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. 米国トランプ政権の政策 ( 核不拡散、核セキュリティ、原子力等) 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター 政策調査室

核不拡散、核セキュリティ、原子力等) - JAEA · 2020. 3. 25. · • オバマ前大統領の「全方位的エネルギー戦略(all-of-the-above energy strategy

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Page 1: 核不拡散、核セキュリティ、原子力等) - JAEA · 2020. 3. 25. · • オバマ前大統領の「全方位的エネルギー戦略(all-of-the-above energy strategy

6.米国トランプ政権の政策(核不拡散、核セキュリティ、原子力等)

日本原子力研究開発機構核不拡散・核セキュリティ総合支援センター政策調査室

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大統領、副大統領

参考:足立正彦、「トランプ次期政権高官人事分析資料」、住友商事グローバルリサーチ、URL: https://www.scgr.co.jp/report/survey/2016121421714/写真出典:https://www.whitehouse.gov/administration/president-trump、https://www.whitehouse.gov/administration/vice-president-pence

•1959年生まれ。インディアナ州出身。•インディアナ大学法科大学院修了。弁護士。•2000年の下院議員選挙で初当選、2001~13年まで下院議員を歴任。共和党保守派に属し、ティーパーティ運動にも参加。2013年1月からはインディアナ州知事を務め、大規模な減税を導入、また財政黒字を達成。

•共和党主流派に属し、下院議長のポール・ライアン氏(ウィスコンシン州)とは盟友であることから、トランプ氏と議会の橋渡し役となることが期待されている。

第48代副大統領:マイク・ペンス第45代統領:ドナルド・トランプ

•1946年生まれ。ニューヨーク州出身。•ペンシルバニア大学ウォートン校卒業、トランプ・オーガナイゼーションの会長兼社長、全米でホテルやカジノを経営。

•2015年6月、2016年大統領選挙へ共和党からの出馬を表明。メキシコとの国境の壁の建設、TPPからの脱退やパリ協定からの離脱、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉、日韓の核武装の是認、イランとの核合意の破棄等の発言、またワシントンのエスタブリッシュメントを批判する発言等はマスコミから脚光を浴びた。

•政治や軍人の経験がない初めての大統領で、また歴代米国大統領の中で、最高齢での大統領就任である。

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2020年大統領選挙に係り、2020年8月24日に開催された共和党全国大会で、トランプ氏とペンス氏が、各々、共和党の正副大統領候補に正式に指名された。

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大統領の就任演説と政策課題就任演説の主要ポイント

• 国民(People)による統治: 私が大統領となった今日、この場所から、政府が国民により統治されるという変革が始まる。

• 米国第一主義: 今日、この日から、米国はひたすら米国第一主義(America First)に徹する。 米国の企業、雇用、国境を守らなければならない。保護こそが偉大な繁栄と強さをもたらす。

• 新しい同盟関係の構築: 今後、米国は米国製品を買い、米国人を雇うという単純な2つのルールに従う。 世界の国々と友好的な善意の関係を築くが、それは全ての国には自国の利益を優先させる権

利があることを理解した上でのことである。そして古い同盟関係を強化し、新しいものを形づくる。 世界を結束しイスラム過激派のテロを地球上から完全に根絶させる。 写真出典:

https://www.whitehouse.gov/administration/president-trump

6つの政策課題のうち、「米国第一エネルギー計画」と「米国第一外交政策」

•2017年1月20日、トランプ大統領は①米国第一エネルギー計画、②米国第一外交政策、③雇用と成長の復活、④米国の軍隊を再び強固なものとすること、⑤法律施行コミュニティの設立、そして⑥すべての米国人のための貿易交渉、の計6つの政策課題を発表。うち、①と②の概要は以下の通り。

米国第一エネルギー計画• 長期間に亘りエネルギー業界への重圧となり、また米国の(雇用等にとって)有害かつ不必要な気候行動計画や水資源保護を排除し、米国労働者の賃金を今後7年間で300億ドル以上引き上げ

• 50兆ドルと見積もられ、特に連邦所有地(陸域、海域)のシェール資源を開発し、それらのエネルギー生産からの収入で公共インフラを再建

• クリーン・コール技術に取組み、米国の石炭産業を再生• 上記により米国は石油輸出国機構(OPEC)や米国を敵視する国々からエネルギーの自立を確立する。同時に湾岸の同盟国と対テロ戦略の一つとして良好なエネルギー関係を築く

• 環境保護庁の本質的なミッションを再び大気と水の保護に向けさせる

米国第一外交政策• 外交政策の中心は「力による平和(Peace through strength)」

• イスラム国(ISIS)やイスラム過激派テロ組織の打破は最優先課題。必要であれば統合及び合同軍事作戦を積極的に展開

• 米国の軍事力を再建。米国の軍事優位性は揺るがないものでなければならず、米海軍や空軍の減少傾向を逆転させる

• 米国の利益に基づいた政策を推進するに当たり外交を活用

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国務長官、エネルギー長官、大統領補佐官ダン・ブルイエット エネルギー省

(DOE)長官ロバート・オブライエン大統領補佐官

(国家安全保障担当)マイク・ポンペオ国務省

(DOS)長官

•カリフォルニア州出身。•1986年にウェストポイントの陸軍士官学校を首席で卒業し、退役後、ハーバード大学法科大学院を卒業。弁護士。

•2010年に下院議員(共和党、カンザス州)に初当選(ティーパーティ運動の一人)、2017年1月まで6年間、下院議員を務める。

•2017年1月~2018年4月にCIA長官を務め、2018年4月から現職。

•対北朝鮮、対イラン強硬派として知られる。写真出典:https://www.state.gov/r/pa/ei/biog/281217.htm

•ルイジアナ州出身。•メリーランド大学卒業後、陸軍に入隊。•2001年~2003年にブッシュ(子)政権下のDOEで次官補(議会及び政府間問題担当)、2013年~2016年にルイジアナ州鉱物エネルギー委員会のメンバー、また直近では、フォード社の副社長、陸軍航空業務事務所の上級副社長の職務を歴任。

•2017年8月から、ペリー前DOE長官の下で同省副長官を務めた。2019年12月のペリー氏の退任に伴い、新DOE長官に就任。

•基本的にはペリー前長官の政策を継承し、原子力に関しては、先進的原子力技術開発等に積極的に取り組んでいる。

• 写真出典:https://www.energy.gov/leadership

•カリフォルニア州出身。•カリフォルニア大学ロサンジェルス校及び同大学バークレー校法科大学院出身。弁護士。

•1996~98年に国連安保理内で法律顧問を務めた後、2005年、ブッシュ(子)政権下で国連総会の米国代理代表(国連大使はボルトン氏)を務める。アフガニスタン及び中東政策に携わる。

•2018年5月、人質問題担当特使に就任。

•2019年9月18日にジョン・ボルトン氏の後任としてトランプ大統領から指名された。

写真出典:https://www.state.gov/biographies/robert-c-obrien/

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トランプ政権の政策(核不拡散、核セキュリティ等)

項目 トランプ 政権の方針、動向

NPT・核不拡散体制 NPT体制の維持・強化が重要と言及

北朝鮮の核問題(北朝鮮の非核化)

• 第1回米朝首脳会談(2018.6.12)後:「もはや北朝鮮の核の脅威はなくなった」、「北朝鮮との非核化交渉に期限は設けておらず、急いではいない」。経済制裁を継続しつつ米韓合同軍事演習を停止。

• 第2回米朝首脳会談(2019.2.27-28):北朝鮮が非核化するまで「最終的かつ完全に検証された非核化(FFVD)」方式での「完全な非核化」の実施を求めるとともに、北朝鮮がそれを実施すれば、経済援助、米朝関係の改善、朝鮮半島の平和体制構築も達成されることを提示。(ただし非核化と制裁解除の範囲をめぐり合意に至らず)

• (2019.6.30:米朝首脳が板門店で面会)

イラン核合意 (包括的共同作業計画、JCPOA)

• JCPOAからの離脱に反対していたティラーソン国務長官を更迭。その後、マイク・ポンペオCIA長官を国務長官に指名。

• 2018年5月6日:JCPOAからの離脱を表明。• 8月7日:イランによるドル紙幣購入や金などの貴金属取引、工業用金属の売買に関する制裁等の第1段階の経済制裁を再開。

• 11月:イランの石油や金融部門を中心に、第2段階の経済制裁を再開。イランの石油、船舶、保険、銀行部門の団体を制裁対象に追加。

• 2020年8月20日、ポンペオ国務長官は国連安全保障理事会に対し、「イランに対する国連制裁の復活(スナップバック)手続きを開始する旨を通知した」と発表。

国家安全保障

・国防戦略やミサイル防衛システムの強化計画を策定、『核態勢の見直し(NPR)』を2018年に改定。・『国家安全保障戦略』では、4つの柱として「米国第一主義」の下、①「国民と国土の防衛」、②「米国の繁栄の促進」、③「力による平和の維持」、④「米国の影響力の拡大」を掲げ、とりわけミサイル防衛の強化、中・露といった「修正主義勢力」に対抗するための軍事力の近代化と能力の向上の必要性を訴える。アジア地域については、領有権問題の平和的解決や朝鮮半島の非核化への取り組みを主張。

軍備管理・軍縮• 「強い米国」を目指し、大統領就任以降の予算要求で、毎年、国防費を増額要求。FY2020国防総省の予算では、中露の脅威に対抗するため、7,180億ドルを要求。

• 2019年2月、米国がINF(中距離核戦力全廃条約)離脱を宣言、露国にその旨を通告。8月、正式に離脱。• 現在、2021年2月に期限を迎える新STARTの期限延長(5年間)に米露が合意できるかが争点になっている。

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項目 トランプ 政権の方針、動向

日本の安全保障との関係• トランプ大統領は、就任以前に日本や韓国の核武装を是認、また米軍駐留費用等への財政支援を要請する発言を行っていたが、大統領就任後は、安倍首相に対して、日米関係は卓越したパートナーシップであり、この特別な関係を更に強化していきたい旨を言及。

国際原子力機関(IAEA) • IAEAの核不拡散(及び核セキュリティ、原子力安全)の確保に係る役割を評価。任意拠出金も継続。

包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准

• 2018年の『核態勢の見直し(NPR)』上でCTBT批准に向けた議会手続きを行わないことを表明。• ただし、国際監視制度(IMS)の運営等を含む包括的核実験禁止条約機関準備委員会への特別拠出は継続。

エネルギー戦略

• オバマ前大統領の「全方位的エネルギー戦略(all-of-the-above energy strategy」から、「エネルギー自立(Energy Independence)」と「エネルギー支配(Energy Dominance)」を目指す。 米国エネルギー(石炭火力、石油、天然ガス)の世界輸出により、雇用を創出、米国の友好国、

パートナー国、同盟国のエネルギー安全保障を確保。 オバマ大政権によるエネルギー開発を阻害してきた規制を除去し、インフラ開発を推進。

地球温暖化対策• オバマ前大統領が打ち出した「気候変動行動計画」を撤回。• 2017年6月、温暖化対策による米国の産業競争力への影響等を問題視して、気候変動に係るパリ協定からの離脱を表明。

核セキュリティ • テロ対策との絡みから、核セキュリティの確保を重要視。• ただし、ポスト核セキュリティ・サミット後の活動には特段の言及なし。

PMDA(米露間での解体核余剰Puの処分)

• 余剰解体核兵器からのPuの処分につき、MOX燃料製造施設(MFFF)の建設を終了させ、処分方法として「希釈・処分オプション」を選択。2018年10月、DOE/NNSAはMFFFの事業主体であるCB&I AREVA MOX Services LLC.に対してMFFF建設終了通知を送付。

• FY2020予算要求で、余剰Puの希釈・処分に向けて精力的に予算を充当することとし、サバンナリバーサイトとロスアラモス国立研究所の主要設備に投資する計画を発表。

放射性廃棄物処分場、使用済燃料中間貯蔵

• ヤッカマウンテン(YM)許認可申請書の審査の再開、使用済燃料中間貯蔵施設の建設推進。• FY2018及びFY2019予算要求で、YMの許認可活動再開と中間貯蔵プログラムの開発に1億2千万ドルを要求するが、しかし議会は予算を配賦せず。

• トランプ政権は、FY2020予算要求でも1億1,600万ドルを要求。

トランプ政権の政策(エネルギー戦略等)

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トランプ政権の政策等(エネルギー、原子力)方針、実施内容、見解等

トランプ政権

• トランプ大統領 政府が主導するエネルギー開発推進により、米国産エネルギーを世界に輸出 「米国のエネルギー自立」と「米国のエネルギー支配」を達成する6つの新しいイニシアティブ(ただしメインは、天然

ガス、石油の輸出促進と関連する国内インフラの整備、規制の撤廃など) イニシアティブの1つとして、原子力エネルギーを再活性化させる新しい方法を見い出すため、原子力政策の徹底

的なレビューを実施することを言及• ペリーDOE前長官及びブルイエット長官 原子力を再びクールなものにする(To make nuclear cool again!) 原子力の役割:原子力無くしてはクリーン・エネルギーのポートフォリオは完成しない。原子力は新たな可能性を

切り開くゲーム・チェンジャーになり得る 米国の役割:米国は、原子力開発の主導的役割を果たす 原子炉の輸出やSMR支援を含む原子力産業界の再活性化を支援 使用済燃料中間貯蔵施設の推進

大統領が言及した原子力政策のレビュー:エネルギー生産と原子炉建設コストの評価を含む、米国の原子力開発計画等

新規原子力発電所の建設:許認可プロセスを簡素化し、規制を大幅に緩和すべきことを主張 既存の原子力発電所の運転維持への対応 トランプ大統領が設立した核燃料ワーキング・グループが、「米国が原子力で競争力の優位性を復活させるため

に-国家安全保障を確保するための戦略-」を発表

議会

議会は、先進炉開発や商用開発を促進するため、超党派でNEIMA及びNEICAの法案を提案・可決。また2021年国防権限法の一部として原子力技術の国際競争において米国が再びリーダーシップを取り戻すことを目指し、NELAを可決。 原子力エネルギー革新・最新化法(NEIMA: Nuclear Energy Innovation and Modernization Act) 原子力エネルギー革新能力法(NEICA: Nuclear Energy Innovation Capabilities Act) 原子力リーダーシップ法(NELA: Nuclear Energy Leadership Act)

上記に対する米国原子力協会(NEI)の反応

米国内外で「原子力エネルギーの優位性」を達成したいなら既存の原子炉維持、先進の展開、海外への原子炉輸出を支援・刺激すべきと主張。

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大統領の国家安全保障戦略、核態勢の見直し、一般教書演説国家安全保障戦略(2017年12月18日発表)の主要ポイント

• 国家安全保障上の脅威と優先課題: 米国の国家安全保障に重大な影響を与える課題は、中国や露国、イランや北朝鮮、テロリスト。これらへの対応方策として、「米

国第一主義」に基づいて強い米国を実現するとし、「国民と国土の防衛」、「米国の繁栄促進」、「力による平和の維持」、そして「米国の影響力の拡大」を優先的課題として提示。

• 具体的な方策: 核兵器(備蓄核弾頭、核戦力の三本柱)、老朽化する核兵器関連インフラ(指揮管理システム等)、核兵器関連事業

の維持及び近代化 テロ対策及び大量破壊兵器拡散対抗に係る措置の強化と国際支援 原子力技術(特に次世代原子炉)向上により、エネルギー分野の技術的優位を進展 National Security Strategy

核態勢の見直し報告書(2018年2月2日発表)の主要ポイント

• トランプ政権の核態勢の見直しの特徴: 「核兵器なき世界」を持論としたオバマ前政権に比し、中国や露国、イランや北朝鮮、テロリストによる核の脅威の増大に対抗す

るため「柔軟かつ多様な核戦力」の必要性を強調• 具体的な方策:

核戦力の三本柱の近代化、新型核兵器(潜水艦発射型弾道ミサイルに搭載可能な低威力核弾頭、海洋発射型核巡航ミサイル)の研究開発

核弾頭維持管理関連インフラの能力向上、核指揮統制通信システムのサイバー攻撃等からの防護強化 核テロ対策、核不拡散、核セキュリティの強化と国際支援(核・放射性物質、技術及び知識の不法移転の検知と阻止能

力の強化、盗取に対する脆弱性の低減、核鑑識/輸出管理/保障措置の強化等) 国際原子力機関、包括的核実験禁止条約機構準備委員会、国際監視体制、国際データセンターへの支持継続

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一般教書演説(2020年2月4日発表)の主要ポイント(主に核不拡散に係る部分)

• トランプ氏の大統領就任後の主要な内政面の成果を掲げ、総じてトランプ大統領が、今次教書のテーマである「偉大な米国の復活」を成し得ている旨をアピール。

• イラン核問題については、イランは核開発を放棄し、テロ組織への支援を止め、自国民のための行動を開始すべきこと、また現在、イラン経済は米国の「最大の制裁」により非常に悪化しているが、イランが上記の活動を止めれば、米国は制裁等の解除等を含めて良い形で短時間での回復を手助けできること、そしてイランがどちらを選択するかはイラン次第であること等を言及。

• 北朝鮮等に係る言及は特段なし。

Nuclear Posture Review

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• エネルギー省(DOE)全体

• DOE国家核安全保障庁(NNSA)

• 原子力(NE)局 (単位:千ドル)

• DOE原子力局(NE局)

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FY2021予算教書 (DOE全体、DOE/NNSA及びNE局)

FY2019実施 FY2020実施 FY2021要求FY 2021要求 vs. FY2020実施

ドル %核兵器活動 11,100,000 12,457,097 15,602,000 3,144,903 25.25 防衛不拡散* 1,930,000 2,164,400 2,031,000 -133,400 -6.16 海軍原子炉 1,788,618 1,648,396 1,684,000 35,604 2.16連邦職員給与・経費 410,000 434,699 454,000 19,301 4.44

NNSA合計 15,228,618 16,704,592 19,771,000 3,066,408 18.36

FY2019実施 FY2020実施 FY2021要求 FY 2021要求 vs. FY2020実施ドル %

原子力(研究開発関連)** 1,326,090 1,493,408 1,179,931 -313,477 -20.99 ウラン備蓄 0 0 150,000 150,000 100.00中間貯蔵及び放射性廃棄物基金の監督 0 0 27,500 27,500 100.00

NE局合計 1,326,090 1,493,408 1,357,431 -135,977 -9.11

単位:千ドル

単位:千ドル

単位:千ドル

FY2019実施 FY2020実施 FY2021要求FY 2021要求 vs. FY2020実施

ドル %DOE合計 35,533,628 38,512,516 35,361,669 -3,150,847 -8.18

*詳細はP80~81を参照

**詳細はP82~83を参照

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単位:千ドル

FY2019実施 FY2020実施 FY2021要求 FY 2021要求 vs. FY2020実施ドル %

①核物質等の管理/核兵器に利用可能な核物質等の最小化 293,794 363,533 400,711 37,178 10.23

HEU仕様炉の転換 0 99,000 170,000 71,000 71.72核物質の撤去 32,925 32,925 40,000 7,075 21.49核物質の処分 225,869 186,608 190,711 4,103 2.20

研究所、パートーナー支援 35,000 45,000 0 -45,000 -100.00②世界の核物質等のセキュリティ確保 407,108 442,909 400,480 -42,429 -9.58

国際な核セキュリティ 46,339 58,000 66,391 8,391 14.47国内の放射性物質のセキュリティ 127,433 147,002 101,000 -46,002 -31.29国際的な放射性物質のセキュリティ 78,907 78,907 73,340 -5,567 -7.06核密輸の検知 154,429 159,000 159,749 749 0.47

③不拡散と軍備管理 129,703 140,000 138,708 -1,292 -0.92国際保障措置 52,429 57,000 56,200 -800 -1.40輸出管理 34,134 36,000 35,500 -500 -1.39核検証 32,273 34,000 33,500 -500 -1.47核不拡散政策 10,867 13,000 13,508 508 3.91

④国内核鑑識技術研究開発(National Technical Nuclear Forensics R&D)

0 0 40,000 40,000 100

⑤防衛核不拡散研究開発 575,570 533,163 531,651 -1,512 -0.28拡散検知 281,521 299,046 235,220 -63,826 -21.34核爆発検知 195,749 196,617 236,531 39,914 20.30不拡散燃料開発(Nonproliferation Fuels Development) 98,300 15,000 0 -15,000 -100.00

不拡散管理プログラム(Nonproliferation Stewardship Program)

0 22,500 59,900 37,400 166.22

⑥不拡散構築 220,000 299,000 148,589 -150,411 -50.30MOX燃料製造施設 220,000 220,000 0 -220,000 -100.00余剰プルトニウム処分プロジェクト 0 79,000 148,589 69,589 88.09

⑦核テロ対策/インシデント対応プログラム 319,185 372,095 377,513 5,418 1.46核テロ及び拡散対抗 319,185 0 0 0 N/A緊急時対応 0 35,545 36,000 455 1.28核テロ及び拡散対抗 0 336,550 341,513 4,963 1.47

⑧その他 -15,360 13,700 -6,652 -20,352 -148.55合計 1,930,000 2,164,400 2,031,000 -133,400 -6.16

FY2021予算教書 (DOE/NNSAの「防衛不拡散」)

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FY2021予算教書 (DOE/原子力(NE)局の研究開発関連)

FY2019実施 FY2020実施 FY2021要求 FY 2021要求 vs. FY2020実施ドル %

①総合大学プログラム 5,000 5,000 0 -5,000 -100.00 ② Supercritical Transformational

Electric Power)R&D 5,000 5,000 0 -5,000 -100.00

③原子炉概念研究、開発及び実証 323,500 267,000 111,500 -155,500 -58.24 先進SMR研究開発 100,000 100,000 10,000 -90,000 -90.00 軽水炉の持続性 47,000 47,000 30,500 -16,500 -35.11 先進原子炉技術 111,500 55,000 71,000 16,000 29.09 多目的先進試験炉 65,000 65,000 0 -65,000 -100.00

④燃料サイクルの研究開発 263,915 305,100 187,000 -118,100 -38.71 採掘、転換、輸送 0 2,000 2,000 0 0.00 民生用ウラン濃縮 30,200 40,000 40,000 0 0.00 核物質等の回収と廃棄物形態の開発 36,700 30,000 12,000 -18,000 -60.00 先進燃料 112,708 0 0 0 0.00 事故耐性燃料 0 95,600 36,000 -59,600 -62.34 Triso Fuel and GraphiteQualification 0 30,000 34,000 4,000 13.33

燃料サイクル研究開発 0 20,000 3,000 -17,000 -85.00 システム分析と統合 6,376 0 0 0 0.00 核物質等の防護・計量管理技術 4,716 0 0 0 0.00 使用済燃料処分研究開発 50,715 62,500 60,000 -2,500 -4.00 統合放射性廃棄物管理システム 22,500 25,000 0 -25,000 -100.00

⑤原子力エネルギー実現技術 152,585 113,450 116,000 2,550 2.25 ⑥放射線施設管理 29,000 0 11,500 11,500 100.00 ⑦先進炉の実証プログラム 0 230,000 20,000 -210,000 -91.30

国立原子炉イノベーション・センター 0 20,000 10,000 -10,000 -50.00 実証炉 1 0 80,000 0 -80,000 -100.00 実証炉 2 0 80,000 0 -80,000 -100.00 将来の実証のためのリスク削減 0 30,000 0 -30,000 -100.00 規制の開発 0 15,000 7,500 -7,500 -50.00 先進炉保障措置 0 5,000 2,500 -2,500 -50.00

⑧多目的試験炉プロジェクト 0 0 295,000 295,000 100.00 ⑨インフラ整備 0 334,450 0 -334,450 -100.00 ⑩その他 547,090 233,408 438,931 205,523 88.05

原子力(研究開発関連)合計 1,326,090 1,493,408 1,179,931 -313,477 -20.99

単位:千ドル