21
〔海外調査資料56〕 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

〔海外調査資料56〕

平 成 2 2 年 2 月

オランダにおける藻類利用の技術開発と

地域での実用化推進に関する状況調査

Page 2: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

(表紙の写真)

上;オランダ AquaPhyto 社の微細藻類を培養する池。スキポール空港脇に位置し、空港の

不凍液(エチレングリコール等)の排水処理にも藻類を利用している。なお、訪問時

に水面は凍結していた。

下;オランダ、ワーゲニンゲン大学の微細藻類を培養する実験装置。

Page 3: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

目次

Ⅰ 調査の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1 調査目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2 調査内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

3 調査国及び調査対象機関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

4 調査期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

5 調査実施者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

Ⅱ 藻類利用の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

1 藻類利に関する取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

(1)藻類への注目と利用の必要性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

(2)藻類の種類と利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

(3)藻類の増殖方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

2 藻類利用研究の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

(1)世界の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

(2)我が国における藻類利用への取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

Ⅲ 調査内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

1 ワーゲニンゲン大学における微細藻類利用研究・・・・・・・・・・・・・・ 6

(1)ワーゲニンゲンUR農業食品科学部門・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

(2)藻類利用プロジェクト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

(3)大学における藻類の基礎研究・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

2 ハーグにおける政府機関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

(1)Energy Transition について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

(2)バイオベースの原材料プラットフォーム・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

(3)The Energy Innovation Agenda について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

(4)Biobased Economy について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

(5)藻類利用の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

(6)藻類利用をサポートするEUのプログラム・・・・・・・・・・・・・・・ 12

3 民間企業の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

(1)AquaPhyto 社の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

(2)AquaPhyto 社の取組みと展望 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

Page 4: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

Ⅳ 調査結果のまとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

Ⅴ 参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

(1)収集した資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

(2)関連するホームページ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

Ⅵ 謝辞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

海外調査資料既刊一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

Page 5: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

1

Ⅰ 調査の概要

1 調査目的

温室効果ガスの排出削減のためには、バイオマス利用分野においても効率的な CO2吸収

源の活用が不可欠であることから、高い CO2固定能力を持つ藻類の利用が世界的に注目さ

れている。藻類は光合成により CO2を効率的に固定するばかりでなく、繁殖が容易であり、

エネルギーやマテリアル利用が可能な資源であり、基礎的な特性解明から、実用化を目指

した効率的な増殖、利用方法まで、研究が進められている。

藻類の利用は、アメリカを中心とした「砂漠等の生産適地におけるエネルギー生産(ジ

ェット燃料等)に特化した大規模生産」と、オランダ等での取り組みである「地域での資

源循環を目指した(小・中規模)システム化」の二つの方向性がある。我が国における藻

類利用は、土地条件や気候条件から、後者の位置づけが適当であると考えられる。そこで、

我が国の藻類利用の方向性を明らかにし、課題を明確にするために、オランダにおける取

組みを調査し、今後の研究推進のための情報として活用することを目的とした。

2 調査内容

以下の各項目について調査を行った

藻類生産システムの開発状況

地域における藻類利用(エネルギー、マテリアルのカスケード利用)に関する状況

藻類利用のエネルギー供給や経済への効果

オランダにおけるエネルギー政策と藻類利用の位置づけ

オランダを中心とした、EU における再生可能エネルギー利用のための研究連携体

藻類利用に関する企業の参画と役割

3 調査国及び調査対象機関

調査対象地として、オランダのワーゲニンゲン、ハーグ、アムステルダムを訪問した(図

1)。

藻類生産や利用に関する情報は、藻類利用の国家プロジェクトを推進しているワーゲニ

ンゲン大学(ワーゲニンゲン)にて収集した。

オランダ政府のエネルギー政策、バイオマス政策に関する情報は、オランダ経済省及び

オランダ農業自然食品品質省(ハーグ)にて収集した。

また、民間企業の藻類利用の取組みとして、商業レベルでの生産を行っている AquaPhyto

社(アムステルダム郊外、スキポール空港近く)から情報を収集した。

Page 6: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

2

3

オランダ

九州と同じぐらいの大きさ

人口は約1659万人(2008年)

人口密度は日本以上

(オランダ399人/㎢,日本338人/㎢)

ワーゲニンゲン

アムステルダム

ハーグ

スキポール空港

図1 オランダの調査訪問地

4 調査期間

平成 21 年 12 月 13 日から 12 月 19 日まで(7 日間)

5 調査実施者

農林水産技術会議事務局 研究開発官(環境)室

研究調整官 齋藤 昌義

Page 7: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

3

Ⅱ 藻類利用の背景

1 藻類利用に関する取り組み

(1) 藻類への注目と利用の必要性

藻類(algae)とは、光合成を行うことにより酸素を発生させる生物のうち、水中に生息

するものの総称である。その中には、単細胞生物のうち、真正細菌であるシアノバクテリ

ア(藍藻)や、真核生物である珪藻、黄緑藻及び多細胞生物である海草類(紅藻、褐藻、

緑藻)等が含まれる。

藻類のうち、海草類を除く微細藻類は、増殖が食料生産を行う農地以外で可能、高い油

脂生産能力を持つ(単位面積あたりでみると、油糧作物の 10 倍を超える生産能力を持つも

のも知られている)等の点から、有力なバイオマスとしての利用が期待されている。また、

発電所等から排出される CO2 を直接吸収し固定することが可能であり、温暖化対策技術と

しても利用が期待されている。

(2)藻類の種類と利用

藻類には、海水で生育するものと淡水で生育するものがあるが、現在、エネルギー利用

等で検討されている藻類は、淡水で生育するものが多い。ただし、海洋を藻類培養の場と

するアイデアもあり、海水で生育するスピルリナ属等の藻類に関する研究も進められてい

る。以下に、利用方法が検討されているいくつかの藻類について特徴をまとめる。

藻類は、ガソリンや軽油の主成分である炭化水素を生産することが知られている(ガソ

リンは炭素数が 4 から 10 程度の炭化水素の混合物であり、軽油は炭素数が 8 から 24 程度

の炭化水素の混合物である)。炭化水素を効率的に生産する藻類として、ボトリオコッカス

属が注目されている。これは、炭素数が 20 から 30 程度の炭化水素を高い比率で生産し、

また、生産した炭化水素を細胞外に分泌する能力を有しているが、増殖速度が比較的遅い

等の課題もある。また、シュードコリシスティス属は、炭素数が 12 から 20 程度の炭化水

素を生産し、増殖速度も比較的速い。

食品素材として利用されている藻類には、クロレラ属が健康食品の原料として利用され

ているほか、ヘマトコッカス属、ユーグレナ属等が食品添加物や食品用色素として使用さ

れている。

(3)藻類の増殖方法

藻類を増殖させる方法は、大きく「閉鎖系」と「開放系」に分類される。

閉鎖系では、光バイオリアクターなど、光を透過する密閉された培養槽や、培養槽内に

光エネルギーを導入するなどの方法で藻類を増殖させる。この方法は、培養液の制御が容

易、細菌等の混入がない等の長所がある一方、製造や維持のコストが高いという問題もあ

Page 8: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

4

る。

開放系では、循環池(回転アーム等を用いて攪拌)や水路池(水車により培養液を循環)

などの形態があり、コストは閉鎖系より低いと考えられるが、生育条件を制御しにくい問

題のほか、他の微生物の混入等の問題を解決する必要がある。

2 藻類利用研究の現状

(1) 世界の現状

藻類の利用は、エネルギー生産に特化した大規模生産の取組みが注目されている。一方

では、使用できる土地や気象条件(気温や日照条件等)に制約がある場合、その地域での

資源循環を目指したシステム化の方向での検討も進められている。

今回調査対象としたオランダでの資源循環を目指した取組みについては「Ⅲ 調査内容」

に報告しているが、米国における藻類を利用したエネルギー生産の取組みについては、以

下のような企業が実用化を進めていることが報道されている。

2009 年 6 月、ダウケミカル社が、Algenol 社の技術でバイオエタノールプラントの

建設を発表したほか、2009 年 7 月には、エクソンモービル社が、Synthetic Genomics

社に資金を投入すると発表するなど、石油化学メジャーが技術開発と実用化事業へ

参入している。

2007 年に設立されたベンチャー企業、Sapphire Energy 社が投資家から資金を集め、

藻から原油と同等の成分の抽出に成功し、2009 年 1 月には、同社の燃料を使用した

ジェット機の飛行実験を行ったことが話題となった。

その他のベンチャー企業の動向としては、Solazyme 社(カリフォルニア)が微細藻

類の遺伝子組換え体を利用してバイオディーゼル燃料を生産し、AURORA 社(フロ

リダ)がスクリーニングした微細藻類を利用した開放系循環池でバイオディーゼル

燃料を生産した。また、Solix 社(コロラド)が培養用のプラスチック袋を用いた効

率的な藻類生産施設の建設等に取り組む、等が報道されている。

(2) 我が国における藻類利用への取り組み

1) 現状

国内では、2009 年に以下のような藻類利用に関するワークショップが開催された。

① 2009 年 10 月に、在日オランダ大使館、筑波大学、ワーゲニンゲン大学、つくば3E

フォーラムが主催し、「持続可能性のための藻類」セミナーが開催された。ここでは、

オランダにおける微細藻類、海草類の利用が紹介されるとともに、我が国の藻類利用

研究の現状として、渡邉信筑波大学教授が藻類に関する燃料利用の研究プロジェクト

成果を紹介し、(株)デンソー、ヤマハ発動機(株)から研究の取組みが紹介された。

Page 9: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

5

② 2009 年 11 月に、「海洋バイオマス研究コンソーシアム講演会」が開催された。コン

ソーシアムの会長は柏木孝夫東京工業大学教授であり、松永是東京農工大学副学長か

ら「微細藻類を用いたバイオ燃料の技術動向と今後の展望」について、宇都正太郎(独)

海上技術安全研究所グループ長から「海洋構造物及び海洋利用技術の動向」、また、

福田秀樹神戸大学学長から「バイオリファイナリー技術の現状と今後の展望」につい

て各々講演があった。海洋における微細藻類を利用した CO2 の直接吸収とバイオマ

ス利用を視野に入れた取組みが紹介された。

以上のようなシンポジウムでは、国内のいくつかの大学が微細藻類の選抜や機能の解

明を進め、また、企業も藻類培養、利用のシステム開発に取組んでいる状況であること

が報告されているが、食品素材となるクロレラ等の利用や、色素の生産が行われている

他は、実用化までには解決すべき課題が多い現状であると考えられる。

2) 課題の整理

今後、我が国で微細藻類の利用を進める場合、以下の項目について検討、整理して技

術開発を進める必要があると考えられる。

藻類の選抜:海水を使用するか淡水を使用するかを明らかにした上で、藻類のスク

リーニング及び藻類の特性評価を行う。遺伝子組換え技術を導入する場合に解決す

べき問題点の整理を行う。

藻類の増殖方法:開放池での生産効率を評価し、開放池の規模拡大等により採算が

とれるかを明らかにすると同時に、藻類増殖のためのリアクターを開発する場合に

求められる効率(光や CO2 の投入量とコスト、リアクターの規模等)を明らかに

する。

藻類の回収と利用:回収される成分とそれぞれの利用方法、原価計算(成分のカス

ケード利用を想定) を行う。この場合、生産物をエネルギー利用に限定せず、食

品、飼料利用としての評価も必要である。また、その他の機能性成分の利用の可能

性も検討する。

藻類の環境影響評価:培養池やリアクターから流亡した藻類が爆発的に増殖するな

ど、環境に影響を及ぼす事態を引起こす可能性等を明らかにする。

Page 10: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

6

Ⅲ 調査内容

1 ワーゲニンゲン大学における微細藻類利用研究

(1) ワーゲニンゲンUR農業食品科学部門

ワーゲニンゲン市郊外の農業食品科学部門研究センターを訪問し、Dr. Brenda Israel 及

び Dr. Maria Barbosa から情報を収集した。

1)ワーゲニンゲンURについて

UR (University and Research Center)とは、大学 (University)と研究開発部門

(Research Center)の両者が一体となった組織である(図 2)。全体が5つの専門(農業技

術食品科学、動物科学、環境科学、植物科学、及び社会科学)から構成され、それぞれ

の専門に大学と研究開発部門が設置されている。基礎研究は大学で行い、基礎研究を企

業へ受け渡す応用、実用化研究を受け持つ研究開発部門と緊密な連携を持つよう組織さ

れている。

図2 ワーゲニンゲンUR組織図(同大学ホームページから引用したものに、訪問

先を示す赤丸を追加した)

2)バイオ製品グループ(Biobased Products)

バイオ製品グループは、農業技術食品科学部門に位置づけられており(図 2 参照)、バ

Page 11: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

7

イオプラスチックの研究等を推進している。製品開発の設備も持ち、企業との連携を行う。

付属の施設として、様々な規模の高温高圧処理(エクストルーダー)や、製品の物性を測

定する装置があり、プラスチックシートの開発、でんぷんのペレット化等の試験を行って

いる。企業は大きな設備投資の前に製品に関する製造条件を検討することができる。

(2)藻類利用プロジェクト

藻類利用のプロジェクトはバイオ製品グループが担当しており、Dr. Maria Barbosa が

微細藻類プロジェクトマネージャーである(図 3 に、プロジェクト宣伝のしおりを示した)。

藻類利用研究センターは 2009 年 5 月に設置され、大学と研究開発部門が参画しており、藻

類の代謝や培養技術の基礎的な部分は大学(後述する Rene Wijffels 教授のグループ)が担

当している。キャンパス内に藻類培養の試験設備を設置し研究を開始している。

図3 藻類利用プロジェクトを紹介したしおり(表裏)

プロジェクトは、5年間の計画で予算総額は 700 万ユーロ。国が施設整備を行うが、運

営資金は参画企業から提供を受ける。14 の企業がコンソーシアムを作るよう、打ち合わせ

を行っている。施設には、4つの培養設備を設置する。それぞれシステムが異なり、最適

システムを解明する。規模はそれぞれ 25 ㎡程度であるが、それ以外に、2.5 ㎡規模で条件

検討を行う設備を持つ。その他のプロジェクトの概要や特徴は、以下の通り。

バイオ燃料、食品、飼料、化学薬品のための藻類利用

微細藻類は、再生可能エネルギーを高効率で生産する光合成能力を持ち、経済性のある

産業規模でバイオ燃料、食品、飼料、化学薬品を生産する潜在的な価値を持った生物であ

る。

その生産物の価値は、食品(人間用)の機能性成分で 100 ユーロ/kg、飼料(動物用)の機

能性成分で 5-20 ユーロ/kg、化学薬品の原料で 1-5 ユーロ/kg、バイオ燃料で 0.4 ユーロ/kg

程度と見積もっている。

経済的可能性

現時点の技術では、藻類を燃料目的のみで生産することはコスト的に見合わない。長期

的に見て利益を生む方策は、燃料生産の技術開発と副産物利用であろう。

パイロットプラントの必要性

産業界から、大規模生産に関する知識の蓄積が要望されている。また、コスト削減に関

Page 12: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

8

する先端的技術が求められている。

藻類利用研究センターの特徴

基礎的研究と実用規模での藻類生産に関する研究のギャップを埋めるために、センター

は以下のような特徴を持つ。

規模、システム、製品等に関して柔軟性を持たせる。

新規参入者を歓迎する。

藻類の選抜から製品の製造まで一貫して扱う。

次の段階への基礎として、デモンストレーション規模の実験を行う。

以上の考えから、25 ㎡規模で、様式の異なる 4 つの野外生産設備(循環池、水平チュー

ブ、垂直チューブ、平板パネル)を設ける(図 4)。また、条件検討には、2.5 ㎡規模の装置

で行う。

応用研究の課題

藻類増殖から製品製造までの一貫したプロセスの開発

実用条件での運転

実用規模プラントの設計のための情報収集

藻類生産の異なる方式の比較

藻類の比較

栄養や CO2供給の評価

図4 藻類利用プロジェクトにおける設備イメージ図(藻類利用研究セン

ターのパンフレットから引用)

① 循環池、②水平チューブ、③垂直チューブ、④平板パネル

(3)大学における藻類の基礎研究

Rene Wijffels 教授が会議で不在のため、Dr. Marian Vermue から情報収集を行った。

1)藻類の研究内容

研究課題(プロジェクト)は、16 個ある。主な課題は藻類の代謝を解明して目的物の

② ①

Page 13: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

9

生産性を向上させることである。藻類は、スピルリナ、ドナリエラ、ヘマトコッカスの

3種類を使用している。

以下の課題について、それぞれポスドクやドクターの学生が対応して取組んでいる。

チューブ内で CO2の供給と O2の発生を測定し、O2の生育への影響を評価

魚の餌としての利用、色素、不飽和多価脂肪酸含量の評価

タンク内の撹拌のためのエネルギー投入量と生育の関係解明

CO2濃度を上げるため、アルカリ pH での生育耐性解明

廃水処理(窒素やリンを含む)の可能性検討

回収が容易な自己凝集性を持った藻類の利用

藻類タンパク質の利用

ポンプによるダメージ解明、チューブ、ポンプの形態改善

培地内栄養素の量の最適化(数ミリリットルの培地を使用)

経済性の評価: 現在のコストの10分の1を目指し、どこでコストを減らすか

の目標値を設定

連携している企業は、プロジェクトに参画している 14 社であるが、各企業の関心事項

は食品(タンパク質利用)、エネルギー(CO2削減)、BDF 利用、エンジニア(池の設計)、

廃水処理等、と異なっており、同業者の競合はない。

各課題において開発した成果は、藻類利用研究センターへ直ちに伝達する体制となっ

ている。プロジェクトの 4 種類の培養形式のうち、開放池の場合、藻類の初期生育をい

かに効率よく行うかが重要であろう。長期的に見た場合、開放池の方式は規模の拡大に

土地的制約があることから、効率化には限界があると予想している。将来的にはリアク

ターの効率化が課題と考える。

2)藻類利用の経済評価

Rene Wijffels 教授が作成した資料(図5)に基づいて経済評価の見通しが示された。

微細藻類の生産コストは、1 ヘクタール規模で生産した場合、10.62 ユーロ/kg となる。

このうち、生産に要する人件費が約 28%を占める。生産規模を 100 ヘクタールへ拡大し

た場合、人件費の低減や、投入エネルギー効率の向上などにより、4.02 ユーロ/kg まで

低下する。将来的には更なる規模拡大や効率化によって、0.4 ユーロ/kg までコスト低

減が図れる可能性がある。

一方、生産物の価格については、1,000kg の藻類を生産した場合、400kg は脂質であり、

これは 100kg の飼料用化学品(2 ユーロ/kg)、300kg の交通用の燃料(0.5 ユーロ/kg)

として利用される。また、500kg のタンパク質が得られ、これは 100kg の食品素材(5

ユーロ/kg)と 400kg の飼料(0.75 ユーロ/kg)として利用される。100kg の多糖類は

1 ユーロ/kg となり、70kg の窒素除去は 2 ユーロ/kg 窒素と評価される。また、1,600kg

Page 14: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

10

の酸素生産は 0.16 ユーロ/kg 酸素と評価される。総合すると、藻類生産 1kg によって

1.65 ユーロの価値となる。これは、将来生産コストが 0.4 ユーロ/kg まで低下した場合

でも、十分に採算がとれるものである。

図5 微細藻類利用の経済的価値( Rene Wijffels 教授が作成)

2 ハーグにおける政府機関

オランダ経済省において、経済省の Dr. Marjan Botman、Dr. Van der Wees 及び農業自

然食品品質省の Mr. Mijnders Cornelis と面談し、オランダのエネルギー政策について情報

を収集した。

(1) Energy Transition について

Energy Transition とは、オランダの 6 つの省庁にまたがるエネルギー政策に取り組む組

織であり、民間、NGO も参加している(6 省庁とは、経済省、住居空間計画環境省、農業

自然食品品質省、交通公共事業水管理省、外務省、財務省)。

この中に、持続可能な輸送・移動、バイオベースの原材料、新規のガス、持続可能な電

気供給等の課題に対応すべく 7 つのプラットフォーム*を設置している(*プラットフォー

ムとは、ワーキンググループに相当する組織)。

この組織のミッションは、持続可能な自然エネルギーに基づく経済(化石燃料依存からの

脱却)を目指し、課題解決を経済的、技術開発、社会科学的な思考と行動から推進する。ま

た、これらの社会的変化を新たな可能性を創出する機会ととらえている。

(2)バイオベースの原材料プラットフォーム

プラットフォームの一つ、バイオベースの原材料プラットフォームの議長(Chairman、

Page 15: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

11

ラットフォームの Chair は政府外の人物)である Mr. Ton Runnebomm との意見交換を行っ

た(Runnenbom 氏には、ワーゲニンゲンの滞在ホテルにご足労頂き、会談を行った)。以

下に Runnenbom 氏の発言内容をまとめた。

本プラットフォームの目的はバイオエネルギーの比率を高めることで、石油依存の

エネルギー状況の改善と CO2 排出削減を図ること。藻類利用は、バイオエネルギー

の重要課題である。

次世代の藻類利用プロジェクトは海草類も含めた課題で、10ha 規模の施設を作りた

い。

日本との連携は重要と考えている。藻類生産のノウハウは1,2年の研究協力では

達成できないので、長年にわたる協力関係が必要と考えている。

(3) The Energy Innovation Agenda について

オランダ政府は、持続可能なエネルギー供給へ移行するため、The Energy Innovation

Agenda において以下のような目標を設定している。

2020 年までに CO2排出量を 30%(9,600 万トン)削減

エネルギーの利用効率を毎年 2%ずつ改善

2020 年までに再生可能エネルギーの比率を 20%まで向上

予算 2008-2012 年で 4 億 3800 万ユーロ

また、このアジェンダのテーマに沿って上述の 7 つのプラットフォームが設置され、目

標達成のための取組みを進めている。

(4) Biobased Economy について

Biobased Economy とは、エネルギー供給と交通用の燃料、化学製品、その他のマテリア

ルの大部分がバイオマスを利用することによって得られる経済を意味する。この Biobased

Economy をキーワードに、オランダ政府は以下の項目に関する取組みを推進することとし

ている。

バイオリファイナリーとバイオテクノロジー

持続可能なバイオマス生産

ガス、電気の生産

市場の開発

フードチェーン、ノンフードチェーン

(5) 藻類利用の位置づけ

Biobased Economy では、バイオマスを作物、藻類、一次副産物、二次副産物、三次副

産物に分類しており(図 6)、藻類は他の作物等と並んでバイオマス利用に明確に位置づけ

られている。Dr. Marjan Botman が指摘した藻類利用の特徴は、以下のような内容であっ

Page 16: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

12

た。

1)将来性

藻類から生産可能な、低価格の化学原料やバイオ燃料に対する市場拡大が期待

される。

藻類を排水処理に活用することで処理コスト低減が期待される。

生産性の低い土地での生産が可能である上に、単位面積あたりでみると農作物

よりも高い生産性を持つ。

大学等での研究実績がある。

2)改善が必要な事項

現時点では採算がとれるレベルでの生産はできておらず、生産コストを低減す

る技術開発が必要である。

バイオ燃料は製品の価格が低いことから、付加価値の高い食品等の利用を検討

する必要がある。

オランダでは利用可能な土地が限られている上に、気候的に不利な条件であり、

集約的・効率的生産方法が必要。

図6 「Biobased Economy への第一段階」(エネルギー転換の政府ビジョン

の冊子から翻訳して引用)

(6) 藻類利用をサポートするEUのプログラム

EUにおける藻類利用を推進するためのプロジェクトとして以下のプログラムが運営さ

れており、オランダが参画して技術開発に取り組んでいる。

再生可能燃料生産(1 億 2640 万ユーロ)

藻類からのバイオ燃料製造に関する共同プロジェクトの取組みを含む

持続可能な非食品生産と加工のための生命科学、バイオテクノロジーと生物化学(1

億 9000 万ユーロ)

高付加価値化製品のための海洋性微生物、藻類、無脊椎動物の持続的生産(300

Page 17: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

13

万ユーロ)

海水または淡水の藻類の産業利用のための改良(600 万ユーロ)

3 民間企業の取組み

アムステルダム郊外、スキポール国際空港脇に藻類の培養施設を持つ企業である

AquaPhyto 社を訪問し、管理部長 Dr. Robert Baard と販売部長 Mr. Rene Jongbloed から

情報を収集した(図7、及び表紙写真 上)。

(1) AquaPhyto 社の概要

AquaPhyto 社は 2005 年の創立であり、開放系池での微細藻類生産を行っている。また、

2008 年 4 月 15 日、オランダのベアトリクス女王が視察に訪問されるなど、環境問題に関

する高い技術を持つ企業として社会的に高い評価も受けている。微細藻類の利用として、

食品、飼料、化粧品の素材を製造しているが、エネルギー利用(燃料生産)の実用化は未

実施である。アムステルダム大学生物多様性生態系ダイナミクス研究所との共同研究を行

うほか、日本企業との提携も行っている。

(2) AquaPhyto 社の取組みと展望

同社は微細藻類の実用規模での生産を行っているが、微細藻類が持つ高い栄養性(アミノ

酸値、ビタミン類、抗酸化物質、多価不飽和脂肪酸等)から、食品として、または飼料と

しての利用が最適と考えている(図 8)。また、化粧品原料の生産も進めている。

一方では、排水処理として藻類を利用することに重点を置いている。バクテリアとの組

合せで排水処理を行い、スキポール空港のすべてのグリコール(航空機体の不凍液)と酢酸カ

リウム(滑走路の不凍液)の処理を目指している。これは、空港の空き地に培養池を設置する

ことを想定している。滑走路の近くでも、建物が不要な開放系の池ならば設置が可能であ

ろうとのことであった。

図7 AquaPhyto 社の藻類培養池 図8 AquaPhyto 社の製品(乾燥した

(左 Dr. Robert Baard、背景はスキポール空港) 藻類。魚の飼料として用いられる。)

Page 18: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

14

Ⅳ 調査結果のまとめ

微細藻類はバイオマスとして利用が期待されており、オランダ政府のバイオマス政策の

中に活用が位置づけられている。しかし、さらに効率的な生産を行い、コストを低減する

必要があり、大学等での研究プロジェクトに民間企業も参加して技術開発が進められてい

る。

生産された藻類の利用方法としては、エネルギー利用は付加価値が低いと考えられ、食

品や飼料としての利用が付加価値向上のために重要と考えている。

一方、民間企業でも、飼料や化粧品原料の生産に藻類を利用しており、また、排水処理

に藻類を利用することが実用段階の技術として検証されている。

Ⅴ 参考

(1) 収集した資料

① Wageningen Update (ワーゲニンゲン大学発行の研究トピックス紹介誌)

② “Algae PARC, Algae Production and Research Center” (ワーゲニンゲン大学藻類

生産研究センターのパンフレット)

③ “Energy Innovation Agenda” (Energy Transition 発行)

④ “Sustainable Energy in a Economic Era” (Energy Transition 発行)

⑤ “Staying on the Path of Sustainability” (Energy Transition 発行)

⑥ “Government Vision on the Biobased Economy for Energy Transition” (Energy

Transition 発行)

⑦ “MICRO-ALGAE A, Natural Source of Life” (AquaPhyto 社パンフレット)

(2) 関連するホームページ

① ワーゲニンゲン大学 http://www.wur.nl/UK/

② 藻類利用プロジェクト http://www.algae.wur.nl/UK/

③ Energy Transition http://www.senternovem.nl/energytransition/

④ AquaPhyto 社 http://www.aquaphyto.com/

Ⅵ 謝辞

今回の訪問で面談いただいた方々の他、訪問先の選定にあたり貴重な助言を頂いた、在

日オランダ大使館 Ms. Carla Boonstra(Counselor for Agriculture, Nature and Food

Quality)に感謝いたします。また、ハーグにおけるオランダ政府機関訪問に同行いただい

た在オランダ日本大使館 後藤光喜氏に感謝いたします。

Page 19: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

15

海外調査資料既刊一覧

No.1 海外先進国の農林水産関係試験研究における技術情報システムに関する調査 (S62.3刊行)

ヨーロッパ先進国の農林水産物の流通利用に関する試験研究動向調査

No.2 農林生態系に及ぼす酸性降下物の影響に関する研究動向調査 (S62.3)

作物育種へのバイオテクノロジー活用に関する研究動向調査

No.3 欧州における穀物多収栽培技術開発の動向調査 (S63.3)

No.4 アメリカ合衆国における動物分野のバイオテクノロジー研究の動向調査 (S63.3)

No.5 欧州における水産バイオテクノロジー研究動向調査 (H元.3)

No.6 欧州諸国における昆虫の生物機能解明と高度利用に関する研究動向調査 (H元.10)

No.7 欧州諸国の農山村地域における公益的機能の評価及び維持増進に関する調査 (H2.6)

No.8 欧州諸国における園芸作物の高品質化、高付加価値化に関する試験研究動向調査 (H3.1)

No.9 中南米における畑作物を中心とした遺伝資源の多面的な利用・加工に関する試験研究動向調査 (H3.3)

No.10 欧州諸国における機能性成分等の利用・加工技術に関する試験研究動向調査 (H3.10)

No.11 欧州諸国における水稲の低コスト・高品質化に関する機械化技術開発試験研究動向調査(H4.1)

No.12 欧米諸国における生態系活用型農業技術の現状把握と研究動向調査 (H4.3)

No.13 欧州諸国における園芸作物の高能率・省力生産システムに関する試験研究動向調査 (H5.2)

No.14 林業が自然生態系と調和するための関連研究の動向調査 (H5.2)

No.15 農業先進諸国の主要畑作物における品種改良目標と育種システムの動向調査 (H6.1)

No.16 環境調和型エネルギー資源としての生物の高度活用に関する研究動向調査 (H6.1)

No.17 ヨーロッパにおける畜産研究の動向に関する調査 (H7.1)

No.18 北米東部沿岸等における貝毒被害及び対策研究の実態調査 (H7.2)

No.19 アメリカ合衆国における高品質米の生産と稲作試験研究動向に関する調査 (H8.3)

No.20 欧州諸国の農水・食品産業における膜利用及び非熱的エネルギー応用技術に関する試験研究動向調査 (H8.3)

No.21 オセアニアの畜産における放牧、繁殖及び家畜衛生研究の現状並びに動向に関する調査(H9.3)

No.22 北米の木材生産戦略と林産研究動向に関する調査 (H9.3)

No.23 地中海・ヨーロッパ諸国における養殖漁業の現状と研究動向に関する調査 (H10.3)

No.24 欧州における生育調節剤によらない野菜・花きの生育制御技術に関する研究動向調査(H10.3)

No.25 欧州における先端的食品加工技術の開発とその国際的展開に関する状況調査 (H11.3)

No.26 オーストラリアの米輸出戦略と稲作関係研究動向調査 (H11.4)

No.27 ヨーロッパにおける環境研究の現状と動向に関する調査 (H11.4)

No.28 ヨーロッパにおける果樹のバイオテクノロジーの開発及び利用状況の調査 (H12.3)

No.29 EU諸国における農村振興研究の動向 (H12.5)

No.30 米国における小麦・大豆の品種開発に関する基礎調査 (H12.6)

No.31 ヨーロッパ等における家畜ゲノム研究の現状調査 (H13.3)

No.32 ヨーロッパにおける森林の多様な機能の発揮に関する研究の動向調査 (H13.3)

No.33 欧米における食品品質評価手法及びナノテクノロジー研究推進状況の現地調査 (H13.12)

No.34 ヨーロッパにおける遺伝子組換え作物を利用した有用物質生産システム構築に関する研究の現状調査 (H14.6)

No.35 ヨーロッパにおけるBSE研究の現状調査 (H15.3)

No.36 水田の高度利用に関する作物研究の北米地域調査 (H15.3)

No.37 欧米における小麦赤かび病のかび毒対策研究開発の現状調査 (H15.3)

No.38 ニュージーランド・オーストラリアにおける温室効果ガス及び木質バイオマス利用技術に

関する研究調査 (H15.9)

Page 20: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

16

No.39 諸外国の研究体制と研究計画に関する調査 (H16.3)

No.40 豪州における重要家畜感染症研究の現状と動向に関する調査 (H17.3)

No.41 欧州における半閉鎖性海域における有害化学物質・重金属類等の水産生物への影響評価の

研究に関する動向調査 (H17.3)

No.42 オセアニアにおける農業系研究者の人材マネージメントのあり方に関する動向調査

(H17.5)

No.43 西欧における有機農業研究の現状と動向に関する調査 (H17.6)

No.44 米国における植物比較ゲノム研究及び組換え作物を用いた物質生産に関する調査 (H17.12)

No.45 EUにおける家畜の免疫機能向上に関する飼養管理及びゲノム情報を利用した抗病性育種

に関する研究状況調査 (H18.2)

No.46 米国におけるダイズゲノム研究の現状と動向調査 (H19.1)

No.47 ブラジルにおけるさとうきびの効率的生産技術に関わる研究動向調査 (H19.2)

No.48 欧州における木質バイオマス利用システムの現状と動向に関する現地調査 (H19.4)

No.49 欧米における食品分野のナノテクノロジー安全性確保に関する研究動向調査 (H19.11)

No.50 米国における生食用野菜食品に起因する微生物学的危害の発生防止技術に関する研究動向

調査 (H19.12)

No.51 米国における有機農業研究の現状と動向調査 (H20.3)

No.52 欧州における生物の光応答メカニズムと利用技術に関する研究動向調査 (H20.11)

No.53 欧州における家畜の粘膜免疫ワクチン開発に関する研究動向調査 (H21.2)

No.54 北米におけるバイオエネルギーの実用化をサポートする技術の研究動向調査 (H21.3)

No.55 EUにおけるGMOの規制、一般作物との共存政策に関する状況調査 (H21.11)

Page 21: オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実 …...〔海外調査資料56〕 平成22年2月 オランダにおける藻類利用の技術開発と 地域での実用化推進に関する状況調査

〔海外調査資料56〕

オランダにおける藻類利用の技術開発と地域での実用化推進に関する状況調査

2010年(平成22年)2月 発行

編集・発行 農林水産省 農林水産技術会議事務局 技術政策課 〒100-8950 東京都千代田区霞ヶ関 1-2-1 TEL:03-3501-9886(技術政策課情報調査班)

FAX:03-3507-8794