ軸のねじ部有効長さの任意にとった300mmの基準リードに対するリード誤差の許容値で規定します。

■�精度等級と軸方向すきま

精度等級と軸方向すきまの関係は右表に示す組合せとなります。

■精度等級と軸長さ製作範囲細長比(軸長/軸径)が大きい場合には希望するねじ精度の製作が困難な場合があります。表6は標準の作業で製作し得る最大長さを示したものです。製作範囲を超える場合にはご相談ください。

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F-4 F-5

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

ボールねじ取付部精度■ねじ軸の各部精度ねじ軸の支持部軸線に対するねじ溝面および部品取付部の半径方向円周振れならびに支持部端面の直角度の公差は、それぞれ表7および表8による。

表7  ねじ軸の支持部軸線に対するねじ溝面の半径方向円周振れと、ねじ軸の支持部軸線に対する部品取付部の半径方向円周振れ (単位:µm)

ねじ軸呼び外径(mm) 振 れ 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 8 3 5 7 8 9 108 12 4 5 7 8 9 1112 20 4 6 8 9 10 1220 32 5 7 9 10 11 1332 50 6 8 10 12 13 1550 80 7 9 11 13 15 1780 125 − 10 12 15 17 20

注)この項目の測定には、ねじ軸軸線の振れの影響が含まれるので、その補正が必要となる。その補正方法としては、ねじ軸全長と、支点と測定点間の距離(L1、L2)との比によって表12〜17のねじ軸軸線の全振れ(公差)から補正値を求め、上表の(公差)に加えて適用する。

図5 ボールねじの取付部精度(図例)

E-F表8

A表7

E-F表8 E-F表8

E-F表7 A表10

G又はE-F表12~17A表7

E A FG

A A表11

G表9

表8 ねじ軸の支持部軸線に対する支持部端面の直角度 (単位:µm)ねじ軸呼び外径(mm) 直 角 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 8 2 3 3 4 4 58 12 2 3 3 4 4 512 20 2 3 3 4 4 520 32 2 3 3 4 4 532 50 2 3 3 4 5 550 80 3 4 4 5 6 780 125 − 4 5 6 7 8

■ナットの取付部精度取付の基準になるねじ軸の軸線に対するナット基準端面またはフランジ取付面の直角度、ねじ軸の軸線に対するナット外周面(円筒形または平面形)の半径方向円周振れまたは平行度の公差は、それぞれ表9、表10および表11による。

表9 ねじ軸の軸線に対するナット基準端面またはフランジ取付面の直角度 (単位:µm)ナット外径(mm) 直 角 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 20 5 6 7 8 9 1020 32 5 6 7 8 9 1032 50 6 7 8 8 10 1150 80 7 8 9 10 11 1380 125 7 9 10 12 13 15125 160 8 10 11 13 15 17160 200 − 11 12 14 16 18200 250 − 12 13 15 17 20

表10 ねじ軸の軸線に対するナット外周面(円筒形の場合)の半径方向円周振れ (単位:µm)ナット外径(mm) 振 れ 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 20 5 6 7 9 10 1220 32 6 7 8 10 11 1232 50 7 8 10 12 13 1550 80 8 10 12 15 17 1980 125 9 12 16 20 23 27125 160 10 13 17 22 26 30160 200 − 16 20 25 29 34200 250 − 18 23 28 33 38

表11 ねじ軸の軸線に対するナット外周面(平面形取付面の場合)の平行度 (単位:µm)取付基準長さ(mm) 平 行 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 50 5 6 7 8 9 1050 100 7 8 9 10 11 13100 200 − 10 11 13 15 17

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F-4 F-5

ボールねじ技術資料

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ボールねじ取付部精度■ねじ軸の各部精度ねじ軸の支持部軸線に対するねじ溝面および部品取付部の半径方向円周振れならびに支持部端面の直角度の公差は、それぞれ表7および表8による。

表7  ねじ軸の支持部軸線に対するねじ溝面の半径方向円周振れと、ねじ軸の支持部軸線に対する部品取付部の半径方向円周振れ (単位:µm)

ねじ軸呼び外径(mm) 振 れ 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 8 3 5 7 8 9 108 12 4 5 7 8 9 1112 20 4 6 8 9 10 1220 32 5 7 9 10 11 1332 50 6 8 10 12 13 1550 80 7 9 11 13 15 1780 125 − 10 12 15 17 20

注)この項目の測定には、ねじ軸軸線の振れの影響が含まれるので、その補正が必要となる。その補正方法としては、ねじ軸全長と、支点と測定点間の距離(L1、L2)との比によって表12〜17のねじ軸軸線の全振れ(公差)から補正値を求め、上表の(公差)に加えて適用する。

図5 ボールねじの取付部精度(図例)

E-F表8

A表7

E-F表8 E-F表8

E-F表7 A表10

G又はE-F表12~17A表7

E A FG

A A表11

G表9

表8 ねじ軸の支持部軸線に対する支持部端面の直角度 (単位:µm)ねじ軸呼び外径(mm) 直 角 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 8 2 3 3 4 4 58 12 2 3 3 4 4 512 20 2 3 3 4 4 520 32 2 3 3 4 4 532 50 2 3 3 4 5 550 80 3 4 4 5 6 780 125 − 4 5 6 7 8

■ナットの取付部精度取付の基準になるねじ軸の軸線に対するナット基準端面またはフランジ取付面の直角度、ねじ軸の軸線に対するナット外周面(円筒形または平面形)の半径方向円周振れまたは平行度の公差は、それぞれ表9、表10および表11による。

表9 ねじ軸の軸線に対するナット基準端面またはフランジ取付面の直角度 (単位:µm)ナット外径(mm) 直 角 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 20 5 6 7 8 9 1020 32 5 6 7 8 9 1032 50 6 7 8 8 10 1150 80 7 8 9 10 11 1380 125 7 9 10 12 13 15125 160 8 10 11 13 15 17160 200 − 11 12 14 16 18200 250 − 12 13 15 17 20

表10 ねじ軸の軸線に対するナット外周面(円筒形の場合)の半径方向円周振れ (単位:µm)ナット外径(mm) 振 れ 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 20 5 6 7 9 10 1220 32 6 7 8 10 11 1232 50 7 8 10 12 13 1550 80 8 10 12 15 17 1980 125 9 12 16 20 23 27125 160 10 13 17 22 26 30160 200 − 16 20 25 29 34200 250 − 18 23 28 33 38

表11 ねじ軸の軸線に対するナット外周面(平面形取付面の場合)の平行度 (単位:µm)取付基準長さ(mm) 平 行 度 公 差(最大)を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5− 50 5 6 7 8 9 1050 100 7 8 9 10 11 13100 200 − 10 11 13 15 17

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F-6 F-7

ボールねじ技術資料

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■ねじ軸軸心の全振れねじ軸軸心の全振れの許容値は、それぞれ表12〜表17による。

表12 ねじ軸軸心の全振れ〔C0〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.015 0.015 0.015125 200 0.025 0.020 0.020 0.015200 315 0.035 0.025 0.020 0.020315 400 0.035 0.025 0.020 0.015400 500 0.045 0.035 0.025 0.020500 630 0.050 0.040 0.030 0.020 0.015630 800 0.050 0.035 0.025 0.020800 1000 0.065 0.045 0.030 0.0251000 1250 0.085 0.055 0.040 0.0301250 1600 0.110 0.070 0.050 0.0401600 2000 0.095 0.065 0.045

表13 ねじ軸軸心の全振れ〔C1〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.020 0.020 0.015125 200 0.030 0.025 0.020 0.020200 315 0.040 0.030 0.025 0.020315 400 0.045 0.040 0.030 0.025 0.020400 500 0.050 0.040 0.030 0.025500 630 0.060 0.045 0.035 0.025 0.020630 800 0.060 0.040 0.030 0.025800 1000 0.075 0.055 0.040 0.0301000 1250 0.095 0.065 0.045 0.035 0.0301250 1600 0.130 0.085 0.060 0.045 0.0351600 2000 0.120 0.080 0.055 0.0402000 2500 0.100 0.070 0.0502500 3150 0.130 0.090 0.0603150 4000 0.120 0.080

表14 ねじ軸軸心の全振れ〔C2〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.025 0.020 0.020125 200 0.035 0.030 0.020 0.025200 315 0.045 0.035 0.025 0.025315 400 0.050 0.045 0.035 0.030 0.025400 500 0.055 0.045 0.035 0.025500 630 0.065 0.050 0.040 0.030 0.025630 800 0.065 0.045 0.035 0.030800 1000 0.080 0.060 0.045 0.0351000 1250 0.105 0.070 0.050 0.040 0.0301250 1600 0.140 0.095 0.065 0.050 0.0351600 2000 0.130 0.090 0.065 0.0452000 2500 0.110 0.080 0.0552500 3150 0.140 0.100 0.0653150 4000 0.130 0.0904000 5000 0.110

表15 ねじ軸軸心の全振れ〔C3〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.025 0.025 0.020125 200 0.035 0.035 0.025 0.020200 315 0.050 0.040 0.030 0.030315 400 0.060 0.050 0.040 0.035 0.025400 500 0.065 0.050 0.040 0.030500 630 0.080 0.055 0.045 0.035 0.030630 800 0.070 0.055 0.040 0.035800 1000 0.095 0.065 0.050 0.040 0.0301000 1250 0.120 0.085 0.060 0.045 0.0351250 1600 0.160 0.110 0.075 0.055 0.0401600 2000 0.140 0.095 0.070 0.0502000 2500 0.120 0.085 0.0602500 3150 0.160 0.110 0.0753150 4000 0.220 0.150 0.1004000 5000 0.200 0.130

表16 ねじ軸軸心の全振れ〔C4〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.030 0.030 0.030125 200 0.040 0.040 0.035 0.030200 315 0.055 0.050 0.040 0.035315 400 0.070 0.060 0.050 0.040 0.035400 500 0.075 0.055 0.050 0.040500 630 0.090 0.070 0.055 0.050 0.035630 800 0.080 0.065 0.055 0.040800 1000 0.100 0.070 0.060 0.050 0.0351000 1250 0.130 0.090 0.070 0.055 0.0401250 1600 0.170 0.120 0.080 0.060 0.0451600 2000 0.150 0.110 0.080 0.0602000 2500 0.130 0.100 0.0702500 3150 0.180 0.130 0.0903150 4000 0.240 0.170 0.1204000 5000 0.220 0.150

表17 ねじ軸軸心の全振れ〔C5〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.035 0.035 0.035125 200 0.050 0.040 0.040 0.035200 315 0.065 0.055 0.045 0.040315 400 0.075 0.065 0.055 0.045 0.035400 500 0.080 0.060 0.050 0.045500 630 0.090 0.075 0.060 0.050 0.040630 800 0.090 0.070 0.055 0.045800 1000 0.120 0.085 0.065 0.050 0.0451000 1250 0.150 0.100 0.075 0.060 0.0501250 1600 0.190 0.130 0.095 0.070 0.0551600 2000 0.170 0.120 0.085 0.0652000 2500 0.150 0.110 0.0802500 3150 0.200 0.140 0.0953150 4000 0.260 0.180 0.1204000 5000 0.240 0.1605000 6300 0.320 0.210

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F-6 F-7

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ねじ軸軸心の全振れねじ軸軸心の全振れの許容値は、それぞれ表12〜表17による。

表12 ねじ軸軸心の全振れ〔C0〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.015 0.015 0.015125 200 0.025 0.020 0.020 0.015200 315 0.035 0.025 0.020 0.020315 400 0.035 0.025 0.020 0.015400 500 0.045 0.035 0.025 0.020500 630 0.050 0.040 0.030 0.020 0.015630 800 0.050 0.035 0.025 0.020800 1000 0.065 0.045 0.030 0.0251000 1250 0.085 0.055 0.040 0.0301250 1600 0.110 0.070 0.050 0.0401600 2000 0.095 0.065 0.045

表13 ねじ軸軸心の全振れ〔C1〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.020 0.020 0.015125 200 0.030 0.025 0.020 0.020200 315 0.040 0.030 0.025 0.020315 400 0.045 0.040 0.030 0.025 0.020400 500 0.050 0.040 0.030 0.025500 630 0.060 0.045 0.035 0.025 0.020630 800 0.060 0.040 0.030 0.025800 1000 0.075 0.055 0.040 0.0301000 1250 0.095 0.065 0.045 0.035 0.0301250 1600 0.130 0.085 0.060 0.045 0.0351600 2000 0.120 0.080 0.055 0.0402000 2500 0.100 0.070 0.0502500 3150 0.130 0.090 0.0603150 4000 0.120 0.080

表14 ねじ軸軸心の全振れ〔C2〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.025 0.020 0.020125 200 0.035 0.030 0.020 0.025200 315 0.045 0.035 0.025 0.025315 400 0.050 0.045 0.035 0.030 0.025400 500 0.055 0.045 0.035 0.025500 630 0.065 0.050 0.040 0.030 0.025630 800 0.065 0.045 0.035 0.030800 1000 0.080 0.060 0.045 0.0351000 1250 0.105 0.070 0.050 0.040 0.0301250 1600 0.140 0.095 0.065 0.050 0.0351600 2000 0.130 0.090 0.065 0.0452000 2500 0.110 0.080 0.0552500 3150 0.140 0.100 0.0653150 4000 0.130 0.0904000 5000 0.110

表15 ねじ軸軸心の全振れ〔C3〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.025 0.025 0.020125 200 0.035 0.035 0.025 0.020200 315 0.050 0.040 0.030 0.030315 400 0.060 0.050 0.040 0.035 0.025400 500 0.065 0.050 0.040 0.030500 630 0.080 0.055 0.045 0.035 0.030630 800 0.070 0.055 0.040 0.035800 1000 0.095 0.065 0.050 0.040 0.0301000 1250 0.120 0.085 0.060 0.045 0.0351250 1600 0.160 0.110 0.075 0.055 0.0401600 2000 0.140 0.095 0.070 0.0502000 2500 0.120 0.085 0.0602500 3150 0.160 0.110 0.0753150 4000 0.220 0.150 0.1004000 5000 0.200 0.130

表16 ねじ軸軸心の全振れ〔C4〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.030 0.030 0.030125 200 0.040 0.040 0.035 0.030200 315 0.055 0.050 0.040 0.035315 400 0.070 0.060 0.050 0.040 0.035400 500 0.075 0.055 0.050 0.040500 630 0.090 0.070 0.055 0.050 0.035630 800 0.080 0.065 0.055 0.040800 1000 0.100 0.070 0.060 0.050 0.0351000 1250 0.130 0.090 0.070 0.055 0.0401250 1600 0.170 0.120 0.080 0.060 0.0451600 2000 0.150 0.110 0.080 0.0602000 2500 0.130 0.100 0.0702500 3150 0.180 0.130 0.0903150 4000 0.240 0.170 0.1204000 5000 0.220 0.150

表17 ねじ軸軸心の全振れ〔C5〕 (単位:mm)ねじ軸呼び

外径ねじ軸全長を超え − 8 12 20 32 50 80以下 8 12 20 32 50 80 125

を超え 以下− 125 0.035 0.035 0.035125 200 0.050 0.040 0.040 0.035200 315 0.065 0.055 0.045 0.040315 400 0.075 0.065 0.055 0.045 0.035400 500 0.080 0.060 0.050 0.045500 630 0.090 0.075 0.060 0.050 0.040630 800 0.090 0.070 0.055 0.045800 1000 0.120 0.085 0.065 0.050 0.0451000 1250 0.150 0.100 0.075 0.060 0.0501250 1600 0.190 0.130 0.095 0.070 0.0551600 2000 0.170 0.120 0.085 0.0652000 2500 0.150 0.110 0.0802500 3150 0.200 0.140 0.0953150 4000 0.260 0.180 0.1204000 5000 0.240 0.1605000 6300 0.320 0.210

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ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

予圧トルク

■用語の意味予 圧ボールのねじのバックラッシュの低減や剛性の増大を図るため、一群の鋼球を組み込んだりまたは相互に軸方向に変位させた一対のナットを使用すること。予圧動トルク 所定の予圧を与えたボールねじを外部から荷重の作用しない状態で、ねじ軸またはナットを連続して回転させるのに必要な動トルク。基準トルク 目標として設定した予圧動トルク。トルク変動値目標として設定した予圧動トルクの変動値。基準トルクに対して正および負にとる。トルク変動率基準トルクに対するトルク変動値の割合。

実トルク実際のボールねじについて測定した予圧動トルク。平均実トルク ねじ部有効長さについてナットを往復運動させて測定した時の実トルクの最大値と最小値の算術平均値。実トルク変動値 ねじ部有効長さについてナットを往復運動させて測定した時の最大の変動値。平均実トルクに対して正および負にとる。実トルク変動率平均実トルクに対する実トルク変動値の割合。

■測定条件測定回転速度:100min−1

潤滑油の粘度:ISOVG100

図6 予圧トルク特性

表18 トルク変動率の許容域

基準トルク(N・cm)

ねじ部有効長さ(mm)4000以下

細長比:40以下 細長比:60以下精度等級 精度等級

を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5 C0 C1 C2 C3 C4 C520 40 ±35% ±40% ±45% ±45% ±50% ±55% ±40% ±45% ±50% ±55% ±60% ±65%40 60 ±25 ±30 ±35 ±35 ±40 ±45 ±33 ±38 ±45 ±45 ±50 ±5060 100 ±20 ±25 ±30 ±30 ±35 ±35 ±25 ±30 ±35 ±35 ±40 ±40100 250 ±15 ±20 ±25 ±25 ±30 ±30 ±20 ±25 ±30 ±30 ±35 ±35250 630 ±10 ±15 ±20 ±20 ±25 ±25 ±15 ±20 ±25 ±25 ±30 ±30630 1000 − − ±15 ±15 ±20 ±20 − − ±20 ±20 ±25 ±25

注)細長比はねじ軸のねじ部長さ(mm)をねじ軸呼び外径(mm)で除した値をいう。

■トルク変動率の許容域

起動実トルク

0

(+)

(-)

(+)

(-)

起動実トルク

ねじ部有効長さ

ねじ部有効長さ 基準トルク

実トルク

実トルク

負の実トルク変動値

正の実トルク変動値

トルク変動値

トルク変動値

平均実トルク

実トルク(最小) 基

準トルク

平均実

トルク

実トルク

(最大)

摩擦トルク

ねじ軸の設計■ねじ軸の取付支持方法ねじ軸の代表的取付方法として下記の4種類があります。取付方法の相違により許容軸方向荷重や危険速度に対する許容回転速度に相違がでますので、過酷な使用条件や高精度を必要とする場合は十分検討する必要があります。

取付方法 適用例

●一般的な取付方法●中速回転〜高速回転●中精度〜高精度

●中速回転●高精度

●低速回転●軸長が短い場合●中精度

●低速回転〜中速回転●低精度〜中精度

固定 固定 支持

支持間距離(危険速度:固定-支持)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

固定固定 固定

支持間距離(危険速度:固定-固定)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

固定 固定

自由

支持間距離(危険速度:固定-自由)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

支持 固定 支持

支持間距離(危険速度:固定-支持)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-支持)

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ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

予圧トルク

■用語の意味予 圧ボールのねじのバックラッシュの低減や剛性の増大を図るため、一群の鋼球を組み込んだりまたは相互に軸方向に変位させた一対のナットを使用すること。予圧動トルク 所定の予圧を与えたボールねじを外部から荷重の作用しない状態で、ねじ軸またはナットを連続して回転させるのに必要な動トルク。基準トルク 目標として設定した予圧動トルク。トルク変動値目標として設定した予圧動トルクの変動値。基準トルクに対して正および負にとる。トルク変動率基準トルクに対するトルク変動値の割合。

実トルク実際のボールねじについて測定した予圧動トルク。平均実トルク ねじ部有効長さについてナットを往復運動させて測定した時の実トルクの最大値と最小値の算術平均値。実トルク変動値 ねじ部有効長さについてナットを往復運動させて測定した時の最大の変動値。平均実トルクに対して正および負にとる。実トルク変動率平均実トルクに対する実トルク変動値の割合。

■測定条件測定回転速度:100min−1

潤滑油の粘度:ISOVG100

図6 予圧トルク特性

表18 トルク変動率の許容域

基準トルク(N・cm)

ねじ部有効長さ(mm)4000以下

細長比:40以下 細長比:60以下精度等級 精度等級

を超え 以下 C0 C1 C2 C3 C4 C5 C0 C1 C2 C3 C4 C520 40 ±35% ±40% ±45% ±45% ±50% ±55% ±40% ±45% ±50% ±55% ±60% ±65%40 60 ±25 ±30 ±35 ±35 ±40 ±45 ±33 ±38 ±45 ±45 ±50 ±5060 100 ±20 ±25 ±30 ±30 ±35 ±35 ±25 ±30 ±35 ±35 ±40 ±40100 250 ±15 ±20 ±25 ±25 ±30 ±30 ±20 ±25 ±30 ±30 ±35 ±35250 630 ±10 ±15 ±20 ±20 ±25 ±25 ±15 ±20 ±25 ±25 ±30 ±30630 1000 − − ±15 ±15 ±20 ±20 − − ±20 ±20 ±25 ±25

注)細長比はねじ軸のねじ部長さ(mm)をねじ軸呼び外径(mm)で除した値をいう。

■トルク変動率の許容域

起動実トルク

0

(+)

(-)

(+)

(-)

起動実トルク

ねじ部有効長さ

ねじ部有効長さ 基準トルク

実トルク

実トルク

負の実トルク変動値

正の実トルク変動値

トルク変動値

トルク変動値

平均実トルク

実トルク(最小) 基

準トルク

平均実

トルク

実トルク

(最大)

摩擦トルク

ねじ軸の設計■ねじ軸の取付支持方法ねじ軸の代表的取付方法として下記の4種類があります。取付方法の相違により許容軸方向荷重や危険速度に対する許容回転速度に相違がでますので、過酷な使用条件や高精度を必要とする場合は十分検討する必要があります。

取付方法 適用例

●一般的な取付方法●中速回転〜高速回転●中精度〜高精度

●中速回転●高精度

●低速回転●軸長が短い場合●中精度

●低速回転〜中速回転●低精度〜中精度

固定 固定 支持

支持間距離(危険速度:固定-支持)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

固定固定 固定

支持間距離(危険速度:固定-固定)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

固定 固定

自由

支持間距離(危険速度:固定-自由)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)

支持 固定 支持

支持間距離(危険速度:固定-支持)

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-支持)

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F-10 F-11

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■許容軸方向荷重軸方向荷重に対する最小軸径を選定するための、許容軸方向荷重線図を下図に示します。⑴斜線はねじ軸の座屈を考慮した許容軸方向荷重です。ねじ軸の支持方法によりそれぞれの目盛を読んでください。

⑵取付間距離に対し平行な線は許容引張・圧縮荷重です。支持−支持の目盛で読んでください。

⑶取付間距離に対し垂直な線は、標準的な作業で製作し得るねじ軸の長さを示します。(F-3ページ、表6参照)

●座屈に対する許容軸方向荷重:P P=αPk(N)…………………………… ①ただしPk:座屈荷重(N)α:安全係数(α=0.5)  要求される安全性の度合によってはさらに安全率を大きく取る必要があります。

一般に長柱の座屈荷重はオイラーの式により算出することができます。ただし細長比ℓ/k(k:断面二次半径)が90以下の場合はランキンまたはテトマイヤーの式を適用してください。

●オイラーの式による座屈荷重:Pk

Pk=nπ2EIℓ2 (N)………………………… ②

ただしPk:座屈を起こし始める荷重(N)ℓ:荷重作用点間距離(mm)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)I:ねじ軸谷径断面の最小二次モーメント(mm4)

I=π64d4

d:ねじ軸谷径(mm)各形状寸法表参照n:ボールねじの支持方法で定まる係数

支持−支持 n=1 固定−固定 n=4固定−支持 n=2 固定−自由 n=0.25

ø80

ø63

ø50

ø40

ø32

ø25

ø20

ø15

ø10

102 1031.5 2 3 4 5 6 7 89 1.5 2 3 4 5 6 7

1.5

8106

654

3

54

3

2

1.5

104

8

654

3

24568

104

1.5

2

3

456

8

105

1.5

2

3

456

8

106

1.5

2

31.5

2

105

8

654

3

2

1.5

104

8

654

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

8105

24000N

6

6

8106

54

3

2

1.5

105

8

654

3

2

1.5

104

8

654

3

1.5

2

103

固-自支持方法

許容軸方向荷重

ねじ軸外径 (mm)

荷重作用点間距 (mm)

(N)

固-固 固-支 支-支

例.軸径の求め方荷重作用点間距離2000mmで固定−支持しているボールねじに軸方向最大荷重24000Nが圧縮としてかかる場合の軸径の求め方1.荷重作用点間距離2000mmからの垂線と固定―支持目盛の許容軸方向荷重24000Nから荷重作用点間距離に対し水平な線との交点を求める。

2.その交点より外側にある線の軸径40mm以上を選定します。図7 許容軸方向荷重線図

■許容回転速度ボールねじの許容回転速度には、ナット内を循環するボールの回転速度の限界であるDmN値と回転軸における危険速度を適用しています。回転速度に対する最適軸径を選定するために許容回転速度線図を図8に示します。⑴斜線は危険速度より求めた許容回転速度です。ねじ軸の支持方法によりそれぞれの目盛を読んでください。

⑵支持間距離に対し水平な線は回転速度の限界としてのDmN値より求めた許容回転速度で支持−支持の目盛で読んでください。

⑶支持間距離に対し垂直な線は、標準的作業で製作し得るねじ軸長さを示します。(F-3ページ、表6参照)

●危険速度:Nc

Nc=faEI×103γA

60λ2

2πℓ2 (min−1)……… ④

ただしℓ:支持間距離(mm)fa:安全係数(0.8)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)I:ねじ軸谷径断面の最小二次モーメント(mm4)

I=π64d4

d:ねじ軸谷径(mm)各形状寸法表参照γ:密度(7.8×10−6kg/mm3)A:ねじ軸谷径断面積(mm2)

A=π4 d2

λ:ボールねじの支持方法で定まる係数  支持−支持 λ=π  固定−支持 λ=3.927  固定−固定 λ=4.730  固定−自由 λ=1.875

●DmN値◇GR、DR、GE/GG、GP、DP、HGシリーズの場合

DmN≦70000………………………… ③◇GY、GWシリーズの場合 DmN≦50000………………………… ③◇FR、FE/FGシリーズの場合 DmN≦135000ただしDm:ねじ軸外径(mm)+A値(mm)N:最高回転速度(min−1)

N(max)≦5000ボール径 A値0.8000 0.241.0000 0.301.2000 0.301.5875 0.302.0000 0.402.3812 0.602.7780 0.603.1750 0.803.9688 0.804.7625 1.006.3500 1.807.1438 2.007.9375 2.009.5250 2.40

注)上記のDmN値またはN(max)5000を超える場合は、KURODAまでお問合せください。

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F-10 F-11

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■許容軸方向荷重軸方向荷重に対する最小軸径を選定するための、許容軸方向荷重線図を下図に示します。⑴斜線はねじ軸の座屈を考慮した許容軸方向荷重です。ねじ軸の支持方法によりそれぞれの目盛を読んでください。

⑵取付間距離に対し平行な線は許容引張・圧縮荷重です。支持−支持の目盛で読んでください。

⑶取付間距離に対し垂直な線は、標準的な作業で製作し得るねじ軸の長さを示します。(F-3ページ、表6参照)

●座屈に対する許容軸方向荷重:P P=αPk(N)…………………………… ①ただしPk:座屈荷重(N)α:安全係数(α=0.5)  要求される安全性の度合によってはさらに安全率を大きく取る必要があります。

一般に長柱の座屈荷重はオイラーの式により算出することができます。ただし細長比ℓ/k(k:断面二次半径)が90以下の場合はランキンまたはテトマイヤーの式を適用してください。

●オイラーの式による座屈荷重:Pk

Pk=nπ2EIℓ2 (N)………………………… ②

ただしPk:座屈を起こし始める荷重(N)ℓ:荷重作用点間距離(mm)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)I:ねじ軸谷径断面の最小二次モーメント(mm4)

I=π64d4

d:ねじ軸谷径(mm)各形状寸法表参照n:ボールねじの支持方法で定まる係数

支持−支持 n=1 固定−固定 n=4固定−支持 n=2 固定−自由 n=0.25

ø80

ø63

ø50

ø40

ø32

ø25

ø20

ø15

ø10

102 1031.5 2 3 4 5 6 7 89 1.5 2 3 4 5 6 7

1.5

8106

654

3

54

3

2

1.5

104

8

654

3

24568

104

1.5

2

3

456

8

105

1.5

2

3

456

8

106

1.5

2

31.5

2

105

8

654

3

2

1.5

104

8

654

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

8105

24000N

6

6

8106

54

3

2

1.5

105

8

654

3

2

1.5

104

8

654

3

1.5

2

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固-自支持方法

許容軸方向荷重

ねじ軸外径 (mm)

荷重作用点間距 (mm)

(N)

固-固 固-支 支-支

例.軸径の求め方荷重作用点間距離2000mmで固定−支持しているボールねじに軸方向最大荷重24000Nが圧縮としてかかる場合の軸径の求め方1.荷重作用点間距離2000mmからの垂線と固定―支持目盛の許容軸方向荷重24000Nから荷重作用点間距離に対し水平な線との交点を求める。

2.その交点より外側にある線の軸径40mm以上を選定します。図7 許容軸方向荷重線図

■許容回転速度ボールねじの許容回転速度には、ナット内を循環するボールの回転速度の限界であるDmN値と回転軸における危険速度を適用しています。回転速度に対する最適軸径を選定するために許容回転速度線図を図8に示します。⑴斜線は危険速度より求めた許容回転速度です。ねじ軸の支持方法によりそれぞれの目盛を読んでください。

⑵支持間距離に対し水平な線は回転速度の限界としてのDmN値より求めた許容回転速度で支持−支持の目盛で読んでください。

⑶支持間距離に対し垂直な線は、標準的作業で製作し得るねじ軸長さを示します。(F-3ページ、表6参照)

●危険速度:Nc

Nc=faEI×103γA

60λ2

2πℓ2 (min−1)……… ④

ただしℓ:支持間距離(mm)fa:安全係数(0.8)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)I:ねじ軸谷径断面の最小二次モーメント(mm4)

I=π64d4

d:ねじ軸谷径(mm)各形状寸法表参照γ:密度(7.8×10−6kg/mm3)A:ねじ軸谷径断面積(mm2)

A=π4 d2

λ:ボールねじの支持方法で定まる係数  支持−支持 λ=π  固定−支持 λ=3.927  固定−固定 λ=4.730  固定−自由 λ=1.875

●DmN値◇GR、DR、GE/GG、GP、DP、HGシリーズの場合

DmN≦70000………………………… ③◇GY、GWシリーズの場合 DmN≦50000………………………… ③◇FR、FE/FGシリーズの場合 DmN≦135000ただしDm:ねじ軸外径(mm)+A値(mm)N:最高回転速度(min−1)

N(max)≦5000ボール径 A値0.8000 0.241.0000 0.301.2000 0.301.5875 0.302.0000 0.402.3812 0.602.7780 0.603.1750 0.803.9688 0.804.7625 1.006.3500 1.807.1438 2.007.9375 2.009.5250 2.40

注)上記のDmN値またはN(max)5000を超える場合は、KURODAまでお問合せください。

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F-12 F-13

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

ボールねじの回転速度とねじ軸の持つ固有振動数との共振現象は回転系の支持間距離ℓにおける軸の自重によるたわみの不つりあいから起こるもので、固有振動数に対応する危険速度はその振動の振幅を増大させます。実際のボールねじの使用においては、ナットが移動軸受の役目をはたすため支持間距離ℓは常に変化し、軸のたわみも変化するため式④における危険速度は一過性のものであり安全性をみた許容回転速度として考慮してください。

102 1031.5 2 3 4 5 6 7 8 9 1.5 2 3 4 5

54

3

54

3

2

1.5

102

8

654

356

8

102

1.5

2

3

456

8

103

1.5

2

3

45

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

102

8

654

3

2

1.5

10 8

2

1.5

8103 1070

min-1

6

54

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

102

8

654

3

2

ø10

ø15

ø20

ø25

ø32ø40

ø50

ø63ø80ø100

ねじ軸外径 (mm)

許容回転速度

支持間距離 (mm)支持方法

(min-1)

固-自 固-固 固-支 支-支

例1.許容回転速度の求め方 ねじ軸外径20mmのボールねじを支持間距離1500mmで固定−支持したときの許容回転速度の求め方1.支持間距離1500mmの垂線とねじ軸外径20mmの線との交点を求める。

2.その交点の固定―支持における許容回転速度目盛の読み1076min−1が許容最高回転速度となります。

例2.軸径の求め方支持間距離2000mmで固定−固定したときに最高回転速度1000min−1を満足する軸径の求め方1.支持間距離2000mmの垂線と固定−固定目盛の許容回転速度1000min−1の水平な線との交点を求める。

2.その交点より外側にある線の軸径25mmが最高回転速度1000min−1を満足する軸径となります。

図8 許容回転速度線図

寿命設計■ボールねじの寿命ボールねじの寿命とはボール転動面、あるいはボールのいずれかに繰返し応力による疲労のためハクリ現象が生じ始めるまでの総回転数をいいます。ボールねじの寿命は基本動定格荷重から求めることができます。

■寿命時間ボールねじに要求される寿命時間は次式で示されます。

Lh=106

60Nm( CPmfw)

3

(時間) …………… ⑤

ただしLh:寿命時間(時間)C:基本動定格荷重(N)各形状寸法表参照Pm:軸方向平均荷重(N)Nm:平均回転速度(min−1)fw:運転係数  衝撃のない静かな運転 fw=1.0〜1.2  ふつうの運転     fw=1.2〜1.5  衝撃を伴う運転    fw=1.5〜2.0設定した寿命時間を満足する基本動定格荷重を求める場合は次式で表わされます。

C=(60LhNm106 )13PmfW(N)

寿命時間は必要以上に長くすると、ボールねじの寸法が大きくなるばかりでなく、価格も高くなります。一般的には次に示す寿命時間を目安としてください。工作機械   20000時間産業機械   10000時間自動制御機器 15000時間計測装置   15000時間

●基本動定格荷重:C基本動定格荷重(C)とは一群の同じボールねじを運転した時にそのうちの90%がハクリを起こさずに回転できる寿命が100万回転(106回転)になるような軸方向荷重をいいます。基本動定格荷重は各形状寸法表を参照してください。

●軸方向平均荷重Pmと平均回転速度Nm

使用の目的にかなったボールねじを選定するために次の数値を決定してください。これらの使用条件を正確に求めることは非常にむずかしいと思われますが、寿命は荷重の大きさに3乗で反比例しますのでできるだけ正確に求めると選択範囲が広がります。

(t1+t2+t3=100%)軸方向荷重 回転速度 使用時間割合P1N(最大) N1min−1 t1%P2N(常用) N2min−1 t2%P3N(最小) N3min−1 t3%

工作機械の場合で考えれば最大荷重(P1)は「最も重切削を行うときの荷重」常用荷重(P2)は「一般的な切削状態の荷重」最小荷重(P3)は「切削前の切削工具の早送り、終了後の早戻しのときの荷重」となります。以上の数値から軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)は次式により求められます。

Pm=(P13N1t1+P23N2t2+P33N3t3N1t1+N2t2+N3t3 )13(N)…⑥

Nm=N1t1+N2t2+N3t3t1+t2+t3

(min−1) ……… ⑦

軸方向最大荷重(P1)と軸方向最小荷重(P3)の差があまりない場合、また荷重がほぼ直線的に変化する場合は次の式により近似値を求めることができます。

Pm≒2P1+P33 (N)…………………… ⑧

●基本静定格荷重:C0

基本静定格荷重(C0)とは、ある大きさの静止荷重により生じる鋼球とねじ溝面の永久変形量の和が鋼球径の0.0001倍になるような軸方向荷重をいいます。この永久変形量では多くの場合使用上に支障はありませんが、高精度を維持したい場合や非常に円滑な回転を要求する場合には、静止荷重より十分上回るC0値を持つボールねじを選択してください。基本静定格荷重は各形状寸法表を参照してください。

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F-12 F-13

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

ボールねじの回転速度とねじ軸の持つ固有振動数との共振現象は回転系の支持間距離ℓにおける軸の自重によるたわみの不つりあいから起こるもので、固有振動数に対応する危険速度はその振動の振幅を増大させます。実際のボールねじの使用においては、ナットが移動軸受の役目をはたすため支持間距離ℓは常に変化し、軸のたわみも変化するため式④における危険速度は一過性のものであり安全性をみた許容回転速度として考慮してください。

102 1031.5 2 3 4 5 6 7 8 9 1.5 2 3 4 5

54

3

54

3

2

1.5

102

8

654

356

8

102

1.5

2

3

456

8

103

1.5

2

3

45

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

102

8

654

3

2

1.5

10 8

2

1.5

8103 1070

min-1

6

54

3

2

1.5

103

8

654

3

2

1.5

102

8

654

3

2

ø10

ø15

ø20

ø25

ø32ø40

ø50

ø63ø80ø100

ねじ軸外径 (mm)

許容回転速度

支持間距離 (mm)支持方法

(min-1)

固-自 固-固 固-支 支-支

例1.許容回転速度の求め方 ねじ軸外径20mmのボールねじを支持間距離1500mmで固定−支持したときの許容回転速度の求め方1.支持間距離1500mmの垂線とねじ軸外径20mmの線との交点を求める。

2.その交点の固定―支持における許容回転速度目盛の読み1076min−1が許容最高回転速度となります。

例2.軸径の求め方支持間距離2000mmで固定−固定したときに最高回転速度1000min−1を満足する軸径の求め方1.支持間距離2000mmの垂線と固定−固定目盛の許容回転速度1000min−1の水平な線との交点を求める。

2.その交点より外側にある線の軸径25mmが最高回転速度1000min−1を満足する軸径となります。

図8 許容回転速度線図

寿命設計■ボールねじの寿命ボールねじの寿命とはボール転動面、あるいはボールのいずれかに繰返し応力による疲労のためハクリ現象が生じ始めるまでの総回転数をいいます。ボールねじの寿命は基本動定格荷重から求めることができます。

■寿命時間ボールねじに要求される寿命時間は次式で示されます。

Lh=106

60Nm( CPmfw)

3

(時間) …………… ⑤

ただしLh:寿命時間(時間)C:基本動定格荷重(N)各形状寸法表参照Pm:軸方向平均荷重(N)Nm:平均回転速度(min−1)fw:運転係数  衝撃のない静かな運転 fw=1.0〜1.2  ふつうの運転     fw=1.2〜1.5  衝撃を伴う運転    fw=1.5〜2.0設定した寿命時間を満足する基本動定格荷重を求める場合は次式で表わされます。

C=(60LhNm106 )13PmfW(N)

寿命時間は必要以上に長くすると、ボールねじの寸法が大きくなるばかりでなく、価格も高くなります。一般的には次に示す寿命時間を目安としてください。工作機械   20000時間産業機械   10000時間自動制御機器 15000時間計測装置   15000時間

●基本動定格荷重:C基本動定格荷重(C)とは一群の同じボールねじを運転した時にそのうちの90%がハクリを起こさずに回転できる寿命が100万回転(106回転)になるような軸方向荷重をいいます。基本動定格荷重は各形状寸法表を参照してください。

●軸方向平均荷重Pmと平均回転速度Nm

使用の目的にかなったボールねじを選定するために次の数値を決定してください。これらの使用条件を正確に求めることは非常にむずかしいと思われますが、寿命は荷重の大きさに3乗で反比例しますのでできるだけ正確に求めると選択範囲が広がります。

(t1+t2+t3=100%)軸方向荷重 回転速度 使用時間割合P1N(最大) N1min−1 t1%P2N(常用) N2min−1 t2%P3N(最小) N3min−1 t3%

工作機械の場合で考えれば最大荷重(P1)は「最も重切削を行うときの荷重」常用荷重(P2)は「一般的な切削状態の荷重」最小荷重(P3)は「切削前の切削工具の早送り、終了後の早戻しのときの荷重」となります。以上の数値から軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)は次式により求められます。

Pm=(P13N1t1+P23N2t2+P33N3t3N1t1+N2t2+N3t3 )13(N)…⑥

Nm=N1t1+N2t2+N3t3t1+t2+t3

(min−1) ……… ⑦

軸方向最大荷重(P1)と軸方向最小荷重(P3)の差があまりない場合、また荷重がほぼ直線的に変化する場合は次の式により近似値を求めることができます。

Pm≒2P1+P33 (N)…………………… ⑧

●基本静定格荷重:C0

基本静定格荷重(C0)とは、ある大きさの静止荷重により生じる鋼球とねじ溝面の永久変形量の和が鋼球径の0.0001倍になるような軸方向荷重をいいます。この永久変形量では多くの場合使用上に支障はありませんが、高精度を維持したい場合や非常に円滑な回転を要求する場合には、静止荷重より十分上回るC0値を持つボールねじを選択してください。基本静定格荷重は各形状寸法表を参照してください。

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ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■硬さと寿命耐食性などの要求により特殊材料を使用し、ねじ溝面の硬さを58〜62HRCに焼入硬化できない場合は、基本動定格荷重、基本静定格荷重が硬さの低下にしたがい減少します。硬さ低下があるときの基本動定格荷重C′、基本静定格荷重C0′は硬さ係数をそれぞれfH、fH′とすれば次式で示されます。

■温度と寿命標準材料(A-6、表1参照)でのボールねじを常時100℃以上で使用する場合または短時間でも非常な高温で使用する場合には材料の組織が変化し基本動定格荷重、基本静定格荷重が、温度の上昇にしたがい減少します。ただし100℃までの運転温度では影響を受けません。100℃以上で使用する場合の基本動定格荷重C″、基本静定格荷重C0″は温度係数をそれぞれft、ft′とすれば次式で示されます。

表19 硬さ係数硬さHRC 58以上 56 54 52 50 40 30 20 10fH 1.0 0.88 0.72 0.58 0.47 0.27 0.16 0.10 0.07fH′ 1.0 0.83 0.61 0.45 0.32 0.14 0.07 0.03 0.02

C′=fHC (N) ……………………… ⑩ C0′=fH′C0(N) ……………………… ⑪

C″=ftC (N)………………………… ⑫ C0″=ft′C0(N)………………………… ⑬

表20 温度係数温度℃ 100以下 125 150 175 200ft 1.0 0.95 0.90 0.85 0.75ft′ 1.0 0.93 0.85 0.78 0.65

K= Pδ(N/µm) ……………………… ⑭

ただしP:送りねじ系にかかる軸方向荷重(N)δ:送りねじ系の軸方向弾性変位量(µm)また送りねじ系の剛性と各構成要素の剛性との間には次に示す関係があります。

1K =1Kℓ+ 1Kn

+ 1Kb+ 1Kh

……………… ⑮

ただしKℓ:ねじ軸の引張、圧縮剛性Kn:ナットの剛性Kb:支持軸受の剛性Kh:ナット取付部および軸受取付部の剛性

精度設計機械装置の最適設計を行なうに当っては要求される機能、性能と経済性を十分考慮し、送りねじ系の剛性、位置決め精度、駆動トルクの検討が必要となります。

■送りねじ系の剛性精密機械、装置における位置決め精度、制御時の応答性などを向上させるためには送りねじ系各要素の剛性を考慮する必要があります。送りねじ系の剛性(K)は次式で示されます。

●ねじ軸の引張、圧縮剛性:Kℓ

Kℓ=Pδℓ(N/µm)……………………… ⑯

ただしP:軸方向荷重(N)δℓ:ねじ軸の伸びまたは縮み量(µm)ねじ軸に軸方向外部荷重が加わった場合の軸方向の伸びと縮みは次式で示されます。この軸方向の伸び縮みは直接ボールねじのバックラッシュとして現れます。

2.固定−固定(支持方法)の場合固定

L

固定

ℓ ℓ′

δℓ=4Pℓℓ′Eπd2L×10

3(µm)……………… ⑱

ただしP:軸方向荷重(N)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ℓ、ℓ′:荷重作用点間距離(mm)L:取付間距離(mm)

⑱式はℓ=ℓ′= L2 のとき最大となります。

(δℓ= PLEπd2×103)したがって固定−固定の場合のねじ軸の伸びと縮み量の最大値は固定−自由に比べ1/4倍になります。

1.固定−自由(支持方法)の場合固定 自由

δℓ=4PℓEπd2×10

3(µm)………………… ⑰

ただしP:軸方向荷重(N)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ℓ:荷重作用点間距離(mm)

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F-14 F-15

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■硬さと寿命耐食性などの要求により特殊材料を使用し、ねじ溝面の硬さを58〜62HRCに焼入硬化できない場合は、基本動定格荷重、基本静定格荷重が硬さの低下にしたがい減少します。硬さ低下があるときの基本動定格荷重C′、基本静定格荷重C0′は硬さ係数をそれぞれfH、fH′とすれば次式で示されます。

■温度と寿命標準材料(A-6、表1参照)でのボールねじを常時100℃以上で使用する場合または短時間でも非常な高温で使用する場合には材料の組織が変化し基本動定格荷重、基本静定格荷重が、温度の上昇にしたがい減少します。ただし100℃までの運転温度では影響を受けません。100℃以上で使用する場合の基本動定格荷重C″、基本静定格荷重C0″は温度係数をそれぞれft、ft′とすれば次式で示されます。

表19 硬さ係数硬さHRC 58以上 56 54 52 50 40 30 20 10fH 1.0 0.88 0.72 0.58 0.47 0.27 0.16 0.10 0.07fH′ 1.0 0.83 0.61 0.45 0.32 0.14 0.07 0.03 0.02

C′=fHC (N) ……………………… ⑩ C0′=fH′C0(N) ……………………… ⑪

C″=ftC (N)………………………… ⑫ C0″=ft′C0(N)………………………… ⑬

表20 温度係数温度℃ 100以下 125 150 175 200ft 1.0 0.95 0.90 0.85 0.75ft′ 1.0 0.93 0.85 0.78 0.65

K= Pδ(N/µm) ……………………… ⑭

ただしP:送りねじ系にかかる軸方向荷重(N)δ:送りねじ系の軸方向弾性変位量(µm)また送りねじ系の剛性と各構成要素の剛性との間には次に示す関係があります。

1K =1Kℓ+ 1Kn

+ 1Kb+ 1Kh

……………… ⑮

ただしKℓ:ねじ軸の引張、圧縮剛性Kn:ナットの剛性Kb:支持軸受の剛性Kh:ナット取付部および軸受取付部の剛性

精度設計機械装置の最適設計を行なうに当っては要求される機能、性能と経済性を十分考慮し、送りねじ系の剛性、位置決め精度、駆動トルクの検討が必要となります。

■送りねじ系の剛性精密機械、装置における位置決め精度、制御時の応答性などを向上させるためには送りねじ系各要素の剛性を考慮する必要があります。送りねじ系の剛性(K)は次式で示されます。

●ねじ軸の引張、圧縮剛性:Kℓ

Kℓ=Pδℓ(N/µm)……………………… ⑯

ただしP:軸方向荷重(N)δℓ:ねじ軸の伸びまたは縮み量(µm)ねじ軸に軸方向外部荷重が加わった場合の軸方向の伸びと縮みは次式で示されます。この軸方向の伸び縮みは直接ボールねじのバックラッシュとして現れます。

2.固定−固定(支持方法)の場合固定

L

固定

ℓ ℓ′

δℓ=4Pℓℓ′Eπd2L×10

3(µm)……………… ⑱

ただしP:軸方向荷重(N)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ℓ、ℓ′:荷重作用点間距離(mm)L:取付間距離(mm)

⑱式はℓ=ℓ′= L2 のとき最大となります。

(δℓ= PLEπd2×103)したがって固定−固定の場合のねじ軸の伸びと縮み量の最大値は固定−自由に比べ1/4倍になります。

1.固定−自由(支持方法)の場合固定 自由

δℓ=4PℓEπd2×10

3(µm)………………… ⑰

ただしP:軸方向荷重(N)E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ℓ:荷重作用点間距離(mm)

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F-16 F-17

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

基本動定格荷重(C)の30%に当たる軸方向荷重が加わったときの弾性変位量から求めた剛性理論値KNSを各シリーズの形状寸法表に記載しています。また、任意の軸方向荷重(P)に対する剛性値KnSは次式で示されます。

KnS=KNS( P0.3C)

13(N/µm)…………… ⑳

ただしC:基本動定格荷重(N)P:軸方向荷重(N)

δnS=(0.3C)13P23

KNS(µm) ……………… ㉑

ただしKNS:シングルナットの剛性理論値(N/µm)

各シリーズのページを参照C:基本動定格荷重(N)P:軸方向荷重(N)

Knw=KNW( PL115C)13(N/µm) …………… ㉒

ただしPL:予圧荷重(N)C:基本動定格荷重(N)

また⑲式のδnSはシングルナットの剛性値KNSおよび基本動定格荷重(C)を用いて次式で示されます。

予圧ナットの剛性:Knw

基本動定格荷重(C)の1/15の予圧を与え、その予圧量の約3倍以下の軸方向荷重が加わったときの弾性変位量から求めた剛性理論値KNWを各シリーズの形状寸法表に記載しています。算出にあたってはナット剛性を含めた剛性試験結果を基に実用的な値として載せてあります。また、任意の予圧量に対する剛性値Knwは次式で求められます。

バックラッシュと予圧ボールねじのバックラッシュは軸方向すきまと軸方向荷重による鋼球とねじ溝接触点の弾性変位量の和となります。軸方向弾性変位量は適正な予圧を設定することによって著しく減少し剛性を高めることができます。

ダブルナットによる予圧効果ナットB 固定ピン ナットA

P0

P0+PL0

PLPL

PL0

図9、10において、ナットA、Bは予圧荷重PLによってδnw0だけ互に弾性変位している状態を表わしています。ナットAに外部荷重P0が作用したときのナットA、Bの弾性変位は、 δnwA=δnw0+δnw1

 δnwB=δnw0−δnw1

またナットA、Bにかかっている荷重は PA=PL+P0−P0′=P0+PL0 PB=PL−P0′=PL0したがって外部荷重P0はナットBの変位減少によりP0′だけ吸収され、ナットAの弾性変位が小さくなります。この効果はナットBの弾性変位δnwBがゼロすなわち外部荷重による弾性変位がδnw0となりナットBの予圧がすべて解放されるまで働きます。

図9 ダブルナットによる予圧

ナットA ナットB

ナットBの変位

↑軸方向荷重P

ナットAの変位

P0′P0

Px

PLPL0

δnw0 δnw0

δnw1

変位δ

図10 予圧線図

適正予圧量ヘルツの点接触理論から軸方向弾性変位量(δnw0)は軸方向荷重(P)の2/3乗に比例しますから、予圧荷重による弾性変位は、 δnw0=C・PL

23

一方の予圧がすべて解放されたときの外部荷重による弾性変位は、 2δnw0=C・Px

23

 二式より(PXPL)23=2δnw0δnw0

=2

よって予圧解放荷重は PX=2.8PL≒3PL ……………………… ㉓ただしPx:予圧解放荷重(N)(一方のナットの予圧がゼロに戻ったときの軸方向外部荷重)

PL:予圧荷重(N)

予圧量区分軽予圧 普通予圧 中予圧 重予圧

予圧量 120C以下

120〜

115C

115〜

110C

110C以上

C:基本動定格荷重(N)

予圧ナットの弾性変位曲線図11はシングルナット(無予圧)と予圧ナットの弾性変位曲線です。予圧ナットの弾性変位量は、予圧荷重PLの3倍の軸方向荷重PXがかかったとき、シングルナット(無予圧)の1/2となります。

式㉓に示すように予圧の効果は予圧荷重の約3倍までありますので、予圧量は、一般に軸方向最大荷重の1/3倍をとります。一方寿命および効率の面から基本動定格荷重の1/20〜1/10倍に取ることが標準的です。

a

b

c

Px≒3PLPL

δnw0

2δnw0

δnw

軸方向荷重P

シングルナット(無予圧)

平行

予圧ナット

弾性変位

図11 ナットの弾性変位曲線

●ナットの剛性:Kn

シングルナット(無予圧)の剛性:Kns

ボールねじが軸方向荷重を受けると、鋼球とねじ溝面に変形を生じます。軸方向荷重(P)と軸方向弾性変位量(δns)の関係は次式で示されます。

δns=2.6sinα(Q

2

Db×10−2)13K(µm)…… ⑲

ただしα:鋼球とねじ溝との接触角(45°)Db:鋼球径(mm)K:精度、構造による係数(1.4〜1.6)Q:鋼球1個当りの荷重(N)

  Q= PZsinα

P:軸方向荷重(N)Z:鋼球数

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F-16 F-17

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

基本動定格荷重(C)の30%に当たる軸方向荷重が加わったときの弾性変位量から求めた剛性理論値KNSを各シリーズの形状寸法表に記載しています。また、任意の軸方向荷重(P)に対する剛性値KnSは次式で示されます。

KnS=KNS( P0.3C)

13(N/µm)…………… ⑳

ただしC:基本動定格荷重(N)P:軸方向荷重(N)

δnS=(0.3C)13P23

KNS(µm) ……………… ㉑

ただしKNS:シングルナットの剛性理論値(N/µm)

各シリーズのページを参照C:基本動定格荷重(N)P:軸方向荷重(N)

Knw=KNW( PL115C)13(N/µm) …………… ㉒

ただしPL:予圧荷重(N)C:基本動定格荷重(N)

また⑲式のδnSはシングルナットの剛性値KNSおよび基本動定格荷重(C)を用いて次式で示されます。

予圧ナットの剛性:Knw

基本動定格荷重(C)の1/15の予圧を与え、その予圧量の約3倍以下の軸方向荷重が加わったときの弾性変位量から求めた剛性理論値KNWを各シリーズの形状寸法表に記載しています。算出にあたってはナット剛性を含めた剛性試験結果を基に実用的な値として載せてあります。また、任意の予圧量に対する剛性値Knwは次式で求められます。

バックラッシュと予圧ボールねじのバックラッシュは軸方向すきまと軸方向荷重による鋼球とねじ溝接触点の弾性変位量の和となります。軸方向弾性変位量は適正な予圧を設定することによって著しく減少し剛性を高めることができます。

ダブルナットによる予圧効果ナットB 固定ピン ナットA

P0

P0+PL0

PLPL

PL0

図9、10において、ナットA、Bは予圧荷重PLによってδnw0だけ互に弾性変位している状態を表わしています。ナットAに外部荷重P0が作用したときのナットA、Bの弾性変位は、 δnwA=δnw0+δnw1

 δnwB=δnw0−δnw1

またナットA、Bにかかっている荷重は PA=PL+P0−P0′=P0+PL0 PB=PL−P0′=PL0したがって外部荷重P0はナットBの変位減少によりP0′だけ吸収され、ナットAの弾性変位が小さくなります。この効果はナットBの弾性変位δnwBがゼロすなわち外部荷重による弾性変位がδnw0となりナットBの予圧がすべて解放されるまで働きます。

図9 ダブルナットによる予圧

ナットA ナットB

ナットBの変位

↑軸方向荷重P

ナットAの変位

P0′P0

Px

PLPL0

δnw0 δnw0

δnw1

変位δ

図10 予圧線図

適正予圧量ヘルツの点接触理論から軸方向弾性変位量(δnw0)は軸方向荷重(P)の2/3乗に比例しますから、予圧荷重による弾性変位は、 δnw0=C・PL

23

一方の予圧がすべて解放されたときの外部荷重による弾性変位は、 2δnw0=C・Px

23

 二式より(PXPL)23=2δnw0δnw0

=2

よって予圧解放荷重は PX=2.8PL≒3PL ……………………… ㉓ただしPx:予圧解放荷重(N)(一方のナットの予圧がゼロに戻ったときの軸方向外部荷重)

PL:予圧荷重(N)

予圧量区分軽予圧 普通予圧 中予圧 重予圧

予圧量 120C以下

120〜

115C

115〜

110C

110C以上

C:基本動定格荷重(N)

予圧ナットの弾性変位曲線図11はシングルナット(無予圧)と予圧ナットの弾性変位曲線です。予圧ナットの弾性変位量は、予圧荷重PLの3倍の軸方向荷重PXがかかったとき、シングルナット(無予圧)の1/2となります。

式㉓に示すように予圧の効果は予圧荷重の約3倍までありますので、予圧量は、一般に軸方向最大荷重の1/3倍をとります。一方寿命および効率の面から基本動定格荷重の1/20〜1/10倍に取ることが標準的です。

a

b

c

Px≒3PLPL

δnw0

2δnw0

δnw

軸方向荷重P

シングルナット(無予圧)

平行

予圧ナット

弾性変位

図11 ナットの弾性変位曲線

●ナットの剛性:Kn

シングルナット(無予圧)の剛性:Kns

ボールねじが軸方向荷重を受けると、鋼球とねじ溝面に変形を生じます。軸方向荷重(P)と軸方向弾性変位量(δns)の関係は次式で示されます。

δns=2.6sinα(Q

2

Db×10−2)13K(µm)…… ⑲

ただしα:鋼球とねじ溝との接触角(45°)Db:鋼球径(mm)K:精度、構造による係数(1.4〜1.6)Q:鋼球1個当りの荷重(N)

  Q= PZsinα

P:軸方向荷重(N)Z:鋼球数

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F-18 F-19

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

図16 スペーサ方式予圧(Ⅰ)

◦スペーサ方式予圧2つのナットの間に入れるスペーサの厚さによって予圧量を調整する方式で引張予圧と圧縮予圧の2種類があります。

引張方向 引張方向

ねじ軸ℓ

ℓ+Δℓ

ナット

ねじ軸

図17 スペーサ方式予圧(Ⅱ)

図18 インテグラルナットの予圧

図19 シングルナットの予圧

インテグラルナットの予圧方法1つのナットで予圧を与える方式で、ナットの中央位置で予圧量だけリードをずらし予圧を与えます。

シングルナットの予圧方法1つのナットで予圧を与える方式で、ねじ軸とナットのねじ溝にオーバーサイズの鋼球を組込み予圧を与えます。

●支持軸受の剛性:Kb

予圧荷重(PL)をかけた軸受の剛性は次式で示されます。◦玉軸受の剛性

Kb=2.83PLδb

(N/µm)………………… ㉔

ただしPL:予圧荷重(N)δb:予圧荷重に対する軸方向弾性変位量(µm)アンギュラ玉軸受の軸方向弾性変位量は

δb=2sinα(Q

2

Db)13(µm) ……………… ㉕

Q= PZsinα

スラスト玉軸受の軸方向弾性変位量は

δb=2.4(Q2

Db)13(µm) ………………… ㉖

Q= PZただしδb:軸方向弾性変位量(µm)α:接触角Db:鋼球径(mm)Q:鋼球1個当りの荷重(N)Z:鋼球数P:軸方向荷重(N)

◦ころ軸受の剛性

Kb=2.16PLδb

(N/µm)………………… ㉗

ただしPL:予圧荷重(N)δb:予圧荷重に対する軸方向弾性変位量(µm)円すいころ軸受の軸方向弾性変位量は

δb=0.6sinα・

Q0.9

ℓ0.8(µm)………………… ㉘

Q= PZsinα

ただしδb:軸方向弾性変位量(µm)α:接触角Q:ころ1個当りの荷重(N)Z:ころの数P:軸方向荷重(N)ℓ:ころの有効の接触長さ(mm)

●ナット取付部および軸受取付部の剛性:Kh

設計に際してはナットブラケット、軸受箱の剛性を高めるために肉厚、取付面よりボールねじ軸心までの距離を十分考慮してください。またナットの取付ボルトの引張歪が無視できない場合は、F-18ページ、図17に示す取付方法を選んでください。

●ねじ軸のねじり剛性ねじ軸はねじりモーメント(駆動トルク)によって軸線のまわりにねじられ回転変位を起こします。このねじれ量はボールねじの軸方向変形量として次式で示されます。

δT=ℓθL2π …………………………… ㉙

θ= 32Tπd4G……………………………… ㉚

ただしδT:ねじれによる軸方向変形量(cm)ℓ:作用点間距離(cm)θ:ねじれ度(rad/cm)L:ボールねじのリード(cm)T:ねじりモーメント(N・cm)d:ねじ軸の谷径(cm)G:横弾性係数(83×105N/cm2)駆動軸においてねじれ度が過大であると駆動機構の各部に不都合を起こし軸系のねじり振動の原因にもなります。一般の駆動軸では使用最大ねじりモーメントによるねじれ度を4.36×10−5(rad/cm)以内にとります。

図20

ダブルナットの予圧方法予圧は普通2個のナットを互いに張合う状態の引張予圧と互いのナットをボルトで締付ける状態の圧縮予圧の2通りがあります。

精密ボールねじは特に指定のない限り引張予圧を採用しています。

ナットA

ナットA

引張方向

引張方向

固定ピン

スペーサ

ねじ軸

ねじ軸

ナットB

ナットB

引張方向

引張方向

図12 引張り予圧

ナットA

圧縮方向 スペーサ

ねじ軸

ナットB

圧縮方向

図13 圧縮予圧

図14 ピン方式予圧(Ⅰ)

図15 ピン方式予圧(Ⅱ)

◦ピン方式予圧( 標準仕様)必要な予圧に調整した2つのナットの間にピンを入れ所定予圧を保持する方式で引張予圧となり、最も簡単で確実な方法です。

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F-18 F-19

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

図16 スペーサ方式予圧(Ⅰ)

◦スペーサ方式予圧2つのナットの間に入れるスペーサの厚さによって予圧量を調整する方式で引張予圧と圧縮予圧の2種類があります。

引張方向 引張方向

ねじ軸ℓ

ℓ+Δℓ

ナット

ねじ軸

図17 スペーサ方式予圧(Ⅱ)

図18 インテグラルナットの予圧

図19 シングルナットの予圧

インテグラルナットの予圧方法1つのナットで予圧を与える方式で、ナットの中央位置で予圧量だけリードをずらし予圧を与えます。

シングルナットの予圧方法1つのナットで予圧を与える方式で、ねじ軸とナットのねじ溝にオーバーサイズの鋼球を組込み予圧を与えます。

●支持軸受の剛性:Kb

予圧荷重(PL)をかけた軸受の剛性は次式で示されます。◦玉軸受の剛性

Kb=2.83PLδb

(N/µm)………………… ㉔

ただしPL:予圧荷重(N)δb:予圧荷重に対する軸方向弾性変位量(µm)アンギュラ玉軸受の軸方向弾性変位量は

δb=2sinα(Q

2

Db)13(µm) ……………… ㉕

Q= PZsinα

スラスト玉軸受の軸方向弾性変位量は

δb=2.4(Q2

Db)13(µm) ………………… ㉖

Q= PZただしδb:軸方向弾性変位量(µm)α:接触角Db:鋼球径(mm)Q:鋼球1個当りの荷重(N)Z:鋼球数P:軸方向荷重(N)

◦ころ軸受の剛性

Kb=2.16PLδb

(N/µm)………………… ㉗

ただしPL:予圧荷重(N)δb:予圧荷重に対する軸方向弾性変位量(µm)円すいころ軸受の軸方向弾性変位量は

δb=0.6sinα・

Q0.9

ℓ0.8(µm)………………… ㉘

Q= PZsinα

ただしδb:軸方向弾性変位量(µm)α:接触角Q:ころ1個当りの荷重(N)Z:ころの数P:軸方向荷重(N)ℓ:ころの有効の接触長さ(mm)

●ナット取付部および軸受取付部の剛性:Kh

設計に際してはナットブラケット、軸受箱の剛性を高めるために肉厚、取付面よりボールねじ軸心までの距離を十分考慮してください。またナットの取付ボルトの引張歪が無視できない場合は、F-18ページ、図17に示す取付方法を選んでください。

●ねじ軸のねじり剛性ねじ軸はねじりモーメント(駆動トルク)によって軸線のまわりにねじられ回転変位を起こします。このねじれ量はボールねじの軸方向変形量として次式で示されます。

δT=ℓθL2π …………………………… ㉙

θ= 32Tπd4G……………………………… ㉚

ただしδT:ねじれによる軸方向変形量(cm)ℓ:作用点間距離(cm)θ:ねじれ度(rad/cm)L:ボールねじのリード(cm)T:ねじりモーメント(N・cm)d:ねじ軸の谷径(cm)G:横弾性係数(83×105N/cm2)駆動軸においてねじれ度が過大であると駆動機構の各部に不都合を起こし軸系のねじり振動の原因にもなります。一般の駆動軸では使用最大ねじりモーメントによるねじれ度を4.36×10−5(rad/cm)以内にとります。

図20

ダブルナットの予圧方法予圧は普通2個のナットを互いに張合う状態の引張予圧と互いのナットをボルトで締付ける状態の圧縮予圧の2通りがあります。

精密ボールねじは特に指定のない限り引張予圧を採用しています。

ナットA

ナットA

引張方向

引張方向

固定ピン

スペーサ

ねじ軸

ねじ軸

ナットB

ナットB

引張方向

引張方向

図12 引張り予圧

ナットA

圧縮方向 スペーサ

ねじ軸

ナットB

圧縮方向

図13 圧縮予圧

図14 ピン方式予圧(Ⅰ)

図15 ピン方式予圧(Ⅱ)

◦ピン方式予圧( 標準仕様)必要な予圧に調整した2つのナットの間にピンを入れ所定予圧を保持する方式で引張予圧となり、最も簡単で確実な方法です。

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F-20 F-21

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■位置決め精度に関する留意点位置決め精度に重要な影響を及ぼす精度等級の選定、累積基準リードの決め方、熱変位対策について延べます。

●機種別精度等級選定の目安要求される位置決め精度に見合ったボールねじの精度等級をF-3ページの表2と表3から選んでください。 は豊富な実績に基づいて、下表のような目安での選定を推奨します。

表21 ボールねじの機種別精度等級例

機   

NC工作機械 産業用ロボット 半導体関連装置 印刷関連 事務機器マシニングセンター

フライス盤

放電加工機

パンチングプレス

(NCルーター)

(組立)

垂直多関節型

(組立)

(組立)

イオン注入装置

エッチング装置

ワイヤボンダ

ウエハプロバー

電子部品挿入装置

電子色分解装置

カラーグラフィック

プロッタ

機XY Z X Z X Z XY Z

精度等級

C1〜C3

C2〜C5

C1〜C3

C3〜C5

C0〜C2

C1〜C3

C1〜C3

C2〜C5

C3〜C5

C5〜C7

C1〜C5

C2〜C5

C3〜C5

C0〜C1

C3〜C7

C1〜C2

C0〜C2

C2〜C7

C0〜C2

C1〜C3

C1〜C3

C1〜C3

●累積基準リードの決め方一般に、ボールねじの基準リードは、呼びリードと同じですが、運転時の温度上昇による伸びや、外部荷重によるねじ軸の伸縮を補正する場合には、ねじ軸の基準リードをマイナス側またはプラス側に設定することがあります。このような場合には、累積リードの目標値をご指示ください。一例として、下表に機種別累積リードの目標値を示します。伸びを補正する使い方としては、取付に際してねじ軸に予張力を与えることがあります。

●熱変位対策ボールねじは、その構造上、微小すべりをともなうころがり運動であり温度上昇による熱変位は避けられません。また温度上昇は使用条件により影響を受けます。熱変位の大きさは次式で示されます。

表22 機種別累積リードの目標値(単位:mm)

機 種 軸 累計リードの目標値(1m当り)

NC旋盤 XZ

−0.02〜−0.05−0.02〜−0.03

マシニングセンタ X,Y −0.03〜−0.04

Δℓ=ρtℓ(mm)……………………… ㉛ただしΔℓ:軸方向熱変位量(mm)ρ:熱膨張係数(11.7×10−6℃−1)t:ねじ軸の温度上昇(℃)ℓ:ねじ部有効長さ(mm)

駆動トルクボールねじの摩擦特性と駆動モータの選定

■摩擦と効率ボールねじの効率ηはねじの力学的モデルの解析により摩擦係数をμ、ねじのリード角をβとすると次式で示されます。●回転力を軸方向力に変換する場合(正作動)

η= 1−μtanβ1+μ/tanβ ……………………… ㉜

●軸方向力を回転力に変換する場合(逆作動)

η′=1−μ/tanβ1+μtanβ ……………………… ㉝

■負荷トルク駆動源設計(モータ等)に必要な負荷トルク(定速駆動トルク)は次のようになります。

●正作動回転力を軸方向力に変換する場合のトルク

T= PL2πη(N・cm)……………………… ㉞

ただしT:負荷トルク(N・cm)P:軸方向外部荷重(N)L:ボールねじのリード(cm)η:ボールねじの効率(0.9)

●逆作動軸方向力を回転力に変換する場合の軸方向外部荷重

P=2πTη′L(N)…………………………… ㉟

ただしP:軸方向外部荷重(N)T:負荷トルク(N・cm)L:ボールねじのリード(cm)η′:ボールねじの効率(0.9)

●予圧に起因する摩擦トルク予圧をかけることにより生ずるトルクで、外部荷重の増加にしたがい予圧ナットの予圧荷重は解放され、予圧による摩擦トルクも減少します。無負荷の場合

TP=KPLL2π(N・cm)…………………… ㊱

K=0.05(tanβ)−12

ただしPL:予圧荷重(N)L:ボールねじのリード(cm)K:内部摩擦係数β:リード角

β≒tan−1( LπD)

D:ねじ軸外径(cm)

■駆動モータの選定駆動モータを選定する場合次の条件を満足する必要があります。1.モータの出力軸にかかる負荷トルクに対して余裕があること。

2.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要のパルス速度で起動・停止ができること。

3.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要の加速、減速時定数が得られること。

図21

テーブル 加工物

モータ

FW

ボールねじJ3 ピニオンJ1Z1

ギヤJ2Z2

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F-20 F-21

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■位置決め精度に関する留意点位置決め精度に重要な影響を及ぼす精度等級の選定、累積基準リードの決め方、熱変位対策について延べます。

●機種別精度等級選定の目安要求される位置決め精度に見合ったボールねじの精度等級をF-3ページの表2と表3から選んでください。 は豊富な実績に基づいて、下表のような目安での選定を推奨します。

表21 ボールねじの機種別精度等級例

機   

NC工作機械 産業用ロボット 半導体関連装置 印刷関連 事務機器マシニングセンター

フライス盤

放電加工機

パンチングプレス

(NCルーター)

(組立)

垂直多関節型

(組立)

(組立)

イオン注入装置

エッチング装置

ワイヤボンダ

ウエハプロバー

電子部品挿入装置

電子色分解装置

カラーグラフィック

プロッタ

機XY Z X Z X Z XY Z

精度等級

C1〜C3

C2〜C5

C1〜C3

C3〜C5

C0〜C2

C1〜C3

C1〜C3

C2〜C5

C3〜C5

C5〜C7

C1〜C5

C2〜C5

C3〜C5

C0〜C1

C3〜C7

C1〜C2

C0〜C2

C2〜C7

C0〜C2

C1〜C3

C1〜C3

C1〜C3

●累積基準リードの決め方一般に、ボールねじの基準リードは、呼びリードと同じですが、運転時の温度上昇による伸びや、外部荷重によるねじ軸の伸縮を補正する場合には、ねじ軸の基準リードをマイナス側またはプラス側に設定することがあります。このような場合には、累積リードの目標値をご指示ください。一例として、下表に機種別累積リードの目標値を示します。伸びを補正する使い方としては、取付に際してねじ軸に予張力を与えることがあります。

●熱変位対策ボールねじは、その構造上、微小すべりをともなうころがり運動であり温度上昇による熱変位は避けられません。また温度上昇は使用条件により影響を受けます。熱変位の大きさは次式で示されます。

表22 機種別累積リードの目標値(単位:mm)

機 種 軸 累計リードの目標値(1m当り)

NC旋盤 XZ

−0.02〜−0.05−0.02〜−0.03

マシニングセンタ X,Y −0.03〜−0.04

Δℓ=ρtℓ(mm)……………………… ㉛ただしΔℓ:軸方向熱変位量(mm)ρ:熱膨張係数(11.7×10−6℃−1)t:ねじ軸の温度上昇(℃)ℓ:ねじ部有効長さ(mm)

駆動トルクボールねじの摩擦特性と駆動モータの選定

■摩擦と効率ボールねじの効率ηはねじの力学的モデルの解析により摩擦係数をμ、ねじのリード角をβとすると次式で示されます。●回転力を軸方向力に変換する場合(正作動)

η= 1−μtanβ1+μ/tanβ ……………………… ㉜

●軸方向力を回転力に変換する場合(逆作動)

η′=1−μ/tanβ1+μtanβ ……………………… ㉝

■負荷トルク駆動源設計(モータ等)に必要な負荷トルク(定速駆動トルク)は次のようになります。

●正作動回転力を軸方向力に変換する場合のトルク

T= PL2πη(N・cm)……………………… ㉞

ただしT:負荷トルク(N・cm)P:軸方向外部荷重(N)L:ボールねじのリード(cm)η:ボールねじの効率(0.9)

●逆作動軸方向力を回転力に変換する場合の軸方向外部荷重

P=2πTη′L(N)…………………………… ㉟

ただしP:軸方向外部荷重(N)T:負荷トルク(N・cm)L:ボールねじのリード(cm)η′:ボールねじの効率(0.9)

●予圧に起因する摩擦トルク予圧をかけることにより生ずるトルクで、外部荷重の増加にしたがい予圧ナットの予圧荷重は解放され、予圧による摩擦トルクも減少します。無負荷の場合

TP=KPLL2π(N・cm)…………………… ㊱

K=0.05(tanβ)−12

ただしPL:予圧荷重(N)L:ボールねじのリード(cm)K:内部摩擦係数β:リード角

β≒tan−1( LπD)

D:ねじ軸外径(cm)

■駆動モータの選定駆動モータを選定する場合次の条件を満足する必要があります。1.モータの出力軸にかかる負荷トルクに対して余裕があること。

2.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要のパルス速度で起動・停止ができること。

3.モータの出力軸にかかる慣性モーメントに対して所要の加速、減速時定数が得られること。

図21

テーブル 加工物

モータ

FW

ボールねじJ3 ピニオンJ1Z1

ギヤJ2Z2

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F-22 F-23

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

T2=JMω・ =JM×

2πN60t ×10

−2

           (N・cm) … ㊳

JM=J1+J4+(Z1Z2)2

(J2+J3+J5+J6)

           (kg・cm2) … ㊴ただしT2:加速時の駆動トルク(N・cm)ω・:モータ軸角加速度(rad/s2)N:モータ軸回転速度(min−1)t:加速時間(S)JM:モータにかかる慣性モーメント(kg・cm2)J1:ピニオンの慣性モーメント(kg・cm2)J2:ギヤの慣性モーメント(kg・cm2)J3:ボールのねじ慣性モーメント(kg・cm2)J4:モータのロータ慣性モーメント(kg・cm2)J5:移動体の慣性モーメント(kg・cm2)J6:カップリングの慣性モーメント(kg・cm2)M:テーブルと加工物の質量(kg)L:ボールねじのリード(cm)ボールねじ、ギヤなど円筒体の慣性モーメント(J1〜J4、J6の算出)

J= πγ32 D

4ℓ(kg・cm2) …………… ㊵

ただしD:円筒体の外径(cm)ℓ:円筒体の長さ(cm)γ:材料の密度  γ=7.8×10−3(kg/cm3)

J5=M( L2π)2

(kg・cm2)……………… ㊶

●モータ出力軸にかかる加速トルク外部荷重に抗して加速駆動するのに必要なトルク。

TM=T1+T2(N・cm) ………………… ㊷ただしTM:モータ出力軸にかかる総トルク(N・cm)T1:定速時の駆動トルク(N・cm)T2:加速時の駆動トルク(N・cm)尚モータの仮選定後、①トルク実効値のチェック ②加速時定数のチェック ③過負荷特性、起動・停止のくり返しに対するモータ過熱許容値のチェックをし余裕があることが必要です。

●モータ出力軸にかかる総トルク総トルクは㊲、㊳の和で求められます。

T1=( PL2πη+TP(3PL−P)3PL )Z1Z2(N・cm) ………………………………………… ㊲ただし P≦3PLT1:定速時の駆動トルク(N・cm)P:軸方向外部荷重(N)  P=F+μMgF:切削力によるスラスト反力(N)M:テーブルおよびワークの質量(kg)μ:摺動面の摩擦係数g:重力加速度(9.8m/s2)L:ボールねじのリード(cm)η:ボールねじ、ギヤを含めた機械効率TP:予圧に起因する摩擦トルク(N・cm)  式㊱参照PL:予圧荷重(N)Z1:ピニオンの歯数Z2:ギヤの歯数

●モータ出力軸にかかる定速トルク外部荷重に坑して定速駆動するのに必要なトルク。

ボールねじ選定ガイドボールねじの選定は、前述までの基本的な検討事項に基づいていろいろな方向から互いに関連して試行錯誤しながら行なわれます。したがってその手順は一概に決めることはできませんが、一般的な手順の一例をそれぞれの項目に対する主な検討内容および参照ページも合わせて下記に示します。

選定手順 検討内容

使 用 条 件

●ワーク・テーブル質量 ●最大送り速度 ●速度線図 ●外部荷重●最大ストローク ●取付状態(水平・垂直) ●デューティ(稼働)サイクル●運転係数 ●取付支持方法 ●希望寿命 ●位置決め精度 ●環境条件●潤滑

リ ー ド●最大送り速度 ●モータの最大回転速度 ●位置決め分解能●ねじ軸呼び外径とリード一覧表(B-3, C-3, D-3)●駆動トルク(F-21)

循 環 数

●軸方向平均荷重と平均回転速度(F-13)●寿命予測(F-13)●許容回転速度(DmN値)(F-11)●形状寸法

ね じ 軸

●軸端形状(F-9)●許容座屈荷重(F-10)●許容回転速度(危険速度)(F-11)●精度等級と軸長さ製作範囲(F-3)

精 度 等 級剛 性

●リード精度と軸方向すきま(F-3)●熱変位対策(F-20)●送りねじ系の剛性(F-15)

潤滑・防塵 ●潤滑と使用上の注意(A-3, A-4)

ボールねじの選定 ボールねじ形式番号はA-10

(リードの設定)

(ナットの設計・寿命設計)

(ねじ軸の設計)

(精度設計)

(その他)

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F-22 F-23

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

T2=JMω・ =JM×

2πN60t ×10

−2

           (N・cm) … ㊳

JM=J1+J4+(Z1Z2)2

(J2+J3+J5+J6)

           (kg・cm2) … ㊴ただしT2:加速時の駆動トルク(N・cm)ω・:モータ軸角加速度(rad/s2)N:モータ軸回転速度(min−1)t:加速時間(S)JM:モータにかかる慣性モーメント(kg・cm2)J1:ピニオンの慣性モーメント(kg・cm2)J2:ギヤの慣性モーメント(kg・cm2)J3:ボールのねじ慣性モーメント(kg・cm2)J4:モータのロータ慣性モーメント(kg・cm2)J5:移動体の慣性モーメント(kg・cm2)J6:カップリングの慣性モーメント(kg・cm2)M:テーブルと加工物の質量(kg)L:ボールねじのリード(cm)ボールねじ、ギヤなど円筒体の慣性モーメント(J1〜J4、J6の算出)

J= πγ32 D

4ℓ(kg・cm2) …………… ㊵

ただしD:円筒体の外径(cm)ℓ:円筒体の長さ(cm)γ:材料の密度  γ=7.8×10−3(kg/cm3)

J5=M( L2π)2

(kg・cm2)……………… ㊶

●モータ出力軸にかかる加速トルク外部荷重に抗して加速駆動するのに必要なトルク。

TM=T1+T2(N・cm) ………………… ㊷ただしTM:モータ出力軸にかかる総トルク(N・cm)T1:定速時の駆動トルク(N・cm)T2:加速時の駆動トルク(N・cm)尚モータの仮選定後、①トルク実効値のチェック ②加速時定数のチェック ③過負荷特性、起動・停止のくり返しに対するモータ過熱許容値のチェックをし余裕があることが必要です。

●モータ出力軸にかかる総トルク総トルクは㊲、㊳の和で求められます。

T1=( PL2πη+TP(3PL−P)3PL )Z1Z2(N・cm) ………………………………………… ㊲ただし P≦3PLT1:定速時の駆動トルク(N・cm)P:軸方向外部荷重(N)  P=F+μMgF:切削力によるスラスト反力(N)M:テーブルおよびワークの質量(kg)μ:摺動面の摩擦係数g:重力加速度(9.8m/s2)L:ボールねじのリード(cm)η:ボールねじ、ギヤを含めた機械効率TP:予圧に起因する摩擦トルク(N・cm)  式㊱参照PL:予圧荷重(N)Z1:ピニオンの歯数Z2:ギヤの歯数

●モータ出力軸にかかる定速トルク外部荷重に坑して定速駆動するのに必要なトルク。

ボールねじ選定ガイドボールねじの選定は、前述までの基本的な検討事項に基づいていろいろな方向から互いに関連して試行錯誤しながら行なわれます。したがってその手順は一概に決めることはできませんが、一般的な手順の一例をそれぞれの項目に対する主な検討内容および参照ページも合わせて下記に示します。

選定手順 検討内容

使 用 条 件

●ワーク・テーブル質量 ●最大送り速度 ●速度線図 ●外部荷重●最大ストローク ●取付状態(水平・垂直) ●デューティ(稼働)サイクル●運転係数 ●取付支持方法 ●希望寿命 ●位置決め精度 ●環境条件●潤滑

リ ー ド●最大送り速度 ●モータの最大回転速度 ●位置決め分解能●ねじ軸呼び外径とリード一覧表(B-3, C-3, D-3)●駆動トルク(F-21)

循 環 数

●軸方向平均荷重と平均回転速度(F-13)●寿命予測(F-13)●許容回転速度(DmN値)(F-11)●形状寸法

ね じ 軸

●軸端形状(F-9)●許容座屈荷重(F-10)●許容回転速度(危険速度)(F-11)●精度等級と軸長さ製作範囲(F-3)

精 度 等 級剛 性

●リード精度と軸方向すきま(F-3)●熱変位対策(F-20)●送りねじ系の剛性(F-15)

潤滑・防塵 ●潤滑と使用上の注意(A-3, A-4)

ボールねじの選定 ボールねじ形式番号はA-10

(リードの設定)

(ナットの設計・寿命設計)

(ねじ軸の設計)

(精度設計)

(その他)

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F-24 F-25

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ボールねじの選定例

●工作機械<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=1300(kg)◦最大ストローク Smax=800(mm)◦早送り速度 Vmax=12000(mm/min)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

送り速度(mm/min)

使用時間率(%)

早 送 り 300 12000 25常用切削 5000 600 55重 切 削 9000 120 20

◦位置決め精度 ±0.04/800(mm)◦希望寿命 25000(時間)◦駆動モータ Nmax=2000(min−1)◦軸端支持方法 固定−固定

切削力ワークテーブル

ℓ3(ねじ軸の剛性)ℓ3/2ℓ3/2

固定 固定 固定

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ1

支持間距離(危険速度:固定-固定)ℓ2

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧VmaxNmax=6(mm)

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討<リード6の場合>負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

回転速度(min−1)

使用時間率(%)

早 送 り 300 2000 25常用切削 5000 100 55重 切 削 9000 20 20

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=2600(N) Nm=559(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出は、寿命時間(Lh)25000時間、運転係数(fw)1.2として(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60LnNm106 )13Pmfw=29420(N)

適合するサイズで最も小径のものは(C-43)より 外径36、リード6、循環数2.5巻3列 となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると、許容値DmN≦70000に対しDmN

=36.8×2000=73600となり、許容値をオーバーしているので本サイズは不適合となります。したがってリードを8に上げ、最大回転速度を下げて再度検討します。<リード8の場合>負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

回転速度(min−1)

使用時間率(%)

早 送 り 300 1500 25常用切削 5000 75 55重 切 削 9000 15 20

リード6の場合と同様にして所要基本動定格荷重(C)を算出すると、 Pm=2600(N) Nm=419(min−1) C=26720(N)適合するサイズで最も小径のものは(C-41)より 外径32、リード8、循環数2.5巻2列 となります。次にDmN値を見ると、DmN=33×1500=49500となり、許容値を満足します。本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)および許容軸方向荷重(P0)、危険速度(Nc)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長+余裕量+両端末寸法=800+145+80+175=1200と仮定

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、

荷重作用点間距離ℓ1=930とし、F-10の①、②式より P0=141400(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離ℓ2=940とし、(F-11)の④式より Nc=6940(min−1)となり、使用条件を十分満足します。

4.ボールねじの剛性ねじ軸の剛性(Kℓ)軸受の突き当て端面間の距離ℓ3=1005とし、軸方向変位が最大となるℓ3/2の位置で算出します。(F-15)の⑯、⑱式より

 Kℓ=Eπd2

ℓ3×10−3=50(N/µm)

E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ナットの剛性(Knw)最大軸方向荷重の1/3を予圧荷重(PL)として、任意の予圧量に対する剛性値(F-16)の㉒式を用いて

 Knw=KNW( PL115 C)

13

 =590( 3000115×32300)

13=660(N/µm)

以上の検討結果より、ナットの形式番号は(C-41)よりGR3208ED-DALRとします。

5.精度設計累積代表リードの方向性は制御側で補正できるものとして、位置決め精度±0.04/800と、(F-3)の変動許容値(ec)より精度等級C5(ec=±0.025)を選定します。

6.ボールねじ選定結果選定ボールねじの形式番号は(C-41)よりGR3208ED-DALR-1200X0985-C5Sとなります。

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F-24 F-25

ボールねじ技術資料

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■ボールねじの選定例

●工作機械<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=1300(kg)◦最大ストローク Smax=800(mm)◦早送り速度 Vmax=12000(mm/min)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

送り速度(mm/min)

使用時間率(%)

早 送 り 300 12000 25常用切削 5000 600 55重 切 削 9000 120 20

◦位置決め精度 ±0.04/800(mm)◦希望寿命 25000(時間)◦駆動モータ Nmax=2000(min−1)◦軸端支持方法 固定−固定

切削力ワークテーブル

ℓ3(ねじ軸の剛性)ℓ3/2ℓ3/2

固定 固定 固定

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ1

支持間距離(危険速度:固定-固定)ℓ2

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧VmaxNmax=6(mm)

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討<リード6の場合>負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

回転速度(min−1)

使用時間率(%)

早 送 り 300 2000 25常用切削 5000 100 55重 切 削 9000 20 20

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=2600(N) Nm=559(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出は、寿命時間(Lh)25000時間、運転係数(fw)1.2として(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60LnNm106 )13Pmfw=29420(N)

適合するサイズで最も小径のものは(C-43)より 外径36、リード6、循環数2.5巻3列 となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると、許容値DmN≦70000に対しDmN

=36.8×2000=73600となり、許容値をオーバーしているので本サイズは不適合となります。したがってリードを8に上げ、最大回転速度を下げて再度検討します。<リード8の場合>負荷条件

区 分 軸方向荷重(N)

回転速度(min−1)

使用時間率(%)

早 送 り 300 1500 25常用切削 5000 75 55重 切 削 9000 15 20

リード6の場合と同様にして所要基本動定格荷重(C)を算出すると、 Pm=2600(N) Nm=419(min−1) C=26720(N)適合するサイズで最も小径のものは(C-41)より 外径32、リード8、循環数2.5巻2列 となります。次にDmN値を見ると、DmN=33×1500=49500となり、許容値を満足します。本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)および許容軸方向荷重(P0)、危険速度(Nc)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長+余裕量+両端末寸法=800+145+80+175=1200と仮定

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、

荷重作用点間距離ℓ1=930とし、F-10の①、②式より P0=141400(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離ℓ2=940とし、(F-11)の④式より Nc=6940(min−1)となり、使用条件を十分満足します。

4.ボールねじの剛性ねじ軸の剛性(Kℓ)軸受の突き当て端面間の距離ℓ3=1005とし、軸方向変位が最大となるℓ3/2の位置で算出します。(F-15)の⑯、⑱式より

 Kℓ=Eπd2

ℓ3×10−3=50(N/µm)

E:ヤング率(2.06×105N/mm2)d:ねじ軸谷径(mm)ナットの剛性(Knw)最大軸方向荷重の1/3を予圧荷重(PL)として、任意の予圧量に対する剛性値(F-16)の㉒式を用いて

 Knw=KNW( PL115 C)

13

 =590( 3000115×32300)

13=660(N/µm)

以上の検討結果より、ナットの形式番号は(C-41)よりGR3208ED-DALRとします。

5.精度設計累積代表リードの方向性は制御側で補正できるものとして、位置決め精度±0.04/800と、(F-3)の変動許容値(ec)より精度等級C5(ec=±0.025)を選定します。

6.ボールねじ選定結果選定ボールねじの形式番号は(C-41)よりGR3208ED-DALR-1200X0985-C5Sとなります。

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F-26 F-27

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ボールねじの選定例

●直交形ロボットX軸<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=50(kg)◦最大ストローク Smax=720(mm)◦早送り速度 Vmax=1000(mm/s)◦加減速時定数 t=0.15(S)◦位置決め精度 ±0.1/720(mm)◦繰返し精度 ±0.01(mm)◦希望寿命 Lh=30000(時間)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦駆動モータ Nmax=3000(min−1)◦デューティサイクルモデル線図

240mm(ストローク)

4.1(1サイクル)

720mm

1000mm/sV mm/s

0.150.15 0.150.9

0.510.09 0.57

1.40.9×3=2.7

0.150.53 s

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧Vmax×60Nmax=20(mm)

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討各動作パターンに於ける軸方向荷重の算出ⓐ加速時

 加速度(α)=Vmaxt ×10−3=6.67(m/s2)

 軸方向荷重(Pa)=(Mα+μMg)=343(N) (g:重力加速度9.8m/s2)ⓑ定速時 軸方向荷重(Pb)=μMg=10(N)Ⓒ減速時 軸方向荷重(Pc)=(Mα−μMg)=324(N)各動作パターンの1サイクル中の使用時間(s)動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ 総使用時間使 用 時 間 0.6 0.84 0.6 2.04

支持間距離(危険速度:固定-支持)ℓ2

ワーク テーブルカップリング

駆動モータ

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ1

リード20のときの負荷条件動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ軸方向荷重 343N 10N 324N回 転 速 度 1500min−1 3000min−1 1500min−1

使用時間率 29.4% 41.2% 29.4%

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=249(N) Nm=2118(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出希望寿命より休止時間を除く正味運転寿命時間(Lh0)は

 Lh0=30000(2.044.1 )=14927(時間)運転係数fw=1.2として(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60Lh0Nm106 )13×Pm×fw=3700(N)

適合するサイズを在庫ボールねじGE、GGシリーズ(B-78、B-79)より選定すると、外径15、リード20、循環数1.5巻1列となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると、許容値DmN≦70000以下に対しDmN=15.8×3000=47400となり、許容値

内にあり本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)および危険速度(Nc)、座屈荷重(Pk)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長+余裕量+両端末寸法=720+62+60+78=920(mm)

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、荷重作用点間距離ℓ1=820とし、(F-10)の①、②式より Pk=7220(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離ℓ2=790とし、(F-11)の④式(固定−支持)より Nc=3024(min−1)となり、使用条件を満足します。

4.精度設計精度等級と軸方向すきまの検討リード精度の許容値(F-3)より位置決め精度±0.1/750mmを満足する等級は、精度等級C5(累積代表リード誤差±Ec=0.035変動ec=0.025)となります。軸方向すきまは繰返し位置決め精度±0.01より0.005以下とします。

5. ボールねじおよびサポートユニットの選定結果

在庫ボールねじ軸端未加工品GGシリーズを追加工して製作するとして、形式番号は(B-78、B-79)よりGG1520AS-BALR-1100Aまた適合するサポートユニットの形式番号は(E-16、E-17)よりBUK-12となります。

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F-26 F-27

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ボールねじの選定例

●直交形ロボットX軸<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=50(kg)◦最大ストローク Smax=720(mm)◦早送り速度 Vmax=1000(mm/s)◦加減速時定数 t=0.15(S)◦位置決め精度 ±0.1/720(mm)◦繰返し精度 ±0.01(mm)◦希望寿命 Lh=30000(時間)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦駆動モータ Nmax=3000(min−1)◦デューティサイクルモデル線図

240mm(ストローク)

4.1(1サイクル)

720mm

1000mm/sV mm/s

0.150.15 0.150.9

0.510.09 0.57

1.40.9×3=2.7

0.150.53 s

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧Vmax×60Nmax=20(mm)

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討各動作パターンに於ける軸方向荷重の算出ⓐ加速時

 加速度(α)=Vmaxt ×10−3=6.67(m/s2)

 軸方向荷重(Pa)=(Mα+μMg)=343(N) (g:重力加速度9.8m/s2)ⓑ定速時 軸方向荷重(Pb)=μMg=10(N)Ⓒ減速時 軸方向荷重(Pc)=(Mα−μMg)=324(N)各動作パターンの1サイクル中の使用時間(s)動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ 総使用時間使 用 時 間 0.6 0.84 0.6 2.04

支持間距離(危険速度:固定-支持)ℓ2

ワーク テーブルカップリング

駆動モータ

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ1

リード20のときの負荷条件動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ軸方向荷重 343N 10N 324N回 転 速 度 1500min−1 3000min−1 1500min−1

使用時間率 29.4% 41.2% 29.4%

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=249(N) Nm=2118(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出希望寿命より休止時間を除く正味運転寿命時間(Lh0)は

 Lh0=30000(2.044.1 )=14927(時間)運転係数fw=1.2として(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60Lh0Nm106 )13×Pm×fw=3700(N)

適合するサイズを在庫ボールねじGE、GGシリーズ(B-78、B-79)より選定すると、外径15、リード20、循環数1.5巻1列となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると、許容値DmN≦70000以下に対しDmN=15.8×3000=47400となり、許容値

内にあり本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)および危険速度(Nc)、座屈荷重(Pk)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長+余裕量+両端末寸法=720+62+60+78=920(mm)

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、荷重作用点間距離ℓ1=820とし、(F-10)の①、②式より Pk=7220(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離ℓ2=790とし、(F-11)の④式(固定−支持)より Nc=3024(min−1)となり、使用条件を満足します。

4.精度設計精度等級と軸方向すきまの検討リード精度の許容値(F-3)より位置決め精度±0.1/750mmを満足する等級は、精度等級C5(累積代表リード誤差±Ec=0.035変動ec=0.025)となります。軸方向すきまは繰返し位置決め精度±0.01より0.005以下とします。

5. ボールねじおよびサポートユニットの選定結果

在庫ボールねじ軸端未加工品GGシリーズを追加工して製作するとして、形式番号は(B-78、B-79)よりGG1520AS-BALR-1100Aまた適合するサポートユニットの形式番号は(E-16、E-17)よりBUK-12となります。

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F-28 F-29

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ボールねじの選定例

●昇降装置<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=100(kg)◦最大ストローク Smax=1300(mm)◦早送り速度 Vmax=15000(mm/min)◦加減速時定数 t=0.5(S)◦繰返し精度 0.5(mm)◦希望寿命 Lh=20000(時間)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦駆動モータ Nmax=1500(min−1)◦デューティサイクルモデル線図

1300(ストローク)V

mm/min 15000mm/min

21.4(1サイクル)50.5 4.7 0.5 0.5

(下降)(上昇)

4.7 0.5 5 s

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧VmaxNmax=10

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討各動作パターンに於ける軸方向荷重の算出ⓐ上昇加速時および下降減速時

 加速度α= Vmaxt・60×10−3=0.5(m/s2)

 軸方向荷重Pa=(Mα+Mg)=1030(N) (g:重力加速度9.8m/s2)ⓑ定速時 軸方向荷重Pb=Mg=980(N)Ⓒ上昇減速時および下降加速時 軸方向荷重Pc=(Mg−Mα)=930(N)各動作パターンの1サイクル中の使用時間(s)動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ 総使用時間使 用 時 間 1 9.4 1 11.4

リード10のときの負荷条件動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ軸方向荷重 1030N 980N 930N回 転 速 度 750min−1 1500min−1 750min−1

使用時間率 8.8% 82.4% 8.8%

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転

速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=980(N) Nm=1368(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出希望寿命より休止時間を除く正味運転時間(Lh0)は

 Lh0=Lh(11.421.4)=10654(時間)運転係数は振動を伴う運転が予想されるのでfw=1.5とし、(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60Lh0Nm106 )13×Pm・fw=14057(N)

適合するナットサイズを繰返し精度0.5より転造ボールねじGYシリーズ(D-72、D-73)より選定すると、 外径25、リード10、循環数2.5巻2列となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると許容値DmN≦50000に対しDmN=26.8×1500=40200で許容値内にあり、本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)の設定および許容軸方向荷重(Pk)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長さ+余裕量+両端末寸法=1300+92+60+118=1570(mm)

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、

荷重作用点間距離ℓ1=1440として、(F-10)の①、②式(固定−固定より) Pk=16290(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離δ2=1420として(F-11)の④式(固定−支持)より Nc=1520(min−1)となり、使用条件を満足します。

4.ボールねじ選定結果 ボールねじは転造ボールねじGYシリーズを追加工するとして、形式番号は(D-72、D-73)よりGY2510ES-HULR-2000Aとなります。

支持間距離(危険速度:固定-支持)ℓ2

ワーク

テーブル

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ 1

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F-28 F-29

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

■ボールねじの選定例

●昇降装置<仕様>◦ワークとテーブルの質量M=100(kg)◦最大ストローク Smax=1300(mm)◦早送り速度 Vmax=15000(mm/min)◦加減速時定数 t=0.5(S)◦繰返し精度 0.5(mm)◦希望寿命 Lh=20000(時間)◦直動案内摩擦係数 μ=0.02◦駆動モータ Nmax=1500(min−1)◦デューティサイクルモデル線図

1300(ストローク)V

mm/min 15000mm/min

21.4(1サイクル)50.5 4.7 0.5 0.5

(下降)(上昇)

4.7 0.5 5 s

1.リード(L)の設定モータの最大回転速度と早送り速度より

 L≧VmaxNmax=10

2.ナットの設計所要基本動定格荷重と許容回転速度(DmN値)の検討各動作パターンに於ける軸方向荷重の算出ⓐ上昇加速時および下降減速時

 加速度α= Vmaxt・60×10−3=0.5(m/s2)

 軸方向荷重Pa=(Mα+Mg)=1030(N) (g:重力加速度9.8m/s2)ⓑ定速時 軸方向荷重Pb=Mg=980(N)Ⓒ上昇減速時および下降加速時 軸方向荷重Pc=(Mg−Mα)=930(N)各動作パターンの1サイクル中の使用時間(s)動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ 総使用時間使 用 時 間 1 9.4 1 11.4

リード10のときの負荷条件動作パターン ⓐ ⓑ Ⓒ軸方向荷重 1030N 980N 930N回 転 速 度 750min−1 1500min−1 750min−1

使用時間率 8.8% 82.4% 8.8%

負荷条件より軸方向平均荷重(Pm)、平均回転

速度(Nm)を算出(F-13)の⑥、⑦式すると、 Pm=980(N) Nm=1368(min−1)所要基本動定格荷重(C)の算出希望寿命より休止時間を除く正味運転時間(Lh0)は

 Lh0=Lh(11.421.4)=10654(時間)運転係数は振動を伴う運転が予想されるのでfw=1.5とし、(F-13)の⑤式の変形式を用いて

 C=(60Lh0Nm106 )13×Pm・fw=14057(N)

適合するナットサイズを繰返し精度0.5より転造ボールねじGYシリーズ(D-72、D-73)より選定すると、 外径25、リード10、循環数2.5巻2列となります。次に許容回転速度としてDmN値(F-11)の③式を見ると許容値DmN≦50000に対しDmN=26.8×1500=40200で許容値内にあり、本サイズで以下の検討を進めます。

3.ねじ軸の設計ねじ軸全長(ℓ)の設定および許容軸方向荷重(Pk)の検討 ℓ=最大ストローク+ナット長さ+余裕量+両端末寸法=1300+92+60+118=1570(mm)

許容軸方向荷重は座屈荷重について検討し、

荷重作用点間距離ℓ1=1440として、(F-10)の①、②式(固定−固定より) Pk=16290(N)となり、使用条件を十分満足します。危険速度は支持間距離δ2=1420として(F-11)の④式(固定−支持)より Nc=1520(min−1)となり、使用条件を満足します。

4.ボールねじ選定結果 ボールねじは転造ボールねじGYシリーズを追加工するとして、形式番号は(D-72、D-73)よりGY2510ES-HULR-2000Aとなります。

支持間距離(危険速度:固定-支持)ℓ2

ワーク

テーブル

荷重作用点間距離(座屈荷重:固定-固定)ℓ 1

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F-30 F-31

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

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F-30 F-31

ボールねじ技術資料

ボールねじ技術資料

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後付-1

参 考 資 料

参考資料表示ページ

常用するはめあいで用いる穴の寸法許容差――――――――――後付-2 常用するはめあいの軸で用いる寸法許容差――――――――――後付-3 C形止め輪の形状寸法 ―――――――――――――――――――後付-4 平行キー及びキー溝の形状寸法―――――――――――――――後付-5 硬さ換算表――――――――――――――――――――――――後付-6 六角穴付きボルトに対する座ぐり及びボルト穴の寸法―――――後付-7

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後付-2 後付-3

参 考 資 料

参 考 資 料

基準

寸法

の区

分(m

m)

穴の

公差

域ク

ラス

を超

え以

下D

8D

9D

10E

7E

8E

9F6

F7F8

G6

G7

H6

H7

H8

H9

H10

JS6

JS7

K6

K7

M6

M7

N6

N7

P6

P7

-3

+34

20+

45

+20

+60

20+

24

+14

+28

14+

39

+14

+12

6+

16

+6

+20

6+

8 +

2+

12

+2

+6 0

+10

0+

14 0

+25

0+

40 0

±3

±5

0 -

60

-10

-2

-8

-2

-12

-4

-10

-4

-14

-6

-12

-6

-16

36

+48

30+

60

+30

+78

30+

32

+20

+38

20+

50

+20

+18

10+

22

+10

+28

10+

12

+4

+16

4+

8 0+

12 0

+18

0+

30 0

+48

6+

2 -

6+

3 -

9-

1 -

90

-12

-5

-13

-4

-16

-9

-17

-8

-20

610

+62

40+

76

+40

+98

40+

40

+25

+47

25+

61

+25

+22

13+

28

+13

+35

13+

14

+5

+20

5+

9 0+

15 0

+22

0+

36 0

+58

4.5

±7.

5+

2 -

7+

5 -

10-

3 -

120

-15

-7

-16

-4

-19

-12

21-

9 -

24

1014

+77

50+

93

+50

+12

0 +

50+

50

+32

+59

32+

75

+32

+27

16+

34

+16

+43

16+

17

+6

+24

6+

11 0

+18

0+

27

0+

43 0

+70

5.5

±9

+2

-9

+6

-12

-4

-15

0 -

18-

9 -

20-

5 -

23-

15

-26

-11

2914

18

1824

+98

65+

117

+65

+14

9 +

65+

61

+40

+73

40+

92

+40

+33

20+

41

+20

+53

20+

20

+7

+28

7+

13 0

+21

0+

33 0

+52

0

+84

6.5

±10

.5+

2 -

11+

6 -

15-

4 -

170

-21

-11

24-

7 -

28-

18

-31

-14

3524

30

3040

+11

9 +

80+

142

+80

+18

0 +

80+

75

+50

+89

50+

112

+50

+41

25+

50

+25

+64

25+

25

+9

+34

9+

16 0

+25

0+

39 0

+62

0+

100 0

±8

±12

.5+

3 -

13+

7 -

18-

4 -

200

-25

-12

28-

8 -

33-

21

-37

-17

4240

50

5065

+14

6 +

100

+17

4 +

100

+22

0 +

100

+90

60+

106

+60

+13

4 +

60+

49

+30

+60

30+

76

+30

+29

10+

40

+10

+19

0+

30 0

+46

0+

74 0+

120 0

±9.

15+

4 -

15+

9 -

21-

5 -

240

-30

-14

33-

9 -

39-

26

-45

-21

5165

80

8010

0+

174

+12

0+

207

+12

0+

260

+12

0+

107

+72

+12

6 +

72+

159

+72

+58

36+

71

+36

+90

36+

34

+12

+47

12+

22 0

+35

0+

54 0

+87

0+

140 0

±11

±17

.5+

4 -

18+

10

-25

-6

-28

0 -

35-

16

-38

-10

45-

30

-52

-24

5910

012

0

120

140

+20

8 +

145

+24

5 +

145

+30

5 +

145

+12

5 +

85+

148

+85

+18

5 +

85+

68

+43

+83

43+

106

+46

+39

14+

54

+14

+25

0+

40 0

+63

0+

100 0

+16

0 0±

12.5

±20

+4

-21

+12

28-

8 -

330

-40

-20

45-

12

-52

-36

61-

28

-68

140

160

160

180

180

200

+24

2 +

170

+28

5 +

170

+35

5 +

170

+14

6 +

100

+17

2 +

100

+21

5 +

100

+79

50+

96

+50

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2 +

50+

44

+15

+61

15+

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+46

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72 0+

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+18

5 0±

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±23

+5

-24

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33-

8 -

370

-46

-22

51-

14

-60

-41

70-

33

-79

200

225

225

250

付表

1 

常用

する

はめ

あい

で用

いる

穴の

寸法

許容

差 

JIS

B 0

40

1-2

:1

99

8(

ISO

28

6-2

:1

98

8)

より

抜粋

単位

:µm

=0.

001m

m

基準

寸法

の区

分(m

m)

軸の

公差

域ク

ラス

を超

え以

下d8

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-3

-20

34-

20

-45

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24-

14

-28

-14

39-

6 -

12-

6 -

16-

6 -

20-

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6-

2 -

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±3

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+2

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36

-30

48-

30

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-20

32-

20

-38

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-18

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10

-28

-4

-9

-4

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50

-8

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-18

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+1

+9

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12

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-25

40-

25

-47

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-22

-13

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-5

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50

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50-

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-16

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16

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-14

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+18

7+

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18

1824

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98-

65

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-61

-40

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40

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33-

20

-41

-20

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16-

7 -

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130

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±10

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+15

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+8

+21

8+

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+15

+35

2224

30

3040

-80

119

-80

142

-50

75-

50

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-50

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41-

25

-50

-25

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20-

9 -

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0 -

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25

+9

+33

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+26

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-10

0 -

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90-

60

-10

6-

60

-13

4-

30

-49

-30

60-

30

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10

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130

-19

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-46

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15

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+21

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+11

+30

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+51

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8010

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120

-17

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7-

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-10

7-

72

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72

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-58

-36

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36

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12

-34

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+35

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+23

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012

0

120

140

-14

5 -

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-14

5 -

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-85

125

-85

148

-85

185

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43

-83

-43

106

-14

32-

14

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-25

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-63

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+40

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0

160

180

180

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242

-17

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0 -

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-10

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-50

79-

50

-96

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35-

15

-44

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-29

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-72

0 -

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±10

±14

.5±

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24

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+33

4+

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+17

+46

17+

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+31

+79

5020

022

5

225

250

付表

2 

常用

する

はめ

あい

の軸

で用

いる

寸法

許容

差 

JIS

B 0

40

1-2

:1

99

8(

ISO

28

6-2

:1

98

8)

より

抜粋

単位

:µm

=0.

001m

m

Page 45: クロダ ボールねじ総合カタログ - 黒田精工株式会社...A-3 A-4 設計上の注意 使用回転速度について 本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転

後付-2 後付-3

参 考 資 料

参 考 資 料

基準

寸法

の区

分(m

m)

穴の

公差

域ク

ラス

を超

え以

下D

8D

9D

10E

7E

8E

9F6

F7F8

G6

G7

H6

H7

H8

H9

H10

JS6

JS7

K6

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M6

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N6

N7

P6

P7

-3

+34

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+20

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+14

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±3

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-4

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-12

-6

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36

+48

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60

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30+

32

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+38

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50

+20

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22

+10

+28

10+

12

+4

+16

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6+

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40

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13+

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5 -

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-7

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50+

50

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+16

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+6

+24

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-9

+6

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9 -

20-

5 -

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15

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18

1824

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117

+65

+14

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65+

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+73

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+33

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+7

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80+

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50

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±12

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+60

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15+

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33-

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39-

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8010

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+36

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36+

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+87

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±11

±17

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-28

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16

-38

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-52

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0

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140

+20

8 +

145

+24

5 +

145

+30

5 +

145

+12

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85+

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+83

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+63

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8 -

330

-40

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-68

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160

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180

200

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170

+28

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170

+35

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100

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33-

8 -

370

-46

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51-

14

-60

-41

70-

33

-79

200

225

225

250

付表

1 

常用

する

はめ

あい

で用

いる

穴の

寸法

許容

差 

JIS

B 0

40

1-2

:1

99

8(

ISO

28

6-2

:1

98

8)

より

抜粋

単位

:µm

=0.

001m

m

基準

寸法

の区

分(m

m)

軸の

公差

域ク

ラス

を超

え以

下d8

d9e7

e8e9

f6f7

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g6h5

h6h7

h8h9

js5js6

js7k5

k6m

5m

6n6

p6

-3

-20

34-

20

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14

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±2

±3

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36

-30

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30

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20

-38

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10

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+9

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40-

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50-

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43±

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7+

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65

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-61

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+21

8+

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2224

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2+

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72

-10

7-

72

-12

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72

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9-

36

-58

-36

71-

36

-90

-12

27-

12

-34

0 -

150

-22

0 -

350

-54

0 -

87±

7.5

±11

±17

.5+

18

+3

+25

3+

28

+13

+35

13+

45

+23

+59

3710

012

0

120

140

-14

5 -

208

-14

5 -

245

-85

125

-85

148

-85

185

-43

68-

43

-83

-43

106

-14

32-

14

-39

0 -

180

-25

0 -

400

-63

0 -

100

±9

±12

.5±

20+

21

+3

+28

3+

33

+15

+40

15+

52

+27

+68

4314

016

0

160

180

180

200

-17

0 -

242

-17

0 -

285

-10

0 -

146

-10

0 -

172

-10

0 -

215

-50

79-

50

-96

-50

122

-15

35-

15

-44

0 -

200

-29

0 -

460

-72

0 -

115

±10

±14

.5±

23+

24

+4

+33

4+

37

+17

+46

17+

60

+31

+79

5020

022

5

225

250

付表

2 

常用

する

はめ

あい

の軸

で用

いる

寸法

許容

差 

JIS

B 0

40

1-2

:1

99

8(

ISO

28

6-2

:1

98

8)

より

抜粋

単位

:µm

=0.

001m

m

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後付-4 後付-5

参 考 資 料

参 考 資 料

付表3 C形止め輪 JIS B 2804:2001 より抜粋 付表4 平行キー及びキー溝の形状寸法 JIS B 1301:1996 より抜粋

注(1)呼びは、1欄のものを優先し、必要に応じて2欄の順とする。 (2)厚さ(t)=1.6mmは当分の間1.5mmとすることができる。この場合mは1.65mmとする。備考1.止め輪円環部の最小幅は、板厚tより小さくてはならない。  2.適用する軸の寸法は、推奨する寸法を参考として示したものである。

注 ℓは、表の範囲内で、次の中から選ぶ。なお、ℓの寸法許容差は、原則としてJIS B 0401(寸法公差及びはめあい)のh12とする。 6、8、10、12、14、16、18、20、22、25、28、32、36、40、45、50、56、63、70、80、90、100、110、125、140、160、

180、200、220、250、280、320、360、400注 適応する軸径は、キーの強さに対応するトルクから求められるものであって、一般用途に目安として示す。備考 括弧を付けた呼び寸法のものは、なるべく使用しない。参考 本文に定めたキーの許容差よりも公差の小さいキーが必要な場合には、キーの幅bに対する許容差をh7とする。この場合の高さhの許

容差は、キーの呼び寸法7×7以下はh7、キーの呼び寸法8×7以上はh11とする。

単位:mm

呼び(1) 止め輪 適用する軸(参考)

d1 f b a d0 d3 d1d2 m n

1 2 基準寸法 許容差 基準寸法 許容差 約 約 最小 基準寸法 許容差 基準寸法 許容差 最小

10 9.3 ±0.15

1 ±0.05

1.6 3.0 1.2

17 10 9.6  0-0.09

1.15

+0.14  0

1.5

11 10.2 1.8 3.1 18 11 10.5

 0-0.11

12 11.1

±0.18

1.8 3.2 1.5 19 12 11.5 14 12.9 2.0 3.4

1.7

22 14 13.4 15 13.8 2.1 3.5 23 15 14.3 16 14.7 2.2 3.6 24 16 15.2 17 15.7 2.2 3.7 25 17 16.2 18 16.5

1.2

±0.06

2.6 3.8 26 18 17.0

1.35

19 17.5 2.7 3.8

2

27 19 18.0 20 18.5

±0.20

2.7 3.9 28 20 19.0

 0-0.21

22 20.5 2.7 4.1 31 22 21.0 24 22.2 3.1 4.2 33 24 22.9

25 23.2 3.1 4.3 34 25 23.9 26 24.2 3.1 4.4 35 26 24.9

28 25.9

1(2)

.6

3.1 4.6 38 28 26.6

1(2)

.7530 27.9 3.5 4.8 40 30 28.6 32 29.6 3.5 5.0

2.5

43 32 30.3

 0-0.25

35 32.2 ±0.25

4.0 5.4 46 35 33.0 36 33.2

1.8

±0.07

4.0 5.4 47 36 34.0

1.95

2

38 35.2 4.5 5.6 50 38 36.0 40 37.0

±0.40

4.5 5.8 53 40 38.0 42 38.5 4.5 6.2 55 42 39.5

45 41.5 4.8 6.3 58 45 42.5 48 44.5 4.8 6.5 62 48 45.5

50 45.8

2

5.0 6.7 64 50 47.0

2.255 50.8

±0.45

5.0 7.0 70 55 52.0

 0-0.30

56 51.8 5.0 7.0 71 56 53.0 60 55.8 5.5 7.2 75 60 57.0 65 60.8

2.5 ±0.08

6.4 7.4 81 65 62.0

2.7 2.570 65.5 6.4 7.8 86 70 67.0 75 70.5 7.0 7.9 92 75 72.0 80 74.5 7.4 8.2 97 80 76.5 85 79.5

3

±0.09

8.0 8.4

3

103 85 81.5  0-0.35 3.2

+0.18  0

390 84.5

±0.55

8.0 8.7 108 90 86.5 95 89.5 8.6 9.1 114 95 91.5

100 94.5 9.0 9.5 119 100 96.5 105 98.0

49.5 9.8 125 105 101.0

 0-0.54 4.2 4110 103.0 9.5 10.0 131 110 106.0

120 113.0 10.3 10.9 143 120 116.0

d4

a

b

m

n

t

d5は、軸にはめるときの外周の最大径。直径d0の穴の位置は、止め輪を適用する軸に入れたとき、みぞにかくれないようにする。

d3

d0

d5d2 d1 1.6

1.6c

db1

b2

r 2

6.3

6.3

25 h

t 2t 125b

h

S1=bの交差×キー本体⦆

キー溝の断面⦆

キー溝

S2=hの交差×

12

12

ℓS2

S1

単位:mm

キーの呼び寸法

b×h

キーの寸法 キーの溝の寸法 参考b h

C ℓ(1)

b1

・b2

の基準寸法

普通形

r1

及びr2

t1

の基準寸法

t2

の基準寸法

t1

・t2

の許容差

適応する軸径d

基準寸法

許容差

(h9)

基準寸法

許容差

b1 b2

許容差(N9)

許容差(Js9)

2×2 2  0-0.025

2  0-0.025

h9

0.16~0.25

6~20 2 -0.004-0.029 ±0.0125

0.08~0.161.2 1.0

+0.1 0

6~83×3 3 3 6~36 3 1.8 1.4 8~104×4 4

 0-0.030

4 0-0.030

8~45 4 0-0.030 ±0.0150

2.5 1.8 10~125×5 5 5

0.25~0.40

10~56 5

0.16~0.25

3.0 2.3 12~176×6 6 6 14~70 6 3.5 2.8 17~22

(7×7) 7 0-0.036

7  0-0.030 16~80 7

 0-0.036 ±0.0180

4.0 3.0

+0.2 0

20~25

8×7 8 7

 0-0.090

h11

18~90 8 4.0 3.3 22~3010×8 10 8

0.40~0.60

22~110 10

0.25~0.40

5.0 3.3 30~3812×8 12

 0-0.043

8 28~140 12

 0-0.043 ±0.0215

5.0 3.3 38~4414×9 14 9 36~160 14 5.5 3.8 44~50

(15×10) 15 10 40~180 15 5.0 5.0 50~5516×10 16 10 45~180 16 6.0 4.3 50~5818×11 18 11

 0-0.110

50~200 18 7.0 4.4 58~6520×12 20

 0-0.052

12

0.60~0.80

56~220 20

 0-0.052 ±0.0260

0.40~0.60

7.5 4.9 65~7522×14 22 14 63~250 22 9.0 5.4 75~85

(24×16) 24 16 70~280 24 8.0 8.0 80~9025×14 25 14 70~280 25 9.0 5.4 85~9528×16 28 16 80~320 28 10.0 6.4 95~11032×18 32

 0-0.062

18 90~360 32

 0-0.062 ±0.0310

11.0 7.4 110~130(35×22) 35 22

 0-0.130

1.00~1.20

100~400 35

0.70~1.00

11.0 11.0

+0.3 0

125~14036×20 36 20 - 36 12.0 8.4 130~150

(38×24) 38 24 - 38 12.0 12.0 140~16040×22 40 22 - 40 13.0 9.4 150~170

(42×26) 42 26 - 42 13.0 13.0 160~18045×25 45 25 - 45 15.0 10.4 170~20050×28 50 28 - 50 17.0 11.4 200~23056×32 56

 0-0.074

32

 0-0.160

1.60~2.00

- 56 0-0.074 ±0.0370

1.20~1.6020.0 12.4 230~260

63×32 63 32 - 63 20.0 12.4 260~29070×36 70 36 - 70 22.0 14.4 290~33080×40 80 40

2.50~3.00

- 802.00~2.50

25.0 15.4 330~38090×45 90  0

-0.08745 - 90  0

-0.087 ±0.043528.0 17.4 380~440

100×50 100 50 - 100 31.0 19.5 440~500

Page 47: クロダ ボールねじ総合カタログ - 黒田精工株式会社...A-3 A-4 設計上の注意 使用回転速度について 本カタログの許容回転速度の項を参照し、許容回転

後付-4 後付-5

参 考 資 料

参 考 資 料

付表3 C形止め輪 JIS B 2804:2001 より抜粋 付表4 平行キー及びキー溝の形状寸法 JIS B 1301:1996 より抜粋

注(1)呼びは、1欄のものを優先し、必要に応じて2欄の順とする。 (2)厚さ(t)=1.6mmは当分の間1.5mmとすることができる。この場合mは1.65mmとする。備考1.止め輪円環部の最小幅は、板厚tより小さくてはならない。  2.適用する軸の寸法は、推奨する寸法を参考として示したものである。

注 ℓは、表の範囲内で、次の中から選ぶ。なお、ℓの寸法許容差は、原則としてJIS B 0401(寸法公差及びはめあい)のh12とする。 6、8、10、12、14、16、18、20、22、25、28、32、36、40、45、50、56、63、70、80、90、100、110、125、140、160、

180、200、220、250、280、320、360、400注 適応する軸径は、キーの強さに対応するトルクから求められるものであって、一般用途に目安として示す。備考 括弧を付けた呼び寸法のものは、なるべく使用しない。参考 本文に定めたキーの許容差よりも公差の小さいキーが必要な場合には、キーの幅bに対する許容差をh7とする。この場合の高さhの許

容差は、キーの呼び寸法7×7以下はh7、キーの呼び寸法8×7以上はh11とする。

単位:mm

呼び(1) 止め輪 適用する軸(参考)

d1 f b a d0 d3 d1d2 m n

1 2 基準寸法 許容差 基準寸法 許容差 約 約 最小 基準寸法 許容差 基準寸法 許容差 最小

10 9.3 ±0.15

1 ±0.05

1.6 3.0 1.2

17 10 9.6  0-0.09

1.15

+0.14  0

1.5

11 10.2 1.8 3.1 18 11 10.5

 0-0.11

12 11.1

±0.18

1.8 3.2 1.5 19 12 11.5 14 12.9 2.0 3.4

1.7

22 14 13.4 15 13.8 2.1 3.5 23 15 14.3 16 14.7 2.2 3.6 24 16 15.2 17 15.7 2.2 3.7 25 17 16.2 18 16.5

1.2

±0.06

2.6 3.8 26 18 17.0

1.35

19 17.5 2.7 3.8

2

27 19 18.0 20 18.5

±0.20

2.7 3.9 28 20 19.0

 0-0.21

22 20.5 2.7 4.1 31 22 21.0 24 22.2 3.1 4.2 33 24 22.9

25 23.2 3.1 4.3 34 25 23.9 26 24.2 3.1 4.4 35 26 24.9

28 25.9

1(2)

.6

3.1 4.6 38 28 26.6

1(2)

.7530 27.9 3.5 4.8 40 30 28.6 32 29.6 3.5 5.0

2.5

43 32 30.3

 0-0.25

35 32.2 ±0.25

4.0 5.4 46 35 33.0 36 33.2

1.8

±0.07

4.0 5.4 47 36 34.0

1.95

2

38 35.2 4.5 5.6 50 38 36.0 40 37.0

±0.40

4.5 5.8 53 40 38.0 42 38.5 4.5 6.2 55 42 39.5

45 41.5 4.8 6.3 58 45 42.5 48 44.5 4.8 6.5 62 48 45.5

50 45.8

2

5.0 6.7 64 50 47.0

2.255 50.8

±0.45

5.0 7.0 70 55 52.0

 0-0.30

56 51.8 5.0 7.0 71 56 53.0 60 55.8 5.5 7.2 75 60 57.0 65 60.8

2.5 ±0.08

6.4 7.4 81 65 62.0

2.7 2.570 65.5 6.4 7.8 86 70 67.0 75 70.5 7.0 7.9 92 75 72.0 80 74.5 7.4 8.2 97 80 76.5 85 79.5

3

±0.09

8.0 8.4

3

103 85 81.5  0-0.35 3.2

+0.18  0

390 84.5

±0.55

8.0 8.7 108 90 86.5 95 89.5 8.6 9.1 114 95 91.5

100 94.5 9.0 9.5 119 100 96.5 105 98.0

49.5 9.8 125 105 101.0

 0-0.54 4.2 4110 103.0 9.5 10.0 131 110 106.0

120 113.0 10.3 10.9 143 120 116.0

d4

a

b

m

n

t

d5は、軸にはめるときの外周の最大径。直径d0の穴の位置は、止め輪を適用する軸に入れたとき、みぞにかくれないようにする。

d3

d0

d5d2 d1 1.6

1.6c

db1

b2

r 2

6.3

6.325 h

t 2t 125b

hS1=bの交差×

キー本体⦆

キー溝の断面⦆

キー溝

S2=hの交差×

12

12

ℓS2

S1

単位:mm

キーの呼び寸法

b×h

キーの寸法 キーの溝の寸法 参考b h

C ℓ(1)

b1

・b2

の基準寸法

普通形

r1

及びr2

t1

の基準寸法

t2

の基準寸法

t1

・t2

の許容差

適応する軸径d

基準寸法

許容差

(h9)

基準寸法

許容差

b1 b2

許容差(N9)

許容差(Js9)

2×2 2  0-0.025

2  0-0.025

h9

0.16~0.25

6~20 2 -0.004-0.029 ±0.0125

0.08~0.161.2 1.0

+0.1 0

6~83×3 3 3 6~36 3 1.8 1.4 8~104×4 4

 0-0.030

4 0-0.030

8~45 4 0-0.030 ±0.0150

2.5 1.8 10~125×5 5 5

0.25~0.40

10~56 5

0.16~0.25

3.0 2.3 12~176×6 6 6 14~70 6 3.5 2.8 17~22

(7×7) 7 0-0.036

7  0-0.030 16~80 7

 0-0.036 ±0.0180

4.0 3.0

+0.2 0

20~25

8×7 8 7

 0-0.090

h11

18~90 8 4.0 3.3 22~3010×8 10 8

0.40~0.60

22~110 10

0.25~0.40

5.0 3.3 30~3812×8 12

 0-0.043

8 28~140 12

 0-0.043 ±0.0215

5.0 3.3 38~4414×9 14 9 36~160 14 5.5 3.8 44~50

(15×10) 15 10 40~180 15 5.0 5.0 50~5516×10 16 10 45~180 16 6.0 4.3 50~5818×11 18 11

 0-0.110

50~200 18 7.0 4.4 58~6520×12 20

 0-0.052

12

0.60~0.80

56~220 20

 0-0.052 ±0.0260

0.40~0.60

7.5 4.9 65~7522×14 22 14 63~250 22 9.0 5.4 75~85

(24×16) 24 16 70~280 24 8.0 8.0 80~9025×14 25 14 70~280 25 9.0 5.4 85~9528×16 28 16 80~320 28 10.0 6.4 95~11032×18 32

 0-0.062

18 90~360 32

 0-0.062 ±0.0310

11.0 7.4 110~130(35×22) 35 22

 0-0.130

1.00~1.20

100~400 35

0.70~1.00

11.0 11.0

+0.3 0

125~14036×20 36 20 - 36 12.0 8.4 130~150

(38×24) 38 24 - 38 12.0 12.0 140~16040×22 40 22 - 40 13.0 9.4 150~170

(42×26) 42 26 - 42 13.0 13.0 160~18045×25 45 25 - 45 15.0 10.4 170~20050×28 50 28 - 50 17.0 11.4 200~23056×32 56

 0-0.074

32

 0-0.160

1.60~2.00

- 56 0-0.074 ±0.0370

1.20~1.6020.0 12.4 230~260

63×32 63 32 - 63 20.0 12.4 260~29070×36 70 36 - 70 22.0 14.4 290~33080×40 80 40

2.50~3.00

- 802.00~2.50

25.0 15.4 330~38090×45 90  0

-0.08745 - 90  0

-0.087 ±0.043528.0 17.4 380~440

100×50 100 50 - 100 31.0 19.5 440~500

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後付-6 後付-7

参 考 資 料

参 考 資 料

付表5 硬さ換算(参考) 付表6 六角穴付きボルトに対する座ぐり及びボルト穴の寸法(参考)

ロックウェルCスケ-ル硬さ(150kgf)

ビッカ-ス硬さ

ブリネル硬さ ロックウェル硬さ

ショア硬さ標準球 タングステン カ-バイト球

Aスケ-ル 荷重60kgf brale圧子

Bスケ-ル 荷重100kgf 径1/1 6in球

68 940 - - 85.6 - 9767 900 - - 85.0 - 9566 865 - - 84.5 - 9265 832 - 739 83.9 - 9164 800 - 722 83.4 - 8863 772 - 705 82.8 - 8762 746 - 688 82.3 - 8561 720 - 670 81.8 - 8360 697 - 654 81.2 - 8159 674 - 634 80.7 - 8058 653 - 615 80.1 - 7857 633 - 595 79.6 - 7656 613 - 577 79.0 - 7555 595 - 560 78.5 - 7454 577 - 543 78.0 - 7253 560 - 525 77.4 - 7152 544 500 512 76.8 - 6951 528 487 496 76.3 - 6850 513 475 481 75.9 - 6749 498 464 469 75.2 - 6648 484 451 455 74.7 - 6447 471 442 443 74.1 - 6346 458 432 432 73.6 - 6245 446 421 421 73.1 - 6044 434 409 409 72.5 - 5843 423 400 400 72.0 - 5742 412 390 390 71.5 - 5641 402 381 381 70.9 - 5540 392 371 371 70.4 - 5439 382 362 362 69.9 - 5238 372 353 353 69.4 - 5137 363 344 344 68.9 - 5036 354 336 336 68.4 (109.0) 4935 345 327 327 67.9 (108.5) 4834 336 319 319 67.4 (108.0) 4733 327 311 311 66.8 (107.5) 4632 318 301 301 66.3 (107.0) 4431 310 294 294 65.8 (106.0) 4330 302 286 286 65.3 (105.5) 4229 294 279 279 64.7 (104.5) 4128 286 271 271 64.3 (104.0) 4127 279 264 264 63.8 (103.0) 4026 272 258 258 63.3 (102.5) 3825 266 253 253 62.8 (101.5) 3824 260 247 247 62.4 (101.0) 3723 254 243 243 62.0 100.0 3622 248 237 237 61.5 99.0 3521 243 231 231 61.0 98.5 3520 238 226 226 60.5 97.8 34

(18) 230 219 219 - 96.7 33(16) 222 212 212 - 95.5 32(14) 213 203 203 - 93.9 31(12) 204 194 194 - 92.3 29(10) 196 187 187 - 90.7 28( 8) 188 179 179 - 89.5 27( 6) 180 171 171 - 87.1 26( 4) 173 165 165 - 85.5 25( 2) 166 158 158 - 83.5 24( 0) 160 152 152 - 81.7 24

D’

D

H

d

d’d1

H”

単位:mmねじの呼び(d) M3 M4 M5 M6 M8 M10 M12 (M14) M16 (M18) M20 (M22) M24 (M27) M30

ねじのピッチ(P) 0.5 0.7 0.8 1 1.25 1.5 1.75 2 2 2.5 2.5 2.5 3 3 3.5d1 3 4 5 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 27 30d’ 3.4 4.5 5.5 6.6 9 11 14 16 18 20 22 24 26 30 33D 5.5 7 8.5 10 13 16 18 21 24 27 30 33 36 40 45D’ 6.5 8 9.5 11 14 17.5 20 23 26 29 32 35 39 43 48H 3 4 5 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 27 30H” 3.3 4.4 5.4 6.5 8.6 10.8 13 15.2 17.5 19.5 21.5 23.5 25.5 29 32

備考 上表のボルト穴径(d’)は、JIS B 1001(ボルト穴径及びざくり径)のボルト穴径2級による。

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後付-6 後付-7

参 考 資 料

参 考 資 料

付表5 硬さ換算(参考) 付表6 六角穴付きボルトに対する座ぐり及びボルト穴の寸法(参考)

ロックウェルCスケ-ル硬さ(150kgf)

ビッカ-ス硬さ

ブリネル硬さ ロックウェル硬さ

ショア硬さ標準球 タングステン カ-バイト球

Aスケ-ル 荷重60kgf brale圧子

Bスケ-ル 荷重100kgf 径1/1 6in球

68 940 - - 85.6 - 9767 900 - - 85.0 - 9566 865 - - 84.5 - 9265 832 - 739 83.9 - 9164 800 - 722 83.4 - 8863 772 - 705 82.8 - 8762 746 - 688 82.3 - 8561 720 - 670 81.8 - 8360 697 - 654 81.2 - 8159 674 - 634 80.7 - 8058 653 - 615 80.1 - 7857 633 - 595 79.6 - 7656 613 - 577 79.0 - 7555 595 - 560 78.5 - 7454 577 - 543 78.0 - 7253 560 - 525 77.4 - 7152 544 500 512 76.8 - 6951 528 487 496 76.3 - 6850 513 475 481 75.9 - 6749 498 464 469 75.2 - 6648 484 451 455 74.7 - 6447 471 442 443 74.1 - 6346 458 432 432 73.6 - 6245 446 421 421 73.1 - 6044 434 409 409 72.5 - 5843 423 400 400 72.0 - 5742 412 390 390 71.5 - 5641 402 381 381 70.9 - 5540 392 371 371 70.4 - 5439 382 362 362 69.9 - 5238 372 353 353 69.4 - 5137 363 344 344 68.9 - 5036 354 336 336 68.4 (109.0) 4935 345 327 327 67.9 (108.5) 4834 336 319 319 67.4 (108.0) 4733 327 311 311 66.8 (107.5) 4632 318 301 301 66.3 (107.0) 4431 310 294 294 65.8 (106.0) 4330 302 286 286 65.3 (105.5) 4229 294 279 279 64.7 (104.5) 4128 286 271 271 64.3 (104.0) 4127 279 264 264 63.8 (103.0) 4026 272 258 258 63.3 (102.5) 3825 266 253 253 62.8 (101.5) 3824 260 247 247 62.4 (101.0) 3723 254 243 243 62.0 100.0 3622 248 237 237 61.5 99.0 3521 243 231 231 61.0 98.5 3520 238 226 226 60.5 97.8 34

(18) 230 219 219 - 96.7 33(16) 222 212 212 - 95.5 32(14) 213 203 203 - 93.9 31(12) 204 194 194 - 92.3 29(10) 196 187 187 - 90.7 28( 8) 188 179 179 - 89.5 27( 6) 180 171 171 - 87.1 26( 4) 173 165 165 - 85.5 25( 2) 166 158 158 - 83.5 24( 0) 160 152 152 - 81.7 24

D’

D

H

d

d’d1

H”

単位:mmねじの呼び(d) M3 M4 M5 M6 M8 M10 M12 (M14) M16 (M18) M20 (M22) M24 (M27) M30

ねじのピッチ(P) 0.5 0.7 0.8 1 1.25 1.5 1.75 2 2 2.5 2.5 2.5 3 3 3.5d1 3 4 5 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 27 30d’ 3.4 4.5 5.5 6.6 9 11 14 16 18 20 22 24 26 30 33D 5.5 7 8.5 10 13 16 18 21 24 27 30 33 36 40 45D’ 6.5 8 9.5 11 14 17.5 20 23 26 29 32 35 39 43 48H 3 4 5 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 27 30H” 3.3 4.4 5.4 6.5 8.6 10.8 13 15.2 17.5 19.5 21.5 23.5 25.5 29 32

備考 上表のボルト穴径(d’)は、JIS B 1001(ボルト穴径及びざくり径)のボルト穴径2級による。